JP2015074792A - プラズマcvd装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導結合方式のプラズマCVD装置のスループットを向上させる。【解決手段】プラズマCVD装置は、チャンバーと、チャンバー内において、処理対象となる基板を保持し搬送経路に沿って相対的に搬送する保持搬送部と、搬送経路に対向してチャンバー内に設けられた、巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナと、少なくとも1つの誘導結合型アンテナに高周波電力を供給する高周波電力供給部と、チャンバー内に定められたガスを導入するガス導入部と、を備える。そして、プラズマCVD装置は、ガス導入部からチャンバー内に定められたガスが導入された状態で、少なくとも1つの誘導結合型アンテナに高周波電力供給部から高周波電力を供給してプラズマを発生させて、保持搬送部によって基板を搬送経路に沿って搬送する。【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマCVD(plasma-enhanced chemical vapor deposition)によって、膜付けの対象物に薄膜を形成するプラズマCVD装置に関する。
このようなプラズマ処理装置として、特許文献1には、周回せず終端し、高周波の1/4波長の長さよりも短い線状又は板状の導体からなるアンテナに、高周波電力を供給して高周波電界を発生させ、その電界によりプラズマを発生して、基板面に薄膜形成等の表面処理を行う誘導結合方式の装置が開示されている。この装置は、平面形状が矩形の真空容器の4辺の各々に、複数本のアンテナを設け、4辺に設けられた複数本のアンテナに高周波電力を並列に供給することにより、大面積の基板に対する処理を行う。
しかしながら、特許文献1のプラズマ処理装置には、処理対象の基板を真空容器内に搬入する工程、と真空容器から処理された基板を搬出する工程とにおいて、基板が処理されないため、スループットが低下するといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、プラズマCVD装置のスループットを向上できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係るプラズマCVD装置は、チャンバーと、前記チャンバー内において、処理対象となる基板を保持し搬送経路に沿って相対的に搬送する保持搬送部と、前記搬送経路に対向して前記チャンバー内に設けられた、巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナと、前記少なくとも1つの誘導結合型アンテナに高周波電力を供給する高周波電力供給部と、前記チャンバー内に定められたガスを導入するガス導入部と、を備え、前記ガス導入部から前記チャンバー内に前記定められたガスが導入されるとともに、前記少なくとも1つの誘導結合型アンテナに前記高周波電力供給部から高周波電力を供給してプラズマを発生させた状態で、前記保持搬送部によって前記基板を前記搬送経路に沿って搬送する。
第2の態様に係るプラズマCVD装置は、第1の態様に係るプラズマCVD装置であって、前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向に沿って前記チャンバー内に配設された巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナに対して搬送経路の上流側と下流側とに、前記チャンバー内の処理空間を前記搬送経路の上流側の空間と下流側の空間とに仕切る仕切部材をそれぞれ備える。
第3の態様に係るプラズマCVD装置は、第1または第2の態様に係るプラズマCVD装置であって、前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の複数の誘導結合型アンテナを備え、当該複数の誘導結合型アンテナの各々の両端部を結ぶ線分の中心点が前記仮想軸上に配置されることによって、当該複数の誘導結合型アンテナが前記仮想軸に沿って一列に配列されている。
第4の態様に係るプラズマCVD装置は、第3の態様に係るプラズマCVD装置であって、前記仮想軸に沿って配設された複数の誘導結合型アンテナの各々の両端部が、前記仮想軸上に配置されている。
第5の態様に係るプラズマCVD装置は、第1から第4の何れか1つの態様に係るプラズマCVD装置であって、前記チャンバー内の処理空間に磁場を発生させる少なくとも1つの磁場発生部をさらに備える。
第6の態様に係るプラズマCVD装置は、第5の態様に係るプラズマCVD装置であって、前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、前記チャンバー内の処理空間のうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、当該少なくとも一部の空間は、当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナの両端部のうち他の誘導結合型アンテナと隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側の空間を含む空間である。
第7の態様に係るプラズマCVD装置は、第5または第6の態様に係るプラズマCVD装置であって、前記搬送経路に対向して前記チャンバー内に設けられた、巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、前記チャンバー内の処理空間のうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、当該少なくとも一部の空間は、当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナの両端部の間の空間を含む空間である。
第8の態様に係るプラズマCVD装置は、第5から第7の何れか1つの態様に係るプラズマCVD装置であって、前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の複数の誘導結合型アンテナを備えるとともに、前記チャンバー内の処理空間のうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、当該少なくも一部の空間は、当該複数の誘導結合型アンテナのうち隣り合う誘導結合型アンテナの間の空間を含む空間である。
