JP2015080769A - 真空ろ過装置用ろ材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易に寿命を延ばすことが可能な真空ろ過装置用のろ材を提供する。
【解決手段】 懸濁液にろ材を浸漬させてその裏面側から該懸濁液を吸引することで該ろ材の表面に固形分を堆積させた後、該ろ材を該懸濁液の液面上に上げてその裏面側からその表面側に空気を吹き出すことで該堆積した固形分の剥離を容易にする真空ろ過装置用のろ材であって、前記ろ材を構成するろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる所定のピッチを有するメッシュ4でろ布2の表面全体が覆われているか、又は前記ろ材を構成するろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる糸が所定のピッチを有するメッシュ状パターンでろ布2全体に縫い付けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 懸濁液にろ材を浸漬させてその裏面側から該懸濁液を吸引することで該ろ材の表面に固形分を堆積させた後、該ろ材を該懸濁液の液面上に上げてその裏面側からその表面側に空気を吹き出すことで該堆積した固形分の剥離を容易にする真空ろ過装置用のろ材であって、前記ろ材を構成するろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる所定のピッチを有するメッシュ4でろ布2の表面全体が覆われているか、又は前記ろ材を構成するろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる糸が所定のピッチを有するメッシュ状パターンでろ布2全体に縫い付けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、真空ろ過装置に使われるろ材に関し、特にろ布の補強により耐久性が高められたろ材に関する。
銅の電解精製においては、電解液中に不純物として存在するニッケルや砒素などを一定濃度以下に抑えるため、これら不純物を取り除く浄液工程が一般に設けられている。この浄液工程では、例えば電解液に含まれる銅を除去して脱銅終液を得た後、この脱銅終液からニッケルを硫酸ニッケルとして回収することが行われている。
脱銅終液からの硫酸ニッケルの回収においては、一般に硫酸酸性の脱銅終液を加熱することにより濃縮し、脱銅終液の液量を減少させることで脱銅終液中に溶解できる硫酸ニッケルの量を減らし、これにより溶解できなくなった硫酸ニッケルを析出させている。この析出した硫酸ニッケルを含む40〜80℃の懸濁液をろ過することにより、硫酸ニッケルを回収することができる。
上記したような懸濁液のろ過には、一般的に真空ろ過装置が多く使われている。真空ろ過装置は、特許文献1に示すように、上側が開放した貯槽に、外周面をろ過面とする円筒部材をその中心軸を横にして一部が浸漬するように取り付けた装置である。この円筒部材は該中心軸を中心にして回転可能に貯槽に取り付けられており、また、内側空間を周方向に複数に区分することで、浸漬しているろ過面の内側では負圧になるように構成されている。
かかる構成により、貯槽に懸濁液を供給しながら円筒部材を所定の回転速度で回転させることにより、次々に浸漬するろ過面に懸濁液が吸い寄せられ、その結果、ろ過面を構成するろ布によって固液分離が行われて液体分はろ液としてろ過器の内側に吸引されると共に、ろ布を透過できない固形分はろ布の表面に堆積する。ろ過器の内側に吸引された液体分は真空ポンプに接続している配管を経てろ過器の外側に排出される。一方、ろ布の表面に堆積した固形分は、ろ過器の回転に伴って液面の上に出た後、スクレーパーによりかき取られる。
上記したように真空ろ過装置のろ布は浸漬する度に内側に吸引されるので破れることが多く、この場合はろ布を交換しなければならない。ろ布の交換作業自体は2時間程度で済むものの、交換前にろ過器内部やこれに連通する配管内の液体を排出して洗浄する作業に時間がかかり、さらにろ布交換後の立ち上げにも時間を要する。このため、一旦ろ布が破れると、ほぼ丸1日かけてろ布を交換する作業が必要となる。
