JP2015085378A - 連続鋳造機の菱形変形防止装置 - Google Patents

連続鋳造機の菱形変形防止装置 Download PDF

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Shinya Ohata
慎也 大畠
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孝志 浅里
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直樹 早川
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Abstract

【課題】簡易な構造及び装置で、鋳片の菱形変形を確実に防止することができる連続鋳造機の菱形変形防止装置を提供する。【解決手段】周囲に凝固殻が形成され、内部に未凝固溶鋼が存在する状態の鋳片1の4個の隅部のうちの少なくとも2個の隅部に、菱形変形防止装置の隅部支持ロール40(40a〜40d)が当接する。隅部支持ロール40は当接面44が、回転軸42を含む断面において、直角の角度をなしている。鋳片1の隅部が隅部支持ロール40により支持されることにより、鋳片の凝固殻の菱形変形が防止される。【選択図】図3

Description

本発明は、鋼のブルーム又はビレットの連続鋳造に好適の連続鋳造機に関し、特に、鋳型直下における鋳片の菱形変形を防止した連続鋳造機の菱形変形防止装置に関する。
鋼の連続鋳造の場合、角筒状の鋳型内で底部にダミーバーを挿入した状態で溶鋼の鋳込みを開始し、ダミーバーを下降させて鋳型から引き抜くことにより、周辺部に凝固殻が形成され、内部に未凝固溶鋼が存在する状態の鋳片が、鋳型から引き抜かれる。この鋳片は、ガイドロールに案内されて、湾曲した軌跡に沿って、下方に引き抜かれ、その間、ノズルから噴出された冷却水により冷却される。湾曲状態の鋳片は引抜矯正ロールにより、引抜駆動されると共に水平に矯正され、次いで、所定の寸法毎に切断される。切断後の鋳片は、後工程の圧延工程に供給される。
このとき、鋳型から引き抜かれた鋳片には、内部の溶鋼により周囲の凝固殻に静圧が印加されているが、鋳型内の不均一冷却に起因して、鋳片の横断面形状が矩形ではなく、菱形になる菱形変形が生じやすいという問題点がある(特許文献1、2、3、4)。このような菱形変形が生じると、鋳片の凝固殻が開く(辺がなす角度が90°より大きくなる)隅部において、凝固殻内面側に亀裂が生じやすく、亀裂が発生すると、鋳片が完全凝固した後、割れが隅部に内在してしまうことになる。この内在する割れは、圧延時に、鋳片の表面まで出てきて、鋳片品質を劣化させてしまう。また、亀裂が大きい場合は、鋳造機内で、鋳片のブレークアウトが生じてしまう虞がある。このため、ブルーム又はビレット連続鋳造機において、鋳片の菱形変形を防止するために、種々の技術が提案されている。
特許文献1においては、鋳型の改良により、菱形変形を防止しようとしている。また、特許文献2においては、引抜矯正ロールの若干上流側の位置に、垂直回転軸の回りに回転して鋳片の両側面に当接するロール対を設置し、このロール対で、鋳片を挟み込んで加圧し、圧延することにより、菱形変形した鋳片を矩形に矯正しようとしている。更に、特許文献3においては、鋳型から引き抜かれて冷却水により冷却される鋳片の隅部の対角間寸法(鋳片横断面の対角線の長さ)を、ロール及びレバーを使用して機械的に測定し、菱形変形の程度を検出した後、スプレイノズルから噴出させる冷却水の量を鋳片隅部毎に制御することにより、菱形変形が解消するように冷却を調節している。更にまた、特許文献4においては、鋳型の非対向隅部(一辺の両端部)に2個の熱電対を埋設し、検出した温度の差から、菱形変形を検出し、鋳片の矯正に必要な冷却水噴射量を演算して、ノズルから噴出させる冷却水の量を鋳片隅部毎に制御することにより、菱形変形が解消するように冷却を調節している。
特開2013−136081号公報 特開平8−117941号公報 特開平6−31419号公報 特開平6−609号公報
