JP2015087485A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成時と画像書き込み位置補正制御時とでベルトの搬送条件が異なっていても、各色の画像の相対的な位置ずれが抑制された良好な画像を形成することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】無端状のベルト7と、複数の画像形成手段Sと、画像検出手段11と、各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報を取得する処理を実行させる実行手段20と、ベルト搬送方向に係る情報を取得する取得手段12a、12b、22と、各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報、及び、上記処理の実行時に対応するベルトの搬送条件における第1の走行姿勢と画像形成時に対応するベルトの搬送条件における第2の走行姿勢との差分に係る情報、に基づいて、画像形成時の少なくとも一つの画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正する補正手段21と、を有する構成とする。
【選択図】図2
【解決手段】無端状のベルト7と、複数の画像形成手段Sと、画像検出手段11と、各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報を取得する処理を実行させる実行手段20と、ベルト搬送方向に係る情報を取得する取得手段12a、12b、22と、各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報、及び、上記処理の実行時に対応するベルトの搬送条件における第1の走行姿勢と画像形成時に対応するベルトの搬送条件における第2の走行姿勢との差分に係る情報、に基づいて、画像形成時の少なくとも一つの画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正する補正手段21と、を有する構成とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、印刷機などの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置として、感光体から転写されるトナー像を担持する中間転写体や感光体からトナー像が転写される転写材を担持して搬送する転写材担持体として無端状のベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)を採用したものがある。特に、それぞれが感光体を備えた複数の画像形成部がベルトの回転方向に沿って配置され、各画像形成部においてベルト上に画像を重ね合わせるようにして形成する、所謂、タンデム型の画像形成装置が広く用いられている。このような画像形成装置では、各色の画像の相対的な位置ずれ(色ずれ)を低減させるために、画像書き込み位置補正制御(以下、「色レジ補正」ともいう。)が一般的に行われている。
無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルトの回転方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成部が配置されたタンデム型の画像形成装置を例として更に説明する。このような画像形成装置では、色レジ補正を行わないと、図18(a)に示すように、中間転写ベルトの回転方向と略直交する方向(主走査方向)における各色の画像の相対的な位置ずれが生じる。中間転写ベルトの回転方向(副走査方向)にも各色の画像の相対的な位置ずれは生じ得るが、ここでは主走査方向の位置ずれに注目している。この位置ずれは、例えば、露光装置と装置本体との位置的なずれ、雰囲気温度の変化による光学部品の熱膨張、中間転写ベルトの走行姿勢などの様々な要因で生じる得ものであり、これを予め回避することは難しい。そこで、上述のように色レジ補正が行われている。ここで、中間転写ベルトの「走行姿勢」とは、中間転写ベルト上の特定の点が搬送される方向の、基準となる搬送方向に対する傾きをいう。
色レジ補正では、各画像形成部において所定のテスト画像(以下「レジパッチ」ともいう。)が中間転写ベルト上に形成される。このレジパッチの中間転写ベルト上での主走査方向の位置がセンサで検出される。そして、制御部において、その検出結果に基づいて各画像形成部の感光体への画像書き込み位置が補正される。色レジ補正を行うことにより、図18(b)に示すように主走査方向における各色の画像の位置が一致した状態になる。
通常、色レジ補正時に中間転写ベルトに形成されるレジパッチのトナーは、紙などの転写材(記録媒体)には転写されず、クリーニング部において中間転写ベルトから除去されて回収される。しかし、二次転写手段として、例えば二次転写ローラが用いられている場合、色レジ補正時に二次転写ローラが中間転写ベルトに接触していると、レジパッチはクリーニング部に到達する前に、二次転写部において二次転写ローラに転写されてしまう。そして、この二次転写ローラに転写されたトナーは、次に画像を出力する際に、紙などの転写材の裏面を汚染してしまう。
そこで、従来、レジパッチが二次転写部を通過する際に、二次転写ローラにトナーと同極性(画像形成時とは逆極性)のバイアスを印加し、レジパッチのトナーが二次転写ローラに転写されないようにすることが行われている(特許文献1)。
しかしながら、実際には、色レジ補正時に画像形成時とは逆極性のバイアスを二次転写ローラに印加しても、二次転写ローラへのレジパッチのトナーの転写を完全に防止することは難しく、一部のトナーは二次転写ローラに付着してしまう。そして、その後の画像出力時の転写材の裏汚れや、二次転写ローラの寿命の低下の原因になることがある。
また、二次転写ローラを清掃するクリーニング部材を設けることも行われているが、クリーニング部材のメンテナンスが必要になることや、クリーニング部材の劣化などによって良好なクリーニング効果が得られなくなることなど課題が多い。
そこで、色レジ補正時に、二次転写ローラを中間転写ベルトから離間させることが考えられる。二次転写ローラが中間転写ベルトから離間していれば、二次転写ローラにレジパッチのトナーが付着することを大きく抑制できる。
しかしながら、色レジ補正時に二次転写ローラを中間転写ベルトから離間させる場合、次のような課題があることがわかった。
すなわち、一般には、色レジ補正は、実際の画像形成と同じ条件で行われることが望ましい。特に、主走査方向における各色の画像の相対的な位置ずれに対する中間転写ベルトの走行姿勢の寄与度は大きい。そのため、この中間転写ベルトの走行姿勢に影響を与え得る転写高圧条件や二次転写ローラの加圧条件などは、色レジ補正時と画像形成時とで合わせることが望ましい。
二次転写ローラを当接させている場合と、離間させている場合とで、中間転写ベルトの走行姿勢が異なると、色レジ補正の精度が落ちてしまう。つまり、例えば、中間転写ベルトから二次転写ローラを離間させた状態で色レジ補正を実行して、図18(b)に示すように主走査方向における各色の画像の位置が一致した状態になったものとする。しかし、その後画像形成時に中間転写ベルトに二次転写ローラを当接させた際に、中間転写ベルトの走行姿勢が図18(c)に示すように傾いてしまうことがある。この場合、各色の一次転写部で転写された色レジ補正されたはずの画像が、傾いて走行する中間転写ベルトによってそれぞれ下流に向けて搬送されることになる。そのため、結果的に、中間転写ベルト上で重畳された各色の画像の相対的な位置がずれてしまう。
なお、以上では、特に色レジ補正時に中間転写ベルトから二次転写ローラを離間させる場合の課題について詳しく説明したが、画像形成時と色レジ補正時とでベルトの搬送条件が異なってしまう場合には、一般に同様の課題が生じ得る。これは、中間転写ベルトに限らず、無端状のベルトで構成された転写材担持体である転写材担持ベルトの場合でも同様である。
したがって、本発明の目的は、画像形成時と画像書き込み位置補正制御時とでベルトの搬送条件が異なっていても、各色の画像の相対的な位置ずれが抑制された良好な画像を形成することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、無端状のベルトと、前記ベルトの回転方向における複数の画像形成位置で前記ベルト上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段と、前記ベルト上の画像を検出する画像検出手段と、前記複数の画像形成手段により前記ベルト上にそれぞれテスト画像を形成し、前記テスト画像を前記画像検出手段で検出し、各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報を取得する処理を実行させる実行手段と、ベルト搬送方向に係る情報を取得する取得手段と、前記処理で取得された各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報、及び、前記取得手段により取得された前記処理の実行時に対応する前記ベルトの搬送条件における第1のベルト搬送方向と画像形成時に対応する前記ベルトの搬送条件における第2のベルト搬送方向との差分に係る情報、に基づいて、画像形成時の少なくとも一つの前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正する補正手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、画像形成時と画像書き込み位置補正制御時とでベルトの搬送条件が異なっていても、各色の画像の相対的な位置ずれが抑制された良好な画像を形成することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる中間転写方式を採用したレーザービームプリンタである。
