JP2015083993A - 温度推定装置および半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子の温度の推定精度を向上できる温度推定装置を提供する。【解決手段】第1温度検出部31は半導体素子10から離れた第1位置に設けられる。第2温度検出部32は第1位置とは異なる第2位置に設けられる。記憶部41には、半導体素子10の素子温度と第1位置の第1温度との間の第1温度差と、第1温度と第2位置の第2温度との間の第2温度差との関係が予め記録される。温度推定部40は、第1温度検出部31が検出する第1温度と、第2温度検出部32が検出する第2温度と、記憶部41に記録された関係とに基づいて、素子温度を推定する。第2温度検出部32は冷却部5の温度を検出する。【選択図】図5

Description

この発明は、温度推定装置および半導体装置に関し、特に半導体モジュールに収納される半導体素子の温度を推定する温度推定装置に関する。
スイッチングを行って直流電圧を他の電圧に変換する半導体スイッチング装置として、インバータや、チョッパが知られている。インバータは直流電圧を交流電圧に変換し、チョッパは直流電圧を昇圧/降圧して他の直流電圧に変換する。チョッパは力率改善回路として採用されることもある。
このような半導体スイッチング装置は半導体素子(例えばスイッチング素子又はダイオードなど)を有し、小型化或いは低コスト化を実現するため、パッケージに当該半導体素子を収納したモジュールとして製造されることが多い。
一方で、半導体素子の過熱を抑制するため、半導体スイッチング回路の温度を検知する要求がある。当該温度を検知する構成としては、これを簡易に実現すべく、抵抗(以下「温度検知用抵抗」)が採用される場合がる。温度検知用抵抗は、通常の抵抗であっても(その抵抗値が温度依存性を有するので)かまわないが、より感度が高いサーミスタ(正特性サーミスタ又は負特性サーミスタ)が採用されることが多い。
温度検知用抵抗は、半導体スイッチング装置の近くに設けることが要求される。そして温度検知用抵抗における温度変化は、温度検知用抵抗の抵抗値の温度変化として検出できるので、温度検知用抵抗に電流を供給し、当該温度検知用抵抗における電圧降下を検知する。
このような温度検出技術が特許文献1に記載されている。特許文献1では、インバータの端子に温度検知用抵抗を設けている。
特許第4639950号公報
特許文献1において、温度検知用抵抗はインバータの端子から熱を受け取るものの、インバータに収納されるスイッチング素子自体の温度がそのまま検出されるわけではない。検出される検出温度はスイッチング素子自体の温度よりも低い。
そこで、検出温度からスイッチング素子の温度を推定すべく、検出温度に例えば予め定められた定数を加えることが考えられる。しかしながら、検出温度と推定温度との差は実際には一定であるわけではなく、半導体素子の発熱量に依存する。よってこのような推定方法では、温度の推定精度が低い。
そこで、本発明は、半導体素子の温度の推定精度を向上できる温度推定装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる温度推定装置の第1の態様は、半導体モジュール(1)に収納される半導体素子(10,Q1〜Q6)の素子温度を推定する装置であって、前記半導体素子から離れた第1位置に設けられる第1温度検出部(31)と、前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる第2温度検出部(32)と、前記素子温度と前記第1位置の第1温度(TH1)との間の第1温度差と、前記第1温度と前記第2位置の第2温度(TH2)との間の第2温度差との関係が予め記録された記憶部(41)と、前記第1温度検出部が検出する前記第1温度と、前記第2温度検出部が検出する前記第2温度と、前記関係とに基づいて、前記素子温度を推定する温度推定部(40)とを備え、前記半導体モジュール(1)は、前記半導体素子(10,Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)と、冷却する冷却部(5)とを有し、前記第2温度検出部(32)は前記冷却部の温度を検出する。
本発明にかかる温度推定装置の第2の態様は、半導体モジュール(1)に収納される半導体素子(10,Q1〜Q6)の素子温度を推定する装置であって、前記半導体素子から離れた第1位置に設けられる第1温度検出部(31)と、前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる第2温度検出部(32)と、前記素子温度と前記第1位置の第1温度(TH1)との間の第1温度差と、前記第1温度と前記第2位置の第2温度(TH2)との間の第2温度差との関係が予め記録された記憶部(41)と、前記第1温度検出部が検出する前記第1温度と、前記第2温度検出部が検出する前記第2温度と、前記関係とに基づいて、前記素子温度を推定する温度推定部(40)と、前記半導体モジュール(1)からの熱を所定の熱媒体へと伝達する冷却部(5)とを備え、前記半導体モジュール(1)は、前記半導体素子(10,Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)を有し、前記第2温度検出部(32)は前記熱媒体の温度を検出する。
