JP2010251594A - インクジェットインク、その製造方法および金属パターン形成方法 - Google Patents

インクジェットインク、その製造方法および金属パターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】断線や短絡のない金属パターンを与え、インクの乾燥性と吐出安定性を両立する金属パターンの形成が可能なインクジェットインク、及び金属パターンの形成方法を提供する。
【解決手段】インクジェットヘッドによりインクを吐出して基板上にパターンを形成した後、無電解めっき処理により該パターン上に金属層を形成する金属パターン形成方法に用いるインクジェットインクであって、該インクジェットインクは、少なくとも無電解めっき用触媒と溶媒を含有し、かつ、該溶媒は、70℃で加熱した際、質量が50%になるまでに要する時間が、150分以上の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下である溶媒と、90分以上150分未満の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上である溶媒と、残部が90分未満の乾燥特性を持つ溶媒からなることを特徴とするインクジェットインク及び金属パターン形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は金属パターンの形成が可能なインクジェットインク、その製造方法およびそれを用いた金属パターンの形成方法に関する。
回路に用いる金属パターンは、従来、レジスト材料を用いた方法により形成されてきた。すなわち、金属薄層上にレジスト材料を塗布または貼付けてレジスト層を形成し、所望のパターンで露光した後、現像により不要なレジストを除去し、さらにむき出しとなった金属部分をエッチングにより除去し、最後に残存したレジスト部分を剥離することで金属パターンを形成していた。
しかしながら、この方法では工程が多岐にわたり時間がかかること、また、不要なレジスト、金属を除去することなど、生産時間、エネルギー、原材料の効率の点で無駄が多く、新たな金属パターンの形成方法が要求されていた。
近年、粒径が100nm以下の、いわゆる金属ナノ粒子を含有するインクを用い、スクリーン印刷やインクジェット印刷などで金属パターンを直接描画する金属パターン形成方法に注目が集まっている(例えば、特許文献1参照)。
この金属パターン形成方法は、金属粒子の粒径をナノオーダーまで小さくすることで融点が低下する現象を活用し、金属ナノ粒子を含むインクをパターニングした後、200〜300℃程度の温度で焼成して回路を形成する方法である。この方法は工数の低減、原材料の利用効率向上などの利点はあるものの、金属粒子同士を完全に融合させることが困難であり、焼成後の金属パターンの電気抵抗を下げるために、後処理の温度や条件に厳しい制約がある、という課題を有していた。
一方、金属ナノ粒子を用いずに金属パターンを形成する方法として、金属塩と溶媒を含む混合物と、還元剤を含む混合物をパターン描画時に混合し、還元反応により基材上に金属層を析出させる金属パターン形成方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、酸素を含む通常の大気中では還元反応が進行しにくくなる傾向があるため、形成する金属によっては非酸化性気体の雰囲気下や高温条件下で反応を行う必要があり、これらの条件の制約を受ける場合があるという課題を有していた。
また、金属ナノ粒子を用いずに金属パターンを形成する別の方法として、無電解めっき技術を活用して金属パターンを形成する方法も提案されている。例えば、絶縁基板上に、無電解めっきの触媒となる可溶性のパラジウム塩とアルコール系の溶剤を含むインクをインクジェット方式により記録し、導電性金属パターンを形成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。この方法では高温の焼成工程は不要となるメリットがあるが、インク中に乾燥速度の遅い高沸点溶剤を用いているため、記録後に基板上で液寄りが起こり、所望のパターンと同じ形状に金属パターンを形成することができないというデメリットを有していた。
さらに、アルカリ処理したポリイミドにパラジウム系活性化インクをインクジェット方式により記録し、還元処理、無電解めっきにより銅皮膜を形成する方法も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法では、インク受容層を持たない基板であるポリイミドに対して、インクジェット方式で金属パターンを形成することができており、前記の材料コスト、焼成工程などの問題が解消されている。しかし、形成される金属パターンの再現性や、基板に対する金属層の密着性が良くないという欠点を有していた。
特開2002−299833号公報 特開2008−182159号公報 特開平7−131135号公報
