以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る遊技システム1は、遊技店内に設置された複数の遊技機10と、遊技機10毎に対応して設けられ各種情報を表示可能な表示部である操作表示装置20と、遊技店内に設置され前記遊技機10からの情報を含む各種情報を管理する管理装置である上位サーバ100と、を備えて成る。
図1は、遊技システム1を含む関連設備のシステム構成図である。
図1に示すように、遊技システム1は、遊技店に構築された遊技システムLAN(遊技店内上位コンピュータ)2、遊技機システムLAN(遊技店内端末装置)3、設備メーカシステムLAN4を包含するように構成されており、それぞれ互いに通信可能に接続されている。
遊技システムLAN2には、外部ネットワークとも通信可能に接続された上位サーバ100、ホールコンピュータ110、景品管理機120等が主として接続されている。また、遊技機システムLAN3には、前記上位サーバ100の他、複数の遊技機10毎に対応して設置された端末機であるカードユニット(CRユニット)30、各遊技機10毎に付設された呼出ランプ14、遊技店内にそれぞれ設置された精算機130、POS160、情報表示端末機170等が接続されている。前記呼出ランプ14は、カードユニット30と通信可能に接続されている。
設備メーカシステムLAN4には、前記ホールコンピュータ110や前記景品管理機120の他、前記精算機130に設けられた端末コンピュータ131、貨幣金庫140に設けられた端末コンピュータ141、紙幣搬送装置150に設けられた端末コンピュータ151、各遊技機10毎に付設された端末コンピュータ15、前記POS160、前記情報表示端末機170等が接続されている。遊技機10の端末コンピュータ15は、前記呼出ランプ14を介してカードユニット30と通信可能に接続されている。
また、前記上位サーバ100は、遊技店外における遊技機メーカ91、カードユニットメーカ92、カード会社93、チップメーカ94、セキュリティーセンター95、それに鍵管理センター96に、それぞれ設置された管理サーバ(図示せず)に対して、遊技店外の遊技機システムLAN90を介して互いに通信可能に接続されている。なお、図1中では遊技店内に、遊技機10とカードユニット30を2セットずつしか図示していないが、実際には多数のセットが設置されるのが一般的である。
図2は、遊技機10および操作表示装置20を示す正面図である。
本実施の形態に係る遊技機10は、いわゆる封入式遊技機であり、遊技媒体である遊技球を機内に所定数(例えば20個)だけ予め封入した状態で、遊技機10毎に対応して設置された端末機であるカードユニット(CRユニット)30により入力された有価価値情報(球貸度数)に応じた持球数(遊技価値)を基に、封入してある遊技球を発射して遊技を行うパチンコ機である。
遊技機10は、遊技者の発射操作量に応じて遊技球を発射させる発射操作装置40と、該発射操作装置40の発射操作量を検出する発射操作量検出手段とを備えており、これらの詳細は後述する。遊技機10は、所定の発射位置に導かれた遊技球を遊技盤面11上にある遊技領域に発射して遊技を行うものであり、遊技領域を経た遊技球を回収して前記発射位置に再び導くことにより、遊技球を循環させて使用するように構成されている。遊技盤面11上に発射された遊技球は、遊技領域を落下する過程で、各種入賞口に入賞すればセーフ球として回収され、何れの入賞口にも入賞しなければアウト球として回収される。
遊技機10の本体正面部において、遊技盤面11の下側には、遊技機10毎に対応して設けられて「表示部」である操作表示装置20が配置されている。操作表示装置20は、タッチパネル式の表示画面21を備え、詳しくは後述するが各種情報を表示可能に構成されている。また、操作表示装置20の向かって右側には、遊技者が遊技球の発射操作を行う発射ハンドル12が設けられている。さらに、操作表示装置20の上側には、遊技者の持球数を表示するための持球数表示器13が設けられている。その他、図2中では省略したが、遊技機10の本体正面部の適所には、図3に示すが、LEDを発光源とする装飾表示LED232、効果音等を出力するスピーカ233、遊技者が外部操作を行う演出操作スイッチ234等が設けられている。
図2中では図示省略したが、遊技盤面11上には、略円形の遊技領域を区画するガイドレールが設けられ、発射された遊技球はガイドレールに沿って遊技領域の上方へ導かれる。遊技領域は、発射された遊技球が上方から落下しつつセーフまたはアウトの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、各種入賞口に遊技球が入賞してセーフ球となる場合は、入賞口の種類に応じて予め設定されている所定数の遊技球のデータが賞球として遊技者の持球数に加算される。また、遊技領域には、変動表示ゲームを行うための表示装置231(図3参照)が設けられている。
各種入賞口には、遊技球の入賞により表示装置231で変動表示ゲームを実行する権利を確保する始動入賞口、特別遊技状態として開閉動作を行う大入賞口等がある。表示装置231は、例えばLCD(液晶表示器)から構成され、変動表示ゲームに関連した数字や文字等の識別情報(特図という)を含む各種画像を変動表示するものである。なお、表示装置231は、LCD(液晶表示器)以外でも、各種画像を表示可能なものであれば良く、他に例えば、CRT(陰極線管)表示器、有機ELディスプレイ表示器等を採用して構成してもかまわない。
前記変動表示ゲームは、始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき開始され、基本的には表示装置231の表示画面に、左側、右側、中央と横3列に識別情報である特図が表示され、各列毎に特図がスクロール変動し、所定時間が経過すると各列毎に1つずつ任意の特図が停止確定する。変動表示ゲームの実行中には、特図の変動表示に合わせて、キャラクタ画像や背景画像等も表示装置231に適宜表示される。なお、変動表示する特図は横3列に限られるものではなく、他に例えば、縦横に複数ずつ並べてマトリクス状に変動表示させても良い。
前記変動表示ゲームに関して、その開始から表示結果が確定するまでの演出表示態様には、変動時間や表示内容がそれぞれ異なる複数種類の変動パターンが予め用意されている。各変動パターン毎に、変動表示ゲームの表示結果として、大当たりに相当する特別結果態様が確定することに対する信頼度が異なるように設定されている。各変動パターンは、後述する図3に示す遊技制御装置201から送信される制御コマンドに基づき演出制御装置203により表示制御されるように設定されている。
前記演出表示態様の何れの変動パターンに関しても、前記変動表示ゲームの表示結果として停止確定した特図が、予め定めた特定の組み合わせ(例えば「333」等と全て同一種類に揃った状態)となった場合が「特別結果態様(アタリ)」と定められている。また、特別結果態様が確定する前に、特別結果態様となる特図の組み合わせのうち、1つの特図を除く他の特図が特別結果態様となる組み合わせとなり、前記1つの特図が未確定である状態が「リーチ表示態様」に相当する。
前記変動表示ゲームの表示結果が最終的に特別結果態様に確定すると、前記大入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生するように設定されている。一方、変動表示ゲームの表示結果が、最終的に前記特別結果態様に確定しなかった場合は、「外れ表示結果(ハズレ)」に該当し、特別遊技状態は発生しない。なお、変動表示ゲームに用いる特図は、数字や記号等の単純な図柄に限定されるものではなく、例えば特定のキャラクタを模したものを用いても良い。
また、前記変動表示ゲームの表示結果が、特図のうち確変図柄(例えば奇数図柄「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)の何れかで全て同一種類に揃う特別結果態様(確率変動大当たり)に確定した場合には、高確率状態を伴う特別遊技状態が発生することになる。すなわち、確変図柄で揃った特別結果態様(確率変動大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、次回の特別遊技状態が発生するまで、変動表示ゲームの表示結果が特別結果態様に確定する大当たり確率が高確率に変化する。
このように、通常の遊技状態(低確率状態)に比べて、特別結果態様に確定する大当たり確率が高まった遊技状態が、確変状態(または「高確率状態」、「確変モード」ともいう)である。なお、この確変状態は、所定回数を限度に終了するようにしても良いし(所謂、ST)、特別遊技状態終了後に開始される確変状態における変動表示ゲームが実行される毎に、当該確変状態が終了するか否かの判定を行う(所謂、転落抽選)ようにしても良い。また、確変状態中には、表示装置231における変動表示ゲームの変動時間が短縮される時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」ともいう)も併せて発生するように設定されている。
一方、前記変動表示ゲームの表示結果が、特図のうち非確変図柄(例えば偶数図柄「0」、「2」、「4」、「6」、「8」)の何れかで全て同一種類に揃う特別結果態様(非確率変動大当たり)に確定した場合には、確変状態を伴わない特別遊技状態が発生することになる。ここで非確変図柄で揃った特別結果態様(非確率変動大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後も、所定回数(例えば100回)を限度に、次回以降の変動表示ゲームの変動時間が短縮される時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」ともいう)も併せて発生するように設定されている。なお、上述同様、普図変動表示の変動時間が短縮されるように設定しても良いし、第2始動入賞口の一対の開閉部材が開いた状態となる時間が延長されるように設定しても良い。
前記変動表示ゲームの実行中あるいは前記特別遊技状態の発生中に、前記始動入賞口に遊技球が入賞した場合には、変動表示ゲームを実行する権利が保留として獲得され、現在進行中の変動表示ゲーム等が終了した後、保留されていた権利が順次消化される。変動表示ゲームの保留数は、例えば最大で4個と設定されており、実際の保留数は遊技者が目視で確認できるように、図3に示す一括表示装置221によって表示される。なお、一括表示装置221は、図2中では図示省略したが、一般には遊技盤面11上における遊技領域の外側に7セグメントLED等によって設けられている。
