JP2015075415A - 超音波探傷装置及び超音波探傷方法 - Google Patents

超音波探傷装置及び超音波探傷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査漏れを抑制でき、且つ検査効率を高めることができる超音波探傷装置及び超音波探傷方法を提供する【解決手段】検査者が超音波プローブ10を配管1の表面に沿って移動させる超音探傷装置において、位置検出器及び姿勢検出器の検出結果に基づいて超音波プローブ10の位置及び姿勢を取得し、さらに配管1の超音波入射位置及び入射方向を取得する超音波入射情報取得部32と、配管1内の超音波伝播経路を解析して、配管1内の超音波伝播エリアを取得する超音波伝播解析部35と、超音波プローブ10からの波形信号に基づいて取得された波形データを、対応する超音波伝播エリアと共に収録する記憶装置40と、配管1の画像上、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと共に、超音波伝播解析部35で取得された現在の超音波伝播経路及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示する表示装置50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、手動走査式の超音波探傷装置及び超音波探傷方法に関する。
原子力プラントや火力プラントにおける配管や容器等の被検体に対する非破壊検査において、超音波探傷装置がしばし用いられている。超音波探傷装置には、検査者が超音波プローブを移動させる手動走査式と、走査装置(スキャナ)で超音波プローブを移動させる自動走査式がある。
手動走査式の超音波探傷装置は、一般的に、超音波プローブで受信した超音波の波形を表示するようになっている。そして、検査者は、表示された超音波の波形から、被検体に欠陥が存在するかを判断し、その結果を紙等で記録する。
自動走査式の超音波探傷装置は、プローブの位置情報を取得するようになっている。具体的に説明すると、走査装置は、例えばレールやガイドケーブル等で構成されており、プローブをX軸方向のみ移動させる1軸タイプ、プローブをX軸方向及びY軸方向に移動させる2軸タイプ、プローブを3つ以上の軸方向に(言い換えれば、三次元空間で)移動させる多軸タイプがある。そして、例えばエンコーダを用い、各軸方向におけるプローブの移動量を回転量に変換して検出し、その検出結果に基づいてプローブの位置情報を取得する。
そして、超音波プローブからの波形信号に対し所定の処理を行って波形データ(詳細には、超音波の路程と波高値の関係からなる離散データ)を取得し、この波形データをプローブの位置情報と対応づける。そして、波形データ及びプローブの位置情報に基づいて探傷データ(詳細には、超音波の反射位置と波高値の関係からなる離散データ)を作成し、この探傷データを表示するようになっている。
上述した自動走査式の超音波探傷装置では、検査結果が位置情報と関連付けられているので、検査結果の記録の精度や再現性の点で優れている。しかし、走査装置にモータ類等を搭載することから、走査装置が大型化する。そのため、狭隘部の検査に適していない。また、被検体の形状変化部分への対応が容易でない。具体的に説明すると、走査装置がレール等で構成されていると、例えば直管の表面に沿ってプローブを移動させることが容易であるものの、例えばエルボや管台の表面に沿ってプローブを移動させることが容易でない。
これに対し、手動走査式の超音波探傷装置は、狭隘部の検査に適しているし、被検体の形状変化部分への対応も容易である。しかし、一般的に、検査結果が位置情報と関連付けられていないので、検査結果の記録の精度や再現性の点で課題が生じる。そこで、手動走査式の超音波探傷装置において、プローブの位置情報を取得して、探傷データ(Bスコープ)を表示するものが提唱されている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−170766号公報
しかしながら、上記従来技術には、以下のような課題が存在する。すなわち、手動走査式では、手ぶれに起因するプローブの位置ズレや姿勢ズレが発生する。そのため、特許文献1に記載の従来技術のように、プローブの位置情報を取得して探傷データを表示しても、検査漏れが発生していないかどうかを精度よく確認することができない。また、プローブの移動速度を一定に保つことも容易でない。そのため、一定の時間間隔で周期的に検査結果を収録しても、検査漏れが発生する可能性がある。かといって、検査漏れを抑制するために、プローブの移動速度を遅くすると、検査効率が低下する。
本発明は、検査漏れを抑制でき、且つ検査効率を高めることができる超音波探傷装置及び超音波探傷方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、検査者が超音波プローブを被検体の表面に沿って移動させる超音波探傷装置において、前記超音波プローブの位置に係わる状態量を検出する位置検出器と、前記超音波プローブの姿勢に係わる状態量を検出する姿勢検出器と、前記位置検出器及び前記姿勢検出器の検出結果に基づいて前記超音波プローブの位置及び姿勢を取得し、さらに前記超音波プローブの位置及び姿勢に基づいて前記被検体の超音波入射位置及び入射方向を取得する超音波入射情報取得部と、前記被検体の形状情報を記憶する被検体形状情報記憶部と、前記被検体の超音波入射位置及び入射方向、並びに前記被検体の形状情報に基づき、前記被検体内の超音波伝播経路を解析して、前記被検体内の超音波伝播エリアを取得する超音波伝播解析部と、前記超音波プローブからの波形信号に基づいて取得された波形データ又は/及び探傷データを、対応する超音波伝播エリアと共に収録する記憶装置と、前記被検体の画像上、前記記憶装置で収録された超音波伝播エリアと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示する超音波伝播エリア表示機能を有する表示装置と、を備える。
