JP2015086259A - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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真輝 若川
義暁 塚原
Yoshiaki Tsukahara
義暁 塚原
則昭 藤山
Noriaki Fujiyama
則昭 藤山
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Abstract

【課題】自動車部品用などの成形品を得る際に、既存の射出成型金型を用いても適切に成形品を金型から抜ける程度に成形品の収縮率を調整することが可能であり、かつ、高度な物性バランス(高剛性、高衝撃強度)を有するプロピレン系樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)下記(a)プロピレン重合体および(b)エチレン・プロピレン共重合体からなり、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分である樹脂組成物:50〜78質量部、(B)下記要件(B−I)〜(B−IV)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、(C)下記要件(C−I)〜(C−VII)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、および(D)無機充填材:10〜35質量部、を含んでなり、(A)〜(D)の合計量が100質量部であり、(B)と(C)との合計量が12〜40質量部であるプロピレン系樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレン系樹脂組成物に関し、特に自動車部品を成形するのに適したプロピレン系樹脂組成物に関するものである。
ポリプロピレンは、剛性、硬度および耐熱性などに優れており、広範な用途に利用されている。
また、耐衝撃性を改善する目的として、ポリプロピレンにポリエチレンあるいはゴム成分たとえばポリイソブチレン、ポリブタジエン、非晶性あるいは低結晶性エチレン・αオレフィン共重合体などを配合したポリプロピレン組成物も知られている。
さらに、ゴム成分の配合により低下する剛性を補うために、ポリプロピレンに、ゴム成分とともにタルクなどの無機充填材を添加したポリプロピレン組成物も知られている。
しかし、このようなポリプロピレン組成物から成形品を成形する場合には、成形品の収縮率が低すぎると離型性に劣る、特に精密部品用金型あるいは離型しにくい形状を有する金型を用いて成形する際には離型不良が生じやすい、また離型性向上のため離型剤を塗布する必要があり生産性が低下するなどの問題を有している。
また、成形品の収縮率が高すぎると金型と成形品の寸法差が大きくなるため、成形品の収縮を見越した金型設計が難しくなるとともに、例えば(自動車の)バンパなどの湾曲面を持つ金型を用いる場合には(金型の)コアへの抱き付きが発生し、離型不良が生じるなどの問題を有する。
特許文献1では、ゴムと核剤の予備混練によって収縮率を高くすることが可能であることが示されている。しかしながら、この手法は目的の樹脂組成物を得るために2度の混練が必要であり、1度の混練で収縮率を所望の値に合わせる手法については言及されていない。
特許文献2には、プロピレンホモポリマー(PP)とプロピレン−エチレンコポリマー(RC)とからなるプロピレン系組成物から成形される成形品の収縮率を低くする技術として、前記PPとRCとの重量比(WPP/WRC)と、前記PPとRCとの極限粘度比(「η」RC/「η」PP)との積[(「η」RC/「η」PP)×(WPP/WRC)]を制御すること、また物性バランスが良好な樹脂組成物を作ることが示されている。しかし、この技術では、低収縮率と良好な物性バランスとが同時に発現するため、高収縮率を得つつ良好な物性バランスを得るために適用することはできない。
また、特許文献3には、エチレン/α−オレフィンランダム共重合体以外のポリプロピレン共重合体として、オレフィンブロックコポリマー(OBC)が開示されているが、成形品の収縮率については言及されていない。
特許文献4には、ポリプロピレン共重合体とエラストマーとからなる樹脂組成物が記載され、また、前記ポリプロピレン共重合体として水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体エラストマー(SEPS)を用いること、前記樹脂組成物からなる成形品の収縮率についても示されている。また、前記エラストマーとして、エチレン−プロピレンゴム(EPR)の代わりに、EPRと同等のMFR値を有するSEPSを使用すると収縮率が低下することも記載されている。しかし、ハードセグメント/ソフトセグメントを有するエラストマーを用いること、このようなエラストマーを用いて得られる成形品の収縮率が低下することについては言及されていない。
このように、従来の技術では、良好な機械物性を保ちつつ、成形品の収縮率を所望の値にコントロールすることのできるプロピレン系樹脂組成物の開発が困難であった。
したがって、プロピレン系樹脂組成物の良好な機械物性を維持しつつ、成形品の収縮率を所望の値に制御する技術が望まれていた。
特開平11−001599号公報 国際公開第97/019135号パンフレット 特開2008−545018号公報 特開平5−105788号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、自動車部品用などの成形品を得る際に、既存の射出成型金型を用いた場合でも適切に成形品を金型から抜くことができる程度に成形品の収縮率を調整することが可能であり、かつ、高度な物性バランス(高剛性、高衝撃強度)を有するプロピレン系樹脂組成物を提供することを目的としている。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、以下の[1]〜[3]に関する。
[1] (A)下記(a)プロピレン重合体および(b)エチレン・プロピレン共重合体からなり、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分である樹脂組成物((a)と(b)との合計は100質量%とする):50〜78質量部、
(a)メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜300g/10分であるプロピレン重合体70〜100質量%、
(b)135℃、デカリン溶液中で測定した極限粘度([η])が2〜8dl/gであり、エチレン含有率が30〜60mol%、プロピレン含有率が40〜70mol%であるエチレン・プロピレン共重合体0〜30質量%、
(B)下記要件(B−I)〜(B−IV)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、
(B−I)α−オレフィンの炭素原子数が4〜8
(B−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜15g/10分
(B−III)密度が855〜880kg/m3