また、図1に示すように、遊技機10には、呼出ランプ14が本体上部に設けられている。呼出ランプ14は、端末コンピュータ15に接続されている他、各遊技機10毎に付設されたカードユニット30に通信可能に接続されている。呼出ランプ14は、遊技店の店員を呼び出すためのボタンを備える他、対応する遊技機10における前述した特別遊技状態等の発生を報知したり、遊技機10から出力された遊技情報を表示できるように構成されている。
遊技機10は、後述する発射操作装置40の発射操作量、および遊技者の発射操作に基づく遊技によって得られる遊技情報を、それぞれ出力する「情報出力手段」として、図3に示す外部情報端子板205およびカードユニット接続端子板206を備えている。遊技機10は、対応するカードユニット30に外部情報端子板205およびカードユニット接続端子板206を介して接続され、カードユニット30に対して各種遊技情報を出力する。カードユニット30は、遊技店内に構築された遊技機システムLAN3を介して上位サーバ100やホールコンピュータ110に接続されており、各遊技機10から出力された各種遊技情報は、これらに送信されるように構成されている。
外部情報端子板205は、遊技機10側とカードユニット30側との配線接続のための基板であり、遊技機10側からカードユニット30側へ一方的に情報を出力するのみで、カードユニット30側から遊技機10側への入力はないものである。特に、外部情報端子板205は、遊技機10からの遊技情報をカードユニット30を経由してホールコンピュータ110へ出力するために用いられる。
遊技機10から出力する遊技情報としては、具体的には例えば、入玉信号、賞球信号、スタート信号、大当たり1信号、大当たり2信号、始動口信号等がある。また、カードユニット30からは、売上信号等が出力される。これらの信号は、上位サーバ100やホールコンピュータ110で集計されて、さらに具体的な遊技情報として、例えば、スタート回数、スタート/千円、G値、玉持ち、大当たり出玉平均等のデータとして記憶される。
ここで、入玉信号は、遊技者により遊技機10に発射された遊技球(入玉)数に関する信号である。例えば、入玉10個が1パルスとして出力され、この入玉信号をカウントすることにより、遊技機10に発射された球数の合計である「入玉数(カウント数)」を求めることができる。
賞球信号は、遊技者が遊技により獲得した遊技球、すなわち遊技により各種入賞口に入賞した際に払い出される賞球(出玉)数を特定する信号である。この賞球信号は、各種入賞口に球が入賞して賞球が払い出された結果、例えば賞球10個が1パルスとして出力され、賞球信号をカウントすることにより、遊技機10から払い出された球数の合計である「出玉数」を求めることができる。
スタート信号は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、表示装置231で変動表示ゲームが実行される度に出力される信号(図柄確定信号と同一)である。このスタート信号に基づき、変動表示ゲームの実行回数を示す「スタート回数」が集計される。また、「スタート/千円」とは、千円あたりのスタート回数を示す値である。
大当たり1信号は、特別遊技状態の発生を特定する信号であり、特別遊技状態の期間中に亘って出力される。大当たり2信号は、確変状態の発生を特定する信号であり、確変状態の期間中に亘って出力される。始動口信号は、遊技機10における変動表示ゲームの実行回数ではなく、始動入賞口に遊技球が入賞した数を特定する信号であり、始動入賞口に遊技球が入賞する度に出力される。
また、前記G値とは、特別遊技状態以外での入玉数100発に対する出球数である。前記玉持ちとは、確変状態中における特別遊技状態以外での入玉数100発に対する出玉数である。前記大当たり出玉平均とは、特別遊技状態中における出玉数の平均値である。また、カードユニット30から出力される売上信号は、遊技者が遊技球の貸し出しに指定した遊技カード中の使用金額を特定する信号であり、例えば貸球25個分に相当する100円が1パルスとして出力される。
なお、遊技機10等から出力される遊技情報は、前述した各種信号に限られるものではなく、他に例えば、遊技機10の台番号や機種を特定するコード信号、遊技機10で不正を検出した際に出力される不正信号、特別遊技状態に応じて遊技者に払い出される賞球数が所定数以上になった際に当該遊技機10での遊技を制限するための打止信号、打止信号により打止状態に移行された遊技機10の打止状態を解除するための解除信号、遊技機10内に補給されている遊技球数が減少することに伴う補給信号等がある。
カードユニット接続端子板206も、遊技機10側とカードユニット30側との配線接続のための基板であるが、遊技機10からカードユニット30へ情報を送信するのみならず、カードユニット30から遊技機10への入力も許容する配線接続のための基板である。すなわち、遊技機10とカードユニット30の間の双方から情報の伝達が可能である配線接続のための基板である。
また、カードユニット接続端子板206には、スケーラ基板207(図3参照)からの配線が接続されるようになっており、カードユニット30は、カードユニット接続端子板206を経由しスケーラ基板207を介して操作表示装置20との間で相互に情報伝達が可能な構成になっている。なお、本実施例では、外部情報端子板205とカードユニット接続端子板206を別体で分離した構成としているが、両者を合わせて1つの基板で構成するようにしても良い。
例えば、カードユニット接続端子板206のみを設け、このカードユニット接続端子板206によって遊技機10とカードユニット30との情報の送受信を行い、各々が必要な遊技情報を管理、記憶すると共に、上述のような遊技情報をホールコンピュータ110等へ出力する。また、遊技情報を遊技機10からホールコンピュータ110等へ出力するように構成されていても良い。その場合には、外部情報端子板205によって、遊技情報がカードユニット30ではなくホールコンピュータ110等へ出力される。また、カードユニット30、遊技機10の双方から遊技情報を出力するようにしても良いし、出力する遊技情報を分散させるようにしても良い。
以上のような遊技機10は、カードユニット30とセットとなり、1台単位で設置される単体島を構成したり、複数の遊技機10が列設された遊技機島を構成する。ここで遊技機10が遊技機島を構成する場合、遊技機10は封入式遊技機でなくても良く、島単位で遊技球を循環させたり研磨する機構を設けると良い。また、遊技機10が単体島を構成する場合、遊技機10ごとに遊技球を循環させたり研磨する機構が内部に配設されることになる。
次に、遊技機10に付設されたカードユニット30について説明する。
カードユニット30は、各遊技機10毎に対応して設置され、それぞれ対応した遊技機10と相互に通信可能な「端末機」に相当する。図2に示すように、カードユニット30は、カード投入口31に遊技カード(遊技価値記憶媒体)を挿入して、後述するカードユニット30上での操作により、遊技カードに記録された有価価値(例えば球貸度数)の範囲内で、所定量の球貸し(持球数の増加)を行えるものである。
カードユニット30の前面には、カード投入口31の他に現金投入口32や、各種操作ボタン等が設けられている。現金投入口32は現金を投入可能なもので、所定の紙幣(例えば、1000円、5000円、1万円)を投入することにより、投入紙幣の金額に対応した球貸度数の範囲内で遊技球の貸出し(すなわち球貸し;持球数の増加)が可能となる。なお、現金投入口32に挿入された紙幣は、内部の紙幣識別器(図示せず)に取込まれてその真偽や種別の識別がなされる。
カードユニット30で使用できる遊技カードには、会員以外の一般遊技客も使用できるプリペイドカード(以下、ビジターカードという)に加えて、ハウスカードと称される遊技店独自の会員カードの使用も可能であり、その場合はカード投入口31に遊技カードとしての会員カードを挿入する。このカード投入口31に挿入された会員カードやビジターカードはカードリーダライタ(図示せず)に受付けられ、カードに記録されている情報が読み取られる。本実施例では、会員カードを挿入した場合、会員の暗証番号を入力することを条件に貯球が使用できる。
カード投入口31に挿入された遊技カードに、保有持球数が記録されているときには、保有持球数の一部または全部を遊技持球数に変換して、遊技機10による遊技を行うことが可能となる。また、挿入されたカードが会員カードであり、貯球数がホールコンピュータ110等に記録されている場合には、その貯球数の一部または全部を遊技持球数に変換して遊技機10による遊技が可能となる。
ここで「貯球」とは、後日使用可能なように遊技店に預けられた遊技価値(例えば、遊技球数)であり、一般的に当該遊技店に設置されたホールコンピュータ110等により管理される。一方、「持球」とは、遊技者が遊技店において保有する遊技価値(例えば、遊技球数)であり、未だ遊技店に預けられていない遊技価値である。一般的には、遊技店において当日遊技者が獲得した遊技球を「持球数」と言い、前日以前に遊技者が獲得した遊技球数であって遊技店に預けられた遊技球数を「貯球数」と言う。
次に、図1中に示した他の構成要素について説明する。
上位サーバ100は、通常は遊技店の管理室に設置されており、各カードユニット30を経由して各遊技機10からの各種遊技情報を収集すると共に、遊技機システムLAN90を介して、遊技店外の遊技機メーカ91、カードユニットメーカ92、カード会社93、チップメーカ94、セキュリティーセンター95、それに鍵管理センター96等の管理サーバと接続され、外部からも必要なデータを収集し、各種遊技状態に対応するデータを整理し、遊技店の営業管理を行うものである。
かかる上位サーバ100は、遊技機10からの情報を含む各種情報を管理する「管理装置」に相当し、前記情報出力手段である外部情報端子板205等から出力された発射操作量と遊技情報とを対応させて記憶する「記憶手段」を備えている。ここで記憶手段としては、具体的には例えば、サーバ自体に内蔵のRAMやハードディスクドライブ(HDD)だけでなく、外部接続したハードディスクドライブや、CDの記録媒体に記録するものでも良い。
遊技機メーカ91は、遊技機10を製造するメーカである。この遊技機メーカ91に設置されている管理サーバは、遊技機10に関する所定の情報を出力する機能を有している。カードユニットメーカ92は、カードユニット30を製造するメーカである。このカードユニットメーカ92に設置されている管理サーバは、カードユニット30に関する所定の情報を出力する機能を有している。