このような本発明においては、記憶装置で収録された超音波伝播エリア、すなわち、記憶装置で収録された波形データ又は/及び探傷データに対応する超音波伝播エリアを表示するので、検査者が被検体内の探傷済みエリアを把握でき、検査漏れが生じていないかどうかを確認することができる。また、現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアも表示するので、検査者が現在の検査状況を把握でき、プローブの位置や姿勢をどのように変えたほうがよいかを判断することができる。したがって、検査漏れを抑制でき、かつ検査効率を高めることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、検査者が超音波プローブを被検体の表面に沿って移動させる超音波探傷方法において、位置検出器及び姿勢検出器の検出結果に基づいて前記超音波プローブの位置及び姿勢を取得し、さらに前記超音波プローブの位置及び姿勢に基づいて前記被検体の超音波入射位置及び入射方向を取得し、前記被検体の超音波入射位置及び入射方向、並びに前記被検体の形状情報に基づき、前記被検体内の超音波伝播経路を解析して、前記被検体内の超音波伝播エリアを取得し、前記超音波プローブからの波形信号に基づいて取得された波形データ又は/及び探傷データを、対応する超音波伝播エリアと共に記憶装置で収録し、前記被検体の画像上、前記記憶装置で収録された超音波伝播エリアと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示装置で表示する。
本発明によれば、検査漏れを抑制でき、かつ検査効率を高めることができる。
本発明の第1の実施形態における超音波探傷装置の構成を、被検体である配管とともに表す概略図である。 図1中断面II−IIによる配管の断面図であり、超音波プローブから配管に送信した超音波を示す。 本発明の第1の実施形態における超音波プローブの構成を表す概略図である。 本発明の第1の実施形態における計算装置の処理内容を表すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における計算装置の座標変換処理を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態における計算装置の超音波伝播解析で取得された超音波伝播経路の具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における計算装置の超音波伝播解析で用いる超音波ビームモデルの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における超計算装置の音波伝播解析で取得された超音波伝播エリアの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における計算装置の超音波伝播解析で取得された、被検体の検査対象エリアと重なる部分的な超音波伝播解析エリアの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における表示装置の超音波伝播エリア表示画面を表す図である。 本発明の第1の実施形態における表示装置の波形データ表示画面を表す図である。 本発明の第2の実施形態における超音波探傷装置の構成を、被検体である配管とともに表す概略図である。 本発明の第2の実施形態における計算装置の処理内容を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における表示装置の三次元探傷データ表示画面を表す図である。 本発明の第1の変形例における超音波プローブの構成を表す概略図である。 本発明の第1の変形例における計算装置の処理内容を表すフローチャートである。 本発明の第2の変形例における超音波探傷装置の構成を、被検体である配管とともに表す概略図である。 本発明の第2の変形例における計算装置で演算された検査対象路程範囲を説明するための図である。
本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における超音波探傷装置の構成を、被検体である配管とともに表す概略図である。図2は、図1中断面II−IIによる配管の断面図であり、超音波プローブから配管に送信した超音波を示す。図3は、本実施形態における超音波プローブの構成を表す概略図である。
本実施形態の超音波探傷装置は、超音波プローブ10と、超音波プローブ10で送受信される超音波を制御する超音波送受信装置20と、超音波プローブ10及び超音波送受信装置20に配線を介して接続され、CPU等を搭載した基板を有する計算装置(情報処理装置)30と、計算装置30に配線を介して接続され、ハードディスク等で構成された記憶装置40と、計算装置30及び記憶装置40に配線を介して接続され、ディスプレイ等で構成された表示装置50とを備えている。また、図示しないが、キーボードやマウス等で構成された入力装置も備えている。
超音波プローブ10は、圧電素子11及びシュー12からなる斜角探触子を有している。そして、検査者が超音波プローブ10を保持し、超音波プローブ10を配管1の表面(外周面)に沿って移動させることにより、配管1の溶接継手部2(図2参照。図1では便宜上、溶接線3で示す)及びその近傍を探傷することが可能である。
