JP2011234525A - 電子サーマル保護機能付き電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源装置に搭載される電子サーマル保護機能をより最適化し、電子部品や負荷の熱損を抑制する。
【解決手段】第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12は、それぞれ独立に電流を外部出力可能である。第1電流検出部21および第2電流検出部22は、第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12のそれぞれの出力電流を検出する。第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32は、第1電流検出部21および第2電流検出部22により検出された出力電流をそれぞれ二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させる。第1サーマル保護部31は、第1電流アンプ部11において使用される閾値を、第2電流アンプ部12の出力電流に応じて、変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、負荷に電流を供給するための電子サーマル保護機能付き電源装置に関する。
電源装置には、内部の電子部品や電流供給先の負荷の焼損を防ぐために、サーマル保護機能が搭載されているものが多い。サーマル保護には、サーマルリレーを用いた機械的なものや、電子回路のみを用いた電気的なものがある。後者を電子サーマルと呼ぶ(たとえば、特許文献1参照)。
電子サーマル保護機能は、下記式1を満たしたときアラーム信号を発生させる。そのアラーム信号に応じて、電源装置は負荷への電流供給を停止または制限する。
X<∫Idt …(式1)
(X=アラーム設定値(以下、本明細書では閾値という)、I=電流)
特開2008−113477号公報
ところで、電源装置には複数の電流アンプを搭載し、それぞれの電流アンプから電流を出力可能なタイプ(多チャンネル出力型)が存在する(後述する図2参照)。このような電源装置では、同一筐体内に複数の電流アンプが搭載されるため、電流を出力していない電流アンプの温度が、電流を出力している別の電流アンプの影響を受けて、上昇することがある。たとえば、複数の電流アンプでヒートシンクを共用している場合、そのヒートシンクを通じて熱が伝達されることになる。
電子サーマル保護機能では、出力電流値から電子部品や負荷の発熱を推定するのが基本である。したがって、電子サーマル保護機能では電流アンプ周囲の環境変化による温度上昇を検知することは難しい。たとえば、電流アンプが環境要因により温度上昇している状態において、上記式1に示した判定式を単純に実行しただけではアラーム信号の発生タイミングが遅れる結果となる。その遅れの分、電子部品などの熱損のリスクが増大することになる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源装置に搭載される電子サーマル保護機能をより最適化し、電子部品や負荷の熱損を抑制する技術を提供することにある。とくに、多チャンネル出力型の電源装置に搭載される電子サーマル保護機能を、より最適化する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電子サーマル保護機能付き電源装置は、それぞれ独立に電流を外部出力可能な複数の電流アンプ部と、複数の電流アンプ部のそれぞれの出力電流を検出する複数の電流検出部と、複数の電流検出部により検出された出力電流をそれぞれ二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、を備える。サーマル保護部は、ある電流アンプ部において使用される閾値を、別の電流アンプ部の出力電流に応じて、変更する。サーマル保護部は、「別の電流アンプ」の出力電流が大きいほど、「閾値」を下げ、「別の電流アンプ」の出力電流が小さいほど、「閾値」を下げてもよい。
本発明の別の態様もまた、電子サーマル保護機能付き電源装置である。この装置は、それぞれ独立に電流を外部出力可能な複数の電流アンプ部と、複数の電流アンプ部のそれぞれの出力電流を検出する複数の電流検出部と、複数の電流検出部により検出されたそれぞれの出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、本電源装置内の温度を検出する温度検出部と、を備える。サーマル保護部は、温度検出部により検出された温度に応じて、複数の電流アンプ部の出力電流からそれぞれ得られる演算値と比較すべきそれぞれの閾値を変更する。サーマル保護部は、「温度」が高いほど「閾値」を下げ、「温度」が低いほど「閾値」を上げてもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、電子サーマル保護機能付き電源装置である。この装置は、電流アンプ部と、電流アンプ部の出力電流を検出する電流検出部と、電流検出部により検出された出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、を備える。サーマル保護部は、複数の箇所に設置された複数の温度センサにより検出される複数の温度のうちの最も高い温度に応じて、閾値を変更する。サーマル保護部は、「温度」が高いほど「閾値」を下げ、「温度」が低いほど「閾値」を上げてもよい。