カード会社93は、前述した遊技カードを製造するメーカである。このカード会社93に設置されている管理サーバは、遊技カードに関する所定の情報を出力する機能を有している。チップメーカ94は、遊技機10やカードユニット30に搭載する各種制御基板(ICチップ)を製造するメーカである。このチップメーカ94に設置されている管理サーバは、各種制御基板に関する所定の情報を送信したり、書き込み等を行う機能を有している。
セキュリティーセンター95は、例えば遊技機メーカ91によって設立された団体によって運営されるものであり、遊技機10の出荷、設置、移動、廃棄等を監視する役割を担う「第三者機関」である。このセキュリティーセンター95に設置されている管理サーバは、次述する鍵管理センター96と接続され、暗号化された遊技機10毎の機台情報を鍵管理センター96に送信すると共に、送信後は鍵管理センター96から暗号化された遊技機10の認証結果情報や設置情報の受信を行う。
鍵管理センター96は、例えばカードユニットメーカ92によって運営される「第三者機関」である。この鍵管理センター96に設置されている管理サーバは、遊技店に設置されている複数の遊技機10の設置情報を受信し、その認証確認を行う機能を備えており、受信した情報を暗号化するための認証鍵の管理および配信を行う。
ホールコンピュータ110も、前記上位サーバ100と同様に通常は遊技店の管理室に設置されており、各カードユニット30を経由して各遊技機10からの各種遊技情報を収集すると共に、遊技店の各種情報を管理するものである。かかるホールコンピュータ110を、前記上位サーバ100と共に各種情報を管理する「管理装置」としても良い。なお、前記上位サーバ100を省いて、ホールコンピュータ110だけで管理装置や記憶手段を構成しても良い。
景品管理機120は、所定の制御プログラムに従って動作し、会員カードに記録された遊技者の持球数をPOS160で読み取り、遊技者が持球数に応じて、交換を所望する景品を任意に選択して景品交換した景品交換情報を記憶管理するものである。なお、景品の種類には、各種商品である一般景品の他、いわゆる換金用の特殊景品がある。
精算機130は、遊技カードの残価値を精算するものである。精算機130は、遊技カードが投入された場合、残価値を前記ホールコンピュータ110等に問い合わせて、残価値に応じた金額を払い出す。精算機130は、金額の払い出しが完了した後にその旨を前記ホールコンピュータ110等に送信し、前記ホールコンピュータ110等が、当該遊技カードに記録されていた値をクリアすることで精算は完了する。
その他、遊技店内には、遊技機島に付設される貨幣金庫140、紙幣搬送装置150、POS160、それに情報表示端末機170等が設置されているが、これらの構成は一般的であるため詳しい説明は省略する。
図3は、遊技機10の制御系を示すブロック図である。
遊技機10は、制御系の主な構成要素として、遊技制御装置201、払出制御装置202、演出制御装置203、電源装置204を備えている。これらの各装置および図3に示す各電子部品には電源装置204から必要な電源が供給される。なお、図3ないし以下の説明において、「SW」はスイッチを意味し、「SOL」はソレノイドを意味する。また、図面では部材の名称が長い場合に図示しにくいため、適宜短めにして表記(図示)することがある。
先ず、遊技機10の遊技制御装置201の構成と、この遊技制御装置201に接続される機器について説明する。遊技制御装置201は、遊技盤面11に配設されている各種スイッチ、ソレノイド、ランプ等の電気部品(電気式役物)を電気的に制御すると共に、他の制御装置に制御情報を送信し、遊技の進行を統括的に管理制御する主制御装置(主基板)である。かかる遊技制御装置201は、CPU、ROM、RAM、検査装置のための試射試験端子および検査装置接続端子を含む回路基板が、所定のケース内に収納されて構成され、遊技盤面11の裏面側に配設されている。
遊技制御装置201には、磁気センサ211、電波センサ212、振動センサ213からの検出信号が入力される。磁気センサ211は、磁石不正を監視するためのセンサであり、電波センサ212は、電波不正を監視するためのセンサであり、振動センサ213は、振動不正を監視するためのセンサである。なお、ここでの各センサは、それぞれ一般的な構成であるので詳細な説明は省略する。
また、遊技制御装置201には、始動口スイッチ214(図3では始動口SW)、ゲートスイッチ215、入賞口スイッチ216、カウントスイッチ217からの検出信号が入力される。
始動口スイッチ214は、前記始動入賞口に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサである。
ゲートスイッチ215は、遊技領域に設けられた普図始動ゲート(図示せず)を通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
入賞口スイッチ216は、遊技領域に設けられた一般入賞口(図示せず)に対して設けられた同様のセンサであり、一般入賞口がn個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてn個設けられる。なお、各一般入賞口のそれぞれに1個ずつセンサを設けるのではなく、複数の一般入賞口に対して、全体で1個のセンサを設けるようにしても良い。
カウントスイッチ217は、前記大入賞口に入賞した遊技球を検出する同様のセンサである。
これら遊技球を検出する前記各センサ214〜217は、本実施例では近接スイッチであり、ハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の検出信号を出力するように回路構成されている。
また、遊技制御装置201は、入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置202へ送る。払出制御装置202では、遊技制御装置201から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて、入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。また、この賞球数に関する情報は、カードユニット30にも所定のタイミングで出力され、このカードユニット30からホールコンピュータ110へ出力されて管理される。
ここで入賞口とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、あるいは封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞口のことで、始動入賞口、大入賞口、一般入賞口がある。
遊技制御装置201では、入賞に伴う賞球数を例えば下記のように設定している。
大入賞口=13個。始動入賞口=3個。一般入賞口=10個。なお、各入賞に伴う賞球数はこれに限らず、遊技機の仕様等により適宜設定されるものである。
さらに、遊技制御装置201は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置203の他、普電ソレノイド218、大入賞口ソレノイド219および一括表示装置221と接続されている。なお、前述のように遊技機10からホールコンピュータ110へ遊技情報を直接出力するようにした場合には、この遊技制御装置201は、外部情報端子板205にも接続され、遊技制御装置201にて制御している所定の遊技情報(例えば、大当たりに関する情報や図柄変動に関する情報等)を当該外部情報端子板205へ出力するように構成される。
普電ソレノイド218は、始動入賞口にある一対の開閉部材を開閉させるソレノイドであり、大入賞口ソレノイド219は、大入賞口にある扉状の開閉部材を開閉させるソレノイドである。一括表示装置221は、例えばLEDを発光源とする複数の表示器によって構成され、通常は遊技領域の外側に設けられており、表示装置231に表示する変動表示ゲームの元になる表示の他、これらの保留数の表示や遊技状態の表示を行うものである。遊技制御装置201は、これらの普電ソレノイド218、大入賞口ソレノイド219、一括表示装置221に対して、それぞれ必要な制御信号を出力する。
次に、演出制御装置203の構成と、この演出制御装置203に接続される機器について説明する。演出制御装置203は、主制御用マイコン、該主制御用マイコンの制御下で専ら映像制御を行う映像制御用マイコンと、表示装置231への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDPと、各種のメロディや効果音等の出力を制御する音源LSI等を有しているが、細かい構成は省略する。
演出制御装置203は、遊技制御装置201のCPUからの演出制御コマンドを解析し、演出内容を決定して表示装置231の出力映像の内容を制御したり、音源LSIへの再生音の指示をしてスピーカ233を駆動して効果音等を出したり、装飾表示LED232の駆動制御等の処理を実行すると共に、演出操作スイッチ234からの信号に応じて演出内容を決定して演出の制御を行う。
また、演出制御装置203は、スケーラ基板207を介して操作表示装置20との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置203からは演出画面に関する情報等をスケーラ基板207を介して操作表示装置20に送信し、操作表示装置20からは画面上に配置された各種ボタンの操作情報等をスケーラ基板207を介して演出制御装置203に送信する。ここで演出制御装置203は、スケーラ基板207を介して操作表示装置20から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置231の演出内容を決定して演出の制御を行う。
次に、払出制御装置202の構成と、この払出制御装置202に接続される機器について説明する。払出制御装置202は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であって、CPU、ROM、RAM、検査装置のための検査装置接続端子、試射試験端子、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)、エラー表示LEDの他、遊技球の発射を制御する発射制御回路202aを備えている。
払出制御装置202は、前記遊技制御装置201からの信号(払出制御コマンド)に従って、賞球を払い出すための制御を行う(賞球の払い出しは、持球数への加算となる)。一方、払出制御装置202からは、ガラス枠開放スイッチ239や内枠開放スイッチ240が開放を検出したか否かを示す情報をカードユニット30へ送信可能な構成となっている。