(B−IV)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100℃未満
(C)下記要件(C−I)〜(C−VII)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、および
(C−I)α−オレフィンの炭素原子数が3〜8
(C−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜5.0g/10分
(C−III)密度が855〜880kg/m3
(C−IV)固体粘弾性測定のtanδから得られたガラス転移温度(Tg)が−75〜−65℃
(C−V)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100〜130℃
(C−VI)固体粘弾性測定による、0℃と50℃とでの貯蔵弾性率E’の変化率〔(E' 0−E' 50)/(E' 0)〕が0.7以下(0℃でのE'をE' 0、50℃でのE'をE' 50とする)
(C−VII)ゲル分率が0.1質量%以下
(D)無機充填材:10〜35質量部、
を含んでなり、(A)〜(D)の合計量が100質量部であり、(B)と(C)との合計量が10〜40質量部であるプロピレン系樹脂組成物。
[2] 前記(B)エチレン・α−オレフィン共重合体と、前記(C)エチレン・α−オレフィン共重合体との重量比率((B)/(C))が0.3〜3.0である、上記[1]に記載のプロピレン系樹脂組成物。
[3] 上記[1]または[2]に記載のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、低温下での良好な耐衝撃性と高温下での良好な剛性とを維持しつつ、収縮率の高い、自動車用部品等の成形体を製造することができる。
前記プロピレン系樹脂組成物から得られる成形品は高い収縮率を有するため、成形品を金型から効率的に抜くことができる。
以下、本発明のプロピレン系樹脂組成物について具体的に説明する。
本発明に係るプロピレン樹脂組成物は、(A)樹脂組成物、(B)特定のエチレン・α−オレフィン共重合体、(C)特定のエチレン・α−オレフィン共重合体および(D)無機充填材を含有する。
<樹脂組成物(A)>
樹脂組成物(A)は、下記(a)プロピレン重合体、および必要に応じて(b)エチレン・プロピレン共重合体を含む。
すなわち、本発明に用いる樹脂組成物(A)は、(a)プロピレン重合体のみから構成されていてもよく、また、(a)プロピレン重合体とともに、(b)エチレン・プロピレン共重合体を含むものでもよい。
この樹脂組成物(A)は、(a)プロピレン重合体と(b)エチレン・プロピレン共重合体との混合物であってもよく、また、(a)プロピレン重合体と、(b)エチレン・プロピレン共重合体とのブロック共重合体でもよい。好ましくはブロック共重合体である。
樹脂組成物(A)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、10〜200g/10分、好ましくは30〜150g、より好ましくは60〜120gである。メルトフローレートが前記範囲内であると、成形時の流動性に優れ、また前記樹脂組成物から得られる成形体の衝撃強度が向上する。
樹脂組成物(A)は、好ましくは、室温(23℃)n−デカン可溶成分の含有量が0〜30質量%、好ましくは5〜15質量%%にあり、n−デカン可溶成分中のエチレンから導かれる単位の含有量は、30〜60mol%、好ましくは30〜50mol%、さらに好ましくは35〜45mol%である。
なお、当該分析については、室温(23℃)デカンに不溶な成分が(a)プロピレン重合体、可溶な成分が(b)エチレン・プロピレン共重合体となる。
さらに前記樹脂組成物(A)のペンタッドアイソタクティシティ(I5)は、好ましくは97%以上である。
(i)プロピレン重合体(a)
前記プロピレン重合体(a)としては、剛性の点で、ホモポリプロピレンが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で、エチレンおよびプロピレン以外の他の重合性化合物から導かれる単位を含有しているものも含まれる。
前記他の重合性化合物としては、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサドデセン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物、酢酸ビニルなどのビニルエステル、無水マレイン酸などの不飽和有機酸またはその誘導体などが挙げられる。
前記他の重合性化合物の含有量は、前記プロピレン系共重合体全量に対して、0〜5モル%、好ましくは0〜2モル%である。
前記プロピレン共重合体の合成において用いられる重合触媒や重合条件は特に限定されない。前記プロピレン共重合体としては、一般的にはブロックポリプロピレンの市販品を用いることができ、具体的には、プライムポリマー製プライムポリプロ等からたとえば下記の要件を満たすものを選択して用いることができる。
前記プロピレン重合体(a)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、10〜600g/10分、好ましくは50〜400g/分、より好ましくは70〜350g/分である。メルトフローレートが前記範囲内であると、成形時の流動性に優れ、また前記樹脂組成物から得られる成形体の衝撃強度が向上する。
(ii)エチレン・プロピレン共重合体(b)
前記エチレン・プロピレン共重合体(b)中のエチレン含有率が、30〜60mol%、好ましくは30〜50mol%、より好ましくは35〜45mol%であり、プロピレン含有率が、40〜70mol%、好ましくは50〜70mol%、より好ましくは55〜65mol%である。
エチレン含量が前記範囲内にあれば、前記共重合体(b)の分散性が高く、衝撃性に優れる。また、エチレン含量が前記範囲内にあると、前記共重合体(b)がプロピレン重合体(a)への溶け込みが少なく、剛性を高く保つことができる。
前記エチレン・プロピレン共重合体(b)の135℃、デカリン溶液中で測定した極限粘度([η])が、特に制限されるものではなく、成形外観(フローマーク)に優れたものを得るのであれば、2〜8dl/gにあればよい。
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた。
[η]= lim(ηsp/C) (C→0)
前記エチレン・プロピレン共重合体(b)は、さらに以下の要件を満たすことが好ましい。
前記エチレン・プロピレン共重合体(b)は、高立体規則性触媒を用いてスラリー重合、バルク重合、気相重合により製造することができる。高立体規則性触媒としては、塩化マグネシウムに四塩化チタン、有機ハイドライド、及び有機シラン化合物を接触させて形成した固体成分に有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒が挙げられる。重合方式としては、バッチ重合、連続重合のどちらの方式でも採用することができる。
また、前述のプロピレン重合体(a)も上記と同様の方法で製造することができる。
このような方法で、前段でプロピレン重合体(a)を重合させた後、後段でエチレン・プロピレン共重合体(b)の重合を行ってもよい。
