JP2015080776A - イオン交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】滞留水を排出するために圧力タンクから排出される水量を低減できるイオン交換装置を提供すること。【解決手段】イオン交換装置(1)は、イオン交換樹脂床(211)が収容される圧力タンク(2)と、流通手段(3)と、流通制御手段(510)と、を備えており、前記流通制御手段(510)は、繰上再生可能条件が満たされている間に洗浄開始条件が満たされると、洗浄モードを開始させる代わりに再生モードを開始させるように構成されており、前記洗浄開始条件は、水処理モードへの移行直後の所定時間の間、前記洗浄モードを開始させないように設定されており、前記再生開始条件は、積算通水時間(D)が採水可能時間以上であることであり、積算通水時間は、前回の前記再生モードが終了した後に実行される前記水処理モードにおいて前記原水が前記圧力タンク(2)を流れた総時間であり、前記繰上再生可能条件は、前記積算通水時間(D)が繰上再生可能採水時間以上であることである。【選択図】図6

Description

本発明は、硬水軟化装置等のイオン交換装置に関する。
近年、一般家庭の生活用水や食品製造業の加工用水として、軟水の特性や効能が注目されるようになり、軟水を製造するためのイオン交換装置(いわゆる、硬水軟化装置)が普及し始めている。軟水製造用のイオン交換装置は、水道水等の原水に含まれる硬度成分(カルシウムイオン及びマグネシウムイオン)を陽イオン交換樹脂により吸着して除去し、処理水である軟水を製造する。イオン交換装置は、イオン交換樹脂床を収容し、原水等の液体が導入される圧力タンクを備えている。
イオン交換装置においては、流路の切り換え状態を、圧力タンクに原水を導入することにより処理水を製造する水処理モードと、圧力タンクに再生液を導入することによりイオン交換樹脂床を再生させる再生モードと、圧力タンクに洗浄水を導入することにより圧力タンクの内部を洗浄する洗浄モードと、に切り換えることができるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この水処理モードでは、通水が長時間実行されない場合に、圧力タンク内に滞留水が長時間存在することにより、雑菌が繁殖しやすくなる。
そこで、飲用に適した安全な処理水を確保するため、特許文献1には、水処理モードにおいて通水流路における原水や軟水の流れが停止する時間(流通停止時間)が、所定時間以上ない場合に洗浄モードを開始させるイオン交換装置が記載されている。所定時間は、例えば12時間である。洗浄モードにおいて、圧力タンク内では、滞留水が新水(新たに導入される原水)に置換され、雑菌の繁殖が抑制される。また、特許文献1に記載のイオン交換装置は、水処理モードにおいて喪失したイオン交換能力を回復させるため、処理水(または原水)の積算流量、すなわち採水量が所定量を超えると再生モードを開始させる。特許文献1に記載のイオン交換装置は、再生モードにおいて、圧力タンクに再生液を導入することによりイオン交換樹脂床を再生させ、その後圧力タンクに原水を導入して再生を完了させる。
特開2001−246376号公報
洗浄モードは、流通停止時間が所定時間を超えると開始される。流通停止時間は、水処理モードにおいて処理水が製造された場合だけでなく、洗浄モードへの移行や、再生モードへの移行が行われた場合にも、その計時値がリセットされる。このため、再生モードの終了後すぐに洗浄モードが開始されることはない。具体的には、再生モードの終了時点から需要箇所で処理水が消費されない状態(すなわち、処理水が製造されない状態)が継続した場合であっても、その状態で所定時間(例えば、12時間)が経過しない限り、洗浄モードは開始されない。
一方、再生モードは、処理水の積算流量が所定量を超えると開始される。処理水の積算流量は、需要箇所での水消費行動と密接な関係があるため、再生モードの開始時刻は不定である。このため、洗浄モードの終了後すぐに再生モードが開始される場合がある。具体的には、処理水の積算流量が所定量間近になった状態(すなわち、残存するイオン交換能力が僅かになった状態)で、処理水が製造されない状態となり、その状態で所定時間が経過して洗浄モードが開始されたとする。そして、洗浄モードの終了に引き続いて処理水の製造が行われると、直ちに処理水の積算流量が所定量を超え、再生モードが開始される場合がある。
圧力タンク内の滞留水を新水で置換するという点において、洗浄モードおよび再生モードは共通している。つまり、再生モードへの移行が行われると、洗浄モードへの移行も実質的に行われたことになる。上述したように、再生モードの終了後すぐに洗浄モードが開始されることはないが、洗浄モードの終了後すぐに再生モードが開始される場合がある。洗浄モードの終了後すぐに再生モードが開始されると、実質的に先の洗浄モードが不要であるにも拘わらず、短時間の間に二重に滞留水が排出される。この結果、水道水等の原水が無駄に消費されることになり、水道料金の増大を招いてしまう。
そこで、本発明の目的は、滞留水を排出するために圧力タンクから排出される水量を低減できるイオン交換装置を提供することである。
本発明に係るイオン交換装置は、イオン交換樹脂床が収容される圧力タンクと、前記圧力タンクに原水が導入されると前記原水から処理水を製造する水処理モードと、前記圧力タンクに再生液を導入することにより前記イオン交換樹脂床を再生させ、その後前記圧力タンクに洗浄水を導入することにより前記圧力タンクから前記再生液を排出する再生モードと、前記圧力タンクに前記洗浄水を導入することにより前記圧力タンク内に滞留する滞留水を排出する洗浄モードと、を有する流通手段と、洗浄開始条件が満たされると前記水処理モードを前記洗浄モードに移行させ、再生開始条件が満たされると前記水処理モードを前記再生モードに移行させ、前記洗浄モードまたは前記再生モードが終了すると前記水処理モードを開始させる流通制御手段と、を備えており、前記洗浄水は、前記原水または前記処理水であり、前記流通制御手段は、繰上再生可能条件が満たされている間に前記洗浄開始条件が満たされると、前記洗浄モードを開始させる代わりに前記再生モードを開始させるように構成されており、前記洗浄開始条件は、前記水処理モードへの移行直後の所定時間の間、前記洗浄モードを開始させないように設定されており、前記再生開始条件は、積算通水時間が採水可能時間以上であることであり、積算通水時間は、前回の前記再生モードが終了した後に実行される前記水処理モードにおいて前記原水が前記圧力タンクを流れた総時間であり、前記採水可能時間は、再生によって回復可能な前記イオン交換樹脂床の能力に応じて設定されており、前記繰上再生可能条件は、前記積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上であることであり、前記繰上再生可能採水時間は、前記採水可能時間よりも短い時間である。
前記イオン交換装置において、前記洗浄開始条件は、流通停止時間が前記所定時間として設定された第1設定時間以上であることであり、前記流通停止時間は、前記水処理モードにおいて前記原水が前記圧力タンクを連続的に流通していない時間である。
前記イオン交換装置において、前記洗浄開始条件は、最大滞留時間が前記所定時間として設定された第2設定時間以上であることであり、前記最大滞留時間は、前記滞留水の部分のうち、前記圧力タンク内で最も長時間にわたって存在する部分の滞留時間である。
本発明に係るイオン交換装置は、滞留水を排出するために圧力タンクから排出される水量を低減できる。
第1実施形態の硬水軟化装置の全体構成図である。 第1実施形態の硬水軟化装置の運転モード及び各運転モードにおけるプロセスを示す状態遷移図である。 各プロセスにおけるプロセス制御バルブの開閉状態を示す図である。 第1実施形態の硬水軟化装置の制御に係る機能ブロック図である。 通常の運転モードの切換タイミングを説明する図である。 再生モードへの移行が繰り上げられる場合を含む運転モードの切換タイミングを説明する図である。 第1実施形態の硬水軟化装置における運転モードの切換制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の硬水軟化装置において流通停止時間に基づいて現在の装置状態が洗浄タイミングになったことを判定する制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の硬水軟化装置の制御に係る機能ブロック図である。 圧力タンクの滞留水量を分割した複数の画分について説明する図である。 複数の画分が7個の場合について、圧力タンクに水が滞留する様子を説明する図である。 第2実施形態の硬水軟化装置における運転モードの切換制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の硬水軟化装置において最大滞留時間に基づいて現在の装置状態が洗浄タイミングになったことを判定する制御を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明のイオン交換装置の第1実施形態としての硬水軟化装置1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態の硬水軟化装置の全体構成図である。硬水軟化装置1は、水道水等の原水中に含まれる硬度成分をナトリウムイオンやカリウムイオンへ置換して軟水を生成する。硬水軟化装置1は、軟水を飲用水等の各種用水として需要箇所へ供給する目的で使用されるもので、雑菌の繁殖のない人体に安全な軟水(例えば、一般細菌数に係る水道水質基準を満足する軟水)を供給するため、装置内の滞留水を新水で置換する機能を有している。硬水軟化装置1は、家屋やマンション等の居住建物、ホテルや大衆浴場等の集客施設、食品加工装置や洗浄装置等の水使用機器などに接続される。
図1に示すように、本実施形態の硬水軟化装置1は、主として、圧力タンク2と、流通手段としてのプロセス制御バルブ3と、塩水タンク4と、流通制御手段としてのバルブ制御部510を含む制御装置5と、を備えて構成される。
圧力タンク2は、圧力タンク本体21と、蓋部材22とを備える。圧力タンク本体21は、上部に開口部を有する有底の筒状体であり、処理材である陽イオン交換樹脂ビーズからなるイオン交換樹脂床211を収容する。蓋部材22は、圧力タンク本体21の上部の開口部を閉鎖する。蓋部材22には、プロセス制御バルブ3が一体的に装着されている。圧力タンク2の詳細については後述する。
また、詳細については後述するが、プロセス制御バルブ3は、採水及び再生に関して、原水W1を圧力タンク2の頂部スクリーン241へ配液しながら、底部スクリーン242で集液することにより原水W1の下降流を生成して、処理水である軟水W2を製造する水処理プロセスST1の水(原水W1、軟水W2)の流れ;再生液である塩水W4を圧力タンク2の頂部スクリーン241へ配液しながら、底部スクリーン242で集液することにより塩水W4の下降流を生成して、イオン交換樹脂床211の全体を再生させる第1再生プロセスST4の塩水W4の流れ;及び、塩水W4を圧力タンク2の底部スクリーン242へ配液しながら、中間部スクリーン243で集液することにより塩水W4の上昇流を生成して、イオン交換樹脂床211の下部を再生させる第2再生プロセスST6の塩水W4の流れを切り換え可能なバルブである。
塩水タンク4は、イオン交換樹脂床211を再生する再生液としての塩水W4を貯留する。再生液は、陽イオン交換樹脂ビーズを用いる硬水軟化装置1では、塩化ナトリウム、塩化カリウムの各水溶液等を利用できる。塩水タンク4の詳細については後述する。
圧力タンク2について、更に説明する。蓋部材22は、流体の供給及び排出を行う第1蓋流路221、第2蓋流路222及び第3蓋流路223を有する。これらの各蓋流路221、222、223は、後述するように、プロセス制御バルブ3を構成する各種ラインとそれぞれ接続されている。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