CPUは、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出または貸球払出)および持球数の管理に必要な演算処理を行う。ROMは、前記プログラムを格納しており、RAMは、前記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。ここでRAMは、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これに発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくつになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAMは持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
RAMに対しては、停電発生時にも電源を供給するバックアップ電源が供給され(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)、停電があっても、必要な電力が供給し続けられるため、RAMのデータは所定時間(所定日数)保持される構成となっており、これにより、停電復旧時にも、停電発生時の状態から遊技制御を行うことができるようになっている。また、払出制御装置202は、封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置201からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、さらに、球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成となっており、その更新結果を持球数表示器13に表示するようになっている。
また、払出制御装置202は、入賞口への入賞があった場合に、遊技制御装置201から入賞に対応する賞球数コマンドが送られてくるので、この賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。ここで遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAMにおける持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器13に表示する持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。具体的には、内部メモリとしてのRAMは遊技者の持球数の変化を記憶し、これに発射した球を減算し、賞球数を加算し、ファール球を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していく。
試射試験端子は、CPUから得られる封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子および関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技店で使用される払出制御装置202には未実装となる。検査装置接続端子は、例えばフォトカプラを含んで構成され、CPUから得られる払い出しに関連する各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路202aは、払出制御装置202に内蔵される構成であり、払出制御装置202から必要な電源の供給を受けると共に、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路202aは、発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム251の操作(すなわち、発射ハンドル12の回転操作)に従って、発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド253を制御する。なお、発射駆動源はソレノイドの代わりにモータで構成しても良い。その際はモータの回転位置を検出する原点センサを付設する。
また、払出制御装置202には、タッチセンサ254や発射停止スイッチ252からの信号が入力されている。ここでタッチセンサ254は、遊技者が発射ボリューム251を操作する発射ハンドル12にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ252は、遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド255は、払出制御装置202によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ254からの信号は払出制御装置202に入力されている。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合等に、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LEDは、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
また、払出制御装置202は、後述する計数スイッチ256および休憩スイッチ258からの検出信号が入力されると共に、持球数表示器13、計数スイッチLED257および休憩スイッチ有効表示LED259に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器13に対しては、持球数を表示するための制御信号が出力される。計数スイッチLED257および休憩スイッチ有効表示LED259に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
払出制御装置202は、カードユニット接続端子板206を介してカードユニット30と接続され、カードユニット30との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている(詳細は後述する)。また、カードユニット接続端子板206は、スケーラ基板207と接続されており、スケーラ基板207を介してカードユニット30は、操作表示装置20との間で払出制御装置202からの情報を含む各種情報や信号等の入出力が可能である。
従って、カードユニット接続端子板206は、主にカードユニット30と遊技機10側との間およびカードユニット30と操作表示装置20側との間の情報や信号等の入出力に使用される。一方、払出制御装置202は、外部情報端子板205を介してカードユニット30と接続され、カードユニット30に対して払出制御装置202から遊技情報を送信可能になっている。また、カードユニット30は、上位サーバ100と接続されている。従って、外部情報端子板205は、主に遊技機10側からカードユニット30を経由して上位サーバ100やホールコンピュータ110に遊技情報を送信するために使用される。
払出制御装置202からは、外部情報端子板205を介し、カードユニット30に対して、遊技制御装置201からの各種遊技情報および封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報が出力されると共に、払出制御装置202における封入球の制御および遊技球の払出制御における各種の情報、持球数の情報(遊技価値情報)等が出力され、これらの各種情報が、カードユニット30から上位サーバ100等へ出力される。
また、払出制御装置202は、封入球の発射から回収までの処理および球貸し等に関して必要な機器として、研磨モータ241、球抜モータ242、球抜モータ原点センサ243、球抜きスイッチ244(図3では球抜きSW)、およびカードユニット接続端子板206と接続されている。前記したように、払出制御装置202は、カードユニット接続端子板206を介してカードユニット30と接続されており、カードユニット30では、払出制御装置202からの各種情報に基づいて持球数表示器13の制御を管理し、遊技者の持球数(遊技価値)を表示する制御等を行うことが可能になっている。
また、払出制御装置202には、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、発射球検出スイッチ235、アウト球検出スイッチ236、第1封入球検出スイッチ237(図3では封入球検出1SW)、および第2封入球検出スイッチ238(図3では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
発射球検出スイッチ235は、発射ボリューム251(詳細は後述)の操作によって、遊技領域に発射される球を1個ずつ検出するセンサである。アウト球検出スイッチ236は、遊技領域から回収した球(アウト球およびセーフ球の両方を含む)を1個ずつ検出するセンサである。第1封入球検出スイッチ237および第2封入球検出スイッチ238は、図示省略した封入球の循環装置内に配置され、封入球数をチェックするためのものである。
また、払出制御装置202からは、エラー表示LEDに対して所定の異常の場合に信号が出力され、エラーに応じてエラー表示LEDに異常に対応したナンバーが点灯(あるいは点滅)される。さらに、払出制御装置202からは研磨モータ241に対して制御信号が適宜出力され、この制御信号を受けて研磨モータ241は、遊技機10の内部に封入されている封入球を研磨する研磨装置(図示せず)を作動させる。
さらに、払出制御装置202には、ガラス枠開放スイッチ239(図3ではガラス枠開放SW)、内枠開放スイッチ240(図3では内枠開放SW(夜間監視手段))が接続されている。ガラス枠開放スイッチ239は、遊技機10の遊技盤面11を覆うガラス枠が開放されていることを検出するセンサであり、内枠開放スイッチ240は、遊技機10の内枠が開放されていることを検出するセンサである。
次に、電源装置204は、交流電源からDC32V、DC12V,DC5V等の直流電圧を生成し、遊技制御装置201、演出制御装置203、払出制御装置202や図3中に示す各電子部品には、それぞれ必要な電源を供給すると共に、電源スイッチおよびRAMクリアスイッチを備えている。
ここで、遊技機10における電源装置204から通常時(遊技機10に電源が供給されている時)に供給する電源を主電源といい、主電源は、遊技制御装置201を含む遊技機10の各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。また、電源装置204には、主電源の他に遊技機10の電源が遮断された状態の時(つまり、主電源遮断時)に、遊技制御装置201のRAMや内枠開放スイッチ240に供給するバックアップ電源手段(図示せず)が備えられている。