しかしながら、特許文献1においては、鋳型内面を、凝固シェルの凝固収縮プロフィールに近似させるように形成して、鋳型の内面形状を工夫しているものの、鋳片の菱形変形の防止には十分ではなかった。また、特許文献2においては、一旦発生した菱形変形を、水平矯正ロール通過の直前で、両側面を押圧することにより、修正するため、鋳片の凝固過程では、亀裂が発生したものとなっている。このため、水平矯正ロールの直前で、菱形変形を修正しても、割れが鋳片に残る可能性があると共に、菱形変形防止の効率が悪いという問題点がある。更に、特許文献3及び4においては、鋳型を出た鋳片の菱形変形の程度を計測し、その菱形変形の程度に応じて、スプレイノズルからの噴射冷却水量を調整することにより、鋳片の菱形変形を矯正するものであるから、装置が大型化及び複雑化し、設置コストが高くなるという問題点がある。また、冷却の程度を、鈍角の隅部と鋭角の隅部とで個別に調整することにより、菱形変形を矯正するため、変形した菱形を矩形に高精度で矯正することが難しいという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、簡易な構造で鋳片の菱形変形を確実に防止することができる連続鋳造機の菱形変形防止装置を提供することを目的とする。
本発明に係る連続鋳造機の菱形変形防止装置は、
連続鋳造鋳型から引き出された鋳片の4個の隅部のうち少なくとも2個の隅部に対応する位置に夫々配置され、前記隅部に当接しながら転動するよう構成された、前記鋳片を支持する隅部支持ロールを有し、
前記隅部支持ロールは、その当接面が、この隅部支持ロールの回転軸を含む断面において、直角の角度をなしていることを特徴とする。
なお、本発明において菱形変形とは、断面が正方形の鋳片の文字どおりの菱形への変形に限られず、断面が長方形の鋳片の平行四辺形状への変形も含むものである。即ち、本発明の菱形変形防止装置は、断面が正方形又は長方形の鋳片が菱形状に斜めに歪むことを防止する装置である。
上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記隅部支持ロールが前記鋳片の4個の隅部に当接するように夫々配置されていてもよい。
また、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記隅部支持ロールの各回転軸は、同一平面上に位置していてもよい。
更に、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記隅部支持ロールを回転可能に支持する支持部材をさらに備えていてもよい。
更にまた、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記支持部材と、前記隅部支持ロールとを備えた支持装置が、前記鋳片の長手方向の複数箇所に配置されていてもよい。
更にまた、前記隅部支持ロールの前記回転軸は、この隅部支持ロールの当接面が接する前記鋳片の側面に対し、45°の角度で傾斜していてもよい。
更にまた、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記隅部支持ロールは、前記連続鋳造鋳型内の溶鋼の湯面から、前記鋳片の長手方向において2m以内の位置に設置されていてもよい。
更にまた、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記鋳片の4側面に当接しながら転動するよう構成された、前記鋳片を支持する4個の面支持ロールをさらに備え、前記隅部支持ロールは、前記面支持ロールの鋳片引抜方向の下流側に配置されていてもよい。
更にまた、上記連続鋳造機の菱形変形防止装置においては、前記隅部支持ロールの当接面が前記鋳片に接触する長さは、その回転軸を含む断面において、前記鋳片の凝固殻の厚さ以上の長さであるように構成されていてもよい。
本発明によれば、連続鋳造鋳型から引き抜かれてきた鋳片の4隅部のうち少なくとも2個の隅部を、回転軸を含む断面において、直角をなす当接面を有する隅部支持ロールにより支持するので、鋳片の前記2隅部は、夫々、その隅部にて直角に交差する両側面の前記隅部近傍の部分にて、前記隅部支持ロールの当接面に接触して前記隅部支持ロールにより拘束される。つまり、鋳片の対向する2側面の平行性との2隅部の頂点における直角度が前記隅部支持ロールにより保たれることとなり、鋳片が菱形に変形することを抑制することができる。また、仮に、鋳型から出てきた鋳片に菱形変形が生じていたとしても、その鋳片の2隅部を隅部支持ロールにより拘束することにより、菱形変形は矯正されて、下流側に送られる。よって、本発明によれば、鋳片の菱形変形が効率的に防止される。