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる中間転写方式を採用したレーザービームプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。各画像形成部SY、SM、SC、SKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する。これらの4つの画像形成部SY、SM、SC、SKは、後述する中間転写ベルト7の回転方向に沿って、一定の間隔をおいて一列に配置されている。
本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sには、像担持体としてのドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1が配置されている。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各手段が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザースキャナー装置)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6が配置されている。
また、各画像形成部SY、SM、SC、SKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向するように、中間転写体として無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、二次転写対向ローラ71、駆動ローラ72、第1従動ローラ73、第2従動ローラ74に所定の張力をもって張架されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ72が回転駆動されることによって図中矢印R2方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面側において、各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向する位置に、上述の一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて所定の圧力で付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する一次転写部N1を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ71と対向する位置には、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ71に向けて所定の圧力で付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部N2を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ72と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置9が配置されている。第1従動ローラ73、第2従動ローラ74は、画像転写面Tを一定の水平状態に維持する。第1従動ローラ73は、中間転写ベルト7の回転方向において、最上流の画像形成部SYの一次転写部N1Yよりも上流に配置されている。第2従動ローラ74は、中間転写ベルト7の回転方向において、最下流の画像形成部SKの一次転写部N1Kよりも下流に配置されている。なお、中間転写ベルト7の回転方向において第1従動ローラ73から第2従動ローラ74までの間を、画像転写面Tとする。
その他、画像形成装置100には、転写材Pを二次転写部N2に供給する給送手段(図示せず)、転写材Pにトナー像を定着させる定着手段としての定着装置10などが設けられている。
画像形成動作の開始信号が発せられると、感光ドラム1は図中矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によってギア(図示せず)を介して回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって略一様に帯電させられる。帯電ローラ2は、感光ドラム1に所定の圧力で接触しており、帯電電源(図示せず)から帯電バイアスが印加されることによって、感光ドラム1の表面を所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に略均一に帯電させる。帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって走査露光されて、静電潜像(静電像)が形成される。露光装置3は、画像形成装置100に通信可能に接続されたホストコンピュータ(図示せず)から入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザー光によって、感光ドラム1の表面を走査露光する。つまり、ホストコンピュータから各画像形成部Sに入力される色分解された画像信号が各露光装置3で光信号に変換されて、変換された光信号であるレーザー光が帯電した各感光ドラム1上に照射される。これにより、各感光ドラム1上に、各画像形成部Sに対応する画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によってトナーが付着させられてトナー像として現像(可視像化)される。現像装置4には、現像電源(図示せず)から感光ドラム1の帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されて、反転現像によりトナー像が形成される。つまり、一様に帯電させられた後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(明部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着させられることで、トナー像が形成される。各現像装置4Y、4M、4C、4Kには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーが収納されている。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用により、回転駆動されている中間転写ベルト7上に転写(一次転写)される。中間転写ベルト7は、駆動ローラ72が駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によってギア(図示せず)を介して回転駆動されることによって、所定の周速度で回転駆動される。このとき、一次転写ローラ5には、一次転写電源(図示せず)から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性の直流電圧である一次転写バイアスが印加される。一次転写ローラ5は、ローラの長手方向に沿って略均一に電圧を印加するために電極を備えている。例えば、フルカラー画像の形成時には、第1の画像形成部SYの一次転写部N1Yで中間転写ベルト7に転写されたイエローのトナー像は、中間転写ベルト7によって搬送されて第2の画像形成部SMの一次転写部N1Mに向けて移動させられる。そして、第2の画像形成部SMの一次転写部N1Mにおいて、中間転写ベルト7のイエローのトナー像の上に重ね合わせるようにしてマゼンタのトナー像が転写される。同様にして、中間転写ベルト7上に重畳して転写されたイエローのトナー像、マゼンタのトナー像上に、第3、第4の画像形成部SC、SKの一次転写部N1C、N1Kにおいてシアンのトナー像、ブラックのトナー像が順次に重ね合わせるようにして転写される。
中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ8の作用により、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送される転写材P上に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ8には、二次転写電源(図示せず)から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写バイアスが印加される。例えば、フルカラーの画像形成時には、上述のようにして中間転写ベルト7上に形成された多重トナー像は、二次転写部N2において、一括して転写材P上に転写される。
トナー像が転写された転写材Pは、その後定着装置10に搬送され、定着装置10が備える定着ローラ10aと加圧ローラ10bとの間の定着ニップ部で加熱及び加圧される。これにより、転写材Pの表面にトナー像が熱定着される。その後、転写材Pは、画像形成装置100の外部に排出される。
