JP2015079781A - テープ貼着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物に対して均一高さ位置に加工が施せないおそれを低減するとともに、被加工物自体を破損させないようにする。【解決手段】凹凸がある被加工物の表面2にテープを貼着する方法において、表面の凸部にテープを貼着した後、保持テーブル7でウェーハ1の裏面3側を吸引保持した状態のまま吸引パッド13で表面保護テープ10を吸引して凹部6aに貼着された表面保護テープ10を凹部6aから引き剥がすことで、凹部6aの底に表面保護テープ10が入り込んでいたとしても、吸引パッド13で凹部6aから表面保護テープ10を引き剥がす。これにより、ウェーハ1の裏面3を加工する際にウェーハの表面3側を吸引保持しても、凹部6aが引っ張られることはなくウェーハ1に対して均一高さ位置に切削加工やレーザ加工を施せないおそれを低減でき、ウェーハ1自体が破損するおそれも低減できる。【選択図】図5

Description

本発明は、表面に凹凸が形成された被加工物の該表面側にテープを貼着するテープ貼着方法に関する。
被加工物を個々のチップに分割する方法としては、切削加工やレーザ加工などがある。切削加工による分割の方法としては、被加工物の表面にテープを貼着した後、該テープが貼着された表面側を保持テーブルで保持し、該表面と反対側にある裏面側から切削ブレードによって分割予定ラインに沿ってわずかな切り残し部を設けて切削溝を形成し、該切削溝を起点として被加工物を個々のチップに分割する方法がある(例えば、下記の特許文献1を参照)。
また、レーザ加工による分割の方法としては、被加工物の表面にテープを貼着した後、該テープが貼着された表面側を保持テーブルで保持し、被加工物に対して透過性を有するレーザビームを被加工物の裏面側に向けて照射することにより被加工物の内部に改質層を形成し、該改質層を起点として被加工物を個々のチップに分割する方法がある(例えば、下記の特許文献2を参照)。
特開2001−319899号公報 特開2005−222988号公報
しかし、被加工物の表面に凹凸が形成されている場合には、該表面にテープを貼着すると、凹部にテープが入り込んで凹部の底に貼着されてしまう。この状態のままテープが貼着された被加工物の表面側を保持テーブルで吸引保持すると、テープは平坦になろうとするため、該凹部が引っ張られて被加工物に対して均一な高さ位置に切削加工やレーザ加工を施せないおそれがある上、被加工物が局所的に引っ張られて被加工物自体が破損するおそれもある。
本発明は、上記の事情にかんがみてなされたものであり、被加工物に対して均一の高さ位置に加工が施せないおそれを低減するとともに、被加工物自体を破損させないようにすることを目的とする。
本発明は、表面に凹凸が形成された被加工物の該表面にテープを貼着するテープ貼着方法であって、被加工物の裏面側を保持テーブルによって吸引保持し、該表面を露出させる保持ステップと、該保持テーブルにより吸引保持された被加工物の該表面の凸部にテープを貼着するテープ貼着ステップと、該テープ貼着ステップを実施した後、該保持テーブルにおいて被加工物の該裏面側を吸引保持した状態のまま、吸引手段で該テープを吸引して凹部に貼着された該テープを該凹部から引き剥がす引き剥がしステップと、を備えている。
上記の被加工物が、基板の上面に複数のチップが配設されているものである場合は、上記テープ貼着ステップでは、被加工物の該チップの該上面にテープを貼着し、上記引き剥がしステップでは、該基板の該上面に貼着された該テープを該基板の上面から引き剥がす。
本発明にかかるテープ貼着方法は、テープ貼着ステップを実施して被加工物の表面にテープを貼着した後、被加工物の裏面側を吸引保持した状態のまま吸引手段で被加工物の表面に貼着されたテープを吸引し凹部からテープを引き剥がす引き剥がしステップを実施するため、被加工物の表面に形成された凹部の底にテープが入り込んで貼着されていても、凹部からテープを引き剥がしテープを平坦にすることができる。
したがって、被加工物の裏面を加工する際にテープが貼着された被加工物の表面側を吸引保持しても、凹部が引っ張られることはないため、被加工物に対して均一高さ位置に加工を施せないおそれを低減できる。また、被加工物の表面側を吸引保持しても局所的に被加工物が引っ張られることもないため、被加工物自体が破損するおそれも低減できる。
