JP2015091597A - 熱間鍛造用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型の鍛造材であっても所望の形状を得ることができる、安価な熱間型造用金型を提供する。
【解決手段】 複数の金型片を組み合わせて一体の金型とする熱間鍛造用金型において、前記熱間鍛造用金型は、前記金型片を載置する基材金型を有し、その基材金型に複数個の金型片が入子型として装着され、前記金型片の少なくとも1つは鍛造の加圧力の応力集中部を含む場所に設けられている熱間鍛造用金型である。好ましくは、前記金型片の少なくとも1つは作業面側にNi基超耐熱合金層が被覆されている熱間鍛造用金型である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の金型片を組み合わせて一体に構成された熱間鍛造用金型に関するものである。
近年、中・大型航空機用熱間型打鍛造製品の需要が大きく伸びている。これらの中・大型航空機用熱間型打鍛造製品のうち、例えば、航空ジェットエンジンのタービンディスクは、ニッケル合金やチタン合金製であり、同心円状で直径1メートルを超える大きさがある。これらの大型鍛造品を製造するには、熱間型打鍛造中の変形荷重は150MNを超える非常に大きな加圧力を必要とする。
例えば、航空ジェットエンジンのタービンディスクや、発電用ガスタービンディスクのような同心円状の形状を有する高い変形抵抗の大型鍛造品の熱間鍛造に最適な熱間鍛造用金型の製作において、従来は一体型で非常に大きな素材ブロックからの削りだしによって製作がなされていた。これにより、金型に使用される素材のブロックは5トンを超える重量となり、溶解重量としては10トンを超える大型の鋼塊重量にて製造可能であることが要求されていた。また、多くの素材が金型の型彫り中にスクラップとなり、生産性が悪いという課題があった。
上記の問題に対して、複数の金型片を組み立てて大型の金型を作製する提案がなされている。例えば、特開2009−66661号公報(特許文献1)には、放射状のパターンで配置された複数の金型片を組み立てて一体化する方法が開示されている。
特開2009−66661号公報
上述の特許文献1に記載の方法は、被鍛造材を加工する際に、変形させる被鍛造材の半径方向の動きに一致して順応するように複数の金型片が半径方向に自由に移動するものである。即ち、被鍛造材を金型で変形させる鍛造サイクルに際して、被鍛造材の半径方向外側への肉流れを、金型片が半径方向外側へ同時に移動することによって自動的に補助し、その結果鍛造時の被鍛造材の半径方向の成長を、金型片との摩擦で阻害することなく促進することによって、鍛造品の亀裂発生率を低減するものである。
そのため、熱間鍛造を終了した鍛造材は、金型片に接触している部分のみが鍛造され、移動した金型片の隙間に被鍛造材が侵入してしまい、その部分の形状は所望のものとすることが困難となる。
本発明の目的は、大型の鍛造材であっても所望の形状を得ることができる、安価な熱間鍛造用金型を提供することである。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものである。
すなわち本発明は、複数の金型片を接合して一体に構成された熱間鍛造用金型において、複数の金型片を入子型として装着するための基材金型と、角部を有する第1の金型片と、前記角部に対応する隅部を有する第2の金型片とを有し、前記第1の金型片は、前記角部の先端に面取り部を備え、前記第1の金型片と第2の金型片の接合部に、前記面取り部によって構成された空隙部を有する熱間鍛造用金型である。
また本発明は、前記金型片の少なくとも1つがNi基超耐熱合金であり、別の金型片の少なくとも1つが熱間金型用鋼である熱間鍛造用金型である。
好ましくは、前記Ni基超耐熱合金製の金型片は時効処理材である熱間鍛造用金型である。
更に好ましくは、前記金型片の少なくとも1つは鍛造の加圧力の応力集中部を含む場所に設けられている熱間鍛造用金型である。
更に好ましくは、前記隅部は半径15mm以上のアールが形成されている熱間鍛造用金型である。
