JP2014166021A - 半導体装置 - Google Patents

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Toshio Yabuki
俊生 矢吹
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Abstract

【課題】素子温度を反映させやすい検出値を出力できる半導体装置を提供する。
【解決手段】分圧抵抗R1は、電位供給点Vccと、電位供給点Vccよりも低い電位が印加される電位供給点GNDとの間に設けられる。温度検出抵抗Rth1は、温度の増大に応じて変化する抵抗値を有し、電位供給点Vcc,GNDの間で分圧抵抗R1に直列に接続されて、半導体素子から第1距離、離れて設けられる。分圧抵抗R2は、電位供給点Vcc,GNDの間で、分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1とを含む直列体に直列に接続される。温度検出抵抗Rth2は、温度の増大に応じて温度検出抵抗Rth1の抵抗値と同じ方向に変化する抵抗値を有し、当該直列体と分圧抵抗R2との接続点から分岐して当該直列体を迂回する経路に設けられて、半導体素子から第1距離とは異なる第2距離、離れて設けられる。分圧抵抗R1の両端電圧V1が出力される。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体装置に関し、特に半導体モジュールに収納される半導体素子の温度に応じた電圧を出力する装置に関する。
スイッチングを行って直流電圧を他の電圧に変換する半導体スイッチング装置として、インバータや、チョッパが知られている。インバータは直流電圧を交流電圧に変換し、チョッパは直流電圧を昇圧/降圧して他の直流電圧に変換する。チョッパは力率改善回路として採用されることもある。
このような半導体スイッチング装置は半導体素子(例えばスイッチング素子又はダイオードなど)を有し、小型化或いは低コスト化を実現するため、パッケージに当該半導体素子を収納したモジュールとして製造されることが多い。
一方で、半導体素子の過熱を抑制するため、半導体スイッチング回路の温度を検知する要求がある。当該温度を検知する構成としては、これを簡易に実現すべく、抵抗(以下「温度検知用抵抗」)が採用される場合がる。温度検知用抵抗は、通常の抵抗であっても(その抵抗値が温度依存性を有するので)かまわないが、より感度が高いサーミスタ(正特性サーミスタ又は負特性サーミスタ)が採用されることが多い。
温度検知用抵抗は、半導体スイッチング装置の近くに設けることが要求される。そして温度検知用抵抗における温度変化は、温度検知用抵抗の抵抗値の温度変化として検出できるので、温度検知用抵抗に電流を供給し、当該温度検知用抵抗における電圧降下を検知する。
このような温度検出技術が特許文献1に記載されている。特許文献1では、インバータの端子に温度検知用抵抗を設けている。
特許第4639950号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、発熱体である半導体素子の素子温度を直接に測定していないので、検出値と素子温度との間には温度差が生じる。この温度差は半導体素子の発熱量に依存するところ、検出値は半導体素子の発熱量に加えて周囲の温度にも依存する。よって、一つの温度検知抵抗による検出値のみに基づいて、当該温度差を推定することは難しく、当該一つの温度検出抵抗のみと抵抗とで形成される温度測定回路では、素子温度を適切に反映した検出値を出力することは難しい。
そこで、本発明は、素子温度を反映させやすい検出値を出力できる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる半導体装置の第1の態様は、半導体素子(Q1〜Q6)を収納する半導体モジュール(1)と、第1電位供給点(Vcc)と、前記第1電位供給点よりも低い電位が印加される第2電位供給点(GND)と、前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間に設けられる第1分圧抵抗(R1)と、温度の増大に応じて変化する抵抗値を有し、前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間で前記第1分圧抵抗に直列に接続されて、前記半導体素子から第1距離で離れて設けられる第1温度検出抵抗(Rth1)と、前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間で、前記第1分圧抵抗と前記第1温度検出抵抗とを含む直列体に直列に接続される第2分圧抵抗(R2)と、温度の増大に応じて前記第1温度検出抵抗の抵抗値と同じ方向に変化する抵抗値を有し、前記直列体と前記第2分圧抵抗との接続点から分岐して前記直列体を迂回する経路に設けられて、前記半導体素子から前記第1距離とは異なる第2距離で離れて設けられる第2温度検出抵抗(Rth2)とを備え、前記第1分圧抵抗(R1)の両端電圧(V1)を出力する。