この間は浄液工程を停止した状態で電解精製を行うことになるため、突発的なろ布の破れが何度も発生してろ布交換による浄液工程の停止頻度が増加すると、電解精製における電解液中の不純物濃度の上昇を招き、電解精製で得られる電気銅の不純物品位に悪影響を及ぼすおそれがあった。そのため、ろ布の耐久性を高めて寿命をできるだけ長くすることが求められていた。本発明は上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、寿命の長いろ材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る真空ろ過装置用のろ材は、懸濁液にろ材を浸漬させてその裏面側から該懸濁液を吸引することで該ろ材の表面に固形分を堆積させた後、該ろ材を該懸濁液の液面上に上げてその裏面側からその表面側に空気を吹き出すことで該堆積した固形分の剥離を容易にする真空ろ過装置用のろ材であって、前記ろ材を構成するろ布と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる所定のピッチを有するメッシュでろ布の表面全体が覆われているか、又は前記ろ材を構成するろ布と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる糸が所定のピッチを有するメッシュ状パターンでろ布全体に縫い付けられていることを特徴としている。
本発明によれば、真空ろ過装置のろ布を簡易に補強することができ、よってろ布の寿命を延ばすことが可能になる。
先ず、本発明のろ材が用いられる真空ろ過装置の一具体例について説明する。この一具体例の真空ろ過装置は、外周面をろ過面とし且つ中心軸を水平方向に向けた円筒形状のろ過器と、このろ過器の下側の一部を浸漬させるように上側が開放した貯槽とから主に構成される。このろ過器はその中心軸を中心として回転可能に貯槽に設けられており、また、ろ過器の内側空間は周方向に複数に区分されている。これにより、貯槽に供給された懸濁液に浸漬している外周面に対応する空間部分においては、真空ポンプによって負圧状態にすることができ、同時に、液面上に位置する外周面に対しては、ろ布の裏面側から表面側に向けて空気を吹き出すことでろ布に付着している固形物をろ布から剥離しやすくすることができる。
ろ過器の外周面はろ過面を構成しており、図1に示すように、複数の同形状の矩形のろ板1が周方向に並んで取り付けられた構造になっている。各ろ板1は格子状になっており、この格子を構成する縦横の棒状部分でろ布2の裏面側を支持するようになっている。これにより、ろ布2を透過した液体分は格子の開口部分を通ってろ過器の内側に集められる。ろ布2の表面には更にろ布がずれたり浮き上がったりしないように、ろ過器の軸方向に延在する複数の押さえ棒3でろ布2が保持されている。
上記したように、従来、真空ろ過装置のろ過器に張られているろ布には、図2(a)に示すように負圧によってろ過器の内側に引き付けられる力F1と、図2(b)に示すようにエアーによってろ過器から離間させられる力F2とがろ過器の回転に伴って繰り返し働くため、使用しているうちにろ布の強度が低下する傾向にあった。特に、上記した格子状のろ板1の縦横の棒状部分の縁部との当接箇所Aにおいて頻繁に破れることがあった。
そこで、ろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質で作られたメッシュ4でろ布2の表面全体を覆うか、あるいは、ろ布2と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質で作られた糸をメッシュ状のパターンでろ布2全体に縫い付けることにした。これにより、図3(a)に示すように負圧によってろ過器の内側に引き付けられる力F1が働く時や、図3(b)に示すようにエアーによってろ過器から離間させられる力F2が働く時であってもろ布2の厚み方向の変形を抑えることが可能になる。よって、容易に真空ろ過装置のろ布2の耐久性を高めて寿命を延ばすことができる。なお、図1にはメッシュ4でろ布2の覆った場合の例が示されている。
ろ布をメッシュで覆う場合やメッシュ状に糸を縫い付ける場合、当該メッシュ又はメッシュ状のパターンとしては、ろ布全体を均一な力で押えることができるのであれば特に限定はなく、例えば図4(a)〜(c)に示すように、正方形、菱形、正六角形などのパターン形状を採用することができる。メッシュでろ布の表面を覆う場合は、例えば図5(a)に示すように、熱によってメッシュ4の全体に亘って片側をろ布2に接着してもよいし、あるいは図5(b)に示すように、メッシュ4をろ布2と同材質又は耐酸性或いは耐アルカリ性の材質で作られた縫い付け用糸5によって、かがり縫い等の縫い方でろ布2に縫い付けてもよい。メッシュ4は糸を編むことで作製してもよいし、一体成形により作製してもよい。