本発明にかかる温度推定装置の第3の態様は、第1の態様にかかる温度推定装置であって、前記熱媒体は、空気、水または冷媒回路を流れる冷媒である。
本発明にかかる半導体装置の第1の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる温度推定装置と、前記半導体モジュール(1)とを備える。
本発明にかかる温度推定装置の第1の態様および半導体装置の第1の態様によれば、半導体素子の発熱量に応じて素子温度を推定することになるので、比較的精度よく推定することができる。また、金属導体は熱伝導率が低いので、熱的に半導体素子に近い部分の温度を検出することとなる。よって温度の推定精度を向上できる。また、半導体モジュールからの熱の大部分が伝達される冷却部に温度検出部が設けられる。よって、半導体素子の発熱量に基づいた温度の推定精度を向上できる。
本発明にかかる温度推定装置の第2および第3の態様によれば、半導体素子の発熱量に応じて素子温度を推定することになるので、比較的精度よく推定することができる。また、金属導体は熱伝導率が低いので、熱的に半導体素子に近い部分の温度を検出することとなる。よって温度の推定精度を向上できる。半導体モジュールからの熱の大部分が冷却部を介して熱媒体に伝達されるので、温度の推定精度を向上できる。
半導体装置と温度推定装置との概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体モジュールの概念的な回路構成の一例を示す回路図である。 温度推定装置の概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置と温度推定装置との概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置と温度推定装置との概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置と温度推定装置との概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置と温度推定装置との概念的な構成の一例を示す回路図である。
図1は温度推定装置4の概念的な構成を示す図である。温度推定の対象となる半導体素子10は半導体モジュール1に収納される。半導体モジュール1は例えばインバータモジュールであり、半導体素子10は例えばスイッチング素子である。図2には、インバータモジュール1の回路構成が例示されている。例えばインバータモジュール1は半導体素子10の一例たるスイッチング素子Q1〜Q6を有している。インバータモジュール1は直流電源線L1,L2の間の直流電圧Vdcを入力し、スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチングによって当該直流電圧Vdcを三相交流電圧Vu,Vv,Vwへ変換する。かかる変換動作において半導体素子10(スイッチング素子Q1〜Q6)に電流が流れ、これによって半導体素子10は発熱する。
図1の例示では、半導体モジュール1は例えば基板2に取り付けられる。より詳細には半導体モジュール1は、半導体素子10と金属導体(図示省略)を介して接続される端子11を有しており、当該端子11が例えば半田付け等によって基板2と電気的に接続される。図1では端子11が基板2を貫通した状態で、基板2に設けられる接続部(パッド)21と電気的に接続されている。このように端子11が基板2を貫通する半導体モジュール1はいわゆる挿入型電子部品の一種である。ただし半導体モジュール1は挿入型電子部品に限らず、端子11が基板2を貫通しない表面取付型電子部品であってもよい。
また図1の例示では、冷却部5が設けられている。冷却部5は例えばヒートシンクであって、半導体モジュール1を冷却する。図1の例示では、冷却部5は半導体モジュール1に直接に接している。かかる冷却部5は半導体モジュール1からの熱を受け取って熱媒体(図1の例示では空気)へと放熱することで、半導体モジュール1を冷却する。
図1の例示では冷却部5が設けられるので、半導体モジュール1からの熱は主として冷却部5へと伝達され、基板2へは副次的に伝達される。図1では、半導体素子10から冷却部5への熱の移動を破線の矢印で示し、半導体素子10から基板2への熱の移動を一点差線の矢印で示している。なお冷却部5は必ずしも設けられている必要はない。
