JP2015082019A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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尚 山添
Takashi Yamazoe
尚 山添
毅 笠原
Takeshi Kasahara
毅 笠原
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Abstract

【課題】小型化が可能な構成のヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置は、フロントガラス201に向けて表示光Lを出射し、表示像Mの虚像Vを表示する。ヘッドアップディスプレイ装置は、表示像Mを表す表示光Lを出射する表示デバイスと、表示デバイスが出射した表示光Lが入射し、入射した表示光Lの一部を反射させ一部を透過する半透過平面ミラー41と、半透過平面ミラー41と平行に配置され、半透過平面ミラー41で反射した表示光Lが入射し、入射した表示光Lを半透過平面ミラー41に向けて反射させる平面ミラー42と、を備える。虚像Vの表示領域は矩形であり、半透過平面ミラー41と平面ミラー42との少なくとも一方は、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来のヘッドアップディスプレイ装置として、特許文献1には、表示デバイスと、コリメートレンズと、平行に配置された一対の平面ミラーとを備えたヘッドアップディスプレイ装置が開示されている。一対の平面ミラーのうち一方は半透過ミラーである。このヘッドアップディスプレイ装置は、表示デバイスの表示像をコンバイナ等の透明板に投影することで、ユーザに表示像を虚像として視認させるものである。具体的には、表示デバイスが表示した像を表す光が一対の平面ミラー間で反射を繰り返し、そのうち半透過ミラーを透過した光が透明板に投影されるという構造になっている。
国際公開第2010/092409号
上記のようなヘッドアップディスプレイ装置は、車両のダッシュボード内などの限られたスペースに設けられることが多いため、小型化が求められている。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、小型化が可能な構成のヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
透明部材に向けて像を表す表示光を出射し、前記透明部材で反射した表示光によって前記像の虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
前記像を表す表示光を出射する表示手段と、
前記表示手段が出射した表示光が入射し、入射した表示光の一部を反射させ一部を透過する半透過平面ミラーと、
前記半透過平面ミラーと平行に配置され、前記半透過平面ミラーで反射した表示光が入射し、入射した表示光を前記半透過平面ミラーに向けて反射させる平面ミラーと、を備え、
前記ヘッドアップディスプレイ装置が前記透明部材に向けて出射する表示光は、前記半透過平面ミラーを透過した表示光であり、
前記虚像の表示領域は矩形であり、前記半透過平面ミラーと前記平面ミラーとの少なくとも一方は、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成されている、
ことを特徴とする。
本発明によれば、小型化が可能な構成のヘッドアップディスプレイ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の模式図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の概略断面図である。 光学シミュレーションを説明するための模式図である。 光学シミュレーションを説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係る一対の平面ミラーにおける表示光の光路を示す模式図である。 (a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置における表示光の光路を説明するための模式図である。 (a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置における表示光の光路を説明するための概略斜視図である。 従来例に係る一対の平面ミラーを示す図であり、(a)は半透過平面ミラーの平面図であり、(b)は平面ミラーの平面図である。 本発明の一実施形態に係る一対の平面ミラーを示す図であり、(a)は半透過平面ミラーの平面図であり、(b)は平面ミラーの平面図である。 各種パラメタを説明するための模式図である。 各種パラメタを説明するための模式図である。 各種パラメタを説明するための模式図である。
