JP2015077258A - 耐久性に優れた軽量化旅行鞄 - Google Patents
耐久性に優れた軽量化旅行鞄 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015077258A JP2015077258A JP2013215991A JP2013215991A JP2015077258A JP 2015077258 A JP2015077258 A JP 2015077258A JP 2013215991 A JP2013215991 A JP 2013215991A JP 2013215991 A JP2013215991 A JP 2013215991A JP 2015077258 A JP2015077258 A JP 2015077258A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shell
- caster
- polypropylene
- weight
- travel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)
Abstract
【課題】 耐久性に優れ、かつ軽量化され、より多くの荷物を収納できる旅行鞄の提供。【解決手段】 シェル10、11を構成する素材はポリプロピレンであって、シェルのキャスター取り付け面13がキャスター走行面30に対して7?から45?の角度で傾斜していることを特徴とするハード樹脂製シェルタイプの旅行鞄1。【選択図】 図1
Description
本発明はハード樹脂製シェルタイプの旅行鞄の構造に関し、特に耐久性に優れ、かつ軽量化された旅行鞄の構造に関する。
ハード樹脂製シェルタイプの旅行鞄は、キャスターが取り付けられ持ち運びに便利になっており、さらに内部に収納した荷物の保護に優れているためによく用いられている。しかしながら、ハード樹脂製シェルタイプは鞄自体の重量があり、厳しくなった航空会社の受託荷物の重量制限に対応するために、旅行鞄自体を軽量化し、荷物をより多く収納したいとの要望が強くなってきている。
このような要望に対して、本体を構成するシェルの重量を削減し旅行鞄を軽量化するために、単純にシェルの厚さを薄くしたのでは、シェルの強度が低下し、破損することが多くなる。特に旅行鞄の重量を支えるキャスターの取り付け部分では、旅行鞄の重量に見合う外力を受け、また搬送時に路面や床面などのキャスター走行面の凹凸などによる、外部からの衝撃を受けることが多く、この部分で破損することが多くなってしまう。
一方、特許文献1には、旅行鞄の軽量化を図るために、硬質シェル材料の角部を切り取ってノッチを作成し、このノッチを利用しシェル材料の周縁部を内側に折り曲げ、隣接する周縁部をノッチ部にて縫合などにより固定してシェルを構成することが示されている。そして、硬質シェル材料としてポリプロピレン熱可塑性複合織布を積層して用い、その最表面をポリエステルフィルムで表面コーティングすることが示されている。
また、ここに示された旅行鞄では、硬質シェル材料で構成された鞄本体の角部を剛性の角部部材で補強されており、キャスターはシェルに直接ではなくこの角部部材に取り付けられており、キャスターの取り付け部の補強構造となっている。
本発明の課題は、耐久性に優れ、かつ軽量化され、より多くの荷物を収納できる旅行鞄を提供することである。
本発明の旅行鞄は、シェルを構成する素材はポリプロピレンであって、シェルのキャスター取り付け面がキャスター走行面に対して7°から45°の角度で傾斜していることを特徴とする。
そして、前記シェルを構成する素材はポリプロピレン繊維からなる複数枚の生地の積層板であることが好ましく、この積層板の表面はポリプロピレンシートで加飾されていることが好ましい。
上記した構造の本発明の旅行鞄は、ポリプロピレン繊維からなる生地を複数枚加熱圧着して積層板とし、この積層板を加圧成型して前記構造のシェルを形成し、付属部品を取り付けることで製造することができる。この付属部品としては、フレーム又はファスナー、キャスター、把手、伸縮式キャリーハンドル、ロックシステムなどであり、必要に応じて取り付ける。
本発明の旅行鞄のシェルはポリプロピレンを素材としており、従来のハード樹脂製シェルタイプの素材に用いられる代表的な素材であるポリカーボネートの比重1.2に比較して、ポリプロピレンの比重は0.91であり、シェルの重量を削減することができる。さらに、ポリプロピレン繊維から成る生地を用いた積層板をシェルの素材とすることで素材の強度を向上することができるため、従来の樹脂板よりもシェル厚さをより薄くすることもでき、さらなる重量の削減が可能となる。
また、従来の旅行鞄のキャスター取り付け面は、キャスター走行面である床面や路面と平行な面であるシェル底面又は底面から平行に内部に移動させた面であるのに対して、本発明では、キャスターのシェルへの取り付け面をキャスター走行面に対して傾斜させている。そのため、床面や路面からキャスターを経由して受ける外部衝撃力ベクトルをキャスター取り付け面の傾斜方向にも分散させることができ、シェルが受ける衝撃力を従来の場合より低減することができ、シェルの破損を防ぐことができる。そのため、軽量化のためにシェル厚さをさらに薄くし強度が低下した場合でも、破損の増加を防ぐことができる。
また、前記積層板を加圧成型してシェルを形成する工程を採用することで、製造工程も合理化することができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づき詳細に説明する。
