JP2015081097A - 包装緩衝部材およびそれを備えた包装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】被梱包物への衝撃を十分に抑制することが可能な包装材を提供する。
【解決手段】この包装緩衝部材10は、被梱包物50に接触する一方面を有するシート材11と、シート材11の一方面とは反対側の他方面に固定される多孔質緩衝体12と、を備える。シート材11の対向する2つの短辺11aの各々には、面方向外側に突出する2つの突出部11cが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装緩衝部材およびそれを備えた包装材に関し、特に、被梱包物に接触するシート材とシート材に固定される多孔質緩衝体とを含む包装緩衝部材およびそれを備えた包装材に関する。
従来、電子機器等の製品(被梱包物)を包装するための包装材が知られている。包装材としては、製品を衝撃から保護する包装緩衝部材と、製品および包装緩衝部材を収納する外装箱と、を備えたものが知られている。包装緩衝部材をスポンジなどの緩衝体のみによって形成する場合、包装緩衝部材のコストが高くなる。このため、包装緩衝部材は、製品に接触するシート材と、シート材に固定される緩衝体と、によって構成される。そして、外装箱の底面に、シート材を上側にした状態で包装緩衝部材が配置され、その上に製品が載置される。これにより、例えば、包装材が落下した場合、緩衝体が衝撃を吸収し、製品を衝撃から保護することが可能である。
なお、積層クッション(緩衝体)が固定された緩衝板を含む紙製緩衝体(包装緩衝部材)は、例えば特許文献1に開示されている。
特開平10−114368号公報
しかしながら、従来の包装材では、通常、シート材は外装箱の内面に沿って矩形状に形成される。このため、包装材が落下した場合に、シート材が外装箱の内面に引っ掛かる場合がある。この場合、シート材に固定した緩衝体によって衝撃を吸収することができなくなり、製品への衝撃を十分に抑制できない場合があるという問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、被梱包物への衝撃を十分に抑制することが可能な包装緩衝部材およびそれを備えた包装材を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の包装緩衝部材は、被梱包物に接触する一方面を有するシート材と、シート材の一方面とは反対側の他方面に固定される多孔質緩衝体と、を備え、シート材の少なくとも対向する2辺の各々には、面方向外側に突出する1つ以上の突出部が形成されている。
本発明によれば、シート材の少なくとも対向する2辺の各々には、面方向外側に突出する1つ以上の突出部が形成されている。これにより、シート材と外装箱の内面との接触面積を小さくすることができるので、包装材が例えば落下した場合に、シート材が外装箱の内面に引っ掛かるのを抑制することができる。このため、シート材に固定された多孔質緩衝体によって衝撃を吸収することができるので、被梱包物への衝撃を十分に抑制することができる。
本発明の一実施形態の包装緩衝部材を備えた包装材の構造を示した分解斜視図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材の構造を示した斜視図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材のシート材の構造を説明するための平面図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材を外装箱内に配置した状態を示した平面図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材の構造を示した側面図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材の構造をシート材側(一方面側)から示した図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材の構造を多孔質緩衝体側(他方面側)から示した図である。 本発明の一実施形態の第1の包装緩衝部材上に周縁部緩衝体を配置した状態を示した平面図である。 本発明の一実施形態の第2の包装緩衝部材を周縁部緩衝体上に配置した状態を示した平面図である。 本発明の一実施形態の包装緩衝部材を備えた包装材を用いて被梱包物を梱包した状態を示した側面断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図10を参照して、本発明の一実施形態による包装緩衝部材10を備えた包装材1の構造について説明する。図1に示すように、包装材1は、被梱包物50(例えば電子機器等の製品)の上方および下方に配置される2つの包装緩衝部材10と、被梱包物50の4つの側面に配置され、被梱包物50の側面を保護する4つの周縁部緩衝体20と、上面が開口しているとともに、上方から包装緩衝部材10、周縁部緩衝体20および被梱包物50が収納される段ボールケースである外装箱30と、を備えている。
包装緩衝部材10は図1および図2に示すように、被梱包物50に接触する(被梱包物50側に配置される)一方面を有する段ボールシートであるシート材11と、シート材11の他方面(一方面とは反対側の面)に固定される2つの多孔質緩衝体12と、によって構成されている。