超音波送受信装置20は、圧電素子11に電圧を印加して圧電素子11を振動させ、超音波を発生させる。そして、圧電素子11からシュー12を介して送信された超音波が、配管1の表面で屈折し、配管1の内部に斜角で入射する。そして、配管1の内部に欠陥が存在する場合は、その欠陥で反射した超音波が圧電素子11で受信され、波形信号(電気信号)に変換されて出力される。超音波送受信装置20は、超音波プローブ10からの波形信号に対し所定の処理(詳細には、アナログ信号からデジタル信号への変換処理等)を行って波形データを取得し、計算装置30へ出力するようになっている。波形データは、超音波の路程と波高値の関係からなる離散データである。
超音波プローブ10は、例えば撮像素子13及び画像処理プロセッサ14で構成された位置検出器を有している。この位置検出器は、パーソナルコンピュータの入力装置として利用される光学式マウスと同様のものである。画像処理プロセッサ14は、撮像素子13で撮像した配管1の表面の画像を処理して、配管1の表面の二次元座標系(詳細は後述)における微小時間毎の相対的な移動方向及び移動量を演算し、計算装置30へ出力するようになっている。
また、超音波プローブ10は、例えばジャイロセンサ15で構成された姿勢検出器を有している。ジャイロセンサ15は、三次元座標系の各軸周りの角速度を検出して、計算装置30へ出力するようになっている。
計算装置30は、機能的構成として、超音波送受信装置20から入力された波形データを一時的に記憶する波形データメモリ31と、超音波プローブ10から入力された位置検出器及び姿勢検出器の検出結果に基づいて配管1の超音波入射位置及び入射方向を取得する超音波入射情報取得部32とを有している。なお、位置検出器及び姿勢検出器の検出結果は、探触子の波形信号と同期して得られており、波形データと対応づけられるようになっている。
また、計算装置30は、被検体形状情報記憶部33、検査範囲設定部34、超音波伝播解析部35、及び収録制御部36を有している。被検体形状情報記憶部33は、被検体の形状情報として、例えばCADデータや関数等を記憶している。本実施形態では、配管1の外周面の形状を表す関数(下記の式(1)参照。R:配管の外径)及び配管1の内周面の形状を表す関数等を記憶している。検査範囲設定部34は、例えば表示装置50で表示された被検体の画像上で検査対象エリアを指定することにより、被検体の検査対象エリアを設定可能としている。
+z=R …(1)
次に、本実施形態の計算装置30の処理内容について説明する。図4は、本実施形態における計算装置30の処理内容を表すフローチャートである。
ステップ100にて、波形データメモリ31は、超音波送受信装置20から一定の時間間隔で入力された波形データを一時的に記憶する。そして、波形データモリ31で記憶された波形データに対応して、後述するステップ101以降の処理が順次行われる。
まず、ステップ101にて、超音波入射情報取得部32は、超音波プローブ10から入力された位置検出器及び姿勢検出器の検出結果に基づき、プローブ10の位置及び姿勢を取得する。
詳しく説明すると、配管1の表面の二次元座標系(詳細には、図5で示すように配管1の周方向のCX軸と配管1の軸方向のCY軸からなる二次元座標系)において、予め設定された超音波プローブ10の初期位置(詳細には、例えば二次元座標系の原点CO)と、画像処理プロセッサ14で演算された微小時間毎の相対的な移動方向及び移動量に基づき、プローブ10の位置(cx,cy)を演算する。そして、例えば被検体形状情報記憶部33で記憶された配管1の表面の形状情報や、予め設定された二次元座標系の原点COと三次元座標系(詳細には、図5で示すように配管1の半径方向で互いに直交するX軸及びZ軸と配管1の軸方向のY軸からなる三次元座標系)の原点Oとの関係(詳細には、例えば図5で示すように、X軸方向の間隔ゼロ、Y軸方向の間隔y、Z軸方向の間隔R)に基づき、プローブ10の二次元座標位置(cx,cy)を三次元座標位置(x,y,z)に変換する。具体的には、例えば下記の式(2)を用いて変換する。
Figure 2015075415
また、ジャイロセンサ15で検出された微小時間毎の角速度を積算して、プローブ10の姿勢(ロール角、ピッチ角、ヨー角)を演算する。
そして、ステップ102に進み、超音波入射情報取得部32は、前述のステップ101で取得されたプローブ10の三次元座標位置及び姿勢に基づき、配管1の超音波入射位置及び入射方向を演算する。詳細には、まず、三次元座標系のプローブ10の三次元座標位置及び姿勢並びに予め設定されたプローブ10の幾何情報に基づき、配管1の表面での超音波入射位置及び入射角θを演算する。そして、スネルの法則(下記の式(3)参照)を用い、超音波の入射角θ及び予め設定された音響情報(詳細には、シュー12の音速C及び配管1の音速C)から、超音波の屈折角θを演算する。この屈折角θに基づき、超音波入射方向(三次元ベクトル)を取得する。
Figure 2015075415
そして、ステップ103に進み、超音波伝播解析部35は、超音波伝播解析を行う。詳細には、前述のステップ102で取得された配管1の超音波入射位置及び入射方向、並びに被検体形状情報記憶部33で記憶された配管1の形状情報に基づき、音線追跡法を用いて超音波伝播経路を解析する。図6(a)及び図6(b)を用い、超音波伝播経路の解析について説明する。
まず、入射位置を基点として入射方向に延在する音線と配管1の裏面(境界)との第1の交点の座標を求める。そして、圧電素子11から第1の交点までの経路の往復長さである路程を演算し、演算された路程が予め設定された波形信号の取込み路程を超えるかどうかを判定する。例えば演算された路程が波形信号の取込み路程を超える場合は、図示しないが、波形信号の取込み路程に対応する音線の終点を演算する。