図1は旅行鞄1でのキャスター取り付け構造の正面説明図であり、図2は側面説明図である。キャスター20は本体を構成するシェル10と蓋体を構成するシェル11にそれぞれ2個ずつ計4個取り付けられている。シェル10にはキャスター20の以外に把手15と16とが取り付けられている。シェル10とシェル11とはヒンジ18にて開閉自在に取り付けられており、17で示されるファスナー又はフレームにてシェル10とシェル11とを閉止できるようになっている。その他、図示はしていないがシェル10の側面には、通常伸縮自在のキャリーハンドルも取り付けられている。この旅行鞄1では、シェル10及び11に取り付けられたキャスター20の車輪21を、床面や路面であるキャスター走行面30に接地点23にて接地させ走行運搬することができる。
旅行鞄1において、キャスター20はキャスターベース22を介して、キャスター取り付け面13に取り付けられる。図1及び2のキャスターの取り付け構造の拡大図を図3に示す。これらの図に示すようにこのキャスター取り付け面13は、キャスター走行面30に対して傾斜している。この傾斜の程度は、キャスター走行面30に対して7°〜45°の角度の範囲で傾斜している。また、本体の底面となるシェル底面12は、通常キャスター走行面30と平行になっており、前記傾斜の角度はキャスター取り付け面13とシェル底面12とがなす角度と一致する。また、傾斜する方向は特に限定されることはなく、図4に示すように、キャスター20を取り付ける角部を三角錐状に切り取り、鞄の前後左右とも同時に傾斜させてもよく、鞄の前後方向のみに傾斜させても、左右方向のみに傾斜させてもよい。
図5及び6は従来の旅行鞄2のキャスター取り付け構造の側面説明図と拡大説明図であり、これらのキャスター取り付け面14はキャスターの走行面30と平行になっている。従来のキャスターの取り付けは、シェル底面12の外側に直接取り付けるか、又は図に示すように、シェルを平行に陥没させたキャスター取り付け面14に取り付けていた。この従来のキャスターの取り付け構造と本発明のように傾斜させたキャスター取り付け面13に取りつけた場合とでは、取り付け部近傍のシェルの耐久性に大きな差が生ずる。
すなわち、従来のキャスター取り付け面14は、接地点23からキャスター20を経由して受ける外部衝撃力のベクトル方向と直交しているため、すべての衝撃力ベクトルを受けることになる。しかし、本発明の傾斜させたキャスター取り付け面13では、外部衝撃力のベクトルは取り付け面に沿った方向と取り付け面に直交する方向とに分割されるため、キャスター取り付け面13の受ける衝撃力ベクトルは減少し、シェルの破損を防止することができる。
キャスター20のシェルへの取り付け固定手段は特に限定されることなく、従来用いられているネジ、ボルト・ナット、リベットなどの他、公知の各種固定手段を用いることができる。また、キャスターの取り付け部にさらに補強部材をシェルとキャスターベースの間に介在させることもできる。
軽量化を実現するためのシェルを構成する素材としては、ハード樹脂としての剛性を有し、比重の小さいポリプロピレンが用いられる。現在、ハード樹脂製シェルタイプの素材に用いられる代表的な素材であるポリカーボネートの比重1.2に比較して、ポリプロピレンの比重は0.91であり、さらに前記したシェル構造とすることにより、シェル厚さを薄くすることができ、大幅な軽量化が実現できる。
さらに、ポリプロピレンとしてはより強度の高いポリプロピレン繊維を利用することでシェル厚さを薄くできるようにした。すなわち、シェルを構成する素材として、ポリプロピレン繊維から成る複数枚の生地を加熱圧着した積層板をシェルの素材とする。積層板は3〜10枚の生地を加熱圧着して1.5mm以下の厚さの積層板とする。この積層板を金型などを用いて、前記したように傾斜したキャスター取り付け面を有するシェルの構造に加圧成型して形成する。
前記積層板は、複数の生地により構成することで生地構成繊維の強度を発揮させることができ、1又は2枚では十分な強度を発揮させることができない。また、ポリプロピレン繊維の強度をより発揮させるために、強度を維持するための高融点のポリプロピレン繊維に低融点の樹脂を生地の中に織り込むことが有用である。これは加熱圧着して積層板とする場合に、ポリプロピレン繊維を溶融することなく、低融点の樹脂のみを溶融して接着材として機能させ、積層板とすることができる。このような生地としては、ポリプロピレン繊維に、紡糸した低融点樹脂を織り込んだものでもよいし、芯を強度維持用の高融点樹脂とし、鞘を低融点樹脂とした複合ポリプロピレン繊維を用いて織布とした生地でもよい。
さらに、前記積層板の最表面にポリプロピレンシートを配置して加熱圧着することで、積層板表面をポリプロピレンシートで加飾することができる。このように、生地と表面加飾するシートとを同じポリプロピレンとすることで、素材のリサイクルが可能となる。
以上のようにして形成された積層板を加圧成型してシェルに形成した後、付属部品を取り付けて旅行鞄とする。取り付けられる付属品としてはキャスターの他、前記したようにフレーム又はファスナー、把手、伸縮式キャリーハンドル、ロックシステム、ヒンジなどである。また、実施例に示した旅行鞄では、把手をシェルに直接取り付けた例を示したが、本体と蓋体とをつなぐフレームに取り付けてもよく、その他、前記した構成要件を満たす範囲内で、ハード樹脂製シェルの旅行鞄の各種形態にも応用できる。
1 旅行鞄
2 従来の旅行鞄
10,11 シェル
12 シェル底面
13 キャスター取り付け面
14 キャスター取り付け面(従来例)
15,16 把手
17 ファスナー又はフレーム
18 ヒンジ
20 キャスター
21 車輪
22 キャスターベース
23 接地点
