JP2015089398A - 滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法 - Google Patents

滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸気又は熱水により樹脂容器を良好に滅菌することができ、かつ樹脂容器の変形を防止することができる滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法を提供する。【解決手段】滅菌用トレイ20は、トレイ本体22と、トレイ本体22に鉛直方向に移動可能な加圧部材24とから構成されている。トレイ本体22の底部は、湿熱滅菌時に高圧蒸気又は熱水が通過するパンチング板により構成され、加圧部材24の枠体24aは、蒸気又は熱水が通過する多孔質部材により構成されている。樹脂容器(複室容器)1が滅菌用トレイ20に載置された状態で、複数の滅菌用トレイ20を積み重ねると、上側の滅菌用トレイ20の加圧部材24により、樹脂容器1の空室部1bの周縁部が加圧され、湿熱滅菌時に樹脂容器1の変形を防止することができる。【選択図】 図7

Description

本発明は滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法に係り、特に医薬品、食品等が充填された樹脂容器を蒸気又は熱水により滅菌する湿熱滅菌方法及びこれに使用する滅菌用トレイに関する。
図12に示すように輸液バッグのような樹脂容器1を湿熱滅菌する場合には、樹脂容器1を滅菌用トレイ2に載せてオートクレーブ等の高圧蒸気滅菌装置や熱水スプレー式滅菌装置に入れ、高圧蒸気又は熱水により樹脂容器1とともにその内部の輸液等を滅菌する。
図12に示す樹脂容器1は、輸液が充填された充填部1aと空室部1bとが仕切部1cにより仕切られている複室容器(ダブルバッグ)であり、滅菌処理後に空室部1bに薬剤(粉体、液体等)が充填され、更に薬剤の性能保護のためにガスバリアフィルムが貼り付けられる。尚、複室容器は、2室に限らず、3室、4室のものがあり、また、性能保護のためのシートとしては、ガスバリアフィルムに限らず、アルミシート、乾燥剤や脱酸素剤を入れる部屋を作るための別のシートなどがある。
また、滅菌用トレイ2の底部は、パンチング板(パンチングメタル)により構成されており、高圧蒸気又は熱水による樹脂容器1の滅菌、及び滅菌後の水切り・乾燥を容易にできるようにしている。尚、樹脂容器1の栓体部1dは、滅菌用トレイ2の底部に固定された支持部2aにより支持されている。
このような樹脂容器1を滅菌用トレイ2に載せた状態で湿熱滅菌を行うと、図13(a)及び(b)に示すように樹脂容器1が変形し、特に樹脂容器1の周囲の縁部に皺が発生したり、パンチング板の開口の跡(滅菌跡)1eが付くという問題があった。
樹脂容器1の周縁部等に皺が発生すると、後工程のガスバリアフィルムの貼付けに悪影響が生じ、また、滅菌跡1eは、樹脂容器1の内部の異物検査をする時に光が乱反射して内部の異物を見つけにくくし、また、樹脂容器1の表面の文字、記号等を見にくくするという問題があった。
従来、この種の樹脂容器の変形を防止する滅菌トレイとして、特許文献1から4に記載されたものがある。
特許文献1に記載の発明は、水槽型トレイ内を熱水で満たすことにより樹脂容器に浮力を与え、内容物の重みで容器自体が変形することを防止している。
特許文献2に記載の発明は、高圧蒸気滅菌処理後の樹脂容器が、いわゆるかまぼこ状(底が平面状に、上部が曲面状)に変形することを防止するために、滅菌用トレイの底面の形状を樹脂容器の形状にし、これにより樹脂容器がかまぼこ状に変形することを防止している。
特許文献3に記載の発明は、揺動回転型スプレー式レトルト殺菌方法であり、蒸気等を噴霧・噴出してパウチ内の製品を加熱殺菌する際に、パウチの端縁耳部を、クリップ機構、ボルト等のパウチ把持部材で挟持してパウチをトレイに拘束し、トレイを揺動回転させる際にパウチの移動を防止したり、パウチに皺やピンホール等が発生することを防止している。
特許文献4に記載の発明は、加熱処理により食品の真空パック(処理物)の耳部に生じるカールや変形を防止するために、処理物の両側縁の耳部が載置できる程度の間隔をあけてトレイに複数の仕切桟を設け、トレイを重ねたときに仕切桟の上部とトレイの底板との間で処理物の耳部を挟持し、加熱処理を行うようにしている。
特開平4−176465号公報 特開平5−253276号公報 特開平10−33643号公報 実開平5−76297号公報