第9の態様に係るプラズマCVD装置は、第5から第8の何れか1つの態様に係るプラズマCVD装置であって、前記少なくとも1つの磁場発生部は電磁石であり、前記少なくとも1つの磁場発生部のコイルに電流を変更可能に供給する電流供給部と、当該電流供給部が供給する電流を制御する制御部と、をさらに備える。
本発明によれば、チャンバー内に設けられた巻き数が一周未満の誘導結合型アンテナに高周波電力を供給して高密度でプラズマ電位の低いプラズマを発生させることができるので、基板を高速で搬送しつつ、プラズマを用いた処理を行える。従って、例えば、チャンバーの搬送経路に沿った両端部に、真空排気可能なロードロック室とアンロードロック室とをゲートを介して接続することなどによって、チャンバー内を大気解放することなく、基板の搬入、搬出を可能とすれば、基板の搬入、プラズマを用いた処理、および搬出からなる一連の処理を、複数の基板に対して、連続的に高速で行うことができる。これにより、プラズマCVD装置のスループットを向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものであり、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、一部の図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が適宜付されている。この座標軸におけるZ軸の方向は、鉛直線の方向を示し、XY平面は水平面である。また、X軸およびY軸の各々は、処理チャンバー1の側壁と平行な軸である。
<1.プラズマCVD装置100の全体構成>
図1は、実施形態に係るプラズマCVD装置100の概略構成を模式的に示す図である。プラズマCVD装置100は、プラズマCVD(plasma-enhanced chemical vapor deposition)によって、膜付けの対象物(ここでは、例えば基板9)に薄膜を形成する装置である。
図1は、実施形態に係るプラズマCVD装置100の概略構成を模式的に示す図である。プラズマCVD装置100は、プラズマCVD(plasma-enhanced chemical vapor deposition)によって、膜付けの対象物(ここでは、例えば基板9)に薄膜を形成する装置である。
プラズマCVD装置100は、内部に処理空間Vを形成する処理チャンバー1と、基板9(具体的には、キャリア90に配設された基板9)を保持して搬送する保持搬送部2と、基板9を加熱する加熱部3と、処理空間Vにプラズマを発生させるプラズマ発生部4と、仕切部材5とを備える。また、プラズマCVD装置100は、プラズマ発生部4に高周波電力を供給する高周波電力供給部45と、処理空間V内に磁場を発生させる磁場発生部31とを備える。なお、プラズマCVD装置100が磁場発生部31を備えていないとしても本発明の有用性を損なうものではない。
また、プラズマCVD装置100は、定められたガスをチャンバー1内の処理空間Vに導入するガス導入部61と、ガス導入部61にガスを供給するガス供給部6と、処理空間Vのガスを処理空間Vから排気する排気部7とを備える。また、プラズマCVD装置100は、上記の各構成要素を制御する制御部8を備える。
<処理チャンバー1>
処理チャンバー1は、直方体形状の外形を呈する中空部材であり、内部に処理空間Vを形成する。処理チャンバー1の天板11は、その下面111が水平姿勢となるように配置されており、当該下面111から処理空間Vに向けて、誘導結合型アンテナ41および仕切部材5が突設されている。また、処理チャンバー1の底板付近には、加熱部3が配置されている。また、加熱部3の上側には、保持搬送部2による基板9の搬送経路Y1が規定されている。搬送経路Y1の延在方向は、Y軸方向であり、搬送経路Y1における基板9の搬送方向は、+Y方向である。搬送経路Y1に沿ったチャンバー1の両端部のうち搬送方向上流側の端部には、基板9をチャンバー1内に搬入するための搬入口121が設けられ、搬送方向下流側の端部には、基板9をチャンバー1外に搬出するための搬出口122が設けられている。上流側の搬入口121にはゲート(「搬入ゲート」)123が設けられ、下流側の搬出口122には、ゲート(「搬出ゲート」)124が設けられている。ゲート123、124は、開状態と閉状態との間で切り替え可能となっている。また、搬入口121、搬出口122は、ロードロックチャンバーや、アンロードロックチャンバーなどの他のチャンバーの開口部が気密を保った形態で接続可能に構成されている。
処理チャンバー1は、直方体形状の外形を呈する中空部材であり、内部に処理空間Vを形成する。処理チャンバー1の天板11は、その下面111が水平姿勢となるように配置されており、当該下面111から処理空間Vに向けて、誘導結合型アンテナ41および仕切部材5が突設されている。また、処理チャンバー1の底板付近には、加熱部3が配置されている。また、加熱部3の上側には、保持搬送部2による基板9の搬送経路Y1が規定されている。搬送経路Y1の延在方向は、Y軸方向であり、搬送経路Y1における基板9の搬送方向は、+Y方向である。搬送経路Y1に沿ったチャンバー1の両端部のうち搬送方向上流側の端部には、基板9をチャンバー1内に搬入するための搬入口121が設けられ、搬送方向下流側の端部には、基板9をチャンバー1外に搬出するための搬出口122が設けられている。上流側の搬入口121にはゲート(「搬入ゲート」)123が設けられ、下流側の搬出口122には、ゲート(「搬出ゲート」)124が設けられている。ゲート123、124は、開状態と閉状態との間で切り替え可能となっている。また、搬入口121、搬出口122は、ロードロックチャンバーや、アンロードロックチャンバーなどの他のチャンバーの開口部が気密を保った形態で接続可能に構成されている。
<保持搬送部2>
ここでは、膜付けの対象物である基板9は、板状のキャリア90の上面に配設された状態となっている。保持搬送部2は、処理チャンバー1の搬入口121を介して処理空間Vに導入されたキャリア90(すなわち、基板9が配設されたキャリア90)を水平姿勢で保持して、これを、処理空間V内に規定されている水平な(すなわち、天板11の下面111と平行な)搬送経路Y1に沿って相対的に搬送する。