一方、例えば演算された路程が波形信号の取込み路程を超えない場合は、図示のように、第1の交点での入射角θを演算し、さらにスネルの法則を用いて反射角θを演算する。この反射角θに基づき、反射方向(三次元ベクトル)を取得する。そして、第1の交点を基点として反射方向に延在する音線と配管1の表面(境界)との第2の交点の座標を求める。そして、圧電素子から第2の交点までの経路の往復長さである路程を演算し、演算された路程が波形信号の取込み路程を超えるかどうかを判定する。例えば演算された路程が波形信号の取込み路程を超える場合は、図示のように、波形信号の取込み路程に対応する音線の終点を演算する。
以上のように、波形信号の取込み路程に対応する音線の終点が得られるまで、音線を演算して、音線からなる超音波伝播経路を取得する。
その後、超音波伝播解析部35は、予め設定された超音波ビームモデルを用いて、上述した超音波伝播経路から、超音波伝播エリア(言い換えれば、超音波伝播経路にビーム幅を持たせたもの)を演算する。図7(a)、図7(b)、及び図7(c)は、超音波ビームモデルの具体例を表す図である。
図7(a)で示す超音波ビームモデルは、平行ビームモデルであって、ビーム幅が一定で圧電素子11の開口幅Dと等しいと仮定したものである。図7(b)で示す超音波ビームモデルは、拡散ビームモデルであって、近距離限界距離Hより遠方の遠距離音場領域において、指向角φで拡散すると仮定したものである。なお、近距離限界距離H及び指向角φは、一般的に、下記の式(4)及び式(5)により求めることができる。なお、式中のλは超音波の波長、fは超音波の周波数である。
Figure 2015075415
Figure 2015075415
図7(c)で示す超音波ビームモデルは、拡散・減衰ビームモデルであって、音軸上の距離増加に従い減少する超音波の音圧強度や、音軸方向から離れる程、音圧強度が弱くなる超音波の指向性に基づいたビーム音場の演算結果により、音圧強度が高くなるエリアを設定したものである。
そして、複数の超音波ビームモデルが用意され、そのうちの1つの超音波ビームモデルが入力装置の入力によって予め設定されるか、若しくは、1つの超音波ビームモデルのみが用意されて予め設定されている。例えば図7(b)で示す超音波ビームモデルが予め設定されていた場合には、図6(a)及び図6(b)で示す超音波伝播経路から、図8(a)及び図8(b)で示す超音波伝播エリアを取得する。
なお、本実施形態では、超音波ビームモデルに対し、有効率(言い換えれば、ビーム幅の割合)も予め設定されている。すなわち、例えば有効率が100%に予め設定されてもよいが、後述する超音波伝播エリアの表示や重なり具合の判定を考慮して、有効率が100%未満(具体的には、例えば図7(a)〜図7(b)で示すように50%)に予め設定されてもよい。超音波ビームモデルの有効率が100%未満に予め設定された場合は、その超音波ビームモデルを用いて取得された一の超音波伝播エリアと他の超音波伝播エリアがぎりぎり重なるように表示又は判定されても、ある程度の重なり部分を確保することが可能である。言い換えれば、ある程度の重なり部分がなければ、一の超音波伝播エリアと他の超音波伝播エリアがぎりぎり重なっているように表示又は判定しないようにすることが可能である。
また、本実施形態では、検査範囲設定部34で検査対象エリアが予め設定されていることから、超音波伝播解析部35は、検査対象エリア内の超音波伝播エリアを演算する。検査対象エリアは、図9(a)及び図9(b)で示すように、ボクセル(言い換えれば、三次元空間上の微小な直方体)の集合として構成されている。そこで、検査対象エリアを構成するボクセルのうち、超音波伝播エリアに収まるものを、超音波通過ボクセルとして取得し、それらの集合を、検査対象エリア内の超音波伝播エリアとして取得する。
そして、図4のステップ104にて、収録制御部36は、超音波伝播解析部35で取得された、検査対象エリア内の現在の超音波伝播エリアと、後述するステップ105で記憶装置40に収録された、検査対象エリア内の過去の超音波伝播エリアとの重なり具合を判定する。例えば重なり具合が予め設定された閾値(詳細には、例えば100%であってもよいし、100%未満であってもよい)未満である場合は、ステップ104の判定が満たされず、前述のステップ100に戻る。
一方、例えば重なり具合が閾値以上である場合は、ステップ104の判定が満たされ、ステップ105に移る。ステップ105では、収録制御部36は、超音波伝播解析部35で取得された、検査対象エリア内の現在の超音波伝播エリアと、波形データメモリ31で記憶された対応する波形データを、記憶装置40に出力して収録させる。
その後、ステップ105に進み、収録制御部36は、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重なるかどうかを判定する。最初のうちは、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重ならないため、ステップ105の判定が満たされず、前述のステップ100に戻る。そして、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重なれば、ステップ105の判定が満たされ、検査対象エリアの検査が終了する。
次に、本実施形態の表示装置50の表示画面を説明するとともに、その作用効果を説明する。
表示装置50は、超音波伝播エリア表示機能を有しており、入力装置で入力された指令に応じて、例えば図10で示すような超音波伝播エリア表示画面60を表示するようになっている。
詳しく説明すると、表示装置50は、計算装置30の被検体形状情報記憶部33で記憶された配管1の形状情報、計算装置30の検査範囲設定部34で設定された配管1の検査対象エリア(上述の図9(a)及び図9(b)参照)、記憶装置40で収録された過去の超音波伝播エリア(但し、超音波伝播エリアが複数存在する場合は、それらの総合エリア)、並びに計算装置30の超音波伝播解析部35で取得された現在の超音波伝播経路(上述の図6(a)及び図6(b))及び現在の超音波伝播エリア(上述の図8(a)及び図8(b)参照)を入力している。
