JP2015080549A - 認知度推定装置および認知度推定方法 - Google Patents

認知度推定装置および認知度推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より少ないパラメータから運転者の認知度を推定すること。
【解決手段】認知度推定装置である運転支援装置10は、車両の運転者20の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者20の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する認知度推定部1044を備える。認知度推定部1044は、視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出し、所定時間内における視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値が所定の閾値を越えた場合に運転者の認知度が低下していると推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転者の認知度を推定する認知度推定装置および認知度推定方法に関する。
従来、車両の運転者の視線移動を検出して、運転者が異常状態となる可能性が高いか否かを判定し、判定結果に基づいて運転者に注意を喚起する運転支援装置が提案されている(下記特許文献1参照)。下記特許文献1では、運転者のまばたきに基づいて運転者の覚醒度を検出するとともに、運転者の上下左右の視線の動きに基づいて、運転に対する集中度合いを示す認知度を検出している。
特開2011−62465号公報
上述した特許文献1では、運転者の上下方向および左右方向の視線の動きに基づいて認知度を推定している。一方で、本出願人らの研究により、認知レベルの低下時には視線に特徴的な上下動が発生することが確認された。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、より少ないパラメータから運転者の認知度を推定することができる認知度推定装置および認知度推定方法を提供することを目的とする。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる認知度推定装置は、車両の運転者の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する認知度推定部を備えることを特徴とする。
請求項2の発明にかかる認知度推定装置は、前記認知度推定部は、前記運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて、前記運転者の認知度が低下していると推定する、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる認知度推定装置は、前記認知度推定部は、前記視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出し、所定時間内における前記視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値が所定の閾値を越えた場合に前記運転者の認知度が低下していると推定する、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる認知度推定装置は、前記認知度推定部は、前記積分値が大きいほど前記運転者の認知度が大きく低下していると推定する、ことを特徴とする。
請求項5の発明にかかる認知度推定装置は、前記所定の周波数帯は、3Hz以上の周波数帯である、ことを特徴とする。
請求項6の発明にかかる認知度推定方法は、車両の運転者の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する認知度推定工程を含むことを特徴とする。
請求項7の発明にかかる認知度推定方法は、前記認知度推定行程では、前記運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて、前記運転者の認知度が低下していると推定する、ことを特徴とする。
請求項8の発明にかかる認知度推定方法は、前記認知度推定工程は、前記視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出する視線検出工程と、所定時間内における前記視線の位置の検出値を周波数解析する周波数解析工程と、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値を用いて前記運転者の認知度が低下しているか否かを判定する判定工程と、を含み、前記判定工程では、前記積分値が所定の閾値を越えた場合に前記運転者の認知度が低下していると判定する、ことを特徴とする。
請求項9の発明にかかる認知度推定方法は、前記判定工程では、前記積分値が大きいほど前記運転者の認知度が大きく低下していると推定する、ことを特徴とする。
請求項10の発明にかかる認知度推定方法は、前記所定の周波数帯は、3Hz以上の周波数帯である、ことを特徴とする。
