JP2015084957A - ガイドワイヤ - Google Patents

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聡志 浪間
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昌之 高橋
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Tomomi Inoue
知美 井上
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Abstract

【課題】先端部に湾曲部を有するガイドワイヤにおいて、優れた取り扱い性を維持しつつ、かつ、体内の管内を押し進める場合は、ガイドワイヤの先端部の湾曲部の形状の変化が抑制されるガイドワイヤを提供する。
【解決手段】コアシャフト2、アウターコイル3、後端接合部4、及び先端接合部5を備え、かつ、先端部に湾曲部11を有するガイドワイヤ1であって、アウターコイル3の内側にインナーコイル6が配設されており、その先端は先端接合部5に接合されており、その後端は、湾曲部11よりも後端側に位置し、インナーコイル後端接合部7を介してコアシャフト2に接合されており、インナーコイル後端接合部7と湾曲部11との間に、インナーコイル6とアウターコイル3とのみを接合するコイル接合部8を有し、少なくともコイル接合部8と湾曲部11との間で、アウターコイル3は疎巻きとされており、インナーコイル6は密巻きとされている、ガイドワイヤ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関するものである。
従来から、造影用カテーテル等をガイドするために用いられるガイドワイヤとして、長尺状のコアシャフトの全体がコイル体で包囲されたガイドワイヤが用いられている。このようなガイドワイヤは、体内での選択性等を向上させるために予め先端部に湾曲部が形成されていることが多い。
ガイドワイヤは、カテーテル等に挿入されて用いられるが、先端部に湾曲部が形成されたガイドワイヤは、カテーテル等に挿入する際には、挿入し易くするために湾曲部を一時的にストレート形状にする必要がある。
例えば、特許文献1に示されているように、長尺状のコアシャフトがアウターコイルで包囲されたガイドワイヤは、先端部近くを指で先端方向に向けて押すなど、簡便な操作で先端部に形成された湾曲部を一時的にストレート形状にすることができ、ストレーナー等の特別な部材を用いることなく、カテーテル等に挿入できることが知られている。長尺状のコアシャフトがアウターコイルで包囲されたガイドワイヤは、軸方向の広い範囲にわたってアウターコイルが存在することでコアシャフトとアウターコイルとの相対位置が若干ずれることが可能となり、外部から加えられた力によりコアシャフトとアウターコイルとの相対位置が若干ずれ、上記のように、湾曲部をストレート形状にすることが出来ると考えられる。
一方で、上記の特許文献1に示されているようなガイドワイヤは、ガイドワイヤを体内に導入し、曲がりくねった管を押し進める場合にも、コアシャフトとアウターコイルとの相対位置が若干ずれ、先端部の湾曲部の形状が変わってしまうことがある。例えば、特許文献2には、先端部の湾曲部よりも後端側でコアシャフトとアウターコイルとを接合し、先端部においてコアシャフトとアウターコイルとの相対位置がずれるのを防止することで、先端部の湾曲部の形状が変化しないような構成とすることが開示されている。しかしながら、このような構成にすると、湾曲部の形状が体内で変化することは抑制されるものの、カテーテルの挿入時等に、湾曲部を簡便な操作でストレート形状にできなくなり、取り扱い性が低下する。
米国特許第6139540号明細書 特開2004−180891号公報
本発明は、長尺状のコアシャフトがアウターコイルで包囲され、かつ、先端部に湾曲部を有するガイドワイヤにおいて、ガイドワイヤの先端部の湾曲部を、容易に一時的にストレート形状にすることができるという優れた取り扱い性を維持しつつ、かつ、体内の管内を押し進める場合は、ガイドワイヤの先端部の湾曲部の形状の変化が抑制されるガイドワイヤを提供することを目的とする。
