JP2015091718A - Ptp包装体及びptp包装体の偽造防止方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のPTP包装体1は、ブリスターシートから形成した底材2と、底材2に貼合した、アルミニウム箔7から形成した蓋材3とを備え、底材2の外表面に複数の凸レンズ状の突部5を形成した凸レンズ集合部6を備え、蓋材3の底材2側に複数の模様11を配した模様部9とを備え、模様を立体視できるようにしたことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
そこで、PTP包装体などの医薬品の包装において真正品と偽造品との区別ができるようにしたものがある。例えば、蓋材となるアルミニウム箔の表面にマイクロ文字を印刷したり、ホログラム印刷を施したりして純正品であることを確認できるようにしたものがある。
また、PTP包装体の蓋材側に熱接着時に熱接着用金型で刻印された識別情報を設けたものが開発されている(下記特許文献1参照)。
或いは、上記形態のPTP包装体において、前記模様部を、3200dpi以上の解像度で形成することができる。このようにすることにより、アルミニウム箔上に直接、模様部を形成してもインキがはじかれにくくなり、模様を視認しやすくなる。
このプラスチックシートは透明であり、透明とは無色透明、無色半透明、有色透明、有色半透明を含むものである。
底材2は、特に限定するものではないが、厚さは0.1mm〜1.0mm、特に0.2mm〜0.8mmにするのが好ましい。
底材2には、収納凹部4が熱成形などにより形成してあり、錠剤やカプセル剤などを収納できるようにしてある。
各突部5は、凸レンズ状に突出させて形成してあり、蓋材3側の一面で焦点が合うようにしてある。突部5を凸レンズ状に形成することにより、後述する模様部9を立体的に視認することができる。
突部5は、透明に形成することができる。この透明とは、無色透明、無色半透明、有色透明、有色半透明を含むものである。突部5は、例えば、熱硬化型インキなどでの印刷で凸レンズ状に形成することやエンボスロールなど底材2の外表面に凹凸を付することで形成することができる。
凸レンズ集合部6は、突部5を任意のパターンで配して形成することができ、特に限定するものではないが、図2に示すように、格子状に区画したエリア内に一つの突部5を配するように形成することができる。なお、図2中の破線は、理解しやすくするために描いたものであり、実在するものではない。この他にも、ハニカム状に区画したエリア内に突部5を配することや同心円状、放射状などに突部5を配すことができる。
各突部5は、特に限定するものではないが、0.1mm〜1.2mm程度の間隔であるのが好ましく、0.12mm〜0.42mm程度の間隔であるのが特に好ましい。
下地処理層8を有色にする場合は、バインダーに顔料を混入させて形成することができ、例えば、白色にする場合は、白色顔料として酸化チタンを含ませたバインダーで形成することができる。バインダーとしては、例えば、塩ビ酢ビ共重合体系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エステル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂等の一種又はこれらの混合物を用いることができる。酸化チタンとしては、ルチル型酸化チタンが好ましく、平均粒径が0.2μm〜0.5μmものを用いることが好ましい。この平均粒径は、レーザー光式粒度分布計により測定することができる。
下地処理層8をアルミニウム箔7上に形成するには、従来公知の方法で形成することができ、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、UV塗装などで形成することができる。
下地処理層8は、図4に示すように、形成しなくてもよいが、インキがはじかれることを防ぐために形成した方がよい。
模様部9の模様11は、特に限定するものではないが、丸型、四角型、星型、ハート型、ダイヤ型などの図柄、アルファベット、漢字、カタカナ、ひらがななどの文字、或いは数字などとして表すことができる。本実施形態では、図5に示すように、模様11を丸型に形成してある。
各模様11は、平面視において突部5と略同じ大きさ或いはやや小さい大きさに形成することが好ましい。模様部9は、3200dpi以上、特に6400dpi以上の解像度にするのが好ましい。模様部9を3200dpi以上の解像度で形成することにより、模様部9をアルミニウム箔7上に直接形成してもインキがはじかれにくくなり、下地処理槽8を設けなくても模様が視認しやすくなる。