請求項1および請求項6の発明によれば、運転者の視線の上下方向の動きのみに基づいて運転者の認知度を推定するので、従来技術と比較してより少ないパラメータで認知度を推定することができる。このため、認知度推定装置における処理負荷を軽減し、より迅速に運転者の認知度を推定することができる。
請求項2および請求項7の発明によれば、運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて運転者の認知度を推定するので、意識的な視線の動きの影響を排除してより確実に認知度を推定することができる。
請求項3および請求項8の発明によれば、視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値に基づいて認知度が低下しているか否かを推定する。このため、比較的処理負荷の低い演算で認知度を推定することができ、リアルタイムに近い演算時間で認知度を推定することができる。
請求項4および請求項9の発明によれば、周波数解析結果の積分値の大きさに基づいて運転者の認知度を連続的な値として推定するようにすれば、認知度の推定結果を様々な用途に活用することができる。
請求項5および請求項10の発明によれば、実験結果に基づいて積分範囲を3H以上の周波数帯としたことにより、認知度の推定精度を向上させることができる。
実施の形態にかかる運転支援装置10の構成を示す説明図である。 認知度低下時における運転者の視線の動きを示すリターンマップである。 運転者の認知度が高い状態における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。 運転者の瞬き時前後における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。 認知度低下時における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。 認知度低下時における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。 認知度低下時における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。 周波数解析結果の積分値を示すグラフである。 運転支援装置10による処理を示すフローチャートである。 実施の形態2における認知度推定方法を説明する説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる認知度推定装置および認知度推定方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態では、本発明にかかる認知度推定装置および認知度推定方法を、運転者の認知度が低下した場合に注意喚起をおこなう運転支援装置に適用した例について説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態にかかる運転支援装置10の構成を示す説明図である。
実施の形態にかかる運転支援装置10は、カメラ102、処理装置104、報知装置106によって構成される。
カメラ102は、たとえば赤外線カメラであり、赤外線を運転者20の目202に照射し、目202で反射された赤外線を撮影する。カメラ102は、運転者20の目202の位置に撮影方向を向けて、たとえば2台設けられている。
処理装置104は、CPU、制御プログラムや認知度推定プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成され、運転者20の認知度推定に関する処理をおこなう。
なお、請求項における認知度推定部は、カメラ102で撮影された画像を用いて、前記CPUにより認知度推定プログラムを実行することによって実現する。
処理装置104は、視線移動検出部1042および認知度推定部1044によって構成される。
視線移動検出部1042は、カメラ102の撮影画像を解析することによって、運転者20の視線の向いている位置E(以下、単に視線の位置という)を検出し、その軌跡を記録する。連続的な視線の位置の変化が視線の動きとなる。本実施の形態では、視線移動検出部1042は、少なくとも運転者20の視線の上下方向の位置を検出および記録できればよい。また、本実施の形態では、視線の位置は基準方向を0°とした視線角度として検出するものとする。
このように視線の上下方向の位置を検出および記録するシステムとして、たとえばseeing machines社のfaceLABなどを用いることができる。
認知度推定部1044は、車両の運転者20の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者20の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する。認知度推定部1044は、視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出し、所定時間内における視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値が大きいほど運転者20の認知度が低下していると推定する。