本発明にかかる半導体装置の第2の態様は、第1の態様にかかる半導体装置であって、前記半導体モジュール(1)は前記半導体素子(Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)を有し、前記第2温度検出抵抗(Rth2)は前記端子に接続される。
本発明にかかる半導体装置の第3の態様は、第2の態様にかかる半導体装置であって、前記端子(11)と前記第2電位供給点(GND)との間に電流検出抵抗(R4)を更に備え、前記第2温度検出抵抗(Rth2)の前記接続点とは反対側の一端は前記端子と前記電流検出抵抗との間に接続される。
本発明にかかる半導体装置の第4の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる半導体装置であって、前記半導体モジュール(1)は基板(2)上に設けられ、前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記基板に設けられる。
本発明にかかる半導体装置の第5の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる半導体装置であって、前記半導体モジュール(1)を冷却する冷却部(5)を更に備え、前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記冷却部に設けられる。
本発明にかかる半導体装置の第6の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる半導体装置であって、前記半導体モジュール(1)からの熱量を所定の熱媒体へと伝達する冷却部(5)を更に備え、前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記熱媒体に設けられる。
本発明にかかる半導体装置の第7の態様は、第1の態様にかかる半導体装置であって、半導体モジュール(1)は前記半導体素子(Q1〜Q6)を覆う樹脂部を備え、前記第2温度検出抵抗(Rth2)は前記樹脂部の内部に設けられる。
本発明にかかる半導体装置の第8の態様は、第1から第7のいずれか一つの態様にかかる半導体装置であって、前記両端電圧(V1)が予め定められた値よりも大きいか否かに基づいて、前記半導体素子(Q1〜Q6)が過熱状態であると判断する判断部(40)を更に備える。
本発明にかかる半導体装置の第1の態様によれば、半導体素子の素子温度TEを、半導体素子から離れた1点の温度TH1のみを用いて推定することは難しい。当該温度TH1のみから、温度TH1と素子温度TEとの温度差ΔT1を把握できないからである。
一方で、温度差ΔT1は、理想的には半導体素子から離れた2点の温度TH1,TH2の温度差ΔT2と比例するので、温度差ΔT2に基づいて温度差ΔT1を把握することができる。したがって半導体素子の素子温度TEは、温度差ΔT2と比例係数kとの積と、温度TH1との和{TH1+k・(TH1−TH2)}で表される。よって素子温度TEは{(1+k)・TH1−k・TH2}で表される。
かかる式から理解できるように、半導体素子の素子温度TEは温度TH1が高いほど高く、温度TH2が高いほど低い。
他方、本半導体装置の第1の態様によれば、第1分圧抵抗の両端電圧V1は、第1温度検出抵抗の抵抗値rth1の増大に応じて低減し、第2温度検出抵抗の抵抗値rth2の増大に応じて増大する。しかも抵抗値rth1,rth2は温度の変化に対して互いに同じ方向に変化する。したがって、第1温度検出抵抗の温度TH1の増大に対する両端電圧V1の変化の方向と、第2温度検出抵抗の温度TH2に対する両端電圧V1の変化の方向とを互いに相違させることができる。例えば温度の増大に伴って抵抗値rth1,rth2が増大する第1温度検出抵抗及び第2温度検出抵抗を採用する場合、両端電圧V1は温度TH1が増大するほど低減し、温度TH2が増大するほど増大する。
以上のように第1の態様によれば、温度TH1,TH2に対する素子温度TEの変化を反映させた両端電圧を出力することができる。よって各抵抗値を調整することで、素子温度TEと対応する両端電圧V1を出力することができる。