30 キャスター走行面(床面、路面)
2 従来の旅行鞄
10,11 シェル
12 シェル底面
13 キャスター取り付け面
14 キャスター取り付け面(従来例)
15,16 把手
17 ファスナー又はフレーム
18 ヒンジ
20 キャスター
21 車輪
22 キャスターベース
23 接地点
30 キャスター走行面(床面、路面)
Claims (4)
- シェルを構成する素材はポリプロピレンであって、シェルのキャスター取り付け面がキャスター走行面に対して7°から45°の角度で傾斜していることを特徴とするハード樹脂製シェルタイプの旅行鞄。
- 前記シェルを構成する素材はポリプロピレン繊維からなる複数枚の生地の積層板であることを特徴とする請求項1に記載の旅行鞄。
- 前記積層板の表面はポリプロピレンシートで加飾されていることを特徴とする請求項2に記載の旅行鞄。
- ポリプロピレン樹脂からなる生地を複数枚加熱圧着して積層板とし、この積層板を加圧成型して、シェルのキャスター取り付け面がキャスター走行面に対して7°から45°の角度で傾斜しているシェルを形成し、次いで付属品を取り付けることを特徴とする旅行鞄の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013215991A JP2015077258A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 耐久性に優れた軽量化旅行鞄 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013215991A JP2015077258A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 耐久性に優れた軽量化旅行鞄 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015077258A true JP2015077258A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=53009279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013215991A Pending JP2015077258A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 耐久性に優れた軽量化旅行鞄 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015077258A (ja) |
-
2013
- 2013-10-17 JP JP2013215991A patent/JP2015077258A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2740081C (en) | Body reinforcement and method of manufacturing thereof | |
KR20120085820A (ko) | 유연 측면형 가방 케이스용 일체형 이송핸들을 구비한 가방패널 | |
ES2347122B1 (es) | Estructura de ensamblaje del mamparo de presion de una aeronave. | |
TWI583328B (zh) | 行李箱 | |
JP2013006027A (ja) | 軽量で高強度の旅行鞄 | |
JP6361024B2 (ja) | 樹脂構造体およびこれを用いた電気掃除機 | |
US20120285781A1 (en) | Luggage with Crushable, Resilient Portions and Methods for Manufacturing It | |
US20130008753A1 (en) | Luggage case | |
EP2730189A1 (en) | Bottom frame construction of a luggage case | |
JP6081766B2 (ja) | 航空機用輸送容器 | |
WO2013168768A1 (ja) | 車両用シートクッションフレームおよびその製造方法 | |
JP6955872B2 (ja) | 繊維強化樹脂成形品 | |
JP2015077258A (ja) | 耐久性に優れた軽量化旅行鞄 | |
US9260063B2 (en) | Composite truck box | |
JPH09142194A (ja) | ダンプカー用荷箱 | |
JP2007075296A (ja) | ゴルフバッグ | |
US20190142125A1 (en) | External frame luggage with fold-out computer case | |
US20060267400A1 (en) | Assembled wheel structure | |
JP6056106B2 (ja) | 二輪車用荷かご | |
JP5492258B2 (ja) | 鞄 | |
JP5371023B2 (ja) | 自動車用パネル | |
WO2020217047A1 (en) | Suitcase | |
KR102116082B1 (ko) | 윙바디 | |
TWI821620B (zh) | 複合材料成型的行李箱及其製造方法 | |
US20210076793A1 (en) | External frame luggage with fold-out computer case |