JP2015076744A - 圧電振動片の製造方法、圧電振動片及び圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片の製造方法、圧電振動片及び圧電振動子 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制することが可能な圧電振動片の製造方法を提供する。【解決手段】ウエハの両主面に、圧電振動片の外形に沿った形状を有し且つ目的とする振動腕部の幅と同じ第一の幅を有する第一のマスクを形成する第一のマスク形成工程と、第一のマスクが形成されたウエハに対しウエットエッチングを行う第一のエッチング工程と、第一のマスクを除去することにより第一の圧電振動片を形成する第一のマスク除去工程と、第一の圧電振動片の両主面に、第一の幅以上の大きさであり且つ第一の圧電振動片のエッチング残りを含む幅よりも小さい幅の第二の幅を有する第二のマスクを形成する第二のマスク形成工程と、第二のマスクが形成された第一の圧電振動片に対しウエットエッチングを行う第二のエッチング工程と、第二のマスクを除去する第二のマスク除去工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、圧電振動片の製造方法、圧電振動片及び圧電振動子に関する。
従来、一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、一対の振動腕部が接続された基部と、を備える圧電振動片の製造方法として、圧電振動片の外形に沿った形状を有するマスクが両主面に形成されたウエハに対しウエットエッチングを行い、マスクを除去することにより、圧電振動片を形成する方法が知られている。しかし、この製造方法では、エッチング工程で、エッチング残りが振動腕部の幅方向において非対称に形成され、その結果、振動漏れが発生するという問題があった。
一方、音叉型水晶振動子の2つの音叉枝部において、水晶の結晶軸の適宜の一方向側(例えば、+X方向側)端面に発生するエッチング残りを等しくする製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この製造方法では、エッチング残りがエッチング部の露出領域の大きさに応じて変化することに基づき、2つの音叉枝部の水晶の結晶軸の適宜の一方向側(例えば、+X方向側)端面に隣接するエッチングパターン幅を均一に設定している。
特開2005−260712号公報
しかし、上記従来技術に係る音叉型水晶振動子の音叉枝部においても、水晶の結晶軸の適宜の第1方向側(例えば、+X方向側)端面と第2方向側(例えば、−X方向側)端面とに発生するエッチング残りが非対称になるという問題があった。
この問題に対して、両端面のエッチング残りを均一化することが望まれている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制することが可能な圧電振動片の製造方法、圧電振動片及び圧電振動子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明に係る一態様の圧電振動片の製造方法は、一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部が接続された基部と、を備える圧電振動片の製造方法であって、ウエハの両主面に、前記圧電振動片の外形に沿った形状を有し且つ目的とする前記振動腕部の幅と同じ第一の幅を有する第一のマスクを形成する第一のマスク形成工程と、前記第一のマスクが形成された前記ウエハに対しウエットエッチングを行う第一のエッチング工程と、前記第一のマスクを除去することにより第一の圧電振動片を形成する第一のマスク除去工程と、前記第一の圧電振動片の両主面に、前記第一の幅以上の大きさであり且つ前記第一の圧電振動片のエッチング残りを含む幅よりも小さい幅の第二の幅を有する第二のマスクを形成する第二のマスク形成工程と、前記第二のマスクが形成された前記第一の圧電振動片に対しウエットエッチングを行う第二のエッチング工程と、前記第二のマスクを除去する第二のマスク除去工程と、を含む。
この方法によれば、第二のエッチング工程において第一の圧電振動片のうち第二のマスクが形成されていない部分(エッチング残り)を選択的に除去することができる。そのため、得られる圧電振動片のエッチング残りの大きさを、第一の圧電振動片のエッチング残りの大きさよりも小さくすることができる。よって、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制することができる。
(2)上記(1)に記載の圧電振動片の製造方法において、前記第二のマスク形成工程では、前記第二のマスクを、前記第二の幅の中心が前記振動腕部の幅方向において前記エッチング残りが小さい側にずれるように形成してもよい。
この方法によれば、振動腕部においてエッチングレートが大きい方の端部とエッチングレートが小さい方の端部とで、実質的なエッチングレートを概ね等しくすることができる。そのため、得られる圧電振動片のエッチング残りの大きさを、第一の圧電振動片のエッチング残りの大きさよりも小さくし、且つ、左右のエッチング残りの大きさの差を、製造誤差内として許容される程度に小さくすることができる。よって、結晶軸方向の両端のエッチング残りをより均一化し、振動漏れの発生を抑制することができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の圧電振動片の製造方法において、前記第二のエッチング工程では、前記第一のエッチング工程で用いるエッチャントと同じものを用いてもよい。