ここでは、膜付けの対象物である基板9は、板状のキャリア90の上面に配設された状態となっている。保持搬送部2は、処理チャンバー1の搬入口121を介して処理空間Vに導入されたキャリア90(すなわち、基板9が配設されたキャリア90)を水平姿勢で保持して、これを、処理空間V内に規定されている水平な(すなわち、天板11の下面111と平行な)搬送経路Y1に沿って相対的に搬送する。
保持搬送部2は、具体的には、例えば、搬送経路Y1を挟んで対向配置された一対の搬送ローラ21と、これらを同期させて回転駆動する駆動部(図示省略)とを含んで構成される。一対の搬送ローラ21は、搬送経路Y1の延在方向(図示の例ではY方向)に沿って例えば複数組設けられる。この構成において、各搬送ローラ21がキャリア90の下面に当接しつつ回転することによって、キャリア90が処理空間V内の搬送経路Y1に沿って搬送される。すなわち、キャリア90に保持されている基板9が、誘導結合型アンテナ41に対して相対移動される。
<加熱部3>
加熱部3は、保持搬送部2によって保持搬送される基板9を加熱する部材であり、保持搬送部2の下方(すなわち、基板9の搬送経路の下方)に配置される。加熱部3は、例えば、セラミックヒータにより構成することができる。なお、プラズマCVD装置100には、保持搬送部2にて保持されている基板9等を冷却する機構がさらに設けられてもよい。
加熱部3は、保持搬送部2によって保持搬送される基板9を加熱する部材であり、保持搬送部2の下方(すなわち、基板9の搬送経路の下方)に配置される。加熱部3は、例えば、セラミックヒータにより構成することができる。なお、プラズマCVD装置100には、保持搬送部2にて保持されている基板9等を冷却する機構がさらに設けられてもよい。
<プラズマ発生部4>
プラズマ発生部4は、処理空間Vにプラズマを発生させる。プラズマ発生部4は、誘導結合タイプの高周波アンテナである誘導結合型アンテナ(「高周波アンテナ」とも称される)41を複数備える。各誘導結合型アンテナ41は、例えば、金属製のパイプ状導体をU字形に曲げたものであり、「U」の字の状態で処理空間Vの内部に突設されている。誘導結合型アンテナ41の該突出部分は、石英などからなる誘電体の保護パイプ42により覆われている。誘導結合型アンテナ41の上端部、すなわち誘導結合型アンテナ41の両端部は、チャンバー1の天板11を貫通して上方に突出している。また、誘導結合型アンテナ41は、内部に冷却水を循環させるなどして、適宜、冷却されている。
プラズマ発生部4は、処理空間Vにプラズマを発生させる。プラズマ発生部4は、誘導結合タイプの高周波アンテナである誘導結合型アンテナ(「高周波アンテナ」とも称される)41を複数備える。各誘導結合型アンテナ41は、例えば、金属製のパイプ状導体をU字形に曲げたものであり、「U」の字の状態で処理空間Vの内部に突設されている。誘導結合型アンテナ41の該突出部分は、石英などからなる誘電体の保護パイプ42により覆われている。誘導結合型アンテナ41の上端部、すなわち誘導結合型アンテナ41の両端部は、チャンバー1の天板11を貫通して上方に突出している。また、誘導結合型アンテナ41は、内部に冷却水を循環させるなどして、適宜、冷却されている。
複数の誘導結合型アンテナ41は、定められた方向に沿って、間隔をあけて(好ましくは等間隔で)配列されて、天板11に対して固定される。具体的には、複数の誘導結合型アンテナ41は、搬送経路Y1の方向と、後述する仮想軸Kに沿って、搬送経路Y1に対向するようにチャンバー1内に4×3のマトリックス状(仮想軸Kに沿って4個の誘導結合型アンテナ41が1列に配列された列が、搬送経路Y1の方向に沿って3列)に配設されている。
なお、チャンバー1内には、仮想軸Kに沿って複数の誘導結合型アンテナ41が1列に配列された列が、搬送経路Y1の方向に沿って1列のみ設けられてもよく、また、搬送経路Y1の方向に沿って複数の誘導結合型アンテナ41が1列に配列された列が、仮想軸Kに沿って1列のみ設けられてもよい。また、チャンバー1内に誘導結合型アンテナ41が1つだけ設けられてもよい。すなわち、チャンバー1内には、搬送経路Y1に対向して、少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41が設けられる。
図2は、プラズマCVD装置100において、仮想軸Kに沿って配列された誘導結合型アンテナ41と磁場発生部との配置の一例を説明するための図である。図2においては、天板11の表示は、省略されている。上述したように、チャンバー1内には、仮想軸Kに沿って複数(図2の例では4個)の誘導結合型アンテナ41が1列に配列された列が搬送経路Y1の方向に沿って複数(図1の例では3列であり、仮想軸Kが3本設定される)設けられてもよく、図2には、その複数列のうちの1つの列が示されている。
具体的には、図2に示されるように、複数の誘導結合型アンテナ41の各々の両端部を結ぶ線分Lの中心点Cが定められた仮想軸K上に配置されることによって、複数の誘導結合型アンテナ41が当該仮想軸Kに沿って1列に配列されている。ただし、この仮想軸Kは、基板9の搬送方向(Y方向)と交差する方向(好ましくは、基板9の主面と平行な面内で基板9の搬送方向と交差する方向、特に好ましくは、図示されるように、基板9の主面と平行な面内で基板9の搬送方向と直交する方向(X方向))に延在する軸であることが好ましく、処理チャンバー1の±Y側の側壁と平行に延在する軸であることが好ましい。
また、図2の例では、仮想軸Kに沿って誘導結合型アンテナ41が4個設けられているが、仮想軸Kに沿って配列される誘導結合型アンテナ41の個数は必ずしも4個である必要はなく、処理チャンバー1の寸法等に応じて、適宜その個数を選択することができる。同様に、図1の例では、仮想軸Kに沿って配列された4個の誘導結合型アンテナ41の列が搬送経路Y1方向に沿って3列設けられているが、必ずしも3列設けられる必要はない。また、誘導結合型アンテナ41は、例えば、千鳥状に配列されてもよい。
<高周波電力供給部45>
高周波電力供給部45は、例えば、各誘導結合型アンテナ41に対して設けられた各高周波電源44を備えて構成され、各誘導結合型アンテナ41に高周波電力を供給する。
高周波電力供給部45は、例えば、各誘導結合型アンテナ41に対して設けられた各高周波電源44を備えて構成され、各誘導結合型アンテナ41に高周波電力を供給する。