サーマル保護部は、複数の温度のうちの最も高い温度に応じて、上記演算値を算出するための積分時間を変更してもよい。サーマル保護部は、最も高温の電子部品の時定数に対応する積分時間に変更してもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、電子サーマル保護機能付き電源装置である。この装置は、電流アンプ部と、電流アンプ部の出力電流を検出する電流検出部と、電流検出部により検出された出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、電流アンプ部に入力される入力電圧を検出する入力電圧検出部と、を備える。サーマル保護部は、入力電圧検出部により検出される入力電圧に応じて、閾値を変更する。サーマル保護部は、「入力電圧」が高いほど「閾値」を下げ、「入力電圧」が低いほど、「閾値」を下げてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、電源装置に搭載される電子サーマル保護機能をより最適化することができる。
一般的な電子サーマル保護機能を搭載した電源装置を説明するための図である。 多チャンネル出力型の電源装置の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る電源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る電源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態5の変形例に係る電源装置の構成を示す図である。
図1は、一般的な電子サーマル保護機能を搭載した電源装置100p1を説明するための図である。図1では、負荷200の一例として単相交流モータを想定する。当該電源装置100p1は、第1電流アンプ部11、第1抵抗R1、第1電流検出部21、第1サーマル保護部31および第1内部制御部41を備える。第1電流アンプ部11は、所定の直流電源Vcから供給される入力電圧および第1内部制御部41から供給される制御信号を受けて、負荷200に電流を出力する。当該入力電圧は、交流電源(商用電源)から図示しない整流器により整流された電圧であってもよい。
第1サーマル保護部31および第1内部制御部41のそれぞれの構成は、ハードウェア的には、任意のプロセッサ、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
第1電流アンプ部11は、第1インバータ部11aおよび第1平滑化部11bを含む。第1インバータ部11aは、四つの第1スイッチング素子Q11〜Q14によるフルブリッジ回路により形成される。当該第1スイッチング素子Q11〜Q14として、たとえば、パワーMOSFETを用いることができる。
第1−1スイッチング素子Q11および第1−4スイッチング素子Q14がオン、第1−2スイッチング素子Q12、第1−3スイッチング素子Q13がオフ状態で、負荷200に順方向電流を供給することができる。一方、第1−1スイッチング素子Q11および第1−4スイッチング素子Q14がオフ、第1−2スイッチング素子Q12、第1−3スイッチング素子Q13がオン状態で、負荷200に逆方向電流を供給することができる。
第1内部制御部41は、四つの第1スイッチング素子Q11〜Q14のゲート端子に制御電圧を印加することにより、これらのスイッチング制御を実行する。また、第1内部制御部41は、PMW制御により、負荷200に供給する電流量を調整することができる。
第1平滑化部11bは、第1−1コイルL11、第1−2コイルL12および第1容量C11を含む。第1インバータ部11aの出力段に接続され、LCフィルタとして作用し、第1インバータ部11aの出力に含まれるリップルを除去する。
第1抵抗R1は、第1電流アンプ部11から負荷200に供給される電流を検出し、第1内部制御部41に出力する。より具体的には、第1内部制御部41は第1抵抗R1の両端電圧を所定の増幅率で増幅し、その値と所定の指定値とを比較する。第1内部制御部41は、両者の値が一致するよう、四つの第1スイッチング素子Q11〜Q14を制御する。たとえば、前者が後者より小さい場合、デューティ比を上げ、その逆の場合、デューティ比を下げるよう制御する。このフィードバック制御は、電源装置100p1内で実行される制御である。
負荷200の状態を示すステータス情報、たとえば、モータの位置、速度、回転数、脱調の有無などは、図示しないセンサにより検出され、外部制御部300に出力される。外部制御部300は、当該ステータス情報をもとに、それぞれの測定値を目標値に近づけるための制御信号を第1内部制御部41に出力する。第1内部制御部41は、その制御信号に応じて、四つの第1スイッチング素子Q11〜Q14を制御する。このフィードバック制御は、負荷200も含む系の制御である。