特許文献1に記載の滅菌用トレイは、熱水が満たされる水槽型トレイであるため(底板にパンチング板を使用しないため)、樹脂容器に滅菌跡が付くという問題はないが、熱水滅菌にしか適用できず、高圧蒸気による滅菌には使用できない。
特許文献2に記載の滅菌用トレイは、トレイの底面の形状が樹脂容器の形状と一致しているため、樹脂容器に対して高圧湿熱処理を施した後も、薬液の充填により膨らんだ樹脂容器の曲面形状を維持することができるが、変形が抑制されるのは、樹脂容器の自重が掛かってトレイに接している下面に限られ、例えば、樹脂容器の周縁部の変形や皺の発生を防止することができない。
また、特許文献3に記載の発明は、パウチの端縁耳部をクリップ機構、ボルト等のパウチ把持部材で挟持してパウチをトレイに拘束するため、トレイを揺動回転させてもパウチがトレイ上で移動することを防止することができ、パウチ把持部材で挟持したパウチの端縁耳部における皺の発生を防止することができるが、パウチ把持部材の構造が複雑になり、パウチ把持部材でパウチを把持させるための作業が煩雑になり、更にパウチ把持部材で把持したパウチの端縁耳部の滅菌が十分にできないという問題がある。
特許文献4に記載の滅菌用トレイは、トレイ内に設けられた仕切桟の上部と、上部に重ねられたトレイの底板との間で処理物の耳部を挟持するため、少なくとも処理物は、耳部を含む面が平坦面である必要があり、処理物の形状が限定されたものになる。また、上部に載せられた処理物を含むトレイ全体の重さに応じて加圧力が変化し、更に全ての処理物の耳部を同じ条件で加圧することは困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、蒸気又は熱水により樹脂容器を良好に滅菌することができ、かつ樹脂容器の変形を防止することができる滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係る滅菌用トレイは、湿熱滅菌時に少なくとも蒸気又は熱水が通過する第1の空隙を有し、液体又は固体混在の液体が充填された樹脂容器が載置されるトレイと、湿熱滅菌時に少なくとも蒸気又は熱水が通過する第2の空隙を有する加圧部材であって、トレイに載置された樹脂容器の少なくとも周縁部をトレイとの間で加圧し、湿熱滅菌時の樹脂容器の変形を防止する加圧部材と、を備えている。
樹脂容器が載置されるトレイ及び加圧部材は、それぞれ少なくとも蒸気又は熱水が通過する第1の空隙、第2の空隙を有し、これらの第1の空隙、第2の空隙を介して蒸気又は熱水を樹脂容器に到達させ、滅菌作用を阻害しない構造になっている。また、加圧部材は、トレイに載置された樹脂容器の少なくとも周縁部をトレイとの間で加圧するため、湿熱滅菌時に樹脂容器を変形させないようにすることができる。更に、アイロン掛けの作用があるため、湿熱滅菌処理前よりも、樹脂容器の周縁部等の平坦面化を図ることができる。
本発明の他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、トレイは、パンチング板、金属製の金網、又は多孔質部材から構成されたものであることが好ましい。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、加圧部材は、多孔質部材、又は多孔質部材とウエイトから構成されたものであることが好ましい。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、加圧部材は、少なくとも樹脂容器における液体が充填されていない領域を加圧することが好ましい。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、樹脂容器は、液体又は固体混在の液体が充填された充填部と、空室部とを有し、加圧部材により樹脂容器を加圧する領域は、空室部の全領域又は空室部の周縁部であることが好ましい。樹脂容器が輸液用の複室容器(ダブルバッグなど)の場合、充填部に輸液が充填された状態で滅菌処理がされ、その後、空室部に薬剤が充填されてガスバリアフィルムなどが貼り付けられるが、空室部の全領域又は空室部の周縁部が加圧部材により加圧され、その変形が防止されるため、ガスバリアフィルムなどの貼付けを良好に行うことができる。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、トレイは、樹脂容器を収容した状態で積み重ね可能な形状に形成され、加圧部材は、トレイに対して鉛直方向に移動自在に取り付けられ、トレイの積み重ね時に直下のトレイに収容された樹脂容器を加圧することが好ましい。
