JP2015078980A - 計時器のムーブメント用のエスケープ機構 - Google Patents

計時器のムーブメント用のエスケープ機構 Download PDF

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Abstract

【課題】長期の使用期間にわたって正確で信頼できる腕時計のエスケープ機構を提供する。【解決手段】パレットフォーク13を備えたパレットレバーと、及びバランス車につながれた衝撃ピンを備えたローラーデバイスとを有する腕時計のムーブメント用のエスケープ機構であって、パレットフォーク13は、出ホーン19及び入ホーン21を有し、衝撃ピンは、出ホーン19を係合させるように構成する第1のカム部分と、及び入ホーン21を係合させるように構成する第2のカム部分とを有し、第1のカム部分は、出ホーン19を第1のレベル10a、13aで係合させるように構成する第1のカム面を有し、第2のカム部分は、入ホーン21を第2のレベル10b、13bで係合させるように構成する第2のカム面を有し、第1のレベル10a、13a及び前記第2のレベル10b、13bは、ローラーデバイスの回転軸と平行な方向に揺動する。【選択図】図2

Description

本発明は、計時器のムーブメント、より詳細には、スイス式レバー又はイギリス式レバーエスケープ用のエスケープ機構に関する。本発明は、より詳細には、衝撃ピン及びパレットフォークによって形成されるアセンブリの最適化に関する。
衝撃ピン及びパレットフォークによって形成されるアセンブリは、エスケープ機構の車の歯をレバーからアンロックすること及びバランス車の衝撃を可能にする。衝撃時に、衝撃ピンは、バランスに接続しており、各振動ごとに、パレットフォークがパレットレバーからバランスへとエネルギーを伝達する。
従来のシステムは、円の一部が除去された円形又は「半月形」のピンで作られる。これによって、ピンが十分に確実にフォークの内部に入ることが可能になる。このフォークは、長方形のノッチの形態である。衝撃ピンとの接触面は、一般に、平坦である。
典型的には、フォークと衝撃ピンの間の接触面は、アンロック及び衝撃に関しては同一である。すなわち、第1の振動においてアンロックが発生するときに接触している表面の対は、衝撃が第2の振動で発生するときに接触している表面の対と同一である。しかし、アンロック機能には最適であることがある幾何学的構成が、衝撃機能に対しては最適ではないこともある。従来のシステムでは、したがって、衝撃ピン及びフォークの形状は最適化されない。衝撃ピンとフォークの間の接触面の幾何学的構成を最適化するための目標は、具体的には、摩擦を減少させることである。これによって、部品の損耗を減らし、又はエネルギー損失を減らし、エスケープの効率を増加させる。
本発明は、長期の使用期間にわたって正確で信頼できる腕時計のエスケープ機構を提供することを目的とする。
摩耗が非常に低いような腕時計のエスケープ機構を提供することは有利である。
電力消費が非常に低いような腕時計のエスケープ機構を提供することは有利である。
コンパクトで堅牢性が高いエスケープ機構を提供することは有利である。
本発明の目的は、請求項1に記載の腕時計のエスケープ機構によって達成される。従属請求項は、本発明の好ましい態様について記載している。
本発明では、腕時計のムーブメント用の腕時計のエスケープ機構は、フォークを備えたパレットレバーと、及びバランス車につながれた衝撃ピンを備えたローラーデバイスを有し、このフォークは、第1のホーン及び第2のホーンを有する。前記衝撃ピンは、前記第1のホーンを係合させるように構成する第1のカム部分と、及び前記第2のホーンを係合させるように構成する第2のカム部分とを有する。前記第1のカム部分は、前記第1のホーンを前記衝撃ピンの第1のレベルで係合させるように構成する第1のカム面を有し、前記第2のカム部分は、前記第2のホーンを前記衝撃ピンの第2のレベルで係合させるように構成する第2のカム面を有する。前記第1のレベル及び前記第2のレベルは、前記ローラーデバイスの回転軸(A)と平行な方向に揺動する。
好ましい一実施形態によれば、バランスの回転の一方向では、第1のホーンは入ホーンとして、第2のホーンは出ホーンとして作動し、反対方向では、第1のホーンは出ホーンとして、第2のホーンは入ホーンとして作動する。しかし、本発明は、さらに、バランスの戻りサイクル当たり1つのみのアンロック及び衝撃を有するエスケープ機構にも及び、この場合、ホーンの一方は入ホーンとしてのみ、他方は出ホーンとしてのみ作動する。