この方法によれば、第一のエッチング工程と第二のエッチング工程とで異なるエッチャントを用いる場合と比較して、エッチャントの低コスト化を図るとともに、エッチング工程のシンプル化を図ることができる。
(4)本発明に係る一態様の圧電振動片は、上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の圧電振動片の製造方法によって製造された。
この構成によれば、上記の方法によって製造されるため、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制した圧電振動片を提供することができる。
(5)本発明に係る一態様の圧電振動子は、上記(4)に記載の圧電振動片を備える。
この構成によれば、上記の圧電振動片を備えるため、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制した圧電振動子を提供することができる。
本発明によれば、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制することが可能な圧電振動片の製造方法、圧電振動片及び圧電振動子を提供することができる。
第一実施形態の圧電振動片を示す外観斜視図である。 第一実施形態の圧電振動片を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 圧電振動子の一実施形態を示す外観斜視図である。 圧電振動子の一実施形態の内部構造を示す平面図である。 圧電振動子の一実施形態を示す図であって、図4におけるA−A断面図である。 本実施形態の圧電振動子を示す図であって、各部を分解した分解斜視図である。 (A)〜(C)圧電振動片の実装方法を示す図である。 圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。 (A)〜(E)第一実施形態の圧電振動片の製造方法の各工程を説明する圧電振動片に対応するウエハの部位の断面図および圧電振動片に対応するウエハの平面図である。 (A)〜(F)第一実施形態の圧電振動片の製造方法の各工程を説明する圧電振動片に対応するウエハの部位の断面図および圧電振動片に対応するウエハの平面図である。 (A)〜(C)第二実施形態の圧電振動片の製造方法の各工程を説明する圧電振動片に対応するウエハの部位の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る圧電振動片および圧電振動子について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
なお、図1から図7までの説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、圧電振動片の面と垂直な方向をZ軸方向、振動腕部の長手方向をY軸方向、Y軸方向とZ軸方向の両方と直交する方向をX軸方向とする。また、基部から振動腕部の先端に向かう方向を+Y方向とする。
[第1実施形態](圧電振動片)
まず、本実施形態の圧電振動片1について説明する。
図1,2は、本実施形態の圧電振動片を示す図である。図1は、外観斜視図、図2(A)は平面図、図2(B)は、図2(A)の側面図である。
なお、図1,2においては、後述する圧電振動子に実装する際にパッケージの実装面と対向する対向面(一面)18aが上側(+Z方向側)となるようにして表している。
本実施形態の圧電振動片1は、図1,2に示すように、平板状である。圧電振動片1は、基部10と、振動腕部11,12と、ハンマー部13,14と、支持腕部15,16と、を備えている。
圧電振動片1は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成されたサイドアーム型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
圧電振動片1の面に垂直な方向の厚さ(Z軸方向長さ)としては、たとえば、30μmとすることができる。
一対の振動腕部11,12は、基部10からそれぞれ同一の方向(+Y方向)に向かって延出している。振動腕部11,12は、長手方向(Y軸方向)と垂直で圧電振動片1の面と平行な方向(一の方向)、すなわちX軸方向に並んで設けられている。一対の振動腕部11,12の外表面上には、これら一対の振動腕部11,12を振動させる不図示の励振電極が形成されている。
ハンマー部13,14は、それぞれ振動腕部11,12の先端から、振動腕部11,12の長手方向(Y軸方向)に沿うように延出形成されている。ハンマー部13,14の幅(X軸方向長さ)は、振動腕部11,12の幅(X軸方向長さ)よりも大きく形成されている。ハンマー部13,14は、基部10を固定端として、幅方向(X軸方向)に振動する自由端に設定されている。
一対の支持腕部15,16は、基部10から、振動腕部11,12の幅方向(X軸方向)両側に延出した後、振動腕部11,12の長手方向(Y軸方向)に沿って、振動腕部11,12の先端側(+Y方向側)に向かって屈曲延出して形成されている。
支持腕部15,16は、それぞれマウント部15a,16aを備えている。マウント部15a,16aは、圧電振動片1の対向面18a上における、支持腕部15,16の延出方向側(+Y方向側)の先端部近傍に設けられている。マウント部15a,16aが設けられている位置は、支持腕部15,16が振動する際に、振動の節となる位置である。
