JP2015088504A - コンデンサ - Google Patents

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眞仁 津野
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Abstract

【課題】圧力弁の作動圧力を高くすることなく、圧力弁の作動を遅らせる
【解決手段】底面に溝状の圧力弁15が形成されており、電解液が含浸されたコンデンサ素子を収納する外装ケース10の底面に、圧力弁15と重ならない領域であり、かつ、外装ケース10の底面の外縁より内側の領域に少なくとも3つの凹部11を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明はコンデンサに関し、特に電解液が含浸されたコンデンサ素子を外装ケース内部に収納したコンデンサに関するものである。
電解液が含浸されたコンデンサ素子を外装ケース内部に収納したコンデンサとしては、電解コンデンサや電気二重層コンデンサなどがある。電解コンデンサは、アルミニウム、タンタルおよびニオブ等の弁金属と呼ばれる金属を電極に使用して、陽極酸化することで得られる酸化皮膜層を誘電体として利用するコンデンサである。電気二重層コンデンサは、電極(分極性電極)と電解液との界面において、極めて短い距離で電荷が配列される現象(電気二重層)を利用したコンデンサである。
アルミニウムを電極に使用したアルミニウム電解コンデンサでは、アルミニウム電極箔にエッチング処理および酸化皮膜形成処理が施され、陽極箔と陰極箔とがセパレータを介して巻回され、素子止めテープによって固定されてコンデンサ素子が形成される。このコンデンサ素子は駆動用の電解液が含浸された後、有底筒状の外装ケースに収納される。外装ケースの開口部は封口体により封口される。
電気二重層コンデンサのコンデンサ素子は、アルミニウム等の金属箔からなる集電体の上に分極性電極層が形成され、陽極箔および陰極箔を、セパレータを介して巻回することによって得られる。電気二重層コンデンサは、このようなコンデンサ素子が、電解液を含浸した状態で、アルミニウム等からなる有底筒状のケースに収納されたものである。このように、電気二重層コンデンサは、電極の構造が異なるだけで、アルミニウム電解コンデンサとほぼ同様の構造を有している。
上記のような内部に電解液を含有するコンデンサは、過電圧や過リプル電流など異常ストレスが印加されると電解液が分解されてガスが発生する。このガス発生によりコンデンサの内部圧が高まるとコンデンサが破裂することがある。特許文献1、2に開示されている電解コンデンサでは、有底円筒状の外装ケースの底面部に圧力弁が設けられている。これにより、外装ケースの内圧力が所定以上になると圧力弁が開弁し、外装ケースの底面部に形成された開口から内圧力が開放される。
上述のような圧力弁が作動するとケース内部の電解液が蒸散してコンデンサとしての機能を失うので、製品寿命を長くするために弁作動圧力を高く設定することが考えられる。特許文献1の電解コンデンサにおいては、外装ケースの底面部に肉厚の補強部が形成されており、圧力弁の作動圧力が大きく設定されていても、弁作動時の開口範囲が大きくなりすぎないようにしている。
特開2000−114120号公報 特開2003−309047号公報
しかしながら、従来の圧力弁を備えた電解コンデンサにおいて圧力弁の作動圧力を高くすると、急激に内部圧が上昇し続けた場合に、圧力弁が作動する前に外装ケースの開口部と封口体との隙間などから発生ガスを放出してしまったり、封口体がケースから外れてしまったりするおそれもある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、圧力弁の作動圧力を高くすることなく、圧力弁の作動を遅らせることができるコンデンサを提供することを目的とするものである。
本発明のコンデンサは、セパレータを介して陽極箔と陰極箔とを重ね合わせて巻回し、電解液を含浸してなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を収納する有底筒状の外装ケースと、前記外装ケースの開口部を封口する封口体と、を備えたコンデンサであって、前記外装ケースの底面には、溝状の圧力弁が形成されているとともに、当該圧力弁と重ならない領域であり、かつ、前記外装ケースの前記底面の外縁より内側の領域に少なくとも3つの凹部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、外装ケースの底面において凹部が形成されている部分は、他の部分に比べて強度が弱くなっているため、外装ケースの内圧力が高まったときに外装ケースの内壁面へ付加される圧力の影響を受けやすい。