好ましいことに、前記第1のカム部分の前記第1のカム面は、前記第2のカム部分の前記第2のカム面とは、異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有する。これによって、衝撃ピン及びフォークの間の摩擦を除去ないし最小化するために、アンロック及び衝撃の機能用に表面の幾何学的な輪郭を最適化することを可能にする。
ローラーデバイスの両方の回転方向においてパレット石のアンロック及び衝撃が発生する実施形態において、すなわち、バランス車の振動ごとに発生する場合、第1のカム部分は、第2のレベルで第1のホーンを係合させるように構成する第2のカム面をさらに有し、第2のカム部分は、第1のレベルで第2のホーンを係合させるように構成する第1のカム面をさらに有する。その場合、衝撃ピンと接触しているフォークの係合面も、フォークの正中面に対して対称的であることができる。
好ましいことに、上記理由に起因して、前記第1のカム部分の前記第2のカム面は、前記第2のカム部分の前記第1のカム面とは異なる非対称的な輪郭形状を有することができる。
衝撃ピンの片側のカム面は、バランスの両方の回転方向においてピンとフォークの間の同一の係合を達成するために、ピンの反対側のカム面と対称的であることができる。
一実施形態では、第1のホーンは、第1のカム部分の第1のカム面に係合するように構成する第1の係合面とを有し、第2のホーンは、第2のカム部分の第2のカム面に係合するように構成する第2の係合面を有し、第1の係合面は、第2の係合面とは異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有する。第1のホーンは、さらに、第1のカム部分の第2のカム面に係合するように構成する第2の係合面を有してもよく、第2のホーンは、第2のカム部分の第1のカム面に係合するように構成する第1の係合面を有することができ、この第2の係合面は、第1の係合面とは異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有する。
これによって、両方のレベルにおける衝撃ピン及びフォークに接触している面の輪郭を、これらの要素の間の摩擦を除去ないし最小化するように、最適化することができる。接触しているピン及びフォークの部分の間を滑らずに、ローリング運動を得ることが求められる。
好ましいことに、第1のレベル及び第2のレベルは、ピン上、フォーク上又はこれら両方上で、空間の分分離されていてもよい。これによって、アセンブリ許容差を増加し、ピン上の1つのレベルとフォーク上の他のレベルとの間での干渉を防ぐ。
カム面及び係合面は、一方のレベルでは、第1のパレット石をアンロックする機能を少なくとも部分的に行い、他方のレベルでは、第2のパレット石に対して衝撃機能を少なくとも部分的に行うように構成する。変形例では、アンロック機能を行うレベルは、他方のレベルによって行われる衝撃機能の後に続いて、第2のパレット石に対して衝撃機能を行うことができる。変形例では、衝撃機能を行う他方のレベルは、さらに、アンロック機能を行うレベルによって行われるアンロック機能の後に続いて、第1のパレット石に対してアンロック機能を行うことができる。これによって、アンロック及び衝撃動作時に、接触している表面の幾何学的な輪郭を最適化することに対して、より多くの可能性が提供される。
一実施形態では、好ましいことに、フォトリソグラフィーのような堆積方法によって、又は半導体工業において使用される他の製造方法によって、フォークとピンを、ケイ素ベースの材料(例、炭化ケイ素又は窒化ケイ素)又はニッケルベースの材料(例、ニッケル、ニッケルリン)から作ることができる。これによって、高精度で複雑な形状の表面輪郭を得ることが可能になる。
好ましい実施形態では、衝撃ピンは、一方のレベルにて、実質的に楕円の形状を有する。このレベルは、衝撃機能のために主として使用される。衝撃ピンは、他方のレベルでは、半月形のような従来の形、又は最適化の計算に従って他の輪郭を有してもよい。
一実施形態では、好ましいことに、第1のレベルにおける衝撃ピン及びフォークによって定められるパレットレバーとバランスの間の減速比が、第2のレベルにおける衝撃ピン及びフォークによって定められる減速比とは異なるようにすることができる。アンロック用減速比は、第1のレベルにおけるフォークの接点の回転半径に対する第1のレベルにおける衝撃ピンの接点の回転半径の比によって定められる。衝撃減速比は、第2のレベルにおけるフォークの接点の回転半径に対する第2のレベルにおける衝撃ピンの接点の半径の比によって定められる。好ましいことに、アンロック用減速比は、衝撃減速比よりも小さくてもよい。この構成によって、アンロック時にバランスで取られるトルクを最小化することが可能になる。