第21回エレクトロニクス実装学会講演大会論文集 P105
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、インクの乾燥性を良好にすることで基板上での液滴の液寄りを抑制し、断線や短絡のない金属パターンを与え、また乾燥特性の異なる溶媒の量を調整することで、インクの乾燥性と吐出安定性を両立することができる、金属パターンの形成が可能なインクジェットインク、およびそれを用いた金属パターンの形成方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.インクジェットヘッドによりインクを吐出して基板上にパターンを形成した後、無電解めっき処理により該パターン上に金属層を形成する金属パターン形成方法に用いるインクジェットインクであって、該インクジェットインクは、少なくとも無電解めっき用触媒と溶媒を含有し、かつ、該溶媒は、70℃で加熱した際、質量が50%になるまでに要する時間が、150分以上の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下である溶媒と、90分以上150分未満の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上である溶媒と、残部が90分未満の乾燥特性を持つ溶媒からなることを特徴とするインクジェットインク。
但し、溶媒の乾燥特性は、断面積が9.6cmであるポリプロピレン製の容器に測定溶媒を3g入れ、常圧下、ホットプレート上で容器ごと70℃に加熱し、加熱を開始してから30分ごとに質量減量を測定して求める。
2.前記触媒が可溶性金属塩からなることを特徴とする前記1記載のインクジェットインク。
3.前記可溶性金属塩が、パラジウム金属塩からなることを特徴とする前記2記載のインクジェットインク。
4.前記インクジェットインクが、前記パラジウム金属塩と錯体形成可能な化合物を含有することを特徴とする前記3記載のインクジェットインク。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインクを、インクジェットヘッドにより吐出して基板上にパターンを形成した後、無電解めっき処理によって該パターン上に金属層を形成することを特徴とする金属パターン形成方法。
6.少なくとも無電解めっき用触媒と溶媒を含有するインクジェットインクの製造方法であって、該溶媒が、70℃で加熱した際、質量が50%になるまでに要する時間が、150分以上の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下である溶媒と、90分以上150分未満の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上である溶媒と、残部が90分未満の乾燥特性を持つ溶媒からなる溶媒であることを特徴とするインクジェットインクの製造方法。
但し、溶媒の乾燥特性は、断面積が9.6cmであるポリプロピレン製の容器に測定溶媒を3g入れ、常圧下、ホットプレート上で容器ごと70℃に加熱し、加熱を開始してから30分ごとに質量減量を測定して求める。
本発明により、良好な細線再現性と吐出安定性を示す金属パターンの形成が可能なインクジェットインク、およびそれを用いた金属パターンの形成方法を提供することができた。
本発明に係る溶媒の70℃に加熱した際の乾燥特性を測定した図である。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
発明者らは上記課題に鑑み、非インク吸収性樹脂基板にめっき触媒を含有するインクジェットインク(以下、単にインクともいう)を記録し、無電解めっきで金属パターンを形成する方法において、パターンの再現性が不十分となる課題の解析をしたところ、主として以下の二つの要因の影響が大きいことを見出した。
一つ目の要因は、基板上に付与されたインクの「液寄り」である。通常、インクジェットインクを媒体に記録する際、被記録媒体に吸収性があるため、即座にインクが吸収されてパターンの形成ができる。しかし、吸収性を持たない基板にインクを記録した場合、基板内部にインクが吸収されないため、インクが乾燥するまで液体として基板上に長時間残存してしまう。そのため、基板との濡れ性が大きい場合は液滴が拡張し、逆に濡れ性が小さい場合は液滴が収縮する現象が起こる。この現象によって上記液寄りが発生する。また、一般的なインクの場合、色材(染料、顔料)や活性剤がインク中に存在するため、ある程度溶媒が蒸発すると、急激にインク液滴の粘度が上昇する。この粘度上昇により液滴の拡散や収縮を抑制し、所望の位置に触媒を固定化することができる。しかしながら、本発明のインクでは溶媒以外の固形分がほとんど含有されないため、粘度上昇が起きない。そこで、本発明では乾燥速度がある程度速い溶媒をインク中に含有し、液滴の乾燥速度を速めることによって、短時間で触媒が固定化される。そのため、金属パターンの再現性が悪化することなく、所望のパターンと同じ形状に金属パターンを形成することができる。