圧力タンク2内において、蓋部材22の下面側であってイオン交換樹脂床211の頂部には、樹脂ビーズの流出を防止する頂部スクリーン241が設けられている。頂部スクリーン241は、樹脂ビーズよりも小さな多数の開孔を有する(後述する底部スクリーン242及び中間部スクリーン243も同様)。第1蓋流路221は、頂部スクリーン241を介して、圧力タンク2内と連通する。頂部スクリーン241による配水位置及び集水位置は、イオン交換樹脂床211の頂部付近に設定される。頂部スクリーン241は、イオン交換樹脂床211の頂部に設けられる頂部配液部、及びイオン交換樹脂床211の頂部に設けられる頂部集液部として機能する。
圧力タンク2内において、第2蓋流路222には、圧力タンク本体21の底部付近へ延びる第1集配液管231が接続されている。第1集配液管231の下端部には、樹脂ビーズの流出を防止する底部スクリーン242が設けられている。第1集配液管231は、第2蓋流路222と連通する。底部スクリーン242による配水位置及び集水位置は、イオン交換樹脂床211の底部付近に設定される。底部スクリーン242は、イオン交換樹脂床211の底部に設けられる底部配液部、及びイオン交換樹脂床211の底部に設けられる底部集液部として機能する。
圧力タンク2内において、第3蓋流路223には、イオン交換樹脂床211の深さ方向の中間部付近へ延びる第2集配液管232が接続されている。第2集配液管232の下端部には、樹脂ビーズの流出を防止する中間部スクリーン243が設けられている。第2集配液管232は、第3蓋流路223と連通する。中間部スクリーン243による集水位置は、イオン交換樹脂床211の深さ方向の中間部付近に設定される。つまり、中間部スクリーン243は、イオン交換樹脂床211の深さ方向の中間部に設けられる。中間部スクリーン243は、イオン交換樹脂床211の深さ方向の中間部に設けられる中間部集液部として機能する。
第2集配液管232の内径は、第1集配液管231の外径よりも大径に設定されている。第1集配液管231及び第2集配液管232の軸芯は、いずれも圧力タンク2の軸芯と同軸上に設定されている。すなわち、第1集配液管231及び第2集配液管232は、第1集配液管231が内管に設定され且つ第2集配液管232が外管に設定された二重管構造を形成して、圧力タンク2に装着されている。
第1蓋流路221には、プロセス制御バルブ3を介して原水ラインL1が接続されている。第2蓋流路222には、プロセス制御バルブ3を介して、軟水ラインL2が接続されている。第3蓋流路223には、第5排水ラインL55が接続されている。第5排水ラインL55は、プロセス制御バルブ3の内部において、第1排水ラインL51の接続部J51に接続されている。原水ラインL1、軟水ラインL2及び第1排水ラインL51は、プロセス制御バルブ3の外部まで延びている。すなわち、原水ラインL1、軟水ラインL2及び第1排水ラインL51は、それぞれ、その一部がプロセス制御バルブ3の内部に設けられ、その残部がプロセス制御バルブ3の外部に設けられている。
詳細については後述するが、制御装置5は、後述する原水流量計61、塩水流量計62等からの信号が入力されて、入力された信号等に基づいてプロセス制御バルブ3を制御する。
原水ラインL1は、上水道本管等の原水供給源に接続され、例えば、0.15〜0.74MPaの原水圧力が常時掛かっている。本実施形態の原水は水道水であり、プロセス制御バルブ3の外部の原水ラインL1および軟水ラインL2は、水道引込管で構成されている。また、軟水ラインL2は、需要箇所に設けられた給水弁6(例えば、キッチン,洗面所,浴室などに設けられた各種水栓、水洗トイレのタンクに設けられたボールタップ等)に接続されている。需要箇所で給水弁6が開かれているとき、詳しくは後述するが、通常、軟水ラインL2から軟水が供給される。
プロセス制御バルブ3は、その内部に、各種のライン、弁等を備え、圧力タンク2の内部を洗浄する洗浄手段として機能する。具体的には、プロセス制御バルブ3は、ラインとして、原水ラインL1と、軟水ラインL2と、希釈水ラインL3と、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第3塩水ラインL43と、第4塩水ラインL44と、第1排水ラインL51と、第2排水ラインL52と、第3排水ラインL53と、第4排水ラインL54と、第5排水ラインL55と、バイパスラインL6とを備える。
原水ラインL1における第1蓋流路221側の一部は、第5塩水ラインL45としても機能する。軟水ラインL2における第2蓋流路222側の一部は、第6塩水ラインL46としても機能する。原水ラインL1、軟水ラインL2の一部(後述の第6塩水ラインL46)、第4塩水ラインL44の一部(第4塩水ラインL44における接続部J21と接続部J42との間の部分)、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51は、洗浄手段として機能する。
プロセス制御バルブ3は、弁として、原水通水弁311と、軟水通水弁312と、バイパス弁313と、エゼクタ弁314と、第3排水弁315と、第2排水弁316と、第1排水弁317と、塩水弁318と、第1定流量弁322と、第2定流量弁34とを備える。また、プロセス制御バルブ3は、エゼクタストレーナ321と、エゼクタ323と、第1オリフィス324と、第2オリフィス325と、軟水ストレーナ33とを備える。
原水ラインL1には、原水W1の供給側から第1蓋流路221へ向けて順に、原水流量計61と、接続部J11と、原水通水弁311と、接続部J12と、接続部J13と、が設けられる。原水ラインL1における接続部J12と第1蓋流路221との間の部分は、第5塩水ラインL45としても機能する。原水流量計61は、プロセス制御バルブ3の外部に設けられる。
原水流量計61は、圧力タンク2の水流通の有無を原水W1の流量パルスにより検知可能であり、流通検知部として機能する。また、原水流量計61は、圧力タンク2の流入水量又は流出水量を、原水W1の流量パルスにより検出可能であり、水量検出部としても機能する。原水流量計61からの流通検知信号及び水量検出信号は、制御装置5へ入力される。原水流量計61は、瞬間流量及び積算流量を検出可能に構成された流量センサであり、例えば、接線式流量センサや軸流式流量センサを利用することができる。なお、本実施形態での原水流量計61は、水流通の有無を検知できればよいので、流量センサに替えて、接点信号をオンオフ出力するフロースイッチを採用することもできる。
軟水ラインL2には、第2蓋流路222から軟水W2の供給先へ向けて順に、接続部J21と、軟水ストレーナ33と、軟水通水弁312と、接続部J22と、が設けられる。軟水ラインL2における第2蓋流路222と接続部J21との間の部分は、第6塩水ラインL46としても機能する。軟水ストレーナ33は、軟水ラインL2を第2蓋流路222から軟水W2の供給先へ向けて流通する軟水W2中の夾雑物(樹脂ビーズの破砕片、ゴミ等)を捕捉する。
希釈水ラインL3は、その上流側の端部において、原水ラインL1の接続部J11に接続されると共に、その下流側の端部において、エゼクタ323の一次側に接続される。希釈水ラインL3には、上流側(接続部J11側)から下流側(エゼクタ323側)に向けて順に、エゼクタストレーナ321と、第1定流量弁322と、エゼクタ323と、が設けられる。
エゼクタストレーナ321は、原水W1からなる希釈水に含まれる懸濁物質を除去し、第1定流量弁322及びエゼクタ323の詰まりを防止する。第1定流量弁322は、エゼクタ323へ供給する希釈水を所定範囲の流量に調節する。エゼクタ323には、ノズル部の吐出側において、第1塩水ラインL41の下流側の端部が接続されている。エゼクタ323は、希釈水(原水W1)が前記ノズル部から吐出されるときに発生する負圧を利用して、塩水タンク4から塩水W4(例えば、塩化ナトリウムの飽和水溶液)を吸引可能に構成されている。そして、エゼクタ323において、塩水タンク4からの塩水W4は、希釈水(原水W1)によって、所定濃度(例えば、8〜12重量%)にまで希釈されるようになっている。
バイパスラインL6は、接続部J11と接続部J22とを接続する。つまり、バイパスラインL6は、原水ラインL1と軟水ラインL2とを接続する。
再生液供給ラインは、圧力タンク2と塩水タンク(再生液タンク)4とを接続するラインである。第1実施形態において、再生液供給ラインは、2本形成される。1本目の再生液供給ラインは、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第3塩水ラインL43と、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)とから構成される。2本目の再生液供給ラインは、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第4塩水ラインL44と、第6塩水ラインL46(軟水ラインL2の一部)とから構成される。
第1塩水ラインL41の一端部は、塩水タンク4内に配置される。第1塩水ラインL41の他端部は、エゼクタ323の前記ノズル部に接続される。第1塩水ラインL41には、塩水タンク4からエゼクタ323に向けて順に、塩水流量計62と、塩水弁318と、が設けられる。
塩水流量計62は、プロセス制御バルブ3の外部に設けられる。塩水流量計62は、第1塩水ラインL41を流通する塩水W4又は補給水としての原水W1の流量を検出する。塩水流量計62からの検出信号は、制御装置5へ入力される。塩水流量計62は、双方向の瞬間流量及び積算流量を検出可能に構成された流量センサであり、例えば、接線式流量センサ、軸流式流量センサ、カルマン渦式流量センサ等を利用することができる。
第3塩水ラインL43の上流側の端部と、第4塩水ラインL44の上流側の端部とは、接続部J41において接続される。第2塩水ラインL42は、エゼクタ323の二次側と接続部J41とを接続する。
第3塩水ラインL43の下流側の端部は、接続部J12において第5塩水ラインL45(原水ラインL1)に接続される。第3塩水ラインL43の途中には、第1オリフィス324が設けられる。第4塩水ラインL44の下流側の端部は、接続部J21において第6塩水ラインL46(軟水ラインL2)に接続される。第4塩水ラインL44には、上流側から下流側に向けて順に、第2オリフィス325と、エゼクタ弁314と、が設けられる。第1オリフィス324及び第2オリフィス325は、後述する第2再生プロセスST6及び第2押出プロセスST7において、再生液である塩水W4又は押出水である原水W1を第2蓋流路222及び第1蓋流路221に均等に分配するためのものである。
第1排水ラインL51の下流側の端部からは、各種の排水W5が排出される。第1排水ラインL51の上流側の端部は、接続部J51において、第2排水ラインL52の下流側の端部及び第5排水ラインL55の下流側の端部に接続される。第2排水ラインL52の上流側の端部は、接続部J52において、第3排水ラインL53の下流側の端部及び第4排水ラインL54の下流側の端部に接続される。第3排水ラインL53の上流側の端部は、接続部J42において、第4塩水ラインL44に接続される。第4排水ラインL54の上流側の端部は、接続部J13において、原水ラインL1(第5塩水ラインL45)に接続される。第5排水ラインL55の上流側の端部は、第3蓋流路223に接続される。
第2排水ラインL52の途中には、第2定流量弁34が設けられる。第2定流量弁34は、圧力タンク2から排出されて第2排水ラインL52を流通する排水W5の流量を所定範囲に調節する。第3排水ラインL53の途中には、第1排水弁317が設けられる。第4排水ラインL54の途中には、第3排水弁315が設けられる。第5排水ラインL55の途中には、第2排水弁316が設けられる。
プロセス制御バルブ3において、各種の弁311〜318は、種々の作動機構及び弁構造を採用することができる。具体的には、カム機構により作動されるリフト式又はダイアフラム式の流路開閉弁や、リンク機構により作動されるスライドピストン式の流路開閉弁等が好適である。
