JP2015207163A - 状態推定装置、および状態推定プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】監視対象者の視野内に監視対象者が視認すべき対象物が存在するか否かを判定し、現在における監視対象者の固視微動の傾向を表す固視微動傾向を取得しS315、S330、対象物が存在しないときにおける監視対象者の固視微動の傾向を表す非存在時傾向を取得するS350、S380。そして、監視対象者の視野内に監視対象者が視認すべき対象物が存在する場合、固視微動傾向と非存在時傾向との差異を求め、該差異に基づいて監視対象者の状態を推定するS355、S385。
【選択図】図5
Description
[本実施形態の構成]
本発明が適用された注意力推定システム1は、乗用車等の車両(自車両)に搭載され、監視対象者となる運転者の眼球の固視微動に基づいて運転者の状態が視認すべき対象物を視認した状態であるか否かを認識し、運転者の状態が視認すべき対象物を視認していない状態である場合、警報を行うシステムである。
警報部31は、音や光で運転者に注意を促すための構成であり、例えば、ヘッドアップディスプレイ(HUD)やメータに何らかのシンボルを表示させる構成も採用することができる。なお、警報部31は、制御部10からの指令を受けて作動する。
このように構成された注意力推定システム1において、制御部10は、図2以下に示す注意力推定処理を実施する。注意力推定処理は、例えば注意力推定システム1の電源が投入されると開始される処理であり、その後、一定周期毎に繰り返し実施される処理である。
の光が角膜によって反射された反射光であり、撮像画像中では白い点となる。この白い点の位置を記録する。
次に、図2に戻り、マイクロサッカードを抽出する(S15)。この処理では、視線角加速度が基準角速度(例えば、1200deg/s2)以上であり、かつ視線の移動距離(視線角度の変化が開始してから停止するまでの視線角度の差)が基準距離(例えば、2deg)未満である条件を満たした場合、マイクロサッカードが発生したものとする(図6(b)参照)。
そして、車両情報を取得する(S35)。ここでの車両情報は、例えば、自車両の速度、舵角等、自車両の走行状態や走行環境を特定するための情報を示す。また、車両情報には、警告灯(ダイアグ)の点灯状態の情報も含む。
いるか否か、低速で走行しているか否か、停車しているか否か、旋回中であるか否か、警告灯が点灯しているか否か、高速道路を走行しているか、幹線道路を走行しているか、一般道を走行しているか等によって分類すればよい。これらの分類に応じて対応する記録条件Ciを設定する。
記録処理では、図4に示すように、監視対象者の視野内に対象物または潜在危険位置が存在するか否かを判定する(S210)。なお、本処理では、潜在危険位置の情報が読み出されていれば、潜在危険位置が存在するものと判定する。
サッカード発生率Xciを演算する(S330)。この処理では、現在設定されている記録条件Ciについてマイクロサッカードに関するデータのみについて、現在から過去に向かって一定時間分(例えば60秒間程度)のデータを抽出し、これらのデータについてマイクロサッカード発生回数をカウントし、この発生回数をこの一定時間で除することで求める。
[本実施形態による効果]
以上のように詳述した注意力推定システム1において制御部10は、監視対象者の視野内に監視対象者が視認すべき対象物が存在するか否かを判定する。また、制御部10は、
現在における監視対象者の固視微動の傾向を表す固視微動傾向を取得し、対象物が存在しないときにおける監視対象者の固視微動の傾向を表す非存在時傾向を取得する。そして、監視対象者の視野内に監視対象者が視認すべき対象物が存在する場合、固視微動傾向と非存在時傾向との差異を求め、該差異に基づいて監視対象者の状態を推定する。
このような注意力推定システム1によれば、歩行者や他車両等、監視対象者が視認すべき移動物の有無に応じて監視対象者の状態を推定することができる。