各誘導結合型アンテナ41の一端は、マッチングボックス43を介して、高周波電源44に接続されている。また、各誘導結合型アンテナ41の他端は接地されている。この構成において、高周波電源44から各誘導結合型アンテナ41に高周波電流(具体的には、例えば、13.56MHzの高周波電流)が流されると、誘導結合型アンテナ41の周囲の電界(高周波誘導電界)により電子が加速されて、プラズマ(誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP))が発生する。
上述したとおり、誘導結合型アンテナ41は、U字形状を呈している。このようなU字形状の誘導結合型アンテナ41は、巻数が1回未満の誘導結合型アンテナに相当し、巻数が1回以上の誘導結合アンテナよりもインダクタンスが低いため、誘導結合型アンテナ41の両端に発生する高周波電圧が低減され、生成するプラズマへの静電結合に伴うプラズマ電位の高周波揺動が抑制される。このため、対地電位へのプラズマ電位揺動に伴う過剰な電子損失が低減され、プラズマ電位が特に低く抑えられる。なお、このような誘導結合タイプの高周波アンテナは、特許第3836636号公報、特許第3836866号公報、特許第4451392号公報、特許第4852140号公報に開示されている。
<磁場発生部31>
上述したように、図2には、仮想軸Kに沿って配列された複数(図示4個)の誘導結合型アンテナ41が示されている。そして、誘導結合型アンテナ41の端部は、仮想軸Kに沿って8個並んでいる。この8個の端部に対して、9個の磁場発生部31が誘導結合型アンテナ41の各端部と交互に仮想軸Kに沿って設けられている。
上述したように、図2には、仮想軸Kに沿って配列された複数(図示4個)の誘導結合型アンテナ41が示されている。そして、誘導結合型アンテナ41の端部は、仮想軸Kに沿って8個並んでいる。この8個の端部に対して、9個の磁場発生部31が誘導結合型アンテナ41の各端部と交互に仮想軸Kに沿って設けられている。
図3は、磁場発生部31の概略構成を模式的に示す図である。図3では、誘導結合型アンテナ41の両端部の間に設けられた磁場発生部31が、誘導結合型アンテナ41とともに仮想軸Kを含む鉛直面(XZ平面)で切断された断面が示されている。
図3に示されるように、磁場発生部31は、天板11の上方に設けられている。磁場発生部31は、透磁鋼などにより構成されたヨーク35と、コイル36とを備える電磁石である。ヨーク35は、円盤状の基部32と、基部32の下面の中央部分から天板11へ向けて下側に突設された円柱部33と、基部32の下面の周縁部から天板11へ向けて突設された円筒部34とを備えている。コイル36は、円柱部33の周囲に巻き回されている。
天板11は、例えば、アルミニウムにより構成されており、ヨーク35のうち天板11側の部分には、基部32と円柱部33とに囲まれた開口が形成されている。電流供給部83(図4)からコイル36に電流を供給することにより、例えば、円柱部33をN極、円筒部34をS極とする放射状の磁場37が処理空間Vに形成される。この磁場は、図3に示されるように、チャンバー1内の処理空間Vに及ぶ。
処理空間Vに磁場が形成されると、処理空間Vに発生しているプラズマは、当該磁場によって引き寄せられる。従って、例えば、磁場発生部31を、天板11のうち処理空間Vのプラズマ密度が低い部分に対向する部分の上面側に設けて、磁場を発生させることによって、処理空間Vのプラズマを均一化できる。チャンバー1の天板11を窪ませて、その部分に磁場発生部31を配置しても良い。この場合には、磁場発生部31が発生させる磁場が、チャンバー1内により入り込み易くなるので、プラズマをより引き寄せやすくなる。磁場発生部31の配置等については、後述する。
<仕切部材5>
仕切部材5は、搬送経路Y1の方向に沿ってチャンバー1内に配設された少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41に対して搬送経路Y1の上流側と下流側とにそれぞれ設けられている。仕切部材5は、チャンバー1内の処理空間V(より詳細には、処理空間Vのうチャンバー1の天板11側の一部の空間)を、仕切部材5に対して搬送経路Y1の上流側の空間と下流側の空間とに仕切る部材である。
仕切部材5は、搬送経路Y1の方向に沿ってチャンバー1内に配設された少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41に対して搬送経路Y1の上流側と下流側とにそれぞれ設けられている。仕切部材5は、チャンバー1内の処理空間V(より詳細には、処理空間Vのうチャンバー1の天板11側の一部の空間)を、仕切部材5に対して搬送経路Y1の上流側の空間と下流側の空間とに仕切る部材である。
仕切部材5は、チャンバー1の天板11から下方向(−Z方向)に突設され、搬送経路Y1と交差する面、より好ましくは、搬送経路Y1と直交する面に沿って扁平な形状の部材である。仕切部材5、誘電体により構成されている。キャリア90の上面と仕切部材5の下端との間には、基板9が通過できる隙間が設けられている。
処理空間Vに発生したプラズマは、処理空間Vのうち誘導結合型アンテナ41の上流側と下流側とに互いに対向して設けられた一対の仕切部材5によって規定される空間に滞留し、当該空間のプラズマ密度が高くなる。なお、誘導結合型アンテナ41が仮想軸Kに沿って複数設けられている場合には、各誘導結合型アンテナ41に対応する各仕切部材5を設けてもよいが、各誘導結合型アンテナ41のそれぞれに対して仮想軸Kの方向に延在する1つの仕切部材5が設けられてもよい。この場合には、処理空間Vがより確実に仕切られるので、プラズマ密度がより高くなる。
<ガス供給部6およびガス導入部61>
ガス供給部6は、プラズマCVD装置100の目的に応じて定められたガス、例えば処理ガスとしての原料ガス(具体的には、例えばシラン(SiH4)、アンモニア(NH3))と、例えば添加ガス(具体的には、例えばアルゴン(Ar)、酸素(O2)、水素(H2)あるいはこれらの混合ガス)を、ガス導入部61を介して処理空間Vに供給する。ガス供給部6は、具体的には、例えば、ガス供給源611と、一端がガス供給源611と接続された導入配管612を備える。
ガス供給部6は、プラズマCVD装置100の目的に応じて定められたガス、例えば処理ガスとしての原料ガス(具体的には、例えばシラン(SiH4)、アンモニア(NH3))と、例えば添加ガス(具体的には、例えばアルゴン(Ar)、酸素(O2)、水素(H2)あるいはこれらの混合ガス)を、ガス導入部61を介して処理空間Vに供給する。ガス供給部6は、具体的には、例えば、ガス供給源611と、一端がガス供給源611と接続された導入配管612を備える。