次に、塩水タンク4について説明する。塩水タンク4は、塩水タンク本体41と、塩水ウェル42と、塩水プレート44とを備える。塩水タンク本体41は、上部が開口した有底の形状を有する。塩水ウェル42は、筒状であり、塩水タンク本体41の内側に配置される。塩水プレート44は、塩水ウェル42の外側において、塩水の貯留部(下方)と、再生塩43(例えば、粒状やペレット状の塩化ナトリウム)の貯蔵部(上方)とを、上下に区画する透水性のプレートからなる。
塩水タンク本体41の内側であって且つ塩水ウェル42の内側には、塩水ライン配置空間46が形成される。塩水ライン配置空間46には、第1塩水ラインL41の上流側の端部が配置される。塩水ウェル42の下方の側壁には、連通孔45が設けられる、連通孔45は、塩水の貯留部と塩水ライン配置空間46との間を連通する。そのため、塩水W4又は補給水は、塩水の貯留部と塩水ライン配置空間46との間を自在に流通できる。
次に、硬水軟化装置1が有する運転モード及び運転モードにおいて実行されるプロセスについて図2及び図3を参照しながら説明する。
図2は、第1実施形態の硬水軟化装置の運転モード及び各運転モードにおけるプロセスを示す状態遷移図である。硬水軟化装置1は、運転モードとして、圧力タンク2に原水W1が導入されると原水W1から処理水としての軟水W2を製造する水処理モードと、圧力タンク2に再生液としての塩水W4を導入することによりイオン交換樹脂床211を再生させ、その後圧力タンク2に洗浄水としての原水W1を導入することにより圧力タンク2から再生液を排出する再生モードと、圧力タンク2に洗浄水としての原水W1を導入することにより圧力タンク2の内部を洗浄する洗浄モードと、原水W1を塩水タンク4へ補給する補水モードと、圧力タンク2に流体を導入しない待機モードと、を有する。これら各運転モード間及び運転モードにおいて実行されるプロセスにおける流体の流れは、プロセス制御バルブ3によって以下のように制御される。
プロセス制御バルブ3は、図2に示すように、各運転モードを切り換えると共に、これらの各運転モードにおいてプロセスを切り換える。各運転モードは、所定の移行条件(イベント)に基づいて切り換えられる。図2中において、各運転モード間に記載した矢印は、イベントE1〜E6を示す。
プロセス制御バルブ3は、流路を切り換えながら、各運転モードにおいて以下のプロセスST1〜ST10を実施する。
〔ST1〕原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる水処理プロセス(水軟化プロセス)
〔ST2〕軟水ストレーナ33を逆洗浄するストレーナ洗浄プロセス
〔ST3〕洗浄水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して下から上へ通過させる逆洗浄プロセス
〔ST4〕再生液としての塩水W4をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる第1再生プロセス
〔ST5〕押出水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる第1押出プロセス
〔ST6〕再生液としての塩水W4をイオン交換樹脂床211の上部に対して上から下へ通過させると共に、イオン交換樹脂床211の下部に対して下から上へ通過させる第2再生プロセス
〔ST7〕押出水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の上部に対して上から下へ通過させると共に、イオン交換樹脂床211の下部に対して下から上へ通過させる第2押出プロセス
〔ST8〕洗浄水(濯ぎ水)としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させ、圧力タンク2の内部(イオン交換樹脂床211)を洗浄するリンスプロセス
〔ST9〕原水W1を塩水タンク4へ供給する補水プロセス
〔ST10〕洗浄水(濯ぎ水)としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させ、圧力タンク2の内部(イオン交換樹脂床211)を洗浄する滞留水排出プロセス
〔ST11〕洗浄水の供給を待機する待機プロセス
水処理モードでは、水処理プロセスST1が実行されるか、または水処理プロセスST1の実行が待機されている。再生モードでは、ストレーナ洗浄プロセスST2から補水プロセスST9までの7つのプロセスST2−ST9が順に実行される。洗浄モードでは、滞留水排出プロセスST10が実行される。待機モードでは、待機プロセスST11が実行される。
イベントE1は、運転モードが水処理モードから再生モードへ移行する場合を示す。再生モードの開始条件(再生開始条件)が満たされると、イベントE1が発生する。再生開始条件は後述する。イベントE2は、運転モードが再生モードから水処理モードへ移行する場合を示す。再生モードにおいて7つのプロセスST2−ST9がすべて終了すると、イベントE2が発生する。
イベントE3は、運転モードが水処理モードから洗浄モードへ移行する場合を示す。洗浄モードの開始条件(洗浄開始条件)が満たされると、イベントE3が発生する。洗浄開始条件は後述する。
イベントE4は、運転モードが洗浄モードから水処理モードへ移行する場合を示す。洗浄モードにおいて滞留水排出プロセスS10が終了すると、イベントE4が発生する。イベントE5は、運転モードが洗浄モードから待機モードへ移行する場合を示す。待機モードの開始条件(待機開始条件)が満たされると、イベントE5が発生する。待機開始条件は後述する。イベントE6は、運転モードが待機モードから洗浄モードへ移行する場合を示す。待機モードの終了条件(待機終了条件)が満たされると、イベントE6が発生する。待機終了条件は後述する。
図3は、各プロセスにおけるプロセス制御バルブ3の開閉状態を示す図である。プロセス制御バルブ3における各弁311〜318の開閉は、図3に示すように、プロセスST1〜ST10毎に、制御装置5により制御される。その結果、圧力タンク2内において、プロセスST1〜ST10毎に、流体の流れが生成されるか、あるいは、流体の流れが生成されない。なお、再生モードにおいて、逆洗浄プロセスST3の前には、軟水ストレーナ33を逆洗浄するストレーナ洗浄プロセスST2が設けられている。このストレーナ洗浄プロセスST2は、説明の便宜上、図2には記載せず、図3のみに記載してある。また、このストレーナ洗浄プロセスST2と逆洗浄プロセスST3との間には、塩水W4の供給を待機する再生待機プロセス(図示せず)が設けられている。
次に、本実施形態に係る硬水軟化装置1の主要な制御(動作)について詳細に説明する。以下、本明細書においては、所定の条件下において、圧力タンク2内の滞留水を系外に排出することを、適宜、「滞留水排出を実施する」ともいう。なお、水処理プロセスST1を除く各プロセスST2〜ST11においては、バイパス弁313が開放されている。そのため、プロセスST2〜ST11において需要箇所で給水弁6が開かれた場合、原水ラインL1に導入された原水W1は、接続部J12からバイパスラインL6へ流通し、接続部J22を介して、軟水ラインL2から排出される。つまり、軟水化処理されていない水道水等が、圧力タンク2を通過することなく、そのまま軟水ラインL2から排出され、需要箇所に送水される。
〔水処理モード〕
水処理モードでは、需要箇所に設けられた給水弁6(例えば、キッチン,洗面所,浴室などに設けられた各種水栓、水洗トイレのタンクに設けられたボールタップ等)が開かれているとき、水処理プロセスST1が実行される。水処理プロセスST1が実行されると、軟水W2が製造される。一方、給水弁6が閉じられているとき、水処理プロセスST1が実行されない。この場合、軟水W2は製造されない。
〔水処理モード:水処理プロセスST1〕
水処理モードでは、制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST1に示す開閉状態に設定される。需要箇所で給水弁6が開かれることによって水処理プロセスST1が実行されると、原水W1は、原水ラインL1及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。頂部スクリーン241から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、その過程で原水W1の硬度成分はナトリウムイオンへ置換され、原水W1は軟水化される。
イオン交換樹脂床211を通過した処理水(軟水W2)は、圧力タンク2の底部で底部スクリーン242へ集水される。その後、軟水W2は、第1集配液管231、第2蓋流路222を介して、軟水ラインL2から排出される。
〔再生モード〕
再生モードでは、イオン交換樹脂床211の硬度成分の除去能力(イオン交換容量)を回復させるために、ストレーナ洗浄プロセスST2〜補水プロセスST9が順次実施される(図2参照)。これらのプロセスの実行には、原水W1が必要である。上述したように、原水ラインL1には、0.15〜0.74MPaの原水圧力が常時掛かっている。そのため、需要箇所での給水弁6の操作とは関係なく、原水W1が原水ラインL1に供給される。また、これらのプロセスのうち、逆洗浄プロセスST3は、特許文献等に開示されるように周知であるので、その説明を省略する。
〔再生開始条件〕
上述したように、再生開始条件が満たされると、運転モードが水処理モードから洗浄モードへ移行する。再生開始条件は、積算通水時間が採水可能時間以上であることである。積算通水時間は、前回の再生モードが終了した後に実行される水処理モードにおいて原水W1が圧力タンク2を流れた総時間である。原水W1が圧力タンク2を流れた総時間は、原水流量計61によって検出可能である。採水可能時間は、再生によって回復可能なイオン交換樹脂床の能力に応じて設定されている。すなわち、イオン交換樹脂床211が硬度成分を置換できなくなるまでに、原水W1が圧力タンク2を流れた総時間、またはこの総時間よりも短い時間として、採水可能時間が設定されている。
〔再生モード:ストレーナ洗浄プロセスST2〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST2に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる原水W1は、原水ラインL1、接続部J11、バイパスラインL6、接続部J22、軟水ラインL2、軟水ストレーナ33、接続部J21、第4塩水ラインL44、接続部J42、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。この過程において、軟水ストレーナ33を二次側から一次側へ流れる原水W1により、軟水ストレーナ33は逆洗浄され、軟水ストレーナ33によって捕捉されていた夾雑物は、原水W1と共に、系外へ排出される。
〔再生モード:第1再生プロセスST4〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST4に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、塩水W4の希釈水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。この際、原水W1中の懸濁物質は、エゼクタストレーナ321により除去される。また原水W1の流量は、第1定流量弁322により所定範囲に調節される。
エゼクタ323において、原水W1の通過によってノズル部(符号省略)の吐出側で負圧が発生し、第1塩水ラインL41内も負圧となる。その結果、塩水タンク4内の飽和塩水W4は、第1塩水ラインL41を介してエゼクタ323へ吸引される。そして、エゼクタ323内では、飽和塩水W4が原水W1を希釈水として所定濃度まで希釈され、再生液としての塩水W4が調製される。調製された塩水W4は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
頂部スクリーン241から配水された塩水W4は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、その過程でイオン交換樹脂床211の全体を再生させる。イオン交換樹脂床211を通過した再生液(塩水W4)は、圧力タンク2の底部で底部スクリーン242へ集水される。使用済みの塩水W4は、第1集配液管231、第2蓋流路222、軟水ラインL2、接続部J21、第4塩水ラインL44、接続部J42、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。