二つ目の要因は、インクの吐出安定性である。通常、インク中の溶媒乾燥速度を速くすると、ノズル面での溶媒乾燥によりノズル近傍のインク中の固形分濃度が上昇し、吐出速度低下や曲がり出射、不吐出といった現象が生じる。本発明では乾燥速度の異なる溶媒を組み合わせることによって、液寄りとノズル面の目詰まり防止を両立することができる。
以上の解析結果をもとに、パターン再現性を良好にする技術について発明者らは鋭意検討したところ、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明においては、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上という乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下となるような設計にする。このようなインク設計とすることにより、インクを基板に記録後、短時間でインク中の溶媒が乾燥することで液寄りを抑制することができるものと考えられる。さらに、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満という乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上となるような設計にすることによって、インク中の溶媒乾燥速度を維持したままノズル面での溶媒乾燥を抑制してノズル目詰まりを防止することができる。好ましくは5〜95%である。
以上の二つの効果により、本発明のインクは良好な細線再現性と吐出安定性が提供できたものと考えられる。
以下、本発明のインクジェットインク、金属パターンの形成方法の各構成要件の詳細について説明する。
《インクジェットインク》
(溶媒)
本発明のインクジェットインクは溶媒を含有し、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上という乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下であり、かつ、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満という乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上であることを特徴とする。
上記に示した溶媒の乾燥特性の測定条件としては、断面積が9.6cmであるポリプロピレン製の容器に溶媒を3g入れ、常圧下、ホットプレート上で容器ごと70℃に加熱し、加熱を開始してから30分ごとに質量減量を測定する。上記測定で得られたデータを元に、縦軸に溶媒の質量減率、横軸に時間をとったグラフを作成し、各溶媒の曲線と質量減率50%のラインの交点から求められる時間をもって本発明のインクジェットインクに適用可能な溶媒を判断する。
発明者らは鋭意検討の結果、上記測定実験によって各溶媒の物性値に依存することなく本発明のインクジェットインクに適用可能な溶媒を判断できることを見出した。例えば、プロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点150℃、蒸気圧0.8mmHg(1mmHgは133.322Paである))と3−メトキシ−1−ブタノール(沸点161℃、蒸気圧0.94mmHg)では、上記測定によって得られた質量減率が50%となるまでに要する時間は、プロピレングリコールモノブチルエーテルが200分、3−メトキシ−1−ブタノールが160分となり、3−メトキシ−1−ブタノールの方が、乾燥特性が良いという結果となり、物性値から推定される乾燥特性とは大きく異なることが分かる。
次に、溶媒の含有量として、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上である溶媒は、インクの乾燥によって基板上に残存する時間が長いため、その残存溶媒による液寄りを抑制するという観点から、上記溶媒の合計量は5%以下であることが好ましく、さらに好ましくは上記溶媒が実質的に含有しないことである。
また、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満である溶媒は、インクの乾燥によって基板上に残存する時間が短いため、残存溶媒による液寄りの影響を低減することができると同時に、インク中の溶媒乾燥速度をある程度維持したままノズル面での溶媒乾燥を抑制し、ノズル目詰まりを防止するという観点から、上記溶媒の合計量は5〜95%であることが好ましい。さらに、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分未満という乾燥特性を持つ溶媒も本発明のインクジェットインクに適用することができる。