本発明では、2つのレベルにおいて構成するフォーク/ピンの構造体を利用することによって、第1のレベルがアンロック機能を行うように形状を有し最適化されるを有することが可能である(発振の第1及び/又は第2の振動)。一方、衝撃機能を行うために第2のレベルを測定し最適化することができる。
請求の範囲、下の実施形態の詳細な説明、添付図面を読むことによって、本発明の他の有利な目的及び態様を想起できるであろう。
本発明の一実施形態に係る腕時計のムーブメント用のエスケープ機構の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係るエスケープ機構のフォーク−衝撃ピン構造体の斜視図である。 発振振動時のエスケープ機能を示す図2の実施形態のフォーク−衝撃ピン構造体についての図であり、(a)はアンロック、(b)は衝撃の開始、(c)は衝撃の終わりの図である。
図を参照して、腕時計のムーブメント用のエスケープ機構は、歯9付き車5、パレットレバー7、及びバランス車2につながれたローラーデバイス4を有する。
このパレットレバー7は、フォーク13、パレット石17a、17b、及びフォーク13にパレット石17a、17bを相互接続させるレバー15を有する。このレバー15は、回転軸11によって、ムーブメントのフレームに対して回転するようにつながれる。パレット石17a、17bは、車に対して回転トルクを伝えるエネルギー源に接続された車の歯9と係合する。パレット石の1つは、入パレット17aを形成し、他方は、出パレット7bを形成する。パレットレバー7は、さらに、フォーク13の基部の固定穴27に挿入されたピンなどによってフォーク13に固定されるガードピン(図示せず)を有する。図示した機構は、スイス式レバーの種類のエスケープに相当する。この原理はよく知られているので、このような従来の要素及び動作を、本説明においては詳細に説明しない。
ローラーデバイス4は、衝撃ピン10を備えたテーブルローラー6と、ガードピン用の貫通穴又はノッチ16を有する小ローラ8とを有する。衝撃ピン10は、片側では、第1のカム部分12を有し、反対側では、第2のカム部分14を有する。図3a〜3c(第1の振動)に示したバランスの回転の方向において、第1のカム部分12は入カムとしてはたらき、第2のカム部分は出カムとしてはたらく。バランスが発振運動をするので、反対の回転方向(第2の振動)では、第1及び第2のカム部分の機能は逆である。
フォーク13は、第1のホーン19及び第2のホーン21を有する。図3a〜3c(第1の振動)に示すバランスの回転の方向において、第1のホーン19は入ホーンとして、第2のホーンは出ホーンとして作動する。反対の回転方向(第2の振動)では、第1及び第2のホーンの機能は逆である。
衝撃ピン10には2つのレベル10a、10bがあり、これらのレベルは、回転軸11の回転軸(A)と平行方向にお互いに対して揺動する。フォーク13は、各振動ごとに衝撃ピンによって係合され、レベル13a、13bに対応する2つのレベルをさらに有する。
衝撃ピンは、第1のレベル10aにある第1のカム面12a、14a、及び第2のレベル10bにある第2のカム面12b、14bを有する。ホーン19及び21は、第1のレベル13aにある第1の係合面23a、25a、及び第2のレベル13bにある第2のカム面23bを有する。
好ましい実施形態によれば、フォークと衝撃ピンの間の異なるレベルの間のいずれの接触をも防ぐために、衝撃ピンの2つのレベルは、高さhの分分離されていてもよい。これらの2つのレベルは、これら2つのレベルと一体成形された相互接続片10cによって相互接続される。一変形例によれば、衝撃ピン内に加えて又は代わりに、この空間もフォークに含まれていてもよい。
好ましいことに、カム及び係合の表面は、アンロック及び衝撃機能時のフォーク/衝撃ピンの接触用に別個の輪郭の幾何学的構成を有してもよい。本発明の一実施形態によれば、一方のレベルは、アンロック機能(図示した例では、第1のレベル10a、13a)専用であり、他方のレベルは、衝撃機能(図示した例では、第2のレベル10b、13b)専用である。
アンロック機能の開始時には、フォーク及び衝撃ピンの第1のレベル10a、13aが連係する(図3a)。第1のカム面12aは、第1のホーン19の第1の係合面23aに接触している。この接触時には、パレットレバー7はバランス2によって押され、これによって、バランス2はエネルギーの一部を失う。2つの輪郭の間の接触が特定の角度にわたって発生する。これは、エスケープ車5の歯9からのパレット石17aをアンロックするために必要な角より大きい。これは、歯車列の動的な幾何学的な反動及び歯車列車セットの有限の加速に起因する。当初は、パレットレバーはバランス2によって単に押される。一方、一旦アンロックが終了すると、パレットレバーがバランス2及びエスケープ車5によって押される。後者の速度は、表面23a及び19の間の接触の損失を引き起こすのにはまだ十分ではない。