支持腕部15,16のマウント部15a,16aには、不図示のマウント電極が形成され、不図示の引き出し電極により、振動腕部11,12の外表面上に形成された励振電極と接続されている。そして、これらの各電極に所定の電圧が印加されると、一対の振動腕部11,12の双方の励振電極どうしの相互作用により、一対の振動腕部11,12が互いに接近または離間する方向(X軸方向)に所定の共振周波数で振動する。
(圧電振動子)
次に、圧電振動片1を用いた圧電振動子の一実施形態として、セラミックパッケージタイプの表面実装型振動子について説明する。
図3から6は、本実施形態の圧電振動子500を示す図であり、図3は外観斜視図、図4は圧電振動子の内部構成を示す、封口板を取り外した状態の平面図、図5は図4におけるA−A断面図、図6は圧電振動子500の分解斜視図である。
本実施形態の圧電振動子500は、図3から図6に示すように、内部に気密封止されたキャビティCを有するパッケージ510と、キャビティC内に収容された前述した圧電振動片1と、を備える。
この圧電振動子500は、略直方体状に形成されており、本実施形態では平面視において圧電振動子500の長手方向を長さ方向(Y軸方向)といい、短手方向を幅方向(X軸方向)といい、これら長さ方向および幅方向に対して直交する方向を厚さ方向(Z軸方向)という。
パッケージ510は、パッケージ本体(ベース部材)530と、このパッケージ本体530に対して接合されるとともに、パッケージ本体530との間にキャビティCを形成する封口板(リッド部材)540と、を備えている。
パッケージ本体530は、互いに重ね合わされた状態で接合された第1ベース基板550および第2ベース基板560と、第2ベース基板560上に接合されたシールリング570と、を備えている。
第1ベース基板550は、平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされている。第2ベース基板560は、第1ベース基板550と同じ外形形状である平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされており、第1ベース基板550上に重ねられた状態で焼結等によって一体的に接合されている。
第1ベース基板550および第2ベース基板560の四隅には、平面視1/4円弧状の切欠部580が、両基板550,560の厚さ方向の全体に亘って形成されている。これら第1ベース基板550および第2ベース基板560は、たとえば、ウエハ状のセラミック基板を2枚重ねて接合した後、両セラミック基板を貫通する複数のスルーホールを行列状に形成し、その後、各スルーホールを基準としながら両セラミック基板を格子状に切断することで作製される。その際、スルーホールが4分割されることで、前述した切欠部580となる。
また、第2ベース基板560の上面は、圧電振動片1がマウントされる実装面560aとされている。
なお、第1ベース基板550および第2ベース基板560はセラミックス製としたが、その具体的なセラミックス材料としては、たとえばアルミナ製のHTCC(High Temperature Co−Fired Ceramic)や、ガラスセラミックス製のLTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramic)等が挙げられる。
シールリング570は、第1ベース基板550および第2ベース基板560の外形よりも一回り小さい導電性の枠状部材であり、第2ベース基板560の実装面560aに接合されている。
具体的には、シールリング570は、銀ロウ等のロウ材や半田材等による焼付けによって実装面560a上に接合、あるいは、実装面560a上に形成(たとえば、電解メッキや無電解メッキの他、蒸着やスパッタ等により)された金属接合層に対する溶着等によって接合されている。
なお、シールリング570の材料としては、たとえばニッケル基合金等が挙げられ、具体的にはコバール、エリンバー、インバー、42−アロイ等から選択すればよい。特に、シールリング570の材料としては、セラミック製とされている第1ベース基板550および第2ベース基板560に対して熱膨張係数が近いものを選択することが好ましい。たとえば、第1ベース基板550および第2ベース基板560として、熱膨張係数6.8×10-6/℃のアルミナを用いる場合には、シールリング570としては、熱膨張係数5.2×10-6/℃のコバールや、熱膨張係数4.5×10-6/℃以上、6.5×10-6/℃以下の42−アロイを用いることが好ましい。
封口板540は、シールリング570上に重ねられた導電性基板であり、銀ロウ等のロウ材や半田材等による焼付け等によって、シールリング570と気密に接合されている。
シールリング570に対する接合は、そして、この封口板540とシールリング570と第2ベース基板560の実装面560aとで画成された空間が、気密に封止された前述したキャビティCとして機能する。
なお、封口板540の溶接方法としては、たとえばローラ電極を接触させることによるシーム溶接や、レーザ溶接、超音波溶接等が挙げられる。また、封口板540とシールリング570との溶接をより確実なものとするため、互いになじみの良いニッケルや金等の接合層を、少なくとも封口板540の下面と、シールリング570の上面とにそれぞれ形成することが好ましい。
第2ベース基板560の実装面560a上には、凸部(隙間形成部)81が設けられている。凸部81は、圧電振動片1が実装されている側に突出して形成されており、平面視形状は特に限定されず、矩形状であっても、他の形状であってもよい(図では矩形状)。
凸部81の上面は、実装面560aと平行である。凸部81は、実装面560aにおける、後述する凹部660の−Y方向側に、実装面560aの幅方向(X軸方向)の中心を挟んで2つ、対称の位置に設けられている。凸部81の上面には、圧電振動片1との接続電極である一対の電極パッド610A,610Bがそれぞれ形成されている。