更に好ましくは、前記金型片の少なくとも1つは作業面側にNi基超耐熱合金層が被覆されている熱間鍛造用金型である。
また本発明は、前記金型片はリング状である熱間鍛造用金型である。
好ましくは、前記金型片が焼嵌めによって基材金型内に装着されている熱間鍛造用金型である。
本発明の熱間鍛造用金型を用いれば、歩留りの高い金型製造が可能となり、従来製作が困難であった大型の航空ジェットエンジンディスク、コーンシャフト、発電用ガスタービンディスクの熱間鍛造用金型に適用することが可能となる。また、熱間型造用金型の寿命も向上させることが可能となる。
本発明の一例を示す熱間型造用金型の断面模式図である。 本発明の熱間型造用金型の空隙部周辺の断面模式図である。 熱間型造用金型に加わる引張応力の分布を示すシミュレーション結果の図である。 隅部に発生する最大引張応力と隅部半径の関係を示す図である。
本発明を図面を用いて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する形態によって限定されるものではない。
図1は、本発明の一例を示す熱間型造用金型の断面模式図である。図1に示すように、本発明の特徴の一つ目は、複数の金型片2を組み合わせて一体の金型とする熱間型造用金型に1おいて、前記熱間型造用金型は、前記金型片を装着する基材金型3内に、複数個の金型片を入子型として装着することにある。
図1に示す熱間型造用金型1は、ディスク状の熱間鍛造材を得るためのものである。基材金型3内には、熱間型造用金型中心に円柱状の金型片(金型片C)が設けられ、その周囲に同心円状のリング状金型片2が2つ(金型片A及びB)設けられている。ここでは金型片Aを第1の金型片とし、金型片Bを第2の金型片として説明する。なお、熱間型造用金型が大型化すると第2の金型片2(金型片B)の外周に第3、第4というように1つ以上の金型片を用いても良い。また、円柱状の金型片2(金型片C)は、熱間鍛造中には金型として用い、熱間鍛造終了後には、熱間鍛造により所望の形状とした熱間鍛造材を熱間型造用金型から取り除くノックアウトピンとしての機能を付与しても良い。
本発明の熱間型造用金型は基材金型3内に1つ以上の金型片を装着するものであるから、例えば、前述の特許文献1のように熱間鍛造時に金型片が移動することもないため、金型片の隙間に被鍛造材が侵入する可能性は少なくなる。
なお、本発明で言う「熱間鍛造」とは、熱間や恒温でのプレス鍛造及びホットダイ鍛造も含むものである。
本発明の特徴の二つ目は、金型片に面取り部6を形成して金型片2同士が接触する場所の一部に空隙部5を備えることである。通常は1つの金型片に隣り合う金型片は、角部7と隅部8とが接触する如く嵌め合される。しかし、本発明者の検討によれば、熱間鍛造中に隅部8に多大な応力が発生する。特に、数万トン規模の熱間鍛造により、大型の鍛造品を製造する場合においては、特に角部7と隅部8との組合わせでは、隅部8を有する側の金型片が破壊する危険性が大きくなる。そのため、本発明では金型片の破壊を防止するために、空隙部を備えて金型片に加わる応力を低減させる。
具体的には、角部を有する第1の金型片2(金型片A)と、前記角部に対応する隅部を有する第2の金型片2(金型片B)とを有し、前記第1の金型片2(金型片A)は、前記角部の先端に面取り部を備え、前記第1の金型片2(金型片A)と第2の金型片2(金型片B)の接合部に、前記面取り部によって構成された空隙部を有するものである。
ここで、本発明で規定した「角部」、「隅部」について説明する。本発明で言う「角部」は角部7のエッジ部であり、面取りして面取り部6が形成される。また、「隅部」は、図1に示すように、面取り部6を有する角部7が嵌め合される部位を言う。
本発明では、面取り部6が形成された角部7を有する第1の金型片(金型片A)と、前記角部7に対応する場所に、隅部8を有する第2の金型片(金型片B)の接合部に、前記面取り部によって構成された空隙部5を形成することで第2の金型片(金型片B)の隅部8の応力を低減し、熱間鍛造中の第2の金型片(金型片B)の破壊を抑制する。