処理空間Vには、搬送経路Y1方向に沿って誘導結合型アンテナ41を挟んで互いに対向する仕切部材5によって規定される空間が形成されており、各空間には、パイプ状のガス導入部材62が、導入配管612と処理空間Vとを連通して設けられている。各ガス導入部材62は、ガス導入部61をなしている。
ガス供給部6の導入配管612の他端は、経路途中で分岐して、ガス導入部61の各ガス導入部材62と接続されている。また、導入配管612の経路途中には、供給バルブ613が介挿されている。供給バルブ613は、導入配管612を流れるガスの流量を自動調整できるバルブであることが好ましく、具体的には、例えば、マスフローコントローラ等を含んで構成することが好ましい。この構成において、供給バルブ613が開放されると、ガス供給源611から供給されるガスが、ガス導入部61に供給され、ガス導入部61の各ガス導入部材62から処理空間Vに導入される。
ガス導入部61から、どのような種類のガスを、どれくらいの流量で導入させるかは、例えば、基板9に形成するべき薄膜の種類、処理条件、処理内容等に応じて適宜選択される。すなわち、供給バルブ613は、制御部8と電気的に接続されており、制御部8が、オペレータから指定された値等に基づいてこれらを制御して、オペレータが所望する種類のガスを、オペレータが所望する流量で、ガス導入部61から処理空間Vに導入させる。
<排気部7>
再び図1を参照する。排気部7は、高真空排気系であり、具体的には、例えば、それぞれ図示省略の真空ポンプと、排気配管と、排気バルブと備える。排気配管は、一端が真空ポンプに接続され、他端が処理空間Vに連通接続される。また、排気バルブは、排気配管の経路途中に設けられる。排気バルブは、具体的には、排気配管を流れるガスの流量を自動調整できるバルブである。この構成において、真空ポンプが作動された状態で、排気バルブが開放されると、処理空間Vが排気され、マスフローコントローラーと協働して処理空間Vを所定のプロセス圧に保つように制御される。
再び図1を参照する。排気部7は、高真空排気系であり、具体的には、例えば、それぞれ図示省略の真空ポンプと、排気配管と、排気バルブと備える。排気配管は、一端が真空ポンプに接続され、他端が処理空間Vに連通接続される。また、排気バルブは、排気配管の経路途中に設けられる。排気バルブは、具体的には、排気配管を流れるガスの流量を自動調整できるバルブである。この構成において、真空ポンプが作動された状態で、排気バルブが開放されると、処理空間Vが排気され、マスフローコントローラーと協働して処理空間Vを所定のプロセス圧に保つように制御される。
<制御部8>
制御部8は、プラズマCVD装置100が備える各構成要素と電気的に接続され、これら各要素を制御する。制御部8は、具体的には、例えば、各種演算処理を行うCPU、プログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部等がバスなどにより互いに接続された、一般的なFAコンピュータにより構成される。また、制御部8は、各種表示を行うディスプレイ、キーボードおよびマウスなどで構成される入力部等と接続されている。プラズマCVD装置100においては、制御部8の制御下で、基板9に対して定められた処理が実行される。
制御部8は、プラズマCVD装置100が備える各構成要素と電気的に接続され、これら各要素を制御する。制御部8は、具体的には、例えば、各種演算処理を行うCPU、プログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部等がバスなどにより互いに接続された、一般的なFAコンピュータにより構成される。また、制御部8は、各種表示を行うディスプレイ、キーボードおよびマウスなどで構成される入力部等と接続されている。プラズマCVD装置100においては、制御部8の制御下で、基板9に対して定められた処理が実行される。
<2.磁場発生部31に供給される電流の制御について>
図4は、図2の磁場発生部31に供給される電流の制御系を説明するための図である。図4に示されるように、プラズマCVD装置100は、各磁場発生部31のコイル36に電流を供給する電流供給部83を備えている。電流供給部83は、各磁場発生部31に対して独立して設けられている各DCアンプ82と、各DCアンプ82と電気的に接続された各D/A変換回路81とを備えている。また、制御部8は、電流供給部83のうち各D/A変換回路81とそれぞれ電気的に接続されている。なお、各DCアンプ82と、対応する各磁場発生部31とを電気的に接続する信号線のうち、3本の線のみが示されている。
図4は、図2の磁場発生部31に供給される電流の制御系を説明するための図である。図4に示されるように、プラズマCVD装置100は、各磁場発生部31のコイル36に電流を供給する電流供給部83を備えている。電流供給部83は、各磁場発生部31に対して独立して設けられている各DCアンプ82と、各DCアンプ82と電気的に接続された各D/A変換回路81とを備えている。また、制御部8は、電流供給部83のうち各D/A変換回路81とそれぞれ電気的に接続されている。なお、各DCアンプ82と、対応する各磁場発生部31とを電気的に接続する信号線のうち、3本の線のみが示されている。
制御部8は、各磁場発生部31のコイル36に供給される電流を制御するための制御値信号を、各D/A変換回路81に供給する。各D/A変換回路81は、制御部8から供給された制御値信号をアナログ制御信号に変換して、対応する各DCアンプ82に供給する。各DCアンプ82は、供給されたアナログ制御信号を制御電流に変換して、対応する各磁場発生部31の各コイル36に供給する。この構成によって、制御部8は、各磁場発生部31が発生する磁場を、各磁場発生部31ごとに独立して制御することができる。
また、図4に示されるように、各誘導結合型アンテナ41の一端は、各マッチングボックス43を介して、各高周波電源44に接続されている。高周波電源44およびマッチングボックス43のそれぞれの個数は、誘導結合型アンテナ41の個数と同数である。すなわち、各誘導結合型アンテナ41ごとに各高周波電源44と各マッチングボックス43とが設けられている。図4では、視認性を高めるために、各マッチングボックス43、各高周波電源44のうち1つのマッチングボックス43、高周波電源44のみを表示している。