第1再生プロセスST4は、いわゆる並流再生である。この並流再生では、再生液である塩水W4の供給容量が設定された再生剤量(=再生レベル×イオン交換樹脂床容量)に達すると、処理は終了し、第1押出プロセスST5へ移行する。なお、再生剤量、再生液の濃度、再生液の比重、及び再生液の供給容量は、以下の関係を有する。
再生剤量=再生液の濃度×再生液の比重×再生液の供給容量 ・・・ (1)
〔再生モード:第1押出プロセスST5〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST5に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323を通過した原水W1は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
頂部スクリーン241から配水された押出水としての原水W1は、先行して供給された再生液としての塩水W4を押し出しながら、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、引き続き、イオン交換樹脂床211を再生させる。イオン交換樹脂床211を通過した再生液(塩水W4)及び押出水(原水W1)は、圧力タンク2の底部で底部スクリーン242へ集水される。使用済みの塩水W4及び原水W1は、第1集配液管231、第2蓋流路222、軟水ラインL2、接続部J21、第4塩水ラインL44、接続部J42、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。
〔再生モード:第2再生プロセスST6〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST6に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、塩水W4の希釈水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。
エゼクタ323において調製された塩水W4は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
頂部スクリーン241から配水された塩水W4は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、その過程でイオン交換樹脂床211の上部を再生させる。イオン交換樹脂床211の上部を通過した再生液(塩水W4)は、圧力タンク2の深さ方向の中間部で中間部スクリーン243へ集水される。使用済みの塩水W4は、第2集配液管232、第3蓋流路223、第5排水ラインL55、接続部J55及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。
また、エゼクタ323において調製された塩水W4は、第2塩水ラインL42の接続部J41から分流し、第4塩水ラインL44、第6塩水ラインL46(軟水ラインL2の一部)及び第2蓋流路222を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、第1集配液管231を介して、底部スクリーン242から配水される。
底部スクリーン242から配水された塩水W4は、イオン交換樹脂床211を上昇流で通過し、その過程でイオン交換樹脂床211の下部を再生させる。イオン交換樹脂床211の下部を通過した再生液(塩水W4)は、圧力タンク2の深さ方向の中間部で中間部スクリーン243へ集水される。使用済みの塩水W4は、第2集配液管232、第3蓋流路223、第5排水ラインL55、接続部J55及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。
第2再生プロセスST6は、部分並流再生と部分向流再生とを同時に行ういわゆるスプリット・フロー再生である。部分向流再生では、第1再生プロセスST4では再生されにくいイオン交換樹脂床211の下部が、効率的に再生される。なお、第2再生プロセスST6においてイオン交換樹脂床211の下部の流動は、再生液としての塩水W4の下降流によって抑制される。再生液である塩水W4の供給容量が設定された再生剤量に達すると、処理は終了し、第2押出プロセスST7へ移行する。なお、再生剤量、再生液の濃度、再生液の比重、及び再生液の供給容量の関係は、上述の(1)式で示した通りである。
〔再生モード:第2押出プロセスST7〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST7に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323を通過した原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323を通過した原水W1は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
頂部スクリーン241から配水された押出水としての原水W1は、先行して供給された再生液としての塩水W4を押し出しながら、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、引き続き、イオン交換樹脂床211の上部を再生させる。イオン交換樹脂床211の上部を通過した再生液(塩水W4)及び押出水(原水W1)は、圧力タンク2の深さ方向の中間部で中間部スクリーン243へ集水される。使用済みの塩水W4及び原水W1は、第2集配液管232、第3蓋流路223、第5排水ラインL55、接続部J55及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。
また、エゼクタ323を通過した原水W1は、第2塩水ラインL42の接続部J41から分流し、第4塩水ラインL44、第6塩水ラインL46(軟水ラインL2の一部)及び第2蓋流路222を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、第1集配液管231を介して、底部スクリーン242から配水される。
底部スクリーン242から配水された押出水としての原水W1は、先行して供給された再生液としての塩水W4を押し出しながら、イオン交換樹脂床211を上昇流で通過し、引き続き、イオン交換樹脂床211の下部を再生させる。イオン交換樹脂床211の下部を通過した再生液(塩水W4)及び押出水(原水W1)は、圧力タンク2の深さ方向の中間部で中間部スクリーン243へ集水される。使用済みの塩水W4及び原水W1は、第2集配液管232、第3蓋流路223、第5排水ラインL55、接続部J55及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。以上の再生モードにおいて、再生液としての塩水W4及び押出水としての原水W1は、圧力タンク2の内部を洗浄する洗浄水としても機能する。
〔再生モード:リンスプロセスST8〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST8に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる原水W1は、原水ラインL1及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。頂部スクリーン241から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、軟水化される。
イオン交換樹脂床211を通過した軟水W2は、圧力タンク2の底部で底部スクリーン242へ集水される。その後、軟水W2は、第1集配液管231、第2蓋流路222、第6塩水ラインL46、第4塩水ラインL44、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51を介して、排水W5として系外へ排出される。
〔再生モード:補水プロセスST9〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST9に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、補給水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323からの補給水は、第1塩水ラインL41を介して塩水タンク4の内部へ供給される。
〔洗浄モード〕
洗浄モードでは、圧力タンク2内の滞留水を排出し且つイオン交換樹脂床211を洗浄するために、滞留水排出プロセスST10が実行される。滞留水排出プロセスST10の実行には、原水W1が必要である。上述したように、原水ラインL1には、0.15〜0.74MPaの原水圧力が常時掛かっている。そのため、需要箇所での給水弁6の操作とは関係なく、原水W1が原水ラインL1に供給される。
〔洗浄開始条件〕
上述したように、洗浄開始条件が満たされると、運転モードが水処理モードから洗浄モードへ移行する。洗浄開始条件は、流通停止時間TRが所定時間として設定された第1設定時間TRS以上であることである。流通停止時間TRは、水処理モードにおいて原水W1が圧力タンク2を連続的に通過してない時間である。流通停止時間TRは、原水流量計61からの流量検出信号の有無によって算出可能である。
運転モードが水処理モードに移行するときには、水処理モードへの移行に先立って再生モードまたは洗浄モードが実行されている。再生モードおよび洗浄モードでは、原水W1が圧力タンク2内に導入されることにより、滞留水が新水(新たに導入された原水W1)に置換される。洗浄モード(滞留水排出プロセスST10)は詳しくは後述する。原水W1の導入は、再生モードおよび洗浄モードの終了時まで行われる。再生モードおよび洗浄モードの終了時は、水処理モードの開始時にほぼ等しい。このため、流通停止時間TRは、水処理モードの開始時にゼロにリセットされる。つまり、洗浄開始条件は、水処理モードへの移行直後の所定時間(第1設定時間TRS)の間、洗浄モードを開始させないように設定されている。また、流通停止時間TRは、水処理モードにおいて流通停止時間TRが計時されているときに原水流量計61からの流量検出信号があった場合に、ゼロにリセットされる。
〔洗浄モード:滞留水排出プロセスST10〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST10に示す開閉状態に設定される。滞留水排出プロセスST10における開閉状態は、リンスプロセスST8における開閉状態と同じである。このため、滞留水排出プロセスST10では、リンスプロセスST8と同様の処理が行われる。滞留水排出プロセスST10は、繁殖した雑菌を排出して飲用に適した処理水の品質を維持するため、滞留水を新水に置換するために、設けられている。
水道水は、細菌汚染を防止するため塩素消毒がなされているが、圧力タンク2内で長時間滞留していると、塩素の殺菌力が失われ、雑菌が繁殖しやすくなる。具体的に説明すると、イオン交換樹脂床211の樹脂ビーズは有機物であるため、塩素が樹脂ビーズと長時間接触していると、塩素との反応による樹脂ビーズの酸化分解が起こる。すると、塩素が消失した環境下で樹脂ビーズの分解生成物が雑菌の栄養源になって、雑菌は樹脂の表面上で繁殖するようになる。樹脂の表面に付着している雑菌の排出には、相応の水量が必要である。このため、滞留水排出プロセスST10で導入される原水W1の水量は、リンスプロセスST8で導入される原水W1の水量の数倍に設定されている。例えば、滞留水排出プロセスST10の実行時間が15分に設定され、リンスプロセスST8の実行時間が5分に設定される。ここで、原水W1は、圧力タンク2の内部(イオン交換樹脂床211)を洗浄する洗浄水として機能する。頂部スクリーン241から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、軟水化される。イオン交換樹脂床211を通過した軟水W2は、排水W5として系外へ排出される。