図2は空隙部5周辺の断面模式図である。図2に示すように面取り部6は平面状であっても曲面状であっても良い。勿論、平面と曲面との組合わせでも良い。また、第2の金型片(金型片B)の隅部8の形状も平面状、曲面状、またはその組合せであっても良い。なお、特に好ましい隅部8の形状は曲面状である。これは、曲面とする方が熱間鍛造時に第2の金型片(金型片B)の隅部8に加わる応力が低減できるためである。
本発明者の検討によれば、隅部8の曲面は半径が10mm以上であれば、数万トン規模の熱間鍛造を行ったときでも第2の金型片(金型片B)の破壊を抑制する効果が大きい。また、この場合、面取り部6の形状も曲面とし、隅部8の曲面の半径よりも大きくすることが好ましい。
なお、本発明の空隙部は、金型片同士を嵌め合せたときの寸法差を超えるものである。例えば、図2にL、Mとして示すのは、空隙部の高さ方向Lと幅方向Mの長さであり、空隙部の高さLはおおよそ10〜60mmとし、幅Mはおおよそ10〜60mmとすると良い。面取り部6と隅部8とで構成される空隙部5の高さと幅は、熱間鍛造時に隅部8周辺に加わる応力の低減効果と、第1の金型片(金型片A)と第2の金型片(金型片B)との締め付け力を勘案して決定すると良い。
図2の(b)(c)のように、隅部がアールを形成する場合については、空隙部の高さと幅は、直線部とアール部の接点と規定する。なお、その場合、金型片Aと金型片Bの接地する境界は高さと幅の値よりも外側であることが望ましい。なお、隅部8のアールの半径は15mm以上であることが好ましい。これは、後述する実施例で示すように、隅部8周辺に加わる引張応力を1100MPa以下とすることができるためである。好ましくは15mm〜25mmであり、この範囲であれば隅部8周辺に加わる引張応力を1000MPa以下とすることも可能である。
また、基材金型3と金型片2とを異種金属にすることも可能である。例えば、基材金型3を比較的安価な合金工具鋼として作製し、金型片2をNi基超耐熱合金にすることもできる。合金工具鋼の中でも、熱間金型用鋼は高温での強度に優れているため好ましい。
このような組み合わせの例としては、作業面の全面をNi基超耐熱合金とすることも可能であるし、または、熱間鍛造時に応力が加わる場所や熱間鍛造時に高温に晒される場所を入子型のNi基超耐熱合金金型片とし、別の金型片の少なくとも1つが熱間金型用鋼とすることもできる。前者の構造によれば、作業面全面を高強度化することができるという利点がある。しかも、Ni基超耐熱合金で一体物の熱間型造用金型を作製する場合と比較して、経済的である。また、後者の場合は、熱間鍛造時における熱間型造用金型の耐摩耗性や耐熱性が特に求められる場所にNi基超耐熱合金を有する金型片2を配置すれば、金型の寿命を向上させ、より安価な熱間金型用鋼を用いるため経済的であり、特に好ましい。
また、本発明の熱間型造用金型は複数個の金型片で構成されるため、例えば、前記のNi基超耐熱合金を金型片として用いる際に、固溶化処理と時効処理を行って、高強度化がはかれ、より一層、耐摩耗性や耐熱性が高まって金型の寿命を向上させることができる。特に、数万トン規模の大型鍛造製品を熱間鍛造で製造する場合では、熱間型造用金型自体が大型化しているため、金型全体を固溶化処理と時効処理を行うには、その熱処理炉も大型のものを準備する必要がある。また、Ni基超耐熱合金の固溶化処理温度を合金工具鋼に適用してしまうと、合金工具鋼が軟化してしまう。本発明の場合、異種金属を用いても個別に最適な熱処理を行って、合金の有する特性を最大限発揮できる熱処理を適用することができる。
本発明においては、前述のように前記金型片の少なくとも1つは応力集中部を含む場所に設けることが好ましい。応力集中部は加工量の大きい場所で、その形状が山形や谷形となるような場所である。詳細に調査しようとすれば、市販のシミュレーションソフトを用いて応力集中部を特定すると良い。
この応力集中部は、金型片の摩耗も激しいため、金型片2に用いる材質を前述のようにNi基超耐熱合金にしてもよいし、合金工具鋼の金型片2にNi基超耐熱合金層4を被覆しても良い。当然のことながら、金型片2以外の場所にもNi基超耐熱合金層を被覆しても良い。例えば、金型片2をNi基超耐熱合金で作製し、基材金型3を合金工具鋼とし、基材金型3の作業面にNi基超耐熱合金層4を被覆すると、作業面全面をNi基超耐熱合金とすることができる。Ni超耐熱合金層4の被覆方法としては、例えば、肉盛溶接を用いることで、Ni超耐熱合金層4を任意の厚さに調整できるため、特に好ましい。