第1ベース基板550の下面には、一対の外部電極620A,620Bが長さ方向(Y軸方向)に間隔をあけて形成されている。
これら電極パッド610A,610Bおよび外部電極620A,620Bは、たとえば、蒸着やスパッタ等で形成された単一金属による単層膜、または異なる金属が積層された積層膜であり、互いにそれぞれ導通している。
この点詳細に説明する。
図5に示すように、第1ベース基板550には一方の外部電極620Aに導通し、第1ベース基板550を厚さ方向に貫通する一方の第1貫通電極630Aが形成されているとともに、第2ベース基板560には一方の電極パッド610Aに導通し、第2ベース基板560を厚さ方向に貫通する一方の第2貫通電極640Aが形成されている。そして、第1ベース基板550と第2ベース基板560との間には、一方の第1貫通電極630Aと一方の第2貫通電極640Aとを接続する一方の接続電極650Aが形成されている。これにより、一方の電極パッド610Aと一方の外部電極620Aとは、互いに導通している。
また、第1ベース基板550には他方の外部電極620Bに導通し、第1ベース基板550を厚さ方向に貫通する他方の第1貫通電極630Bが形成されているとともに、第2ベース基板560には他方の電極パッド610Bに導通し、第2ベース基板560を厚さ方向に貫通する他方の第2貫通電極640Bが形成されている。そして、第1ベース基板550と第2ベース基板560との間には、他方の第1貫通電極630Bと他方の第2貫通電極640Bとを接続する他方の接続電極650Bが形成されている。これにより、他方の電極パッド610Bと他方の外部電極620Bとは、互いに導通している。
なお、他方の接続電極650Bは、後述する凹部660を回避するように、たとえばシールリング570の下方をシールリング570に沿って延在するようにパターニングされている。
第2ベース基板560の実装面560aには、図4および図5に示すように、振動腕部11,12の先端部に対向する部分に、落下等による衝撃の影響によって振動腕部11,12が厚さ方向(Z軸方向)に変位(撓み変形)した際に、振動腕部11,12との接触を回避する凹部660が形成されている。この凹部660は、第2ベース基板560を貫通する貫通孔とされているとともに、シールリング570の内側において四隅が丸みを帯びた平面視正方形状に形成されている。
そして、圧電振動片1は、図5に示すように、導電性接着剤80を介して、マウント部15a,16aに形成されている図示しないマウント電極が、電極パッド610A,610Bに接触するようにマウントされている。
これにより、圧電振動片1は、第2ベース基板560の実装面560aに対して、対向面18aが平行な状態で支持されると共に、一対の電極パッド610A,610Bにそれぞれ電気的に接続された状態とされている。
このように構成された圧電振動子500を作動させる場合には、外部電極620A,620Bに対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片1の励振電極に電流を流すことができ、一方の振動腕部11と他方の振動腕部12とを圧電振動片1の面に沿って所定の周波数で振動させることができる。そして、この振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として圧電振動子500を利用することができる。
次に、本実施形態の圧電振動片の実装方法について、図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態の圧電振動片1を圧電振動子500に実装する手順を示す断面図であり、図4におけるA−A断面と同様の断面を示している。なお、図7においては、圧電振動子500の構成要素を適宜省略して図示している。
まず、図7(A)に示すように、第2ベース基板560の実装面560a上に設けられた電極パッド610A(610B)の上面610Aa(610Ba)に未硬化の導電性接着剤64を塗布する。
未硬化の導電性接着剤64は、圧電振動片1を第2ベース基板560上に接着できる範囲内において、特に限定されない。本実施形態においては、熱硬化性を有する接着剤である。
次に、図7(B)に示すように、圧電振動片1を、対向面18aが第2ベース基板560の実装面560aと対向するようにして、第2ベース基板560上に設置する。
このとき、圧電振動片1における支持腕部15,16のマウント部15a,16aを、第2ベース基板560の凸部81上に設けられた電極パッド610A,610Bの上面610Aa,610Baに対向するようにして、未硬化の導電性接着剤64に当接させる。これにより、圧電振動片1が、圧電振動片1の対向面18aと、実装面560aと、が平行な姿勢で、第2ベース基板560上に設置される。
次に、未硬化の導電性接着剤64を、加熱することにより、硬化させる。
この工程により、硬化した導電性接着剤80によって、圧電振動片1のマウント部15a,16aと、第2ベース基板560の凸部81上に設けられた電極パッド610A,610Bと、がそれぞれ固着される。
以上の工程により、圧電振動片1は、図7(C)に示すように、第2ベース基板560の実装面560aに対して、対向面18aが平行な状態で支持されると共に、一対の電極パッド610A,610Bにそれぞれ電気的に接続された状態で実装される。
(圧電振動片の製造方法)
以下に、図8から図10を用いて、本実施形態に係る圧電振動片1の製造方法について説明する。