次に、遊技者の発射操作量に応じて遊技球を発射させる発射操作装置40について説明する。発射操作装置40は、前述した発射制御回路202aを含む払出制御装置202によって制御され、遊技球の発射が許可されている状態でのみ遊技球を発射することができる装置である。かかる発射操作装置40は、遊技者が直接操作する前記発射ハンドル12、この発射ハンドル12の内部に搭載されて遊技球の発射勢を調整する前記発射ボリューム251、それに前記発射停止スイッチ252、発射ソレノイド253、タッチセンサ254の他、発射ソレノイド253によって駆動されて球を打ち出す発射杆41(図6(a)参照)等を有して成る。
前記発射杆41の先(杵先)に発射位置があり、当該位置は発射通路42(図6(a)参照)の基端にある。発射位置には、前記球送りソレノイド255の駆動によって球が1個ずつ送られる。本実施例では、図2において、遊技機10の向かって右下、すなわち発射ハンドル12付近に発射位置を設定しているが、これに限らず、遊技機10に向かって左上を発射位置として設定しても良い。こうすることで、ファール球(発射勢が弱く、発射されたにもかかわらず戻ってきた遊技球)の発生を防止することができる。
遊技球の発射が禁止されている状態では、例えば発射位置に遊技球があり遊技者が発射ハンドル12を操作しても遊技球は発射されない。発射ハンドル12の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、払出制御装置202および発射制御回路202aは球送りソレノイド255を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
図4は、発射操作装置40における発射強度(発射操作量)を検出する説明図である。図4に示すように、発射ハンドル12の内部には、前述の発射ボリューム251が搭載されている。発射ボリューム251は可変抵抗器であり、発射ハンドル12の外装部位である操作部12aを回転させることで、発射ボリューム251の抵抗値が変化する。具体的には、発射ボリューム251の両端に電圧を与え、操作部12aの回転操作により発射ボリューム251の両端の間を端子が移動すると、当該移動した位置により、両端に与えた電圧を分圧した電圧を前記発射制御回路202aへと出力し、遊技球の飛距離を変化させるように構成されている。
発射ハンドル12の操作を止める(発射ハンドル12から手を離す)と、図示省略した機械的な機構により、図4(a)に示す操作部12aの初期位置まで、発射ハンドル12は戻るようになっている。発射ハンドル12は、遊技者の操作により、図4(b)に示す操作部12aの最大回転位置まで変化することができるように設定されている。このように、操作部12aは、機構上、図4(a)と図4(b)の間で変化するようになっており、図4(a)の位置では発射できず、図4(b)の位置では、遊技領域の右上の位置まで遊技球が最速で最大限に飛ぶようになっている。
発射ハンドル12の内部の発射ボリューム251は、操作部12aの回転操作により、VCCとGNDとの分圧電圧を発射制御回路202aへ出力するように設定されている。具体的には、発射ボリューム251の両端にVCC(5V)とGND(0V)を与え、操作部12aの回転操作により0V〜5Vの範囲で、発射制御回路202aへ電圧を出力する。図4(a)に示す状態では0Vが出力され、図4(b)に示す状態では5Vが出力されるが、その逆でも良い。
図4(c)は、発射ハンドル12を操作していない状態と発射ハンドル12を操作して最大位置となった状態を示しており、その操作角度(量)は約120度となっている。この操作角度と0〜5Vに変化する電圧は対応しており、操作角度(あるいは電圧)を発射操作装置40の発射操作量と定義する。具体的には、5Vを120で割算すると、約0.0417Vとなり、約0.0417Vが出力されると操作部12aを1度変化させたことと同じになる。
この約0.0417V=1度を基準とし、操作部12aを操作したことで出力される電圧を前記約0.0417Vで割算すると操作角度を求めることができ、この算出した操作角度が発射操作装置40の発射操作量に相当し、発射制御回路202aによって検出されることになる。ここで発射制御回路202aは、発射操作装置40の発射操作量を検出する「発射操作量検出手段」に相当する。ここで検出された操作角度(発射操作量)は、当該操作時における遊技情報と共に、前記外部情報端子板205(図3参照)を介して上位サーバ100等に出力される。
このように出力された操作角度(発射操作量)は、当該操作時における遊技情報と対応付けられて、前記上位サーバ100の記憶手段に記憶され、また、後述する操作表示装置20に目視で比較可能なデータとして表示される。なお、上位サーバ100に限らず、ホールコンピュータ110の記憶手段でも記憶するように設定すると良い。ここで操作角度に関しては、具体的には例えば、2.085Vが出力されると、発射制御回路202aでは操作部12aが50度変化していることを算出し、操作角度50度として記憶される。
なお、発射操作量を示す値として、操作角度の代わりに操作距離(量)としても良い。操作部12aは円周上を移動しているので、上記角度を求めてから円弧の長さを求めれば良い。また、他の発射操作量として、発射ソレノイド253にかかる電流を測定し、この電流量を発射操作量と定義しても良い。あるいは、発射制御回路202aを制御する電圧、パルス幅等を同様な仕法で求め、これらを発射操作量と定義しても良い。
次いで、図5は、発射操作装置40における発射速度(発射操作量)を検出する原理の説明図である。図5(a)は、遊技球aが検出位置Aから検出位置Bに移動する際の速度を測定する原理回路図であり、図5(b)は、遊技球aがa1からa3に移動した際の測定Aと測定Bから出力される波形図である。図5(a)に示す原理回路は、発光素子Aから光を受光素子Aに向け照射させ、その間を物体が通過する際に光を遮断することで検出する透過型のフォトセンサを備えている。発光素子Aと受光素子Aは一対となっており、同様に、発光素子Bと受光素子Bが一対となる別のフォトセンサを備えている。
各フォトセンサの間を遊技球aが通過すると、その遊技球aの通過に伴い光が遮断されている間の測定A、Bの出力は、それぞれハイレベルとなる。遊技球aが図中のa1からa3に移動すると、測定Aからは波形Aが出力され、測定Bからは波形Bが出力される。ここで波形Aの立ち上がりから波形Bの立ち上がりまでが、検出位置Aから検出位置Bまでにかかった時間である。なお、時間の測定は、波形の立ち下がりから立ち下がりまでにかかる時間としても良い。
そして、遊技球aの速度の算出は、検出位置Aから検出位置Bに移動する時間で算出することができる。すなわち、速度=距離÷時間であるため、検出位置Aから検出位置Bまでの距離が5cm、検出位置Aから検出位置Bまでに移動した時間が100msであれば、5cm÷100ms=時速1.8Km(秒速0.5m)となる。なお、遊技球aを検出する手段として透過型のフォトセンサを例にしたが、他に反射型の光センサ、近接センサ、磁気センサ等と遊技球を検出できるセンサであれば何でも良い。
図5(c)は、速度表示のフローチャートを示している。前述した2つのフォトセンサ等、球を検出する2つの球検出センサ1,2は、それぞれ図3に示す演出制御装置203に接続される。この演出制御装置203に各球検出センサ1,2からの検出信号は入力されて、遊技球の速度が算出される。よって、遊技球の速度を発射操作量と定義する場合は、演出制御装置203が発射操作装置40の発射操作量を検出する「発射操作量検出手段」に相当する。また、算出された遊技球の速度(発射操作量)は、当該速度の算出時における遊技情報と共に、前記カードユニット接続端子板206、スケーラ基板207およびカードユニット30(図3参照)を介して上位サーバ100等に出力される。ここではカードユニット接続端子板206が、主として発射操作量を出力する「情報出力手段」に相当する。
図5(c)において、演出制御装置203は、先ず球検出センサ1の立ち上がりエッジを監視する(ステップS10)。立ち上がりエッジを検出すると(ステップS10でYes)、時間値を取得するためのタイマーをスタートする(ステップS11)。続いて、球検出センサ2の立ち上がりエッジを監視する(ステップS12)。立ち上がりエッジを検出すると(ステップS12でYes)、タイマーをストップし、時間値を取得する(ステップS13)。
続いて、前記取得した時間値と予め遊技機10に設置された球検出センサ1と球検出センサ2との距離により速度を算出する(ステップS14)。ここで算出した速度は、当該速度時における遊技情報と対応付けられて、前記上位サーバ100の記憶手段に記憶される。また、後述する操作表示装置20に目視で比較可能なデータとして表示される。なお、上位サーバ100に限らず、ホールコンピュータ110の記憶手段でも記憶するように設定すると良い。
また、遊技球の速度を発射操作量としたが、他に例えば、前記ステップS14以降の処理を行わずに、タイマーの値(通過時間)を発射操作量としても良い。遊技球の飛ぶ距離が1mm変化しても遊技者は気付かないが、速度や時間は、1mm飛ぶ距離が短くなれば、その1mm短くなった分の速度(遅く)や時間(遅く)が変化し、逆に1mm飛ぶ距離が長くなれば、その1mm長くなった分の速度(早く)や時間(早く)が変化する。遊技者からすれば、発射操作量の単位(尺度)に意味はなく、その数値により入賞率がどのように変わるかが重要であり、何らかの数値により判断できれば足りる。
図6は、発射速度(発射操作量)を検出するための具体的な説明図である。図6(a)は、発射操作装置40の発射位置に遊技球がセットされた状態を示し、図6(b)は、発射操作装置40で遊技球を打ち出した時の状態を示している。また、図6(c)は、各球検出センサの出力を示す波形図である。図6(a)に示すように、発射操作装置40は、遊技球を打ち出す発射杆41を備えている。発射杆41は、その基端が回動軸41aにより揺動可能に支持され、発射ソレノイド253によって先端が発射位置に対して出没するように駆動される。
発射位置より先の発射通路42の途中には、遊技球を検出する球検出センサ1,2が設置されている。遊技球は、発射通路42を移動して球検出センサ1,2を通過する。遊技球が球検出センサ1,2を通過すると、図6(c)に示した波形が出力される。ここで、球検出センサ1の検出から球検出センサ2の検出までが、球検出センサ1から球検出センサ2までの距離を遊技球が移動した移動時間となる。この実測した移動時間と球検出センサ1から球検出センサ2までの距離により遊技球の速度を算出することができる。かかる算出は、前述したように演出制御装置203により実行される。