前記樹脂組成物(A)における、プロピレン重合体(a)とエチレン・プロピレン共重合体(b)との配合割合について説明する。
プロピレン重合体(a)の配合割合は、70〜100質量部、好ましくは85〜95質量部である。エチレン・プロピレン共重合体(b)の配合割合は、0〜30質量%、好ましくは5〜15質量部である。なお、上記の配合割合において、プロピレン重合体(a)とエチレン・プロピレン共重合体(b)との合計は100質量%である。プロピレン重合体(a)の配合割合が上記範囲内である場合は、剛性と衝撃のバランスが優れる利点を有する。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、下記要件(B−I)〜(B−IV)を同時に満たす。前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、下記要件を満たすものが得られる限りにおいて、重合に用いられる重合触媒や重合条件は特に限定されない。前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)としては、ダウ社のエンゲージ8150、三井化学社のタフマーA−0550Sなど、市販のエラストマーから上記要件を満たすものを選択して用いることができる。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が満たす要件(B−I)〜(B−IV)について以下に説明する。
(i)要件(B−I)
(B−I)α−オレフィンの炭素原子数が4〜8である。
炭素数4〜8のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、3−エチル−1−ヘキセンなどが挙げられる。これらのうち、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。α−オレフィンの炭素数が9以上になると、製造コストが高くなることが懸念される。
(ii)要件(B−II)
(B−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜15g/10分、好ましくは0.5〜10g/10分である。
一般に、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造時にエチレンに対する水素の比率を高くすれば前記共重合体(B)のメルトフローレートは大きくなり、比率を低くすれば前記共重合体(B)のメルトフローレートは小さくなる。前記共重合体(B)のメルトフローレートが上記下限値以上にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物は成形時の流動性が優れ、上記上限値以下にあることで、前記樹脂組成物から得られる成形体の衝撃強度が優れる。
(iii)要件(B−III)
(B−III)密度が855〜880kg/m3、好ましくは855〜875kg/m3である。
前記共重合体(B)の密度が上記範囲内にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は低温衝撃性が優れる。一般に、前記共重合体(B)の密度は、前記共重合体内に存在するα-オレフィンの割合に影響され、α-オレフィンの割合が多くなると、密度は低下する。
(iv)要件(B−IV)
(B−IV)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100℃未満、好ましくは80℃未満である。
前記共重合体(B)の融点(Tm)が上記範囲にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は常温および低温下における衝撃性が良好となる。前記共重合体(B)の融点は、結晶ラメラの厚さに影響され、ラメラ厚が厚いと、融点は高くなる。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、さらに以下の要件を満たすことが好ましい。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)におけるα−オレフィンの配合割合は、前記共重合体(B)全量に対して、(5)〜(30)モル%、好ましくは(10)〜(25)モル%である。前記配合割合が上記範囲内であれば、成形体の衝撃強度に優れる。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の具体例としては、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えばエチレン・ブテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン・ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン・オクテン−1ランダム共重合体ゴム等が挙げられ、好ましくは、エチレン・オクテン−1ランダム共重合体ゴムまたはエチレン・ブテン−1ランダム共重合体ゴムが挙げられる。また、2種以上のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体ゴムを併用してもよい。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、公知の触媒と公知の重合方法を用いて、エチレンと各種のα−オレフィンとを共重合させることによって製造することができる。特に、ポリエチレン成分を重合する工程と、前記ポリプロピレン成分の存在下でα−オレフィン(共)重合体成分を重合する工程とを含む製造方法が好ましい。
公知の触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒系、チーグラーナッタ触媒系、メタロセン触媒系等が挙げられ、公知の重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等が挙げられる。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(C)>
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、下記要件(C−1)〜(C−VII)を同時に満たす。前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、下記要件を満たすものが得られる限りにおいて、重合に用いられる重合触媒や重合条件は特に限定されない。前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)としては、ダウ社のエンゲージXLT8677など、市販のエラストマーから上記要件を満たすものを選択して用いることができる。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)が満たす要件(C−I)〜(C−VII)について以下に説明する。
(i)要件(C−I)
(C−I)α−オレフィンの炭素原子数が3〜8である。
