JP2015093534A - カバー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアの有効開口幅の狭小化を抑制し、アームと車体と間に生じる隙間を覆うことができるスライドドア装置のカバー構造を提供する。
【解決手段】ドア15を支持するアーム12を有するスライドドア装置に対して装着されるカバー構造20であって、アーム12及び車体の間に生じる隙間を覆い、アーム12が進退可能な開口部を有するカバー本体21と、カバー本体21の内側に設けられた動力伝達機構30とを備え、動力伝達機構30は、ドア15が開くときに、初期位置から終端位置へ向かう途中のアーム12と当接することで該動力伝達機構自身及びカバー本体21に正方向の動力を伝達する第1当接部と、ドア15が閉まるときに、終端位置から初期位置へ向かう途中のアーム12と当接することで該動力伝達機構自身及びカバー本体21に逆方向の動力を伝達する第2当接部とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、ドアを外側にスライドさせて開くスライドドア装置に装着されるカバー構造に関する。
ドアを外側にスライドさせるスライドドア装置としては、ドアの開閉をアシストするアーム等の部材をドアの内側に備えているものがある。この種のスライドドア装置として、ドアの開閉をアシストするリンクに手や異物が触れないようにカバーが装着されているものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−83666号公報
アームやリンク等の部材に手が接触しないようにするためには、この部材の移動スペース全体を覆うカバーを設ければよいが、その場合にはカバーが大きくなり、ドア開口側に突き出てドアの有効開口幅を狭めてしまう可能性がある。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ドアの有効開口幅の狭小化を抑制し、アームと被取付体と間に生じる隙間を覆うことができるスライドドア装置のカバー構造を提供することにある。
上記課題を解決するカバー構造は、ドアを支持するアームを有するスライドドア装置に対して装着されるカバー構造であって、前記アーム及び前記被取付体の間に生じる隙間を覆い、前記アームが進退可能な開口部を有するカバー本体と、前記カバー本体の内側に設けられた動力伝達機構とを備え、前記動力伝達機構は、前記ドアが開くときに、初期位置から終端位置へ向かう途中の前記アームと当接することで該動力伝達機構自身及び前記カバー本体に正方向の動力を伝達する第1当接部と、前記ドアが閉まるときに、前記終端位置から前記初期位置へ向かう途中の前記アームと当接することで該動力伝達機構自身及び前記カバー本体に逆方向の動力を伝達する第2当接部とを備える。
この構成によれば、動力伝達機構には、開扉時及び閉扉時に移動途中のアームに当接する第1当接部及び第2当接部が設けられているため、動力伝達機構及びカバー本体を、アームに従動させつつ、それらの動作が開始されるタイミングを、アームの動作が開始されるタイミングに対して遅延させることが可能となる。このため、他の部品やドアとカバー本体とを干渉させずに、上記隙間のうち手が差し込まれる可能性がある範囲をカバー本体によって覆いつつ、カバー本体を小型化することができる。その結果、カバー本体によってドアの有効開口幅を狭小化することが抑制される。
このカバー構造について、前記動力伝達機構は、前記アームが前記終端位置に配置されたときに前記被取付体に当接する第1規制部を有し、該動力伝達機構及び前記カバー本体の正方向の動作を規制する第1ストッパーと、前記アームが前記初期位置に配置されたときに前記被取付体と当接する第2規制部を有し、逆方向の動作を規制する第2ストッパーとを備える。
この構成によれば、第1ストッパー及び第2ストッパーにより、ドアの全閉時及び全開時に、動力伝達機構及びカバー本体が位置決めされる。このため、アーム12の動作に対するそれらの遅延角度のばらつきが抑制される。
このカバー構造について、前記動力伝達機構は、前記アームが移動可能に貫挿される間隙を介して設けられた1対のガイド板と、前記各ガイド板の間隙の前記正方向側の開口を閉塞する前記第1当接部と、前記各ガイド板の間に設けられた間隙の前記逆方向側の開口をする前記第2当接部とを備える。
この構成によれば、ガイド板、第1当接部、及び第2当接部によって、アームが移動可能に貫挿され、その移動範囲を規制する間隙が形成される。従って動力伝達機構の動作を、アームの動作に対して一定の角度で遅延させることができる。