パレットレバーの速度がエスケープ車5の推進力の下で十分に高くなると、当該接触は失われ、そして、衝撃ピンとフォークとが接触していない過渡的な時間の後に、フォーク及び衝撃ピンの第2のレベル10b、13bが接触を始める(図3b)。衝撃ピンの第2のカム部分の第2のカム面14bは、第2のホーン21の第2の係合表面25bと接触している。
この接触が、衝撃機能時のほとんどにおいて発生する。一変形例によれば、衝撃段階の全体において、フォーク−衝撃ピンの接触が第2のレベル10b、13bで発生する。これは、パレット石の衝撃平面Paよりもはるかに短いエスケープ車の衝撃平面Prが構成によって与えられる場合である。すなわち、
Pr < Pa/3
この場合、フォークのロックに対して衝撃が早くに終了する。
別の変形例によれば、衝撃段階の終わりにおいて、フォーク−衝撃ピンの接触が、第1のレベル10a、13aで発生する(図2、3c)。この場合は、パレット石の衝撃平面Paに匹敵するかこれよりも大きいようなエスケープ車の衝撃平面Prが、構成によって提供される。
Pr ≧ Pa/3
この場合、衝撃はフォークのロック直前に終了する。
好ましい実施形態において、第1のレベルにおいて衝撃ピン10a及びフォーク13aによって定められるパレットレバーとバランスの間の減速比は、第2のレベルにおいて衝撃ピン10b及びフォーク13bによって定められる減速比とは異なる。1つのレベルの減速比は、衝撃ピンとの接点の回転半径(r10a、r10b)及びフォークとの接点の回転半径(r13a、r13b)との関数であり、ここで、減速比とは、衝撃ピンの接点の半径をフォークの接点の半径で割った値である。フォーク上にある衝撃ピンとの接点の回転半径とは、フォークに対する衝撃ピンの回転軸と、衝撃ピンとフォークの間の接点との間の距離を意味する。
アンロック用減少半径は、フォーク13aの第1のレベルの接点の回転半径に対する衝撃ピンの第1のレベル10aの接点の回転半径の比によって定められ、このアンロック用減少半径は、好ましくは、フォーク13bの接点の回転半径に対する衝撃ピン10bの接点の回転半径の比によって定められる衝撃減速比よりも小さい。式では、
r10a/r13a < r10b / r13b
好ましいことに、この構成は、アンロック時にバランスに取られるトルクを最小化する。
異なる形状を利用することによって、2つのアンロック機能及び衝撃機能を独立して最適化することを可能にする。
●これら2つの部品(バランス及びパレットレバー)間の減速比を各機能のために最適化することができる。
●係合の終わりと衝撃の開始の間にパレットレバーによってカバーされる角を減らすことができる。通常、5°〜10°程度であるところを3°よりも下に減らすことができる。これによって、特に、3Hzを超える周波数に対して、エスケープの効率を3%〜5%(例、35%から40%まで)増加させることが可能になる。
●2つのレベルにおいて異なる幾何学的な輪郭を使用することができる。例えば、衝撃時に接触する面のための歯車列の輪郭である。この機能のために特定の輪郭を使用することによって、接触時のスライド距離を減少させることが可能になる。これは、エネルギー損失やこれらの表面に対する研磨作業を減らすことを可能にし、よって、損耗のリスクを減らすことができる。
●接触圧力を増加させるために特定の形状を使用することができる。これは、効率の点から好ましいことがある(摩擦係数が減少する)。
また、本発明は、イギリス式レバーエスケープ又は他の既知の種類のエスケープと共に、共軸の自然な種類のエスケープにおいて使用されてもよい。
フォーク及び/又は衝撃ピンは、堆積、フォトリソグラフィー及びDRIE(deep reactive-ion etching)の方法のような様々な製造方法によって、ケイ素、窒化ケイ素及び炭化ケイ素を含む様々な材料から製造されていてもよい。
フォーク及び/又は衝撃ピンは、ニッケル又はニッケルリン(NiP)から製造してもよい。例えば、LIGA製造方法(Roentgenlithographie, Galvanoformung, Abformung)が使用される。
本発明は、以下のようないくつかの利点を備えている。
●アンロック及び衝撃動作中の角度位置の最適化