各模様11は、各突部5の裏側になるように形成することができる。各模様11は、平面視において、各突部5の真裏に配することができるが、若干ずれた位置に配することが好ましい。
各模様11は、例えば、熱硬化型インキなどを用いた印刷で形成することができ、特に限定するものではないが、ピンク色、赤色、橙色、黄色、水色、黒色、青色、紫色、墨色などにすることができ、特に黒色、紫色、墨色などの寒色が好ましい。
ヒートシール層10は、従来公知のPTP包装体のヒートシール層に用いられているもので形成することができ、例えば、下記に示した底材と同一の樹脂を混合したものを主剤とする樹脂コート剤を使用し、グラビアコートなどで塗布して形成することができる。ヒートシール層10は、特に限定するものではないが、単位面積当たり2g/m2〜5g/m2、好ましくは2.5g/m2〜4g/m2の乾燥後コート量で形成することができる。
偽造防止用の識別物質は、肉眼では確認できないが拡大鏡などで確認できる、複数層状に形成した微細なものであり、例えば、3S社製の商品名「セキュタグ」を用いることができる。
識別部は、例えば、偽造防止用の識別物質を熱硬化型インキに混入しておき、これを用いて印刷などにより形成することができる。
また、アルミニウム箔7の一面側に下地処理層8を全面に形成し、その上側に熱硬化型インキで模様11を適宜箇所に印刷して模様部9を形成し、さらにその上にヒートシール層10を全面に形成して蓋材3を作製する。
そして、底材2に蓋材3を熱溶着してPTP包装体1を作製することができる。
このような模様部9を確認することにより真正品であることを確認することができる。例えば、顧客などに卸す際に予め付する模様部9の図柄を決めておけば、真贋の判別がしやすく、偽造を防止できるものである。
また、識別物質を配合した識別部を形成しておけば、拡大鏡により確認して真贋の判別をすることができる。
実施例1のPTP包装体を以下のとおり作製した。
底材は、プラスチックシートとして厚さ250μmのポリ塩化ビニル樹脂からなるシートを用いた。この一面に熱硬化型インキを用いて凸レンズ状の突部を印刷して凸レンズ集合部を形成した。
このシートを熱成形して収納凹部を形成し底材を作製した。
その一面に、白色の下地処理層を形成した。この下地処理層は、バインダーとして塩ビ酢ビ共重合体樹脂を19質量%含有し、白色顔料としてルチル型酸化チタンを10.5質量%含有するコート液を作製し、アルミニウム箔の表面全面に25μmの版深のグラビア版で印刷して形成した。乾燥後のコート量は1.0g/m2であった。また、酸化チタンの平均粒径は0.3μmであった。
次に、下地処理層上に熱硬化型インキを用いて丸型の模様を印刷して模様部を形成した。
さらに、模様部の上にヒートシール剤(大日精化(株)製)をコートしてヒートシール層を形成して蓋材を作製した。乾燥後のこの層のコート量は0.2g/m2であった。
実施例2のPTP包装体は、実施例1において、突部を形成するインキに対してセキュタグ(3S社製)を5質量%配合したものを用いた以外は同様に作製した。
また、実施例2の突部を100倍の拡大鏡で確認したところセキュタグを確認することができた。
2…底材
3…蓋材
4…収納凹部
5…突部
6…凸レンズ集合部
7…アルミニウム箔
8…下地処理層
9…模様部
10…ヒートシール層
11…模様
Claims (7)
- プラスチックシートから形成した底材と、底材に貼合した、アルミニウム箔から形成した蓋材とを備えたPTP包装体であって、底材の外表面に複数の凸レンズ状の突部を形成した凸レンズ集合部と、蓋材の底材側に複数の模様を配した模様部とを備え、模様を立体視できるPTP包装体。
- 蓋材は、アルミニウム箔上に下地処理層を形成し、下地処理層上に前記模様部を備えた請求項1に記載のPTP包装体。
- 前記模様部を、3200dpi以上の解像度で形成した請求項1に記載のPTP包装体。
- 蓋材は、アルミニウム箔上に、熱溶着可能なヒートシール層を備え、アルミニウム箔とヒートシール層との間に前記模様部を備えた請求項1〜3のいずれかに記載のPTP包装体。
- 底材、蓋材のいずれか又は両方に、識別物質を配合した識別部を形成した請求項1〜4のいずれかに記載のPTP包装体。
- 前記突部に、識別物質を含有させた請求項1〜5のいずれかに記載のPTP包装体。
- プラスチックシートから形成した底材と、底材に貼合した、アルミニウム箔から形成した蓋材とを備えたPTP包装体の偽造防止方法であって、底材の外表面に複数の凸レンズ状の突部を形成した凸レンズ集合部と、蓋材の底材側に複数の模様を配した模様部とを形成し、模様を立体視できるようにしたPTP包装体の偽造防止方法。
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