第1電流検出部21は、第1電流アンプ部11から出力される電流を検出し、第1サーマル保護部31に出力する。たとえば、カレントセンサを用いて直接、電流を検出してもよい。第1サーマル保護部31は、第1電流検出部21により検出された出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較する(上記式1参照)。第1サーマル保護部31は、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させ、第1内部制御部41に出力する。第1内部制御部41は、当該アラーム信号を受けると、四つの第1スイッチング素子Q11〜Q14を制御して、第1電流アンプ部11から負荷200への電流供給を制限または停止させる。
本電源装置100p1のように電流制御型の電源装置では、接続される負荷200の種類により負荷電圧が変化するため、電流を二乗して時間積分することにより、発熱量(すなわち、消費エネルギ)を推測する。積分時間は、設計者により設定される。
上記式1の閾値Xは、第1電流アンプ部11および負荷200の仕様により決定される。第1サーマル保護部31は上記演算値と、第1電流アンプ部11用の閾値および負荷200用の閾値のそれぞれと比較してもよいが、両閾値のうち低い方とのみ比較してもよい。
図2は、多チャンネル出力型の電源装置100p2の構成例を示す図である。なお、負荷200および外部制御部300は省略して描いている。当該電源装置100p2は、それぞれ独立に電流を外部出力可能な複数の電流アンプ部を備える。図2では、第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12を備える。すなわち、図1に示した電源装置100p1が二つ搭載された電源装置100p2である。したがって、電源装置100p2には、当該第1抵抗R1、第1電流検出部21、第1サーマル保護部31および第1内部制御部41に加えて、それらにそれぞれ対応する、第2抵抗R2、第2電流検出部22、第2サーマル保護部32および第2内部制御部42が搭載される。
また、第2電流アンプ部12は、第1電流アンプ部11と同様に、第2インバータ部12aおよび第2平滑化部12bを含む。第2インバータ部12aは、第2−1スイッチング素子Q21、第2−2スイッチング素子Q22、第2−3スイッチング素子Q23および第2−4スイッチング素子Q24によるフルブリッジ回路により形成される。第2平滑化部12bは、第2−1コイルL21、第2−2コイルL22および第2容量C21を含む。
図2に示す電源装置100p2では、図1に示した電子サーマル保護機能を、第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32によりそれぞれ個別に実行している。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電源装置100aの構成を示す図である。実施の形態1に係る電源装置100aは、あるチャンネルのサーマル保護判定用の閾値を、別のチャンネルの出力状態に応じて補正する機能を備える。すなわち、サーマル保護部は、ある電流アンプ部において使用される閾値を、別の電流アンプの出力電流に応じて、変更する。より具体的には、ある電流アンプ部の出力電流から得られる演算値と比較すべき閾値を、別の電流アンプ部の出力電流から得られる演算値に応じて、変更する。通常、あるチャンネルに電流が流れると、その電流による発熱が別のチャンネルに伝搬するため、そのチャンネルの閾値を下げる方向に作用する。
以下、図1、2と共通する構成および動作の説明を省略し、それらと異なる構成および動作について説明する。実施の形態1では、第1サーマル保護部31は、第2サーマル保護部32から伝達される上記演算値に応じて、自己の閾値を変更する。同様に、第2サーマル保護部32は、第1サーマル保護部31から伝達される上記演算値に応じて、自己の閾値を変更する。
以下、上記閾値の変更例について説明する。第1チャンネル(第1電流アンプ部11の出力電流路)用のサーマル保護判定式を下記式2に示し、第2チャンネル(第2電流アンプ部12の出力電流路)用のサーマル保護判定式を下記式3に示す。
−K∫I dt<∫I dt …(式2)
(X=第1チャンネル用の基本閾値、I=第1チャンネル電流、K=係数)
−K∫I dt<∫I dt …(式3)
(X=第2チャンネル用の基本閾値、I=第2チャンネル電流)
このように、第1チャンネル用の判定閾値は、第1チャンネル用の基本閾値Xから、第2チャンネルの上記演算値(∫I dt)に係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。第2チャンネルについても同様である。当該係数Kは設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