このカバー構造について、前記第1当接部は、一方の面で前記間隙の前記正方向の開口を閉塞し、他方の面で前記アームが前記終端位置に配置されたときに前記被取付体に当接する第1規制部として機能する。
この構成によれば、第1当接部が、動力伝達機構及びカバー本体の動作を規制して位置決めする第1規制部としても機能するので、第1当接部及び第1規制部をそれぞれ別の部品から構成されない。このため、動力伝達機構の部品点数の増加を低減することができる。
このカバー構造について、前記カバー本体に重複させた状態で前記被取付体に固定され、前記カバー本体及び前記被取付体の隙間を閉塞する固定カバーを備える。
この構成によれば、固定カバーによって、カバー本体の動作に応じてその大きさが変動する隙間が閉塞されるので、手や異物がカバー本体と被取付体との間に差し込まれることが防がれる。
スライドドア装置の一例を示す部分断面図。 本発明のカバー構造の一実施形態を示し、同カバー構造を装着したスライドドア装置の一部を示す斜視図。 同カバー構造の分解斜視図。 同カバー構造を構成する動力伝達機構の斜視図。 ドアが全閉位置にあるときの同カバー構造の作用を示す図。 ドアが開くときの同カバー構造の作用を示す図。 ドアが全開位置にあるときの同カバー構造の作用を示す図。 ドアが閉まるときの同カバー構造の作用を示す図。
以下、スライドドア装置に設けられたカバー構造の一実施形態を説明する。本実施形態では、スライドドア装置を、被取付体としてのバスに設けられ、左側部の乗降口に設けられたドアを開閉する装置として説明する。
先ず図1に従って、スライドドア装置10の構成について説明する。スライドドア装置10は、正逆回転可能なシャフト11と、シャフト11に軸支されたアーム12とを備えている。シャフト11は、車両の側部に配設されたセンターピラー14Aよりも内側に、鉛直に立てられて設けられている。またシャフト11の室内側には、鉛直方向に延びる14Bが設けられている。
アーム12は、板状であって、平面視において略U字型に湾曲した形状をなし、基端部がシャフト11に軸支されている。このアーム12の先端には、突部13が、主面に対して垂直に突出形成されている。この突部13は、ドア15側に設けられたレール16内を摺動可能に支持されている。このレール16は、長手方向がドア15の幅方向に沿った状態でドア15の上部に設けられている。さらにドア15の両側端には、ドア15と車体との間の隙間を覆うシール材17,18が、ドア15の高さ方向の全域に亘って設けられている。
ドア15が全閉しているとき、アーム12は、図中実線で示すように初期位置に配置され、その突部13はレール16の前端に位置している。また全閉位置にあるドア15とセンターピラー14Aとの隙間は、シール材17がセンターピラー14Aに密着することにより閉塞されている。
開扉時には、シャフト11が図中時計回り方向である正方向に回転することによって、アーム12も基端部を中心に正方向に回動する。アーム12の突部13は、レール16内を後方向RRに向かって摺動する。その結果、ドア15が、車体側に別途設けられたガイド機構(図示略)に支持されながら、左方向LHに変位して車体から離間し、前方向FRに向かってスライドする。このときのドア15の後端から、乗降口を構成する車体の一部(図示略)までの幅が、開扉時の有効開口幅となる。
このアーム12と車体との間には、隙間19A,19Bが生じている。一方の隙間19Aは、アーム12の内側に生じ、他方の隙間19Bは、アーム12と14Bとの間に生じる。これらの隙間19A,19Bは、アーム12の回動に伴い大きさが変化するため、隙間19A,19Bに乗員が誤って手を入れると、手を挟む可能性がある。またこの隙間19A,19Bに、乗員の荷物等の異物が入ると、ドア15の正常動作が阻害される。
従って、このスライドドア装置10のカバー構造としては、少なくとも隙間19A,19Bの必要最小限の範囲を覆うことができるものが好ましい。しかし、回動中を含めてアーム12を完全に覆うことができる構成のカバーを、既存のドア15やセンターピラー14A等の他の部品に干渉しないように設けると、大型のカバーとなることから、ドア15の有効開口幅を狭めるか、又はカバーに合わせてドア15の幅を大きくしなければならない。これに対し、カバーを、ドア15や他の部品と干渉しない条件の下で、アーム12と同時に回動させる構成にすると、カバーが小さすぎて隙間19Aを完全に覆うことができない。従って、ドア15や他の部品と干渉せず、少なくとも隙間19A,19Bの必要最小限の範囲を覆うことが可能であって、有効開口幅を狭めないカバーが望ましい。