また、凹部は、外装ケースにおいて内圧力に対する強度が比較的弱い領域、すなわち底面の外縁より内側の領域に形成されているので、外装ケースの内圧力が高まったときに圧力の影響をより受けやすい。このように、凹部が圧力の影響を受けることにより、当該凹部及び隣り合う凹部同士を結ぶ連結線上部分が変形し、連結線で囲まれた領域全体が外側に盛り上がる。これにより、外装ケースの内容積を一時的に大きくして内圧力を緩和させることができるため、圧力弁の作動を遅らせることが可能となる。また、圧力弁と重ならない領域に凹部が形成されているので、当該凹部が変形した場合でも、圧力弁自体を直接的に変形させることがなく、凹部の変形と同時に圧力弁が作動するのを防ぐことができる。
また、本発明のコンデンサでは、前記外装ケースには、前記少なくとも3つの凹部内部の底面における中央部からそれぞれケース外方に向けて突出する凸部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、凹部内部の底面の中央部に凸部が設けられているので、外装ケースの内圧力が高まったときに外装ケースの内壁面へ付加される圧力が凸部に集中しやすい。よって、この凸部を中心とした凹部の外側への変形が確実に誘発され、次いで隣り合う凹部同士を結ぶ連結線上部分が変形することによって、最終的に連結線で囲まれた領域全体が外側に盛り上がる。したがって、ある部分だけ変形が大きくなるようなことが起こりにくく、外装ケースの底面の盛り上がり面が一様となる。
さらに、本発明のコンデンサでは、前記少なくとも3つの凹部の全てが、前記外装ケースの前記底面の中心部から等距離に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、全ての凹部が外装ケースの底面の中心を中心とする円上に位置しているので、隣り合う凹部同士を結ぶ連結線で囲まれた領域が外側に盛り上がった際に、外装ケースの底面の偏った領域での変形を防ぐことができる。よって、圧力弁に対して部分的に大きな変形を招くことを低減させて、圧力弁の作動をより確実に遅らせることが可能となる。
加えて、本発明のコンデンサでは、前記少なくとも3つの凹部は、前記外装ケースの前記底面の中心部に対し、周方向に等角度間隔に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも3つの凹部は、前記外装ケースの前記底面の中心部に対し、周方向に等角度間隔に位置しているため、これら凹部の隣接するもの同士を直線で結んで得られる多角形の領域が外側に盛り上がった際に、外装ケースの底面の偏った領域での変形を防ぐことができる。よって、圧力弁に対して部分的に大きな変形を招くことを低減させることにより、圧力弁の作動をより確実に遅らせることが可能となる。
本発明によると、圧力弁の作動圧力を高くすることなく、圧力弁の作動を遅らせることができるコンデンサを提供し得る。
本発明の実施の形態にかかる電解コンデンサの外観図である。 図1に示すコンデンサ素子の分解斜視図である。 図1に示す外装ケースの底面図である。 図3のIV-IV線に沿う断面図であって外装ケースの底面部の拡大図である。 図1に示す電解コンデンサにおいて圧力弁が作動するまでの外装ケースの状態を示す図であり、(a)は変形が起きる前の状態、(b)は凹部が変形した状態、(c)は圧力弁が変形した状態、(d)は圧力弁が作動した状態を示す。 図5(b)に示すように凹部が変形した際の外装ケースの底面図である。 本実施形態の変形例にかかる電解コンデンサを示しており、(a)は外装ケースの底面図であり、(b)は(a)のb−b線に沿う断面図における外装ケースの底面部の部分拡大図である。 従来の電解コンデンサにおいて圧力弁が作動するまでの外装ケースの状態を示す図であり、(a)は変形が起きる前の状態、(b)は圧力弁が変形した状態、(c)は圧力弁が作動した状態を示す。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態の電解コンデンサ100は、アルミニウムを電極に使用したアルミニウム電解コンデンサであって、主として、コンデンサ素子7、外装ケース10および封口体20を備えている。
コンデンサ素子7は、図2に示すように、エッチング処理および酸化皮膜形成処理が施されたアルミニウムの陽極箔1と、陰極箔2とを、セパレータ3を介して円筒形に巻回し、素子止めテープ6で固定して形成される。陽極箔1と陰極箔2とにはリードタブ(図示せず)が接続されており、このリードタブを介して陽極箔1および陰極箔2からそれぞれリード部4、5が引き出されている。このコンデンサ素子7には、駆動用の電解液が含浸される。