本発明は、長尺状のコアシャフト、前記コアシャフトの外周を包囲するアウターコイル、前記コアシャフトの後端及び前記アウターコイルの後端を接合する後端接合部、並びに前記コアシャフトの先端及び前記アウターコイルの先端を接合する先端接合部を備え、かつ、先端部に湾曲部を有するガイドワイヤであって、前記アウターコイルの内側に、前記コアシャフトの外周を包囲するようにインナーコイルが配設されており、前記インナーコイルの先端は、前記コアシャフトの先端及び前記アウターコイルの先端とともに前記先端接合部に接合されており、前記インナーコイルの後端は、前記湾曲部よりも後端側に位置し、前記インナーコイルの後端にはインナーコイル後端接合部が形成されており、前記インナーコイルの後端は、前記インナーコイル後端接合部を介してコアシャフトの外周に接合されており、前記インナーコイル後端接合部と前記湾曲部の後端との間に、前記インナーコイルと前記アウターコイルとのみを接合するコイル接合部を有し、前記アウターコイルは、少なくとも前記コイル接合部と前記湾曲部の後端との間で疎巻きとされており、前記インナーコイルは、少なくとも前記コイル接合部と前記湾曲部の後端との間で密巻きとされていることを特徴とする。
本発明のガイドワイヤは、長尺状のコアシャフトの外周がアウターコイルで包囲され、コアシャフトの後端とアウターコイルの後端とは後端接合部により接合されており、コアシャフトの先端とアウターコイルとの先端とは先端接合部により接合されており、かつ、先端部に湾曲部を有するガイドワイヤであって、アウターコイルの内側に、コアシャフトの外周を包囲するようにインナーコイルが配設されており、インナーコイルの先端は、コアシャフトの先端及びアウターコイルの先端とともに先端接合部に接合されており、インナーコイルの後端は、先端の湾曲部よりも後端側で、インナーコイル後端接合部によりコアシャフトの外周に接合されており、インナーコイル後端接合部と湾曲部の後端との間に、インナーコイルとアウターコイルとのみを接合するコイル接合部を有し、さらに、アウターコイルは、少なくともコイル接合部と湾曲部の後端との間で疎巻きとされており、インナーコイルは、少なくともコイル接合部と湾曲部の後端との間で密巻きとされているので、ガイドワイヤをカテーテル等に挿入する場合には、指にガイドワイヤの一部を巻き付ける等、簡便な操作でガイドワイヤの一部にコアシャフトを相対的に引くような力を加えると、コアシャフトとアウターコイルとの相対位置が若干ずれて、湾曲部におけるアウターコイルの素線又は撚線間の隙間が詰まり、アウターコイルの形状がストレート形状となる。それにより、ガイドワイヤの先端部の湾曲部を一時的にストレート形状にすることができる。従って、ストレーナー等の特別な部材を用いることなくカテーテル等に挿入することができ、優れた取り扱い性を有する。
また、体内にガイドワイヤを導入した後、曲がりくねった管内でガイドワイヤを押し進める場合は、ガイドワイヤの先端側に向かう力がアウターコイルに加えられる。このように、アウターコイルを通してガイドワイヤ全体に加えられる力は、アウターコイル、コイル接合部並びにインナーコイル及びアウターコイルを通じてガイドワイヤの先端部に伝わる。コイル接合部よりも先端側では、アウターコイルは疎巻きとされ、インナーコイルは密巻きとされているので、先端に向かう力は、疎巻きのアウターコイルよりも密巻きのインナーコイルに優先的に伝わり、密巻き部分はコイルを構成する素線又は撚線間の隙間が変化し難いことから、相対位置のずれが抑制される。従って、ガイドワイヤの先端部の湾曲部の形状は変化し難く、湾曲部の変形を抑制しつつ、ガイドワイヤを押し進めることができる。
上記のように、本発明は、ガイドワイヤの先端部の湾曲部を、容易に一時的にストレート形状にすることができるという優れた取り扱い性を維持しつつ、かつ、体内の管内を押し進める場合は、ガイドワイヤの先端部の湾曲部の形状の変化を抑制できるという、優れた効果を奏するものである。
本発明のガイドワイヤの実施の形態の1つを模式的に示した縦断面図である。 図1のA部の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、図1において、図示右側が体内に挿入される先端側、左側が、体内には挿入されず体外に露出したままとされ、医師等の手技者によって操作される後端側である。
図1は、本発明のガイドワイヤの第1の形態を模式的に示した縦断面図である。図2は、図1のA部の拡大図である。
ガイドワイヤ1は、コアシャフト2、コアシャフト2の外周を包囲するアウターコイル3、コアシャフト2の後端及びアウターコイル3の後端を接合する後端接合部4、並びにコアシャフト2の先端及びアウターコイル3の先端を接合する先端接合部5、アウターコイル3の内側に配設され、コアシャフト2の外周を包囲するインナーコイル6、インナーコイル6の後端及びコアシャフト2を接合するインナーコイル後端接合部7、インナーコイル6とアウターコイル3のみを接合するコイル接合部8からなる。