上記に示した溶媒乾燥特性の測定条件から、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上という乾燥特性を持つ溶媒としては、例えば、アルカンポリオール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、アルキレングリコールアルキルエーテル類(エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール等)、複素環化合物(2−ピロリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)などが挙げられる。
また、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満という乾燥特性を持つ溶媒としては、例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル類(エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等)、アミド類(ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)などが挙げられ、本発明のインクジェットインクに含有する溶媒に適用するのに好ましい。
さらに、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分未満という乾燥特性を持つ溶媒としては、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール等)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、アルキレングリコールアルキルエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、炭化水素類(トルエン、キシレン、シクロヘキサン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸ブチル等)などが挙げられ、本発明のインクジェットインクに含有する溶媒に適用することができる。
(水)
上記測定条件によって測定した、70℃で加熱した際の水の質量減率が50%となるまでに要する時間は70分であり、本発明のインクジェットインクに含有する溶媒に適用することができる。本発明のインクにおける水の含有量は、好ましくは10〜95質量%である。この範囲とすることにより、良好なインク乾燥性と吐出安定性を両立させやすくなる。
(触媒)
本発明のインクで用いられる触媒としては、パラジウム、銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、スズなどの金属が挙げられる。そのなかでも、触媒活性の高さから、パラジウム、銀、スズが好ましく、さらに好ましくはパラジウムである。
本発明のインクにおいて、パラジウムを触媒として用いる場合、可溶性のパラジウム塩を用いることが好ましく、インクの出射安定性が良好になりやすい。パラジウム塩を用いる場合、特に限定は無く、例えば、フッ化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジウム、酸化パラジウム、硫化パラジウム等を用いることができる。
インク中のパラジウムの含有量としては、0.0001〜5質量%が好ましい。パラジウムの濃度が0.0001質量%以上であると無電解めっき反応の活性の観点から好ましく、5質量%以下であることがインク中のパラジウムの溶解安定性の観点から好ましい。
(錯化剤)
可溶性のパラジウム塩を触媒として用いる場合、インク中での溶解性と安定性およびヘッドからの出射安定性が向上しやすくなることから、パラジウムイオンと錯体形成可能な化合物を添加することが好ましい。
本発明に適用可能な錯体形成可能な化合物としては、エチレンジアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン四酢酸、ベンジルアミンなどのアミン系化合物、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ビピリジル、フェナントロリンなどの含窒素複素環式化合物、シュウ酸、マロン酸、コハク酸などのジカルボン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸などのヒドロキシ酸などやそれらのアルカリ金属塩などが挙げられる。
また、インク中でパラジウムイオンを溶解させる場合、溶解性と保存性を向上させるためにインクのpHを8〜14の範囲に調整しても良い。用いるpH調整剤としては、アルカリ金属の水酸化物、アミン系化合物などが挙げられる。
(界面活性剤)