そして、超音波伝播エリア表示画面60にて、入力装置で入力された指令に応じて配管1の三次元形状を全体的に又は部分的に拡大して表示するとともに、その三次元画像上、検査対象エリアのマーカ61、収録済みの超音波伝播エリアのマーカ62、現在の超音波伝播経路のマーカ63、現在の超音波伝播エリアのマーカ64、及びプローブのマーカ65を識別可能に表示する。これらのマーカ61〜65は、例えばサーフェイスレンダリング法又はボリュームレンダリング法等で作成され、色調又は透明度等が変えられて識別可能になっている。また、マーカ65は、好ましくは、プローブ10の位置だけでなく、プローブ10の姿勢も可視化している。また、各マーカの表示を、入力装置で入力された指令に応じてON/OFFに切替え可能としてもよい。
なお、図10では、収録済みの超音波伝播エリアのマーカ62と現在の超音波伝播エリアのマーカ64が重なる部分では、マーカ62が優先されて表示されているもの、その重なる部分が重ならない部分に対し色調等が変えられて識別可能に表示されてもよい。また、超音波伝播エリア表示画面60は、記憶装置40で超音波伝播エリア等が収録される度に、また計算装置30の超音波伝播解析部35で現在の超音波伝播経路及び現在の超音波伝播エリアが取得される度に、更新されるようになっている。
上述した超音波伝播エリア表示画面60では、記憶装置40で収録された超音波伝播エリア、すなわち、記憶装置40で収録された波形データに対応する超音波伝播エリアを表示するので、検査者が配管1内の探傷済みエリアを把握でき、検査漏れが生じていないかどうかを確認することができる。また、現在の超音波伝播経路(及び現在の超音波伝播エリア)も表示するので、検査者が現在の検査状況を把握でき、プローブ10の位置や姿勢をどのように変えたほうがよいかを判断することができる。したがって、検査漏れを抑制でき、かつ検査効率を高めることができる。
表示装置50は、波形データ表示機能をさらに有し、入力装置で入力された指令に応じて、例えば図11で示すような波形データ表示画面66を表示するようになっている。
詳しく説明すると、表示装置50は、例えば、計算装置30の波形データメモリ31で記憶された波形データを入力し、この波形データを波形データ表示画面66で表示してもよい。この場合は、検査者が現在の検査結果を把握できる。なお、波形データ表示画面66は、記憶装置30の波形データメモリで波形データが記憶される度に、更新されればよい。また、波形データ表示画面66と超音波伝播エリア表示画面60が同時に表示されてもよい。
あるいは、表示装置50は、例えば、入力装置で入力された指令に応じて、記憶装置40で収録された波形データを入力し、この波形データを波形データ表示画面66で表示してもよい。この場合は、検査者が過去の検査結果を把握できる。
本発明の第2の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、探傷データを取得する実施形態である。
図12は、本実施形態における超音波探傷装置の構成を、被検体である配管とともに表す概略図である。なお、本実施形態において、上記第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態では、計算装置30は、超音波伝播解析部35で取得された超音波電波経路に基づき、波形データメモリ31で記憶された波形データから三次元探傷データを作成する三次元探傷データ取得部37をさらに有している。三次元探傷データは、超音波の三次元的な反射位置と波高値の関係からなる離散データである。
次に、本実施形態の計算装置の処理内容について説明する。図13は、本実施形態における計算装置の処理内容を表すフローチャートである。
上記第1の実施形態と同様、ステップ100〜103を経て、ステップ104にて、収録制御部36は、超音波伝播解析部35で取得された、検査対象エリア内の現在の超音波伝播エリアと、記憶装置40に収録された、検査対象エリア内の過去の超音波伝播エリアとの重なり具合を判定する。例えば重なり具合が予め設定された閾値未満である場合は、ステップ104の判定が満たされず、前述のステップ100に戻る。
一方、例えば重なり具合が閾値以上である場合は、ステップ104の判定が満たされ、ステップ107に移る。ステップ107では、収録制御部36は、三次元探傷データの作成指令を三次元探傷データ取得部37に出力する。三次元探傷データ取得部37は、超音波伝播解析部35で取得された現在の超音波伝播経路に基づき、波形データメモリ31で記憶された対応する波形データから三次元探傷データを作成する。詳細には、超音波伝播経路に基づき、波形データにおける超音波の路程を三次元座標位置に変換して、三次元探傷データを作成する。
そして、ステップ108に進み、収録制御部36は、超音波伝播解析部35で取得された、検査対象エリア内の現在の超音波伝播エリアと、波形データメモリ31で記憶された対応する波形データと、三次元探傷データ取得部37で取得された対応する三次元探傷データを、記憶装置40に出力して収録させる。
その後、ステップ105に進み、収録制御部36は、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重なるかどうかを判定する。最初のうちは、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重ならないため、ステップ105の判定が満たされず、前述のステップ100に戻る。そして、記憶装置40で収録された超音波伝播エリアと検査対象エリアとが完全に重なれば、ステップ105の判定が満たされ、検査対象エリアの検査が終了する。
次に、本実施形態の表示装置50の表示画面を説明するとともに、その作用効果を説明する。