シート材11は、段ボールを金型を用いて裁断し所定位置で折り曲げることにより形成される。シート材11は図3に示すように、対向する2つの短辺11aと、対向する2つの長辺11bと、を有する略長方形状に形成されている。
2つの短辺11aの各々には、A方向(突出部の突出方向、長辺11bの延びる方向)外側に突出する2つの突出部11cが形成されている。この突出部11cは図4に示すように、包装緩衝部材10が外装箱30内に配置された状態で、外装箱30の内面から所定の隙間を隔てて配置される。すなわち、シート材11のA方向の長さ(突出部11cの先端同士の距離)L11cは、外装箱30のA方向の内寸(A方向に対向する内面同士の距離)L30aよりも小さい。
図3に示すように、突出部11cの根元部分には、突出部11cを挟むようにA方向に延びる一対の切り欠き部11dが形成されている。また、突出部11cは先細り形状に形成されているとともに、先端部が円弧状に形成されている。
各短辺11aにおいて2つの突出部11cは、B方向(A方向と直交する方向、後述する挟持片11fの突出方向)の両側に分かれて形成されている。また、短辺11aのB方向の中央部には、包装緩衝部材10を外装箱30に対して出し入れする際に、作業者の指を掛けるための係合溝11eが形成されている。
シート材11の2つの長辺11b(B方向の縁部)の各々には、B方向外側に突出する複数対(ここでは二対)の挟持片11fが形成されている。一対の挟持片11fの対向部分には、互いに内側に向かって突出する第1凸部11gが形成されている。図2および図5に示すように、一対の挟持片11fを多孔質緩衝体12側(他方面側)に折り曲げた状態で、一対の挟持片11f同士の間の距離L11gは、多孔質緩衝体12のA方向の幅L12よりも狭く、挟持片11fは、多孔質緩衝体12に食い込んでいる。より詳しくは、挟持片11fの第1凸部11gは、多孔質緩衝体12のシート材11寄りの部分(多孔質緩衝体12の高さ方向(C方向)の中央よりもシート材11に近い部分)に食い込んでいる。
また、図3に示すように、挟持片11fの先端部には、第1凸部11gよりもB方向(挟持片11fが折り曲げられていない状態での挟持片11fの突出方向)外側に突出する第2凸部11hが形成される。また、図3に示すように、挟持片11fが折り曲げられていない状態において、シート材11のB方向の長さ(第2凸部11hの先端同士のB方向の距離)L11hは、外装箱30のB方向の内寸L30b(図4参照)よりも大きい。
また、一対の挟持片11fの間には、シート材11の長辺11b(B方向の縁部)からB方向外側に突出するとともに多孔質緩衝体12を支持する支持面部11iが形成されている。この支持面部11iのA方向の幅L11i(図3参照)は図6および図7に示すように、多孔質緩衝体12のA方向の幅L12と略等しい。
多孔質緩衝体12は、例えば、スポンジなどの多孔質樹脂により形成されている。多孔質緩衝体12は、A方向の両側に1つずつ設けられている。多孔質緩衝体12は、B方向に延びる直方体に形成されており、B方向の両端部が挟持片11fによって挟持されている。すなわち、多孔質緩衝体12は、接着部材(接着剤や粘着両面テープ等)を用いずにシート材11に固定されている。なお、図4に示すように、多孔質緩衝体12のB方向の長さは、外装箱30のB方向の内寸(B方向に対向する内面同士の距離)L30bと略同じ大きさに形成されている。
周縁部緩衝体20は、多孔質緩衝体12と同様、スポンジなどの多孔質樹脂により形成されている。周縁部緩衝体20は図1に示すように、シート材11の一方面の周縁部上に配置され、その内側に被梱包物50が配置される。
多孔質緩衝体12および周縁部緩衝体20は、被梱包物50に加わる衝撃を吸収する機能を有し、被梱包物50が落下や転倒等した際に被梱包物50を保護する。
また、図8に示すように、短辺11aに配置された周縁部緩衝体20のA方向の厚み(幅)L20は、外装箱30のA方向の内寸L30aとシート材11の2つの短辺11a(突出部11cが形成された対向する2辺)の間の距離L11aとの差よりも大きい。これにより、突出部11cが折れ曲がる(つぶれる)ことにより短辺11aが外装箱30の内面に当接するまで包装緩衝部材10が偏って配置された場合であっても、周縁部緩衝体20の下面が第1の包装緩衝部材10a(図1の下側の包装緩衝部材10)により支持されなくなったり、第2の包装緩衝部材10b(図1の上側の包装緩衝部材10)の下面が周縁部緩衝体20により支持されなくなったりするのを、防止することができる。
この包装材1を用いて被梱包物50を梱包する場合は図1および図4に示すように、上面が開口した外装箱30の底部に、シート材11を上側にした状態で第1の包装緩衝部材10aを配置する。そして、図8に示すように、第1の包装緩衝部材10aのシート材11の周縁部上に、周縁部緩衝体20を配置する。
その後、周縁部緩衝体20で囲まれた空間に、被梱包物50(図1参照)を配置する。そして、図9に示すように、周縁部緩衝体20および被梱包物50上に、シート材11を下側にした状態で第2の包装緩衝部材10bを配置する。
最後に、図10に示すように、外装箱30の上蓋30aを閉じて固定することにより、被梱包物50の梱包作業が完了する。