なお、図6に示す実施例では、各球検出センサ1,2を発射通路42内に設置したが、例えば、球検出センサ1を発射通路42内に設置し、球検出センサ2を発射通路42の外部(遊技盤面11内)に設置したり、あるいは、各球検出センサ1,2を両方とも発射通路42の外部(遊技盤面11内)に設置しても良い。なお、球検出センサを発射通路42以外に設ける場合には、打ち出された遊技球が必ず球検出センサ1,2を通過すること、一度通過した遊技球は二度と通過しないことを条件とする。
すなわち、打ち出された一の遊技球が、球検出センサ1から球検出センサ2までにかかる移動時間を正確に測定することができれば良い。具体的には例えば、移動時間が1ms、センサ間の距離を10mmと仮定すると、遊技球の発射速度は、時速36km/h(秒速10m/s)となる。この発射速度により遊技球の飛距離が異なり、速度が速い場合は遠くへ飛び、速度が遅い場合は遠くに飛ばないことになる。
次に、操作表示装置20と、その表示内容について説明する。
図7〜図14は、操作表示装置20の表示画面21における表示内容の一例を示す画面図である。表示画面21は、前述したようにタッチパネルとして、各種情報を表示可能に構成されている。かかる操作表示装置20は、前記演出制御装置203により制御され、対応する遊技機10から出力されて前記上位サーバ100等の記憶手段に記憶された各種の遊技情報や大小様々な発射操作量を、それぞれ目視で比較可能なデータとして表示可能である。
特に、操作表示装置20は、各発射操作量に基づく遊技時の遊技情報を各発射操作量を示すデータと対応させて表示すると共に、各発射操作量に対応する前記発射操作装置40の操作位置を示す指標Mを表示可能であり、これらを表示する「発射操作量表示モード」には、表示画面21上のタッチ操作等により適宜切り替えることができるように設定されている。
また、操作表示装置20は、前記カードユニット30により制御され、該カードユニット30の表示部ないし操作部としても機能する。例えば、表示画面21上には、タッチパネル式のスイッチとして、計数スイッチ(図3では計数SW256)、計数スイッチLED(図3では計数SWLED257)、休憩スイッチ(図3では休憩SW258)、休憩スイッチ有効表示LED(図3では休憩SW有効表示LED259)が、それぞれ選択的に表示される。
ここで、計数SW256は、遊技者が持球数の計数を望むときにタッチ操作するスイッチであり、計数SWLED257は、計数SW256のタッチ操作を促すときに点滅する。また、休憩SW258は、遊技者が休憩を望むときにタッチ操作するスイッチであり、休憩SW有効表示LED259は、休憩可能であるときに点灯する。
図7は、操作表示装置20の発射操作量表示モードにおいて、発射操作量として前述の発射速度を表示する表示画面21の一例を示している。発射操作量表示モードでは、演出制御装置203の表示制御により、表示画面21には、遊技機10を模した遊技機表示部22の他、複数の発射操作量の履歴表示部27A,27B,27Cがそれぞれ表示される。遊技機表示部22の中には、遊技領域を模して前記発射操作装置40の操作位置を示す指標Mを表示するための遊技領域部23、該遊技領域部23の中央に配置された選択項目表示部24、遊技領域部23の下側に配置された遊技状態表示部25、さらに遊技状態表示部25の下側に配置された操作量表示部26が、それぞれ表示される。
ここで指標Mは、発射操作装置40の操作位置として、発射ハンドル12の回転操作量(角度)に応じた発射速度で打ち出される遊技球の実際の遊技領域上における軌跡を模して表示する矢印線である。かかる矢印線は、実際の遊技領域を模した遊技領域部23において、後述する選択項目として選択された情報のうち、1位に相当する発射速度の軌跡が指標M1、2位に相当する発射速度の軌跡が指標M2、3位に相当する発射速度の軌跡が指標M3として表示され、さらに、今現在の遊技中における発射速度の軌跡が指標M0として表示される。以下、矢印線である指標M0、M1、M2、M3を総称する際には単に指標Mと表記する。なお、それぞれの矢印線は、その先端に付記される0〜3の数字と、それぞれ線種(実線や破線等)の違いにより明確に区別できる。
選択項目表示部24は、各種遊技情報のうち遊技者が表示を希望するものをカテゴリー別に表示するものであり、遊技者はタッチ操作等により適宜選択することができるように設定されている。ここに表示されるカテゴリーには、例えば「スタート重視」や「玉持ち重視」等がある。「スタート重視」が選択された場合、始動入賞口への球の入賞度合いに関して参考となる遊技情報がピックアップされて、「玉持ち重視」が選択された場合、遊技者にとって遊技球の消費を抑えるための参考となる遊技情報がピックアップされて、それぞれ後述の履歴表示部27に表示される。
遊技状態表示部25は、今現在の遊技中における遊技状態を表示するものである。この遊技状態表示部25には、例えば、通常の遊技中においては「通常中」と表示され、特別遊技状態中であれば「大当たり中」と表示され、確変状態中であれば「確変中」と表示される。
操作量表示部26には、今現在の遊技中における発射操作量として遊技球の発射速度が表示される。詳しくは、最新10個の打ち出した遊技球の発射速度の平均値がそのまま数値で表示される他、過去の平均値が3つ並んで履歴表示される。なお、過去の履歴は、順次新しいものに更新されて古いものから削除される。
履歴表示部27には、前記選択項目表示部24に表示されたカテゴリーに関連する遊技情報が、当該遊技情報が出力された遊技時における発射操作量(遊技球の発射速度)と対応して表示される。ここで表示される遊技情報には、遊技者にとって有利となる、すなわち始動入賞口への球の入賞度合が高くなるという基準で順位が定められ、当該順位の1位に相当する発射速度とその時の遊技情報は、上段に位置する履歴表示部27Aに表示され、2位に相当する発射速度とその時の遊技情報は、中段に位置する履歴表示部27Bに表示され、3位に相当する発射速度とその時の遊技情報は、下段に位置する履歴表示部27Cに表示される。
ここで、履歴表示部27Aに表示された発射速度の時の遊技球の軌跡が、前述した遊技領域部23に表示される指標M1であり、履歴表示部27Bに表示された発射速度の時の遊技球の軌跡が、前述した遊技領域部23に表示される指標M2であり、履歴表示部27Cに表示された発射速度の時の遊技球の軌跡が、前述した遊技領域部23に表示される指標M3である。このように、操作表示装置20には、各発射操作量に基づく遊技時の遊技情報を各発射操作量を示すデータと対応させて表示すると共に、各発射操作量に対応する前記発射操作装置40の操作位置を示す指標Mを表示することができる。
図8〜図10は、操作表示装置20の発射操作量表示モードにおいて、履歴表示部27の中の何れかを任意に選択して表示する表示画面21の一例を示している。図8(a),(b)は、図7と同じ表示内容を示している。すなわち、選択項目表示部24に表示されたカテゴリーは「スタート重視」であり、これに特に関連する遊技情報として、履歴表示部27には、前述した「スタート回数」と「スタート/千円」が表示される。
図8(b)において、遊技者は任意の履歴表示部27を選択することができる。例えば、1位の履歴表示部27Aを選択する場合には、図中に指の図形で示したように、履歴表示部27Aをタッチする。すると、図9(c)に示すように、今現在の発射速度とその指標M0の他は、選択された1位の発射速度とその指標M1、それに1位の履歴表示部27Aだけが表示される。このように、既に記憶された各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置の何れかを選択することができる。
図9(c)において、表示が消えた履歴表示部27B,27Cの箇所には、これらに代わって、前記選択された操作位置(指標M1)に対して遊技中の操作位置(指標M0)を誘導する案内を表示するための誘導表示部28が出現する。図9(c)の表示例で、誘導表示部28には、操作量表示部26と同様に今現在の発射速度の他、履歴表示部27Aに表示されている発射速度が推奨発射速度として表示される。加えて誘導表示部28には、推奨発射速度に対する今現在の発射速度の強弱を示唆するメッセージと、推奨発射速度に合わせるための発射ハンドル12の操作方向を示すアイコン等が表示される。
図9(c)の表示例で、推奨発射速度26.0m/sに対して、今現在の発射速度27.6m/sは速すぎるため、誘導表示部28には、その旨を示唆する「強いです!」等のメッセージが表示され、発射ハンドル12のアイコンには、回転操作を弱める方向を示す矢印が合わせて表示されている。また、遊技領域部23においては、推奨発射速度の指標M1より今現在の発射速度の指標M0の方が、発射速度の速いことを表す上方に位置するように表示されている。
一方、図9(d)の表示例は、同じく推奨発射速度26.0m/sに対して、今現在の発射速度23.0m/sであり、今度は逆に遅い場合を示している。そのため、誘導表示部28には、その旨を示唆する「弱いです!」等のメッセージが表示され、発射ハンドル12のアイコンには、回転操作を強める方向を示す矢印が合わせて表示されている。また、遊技領域部23においては、推奨発射速度の指標M1より今現在の発射速度の指標M0の方が、発射速度の遅いことを表す下方に位置するように表示されている。
続く図10(e)の表示例は、同じく推奨発射速度26.0m/sに対して、今現在の発射速度も26.0m/sとなり、両速度が一致した場合を示している。そのため、誘導表示部28には、「推奨発射スピードです。」等のメッセージが表示され、発射ハンドル12のアイコンには、回転操作の強弱方向を示す矢印は表示されていない。また、遊技領域部23においては、推奨発射速度の指標M1と今現在の発射速度の指標M0が一致することになり、指標M0の方は省略されている。
また、図11は、発射操作量として発射速度を表示するが、選択項目表示部24に表示されたカテゴリーは、前記「スタート重視」ではなく「玉持ち重視」の場合の例を示している。この「玉持ち重視」が選択された場合、遊技者にとって遊技球の消費を抑えるための参考となる遊技情報として、履歴表示部27には、前述した「玉持ち」と「大当たり出玉平均」が表示される。また、遊技状態表示部25には、確変状態中であることを示す「確変中」と表示されている。