<3.磁場とプラズマの強度分布との関係について>
図5は、磁場とプラズマの強度分布との関係を、図2の各磁場発生部31を、例として、説明するための図である。図5には、図2に示された複数(4個)の誘導結合型アンテナ41と複数(9個)の磁場発生部31とのアレイを、当該アレイの配列方向、すなわち、仮想軸Kを通る鉛直面(XZ平面)で切断した断面図が示されている。また、図5には、処理空間Vのうち仮想軸K(図2)の下方部分におけるプラズマの強度分布が、仮想軸K上の各位置と、処理空間Vのうち当該各位置の下方部分のプラズマの強度との関係を示すグラフG1、G2により示されている。グラフG1は、磁場発生部31が処理空間Vに磁場を形成していないときのグラフであり、グラフG2は、磁場発生部31のコイル36に電流が供給され、図3に示されるように、処理空間V内に及ぶ磁場が発生しているときのグラフである。各グラフの横軸は、仮想軸K方向の位置であり、縦軸は、プラズマの強度である。断面図の仮想軸K方向のスケールと、各グラフの横軸のスケールとは同じである。
図5は、磁場とプラズマの強度分布との関係を、図2の各磁場発生部31を、例として、説明するための図である。図5には、図2に示された複数(4個)の誘導結合型アンテナ41と複数(9個)の磁場発生部31とのアレイを、当該アレイの配列方向、すなわち、仮想軸Kを通る鉛直面(XZ平面)で切断した断面図が示されている。また、図5には、処理空間Vのうち仮想軸K(図2)の下方部分におけるプラズマの強度分布が、仮想軸K上の各位置と、処理空間Vのうち当該各位置の下方部分のプラズマの強度との関係を示すグラフG1、G2により示されている。グラフG1は、磁場発生部31が処理空間Vに磁場を形成していないときのグラフであり、グラフG2は、磁場発生部31のコイル36に電流が供給され、図3に示されるように、処理空間V内に及ぶ磁場が発生しているときのグラフである。各グラフの横軸は、仮想軸K方向の位置であり、縦軸は、プラズマの強度である。断面図の仮想軸K方向のスケールと、各グラフの横軸のスケールとは同じである。
一例として、誘導結合型アンテナ41の間隔が10PaのArに対して最適化されている場合、別の条件、例えば、5PaのN2が処理空間Vに導入されている場合には、一列に配列された複数の誘導結合型アンテナ41により処理空間Vに生成されたプラズマは、グラフG1に示されるように、互いに隣り合う誘導結合型アンテナ41の間の空間において、強度が低下する。これは、隣り合う誘導結合型アンテナ41の間隔がこのプロセス条件では広いことが原因となっている。また、処理空間Vのうち、複数の誘導結合型アンテナ41の両端(+X側の端と、−X側の端)の誘導結合型アンテナ41のさらに外側(+X側と、−X側)の空間においても、プラズマ強度が低下している。より詳細には、当該空間のプラズマ強度は、隣り合う誘導結合型アンテナ41の間の空間のプラズマ強度よりも大きく低下している。
なお、検討の結果、特に、高ガス圧条件で、隣り合う誘導結合型アンテナ41間のプラズマ強度がグラフG1の場合とは、逆に、跳ね上がる現象も確認されている。この現象は、高精度成膜の隘路となっているが、互いに隣り合う誘導結合型アンテナ41間で高周波電力の位相を変えても解消されない。なお、実験の結果、位相差0°、180°である場合よりも、位相差が90°、270°である場合の方が、プラズマ強度分布が変動する現象が顕著に現れる。この現象は、電磁波、磁界起因によるものではなく、プラズマ自体の挙動に起因する現象と推測される。
グラフG1に示されるように、プラズマ強度分布が不均一な状態で、各磁場発生部31のコイル36に通電すれば、磁場発生部31が磁場を発生させ、この磁場は、処理空間Vに及ぶ(入り込む)。発生した磁場によって、処理空間Vのプラズマが引き寄せられる結果、磁場の発生前にプラズマ強度が小さかった空間のプラズマ強度が大きくなる。これにより、グラフG2に示されるように、処理空間Vのプラズマの強度分布は、磁場が形成されない場合と比べて均一化される。なお、チャンバー1の天板11は冷却系(図省略)により、80℃以下に保たれているので、各磁場発生部31は、著しく高温となるとこはなく、磁性が失われることがない。なお、磁場発生部31として、永久磁石が採用されたとしても、例えば、最も処理頻度が高いプロセス条件に応じた磁場を形成する磁石を用いることにより、プラズマ密度を均一化できるので、本発明の機能を損なうものではない。磁場発生部31として電磁石が用いられれば、プロセス条件が変更される場合に、永久磁石が採用される場合に比べて、プロセス条件に対応して予め最適化され制御部8に記憶された電磁石の制御電流値を呼び出して用いることにより、速やかにプラズマ強度分布をより均一に調整することができ、これより磁場発生部31として、より好ましくは、電磁石が採用される。
<4.磁場発生部31の配置について>
図2に示されるように、仮想軸Kに沿ってチャンバー1内に一列に配列された4個の誘導結合型アンテナ41のうち、仮想軸Kに沿って両端部分にある2つの誘導結合型アンテナ41に対して、仮想軸Kに沿って外側の2つの部分に磁場発生部31がそれぞれ設けられている。換言すれば、各誘導結合型アンテナ41の各々の両端部のうち他の誘導結合型アンテナと隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側に磁場発生部31がそれぞれ設けられている。そして、磁場発生部31は、処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる。当該少なくとも一部の空間は、仮想軸Kに沿って配設された少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41の両端部のうち他の誘導結合型アンテナ41と隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側の空間を含む空間である。当該空間、すなわち処理空間Vのうち仮想軸Kに沿って配列された複数の誘導結合型アンテナ41の両端の誘導結合型アンテナ41の外側の部分は、上述したように、プラズマ強度が低下するが、天板11のうち当該部分に対向する部分の上面側に磁場発生部31を配設して磁場を生成すれば、当該部分のプラズマ強度を高めて、チャンバー1内のプラズマを均一化できる。なお、搬送経路Lに沿って、配列された誘導結合型アンテナ41が1つである場合は、仮想軸Kに沿って誘導結合型アンテナ41の両端部の外側に、磁場発生部31をそれぞれ設ければよい。