本発明にかかる半導体装置の第2の態様によれば、端子は半導体素子からの熱を効率よく受け取ることができるので、第1温度検出抵抗の温度は素子温度に近い。よって両端電圧に素子温度を反映させやすい。したがって素子温度の推定精度の向上に資する。
本発明にかかる半導体装置の第3の態様によれば、電流検出抵抗の両端電圧の変動を受けにくい。
本発明にかかる半導体装置の第4の態様によれば、第2温度検出抵抗を基板に設けることは容易である。
本発明にかかる半導体装置の第5の態様によれば、半導体モジュールからの熱は主として冷却部に伝達される。よって両端電圧に素子温度を反映させやすい。したがって素子温度の推定精度の向上に資する。
本発明にかかる半導体装置の第6の態様によれば、半導体モジュールからの熱は主として冷却部を介して熱媒体へと伝達される。よって両端電圧に素子温度を反映させやすい。したがって素子温度の推定精度の向上に資する。
本発明にかかる半導体装置の第7の態様によれば、半導体素子に近い位置で温度を検出するので、両端電圧に素子温度を反映させやすい。したがって素子温度の推定精度の向上に資する。
本発明にかかる半導体装置の第8の態様によれば、って各抵抗値を調整することで、素子温度TEと対応する両端電圧V1を出力することができるので、判定精度が高い。
半導体装置の概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置の概念的な一例を示す平面図である。 分圧抵抗の両端電圧の温度依存性の一例を示す模式的な図である。 半導体装置の概念的な構成の一例を示す回路図である。 半導体装置の概念的な一例を示す側面図である。 半導体装置の概念的な一例を示す側面図である。 半導体装置の概念的な一例を示す側面図である。 半導体装置の概念的な一例を示す側面図である。
<温度測定の着眼点>
図1には、温度測定の対象たる半導体素子の一例がスイッチング素子Q1〜Q6として示されおり、これらの半導体素子は半導体モジュール1に収納される。例えば半導体モジュール1はインバータモジュールである。図1には、インバータモジュール1の回路構成が例示されている。インバータモジュール1は直流電源線L1,L2の間の直流電圧Vdcを入力し、スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチングによって当該直流電圧Vdcを三相交流電圧Vu,Vv,Vwへ変換する。かかる変換動作において半導体素子(スイッチング素子Q1〜Q6)に電流が流れ、これによって当該半導体素子は発熱する。
素子温度TEは半導体素子の発熱量が大きいほど高く、また周囲の温度が高いほど高い。よって次で説明するように、半導体モジュール1から離れた1点の温度TH1のみを用いて素子温度TEを推定することは難しい。例えば温度TH1が25度であったとしても、周囲の温度が25度であれば素子温度TEは25度であると推定できる一方で、周囲の温度が例えば15度であれば、半導体素子が発熱していると推定でき、ひいては素子温度TEが25度よりも高いと推定できる。このように、たとえ温度TH1が25度であるからといって、素子温度TEは決定されないのである。よって温度TH1のみから素子温度TEを推定することは難しい。
そこで、周囲の温度の影響を抑制して素子温度TEを推定することを企図する。ここでは半導体素子から離れた2点の温度TH1,TH2を用いる。このような温度TH1,TH2の温度差ΔT1は周囲の温度には依存せずに、理想的には半導体素子の発熱量に比例する。また半導体素子の素子温度TEと温度TH2との温度差ΔT2も周囲の温度には依存せずに、理想的には半導体素子の発熱量に比例する。よって以下の式が成立する。
ΔT2=k・ΔT1 ・・・(1)
式(1)を変形すると以下の式が導かれる。
TE=TH2+k・(TH2−TH1) ・・・(2)
式(2)によれば、素子温度TEは温度TH2が増大するほど増大し、温度TH1が増大するほど低減する、ことが分かる。換言すれば、温度TH2の増大に対する素子温度TEの変化の方向は、温度TH1の増大に対する素子温度TEの変化の方向と相違する。
そこで、本実施の形態では、温度TH2の増大に対する検出値の変化の方向と、温度TH1の増大に対する変化の方向とが互いに逆となる測定回路を形成する。これにより、検出値に素子温度TEを反映させやすい温度検出回路を提供することを企図する。
<温度測定回路>
本半導体装置には、半導体素子の温度を測定する温度測定回路3が設けられる。温度測定回路3は分圧抵抗R1,R2と温度検出抵抗Rth1,Rth2とを有する。