次に、スライドドア装置10に装着されるカバー構造20について詳述する。
図2に示すように、カバー構造20は、アーム12を覆うカバー本体21、カバー本体21の上方に設けられた第1固定カバー22及び第2固定カバー23、カバー本体21の下方に設けられた第3固定カバー28を備えている。第1固定カバー22、第2固定カバー23及び第3固定カバー28は、上述した14Bとともにシャフト11を覆うカバーとして機能するとともに、カバー本体21及び車体との間に生じる隙間を覆っている。
第1固定カバー22は、第2固定カバー23よりもドア15側に設けられている。この第1固定カバー22は、側面視において略L字状をなし、底部24がカバー本体21の上面に重複した状態で車体側に固定されている。第2固定カバー23は、その下端をカバー本体21の上面に重複させた状態で車体側に固定されている。第3固定カバー28は、第1固定カバー22とほぼ同じ側面視において略L字状をなし、その屈曲部がカバー本体21の底面に重複した状態で車体側に固定されている。第3固定カバー28は、カバー本体21及び車体との間に生じる隙間を覆う。
図3に示すように、カバー本体21は、開口部を有する箱状に形成され、PP、ABS等の材料から構成されている。この開口部の一端には、カバー本体21の側壁を上方から切り欠いた切り欠き部26が設けられている。この切り欠き部26を介して、アーム12の突部13がレール16側に差し込み可能にカバー本体21から突出する。また開口部の他端には、シャフト11を嵌合する凹部25が形成されている。
またカバー本体21の内側には、動力伝達機構30が設けられている。動力伝達機構30は、第1ストッパー31、第2ストッパー32、及びアーム貫挿部33を備えている。
まずアーム貫挿部33について説明する。アーム貫挿部33は、ベース34と、ベース34に固定されている1対のガイド板35とを備えている。ベース34は、ガイド板35が締結される基部37と、基部37の両側端から基部37に対して垂直に延びる屈曲部38とを備える。基部37は、図示しない締結孔にボルトやナット等の締結部材が締結されることによってカバー本体21の側部に締結される。屈曲部38は、締結孔33H及びカバー本体21の締結孔21Hに締結部材が締結されることによって、カバー本体21の上壁部及び底壁部にそれぞれ締結される。
ガイド板35は、上側ガイド板39及び下側ガイド板40から構成され、これらは上下対称の形状を有している。上側ガイド板39及び下側ガイド板40は、間隙41を設けた状態でベース34に固定されている。この間隙41は、アーム12を回動可能に貫挿するためのものであり、アーム12の厚さ以上の高さを有している。尚、上側ガイド板39及び下側ガイド板40を区別しないで説明する場合には、単にガイド板35として説明する。
ガイド板35は、金属板の複数箇所を折り曲げて形成されている。ガイド板35は、ベース34に締結される締結部(図示略)、該締結部に対して垂直な摺接部42を有している。摺接部42の端縁のうち、シャフト11側の端縁には、動力伝達機構30をシャフト11に支持させるための軸当接片43が設けられている。
また摺接部42の先端には、傾斜片44が設けられている。傾斜片44の主面は、ベース34の基部37に対して斜めになっている。また傾斜片44には、ボルトを挿入するための長孔45が形成されている。
次に第1ストッパー31について説明する。第1ストッパー31は、ボルトを挿入する孔等が形成された金属板が、3箇所で折り曲げられた形状をなしている。第1ストッパー31は、U字状部46と、U字状部46に連続する第1規制部47とを備えている。第1規制部47及びU字状部46にはボルトを挿入するための2対の締結孔31Hがそれぞれ形成されている。第1規制部47は、長孔45及び締結孔31Hに締結部材が締結されることによりガイド板35に固定される。
第2ストッパー32は、略L字状の揺動部50、及び揺動部50に対して直角に折り曲げられた先端部51を備えている。揺動部50の基端部は、アーム貫挿部33及びカバー本体21の間に固定される。また揺動部50の中央部分は、各締結孔32H,31Hに締結部材が締結されることにより上述した第1ストッパー31と連結される。
この動力伝達機構30には、ゴム、発泡樹脂等からなる緩衝材60〜63が設けられる。緩衝材60〜63は、ドア15の開閉動作中にアーム12や車体側に当たる箇所に設けられ、騒音・振動等を抑制するとともに、当接による部品の破損を防ぐ。アーム貫挿部33の間隙41の両端には、第1の緩衝材60及び第2の緩衝材61が設けられている。第1の緩衝材60は、傾斜片44の間に挟持され、間隙41の両端における開口のうち一方を閉塞する。第2の緩衝材61は、ベース34側に設けられている。