図2に示されるように、仮想軸Kに沿ってチャンバー1内に一列に配列された4個の誘導結合型アンテナ41のうち、仮想軸Kに沿って両端部分にある2つの誘導結合型アンテナ41に対して、仮想軸Kに沿って外側の2つの部分に磁場発生部31がそれぞれ設けられている。換言すれば、各誘導結合型アンテナ41の各々の両端部のうち他の誘導結合型アンテナと隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側に磁場発生部31がそれぞれ設けられている。そして、磁場発生部31は、処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる。当該少なくとも一部の空間は、仮想軸Kに沿って配設された少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41の両端部のうち他の誘導結合型アンテナ41と隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側の空間を含む空間である。当該空間、すなわち処理空間Vのうち仮想軸Kに沿って配列された複数の誘導結合型アンテナ41の両端の誘導結合型アンテナ41の外側の部分は、上述したように、プラズマ強度が低下するが、天板11のうち当該部分に対向する部分の上面側に磁場発生部31を配設して磁場を生成すれば、当該部分のプラズマ強度を高めて、チャンバー1内のプラズマを均一化できる。なお、搬送経路Lに沿って、配列された誘導結合型アンテナ41が1つである場合は、仮想軸Kに沿って誘導結合型アンテナ41の両端部の外側に、磁場発生部31をそれぞれ設ければよい。
また、図2に示されるように、仮想軸Kに沿って配列された各誘導結合型アンテナ41の両端部の間、より正確には、天板11のうち当該両端部の間の部分に対向する部分の上面にも磁場発生部31が設けられている。誘導結合型アンテナ41が1つである場合も磁場発生部31が同様に設けられる。磁場発生部31は、処理空間Vの少なくとも一部の空間に磁場を発生させる。当該少なくとも一部の空間は、仮想軸Kに沿って配設された少なくとも1つの誘導結合型アンテナの両端部分の間の空間を含む空間である。例えば、誘導結合型アンテナ41の両端部の外側に磁場発生部31が設けられている場合において、両端部の間に磁場発生部31を設ければ、処理空間Vのうち当該両端部の外側だけでなく、当該間の空間にもプラズマを引き寄せることが出来るので、プラズマ強度をより均一化できる。
また、図2に示されるように、仮想軸Kに沿って配列された複数の誘導結合型アンテナ41のうち互いに隣り合う誘導結合型アンテナ41同士の間に、磁場発生部31が設けられてもよい。磁場発生部31は、処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる。当該少なくも一部の空間は、仮想軸Kに沿って配設された複数の誘導結合型アンテナ41のうち隣り合う誘導結合型アンテナ41の間の空間を含む空間である。当該空間、すなわち、処理空間Vのうち当該隣り合う誘導結合型アンテナ41同士の間の部分に対応した部分は、プラズマ強度が大きく低下するが、当該間の部分に磁場発生部31が設けられれば、プラズマ強度を強くできる。
なお、図2の例では、誘導結合型アンテナ41の両端部を結ぶ線分Lと仮想軸Kとが平行になっている(すなわち、複数の誘導結合型アンテナ41の各々が、その配列方向と平行な姿勢で配置されている)場合が例示されているが、線分Lと仮想軸Kとは必ずしも平行でなくともよい。
図6は、仮想軸に沿って配列された誘導結合型アンテナと磁場発生部との配置の他の例を説明するための図である。図6の例では、線分Lが仮想軸Kに対して斜めになるように、各誘導結合型アンテナ41が配設されている。これにより、隣り合う誘導結合型アンテナ41同士の間隔が広くなるので、より大径の磁場発生部31を設けることができる。従って、チャンバー1内のプラズマをより均一化できる。
また、線分Lと仮想軸Kとがなす角度は、0°以上であってもよい。例えば、線分Lと仮想軸Kとは、直交していてもよい。この場合、各誘導結合アンテナ41が、その配列方向と直交する姿勢で配置されることになる。
以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、チャンバー1内に設けられた巻き数が一周未満の誘導結合型アンテナ41に高周波電力を供給して高密度でプラズマ電位の低いプラズマを発生させることができるので、基板9を高速で搬送しつつ、プラズマを用いた処理を行える。従って、例えば、チャンバー1の搬送経路Y1に沿った両端部に、真空排気可能なロードロック室とアンロードロック室とをゲートを介して接続することなどによって、チャンバー1内を大気解放することなく、基板9の搬入、搬出を可能とすれば、基板9の搬入、プラズマを用いた処理、および搬出からなる一連の処理を、複数の基板9に対して、連続的に高速で行うことができる。これにより、プラズマCVD装置のスループットを向上できる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、搬送経路Y1に沿ってチャンバー1内に配設された誘導結合型アンテナ41に対して搬送経路Y1の上流側と下流側とに、チャンバー1内の処理空間Vを搬送経路Y1の上流側の空間と下流側の空間とに仕切る仕切部材5をそれぞれ備える。発生したプラズマは、誘導結合型アンテナ41の上流側と下流側とに互いに対向して設けられた一対の仕切部材5によって規定される処理空間に滞留し、当該空間のプラズマ密度が高くなる。従って、プラズマを用いた基板の処理効率を向上できる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、複数の誘導結合型アンテナ41の各々の両端部を結ぶ線分Lの中心点Cが搬送経路Y1の方向と交差する定められた仮想軸K上に配置されることによって、複数の誘導結合型アンテナ41が仮想軸Kに沿って一列に配列されている。各誘導結合型アンテナ41が発生させたプラズマが重なることによって、仮想軸K方向に長い、高密度のプラズマを生成できるので、仮想軸K方向に長い基板であっても処理効率を向上できる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、仮想軸Kに沿って配設された複数の誘導結合型アンテナ41の各々の両端部が、仮想軸K上に配置されている。