これにより、トレイと加圧部材とを一体化することができ、トレイに樹脂容器を並べて配置する際に障害となるものがない。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、加圧部材は、トレイとの間に付勢部材を有し、付勢部材による付勢力が加圧力として印加されることが好ましい。これにより、加圧部材を軽くしても所望の加圧力を得ることができる。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、トレイは、樹脂容器の充填部が載置される底面と空室部が載置される底面とに段差を有し、空室部が載置される底面は、樹脂容器の充填部が載置される底面に対して充填部の高さの2分の1の高さだけ高く形成されることが好ましい。これにより、滅菌処理後の樹脂容器の形状を対称形にすることができ、また、トレイの下部に加圧部材を取り付ける空間も確保することができる。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、トレイは、樹脂容器を複数並べて収容する収容部を有し、加圧部材は、トレイに収容された複数の樹脂容器に対応してトレイに複数取り付けられ、かつトレイに対して独立して移動自在に取り付けられることが好ましい。これにより、複数の樹脂容器に対してそれぞれ独立した加圧力を印加することができ、全ての樹脂容器に対して同じ条件によるアイロン掛けの効果(平坦面化)が期待できる。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、トレイは、樹脂容器が載置される底部がパンチング板により構成され、パンチング板に形成される開口は、開口が丸孔の場合には直径、長孔の場合は最小幅を開口代表長さとすると、開口代表長さは、0.3mm以上3.3mm以下であり、パンチング板の開口率は、2.5%以上15%以下であることが好ましい。湿熱滅菌後に樹脂容器に付く、パンチング板の開口の跡(滅菌跡)は、開口代表長さと開口率とが影響していることを突き止めた。そして、開口代表長さを0.3mm以上3.3mm以下とし、パンチング板の開口率を2.5%以上15%以下にすることで、湿熱滅菌後に樹脂容器に滅菌跡が付かなくなり、又は滅菌跡が目立たなくなった。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、開口代表長さは、0.3mm以上3mm以下であり、パンチング板の開口率は、2.5%以上10%以下であることが好ましい。
本発明の更に他の態様に係る滅菌用トレイにおいて、開口代表長さは、0.8mm以上1.5mm以下であり、パンチング板の開口率は、4%以上8%以下であることが好ましい。
本発明の更に他の態様に係る発明は、液体又は固体混在の液体が充填された樹脂容器を蒸気又は熱水により滅菌する湿熱滅菌方法において、少なくとも蒸気又は熱水が通過する第1の空隙を有するトレイと、少なくとも蒸気又は熱水が通過する第2の空隙を有する加圧部材と、を備え、樹脂容器をトレイに載置する工程と、トレイ上の樹脂容器に加圧部材を載置し、樹脂容器の少なくとも周縁部をトレイとの間で加圧する工程と、樹脂容器を加圧した状態で、蒸気又は熱水により滅菌する工程と、を含んでいる。
本発明の更に他の態様に係る湿熱滅菌方法において、加圧する工程は、加圧部材の自重により加圧し、又は加圧部材の自重及び加圧部材の上部のウエイトにより加圧し、又は加圧部材の自重及び加圧部材を上部から付勢する付勢部材により加圧することが好ましい。
本発明によれば、トレイ及び加圧部材としてそれぞれ少なくとも蒸気又は熱水を通過させる空隙を有するものを使用し、加圧部材はトレイに載置された樹脂容器の少なくとも周縁部をトレイとの間で加圧するため、樹脂容器に対する湿熱滅菌作用を阻害しないようにすることができ、かつ湿熱滅菌時に樹脂容器を変形させないようにすることができる。
本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態を示す側断面図 本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態の第1変形例を示す側断面図 本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態の第2変形例を示す側断面図 本発明に係る滅菌用トレイの第2実施形態を示す側断面図 図4に示したトレイの要部平面図 樹脂容器の表面に付く滅菌跡の強弱の分布を示したグラフ 図6に示したグラフに検査しやすい領域a,乾燥しやすい領域b及び加工しやすい領域cを表したグラフ 本発明に係る滅菌用トレイの第3実施形態を示す側断面図 図8に示した滅菌用トレイの要部斜視図であり、樹脂容器の加圧前の状態を示す図 図8に示した滅菌用トレイの要部斜視図であり、樹脂容器の加圧時の状態を示す図 本発明に係る滅菌用トレイの第3実施形態の変形例を示す側断面図 従来の滅菌用トレイの一例を示す要部平面図 図12に示した滅菌用トレイを使用して湿熱滅菌した後の樹脂容器を示す図
