JP2015075967A - 運転支援装置、車両、及び制御プログラム - Google Patents

運転支援装置、車両、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より適切なタイミングで安全制御を行うことができる運転支援装置を提供すること。
【解決手段】自装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、前記自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行う制御部と、前記自車両の転向に関する情報に基づいて、前記基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、前記第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定する決定部と、を備える運転支援装置である。
【選択図】図2

Description

この発明は、運転支援装置、車両、及び制御プログラムに関する。
近年、車両同士の間で行われる通信である車車間通信や、路上に設置された通信装置と車両との間で行われる通信である路車間通信を利用することで、運転手の安全運転を支援するための各種制御を行う技術について研究及び開発が行われている。
これに関連し、他の車両との間で車車間通信を行うことにより、自車両に対して障害となり得る対象車両を検出する送信元車両と、送信元車両との間で車車間通信を行うことにより、自車両の情報を送信元車両に送信するとともに、自車両の運転手の減速意志を検出し、検出結果を送信元車両に送信する対象車両とを具備する車両用情報提供システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用情報提供システムは、送信元車両が対象車両から受信した検出結果に基づいて、運転手に対して対象車両の情報を提供するタイミングを設定するため、適切なタイミングで運転手に対する情報提供を行うことができる。
また、車車間又は路車間によって自車両又は他車両に関する車両情報と、当該車両情報に関する緯度及び経度で表記される位置情報とを送受信可能な無線通信装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この無線通信装置は、送信元車両が自車両の緯度及び経度の情報の少なくとも一部を削減し、削減した情報を受信側の車両である対象車両へ送信する。そして、対象車両は、受信した送信元車両の緯度及び経度の情報を復元する。これらによって、この無線通信装置は、車車間又は路車間における高速通信を実現することができる。
特開2008−210198号公報 特開2012−085202号公報
しかしながら、従来のシステムや装置等では、交差点での右折時等における低速旋回時に、衝突の危険性のある他車両を検出することが可能な検知可能領域の延在方向が、自車両の回頭とともに変化してしまうため、運転手への警告等の安全制御が遅れてしまう場合がある。
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、より適切なタイミングで安全制御を行うことができる運転支援装置、車両、及び制御プログラムを提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1記載の発明は、自装置(2、3)が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、前記自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行う制御部(70)と、前記自車両の転向に関する情報に基づいて、前記基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、前記第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定する決定部(73)と、を備える運転支援装置(2、3)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の運転支援装置(2、3)であって、前記第2の方位は、前記第1の方位に対する方位角の向きが前記自車両の転向方向とは異なる方位である、運転支援装置(2、3)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の運転支援装置(2、3)であって、前記自車両の転向に関する情報は、前記自車両の方向指示器の作動状態に関する情報を含む、運転支援装置(2、3)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の運転支援装置(2、3)であって、前記自車両の転向に関する情報は、所定の時間内における前記自車両の中心軸の方向の変化量を含む、運転支援装置(2、3)である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の運転支援装置(2、3)であって、前記決定部(73)は、前記変化量が、所定値よりも小さい場合に、前記決定する、運転支援装置(2、3)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載の運転支援装置(2、3)であって、前記決定部(73)は、前記自車両の速度が所定速度未満である場合に、前記決定する、運転支援装置(2、3)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の運転支援装置(2、3)と、前記自車両の転向に関する情報を収集して、前記運転支援装置(2、3)に送信する収集部(30)と、を備える車両である。
請求項8に記載の発明は、車両に搭載された運転支援装置(2、3)のコンピュータに、前記運転支援装置(2、3)が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、前記自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行わせ、前記自車両の転向に関する情報に基づいて、前記基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、前記第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定させる、制御プログラムである。
請求項1、6、7に記載の発明によれば、運転支援装置は、自装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行い、自車両の転向に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定するため、より適切なタイミングで安全制御を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、運転支援装置は、自車両の方向指示器の作動状態に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、第1の方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる第2の方位とのいずれかに決定するため、運転手の自車両を転向させようとする意思に反した安全制御が行われることを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、自車両の転向に関する情報は、所定の時間内における自車両の中心軸の方向の変化量に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、第1の方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる第2の方位とのいずれかに決定するため、右折が完了した後も、基準方向が第2の方位のままに保持されてしまうことを防止することができる。
第1の実施形態に係る運転支援装置1が通信を行っている状況の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る運転支援装置1の構成例を示す図である。 記憶部50に記憶された衝突判別用データ54の一例を示す図である。 衝突判定部74の判定に関する動作の一例を説明するフローチャートである。 衝突判定部74が行う衝突形態判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 衝突判定部74が行う衝突判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図4に示したステップS160で、他車両と自車両とが衝突する可能性が高いと判定された場合、衝突判定部74が安全制御部76に所定の安全制御を実行させるか否かを判定する処理の流れの一例を説明するフローチャートである。 他車両が自車両に接近している際、自車両の運転支援装置1によって所定の安全制御が行われる状況の一例を説明する図である。 第2の実施形態に係る運転支援装置2を利用した場合の比較対象として、交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第1の実施形態に係る運転支援装置1による他車両の検出状況の一例を説明する図である。 交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第2の実施形態に係る運転支援装置2による他車両の検出状況の一例を説明する図である。 第2の実施形態に係る運転支援装置2の構成例を示す図である。 基準方位決定部73により実行される基準方位を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される基準方位を決定する処理の流れの他の例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される基準方位を決定する処理の流れの更に他の例を示すフローチャートである。 仮想基準方位の算出方法の一例を説明するための図である。 第3の実施形態に係る運転支援装置3が通信を行っている状況の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る運転支援装置3を利用した場合の比較対象として、従来の運転支援装置Xによる他車両の検出状況の一例を説明する図である。 