なお、一次転写後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、ドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する感光ドラム1の表面からトナーを掻き取って、廃トナー容器に回収する。また、二次転写後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置9によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。ベルトクリーニング装置9は、クリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する中間転写ベルト7の表面からトナーを掻き取って、廃トナー容器に回収する。
本実施例では、各画像形成部Sの感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5などによって、ベルトの回転方向における複数の画像形成位置(一次転写部)でベルト上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段が構成される。
2.制御態様
図2は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100に設けられた制御手段としての制御部20は、演算処理を行う中心的素子であるCPU、及び記憶素子であるROM、RAMなどを有して構成される。RAMには、センサの検出結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。制御部20は、画像形成に係る各部を制御するコントローラ21の機能を有する。本実施例との関係では、コントローラ21は、特に、各画像形成部Sの露光装置3による画像書き込み位置を制御する。また、制御部20には、後述するレジパッチセンサ11、ベルト端部位置センサ12a、12bなどが接続されている。そして、制御部20は、ベルト端部位置センサ12a、12bの検出結果から、中間転写ベルト7の走行姿勢を求める処理手段としてのベルト姿勢算出部22の機能を有する。
図2は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100に設けられた制御手段としての制御部20は、演算処理を行う中心的素子であるCPU、及び記憶素子であるROM、RAMなどを有して構成される。RAMには、センサの検出結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。制御部20は、画像形成に係る各部を制御するコントローラ21の機能を有する。本実施例との関係では、コントローラ21は、特に、各画像形成部Sの露光装置3による画像書き込み位置を制御する。また、制御部20には、後述するレジパッチセンサ11、ベルト端部位置センサ12a、12bなどが接続されている。そして、制御部20は、ベルト端部位置センサ12a、12bの検出結果から、中間転写ベルト7の走行姿勢を求める処理手段としてのベルト姿勢算出部22の機能を有する。
3.レジパッチセンサ
画像形成装置100には、中間転写ベルト7上での画像の主走査方向(ベルトの幅方向)の位置を検出するために、中間転写ベルト7上の画像を検出する画像検出手段としてのレジパッチセンサ11が設けられている。本実施例では、レジパッチセンサ11は、中間転写ベルト7の回転方向において最下流の一次転写部N1Kよりも下流に配置された第2従動ローラ74と対向する位置において中間転写ベルト7に対向するように設けられている。レジパッチセンサ11は、光学センサで構成されており、中間転写ベルト7上に向けて光を照射する投光部と、その反射光を受光する受光部と、を有する。レジパッチセンサ11は、受光量の変化によって、中間転写ベルト7上の画像(トナー像)を検出する。レジパッチセンサ11は、図3に示すように、詳しくは後述する色レジ補正において中間転写ベルト7上に形成されるレジパッチ50(50Y、50M、50C、50K)の主走査方向の位置を検出するのに用いられる。
画像形成装置100には、中間転写ベルト7上での画像の主走査方向(ベルトの幅方向)の位置を検出するために、中間転写ベルト7上の画像を検出する画像検出手段としてのレジパッチセンサ11が設けられている。本実施例では、レジパッチセンサ11は、中間転写ベルト7の回転方向において最下流の一次転写部N1Kよりも下流に配置された第2従動ローラ74と対向する位置において中間転写ベルト7に対向するように設けられている。レジパッチセンサ11は、光学センサで構成されており、中間転写ベルト7上に向けて光を照射する投光部と、その反射光を受光する受光部と、を有する。レジパッチセンサ11は、受光量の変化によって、中間転写ベルト7上の画像(トナー像)を検出する。レジパッチセンサ11は、図3に示すように、詳しくは後述する色レジ補正において中間転写ベルト7上に形成されるレジパッチ50(50Y、50M、50C、50K)の主走査方向の位置を検出するのに用いられる。
4.ベルト端部位置センサ
画像形成装置100には、中間転写ベルト7の走行姿勢を求めるために、中間転写ベルト7の回転方向の少なくとも2箇所で中間転写ベルト7の主走査方向(ベルトの幅方向)の位置(走行位置)を検出する検出手段が設けられている。ここで、本実施例では中間転写ベルト7の「走行姿勢」とは、中間転写ベルト7の「基準の搬送方向」に対する、中間転写ベルト7上の特定の点が最上流の一次転写部N1Yから最下流の一次転写部N1Kまで搬送される方向の傾きのことをいう。また、「基準の搬送方向」の一例として、中間転写ベルトの面に平行で駆動ローラ72の回転軸の方向と直交する方向が挙げられる。本実施例では、この検出手段として、2つのベルト端部位置センサ12a、12bが設けられている。この2つのベルト端部位置センサ12a、12bは、最上流の一次転写部N1Y、最下流の一次転写部N1Kに対応する位置において、中間転写ベルト7の主走査方向の一方の端部(図1の紙面手前側。以下同様。)に、それぞれ設けられている。そして、この2つのベルト端部位置センサ12a、12bの検出結果に基づいて、中間転写ベルト7の走行姿勢が演算により求められる。このベルト端部位置センサ12a、12bは、画像転写面Tに対応する中間転写ベルト7の主走査方向の位置を検出できるように配置されている。
画像形成装置100には、中間転写ベルト7の走行姿勢を求めるために、中間転写ベルト7の回転方向の少なくとも2箇所で中間転写ベルト7の主走査方向(ベルトの幅方向)の位置(走行位置)を検出する検出手段が設けられている。ここで、本実施例では中間転写ベルト7の「走行姿勢」とは、中間転写ベルト7の「基準の搬送方向」に対する、中間転写ベルト7上の特定の点が最上流の一次転写部N1Yから最下流の一次転写部N1Kまで搬送される方向の傾きのことをいう。また、「基準の搬送方向」の一例として、中間転写ベルトの面に平行で駆動ローラ72の回転軸の方向と直交する方向が挙げられる。本実施例では、この検出手段として、2つのベルト端部位置センサ12a、12bが設けられている。この2つのベルト端部位置センサ12a、12bは、最上流の一次転写部N1Y、最下流の一次転写部N1Kに対応する位置において、中間転写ベルト7の主走査方向の一方の端部(図1の紙面手前側。以下同様。)に、それぞれ設けられている。そして、この2つのベルト端部位置センサ12a、12bの検出結果に基づいて、中間転写ベルト7の走行姿勢が演算により求められる。このベルト端部位置センサ12a、12bは、画像転写面Tに対応する中間転写ベルト7の主走査方向の位置を検出できるように配置されている。
図4は、ベルト端部位置センサ12(12a、12b)の模式的な断面図である。ベルト端部位置センサ12は、スプリング121の引張り力によって、接触子122の一端側が中間転写ベルト7の主走査方向の一方の端部に圧接状態に保持されている。この場合、スプリング121による接触子122の圧接力は、中間転写ベルト7を変形させない程度の適度な大きさに設定されている。また、接触子122は、その中間部位を支軸123にて回動可能に支持されている。そして、その支軸123を境にした接触子122の他端側に反射型フォトセンサである変位センサ124が対向状態に配設されている。このベルト端部位置センサ12では、中間転写ベルト7の主走査方向(図中のy方向)の位置の変化が、その中間転写ベルト7のエッジに圧接する接触子122の動き(揺動動作)に置き換えられる。このとき、接触子122の動き(変位)に対応して変位センサ124の出力レベルが変動するため、そのセンサ出力に基づいて中間転写ベルト7の主走査方向の位置を連続的に検出することができる。なお、中間転写ベルト7の主走査方向の位置を検出する手段は、上述のような中間転写ベルト7の端部に接触式のセンサを配置する方式のものに限定されるものではない。この他に、例えば、ベルトに描かれたマークをベルトの上部より非接触式のセンサで読み取る方式などがある。
5.二次転写ローラの当接離間機構