一方、ろ布と同材質又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質で作られた糸を使用してメッシュ状のパターンでろ布全体を縫い付ける場合は、例えば図6(a)に示すように、縫い付け用糸6aを刺し縫いでろ布2に縫い込んでメッシュ状パターンを形成してもよいし、図6(b)に示すように縫い付け用糸6bを返し縫いでろ布2に縫い込んでメッシュ状パターンを形成してもよい。
ところで、前述したように、ろ布を裏面から支持するろ板は、一般に、ピッチが5〜15mmの正方形の格子状(内側の寸法で4〜13mm)を有しているか、又はピッチが5〜15mm×30〜100mmの長方形の格子状(内側の寸法で28〜98mm)を有している。従って、ろ板の上に張られたろ布を均一に抑えるためには、当該ろ板の格子のピッチとメッシュ又はメッシュ状に縫い付ける糸のピッチとを一致させると共に、ろ板の格子の少なくとも縦棒若しくは横棒の真上にメッシュ又はメッシュ状に縫い付ける糸の縦方向延在部分若しくは横方向延在部分が位置するようにメッシュを取り付けたりメッシュ状に糸を縫いつけたりするのが好ましい。即ち、メッシュ又はメッシュ状に縫い付ける糸のピッチは5〜100mmとすることが好ましい。
これらピッチが5mm未満の場合、ろ板のピッチよりも小さいため、メッシュ又はメッシュ状の糸でろ布を均一に押えることが難しくなる。一方、メッシュ又はメッシュ状の糸のピッチが100mmを超える場合、ピッチが大き過ぎるために、ろ布がろ過器の内側に引っ張られたり、ろ過器から離間する方向に押し出されたりすることを抑える効果が小さくなる。なお、図1にはメッシュ4の横方向のピッチをろ板1の格子の横方向のピッチと一致させ且つろ板1の格子の縦棒の真上にメッシュ4の縦方向延在部分が位置しており、メッシュ4の縦方向のピッチをろ板1の格子の縦方向のピッチの半分にし且つろ板1の格子の横棒の真上にメッシュ4の横方向延在部分が1本おきに位置している例が示されている。
ろ布を覆うメッシュ及びろ布にメッシュ状に縫い込む糸の材質は、ろ布と同じ材質にするか、又は耐酸性及び耐アルカリ性材質とする。耐酸性及び耐アルカリ性材質の場合は、ポリプロピレンが好ましい。また、メッシュでろ布を覆う場合又はメッシュ状に糸を縫い付ける場合は、ろ布全体を均一な力で押えるのが好ましいため、これらメッシュ又は糸の材質は、ろ布の材質に比べて線膨張が同等以下であり、且つ引っ張り強度が同等以上の物性であることが好ましい。
これらメッシュ又は糸の材質の線膨張がろ布の材質の線膨張よりも大きい場合、ろ布とメッシュ又はろ布と糸からなるろ材が加熱された時にメッシュや糸の方がろ布よりも大きく膨張するため、メッシュや糸がろ布全体を均一な力で押える効果が減少する。一方、メッシュや糸の材質の引っ張り強度が、ろ布の材質の引っ張り強度よりも小さい場合、加えられた力によりろ布よりも伸びやすいため、メッシュや糸のほうがろ布よりも大きく伸びてしまい、メッシュや糸がろ布を均一な力で押える効果が減少する。従って、例えばろ布の材質がポリプロピレンの場合、メッシュや糸の材質はポリプロピレン又はアクリルを使うことが好ましい。
ろ布を覆うメッシュが糸を編んで形成される場合の糸の直径やろ布にメッシュ状に縫い込む場合の糸の直径は特に限定がないが、これら糸の直径が大きいと強度が高くなるため、特にろ板の縁部に当接する箇所を含め、ろ布全体を均一な力で押えることができる。しかし、あまり直径が大きすぎるとろ布の有効ろ過面積を減少させてしまう。一方、これら糸の直径が細い場合、ろ布の有効ろ過面積への影響は小さい。しかし、細すぎると強度が小さくなるため、ろ布全体を均一な力で押えることが難しくなる。従って、これら糸の直径は0.1〜2mmであることが好ましい。これらの直径が0.1mm未満の場合、強度が小さいため、ろ布全体を均一な力でおさえることが難しくなる。一方、直径が2mmよりも大きい場合、ろ布の有効ろ過面積が大きく減少してしまう。
上記したろ材を用いたろ過器を真空ろ過装置に用いることにより、簡易にろ布の耐久性を高めてろ布の寿命を延ばすことができる。特に、銅の電解精製用の電解液から銅を除去して得た脱銅終液を濃縮することで得られる、析出した硫酸ニッケルを含む液温40〜80℃の懸濁液からの硫酸ニッケルの回収に使用する時に、寿命を延ばす効果が顕著に表れる。
(実施例1)