交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第3の実施形態に係る運転支援装置3による他車両の検出状況の一例を説明する図である。 第3の実施形態に係る運転支援装置3の構成例を示す図である。 記憶部50に記憶された検知領域データ55の一例を示す図である。 基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの他の例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される、自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される、現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの更に他の例を示すフローチャートである。 仮想基準方位の算出方法の一例を説明するための図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る運転支援装置1が通信を行っている状況の一例を示す図である。図1において、運転支援装置1は、四輪の自動車Car、および自動二輪車AMにそれぞれ搭載され、それぞれのアンテナ12を介して、車車間通信を行っている。なお、運転支援装置1の利用態様としては、四輪の自動車に搭載されたもの同士が通信を行ってもよいし、自動二輪車に搭載されたもの同士が通信を行ってもよい。また、運転支援装置1は、路側に設置された中継装置を介した路車間通信を利用して、間接的に車両間で通信を行うものであってもよい。以下では、運転支援装置1は、車車間で直接的に通信を行うものとして説明する。こうした通信は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線通信規格に従って行われるが、これに限られず、専用の通信規格等に従って行われてもよい。
図2は、運転支援装置1の構成例を示す図である。運転支援装置1は、例えば、通信部10と、GPS(Global Positioning System)受信機20と、車載センサ群30と、HMI(Human Machine Interface)出力部40と、記憶部50と、運転支援制御部70とを備える。通信部10は、例えば、アンテナ12や変調部、復調部、アップ/ダウンコンバータ等を含み、前述した車車間通信を行う。通信部10は、無線通信により、他車両に搭載された他の運転支援装置(例えば、図1に示した四輪の自動車Carに搭載されたものから見ると、自動二輪車AMに搭載された運転支援装置1)との間で双方向に通信が可能であり、無線通信に用いる所定のRF(Radio Frequency)帯域の電波を、アンテナ12によって送受信する。以下、ある運転支援装置1から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置1が搭載された車両を他車両と表現する。通信部10は、他車両に搭載された運転支援装置1から他車両の走行情報を受信し、受信した走行情報を記憶部50の受信データ記憶部56に記憶させる。他車両の走行情報とは、例えば、他車両の速度や位置、進行方位を示す情報等を含む。また、通信部10は、運転支援制御部70の送信情報生成部72によって生成された自車両の走行情報を、他車両に搭載された運転支援装置1に送信する。自車両の走行情報とは、例えば、自車両の速度や位置、進行方位を示す情報等を含む。
GPS受信機20は、GPSアンテナ22がGPS衛星から受信した信号を復調して得られる航法メッセージに基づいて、自車両の位置(緯度、経度、及び高度)を算出する。GPS受信機20は、算出した自車両の位置を、例えば、図示しないナビゲーションECU(Electronic Control Unit)を介してCAN(Controller Area Network)バスへ送信する。ECUとは、車両に搭載された各種電子機器を制御するユニットの総称である。ナビゲーションECUは、GPS受信機20により算出された自車両の位置を用いて目的地までの経路案内等を行うナビゲーションシステムを制御する。CANとは、多重配線により、車両の複数の制御システムを一対の通信線のみでリンクすることで、制御システム間での情報共有を可能としたネットワークの一形態である。CANバスは、CANにより行われる多重通信のために利用される多重配線のことである。
車載センサ群30は、例えば、自車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、舵角(ステアリングの操舵角、実舵角のいずれでもよい)を検出する舵角センサ、方向指示器(ウインカ)の操作方向を検出するウインカスイッチ等を含む。車載センサ群30に含まれる各種センサは、検出した値または状態を、直接またはECU等を介してCANバスへ送信する。
HMI出力部40は、例えば、スピーカーやブザー、表示装置、バイブレータ等を含む。
記憶部50は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタ、あるいは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部50は、図示しない運転支援装置1のCPU(Central Processing Unit)が実行する各種プログラムを、運転支援プログラム52として記憶する。また、記憶部50は、後述する運転支援制御部70が各種判定に利用する衝突判別用データ54を記憶する。また、記憶部50は、通信部10が受信したデータを一時的に蓄積する受信データ記憶部56を備える。なお、衝突判別用データ54は、予め登録されていてもよいし、ユーザが後から設定できるものとしてもよい。
ここで、図3を参照することで、衝突判別用データ54について説明する。図3は、記憶部50に記憶された衝突判別用データ54の一例を示す図である。衝突判別用データ54は、図示するような階層構造を有しており、種々の衝突形態に、以下に説明する基準情報が対応付けられている。衝突形態とは、自車両と他車両との間で生じ得る衝突の状況を類型化したものであり、図3の例では、「左方出会い頭」や「右方出会い頭」等が該当する。図3の最左図は、衝突形態の一覧を示している。各衝突形態は、自車両に対する他車両の方位の範囲によって、複数の領域に分けられている。そして、各領域には、他車両に関する安全制御が必要であるか否かを判定する基準となる「基準情報」が対応付けられている。図3の再右図は、「左方出会い頭に対応付けられている領域1」に対応付けられた基準情報と、「左方出会い頭に対応付けられている領域2」に対応付けられた基準情報とを例示している。このように、衝突判別用データ54は、衝突形態を示す情報、他車両の方位の範囲を示す領域を示す情報、領域を示す情報に対応付けられた基準情報という3階層のデータ構造を成している。
図2に戻る。運転支援制御部70は、例えば、送信情報生成部72と、衝突判定部74と、安全制御部76とを備える。これらの機能部のうち一部又は全部は、例えば、図示しないCPUが、記憶部50に記憶された運転支援プログラム52を実行することで実現される。なお、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。運転支援制御部70は、GPS受信機20から、自車両の位置を示す情報を、車載センサ群30から、自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、それぞれ取得する。送信情報生成部72は、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した位置と加速度から、自車両進行方位、位置、速度等を含む自車両の走行情報を生成し、生成した自車両の走行情報を、他車両に送信するように通信部10を制御する。
衝突判定部74は、受信データ記憶部56から取得した他車両の走行情報と、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した自車両の走行情報と、記憶部50に記憶された衝突判別用データ54とに基づいて、他車両と自車両との間で衝突が生じる可能性があるか否かを判定する。この判定処理についての詳細は後述する。衝突判定部74は、判定の結果を、安全制御部76に出力する。
安全制御部76は、衝突判定部74による判定の結果に基づいて、所定の安全制御を行う。所定の安全制御とは、例えば、警告音を吹鳴させることや、制動装置に制動力を出力させること、運転手が運転中に常に接触している箇所を振動させること等である。以下の説明では、安全制御部76は、所定の安全制御として、自車両の運転手に対して、自車両に他車両が接近していることを警告する警告音を、HMI出力部40に吹鳴させるものとする。
図4は、衝突判定部74により実行される判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、衝突判定部74は、受信データ記憶部56により記憶された他車両の走行情報を読み込む(ステップS100)。次に、衝突判定部74は、車載センサ群30から、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報(自車両の走行情報)を取得する(ステップS110)。次に、衝突判定部74は、他車両の走行情報と、自車両の走行情報とに基づいて、他車両の自車両に対する相対的な距離である他車両相対距離を算出する(ステップS120)。具体的には、衝突判定部74は、他車両の走行情報に含まれる他車両の位置と、自車両の走行情報に含まれる自車両の位置とに基づいて、他車両相対距離を算出する。
次に、衝突判定部74は、衝突形態判定処理を行う。衝突形態判定処理とは、他車両の自車両に対する相対的な位置や進行方位から、将来生じる得る他車両と自車両との衝突が、図3に示した衝突形態のうちいずれかの衝突形態に該当するか、或いはいずれにも該当しないかを判定する処理である(ステップS130)。衝突形態判定処理についての詳細は後述する。次に、衝突判定部74は、ステップS130の判定により、該当する衝突形態があると判定されたか否かを判定する(ステップS140)。衝突判定部74は、該当する衝突形態が無いと判定した場合(ステップS140−No)、他車両が自車両に衝突する可能性がないと考えられるため、処理を終了する。一方、衝突判定部74は、該当する衝突形態があると判定した場合(ステップS140−Yes)、他車両が自車両に衝突する可能性があると考えられるため、他車両の走行情報と、自車両の走行情報とに基づいて、他車両相対進行方位を算出(ステップS150)し、ステップS160の衝突判定処理において、より詳細に他車両と自車両との相対関係を判定する。次に、衝突判定部74は、ステップS130の判定結果として得られた衝突形態と、算出した他車両相対進行方位とに基づいて、他車両が自車両に衝突する可能性が高いか否かを判定する(衝突判定処理)(ステップS160)。衝突判定処理の詳細については後述する。