画像形成装置100は、二次転写ローラ8の中間転写ベルト7に対する当接、離間の状態を切り替える当接離間機構(着脱駆動装置)80を有している。本実施例では、当接離間機構80は、二次転写ローラ8の回転軸を長手方向の両端部で支持する軸受部81と、軸受部81に作用する作動部材としてのカム82と、カム82を駆動する駆動源としてのカムモータ83と、を有して構成される。カムモータ83の駆動は、制御部20によって制御される。カムモータ83によってカム82が回転駆動され、軸受部81がカム82によって移動させられることにより、二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接する方向、また中間転写ベルト7から離間する方向に移動させられる(図1の矢印方向)。これによって、二次転写ローラ8の中間転写ベルト7に対する当接、離間の状態が切り換え可能となっている。
画像形成装置100は、二次転写ローラ8の中間転写ベルト7に対する当接、離間の状態を切り替える当接離間機構(着脱駆動装置)80を有している。本実施例では、当接離間機構80は、二次転写ローラ8の回転軸を長手方向の両端部で支持する軸受部81と、軸受部81に作用する作動部材としてのカム82と、カム82を駆動する駆動源としてのカムモータ83と、を有して構成される。カムモータ83の駆動は、制御部20によって制御される。カムモータ83によってカム82が回転駆動され、軸受部81がカム82によって移動させられることにより、二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接する方向、また中間転写ベルト7から離間する方向に移動させられる(図1の矢印方向)。これによって、二次転写ローラ8の中間転写ベルト7に対する当接、離間の状態が切り換え可能となっている。
本実施例では、少なくとも画像形成時に中間転写ベルト7上のトナー像を二次転写部N2で転写材Pに転写する際には、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7に当接されている。特に、本実施例では、少なくとも前回転時から画像形成時を経て後回転時まで、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7に当接され続けている。一方、本実施例では、少なくとも色レジ補正時にレジパッチが二次転写部N2を通過する際には、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7から離間されている。特に、本実施例では、色レジ補正時の全体を通して、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7から離間されている。
6.色レジ補正
次に、本実施例における画像書き込み位置補正制御(色レジ補正)について説明する。本実施例では、色レジ補正は、レジパッチのトナーによる二次転写ローラ8の汚れを抑制するために、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間させた状態で行われる。これに対し、通常の画像形成時には、二次転写ローラ8が中間転写ベルト7に圧接され、更に二次転写ローラ8にはトナー像を転写材Pに転写するために二次転写バイアスが印加される。このように中間転写ベルト7の搬送条件(特に、本実施例では、二次転写部N2の状態)が色レジ補正時と画像形成時とで異なると、中間転写ベルト7の走行姿勢は異なることが多い。ここで、主走査方向における各色の画像の位置ずれは、中間転写ベルト7の走行姿勢や各部品の位置ずれなどにより発生する。このうち、中間転写ベルト7の走行姿勢の寄与度は大きく、これを補正することは重要である。しかし、上述のように中間転写ベルト7の走行姿勢が異なった状態で色レジ補正を行っても、十分に色レジ補正の効果を得ることができないことがある。
次に、本実施例における画像書き込み位置補正制御(色レジ補正)について説明する。本実施例では、色レジ補正は、レジパッチのトナーによる二次転写ローラ8の汚れを抑制するために、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間させた状態で行われる。これに対し、通常の画像形成時には、二次転写ローラ8が中間転写ベルト7に圧接され、更に二次転写ローラ8にはトナー像を転写材Pに転写するために二次転写バイアスが印加される。このように中間転写ベルト7の搬送条件(特に、本実施例では、二次転写部N2の状態)が色レジ補正時と画像形成時とで異なると、中間転写ベルト7の走行姿勢は異なることが多い。ここで、主走査方向における各色の画像の位置ずれは、中間転写ベルト7の走行姿勢や各部品の位置ずれなどにより発生する。このうち、中間転写ベルト7の走行姿勢の寄与度は大きく、これを補正することは重要である。しかし、上述のように中間転写ベルト7の走行姿勢が異なった状態で色レジ補正を行っても、十分に色レジ補正の効果を得ることができないことがある。
そこで、本実施例では、画像形成装置100に、ベルトの走行姿勢(ベルト搬送方向)に係る情報を取得する取得手段を設け、次の情報を取得するようにする。すなわち、色レジ補正の実行時に対応するベルトの搬送条件におけるベルトの第1の走行姿勢(第1のベルト搬送方向)に係る情報、及び画像形成時に対応するベルトの搬送条件におけるベルトの第2の走行姿勢(第2のベルト搬送方向)に係る情報である。そして、本実施例では、画像形成装置100に、次の情報に基づいて、画像形成時の少なくとも一つの画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正する補正手段を設ける。すなわち、色レジ補正で取得された各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報、及び取得手段により取得された第1の走行姿勢と第2の走行姿勢との差分に係る情報である。
本実施例では、制御部20が、色レジ補正を実行させる実行手段として機能する。色レジ補正は、複数の画像形成手段によりベルト上にそれぞれテスト画像を形成し、テスト画像を画像検出手段で検出し、各画像形成手段のベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報を取得する処理である。また、本実施例では、ベルト端部位置センサ12a、12bと制御部20(特に、そのベルト姿勢算出部22)が、ベルトの走行姿勢に係る情報を取得する取得手段として機能する。さらに、本実施例では、制御部20(特に、そのコントローラ21)が、画像の書き込み位置を補正する補正手段として機能する。以下、更に詳しく説明する。
まず、色レジ補正では、各画像形成部Sの各一次転写部N1において所定のテスト画像(レジパッチ)が中間転写ベルト7に転写される。このレジパッチの中間転写ベルト7上での主走査方向の位置がレジパッチセンサ11で検出される。そして、制御部20において、その検出結果に基づいて各画像形成部Sの各感光ドラム1への画像書込み位置(画像書き出し位置)を補正するための補正値の基準値(基準補正値)が求められる。
また、この色レジ補正の実行中に、画像形成時の中間転写ベルト7の走行姿勢に起因する色ずれを補正するために使用される、中間転写ベルト8の走行姿勢の基準値(基準姿勢値)も求められる。
色レジ補正は、ユーザやサービスマンなどの操作者からの指示が入力されたタイミング、あるいは画像形成装置100の立上げ時や所定の画像出力枚数毎などの予め設定された所定のタイミングで、非画像形成時に実行される。これにより、画像形成装置100の製造ばらつきによる画像書込み位置のずれや、画像出力枚数や機内昇温などによる画像書込み位置の経時変化を補正することができる。
なお、非画像形成時としては、次のものが挙げられる。画像形成装置の電源投入時やスリープモードからの復帰時などの定着温度の立ち上げなどのための所定の準備動作が実行される前多回転時がある。また、画像形成信号が入力されてから実際に画像情報に応じた画像を書き出すまでに所定の準備動作が実行される前回転時がある。また、連続画像形成時の記録材と記録材との間に対応する紙間時がある。また、画像形成が終了した後に所定の整理動作(準備動作)が実行される後回転時がある。
図5は、本実施例における色レジ補正の処理の流れを示す概略フロー図である。
制御部20は、色レジ補正の開始が指示されると(S101)、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間させる(図1に示す破線部)(S102)。
次に、制御部20は、各画像形成部Sの各感光ドラム1の回転駆動を開始させると共に、中間転写ベルト7の回転駆動を開始させる(S103)。
次に、制御部20は、中間転写ベルト7の走行状態が安定するのに十分の時間が経過した後に、各画像形成部Sにおける所定のテスト画像であるレジパッチの形成を開始させる(S104)。
次に、制御部20は、各画像形成部Sの各感光ドラム1に形成されたレジパッチを中間転写ベルト7にそれぞれ転写させる(S105)。本実施例では、レジパッチとしては、図6のような画像が中間転写ベルト7上に複数個連続的に形成される。すなわち、本実施例では、Y、M、C、Kの各色のレジパッチ50Y、50M、50C、50Kは、主走査方向に対してそれぞれ逆方向に45度傾斜した2本の直線の各一端部同士が直角に交わった形状を有する。これら各色のレジパッチ50Y、50M、50C、50Kは、中間転写ベルト7の回転方向の上流側から下流側にこの順で並ぶように(すなわち、重ならないように)形成される。本実施例では、これら各色のレジパッチ50Y、50M、50C、50Kは、実質的に同時に各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kから中間転写ベルト7に転写される。各画像形成部Sにおけるレジパッチの形成動作自体は前述した通常の画像形成動作と同じであり、レジパッチの静電潜像の形成、該静電潜像を現像することによるレジパッチのトナー像の形成を順次行う。
