JP2015086832A - エンジン制御装置 - Google Patents

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宏晃 小松
Hiroaki Komatsu
宏晃 小松
亨 椿山
Toru Tsubakiyama
亨 椿山
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Abstract

【課題】温度検出部が破損してその破片がエンジンに入ることによって生じるエンジンの故障を防ぐ。【解決手段】エンジン1と、EGR装置の還流弁23を制御する還流弁制御部29と、吸気量を調整する吸気弁8を制御する吸気弁制御部30と、排気側温度検出部26と、吸気側温度検出部27と、排気系温度検出部26が破損したか否かを判定する排気側破損判定部31と、吸気系温度検出部27が破損したか否かを判定する吸気側破損判定部32と、を備え、還流弁制御部29は、排気側破損判定部31によって排気側温度検出部26が破損したと判定された時に還流弁23を閉じ、吸気弁制御部30は、吸気側破損判定部32によって吸気側温度検出部27が破損したと判定された時に吸気弁8を閉じる。【選択図】図1

Description

この発明はエンジン制御装置に係り、特に、エンジンの試験時に排気系と吸気系にそれぞれ設置された温度検出部が破損した場合のエンジン保護を図ったエンジン制御装置に関する。
エンジンの部品や機器が故障した場合に、エンジンを保護するための制御装置には、例えば、特許文献1に開示されるものがある。
特許文献1には、吸排気弁の開閉が電子制御されるとともに、スロットル弁の開度が電子制御される可変動弁型のエンジンの制御装置であって、吸排気弁が開弁位置で故障した場合、スロットル弁の開度を略最小開度付近に絞ることで、燃焼室の高温ガスが吸気系を逆流してエアフローメータなどの吸気系部品に直接当たることを回避する技術が開示されている。
特開2001−164975号公報
ところで、エンジンの部品や機器には、エンジンの試験を行う際に、排気系や吸気系に設置することが必要不可欠な温度検出部がある。しかし、温度検出部は、熱電対などの温度センサからなり、試験の際に運転されるエンジンの振動や高温高圧の環境下で長時間使用されることが多く、破損することがある。
このため、エンジンは、温度検出部の破損により生じた破片がエンジン内部、特に燃焼室に入り込んだ場合、ピストン、シリンダ、バルブなどが傷つけられ、故障を招く可能性がある。
そこで、この発明は、試験の際に排気系や吸気系に設置された温度検出部が破損した場合に、その温度検出部の破片がエンジンに入ることによって生じるエンジンの故障を防ぐことを目的とする。
この発明は、エンジンと、前記エンジンから排出される排気ガスの一部を吸気系に還流するEGR装置の還流弁を制御する還流弁制御部と、前記エンジンに吸入される空気の吸気量を調整する吸気弁を制御する吸気弁制御部と、前記排気ガスの温度を検出する排気側温度検出部と、前記エンジンに吸入される空気の温度を検出する吸気側温度検出部と、前記排気系温度検出部が破損したか否かを判定する排気側破損判定部と、前記吸気系温度検出部が破損したか否かを判定する吸気側破損判定部と、を備え、前記還流弁制御部は、前記排気側破損判定部によって前記排気側温度検出部が破損したと判定された時に前記還流弁を閉じ、前記吸気弁制御部は、前記吸気側破損判定部によって前記吸気側温度検出部が破損したと判定された時に前記吸気弁を閉じることを特徴とする。
この発明は、排気側温度検出部または吸気側温度検出部が破損した揚合に、還流弁または吸気弁を閉じるため、排気側温度検出部または吸気側温度検出部が破損したことによって発生した破片がエンジンの燃焼室などに入ることがなく、エンジンが故障することを防止できる。
図1はエンジン制御装置のシステム構成図である。(実施例) 図2はエンジン制御装置のシステムブロック図である。(実施例) 図3はエンジン制御装置の制御フローチャートである。(実施例) 図4はエンジン制御装置の変形例を示す制御フローチャートである。(変形例)
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。図1において、車両に搭載されたエンジン1は、複数の燃焼室2を備え、各燃焼室2にそれぞれ吸気ポート3と排気ポート4とを備えている。吸気ポート3と排気ポート4とは、図示しないカム軸によって動作する吸気バルブと排気バルブとにより開閉される。
このエンジン1は、外部の空気を吸気として燃焼室2に供給する吸気管5と、燃焼室2で発生した排気ガスを外部に排出する排気管6と、を備えている。