認知度推定部1044における認知度の推定方法について説明する。
本発明者らの研究の結果、運転者の認知度が低下している場合、運転者の視線に特徴的な上下動が発生することが確認された。
図2は、認知度低下時における運転者の視線の動きを示すリターンマップである。より詳細には、図2A〜図2Cは、運転者の認知度が低下している際に生じるパニック的行動の生起時(パニック時)における視線の動きを示している。ここでいうパニック的行動とは、意識することなく身についた行動を意図せずに誤っておこなった際に発生する行動である。
図2A〜図2Cは、ドライブシミュレータに搭乗した運転者(実際の自動車の運転者ではなく、本実験のための被験者である)に対して、パニック的行動の生起を促す要因を与えて、認知度が低下した状態を再現し、その際の視線の動きをプロットしたものである。
図2A〜図2Cは、所定期間内の運転者の視線の位置のうち、運転者の上下方向であるY軸方向に沿う視線の位置を黒丸(●)で、運転者の上下方向を横切る左右方向であるX軸方向に沿う視線の位置を白四角(□)で、それぞれ示している。すなわち、図2A〜図2Cにおいて、黒丸は、所定期間内における運転者の上下方向に沿う視線の動きを表し、白四角は、所定期間内における運転者の左右軸方向に沿う視線の動きを表している。
図2A〜図2Cはそれぞれ異なる状況に置かれた運転者(被験者)のデータであるが、いずれも認知度が低下したパニック時(パニック的行動の生起時)には、左右方向の視線移動(白四角)よりも左右方向の視線移動(黒丸)の方が移動量が大きくなっている。
このように、運転者の認知度と視線の上下方向の移動には相関があると考えられる。本実施の形態では、視線の上下方向の移動軌跡から認知度の低下をより迅速に、また正確に検知するため、認知度推定部1044において、以下のような処理をおこなうことにより、運転者20の認知度が低下したことを判定する。
図3は、運転者の認知度が高い状態における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。また、図4は、運転者の瞬き時前後における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。さらに、図5〜図7は、認知度低下時における上下方向の視線移動の検出結果を示すグラフである。
図3A〜図7Aは、運転者の上下方向の視線位置を角度で示したものであり、縦軸は視線角度、横軸は時間を示す。また、図3B〜図7Bは、図3A〜図7Aの点線に囲まれた範囲Tをそれぞれ周波数解析した結果を示すグラフであり、縦軸はパワー値、横軸は周波数を示す。
図3Bに示す認知度が高い状態における視線移動の周波数解析結果では、周波数0Hz付近を除いてパワー値の上昇がみられる帯域はない。また、図4Bに示す瞬き時における視線移動の周波数解析結果では、周波数0Hz付近から3Hz付近までのパワー値に若干の上昇が見られるものの、周波数3Hz以上の帯域におけるパワー値は高くない。
一方、図5A〜図7Aの範囲Tに示す認知度低下時では、図5Aの範囲Uに示すような意識的な視線移動と比較し、速い視線の上下変動が見られ、図5B〜図7Bに示す周波数解析結果では、共通して周波数3Hz以上の帯域におけるパワー値が上昇している。また実験結果より、6Hzより高い周波数帯域の積分値は用いなくても認知度低下の検出が可能であることが分かっている。
このことを利用して、認知度推定部1044は、運転者の視線移動の周波数解析結果のうち、周波数3〜6Hz帯域のパワー値を積分し、積分値Iが大きいほど運転者20の認知度が低下していると推定する。
ここで、認知度推定部1044における周波数解析方法、すなわち図3A〜図7Aから図3B〜図7Bを算出する方法の一例について説明する。
まず、視線移動検出部1042によって検出された運転者20の上下方向の視線位置データ(視線角度データ)を取得する。視線位置データは、たとえばサンプリング周波数60Hzで得られるものとする。この視線位置データが図3A〜図7Aである。
つぎに、視線位置データの推移から瞬きがおこなわれたか否かを判定し、瞬きがおこなわれた場合は、瞬き直前の視線位置データを瞬き中における視線位置データとして代入する(瞬き除去処理)。瞬きがおこなわれたか否かは、たとえばカメラ102の撮影画像を用いて運転者20の目202(瞼)の開眼度をモニタリングすることによって判定する。
つづいて、得られた視線位置データに対して、加重移動平均を取ることによりローパスフィルタ同等の処理を施す。この処理は、たとえば15点幅のデータを1点ずつずらして加重移動平均値を算出することによっておこなう。
つぎに、ローパスフィルタ処理したデータをダウンサンプリングする。ダウンサンプリングは、たとえば6個のデータから1個のデータを抽出することによっておこなう。
つづいて、ダウンサンプリングしたデータに対して高速フーリエ変換(FFT)処理をおこなう。高速フーリエ変換処理は、たとえばダウンサンプリングしたデータ128点分を10点ずつずらしておこなう。
ここまでの処理により、図3B〜図7Bに示す周波数解析結果のデータを算出することができる。