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100は、図1に示すように、車両200のダッシュボード内に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示像Mを表す表示光Lを車両200のフロントガラス201に向け出射することで、ユーザに表示像Mの虚像Vを視認させる。虚像Vは、フロントガラス201で反射した表示光Lがユーザの眼1に到達することによりユーザに視認される。これにより、ユーザは、フロントガラス201を通して表示像Mが遠方にあるように認識する。
以下では、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成の理解を容易にするため、図1等に示したX、Y、Z座標系を用いて適宜説明する。ここでは、虚像Vを視認するユーザから見ての左右方向に沿った軸をX軸、上下方向に沿った軸をY軸とし、X軸及びY軸と直交し、虚像Vを視認するユーザの視線方向に沿った軸をZ軸としている。また、図中、X、Y、Z軸の各軸を示す矢印の向く方向を、矢印が示す軸の+(プラス)方向、その反対側を−(マイナス)方向として、適宜、説明する。
図2は、ヘッドアップディスプレイ装置100の筐体60をZX平面に沿って切った概略断面図である。
図3は、ヘッドアップディスプレイ装置100の筐体60をYZ平面に沿って切った概略断面図である。
ヘッドアップディスプレイ装置100は、図2、図3に示すように、表示デバイス10と、折り返しミラー20と、コリメートレンズ30と、一対の平面ミラー40と、曲面ミラー50と、これらを収容する筐体60と、制御部70と、を備える。
(表示デバイス、折り返しミラー、コリメートレンズ)
表示デバイス10は、液晶表示デバイスであり、光源11と、拡散板12と、液晶表示パネル13と、ヒートシンク14と、を有する。
光源11は、複数のLED(Light Emitting Diode)から構成されている。光源11は、液晶表示パネル13を照明する光を出射する。拡散板12は、ポリカーボネート等の樹脂から白色に形成されている。拡散板12は、光源11と液晶表示パネル13との間に設けられ、光源11からの光を拡散して液晶表示パネル13を均一に照明する。液晶表示パネル13は、制御部70の制御のもとで、画素を適宜、透過/不透過状態に切り替えることで、光源11からの光を照明光として、所定の像(以下、表示像M)を表示する。これにより、液晶表示パネル13からは、表示像Mを表す光(以下、表示光L)が出射される。ヒートシンク14は、アルミニウム等の金属で構成され、光源11で発生する熱を放散する。ヒートシンク14は、光源11の液晶表示パネル13とは反対面側に配置されている。
折り返しミラー20は、例えば、アルミ蒸着により形成された反射面を有する平面鏡である。折り返しミラー20は、その反射面が液晶表示パネル13の表示面に対して傾斜するように配置され、液晶表示パネル13からの表示光Lを、コリメートレンズ30に向けて反射させる。
コリメートレンズ30は、折り返しミラー20で反射した表示光Lの光路上に配置されている。コリメートレンズ30は、入射した表示光Lを平行光として出射する。ここで、平行光となった表示光Lは、後述する半透過平面ミラー41に向かう。
(一対の平面ミラー)
一対の平面ミラー40は、入射した光の一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー41と、平面ミラー42とが平行に配置されることによって構成される。半透過平面ミラー41は、例えば、ガラスに誘電体多層膜をコーティングしてなる。平面ミラー42は、例えば、アルミ蒸着により形成された反射面を有する平面鏡である。本実施形態の半透過平面ミラー41における透過光と反射光の光量比は、例えば、透過光:反射光=1:9である。
図2等に示すように、半透過平面ミラー41と平面ミラー42とは、互いに対向し、且つ、各々の対向面がコリメートレンズ30のレンズ光軸Pに対して傾いて配置されている。また、平面ミラー42は、半透過平面ミラー41よりも表示デバイス10側に位置する。本実施形態では、一対の平面ミラー40の対向面は、コリメートレンズ30のレンズ光軸Pに対して60°傾斜している。
コリメートレンズ30により平行光となった表示光Lは、半透過平面ミラー41に入射する。半透過平面ミラー41の外形は、表示光Lの光路を確保するため、平面ミラー42の外形よりも大きくなっている。また、半透過平面ミラー41と平面ミラー42とは、各々、本実施形態に特有の台形状に形成されている。これについては、後に詳述する。
ここで、図6を参照して、一対の平面ミラー40の作用について説明する。なお、以下では、各構成の理解を容易にするため、適宜、表示光LをYZ平面に平行な光として扱って説明する(後述の曲面ミラー50の説明も同様)。