以下、添付図面に従って本発明に係る滅菌用トレイ及び湿熱滅菌方法の好ましい実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態を示す側断面図である。
図1に示す滅菌用トレイ10は、トレイ12と、加圧部材14とから構成されている。
トレイ12は、液体が充填された樹脂容器(本例では、複室容器(ダブルバッグ))1を湿熱滅菌するためのものであり、樹脂容器1を複数並べて収容する収容部を有し、複数の樹脂容器1が底部に並べて載置される。
トレイ12に載置された樹脂容器1は、トレイ12とともに高圧蒸気滅菌器に入れられ、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)される。本例では、1つのトレイ12に63(=7×9)個の樹脂容器1を配列し、更にトレイ12を33段積みとし、2079個/バッチで滅菌する。
樹脂容器1は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の樹脂フィルムからなり、図12及び図13で説明したように湿熱滅菌される樹脂容器1は、生理食塩水等の輸液が充填された充填部1aと、湿熱滅菌後に粉体、液体等の薬剤が充填される空室部1bとを有している。樹脂容器1の周縁部は、ヒートシール溶着されており、充填部1aと空室部1bとの仕切部1cは、弱シールによりイージーピールオープン性を有している。仕切部1cを開くことにより、輸液と薬剤とを無菌状態で混合することができる。
図1に示すようにトレイ12の底部には、樹脂容器1の栓体部1dを一定の高さで支持する支持部12aが設けられ、トレイ12の側面には、高圧蒸気、熱水、空気(乾燥/冷却風)が通過する開口12bが形成されている。尚、図1に示すように栓体部1dのポートフランジ1fを適当な大きさにし、ポートフランジ1fをトレイ12の底部に当接させることにより、栓体部1dを一定の高さにするようにしてもよい。この場合、支持部12aは、栓体部1d(樹脂容器1)のトレイ12上の位置を決める位置決め手段として機能する。
また、トレイ12の底部は、高圧蒸気又は熱水が通過する開口(第1の空隙)13aが形成されたパンチング板(パンチングメタル)13により構成されている。
加圧部材14は、図1に示すように樹脂容器1の上部に重石として載置され、樹脂容器1を加圧するもので、トレイ12の底部のパンチング板13との間で樹脂容器1の空室部1bの全領域又は周縁部を挟んだ状態で加圧する。
この加圧部材14は、高圧蒸気又は熱水が通過する第2の空隙を有する多孔質部材(多孔質金属、多孔質セラミック等)からなる平板により構成されている。尚、加圧部材14は、多孔質部材に限らず、金網やパンチング板により構成してもよい。
滅菌用トレイ10のパンチング板13上に載せられた樹脂容器1は、その空室部1bがパンチング板13と加圧部材14とにより挟まれ、加圧部材14の自重により加圧される。これにより、湿熱滅菌時に樹脂容器1を変形させないようにすることができる。
また、加圧部材14は、高圧蒸気又は熱水が通過する多孔質部材により構成されているため、樹脂容器1の空室部1bの滅菌を阻害することがない。
このようして湿熱滅菌された樹脂容器1は、その後、空室部1bに薬剤が投入され、更に薬剤の性能保護のためにガスバリアフィルムが貼り付けられるが、湿熱滅菌時に樹脂容器1が変形しないようにしたため、ガスバリアフィルムの貼り付けを良好に行うことができる。
湿熱滅菌時に加圧部材14の有無による樹脂容器1の変形の状況及びガスバリアフィルムの貼付けのリークの有無の確認を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015089398
[表1]に示すように、樹脂容器1を加圧部材14により加圧することにより、加圧部材14を使用しない場合に比べて、樹脂容器1の変形を抑制することができ、その結果、ガスバリアフィルムの貼り付けを良好に行うことができ、ガスのリークが生じないようにすることができた。
[第1実施形態の第1変形例]
図2は本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態の第1変形例を示す側断面図である。尚、図2において、図1に示した滅菌用トレイ10と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図2に示す滅菌用トレイ10−1は、図1に示した滅菌用トレイ10と比較してウエイト16が追加されている点で相違する。