さらに、図3B〜図7Bの周波数解析結果のうち、3Hzから6Hzの周波数帯の値を台形法によって積分し、積分値Iを算出する。実際には、2.97Hzから5.94Hzの帯域の積分値を算出した。この値は、高速フーリエ変換のサンプリング周波数,サンプリング点数等により変動する。
図8は、周波数解析結果の積分値を示すグラフである。図8Aは、図3A〜図7Aと同様に運転者の上下方向の視線位置を角度で示したものであり、縦軸は視線角度、横軸は時間を示す。また、図8Bは、図8Aに対して上記周波数解析処理をおこなった上で、3Hzから6Hzの周波数帯の値を積分した結果を示しており、縦軸は積分値I、横軸は時間を示す。
図8Aでは、時刻TA付近および時刻TB付近で速い上下動が発生している。この時刻TAおよびTBに対応する積分値が、図8BのピークTA’およびTB’である。なお、図8Bでは、図8Aと比較して波形に処理(周波数解析処理等)時間分の遅れが生じる。
認知度推定部1044は、上記積分値Iに基づいて運転者の認知度を推定する。具体的には、たとえば閾値Vxを設定し、積分値Iが閾値Vxを超えた場合は運転者の認知度が低下していると推定する。この場合、認知度推定部1044は、積分値Iが閾値Vxを超えた時点で報知装置106に報知情報を出力させるように制御する制御信号を出力する。
図8を用いて具体的に説明すると、図8Bでは、ピークTA’,TB’付近の時刻TC〜TDにかけて閾値Vxを超えている。よって、認知度推定部1044は、時刻TC〜TDにかけて運転者の認知度が低下していると推定する。
また、認知度推定部1044は、たとえば2つの閾値V1,V2(V1<V2)を設定し、積分値IがV1未満の場合は運転者の認知度が高レベル、積分値IがV1以上V2未満の場合は運転者の認知度が中レベル、積分値IがV2以上の場合は運転者の認知度が低レベル、などと推定するようにしてもよい。なお、認知度が高レベルとは運転者の運転に対する集中度が十分に高い状態であり、低レベルとは運転者の運転に対する集中度が低い状態であり、中レベルとは運転者の運転に対する集中度が高レベルと低レベルの中間にある状態である。この場合、認知度推定部1044は、たとえば積分値IがV2以上となった場合(運転者の認知度が低レベルと推定した場合)に報知装置106に報知情報を出力させるように制御する制御信号を出力する。
図8を用いて具体的に説明すると、認知度推定部1044は、積分値Iが右縦軸に示す閾値V1未満の間は運転者の認知度が高レベル、閾値V1以上V2未満の場合は運転者の認知度が中レベル、V2以上の場合は運転者の認知度が低レベルと推定する。
また、認知度推定部1044は、積分値Iに対応して運転者20の認知度を示す連続的な指標(たとえば100(認知度高)〜0(認知度低)の間で連続的に変化する指標)を算出するようにしてもよい。この場合、認知度推定部1044は、たとえば認知度を示す指標を報知装置106に報知情報を出力させるように制御する制御信号を出力する。
なお、上述した閾値Vx,V1,V2等は、運転者20の目202のカメラ102に対する位置や視線移動量の個人差により、適宜変更される。
図1の説明に戻り、報知装置106は、表示装置1062および警報装置1064によって構成される。表示装置1062は、たとえばカーナビゲーション装置のモニタやインストゥルメントパネル内の小型モニタなどであり、運転者20に対して主に視覚を介して情報を伝達する。また、警報装置1064は、たとえばスピーカなどであり、運転者20に対して主に聴覚を介して情報を伝達する。
報知装置106は、認知度推定部1044によって制御される。認知度推定部1044は運転者20が認知度が低い状態であると推定すると、運転者20に対して、認知度が低い状態であること、すなわち意図しない操作が行われる可能性が高い状態であること、パニックになる可能性が高い状態であることなどを文字や絵、色、音声等で報知する。
また、たとえば認知度推定部1044によって推定された運転者の認知度のレベルを表示装置1062等に表示してもよい。
また、報知装置106による報知以外にも、たとえば運転者20が座るシートを振動させる、運転者20が握るステアリングを振動させる、アロマディフューザなどにより車内に香りを発生させる、などの方法により、運転者20に認知度が低下していることを気付かせるようにしてもよい。
また、たとえばASVやDSSS等の自動運転支援システムにおいて、運転者20に認知度が低下している場合、警報音を大きくしたり、運転介入タイミングを早めたりするようにしてもよい。
図9は、運転支援装置10による処理を示すフローチャートである。
図9では、積分値Iが閾値Vxを超えた場合に運転者20の認知度が低下しているとして報知をおこなうものとする。
まず、運転支援装置10は、カメラ102によって運転者20を撮影する(ステップS800)。つぎに、視線移動検出部1042によって、ステップS800で撮影された画像を用いて運転者20の視線位置を検出する(ステップS802)。つづいて、認知度推定部1044によって、視線位置を示す視線角度データに対して瞬き除去処理、ローパスフィルタ処理、ダウンサンプリング処理等の処理をおこなった上で(ステップS804)、視線角度データに対して高速フーリエ変換(FFT処理)により周波数解析をおこなう(ステップS806)。