本発明の実施形態の菱形変形防止装置を備えた連続鋳造機を示す正面図である。 本発明の実施形態の菱形変形防止装置を示す斜視図である. (a)は同じく本発明の実施形態の菱形変形防止装置の平面図、(b)は正面図である。 (a)は支持ロール40の支持機構を示す一部拡大平面図、(b)はその縦断面図である。 本実施形態の動作を示す平面図である。 本発明の他の実施形態を示す一部平面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る菱形変形防止装置を備える連続鋳造機を示す正面図、図2はこの菱形変形防止装置の斜視図、図3(a)は菱形変形防止装置の平面図、図3(b)は正面図、図4は隅部支持ロールの支持機構を示す図、図5は動作を示す平面図である。図1に示すように、角筒状の連続鋳造鋳型10内に注入された溶鋼は、図5に示すように、鋳型10内で鋳型10に接触した周囲部分が凝固し、凝固殻5が形成される。この凝固殻5が形成され、内部に未凝固溶鋼6を有する鋳片1は、鋳型内に挿入されていたダミーバー(図示せず)の引抜と共に、鋳型10から引き抜かれる。
この鋳片1は、鋳型直下のガイドロール11と、ガイドロール群(ガイドロール12,13,14)により、湾曲した移動軌跡に沿って、矯正ロール群(矯正ロール15,16,17,18,19,20,21,22)に向けて送り出される。そして,完全凝固した鋳片2は、ダミーバーから分離された後、矯正ロール群により、水平に矯正され、前方の切断装置に送られて、所定の寸法に切断される。ダミーバーは、そのまま、湾曲円弧に沿って前方に送り出され、鋳片2の進行を阻害しないようになっている。なお、鋳型直下のガイドロール11は、鋳片1の4面に当接する4個の面支持ロールを具備し、未凝固溶鋼6を有する鋳片1をその4面で支持している。一方、次段以降のガイドロール12、13等は、鋳片1の湾曲外面と湾曲内面に当接する各2個の転動ロールを具備し、主に、湾曲外面側の転動ロールにより、鋳片1を支持し、鋳片1を湾曲軌跡に沿って、案内する。
この連続鋳造機において、本実施形態の菱形変形防止装置30は、ガイドロール11と、ガイドロール12との間に、4段の支持装置30a,30b、30c、30dとして、配置されている。各支持装置30a,30b、30c、30dの構造は同一である。図3及び図4はこの菱形変形防止装置30を示す。図3に示すように、菱形変形防止装置30(支持装置30a,30b、30c、30d)は、平面視で4辺が等寸の矩形状支持部材31を有し、支持部材31の中央部を、鋳片1が通過する。この支持部材31の4個の隅部には、支持部材31の内面側から外面側に向けて切り欠かれて、上下に突き抜ける凹部32が形成されている。そして、これらの凹部32内に、夫々隅部支持ロール40(40a、40b、40c、40d)が配置されている。
隅部支持ロール40は、回転軸42を中心として回転する回転部43を有し、この回転部の外面は、鋳片1に当接する当接面44となっており、この当接面44は、平面視で、直角をなすようになっている。従って、この平面視で直角の当接面44に、鋳片1の隅部の2面が当接し、横断面が矩形の鋳片1の角を含む2辺の一部が、隅部支持ロール40の当接面44に当接することにより、鋳片1の4個の隅部が4個の隅部支持ロール40に支持される。