第3の緩衝材62は、第1ストッパー31の第1規制部47のうち、アーム貫挿部33への取付面の反対側となる面に設けられている。第4の緩衝材63は、第2ストッパー32の先端部51に設けられ、先端部51とともに第2規制部67を構成する。
図4に示すように、第1ストッパー31は、間隙41にアーム12を貫挿したアーム貫挿部33の傾斜片44に対し、締結部材Fにより固定される。また、第1ストッパー31に固定されたアーム貫挿部33は、シャフト11の奥側に配置された第2ストッパー32に対して締結部材Fによって固定される。即ち、第1ストッパー31、第2ストッパー32及びアーム貫挿部33は、シャフト11を囲むように配置され、シャフト11をそれらの間に挟持している。
アーム貫挿部33の間隙41には、アーム12が、その先端部を突出させた状態で貫挿されている。上述したように間隙41の両端における開口のうち一方は、第1の緩衝材60及び第1規制部47からなる第1当接部65によって閉塞されている。また間隙41の他方の開口は、第2の緩衝材61及びベース34によって閉塞されている。その結果、アーム12の回動範囲は、第1当接部65及び第2当接部66の間に規制される。
このようにカバー本体21に収容される動力伝達機構30は、高さ方向においてコンパクトであるため、カバー本体21の高さも短くすることができる。このため、カバー構造20によって、カバー本体21の下方に配置される手すり70(図2参照)等の他の部品の設置スペースが大きな制約を受けない。
次にこのカバー構造20の作用について説明する。
先ず図5を参照して、ドア15の開動作におけるカバー構造20の作用を説明する。ドア15が全閉位置にあるとき、アーム12及びカバー本体21はドア15の内側に配置される。このとき、先端部51及び第4の緩衝材63からなる第2規制部67が、センターピラー14Aの側壁に押し付けられることにより、カバー構造20の逆方向(図中反時計回り方向)の回転が規制されている。アーム12と車体との間に生じる隙間19A,19Bは、カバー本体21、第1固定カバー22、第2固定カバー23及び第3固定カバー28(図2参照)によって覆われている。特に全閉位置においては、カバー本体21とセンターピラー14Aとの間の隙間が大きくなるが、この隙間は第1固定カバー22によって覆われている。尚、カバー本体21と車両側カバー14Bを閉塞する第2固定カバー23は、便宜上、その一部のみを図示している。
この状態からシャフト11が正方向RFに回動することで、アーム12も正方向RFに回動する。その結果、アーム12の突部13がレール16を摺動し、ドア15が左方向LHに変位して車体から離間すると同時に、前方向FRに向かってスライド移動する。このときアーム12は基端部においてガイド板35と摺接するものの、動力伝達機構30及びカバー本体21を回動させるには至らず、それらは第4の緩衝材63がセンターピラー14Aに当接した初期の位置に維持される。このようにカバー本体21を残したまま、アーム12のみ回動していくと、アーム12の先端部がカバー本体21から突出するが、手が挟まる危険性のある隙間は生じない。
図6に示すように、さらにアーム12が回動することにより、アーム12の基端部が第1当接部65に当接すると、第1当接部65である第1の緩衝材60は撓むが、第1規制部47を介して、アーム12の動力が動力伝達機構30自身及びカバー本体21に伝達される。その結果、動力伝達機構30及びカバー本体21が正方向RFに回動する。即ち、動力伝達機構30及びカバー本体21は、アーム12が初期位置から回動し始めるタイミングに対し、予め設定された角度だけ遅延して回動を開始する。
図7に示すように、動力伝達機構30及びカバー本体21がさらに正方向RFに回動すると、第1ストッパー31が第2の緩衝材61を介してセンターピラー14Aに当接する。その結果、動力伝達機構30及びカバー本体21の正方向RFの回動が規制され、動力伝達機構30及びカバー本体21が位置決めされる。このときアーム12は終端位置に配置され、ドア15は全開位置に配置される。また、カバー本体21が回動することにより、カバー本体21の側端と14Bの隙間が拡大するが、この隙間は第2固定カバー23により覆われているため、手や異物が隙間に差し込まれることを未然に防止できる。