多チャンネル出力型の電源装置では、複数のチャンネルの発熱部品が一つのヒートシンクに実装されることが多い。たとえば、本実施の形態では、第1−1スイッチング素子Q11、第1−2スイッチング素子Q12、第1−3スイッチング素子Q13、第1−4スイッチング素子Q14、第2−1スイッチング素子Q21、第2−2スイッチング素子Q22、第2−3スイッチング素子Q23および第2−4スイッチング素子Q24が一つのヒートシンクに実装される。したがって、多チャンネル出力型の電源装置では、あるチャンネルの出力状態が他のチャンネルに熱的影響を及ぼすケースが多くなる。なお、ヒートシンクを通じた直接的な影響以外にも、周囲温度の変化を通じた間接的な影響を受けることもある。
この点、実施の形態1によれば、他のチャンネルの発熱の影響を考慮して、自己のチャンネル用のサーマル保護判定閾値を適応的に変化させることにより、当該判定閾値を適正な水準に維持することができる。したがって、多チャンネル出力型の電源装置に搭載される電子サーマル保護機能を最適化することができ、電子部品や負荷の熱損を抑制することができる。
図4は、本発明の実施の形態2に係る電源装置100bの構成を示す図である。実施の形態2に係る電源装置100bは、電源装置100b内部の温度に応じて、サーマル保護判定の閾値を補正する機能を備える。実施の形態2に係る電源装置100bは、図2に示した電源装置100p2に、一つの温度検出部50が追加された構成である。温度検出部50は、電源装置100b内部の温度を検出し、第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32に出力する。温度検出部50は、電源装置100b内に共通に設置されたヒートシンクの温度を検出してもよい。また、電源装置100bの内外にファンが搭載される場合、電源装置100b内の風下側の所定の位置に設置され、その位置の温度を検出してもよい。
第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32は、温度検出部50により検出された温度に応じて、第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12の出力電流からそれぞれ得られる演算値と比較すべきそれぞれの閾値を変更する。
以下、上記閾値の変更例について説明する。ここでは、温度検出部50が、共通に使用されるヒートシンクの温度を検出する例を想定する。第1チャンネル用のサーマル保護判定式を下記式4に示し、第2チャンネル用のサーマル保護判定式を下記式5に示す。
−K<∫I dt …(式4)
(X=第1チャンネル用の基本閾値、I=第1チャンネル電流、K=係数、T=ヒートシンク温度)
−K<∫I dt …(式5)
(X=第2チャンネル用の基本閾値、I=第2チャンネル電流)
このように、第1チャンネル用の判定閾値は、第1チャンネル用の基本閾値Xから、ヒートシンク温度Tに係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。第2チャンネルについても同様である。当該係数Kは設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
以上説明したように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。それに加え、温度検出部50を追加することにより、電源装置100b内部の温度を直接検出することができるため、電子サーマル保護機能の精度をさらに向上させることができる。
図5は、本発明の実施の形態3に係る電源装置100cの構成を示す図である。実施の形態3は、実施の形態1、2のように多チャンネル出力型の電源装置に限ることなく単チャンネル出力型の電源装置にも適用可能である。以下、説明を単純化するため、単チャンネル出力型の電源装置を例に説明する。
実施の形態3に係る電源装置100cは、電源装置100cの内外の複数箇所の温度に応じて、サーマル保護判定閾値を補正する機能を備える。実施の形態3では、電源装置100cの内外を問わず、それぞれ異なる複数の位置に温度検出部が設置される。当該電源装置100cは、図1に示した電源装置100p1に、第1温度検出部51および第2温度検出部52が追加された構成であり、その外部に設置された第3温度検出部53から温度情報を取得可能な構成である。
ここで、第1温度検出部51は主に、第1−1スイッチング素子Q11、第1−2スイッチング素子Q12、第1−3スイッチング素子Q13および第1−4スイッチング素子Q14の温度を検出する。第2温度検出部52は主に、第1−1コイルL11および第1−2コイルL12の温度を検出する。第3温度検出部53は主に負荷200の温度を検出する。
第1サーマル保護部31は、第1温度検出部51、第2温度検出部52および第3温度検出部53により検出された温度のうちの最も高い温度に応じて、第1電流アンプ部11の出力電流から得られる演算値と比較すべき閾値を変更する。
以下、上記閾値の変更例について説明する。まず、第1−1コイルL11および第1−2コイルL12の温度が一番高い場合のサーマル保護判定式を下記式6に示す。
X−K<∫Idt …(式6)
(X=基本閾値、I=電流、K=係数、T=コイル温度)
この場合、判定閾値は基本閾値Xから、コイル温度Tに係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。当該係数Kは設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