炭素数3〜8のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、3−エチル−1−ヘキセンなどが挙げられる。これらのうち、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。α−オレフィンの炭素数が9以上になると、製造コストが高くなることが懸念される。
(ii)要件(C−II)
(C−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜5.0g/10分、好ましくは0.1〜1g/10分である。
一般に、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)の製造時にエチレンに対する水素の比率を高くすれば前記共重合体(C)のメルトフローレートは大きくなり、比率を低くすれば前記共重合体(C)のメルトフローレートは小さくなる。前記共重合体(C)のメルトフローレートが上記下限値以上にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物は成形時の流動性が優れ、上記上限値以下にあることで、前記樹脂組成物から得られる成形体の衝撃強度が優れる。
(iii)要件(C−III)
(C−III)密度が855〜880kg/m3、好ましくは855〜875kg/m3である。
前記共重合体(C)の密度が上記範囲内にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は低温衝撃性が優れる。一般に、前記共重合体(C)の密度は、前記共重合体内に存在するα-オレフィンの割合に影響され、α-オレフィンの割合が多くなると、密度は低下する。
(iv)要件(C−IV)
(C−IV)固体粘弾性測定のtanδから得られたガラス転移温度(Tg)が−75〜−65℃、好ましくは−75〜−70℃である。
前記共重合体(C)のガラス転移温度(Tg)が上記上限値以下にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は十分な低温衝撃性改良効果が得られ、上記下限値以上にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は高温下における剛性が良好となる。
前記共重合体(C)のガラス転移温度(Tg)は、非晶セグメント内に存在するα-オレフィン量に影響され、α-オレフィン量が多くなるほど、前記共重合体(C)のTgは低くなる。
(v)要件(C−V)
(C−V)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100〜130℃、好ましくは105〜125℃、より好ましくは110〜125℃である。
前記共重合体(C)の融点(Tm)が上記範囲にあることで、本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は高温下における剛性が良好となり、また、収縮率を増加させる効果が高くなる。前記共重合体(C)の融点は、結晶ラメラの厚さに影響され、ラメラ厚が厚いと、融点は高くなる。
(vi)要件(C−VI)
(C−VI)固体粘弾性測定による、0℃と50℃とでの貯蔵弾性率E’の変化率〔(E' 0−E' 50)/(E' 0)〕が0.7以下(0℃でのE'をE' 0、50℃でのE'をE' 50とする)である。前記変化率は好ましくは0.6以下である。
前記共重合体(C)は、0℃から50℃の間のE’の変化率が小さいことより、結晶セグメントと非晶セグメントとが化学結合していると考えられ、その結果、良好な荷重たわみ温度、すなわち高温での高い剛性と、低温衝撃強度との優れたバランスが得られると推察される。
(viii)要件(C−VII)
(C−VII)ゲル分率が0.1質量%以下である。
前記共重合体(C)のゲル分率が上記上限値以上であると、前記共重合体(C)が架橋していると示唆され、前記共重合体(C)の分散性が悪化するため好ましくない。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、さらに以下の要件を満たすことが好ましい。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)におけるα−オレフィンの配合割合は、前記共重合体(C)全量に対して、5〜30モル%、好ましくは10〜25モル%である。前記配合割合が上記範囲内であれば、成形体の衝撃強度に優れる。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)の具体例としては、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えばエチレン・ブテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン・ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン・オクテン−1ランダム共重合体ゴム等が挙げられ、好ましくは、エチレン・オクテン−1ランダム共重合体ゴムまたはエチレン・ブテン−1ランダム共重合体ゴムが挙げられる。また、2種以上のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体ゴムを併用してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)、例えば、特表2013−523953公報の実施例Bに記載のマルチブロックポリマー製造方法で製造することができる。
<無機充填剤(D)>
前記無機充填剤(D)、具体的には、微粉末タルク、カオリナイト、焼成クレー、バイロフィライト、セリサイト、ウォラスナイトなどの天然珪酸または珪酸塩、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、酸化亜鉛、亜鉛華、酸化マグネシウムなどの酸化物、含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム、含水珪酸、無水珪酸などの合成珪酸または珪酸塩などの粉末状充填剤、マイカなどのフレーク状充填剤、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、セピオライト、PMF(Processed Mineral Fiber)、ゾノトライト、チタン酸カリ、エレスタダイトなどの繊維状充填剤、ガラスバルン、フライアッシュバルンなどのバルン状充填剤などを用いることができる。
本発明では、これらのうちでもタルクが好ましく用いられ、特に平均粒径0.01〜10μm、好ましくは3.5〜10μmの微粉末タルクが好ましく用いられる。平均粒径がこの範囲であれば、成形外観(フローマーク)や剛性が良好な水準の、本発明のプロピレン系樹脂組成物が得られる。なお。タルクの平均粒径は、レーザー回折法によって測定することができる。
また、本発明で用いられる無機充填材、特にタルクは、無処理であっても予め表面処理されていてもよい。この表面処理の例としては、具体的には、シランカップリング剤、高級脂肪酸、脂肪酸金属塩、不飽和有機酸、有機チタネート、樹脂酸、ポリエチレングリコールなどの処理剤を用いる化学的または物理的処理が挙げられる。無機充填材(D)としてこのような表面処理が施されたタルクを用いると、前記樹脂組成物からウェルド強度、塗装性、さらに成形加工性にも優れた自動車内外装材及びガソリンタンクを得ることができる。