そして、認知度推定部1044は、周波数解析結果のうち周波数3〜6Hz帯域の値を積分し、積分値Iを算出する(ステップS808)。認知度推定部1044は、積分値Iが閾値Vxを超えているか否かを判断する(ステップS810)。積分値Iが閾値Vxを超えている場合(ステップS810:Yes)、認知度推定部1044は、報知装置106から運転者20に対して認知度が低下している旨を報知するように制御する(ステップS812)。一方、積分値Iが閾値Vxを超えていない場合は(ステップS810:No)、報知はおこなわず、ステップS800に戻り以降の処理をくり返す。
以上説明したように、実施の形態にかかる運転支援装置10によれば、運転者20の視線の上下方向の動きのみに基づいて運転者20の認知度を推定するので、従来技術と比較してより少ないパラメータで認知度を推定することができる。このため、運転支援装置10における処理負荷を軽減し、より迅速に運転者の認知度を推定することができる。
このため、運転者20の認知度が低下した場合に迅速に報知情報を出力することができ、車両運転中の安全性を向上させることができる。
また、運転支援装置10によれば、運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて運転者の認知度を推定するので、意識的な視線の動きの影響を排除してより確実に認知度を推定することができる。
また、運転支援装置10によれば、運転者20の視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値に基づいて認知度を推定する。このため、比較的処理負荷の低い演算で認知度を推定することができ、リアルタイムに近い演算時間で認知度を推定することができる。
また、運転支援装置10によれば、実験結果に基づいて積分範囲を3Hzから6Hzの周波数帯としたことにより、認知度の推定精度を向上させることができる。
また、運転支援装置10において、周波数解析結果の積分値の大きさに基づいて運転者の認知度を連続的な値として推定するようにすれば、認知度の推定結果を様々な用途に活用することができる。
なお、本実施の形態では、周波数3〜6Hz帯域のパワー値を積分して積分値Iを算出したが、上述のように認知度低下時には周波数3Hz以上の帯域におけるパワー値が上昇するため、周波数3Hz以上解析上限周波数まで積分をおこなうようにしてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、運転者の上下方向の視線位置データに対して周波数変換をおこない、周波数変換結果のうち特定の周波数帯における値を積分することによって運転者20の認知度を推定した。
実施の形態2では、より簡易的な方法として、運転者の上下方向の視線位置データそのものを用いて運転者20の認知度を推定する。
なお、実施の形態2における運転支援装置10の構成は、実施の形態1と同様であるので詳細な説明を省略する。
図10は、実施の形態2における認知度推定方法を説明する説明図である。
図10Aは、図3A〜図7Aと同様に運転者の上下方向の視線位置を角度で示した視線位置データである。また、図10Bは、図10Aの視線位置データに対してハイパスフィルタ処理を施したものである。ハイパスフィルタ処理を施すことによって、運転者20による意識的な視線の上下動の影響をカットすることができる。
実施の形態2では、図10Bに示すハイパスフィルタ処理を施した視線位置データを用いて運転者20の認知度を推定する。
第1の方法として、視線角度の閾値Yを設定し、視線角度の値が閾値Yを超えた場合に、すなわち運転者20の視線が無意識的に基準となる方向から閾値以上ずれた場合に、即座に運転者の認知度が低下していると推定する方法が挙げられる。
図10Bを用いて具体的に説明すると、図10Bでは時刻T1,T2,T3,T4,T5で瞬間的に視線角度が閾値Yを超えた後、時刻T6〜時刻T7にかけて視線角度が閾値Yを超えた状態が継続している。
第1の方法では、時刻T1,T2,T3,T4,T5および時刻T6にそれぞれ運転者の認知度が低下していると判断し、報知装置106による報知をおこなう。これにより、運転者20の認知度が低下している可能性がある場合に、即座に運転者20に対して報知をおこなうことができる。
また、第2の方法として、視線角度の閾値Yを設定し、視線角度の値が閾値Yを超えた回数が所定時間内に所定回数以上となった場合に、運転者の認知度が低下していると推定する方法が挙げられる。
図10Bを用いて具体的に説明すると、所定時間をTy、所定回数を3回とした場合、最初に視線角度が閾値Yを超えた時刻T1から所定時間Tyのカウントを開始する。図10Bでは、所定時間Tyが経過する前の時刻T2,T3にも視線角度の値が閾値Yを超えている。よって、時刻T3において所定回数3回を超えることとなる。このため、時刻T3に運転者の認知度が低下していると判断し、報知装置106による報知をおこなう。これにより、くり返し視線角度が閾値Yを超え、運転者20の認知度が低下している可能性がより高い場合に運転者20に対して報知をおこなうことができる。