このようにドア15が全開したとき、カバー本体21がドア15の後端から乗降口側に突出せず、既存のドア15の有効開口幅を狭めない。ドア15及びスライドドア装置10は、規定に基づく有効開口幅を確保できるように設計されておりその構成を後から安易に変更することはできないが、このカバー構造20であれば、有効開口幅に影響を及ぼさないので、既存のドア15にも後付けで装着することが可能である。
次に図8を参照して、ドア15が閉じるときのカバー構造20の作用を説明する。シャフト11の逆方向RBの回転により、終端位置にあるアーム12が逆方向RBに回転すると、全閉位置にあるドア15が後方向RRへスライド移動する。このときアーム12は、第1当接部65及び第2当接部66の間に位置し、ガイド板35の間を摺動するが、動力伝達機構30は、第3の緩衝材62がセンターピラー14Aに当接する位置に維持される。
図8のように、アーム12の円弧状の側部が第2当接部66に当たると、第2当接部66を介して、動力伝達機構30自身及びカバー本体21にアーム12の逆方向RBの動力が伝達される。その結果、動力伝達機構30及びカバー本体が、アーム12と同じ逆方向RBに回動する。即ち、動力伝達機構30及びカバー本体21は、アーム12が終端位置から回動し始めるタイミングに対し、予め設定された角度だけ遅延して回動を開始する。
図5に示すように、第2ストッパー32の第4の緩衝材63がセンターピラー14Aに当接すると、動力伝達機構30及びカバー本体21の逆方向RBの回動が規制され、ドア15は全閉位置に配置される。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)動力伝達機構30には、開扉時における移動途中のアームに当接する第1当接部65、及び閉扉時における移動途中のアーム12に当接する第2当接部66が設けられている。このため、動力伝達機構30及びカバー本体21を、アーム12に従動させつつ、それらの動作が開始されるタイミングを、アーム12の動作が開始されるタイミングに対して遅延させることが可能となる。このため、他の部品やドア15とカバー本体21とを干渉させずに、アーム12と車体との間に生じる隙間のうち手が差し込まれる可能性がある範囲をカバー本体21によって覆いつつ、カバー本体21を小型化することができる。その結果、ドア15が全開したときにカバー本体21がドア開口側に突出しなくなるため、ドア15の有効開口幅に影響を及ぼさない。またカバー構造20は、アーム12に従動するため、動力源も不要となる。
(2)動力伝達機構30は、カバー本体21及び動力伝達機構30の正方向の動作を規制する第1ストッパー31及び逆方向の動作を規制する第2ストッパー32を備える。このため、ドア15の全閉時及び全開時に、動力伝達機構30及びカバー本体21が位置決めされるため、アーム12の動作に対するそれらの遅延角度のばらつきが抑制される。このため、カバー本体21と他の部品及びドア15との干渉を防ぎながら、カバー本体21と車体との間に生じた隙間を覆うことができる。
(3)ガイド板35、第1当接部65及び第2当接部66によって、アーム12が移動可能に貫挿され、その移動範囲を規制する間隙41が形成される。従って動力伝達機構30の動作を、アーム12の動作に対して一定の角度で遅延することができる。
(4)第1ストッパー31は、動力伝達機構30及びカバー本体21の正方向の動作を規制する第1規制部47として機能するとともに、アーム12と当接する第1当接部65としても機能する。このため、動力を伝達する第1当接部、及び動作を規制する第1規制部がそれぞれ別の部品から構成されないので、動力伝達機構30の部品点数の増加を低減することができる。
(5)車体側に固定される第1固定カバー22及び第2固定カバー23によって、カバー本体21の動作に伴いその大きさが変化する隙間が閉塞されるので、手や異物がカバー本体21と車体との間に差し込まれることが防がれる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、カバー本体21を、PP、ABS等の材料から構成したが、これ以外の合成樹脂、金属等、他の材料から形成してもよい。
・上記実施形態では、カバー構造20を、シャフト11が正逆回転することによりアーム12が回動するスライドドア装置10に設けたが、別の駆動源によりアーム12が回動する装置に設けてもよい。
・第1ストッパー31及び第2ストッパー32は、例えば、アーム貫挿部33に形成してもよく、上記した構成に限定されない。
・アーム貫挿部33は、上記した構成に限定されず、その他の構成にしてもよい。例えば、第1ストッパー31に対して締結可能なスペースがあれば、傾斜片44を省略した構成でもよい。またアーム貫挿部33をシャフト11に支持することができるものであれば、環状の支持部でもよく、上記した軸当接片43に限定されない。