上記のような無機充填材は、1種単独でも2種以上併用してもよい。
また、本発明では、このような無機充填材とともに、ハイスチレン類、リグニン、再生ゴムなどの有機充填剤を用いることもできる。
<プロピレン系樹脂組成物>
本発明に係るプロピレン系樹脂組成物における、樹脂組成物(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)及び無機充填材(D)の配合割合について説明する。
前記樹脂組成物(A)の配合割合は50〜78質量部、好ましくは54〜70質量部、より好ましくは56〜65質量部である。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の配合割合は1〜39質量部、好ましくは5〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部である。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)の配合割合は1〜39質量部、好ましくは5〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部である。
前記無機充填材(D)の配合割合は10〜35質量部、好ましくは15〜30質量部、より好ましくは18〜25質量部である。
なお、上記の配合割合において、成分(A)〜(D)の合計量は100質量部である。
また、前記成分(B)と(C)との合計量は、成分(A)〜(D)の合計100質量部に対して、10〜40質量部、好ましくは12〜30質量部、より好ましくは12〜20質量部である。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および(C)の配合割合が、上記範囲にあると、特に、低温での耐衝撃性の改質効果が高く、樹脂組成物(A)が本来有する剛性等の優れた特性を維持できる。
また、無機充填剤(D)の配合割合が上記範囲にあると、剛性および耐熱性と耐衝撃性のバランスに優れる成形品を得ることができる。
(その他の成分)
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上記のような各成分に加えて本発明の目的を損なわない範囲で、核剤、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ウェルド強度改良剤などの添加剤などを含有していてもよい。
上記のような添加剤は、プロピレン系樹脂組成物100質量部に対して、0.0001質量部〜10質量部の量で用いることができる。本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上記のような添加剤類を含有することによって、物性バランス、耐久性、塗装性、印刷性、耐傷付き性および成形加工性などが一層向上された成形体を形成することができる。
(核剤)
核剤としては、従来知られている種々の核剤が特に制限されることなく用いられるが、中でも芳香族リン酸エステル塩、ジベンジリデンソルビトールなどの核剤が好ましい。
上記のような核剤は、プロピレン系重合体(A)100質量部当り0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、特に好ましくは0.1〜3質量部の量で組成物中に含有させることができる。前記樹脂組成物が上記のような核剤を含有していると、前記樹脂組成物の結晶化速度が向上され、結晶化時に結晶粒子を微細化することができるとともに、より高速で成形することができる。
プロピレン系樹脂組成物の製造方法
以下、本発明のプロピレン系樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、樹脂組成物(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)および無機充填剤(D)を、必要に応じてさらに前記添加剤等を、連続式押出機や密閉式混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて混練することによって製造することができる。これらのうち、経済性、処理効率等の観点から一軸押出機及び/または二軸押出機を用いることが好ましい。
混練する際は、予備混合でもドライブレンドでもよいが、予備混練では混練時の高温環境下で添加剤の熱分解、または、剪断による樹脂の高分子鎖の切断が発生するため、ドライブレンドが好ましい。
ドライブレンドに用いる装置としては、ヘンシェルミキサーなどの高速ミキサー、タンブラーなどが挙げられる。溶融混練に用いる装置としては、プラストミル、ニーダー、ロールミキサー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、1軸押出機、2軸押出機などが挙げられる。
混合装置への各成分の投入順序などは問わない。従って、2成分を同時に混合装置に投入してもよいし、任意の成分のみを予備混練した後に、その他の成分を投入および混合してもよい。各成分は、粉末状、顆粒状またはペレット状などのいずれの形状であってもよい。
混練する際の温度は、170℃〜300℃以下が好ましく、180〜250℃がより好ましい。
前記溶融混練の際には、例えば各成分を同時に混練してもよいし、あるいは各成分、若しくは任意の成分を予め混練(予備混練)した後に、溶融混練してもよい。中でも、予備混練では混練時の高温環境下で添加剤の熱分解、または、剪断による樹脂の高分子鎖の切断が発生するため、ドライブレンドが好ましい。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、押出成形、射出成形、インフレーション成形、カレンダー成形などの成形方法により、フィルム、シート、パイプなどの各種成形体に成形することができる。
成形体の具体例としては、射出成形、プレス成形、押出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、真空成形、カレンダー成形、発泡成形などの公知の熱成形方法により得られる成形体が挙げられる。
射出成形体は、従来公知の射出成形装置を用いて公知の条件を採用して、プロピレン系樹脂組成物を種々の形状に射出成形して製造することができる。本発明のプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体は帯電しにくく、剛性、耐熱性、耐衝撃性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れており、自動車内装用トリム材、バンパー、サイドモールおよびホイールカバーなどの自動車用外装材、家電製品の筐体、容器など幅広く用いることができる。
プレス成形体としてはモールドスタンピング成形体が挙げられ、たとえば基材と表皮材とを同時にプレス成形して両者を複合一体化成形(モールドスタンピング成形)する際の基材を、本発明のプロピレン系樹脂組成物で形成することができる。このようなモールドスタンピング成形体としては、具体的には、ドアートリム、リアーパッケージトリム、シートバックガーニッシュ、インストルメントパネルなどの自動車用内装材が挙げられる。