先ず、水晶のランバート原石を所定の角度でスライスして一定の厚みのウエハSとする。
ここで、所定の角度は、XY平面に対して−2度〜+2度、且つ、Z軸に対して0.5度以上5度以下とする。
次に、ウエハSをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除き、この後、ポリッシュなどの鏡面研磨加工を行なって所定の厚みとする(図8に示すステップS1)。
例えば、ウエハSの厚みを30μmとする。
次に、図9(A)に示すように、ウエハSの両主面に第一のエッチング保護膜20と第一の外形フォトレジスト膜23をそれぞれ成膜する(図8に示すステップS2)。
第一のエッチング保護膜20は、例えばクロム(Cr)を数10nm成膜したエッチング保護膜21と、金(Au)を数10nm成膜したエッチング保護膜22とが、順次積層された積層膜である。
このステップS2においては、先ず、ウエハSの両主面に、順次、エッチング保護膜21とエッチング保護膜22とを、それぞれスパッタリング法や蒸着法などにより成膜する。
次いで、第一のエッチング保護膜20上に、スピンコート法などによりレジスト材料を塗布して、第一の外形フォトレジスト膜23を形成する。
なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば、環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えて、ろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。
次に、第一のエッチング保護膜20および第一の外形フォトレジスト膜23が成膜されたウエハSの両主面を、外形パターンが描画されたフォトマスクを用いて一括で露光し、現像する。
これによって、図9(B)に示すように、第一の外形フォトレジスト膜23に第一の外形パターン23Aを形成する(図8に示すステップS3)。
ここで、第一の外形パターン23Aは、圧電振動片の外形に沿った形状を有し且つ目的とする振動腕部の幅と同じ幅W1(以下、第一の幅と称することがある。)を有する形状である。
例えば、第一の幅W1の寸法は、50μm以上300μm以下であり、製品によって種々の値を用いることができる。本実施形態では、第一の幅W1を50μmとする。
次に、第一の外形パターン23Aが形成された第一の外形フォトレジスト膜23をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第一のエッチング保護膜20のエッチング保護膜22のみを選択的に除去する(図8に示すステップS4)。
次に、エッチング加工後に、第一の外形パターン23Aが形成された第一の外形フォトレジスト膜23を剥離する(図8に示すステップS5)。
これらによって、図9(C)に示すように、エッチング保護膜22に外形パターン22Aを形成する。
なお、エッチング加工には、第一のエッチング保護膜20と第一の外形フォトレジスト膜23が形成されたウエハSを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。具体的には、例えば、金(Au)が成膜されたエッチング保護膜22は薬液としてヨウ素を用いてエッチングすることができる。
なお、このパターニングは、複数の圧電振動片1の数だけ、一括して行なう。
次に、エッチング保護膜22をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第一のエッチング保護膜20のエッチング保護膜21を選択的に除去する。
これによって、図9(C)に示すように、エッチング保護膜21に外形パターン21Aを形成する。
これらによって、第一のエッチング保護膜20に外形パターン20A(第一のマスク)を形成する(第一のマスク形成工程)。
ここで、外形パターン20Aは、圧電振動片の外形に沿った形状を有し且つ第一の幅W1を有する形状である。
なお、エッチング加工には、エッチング保護膜21が形成されたウエハSを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。具体的には、例えば、クロム(Cr)が成膜されたエッチング保護膜21は薬液としてフェリシアン化カリウムを用いてエッチングすることができる。
次に、図9(D)に示すように、外形パターン20Aをマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていないウエハSを選択的に除去する(図8に示すステップS6、第一のエッチング工程)。
このエッチング加工は、外形パターン20Aが形成されたウエハSを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。例えば、水晶からなるウエハは薬液としてフッ酸を用いてエッチングすることができる。例えば、エッチング時間は10時間程度とする。
次に、エッチング加工後に、外形パターン20Aが形成された第一のエッチング保護膜20を剥離する(図8に示すステップS7、第一のマスク除去工程)。
これによって、図9(E)に示すように、第一の圧電振動片SAを形成する。
ところで、水晶は結晶軸毎にエッチングレートが異なっており、水晶の異方性によりエッチング残りが非対称に形成される。エッチング残りは、特に+X方向側において顕著に形成される。そのため、第一の圧電振動片SAには、各振動腕部の幅方向において、エッチング残りErが左右(+X方向側と−X方向側)で非対称に形成される。
尚、図9(E)において、符号Wrは、第一の圧電振動片SAのエッチング残りErを含む幅である。