また、本発明では、金型片2を個別に用意するため、特に大型の製品を熱間鍛造する際の金型製作費用を低減できる。例えば、大型のディスク材の熱間鍛造への適用は有効である。勿論、等分割した金型片を接続して1つのリング状金型片としても良い。
なお、前記の合金工具鋼鋼材とは、例えば、JIS−G4404で規定されるものであれば良い。中でも熱間での使用に好適なものが好ましく、典型的な成分範囲を示すと、質量%で、C:0.25〜0.5%、N:0を超えて0.03%以下、Si:0を超えて1.2%以下、Mn:0を超えて0.9%以下、Al:0〜0.5%、P:0〜0.03%、S:0〜0.01%、V:0〜2.1%、Cr:0.8〜5.5%、Ni:0〜4.3%、Cu:0〜0.3%、Mo:0〜3.0%、W:0〜9.5%、Co:0〜4.5%を含み、残部はFe及び不純物でなる合金であればよい。
また、本発明で言うNi基超耐熱合金とは、例えば、Udimet520相当合金(UdimetはSpecial Metals社の登録商標)、Udimet720相当合金、Waspaloy相当合金(WaspaloyはUnited Technologies社の登録商標)、Alloy718相当合金等、Al、Ti、Nb等の金属間化合物を析出強化可能なNiを主成分とする合金を言う。
そして、本発明では、前述した金型片が焼嵌めによって基材金型内に装着されることが好ましい。焼嵌めで金型片と基材金型とを一体化すると強固に一体化できるためである。
以上説明する本発明の熱間型造用金型を用いれば、歩留りの高い金型製造が可能となり、所望の表面形態を有する熱間鍛造材が得られ、品質も安定化することができる。また、鍛造の加圧力の応力集中部を含む場所に高強度の材質の金型片を設けて置けば、熱間鍛造時の金型の割れ等の問題を防止することが可能である。
また、用いる金型片の作業面側にNi基超耐熱合金層を形成すると、更に金型の寿命を向上させることができる。また、金型片ごとにNi基超耐熱合金層を形成することが可能であるため、Ni基超耐熱合金層を形成する肉盛溶接機を特別に大型化することもないため、経済的である。
本発明の熱間型造用金型は、従来製作が困難であった大型の航空ジェットエンジンディスク、コーンシャフト、発電用ガスタービンディスクの熱間型造用金型に適用することが可能となり、高い金型寿命と合わせて、安価で高品質の大型型打鍛造製品の製造が可能となる。
最初に、面取り部によって構成された空隙部との関係により、引張応力の変化をシミュレーションした。用いたシミュレーションソフトは市販の有限要素法によるものである。また、第一の金型片と第二の金型片に形成された面取り部形状と隅部の形状は図2(c)に示す形状とした。その結果を図3に示す。また、隅部に発生する最大引張応力と隅部半径の関係を表1及び図4に示す。
空隙部が形成されない構造では、隅部に発生する最大引張応力は1500MPaを超えるのに対し、空隙部を有する形状では、1500MPa以下となった。また、隅部の半径を15mm以上にすることで、最大引張応力は1150MPa以下を示した。
Figure 2015091597
次に、前述のシミュレーション結果を元に、実際の熱間型造用金型を作製し、熱間鍛造に供した。
1000℃×1時間での焼入れと600℃×5時間での焼戻しを行ったJIS−SKD61で作製した基材金型3と金型片Bを焼嵌めによって組み合わせることで、図1に示す熱間型造用金型母材(図1の基材金型3と金型片B)を用意した。熱間鍛造用金型母材はその重さが約5000kgで作業面にはディスク鍛造用の型彫り面が機械加工によって形成されている最大荷重5万トンの大型熱間鍛造装置用に製造したものである。
前述の熱間鍛造用金型母材を加熱炉で400℃に加熱を行い、肉盛溶接を行った。なお、肉盛溶接終了まで熱間鍛造用母材は300℃で保熱を行った。肉盛溶接はアーク溶接装置を用いて、Ni基超耐熱合金層4の肉盛溶接を行った。