外装ケース10は、アルミニウム等の軽金属を素材として作製されており、その内部に上記のコンデンサ素子7を収納できるように有底円筒状に形成されている。封口体20は、外装ケース10の開口部を封口するための部材であり弾性ゴムからなる。封口体20には、コンデンサ素子7のリード部4、5を挿通するための挿通孔21が形成されている。外装ケース10の開口部に封口体20を装着した後、絞り加工を施すことで外装ケース10は密閉される。
図3に示すように、外装ケース10の底面には圧力弁15が形成されている。圧力弁15は、いずれも外装ケース10の底面の中心14から径方向外方に向けて、直線状に延びており、周方向に90度間隔で配置された同一長さの4本の溝で構成されている。すなわち、圧力弁15を構成する溝は、交点を底面の中心14に有する十字形状を有している。このような溝が形成されていることで、外装ケース10の底面部における圧力弁15が形成されている部分は肉厚が薄くなっている。後で詳述するように、圧力弁15は、外装ケース10の内圧力が上昇した際に破断開口する。
また、外装ケース10の底面には肉厚が薄くなっている4つの凹部11が形成されている。凹部11は、外装ケース10の底面の外縁よりも内側かつ外縁の近傍であって圧力弁15と重ならない領域に位置している。より詳細には、4つの凹部11は、いずれも外装ケース10の底面の中心14を一端として直線状に延びており、圧力弁15を構成する4本の溝とのなす角が45度である4本の仮想直線A(図3では、図が煩雑になるのを避けるため、右下部分に1本のみ二点鎖線で示している)、すなわち周方向に90度間隔で配置された4本の仮想直線A上にそれぞれ位置している。また、4つの凹部11は、いずれも外装ケース10の底面の中心14を中心とする半径R2の円(図3において二点鎖線で示す円)上に位置している。つまり、いずれの凹部11も中心14との間の距離が等しい。なお、外装ケース10の底面は、半径R1(R1>R2)とする。さらに、図3に示すように、それぞれ隣り合う凹部11同士を結ぶ4本の仮想直線B(図3において二点鎖線で示す直線)の長さはいずれも等しく、これらの線により正方形形状が得られる。すなわち、それぞれ隣り合う凹部11同士を仮想直線Bで結ぶことによって得られる多角形は、外装ケース10の底面の中心14を通る中心線C(図3において二点鎖線で示す直線)に対して対称な形状である。
凹部11は、底面視で中心14側に湾曲した三日月形状を有している。凹部11の深さH2(図4参照)は、外装ケース10の底面部の厚みH1の10%〜50%である。凹部11の幅(最も幅が広い部分の幅)W(図4参照)は、2.0mm以下である。
凹部11の深さは、圧力弁15を構成する溝の深さに対し、同等もしくは浅い方が好ましい。
次に、従来の電解コンデンサ500(上述の実施形態の凹部11が形成されていないもの)と本実施形態の電解コンデンサ100とについて、外装ケース10(510)の内圧力が上昇し、圧力弁15(515)が作動するまでの外装ケース10(510)の状態について説明する。
図8に示すように、従来の電解コンデンサ500では、外装ケース510の内圧力が高まるに連れて、外装ケース510の底面部が平らな状態(図8(a))から、圧力弁515が変形して外装ケース510の底面部が圧力弁515の中心を頂点とする山形に膨らんだ状態(図8(b))となる。その後さらに外装ケース510の内圧力が高まると、図8(c)に示すように、圧力弁515が作動して外装ケース510の底面部が開口する。
一方、本実施形態の電解コンデンサ100では、外装ケース10の内圧力が高まるに連れて、外装ケース10の底面部が平らな状態(図5(a))から、底面部の中心部分が外側に盛り上がった状態(図5(b))となる。これは、電解コンデンサ100においては、外装ケース10の底面における凹部11が形成されている部分の強度が比較的弱くなっているので、外装ケース10の内圧力の高まりにより外装ケース10の内壁面に付加される圧力が作用し、凹部11及び隣り合う凹部11同士を結ぶ連結線上部分が変形するためである。すなわち、図6において斜線で示すように、それぞれ隣り合う凹部11同士を結ぶ連結線で囲まれた領域が外側に盛り上がる。そして、さらに外装ケース10の内圧力が高まると、圧力弁15が変形して外装ケース10の底面部が圧力弁15の中心を頂点とする山形に膨らんだ状態(図5(c))となる。その後、さらに外装ケース10の内圧力が高まると、図5(d)に示すように、圧力弁15が作動して外装ケース10の底面部が開口する。