硬水軟化装置1が家庭用として使用される場合、滞留水排出プロセスST10は、具体的には、次のように実施される。バルブ制御部510は、イオン交換樹脂床211での原水W1(洗浄水)の線速度を5〜60m/hの範囲に設定する。洗浄水の線速度は、洗浄手段としてのプロセス制御バルブ3に組み込まれた第2定流量弁34により、圧力タンク2から排出される排水W5の流量を所定範囲に調節することにより設定される。他の構成としては、例えば第1排水弁317を比例制御弁とし、その開度を調節することによっても、線速度を所望の範囲に設定することができる。なお、原水W1(洗浄水)の線速度とは、原水W1の流量をイオン交換樹脂床211の横断面積で除したものであり、次式で示される。
線速度[m/h]=流量[m/h]÷横断面積[m] ・・・ (2)
また、バルブ制御部510は、イオン交換樹脂床211に対する原水W1の量を、第1設定時間TRSが長い場合には多く設定し、第1設定時間TRSが短い場合には少なく設定する。例えば、第1設定時間TRSが6〜24時間に設定される場合に、バルブ制御部510は、イオン交換樹脂床211に対する原水W1(洗浄水)の量を6〜12BVの範囲に設定する。第2定流量弁34等によって排水W5の流量が規定されるため、洗浄水の量は、滞留水排出プロセスST8の実施時間を変更することにより設定される。
また、洗浄水は、原水W1の代わりに、処理水(軟水W2)を用いることができる。この場合、硬水軟化装置1は、圧力タンク2で製造された処理水を蓄えておく処理水タンクを備えており、処理水タンクから洗浄水としての処理水が供給される。この場合、洗浄水の通過によって、イオン交換樹脂床211の除去能力が低下しない。さらに、洗浄水は、塩素を含む水を用いることができる。この場合、バルブ制御部510は、イオン交換樹脂床211の単位樹脂量に対して少なくとも0.5mgCl/L−Rの塩素量を接触させるように、プロセス制御バルブ3による滞留水排出プロセスST8の実施時間を制御する。なお、塩素は、原水W1に元から含まれる残留塩素であってもよいし、原水W1に別途添加した次亜塩素酸ナトリウム等の塩素剤であってもよい。
〔待機モード〕
待機モードは、洗浄モードにおける滞留水排出プロセスS9の実行を待機するモードである。待機モードは、洗浄水が確保できないと判断される状態になった場合に、その状態が解消されるまで実行される。
〔待機開始条件〕
上述したように、待機開始条件が満たされると、運転モードが洗浄モードから待機モードへ移行する。待機開始条件は、洗浄モードにおいて、原水ラインL1における原水W1の流通が停止していることである。この場合、滞留水排出プロセスS9の実行が中断されて、待機モードが開始される。待機開始条件が満たされる一例として、例えば、断水が発生した場合を挙げることができる。
〔待機終了条件〕
上述したように、待機終了条件が満たされると、運転モードが待機モードから洗浄モードへ移行する。待機終了条件は、待機モードにおいて、原水ラインL1における原水W1の流通が発生していることである。待機終了条件が満たされる一例として、例えば、断水が復旧した場合を挙げることができる。
〔待機モード:待機プロセスST10〕
制御装置5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図3のST10に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる原水W1の流路が、接続部J11、バイパスラインL6、接続部J22、及び軟水ラインL2を経由するように形成される。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る硬水軟化装置1の制御に係る機能について説明する。図4は、第1実施形態の硬水軟化装置1の制御に係る機能ブロック図である。
制御装置5は、硬水軟化装置1における各部を制御する。図4に示すように、制御装置5は、プロセス制御バルブ3と電気的に接続される。また、制御装置5は、硬水軟化装置1における原水流量計61及び塩水流量計62と電気的に接続され、原水流量計61からの流通検知信号及び水量検出信号並びに塩水流量計62からの流量信号を受信する。
制御装置5は、洗浄タイミング判定部501と、流通停止時間算出部502と、流通停止時間判定部503と、再生タイミング判定部506と、内部時計部507と、繰上再生判定部508と、流通制御手段としてのバルブ制御部510と、メモリ部520と、を含んで構成される。
洗浄タイミング判定部501は、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったか否かを判定する。洗浄タイミングTIM1とは、イベントE1〜E6で規定された運転モード切換タイミングのうち、運転モードを水処理モードから洗浄モードに移行させるタイミングである。洗浄タイミング判定部501は、流通停止時間算出部502によって算出された流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したと流通停止時間判定部503により判定されることにより洗浄開始条件が満たされた場合(図8のステップST204がYESの場合)には、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったと判定する。
流通停止時間算出部502は、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になるまでの時間を計時するタイマであり、水処理モードにおいて、原水流量計61(流通検知部)により検知された流通状態に基づいて流通停止時間TRを算出(計時)する。具体的には、流通停止時間算出部502は、原水流量計61からの流量パルス入力がない状態が所定時間(例えば、30秒間)継続したときに「水流通なしを検知」と判断し、流通停止時間TRの計時を開始する(図7のステップST202〜ST203参照)。逆に、流通停止時間算出部502は、原水流量計61からの流量パルス入力がある状態が所定時間(例えば、10秒間)継続した場合に、「水流通ありを検知」と判断し、それまで計時された流通停止時間TRをリセットする(図7のステップST206〜ST207参照)。また、流通停止時間算出部502は、洗浄モード移行前の運転モードに関わらず、洗浄モードから水処理モードに復帰するときに、それまで計時された流通停止時間TRをリセットする。
流通停止時間判定部503は、第1設定時間TRSをメモリ部520から読み込むと共に、流通停止時間算出部502によって算出された流通停止時間TRが、第1設定時間TRSに達したか否かを判定する(図7のステップST204参照)。この第1設定時間TRSは、上記流通停止時間TRの閾値であり、水の滞留によって圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限の100CFU/mLを超えたり、臭いや色が軟水W2に付いたりしないようにすることができる許容時間である。つまり、この第1設定時間TRSは、飲用に適した人体に安全な品質の軟水W2を得ることができる停止時間の上限閾値を勘案して設定され、例えば、6〜24時間に設定される。
再生タイミング判定部506は、現在の装置状態が再生タイミングTIM2になったか否かを判定する。再生タイミングTIM2とは、イベントE1〜E6で規定された運転モード切換タイミングのうち、運転モードを水処理モードから再生モードに移行させるタイミングである。積算通水時間が採水可能時間以上になることにより再生開始条件が満たされると、再生タイミング判定部506は、現在の装置状態が再生タイミングTIM2になったと判定し、再生開始信号をバルブ制御部510に出力する。
内部時計部507は、いわゆるカレンダークロックであり、現在の日時(現在時刻)を刻む時計機能を有する。内部時計部507の内蔵メモリには、最新の時計情報(年/月/日/時/分/曜日)が記憶されている。
繰上再生判定部508は、現在の装置状態が繰上再生可能条件を充足したか否かを判定する。繰上再生可能条件は、上述の積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上であることである。繰上再生可能採水時間は、上述の採水可能時間よりも短い時間である。繰上再生可能採水時間は、例えば、採水可能時間の90%の時間に設定される。図5において、採水可能時間は、前回の再生タイミングTIM2から次回の再生タイミングTIM2までの間に処理水を採水することのできる時間である。繰上再生可能採水時間は、前回の再生タイミングTIM2から繰上再生可能タイミングTIM3までの間に処理水が採水される時間である。繰上再生可能タイミングTIM3から次回の再生タイミングTIM2までの間の区間、すなわち積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上、且つ採水可能時間未満の区間では、再生モードへの移行を繰り上げることが可能になっている。
バルブ制御部510は、水処理モード、再生モード及び洗浄モードを、所定の移行条件に基づいて運転モード切換タイミングで切り換えるように、プロセス制御バルブ3を制御する。運転モード切換タイミングとして、水処理モードから洗浄モードに移行させる洗浄タイミングTIM1と、水処理モードから再生モードに移行させる再生タイミングTIMと、がある。バルブ制御部510は、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1のときに水処理モードから洗浄モードに移行させ、且つ、現在の装置状態が再生タイミングTIM2のときに水処理モードから再生モードに移行させるように、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318を制御する。
前述したように、洗浄タイミング判定部501は、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したと判定された場合に、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったと判定する。そして、バルブ制御部510は、洗浄タイミング判定部501によるこの判定結果に基づいて、水処理モードから洗浄モードに移行するように、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318を制御する。
また、前述したように、再生タイミング判定部506は、積算通水時間が採水可能時間以上になることにより再生開始条件が満たされると、現在の装置状態が再生タイミングTIM2になったと判定し、再生開始信号をバルブ制御部510に出力する。そして、バルブ制御部510は、再生タイミング判定部506からの再生開始信号を受けて、水処理モードから再生モードに移行するように、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318を制御する。
また、バルブ制御部510は、繰上再生可能条件が満たされている間に洗浄開始条件が満たされると、洗浄モードを開始させる代わりに再生モードを開始するように構成されている。具体的には、バルブ制御部510は、積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上、且つ採水可能時間未満の範囲内において、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になった場合に、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318を制御することにより、運転モードを水処理モードから洗浄モードに移行させずに、運転モードを水処理モードから再生モードに移行させる。
メモリ部520は、硬水軟化装置1の制御に必要な制御プログラムや各種データ等を記憶する。具体的には、メモリ部520は、硬水軟化装置1の各種運転モードを動作させる制御プログラム、各種計算値(例えば、流通停止時間TR、積算通水時間D)、各種設定値(例えば、第1設定時間TRS、採水可能時間、および繰上再生可能採水時間)等を記憶する。