温度検出抵抗Rth1,Rth2の抵抗値rth1,rth2はいずれも温度に応じて比較的大きく変化する。例えば抵抗値rth1,rth2の温度に対する変化率のいずれもが、分圧抵抗R1,R2の抵抗値r1,r2の温度に対する変化率よりも大きい。また抵抗値rth1,rth2は、温度の増大に対して互いに同じ方向に変化する。例えば温度が増大すると、抵抗値rth1,rth2のいずれもが増大する。或いは温度が増大すると、抵抗値rth1,rth2のいずれもが低減する。前者はいわゆる正特性サーミスタとして機能し、後者はいわゆる負特性サーミスタとして機能する。
図1に示すように、分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1とは、電位供給点Vcc(直流電源の高電位が印加される点)と、電位供給点GND(直流電源の低電位(例えば接地電位gnd)が印加される点)との間で互いに直列に接続される。分圧抵抗R2は、電位供給点Vcc,GNDの間で、分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1とを含む直列体に対して直列に接続される。
温度検出抵抗Rth2は電位供給点Vcc,GNDの間で次の経路に設けられる。即ち、分圧抵抗R2と当該直列体との接続点から分岐して当該直列体を迂回する経路に、温度検出抵抗Rth2が設けられる。図1の例示では、電流検出抵抗R4が設けられており、この電流検出抵抗R4と温度検出抵抗Rth2とが電位供給点Vcc,GNDの間で互いに直列に接続される。そして電流検出抵抗R4と温度検出抵抗Rth2とを含む直列体と、分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1とを含む直列体とが、互いに並列に接続されている。
電流検出抵抗R4は電位供給点GNDと、半導体モジュール1の低電位側の入力端子11との間に設けられる。また図1の例示では、電位供給点GNDは直流電圧Vdcの低電位が印加される点としても機能する。よって半導体モジュール1に入力する電流は電流検出抵抗R4を流れる。したがってこの電流検出抵抗R4の両端電圧を検出することで、半導体モジュール1の入力電流を検出できる。このような電流検出の方法は公知な技術であるので詳細な説明は省略する。
温度検出抵抗Rth1,Rth2は半導体モジュール1から互いに異なる距離、離れて設けられる。したがって、温度検出抵抗Rth1,Rth2の温度TH1,TH2は互いに相違する。
図2はこの実施の形態にかかる半導体装置の構成の一例を示す平面図である。温度検出抵抗Rth1,Rth2は例えば半導体モジュール1と同じ基板2に搭載される。図2の例示では、温度検出抵抗Rth1は温度検出抵抗Rth2よりも半導体モジュール1から遠い。なお、図2では分圧抵抗R1,R2も基板2に搭載されている場合が例示されている。
図2の例示では、温度検出抵抗Rth2は基板2に形成された配線パターン21を介して入力端子11に接続されている。配線パターン21は通常金属で形成され、熱抵抗が小さい。よって温度検出抵抗Rth2は半導体モジュール1からの熱を効率よく受け取ることができる。
また図2の例示では、分圧抵抗R1,R2および温度検出抵抗Rth1,Rth2は基板に形成された配線パターンによって接続されて温度測定回路3が形成される。このような配線パターンの形成および抵抗の配置は周知の製造装置を用いて容易に実現できる。
温度測定回路3は分圧抵抗R1の両端電圧V1を検出値として出力する。
かかる温度測定回路3において、電圧V1の抵抗値rth1に対する相関と、電圧V1の抵抗値rth2に対する相関とについて考察する。電位供給点Vcc,GNDの間の直流電圧をVcとすると、電圧V1は以下の式で表される。
Figure 2014166021
ただし、ここでは簡単のために、半導体モジュール1を流れる電流によって電流検出抵抗R4に生じる電圧降下V4を無視している。電圧降下V4については後に詳述する。
式(3)によれば、抵抗値rth2が増大するほど分母の第1項{r4・(r1+rth1)/(rth2+r4)}低減するので、当該分母は低減する。よって電圧V1は増大する。一方で、抵抗値rth1が増大するほど分母は増大するので、電圧V1は低減する。しかも、抵抗値rth1,rth2はそれぞれ温度の増大に対して互いに同じ方向に変化する。よって電圧V1の温度TH1に対する変化の方向と、電圧V1の温度TH2に対する変化の方向とを互いに異ならせることができる。したがって、検出値(両端電圧V1)に素子温度TEを反映させやすい。
図3は電圧V1の温度TH2に対する関係を複数の曲線TC1〜TC3で示している。各曲線TC1〜TC3は温度TH1を固定したときの電圧V1を示しており、温度TH1が大きいほど電圧V1は大きい。また各曲線TC1〜TC3は温度TH2が大きいほど小さい。かかる曲線TC1〜TC3の形状は抵抗値rth1,rth2の温度特性および抵抗値r1,r2の温度特性に依存するので、これらを適宜に設定することで、所望の曲線を得ることができる。