また、前記プロピレン系樹脂組成物は、従来公知のポリオレフィン用途に広く用いることができ、例えばシート、未延伸または延伸フィルム、フィラメントなどを含む種々の形状の成形体に成形して利用することができる。
前記プロピレン系樹脂組成物を押出成形する際には、従来公知の押出装置および成形条件を採用することができ、たとえば単軸スクリュー押出機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用いて、溶融したプロピレン系樹脂組成物をTダイなどから押出すことによりシートまたはフィルムなどに成形することができる。
延伸フィルムは、上記のような押出シートまたは押出フィルムを、たとえばテンター法(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法などの公知の延伸方法により延伸して得ることができる。シートまたは未延伸フィルムを延伸する際の延伸倍率は、二軸延伸の場合には通常20〜70倍程度、また一軸延伸の場合には通常2〜10倍程度である。延伸によって、厚み5〜200μm程度の延伸フィルムを得ることが望ましい。
また、フィルム状成形体として、インフレーションフィルムを製造することもできる。本発明のポリプロピレン系組成物をインフレーション成形するとドローダウンが生じにくい。
本発明のプロピレン系樹脂組成物からなるシートおよびフィルム成形体は、帯電しにくく、引張弾性率などの柔軟性、耐熱性、耐傷付き性、成形性、耐熱老化性、透明性、透視性、光沢、剛性、防湿性およびガスバリヤー性に優れており、包装用フィルムなどとして幅広く用いることができる。特に防湿性に優れるため、薬品の錠剤、カプセルなどの包装に用いられるプレススルーパック(press through pack)などに好適に用いられる。
本発明のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体は、高剛性を示し、たとえばエラストマー成分を含有していても充分に高い剛性を示すので、種々の高剛性用途に用いることができる。たとえば特にトリム材、バンパー、サイドモールおよびホイールカバーなど自動車内外装材、家電製品の筐体、各種容器などの用途に好適に利用することができる。
本発明のプロピレン系樹脂組成物からなるプレス成形体は帯電しにくく、剛性、耐熱性、耐傷付き性、耐熱老化性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れている。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂組成物(A)の物性測定>
樹脂組成物(A)として実施例および比較例で使用したプロピレン系ブロック共重合体(A-1)の物性測定結果を表1に示す。プロピレン系ブロック共重合体(A-1)は、プロピレン重合体(a)と、エチレン・プロピレン共重合体(b)を含有する。
Figure 2015086259
各項目の測定方法を次に示す。
[メルトフローレート(MFR)]
ISO 1133に準拠し、230℃における2.16kg荷重でのMFRを測定した。
[デカリン溶媒(Dsol)の極限粘度([η])]
まず、室温n−デカン可溶成分量を測定した。ガラス製の測定容器にプロピレン系ブロック共重合体約3g(10-4gの単位まで測定した。また、この重量を、下式において「b」gと表した。)、n−デカン500mL、およびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してプロピレン系ブロック共重合体を溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間かけて23℃まで徐冷した。得られたプロピレン系ブロック共重合体の析出物を含む液を、磐田ガラス社製25G−4規格のグラスフィルターで減圧ろ過した。ろ液の100mLを採取し、これを減圧乾燥して室温n−デカン可溶成分の一部を得、この重量を10-4gの単位まで測定した(この重量を、下式において「a」gと表した)。室温n−デカン可溶成分(Dsol)量は下記式によって決定した。
Dsol量[wt%]=100×(500×a)/(100×b)
次に、Dsolの極限粘度を、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。上記操作により得られたDsol約20mgをデカリン15mLに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度[ηsp]を測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5mL追加して希釈後、同様にして比粘度[ηsp]を測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η]〔dl/g〕として求めた(下式参照)。
[η]=Iim(ηsp/C) (C→0)
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および(C)の物性測定>
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として実施例および比較例で使用したエラストマー(B−1)(ダウ社製エンゲージ8150)およびエラストマー(B−2)(三井化学社製タフマーA−0550S)の物性測定結果を表2に示す。
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)として実施例および比較例で使用したエラストマー(C−1)(ダウ社製エンゲージXLT8677),エラストマー(C−2)(ダウ社製インフューズ9100)およびエラストマー(C−3)(ダウ社製インフューズ9107)の物性測定結果を表3に示す。表3より、エラストマー(C−2)および(C−3)は本発明の要件(C−IV)を満たさない。各項目の測定方法を次に示す。
Figure 2015086259
Figure 2015086259
[メルトフローレート(MFR)]
ASTM D1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重でMFRを測定した。
[密度]
MFR測定後のストランドを測定用試料とし、120℃で1時間熱処理し、1時間かけて直線的に室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定した。
[融点(Tm)]
DSCの吸熱曲線を求め、最大ピーク位置の温度をTmとした。測定機には、パーキンエルマー社製Pyris 1を用いた。試料をアルミパンに詰め、30℃で1分間保持したのち、500℃/分で160℃まで昇温し、その後、160℃で5分間保持したのち、10℃/分で−30℃まで降温し、ついで10℃/分で−30℃から160℃まで昇温したときに得られた吸熱曲線よりTmを求めた。
[ガラス転移度(Tg)およびE'の変化率]
セイコーインスルメンツ(株)社製のDMS6100(EXSTAR6000 SERIES)を用いて1Hzの周波数で−120〜80℃の間の動的粘弾性の温度依存性を測定した。貯蔵弾性率E'、損失弾性率E’’およびtanδと温度との相関を表わす曲線を得た。