一対の平面ミラー40の対向面(互いに対向する平面)は、コリメートレンズ30のレンズ光軸Pに対して傾いて配置されているので、半透過平面ミラー41に入射した表示光Lは、一対の平面ミラー40の間で反射を繰り返す。前述したように、半透過平面ミラー41における透過光と反射光の光量比は1:9である。したがって、表示光Lが最初に半透過平面ミラー41に入射した場合、一対の平面ミラー40からの最初の出射光(半透過平面ミラー41を最初に透過した光)は、光量が、最初に半透過平面ミラー41に入射した表示光Lの1/10の光となる(以下、表示光L1)。表示光L1は、表示光Lと比較して光量が異なるだけであるので、表示光Lと同様に、表示像M(以下、表示像M1)を表す(ただし、表示デバイス10と一対の平面ミラー40との間に折り返しミラー20が設けられているので、表示像M1は、表示像Mの左右が反転した像となる)。また、コリメートレンズ30からのYZ平面に平行な表示光Lに着目すれば、表示光Lの一部は、半透過平面ミラー41を透過して、YZ平面に平行な表示光L1として一対の平面ミラー40から出射される。
また、最初に半透過平面ミラー41に入射した表示光Lのうち、半透過平面ミラー41で反射した光は、平面ミラー41でさらに反射し、再度(2回目)、半透過平面ミラー41に入射する。表示光Lが2回目に半透過平面ミラー41に入射した場合、最初の場合と同様に、一対の平面ミラー40から、表示像M(以下、表示像M2)を表す表示光L2が出射される。
表示光Lは、一対の平面ミラー40の間で反射を繰り返すので、表示光Lが半透過平面ミラー41にn回入射した場合、表示像M1〜Mnを表す表示光L1〜Lnが一対の平面ミラー40から出射される。すなわち、一対の平面ミラー40からは、X軸方向(ユーザの眼1の左右方向)に沿って、n個の表示像M(表示像M1〜Mn)を表す表示光L(表示光L1〜Ln)が出射されることになる。
半透過平面ミラー41を透過した表示光Lが、曲面ミラー50を経て、フロントガラス201で反射することで、表示像Mの虚像Vが表示される。一対の平面ミラー40から出射された表示光Lは、ユーザの眼1の左右方向に沿ったn個の表示像Mを表すので、フロントガラス201にはユーザの眼1の左右方向に沿って、n個の虚像Vが投影される。したがって、ユーザ(例えば、車両200の運転者)は、左右方向の広い範囲で、虚像Vを視認できる。
(曲面ミラー)
曲面ミラー50は、例えば、アルミ蒸着ミラーであり、半透過平面ミラー41を透過した表示光Lの光路上に配置される。曲面ミラー50は、半透過平面ミラー41を透過した表示光Lを、フロントガラス201に向けて反射させる。曲面ミラー50で反射した表示光Lは、筐体60に設けられた開口部61を通過して、フロントガラス201に到達する。曲面ミラー50にはX軸に沿った軸回りに回転する軸部51が設けられており、これにより、曲面ミラー50は、筐体60に対して回転可能に支持されている。曲面ミラー50は、ユーザの操作に応じて、ステッピングモータ(図示せず)の動力で回転するようになっており、回転角が調整可能に構成されている。これにより、フロントガラス201における虚像VのY軸方向の投影位置を調整することができる。
曲面ミラー50は、一対の平面ミラー40から出射された表示光Lを反射させる。ここで反射した表示光Lは、さらにフロントガラス201で反射する。ここで、YZ平面に平行な表示光Lに着目すれば、曲面ミラー50は、自身で反射したYZ平面に平行な表示光Lが、さらにフロントガラス201で反射した後も、YZ平面に平行な表示光Lとなる曲面を有している。フロントガラス201で反射してユーザの眼1に到達する表示光Lは、YZ平面に平行な光、つまり、ユーザの眼1の左右方向で平行な光である。
この曲面ミラー50と前述した一対の平面ミラー40との機能により、ユーザは、フロントガラス201を通して遠方にある虚像Vを視認でき、且つ、左右方向の広い範囲に渡った虚像Vを視認できある。
ここで、図4、図5を参照して、光学シミュレーションによって得られる曲面ミラー50の曲面形状について説明する。曲面ミラー50が有する曲面形状は、フロントガラス201の曲面形状を考慮したシミュレーションにより得ることができる。この種のシミュレーションには、Synopsys社製CODEV、Lambda Research社製OSLO等の光学シミュレーションソフトを用いることができる。