また、S105において、制御部20は、レジパッチ50が中間転写ベルト7に転写される際の中間転写ベルト7の走行姿勢を、2つのベルト端部位置センサ12a、12bの検出値に基づいて演算により求める(図7)。ここで求められた中間転写ベルト7の走行姿勢は、画像形成時の中間転写ベルト7の走行姿勢と比較される基準値(基準姿勢値)である。
次に、中間転写ベルト7上の各色のレジパッチ50がレジパッチセンサ11により読み取られ、制御部20はそのレジパッチセンサ11の検出結果に基づいて各色のレジパッチ50の中間転写ベルト7上での主走査方向の位置を求める(S106)。本実施例では、図6に示すように、各色のレジパッチ50の上記直角に交わる2本の直線部分がそれぞれレジパッチセンサ11を通過する間の時間より、各色のレジパッチ50の相対的な位置関係が算出される。なお、中間転写ベルト7は実質的に等速で搬送されているので、上記時間は、上記各部分の間の距離に対応する。例えば、図6に示すような各色のレジパッチ50が、図6中の2点鎖線の箇所でレジパッチセンサ11を通過するものとする。この場合、例えばY、Mの各レジパッチ50Y、50Mの画像部分がレジパッチ11を通過する間の時間Ly、Lmは、各レジパッチ50Y、50Mの中間転写ベルト7上での主走査方向の位置を表している。したがって、その時間Ly、Lmの大小により、各色のレジパッチ50の相対的な位置関係が算出される。このようにして、現状での主走査方向における各色の画像の相対的な位置関係が算出される。
また、S106において、制御部20は、算出された主走査方向における各色の画像の相対的な位置ずれ量を打ち消すように、各画像形成部Sにおける主走査方向の画像書き込み位置を補正するための補正値を算出する。ここで算出された補正値は、画像書き込み位置の補正値の基準値(基準補正値)であり、本実施例では後述するようにこの基準補正値は、色レジ補正時と画像形成時の中間転写ベルト7の走行姿勢の差分に応じて修正されて用いられる。
7.基準補正値及び基準姿勢値
図8を参照して、色レジ補正時に求められる基準補正値及び基準姿勢値についてより具体的に説明する。
図8を参照して、色レジ補正時に求められる基準補正値及び基準姿勢値についてより具体的に説明する。
各色のレジパッチ50Y、50M、50C、50Kの上記直角に交わる2本の直線部分がそれぞれレジパッチセンサ11を通過する間の時間は、Ly、Lm、Lc、Lkであるものとする。また、レジパッチセンサ11の位置に対する各色のレジパッチ50の主走査方向の位置ずれは、Ly/2、Lm/2、Lc/2、Lk/2であるものとする(レジパッチ50の中間転写ベルト7の搬送方向に対する角度が45°の場合)。また、主走査方向における各色の画像の相対的な位置ずれを補正するための基準色をYとし、露光装置3の走査方向は、図8に示す+、−の矢印方向をそれぞれ+方向、−方向とする。
図8に示すような各色のレジパッチ50の位置関係を例とすると、基準色Yに対してMの位置ずれを補正する場合、
|Ly/2−Lm/2|
の時間分、画像書き込みタイミング(画像書き込み開始時間)を遅くすればよい。また、基準色Yに対して、Cの位置ずれを補正する場合、
|Ly/2−Lc/2|
の時間分、画像書き込みタイミングを早くすればよい。さらに、基準色Yに対して、Kの位置ずれを補正する場合、
|Ly/2−Lk/2|
の時間分、画像書き込みタイミングを遅くすればよい。このように、画像の書き込みタイミングを変化させて、主走査方向における各色の画像の相対的な位置ずれを補正することができる。こうして算出される値が、各色の画像書き込み位置の補正値の基準値(基準補正値)である。
|Ly/2−Lm/2|
の時間分、画像書き込みタイミング(画像書き込み開始時間)を遅くすればよい。また、基準色Yに対して、Cの位置ずれを補正する場合、
|Ly/2−Lc/2|
の時間分、画像書き込みタイミングを早くすればよい。さらに、基準色Yに対して、Kの位置ずれを補正する場合、
|Ly/2−Lk/2|
の時間分、画像書き込みタイミングを遅くすればよい。このように、画像の書き込みタイミングを変化させて、主走査方向における各色の画像の相対的な位置ずれを補正することができる。こうして算出される値が、各色の画像書き込み位置の補正値の基準値(基準補正値)である。
また、上述のように、色レジ補正時に、各色のレジパッチ50が各一次転写部N1で中間転写ベルト7に転写される際の中間転写ベルト7の走行姿勢が求められる。本実施例では、制御部20は、レジパッチ50が転写され始めてからレジパッチセンサ11を通過し終えるまでの間における所定時間にわたる2つのベルト端部位置センサ12a、12bのそれぞれ検出出力の平均値を、各センサの検出値として取得する。特に、本実施例では、各色のレジパッチ50は実質的に同時に転写されるので、その転写が開始した時からYのレジパッチ50Yがレジセンサ11を通過し終えるまでの間における所定時間にわたる各センサの検出出力が平均される。そして、制御部20は、それらの検出値から、最上流の一次転写部N1Yの位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を基準とした、最下流の一次転写部N1Kの位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を算出する。こうして算出される位置が、色レジ補正時に対応する中間転写ベルト7の走行姿勢を表す基準値(基準姿勢値)BSである。
さらに、制御部20は、上述のようにして求められた基準姿勢値BSに基づいて、各一次転写部N1の位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を算出する。こうして算出される位置が、色レジ補正時に対応する各一次転写部N1の位置における中間転写ベルト7の走行姿勢の基準値(各色基準姿勢値)である。すなわち、基準色Yの一次転写部N1Yと最下流のN1Kの間の距離(本実施例では2つのベルト端部位置センサ12a、12b間の距離)に対する、基準色Yと各色の一次転写部N1間の距離の比から、各色基準姿勢値を求める。例えば、基準色Yと最下流の一次転写部N1Kの間の距離がD、基準色YとMの一次転写部N1間の距離がD/3、基準色YとCの一次転写部間の距離が2D/3、基準色YとKの一次転写部間の距離が3D/3であるものとする。この場合、中間転写ベルト7の基準姿勢値をBSとすると、M、C、Kの各色基準姿勢値BSm、BSc、BSkは、
BSm=BS×1/3
BSc=BS×2/3
BSk=BS×3/3
となる。
BSm=BS×1/3
BSc=BS×2/3
BSk=BS×3/3
となる。
本実施例では、色レジ補正時には、最終的に、各色の基準補正値と、各色基準姿勢値とが、関連付けられて記憶部23に保存される(S105、S106)。
8.画像形成時の補正制御
次に、実際の画像形成時の画像書き込み位置の補正方法について説明する。図9は、画像形成時の処理の流れを示す概略フロー図である。
次に、実際の画像形成時の画像書き込み位置の補正方法について説明する。図9は、画像形成時の処理の流れを示す概略フロー図である。
制御部20は、ユーザなどの操作者により画像形成動作の開始が指示されると(S201)、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7に当接させる(S202)。
次に、制御部20は、各画像形成部Sの各感光ドラム1の回転駆動を開始させると共に、中間転写ベルト7の回転駆動を開始させる(S203)。
次に、制御部20は、中間転写ベルト7の走行状態が安定するのに十分の時間が経過した後に、2つのベルト端部位置センサ12a、12bの検出値に基づいて、中間転写ベルト7の走行姿勢(姿勢値)を演算により求める(S204)。
次に、制御部20は、現在の中間転写ベルト7の姿勢値と、色レジ補正時に求められた基準姿勢値とを比較し、その差分に基づいて、色レジ補正時に求められた画像書き込み位置の基準補正値を修正する(S205)。すなわち、基準姿勢値に対する現在の中間転写ベルト7の姿勢値の変化分だけ基準補正値に加算(又は減算)をして、現在の中間転写ベルト7の走行姿勢に対応した最終的な画像書き込み位置の補正値を決定する。
次に、制御部20は、求めた画像書き込み位置の補正値に応じて露光タイミングを変化させて、画像書き込み位置に反映させるように、露光装置3に指示する(S206)。
以上の処理を準備動作時である前回転時に行った後、制御部20は、画像形成を開始させ(S207)、所定の出力枚数画像を出力した後に画像形成動作を終了する(S208)。
図10及び図11を参照して、基準補正値の修正方法をより具体的に説明する。
本実施例では、画像形成直前の中間転写ベルト7の走行姿勢が求められる。本実施例では、制御部20は、画像形成直前の所定時間にわたる2つのベルト端部位置センサ12a、12bのそれぞれの検出出力の平均値を、各センサの検出値として取得する。そして、制御部20は、それらの検出値から、最上流の一次転写部N1Yの位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を基準とした、最下流の一次転写部N1Kの位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を算出する。こうして算出される位置が、画像形成時に対応する中間転写ベルト7の走行姿勢を表す値(姿勢値)BPである。