温度推定装置4は2つの温度検出部31,32と温度推定部40と記憶部41とを備える。例えば温度検出部31は図3に示すように抵抗311と温度検出抵抗312とを備える。抵抗311と温度検出抵抗312とは互いに直列に接続され、これらの直列体には直流電源が接続される。図3の例示では、抵抗311は温度検出抵抗312よりも高電位側に設けられる。このような抵抗311はいわゆるプルアップ抵抗として機能する。温度検出抵抗312はいわゆるサーミスタであって、その抵抗値が温度に応じて比較的大きく変化する。よって抵抗311または温度検出抵抗312の両端電圧は温度に依存して変化する。図3の例示では、温度検出抵抗312の両端電圧が温度推定部40へと出力される。温度推定部40は当該両端電圧に基づいて温度検出部31の検出温度を認識する。なお図3の例示では、当該両端電圧はAD変換部42を介して温度推定部40へと入力される。AD変換部42はアナログデータをデジタルデータに変換する変換部である。
また例えば温度検出部32も抵抗321と温度検出抵抗322とを備え、温度推定装置4はAD変換部43を備える。これらはそれぞれ抵抗311及び温度検出抵抗312並びにAD変換部42と同様に機能するので、繰り返しの説明を避ける。
図1を参照して、温度検出部31は半導体素子10から離れた第1位置に設けられてその温度TH1を検出する。図1の例示では、温度検出部31は接続部21に設けられる。なお端子11と接続部21とは通常金属で形成されており、直接もしくは合金である半田91を介して互いに接触するので、端子11の温度と接続部21の温度とは互いにほぼ等しい。よって温度検出部31は端子11の温度を検出する、とも理解できる。
温度検出部32は第1位置とは異なる第2位置に設けられて、その温度TH2を検出する。図1の例示では、温度検出部32は基板2に設けられる。例えば半導体モジュール1と温度検出部31との距離は半導体モジュール1と温度検出部32との距離よりも長い。
記憶部41は例えば不揮発性記録媒体である。記憶部41には、温度TH1と半導体素子10の素子温度TEとの温度差ΔT1と、温度TH1,TH2の温度差ΔT2との間の関係が記録される。かかる関係は予め実験またはシミュレーションによって決定することができる。例えば実際の製品の一つに対して半導体素子10の素子温度TEを直接に測定する温度検出部を設け、半導体モジュール1への負荷(例えば電流値)を変えながら、さらには周囲の温度或いは冷却部5への風量を変えながら、温度TH1,TH2を検出すればよい。ただし、実際の製品では素子温度TEを検出する温度検出部は設けられない。
ここでは以下の関係式において関数K(ΔT2)が上記関係として記憶部41に記録される。
ΔT1=K(ΔT2) ・・・(1)
ΔT1=TE−TH1,ΔT2=TH1−TH2を式(1)に代入すると、以下の式が導かれる。
TE=TH1+K(TH1−TH2) ・・・(2)
温度推定部40は、温度検出部31,32によって検出される温度TH1,TH2と、記憶部41に記録された関数K(TH1−TH2)とに基づいて、素子温度TEを算出する。より詳細には式(2)に基づいて素子温度TEを算出する。
なおここでは、温度推定部40はマイクロコンピュータと記憶装置を含んで構成される。マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップ(換言すれば手順)を実行する。上記記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性メモリ(EPROM(Erasable Programmable ROM)等)、ハードディスク装置などの各種記憶装置の1つ又は複数で構成可能である。当該記憶装置は、各種の情報やデータ等を格納し、またマイクロコンピュータが実行するプログラムを格納し、また、プログラムを実行するための作業領域を提供する。なお、マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップに対応する各種手段として機能するとも把握でき、あるいは、各処理ステップに対応する各種機能を実現するとも把握できる。また、温度推定部40はこれに限らず、温度推定部40によって実行される各種手順、あるいは実現される各種手段又は各種機能の一部又は全部をハードウェアで実現しても構わない。
以上のように、温度推定部40は2つの温度検出部31,32が検出する温度TH1,TH2を用いて半導体素子10の素子温度TEを推定する。これにより、一つの温度TH1のみを用いて素子温度TEを推定する場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上できる。この点について次に詳述する。素子温度TEは温度THと温度差ΔT1との和である。かかる温度差は半導体素子10の発熱量に依存するものであって、周囲の温度には依存しない。一方、温度TH1は半導体素子10の発熱量に応じて上昇するものの、周囲の温度によっても変動する。よって、温度差ΔT1と温度TH1との間の関係は、任意の周囲温度に対して一意には決まらない。したがって温度TH1のみから温度差ΔT1を推定することは難しく、ひいては素子温度TE1を推定することは難しい。