例えば、エッチング残りErの幅の寸法は、エッチング残りが大きい方(+X方向側)で最大で5μm程度である。尚、エッチング残りの大きさはマスク寸法によらない。本実施形態では、第一の幅W1を50μmとしているため、第一の圧電振動片SAのエッチング残りErを含む幅Wrの寸法は、エッチング残りが小さい方(−X方向側)のエッチング残りErの幅を除外すると、最大で55μm程度である。
次に、図10(A)に示すように、第一の圧電振動片SAの表面全体に第二のエッチング保護膜30を成膜する(図8に示すステップS8)。
第二のエッチング保護膜30は、第一のエッチング保護膜20と同様、例えばクロム(Cr)を数10nm成膜したエッチング保護膜31と、金(Au)を数10nm成膜したエッチング保護膜32とが、順次積層された積層膜である。
このステップS8においては、第一の圧電振動片SAの表面全体に、順次、エッチング保護膜31とエッチング保護膜32とを、上述したステップS2における第一のエッチング保護膜20の成膜方法と同様、それぞれスパッタリング法や蒸着法などにより成膜する。
次に、図10(B)に示すように、第二のエッチング保護膜30の表面全体に第二の外形フォトレジスト膜33を成膜する(図8に示すステップS9)。
このステップS9においては、第二のエッチング保護膜30上に、上述したステップS2における第一の外形フォトレジスト膜23の成膜方法と同様、スピンコート法などによりレジスト材料を塗布して、第二の外形フォトレジスト膜33を形成する。
次に、第二のエッチング保護膜30および第二の外形フォトレジスト膜33が成膜された第一の圧電振動片SAの両主面を、外形パターンが描画されたフォトマスクを用いて一括で露光し、現像する。
これによって、図10(C)に示すように、第二の外形フォトレジスト膜33に第二の外形パターン33Aを形成する(図8に示すステップS10)。
ここで、第二の外形パターン33Aは、第一の幅W1以上の大きさであり且つ第一の圧電振動片SAのエッチング残りErを含む幅Wrよりも小さい幅W2(以下、第二の幅と称することがある。)を有する形状である(W1<W2<Wr)。
第二の幅W2を第一の幅W1以上の大きさとするのは、第一の圧電振動片SAにおいて振動腕部の有効面積を確保するためである。このような観点から、例えば、第二の幅W2は、第一の幅W1に対して、振動腕部の左右両側においてそれぞれ0μm以上2μm以下の大きさにすることが好ましい。例えば、第一の幅W1と第二の幅W2の比(マスク比W2/W1)は、1.00以上1.08以下とする。本実施形態では、第一の幅W1を50μmとしているため、第二の幅W2の寸法は、50μm以上54μm以下である。本実施形態では、第二の幅W2を51μmとする。尚、理想的には、マスク比は1.00とするのがよい。
次に、第二の外形パターン33Aが形成された第二の外形フォトレジスト膜33をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第二のエッチング保護膜30のエッチング保護膜32のみを選択的に除去する(図8に示すステップS11)。
次に、エッチング加工後に、第二の外形パターン33Aが形成された第二の外形フォトレジスト膜33を剥離する(図8に示すステップS12)。
これらによって、図10(D)に示すように、エッチング保護膜32に外形パターン32Aを形成する。
なお、エッチング加工には、エッチング保護膜22のエッチング加工と同様、第二のエッチング保護膜30と第二の外形フォトレジスト膜33が形成された第一の圧電振動片SAを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。具体的には、例えば、金(Au)が成膜されたエッチング保護膜32は、エッチング保護膜22のエッチャントと同様、薬液としてヨウ素を用いてエッチングすることができる。
次に、エッチング保護膜32をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第二のエッチング保護膜30のエッチング保護膜31を選択的に除去する。
これによって、図10(D)に示すように、エッチング保護膜31に外形パターン31Aを形成する。
これらによって、第二のエッチング保護膜30に外形パターン30A(第二のマスク)を形成する(第二のマスク形成工程)。
ここで、外形パターン30Aは、第二の幅W2を有する形状である。
本実施形態に係る第二のマスク形成工程では、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心が振動腕部の幅方向において第一の幅W1の中心(目的とする振動腕部の幅の中心)に位置するように形成する。
なお、エッチング加工には、エッチング保護膜21のエッチング加工と同様、エッチング保護膜31が形成された第一の圧電振動片SAを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。具体的には、例えば、クロム(Cr)が成膜されたエッチング保護膜31は、エッチング保護膜21のエッチャントと同様、薬液としてフェリシアン化カリウムを用いてエッチングすることができる。
次に、図10(E)に示すように、外形パターン30Aをマスクとしてエッチング加工を行ない、第一の圧電振動片SAのうちマスクされていない部分(エッチング残りEr)を選択的に除去する(図8に示すステップS13、第二のエッチング工程)。
第二のエッチング工程の終了時には、振動腕部の幅方向におけるエッチング残りErが左右(+X方向側と−X方向側)で概ね対称に形成される。