図5は、衝突判定部74により実行される衝突形態判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示したフローチャートの処理は、図4に示したフローチャートにおける、ステップS130の衝突形態判定処理の内容を詳細に示すものである。まず、衝突判定部74は、記憶部50から衝突判別用データ54を読み込み、すべての衝突形態を示す情報を抽出する(ステップS200)。次に、衝突判定部74は、ステップS200で取得した衝突形態の中から、未選択のものを順番に1つ選択する(ステップS210)。次に、衝突判定部74は、ステップS210で未選択の衝突形態が無い(選択できなかった)か否かを判定する(ステップS220)。衝突判定部74は、未選択の衝突形態が無いと判定した場合(ステップS220−Yes)、将来生じる得る他車両と自車両との衝突が、図3に示した衝突形態のいずれかにも該当しないと判定(ステップS290)し、さらに、他車両と自車両との衝突の可能性は無いと判定する(ステップS300)。
一方、衝突判定部74は、未選択の衝突形態があると判定した場合(ステップS220−No)、ステップS210で選択した衝突形態に対応付けられたすべての領域を示す情報を、記憶部50から読み込んだ衝突判別用データ54から抽出する(ステップS230)。この領域は、各衝突形態が、自車両に対する他車両の方位の範囲によって、複数の領域に分けられたものであり、図3の中図に示した情報である。なお、この領域を示す情報は、衝突形態と基準情報とを対応付けるための媒介情報として利用するものであり、直接衝突形態と基準情報とを対応付けてもよい。
次に、衝突判定部74は、ステップS230で抽出した領域から、未選択のものを順番に1つ選択する(ステップS240)。次に、衝突判定部74は、ステップS240で未選択の領域が無いか否かを判定する(ステップS250)。衝突判定部74は、未選択の領域が無いと判定した場合(ステップS250−Yes)、ステップS210に遷移し、次の衝突形態を選択する。一方、衝突判定部74は、未選択の領域があると判定した場合(ステップS250−No)、ステップS240で選択した領域に対応付けられた基準情報を、記憶部50から読み込んだ衝突判別用データ54から抽出する(ステップS260)。この基準情報は、図3の再右図に示した情報である。
次に、衝突判定部74は、他車両の走行情報及び自車両の走行情報に含まれるそれぞれの位置と、図4に示したステップS120で算出した他車両相対距離と、ステップS260で抽出した基準情報とに基づいて、他車両と自車両との相対的な位置関係が、ステップS240で選択した領域に該当するか否かを判定する(ステップS270)。より具体的には、衝突判定部74は、自車両の位置に対する他車両の位置と、他車両相対距離とが、図3に示した基準情報に含まれる方位範囲と他車両相対距離範囲とによって規定される領域内に含まれているか否かを判定する。そして、衝突判定部74は、他車両が、方位範囲と他車両相対距離範囲とによって規定される領域内に含まれていると判定した場合、他車両と自車両との相対的な位置関係が、ステップS240で選択した領域に該当すると判定する。衝突判定部74は、該当しないと判定した場合(ステップS270−No)、ステップS240に遷移し、次の領域を選択する。一方、衝突判定部74は、他車両と自車両との相対的な位置関係が、ステップS240で選択した領域に該当すると判定した場合(ステップS270−Yes)、将来生じる得る他車両と自車両との衝突の形態が、ステップS240で選択した領域に対応付けられた衝突形態に該当すると判定する(ステップS280)。
図6は、衝突判定部74により実行される衝突判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6に示したフローチャートの処理は、図4に示したフローチャートにおける、ステップS160の衝突判定処理の内容を詳細に示すものである。まず、衝突判定部74は、図6に示したステップS280において、将来生じる得る他車両と自車両との衝突の形態が該当すると判定された衝突形態に対応付けられた基準情報を、記憶部50から取得した衝突判別用データ54から抽出する(ステップS400)。次に、衝突判定部74は、図5に示したステップS150で算出した他車両相対進行方位が、ステップS400で抽出した基準情報に含まれる他車両相対進行方位範囲内か否かを判定する(ステップS410)。衝突判定部74は、範囲内であると判定した場合(ステップS410−Yes)、他車両と自車両とが衝突する可能性が高いと判定する。一方、衝突判定部74は、範囲内ではないと判定した場合(ステップS410−No)、他車両との衝突の可能性が低いと判定する(ステップS430)。
図7は、図6に示したフローチャートにおいて、他車両と自車両とが衝突する可能性が高いと判定された場合、衝突判定部74が安全制御部76に所定の安全制御を実行させるか否かを判定する処理の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、衝突判定部74は、図6に示したステップS400で抽出した基準情報を、記憶部50から取得した衝突判別用データ54から改めて抽出する(ステップS500)。次に、衝突判定部74は、受信データ記憶部56、運転支援制御部70からそれぞれ取得した他車両の走行情報、自車両の走行情報に基づいて、自車両と他車両との間の相対車速を算出する(ステップS510)。次に、衝突判定部74は、他車両の走行情報と、自車両の走行情報とに基づいて、TTC(Time To Collision)を算出する(ステップS520)。TTCとは、現在の相対車速が維持されると仮定した際に、自車両が他車両に衝突するまでの時間を予測した値であり、相対距離を相対車速で除算して求められる。
次に、衝突判定部74は、ステップS520で算出したTTCが、ステップS500で抽出した基準情報に含まれるTTC閾値未満か否かを判定する(ステップS530)。衝突判定部74は、TTCがTTC閾値未満であると判定した場合(ステップS530−Yes)、他車両が自車両に衝突するまでの時間に余裕がない状況であるため、所定の安全制御を行う必要があると判定する(ステップS550)。一方、衝突判定部74は、TTCがTTC閾値未満ではないと判定した場合(ステップS530−No)、他車両が自車両に接近してはいるが、他車両が自車両に衝突するまでの時間に余裕がある状況であるため、相対車速が相対車速閾値以上であるか否かを判定する(ステップS540)。衝突判定部74は、相対車速が相対車速閾値以上であると判定した場合(ステップS540−Yes)、相対車速の増加によって、他車両と自車両との間で生じる衝突までの時間が短縮される危険性があるため、ステップS550に遷移し、所定の安全制御を行う必要があると判定する。一方、衝突判定部74は、相対車速が相対車速閾値未満であると判定した場合(ステップS540−No)、他車両が自車両に衝突する可能性が低いため、所定の安全制御を行う必要がないと判定し、処理を終了する。
図8は、他車両が自車両に接近している際、自車両の運転支援装置1によって所定の安全制御が行われる状況の一例を説明する図である。図8に示した状況では、自動二輪車AM(他車両)が、自動車Car(自車両)の進行方向に対して左方から接近している。自動車Carは、自車両として運転支援装置1を搭載しており、速度ベクトル→VCで示される方向と速さで移動している。なお、以下では、「→」は、その後に続く文字がベクトルであることを表すものとする。また、自動二輪車AMは、他車両として運転支援装置1を搭載しており、速度ベクトル→VAで示される方向と速さで進んでいる。
図8の場面では、図3における「他車両相対進行方位」は、自動車Carの進行方位(図4に示した速度ベクトル→VCが指し示す方位)を0°として、時計回りに90°方向となる。太線270dgrは、自動車Carの進行方位を0°として、自動車Carから時計回りに270°方向に延伸させた方向を示している。同様に、太線350dgrは、自動車Carの進行方位を0°として、自動車Carから時計回りに350°方向に延伸させた方向を示している。領域DA1は、太線270dgrと、太線350dgrとに挟まれた扇形の領域であって、自動車Carから距離が200[m]以内の領域である。図中、領域DA1をハッチングにより示す。この領域DA1は、図3に示した左方出会い頭における領域1の基準情報が規定する領域である。すなわち、領域DA1は、方位範囲と、他車両相対距離範囲とによって規定された領域である。
衝突判定部74は、自動車Car(自車両)の走行情報と、自動二輪車AM(他車両)の走行情報と、図3に示した基準情報とに基づいて、自動二輪車AMが領域DA1に進入したか否かを判定することで、自動二輪車AMと、自動車Carとが衝突する可能性があるか否かを判定する。そして、衝突判定部74は、自動二輪車AMが領域DA1に存在していると判定すると、他車両相対進行方位を算出し、算出した他車両相対進行方位と、基準情報とに基づいて、自動二輪車AMが、自動車Carに衝突する可能性が高いか否かを判定する。図4に示した例では、自動二輪車AMの他車両相対進行方位は、前述したように90°であるため、図3に示した左方出会い頭における領域1の基準情報に含まれる他車両相対進行方位範囲内である。従って、衝突判定部74は、自動二輪車AMの自動車Carに対する相対車速を算出し、算出した相対車速に基づいて所定の安全制御を行うか否かを判定する。
このように、第1の実施形態における運転支援装置1は、他車両との通信によって受信された他車両の走行情報と、自車両の走行情報とにより導出される情報が、衝突判別用データ54に含まれる基準情報のいずれかに該当するか否かに基づいて、所定の安全制御を行うため、他車両との位置関係に基づく安全制御を、より精度よく行うことができる。