各隅部支持ロール40の回転軸42は、回転部43からその両側部に延出して延出部41を形成しており、この延出部41は、回転軸42の円形の横断面に対し、その両側面が切り取られた形状を有している。そして、支持部材31の各凹部32の両側面には、回転軸42の長手方向に凹む凹部33が形成されており、この凹部33は、支持部材31の上面には開口するが、下方は底部を有して閉塞している。この凹部33内に回転軸42の延出部41が嵌合されている。延出部41の両側面には、潤滑性を高め、振動を防止するためのライナー45が被着されており、延出部41のライナー45と、凹部33の両側面との間には、位置調整部材51,52が挿入されている。この場合に、位置調整部材51の方が、鋳片側に配置され、位置調整部材52の方が、鋳片1の反対側に配置される。そして、この位置調整部材51,52として、同じ厚さの部材を使用した場合は、回転軸42の延出部41は凹部33の幅方向の中央に位置し、位置調整部材51の厚さが大きく、位置調整部材52の厚さが小さい場合は、回転軸42の延出部41は凹部33の幅方向の鋳片寄りに位置し、隅部支持ロール40は、鋳片1に向けてより進出した位置に位置することになる。このようにして、使用する位置調整部材51,52の厚さを調整することにより、鋳片1に対する隅部支持ロール40の位置、即ち、対向する隅部支持ロール40間の距離を調整することができる。
図2に示すように、上述の如く構成された各菱形変形防止装置30は、4段の支持装置30a、30b、30c、30dが、鋳片1の湾曲移動方向にこの順に配置されている。この鋳片1の通過域に、鋳片1がその中心を通過するように基盤50が配置されており、基盤50上に立設された複数本の支柱53に、各支持装置30a、30b、30c、30dの支持部材31が固定されて、適長間隔をおいて設置されている。
また、鋳片1の周囲には、鋳型から引き出された鋳片1をスプレイ水により冷却するためのノズルが設置されている。この冷却装置の支線配管53が、鋳片1の長手方向に延びるように鋳片1を取り囲んで複数本配置されており、各支線配管53は幹線配管52に接続されていて、幹線配管52から、支線配管53に冷却水が供給されるようになっている。支線配管53には、ノズル54,55が接続されて固定されている。ノズル54は、支持部材31の間の空間において、鋳片1の4辺及び4隅部に向けて冷却水を噴射するように配置されている。一方、ノズル55は、支持部材31の辺部に支持部材31の鋳片側から外面側に貫通するように設けた孔39内に設置されており、この孔39の位置から鋳片1に向けて冷却水を噴射するようになっている。
次に、上述のごとく構成された本実施形態の菱形変形防止装置の動作について説明する。鋳型10内に注入された溶鋼は、鋳型10内で周辺部が凝固して凝固殻5が形成され、内部に未凝固溶鋼6をもつ状態で、鋳片1は、鋳型10の下方に引き抜かれ、鋳型10の直下のガイドロール11により、その4辺がガイドロール11の当接により支持される。この鋳片1は、ガイドロール群(ガイドロール12、13、14)により湾曲軌跡に沿って下方にガイドされ、最下点で矯正ロール群(矯正ロール15〜22)により直線状に矯正され、次順の切断工程に送給される。ガイドロール群においては、冷却水の噴射により鋳片1が冷却され、鋳片1が二次冷却される。
本実施形態においては、ガイドロール11の下方に、支持装置30aが配置されており、その下方に、更に、3段の支持装置30b、30c、30dが配置されている。そして、鋳片1は、図5に示すように、隅部支持ロール40a、40b、40c、40dに囲まれた空間を通過する。このとき、隅部支持ロール40a,40b、40c、40dは、鋳片1の4隅部に当接して、回転する。これにより、鋳片1の4隅部は、隅部支持ロール40a、40b、40c、40dにより支持され、各隅部における鋳片1の面(平面視の辺)がなす角度が90°に保持される。また、この鋳片1の隅部が隅部支持ロール40a、40b、40c、40dにより拘束される結果、鋳片1の断面形状が歪むこともない。そして、このような隅部支持ロール40による支持及び拘束が、鋳片1の移動方向に沿って4段で行われる。また、各支持装置30a〜30dの相互間の位置及び各支持装置30a〜30dの支持部材31の位置において、鋳片1は、ノズル54,55から噴射される冷却水により冷却されている。よって、この菱形変形防止装置30を移動する鋳片1が内部の未凝固溶鋼6の静圧により膨らんでしまうことが回避される。これにより、鋳片1の菱形変形が防止される。