本発明のインクに界面活性剤を用いることもできる。界面活性剤の添加によりインクの表面張力、記録する基板への濡れ性をコントロール可能であり、インクの液寄りを抑制し、金属パターンの再現性をより向上するための構成成分として、必要に応じて用いることが好ましい。使用できる界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系もしくはフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
基板にインクを記録した際の液寄り抑制には、前記の中でもシリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤が特に好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、ジメチルポリシロキサンの側鎖または末端をポリエーテル変性したものが挙げられ、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642や、ビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。フッ素系界面活性剤としては、通常の界面活性剤の疎水部分として用いられるアルキル基の代わりに、アルキル基の水素の一部または全部をフッ素で置換した構造の活性剤を好ましく用いることができる。これらの中でも、分子内にパーフルオロアルキル基を有する活性剤が特に好ましい。市販のフッ素系界面活性剤としては、大日本インキ化学工業社のメガファック(Megafac)F、旭硝子社のサーフロン(Surflon)、ミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社のフルオラッド(Fluorad)FC、インペリアル・ケミカル・インダストリー社のモンフロール(Monflor)、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社のゾニルス(Zonyls)、ファルベベルケ・ヘキスト社のリコベット(Licowet)VPF等が挙げられる。また、非イオン性フッ素系界面活性剤としては、例えば、大日本インキ社製のメガファックス144D、旭硝子社製のサーフロンS−141、同145等が挙げられ、また、両性フッ素系界面活性剤としては、例えば、旭硝子社製のサーフロンS−131、同132等が挙げられる。
(粘度)
本発明のインクの粘度は特に限定されないが、25℃において1mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましい。
本発明のインクの粘度測定に用いることができる装置として、回転式、振動式や細管式の粘度計が挙げられ、例えば、トキメック製、円錐平板型E型粘度計、東機産業製のE Type Viscometer(回転粘度計)、東京計器製のB型粘度計BL、山一電機製のFVM−80A、Nametore工業製のViscoliner、山一電気製のVISCO MATE MODEL VM−1A、同DD−1等の装置が市販されている。
(表面張力)
本発明のインクの表面張力は、22mN/m以上35mN/m以下であることが好ましく、さらには22mN/m以上30mN/m以下であることが好ましい。表面張力を22mN/m以上とすることにより、インクの射出状態を安定化しやすくなり、35mN/m以下とすることにより、金属パターンの均一性が良好になりやすい。
本発明でいうインクの表面張力(mN/m)は、25℃で測定した表面張力の値であり、その測定方法は一般的な界面化学、コロイド化学の参考書等に記載されている。例えば、新実験化学講座第18巻(界面とコロイド)、日本化学会編、丸善株式会社発行:P.68〜117を参照することができる。具体的な測定方法として輪環法(デュヌーイ法)、白金プレート法(ウィルヘルミー法)が挙げられるが、白金プレート法により測定することが好ましく、市販の装置としては協和界面科学製の表面張力計CBVP−Zがある。
(その他添加剤)
本発明のインクは、必要に応じてその他の従来公知の添加剤を含有することができる。例えば、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、防錆剤等を挙げることができる。
本発明のインクは、色材を含んでいてもよいが、インクの安定性や無電解めっきの効率向上の観点から0.5質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以下であり、さらに好ましくは実質的に色材を含有しないインクとすることである。
《基板》
本発明の金属パターン形成方法に適用可能な基板としては、絶縁性を備えたものであれば特に制限はなく、例えば、ガラスやセラミックス等の剛性の強いものから、PET(ポリエチレンテレフタレート)やポリイミドなどの樹脂から構成されるフィルム状のものが挙げられる。本発明に用いられる基板としては、好ましくは樹脂フィルムであり、特に好ましくはPETやポリイミドフィルムである。