その後、肉盛溶接した熱間型造用金型に、600℃で2時間の熱処理を行って、肉盛溶接時に発生した応力を低減させた。
熱処理完了後、前述の熱間鍛造用金型母材に対して、金型片Aが嵌め込める形状を機械加工にて成形した。そのときの隅部の半径はシミュレーションでもっとも最大引張応力が低くなる20mmとした。
980℃×1時間での固溶化処理と680℃×8時間の時効処理を行ったAlloy718相当合金製の金型母材(金型片A用)を焼嵌め形状に仕上の切削加工を行った。焼嵌め代は1.5mmとした。焼嵌めは400℃にて実施した。そして、各金型片(前述の熱間鍛造用金型母材、金型片A、B、C)を組み立てて、最後に作業面に型彫加工を行い、熱間型造用金型とした。
従来では数トンもの大型の素材から削りだしによって製作がなされていた熱間型造用金型を、本発明の熱間型造用金型では、外周部リング状金型片の個数や寸法を変化させることで、歩留りの高い大型の熱間型造用金型を製作することができた。
次に、前述の熱間型造用金型を用いて、直径1200mmの難加工性材のAlloy718相当材をディスク状に20ショット熱間鍛造した。鍛造条件は被鍛造材加熱温度を1000℃、金型加熱温度を300℃とし、加圧速度を20mm/secとした。熱間鍛造後に熱間型造用金型を調査したところ、割れ等の不良は全く確認されなかった。また、得られたディスク用の熱間鍛造材には、特に形状などの不良は見られず、良好な形状が得られた。
以上の結果から、本発明の熱間型造用金型を用いれば、歩留りの高い金型製造が可能となり、従来製作が困難であった大型の航空ジェットエンジンディスク、コーンシャフト、発電用ガスタービンディスクの熱間型造用金型に適用することが可能となることが分かる。また、熱間型造用金型に加わる引張応力を軽減することが可能なため、熱間型造用金型の寿命も向上させることが可能となる。
1 熱間型造用金型
2 金型片
3 基材金型
4 Ni超耐熱合金層
5 空隙部
6 面取り部
7 角部
8 隅部

Claims (8)

  1. 複数の金型片を接合して一体に構成された熱間鍛造用金型において、
    前記複数の金型片が入子型として装着される基材金型と、
    角部を有する第1の金型片と、
    前記角部に対応する隅部を有する第2の金型片とを有し、
    前記第1の金型片は、前記角部の先端に面取り部を備え、
    前記第1の金型片と前記第2の金型片の接合部に、前記面取り部によって構成された空隙部を有することを特徴とする熱間鍛造用金型。
  2. 前記隅部は半径15mm以上のアールが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造用金型。
  3. 前記金型片および基材金型の少なくとも1つがNi基超耐熱合金であり、別の少なくとも1つが熱間金型用鋼であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の熱間鍛造用金型。
  4. 前記Ni基超耐熱合金製の金型片は時効処理材であることを特徴とする請求項3に記載の熱間鍛造用金型。
  5. 前記金型片の少なくとも1つは鍛造の加圧力の応力集中部を含む場所に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の熱間鍛造用金型。
  6. 前記金型片および基材金型の少なくとも1つは作業面側にNi基超耐熱合金層が被覆されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の熱間鍛造用金型。
  7. 前記金型片の少なくとも1つはリング状であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の熱間鍛造用金型。
  8. 前記金型片が焼嵌めによって一体に構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の熱間鍛造用金型。

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