ガラス転移温度(Tg)は、tanδ-温度曲線の最大ピーク温度とした。
0℃でのE’である E’0 および50℃でのE’である E’50を求め、0℃と50℃とでのE'の変化率〔(E'0−E'50)/(E'0)〕を算出した。
[ゲル分率]
試料であるペレットを、100メッシュのステンレス製網袋に約1.5g採取し、140℃パラキシレン100cc中に投入して2時間スターラーで攪拌した。次いで、この網袋を取り出して乾燥した後、網袋中に残った固形分重量を測定し、採取した試料の重量に対する前記固体分重量の比率(質量%)をゲル分率として算出した。
<プロピレン系樹脂組成物の物性測定>
実施例および比較例で得られたプロピレン系樹脂組成物の物性測定結果を表3〜5に示す。各項目の測定方法を次に示す。
[メルトフローレート(MFR)]
ISO1133に準拠し、230℃における2.16kg荷重でのMFRを測定した。たわみが0.32mmとなったときの温度を荷重たわみ温度として用いた。
[曲げ弾性率]
JIS K7171に従って、下記の条件で測定した。
<測定条件>
試験片:10mm(幅)×4mm(厚さ)×80mm(長さ)
曲げ速度:2mm/分
曲げスパン:64mm
[低温アイゾッド衝撃強度(IZ)]
ASTM D256に準拠して下記の条件で測定した。
<試験条件>
温 度: -30℃
試験片: 12.7mm(幅)×6.4mm(厚さ)×64mm(長さ)
ノッチは機械加工
[脆化温度]
ASTM D746に準拠して測定した。
[収縮率]
長さ120mm、幅130mm、厚み3mmの金型キャビティーを用いて樹脂温度210℃、金型温度40℃で平板を射出成形し、室温にて72時間放置後長さ方向、幅方向の寸法を測定し、その平均寸法を収縮後平板寸法とした。(収縮後平板寸法−金型キャビティー)/金型キャビティーより収縮率を求めた。
<樹脂組成物(A)の製造例>
[製造例A-1]
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。
このようにして得られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持した四塩化チタン200ml中に、この均一溶液の75mlを1時間にわたって滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP)5.22gを添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱した。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンにて溶液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
ここで、この遊離チタン化合物の検出は次の方法で確認した。予め窒素置換した100mlの枝付きシュレンクに上記固体触媒成分の上澄み液10mlを注射器で採取し装入した。次に、窒素気流にて溶媒ヘキサンを乾燥し、さらに30分間真空乾燥した。これに、イオン交換水40ml、(1+1)硫酸10mlを装入し30分間攪拌した。この水溶液をろ紙を通して100mlメスフラスコに移し、続いて鉄(II)イオンのマスキング剤としてconc.H3PO4 1mlとチタンの発色試薬として3%H2O2 5mlを加え、さらにイオン交換水で100mlにメスアップしたこのメスフラスコを振り混ぜ、20分後にUVを用い420nmの吸光度を観測しこの吸収が観測されなくなるまで遊離チタンの洗浄除去を行った。
上記のように調製された固体状チタン触媒成分(A)は、デカンスラリーとして保存したが、この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状チタン触媒成分(A)の組成は、チタン2.3重量%、塩素61重量%、マグネシウム19重量%、DIBP 12.5重量%であった。
(2)前重合触媒の製造
固体触媒成分100g、トリエチルアルミニウム131mL、ジエチルアミノトリエトキシシラン37.3ml、ヘプタン14.3Lを内容量20Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちプロピレンを1000g挿入し、120分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で1.0g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。
(3)本重合
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを40kg/時間、水素を227NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.42g/時間、トリエチルアルミニウム3.0ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシラン1.1ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.57MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が8.8mol%になるように供給した。重合温度69℃、圧力3.39MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.22(モル比)、水素/エチレン=0.027(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃、圧力0.90MPa/Gで重合を行った。
得られたプロピレン系ブロック共重合体は、80℃で真空乾燥を行った。
[実施例1]
樹脂組成物(A)としてプロピレン系ブロック共重合体(A−1)を58.5質量%、 エチレン・α−オレフィン共重合体(B)としてエラストマー(B−1)(ダウ社製エンゲージ8150)を14質量%、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)としてエラストマー(C−1)(ダウ社製エンゲージXLT8677を5質量%、無機充填材(D)としてタルク(D)(松村産業(株)社製ハイフィラー5000PJ)を22.5質量%((A−1)、(B−1)、(C−1)および(D)の合計を100質量%とする)、添加剤として、(A−1)、(B−1)、(C−1)および(D)の合計100量部に対してIrganox1010を0.1質量部、Irgafos168を0.1質量部(共にBASF社製)、カルシウムステアレートS(日本油脂製)を0.1質量部混合した。この混合物を、TEX−30α(二軸押出機:日本製鋼社製)を用いて、フィード量60kg/hr、シリンダー温度190℃、スクリュー回転数600rpmで混練後、ペレタイズして、プロピレン系樹脂組成物(X−1)を得た。得られた組成物について、上記評価を行った。結果を表4に示す。
[実施例2]
エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)および(C−1)を、表4に示した配合量で配合した以外は、実施例1と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(X−2)を得た。