前記吸気管5には、上流側の開口端から燃焼室2に向かって、外部から取り入れた空気を浄化するエアクリーナ7と、燃焼室2に吸入される空気の吸気量を調整する吸気弁(スロットルバルブ)8と、各燃焼室2に吸気ポート3を介して吸気を供給する吸気マニホルド9と、が設けられている。吸気弁8は、駆動部10により開閉される。前記排気管6には、燃焼室2から下流側の開口端に向かって、各燃焼室2の排気ポート4から排出される排気ガスを集める排気マニホルド11と、排気ガスを浄化する排気後処理装置12と、排気ガスの圧力を低減して消音するマフラ13と、が設けられている。
前記エンジン1は、ターボ過給機14を備えている。ターボ過給機14は、吸気管5の途中にコンプレッサ15を設け、排気管6の途中にコンプレッサ15を駆動するタービン16を設けている。コンプレッサ15よりも下流側の吸気管5には、圧縮された吸気を冷却するインタクーラ17を設けている。また、エンジン1は、各燃焼室2に臨ませて燃料噴射弁18を設けている。各燃料噴射弁18は、デリバリパイプ19により燃料を分配供給される。デリバリパイプ19の燃料は、圧力調整弁20により圧力を調整され、燃料噴射弁18により各燃焼室2に直接噴射される。
このエンジン1は、燃焼室2から排出される排気ガスの一部を吸気系に還流するEGR装置21を備えている。EGR装置21は、排気マニホルド11と吸気管5とを連絡するEGR管22を備えている。EGR管22には、排気マニホルド11から吸気管5に還流される排気ガスのEGR量を制御する還流弁(EGRバルブ)23を備えている。還流弁23は、駆動部24により開閉される。還流弁23よりも下流側のEGR管22には、吸気管5に還流される排気ガスを冷却するEGRクーラ25が設けられている。
前記エンジン1は、排気ガスの温度を検出する排気側温度検出部26と、燃焼室2に吸入される空気の温度を検出する吸気側温度検出部27と、を備えている。排気側温度検出部26と吸気側温度検出部27とは、熱電対などの温度センサからなる。排気側温度検出部26は、EGR管22が接続される排気マニホルド11に設けられている。吸気側温度検出部27は、インタクーラ17と吸気弁8との間の吸気管5に設けられている。
排気マニホルド11に設けられた排気側温度検出部26が破損すると、破損により生じた破片は、排気マニホルド11に接続されたEGR管22に吸い込まれて吸気管5に入り、吸気マニホルド9を介して燃焼室2に入ることになる。インタクーラ17と吸気弁8との間の吸気管5に設けられた吸気側温度検出部27が破損すると、破損により生じた破片は、吸気管5により吸気マニホルド9を介して燃焼室2に入ることになる。
前記吸気弁8の駆動部10と還流弁23の駆動部24と排気側温度検出部26と吸気側温度検出部27とは、図2に示すように、エンジン制御装置28に接続されている。エンジン制御装置28は、前記駆動部24を駆動して還流弁23の開度を制御する還流弁制御部29と、前記駆動部10を駆動して吸気弁8の開度を制御する吸気弁制御部30と、前記排気系温度検出部26が破損したか否かを判定する排気側破損判定部31と、前記吸気系温度検出部27が破損したか否かを判定する吸気側破損判定部32と、を備えている。
前記排気側温度検出部26、吸気側温度検出部27は、破損した場合、出力が異常値を示す。排気側破損判定部31は、排気側温度検出部26の出力が異常値を示す場合、排気側温度検出部26が破損したと判定する。吸気側破損判定部32は、吸気側温度検出部27の出力が異常値を示す場合、吸気側温度検出部27が破損したと判定する。
前記還流弁制御部29は、排気側破損判定部31によって排気側温度検出部26が破損したと判定された時に、駆動部24を駆動して還流弁23を閉じる。前記吸気弁制御部30は、吸気側破損判定部32によって吸気側温度検出部27が破損したと判定された時に、駆動部10を駆動して吸気弁8を閉じる。
次に作用を説明する。
図3において、エンジン制御装置28は、制御プログラムがスタートすると(101)、排気側破損判定部31によって排気系温度検出部26が破損したか否かを判断する(102)。
排気系温度検出部26の出力が異常値を示して破損しており、判断(102)がYESの場合は、還流弁23を閉じ(103)、吸気側破損判定部32によって吸気系温度検出部27が破損したか否かを判断する(104)。排気系温度検出部26の出力が異常値でなく、判断(102)がNOの場合は、吸気側破損判定部32によって吸気系温度検出部27が破損したか否かを判断する(104)。
吸気系温度検出部27の出力が異常値を示して破損しており、判断(104)がYESの場合は、吸気弁8を閉じ(105)、プログラムをエンドにする(106)。吸気系温度検出部27の出力が異常値でなく、判断(104)がNOの場合は、プログラムをエンドにする(106)。