ウェーハの構成を示す斜視図である。 ウェーハの構成を示す断面図である。 保持ステップを示す断面図である。 テープ貼着ステップを示す断面図である。 引き剥がしステップを示す断面図である。 加工ステップを示す断面図である。
図1に示すウェーハ1は、被加工物の一例であって、円形の基板上に複数のチップが配設されたCOW(Chip on Wafer)である。ウェーハ1の表面2には、格子状の分割予定ライン4によって区画されたそれぞれの領域においてチップ5が配設されている。一方、ウェーハ1の表面2と反対側の面である裏面3には、特に何も形成されておらず、該裏面3が加工される面となっている。
図2に示すように、ウェーハ1の表面2に配設された複数のチップ5は所定の高さを有している。このチップ5が配設されたウェーハ1の表面2にはチップ5の厚みに応じた凹凸が形成されている。すなわち、隣り合うチップ5の間に形成された隙間が凹部6aとなっており、チップ5が凸部6bとなっている。以下では、添付の図面を参照しながら、ウェーハ1の表面2を保護するテープを貼着する方法について説明する。
(1)保持ステップ
まず、図3に示すように、被加工物を保持する保持テーブル7にウェーハ1を搬送する。保持テーブル7は、被加工物を下方から支持する吸引保持面8を有しており、吸引保持面8には、吸引源9が接続されている。ウェーハ1の裏面3側を保持テーブル7の吸引保持面8に載置してウェーハ1の表面2を上向きに露出させた後、吸引源9が作動し、保持テーブル7の吸引保持面8でウェーハ1を吸引保持する。
(2)テープ貼着ステップ
保持ステップを実施した後、図4に示すように、例えばロール状の押圧ローラ12を用いて粘着性の表面保護テープ10をウェーハ1の表面2側に押圧して貼着する。具体的には、表面保護テープ10の外周縁を環状のフレーム11に貼着するとともに、表面保護テープ10をウェーハ1の表面2に配設された複数のチップ5の凸部6bに貼り合わせる。このとき、押圧ローラ12が表面保護テープ10の上部を押圧しながら、例えば矢印X1方向に転動することによって、ウェーハ1の表面2に配設された全てのチップ5の凸部6bに表面保護テープ10を貼着する。なお、表面保護テープ10は、表面2と接触する側の面が粘着性を有していればよく、特に限定されるものではない。
(3)引き剥がしステップ
貼着ステップを実施することにより、図5(a)に示すように、表面保護テープ10が、ウェーハ1の表面2における凹部6aに入り込んで凹部6aの底部に貼着されることがあるため、吸引パッド13を用いて、凹部6aに入り込んだ表面保護テープ10の沈み込み部10aを引き剥がす。吸引パッド13は、多孔質部材14を有しており、多孔質部材14の下面が被吸引物を吸引する吸引保持面15となっている。吸引保持面15は、多孔質部材14を介して吸引孔16に連通しており、当該吸引孔16は吸引源17に接続されている。なお、凹部6aの底部は、ウェーハ1の表面2と同一平面上にある。
図5(b)に示すように、吸引パッド13の吸引保持面15を下向きにして表面保護テープ10と対面させるとともに下降させ、吸引パッド13の吸引保持面15を表面保護テープ10に接触させる。この際、図5(c)に示すように、吸引源9が継続して作動し、保持テーブル7においてウェーハ1の裏面3を吸引保持した状態のまま、吸引源17が作動し、吸引パッド13の吸引保持面15において表面保護テープ10を吸引する。
吸引パッド13は、凸部6bに貼着されている部分だけでなく凹部6aに入り込んで貼着された表面保護テープ10の沈み込み部10aを吸引し、該沈み込み部10aを凹部6aの底部から上方に引き剥がす。その結果、図5(d)に示すように、表面保護テープ10の全面が吸引保持面15にならって平坦になる。全ての凹部6aの底部から表面保護テープ10の沈み込み部10aを引き剥がしたら、吸引源17の作動を停止するとともに吸引パッド13を表面保護テープ10から離間させ、引き剥がしステップを終了する。
(4)加工ステップ
引き剥がしステップを実施した後、図6に示すように、保持手段30によりウェーハ1を保持するとともに、レーザビーム照射ヘッド20によってウェーハ1の内部に分割起点となる改質層を形成する。保持手段30は、ウェーハ1を保持する保持部31と、保持部31の外周側に連設されフレーム11が載置されるフレーム載置部32と、フレーム載置部32に配設された軸部33と、軸部33を支点として回転しフレーム載置部32に載置されたフレーム11をクランプするクランプ部34と、を少なくとも備えている。