[実施例3]
エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)および(C−1)を、表4に示した配合量で配合した以外は、実施例1と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(X−3)を得た。
[実施例4]
エチレン・α−オレフィン共重合体(B−1)の代わりに、エチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)(三井化学社製タフマーA−0550S)を用い、各種成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例1と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(X−4)を得た。
[実施例5]
各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例4と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(X−5)を得た。
[実施例6]
各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例4と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(X−6)を得た。
[比較例1]
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)以外の各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例1と同様にしてプロピレン系樹脂組成物(E−1)を得た。
[比較例2]
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)としてエチレン・α−オレフィン共重合体(B−2)(三井化学社製タフマーA−0550S)を用いて、各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、比較例1と同様にしてプロピレン樹脂組成物(E−2)を得た。
[比較例3]
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)としてエチレン・α−オレフィン共重合体(C−2)(ダウ社製インフューズ9000)を用いて、各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例2と同様にしてプロピレン樹脂組成物(E−3)を得た。
[比較例4]
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)としてエチレン・α−オレフィン共重合体(C−3)(ダウ社製インフューズ9007)を用いて、各成分を表4に示した配合量で配合した以外は、実施例2と同様にしてプロピレン樹脂組成物(E−4)を得た。
Figure 2015086259
表4に示す結果から、プロピレン系樹脂(A)の組成によらず、本発明の要件を満たさないエラストマー(C−2,C−3)を用いた比較例に比べて実施例は、曲げ弾性率で評価される常温下での剛性とIZDO衝撃強度(−30℃)で評価される低温衝撃強度とのバランスに優れることがわかる。
実施例で用いたエラストマー(C−1)は、エラストマー(C−2)や(C−3)と比較してTgが低い(表2)。これより、エラストマー(C−1)はエラストマー(C−2)およびエラストマー(C−3)に比べて、非晶セグメントの密度が低いと推察される。また、エラストマー(C−1)は、E'の変化率が小さいことより、結晶ラメラと非晶セグメントとが化学結合していると考えられる。すなわち、エラストマー(C−1)は密度の低い非晶セグメントと、厚い結晶ラメラとが化学結合していると推察され、このようなエラストマーがプロピレン樹脂組成物中に存在することによって、実施例では、良好な高温剛性と低温衝撃強度が同時に得られたと推察される。

Claims (3)

  1. (A)下記(a)プロピレン重合体および(b)エチレン・プロピレン共重合体からなり、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜200g/10分である樹脂組成物((a)と(b)との合計は100質量%とする):50〜78質量部、
    (a)メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜300g/10分であるプロピレン重合体70〜100質量%、
    (b)135℃、デカリン溶液中で測定した極限粘度([η])が2〜8dl/gであり、エチレン含有率が30〜60mol%、プロピレン含有率が40〜70mol%であるエチレン・プロピレン共重合体0〜30質量%、
    (B)下記要件(B−I)〜(B−IV)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、
    (B−I)α−オレフィンの炭素原子数が4〜8
    (B−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜15g/10分
    (B−III)密度が855〜880kg/m3
    (B−IV)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100℃未満
    (C)下記要件(C−I)〜(C−VII)を同時に満たす、エチレン・α−オレフィン共重合体:1〜39質量部、および
    (C−I)α−オレフィンの炭素原子数が3〜8
    (C−II)メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.1〜5.0g/10分
    (C−III)密度が855〜880kg/m3
    (C−IV)固体粘弾性測定のtanδから得られたガラス転移温度(Tg)が−75〜−65℃
    (C−V)示差走査型熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が100〜130℃
    (C−VI)固体粘弾性測定による、0℃と50℃とでの貯蔵弾性率E’の変化率〔(E' 0−E' 50)/(E' 0)〕が0.7以下(0℃でのE'をE' 0、50℃でのE'をE' 50とする)
    (C−VII)ゲル分率が0.1質量%以下
    (D)無機充填材:10〜35質量部、
    を含んでなり、(A)〜(D)の合計量が100質量部であり、(B)と(C)との合計量が10〜40質量部であるプロピレン系樹脂組成物。
  2. 前記(B)エチレン・α−オレフィン共重合体と、前記(C)エチレン・α−オレフィン共重合体との重量比率((B)/(C))が0.3〜3.0である、請求項1に記載のプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のプロピレン系樹脂組成物から得られる成形体。
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