ウエイト16は、加圧部材14の上部に重石として載せられるもので、樹脂容器1の充填部1aと空室部1bとの間の仕切部(イージーピールシール)1cに対応する位置に載せられる。
ウエイト16を加圧部材14に載せることにより、高圧蒸気滅菌時に樹脂容器1の充填部1aの空気の膨張により、空室部1b(加圧部材14)が持ち上げられることがないようにウエイト16により更に加圧力を加えるようにしている。
[第1実施形態の第2変形例]
図3は本発明に係る滅菌用トレイの第1実施形態の第2変形例を示す側断面図である。尚、図3において、図1に示した滅菌用トレイ10と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、図4では、トレイ12が2段積みの場合に関して示している。
図3に示す滅菌用トレイ10−2は、図1に示した滅菌用トレイ10と比較してウエイト18が追加されている点で相違する。
ウエイト18は、加圧部材14の上部に重石として載せられるもので、加圧部材14の全体を均一に加圧する大きさを有している。
ウエイト18を加圧部材14に載せることにより、ウエイト18と加圧部材14の各々の自重による加圧力を樹脂容器1に均等に加えることができる。このようにウエイト18を使用することにより、加圧部材14を軽く(薄く)することができ、あるいは加圧部材14を構成する多孔質材料として、比較的軽いものを選択することができる。
上記第1実施形態の第1、第2変形例では、加圧部材14とウエイト16、18とは分離しているが、加圧部材14とウエイト16、又は加圧部材14とウエイト18とを一体化させてもよい。
[第2実施形態]
図4は本発明に係る滅菌用トレイの第2実施形態を示す側断面図であり、図5は図4に示した滅菌用トレイの要部平面図である。尚、図4において、図1に示した滅菌用トレイ10と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4に示す滅菌用トレイ100は、図1に示した滅菌用トレイ10と比較すると、滅菌用トレイ10の底部(パンチング板13)の上に、パンチング板15を敷設した点で相違する。
滅菌用トレイ10の底部(パンチング板13)は、例えば、φ10mmの丸孔の開口13a(図5参照)が形成されているが、滅菌用トレイ100は、このパンチング板13の上に、スリット状の開口15aを有するパンチング板15が敷設されている。
<パンチング板15>
湿熱滅菌後に樹脂容器の表面にパンチング板の開口の跡(滅菌跡)が付くという問題を解決するために、パンチング板に形成する開口の形状、サイズ、開口率など様々な条件で滅菌跡の付き方を調査した。
ここで、パンチング板に形成する開口が丸孔の場合は、丸孔の直径を開口代表長さとし、長孔(スリット孔)の場合は、長孔の最小幅を開口代表長さとする。
図6は、パンチング板に形成した開口の開口率(%)及び開口代表長さを変化させた場合の、樹脂容器の表面に付く滅菌跡の強弱の分布を示したグラフである。尚、図6のグラフの横軸は開口率(%)を示し、縦軸は開口代表長さを示す。また、図5のグラフ中で、○印は、丸孔のパンチング板、−印は、スリット長孔のパンチング板、◆印は、複雑な形状の孔のパンチング板を示している。
図6のグラフに示すように、パンチング板に形成される開口の開口率及び開口代表長さが、領域Aに属する場合には樹脂容器の表面にはパンチング板の開口の跡(滅菌跡)がなく、領域Bに属する場合には殆ど滅菌跡がなく、領域Cに属する場合には滅菌跡がつき、領域Dに属する場合には強い滅菌跡がついた。
この調査の結果、滅菌跡の付き方は、当初予想していた開口代表長さによるものよりも開口率の影響が大きいことを突き止めた。
その一方、パンチング板に形成する開口の開口率(%)及び開口代表長さを決定する条件としては、樹脂容器の表面に付く滅菌跡の強さに応じた樹脂容器の検査のしやすさ、パンチング板の乾燥(水切り)のしやすさ、及びパンチング板に形成する開口の加工のしやすさを考慮する必要がある。
図7は、図6に示したグラフに、検査しやすい領域a,乾燥しやすい領域b、及び加工しやすい領域cを表したグラフである。加工しやすい領域cとは、コストをかけずに製作できる領域であり、現在、0.8mm以上であれば、安価に製作することができる。
以上の観点から、図6のグラフの領域A,Bに属し、かつ図7のグラフの領域a,b,cの重なる領域を、パンチング板に形成する開口の開口率(%)及び開口代表長さの「実現可能な領域」として設定した。即ち、開口代表長さが0.3mm以上3.3mm以下であり、開口率が2.5%以上15%以下の範囲を、「実現可能な領域」として設定した。