ここでの光学シミュレーションでは、曲面ミラー50は任意の基準点S1を原点として、フロントガラス201は任意の基準点S2を原点として、各々が、凸面に垂直なγ軸と、X軸と平行なα軸と、α軸及びγ軸と直交するβ軸と、を有すると仮定した。なお、ここでのβγ平面は、前述したYZ平面に相当する。曲面ミラー50は一対の平面ミラー40に向かった凸面を有すると仮定し、図5に示すように、曲面ミラー50のγ軸とZ軸とのなす角を30°に設定した。また、Z軸に平行な方向における、曲面ミラー50の基準点S1と半透過平面ミラー41との距離を180mmに設定した。フロントガラス201の曲面形状は、車両200の外部に向かった凸面であり、α軸方向の曲率半径Rαを3000mm、β軸方向の曲率半径Rβを15000mmとした。また、フロントガラス201のγ軸とZ軸とのなす角を60°に設定した。また、基準点S2と基準点S1との距離を250mmに設定した。また、ユーザの眼1と基準点S2との距離を500mmに設定した。
以上の条件において、曲面ミラー50に入射したβγ平面に平行な光がフロントガラス201へ反射され、フロントガラス201に入射した光がβγ平面に平行な光として反射される、曲面ミラー50の曲面形状(曲率)を光学シミュレーションで求めた。この結果、α軸方向の曲率半径Rαが5000mm、β軸方向の曲率半径Rβが10000mmと導出された。以上により、一例として、このような曲率半径の曲面形状を有する曲面ミラー50を採用すればよいことがわかる。
(制御部)
図1に模式的に示した制御部70は、CPU(Central Processing Unit)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等からなり、光源11、液晶表示パネル13、前述のステッピングモータ(図示せず)等の動作を制御する。制御部70は、例えば、筐体60内部の回路基板(図示せず)に実装されている。制御部70は、車両200のECU(Electronic Control Unit)等から、車両200に関する各種情報(車両情報)を取得し、液晶表示パネル13に、所定の車両情報を表す画像(表示像M)を表示させる。また、制御部70は、光源11の明るさ(つまり表示像Mの明るさ)や、曲面ミラー50の角度を調整するための入力操作を受け付ける入力手段(図示せず)と接続されており、受け付けた入力操作に応じて、光源11やステッピングモータを駆動する。
ここで、ヘッドアップディスプレイ装置100が虚像Vを表示する機構を簡潔に説明する。
表示デバイス10から出射された表示光Lは、折り返しミラー20で反射してコリメートレンズ30に入射する。コリメートレンズ30に入射した表示光Lは、平行光として一対の平面ミラー40に入射する。一対の平面ミラー40に入射した表示光Lのうち、半透過平面ミラー41を透過した表示光Lは、曲面ミラー50で反射し、開口部61を通過して、フロントガラス201に入射する。フロントガラス201に入射した表示光Lは、反射して、ユーザの眼1に達する。これにより、ユーザはフロントガラス201の遠方に表示像Mの虚像Vを視認する。
(半透過平面ミラー、平面ミラーの形状)
ここからは、本実施形態に特有の半透過平面ミラー41及び平面ミラー42の形状について、図7〜図13を参照して、説明する。
図7(a)は、ヘッドアップディスプレイ装置100を+Y軸方向から見た場合に、表示像Mを表す表示光Lがどのような経路を辿って虚像Vとして視認されるかを模式的に表した図である。図7(a)では、見易さのため、フロントガラス201及び折り返しミラー20を省略した。
図7(b)は、ヘッドアップディスプレイ装置100を−X軸方向から見た場合に、表示像Mを表す表示光Lがどのような経路を辿って虚像Vとして視認されるかを模式的に表した図である。図7(b)では、見易さのため、折り返しミラー20を省略した。
ヘッドアップディスプレイ装置100では、ユーザ(視認者であり、主に車両200の運転者)の視点位置として想定される範囲がアイボックス2として規定されている。ユーザは、アイボックス2を通して前方(+Z方向)を見ることで、表示像Mの虚像Vを視認することができる。
この実施形態では、虚像Vの表示領域3(図8(a)、(b))が矩形であり、表示デバイス10がその表示面に表示する表示像Mの表示領域4(図7(a)、(b))も矩形である。これにより、虚像Vの表示領域3に対応するアイボックス2も矩形となる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置100では、矩形の表示領域4を有する表示像Mが、矩形の表示領域3を有する虚像Vとしてユーザに視認されるように、一対の平面ミラー40、曲面ミラー50等の光学素子が配置されている。
図8(a)は、表示光Lのうち、アイボックス2の四隅の各々に対応する光2a〜2dの光路を模式的に示した図である。つまり、光2a〜2dの各々を表す線に囲まれた範囲が表示光Lの通過領域となる。
図8(b)は、同図中においてアイボックス2の右側の二本の光2a、2bが、どのように一対の平面ミラー40間で反射を繰り返すかを模式的に示した図である。なお、他の二本の光2c、2dは、平面ミラー42で反射せずに半透過平面ミラー41を透過するだけの光であるため、以下の説明の理解が容易となるように省略した。また、ここからは、以下の説明の理解を容易にするため、光2a、2bの進行方向を逆に説明する。