ウェーハ1に貼着された表面保護テープ10側を保持部31の上面に載置するとともに、フレーム11をフレーム載置部32に載置する。また、軸部33を支点にしてクランプ部34が回転し、フレーム11の上部を押さえて固定する。
レーザビーム照射ヘッド20は、ウェーハ1に対し透過性を有する波長のレーザビーム21の集光点をウェーハ1の内部に位置づけ、保持手段30がウェーハ1を例えば矢印X2方向に水平移動させつつ、レーザビーム照射ヘッド20によって、図1に示した分割予定ライン4に沿ってレーザビーム21をウェーハ1の裏面3に向けて照射し、ウェーハ1の内部に改質層22を形成する。そして、全ての分割予定ライン4に沿ってレーザビーム21を照射しウェーハ1の内部に改質層22を形成した後、表面保護テープ10を剥離し、ウェーハ1に外力を加えて改質層22を起点にして個々のチップに分割する。
加工ステップの前に引き剥がしステップを実行したことにより、表面保護テープ10のうち凹部6aに貼着されていた部分が引き剥がされて表面保護テープ10が平坦になっている。したがって、ウェーハ1も保持部31の上面に沿って平坦となって保持されるため、ウェーハ1の均一高さ位置にレーザビーム21を集光することができる。また、加工ステップは、切削ブレードによる切削によっても行うことができるが、この場合も、ウェーハに対する切削ブレードの切り込み深さを均一にすることができる。
以上のとおり、本実施形態に示すテープ貼着方法では、テープ貼着ステップを実施してウェーハ1の表面2側に形成された凸部6bに表面保護テープ10を貼着した後、ウェーハ1の裏面3側を保持テーブル7で吸引保持した状態のまま吸引パッド13で表面保護テープ10の沈み込み部10aを吸引して凹部6aから沈み込み部10aを引き剥がす引き剥がしステップを実施するため、ウェーハ1の表面2に形成された凹部6aの底部に表面保護テープ10が入り込んでいたとしても、表面保護テープ10を平坦にすることができる。
したがって、ウェーハ1の裏面3を加工する際に表面保護テープ10が貼着されたウェーハの表面3側を吸引保持しても、凹部6aが引っ張られることはなく、ウェーハ1に対して均一高さ位置に切削加工やレーザ加工を施せないおそれを低減できる。また、ウェーハ1の表面2側が局所的に引っ張られることもないため、ウェーハ1自体が破損するおそれも低減できる。
なお、本実施形態では、被加工物としてCOWを例に挙げて説明したが、COWに限らず、表面に凹凸が形成された被加工物であれば、本発明を適用することができる。
1:ウェーハ 2:表面 3:裏面 4:分割予定ライン 5:チップ
6a:凹部 6b:凸部 7:保持テーブル 8:保持面 9:吸引源
10:表面保護テープ 10a:沈み込み部 11:フレーム 12:押圧ローラ
13:吸引パッド 14:多孔質部材 15:吸引保持面 16:吸引孔
17:吸引源 20:レーザビーム照射ヘッド 21:レーザビーム 22:改質層
30:保持手段 31:保持部 32:フレーム載置部 33:軸部 34:クランプ部

Claims (2)

  1. 表面に凹凸が形成された被加工物の該表面にテープを貼着するテープ貼着方法であって、
    被加工物の裏面側を保持テーブルによって吸引保持し、該表面を露出させる保持ステップと、
    該保持テーブルにより吸引保持された被加工物の該表面の凸部にテープを貼着するテープ貼着ステップと、
    該テープ貼着ステップを実施した後、該保持テーブルにおいて被加工物の該裏面側を吸引保持した状態のまま、吸引手段で該テープを吸引して凹部に貼着された該テープを該凹部から引き剥がす引き剥がしステップと、を備えたテープ貼着方法。
  2. 被加工物は、基板の上面に複数のチップが配設されており、
    前記テープ貼着ステップでは、被加工物の該チップの該上面に前記テープを貼着し、
    前記引き剥がしステップでは、該基板の該上面に貼着された該テープを該基板の上面から引き剥がす請求項1に記載のテープ貼着方法。
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