図5、図6を参照して、運転モードの切換を説明する。
図5は、通常の運転モードの切換タイミングを説明する図である。図5において、横軸は積算通水時間Dの変化を時系列で表している。0%時間D0は、再生モードから水処理モードに移行し、積算通水時間Dがゼロにリセットされた状態を示しており、水処理タイミングTIM0における装置状態に対応している。水処理タイミングTIM0は、水処理モードが開始されるときの運転モード切替タイミングを示している。100%時間D100は、積算通水時間Dが採水可能時間に達し、水処理モードから再生モードに移行した状態を示しており、再生タイミングTIM2における装置状態に対応している。90%時間D90は、水処理モードにおいて積算通水時間Dが繰上再生可能採水時間(採水可能時間の90%)に達した状態を示しており、繰上再生可能タイミングTIM3が発生する装置状態に対応している。積算通水時間Dが90%時間D90から100%時間D100までの区間、すなわち繰上再生可能タイミングTIM3の発生以後は、再生モードへの移行を繰り上げることが可能になっている。
25%時間D25は、第1回目の洗浄タイミングTIM1が発生する装置状態を示している。すなわち、25%時間D25は、積算通水時間Dが採水可能時間の25%までカウントされた時点で処理水の流通が停止され、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したときの状態である。70%時間D70は、第2回目の洗浄タイミングTIM1が発生する装置状態を示している。すなわち、70%時間D70は、積算通水時間Dが採水可能時間の70%までカウントされた時点で処理水の流通が停止され、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したときの状態である。図5から明らかなように、25%時間D25,70%時間D70の状態では、繰上再生可能タイミングTIM3は未だ発生していない。そのため、洗浄タイミングTIM1が発生した場合には、再生モードへの繰上げ移行は行われず、通常の制御動作に従って水処理モードから洗浄モードへ移行する。
図6は、再生モードへの移行が繰り上げられる場合を含む運転モードの切換タイミングを説明する図である。図5では、すべての洗浄タイミングTIM1は、繰上再生可能タイミングTIM3の発生前である。一方、図6では、1つの洗浄タイミングTIM1が、繰上再生可能タイミングTIM3の発生前であり、他の洗浄タイミングTIM1が、繰上再生可能タイミングTIM3の発生後である。
図6において、0%時間D0,25%時間D25,90%時間D90の状態では、図5と同様に、それぞれ水処理タイミングTIM0、第1回目の洗浄タイミングTIM1および繰上再生可能タイミングTIM3が発生している。95%時間D95は、第2回目の洗浄タイミングTIM1が発生する装置状態を示している。すなわち、95%時間D95は、積算通水時間Dが採水可能時間の95%までカウントされた時点で処理水の流通が停止され、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したときの状態である。繰上再生可能タイミングTIM3の発生後、即ち積算通水時間Dが90%時間D90から100%時間D100までの区間で洗浄タイミングTIM1が発生した場合、運転モードは水処理モードから、洗浄モードの代わりに再生モードに移行する。つまり、第2回目の洗浄タイミングTIM1は、再生タイミングTIM2に置き換えられる。再生モードへの移行が行われると、最終的に流通停止時間TRがゼロにリセットされる。この結果、洗浄モードへの移行が1回キャンセルされる。また、再生モードが終了すると積算通水時間Dがゼロにリセットされ、運転モードは水処理モードに移行される。したがって、再生モードへの繰上げ移行が行われた場合には、100%時間D100での再生タイミングTIM2は発生しないことになる。
次に、再生モードへの移行を繰り上げる制御について、図7を参照しながら、説明する。図7は、第1実施形態の硬水軟化装置1における運転モードの切換制御を示すフローチャートである。このフローチャートの開始時には、運転モードは水処理モード(水処理プロセスST1を実行)に保たれている。
内部時計部507は、常に現在時刻を刻んでいる。内部時計部507の作動は、制御装置5の電源を投入することにより開始される。内部時計部507の日時合わせは、制御装置5に備えられた操作パネルを介して行われる。また、原水流量計61は常に原水ラインL1を通過する原水W1の流量を検出している。このため、積算通水時間Dも常に算出されている。
ステップST101において、洗浄タイミング判定部501は、洗浄開始条件に基づいて現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったか否かを判定する。現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったと判定された場合(YES)には、処理は、ステップST102に進む。現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になっていないと判定された場合(NO)には、処理は、後述するステップST109に進む。
ステップST102において、繰上再生判定部508は、積算通水時間Dと採水可能時間との比較に基づいて、現在の装置状態が繰上再生可能条件を充足したか否かを判定する。ここで、処理がステップST102に進んでいるとき、現在の装置状態は洗浄タイミングTIM1になっている。このため、このステップST102の判定に基づいて、洗浄モードへの移行を再生モードへの移行に変更するか、または洗浄モードへの移行をそのまま維持するかが、決定される。積算通水時間Dが繰上再生可能採水時間以上となっており、現在の装置状態が繰上再生可能条件を充足している場合(YES)には、洗浄モードを実行せずに再生モードへの移行を繰り上げるために、処理は、ステップST103に進む。積算通水時間Dが繰り上げ再生可能採水時間未満となっており、現在の装置状態が繰上再生可能条件を充足していない場合(NO)には、洗浄モードをそのまま実行させるために、処理は、ステップST106に進む。
ステップST103において、バルブ制御部510は、プロセス制御バルブ3の運転モードを、水処理モードから再生モードに移行させる。これにより、図2に示すように、ストレーナ洗浄プロセスST2、逆洗浄プロセスST3、第1再生プロセスST4、第1押出プロセスST5、第2再生プロセスST6、第2押出プロセスST7、リンスプロセスST8、および補水プロセスST9が順に実行される。
ステップST104において、流通停止時間算出部502は、計時した流通停止時間TRをゼロにリセットし、制御装置5は積算通水時間Dをゼロにリセットする。ステップST105において、バルブ制御部510は、プロセス制御バルブ3の運転モードを、再生モードから水処理モードに復帰させる。これにより、水処理プロセスST1が実行されて、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
ステップST106(ステップST104でNO)において、バルブ制御部510は、プロセス制御バルブ3の運転モードを、水処理モードから洗浄モードに移行させる。これにより、図2に示すように、滞留水排出プロセスST10が実行される。滞留水排出プロセスST10が終了すると、処理がステップST107へ進む(図2のイベントE4が発生)。
ステップST107において、流通停止時間算出部502は、計時した流通停止時間TRをゼロにリセットする。ステップST108において、バルブ制御部510は、プロセス制御バルブ3の運転モードを、洗浄モードから水処理モードに復帰させる。これにより、水処理プロセスST1が実行される。
ステップST109において、再生タイミング判定部506は、再生開始条件に基づいて現在の装置状態が再生タイミングTIM2になったか否かを判定する。現在の装置状態が再生タイミングTIM2のときに運転モードを水処理モードから再生モードに移行させる現在時刻が再生タイミングTIM2になったと判定された場合(YES)には、処理は、ステップST103に進む。現在の装置状態が再生タイミングTIM2になっていないと判定された場合(NO)には、処理は、ステップST101に戻る。
次に、図7のステップST101における洗浄タイミングTIM1の判定の動作について、図8を参照しながら説明する。図8は、第1実施形態の硬水軟化装置1において流通停止時間TRに基づいて現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったことを判定する制御を示すフローチャートである。第1実施形態における洗浄タイミングTIM1の判定は、圧力タンク2の水流通の有無に基づいて行われる。
図8に示すように、ステップST201において、流通停止時間判定部503は、第1設定時間TRSをメモリ部520から読み込む。ステップST202において、流通停止時間算出部502は、原水流量計61により検知された流通状態に基づいて、圧力タンク2への水流通の停止を判定する。すなわち、流通停止時間算出部502は、原水流量計61からの流量パルス入力(流通検知信号)がない状態が所定時間(例えば、30秒間)継続したときに「水流通なしを検知」と判断し、処理は、ステップST203へ進む。なお、ここでの所定時間は、需要箇所で水が使用されていないことを確認するための時間である。一方、原水流量計61からの流量パルス入力がない状態が所定時間継続しなかったときは、再生タイミングTIM2に達したか否かを判定するため、処理は、図7におけるステップST109に進む。
ステップST203において、流通停止時間算出部502は、流通停止時間TRの算出(計時)を開始する。続くステップST204において、流通停止時間判定部503は、流通停止時間算出部502によって算出された流通停止時間TRが、ステップST201で読み込まれた第1設定時間TRSに達したか否かを判定する。流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達した場合(YES)には、水の滞留によって圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限を超えるおそれがあるため、処理は、ステップST205へ進む。一方、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達していない(NO)場合には、圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限を超えるおそれがないため、処理は、ステップST206に進む。
ステップST205において、流通停止時間TRが第1設定時間TRSに達したため、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったとして、処理は、図6におけるステップST102に進む。
ステップST206(ステップST204でNO)において、流通停止時間算出部502は、原水流量計61により検知された流通状態に基づいて、圧力タンク2への水流通の再開を判定する。すなわち、流通停止時間算出部502は、原水流量計61からの流量パルス入力(流通検知信号)がある状態が所定時間(例えば、10秒間)継続したときに「水流通ありを検知」と判断し、処理は、ステップST207へ進む。なお、ここでの所定時間は、需要箇所で水が使用されていることを確認するための時間である。一方、原水流量計61からの流量パルス入力がある状態が所定時間継続しなかったときは、処理は、ステップST204に戻る。