このような注意力推定システム1によれば、車両運転中の運転者の状態を推定することができる。なお、上記実施形態のように、自動運転等の運転支援を行う際には、運転者が運転支援部40を過信してしまうことがあり、運転者の覚醒状態が不安定になりがちであるが、注意力推定システム1においては、このような場合であっても運転者の状態を良好に監視することができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態によって何ら限定して解釈されない。また、上記の実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も本発明の実施形態である。また、上記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成される態様も本発明の実施形態である。また、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も本発明の実施形態である。また、上記の実施形態の説明で用いる符号を特許請求の範囲にも適宜使用しているが、各請求項に係る発明の理解を容易にする目的で使用しており、各請求項に係る発明の技術的範囲を限定する意図ではない。
また、上記実施形態においては、マイクロサッカードの発生の有無に応じて処理を行ったが、マイクロサッカード以外の固視微動を利用してもよい。また、上記実施形態においては、固視微動の頻度に基づいて運転者の状態を判断したが、対象物の位置と視線移動方向(マイクロサッカードの跳躍方向)を示すベクトルとの関係等の情報に基づいて運転者の状態を判断してもよい。
上記実施形態の注意力推定システム1のうちの制御部10は、本発明でいう状態推定装置に相当する。また、上記実施形態において制御部10が実施する処理のうちのS210の処理は、本発明でいう対象物判定手段に相当し、上記実施形態におけるS315、S330の処理は、本発明でいう固視微動傾向取得手段に相当する。
Claims (7)
- 監視対象者の眼球の固視微動に基づいて前記監視対象者の状態を推定する状態推定装置(注意力推定システム1)であって、
前記監視対象者の視野内に前記監視対象者が視認すべき対象物が存在するか否かを判定する対象物判定手段(S210)と、
現在における前記監視対象者の固視微動の傾向を表す固視微動傾向を取得する固視微動傾向取得手段(S315、S330)と、
前記対象物が存在しないときにおける前記監視対象者の固視微動の傾向を表す非存在時傾向を取得する非存在時傾向取得手段(S350、S380)と、
前記監視対象者の視野内に前記監視対象者が視認すべき対象物が存在する場合、前記固視微動傾向と前記非存在時傾向との差異を求め、該差異に基づいて前記監視対象者の状態を推定する状態推定手段(S355、S385)と、
を備えたことを特徴とする状態推定装置。 - 請求項1に記載の状態推定装置において、
前記固視微動傾向取得手段および前記非存在時傾向取得手段は、前記固視微動の傾向としてマイクロサッカードの発生頻度を取得し、
前記状態推定手段は、前記固視微動傾向として取得されるマイクロサッカードの発生頻度が前記非存在時傾向として取得されるマイクロサッカードの発生頻度よりも高い値になっている場合に、前記監視対象者が前記対象物を視認した状態であると推定すること
を特徴とする状態推定装置。 - 請求項1または請求項2に記載の状態推定装置において、
前記対象物判定手段は、前記対象物として移動物が存在するか否かを判定すること
を特徴とする状態推定装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の状態推定装置において、
前記対象物判定手段は、予め設定された潜在的な危険が存在する潜在危険位置に当該状態推定装置が接近したか否かを判定し、前記潜在危険位置に当該状態推定装置が接近した場合に、前記対象物が存在するものと取り扱うこと
を特徴とする状態推定装置。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の状態推定装置において、
当該状態推定装置は車両に搭載されており、
当該車両の運転者を前記監視対象者として監視すること
を特徴とする状態推定装置。 - 請求項5に記載の状態推定装置において、
前記状態推定手段は、前記固視微動傾向と前記非存在時傾向との差異に基づいて前記運転者が前記対象物を視認したか否かを判定し、
前記運転者が前記対象物を視認していないと判定された場合に、前記運転者に対して警報を行う警報手段(S400)、を備えたこと
を特徴とする状態推定装置。 - コンピュータを、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の状態推定装置を構成する各手段として機能させるための状態推定プログラム。
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