つぎに、負荷200であるモータの温度が一番高い場合のサーマル保護判定式を下記(式7)に示す。
X−K<∫Idt …(式7)
(K=係数、T=モータ温度)
この場合、判定閾値は基本閾値Xから、モータ温度Tに係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。当該係数Kは設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
一般的に電源装置内には複数の発熱部品が設置されており、電流供給している負荷条件など動作環境によりどの部品の発熱量が大きくなるかが異なってくる。この点、実施の形態3によれば、電源装置100c内部の部品温度、負荷温度など、複数箇所の温度を検出し、最も高い温度に達している電子部品または負荷の温度に応じて、サーマル保護判定閾値を適応的に変化させる。これにより、よりきめ細かな電子サーマル保護機能を実現することができる。
つぎに、実施の形態4について説明する。実施の形態4は実施の形態3を前提条件とする。実施の形態4では、上記演算値を算出する際の積分時間を補正する。第1サーマル保護部31は、第1温度検出部51、第2温度検出部52および第3温度検出部53により検出された温度のうちの最も高い温度に応じて、上記演算値を算出するための積分時間を変更する。
以下、上記積分時間の変更例について説明する。まず、最も高い温度に達している部材が、第1−1コイルL11および第1−2コイルL12である場合のサーマル保護判定式を下記式8に示す。
Figure 2011234525
(X=基本閾値、I=電流、K=係数、T=コイル温度、tl=コイル用の積分時間)
この場合、判定閾値は基本閾値Xから、コイル温度Tに係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。また、上記演算値は電流Iの二乗をコイル用の積分時間tl、積分した値に設定される。当該係数Kおよびコイル用の積分時間tlは、設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
つぎに、最も高い温度に達している部材が、モータである場合のサーマル保護判定式を下記式9に示す。
Figure 2011234525
(K=係数、T=モータ温度、tm=モータ用の積分時間)
この場合、判定閾値は基本閾値Xから、モータ温度Tに係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。また、上記演算値は電流Iの二乗をモータ用の積分時間tm、積分した値に設定される。当該係数Kおよびモータ用の積分時間tmは、設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
電子部品や負荷の種類によって温度上昇の時定数が異なる。実施の形態4では、最も高い温度に達している部材の温度上昇の時定数に応じて、上記演算値を算出する際の積分時間を変更することができる。これにより、さらにきめ細かな電子サーマル保護機能を実現することができる。
図6は、本発明の実施の形態5に係る電源装置100dの構成を示す図である。実施の形態5も、実施の形態1、2のように多チャンネル出力型の電源装置に限ることなく単チャンネル出力型の電源装置にも適用可能である。以下、説明を単純化するため、単チャンネル出力型の電源装置を例に説明する。
実施の形態6に係る電源装置100dは、第1電流アンプ部11に入力される入力電圧に応じて、サーマル保護判定閾値を補正する機能を備える。当該電源装置100dは、図1に示した電源装置100p1に、入力電圧検出部60が追加された構成である。入力電圧検出部60は、第1電流アンプ部11に入力される入力電圧を検出し、第1サーマル保護部31に出力する。第1サーマル保護部31は、入力電圧検出部60により検出された入力電圧に応じて、第1電流アンプ部11の出力電流から得られる上記演算値と比較すべき閾値を変更する。
以下、上記閾値の変更例について説明する。入力電圧を検出する場合のサーマル保護判定式を下記(式10)に示す。
X−KIN <∫Idt …(式10)
(X=基本閾値、VIN=入力電圧、K=係数)
この場合、判定閾値は基本閾値Xから、入力電圧VINの2乗に係数Kを掛けた値を減算した値に設定される。当該係数Kは設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。
第1電流アンプ部11が出力する電流が同じでも、第1電流アンプ部11に入力される電圧が異なると、電子部品の発熱状況も異なってくる。実施の形態5では、第1電流アンプ部11に入力される入力電圧を考慮して、サーマル保護判定閾値を適応的に変化させることにより、当該判定閾値を適正な水準に維持することができる。したがって、電子サーマル保護機能を最適化することができる。