このようにして、鋳型10を出た鋳片1は、4段の支持装置30a〜30dを備えた菱形変形防止装置30により、夫々、4隅部を支持されて移動する。このとき、各隅部支持ロール40の2個の当接面44は、鋳片1の角を含む2面(平面視で2辺)に対し、鋳片1の凝固殻5の厚さ以上の範囲で、接触することが好ましい。換言すれば、各支持装置30a〜30dの隅部支持ロール40の当接面44の平面視の長さは、その位置での凝固殻の厚さ以上とすることが好ましい。菱形変形を防止するためには、凝固殻が水平方向にずれてしまうことを防止する必要があり、このためには、隅部支持ロール40の当接面44により、この当接面44に直交する凝固殻の辺部分に対して抗力を及ぼすことが好ましいからである。これにより、凝固殻の変形が防止され、菱形変形が確実に防止される。
鋼の連続鋳造においては、従来、鋳型10(例えば、溶鋼湯面から0乃至900mm)において、短辺側鋳型部材と長辺側鋳型部材とが、角筒状に組み合わされているが、冷却の不均一により、鋳片が菱形に変形してしまい、この断面菱形の鋳片1が引き出されてくる。その後、冷却水噴射による二次冷却帯(例えば、溶鋼湯面から900乃至1500mm)を通過して、冷却不均一が拡大し、更に、鋳片1の菱形変形が増大する。この二次冷却帯における菱形変形は、鋳型出口の菱形変形の度合いの3倍程度となる。そして、鋳片1は、この二次冷却帯を出た後は、菱形変形がほぼ停止する。
本実施形態においては、鋳型10を出た鋳片1の4隅部が、隅部支持ロール40により拘束されるので、鋳型10の出口で菱形変形が生じていた場合には、その菱形が矩形に戻され、菱形変形が防止される。その後、二次冷却帯においては、4段の菱形変形防止装置30により鋳片1の4隅部が隅部支持ロール40により支持されるので、菱形変形が発生することが防止される。そして、この二次冷却帯を出た後は、鋳片1の凝固殻が強固に形成されているので、菱形変形は発生しない。従って、完全凝固後の鋳片2は、菱形変形が存在せず、また、鋳片1の内部に亀裂に基づく割れが残存することはない。なお、鋳造速度が速くなるほど、鋳片の菱形変形が大きくなるので、菱形変形が防止される本発明は、高速鋳造に好適である。
なお、本実施形態においては、各支持部材31は略水平に設置されており、有底凹部33内に支持された回転軸42の延出部41も略水平に配置されている。従って、隅部支持ロール40は略水平の回転軸を中心として回転し、鋳片1の隅部に当接する。このように、隅部支持ロール40の回転軸は水平であることが好ましい。一方、本実施形態においては、この隅部支持ロール40の回転軸は、平面視で、鋳片1の辺に対して45°をなして傾斜しているが、必ずしも、隅部支持ロール40の回転軸は、鋳片1の辺に対して45°の角度で傾斜する必要はない。鋳片1の角を挟む2辺に当接する回転部43の形状を、上記実施形態のように同一とせず、異ならせることにより、隅部支持ロール40の回転軸を鋳片1の辺に対して45°以外の角度で傾斜するように隅部支持ロール40を配置することができる。この場合でも、回転部43の当接面44の回転軸42を含む断面においてなす角度は直角(90°)にする必要がある。
また、本実施形態は、図5に示すように、正方形断面の鋳片1に対するものであり、対向隅部支持ロール40の幅方向中央をとおる線分は相互に90°で交差するものであるが、矩形断面の鋳片に対して、本発明の装置を使用することも可能である。この場合は,対向隅部支持ロール40の幅方向中心をとおる2本の線分は鋭角又は鈍角で交差する。
また、図1乃至図5に示す実施形態は、4つの隅部支持ロールを備えたものであるが、本発明はこれに限らず、種々の変形が可能である。例えば、図6に示すように、菱形変形防止装置は、隅部支持ロールが鋳片の少なくとも2個の隅部に対応する位置に夫々配置されたものとすることにより、菱形変形を抑制する効果を得ることができる。図6は、本発明の別の実施形態の概略を示す平面図であり、図5に対応して一部を抜き出したものである。図6に示す実施形態においては、隅部支持ロール40e、40dが鋳片1の横断面の1辺の両端に位置する2つの隅部に対応する位置に夫々配置されており、この鋳片の1辺に対向する他の1辺に対応する位置に、鋳片の前記他の1辺に当接する面支持ロール60が配置されている。これにより、鋳型から出てきた鋳片を菱形に変形してしまうことが防止される。面支持ロール60が存在しなくても、鋳片の対向する2側面の平行性との2隅部の頂点における直角度が2個の隅部支持ロール40e、40dにより保たれることとなり、鋳片が菱形に変形することをある程度抑制する効果は期待できるが、確実に菱形変形を防止するためには、面支持ロール60で補助的に保持しておくことが有効である。この実施形態に限らず、2個又は3個の隅部支持ロールを備えることによって鋳片が菱形に変形することをある程度抑制する効果が得られ、適宜面支持ロールと組み合わせることで、より確実に菱形変形の抑制効果が発揮される。