●アンロック及び衝撃の機能のためのパレットレバーとバランスの間の減速比の最適化
●アンロックの終わりと衝撃の開始の間でパレット石によって形成される角の減少
●衝撃を扱うフォーク/衝撃接触面の損耗のリスクの減少
●2つの機能のうちの1つに対して圧力を増加させ、摩擦係数を減少させる(したがって、エスケープの効率を増加させる)可能性
●損傷/損耗のリスクを増加させずに、パレットレバーが利用可能なトルク及び衝撃の角度的間隔(そして、したがって、ムーブメントに伝達されるエネルギー)を同時に増加させる可能性
2 バランス
3 エスケープ機構
5 車
9 歯
7 パレットレバー
11 回転軸
13 フォーク13
19 第1のホーン19(入ホーン)
23a 第1の係合面(第1のレベル13a)
24a 第2の係合面(第2のレベル13b)
21 第2のホーン(出ホーン)
25a 第1の係合面(第1のレベル13a)
25b 第2の係合面(第2のレベル13b)
27 ガードピン用固定要素(穴)
15 レバー
17 パレット石
17a 入パレット
17b 出パレット
ロック面
衝撃面
4 ローラーデバイス
6 テーブルローラー
10 衝撃ピン
12 第1のカム部分(入カム)
12a 第1のカム面(第1のレベル10a)
12b 第2のカム面(第2のレベル10b)
23c レベル間相互接続片
14 第2のカム部分(出カム)
14a 第1のカム面(第1のレベル10a)
14b 第2のカム部分(第2のレベル10b)
8 小ローラ
16 貫通穴又はノッチ

Claims (22)

  1. パレットフォーク(13)を備えたパレットレバー(7)と、及びバランス車(2)につながれた衝撃ピン(10)を備えたローラーデバイス(4)とを有する腕時計のムーブメント用のエスケープ機構(3)であって、
    前記フォークは、第1のホーン(19)及び第2のホーン(21)を有し、
    前記衝撃ピンは、前記第1のホーンを係合させるように構成する第1のカム部分(12a、12b)と、及び前記第2のホーンを係合させるように構成する第2のカム部分(14a、14b)とを有し、
    前記第1のカム部分は、前記第1のホーンを第1のレベル(10a、13a)で係合させるように構成する第1のカム面(12a)を有し、前記第2のカム部分は、前記第2のホーンを第2のレベル(10b、13b)で係合させるように構成する第2のカム面(14b)を有し、
    前記第1のレベル及び前記第2のレベルは、前記ローラーデバイスの回転軸(A)と平行な方向に揺動することを特徴とする腕時計のムーブメント用のエスケープ機構(3)。
  2. 前記第1のカム部分の前記第1のカム面は、前記第2のカム部分の前記第2のカム面とは、異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有することを特徴とする請求項1に記載のエスケープ機構。
  3. 前記第1のカム部分は、前記第2のレベルで前記第1のホーンを係合させるように構成する第2のカム面(12b)を有し、
    前記第2のカム部分(14)は、前記第1のレベルで前記第2のホーンを係合させるように構成する第1のカム面(14a)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエスケープ機構。
  4. 前記第1のカム部分の前記第2のカム面は、前記第2のカム部分の前記第1のカム面とは異なる非対称的な輪郭形状を有することを特徴とする請求項3に記載のエスケープ機構。
  5. 前記第1のカム部分の前記第1のカム面は、前記第2のカム部分の前記第1のカム面に対称的であり、
    前記第1のカム部分の前記第2のカム面は、前記第2のカム部分の前記第2のカム面に対称的であることを特徴とする請求項3又は4に記載のエスケープ機構。
  6. 前記第1のホーンは、前記第1のカム部分の前記第1のカム面(12a)に係合するように構成する第1の係合面(23a)を有し、
    前記第2のホーンは、前記第2のカム部分の前記第2のカム面(14b)に係合するように構成する第2の係合面(25b)を有し、
    前記第1の係合面(23a)は、前記第2の係合面とは異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエスケープ機構。
  7. 前記第1のホーンは、前記第1のカム部分の前記第2のカム面(12b)に係合するように構成する第2の係合面(23b)を有し、
    前記第2のホーンは、前記第2のカム部分の前記第1のカム面(14a)に係合するように構成する第1の係合面(25a)を有し、