また、図6のグラフの領域Aに属し、かつ図7のグラフの領域a,b,cに属すること、即ち、開口代表長さが0.3mm以上3mm以下であり、開口率が2.5%以上10%以下の範囲であることがより好ましい。
更に、開口代表長さが0.8mm以上1.5mm以下であり、開口率が4%以上8%以下の範囲であることが最も好ましい。
図5に示したパンチング板15に形成したスリット状の開口15aは、図7のグラフ上の位置Pに対応し、開口代表長さが0.8mm、開口率が4.6%であり、最も好ましい範囲内のものである。
一般に、開口代表長さの限界は板厚であるため、開口代表長さとして0.8mmを選択すると、パンチング板の板厚は、0.8mm以下になる。尚、市販されているパンチング板は、φ0.8mmが最小である。
0.8mm以下の板厚のパンチング板は、強度が不足するため、そのままでは滅菌用トレイの底部として使用することはできない。
図4に示すように第2実施形態の滅菌用トレイ100は、十分な強度を有するパンチング板13の上に、スリット状の開口15a(開口代表長さが0.8mm)を有するパンチング板15(図5)が敷設されている。
これにより、湿熱滅菌後に樹脂容器1に滅菌跡が付かないようにすることができる。
尚、滅菌用トレイ100の底部に敷設したパンチング板15に代えて、滅菌跡が付かないように金網又は多孔質部材等を敷設してもよい。
[第3実施形態]
図8は本発明に係る滅菌用トレイの第3実施形態を示す側断面図であり、図9は図8に示した滅菌用トレイの要部斜視図である。尚、図8では、複数の滅菌用トレイ20が積み重ねられた状態に関して示している。
図8に示す滅菌用トレイ20は、トレイ本体(トレイ)22と、加圧部材24とから構成されている。
トレイ本体22は、樹脂容器1を湿熱滅菌するためのものであり、樹脂容器1が底部に並べて載置される。
トレイ本体22は、樹脂容器1を収容した状態で積み重ね可能な形状に形成されており、また、図9に示すように樹脂容器1の栓体部1dを支持する支持部22aが設けられている。
トレイ本体22の底部は、樹脂容器1の充填部1aが載置される底面と、樹脂容器1の空室部1bが載置される底面とに段差Hを有している。この段差Hは、樹脂容器1の充填部1aの高さの2分の1の高さに相当する。尚、トレイ本体22の底部は、図2に示したようにパンチング板13と同様のパンチング板により構成されている。
また、トレイ本体22に設けられた支持部22aは、樹脂容器1の栓体部1dの中心の高さが、充填部1aの高さの2分の1の高さになるように支持する。
これにより、トレイ本体22に載置された樹脂容器1は、樹脂容器の中心線に対して上下方向に対称形になる。尚、トレイ本体22の底部の段差Hは、樹脂容器1の充填部1aの高さに対して正確に2分の1の高さにする場合に限らず、およそ2分の1の高さにすることで、樹脂容器1をその中心線に対して上下方向に略対称形に保持することができる。
一方、加圧部材24は、トレイ本体22に対して鉛直方向に移動自在に取り付けられ、トレイ本体22と一体化されている。
図9に示すように加圧部材24は、枠体24aと、枠体24aに固定された4本の支軸24bとからなり、支軸24bの上端部がトレイ本体22に移動自在に連結されている。支軸24bの本数は4本に限らず、2本又は3本でもよい。
加圧部材24の枠体24aは、多孔質材料(多孔質金属)により構成され、樹脂容器1の空室部1bの周縁部(ヒートシール溶着されている周縁部及び仕切部1cを含む範囲)に対応した形状を有している。
図10は、図8に示した滅菌用トレイの要部斜視図であり、加圧部材24により樹脂容器1の空室部1bの周縁部が加圧されている状態に関して示している。尚、樹脂容器1を加圧する加圧部材24は、その樹脂容器1を収容した滅菌用トレイ20に積み重ねられた上側の滅菌用トレイ20に設けられたものである。
上記構成の滅菌用トレイ20は、図10に示すように樹脂容器1を収容した状態で積み重ねられるが、滅菌用トレイ20の加圧部材24は、その直下の滅菌用トレイ20に載置された樹脂容器1の空室部1bの周縁部を、加圧部材24のみの自重により加圧する。
また、1つの滅菌用トレイ20には、樹脂容器1に収容される樹脂容器1の数(本例では63個)と同数の加圧部材24が設けられている。
本例では、1つの滅菌用トレイ20に21(=3×7)個の樹脂容器1を配列し、かつ滅菌用トレイ20を34段積みにし(一車)、これを3車にして湿熱滅菌した。尚、34段の最上段の滅菌用トレイ20には、樹脂容器1は収納せず、加圧手段として機能させた。