また、制御部20は、上述のようにして求められた姿勢値BPに基づいて、各一次転写部N1の位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置を算出する。こうして算出される位置が、画像形成時に対応する各一次転写部N1の位置における中間転写ベルト7の走行姿勢の値(各色姿勢値)である。すなわち、前述の各色基準姿勢値の場合と同様に考えて、M、C、Kの各色姿勢値BPm、BPc、BPkは、
BPm=BP×1/3
BPc=BP×2/3
BPk=BP×3/3
となる。
BPm=BP×1/3
BPc=BP×2/3
BPk=BP×3/3
となる。
また、制御部20は、色レジ補正時に求められた各色姿勢基準値と、現在求められた各色姿勢値との差分を求める。すなわち、色レジ補正時に求められた各色基準姿勢値BSm、BSc、BSkを基準にとると、これに対する各色姿勢値BPm、BPc、BPkの変化分BDm、BDc、BDkは、
BDm=BSm+BPm
BDc=BSc+BPc
BDk=BSk+BPk
となる。
BDm=BSm+BPm
BDc=BSc+BPc
BDk=BSk+BPk
となる。
そして、制御部20は、上述のようにして算出された変化分BDm、BDc、BDkだけ各色基準補正値に加算(又は減算)して、露光装置3の書き込みタイミングに反映させる。図10、図11に示すような色レジ補正時と画像形成時とでの中間転写ベルト7の走行姿勢の変化の場合は、M、C、Kの画像書き込みタイミングを、基準色Yの画像書き込みタイミングに対して、それぞれBDm、BDc、BDkだけ遅くする。これにより、基準色Yに対する各色の画像の位置ずれを低減させることができる。
このように、本実施例では、制御部20は、色レジ補正で取得された画像の書き込み位置に係る情報に基づいて、色レジ補正の実行時に対応するベルトの搬送条件での主走査方向における各色の画像の書き込み位置のずれを抑制するための補正値を求める。また、制御部20は、色レジ補正時と画像形成時でのベルトの走行姿勢の差分に係る情報に基づいて、該差分による主走査方向における各色の画像の書き込み位置のずれを抑制するように上記補正値を修正する。そして、制御部20は、この修正した補正値に基づいて、画像形成時の主走査方向における各色の画像の書き込み位置のずれを抑制する。
以上、本実施例によれば、色レジ補正時に二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間させた場合においても、色ずれが抑制された良好な画像を形成することが可能となる。つまり、本実施例によれば、画像形成時と画像書き込み位置補正制御時とでベルトの搬送条件が異なっていても、各色の画像の相対的な位置ずれが抑制された良好な画像を形成することができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1と同じである。したがって、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1と同じである。したがって、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.画像形成装置
図12は、本実施例の画像形成装置100の模式的な断面図である。本実施例では、中間転写ベルト7は、二次転写対向ローラ71、駆動ローラ72、第1、第2の従動ローラ73、74、ステアリングローラ75に所定の張力をもって張架されている。
図12は、本実施例の画像形成装置100の模式的な断面図である。本実施例では、中間転写ベルト7は、二次転写対向ローラ71、駆動ローラ72、第1、第2の従動ローラ73、74、ステアリングローラ75に所定の張力をもって張架されている。
無端状のベルトである中間転写ベルト7を複数のローラに張架して回転駆動すると、中間転写ベルト7が搬送方向(回転方向)と略直交する方向に微小に移動する「寄り」が発生することがある。これは、中間転写ベルト7の内周長の中間転写ベルト7の幅方向での差(前奥差)や、画像形成装置100の装置本体の歪み、部品寸法バラつきなどにより発生する。この寄りを修正しない場合、中間転写ベルト7はやがて張架ローラから脱落し、周囲の部品と接触して、破損に至ることがある。これを抑制するためにベルトステアリング方式がある。すなわち、ベルトを架け回したローラのうち少なくとも一つのローラを、ベルトに対する配設角度が変更可能(傾動可能)なステアリングローラとして構成する。そして、ベルトが安定して走行するようにステアリングローラの傾斜方向及び傾斜量を加減する。
本実施例では、ステアリングローラ75を使用して、中間転写ベルト7の寄りを抑制している。特に、本実施例では、ステアリングローラ75は、その回転軸を長手方向の両端部で支持する軸受部のうち、図12の紙面奥側の軸受部を支点として、紙面手前側の軸受部が上下させられる。これによって、中間転写ベルト7の走行方向が変化させられて、中間転写ベルト7が安定して走行するステアリングローラ75のアライメントが決定されて、中間転写ベルト7の寄りが抑制される。本実施例では、画像転写面T(最下流の一次転写部N1K)の下流側にステアリングローラ75が設けられている。ステアリングローラ75のアライメント、すなわち、中間転写ベルト7に対する配設角度(位置)は、より詳細には、中間転写ベルト7の面に対するステアリングローラ75の回転軸線方向の配設角度(面外偏角方向の角度)である。実施例1と同様に、本実施例では、第1従動ローラ73、第2従動ローラ74は、画像転写面Tを一定の水平状態に維持する。そして、本実施例では、この画像転写面Tと略平行に見たとき、この画像転写面Tに対するステアリングローラ75の回転軸線方向の角度が変更できるように構成されている。
図13は、本実施例におけるステアリングローラ75を傾動させる傾動機構90の模式図である。傾動機構90は、ステアリングローラ75の紙面手前側の軸受部91と、この軸受部91を上下させる作動部としてのステアリングカム92と、ステアリングカム92を駆動する駆動源としてのステアリングモータ93と、を有して構成される。ステアリングモータ93の駆動は、制御部20によって制御される。ステアリングモータ93によってステアリングカム92が回転駆動され、軸受部91がステアリングカム92によって上下に移動させられることにより(図12、図13の矢印方向)、ステアリングローラ75は傾動する。
ステアリングカム92には、センサフラグ94が一体的に設けられている。このセンサフラグ94は、フォトセンサで構成されたポジションセンサ95によって検出される。これにより、ステアリングカム92のホームポジション(HP)が検出される。本実施例では、センサフラグ94がポジションセンサ95の位置にあるとき、ステアリングカム92がHPにあるものとする。本実施例では、ステアリングモータ93としては、パルスモータが使用されている。パルスモータは、その駆動のパルス数をカウントすることで、所定の回転角度に回転させることができる。制御部20は、ポジションセンサ95の検出結果に基づき、ステアリングカム92のHPを基準にステアリングモータ93を所定のパルス数で駆動し、ステアリングカム92を所定角度回転させて、軸受部91を所定量上下させることができる。
本実施例では、ステアリングカム92のカム曲線は、回転角度に応じてカムリフト量が線形に増減するよう構成されている。このためステアリングローラ75のアライメント(リフト量、移動量)は、ステアリングカム92のHPからの移動量で検出することができる。上述のように、ステアリングカム92を動作させるステアリングモータ93はパルス駆動される。そのため、ステアリングカム92のHPを基準としてステアリングモータ93に入力されるパルス数をカウントすることで、ステアリングカム92の位相、すなわち、ステアリングローラ75のアライメントを検出することができる。
また、本実施例では、実施例1におけるベルト端部位置センサと同様の構成のベルト端部位置センサ12が1個だけ設けられている。特に、本実施例では、ベルト端部位置センサ12は、中間転写ベルト7の回転方向における最下流の一次転写部N1Kと第2従動ローラ74との間において、中間転写ベルト7の主走査方向の一方の端部に設けられている。そして、上述のようにしてステアリングローラ75を操作しながら、ベルト端部位置センサで中間転写ベルト7の走行状態を検出することで、中間転写ベルト7が安定して回転走行できるようにステアリングカム92の位相を決定することができる。制御部20は、中間転写ベルト7の端部の変位が所定範囲内であることなどにより、中間転写ベルト7が安定走行状態であると判断することができる。
2.色レジ補正
色レジ補正及び画像形成は、それぞれ中間転写ベルト7の走行が安定した状態で行われる。中間転写ベルト7の走行が安定した状態、すなわち、中間転写ベルト7が寄り挙動をしない状態を作るためには、ステアリングローラ75を操作する。ステアリングローラ75は、上述のように、ステアリングカム92をステアリングモータ93により回転駆動することによって操作することができる。