このエッチング加工は、ウエハのエッチング加工(第一のエッチング工程)と同様、外形パターン30Aが形成された第一の圧電振動片SAを薬液に浸漬して行うウエットエッチング方式を用いることができる。例えば、水晶からなる第一の圧電振動片SAは薬液としてフッ酸を用いてエッチングすることができる。例えば、エッチング時間は5時間程度とする。第二のエッチング工程では、エッチングの対象となる部分(エッチング残りEr)が小さいため、第一のエッチング工程と比較して、エッチング時間を約半分に短くすることができる。
次に、エッチング加工後に、外形パターン30Aが形成された第二のエッチング保護膜30を剥離する(図8に示すステップS14、第二のマスク除去工程)。
これによって、図10(F)に示すように、第二の圧電振動片SB(本実施形態に係る圧電振動片1)を形成する。
これにより、1枚のウエハから、圧電振動片1を一度に複数製造する。
以上により、圧電振動片の製造は終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る圧電振動片1の製造方法によれば、第二のエッチング工程において第一の圧電振動片SAのうち第二のマスクが形成されていない部分(エッチング残りEr)を選択的に除去することができる。そのため、第二の圧電振動片SBのエッチング残りErの大きさを、第一の圧電振動片SAのエッチング残りErの大きさよりも小さくすることができる。よって、結晶軸方向の両端のエッチング残りを均一化し、振動漏れの発生を抑制することができる。
特に、振動腕部の根本部分(図1に示す一対の振動腕部11,12の基部10側の部分)においてエッチング残りErが左右(+X方向側と−X方向側)で非対称であると、周波数特性(ドライブレベル特性)が大きく低下するため、一対の振動腕部11,12間で振動のバラツキが大きくなり、振動漏れの発生が顕著となる。
これに対し、本実施形態によれば、エッチング残りErを左右(+X方向側と−X方向側)で概ね対称とすることができるため、周波数特性(ドライブレベル特性)の低下を抑制し、振動漏れの発生を抑制することができる。
また、第二のエッチング工程では、第一のエッチング工程で用いるエッチャントと同じものを用いるため、第一のエッチング工程と第二のエッチング工程とで異なるエッチャントを用いる場合と比較して、エッチャントの低コスト化を図るとともに、エッチング工程のシンプル化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、サイドアーム型の圧電振動片を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、音叉型やセンターアーム型の圧電振動片においても、本発明を適用可能である。
また、本実施形態においては、未硬化の導電性接着剤64として、熱硬化性を有するものを挙げて説明したが、これに限定されない。未硬化の導電性接着剤64は、たとえば、光硬化性を有するようなものであってもよい。この場合においては、加熱工程S13の代わりに、紫外線を当てる等することにより未硬化の導電性接着剤64を硬化させる工程を行う。
また、本実施形態においては、圧電振動片1を用いた圧電振動子として、セラミックパッケージタイプの表面実装型振動子について説明したが、圧電振動片1を、ガラス材によって形成されるベース基板およびリッド基板が陽極接合によって接合されるガラスパッケージタイプの圧電振動子に適用することも可能である。
また、本実施形態においては、圧電振動子500に実装する圧電振動片として、第1実施形態の圧電振動片1を用いたが、後述する第2実施形態の圧電振動片を用いてもよい。
(第二実施形態、圧電振動片の製造方法)
なお、上記実施形態に係る第二のマスク形成工程では、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心が振動腕部の幅方向において第一の幅W1の中心(目的とする振動腕部の幅の中心)に位置するように形成したが、これに限定されない。例えば、第二のマスク形成工程では、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心が振動腕部の幅方向においてエッチング残りErが小さい側にずれるように形成してもよい。
以下に、図11を用いて、本実施形態に係る圧電振動片の製造方法について説明する。
なお、ウエハSを準備する工程(図8に示すステップS1)から第二の外形フォトレジスト膜33を成膜する工程(図8に示すステップS9)までは第一実施形態に係る圧電振動片の製造方法と同一の工程であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、第二のエッチング保護膜30および第二の外形フォトレジスト膜33が成膜された第一の圧電振動片SAの両主面を、外形パターンが描画されたフォトマスクを用いて一括で露光し、現像する。
これによって、図11(A)に示すように、第二の外形フォトレジスト膜33に第二の外形パターン33Aを形成する(図8に示すステップS10)。
本実施形態においては、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心CP2が振動腕部の幅方向においてエッチング残りErが小さい側にずれるように形成する。すなわち、第二の幅W2の中心CP2が、振動腕部の幅方向において、第一の幅W1の中心CP1よりも左側(−X方向側)にずれるようにする。