また、運転支援装置1は、基準情報が、類型化された他車両と自車両の遭遇場面ごとに設定されており、遭遇場面ごとの基準情報に基づいて、所定の安全制御を行うため、地図情報を取得できないような状況下でも、他車両と自車両とが遭遇するか否かを、より適切に判別することができる。
また、運転支援装置1は、基準情報が、自車両から見た他車両相対進行方位範囲と、他車両相対距離範囲とを含み、他車両の走行情報と、自車両の走行情報とにより導出される他車両相対進行方位および他車両相対距離が、他車両相対進行方位範囲と他車両相対距離範囲とにそれぞれ含まれている場合に、所定の安全制御を行うため、自車両に対して衝突の可能性がない他車両を検出してしまうことにより、誤った安全制御が行われることを防止することができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。第2の実施形態に係る運転支援装置2は、第1の実施形態に係る運転支援装置1が有する機能に対し、以下に説明する機能が追加されたものである。運転支援装置2は、低速旋回時や、低速旋回後の停止時等、低速旋回を伴う走行が行われた場合、図3に示した衝突判別用データ54に含まれる基準情報のうち、方位範囲の基準となる方位(以下、基準方位と称する)として、自車両進行方位を利用することに代えて、より適切な方位を決定し、決定した方位によって規定される方位範囲に基づいて、各種判定や所定の安全制御を行う。基準方位とする方位の決定についての詳細は後述する。
図9は、第2の実施形態に係る運転支援装置2を利用した場合の比較対象として、交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第1の実施形態に係る運転支援装置1による他車両の検出状況の一例を説明する図である。以下、ある運転支援装置1から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置1が搭載された車両を他車両と表現する。図9において、自動車Car(自車両)は、交差点において右折しようとしており、低速で旋回して停止することで、右折可能な状況まで待機している状態である。ここで、領域DA2は、衝突形態が「正面衝突」に対応する基準情報に対応する領域である。以下では、説明を簡略化するため、衝突形態が「正面衝突」に対応する基準情報に基づく制御についてのみ説明する。その他の衝突形態に関しては、第2の実施形態の運転支援装置2は、第1の実施形態の運転支援装置1と同様の処理を行う。
領域DA2は、自動車Carが停止する直前の自車両進行方位である基準線RL方向を0°として規定された方向に延在している。自動二輪車AM(他車両)は、速度ベクトル→VAが指し示す方向に移動中であり、検出点DP1に到達すると、自動車Carに搭載された運転支援装置1によって、図4〜7に示した処理の流れで、所定の安全制御が行われる。
ここで、図10を参照することで、図9に示した第1の実施形態における運転支援装置1と、第2の実施形態における運転支援装置2との相違点を説明する。図10は、交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第2の実施形態に係る運転支援装置2による他車両の検出状況の一例を説明する図である。以下、ある運転支援装置2から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置2が搭載された車両を他車両と表現する。図10において、自動車Carは、図9と同様に、交差点において右折しようとしており、低速で旋回して停止することで、右折可能な状況まで待機している状態である。ここで、領域DA3は、衝突形態が「正面衝突」に対応する基準情報によって規定される領域であるが、図9に示した領域DA2とは異なり、基準線VRL方向を0°として規定された方向に延在している。基準線VRL方向は、後述する基準方位決定部73が、基準方位として決定した方位である。また、自動二輪車AMは、検出点DP2に到達すると、自動車Carに搭載された運転支援装置2によって、図4〜7に示した処理の流れで、所定の安全制御が行われる。
図9の例と、図10の例とを比較すると、図10に示す運転支援装置2の検知領域の方が、本来警戒すべき領域(自動二輪車AMの到来する道路に沿った領域)に対応している。そのため、図10における検出点DP2と、図9における検出点DP1とを比較すると、検出点DP2の方が検出点DP1に比べて、自動車Carから遠くなっている。従って、運転支援装置2は、運転支援装置1よりも遠い地点で他車両の接近を検出することができ、より早く他車両に対する所定の安全制御を行うことができる。
図11は、運転支援装置2の構成例を示す図である。運転支援装置2は、例えば、通信部10と、GPS受信機20と、車載センサ群30と、HMI出力部40と、記憶部50と、運転支援制御部70とを備える。通信部10は、例えば、アンテナ12や変調部、復調部、アップ/ダウンコンバータ等を含み、通信を行う。通信部10は、無線通信により、他車両に搭載された他の運転支援装置との間で双方向に通信が可能であり、無線通信に用いる所定のRF帯域の電波を、アンテナ12によって送受信する。通信部10は、他車両に搭載された運転支援装置2から他車両の走行情報を受信し、受信した走行情報を記憶部50の受信データ記憶部56に記憶させる。他車両の走行情報とは、例えば、他車両の速度や位置、進行方位を示す情報を含む。以下、運転支援装置2から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置2が搭載された車両を他車両と表現する。また、通信部10は、運転支援制御部70の送信情報生成部72によって生成された自車両の走行情報を、他車両に搭載された運転支援装置2に送信する。自車両の走行情報とは、例えば、自車両の速度を示す情報や位置を示す情報、進行方位を示す情報等を含む。
GPS受信機20は、GPSアンテナ22がGPS衛星から受信した信号を復調して得られる航法メッセージに基づいて、自車両の位置(緯度、経度、及び高度)を算出する。GPS受信機20は、算出した自車両の位置を、例えば、図示しないナビゲーションECUを介してCANバスへ送信する。
車載センサ群30は、例えば、自車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、舵角(ステアリングの操舵角、実舵角のいずれでもよい)を検出する舵角センサ、方向指示器(ウインカ)の操作方向を検出するウインカスイッチ等を含む。車載センサ群30に含まれる各種センサは、検出した値または状態を、直接またはECU等を介してCANバスへ送信する。
HMI出力部40は、例えば、スピーカーやブザー、表示装置、バイブレータ等を含む。
記憶部50は、例えば、RAMやレジスタ、あるいは、HDDやSSD等を含む。記憶部50は、図示しない運転支援装置1のCPUが実行する各種プログラムを、運転支援プログラム52として記憶する。また、記憶部50は、後述する運転支援制御部70が各種判定に利用する衝突判別用データ54を記憶する。また、記憶部50は、通信部10が受信したデータを一時的に蓄積する受信データ記憶部56を備える。なお、衝突判別用データ54は、予め登録されていてもよいし、ユーザが後から設定できるものとしてもよい。
運転支援制御部70は、例えば、送信情報生成部72と、基準方位決定部73と、衝突判定部74と、安全制御部76とを備える。これらの機能部のうち一部又は全部は、例えば、図示しないCPUが、記憶部50に記憶された運転支援プログラム52を実行することで実現される。なお、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。運転支援制御部70は、GPS受信機20から、自車両の位置を示す情報を、車載センサ群30から、自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、それぞれ取得する。送信情報生成部72は、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した位置と加速度から、自車両進行方位、位置、速度等を含む自車両の走行情報を生成し、生成した自車両の走行情報を、他車両に送信するように通信部10を制御する。
基準方位決定部73は、自車両の走行情報に基づいて、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行であるか否かを判定する。そして、基準方位決定部73は、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行ではないと判定した場合、自車両進行方位を基準方位として決定する。また、基準方位決定部73は、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行であると判定した場合、自車両進行方位よりも、自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位を、基準方位として決定する。そして、基準方位決定部73は、決定した基準方位を、衝突判定部74に出力する。
衝突判定部74は、受信データ記憶部56から取得した他車両の走行情報と、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報(自車両の走行情報)を、基準方位決定部73から基準方位を、それぞれ取得する。また、衝突判定部74は、記憶部50から衝突判別用データ54を読み込む。そして、衝突判定部74は、取得した他車両の走行情報と、衝突判別用データ54と、送信情報生成部72から取得した自車両の走行情報と、基準方位とに基づいて、図4〜7に示した処理を行う。なお、衝突判定部74は、取得した衝突判別用データ54の方位範囲の基準となる方位と、他車両相対進行方位を算出する際の基準となる方位とを、取得した基準方位として図4〜7に示した処理を行う。
安全制御部76は、衝突判定部74から取得した判定の結果に基づいて、所定の安全制御を行う。所定の安全制御とは、例えば、警告音を吹鳴させることや、制動装置を作動させること、運転手が運転中に常に接触している箇所を振動させること等である。以下の説明では、安全制御部76は、所定の安全制御として、自車両の運転手に対して、自車両に他車両が接近していることを警告する警告音を、HMI出力部40に吹鳴させる。