ただし、必ずしも全ての温度範囲で素子温度TEと両端電圧V1とが対応している必要はなく、必要な温度範囲でのみ素子温度TEと両端電圧V1とが対応していれば良い。
たとえば図1では、判定部40が設けられる。判定部40は電圧V1が予め定められた基準値Vrefよりも大きいか否かに基づいて半導体素子の過熱状態を判定する。そして、判定部40が過熱状態と判定した場合に、半導体モジュール1への電流の供給を遮断する。かかる遮断は例えばスイッチング素子Q1〜Q6をオフすることによって達成できる。これにより、半導体素子の素子温度TEが基準値以上となることを防止できる。
このように過熱状態の判定に両端電圧V1が用いられる場合、電圧V1が基準値Vrefに近い領域において、電圧V1が素子温度TEを精度よく反映していれば良い。素子温度TEが基準値を超えたことを精度よく検出できれば良いからである。
かかる制御方法によれば、次に詳述するように従来に比して半導体モジュール1の通常動作可能な温度範囲を向上できる。即ち、例えば温度TH1に予め定められた所定値を加えて素子温度TEを推定し、この素子温度TEが基準値Trefを超えたときに、半導体モジュール1へと流れる電流を低減(或いは遮断)する場合、推定された素子温度TEは予め高めに見積もられることになる。したがって、このような制御方法では、本来動作可能な領域でも過熱状態と判断されて電流を低減することになる。一方、本実施の形態では抵抗値r1,r2,rth1,rth2の調整により、高い精度で素子温度TEを推定できるので、通常動作可能な温度範囲を向上できるのである。
さて図1の例示では、温度検出抵抗Rth2は半導体モジュール1の入力端子11に接続され、この入力端子11は不図示の金属導体を介してスイッチング素子Q1〜Q6(より詳細にはQ4〜Q6)と接続される。金属導体は熱抵抗が比較的小さいので、温度検出抵抗Rth2は半導体素子から熱を受け取りやすい。よって、温度検出抵抗Rth2の温度TH2を素子温度TEに近づけることができる。したがって、温度検出抵抗Rth2が半導体素子から遠い位置に設けられる場合に比べて、電圧V1に素子温度TEを反映させやすい。よって素子温度TEの推定精度の向上に資する。
また図1の構造であれば、電圧V1は、半導体モジュール1を流れる電流による電流検出抵抗R4での電圧降下V4にも依存する。そこで、電圧V1が電圧降下V4の変動によってどの程度影響を受けるかを検討する。以下、電圧降下V4を考慮した電圧V1について考慮する。
電流検出抵抗R4に生じる電圧降下V4により温度検出抵抗Rth2の一端(入力端子11側の一端)の電位は電位(V4+gnd)となる。接地電位gndの電位は0であり、分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1に流れる電流i1、温度検出抵抗Rth2に流れる電流i2が、いずれも電位供給点Vcc側から流れるとすると、分圧抵抗R2と温度検出抵抗Rth1,Rth2とが共通して接続される点に電位V2が発生するとして、下記の式が成立する。
Figure 2014166021
上記の式から、電圧V2を消去して下記の式が成立する。
Figure 2014166021
ここでrth1=0、r1=∞とすれば、V1=V2であり、特許文献1で示された構成と同様の構成が得られる。
このように電圧V1は電圧降下V4にも依存するところ、この依存性は小さいことが望ましい。そこで電圧V1の変動が電圧降下V4の変動によってどの程度の影響を受けるかを検討する。電圧V1を電圧降下V4で微分して下式の微分値が得られる。
Figure 2014166021
上式の最右辺は、分圧抵抗R1の抵抗値r1が他の抵抗の抵抗値に対して非常に大きい場合の微分値であり、特許文献1のように分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1を設けない場合の微分値に相当する。分圧抵抗R1と温度検出抵抗Rth1を設けた場合の微分値の方が、設けない場合の微分値よりも小さいので、当該実施の形態で開示された技術の方が、特許文献1に開示された技術よりも、電圧降下V4の変動の影響を受けにくい測定量である。
ただし、必ずしも温度検出抵抗Rth2が入力端子11に接続されている必要はなく、図4に示すように、温度測定回路3が半導体モジュール1と電気的に分離していても良い。この場合であっても、温度検出抵抗Rth1,Rth2を半導体モジュール1からの熱を受ける位置に設ければよい。以下では、温度検出抵抗Rth1,Rth2が設けられる位置の具体例について説明する。