表示装置50は、上記第1の実施形態と同様、超音波伝播エリア表示機能を有しており、入力装置で入力された指令に応じて、超音波伝播エリア表示画面60を表示するようになっている。超音波伝播エリア表示画面60では、記憶装置40で収録された超音波伝播エリア、すなわち、記憶装置40で収録された波形データに対応する超音波伝播エリアを、検査対象エリアと共に表示するので、検査者が配管1内の探傷済みエリアを把握でき、検査漏れが生じていないかどうかを確認することができる。また、現在の超音波伝播経路(及び現在の超音波伝播エリア)も表示するので、検査者が現在の検査状況を把握でき、プローブ10の位置や姿勢をどのように変えたほうがよいかを判断することができる。したがって、検査漏れを抑制でき、かつ検査効率を高めることができる。
また、表示装置50は、上記第1の実施形態と同様、波形データ表示機能を有し、入力装置で入力された指令に応じて、波形データ表示画面66を表示するようになっている。波形データ表示画面66では、計算装置30の波形データメモリ31で記憶された波形データ、又は記憶装置40で収録された波形データを表示する。これにより、検査者が現在又は過去の検査結果を把握できる。
さらに、表示装置50は、三次元探傷データ表示機能を有し、入力装置で入力された指令に応じて、例えば図14で示すような三次元探傷データ表示画面67を表示するようになっている。
詳しく説明すると、表示装置50は、計算装置30の被検体形状情報記憶部33で記憶された配管1の形状情報、記憶装置40で収録された三次元探傷データ、並びに計算装置30の超音波伝播解析部35で取得された現在の超音波伝播経路を入力している。そして、三次元探傷データ表示画面67にて、入力装置で入力された指令に応じて配管1の三次元形状を全体的に又は部分的に拡大して表示するとともに、その三次元画像上、三次元探傷データの波高値68、現在の超音波伝播経路のマーカ63、及びプローブのマーカ65を識別可能に表示する。
なお、三次元探傷データの波高値68は、三次元探傷データの三次元座標位置にそれぞれ対応して表示されるものである。そして、記憶装置40で収録された三次元探傷データにおいて、同一の三次元座標位置に複数の波高値が存在すれば、それらの平均値か最大値をとるような演算処理が行われている。また、三次元探傷データ表示画面67は、記憶装置40で三次元探傷データ等が収録される度に、また計算装置30の超音波伝播解析部35で現在の超音波伝播経路が取得される度に、更新されるようになっている。また、三次元探傷データ表示画面67と波形データ表示画面66が同時に表示されてもよい。
上述した三次元探傷データ表示画面67では、記憶装置40で収録された三次元探傷データを表示するので、検査者が検査結果も把握することができる。そして、三次元探傷データ表示画面67で現在の超音波伝播経路も表示するので、現在の検査状況を把握でき、プローブ10の位置や姿勢をどのように変えたほうがよいかを判断することができる。したがって、検査効率をさらに高めることができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、特に説明しなかったが、例えば図15で示すように、超音波プローブ10に近接スイッチ16A,16Bを設け、超音波探傷プローブ10と配管1の表面との接触状態を検出してもよい。近接スイッチは、2つ以上あることが好ましいものの、1つであってもよい。そして、例えば図16のステップ109で示すように、計算装置30の超音波伝播解析部35は、超音波プローブ10から入力された近接センサ16A,16Bの検出結果に基づき、超音波プローブ10と配管1の表面との接触状態が予め設定された許容レベルであるかどうかを判定する。例えば接触状態が許容レベルでない場合は、ステップ109の判定が満たされず、ステップ100に戻る。一方、例えば接触状態が許容レベルである場合は、ステップ103に進み、ステップ103に進み、超音波伝播解析部35は、超音波伝播経路を解析して、超音波伝播エリアを取得する。あるいは、近接スイッチを設けない場合でも、超音波伝播解析部35は、波形データメモリ31で記憶された波形データにおける特定領域(詳細には、例えばシュー12の位置に相当する領域)の波高値により、超音波プローブ10と配管1の表面との接触状態が許容レベルであるかどうかを判定してもよい。これらの変形例においては、超音波伝播解析の精度を高めることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、計算装置30が収録制御部36を有し、現在の超音波伝播エリアと収録済みの過去の超音波伝播エリアとの重なり具合を判定し、その判定結果に応じて現在の超音波伝播エリア等を記憶装置40に収録させる場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、計算装置30が収録制御部36を有しなくともよく、現在の超音波伝播エリアと収録済みの過去の超音波伝播エリアとの重なり具合を判定することなく、現在の超音波伝播エリア等を記憶装置40に収録させてもよい。このような変形例においては、記憶装置40に収録するデータ量が増加するものの、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、特に説明しなかったが、計算装置30の検査範囲設定部34は、被検体の検査対象エリア及び超音波伝播経路に基づき、波形データに対する検査対象路程範囲(検出ゲート)を演算してもよい。そして、図17で示すように、計算装置30が欠陥判定部38を有してもよい。詳しく説明すると、超音波プローブ10の位置や姿勢に応じて超音波伝播経路が異なることから、検査対象エリアに対応する検査対象路程範囲も波形データ毎に異なる。