なお、本実施形態においては、図6に示すように、凹部11の変形に伴って変形する隣接する凹部11同士を結ぶ連結線上部分は、外装ケース10の底面の中心14側に湾曲した曲線となっているが、外装ケース10の大きさや形成される凹部11の個数によっては、この連結線はほぼ直線状となる場合もある。
以上に述べたように、本実施形態にかかる電解コンデンサ100では、コンデンサ素子7が収納される外装ケース10の底面に、溝状の圧力弁15が形成されているとともに、当該圧力弁15と重ならない領域であり、かつ、外装ケース10の底面の外縁より内側の領域に4つの凹部11が形成されている。
外装ケース10の底面において凹部11が形成されている部分は、他の部分に比べて強度が弱くなっており、外装ケース10の内圧力が高まったときに外装ケース10の内壁面へ付加される圧力の影響を受けやすい。凹部11は、外装ケース10において内圧力に対する強度が比較的弱い領域、すなわち底面の外縁より内側の領域に形成されているので、外装ケース10の内圧力が高まったときに圧力の影響をより受けやすい。このように、凹部11が圧力の影響を受けることにより、当該凹部11及び隣り合う凹部11同士を結ぶ連結線上部分が変形し、連結線で囲まれた領域全体が外側に盛り上がる。これにより、外装ケース10の内容積を一時的に大きくして内圧力を緩和させ、圧力弁15の作動を遅らせることが可能となる。また、圧力弁15と重ならない領域に凹部11が形成されているので、当該凹部11が変形した場合でも、圧力弁15自体を直接的に変形させることがなく、凹部11の変形と同時に圧力弁15が作動するのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態にかかる電解コンデンサ100では、外装ケース10の底面に形成される4つの凹部11は、その全てが外装ケース10の底面の中心部から等距離に位置している。したがって、隣り合う凹部11同士を結ぶ連結線で囲まれた領域が外側に盛り上がった際に、外装ケース10の底面の偏った領域での変形を防ぐことができる。よって、圧力弁15に対して部分的に大きな変形を招くことを低減させて、圧力弁15の作動をより確実に遅らせることが可能となる。
加えて、本実施形態にかかる電解コンデンサ100では、外装ケース10の底面に形成される4つの凹部11は、外装ケース10の底面の中心14に対して周方向に等間隔に位置している。したがって、これら4つの凹部11の隣接するもの同士を直線で結んで得られる多角形の領域が外側に盛り上がった際に、外装ケース10の底面の偏った領域での変形を防ぐことができる。よって、圧力弁15に対して部分的に大きな変形を招くことを低減させることにより、圧力弁15の作動をより確実に遅らせることが可能となる。
ここで、図7を参照しつつ、上述の実施形態の一変形例について説明する。本変形例にかかる電解コンデンサ200の構成は、図7(a)に示すように、外装ケース210の底面に形成された4つの凹部211の底面における中央部(重心位置)からそれぞれケース外側に向けて突出する凸部212が形成されている点を除いて、ほぼ上述の実施形態にかかる電解コンデンサ100の構成と同一である。凸部212は、底面視で円形形状を有しており、外装ケース210の内側から打ち出すことにより形成される。凸部212の高さH3(図7(b)参照)は1mm以下であり、直径D(図7(b)参照)は0.2mm以下である。
本変形例にかかる電解コンデンサ200では、凹部211の底面の中央部に凸部212が形成されているので、外装ケース210の内圧力が高まったときに外装ケース210内壁面へ付加される圧力が凸部212に集中しやすい。これにより、この凸部212中心とした凹部211の外側への変形が確実に誘発され、次いで隣り合う凹部211同士を結ぶ連結線上部分が変形することによって、最終的に連結線で囲まれた領域全体が外側に盛り上がる。よって、ある部分だけ変形が大きくなるようなことが起こりにくく、外装ケース210の底面の盛り上がり面が一様となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
上述の実施形態においては、コンデンサ素子7が収納される外装ケース10が有底円筒状を有している場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、外装ケース10は有底筒状であればよく、例えば有底四角筒状であってもよい。
また、上述の実施形態においては、圧力弁15は、交点を外装ケース10の底面の中心14に有する十字形状の溝で構成されている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、中心14からずれた位置に交点を有する十字形状であってもよい。また、十字形状のように1点から4本の溝が延びているような形状ではなく、1点から3本の溝が延びるような形状や、1点から5本以上の溝が延びるような形状であってもよい。