図12は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、GPS受信機20及び車載センサ群30から、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報(自車両の走行情報)を取得する(ステップS600)。次に、基準方位決定部73は、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が、自車両進行方位であるか否かを判定する(ステップS610)。基準方位決定部73は、基準方位が自車両進行方位であると判定した場合(ステップS610−Yes)、自車両の速度が所定の閾値x1未満であるか否かを判定する(ステップS620)。所定の閾値x1とは、自車両が低速走行中であるか否かを判定するための基準となる閾値であり、例えば、時速5[km]程度に設定される。自車両の速度が所定の閾値x1未満ではないと判定した場合(ステップS620−No)、基準方位決定部73は、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定し(ステップS650)、その後、処理を終了する。自車両の速度が所定の閾値x1未満であると判定した場合(ステップS620−Yes)、基準方位決定部73は、自車両の方向指示器が作動中か否かを判定する(ステップS630)。自車両の方向指示器が作動中と判定した場合(ステップS630−Yes)、基準方位決定部73は、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS640)、処理を終了する。ここで、「方向指示器が作動した時点での自車両進行方位」は、「自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位」の一例である。なお、このような「方位」には、「方向指示器が作動した時点での自車両進行方位」の他、後述する「所定の時間を遡った時点における自車両進行方位」や「仮想基準方位」、あるいは「道路の延在方向」等を採用してもよい。自車両の方向指示器が作動していないと判定した場合(ステップS630−No)、基準方位決定部73は、ステップS650に遷移し、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定する。
一方、基準方位決定部73は、ステップS610で基準方位が自車両進行方位ではないと判定した場合(ステップS610−No)、方向指示器が停止中、又は、自車両の速度が所定の閾値x2以上であるか否かを判定する(ステップS660)。所定の閾値x2とは、自車両が低速走行中であるか否かを判定するための基準となる閾値であり、例えば、時速5[km]程度に設定される。所定の閾値x2は、所定の閾値x1と同じ値でもよいし、異なる値でもよい。基準方位決定部73は、方向指示器が停止中であると判定した場合、又は、自車両の速度が所定の閾値x2以上であると判定した場合(ステップS660−Yes)、自車両がすでに低速旋回を伴う走行を終了している可能性が高いため、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS670)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、方向指示器が作動中であると判定した場合、又は、自車両の速度が所定の閾値x2未満であると判定した場合(ステップS660−No)、自車両が未だ低速旋回を伴う走行中である可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図13は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの他の例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、運転支援制御部70が取得した、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、自車両の走行情報として取得する(ステップS700)。次に、基準方位決定部73は、直前(前回の処理時)に決定した基準方位が、現時点での自車両進行方位であるか否かを判定する(ステップS710)。基準方位決定部73は、基準方位が現時点での自車両進行方位であると判定した場合(ステップS710−Yes)、現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理を行い(ステップS730)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73、基準方位が現時点での自車両進行方位ではないと判定した場合(ステップS710−No)、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理を行い(ステップS720)、処理を終了する。自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理についての詳細は後述する。
図14は、基準方位決定部73により実行される、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14に示したフローチャートの処理は、図13に示したフローチャートにおける、ステップS720の自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の内容を詳細に示すものである。
まず、基準方位決定部73は、図13に示したステップS700で取得した自車両の走行情報に含まれる自車両の速度が、所定の閾値x1以上か否かを判定する(ステップS722)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1以上であると判定した場合(ステップS722−Yes)、自車両進行方位の変化量が、所定の閾値x3以上か否かを判定する(ステップS724)。自車両進行方位の変化量とは、所定の時間を遡った時点における自車両進行方位と、現時点における自車両進行方位との差の絶対値である。また、所定の閾値x3とは、所定の時間t1を遡った時点における自車両進行方位から、右折に備えて自車両を旋回させた状態か否かを判定するための基準となる値であり、例えば、45°程度に設定される。また、所定の時間t1とは、右折時に右折が完了するまでの平均的な時間であり、例えば、20秒程度に設定される。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x3以上であると判定した場合(ステップS724−Yes)、基準方位決定部73は、すでに右折が完了している可能性が高いため、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定する(ステップS726)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x3未満であると判定した場合(ステップS724−No)、基準方位決定部73は、未だ右折が完了していない可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1以上であると判定した場合(ステップS722−No)、未だ右折が完了していない可能性が高いため、処理を終了する。ここでも、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図15は、基準方位決定部73により実行される、現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図15に示したフローチャートの処理は、図13に示したフローチャートにおける、ステップS730の現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の内容を詳細に示すものである。
まず、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1未満であるか否かを判定する(ステップS732)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1未満であると判定した場合(ステップS732−Yes)、自車両進行方位の変化量が、所定の閾値x3未満か否かを判定する(ステップS734)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x3未満であると判定した場合(ステップS734−Yes)、基準方位決定部73は、所定の時間t1を遡った時点における自車両進行方位を、基準方位として決定する(ステップS736)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x3未満ではないと判定した場合(ステップS734−No)、すでに右折が完了している可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1未満ではないと判定した場合(ステップS732−No)、すでに右折が完了している可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図16は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの更に他の例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、運転支援制御部70が取得した、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、自車両の走行情報として取得する(ステップS800)。次に、基準方位決定部73は、自車両の走行情報に含まれる自車両の速度が、所定の閾値x1〜x2の範囲内であるか否かを判定する(ステップS810)。なお、ここでは、所定の閾値x1<所定の閾値x2とするが、この大小関係は逆でも良い。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1〜x2の範囲内であると判定した場合(ステップS820−Yes)、仮想基準方位を算出する。仮想基準方位とは、所定の時間t1を遡った時点での自車両の位置に基づいて算出された仮想的な進行方位である。