本発明で用いる基板に対して、金属パターンの密着性向上の観点から、プライマー処理やプラズマ処理を行ったり、基板上に下引き層を設けてもよい。下引き層の材料としては、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂やシランカップリング剤などのカップリング剤などが挙げられる。
《金属パターンの形成方法》
本発明の金属パターン形成方法について説明する。まず、触媒を含有する本発明のインクをインクジェットヘッドにより基板に吐出し、触媒のパターンを形成させる。その後、無電解めっき処理を行うことにより基板上に金属パターンを形成させる。
(インクジェットヘッド)
使用可能なインクジェットヘッドに制限はなく、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)等のインクジェットヘッドを挙げることができる。インクジェットヘッドのコストや生産性の観点からは、電気−機械変換方式、または電気−熱変換方式のヘッドを用いることが好ましい。吐出させるインク液滴の大きさに制限はないが、回路配線に適用する場合は微細なパターン形成が必要となるため15pl以下、好ましくは4pl以下、さらに好ましくは2pl以下の液滴量にする。
(基板の加熱、乾燥)
基板にインクを記録する際、基板を加熱して記録することが好ましい。加熱して記録を行う場合、基板の表面温度は、好ましくは40℃以上150℃以下である。40℃以上にすることでインクの乾燥を促進して液寄りを抑制し、金属パターンの再現性を良好なものとしやすい。また、加熱温度を150℃以下とすることで、基材に対する熱のダメージを抑えると同時にインクジェットヘッドノズル面での溶媒乾燥による目詰まりを防止することができる。
また、インクジェット記録装置に乾燥器を搭載し、インクの乾燥を促進する構成としても良い。乾燥器としては、送風乾燥器、ヒーター型乾燥器、それらを組み合わせた装置などが挙げられるが、速やかに記録部分を乾燥したい場合には、温風をインクの記録部に当てることが可能な乾燥器が好ましい。乾燥は基板全面にインクを記録した後、一括して行っても良いし、インクジェット記録における1回の走査ごとに乾燥を実施する方式としても良い。金属パターン再現性向上の観点からは、マイクロウェーブ方式やインターリーブ方式等により隣接するドットを間引きながらインクを記録させ、1回の走査ごとに乾燥を実施する方法で記録することが好ましい。
(記録解像度)
本発明の金属パターン形成方法に用いるインクジェット記録装置の記録解像度は、720dpi以上7200dpi以下であることが好ましく、1440dpi以上7200dpi以下であることがさらに好ましい。720dpi以上とすることで微細な金属パターンを形成しやすくなり、7200dpi以下とすることにより、装置における画像処理時間、信号転送時間、画像記録時間を短縮化させやすい。
(無電解めっき処理)
本発明の金属パターン形成方法における無電解めっき処理について説明する。
基板上にインクジェット法にてパターンを記録した後、無電解めっき処理を行うことにより、記録したパターン部に金属が形成された金属パターンを得ることができる。
通常、前記のパターン記録した基板を、無電解めっき液(浴)に浸漬する工程が一般的な方法である。
無電解めっき液としては、1)金属イオン、2)錯化剤、3)還元剤が主に含有される。無電解めっきで形成される金属としては、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルおよびそれらの合金などが挙げられるが、金属パターンを回路に適用する場合は、導電性や安全性の観点から銀または銅が好ましく、材料コストやパターンの安定性の点から銅が特に好ましい。無電解めっき浴に使用される金属イオンは、パターンを形成したい金属に対応した金属イオンを用いる。銅のパターンを形成する場合は銅イオンを含むめっき浴が用いられ、銅イオンとしては例えば硫酸銅などが挙げられる。錯化剤、還元剤に関しても、金属イオンに適したものが選択される。錯化剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(以下、EDTAと略記する)、ロッシェル塩、D−マンニトール、D−ソルビトール、ズルシトール、イミノ二酢酸、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、などが挙げられ、ロッシェル塩、EDTAが好ましい。還元剤としては、ホルムアルデヒド、テトラヒドロホウ酸カリウム、ジメチルアミンボラン、グリオキシル酸、次亜リン酸ナトリウムなどが挙げられ、ホルムアルデヒドが好ましい。
また、めっき液を安定化し、均一なパターンを形成するために、液を撹拌したり、空気や酸素を供給しながら無電解めっき処理を行ってもよい。