ガイドワイヤ1の全長は、特には限定されないが、一般的には1500〜2000mmであり、好ましくは約1800mmである。また、ガイドワイヤ1の外径は、特には限定されないが、一般的には0.5〜1,2mm、好ましくは約0.9mmである。
ガイドワイヤ1は、その先端部に湾曲部11を有しており、湾曲部11以外は略直線状である。
湾曲部11は、その先端に略直線状の部分12が存在していてもよい。
湾曲部11の湾曲の程度は特には限定されないが、図1に示す角αが180°以下であるのが好ましい。
上記コアシャフト2は、可撓性を有する長尺体であり、ガイドワイヤ1の長さ及び外径に応じた長さ及び外径を有している。
コアシャフト2の横断面の形状は、特には限定されないが、円形が好ましい。
コアシャフト2は、その先端側に、外径が先端に向かって縮径している部分を有している。
コアシャフト2を構成する材料としては、従来公知の材料が使用され、ステンレス鋼、Ni−Ti合金などの超弾性合金、ピアノ線等が挙げられる。中でも、ステンレス鋼が好ましい。コアシャフト2は、全体が同じ材料で構成されていてもよいし、部分的に構成材料が異なっていてもよい。
アウターコイル3は、コアシャフト2の外周全体を包囲するように設けられている。
アウターコイル3は、素線又は撚線である31a、31bを螺旋状に巻回してなる柔軟体である。31aは、アウターコイル3の先端側を構成する素線又は撚線であり、31bは、アウターコイル3の基端側を構成する素線又は撚線である。素線又は撚線31aと31bとは、同一であってもよいし、必要に応じて形状や材料が異なっていてもよい。
素線又は撚線31a、31bを構成する材料としては、ステンレス鋼、Ni−Ti合金のような超弾性合金等が挙げられる。複数の素線又は撚線は、同じ材料から構成されていてもよいし、異なる材料から構成された素線又は撚線を組み合わせて用いてもよい。また、一部を素線、その他を撚線で構成してもよい。
アウターコイル3の後端は、コアシャフト2の後端と、後端接合部4を介して接合されている。また、アウターコイル3の先端は、コアシャフト2の先端と、先端接合部5を介して接合されている。
後端接合部4及び先端接合部5は、半球状などの曲面からなる滑らかな外表面を有しており、その形成方法は特には限定されない。例えば、コアシャフト2、アウターコイル3、後述するインナーコイル8等の部材を組み合わせた後、ロウ材を供給して、各部材をロウ付けにより接合するとともに、用いたロウ材により後端接合部4、先端接合部5等を形成するのが好ましい。
アウターコイル3の内側には、コアシャフト2の外周を包囲するようにインナーコイル6が配設されている。
インナーコイル6は、素線又は撚線61を螺旋状に巻回してなる柔軟体からなる。素線又は撚線61を構成する材料としては、ステンレス鋼、Ni−Ti合金のような超弾性合金等が挙げられる。
インナーコイル6の先端は、コアシャフト2の先端及びアウターコイル3の先端と、先端接合部5を介して接合されている。
また、インナーコイル6の後端は、湾曲部11よりも後端側に位置しており、インナーコイル後端接合部7を介して、コアシャフト2の外周に接合されている。
インナーコイル後端接合部7における接合方法は、ロウ付け、接着剤による接着等の従来公知の接合方法が用いられる。
インナーコイル後端接合部7と、湾曲部11の後端、即ち湾曲が開始する点との間には、インナーコイル6とアウターコイル3とのみを接合し、コアシャフト2とは接合されていないコイル接合部8が形成されている。
コイル接合部8における接合方法は、インナーコイル6とアウターコイル3のみを接合できる方法であれば特には限定されず、ロウ付け、接着剤による接着等の従来公知の接合方法が用いられる。
図2に示すように、アウターコイル3は、コイル接合部8と湾曲部11の後端との間で疎巻きとされている。即ち、コイル接合部8と湾曲部11の後端との間に存在するアウターコイル3を構成する素線又は撚線31aの間には、空隙32が形成されている。コイル接合部8と湾曲部11の後端との間以外に存在するアウターコイル3においては、空隙32が形成されていても形成されていなくてもよい。また、湾曲部11の湾曲の外側に存在するアウターコイル3には、一般的には素線又は撚線31aの間に湾曲の程度に応じた空隙が形成されている。