ここで、図17を参照することで、仮想基準方位の算出方法を、より詳細に説明する。図17は、仮想基準方位の算出方法の一例を説明するための図である。自動車Car(自車両)の位置Pnは、現時点での自動車Carの位置である。そして、方位D1は、位置Pnにおける自動車Carの自車両進行方位である。自動車Carの位置Pn−1は、所定の時間t1を遡った時点における自動車Carの位置である。そして、方位D2は、位置Pn−1における自動車Carの自車両進行方位である。自動車Carの位置PRn−1は、位置PRn−1から、方位D2とは逆方向に、所定の距離d[m]だけ自動車Carを仮想的に移動させた位置である。所定の距離d[m]は、例えば、5[m]程度に設定される。ここで、基準方位決定部73は、方位D3として、位置PRn−1から、位置Pnまでを結ぶ線分の方向を算出する。
図16に戻る。次に、基準方位決定部73は、算出した仮想基準方位を、基準方位として決定し(ステップS830)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1〜x2の範囲内ではないと判定した場合(ステップS820−No)、自車両の速度が所定の閾値x1未満であるか否かを判定する(ステップS840)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1未満であると判定した場合(ステップS840−Yes)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x1未満ではないと判定した場合(ステップS840−No)、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS850)、処理を終了する。
このように、第2の実施形態における運転支援装置2は、自装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行い、自車両の転向に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位とは異なる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、より適切なタイミングで安全制御を行うことができる。
また、運転支援装置2は、自車両の方向指示器の作動状態に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位とは異なる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、運転手の自車両を転向させようとする意思に反した安全制御が行われることを防止することができる。
また、運転支援装置2は、所定の時間内における自車両進行方位の変化量に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位とは異なる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、右折が完了した後も、基準方向が現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位のままに保持されてしまうことを防止することができる。
なお、基準方位決定部73は、現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するとしたが、現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが、転向方向とは異なる方位であって、自車両の転向方向へ回転した方位とのいずれかに決定するものであってもよい。
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図18は、第3の実施形態に係る運転支援装置3が通信を行っている状況の一例を示す図である。図18において、運転支援装置3は、四輪の自動車Car、および自動二輪車AMにそれぞれ搭載され、それぞれのアンテナ12を介して、車車間通信を行っている。なお、運転支援装置3の利用態様としては、四輪の自動車に搭載されたもの同士が通信を行ってもよいし、自動二輪車に搭載されたもの同士が通信を行ってもよい。また、運転支援装置1は、路側に設置された中継装置を介した路車間通信を利用して、間接的に車両間で通信を行うものであってもよい。以下では、運転支援装置1は、車車間で直接的に通信を行うものとして説明する。こうした通信は、例えば、IEEE802.11等の無線通信規格に従って行われるが、これに限られず、専用の通信規格等に従って行われてもよい。
図19は、第3の実施形態に係る運転支援装置3との比較対象となる運転支援装置Xによる他車両の検出状況の一例を説明する図である。以下、運転支援装置Xから見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置Xが搭載された車両を他車両と表現する。図19において、自動車Car(自車両)は、交差点において右折しようとしており、低速で旋回して停止することで、右折可能な状況まで待機している状態である。ここで、自動車Carに搭載された運転支援装置Xは、領域DA4に進入した他車両を検出すると、自車両と他車両との位置関係に基づいて、所定の安全制御を行う。ここで、所定の安全制御とは、例えば、警告音を吹鳴させることや、制動装置を作動させること、運転手が運転中に常に接触している箇所を振動させること等である。また、領域DA4は、自動車Carが停止する直前の自車両進行方位である基準線RL方向を0°として規定された方向に延在している。自動二輪車AM(他車両)は、速度ベクトル→VAが指し示す方向に移動中であり、検出点DP3に到達すると、自動車Carに搭載された運転支援装置Xによって、所定の安全制御が行われる。
ここで、図20を参照することで、図19に示した比較対象の運転支援装置Xと、第3の実施形態における運転支援装置3との相違点を説明する。図20は、交差点で他車両が自車両に接近している場合の、第3の実施形態に係る運転支援装置3による他車両の検出状況の一例を説明する図である。以下、ある運転支援装置3から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置3が搭載された車両を他車両と表現する。図20において、自動車Carは、図19と同様に、交差点において右折しようとしており、低速で旋回して停止することで、右折可能な状況まで待機している状態である。ここで、領域DA5は、自車両に対して前方から接近する他車両の相対進行方位の範囲と、自車両と他車両との相対距離の範囲とによって規定されており、例えば、他車両の進行方位の範囲が−10°〜10°程度、自車両と他車両との相対距離の範囲が200[m]程度に設定される。図19に示した状況と、図20に示した状況との相違点の1つは、領域DA4が延在している方向と、領域DA5が延在している方向とが異なる点である。領域DA5は、基準線VRL方向を0°として規定された方向に延在している。基準線VRL方向は、後述する基準方位決定部73が、基準方位として決定した方位である。また、自動二輪車AMは、検出点DP4に到達すると、自動車Carに搭載された運転支援装置2によって検出され、所定の安全制御が行われる。
図19の例と、図20の例とを比較すると、図20に示す運転支援装置3の検知領域の方が、本来警戒すべき領域(自動二輪車AMの到来する道路に沿った領域)に対応している。そのため、図20における検出点DP4と、図19における検出点DP3とを比較すると、検出点DP4の方が検出点DP3に比べて、自動車Carから遠くなっている。従って、運転支援装置3は、比較対象の運転支援装置Xよりも遠い地点で他車両の接近を検出することができ、より早く他車両に対する所定の安全制御を行うことができる。
図21は、運転支援装置3の構成例を示す図である。運転支援装置3は、例えば、通信部10と、GPS受信機20と、車載センサ群30と、HMI出力部40と、記憶部50と、運転支援制御部70とを備える。通信部10は、例えば、アンテナ12や変調部、復調部、アップ/ダウンコンバータ等を含み、通信を行う。通信部10は、無線通信により、他車両に搭載された他の運転支援装置との間で双方向に通信が可能であり、無線通信に用いる所定のRF帯域の電波を、アンテナ12によって送受信する。通信部10は、他車両に搭載された運転支援装置2から他車両の走行情報を受信し、受信した走行情報を記憶部50の受信データ記憶部56に記憶させる。他車両の走行情報とは、例えば、他車両の速度や位置、進行方位を示す情報を含む。以下、運転支援装置2から見て、自装置が搭載された車両を自車両、他の運転支援装置2が搭載された車両を他車両と表現する。また、通信部10は、運転支援制御部70の送信情報生成部72によって生成された自車両の走行情報を、他車両に搭載された運転支援装置2に送信する。自車両の走行情報とは、例えば、自車両の速度を示す情報や位置を示す情報、進行方位を示す情報等を含む。
GPS受信機20は、GPSアンテナ22がGPS衛星から受信した信号を復調して得られる航法メッセージに基づいて、自車両の位置(緯度、経度、及び高度)を算出する。GPS受信機20は、算出した自車両の位置を、例えば、図示しないナビゲーションECUを介してCANバスへ送信する。
車載センサ群30は、例えば、自車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、舵角(ステアリングの操舵角、実舵角のいずれでもよい)を検出する舵角センサ、方向指示器(ウインカ)の操作方向を検出するウインカスイッチ等を含む。車載センサ群30に含まれる各種センサは、検出した値または状態を、直接またはECU等を介してCANバスへ送信する。
HMI出力部40は、例えば、スピーカーやブザー、表示装置、バイブレータ等を含む。
記憶部50は、例えば、RAMやレジスタ、あるいは、HDDやSSD等を含む。記憶部50は、図示しない運転支援装置1のCPUが実行する各種プログラムを、運転支援プログラム52として記憶する。また、記憶部50は、後述する運転支援制御部70が各種判定に利用する検知領域データ55を記憶する。また、記憶部50は、通信部10が受信したデータを一時的に蓄積する受信データ記憶部56を備える。なお、衝突判別用データ54は、予め登録されていてもよいし、ユーザが後から設定できるものとしてもよい。