図5の例示では、半導体装置の概念的な構成の一例を示す断面図である。半導体モジュール1は基板2に取り付けられる。より詳細には半導体モジュール1は、半導体素子10(スイッチング素子Q1〜Q6に相当)と金属導体(図示省略)を介して接続される端子11を有しており、当該端子11が例えば半田付け等によって基板2と電気的に接続される。図5では端子11が基板2を貫通した状態で、基板2に設けられる接続部(パッド)21と電気的に接続されている。このように端子11が基板2を貫通する半導体モジュール1はいわゆる挿入型電子部品の一種である。ただし半導体モジュール1は挿入型電子部品に限らず、端子11が基板2を貫通しない表面取付型電子部品であってもよい。
また図5の例示では、冷却部5が設けられている。冷却部5は例えばヒートシンクであって、半導体モジュール1を冷却する。図5の例示では、冷却部5は半導体モジュール1に直接に接している。かかる冷却部5は半導体モジュール1からの熱を受け取って熱媒体(図5の例示では空気)へと放熱することで、半導体モジュール1を冷却する。
図5の例示では冷却部5が設けられるので、半導体モジュール1からの熱は主として冷却部5へと伝達され、基板2へは副次的に伝達される。図5では、半導体素子10から冷却部5への熱の移動を破線の矢印で示し、半導体素子10から基板2への熱の移動を一点差線の矢印で示している。なお冷却部5は必ずしも設けられている必要はない。
図5の例示では、温度検出抵抗Rth2は接続部23に設けられる。ただし、ここでは温度検出抵抗Rth2と接続部23との間の絶縁が確保される。例えば温度検出抵抗Rth2を樹脂で覆い、樹脂で覆われた温度検出抵抗Rth2が接続部23に設けられる。
端子11と接続部23とは通常金属で形成されており、直接もしくは合金である半田91を介して互いに接触するので、端子11の温度と接続部23の温度とは互いにほぼ等しい。よって温度検出抵抗Rth2は端子11の温度を検出する、とも理解できる。
また温度検出抵抗Rth1も基板2に設けられる。かかる温度検出抵抗Rth1を基板2に設ける技術は周知の技術であって例えば図2のように形成される。よって温度検出抵抗Rth1を容易に取り付けやすい。
図6の例示では、温度検出抵抗Rth2は半導体モジュール1の表面に設けられる。この場合であっても、温度検出抵抗Rth2は半導体素子10に近い位置の温度を検出するので、半導体モジュール1から熱的に遠く離れた位置で検出する場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
また図6の例示では、温度検出抵抗Rth1は冷却部5の温度を検出する。なお図6の例示であっても温度検出抵抗Rth1は図5と同じく基板2に設けられて良いものの、図6の構造によれば次の効果を招来する。即ち、半導体モジュール1からの熱が主として伝達される経路(冷却部5)に温度検出抵抗Rth1が設けられることとなる。よって、半導体モジュール1からの熱が副次的に伝達される基板2上に温度検出抵抗Rth1が設けられる図6の構造に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
図7の例示では、温度検出抵抗Rth1は冷却部5からの熱を受け取る熱媒体(図7の例示では空気)の温度を検出する。なお図7の例示に拘わらず、熱媒体は水であってもよい。また例えば冷媒回路が設けられる電気機器に本半導体装置が設けられる場合、冷媒回路を流れる冷媒を冷却部5の熱媒体として採用してもよい。半導体モジュール1からの熱は主として冷却部5を介して熱媒体へと伝達される。よって半導体モジュール1からの熱が副次的に伝達される基板2上に温度検出抵抗Rth1が設けられる図5の構造に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
図8の例示では、半導体モジュール1は半導体素子10を覆う樹脂部を有し、温度検出抵抗Rth2は当該樹脂部の内部に設けられる。温度検出抵抗Rth2は半導体モジュール1の表面に設けられる。この場合、温度検出抵抗Rth1,Rth2のいずれもが半導体素子10に近い位置に設けられるので、温度検出抵抗Rth1,Rth2のいずれもが半導体モジュール1から熱的に遠い位置に設けられる場合に比して、素子温度TEの推定精度を向上することができる。