さらに、上述の実施形態においては、外装ケース10の底面に凹部11が4つ形成されている場合について説明したが、凹部11は少なくとも3つ以上形成されていればよい。
加えて、上述の実施形態においては、外装ケース10の底面に形成される凹部11は、底面視で底面の中心14側に湾曲した三日月形状を有している場合について説明した。しかしながら、凹部11の形状は三日月形状に限定されるものではなく、例えばU字形状やV字形状であってもよい。
また、上述の実施形態においては、4つの凹部11の全てが外装ケース10の底面の中心14を中心とする円上に位置している、つまり、いずれの凹部11も中心14との間の距離が等しい場合について説明したが、凹部11の形成位置はこれに限定されるものではない。すなわち、4つの凹部11のうちのいくつかが中心14を中心とする円上に位置していてもよいし、どの凹部11も中心14との間の距離が異なっていてもよいが、4つの凹部11の全てが外装ケース10の底面の中心14を中心とする円上に位置している方がより好ましい。
また、上述の実施形態においては、4つの凹部11のうちそれぞれ隣り合うもの同士を結ぶ線の長さはいずれも等しく、これらの線により正方形形状が得られる場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、隣り合う凹部11同士を結ぶ線の長さは一定でなくてもよい。つまり、本実施形態のように凹部11が4つ形成される場合には、凹部11同士を結ぶ線によって形成される多角形は長方形であってもよく、また凹部11が3つ形成される場合には、凹部11同士を結ぶ線によって形成される多角形は二等辺三角形であってもよいが、凹部11のうちそれぞれ隣り合うもの同士を結ぶ線の長さはいずれも等しい方がより好ましい。
さらに、本実施形態においては、それぞれ隣り合う凹部11同士を線で結ぶことによって得られる多角形は、外装ケース10の底面の中心14を通る中心線Cに対して対称な形状を有している場合について説明したがこれに限定されない。すなわち、この多角形は中心線Cに対して対称でなくてもよいが、対称である方がより好ましい。
さらに、本実施形態においては、それぞれ隣り合う凹部11を外装ケース10の外表面側に設けたが、内表面側に設けても同様の効果が得られる。
加えて、上述の実施形態では、アルミニウムを電極に使用したアルミニウム電解コンデンサについて説明したが、これには限定されない。すなわち、タンタルやニオブを電極に使用した電解コンデンサであってもよい。また、電気二重層を利用したコンデンサであってもよい。
さらに、上述の実施形態では、リード線タイプのアルミニウム電解コンデンサについて説明したが、基板自立タイプのアルミニウム電解コンデンサであってもよい。
1 陽極箔
2 陰極箔
3 セパレータ
7 コンデンサ素子
10、210 外装ケース
11、211 凹部
212 凸部
15 圧力弁
20 封口体
100、200 アルミニウム電解コンデンサ(コンデンサ)
212 凸部

Claims (4)

  1. セパレータを介して陽極箔と陰極箔とを重ね合わせて巻回し、電解液を含浸してなるコンデンサ素子と、
    前記コンデンサ素子を収納する有底筒状の外装ケースと、
    前記外装ケースの開口部を封口する封口体と、を備えたコンデンサであって、
    前記外装ケースの底面には、溝状の圧力弁が形成されているとともに、当該圧力弁と重ならない領域であり、かつ、前記外装ケースの前記底面の外縁より内側の領域に少なくとも3つの凹部が形成されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記外装ケースには、前記少なくとも3つの凹部内部の底面における中央部からそれぞれケース外方に向けて突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記少なくとも3つの凹部の全てが、前記外装ケースの前記底面の中心部から等距離に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンデンサ。
  4. 前記少なくとも3つの凹部は、前記外装ケースの前記底面の中心部に対し、周方向に等角度間隔に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンデンサ。
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