一方で温度差ΔT1,ΔT2はそれぞれ理想的には周囲の温度に依存せずに半導体素子10の発熱量に依存する。なぜなら、周囲の温度は温度TH1,TH2に共通して影響するところ、その差を採れば周囲の温度の分がキャンセルされるからである。よって、温度差ΔT1と温度差ΔT2との間の関係は理想的には周囲の温度に依存せずに当該発熱量に依存することとなる。よって、温度差ΔT2(=TH1−TH2)から温度差ΔT1を算出することができ、ひいては素子温度TEを算出することができる。
以上のように、周囲の温度変動の影響を抑制して素子温度TEを推定することができ、素子温度TEの推定精度を向上できるのである。
また上記関係が比例関係となるように、温度検出部31,32を設けてもよい。かかる第1位置及び第2位置も例えば予め実験またはシミュレーションによって決定することができる。例えば実際の製品の一つに対して半導体素子10の素子温度TEを直接に測定する温度検出部を設け、半導体モジュール1への負荷を変えながら、さらには周囲の温度を変えながら、温度TH1,TH2を検出すればよい。そして、温度差ΔT1,ΔT2の関係が周囲の温度に依らずに比例関係となる第1位置及び第2位置を特定する。
温度差ΔT1,ΔT2の比例関係での比例係数kも当該実験によって算出できる。かかる比例係数kは予め記憶部41に記録される。
このように温度差ΔT1(=TE−TH1)と温度差ΔT2(=TH1−TH2)とが比例すれば以下の式が成立する。
TE=TH1+k・(TH1−TH2) ・・・(3)
この場合、温度推定部40は、温度検出部31,32によって検出される温度TH1,TH2と、記憶部41に記録された比例係数kとに基づいて素子温度TEを算出する。より詳細には式(3)に基づいて素子温度TEを算出する。
これによれば演算処理を簡易にすることができ、また記憶部41の記憶容量を低減できる。本実施の形態では温度差ΔT1と温度差ΔT2とは比例する。
また図1では、温度検出部31は端子11の温度を検出する。端子11は金属導体を介して半導体素子10に接続されるところ、金属導体は熱伝導率が高いので、端子11は半導体素子10と熱的に近い。よって、素子温度TEと温度TH1との温度差ΔT1が小さい。したがって、端子11よりも半導体モジュール1から離れた位置で温度TH1を検出する場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
また温度検出部32は基板2に設けられる。よって温度検出部32を容易に取り付けやすい。例えば温度検出抵抗322を基板2に対して容易に取り付けることができる。
図4に例示する温度推定装置4は、温度検出部31の位置という点で図1の温度推定装置4と相違する。図4では温度検出部31は半導体モジュール1の表面に設けられる。この場合であっても、温度検出部31は半導体素子10に近い位置の温度を検出するので、半導体モジュール1から熱的に遠く離れた位置で検出する場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
図5に例示する温度推定装置4は、温度検出部32の位置という点で図4の温度推定装置4と相違する。図5では温度検出部32は冷却部5の温度を検出する。これによれば、半導体モジュール1からの熱が主として伝達される経路(冷却部5)に温度検出部32が設けられることとなる。よって、半導体モジュール1からの熱が副次的に伝達される基板2上に温度検出部32が設けられる図4の温度推定装置4に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
図6に例示する温度推定装置4は、温度検出部32の位置という点で図4の温度推定装置4と相違する。温度検出部32は冷却部5からの熱を受け取る熱媒体(図6の例示では空気)の温度を検出する。なお図6の例示に拘わらず、熱媒体は水であってもよい。また例えば冷媒回路が設けられる電気機器に本半導体装置が設けられる場合、冷媒回路を流れる冷媒を冷却部5の熱媒体として採用してもよい。半導体モジュール1からの熱は主として冷却部5を介して熱媒体へと伝達される。よって半導体モジュール1からの熱が副次的に伝達される基板2上に温度検出部32が設けられる図4の温度推定装置4に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
図7に例示する温度推定装置4は、温度検出部31,32の位置という点で図1の温度推定装置と相違する。半導体モジュール1は半導体素子10を覆う樹脂部を有し、温度検出部31は当該樹脂部の内部に設けられる。温度検出部32は半導体モジュール1の表面に設けられる。この場合、温度検出部31,32のいずれもが半導体素子10に近い位置に設けられるので、温度検出部31,32のいずれもが基板2のうち半導体モジュール1から熱的に遠い位置に設けられる場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