第2実施形態の滅菌用トレイ20によれば、以下の作用効果が得られた。
(1)滅菌用トレイ20は、加圧部材24がトレイと一体化され、かつ滅菌用トレイ20を積み重ねるだけで、樹脂容器1の空室部1bを加圧することができるため、既存の設備をそのまま使用することができる。樹脂容器を載せた滅菌用トレイを積み重ね、2079個/バッチで滅菌し、一つずつ後工程へ送る搬送装置があるが、その搬送装置の基本設計をそのまま使用することができた。
(2)第1実施形態の滅菌用トレイ10の場合、湿熱滅菌時に樹脂容器1の充填部1aの空気の膨張により、空室部1b(加圧部材14)が持ち上げられることがないように加圧部材14(加圧部材14+ウエイト)の重量として450g程度必要(≒8g/cm2)であったが、図8に示すようにトレイ本体22の底部に段差Hを設け、樹脂容器1の充填部1aが膨張しても空室部1bが変位(空室部1bを持ち上げる力が作用)しないようにしたため、加圧部材24の重量を約250g(4.5g/cm2)にすることができた。
加圧部材24の軽量化は、製品以外の金属を105°C〜121°Cに加熱したり、50°Cに冷却する際のランニングコストを低減する効果がある。
(3)また、図8に示すようにトレイ本体22の底部に段差Hを設け、樹脂容器1の栓体部1dを一定の高さに保持することで、トレイ本体22に載置された樹脂容器1を、樹脂容器1の中心線に対して上下方向に対称形にすることができ、滅菌後の樹脂容器1を対称形に維持することができる。これにより、後工程でのハンドリング性向上や見栄えを悪化させることがない。
(4)トレイ本体22と一体化した複数の加圧部材24は、それぞれトレイ本体22に対して独立して移動することができ、樹脂容器1の空室部1bに載ると、トレイ本体22との接触が切り離される。また、1つの樹脂容器1に1つの加圧部材24を載せる構造にしているため、トレイ本体22に歪みがあっても各樹脂容器1に加わる加圧部材24の自重による加圧力は均一なものとなる。
(5)トレイ本体22の底部に、図5に示したパンチング板15と同じパンチング板(スリット状の開口15aの開口代表長さが0.8mm、開口率が4.6%のパンチング板)を使用したため、湿熱滅菌後に樹脂容器1に滅菌跡が付かないようにすることができた。
(6)樹脂容器1は、その周縁部がヒートシーラによる型押しでヒートシール溶着されるため、熱収縮により周縁部の平面性が均一でないが、加圧部材24とトレイ本体22の底面との間で樹脂容器1の空室部1bの周縁部を挟んだ状態(加圧状態)で高圧蒸気滅菌したため、周縁部を平坦面化させるアイロン掛けの作用があり、高圧蒸気滅菌前よりも樹脂容器1の周縁部の平坦面化を図ることができた。これにより、滅菌後に樹脂容器1の空室部1bに薬剤(粉体、液体等)を充填し、薬剤の性能保護のためにガスバリアフィルムを樹脂容器1の周縁部に貼り付ける際に、周縁部でのリークが生じないようにガスバリアフィルムを貼り付けることができた。
尚、加圧部材24は、樹脂容器1の空室部1bの周縁部のみを加圧する枠体24aを有するが、枠体24aの代わりに平板とし、空室部1b全体を加圧できるものでもよい。
[第3実施形態の変形例]
図11は本発明に係る滅菌用トレイの第3実施形態の変形例を示す側断面図である。尚、図11において、図8に示した滅菌用トレイ20と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図11に示す滅菌用トレイ20−1は、図8に示した滅菌用トレイ20と比較して板ばね25が追加されている点で相違する。
板ばね25は、トレイ本体22と加圧部材24の支軸24bの上端との間に配設され、常時、加圧部材24を下方に移動させる方向の付勢力を加圧部材24に加えている。従って、加圧部材24が樹脂容器1の空室部1bに載り、トレイ本体22との接触が切り離されると(少し浮き上がると)、板ばね25の付勢力は、加圧部材24を介して樹脂容器1の空室部1bに加わることになる。即ち、樹脂容器の空室部1bには、板ばね25の付勢力と加圧部材24の自重とが加わることになる。
これにより、加圧部材24の重量を軽くしても所望の加圧力を得ることができる。また、加圧部材24がガタつかないようにする効果がある。
尚、板ばね25に限らず、コイルばね、その他の付勢部材を適用してもよい。
[その他]