図7は、本発明の実施の形態5の変形例に係る電源装置100eの構成を示す図である。当該変形例は、図2に示した多チャンネル出力型の電源装置p2に入力電圧検出部60を追加した構成である。入力電圧検出部60は、第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12に共通に入力される入力電圧を検出し、第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32に出力する。第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32は、上記式10を用いて説明した処理を実行する。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
たとえば、実施の形態1〜5に示したサーマル保護用判定式の閾値変更処理を、任意に複数組み合わせて使用することができる。その場合、第1サーマル保護部31および第2サーマル保護部32は、上記式1〜式10により算出された複数の判定閾値のうち、最も小さな閾値を採用すればよい。
また、第1電流アンプ部11および第2電流アンプ部12は、スイッチング構成に限ることなく、アペアンプを用いたアナログ電流アンプであってもよい。
100p1,100p2,100a,100b,100c,100d,100e 電源装置、 11 第1電流アンプ部、 12 第2電流アンプ部、 11a 第1インバータ部、 11b 第1平滑化部、 12a 第2インバータ部、 12b 第2平滑化部、 Q11 第1−1スイッチング素子、 Q12 第1−2スイッチング素子、 Q13 第1−3スイッチング素子、 Q14 第1−4スイッチング素子、 Q21 第2−1スイッチング素子、 Q22 第2−2スイッチング素子、 Q23 第2−3スイッチング素子、 Q24 第2−4スイッチング素子、 L11 第1−1コイル、 L12 第1−2コイル、 C11 第1容量、 L21 第2−1コイル、 L22 第2−2コイル、 C21 第2容量、 R1 第1抵抗、 21 第1電流検出部、 31 第1サーマル保護部、 41 第1内部制御部、 Vc 直流電源、 200 負荷、 300 外部制御部、 R2 第2抵抗、 22 第2電流検出部、 32 第2サーマル保護部、 42 第2内部制御部、 50,51,52,53 温度検出部、 60 入力電圧検出部。

Claims (5)

  1. それぞれ独立に電流を外部出力可能な複数の電流アンプ部と、
    前記複数の電流アンプ部のそれぞれの出力電流を検出する複数の電流検出部と、
    前記複数の電流検出部により検出された出力電流をそれぞれ二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、を備え、
    前記サーマル保護部は、ある電流アンプ部において使用される閾値を、別の電流アンプの出力電流に応じて、変更することを特徴とする電子サーマル保護機能付き電源装置。
  2. それぞれ独立に電流を外部出力可能な複数の電流アンプ部と、
    前記複数の電流アンプ部のそれぞれの出力電流を検出する複数の電流検出部と、
    前記複数の電流検出部により検出されたそれぞれの出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値とそれぞれの閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、
    本電子サーマル保護機能付き電源装置内の温度を検出する温度検出部と、を備え、
    前記サーマル保護部は、前記温度検出部により検出された温度に応じて、前記複数の電流アンプ部の出力電流からそれぞれ得られる前記演算値と比較すべきそれぞれの閾値を変更することを特徴とする電子サーマル保護機能付き電源装置。
  3. 電流アンプ部と、
    前記電流アンプ部の出力電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部により検出された出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、を備え、
    前記サーマル保護部は、複数の箇所に設置された複数の温度センサにより検出される複数の温度のうちの最も高い温度に応じて、前記閾値を変更することを特徴とする電子サーマル保護機能付き電源装置。
  4. 前記サーマル保護部は、前記複数の温度のうちの最も高い温度に応じて、前記演算値を算出するための積分時間を変更することを特徴とする請求項3に記載の電子サーマル保護機能付き電源装置。
  5. 電流アンプ部と、
    前記電流アンプ部の出力電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部により検出された出力電流を二乗して所定の時間単位で積分し、得られた演算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者を超えたときアラーム信号を発生させるサーマル保護部と、
    前記電流アンプ部に入力される入力電圧を検出する入力電圧検出部と、を備え、
    前記サーマル保護部は、前記入力電圧検出部により検出される入力電圧に応じて、前記閾値を変更することを特徴とする電子サーマル保護機能付き電源装置。
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