ここで、図22を参照することで、検知領域データ55について説明する。図22は、記憶部50に記憶された検知領域データ55の一例を示す図である。検知領域データ55は、図示するように検知領域の他車両の相対進行方位の範囲、他車両の相対距離範囲等を含む。他車両の相対進行方位の範囲は、基準方位決定部73が決定した基準方位を0°として規定される検知領域の角度範囲を示している。なお、検知領域データ55は、図22に示したようなデータ構造で記憶部50に記憶されているものに限られず、例えば、基準方位決定部73に予め登録されていてもよいし、基準方位決定部73に登録されている関数と、他車両の走行情報と、自車両の走行情報に基づいて、検知領域データ55に含まれる各種数値を導出するとしてもよい。
図21に戻る。運転支援制御部70は、例えば、送信情報生成部72と、基準方位決定部73と、衝突判定部74aと、安全制御部76とを備える。これらの機能部のうち一部又は全部は、例えば、図示しないCPUが、記憶部50に記憶された運転支援プログラム52を実行することで実現される。なお、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。運転支援制御部70は、GPS受信機20から、自車両の位置を示す情報を、車載センサ群30から、自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、それぞれ取得する。送信情報生成部72は、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した位置と加速度から、自車両進行方位、位置、速度等を含む自車両の走行情報を生成し、生成した自車両の走行情報を、他車両に送信するように通信部10を制御する。
基準方位決定部73は、自車両の走行情報に基づいて、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行であるか否かを判定する。そして、基準方位決定部73は、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行ではないと判定した場合、自車両進行方位を基準方位として決定する。また、基準方位決定部73は、自車両の走行が、低速旋回を伴う走行であると判定した場合、自車両進行方位よりも、自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位を、基準方位として決定する。そして、基準方位決定部73は、決定した基準方位を、衝突判定部74aに出力する。
衝突判定部74aは、受信データ記憶部56から取得した他車両の走行情報と、GPS受信機20及び車載センサ群30から取得した自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報(自車両の走行情報)を、基準方位決定部73から基準方位を、それぞれ取得する。また、衝突判定部74aは、記憶部50から検知領域データ55を読み込む。そして、衝突判定部74aは、取得した基準方位と、検知領域データ55とに基づいて、他車両を検出する領域を設定し、設定された領域と、取得した他車両の走行情報と、送信情報生成部72から取得した自車両の走行情報とに基づいて、自車両に他車両が衝突するか否かを判定する。衝突判定部74aは、自車両に他車両が衝突すると判定した場合、判定の結果を安全制御部76に出力する。
安全制御部76は、衝突判定部74aから取得した判定の結果に基づいて、所定の安全制御を行う。所定の安全制御とは、例えば、警告音を吹鳴させることや、制動装置を作動させること、運転手が運転中に常に接触している箇所を振動させること等である。以下の説明では、安全制御部76は、所定の安全制御として、自車両の運転手に対して、自車両に他車両が接近していることを警告する警告音を、HMI出力部40に吹鳴させる。
図23は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、GPS受信機20及び車載センサ群30から、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報(自車両の走行情報)を取得する(ステップS900)。次に、基準方位決定部73は、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が、自車両進行方位であるか否かを判定する(ステップS910)。基準方位決定部73は、基準方位が自車両進行方位であると判定した場合(ステップS910−Yes)、自車両の速度が所定の閾値x4未満であるか否かを判定する(ステップS920)。所定の閾値x4とは、自車両が低速走行中であるか否かを判定するための基準となる閾値であり、例えば、時速5[km]程度に設定される。自車両の速度が所定の閾値x4未満ではないと判定した場合(ステップS920−No)、基準方位決定部73は、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定し(ステップS950)、その後、処理を終了する。自車両の速度が所定の閾値x4未満であると判定した場合(ステップS920−Yes)、基準方位決定部73は、自車両の方向指示器が作動中か否かを判定する(ステップS930)。自車両の方向指示器が作動中と判定した場合(ステップS930−Yes)、基準方位決定部73は、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS940)、処理を終了する。ここで、「方向指示器が作動した時点での自車両進行方位」は、「自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位」の一例である。なお、このような「方位」には、「方向指示器が作動した時点での自車両進行方位」の他、後述する「所定の時間を遡った時点における自車両進行方位」や「仮想基準方位」、あるいは「道路の延在方向」等を採用してもよい。自車両の方向指示器が作動していないと判定した場合(ステップS930−No)、基準方位決定部73は、ステップS950に遷移し、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定する。
一方、基準方位決定部73は、ステップS910で基準方位が自車両進行方位ではないと判定した場合(ステップS910−No)、方向指示器が停止中、又は、自車両の速度が所定の閾値x5以上であるか否かを判定する(ステップS960)。所定の閾値x5とは、自車両が低速走行中であるか否かを判定するための基準となる閾値であり、例えば、時速5[km]程度に設定される。所定の閾値x5は、所定の閾値x4と同じ値でもよいし、異なる値でもよい。基準方位決定部73は、方向指示器が停止中であると判定した場合、又は、自車両の速度が所定の閾値x5以上であると判定した場合(ステップS960−Yes)、自車両がすでに低速旋回を伴う走行を終了している可能性が高いため、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS970)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、方向指示器が作動中であると判定した場合、又は、自車両の速度が所定の閾値x5未満であると判定した場合(ステップS960−No)、自車両が未だ低速旋回を伴う走行中である可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図24は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの他の例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、運転支援制御部70が取得した、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、自車両の走行情報として取得する(ステップS1000)。次に、基準方位決定部73は、直前(前回の処理時)に決定した基準方位が、現時点での自車両進行方位であるか否かを判定する(ステップS1010)。基準方位決定部73は、基準方位が現時点での自車両進行方位であると判定した場合(ステップS1010−Yes)、現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理を行い(ステップS1030)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73、基準方位が現時点での自車両進行方位ではないと判定した場合(ステップS1010−No)、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理を行い(ステップS1020)、処理を終了する。現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理についての詳細は後述する。
図25は、基準方位決定部73により実行される、現時点での自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図25に示したフローチャートの処理は、図24に示したフローチャートにおける、ステップS1020の自車両進行方位を基準方位として決定するか否かを判定する処理の内容を詳細に示すものである。
まず、基準方位決定部73は、図24に示したステップS1000で取得した自車両の走行情報に含まれる自車両の速度が、所定の閾値x4以上か否かを判定する(ステップS1022)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4以上であると判定した場合(ステップS1022−Yes)、自車両進行方位の変化量が、所定の閾値x6以上か否かを判定する(ステップS1024)。自車両進行方位の変化量とは、所定の時間を遡った時点における自車両進行方位と、現時点における自車両進行方位との差の絶対値である。また、所定の閾値x6とは、所定の時間t2を遡った時点における自車両進行方位から、右折に備えて自車両を旋回させた状態か否かを判定するための基準となる値であり、例えば、45°程度に設定される。また、所定の時間t2とは、右折時に右折が完了するまでの平均的な時間であり、例えば、20秒程度に設定される。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x6以上であると判定した場合(ステップS1024−Yes)、基準方位決定部73は、すでに右折が完了している可能性が高いため、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定する(ステップS1026)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x6未満であると判定した場合(ステップS1024−No)、基準方位決定部73は、未だ右折が完了していない可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4以上であると判定した場合(ステップS1022−No)、未だ右折が完了していない可能性が高いため、処理を終了する。ここでも、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図26は、基準方位決定部73により実行される、現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図26に示したフローチャートの処理は、図24に示したフローチャートにおける、ステップS1030の現時点での基準方位を保持するか否かを判定する処理の内容を詳細に示すものである。