本実施形態では、複室容器の樹脂容器1に適用される滅菌用トレイについて説明したが、これに限らず、本発明は単室型の樹脂容器にも適用できる。また、輸液容器、薬剤容器に限らず、液体又は固体混在の液体を含む食品等が充填された樹脂容器の滅菌用トレイとしても使用することができる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1:樹脂容器、1a…充填部、1b…空室部、1c…仕切部、1d…栓体部、1e…滅菌跡、10、10−1、10−2、20、20−1…滅菌用トレイ、12…トレイ、12a、22a…支持部、12b…開口、13、15…パンチング板、14、24…加圧部材、16、18…ウエイト、22…トレイ本体、25…板ばね

Claims (16)

  1. 湿熱滅菌時に少なくとも蒸気又は熱水が通過する第1の空隙を有し、液体又は固体混在の液体が充填された樹脂容器が載置されるトレイと、
    湿熱滅菌時に少なくとも蒸気又は熱水が通過する第2の空隙を有する加圧部材であって、前記トレイに載置された前記樹脂容器の少なくとも周縁部を前記トレイとの間で加圧し、湿熱滅菌時の前記樹脂容器の変形を防止する加圧部材と、
    を備えた滅菌用トレイ。
  2. 前記トレイは、パンチング板、金網、又は多孔質部材から構成されたものである請求項1に記載の滅菌用トレイ。
  3. 前記加圧部材は、多孔質部材、又は多孔質部材とウエイトから構成されたものである請求項1又は2に記載の滅菌用トレイ。
  4. 前記加圧部材は、少なくとも前記樹脂容器における液体が充填されていない領域を加圧する請求項1から3のいずれか1項に記載の滅菌用トレイ。
  5. 前記樹脂容器は、前記液体又は固体混在の液体が充填された充填部と空室部とを有し、
    前記加圧部材により前記樹脂容器を加圧する領域は、前記空室部の全領域又は前記空室部の周縁部である請求項1から4のいずれか1項に記載の滅菌用トレイ。
  6. 前記トレイは、前記樹脂容器を収容した状態で積み重ね可能な形状に形成され、
    前記加圧部材は、前記トレイに対して鉛直方向に移動自在に取り付けられ、前記トレイの積み重ね時に直下のトレイに収容された前記樹脂容器を加圧する請求項1から5のいずれか1項に記載の滅菌用トレイ。
  7. 前記加圧部材は、前記トレイとの間に付勢部材を有し、該付勢部材による付勢力が加圧力として印加される請求項6に記載の滅菌用トレイ。
  8. 前記トレイは、前記樹脂容器の充填部が載置される底面と空室部が載置される底面とに段差を有し、前記空室部が載置される底面は、前記樹脂容器の充填部が載置される底面に対して前記充填部の高さの2分の1の高さだけ高く形成される請求項7に記載の滅菌用トレイ。
  9. 前記トレイは、前記樹脂容器を複数並べて収容する収容部を有し、
    前記加圧部材は、前記トレイに収容された複数の樹脂容器に対応して前記トレイに複数取り付けられ、かつ前記トレイに対して独立して移動自在に取り付けられる請求項6から8のいずれか1項に記載の滅菌用トレイ。
  10. 前記トレイは、前記樹脂容器が載置される底部がパンチング板により構成され、
    前記パンチング板に形成される開口は、前記開口が丸孔の場合には直径、長孔の場合は最小幅を開口代表長さとすると、前記開口代表長さは、0.3mm以上3.3mm以下であり、
    前記パンチング板の開口率は、2.5%以上15%以下である請求項1から9のいずれか1項に記載の滅菌用トレイ。
  11. 前記開口代表長さは、0.3mm以上3mm以下であり、
    前記パンチング板の開口率は、2.5%以上10%以下である請求項10に記載の滅菌用トレイ。
  12. 前記開口代表長さは、0.8mm以上1.5mm以下であり、
    前記パンチング板の開口率は、4%以上8%以下である請求項10に記載の滅菌用トレイ。
  13. 液体又は固体混在の液体が充填された樹脂容器を蒸気又は熱水により滅菌する湿熱滅菌方法において、
    少なくとも蒸気又は熱水が通過する第1の空隙を有するトレイと、少なくとも蒸気又は熱水が通過する第2の空隙を有する加圧部材と、を備え、
    前記樹脂容器を前記トレイに載置する工程と、
    前記トレイ上の樹脂容器に前記加圧部材を載置し、前記樹脂容器の少なくとも周縁部を前記トレイとの間で加圧する工程と、
    前記樹脂容器を加圧した状態で、蒸気又は熱水により滅菌する工程と、
    を含む湿熱滅菌方法。
  14. 前記加圧する工程は、前記加圧部材の自重により加圧する請求項13に記載の湿熱滅菌方法。
  15. 前記加圧する工程は、前記加圧部材の自重及び該加圧部材の上部のウエイトにより加圧する請求項13又は14に記載の湿熱滅菌方法。
  16. 前記加圧する工程は、前記加圧部材の自重及び該加圧部材を上部から付勢する付勢部材により加圧する請求項13から15のいずれか1項に記載の湿熱滅菌方法。
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