なお、本発明においては、隅部支持ロールは、連続鋳造鋳型内の溶鋼の湯面から、鋳片の長手方向において2m以内の位置に設置されていることが好ましい。本発明者らは、高速鋳造時の鋳片の菱形変形を鋳片の長手方向に沿って測定した結果から、菱形変形の進行は溶鋼の湯面から鋳片の長手方向において2m近辺においてほぼ終了しているという知見を得た。このことから、隅部支持ロール又はそれを備える支持装置が、連続鋳造鋳型内の溶鋼の湯面から、鋳片の長手方向において2m以内の位置に設置されていることで、菱形変形を確実に防止することが可能となる。
本発明は、ビレット又はブルーム鋼の連続鋳造において、菱形変形を防止できるので、欠陥がない鋳片を容易に製造でき、また、高速鋳造に好適であるという利点がある。
10:鋳型
30:菱形変形防止装置
30a,30b、30c、30d:支持装置
31:支持部材
32,33:凹部
40:隅部支持ロール
40a、40b、40c、40d:隅部支持ロール
41:延出部
42:回転軸
43:回転部
44:当接面
45:ライナー
51,52:位置調整部材
60:面支持ロール

Claims (9)

  1. 連続鋳造鋳型から引き出された鋳片の4個の隅部のうち少なくとも2個の隅部に対応する位置に夫々配置され、前記隅部に当接しながら転動するよう構成された、前記鋳片を支持する隅部支持ロールを有し、
    前記隅部支持ロールは、その当接面が、この隅部支持ロールの回転軸を含む断面において、直角の角度をなしていることを特徴とする連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  2. 前記隅部支持ロールが前記鋳片の4個の隅部に当接するように夫々配置されていることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  3. 前記隅部支持ロールの各回転軸は、同一平面上に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  4. 前記隅部支持ロールを回転可能に支持する支持部材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  5. 前記支持部材と、前記隅部支持ロールとを備えた支持装置が、前記鋳片の長手方向の複数箇所に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  6. 前記隅部支持ロールの前記回転軸は、この隅部支持ロールの当接面が接する前記鋳片の側面に対し、45°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  7. 前記隅部支持ロールは、前記連続鋳造鋳型内の溶鋼の湯面から、前記鋳片の長手方向において2m以内の位置に設置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  8. 前記鋳片の4側面に当接しながら転動するよう構成された、前記鋳片を支持する4個の面支持ロールをさらに備え、前記隅部支持ロールは、前記面支持ロールの鋳片引抜方向の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
  9. 前記隅部支持ロールの当接面が前記鋳片に接触する長さは、その回転軸を含む断面において、前記鋳片の凝固殻の厚さ以上の長さであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の連続鋳造機の菱形変形防止装置。
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