色レジ補正及び画像形成は、それぞれ中間転写ベルト7の走行が安定した状態で行われる。中間転写ベルト7の走行が安定した状態、すなわち、中間転写ベルト7が寄り挙動をしない状態を作るためには、ステアリングローラ75を操作する。ステアリングローラ75は、上述のように、ステアリングカム92をステアリングモータ93により回転駆動することによって操作することができる。
ここで、実施例1と同様に、本実施例では、色レジ補正は、二次転写ローラ8の汚れを抑制するために、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間させた状態で行われる。
図13(a)は、画像形成時のステアリングカム92の状態を示しており、HPより反時計方向にステアリングカム92が移動した位置で中間転写ベルト7は安定して走行している。また、図13(b)は、色レジ補正時のステアリングカム92の状態を示しており、HPより時計方向にステアリングカム92が移動した位置で中間転写ベルト7は安定して走行している。このように、色レジ補正時と画像形成時とで中間転写ベルト7の搬送条件(特に、本実施例では、二次転写部N2の状態)が異なる場合、中間転写ベルト7の走行が安定するステアリングカム92の位相は異なることが多い。ステアリングカム92の位相に応じてステアリングローラ75のアライメントが変化し、これにより中間転写ベルト7の走行姿勢が変化するので、色レジ補正時と画像形成時とで中間転写ベルト7の走行姿勢(蛇行量)が変化することが多いことになる。そして、中間転写ベルト7の走行姿勢が異なると、主走査方向における各色の画像の位置ずれ量が異なる。このため、画像形成時と色レジ補正時との中間転写ベルト7の走行姿勢の差分、すなわち、ステアリングローラ75のアライメントの差分だけ、色レジ補正時に求められる補正値を修正する必要がある。
そこで、本実施例では、安定して走行する中間転写ベルト7の走行姿勢とステアリングローラ75のアライメントとの関係を予め求めておくことで、ステアリングローラ75のアライメントから、安定して走行する中間転写ベルト7の走行姿勢を求める。本実施例では、実施例1と同様に、中間転写ベルト7の走行姿勢(姿勢値)は、最上流の一次転写部N1Yの位置における中間転写ベルト7の一方の端部を基準とした、最下流の一次転写部N1Kの位置における中間転写ベルト7の一方の端部の位置で表す。また、ステアリングローラ75のアライメントは、上述のようにステアリングカム92のHPからの移動量で表す。したがって、本実施例では、図14に示すように、安定して走行する中間転写ベルト7の姿勢値と、ステアリングガム92の移動量と、の関係を予め求めておく。この関係は、制御部20の記憶部23に格納される。そして、その関係に基づいて、色レジ補正時と画像形成時のそれぞれの中間転写ベルト7の走行姿勢を求める。
図15は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。図15に示す概略制御態様は、図2に示す実施例1のものと同様であるが、本実施例ではステアリングローラ75の配設角度に係る情報を取得するための検出手段として、ステアリングカム92の移動量を検出するためのポジションセンサ95が設けられている。また、本実施例では、制御部20は、ポジションセンサ95の検出結果などから中間転写ベルト7の走行姿勢を求める処理手段としてのベルト姿勢算出部22の機能を有する。本実施例では、ベルト姿勢算出部22は、ポジションセンサ95の検出結果とステアリングモータ93の駆動パルス数からステアリングカム92の位相を求めると共に、その位相と走行姿勢との関係から中間転写ベルト7の走行姿勢を求める。
図16は、本実施例における色レジ補正の処理の流れを示す概略フロー図である。図16のS301〜S307における処理は、基本的には実施例1における図5のS101〜S107の処理と同じである。
ただし、本実施例では、実施例1におけるS105に対応するS305において、制御部20は、レジパッチ50が中間転写ベルト7に転写される際の中間転写ベルト7の走行姿勢を、ステアリングローラ75のアライメントに基づいて求める。すなわち、制御部20は、レジパッチ50が転写され始めてからレジパッチセンサ11を通過し終えるまでの間における任意のタイミングでのステアリングカム92のHPからの移動量(位相)を前述のようにして取得する。そして、制御部20は、このステアリングカム92のHPからの移動量から、記憶部23に格納されている図14に示すような関係に基づいて、中間転写ベルト7の走行姿勢(基準姿勢)を求める。ここで求められた基準姿勢値は、実施例1にて説明した基準姿勢値BSに対応する。したがって、制御部20は、実施例1と同様にして、各色基準姿勢値BSm、BSc、BSkを求めることができる。
なお、本実施例では、S304において、中間転写ベルト7の走行状態が安定し、ステアリングカム92の位相が決定されてから、レジパッチの形成が開始される。
そして、色レジ補正時には、最終的に、実施例1と同様にして求められた各色の基準補正値と、上記各色基準姿勢値とが、関連付けられて記憶部23に保存される。
3.画像形成時の補正制御
次に、実際の画像形成時の画像書き込み位置の補正方法について説明する。図17は、画像形成時の処理の流れを示す概略フロー図である。図17のS401〜S408における処理は、基本的には実施例1における図9のS201〜S208の処理と同じである。
次に、実際の画像形成時の画像書き込み位置の補正方法について説明する。図17は、画像形成時の処理の流れを示す概略フロー図である。図17のS401〜S408における処理は、基本的には実施例1における図9のS201〜S208の処理と同じである。
ただし、本実施例では、実施例1におけるS204に対応するS404において、制御部20は、画像形成直前の中間転写ベルト7の走行姿勢(姿勢値)を、ステアリングローラ75のアライメントに基づいて求める。すなわち、制御部20は、画像形成直前のステアリングカム92のHPからの移動量を前述のようにして取得する。そして、制御部20は、このステアリングカム92のHPからの移動量から、記憶部23に格納されている図14に示すような関係に基づいて、中間転写ベルト7の走行姿勢(基準姿勢)を求める。ここで求められた基準姿勢値は、実施例1にて説明した姿勢値BPに対応する。したがって、制御部20は、実施例1と同様にして、各色姿勢値BPm、BPc、BPkを求めることができる。また、制御部20は、実施例1と同様にして、色レジ補正時に求められた各色基準姿勢値BSm、BSc、BSkを基準とした、各色姿勢値BPm、BPc、BPkの変化分BDm、BDc、BDkを求めることができる。
なお、本実施例では、前回転中であるS404において、中間転写ベルト7の走行状態が安定し、ステアリングカム92の位相が決定されてから、中間転写ベルト7の走行姿勢が求められる。
そして、制御部20は、上述のようにして算出された変化分BDm、BDc、BDkだけ各色基準補正値に加算(又は減算)して、露光装置3の書き込みタイミングに反映させる。
なお、本実施例では、画像形成時の中間転写ベルト7の走行姿勢を前回転時にステアリングカム92の位相から検出したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成時の中間転写ベルト7の走行姿勢(ステアリングカム92の位相)は、各画像形成装置100に固有のものとして予め求められていてもよい。例えば、工場出荷時やユーザ先設置時、あるいはベルトなどの部品交換時に通常の画像形成状態の基準状態としてステアリングローラ75の位置を検知し、装置本体に記憶しておくことができる。
以上、本実施例によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例によれば、次のような効果が得られる。すなわち、中間転写ベルト7のエッジの形状が一定でない場合などに、中間転写ベルト7の端部の位置から中間転写ベルト7の走行姿勢を精度よく求められない場合がある。このような場合でも、中間転写ベルト7が安定して走行している状態における走行姿勢とステアリングローラ75のアライメントとの関係を予め求めておくことで、ステアリングローラ75のアライメントから中間転写ベルト7の走行姿勢を検知(推定)できる。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、色レジ補正時と画像形成時とでの中間転写ベルトの搬送条件の違いは、二次転写ローラの当接又は離間の状態の違いであるとして説明した。前述のように、色レジ補正時のレジパッチのトナーによる二次転写ローラの汚れを抑制するために、色レジ補正時に二次転写ローラを中間転写ベルトから離間させることが好ましい。そして、これによる中間転写ベルトの搬送条件の変化に対応するために本発明は極めて有効である。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、中間転写ベルトの搬送条件を変化させ、その走行姿勢に影響を与える任意の原因に対しても有効である。典型的には、ベルトの搬送条件の違いは、上述の実施例における二次転写ローラ、あるいは中間転写体クリーニング手段のクリーニング部材などの、ベルトに当接する部材の数の違いである。この他、例えば、二次転写ローラに印加される電圧の条件が異なる場合、電気的な拘束力又は反発力などの違いによって、中間転写ベルトの搬送条件が変化し、その走行姿勢に影響を与えることが考えられる。このようなベルトに対して印加される電圧の条件の違い(印加の有無、電圧の極性の違い、電圧値の違いなど)に対しても本発明は有効である。