また、本実施形態に係る半透過平面ミラー41と平面ミラー42の各々は、後に図10(a)、(b)を参照して説明するように台形状に形成されているが、図8(a)、(b)では、光2a、2bの光路を見易くするために矩形状に表している。
図8(b)を参照して、光2a、2bの光路を逆に辿って説明する。
曲面ミラー50から一対の平面ミラー40に入射した光2a、2bは、半透過平面ミラー41を透過して、一対の平面ミラー40の間を進む。一対の平面ミラー40間では、光2a、2bは、で反射を繰り返しつつ、概ね−X方向に進む。この際、図8(b)に示すように、光2aは+Y方向に、光2bは−Y方向に広がりながら進む。光2a、2bは、アイボックス2と表示像Mとを結んでいるため、アイボックス2に対して表示像Mの大きさが大きくなればなるほど、光2a、2bの広がる量は大きくなる。光2a、2bが、このように広がりながら進む領域は、一対の平面ミラー40間における光2a〜2dの各々を示す線(図8(a)参照)に囲まれた領域、つまり表示光Lの通過領域に相当する。
以上のように、一対の平行ミラー40間を広がりながら進む表示光Lによって、半透過平面ミラー41が照らされる領域(以下、第1の被照射領域410)の形状と、平面ミラー42が照らされる領域の形状(以下、第2の被照射領域420)を、図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)に示す。
ここで、図9(a)、(b)に示す、平面視で矩形状に形成された、従来例に係る半透過平面ミラー41P及び平面ミラー42Pを用いて説明する。第1の被照射領域410は、半透過平面ミラー41Pの反射面の法線方向から見て、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状となる。また、第2の被照射領域420は、半透過平面ミラー41Pの反射面の法線方向から見て、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状となる。
従来は、このように一対の平面ミラーを用いた表示デバイスにおいて、一対の平面ミラー間における表示光の通過範囲の詳細が定かになっていなかったため、アイボックス2を確保するのに十分な大きさの矩形の平面ミラーを選定していた。
しかし、本願発明者らがそのメカニズムを明らかにしたように、平面ミラーへの照射範囲は台形状であるため、平面ミラーを矩形にすると、図9(a)、(b)に示すように、アイボックス2を確保するためには、不要の領域5、6が生じてしまう。つまり、従来は、平面ミラーをアイボックス2を確保するための必要最小限の形状に作成していなかったと言える。
そこで、本願発明者らは、半透過平面ミラー41、平面ミラー42の各々を、図10(a)、(b)に示すような台形状に形成した。
図10(a)に示すように、半透過平面ミラー41は、第1の被照射領域410の領域の形状に概ね合わせた、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第1の台形状に形成されている。具体的には、半透過平面ミラー41は、平面視で(半透過平面ミラー41の反射面の法線方向から見て)、第1の被照射領域410を全て含むとともに、第1の被照射領域410の外縁に沿った第1の台形状に形成されている。半透過平面ミラー41は、組み付け誤差等があってもアイボックス2を適切に確保するために、例えば、第1の被照射領域410を囲む数mm(例えば、2mm)のクリアランスを設けて、第1の被照射領域410よりも若干大きく形成されている。
図10(b)に示すように、平面ミラー42は、第2の被照射領域420の領域の形状に概ね合わせた、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第2の台形状に形成されている。具体的には、平面ミラー42は、平面視で(平面ミラー42の反射面の法線方向から見て)、第2の被照射領域420を全て含むとともに、第2の被照射領域420の外縁に沿った第2の台形状に形成されている。平面ミラー42は、組み付け誤差等があってもアイボックス2を適切に確保するために、例えば、第2の被照射領域420を囲む数mm(例えば、2mm)のクリアランスを設けて、第2の被照射領域420よりも若干大きく形成されている。
また、半透過平面ミラー41の面積は、平面ミラー42の面積よりも大きい。つまり、第1の台形の面積は、第2の台形の面積よりも大きい。これは、表示光Lの光路を確保するためであり、また、次に説明する算出結果から理解できる。
ここからは、第1の被照射領域410と第2の被照射領域420が台形状になることを、計算によって説明する。