具体的には、例えば図18(a)及び図18(b)で示すように、波形データの検査対象路程範囲G1(言い換えれば、路程L1から路程L2までの範囲)と、波形データの検査対象路程範囲G2(言い換えれば、路程L3から路程L4までの範囲)が異なる。そのため、検査範囲設定部34は、超音波伝播解析部35で取得された超音波伝播経路毎に、検査対象エリアに対応する検査対象路程範囲を演算する。欠陥判定部38は、波形データメモリ31で記憶された波形データを入力するとともに、検査範囲設定部34で演算された対応する検査対象路程範囲を入力する。あるいは、欠陥判定部38は、入力装置で入力された指令に応じて、記憶装置40で収録された波形データを入力するとともに、検査範囲設定部34で演算されて記憶装置40で収録された対応する検査対象路程範囲を入力する。そして、波形データに対し検査対象路程範囲内の波高値が予め設定された閾値を超えるかどうかを判定することにより、欠陥の有無を判定し、その判定結果を表示装置50で表示させるか、若しくはその判定結果に応じてブザー等の報知器(図示せず)を駆動させる。このような変形例においては、欠陥の有無を自動的に検知するので、検査効率を高めることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、計算装置30が検査範囲設定部34を有し、被検体の検査対象エリアを設定する場合(詳細には、計算装置30の超音波伝播解析部35が部分的な超音波伝播エリア(上述の図9(a)及び図9(b)参照)を取得して、記憶装置40が部分的な超音波伝播エリアを収録する場合)を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えば、計算装置30が検査範囲設定部34を有しなくともよい。そして、計算装置30の超音波伝播解析部35が部分的な超音波伝播エリアを取得せず、記憶装置40が全体的な超音波伝播エリア(上述の図8(a)及び図8(b)参照)を収録してもよい。そして、表示装置50は、超音波伝播エリア表示画面にて、被検体の画像上、検査対象エリアのマーカを表示しない。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、音波伝播エリア表示画面は、現在の超音波伝播経路のマーカ63及び現在の超音波伝播エリアのマーカ64の両方を表示する場合を例にとって説明したが、これに限られず、マーカ63及びマーカ64のうちの一方のみを表示してもよい。また、上記第1及び第2の実施形態においては、音波伝播エリア表示画面は、プローブのマーカ65を表示する場合を例にとって説明したが、これに限られず、マーカ65を表示しなくともよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1の実施形態においては、表示装置40が超音波伝播エリア表示機能及び波形データ表示機能を有する場合を例にとって説明し、上記第2の実施形態においては、表示装置40が超音波伝播エリア表示機能、波形データ表示機能、及び三次元探傷データ表示機能を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えば、表示装置40が超音波伝播エリア表示機能のみを有していてもよい。また、例えば、表示装置40が超音波伝播エリア表示機能及び三次元探傷データ表示機能のみを有し、波形データ表示機能を有していなくともよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1の実施形態においては、記憶装置40で波形データを収録する場合を例にとって説明し、上記第2の実施形態においては、記憶装置40で波形データ及び三次元探傷データを収録する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えば、記憶装置40で三次元探傷データを収録し、波形データを収録しなくともよい。あるいは、三次元探傷データに代えて、二次元探傷データ(詳細には、超音波の二次元的な反射位置と波高値の関係からなる離散データ)を作成し、記憶装置40で二次元探傷データ等を収録してもよい。そして、表示装置50が二次元探傷データ表示機能を有し、二次元探傷データ表示画面を表示してもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、超音波プローブ10は、単一の圧電素子11及びシュー12からなる斜角探触子を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えば、単一の圧電素子からなる垂直探触子を有してもよい。あるいは、例えば、複数の圧電素子が一次元的又は二次元的に配列されたアレイ型探触子を有してもよい。そして、超音波送受信装置20は、各圧電素子を制御して、超音波の入射位置及び入射方向を可変制御してもよい。そして、計算装置30の超音波入射情報取得部31は、超音波プローブ10から入力された位置検出器及び姿勢検出器の検出結果、並びに超音波送受信装置20から入力された各圧電素子の制御情報に基づいて被検体の超音波入射位置及び入射方向を取得してもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、その表面が単純な曲面である配管1の検査に本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、例えばその表面が平面又は複雑な曲面である被検体の検査に本発明を適用してもよいことは言うまでもない。
1 配管(被検体)
10 超音波プローブ
13 撮像素子(位置検出器)
14 画像処理プロセッサ(位置検出器)
15 ジャイロセンサ(姿勢検出器)
17A,17B 近接センサ
32 超音波入射情報取得部
33 被検体形状情報記憶部
34 検査範囲設定部
35 超音波伝播解析部
36 収録制御部
37 三次元探傷データ取得部