なお、第二の幅W2の中心CP2のずれ量は、振動腕部においてエッチングレートが大きい方の端部(−X方向側のエッチング残り)とエッチングレートが小さい方の端部(+X方向側のエッチング残り)とで、実質的なエッチングレートが同一になるように設定される。これにより、左右(+X方向側と−X方向側)のエッチング残りErの大きさの差を、製造誤差として許容される程度まで小さくすることができる。
次に、第二の外形パターン33Aが形成された第二の外形フォトレジスト膜33をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第二のエッチング保護膜30のエッチング保護膜32のみを選択的に除去する(図8に示すステップS11)。
次に、エッチング加工後に、第二の外形パターン33Aが形成された第二の外形フォトレジスト膜33を剥離する(図8に示すステップS12)。
これらによって、図11(B)に示すように、エッチング保護膜32に外形パターン32Aを形成する。
次に、エッチング保護膜32をマスクとしてエッチング加工を行ない、マスクされていない第二のエッチング保護膜30のエッチング保護膜31を選択的に除去する。
これによって、図11(B)に示すように、エッチング保護膜31に外形パターン31Aを形成する。
これらによって、第二のエッチング保護膜30に外形パターン30A(第二のマスク)を形成する(第二のマスク形成工程)。
本実施形態に係る第二のマスク形成工程では、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心CP2が振動腕部の幅方向においてエッチング残りErが小さい側にずれるように形成する。すなわち、第二の幅W2の中心CP2が、振動腕部の幅方向において、第一の幅W1の中心CP1よりも左側(−X方向側)にずれるようにする。
次に、外形パターン30Aをマスクとしてエッチング加工を行ない、第一の圧電振動片SAのうちマスクされていない部分(エッチング残りEr)を選択的に除去する(図8に示すステップS13、第二のエッチング工程)。
第二のエッチング工程の終了時には、振動腕部の幅方向におけるエッチング残りErが左右(+X方向側と−X方向側)で、第一実施形態に係るものよりも対称に形成される。
次に、エッチング加工後に、外形パターン30Aが形成された第二のエッチング保護膜30を剥離する(図8に示すステップS14、第二のマスク除去工程)。
これによって、第二の圧電振動片SB(本実施形態に係る圧電振動片)を形成する。
以上により、圧電振動片の製造は終了する。
本実施形態によれば、第二のマスク形成工程では、外形パターン30Aを、第二の幅W2の中心CP2が振動腕部の幅方向においてエッチング残りErが小さい側にずれるように形成するため、振動腕部においてエッチングレートが大きい方の端部(−X方向側のエッチング残り)とエッチングレートが小さい方の端部(+X方向側のエッチング残り)とで、実質的なエッチングレートを概ね等しくすることができる。そのため、第二の圧電振動片SBのエッチング残りErの大きさを、第一の圧電振動片SAのエッチング残りErの大きさよりも小さくし、且つ、左右(+X方向側と−X方向側)のエッチング残りErの大きさの差を、製造誤差内として許容される程度に小さくすることができる。よって、結晶軸方向の両端のエッチング残りを第一実施形態よりも均一化し、振動漏れの発生を抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1…圧電振動片、10…基部、11,12…振動腕部、20A…外形パターン(第一のマスク)、30A…外形パターン(第二のマスク)、500…圧電振動子、CP2…第二の幅の中心、Er…エッチング残り、S…ウエハ、SA…第一の圧電振動片、SB…第二の圧電振動片、W1…第一の幅、W2…第二の幅、Wr…第一の圧電振動片のエッチング残りを含む幅

Claims (5)

  1. 一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部が接続された基部と、を備える圧電振動片の製造方法であって、
    ウエハの両主面に、前記圧電振動片の外形に沿った形状を有し且つ目的とする前記振動腕部の幅と同じ第一の幅を有する第一のマスクを形成する第一のマスク形成工程と、
    前記第一のマスクが形成された前記ウエハに対しウエットエッチングを行う第一のエッチング工程と、
    前記第一のマスクを除去することにより第一の圧電振動片を形成する第一のマスク除去工程と、
    前記第一の圧電振動片の両主面に、前記第一の幅以上の大きさであり且つ前記第一の圧電振動片のエッチング残りを含む幅よりも小さい幅の第二の幅を有する第二のマスクを形成する第二のマスク形成工程と、
    前記第二のマスクが形成された前記第一の圧電振動片に対しウエットエッチングを行う第二のエッチング工程と、
    前記第二のマスクを除去する第二のマスク除去工程と、
    を含む圧電振動片の製造方法。
  2. 前記第二のマスク形成工程では、前記第二のマスクを、前記第二の幅の中心が前記振動腕部の幅方向において前記エッチング残りが小さい側にずれるように形成する請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  3. 前記第二のエッチング工程では、前記第一のエッチング工程で用いるエッチャントと同じものを用いる請求項1又は2に記載の圧電振動片の製造方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の圧電振動片の製造方法によって製造された圧電振動片。
  5. 請求項4に記載の圧電振動片を備える圧電振動子。
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