・カバー本体21は、略楕円形状に形成してもよく、上記した構成に限られない。
・各緩衝材60〜63は、動力伝達機構30の材料に応じて、省略することができる。また、各緩衝材60〜63の形状及び位置は、衝突音・振動、部品の損傷を抑制できる形状・位置であればよく、上記実施形態の形状及び位置に限定されない。
・上記実施形態では、カバー本体21及び車体側の隙間を第1固定カバー22、第2固定カバー23及び第3固定カバー28によって閉塞したが、これ以外の構成により閉塞してもよい。例えば、各固定カバー22,23,28の形状を変えてもよい。また、カバー本体21をゴム等の弾性材料から構成するか、カバー本体21の側端に、弾性部材又は蛇腹状の壁部を設け、これらの弾性部材又は壁部が、車体側に押し付けられることにより、カバー本体21と車体との隙間を閉塞してもよい。
・上記実施形態では、カバー構造20を、シャフト11を中心に回動するアーム12を有するスライドドア装置10に設けたが、これ以外の構成のスライドドア装置に設けてもよい。例えば複数のアームから構成されるリンク機構を備えるスライドドア装置に設けてもよい。そしてカバー構造を、リンク機構に従動し、該リンク機構の動作タイミングに対して遅延する動力伝達機構と、動力伝達機構を収容するカバー本体とによって構成してもよい。
・上記実施形態では、カバー構造20を、バスのスライドドア装置に設けたが、その他の車両のスライドドア装置に設けてもよい。また、カバー構造は、航空機、船舶等の移動体や、建造物等、移動体以外の被取付物のスライドドア装置に設けてもよい。
10…スライドドア装置、12…アーム、15…ドア、20…カバー構造、21…カバー本体、22…第1固定カバー、23…第2固定カバー、28…第3固定カバー、30…動力伝達機構、31…第1ストッパー、34…第2当接部を構成するベース、35…ガイド板、47…第1当接部を構成する第1規制部、51…第2規制部としての先端部、60…第1当接部を構成する第1の緩衝材、61…第2当接部を構成する第2の緩衝材、63…第2規制部としての第2の緩衝材、65…第1当接部、66…第2当接部、67…第2規制部。

Claims (5)

  1. ドアを支持するアームを有するスライドドア装置に対して装着されるカバー構造であって、
    前記アーム及び被取付体との間に生じる隙間を覆い、前記アームが進退可能な開口部を有するカバー本体と、
    前記カバー本体の内側に設けられた動力伝達機構とを備え、
    前記動力伝達機構は、
    前記ドアが開くときに、初期位置から終端位置へ向かう途中の前記アームと当接することで該動力伝達機構自身及び前記カバー本体に正方向の動力を伝達する第1当接部と、
    前記ドアが閉まるときに、前記終端位置から前記初期位置へ向かう途中の前記アームと当接することで該動力伝達機構自身及び前記カバー本体に逆方向の動力を伝達する第2当接部とを備えるカバー構造。
  2. 前記動力伝達機構は、
    前記アームが前記終端位置に配置されたときに前記被取付体に当接する第1規制部を有し、該動力伝達機構及び前記カバー本体の正方向の動作を規制する第1ストッパーと、
    前記アームが前記初期位置に配置されたときに前記被取付体と当接する第2規制部を有し、逆方向の動作を規制する第2ストッパーとを備える請求項1に記載のカバー構造。
  3. 前記動力伝達機構は、
    前記アームが移動可能に貫挿される間隙を介して設けられた1対のガイド板と、
    前記各ガイド板の間隙の前記正方向側の開口を閉塞する前記第1当接部と、
    前記各ガイド板の間に設けられた間隙の前記逆方向側の開口をする前記第2当接部とを備える請求項1又は2に記載のカバー構造。
  4. 前記第1当接部は、一方の面で前記間隙の前記正方向の開口を閉塞し、他方の面で前記アームが前記終端位置に配置されたときに前記被取付体に当接する第1規制部として機能する請求項3に記載のカバー構造。
  5. 前記カバー本体に重複させた状態で前記被取付体に固定され、前記カバー本体及び前記被取付体の隙間を閉塞する固定カバーを備える請求項1〜4のいずれか1項に記載のカバー構造。
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JPH0540570U (ja) * 1991-10-31 1993-06-01 いすゞ自動車株式会社 ドアヒンジ取付装置

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