インナーコイル6は、コイル接合部8と湾曲部11の後端との間で密巻きとされている。コイル接合部8と湾曲部11の後端との間に存在するインナーコイル6を構成する撚線61同士は、実質的に接しており、その間に実質的な空隙は存在していないのが好ましいが、アウターコイル3と比較して密巻きになっていればよく、素線又は撚線61同士の間に、空隙32よりも小さい空隙が存在していてもよい。コイル接合部8と湾曲部11の後端との間以外に存在するインナーコイル6以外においては、インナーコイル6を構成する素線又は撚線61間に空隙が形成されていても形成されていなくてもよい。また、湾曲部11の湾曲の外側に存在するインナーコイル6には、一般的には素線又は撚線61の間に湾曲の程度に応じた空隙が形成されている。
上記のように、コイル接合部8と湾曲部11の後端との間で、アウターコイル3を疎巻き、インナーコイル6を密巻きとすることで、ガイドワイヤ1を体内に導入する前に、指などにガイドワイヤ1の一部を巻き付ける等、コアシャフト2を相対的に引くような力を加えると、コアシャフト2とアウターコイル3との相対位置が若干ずれて、湾曲部11におけるアウターコイルの素線31a間の隙間が詰まり、アウターコイル6の形状がストレート形状となる。また、体内でガイドワイヤ1を押し進める際は、アウターコイル3を通してガイドワイヤ1全体に力が加えられるが、コイル接合部8よりも先端側では、疎巻きとされているアウターコイル3よりも、密巻きとされているインナーコイル6に力が優先的に伝わる。密巻きとされている部分は、素線又は撚線61間の隙間が変化し難いので、この場合は、先端部の湾曲部11は変形することなく、ガイドワイヤ1を押し進めることができる。
ガイドワイヤ1には、その物性を損なわない範囲で、従来公知の構成を追加してもよい。例えば、ガイドワイヤ1の軸方向の長さの中間部分に、アウターコイル3とコアシャフト2とを接合する中間接合部分9を設けてもよい。
また、このような中間接合部分9を、異なる素線又は撚線をつなぐ接合部として利用し、アウターコイル3を構成する素線又は撚線31a、31bの径を異ならせてもよい。
1・・・ガイドワイヤ
11・・・湾曲部
2・・・コアシャフト
3・・・アウターコイル
31a、31b、61・・・素線又は撚線
32・・・空隙
4・・・後端接合部
5・・・先端接合部
6・・・インナーコイル
7・・・インナーコイル後端接合部
8・・・コイル接合部
9・・・中間接合部

Claims (1)

  1. 長尺状のコアシャフト、
    前記コアシャフトの外周を包囲するアウターコイル、
    前記コアシャフトの後端及び前記アウターコイルの後端を接合する後端接合部、並びに
    前記コアシャフトの先端及び前記アウターコイルの先端を接合する先端接合部を備え、かつ、
    先端部に湾曲部を有するガイドワイヤであって、
    前記アウターコイルの内側に、前記コアシャフトの外周を包囲するようにインナーコイルが配設されており、
    前記インナーコイルの先端は、前記コアシャフトの先端及び前記アウターコイルの先端とともに前記先端接合部に接合されており、
    前記インナーコイルの後端は、前記湾曲部よりも後端側に位置し、
    前記インナーコイルの後端にはインナーコイル後端接合部が形成されており、
    前記インナーコイルの後端は、前記インナーコイル後端接合部を介してコアシャフトの外周に接合されており、
    前記インナーコイル後端接合部と前記湾曲部の後端との間に、前記インナーコイルと前記アウターコイルとのみを接合するコイル接合部を有し、
    前記アウターコイルは、少なくとも前記コイル接合部と前記湾曲部の後端との間で疎巻きとされており、
    前記インナーコイルは、少なくとも前記コイル接合部と前記湾曲部の後端との間で密巻きとされている、ガイドワイヤ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0370576A (ja) * 1989-07-24 1991-03-26 Lake Region Mfg Co Inc ケーブル及びその製造方法
JP2011130976A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Asahi Intecc Co Ltd ガイドワイヤ

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