このような図11に示す表示画面21では、遊技者が確変状態中の玉持ちの良い発射速度を選んで発射ハンドル12を回転操作するための表示内容となるが、遊技者は確変状態中であれば、特別遊技状態が直ぐに発生するので、「玉持ち」と「大当たり出玉平均」の両遊技情報が良いデータとなる発射速度を選んで、実際に発射ハンドル12を回転操作することができる。
すなわち、「玉持ち」は確変状態中の遊技情報であり、「大当たり出玉平均」は特別遊技状態中の遊技情報であり、両遊技情報のバランスの良い発射ハンドル12の操作位置(回転角度)を把握することができる。
なお、選択項目表示部24に表示するカテゴリーを前記「玉持ち重視」ではなく、「大当たり出玉重視」とした場合、これに関連する遊技情報は、前記「玉持ち重視」の場合と同様に「玉持ち」と「大当たり出玉平均」であるが、遊技者にとって有利となる数値の高くなる順番、すなわち履歴表示部27に表示される順番は変化することになる。
図12、図13は、操作表示装置20の発射操作量表示モードにおいて、発射操作量として前述の発射速度ではなく発射強度を表示する表示画面21の一例を示している。図12に示す表示画面21には、画面右上隅に前述の遊技状態表示部25と選択項目表示部24が並んで表示され、画面上半部には、前述の履歴表示部27A,27B,27Cが左右に並び、左側から1位となる順番で表示されている。前述したように発射操作装置40の発射ボリューム251は、発射ハンドル12の操作角度に応じて電圧が0V〜5Vの範囲で変化するが、この電圧の値を、履歴表示部27に発射操作量を示す「発射強度」として表示する。
また、表示画面21の画面下半部には、1位の履歴表示部27Aにおける操作位置に対して遊技中の操作位置を誘導する案内である誘導表示部28A,28Bが表示される。誘導表示部28Aは、メーター表示を模した画像であり、例えば図示したように、円弧状の目盛盤に沿って移動可能な指針を備え、目盛盤には発射強度の最大値を10とした指示値が記されている。
ここで目盛盤の外周に沿って、履歴表示部27に表示された遊技情報の各順位に相当する発射強度の幅を示す案内盤が設けられている。これにより、遊技者は、指針が所望の順位に相当する発射強度の幅に位置するように、発射ハンドル12を回転操作することができる。また、誘導表示部28Aの画面上の右横には、今現在の発射強度を示す数値がそのままデジタル表示される。
さらに、誘導表示部28Aないしデジタル表示の右横に位置する誘導表示部28Bは、発射ハンドル12を模した画像において、前記履歴表示部27で1位の遊技情報に対応した発射強度(操作位置の指標)に、今現在の発射強度を誘導するために、実際の発射ハンドル12の操作方向を矢印で示すものである。例えば、狙い目である1位の発射強度に対して、今現在の発射強度が弱すぎる場合には、図示したように発射ハンドル12の回転角度を大きくする方向に矢印を表示すると良い。なお、誘導表示部28A,28Bの画像は、他にも様々なデザインを採用することができる。
なお、図12の表示例では、前記選択項目表示部24に表示されたカテゴリーは「スタート重視」であり、これに関連する遊技情報として、履歴表示部27には「スタート回数」と「スタート/千円」が表示される。一方、図13の表示例では、前記選択項目表示部24に表示されたカテゴリーは「玉持ち重視」であり、これに関連する遊技情報として、履歴表示部27には「玉持ち」と「大当たり出玉平均」が表示される。
さらに、操作表示装置20は、遊技者にとって有益な遊技情報や発射操作量を表示するだけでなく、遊技店の店員側の観点からも有益な遊技情報や発射操作量を表示することができるように設定されている。このような遊技店の店員側にとって必要な表示を行う「メンテナンスモード」には、表示画面21上において遊技者は知り得ない特別なタッチ操作等により適宜切り替えることができるように設定されている。
図14は、操作表示装置20のメンテナンスモードにおいて、発射操作量として前述の発射速度を表示する表示画面21の一例を示している。メンテナンスモードでは、演出制御装置203の表示制御により、表示画面21には、前記発射操作量表示モードの場合と同様に遊技機表示部22、遊技領域部23、選択項目表示部24、遊技状態表示部25、操作量表示部26の他、釘調整ボタン29、表示期間の設定ボタン29A、それに前記履歴表示部27が、それぞれ表示される。
メンテナンスモードでは、前記選択項目表示部24には「釘調整情報」と表示され、また、前記遊技状態表示部25には、今現在の遊技状態として釘調整における試し打ち中である旨を示す「試し打ち」と表示される。さらに、前記操作量表示部26には、今現在の試し打ち中における発射操作量として遊技球の発射速度が表示されると共に、この時の遊技情報が併せて表示される。なお、図14中では遊技情報としてG値を表示しているが、他にスタート回数や大当たり出玉平均等の他の遊技情報を適宜選択して表示することができる。
メンテナンスモードに特有の釘調整ボタン29は、遊技店の店員が遊技機10の釘調整を行う際にタッチ操作することで、当該釘調整を行った日を登録するためのスイッチである。釘調整ボタン29により登録された日は、次述する設定ボタン29Aで「釘調整日」の項目をタッチ操作した際、遊技情報の累積表示をする時の基準となる。
また、設定ボタン29Aは、このタッチ操作により、設定した表示期間を表示するものである。例えば「釘調整日」の項目をタッチ操作すると、釘調整を行った日の翌日から本日までの遊技情報の累計が次述の履歴表示部27に表示され、「前日」の項目をタッチ操作すると、前日から本日までの遊技情報の累計が履歴表示部27に表示され、「本日」の項目をタッチ操作すると、本日のみの遊技情報の累計が履歴表示部27に表示される。
履歴表示部27には、設定ボタン29Aで指定された表示期間における発射操作量として発射速度の履歴と、それぞれの発射速度に対応した遊技情報が併せて表示される。履歴表示部27には遊技情報としてG値を表示しているが、他にスタート回数や大当たり出玉平均等の他の遊技情報を適宜選択して表示することができる。なお、選択された遊技情報が変われば、それぞれの順位に並ぶ発射速度も異なることになる。これらの遊技情報と、その時の発射速度は、営業上の重要なデータとなるが、表示条件として営業中の発射速度の継続時間が予め定めた所定時間を超えた発射速度のみを表示するようにしても良い。
また、履歴表示部27に表示される各遊技情報毎に、1位に相当する値の時の発射速度における遊技球の軌跡が、前記遊技領域部23に表示される指標M1であり、2位に相当する値の時の発射速度における遊技球の軌跡が、前記遊技領域部23に表示される指標M2であり、3位に相当する値の時の発射速度における遊技球の軌跡が、前記遊技領域部23に表示される指標M3である。また、今現在の釘調整での試し打ち中における発射速度の軌跡が指標M0として表示される。
このようなメンテナンスモードにおいて、遊技店の店員は釘調整を行う際に、各遊技情報毎に対応した発射速度と、その時の発射ハンドル12の操作位置を見ることで、遊技盤面11上において釘調整の必要のある場所が具体的に分かる。釘調整した後に試し打ちをした際、今現在の発射操作による発射速度(発射操作量)と、この発射速度に相当する発射ハンドル12の操作位置(回転角度)と、これに対応する過去の遊技情報が表示されるので、店員は釘調整が的確に行われているか否かを迅速に確認することができる。なお、図14中に示した遊技情報はG値であるが、前述したように他の遊技情報として、玉持ち、スタート回数、大当たり出玉平均等のデータを表示しても良い。
次に、図15に示す操作表示装置20における表示内容の移行について説明する。遊技店の開店時には、当日の遊技情報や発射操作量に関する情報が未だないか少ないので、開店時から所定期間が経過するまでは、前日に記憶された遊技情報等を表示するように設定されている。そして、所定期間が経過した後に、当日に記憶された遊技情報等を表示する。ここで所定期間は、例えばホールコンピュータ110等によって遊技店側で任意に設定できるものとする。
次に、図16に示す発射操作装置40の発射操作量を検出する期間の判定について説明する。ここで、発射操作量が発射ハンドル12の操作角度(あるいは発射ボリューム251の電圧)である場合は、発射操作量検出手段である発射制御回路202aによって監視される。また、発射操作量が遊技球の発射速度である場合は、発射操作量検出手段である演出制御装置203によって監視される。
発射操作開始における安定操作量を判定するには、先ず、発射操作開始時から所定期間を設定する。この所定期間内において、不安定操作量期間から安定操作量になったことを判定する。所定期間内に安定操作量とならなかった場合は、所定期間経過後から安定操作量期間と判定する。
また、発射操作停止における不安定操作量期間を判定するには、操作終了である発射操作停止時から遡った所定期間を設定する。この所定期間内において、不安定操作量期間から安定操作量になったことを判定する。所定期間内に安定操作量にならなかった場合は、所定期間内を不安定操作量期間と判定する。
このように、発射操作の停止後に所定期間まで遡って発射操作量を監視して、発射操作量の不安定操作量期間を排除すると共に安定操作量期間を判定し、当該期間内における発射操作量と遊技情報を収集する。なお、前述の所定期間は、例えばホールコンピュータ110等によって遊技店側で任意に設定できるものとする。
次に、図17に示す発射操作量監視処理について説明する。図17(A)に示す遊技機10の発射操作量監視処理においては、遊技者による発射ハンドル12の発射操作が開始されると(ステップS101)、前述した発射制御回路202aや演出制御装置203によって発射操作量が検出される(ステップS102)。ここで検出された発射操作量は、外部情報端子板205やカードユニット接続端子板206によってカードユニット30へ送信される(ステップS103)。ステップS102からS103の処理は、遊技者による発射ハンドル12の発射操作が停止するまで繰り返される(ステップS104)。
また、図17(B)に示すカードユニット30の発射操作量監視処理においては、前記発射操作量を受信すると(ステップS111)、この発射操作量を図3では図示省略した記憶手段に記憶する(ステップS112)。そして、記憶した発射操作量を上位サーバ100等へ送信する(ステップS113)。
さらに、図17(C)に示す上位サーバ100の発射操作量監視処理においては、前記発射操作量を受信すると(ステップS121)、この発射操作量に基づいて発射操作量情報判定処理を実行する(ステップS122)。続いて、発射操作量情報演算処理を実行する(ステップS123)。