また、二次転写部材は、ローラ状の部材に限定されるものではなく、ブラシ状、フィルム状、ブレード状などの任意の形態のものであってよい。
また、上述の実施例では、基準色Yに対する他の色M、C、Kの画像の位置ずれを補正したが、基準色はYに限定されるものではない。また、任意の基準位置を設定して、Y、M、C、Kなどの全色の画像の位置ずれを補正してもよい。また、例えば複数色のうち一部の色のみを用いるモードなどにおいて、所望により基準色や任意の基準位置に対する少なくとも1色の画像の位置ずれを補正することができる。
また、上述の実施例では、ベルトは中間転写ベルトであるものとして説明したが、これに限定されるものではない。複数の画像形成部において形成される画像を、転写材担持体に担持されて搬送される転写材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置があり、その転写材担持体として無端状のベルトで構成された転写材担持ベルトが用いられることがある。このような画像形成装置では、各画像形成部で形成されたトナー像を転写材担持ベルト上の転写材又は転写材担持ベルト上に転写する各転写部が、ベルトの回転方向における複数の画像形成位置となる。このような画像形成装置においても、転写材担持ベルトにレジパッチを形成し、これを検出することで色レジ補正が行われることがある。そして、色レジ補正時と画像形成時とで転写材担持ベルトの搬送条件が異なり、転写材担持ベルトの走行姿勢が異なることがあり得る。例えば、色レジ補正時と画像形成時とで、転写材担持ベルトに対するクリーニング部材の当接の有無又は当接するクリーニング部材の数が異なったり、クリーニング部材に印加される電圧の条件が異なったりすることが考えられる。したがって、このような直接転写方式の画像形成装置においても、本発明を適用することで、色レジ補正時と画像形成時とで転写材搬送ベルトの搬送条件が異なっていても、各色の画像の相対的な位置ずれが抑制された良好な画像を形成することが可能となる。
1 感光ドラム
7 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
11 レジパッチセンサ
12a ベルト端部位置センサ
12b ベルト端部位置センサ
92 ステアリングカム
93 ステアリングモータ
94 センサフラグ
95 ポジションセンサ
7 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
11 レジパッチセンサ
12a ベルト端部位置センサ
12b ベルト端部位置センサ
92 ステアリングカム
93 ステアリングモータ
94 センサフラグ
95 ポジションセンサ
Claims (11)
- 無端状のベルトと、
前記ベルトの回転方向における複数の画像形成位置で前記ベルト上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段と、
前記ベルト上の画像を検出する画像検出手段と、
前記複数の画像形成手段により前記ベルト上にそれぞれテスト画像を形成し、前記テスト画像を前記画像検出手段で検出し、各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報を取得する処理を実行させる実行手段と、
ベルト搬送方向に係る情報を取得する取得手段と、
前記処理で取得された各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置に係る情報、及び、前記取得手段により取得された前記処理の実行時に対応する前記ベルトの搬送条件における第1のベルト搬送方向と画像形成時に対応する前記ベルトの搬送条件における第2のベルト搬送方向との差分に係る情報、に基づいて、画像形成時の少なくとも一つの前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正する補正手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記補正手段は、
前記処理で取得された前記画像の書き込み位置に係る情報に基づいて、前記処理の実行時に対応する前記ベルトの搬送条件での、各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置のずれを抑制するための補正値を求め、
前記取得手段により取得された前記差分に係る情報に基づいて、該差分による各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置のずれを抑制するように前記補正値を修正して、
修正した前記補正値に基づいて、画像形成時の各前記画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置のずれを抑制することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記第1のベルト搬送方向に係る情報は、前記処理の実行時に前記取得手段により取得されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第2のベルト搬送方向に係る情報は、画像形成の準備動作時に前記取得手段により取得されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記処理の実行時に対応するベルトの搬送条件と、画像形成時に対応するベルトの搬送条件とでは、前記ベルトに当接する部材の数が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記処理の実行時に対応するベルトの搬送条件と、画像形成時に対応するベルトの搬送条件とでは、前記ベルトに対して印加される電圧の条件が異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記ベルトは、前記各画像形成手段によってその上に形成されたトナー像を転写材に転写するための中間転写ベルトであり、画像形成時には、前記ベルトから前記転写材にトナー像を転写するための転写部材が前記ベルトに当接され、前記処理の実行時には、前記ベルトから前記転写部材が離間されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記取得手段は、前記ベルトの回転方向の少なくとも2箇所で前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果から前記ベルト搬送方向を求める処理手段と、を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記ベルトが張架された複数のローラのうち少なくとも一つは前記ベルトに対する配設角度を変更可能なステアリングローラであり、前記取得手段は、前記ステアリングローラの配設角度に係る情報を取得する検出手段と、前記検出手段の検出結果から前記ベルト搬送方向を求める処理手段と、を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 検出手段は、前記ステアリングローラを傾動させるカムの位相を検出し、前記処理手段は、前記カムの位相と前記ベルト搬送方向との関係を示す情報を用いて前記カムの位相から前記ベルト搬送方向を求めることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記複数の画像形成手段のうち一の画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置を基準として、前記複数の画像形成手段のうちその他の画像形成手段の前記ベルトの幅方向における画像の書き込み位置を補正することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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JP2013224684A JP2015087485A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | 画像形成装置 |
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JP2013224684A Pending JP2015087485A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | 画像形成装置 |
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JP2020177140A (ja) * | 2019-04-18 | 2020-10-29 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置、画像形成装置用制御プログラム、および画像形成装置の制御方法 |
-
2013
- 2013-10-29 JP JP2013224684A patent/JP2015087485A/ja active Pending
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