無電解めっき工程は、めっき浴の温度、pH、浸漬時間、金属イオン濃度、撹拌の有無や撹拌速度、空気・酸素の供給の有無や供給速度等を調節することにより、金属の形成速度や膜厚を制御することができる。
(触媒活性化工程)
本発明のインクにおける触媒として可溶性の金属塩を用いた場合、パターン形成工程と前述の無電解めっき処理を行う工程の間に、触媒活性化工程を実施することが好ましい。
無電解めっき処理を行う工程の前に触媒活性化処理を実施し、触媒として用いた金属イオンを0価の金属にすることで、無電解めっき処理における化学反応をより活性化させることができる。触媒活性化工程は、触媒の種類によって適切に方法を選択する必要があり、酸の付与、加熱、還元剤の付与等が挙げられる。例えば、パラジウムイオンの場合は、還元剤により0価のパラジウム金属が生成する。パラジウムイオンに適用する還元剤としては、ホウ素系化合物が挙げられ、具体的には、水素化ホウ素ナトリウム、トリメチルアミンボラン、ジメチルアミンボラン(DMAB)などが好ましい。
実施例1
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《インクジェットインクの調製》
(インクジェットインク1の調製)
70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上という乾燥特性を持つ有機溶媒:プロピレングリコール 5部
70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満という乾燥特性を持つ有機溶媒:エチレングリコールモノエチルエーテル 15部
無電解めっきの触媒:塩化パラジウム 0.3部
錯体形成可能な化合物:ジメチルアミノピリジン 0.3部
さらに全体が100部となるようにイオン交換水を添加し、水酸化ナトリウムにてインクジェットインクのpHを12.0に調整した後、本発明のインクジェットインク1を得た。
(インクジェットインク2〜12の調製)
インクジェットインクの各種構成材料を表1に記載のものに変更した以外は、インクジェットインク1と同様の方法により、インクジェットインク2〜12を調製した。
表1において、溶媒種Aは、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が150分以上という乾燥特性を持つ有機溶媒で、溶媒種Bは、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分以上150分未満という乾燥特性を持つ有機溶媒である。また、残部は、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分未満という乾燥特性を持つ有機溶媒で100%に仕上げた。尚、70℃で加熱した際の質量減率が50%となるまでに要する時間が90分未満という乾燥特性を持つ有機溶媒を全く使用しなくてもよい。
Figure 2010251594
《金属パターンの形成》
〔記録方法〕
(基板1の形成)
ノズル口径20μm、液適量2pl、最大駆動周波数25kHz、ノズル数1024、ノズル密度360dpiであるピエゾ型のインクジェットヘッドを搭載し、入力する画像を8パスのインターリーブ方式で記録可能であり、主走査、副走査方向の記録解像度がともに1440dpiであり、1回の走査ごとに記録部分の温風乾燥が可能なインクジェット装置を構成した。パターンを形成する基板として厚さ100μmのポリイミドを、金属パターンを形成する元画像として幅100μm、長さ30mmの細線10本からなる画像を用意した。基板の表面温度を70℃に加熱しながら、めっき触媒を含むインクジェットインク1を基板に吐出して、触媒のパターンを形成した基板1Aを得た。
なお、本発明で言うdpiとは、2.54cmあたりのドット数を表す。
(活性化工程)
前記の方法でパターン形成した基板1Aを乾燥させて表面の溶媒を完全に除去した後、ホウ素系還元剤を含有した下記の溶液に、室温で15分浸漬した。これにより、パターン上のPdイオンを還元してPd金属のパターンを形成した。その後、純水で洗浄し、Pdの金属パターンを形成した基板1Bを得た。
アルカップMRD2−A(上村工業社製) 1.8質量%
アルカップMRD2−C(上村工業社製) 6質量%
純水 残量
(無電解めっき工程)
メルプレートCU−390A(メルテックス社製) 8質量%
メルプレートCU−390B(メルテックス社製) 8質量%
メルプレートCU−390C(メルテックス社製) 2質量%
純水 残量
上記組成からなる無電解銅めっき溶液を調製した。仕上がりのめっき液は、銅濃度として0.2質量%、ホルマリン濃度が0.6質量%、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)濃度が1.6質量%である。また、水酸化ナトリウムでめっき液のpHを13.0に調整した。