脱銅終液を濃縮して析出させた硫酸ニッケルを含む懸濁液から真空ろ過装置を用いて硫酸ニッケルを回収した。この真空ろ過装置が有する円筒形のろ過器の外周面には、ピッチが5mm×100mmの長方形の格子で構成される複数の矩形のろ板を周方向に並べて取り付けた。これらろ板の上面にポリプロピレン製のろ布を張った。このろ布には、表面全体にポリプロピレン製の直径0.1mmの糸で編まれたピッチが5mm×5mmの正方形の格子状のメッシュで覆ったものを用いた。なお、このメッシュはポリプロピレン製の直径0.1mmの糸によって所々ろ布に縫い付けておいた。このメッシュが縫い付けられたろ布が張られた真空ろ過装置を使用してろ過を行なった。
脱銅終液を濃縮して析出させた硫酸ニッケルを含む懸濁液から真空ろ過装置を用いて硫酸ニッケルを回収した。この真空ろ過装置が有する円筒形のろ過器の外周面には、ピッチが5mm×100mmの長方形の格子で構成される複数の矩形のろ板を周方向に並べて取り付けた。これらろ板の上面にポリプロピレン製のろ布を張った。このろ布には、表面全体にポリプロピレン製の直径0.1mmの糸で編まれたピッチが5mm×5mmの正方形の格子状のメッシュで覆ったものを用いた。なお、このメッシュはポリプロピレン製の直径0.1mmの糸によって所々ろ布に縫い付けておいた。このメッシュが縫い付けられたろ布が張られた真空ろ過装置を使用してろ過を行なった。
固形分をろ布の表面に堆積させるため、当該ろ布とメッシュとからなるろ材が浸漬する部分では内側から350mmHgで真空吸引した。また、固形分をろ布から剥離しやすくするため、ろ材が液面上に位置した時にろ布の裏面側から表面側に向けて150L/minでエアブローした。上述の条件でろ過器を0.3rpmで回転させながら懸濁液のろ過を行った。その結果、操業期間中にろ過性能に低下は見られなかった。また、ろ布を新しく張り替えてからのろ布において、ろ板の縁部との当接箇所の破断までは59日となった。
比較例として、ろ布の表面をメッシュで覆わなかったこと以外は上記方法と同様にして懸濁液のろ過を行った。その結果、操業期間中にろ過性能に低下は見られなかったが、ろ布を新しく張り替えてからのろ布において、ろ板の縁部との当接箇所の破断までは40日となった。このように、ろ布をメッシュで補強することにより、補強しない場合に比べてろ布の寿命を約1.5倍延ばすことができた。
(実施例2)
ろ布の表面を、直径2.0mmのポリプロピレン製の糸で編まれたピッチが100mm×100mmの正方形の格子状のメッシュで覆い、更にポリプロピレン製の直径2.0mmの糸によって該メッシュを所々ろ布に縫い付けたことを以外は上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
ろ布の表面を、直径2.0mmのポリプロピレン製の糸で編まれたピッチが100mm×100mmの正方形の格子状のメッシュで覆い、更にポリプロピレン製の直径2.0mmの糸によって該メッシュを所々ろ布に縫い付けたことを以外は上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
その結果、操業期間中にろ過性能に低下は見られなかった。また、ろ布を新しく張り替えてからのろ布において、ろ板の縁部との当接箇所の破断までは62日となり、ろ布の寿命は上記実施例1の比較例のろ布に比べて約1.5倍延びた。
(実施例3)
ろ布全体に縫い込んだ糸でピッチ5mm×5mmの正方形の格子状のパターンが形成されるように、ポリプロピレン製の直径0.1mmの糸を用いて本返し縫いで縦方向に5mmのピッチで縫い込み、次に横方向に5mmのピッチで縫い込んだ。このようにろ布をメッシュで覆うことに代えてメッシュ状に縫い付けたろ布を用いたことを除いて上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
ろ布全体に縫い込んだ糸でピッチ5mm×5mmの正方形の格子状のパターンが形成されるように、ポリプロピレン製の直径0.1mmの糸を用いて本返し縫いで縦方向に5mmのピッチで縫い込み、次に横方向に5mmのピッチで縫い込んだ。このようにろ布をメッシュで覆うことに代えてメッシュ状に縫い付けたろ布を用いたことを除いて上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
その結果、操業期間中にろ過性能に低下は見られなかった。また、ろ布を新しく張り替えてからのろ布において、ろ板の縁部との当接箇所の破断までは57日となり、ろ布の寿命は上記実施例1の比較例のろ布に比べて約1.5倍延びた。