計算に用いる各種パラメタを、図11〜図13に示す。各種パラメタは、以下の通りである。
・WE/B:アイボックス2の幅(X軸に沿った長さ)(図11)
・HE/B:アイボックス2の高さ(Y軸に沿った長さ)(図12)
・dE/B:アイボックス2の中心と半透過平面ミラー41の中心とを結ぶ光軸の距離(図11)
・θ:水平画角(図11にθ/2を示した)
・θ:垂直画角(図12にθ/2を示した)
・d:半透過平面ミラー41と平面ミラー42との間の距離(図11、図13)
・θ:半透過平面ミラー41と平面ミラー42との傾斜角(X軸とミラー対向面とがなす角)(図11、図13)
・W:半透過平面ミラー41の幅(反射面とZX平面とが交差する線分の長さ)(図11)
・HFR:半透過平面ミラー41のコリメートレンズ30側の縁の幅(Y軸に沿う幅)(図12)
・HFL:半透過平面ミラー41のHFRとは反対側の縁の幅(Y軸に沿う幅)(図12)
・W:平面ミラー42の幅(反射面とZX平面とが交差する線分の長さ)(図11)
・HBR:平面ミラー42のコリメートレンズ30側の縁の幅(Y軸に沿う幅)(図12)
・HBL:平面ミラー42のHBRとは反対側の縁の幅(Y軸に沿う幅)(図12)
・ΔdE/B:半透過平面ミラー41の図11における左右端とアイボックス2の左右端とを結ぶ線分の交差点と、アイボックス2との距離(Z軸に沿う距離)(図11)
また、図示しないパラメタは以下の通りである。
・WFL:半透過平面ミラー41の中心から図11における左端までの距離
・WFR:半透過平面ミラー41の中心から図11における右端までの距離
・WBL:平面ミラー42の中心から図11における左端までの距離
・WBR:平面ミラー42の中心から図11における右端までの距離
・L:一対の平面ミラー40の間で反射しながら進む光の最大光路長であって、半透過平面ミラー41の幅Wに依存する長さ
・L:一対の平面ミラー40の間で反射しながら進む光の最大光路長であって、平面ミラー42の幅Wに依存する長さ
半透過平面ミラー41の幅Wと、平面ミラー42の幅Wは、下記(数1)に示す式によって算出できる。
また、一対の平面ミラー40間の最大光路長L、Lは、下記(数2)に示す式によって算出できる(k、kの定義は式内を参照のこと)。
また、ミラー高HFL、HBL、HFR、HBRは、下記(数3)に示す式によって算出できる(dFL、dBLの定義は式内を参照のこと)。
以上の式において、算出例として、下記値を用いて、アイボックス2を確保しつつ大きさが最小となる半透過平面ミラー41と平面ミラー42の形状を求めた。つまり、ここで求める形状は、前述した第1の被照射領域410と第2の被照射領域420の形状と一致する。そのため、図9(a)(b)及び図10(a)(b)に示す、第1の被照射領域410、第2の被照射領域420に、W、HFL、HFR、W、HBL、HBRを記している。
(算出例)
E/B=100[mm]、HE/B=50[mm]、dE/B=1000[mm]、θ=5[deg]、θ=3[deg]、d=30[mm]、θ=30[deg]として計算すると、結果は次の通りである。

(1)半透過平面ミラー41の必要最小限のサイズ(つまり、第1の被照射領域410のサイズ)
・W=216.44[mm]
・HFL=159.69[mm]
・HFR=182.24[mm]

(2)平面ミラー42の必要最小限のサイズ(つまり、第2の被照射領域420のサイズ)
・W=176.25[mm]
・HBL=161.46[mm]
・HBR=181.45[mm]
以上の算出例より、アイボックス2を適切に確保するには、半透過平面ミラー41を第1の被照射領域410以上の大きさの台形に形成すればよく、平面ミラー42を第2の被照射領域420以上の大きさの台形に形成すればよいことがわかる。
以上に説明したヘッドアップディスプレイ装置100は、フロントガラス201(透明部材の一例)に向けて表示像M(像の一例)を表す表示光Lを出射し、フロントガラス201で反射した表示光Lによって表示像Mの虚像Vを表示するヘッドアップディスプレイ装置100であって、表示像Mを表す表示光Lを出射する表示デバイス10(表示手段の一例)と、表示デバイス10が出射した表示光Lが入射し、入射した表示光Lの一部を反射させ一部を透過する半透過平面ミラー41と、半透過平面ミラー41と平行に配置され、半透過平面ミラー41で反射した表示光Lが入射し、入射した表示光Lを半透過平面ミラー41に向けて反射させる平面ミラー42と、を備え、ヘッドアップディスプレイ装置100がフロントガラス201に向けて出射する表示光Lは、半透過平面ミラー41を透過した表示光Lであり、虚像Vの表示領域は矩形であり、半透過平面ミラー41と平面ミラー42の各々は、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成されている。