まず、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4未満であるか否かを判定する(ステップS1032)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4未満であると判定した場合(ステップS1032−Yes)、自車両進行方位の変化量が、所定の閾値x6未満か否かを判定する(ステップS1034)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x6未満であると判定した場合(ステップS1034−Yes)、基準方位決定部73は、所定の時間t2を遡った時点における自車両進行方位を、基準方位として決定する(ステップS1036)。自車両進行方位の変化量が所定の閾値x6未満ではないと判定した場合(ステップS1034−No)、すでに右折が完了している可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4未満ではないと判定した場合(ステップS1032−No)、すでに右折が完了している可能性が高いため、処理を終了する。ここで、基準方位決定部73は、このような流れで処理を終了すると、基準方位を更新せずに1ルーチンの処理を終了するため、前回のルーチンにおいて決定または保持された基準方位が保持されることになる。
図27は、基準方位決定部73により実行される、基準方位を決定する処理の流れの更に他の例を示すフローチャートである。まず、基準方位決定部73は、運転支援制御部70が取得した、自車両の位置を示す情報及び自車両の速度を示す情報や加速度を示す情報を、自車両の走行情報として取得する(ステップS1100)。次に、基準方位決定部73は、自車両の走行情報に含まれる自車両の速度が、所定の閾値x4〜x5の範囲内であるか否かを判定する(ステップS1110)。なお、ここでは、所定の閾値x4<所定の閾値x5とするが、この大小関係は逆でも良い。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4〜x5の範囲内であると判定した場合(ステップS1120−Yes)、仮想基準方位を算出する。仮想基準方位とは、所定の時間t2を遡った時点での自車両の位置に基づいて算出された仮想的な進行方位である。
ここで、図28を参照することで、仮想基準方位の算出方法を、より詳細に説明する。図28は、仮想基準方位の算出方法の一例を説明するための図である。自動車Car(自車両)の位置Pnは、現時点での自動車Carの位置である。そして、方位D4は、位置Pnにおける自動車Carの自車両進行方位である。自動車Carの位置Pn−1は、所定の時間t2を遡った時点における自動車Carの位置である。そして、方位D5は、位置Pn−1における自動車Carの自車両進行方位である。自動車Carの位置PRn−1は、位置PRn−1から、方位D5とは逆方向に、所定の距離d[m]だけ自動車Carを仮想的に移動させた位置である。所定の距離d[m]は、例えば、5[m]程度に設定される。ここで、基準方位決定部73は、方位D6として、位置PRn−1から、位置Pnまでを結ぶ線分の方向を算出する。
図27に戻る。次に、基準方位決定部73は、算出した仮想基準方位を、基準方位として決定し(ステップS1130)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4〜x5の範囲内ではないと判定した場合(ステップS1120−No)、自車両の速度が所定の閾値x4未満であるか否かを判定する(ステップS1140)。基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4未満であると判定した場合(ステップS1140−Yes)、処理を終了する。一方、基準方位決定部73は、自車両の速度が所定の閾値x4未満ではないと判定した場合(ステップS1140−No)、現時点での自車両進行方位を、基準方位として決定し(ステップS1150)、処理を終了する。
このように、第3の実施形態における運転支援装置3は、自装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行い、自車両の転向に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位とは異なる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、より適切なタイミングで安全制御を行うことができる。
また、運転支援装置3は、自車両の方向指示器の作動状態に関する情報に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位とは異なる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や、所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、運転手の自車両を転向させようとする意思に反した安全制御が行われることを防止することができる。
また、運転支援装置3は、所定の時間内における自車両進行方位の変化量に基づいて、基準方位を、自車両の中心軸の方向である現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するため、右折が完了した後も、基準方向が現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位のままに保持されてしまうことを防止することができる。
なお、基準方位決定部73は、現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが自車両の転向方向とは逆向きとなる方位(例えば、方向指示器が作動した時点での自車両進行方位や所定の時間を遡った時点での自車両進行方位、仮想基準方位)とのいずれかに決定するとしたが、現時点での自車両進行方位と、現時点での自車両進行方位に対する方位角の向きが、転向方向とは異なる方位であって、自車両の転向方向へ回転した方位とのいずれかに決定するものであってもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
1、2、3 運転支援装置、10 通信部、12 アンテナ、20 GPS受信機、22 GPSアンテナ、30 車載センサ群、40 HMI出力部、50 記憶部、52 運転支援プログラム、54 衝突判別用データ、55 検知領域データ、56 受信データ記憶部、70 運転支援制御部、72 送信情報生成部、73 基準方位決定部、74、74a 衝突判定部、76 安全制御部

Claims (8)

  1. 自装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、前記自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行う制御部と、
    前記自車両の転向に関する情報に基づいて、前記基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、前記第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定する決定部と、
    を備える運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置であって、
    前記第2の方位は、前記第1の方位に対する方位角の向きが前記自車両の転向方向とは異なる方位である、
    運転支援装置。
  3. 請求項1又は2に記載の運転支援装置であって、
    前記自車両の転向に関する情報は、前記自車両の方向指示器の作動状態に関する情報を含む、
    運転支援装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか一項に記載の運転支援装置であって、
    前記自車両の転向に関する情報は、所定の時間内における前記自車両の中心軸の方向の変化量を含む、
    運転支援装置。
  5. 請求項4に記載の運転支援装置であって、
    前記決定部は、前記変化量が、所定値よりも小さい場合に、前記決定する、
    運転支援装置。
  6. 請求項1又は2に記載の運転支援装置であって、
    前記決定部は、前記自車両の速度が所定速度未満である場合に、前記決定する、
    運転支援装置。
  7. 請求項1から6のうちいずれか一項に記載の運転支援装置と、
    前記自車両の転向に関する情報を収集して、前記運転支援装置に送信する収集部と、
    を備える車両。
  8. 車両に搭載された運転支援装置のコンピュータに、
    前記運転支援装置が搭載される自車両から見た基準方位を中心として設定された領域内に存在する他車両が、前記自車両に接近するのに応じて、所定の安全制御を行わせ、
    前記自車両の転向に関する情報に基づいて、前記基準方位を、自車両の中心軸の方向を基準とした第1の方位と、前記第1の方位とは異なる第2の方位とのいずれかに決定させる、
    制御プログラム。
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