ステップST207において、流通停止時間算出部502は、それまで計時された流通停止時間TRをゼロにリセットする。その後、処理は、ステップST109に進む。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る硬水軟化装置1について、図1及び図8〜図10を参照しながら説明する。第2実施形態に係る硬水軟化装置1の全体構成も、図1に示される第1実施形態に係る硬水軟化装置1の全体構成と同じである。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。このため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用される。
第2実施形態における洗浄開始条件は、第1実施形態における洗浄開始条件とは異なっている。これに伴って、第2実施形態では、第1実施形態における制御装置5の代わりに、制御装置5Aが設けられている。これらが、第1実施形態と第2実施形態との間の相違点である。
第2実施形態における洗浄開始条件は、最大滞留時間が所定時間として設定された第2設定時間以上であることである。最大滞留時間は、滞留水の部分のうち、圧力タンク2内で最も長期間にわたって存在する部分の滞留時間である。
最大滞留時間は例えば以下のように変化する。水処理モードにおいて圧力タンク2の全容量が滞留水から新水に置換されるだけの採水が行われたとき(すなわち、1度の採水量が全容量以上のとき)、或いは洗浄モードまたは再生モードへの移行によって圧力タンク2の全容量が滞留水から新水に置換されたとき、最大滞留時間はゼロになる。ここで、圧力タンク2の全容量は、圧力タンク2内に滞留可能な全水量(例えば、樹脂ビーズ間の空隙の容積、および樹脂が充填されていないフリーボードの容積を合計した保有水量)を指している。水処理モードにおいて圧力タンク2の全容量未満の採水が繰り返し行われているときには、最大滞留時間は、ゼロに戻ることはなく、増減を繰り返す。以下では、最大滞留時間を特定するための具体的な手段が説明される。
図9は、第2実施形態の硬水軟化装置1の制御に係る機能ブロック図である。第2実施形態における制御装置5Aは、洗浄タイミング判定部501と、滞留時間算出部504と、滞留時間判定部505と、再生タイミング判定部506と、内部時計部507と、繰上再生判定部508と、書換部509と、バルブ制御部510と、メモリ部520と、を含んで構成される。制御装置5Aは、第1実施形態の制御装置5が流通停止時間算出部502及び流通停止時間判定部503を備えているのに対して、これらに代えて、滞留時間算出部504、滞留時間判定部505及び書換部509を備えている。
洗浄タイミング判定部501は、滞留時間算出部504(後述)によって算出された最大滞留時間TTが第2設定時間TTSに達したと滞留時間判定部505(後述)により判定されることにより洗浄開始条件が満たされた場合(図13のステップST407がYESの場合)には、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったと判定する。
滞留時間算出部504は、水処理モードにおいて、原水流量計61により検出された水量データに基づいて、圧力タンク2の内部に位置する水の最大滞留時間TTを算出(計時)する。ここで、圧力タンク2の内部に位置する水とは、圧力タンク2の内部に滞留水として存在している原水W1及び軟水W2を意味する。
図10は、圧力タンク2の滞留水量を分割した複数の画分KA〜KAについて説明する図である。最大滞留時間TTを算出するために、具体的には、圧力タンク2の滞留水量をN個の画分KA〜KAに分割する。ここで、圧力タンク2の滞留水量は、Lである。N個の画分KA〜KAは、上方側から下方側に向けて、KA〜KAである。各画分KA〜KAの容量は、L/Nである。通水方向は、上方側から下方側に向かう方向である。
図11は、複数の画分がKA〜KAの7個の場合について、圧力タンク2に水が滞留する様子を説明する図である。滞留時間算出部504は、圧力タンク2の滞留水量を分割した複数の画分KA〜KAに対し、これらの画分KA〜KA毎に新水(原水W1)で置換された置換時刻と現在時刻との差により滞留時間Tiを算出している。さらに、滞留時間算出部504は、複数の滞留時間Tiを互いに比較することにより、複数の滞留時間Tiの中で最大値となる最大滞留時間TTを算出する。
このような条件において、滞留時間算出部504は、原水流量計61からの流量パルス入力に基づいて、圧力タンク2の流入水量(水量データ)を算出する。なお、流量センサを軟水ラインL2に設けることもでき、この場合は、滞留時間算出部504は、圧力タンク2の流出水量を算出する。
滞留時間算出部504は、圧力タンク2への水流入が停止された時点で、圧力タンク2におけるN個の画分KA〜KAにおいて、次の(3)式により、全画分のうち流入水量が占める個数Xを算出する。
X=流入水量/(L/N) ・・・ (3)
なお、Xは、0<X<Nの整数である。そこで、各画分KA〜KAについて、全量が新水で置換された画分の個数のみをカウントするように、式(3)の計算結果において、Xは、小数点以下を切り捨てられる。
ここで、圧力タンク2の上方側から新水が通水されることにより、上方側からX個の画分KA〜KAにおいて、圧力タンク2の滞留水が順次新水と置換されることになる。後述する書換部509は、新水で置換されたX個の画分KA〜KAを対象として、後述するメモリ部520に記憶された画分毎の置換時刻を、現在時刻に書き換える。そして、書換部509は、新水が圧力タンク2に通水される毎に、画分KA〜KAそれぞれについて、新水で置換された置換時刻を現在時刻に書き換える。また、新水が通水される前に圧力タンク2の内部に存在していた水は、下方側にスライドして移動され、移動先の画分において、移動前の置換時刻に書き換えられる。この画分KA〜KAにおいて置換時刻が書き換えの動作は、繰り返して行われる。
また、書換部509は、洗浄モード移行前の運転モードに関わらず、洗浄モードから水処理モードに復帰するときに、メモリ部520に記憶された全ての画分KA〜KAにおける置換時刻を、洗浄モードの終了時刻に書き換える。これにより、複数の画分KA〜KAにおける置換時刻が洗浄モードの終了時刻に書き換えられるため、滞留時間算出部504は、洗浄モードの終了時刻を起点として、滞留時間Tiを算出することができる。
更に理解を容易にするために、図10に示すように圧力タンク2の滞留水量を分割した複数の画分がKA〜KAの7個の場合について説明する。まず、時刻T0において、洗浄モードが実行されたとする。滞留水排出プロセス又はリンスプロセスでは、圧力タンク2に滞留水量(容量L)を超える新水(例えば、上述した6〜12BVの洗浄水)が通水される。これにより、圧力タンク2の滞留水は、全て新水に入れ替わる。ここで、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分KA〜KAの全てについて置換時刻を現在時刻T0(洗浄モードの終了時刻)に書き換える。
次に、時刻T1において、滞留水量が入れ替わらない程度の少量の軟水W2が使用され、圧力タンク2の上方側から画分KA〜KAの3個分の新水(容量(3/7)L)が通水されたとする。ここで、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分毎の置換時刻のうち、新水で置換された画分KA〜KAの置換時刻を現在時刻T1に書き換える。一方、書換部509は、新水で置換されなかった画分KA〜KAについては、置換時刻の書き換えを行わず、既に記憶されている時刻T0を保持する。
次に、時刻T2において、滞留水量が入れ替わらない程度の少量の軟水W2が使用され、圧力タンク2の上方側から画分KA及びKAの2個分の新水(容量(2/7)L)が通水されたとする。時刻T2においては、時刻T1において画分KA〜KAに位置していた水は、画分KA〜KAに移動していると共に、時刻T1において画分KA及びKAに位置していた水は、画分KA〜及びKAに移動している。ここで、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分KA及びKAの置換時刻を、現在時刻T2に書き換える。更に、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分KA〜KAに移動した滞留水の置換時刻を時刻T1(移動前の置換時刻)に置き換えると共に、画分KA〜及びKAに移動した滞留水の置換時間を時刻T0(移動前の置換時刻)に保持する。
次に、時刻T3において、滞留水量が入れ替わらない程度の少量の軟水W2が使用され、圧力タンク2の上方側から画分KA及びKAの2個分の新水(容量(2/7)L)が通水されたとする。時刻T3においては、時刻T2において画分KA〜KAに位置していた水が画分KA〜KAに移動していると共に、時刻T2において画分KA及びKAに位置していた水が画分KA及びKAに移動している。ここで、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分KA及びKAの置換時刻を、現在時刻T3に書き換える。更に、書換部509は、後述するメモリ部520に記憶された画分KA及びKAに移動した滞留水の置換時刻を時刻T2(移動前の置換時刻)に置き換えると共に、後述するメモリ部520に記憶された画分KA〜KAに移動した滞留水の置換時刻を時刻T1(移動前の置換時刻)に置き換える。この画分KA〜KAにおいて置換時刻が書き換えられる動作は、繰り返して行われる。
この状態において、滞留時間算出部504は、複数の画分KA〜KAそれぞれにおいて、置換時刻と現在時刻との差により、滞留時間Tiを算出する。さらに、滞留時間算出部504は、複数の滞留時間Tiの中で最大値となる最大滞留時間TTを算出する。
滞留時間判定部505は、所定の第2設定時間TTSをメモリ部520から読み込むと共に、滞留時間算出部504によって算出された最大滞留時間TTが、第2設定時間TTSに達したか否かを判定する(図13のステップST407参照)。この第2設定時間TTSは、最大滞留時間TTの閾値であり、水の滞留によって圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限の100CFU/mLを超えたり、臭いや色が軟水W2に付いたりしないようにすることができる時間である。つまり、この第2設定時間TTSは、飲用に適した人体に安全な品質の軟水W2を得ることができる最大滞留時間TTの上限閾値を勘案して設定され、例えば、6〜24時間に設定される。
そして、バルブ制御部510は、洗浄タイミング判定部501によるこの判定結果に基づいて、運転モードが水処理モードから洗浄モードに移行するように、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318を制御する。
メモリ部520は、硬水軟化装置1の制御に必要な制御プログラムや各種データ等を記憶する。具体的には、メモリ部520は、硬水軟化装置1の各種運転モードを動作させる制御プログラム、各種計算値(例えば、複数の画分KA〜KAの滞留時間Ti、最大滞留時間TT)、各種設定値(例えば、第2設定時間TTS、採水可能時間、および繰上再生可能採水時間)また、メモリ部520は、複数の画分KA〜KAにおける水の置換時刻を記憶する。メモリ部520に記憶された水の置換時刻は、複数の画分KA〜KA毎に、書換部509により書き換えられる。
次に、再生モードへの移行を繰り上げる制御について、図12を参照しながら、説明する。図12は、第2実施形態の硬水軟化装置1における運転モードの切換制御を示すフローチャートである。このフローチャートの開始時には、運転モードは水処理モード(水処理プロセスST1を実行)に保たれている。
第2実施形態においては、図12におけるステップST304及びST307以外は、第1実施形態に係る図7の制御の動作と同じである。そのため、図12における第2実施形態のステップST301〜ST306、ST308〜ST309、ST311、ST312の制御の動作の説明については、図7における第1実施形態のステップST101〜ST103、ST105〜ST106、ST108、ST109の制御の動作の説明をそれぞれ援用して、その説明を省略する。