また、第3の方法として、視線角度の閾値Yを設定し、視線角度の値が閾値Yを超えた状態が所定時間以上継続している場合に、運転者の認知度が低下していると推定する方法が挙げられる。
図10Bを用いて具体的に説明すると、所定時間をTxとした場合、視線角度が閾値Yを超えた状態が継続している時刻T6〜時刻T7は、所定時間Txより長時間となっている。よって、視線角度が閾値Yを超えた時刻T6からカウントを開始し、所定時間Txを経過した時点(時刻T8)で運転者の認知度が低下していると判断し、報知装置106による報知をおこなう。これにより、継続して視線角度が閾値Yを超え、運転者20の認知度が低下している可能性がより高い場合に運転者20に対して報知をおこなうことができる。
以上説明したように、実施の形態2にかかる運転支援装置10によれば、運転者の上下方向の視線位置データに周波数変換等をおこなわず、視線位置データそのものを用いて運転者20の認知度を推定する。これにより、運転支援装置10の負荷をより軽減し、迅速に運転者20の認知度を推定することができる。
このため、運転者20の認知度が低下した場合に即座に報知情報を出力することができ、車両運転中の安全性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、運転者の視線の動きを検出するためにカメラ102を用いることとしたが、これ以外の方法、たとえば運転者の眼電位を測定して視線の動きを検出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、本発明にかかる認知度推定装置および認知度推定方法を運転支援装置10に適用する例について説明したが、認知度推定装置および認知度推定方法の利用はこれに限らず、たとえば事務所等における作業者などの認知度を推定し、作業効率の向上を図るようにしてもよい。
特に、本発明にかかる認知度推定装置および認知度推定方法は、カメラを用いて対象者を身体的に拘束することなく適用することができるので、各種の分野に応用可能である。
10……運転支援装置、20……運転者、102……カメラ、104……処理装置、106……報知装置、202……目、1042……視線移動検出部、1044……認知度推定部、1062……表示装置、1064……警報装置

Claims (10)

  1. 車両の運転者の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する認知度推定部を備えることを特徴とする認知度推定装置。
  2. 前記認知度推定部は、前記運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて、前記運転者の認知度が低下していると推定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の認知度推定装置。
  3. 前記認知度推定部は、前記視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出し、所定時間内における前記視線の位置の検出値を周波数解析し、当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値が所定の閾値を越えた場合に前記運転者の認知度が低下していると推定する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の認知度推定装置。
  4. 前記認知度推定部は、前記積分値が大きいほど前記運転者の認知度が大きく低下していると推定する、
    ことを特徴とする請求項3記載の認知度推定装置。
  5. 前記所定の周波数帯は、3Hz以上の周波数帯である、
    ことを特徴とする請求項3または4記載の認知度推定装置。
  6. 車両の運転者の視線の上下方向の動きのみに基づいて、当該運転者の運転に対する集中の度合いを示す認知度を推定する認知度推定工程を含むことを特徴とする認知度推定方法。
  7. 前記認知度推定行程では、前記運転者の意識的な視線移動よりも速い視線の上下変動に基づいて、前記運転者の認知度が低下していると推定する、
    ことを特徴とする請求項6記載の認知度推定方法。
  8. 前記認知度推定工程は、
    前記視線の上下方向の位置を所定のサンプリング周期ごとに検出する視線検出工程と、
    所定時間内における前記視線の位置の検出値を周波数解析する周波数解析工程と、
    当該周波数解析結果の所定の周波数帯における積分値を用いて前記運転者の認知度が低下しているか否かを判定する判定工程と、を含み、
    前記判定工程では、前記積分値が所定の閾値を越えた場合に前記運転者の認知度が低下していると判定する、
    ことを特徴とする請求項6または7記載の認知度推定方法。
  9. 前記判定工程では、前記積分値が大きいほど前記運転者の認知度が大きく低下していると推定する、
    ことを特徴とする請求項8記載の認知度推定方法。
  10. 前記所定の周波数帯は、3Hz以上の周波数帯である、
    ことを特徴とする請求項8または9記載の認知度推定方法。
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