    前記第2の係合面(23b)は、第1の係合面(25a)とは異なる非対称的な幾何学的な輪郭形状を有することを特徴とする請求項6に記載のエスケープ機構。
  8. 前記第1のホーンの前記第1の係合面(23a)は、前記第2のホーンの前記第1の係合面(25a)と対称的であり、
    第1のホーンの第2の係合面(23b)は第2のホーンの第2の係合面(25b)と対称的であることを特徴とする請求項7に記載のエスケープ機構。
  9. 第1のレベル(10a、13a)及び第2のレベル(10b、13b)は、空間(h)によって分離されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のエスケープ機構。
  10. 前記カム面及び前記係合面は、
    前記レベル(10a、13a)の一方は、第1のパレット石をアンロックする機能を少なくとも部分的に行い、前記レベル(10b、13b)の他方は、第2のパレット石に対する衝撃機能を少なくとも部分的に行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のエスケープ機構。
  11. 前記カム面及び前記係合面は、
    前記アンロック機能を行うレベル(10a、13a)は、さらに、前記レベル(10b、13b)の他方によって行われる衝撃機能の後に、前記第2のパレット石に対して衝撃機能を行うことを特徴とする請求項10に記載のエスケープ機構。
  12. 前記カム面及び前記係合面は、
    衝撃機能を行う前記レベル(10b、13b)の他方は、さらに、前記アンロック機能を行うレベル(10a、13a)によって行われるアンロック機能の後に、前記第1のパレット石に対してアンロック機能を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載のエスケープ機構。
  13. 前記フォーク及び前記衝撃ピンは、ケイ素ベースの材料で作られていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のエスケープ機構。
  14. 前記フォーク及び前記衝撃ピンは、ケイ素に由来した材料で作られていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のエスケープ機構。
  15. 前記フォーク及び前記衝撃ピンはフォトリソグラフィー法によって作られることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のエスケープ機構。
  16. 前記フォーク及び前記衝撃ピンは、ニッケルベースの材料で作られていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のエスケープ機構。
  17. 前記フォーク及び前記衝撃ピンはLIGA法によって得られることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のエスケープ機構。
  18. 前記衝撃ピンの前記第1のカム部分及び/又は前記第2のカム部分は、歯車列の輪郭形状を有することを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のエスケープ機構。
  19. 前記衝撃ピン(10)の前記第2のレベル(10b)は、実質的に楕円の形状を有することを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載のエスケープ機構。
  20. 前記第1のレベルにおける前記衝撃ピン(10)及び前記フォーク(13a)によって定められるパレットレバーとバランスの間の減速比は、前記第2のレベルにおける前記衝撃ピン(10)及び前記フォーク(13b)によって定められる減速比と異なっていることを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のエスケープ機構。
  21. 前記フォーク(13a)の前記第1のレベルの接点の回転半径に対する前記衝撃ピンの前記第1のレベル(10a)の接点の回転半径の比によって定められるアンロック用減速比は、前記フォーク(13b)の接点の回転半径に対する前記衝撃ピン(10)の接点の回転半径の比によって定められる衝撃減速比よりも小さいことを特徴とする請求項20に記載の機構
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載のエスケープ機構を有する腕時計のムーブメント。
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