(実施例4)
ろ布全体に縫い込んだ糸でピッチ100mm×100mmの正方形の格子状のパターンが形成されるように、ポリプロピレン製の直径2.0mmの糸を用いて本返し縫いで縦方向に100mmのピッチで縫い込み、次に横方向に100mmのピッチで縫い込んだ。このように、ろ布をメッシュで覆うことに代えてメッシュ状に縫い付けたろ布を用いたことを除いて上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
ろ布全体に縫い込んだ糸でピッチ100mm×100mmの正方形の格子状のパターンが形成されるように、ポリプロピレン製の直径2.0mmの糸を用いて本返し縫いで縦方向に100mmのピッチで縫い込み、次に横方向に100mmのピッチで縫い込んだ。このように、ろ布をメッシュで覆うことに代えてメッシュ状に縫い付けたろ布を用いたことを除いて上記実施例1と同様にして懸濁液のろ過を行った。
その結果、操業期間中にろ過性能に低下は見られなかった。また、ろ布を新しく張り替えてからのろ布において、ろ板の縁部との当接箇所の破断までは55日となり、ろ布の寿命は上記実施例1の比較例のろ布に比べて約1.5倍延びた。
1 ろ板
2 ろ布
3 押さえ棒
4 メッシュ
5 縫い付け用糸
6a、6b 縫い付け用糸
2 ろ布
3 押さえ棒
4 メッシュ
5 縫い付け用糸
6a、6b 縫い付け用糸
Claims (6)
- 懸濁液にろ材を浸漬させてその裏面側から該懸濁液を吸引することで該ろ材の表面に固形分を堆積させた後、該ろ材を該懸濁液の液面上に上げてその裏面側からその表面側に空気を吹き出すことで該堆積した固形分の剥離を容易にする真空ろ過装置用のろ材であって、
前記ろ材を構成するろ布と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる所定のピッチを有するメッシュでろ布の表面全体が覆われているか、又は前記ろ材を構成するろ布と同材質、又は耐酸性及び耐アルカリ性の材質からなる糸が所定のピッチを有するメッシュ状パターンでろ布全体に縫い付けられていることを特徴とする真空ろ過装置用ろ材。 - 前記所定のピッチが5〜100mmであることを特徴とする、請求項1に記載の真空ろ過装置用ろ材。
- 前記メッシュ又は前記糸は、前記ろ布の材質と比べて線膨張が同等以下であり、且つろ布と比べて引っ張り強度が同等以上の物性を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の真空ろ過装置用ろ材。
- 前記メッシュが糸を編んで形成される場合、このメッシュを構成する糸又は前記メッシュ状パターンでろ布全体に縫い付けられる糸の直径が、0.1〜2mmであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の真空ろ過装置用ろ材。
- 前記懸濁液は、銅の電解精製用の電解液から銅を除去して得た脱銅終液を濃縮することで得られる、析出した硫酸ニッケルを含む液であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の真空ろ過装置用ろ材。
- 前記耐酸性及び耐アルカリ性の材質が、ポリプロピレンであることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の真空ろ過装置用ろ材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013220837A JP2015080769A (ja) | 2013-10-24 | 2013-10-24 | 真空ろ過装置用ろ材 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109554563A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-04-02 | 北京科技大学 | 一种降低复杂多元黄铜合金杂质元素镍的方法 |
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2013
- 2013-10-24 JP JP2013220837A patent/JP2015080769A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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