本実施形態では、上記のように、シート材11の2つの短辺11aの各々には、A方向外側に突出する突出部11cが形成されている。これにより、シート材11と外装箱30の内面との接触面積を小さくすることができるので、包装材1が例えば落下した場合に、シート材11が外装箱30の内面に引っ掛かるのを抑制することができる。このため、シート材11に固定された多孔質緩衝体12によって衝撃を吸収することができるので、被梱包物50への衝撃を十分に抑制することができる。
また、上記のように、シート材11の突出部11cの根元部分には、突出部11cを挟むように一対の切り欠き部11dが形成されている。これにより、突出部11cが折れ曲がりやすく(撓みやすく)なるので、シート材11が外装箱30の内面に引っ掛かるのをより抑制することができる。
また、上記のように、突出部11cの先端は、円弧状に形成されている。これにより、シート材11と外装箱30の内面との接触面積をより小さくすることができるので、シート材11が外装箱30の内面に引っ掛かるのをより抑制することができる。
また、上記のように、突出部11cは、シート材11の2つの短辺11aの各々に、2つずつ形成されている。これにより、シート材11が外装箱30内において水平面内で回転するのを抑制することができる。
また、上記のように、周縁部緩衝体20のA方向の厚みL20は、外装箱30のA方向の内寸L30aとシート材11の2つの短辺11aの間の距離L11aとの差よりも大きい。これにより、突出部11cが折れ曲がる(つぶれる)ことによりシート材11の短辺11aが外装箱30の内面に当接するまで包装緩衝部材10が偏って配置された場合であっても、周縁部緩衝体20の下面が第1の包装緩衝部材10aにより支持されなくなって周縁部緩衝体20が第1の包装緩衝部材10aと外装箱30との隙間から落下したり、第2の包装緩衝部材10bの下面が周縁部緩衝体20により支持されなくなって第2の包装緩衝部材10bが撓んだり落下したりするのを、防止することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、2つの短辺11aの各々に、2つの突出部11cを形成した例について示したが、本発明はこれに限らない。2つの短辺11aの各々に、1つ又は3つ以上の突出部11cを形成してもよい。
また、上記実施形態では、突出部11cをシート材11の2つの短辺11aに設けた例について示したが、本発明はこれに限らない。突出部11cをシート材11の2つの長辺11bに設けてもよいし、4つの辺(2つの短辺11aおよび2つの長辺11b)に設けてもよい。
また、上記実施形態では、包装緩衝部材10を被梱包物50の上方および下方に配置した例について示したが、本発明はこれに限らない。包装緩衝部材10を被梱包物50の下方のみに配置してもよいし、被梱包物50の側方に配置してもよい。
1 包装材
10 包装緩衝部材
10a 第1の包装緩衝部材
10b 第2の包装緩衝部材
11 シート材
11a 短辺(辺)
11c 突出部
11d 切り欠き部
12 多孔質緩衝体
20 周縁部緩衝体
30 外装箱
50 被梱包物
L11a シート材の2つの短辺の間の距離(シート材の突出部が形成された対向する2辺の間の距離)
L20 周縁部緩衝体のA方向の厚み(周縁部緩衝体の突出部の突出方向の厚み)
L30a 外装箱のA方向の内寸(外装箱の突出部の突出方向の内寸)

Claims (6)

  1. 被梱包物に接触する一方面を有するシート材と、
    前記シート材の一方面とは反対側の他方面に固定される多孔質緩衝体と、
    を備え、
    前記シート材の少なくとも対向する2辺の各々には、面方向外側に突出する1つ以上の突出部が形成されていることを特徴とする包装緩衝部材。
  2. 前記シート材の前記突出部の根元部分には、前記突出部を挟むように一対の切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装緩衝部材。
  3. 前記突出部の先端は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の包装緩衝部材。
  4. 前記突出部は、前記シート材の少なくとも対向する2辺の各々に、複数個ずつ形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装緩衝部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装緩衝部材と、
    前記被梱包物および前記包装緩衝部材を収納する外装箱と、
    を備えることを特徴とする包装材。
  6. 前記外装箱の底部には、前記シート材を上側にした状態で第1の前記包装緩衝部材が配置され、
    前記第1の包装緩衝部材の前記シート材の周縁部上には、周縁部緩衝体が配置され、
    前記周縁部緩衝体上には、前記シート材を下側にした状態で第2の前記包装緩衝部材が配置され、
    前記周縁部緩衝体の前記突出部の突出方向の厚みは、前記外装箱の前記突出部の突出方向の内寸と前記シート材の前記突出部が形成された対向する2辺の間の距離との差よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の包装材。
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