なお本実施の形態では、温度検出抵抗Rth2が温度検出抵抗Rth1よりも半導体素子10に近い場合が示されている。言い換えれば、温度TH2が温度TH1よりも高い場合が示されている。ただし、これに限らず、温度TH2が温度TH1よりも低くてもよい。例えば図1,4〜7において、温度検出抵抗Rth1,Rth2の位置が逆になってもよい。この場合であっても、式(1)のように抵抗値rth1,rth2の増大に対する両端電圧V1の変化の方向は互いに反対となるからである。
なお温度検出抵抗Rth1,Rth2が設けられる位置は、図1,4〜7のように、半導体モジュール1からの複数の伝熱経路(例えば破線矢印及び一点差線矢印)のうち一つの伝熱経路上に設けられることが望ましい。これらの位置が異なる伝熱経路に設けられた状況において、一方の伝熱経路における周囲温度が他方の伝熱経路における周囲温度とは異なるように変化した場合、周囲温度の変化が温度TH1,TH2へと別々に作用する。これは素子温度TEの推定精度の低下を招きえる。これに対して、同一伝熱経路に温度検出抵抗Rth1,Rth2が設けられれば、周囲温度の変化が共通して温度TH1,TH2へと影響するので、かかる推定温度の精度の低下を抑制できる。
1 半導体モジュール
2 基板
3 温度測定回路
10 半導体素子
R1,R2 分圧抵抗
Rth1,Rth2 温度検出抵抗

Claims (8)

  1. 半導体素子(Q1〜Q6)を収納する半導体モジュール(1)と、
    第1電位供給点(Vcc)と、
    前記第1電位供給点よりも低い電位が印加される第2電位供給点(GND)と、
    前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間に設けられる第1分圧抵抗(R1)と、
    温度の増大に応じて変化する抵抗値を有し、前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間で前記第1分圧抵抗に直列に接続されて、前記半導体素子から第1距離で離れて設けられる第1温度検出抵抗(Rth1)と、
    前記第1電位供給点と前記第2電位供給点との間で、前記第1分圧抵抗と前記第1温度検出抵抗とを含む直列体に直列に接続される第2分圧抵抗(R2)と、
    温度の増大に応じて前記第1温度検出抵抗の抵抗値と同じ方向に変化する抵抗値を有し、前記直列体と前記第2分圧抵抗との接続点から分岐して前記直列体を迂回する経路に設けられて、前記半導体素子から前記第1距離とは異なる第2距離で離れて設けられる第2温度検出抵抗(Rth2)と
    を備え、前記第1分圧抵抗(R1)の両端電圧(V1)を出力する、半導体装置。
  2. 前記半導体モジュール(1)は前記半導体素子(Q1〜Q6)と金属導体を介して接続される端子(11)を有し、
    前記第2温度検出抵抗(Rth2)は前記端子に接続される、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記端子(11)と前記第2電位供給点(GND)との間に電流検出抵抗(R4)を更に備え、前記第2温度検出抵抗(Rth2)の前記接続点とは反対側の一端は前記端子と前記電流検出抵抗との間に接続される、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体モジュール(1)は基板(2)上に設けられ、
    前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記基板に設けられる、請求項1から3のいずれか一つに記載の半導体装置。
  5. 前記半導体モジュール(1)を冷却する冷却部(5)を更に備え、
    前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記冷却部に設けられる、請求項1から3のいずれか一つに記載の半導体装置。
  6. 前記半導体モジュール(1)からの熱量を所定の熱媒体へと伝達する冷却部(5)を更に備え、
    前記第1温度検出抵抗(Rth1)は前記熱媒体に設けられる、請求項1から3のいずれか一つに記載の半導体装置。
  7. 半導体モジュール(1)は前記半導体素子(Q1〜Q6)を覆う樹脂部を備え、
    前記第2温度検出抵抗(Rth2)は前記樹脂部の内部に設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記両端電圧(V1)が予め定められた値よりも大きいか否かに基づいて、前記半導体素子(Q1〜Q6)が過熱状態であると判断する判断部(40)を更に備える、請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の半導体装置。
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