25℃に保温した前記の無電解銅めっき溶液に、活性化処理を施した基板1Bを60分間浸漬した。その後、純水により基板を洗浄し、乾燥させ、金属パターンを形成した基板1を得た。
(基板2〜12の形成)
インクジェットインクをインクジェットインク1から2〜12に変えた以外は基板1と同様にして、基板2〜12を形成した。
《金属パターンの評価》
金属パターンを形成した基板1〜12について、以下の各評価を行った。
〔パターン再現性の評価〕
形成した銅の細線パターンについて、基板上の10本の細線を光学顕微鏡で観察し、画像解析ソフトで各細線の線幅の平均値を求めた。この平均値を各細線の幅とし、下記の基準に従ってパターン再現性を評価した。
○:10本の細線はいずれも明瞭であり、最も太い細線と最も細い細線の幅の差が20μm未満である。
△:10本の細線はいずれも明瞭であり、最も太い細線と最も細い細線の幅の差が20μm以上40μm未満である。
×:10本の細線の中で形成されていない細線や不明瞭な細線がある。もしくは、10本の細線は明瞭に形成されているが、最も太い細線と最も細い細線の幅の差が40μm以上である。
〔インクの出射性の評価〕
パターン形成に使用したインクジェットヘッド、および特開2002−363469号公報の図2に記載のストロボ発光方式のインク飛翔観察装置を用いて、吐出周期と発光周期を同期させCCDカメラによりインク飛翔状態をモニターし、下記基準に従って、インクの出射安定性を評価した。
◎:インク液滴は正常に射出されており、斜め出射や速度のバラつきは全く見られない
○:インク液滴の射出にやや異常が見られ、斜め出射、速度のバラつきが生じている液滴が10%未満である
△:インク液滴の射出に異常が見られ、斜め出射、速度のバラつきが生じている液滴が10%以上20%未満である
×:インク液滴の射出に顕著な異常が見られ、斜め出射、速度のバラつきが生じている液滴が20%以上であり、出射欠のノズルも見られる
いずれの評価においても△以上を実用上問題の無い範囲とした。得られた結果を表2に示す。
Figure 2010251594
表2に記載の結果より明らかなように、本発明のインクジェットインク、記録方法により基板に形成した銅の細線パターンは、比較例に対し、良好なパターン再現性、吐出安定性を示すことがわかる。

Claims (6)

  1. インクジェットヘッドによりインクを吐出して基板上にパターンを形成した後、無電解めっき処理により該パターン上に金属層を形成する金属パターン形成方法に用いるインクジェットインクであって、該インクジェットインクは、少なくとも無電解めっき用触媒と溶媒を含有し、かつ、該溶媒は、70℃で加熱した際、質量が50%になるまでに要する時間が、150分以上の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下である溶媒と、90分以上150分未満の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上である溶媒と、残部が90分未満の乾燥特性を持つ溶媒からなることを特徴とするインクジェットインク。
    但し、溶媒の乾燥特性は、断面積が9.6cmであるポリプロピレン製の容器に測定溶媒を3g入れ、常圧下、ホットプレート上で容器ごと70℃に加熱し、加熱を開始してから30分ごとに質量減量を測定して求める。
  2. 前記触媒が可溶性金属塩からなることを特徴とする請求項1記載のインクジェットインク。
  3. 前記可溶性金属塩が、パラジウム金属塩からなることを特徴とする請求項2記載のインクジェットインク。
  4. 前記インクジェットインクが、前記パラジウム金属塩と錯体形成可能な化合物を含有することを特徴とする請求項3記載のインクジェットインク。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインクを、インクジェットヘッドにより吐出して基板上にパターンを形成した後、無電解めっき処理によって該パターン上に金属層を形成することを特徴とする金属パターン形成方法。
  6. 少なくとも無電解めっき用触媒と溶媒を含有するインクジェットインクの製造方法であって、該溶媒が、70℃で加熱した際、質量が50%になるまでに要する時間が、150分以上の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以下である溶媒と、90分以上150分未満の乾燥特性を持つ溶媒の合計量が5%以上である溶媒と、残部が90分未満の乾燥特性を持つ溶媒からなる溶媒であることを特徴とするインクジェットインクの製造方法。
    但し、溶媒の乾燥特性は、断面積が9.6cmであるポリプロピレン製の容器に測定溶媒を3g入れ、常圧下、ホットプレート上で容器ごと70℃に加熱し、加熱を開始してから30分ごとに質量減量を測定して求める。
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