次に、図18に示す上位サーバ100の発射操作量情報判定処理等について説明する。前述した発射操作量監視処理(図17(C))の発射操作量情報判定処理S122では、図18(A)に示すようにルーチンが開始されると、前回の発射操作量の送信から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS131)。ここで、所定期間が経過していなければ(ステップS131;N)、遊技者の発射ハンドル12による発射操作が開始されたと判定し(ステップS132)、発射操作装置40の発射操作量を記憶手段に記憶する(ステップS133)。
一方、前述の所定期間が経過していると判断された場合は(ステップS131;Y)、前記ステップS132を省略して、発射操作装置40の発射操作量を記憶手段に記憶する(ステップS133)。次いで、所定期間内に発射操作量情報を受信したか否かを判定する(ステップS134)。
ここで、発射操作量情報を受信していれば(ステップS134;Y)、前記ステップS133に戻る。一方、発射操作量情報を受信していなければ(ステップS134;N)、遊技者による発射操作が終了したと判定し(ステップS135)、安定発射操作量を記憶手段に記憶する(ステップS136)。
前述した発射操作量監視処理(図17(C))の発射操作量情報演算処理S123では、図18(B)に示すように、そのステップS141からS145までは、図18(A)に示したステップS131からS135と共通し、ステップS136に相当する処理がない点でのみ異なる。
次に、図19は、操作表示装置20に発射操作量情報等を表示するに至る情報の流れを示す説明図である。最初に遊技者が発射位置情報の選択、すなわち操作表示装置20の表示画面21上にて、その表示内容を発射操作量表示モードに切り替えるタッチ操作等を行うと(A11)、発射操作量情報等を要求する信号が出力される(A12)。この信号をカードユニット30が受信すると(A13)、そのまま上位サーバ100に送信する(A14)。
上位サーバ100が発射操作量情報等を要求する信号を受信すると(A15)、遊技店の開店後所定期間内か否かを判定して(A16)。ここで、未だ所定期間内であれば、前日に記憶された発射操作量情報等を抽出して(A17)、これをカードユニット30に送信する(A18)。カードユニット30が前日の発射操作量情報等を受信すると(A19)、これを自身の記憶手段に記憶してから(A20)、操作表示装置20に送信する(A21)。そして、操作表示装置20は、前日の発射操作量情報等を受信すると(A22)、これを表示画面21に表示する(A23)。
また、前述した上位サーバ100の判定で(A16)、既に所定期間を過ぎていれば、当日に記憶された発射操作量情報等を抽出して(A31)、これをカードユニット30に送信する(A32)。カードユニット30が当日の発射操作量情報等を受信すると(A33)、これを自身の記憶手段に記憶してから(A34)、操作表示装置20に送信する(A35)。そして、操作表示装置20は、当日の発射操作量情報等を受信すると(A36)、これを表示画面21に表示する(A37)。
そして、前述した本実施例の遊技システム1の構成より、以下の作用が導かれる。
遊技システム1によれば、遊技機10では、遊技者による発射操作装置40の発射ハンドル12の発射操作に基づき、遊技盤面11の遊技領域に遊技球が発射されて遊技が行われる。この発射操作装置40における発射操作量は、前述したように発射速度の場合は演出制御装置203によって、また発射強度の場合は発射操作量検出手段202a,203によって検出され、遊技中の遊技情報と共に情報出力手段205,206により出力される。
このように遊技機10から出力された発射操作量と遊技情報は、それぞれ対応させて上位サーバ100等の記憶手段に記憶される。ここでの対応とは、ある発射操作量の時の遊技によって得られた遊技情報が、当該時点の発射操作量と互いに関連付けられることである。遊技情報は、前述したスタート回数、スタート/千円、G値、玉持ち、大当たり出玉平均等の各種データが相当する。
遊技機10毎に対応して各種情報を表示可能な操作表示装置20が設けられており、この操作表示装置20には、前記記憶手段に記憶された発射操作量がそれぞれ目視で比較可能なデータとして表示可能である。ここでデータとは、発射操作量の大小を比較するための尺度であり、前述したように発射操作量に比例する遊技球の発射速度や発射強度を、そのまま数値化したデータである。
具体的には、図8等に示すようにデジタル表示する数値データのみに限らず、図12等に示すメーター表示を模した画像等の図式化したデータとして表示しても良い。実際に遊技球の飛ぶ距離が1mm変化しても遊技者は気付かないが、発射速度や発射強度のデータとして表示すれば、たとえ1mm分だけ飛ぶ距離が変化しただけでも、その分だけデータとしては明らかに変化し、その変化量を遊技者は明確に認識することができるように表示する。遊技者にとっては、発射操作量を表す単位(尺度)の種類が何であるにせよ、要はそのデータの変化により入賞率等がどのように変わるかが容易に認識できれば足りる。
図8〜図13に示すように、操作表示装置20には、各発射操作量に基づく遊技時の遊技情報が、各発射操作量を示すデータと対応するように表示される。遊技情報は、前述したように複数種類あり、記憶手段に記憶された各発射操作量毎に、遊技情報の何れかを任意に選択し対応させて表示可能である。図8では「スタート重視」のカテゴリーに対応して、「スタート回数」と「スタート/千円」が表示され、図11では「玉持ち重視」のカテゴリーに対応して、「玉持ち」と「大当たり出玉平均」が表示される。
このように、遊技者等は希望する任意の遊技情報のみを各発射操作量毎に確認することができる。また、各遊技情報毎に、それぞれ所定の基準に基づく順位が定められており、例えば、遊技情報がスタート回数であれば、その数が多いほど遊技者にとって有利となり、よって数値の高いデータが上位となるように定められている。このように順位に応じて、各発射操作量毎に対応する履歴表示部27A,27B,27Cの表示順は並び替えられる。
各種遊技情報のうち、例えば、スタート重視は通常遊技中の指標とし、玉持ち重視は通常遊技中や確率変動中の指標とし、大当たり遊技中は大入賞口(アタッカ)の球の入賞に関する情報を重視する指標とすれば良い。
また、上記実施例は、第一種遊技機(フィーバ機)で遊技する場合であるが、第二種遊技機(羽物機)での指標として、通常遊技中はスタート重視や役物入賞(大入賞口)の入賞に関する情報を指標とし、大当たり遊技中は役物入賞(大入賞口)の入賞に関する情報を重視する指標とすれば良い。
さらに、操作表示装置20には、各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置を示す指標Mも併せて表示される。ここで指標Mとは、操作位置である発射ハンドル12の回転角度の見当を付けるための目印となるものであれば、実際の遊技球の軌跡を模した矢印線に限られることなく、その画像の形態は問わない。
以上のような本遊技システム1によれば、遊技情報が、その遊技時の具体的な発射操作量を示すデータと対応するように表示されるだけでなく、加えて、各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置を示す指標Mも表示される。これにより、遊技者が所望する遊技情報に対応した操作位置を目視して容易に確認することができる。従って、遊技者は希望する遊技情報が得られる操作位置になるように、実際の発射ハンドル12の発射操作を簡単に調整することができる。
また、操作表示装置20には、各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置を示す指標Mが、それぞれ付記される数字や線種(実線や破線等)の違いによって明確に識別可能に表示される。これにより、遊技者がある特定の操作位置を、実際に遊技を行いたい操作位置を、他の操作位置とは容易に区別して確実に認識することができる。
また、操作表示装置20には、今現在の遊技中における発射操作装置40の操作位置を示す指標M0も、前記記憶手段に記憶された各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置を示す指標M1〜3と共に表示される。これにより、遊技者自身が今現在操作している操作位置を視覚的に認識できるので、遊技情報に対応した操作位置との違いを明確に把握でき、遊技者が操作する操作量を的確に調整することができる。
さらに、図8(b)で説明したように、各発射操作量に対応する発射操作装置40の操作位置(履歴表示部27)の何れかを任意に選択可能とする。ここでの選択は、既に記憶されているものの中から任意に選択して登録できることを意味し、前述したように表示画面21上のタッチ操作によって簡単に行えるようにすると良い。なお、操作の主体は遊技者あるいは遊技店の従業員であっても良い。
そして、図9(c)で説明したように、操作表示装置20には、前記選択された操作位置を示す指標M1と、遊技者が遊技中における発射操作装置40の操作位置を示す指標M0とが表示されると共に、前記選択された操作位置に対して遊技者が遊技中の操作位置を誘導する誘導表示部28が表示される。このような誘導表示部28により、選択された操作位置に実際の操作位置を誘導表示することで、遊技者が既に選択してある操作位置を目標にして発射操作を行う場合に、目標とする操作位置にいっそう調整しやすく最適な発射操作が可能となる。
また、本実施例に係る操作表示装置20は、カードユニット30の表示部および操作部を兼ねるから、カードユニット30自体の設置スペースが限られる場合でも、遊技機10側の操作表示装置20で快適な表示や操作性を確保することが可能となる。あるいは、カードユニット30自体にも操作表示装置を設けて、当該操作表示装置でカードユニット30の表示ないし操作を行うように構成しても良い。
以上、本発明の実施例を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前述した実施例では、遊技機を封入式の遊技機10として説明したが、遊技球を実際に払い出す通常のパチンコ機であっても良い。
また、カードユニット30(端末機)は遊技機10とは別体として設けられているが、カードユニット30の全部または一部を遊技機10に内蔵して、遊技機10とカードユニット30の少なくとも一部とが一体となるように構成しても良い。
さらに、管理装置を上位サーバ100として構成したが、ホールコンピュータ110等の他の装置にも分散するように構成しても良く、あるいは他の装置に設けるように構成しても良い。