このようにしたから、アイボックス2を確保しながらも、一対の平面ミラー40を小型化にすることが可能であり、結果的に、ヘッドアップディスプレイ装置100を小型化することが可能である。
また、半透過平面ミラー41は、入射する表示光Lによって照らされる領域(第1の被照射領域410)の形状に概ね合わせた、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第1の台形状に形成されており、平面ミラー42は、入射する表示光Lによって照らされる領域(第2の被照射領域420)の形状に概ね合わせた、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第2の台形状に形成されており、第1の台形の面積は、第2の台形の面積よりも大きい。
なお、半透過平面ミラー41と平面ミラー42との双方を台形状に形成せずとも、半透過平面ミラー41と平面ミラー42との一方を、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成しても、従来に比べてヘッドアップディスプレイ装置100の小型化が可能である。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。以下に変形の一例を示す。
表示デバイス10は、液晶表示ディスプレイでなく、有機EL(Electroluminescence
)ディスプレイ、プロジェクション方式のディスプレイ等の他の方式のディスプレイであってもよい。
以上の説明では、フロントガラス201に虚像Vを投影する例を示したが、ヘッドアップディスプレイ装置100専用のコンバイナ(透明部材の一例)に虚像Vを投影する構成としてもよい。
以上の説明では、ヘッドアップディスプレイ装置100を車両200に搭載する例を示したが、航空機、船舶、工作機械等の他の乗り物に搭載することもできる。
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
100… ヘッドアップディスプレイ装置
10… 表示デバイス
11… 光源
12… 拡散板
13… 液晶表示パネル
20… 折り返しミラー
30… コリメートレンズ
40… 一対の平面ミラー
41… 半透過平面ミラー
42… 平面ミラー
50… 曲面ミラー
60… 筐体
70… 制御部
200… 車両
201… フロントガラス
410… 第1の被照射領域
420… 第2の被照射領域
1… ユーザの眼
2… アイボックス
3… 虚像の表示領域
4… 表示像の表示領域
5、6… 従来生じていた不要の領域
M… 表示像
L… 表示光
V… 虚像

Claims (3)

  1. 透明部材に向けて像を表す表示光を出射し、前記透明部材で反射した表示光によって前記像の虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記像を表す表示光を出射する表示手段と、
    前記表示手段が出射した表示光が入射し、入射した表示光の一部を反射させ一部を透過する半透過平面ミラーと、
    前記半透過平面ミラーと平行に配置され、前記半透過平面ミラーで反射した表示光が入射し、入射した表示光を前記半透過平面ミラーに向けて反射させる平面ミラーと、を備え、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置が前記透明部材に向けて出射する表示光は、前記半透過平面ミラーを透過した表示光であり、
    前記虚像の表示領域は矩形であり、前記半透過平面ミラーと前記平面ミラーとの少なくとも一方は、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成されている、
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記半透過平面ミラーと前記平面ミラーとの少なくとも一方は、入射する表示光によって照らされる領域の形状に概ね合わせた、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な台形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記半透過平面ミラーは、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第1の台形状に形成されており、
    前記平面ミラーは、長さの異なる一組の対辺が互いに平行な第2の台形状に形成されており、
    前記第1の台形の面積は、前記第2の台形の面積よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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