なお本実施の形態では、温度検出部31が温度検出部32よりも半導体素子10に近い場合が示されている。言い換えれば、温度TH1が温度TH2よりも高い場合が示されている。ただし、これに限らず、温度TH1が温度TH2よりも低くてもよい。例えば図1,4〜7の温度推定装置4において、温度検出部31,32の位置が逆になってもよい。この場合であっても、式(1),(3)を用いて素子温度TEを算出できる。ただし、式(3)において、比例係数kは負の値を採る。
上述のようにして推定された素子温度TEが予め定められた基準値Trefを超えたときに、半導体素子10が過熱状態であると判断する判断部が設けられてもよい。また半導体素子10が過熱状態であると判断したときに、半導体素子10へと流れる電流を低減すべく、半導体モジュール1(例えばスイッチング素子Q1〜Q6)を制御したり、或いは半導体モジュール1への電源供給を遮断すればよい。これは、半導体モジュール1を制御する制御部などによって実現される。これにより、半導体素子10の素子温度TEを低減して過熱状態を回避することができる。
かかる制御方法によれば、次に詳述するように従来に比して半導体モジュール1の通常動作可能な温度範囲を向上できる。即ち、例えば温度TH1に予め定められた所定値を加えて素子温度TEを推定し、この素子温度TEが基準値Trefを超えたときに、半導体モジュール1へと流れる電流を低減(或いは遮断)する場合、推定された素子温度TEは予め高めに見積もられることになる。したがって、このような制御方法では、本来動作可能な領域でも過熱状態と判断されて電流を低減することになる。一方、本実施の形態では高い精度で素子温度TEを推定できるので、通常動作可能な温度範囲を向上できるのである。
なお第1位置及び第2位置は、図1,4〜7のように、半導体モジュール1からの複数の伝熱経路(破線矢印及び一点差線矢印)のうち一つの伝熱経路上に設けられることが望ましい。第1位置及び第2位置が異なる伝熱経路に設けられた状況において、一方の伝熱経路における周囲温度が他方の伝熱経路における周囲温度とは異なるように変化した場合、温度差ΔT1,ΔT2の関係が変化しえる。これに対して、同一伝熱経路に第1位置および第2位置が設けられれば当該関係の変化の影響を受けないので推定温度の精度を向上できる。
1 半導体モジュール
2 基板
4 温度推定装置
10 半導体素子
31,32 温度検出部
40 温度推定部

Claims (4)

  1. 半導体モジュール(1)に収納される半導体素子(10,Q1〜Q6)の素子温度を推定する装置であって、
    前記半導体素子から離れた第1位置に設けられる第1温度検出部(31)と、
    前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる第2温度検出部(32)と、
    前記素子温度と前記第1位置の第1温度(TH1)との間の第1温度差と、前記第1温度と前記第2位置の第2温度(TH2)との間の第2温度差との関係が予め記録された記憶部(41)と、
    前記第1温度検出部が検出する前記第1温度と、前記第2温度検出部が検出する前記第2温度と、前記関係とに基づいて、前記素子温度を推定する温度推定部(40)と
    を備え、
    前記半導体モジュール(1)は、
    前記半導体素子(10,Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)と、
    冷却する冷却部(5)と
    を有し、
    前記第2温度検出部(32)は前記冷却部の温度を検出する、温度推定装置。
  2. 半導体モジュール(1)に収納される半導体素子(10,Q1〜Q6)の素子温度を推定する装置であって、
    前記半導体素子から離れた第1位置に設けられる第1温度検出部(31)と、
    前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる第2温度検出部(32)と、
    前記素子温度と前記第1位置の第1温度(TH1)との間の第1温度差と、前記第1温度と前記第2位置の第2温度(TH2)との間の第2温度差との関係が予め記録された記憶部(41)と、
    前記第1温度検出部が検出する前記第1温度と、前記第2温度検出部が検出する前記第2温度と、前記関係とに基づいて、前記素子温度を推定する温度推定部(40)と、
    前記半導体モジュール(1)からの熱を所定の熱媒体へと伝達する冷却部(5)と
    を備え、
    前記半導体モジュール(1)は、前記半導体素子(10,Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)を有し、
    前記第2温度検出部(32)は前記熱媒体の温度を検出する、温度推定装置。
  3. 前記熱媒体は、空気、水または冷媒回路を流れる冷媒である、請求項2に記載の温度推定装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の温度推定装置と、
    前記半導体モジュール(1)と
    を備える、半導体装置。
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