このように、エンジン制御装置28は、排気側温度検出部26または吸気側温度検出部27が破損した場合に、還流弁23または吸気弁8を閉じるため、排気側温度検出部26または吸気側温度検出部27が破損したことによって発生した破片がエンジン1の燃焼室2などに入ることがなく、エンジン1が故障することを防止できる。
なお、上述実施例においては、排気側温度検出部26または吸気側温度検出部27が破損した場合、還流弁23または吸気弁8を閉じたが、エンジン回転数が高回転の場合、エンジン1が急停止されることでエンジン部品が焼き付いて故障する可能性がある。
そこで、変形例のエンジン制御装置28は、図4に示すように、排気側温度検出部26または吸気側温度検出部27が破損し、還流弁23または吸気弁8を閉じた場合、エンジン回転数と燃料噴射量とからエンジン1の負荷を判定し、エンジン1を設定時間だけアイドル運転することで、高回転のエンジン1が急停止されることを防止する。
図4において、エンジン制御装置28は、制御プログラムがスタートすると(201)、排気系温度検出部26、吸気系温度検出部27の出力を取り込み(202)、排気側破損判定部31、吸気側破損判定部32によって排気系温度検出部26、吸気系温度検出部27のどちらが破損したかを判断する(203)。
排気系温度検出部26の出力が異常値を示して破損しており、判断(203)が排気系温度検出部26の破損の場合は、還流弁23を閉じる(204)。吸気系温度検出部27の出力が異常値を示して故障しており、判断(203)が吸気系温度検出部27の破損の場合は、吸気弁8を閉じる(205)。
エンジン制御装置28は、前記還流弁23を閉じた(204)後、また、前記吸気弁8を閉じた(205)後、エンジン回転数が設定回転数以上(高回転側)であるかを判断する(206)。
エンジン回転数が設定回転数以上で、判断(206)がYESの場合は、エンジン回転数を設定回転数に低下させ(207)、燃料噴射量が設定噴射量以上であるかを判断する(208)。エンジン回転数が設定回転数以上でなく、判断(206)がNOの場合は、燃料噴射量が設定噴射量以上であるを判断する(208)。
燃料噴射量が設定噴射量以上で、判断(208)がYESの場合は、燃料噴射量を設定噴射量に減少させ(209)、エンジン1のアイドル運転を設定時間を行い(210)、エンジン1を停止する(211)。燃料噴射量が設定噴射量以上でなく、判断(208)がNOの場合は、エンジン1を停止する(211)。
このように、変形例のエンジン制御装置28は、ステップ(201)〜(205)において、排気側温度検出部26または吸気側温度検出部27が破損した場合、還流弁23または吸気弁8を閉じることで、エンジン1の故障を防止することができる。
そして、変形例のエンジン制御装置28は、ステップ(206)〜(211)において、エンジン回転数を設定回転数未満に低下させ、または燃料噴射量を設定噴射量未満に減少させて、エンジン1を設定時間だけアイドル運転することで、高回転のエンジン1が急停止されることを防止でき、エンジン部品が焼き付いて故障することを防止できる。
この発明は、試験の際に排気系や吸気系に設置された温度検出部が破損して、その破片がエンジンに入ることによって生じるエンジンの故障を防ぐことができるものであり、温度検出部にかぎらず、その他の検出部の破損によるエンジンの故障防止に適応が可能である。
1 エンジン
2 燃焼室
5 吸気管
6 排気管
7 エアクリーナ
8 吸気弁(スロットルバルブ)
9 吸気マニホルド
10 駆動部
11 排気マニホルド
12 排気後処理装置
13 マフラ
14 ターボ過給機
18 燃料噴射弁
19 デリバリパイプ
21 EGR装置
22 EGR管
23 還流弁(EGRバルブ)
24 駆動部
26 排気側温度検出部
27 吸気側温度検出部
28 エンジン制御装置
29 還流弁制御部
30 吸気弁制御部
31 排気側破損判定部
32 吸気側破損判定部

Claims (1)

  1. エンジンと、前記エンジンから排出される排気ガスの一部を吸気系に還流するEGR装置の還流弁を制御する還流弁制御部と、前記エンジンに吸入される空気の吸気量を調整する吸気弁を制御する吸気弁制御部と、前記排気ガスの温度を検出する排気側温度検出部と、前記エンジンに吸入される空気の温度を検出する吸気側温度検出部と、前記排気系温度検出部が破損したか否かを判定する排気側破損判定部と、前記吸気系温度検出部が破損したか否かを判定する吸気側破損判定部と、を備え、前記還流弁制御部は、前記排気側破損判定部によって前記排気側温度検出部が破損したと判定された時に前記還流弁を閉じ、前記吸気弁制御部は、前記吸気側破損判定部によって前記吸気側温度検出部が破損したと判定された時に前記吸気弁を閉じることを特徴とするエンジン制御装置。
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