図12に示すステップST304及びST307において、書換部509は、洗浄モードの終了時点で、メモリ部520に記憶された画分KA〜KA毎の置換時刻を洗浄モードの終了時刻に書き換える。これにより、複数の画分KA〜KAにおける置換時刻が洗浄モードの終了時刻に書き換えられるため、滞留時間算出部504は、洗浄モードの終了時刻を起点として、圧力タンク2内の滞留水の滞留時間Tiを算出することができる。また、ステップST304では、積算通水時間Dがゼロにリセットされる。
次に、図12のステップST301における洗浄タイミングTIM1の判定の処理について、図13を参照しながら説明する。図13は、第2実施形態の硬水軟化装置1において最大滞留時間TTに基づいて現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったことを判定する制御を示すフローチャートである。第2実施形態における洗浄タイミングTIM1の判定は、圧力タンク2の内部に位置する水の最大滞留時間TTに基づいて行われる。
図13に示すように、ステップST401において、滞留時間判定部505は、第2設定時間TTSをメモリ部520から読み込む。ステップST402において、滞留時間算出部504は、原水流量計61により検知された流通状態に基づいて、圧力タンク2への入水の開始を判定する。すなわち、滞留時間算出部504は、原水流量計61からの流量パルス入力(流通検知信号)がある状態が所定時間(例えば、10秒間)継続したときに「水流通ありを検知」と判断し、処理は、ステップST403へ進む。なお、ここでの所定時間は、需要箇所で水が使用されていることを確認するための時間である。一方、原水流量計61からの流量パルス入力がある状態が所定時間継続しなかったときは、処理は、ステップST402を繰り返す。
ステップST403において、滞留時間算出部504は、原水流量計61からの流量パルス入力(水量検出信号)に基づいて、圧力タンク2の流入水量(水量データ)を算出する。ステップST404において、滞留時間算出部504は、原水流量計61により検知された流通状態に基づいて、圧力タンク2への入水の停止を判定する。すなわち、滞留時間算出部504は、原水流量計61からの流量パルス入力(流通検知信号)がない状態が所定時間(例えば、30秒間)継続したときに「水流通なしを検知」と判断して流入水量の算出を終了し、処理は、ステップST405へ進む。なお、ここでの所定時間は、需要箇所で水が使用されていないことを確認するための時間である。一方、原水流量計61からの流量パルス入力がない状態が所定時間継続しなかったときは、処理は、ステップST403へ戻り、流入水量の算出を継続する。
ステップST405において、書換部509は、得られた水量データに基づいてメモリ部520に記憶された画分KA〜KAにおける置換時刻を書き換える。ステップST406において、滞留時間算出部504は、最大滞留時間TTを算出する。具体的には、滞留時間算出部504は、複数の画分KA〜KA(図10等参照)それぞれにおいて、置換時刻と現在時刻との差により滞留時間Tiを算出する。さらに、滞留時間算出部504は、複数の滞留時間Tiを互いに比較することにより、最大滞留時間TTを算出する。
ステップST407において、滞留時間判定部505は、滞留時間算出部504によって算出された最大滞留時間TTが、ステップST401で読み込まれた第2設定時間TTSに達したか否かを判定する。最大滞留時間TTが第2設定時間TTSに達した場合(YES)には、水の滞留によって圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限を超えるおそれがあるため、処理は、ステップST408へ進む。一方、最大滞留時間TTが第2設定時間TTSに達していない(NO)場合には、圧力タンク2内の一般細菌数が水道水質基準上限を超えるおそれがないため、処理は、図12におけるステップST309に進む。
ステップST408において、滞留時間TTが第2設定時間TTSに達したため、現在の装置状態が洗浄タイミングTIM1になったとして、処理は、図12におけるステップST302に進む。
本実施形態に係る硬水軟化装置1は、上述した構成を有することにより、以下の効果を有している。
(1)第1、第2実施形態に係るイオン交換装置(硬水軟化装置1)は、圧力タンク(2)と、流通手段(プロセス制御バルブ3)と、流通制御手段(バルブ制御部510)と、を備えている。流通制御手段は、繰上再生可能条件が満たされている間に洗浄開始条件が満たされると、洗浄モードを開始させる代わりに再生モードを開始させるように構成されている。洗浄開始条件は、水処理モードへの移行直後の所定時間の間、洗浄モードを開始させないように設定されている。再生開始条件は、積算通水時間(D)が採水可能時間以上であることであり、積算通水時間(D)は、前回の再生モードが終了した後に実行される水処理モードにおいて原水が圧力タンクを流れた総時間である。採水可能時間は、再生によって回復可能なイオン交換樹脂床の能力に応じて設定されている。繰上再生可能条件は、積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上であることである。繰上再生可能採水時間は、採水可能時間よりも短い時間である。
第1、第2実施形態に係るイオン交換装置では、繰上再生可能条件が満たされている間に洗浄開始条件が満たされると、洗浄モードを開始させる代わりに再生モードが開始される。つまり、積算通水時間Dが採水可能量に近づいているとき(すなわち、イオン交換樹脂の除去能力が残り少なくなっているとき)に、現在の装置状態が洗浄モードの実行を必要とする状態(洗浄タイミング)になると、洗浄モードを開始させる代わりに再生モードが開始される。ここで、圧力タンク内の滞留水を新水で置換するという点において、洗浄モードおよび再生モードは共通しているため、再生モードへの移行によって洗浄モードへの移行も実質的に行われたことになる。つまり、第1、第2実施形態に係るイオン交換装置は、再生モードの開始時期(再生タイミング)を早めることによって、再生モードに洗浄モードを兼用させ、洗浄モードへの移行を適宜省略している。また、繰上再生可能条件が満たされている間のみ、再生モードの開始時期(再生タイミング)を早めているので、再生モードへの移行頻度、すなわち再生時の排水量の増加も抑制されている。
このため、第1、第2実施形態に係るイオン交換装置は、滞留水を排出するために圧力タンクから排出される水量を低減できる。
(2)第1実施形態に係るイオン交換装置において、洗浄開始条件は、流通停止時間(TR)が所定時間として設定された第1設定時間(TRS)以上であることである。流通停止時間は、水処理モードにおいて原水が圧力タンクを連続的に流通していない時間である。
流通停止時間の増大は、処理水の製造が行われないことにより、圧力タンク内の滞留水の滞留が長期化していることを意味する。第1実施形態に係るイオン交換装置によれば、流通停止時間が第1設定時間を超えると、洗浄モードまたは再生モードを開始することによって滞留水が新たに導入される原水に置換される。
このため、第1実施形態に係るイオン交換装置は、衛生的な処理水を恒常的に提供できる。
(3)第2実施形態に係るイオン交換装置において、洗浄開始条件は、最大滞留時間(TT)が所定時間として設定された第2設定時間(TTS)以上であることである。最大滞留時間は、滞留水の部分のうち、圧力タンク内で最も長時間にわたって存在する部分の滞留時間である。
最大滞留時間の増大は、圧力タンクの容量と比べて処理水の製造量が少なく、処理水が製造されているにも拘わらず滞留水の置換が起こりにくい状況を示している。第2実施形態に係るイオン交換装置によれば、最大滞留時間が第2設定時間を超えると、洗浄モードまたは再生モードを開始することによって滞留水が新たに導入される原水に置換される。
このため、第2実施形態に係るイオン交換装置は、衛生的な処理水を恒常的に提供できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
前述の実施形態においては、繰上再生可能採水時間を採水可能時間の90%の時間に設定したものとして説明したが、採水可能時間よりも短い時間であれば、他の時間に設定してもよい。ただし、イオン交換樹脂の除去能力が十分に利用されていない状態で再生が行われることを回避するため、繰上再生可能採水時間は、採水可能時間の80〜98%の範囲の時間に設定することが好ましい。
また、前述の実施形態においては、圧力タンク2の内部を洗浄する洗浄手段は、圧力タンク2に接続され液体が流通する各種ライン(原水ラインL1、軟水ラインL2の一部、各排水ラインL51、L52、L53、塩水ラインL44の一部等)及び各種ラインを開閉するプロセス制御バルブ3であるものとして説明したが、これに制限されない。洗浄手段は、洗浄液を圧力タンク2の内部に供給可能な洗浄装置であってもよい。
また、前述の実施形態においては、再生プロセスを、第1再生プロセス及び第2再生プロセスからなる二段階の再生プロセスとして説明しているが、これに制限されない。例えば、再生プロセスを、再生液を一段階で通液して再生する並流再生、向流再生又はスプリット・フロー再生としてもよい。
また、前述の実施形態においては、流通検知部及び水量検出部として、原水ラインL1に原水流量計61を設けたが、これに制限されない。例えば、流通検知部及び水量検出部として、軟水ラインL2に軟水流量計を設けてもよいし、流通検知部として軟水フロースイッチを設けてもよい。
1 硬水軟化装置(イオン交換装置)
2 圧力タンク
3 プロセス制御バルブ(流通手段)
211 イオン交換樹脂床
510 バルブ制御部(流通制御手段)
TIM1 洗浄タイミング
TIM2 再生タイミング
TR 流通停止時間
TRS 第1設定時間
TT 最大滞留時間
TTS 第2設定時間
D 積算通水時間
W1 原水(洗浄水)
W2 軟水(処理水)
W4 塩水(再生液)

Claims (3)

  1. イオン交換樹脂床が収容される圧力タンクと、
    前記圧力タンクに原水が導入されると前記原水から処理水を製造する水処理モードと、前記圧力タンクに再生液を導入することにより前記イオン交換樹脂床を再生させ、その後前記圧力タンクに洗浄水を導入することにより前記圧力タンクから前記再生液を排出する再生モードと、前記圧力タンクに前記洗浄水を導入することにより前記圧力タンク内に滞留する滞留水を排出する洗浄モードと、を有する流通手段と、
    洗浄開始条件が満たされると前記水処理モードを前記洗浄モードに移行させ、再生開始条件が満たされると前記水処理モードを前記再生モードに移行させ、前記洗浄モードまたは前記再生モードが終了すると前記水処理モードを開始させる流通制御手段と、を備えており、
    前記洗浄水は、前記原水または前記処理水であり、
    前記流通制御手段は、繰上再生可能条件が満たされている間に前記洗浄開始条件が満たされると、前記洗浄モードを開始させる代わりに前記再生モードを開始させるように構成されており、
    前記洗浄開始条件は、前記水処理モードへの移行直後の所定時間の間、前記洗浄モードを開始させないように設定されており、
    前記再生開始条件は、積算通水時間が採水可能時間以上であることであり、積算通水時間は、前回の前記再生モードが終了した後に実行される前記水処理モードにおいて前記原水が前記圧力タンクを流れた総時間であり、前記採水可能時間は、再生によって回復可能な前記イオン交換樹脂床の能力に応じて設定されており、
    前記繰上再生可能条件は、前記積算通水時間が繰上再生可能採水時間以上であることであり、前記繰上再生可能採水時間は、前記採水可能時間よりも短い時間である、イオン交換装置。
  2. 前記洗浄開始条件は、流通停止時間が前記所定時間として設定された第1設定時間以上であることであり、
    前記流通停止時間は、前記水処理モードにおいて前記原水が前記圧力タンクを連続的に流通していない時間である、請求項1に記載のイオン交換装置。
  3. 前記洗浄開始条件は、最大滞留時間が前記所定時間として設定された第2設定時間以上であることであり、
    前記最大滞留時間は、前記滞留水の部分のうち、前記圧力タンク内で最も長時間にわたって存在する部分の滞留時間である、請求項1に記載のイオン交換装置。
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