38 欠陥判定部
40 記憶装置
50 表示装置

Claims (8)

  1. 検査者が超音波プローブを被検体の表面に沿って移動させる超音波探傷装置において、
    前記超音波プローブの位置に係わる状態量を検出する位置検出器と、
    前記超音波プローブの姿勢に係わる状態量を検出する姿勢検出器と、
    前記位置検出器及び前記姿勢検出器の検出結果に基づいて前記超音波プローブの位置及び姿勢を取得し、さらに前記超音波プローブの位置及び姿勢に基づいて前記被検体の超音波入射位置及び入射方向を取得する超音波入射情報取得部と、
    前記被検体の形状情報を記憶する被検体形状情報記憶部と、
    前記被検体の超音波入射位置及び入射方向、並びに前記被検体の形状情報に基づき、前記被検体内の超音波伝播経路を解析して、前記被検体内の超音波伝播エリアを取得する超音波伝播解析部と、
    前記超音波プローブからの波形信号に基づいて取得された波形データ又は/及び前記波形データに基づいて取得された探傷データを、対応する超音波伝播エリアと共に収録する記憶装置と、
    前記被検体の画像上、前記記憶装置で収録された超音波伝播エリアと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示する超音波伝播エリア表示機能を有する表示装置と、を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 請求項1記載の超音波探傷装置において、
    前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播エリアと前記記憶装置で収録された超音波伝播エリアとの重なり度合いが予め設定された閾値以下であるかどうかを判定し、前記重なり度合いが閾値以下である場合に、現在の超音波伝播エリアと共に、対応する波形データ又は/及び探傷データを前記記憶装置に収録させる収録制御部を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  3. 請求項2記載の超音波探傷装置において、
    前記超音波プローブと前記被検体の表面との接触状態を検出する近接センサを備え、
    前記超音波伝播解析部は、前記近接センサの検出結果に基づき、前記超音波プローブと前記被検体の表面との接触状態が予め設定された許容レベルであるかどうかを判定し、前記接触状態が許容レベルである場合に、前記被検体内の超音波伝播経路を解析して、前記被検体内の超音波伝播エリアを取得することを特徴とする超音波探傷装置。
  4. 請求項1記載の超音波探傷装置において、
    前記被検体内の検査対象エリアを設定する検査範囲設定部を備え、
    前記超音波伝播解析部は、前記検査対象エリア内の超音波伝播エリアを取得し、
    前記記憶装置は、前記超音波伝播解析部で取得された前記検査対象エリア内の超音波伝播エリアと共に、対応する波形データ又は/及び探傷データを収録し、
    前記表示装置は、前記被検体の画像上、前記被検体内の検査対象エリア及び前記記憶装置で収録された前記被検体内の超音波伝播エリアと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示することを特徴とする超音波探傷装置。
  5. 請求項4記載の超音波探傷装置において、
    前記検査範囲設定部は、前記被検体内の検査対象エリア及び超音波伝播経路に基づき、波形データに対する検査対象路程範囲を演算しており、
    波形データに対し検査対象路程範囲内の波高値が予め設定された閾値を超えるかどうかを判定することにより、欠陥の有無を判定し、その判定結果を前記表示装置で表示させるか、若しくはその判定結果に応じて報知器を駆動させる欠陥判定部を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  6. 請求項1記載の超音波探傷装置において、
    前記表示装置は、波形データ又は/及び探傷データを表示するデータ表示機能を有することを特徴とする超音波探傷装置。
  7. 請求項1記載の超音波探傷装置において、
    前記超音波伝播解析部で取得された超音波伝播経路に基づき、対応する波形データから三次元探傷データを作成する三次元探傷データ取得部を備え、
    前記記憶装置は、前記三次元探傷データ取得部で取得された三次元探傷データを、対応する超音波伝播エリアと共に収録し、
    前記表示装置は、前記被検体の三次元画像上、前記記憶装置で収録された三次元探傷データと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示する三次元探傷データ表示機能を有することを特徴とする超音波探傷装置。
  8. 検査者が超音波プローブを被検体の表面に沿って移動させる超音波探傷方法において、
    位置検出器及び姿勢検出器の検出結果に基づいて前記超音波プローブの位置及び姿勢を取得し、さらに前記超音波プローブの位置及び姿勢に基づいて前記被検体の超音波入射位置及び入射方向を取得し、
    前記被検体の超音波入射位置及び入射方向、並びに前記被検体の形状情報に基づき、前記被検体内の超音波伝播経路を解析して、前記被検体内の超音波伝播エリアを取得し、
    前記超音波プローブからの波形信号に基づいて取得された波形データ又は/及び探傷データを、対応する超音波伝播エリアと共に記憶装置で収録し、
    前記被検体の画像上、前記記憶装置で収録された超音波伝播エリアと共に、前記超音波伝播解析部で取得された現在の超音波伝播経路又は/及び現在の超音波伝播エリアを識別可能に表示装置で表示することを特徴とする超音波探傷方法。
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