これにより、両端部が仮想軸K上に配置されない場合に比べて、隣り合う誘導結合型アンテナ41同士の間隔が狭くなるので、重なり合いによってプラズマがより高密度化される。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、チャンバー1内の処理空間Vに磁場を発生させる少なくとも1つの磁場発生部31をさらに備える。プラズマは、磁場によって引き寄せられるので、処理空間Vのうちプラズマ密度が低い部分に磁場が発生するように磁場発生部31を設けることによって、チャンバー1内のプラズマを均一化することができる。これにより、例えば、成膜される膜厚の制御等を高精度化できるなど、処理精度を高めることができる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、チャンバー1内の処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備えている。当該少なくとも一部の空間は、仮想軸Kに沿ってチャンバー1内に一列に配列された少なくとも1つの誘導結合型アンテナ41の両端部のうち他の誘導結合型アンテナ41と隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側の空間を含む空間である。この空間はプラズマ強度が弱い空間であるが、この空間に磁場が発生しプラズマが引き寄せられるので、この空間のプラズマ強度を高めて、チャンバー1内のプラズマを均一化できる。また、誘導結合型アンテナの基本設計と大きく異なるプロセス条件では、磁場制御を伴わない場合、この空間は、プラズマ強度分布の変動が大きくなり、成膜均一性が高い処理に利用することが困難な場合もあるが、磁場制御を伴うとプラズマ強度分布を均一に補正して種々のプロセス条件に於いても均一な成膜処理を実現することが可能となる。従って、より少ない数の誘導結合型アンテナで大きな基板を成膜することができ、プラズマCVD装置の小型化や、少ない電力で大型の基板を成膜する省エネルギー化を進めることもできる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、チャンバー1内の処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備えている。当該少なくとも一部の空間は、誘導結合型アンテナの両端部の間の空間を含む空間である。従って、処理空間Vのうち誘導結合型アンテナ41の両端部の外側の空間に磁場が形成されている場合であっても、誘導結合型アンテナの両端部の間の空間にさらに磁場を発生させることによりチャンバー1内のプラズマを均一化できる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、チャンバー1内の処理空間Vのうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備えている。当該少なくとも一部の空間は、仮想軸Kに沿ってチャンバー1内に一列に配列された複数の誘導結合型アンテナ41のうち隣り合う誘導結合型アンテナ41の間の空間を含む空間である。この空間はプラズマ強度が弱い空間であるが、この空間に磁場が発生しプラズマが引き寄せられるので、この空間のプラズマ強度を高めて、チャンバー1内のプラズマを均一化できる。さらに、この空間に磁場を形成すれば、磁場が形成されない場合に比べて、隣り合う誘導結合型アンテナ41の間隔をより広く設定することができるので、より少ない個数の誘導結合型アンテナ41を採用することができ、装置の省エネルギー化に有用となる。
また、以上のような本実施形態に係るプラズマCVD装置によれば、磁場発生部31は電磁石であり、磁場発生部31のコイルに電流を変更可能に供給する電流供給部83と、電流供給部83が供給する電流を制御する制御部8とをさらに備える。これにより、磁場発生部31が設けられる場所のプラズマ強度に応じて、磁場を調整できるので、チャンバー1内のプラズマをより均一化できる。さらに、ガス種類、分圧などのプロセス条件が変更されて、プラズマ強度分布が変動した場合でも、磁場を調整することでプラズマ強度分布が低い部分に適度な強度にプラズマを引き寄せることができる。これにより、多様なプロセスに対し、柔軟、かつ、速やかに均一なプラズマ強度分布を実現することが可能となる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 プラズマCVD装置
1 チャンバー
2 保持搬送部
41 誘導結合型アンテナ
44 高周波電源
45 高周波電力供給部
61 ガス導入部
62 ガス導入部材
K 仮想軸
1 チャンバー
2 保持搬送部
41 誘導結合型アンテナ
44 高周波電源
45 高周波電力供給部
61 ガス導入部
62 ガス導入部材
K 仮想軸
Claims (9)
- チャンバーと、
前記チャンバー内において、処理対象となる基板を保持し搬送経路に沿って相対的に搬送する保持搬送部と、
前記搬送経路に対向して前記チャンバー内に設けられた、巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナと、
前記少なくとも1つの誘導結合型アンテナに高周波電力を供給する高周波電力供給部と、
前記チャンバー内に定められたガスを導入するガス導入部と、
を備え、
前記ガス導入部から前記チャンバー内に前記定められたガスが導入されるとともに、前記少なくとも1つの誘導結合型アンテナに前記高周波電力供給部から高周波電力を供給してプラズマを発生させた状態で、前記保持搬送部によって前記基板を前記搬送経路に沿って搬送する、プラズマCVD装置。 - 請求項1に記載のプラズマCVD装置であって、
前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向に沿って前記チャンバー内に配設された巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、
当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナに対して搬送経路の上流側と下流側とに、前記チャンバー内の処理空間を前記搬送経路の上流側の空間と下流側の空間とに仕切る仕切部材をそれぞれ備える、プラズマCVD装置。 - 請求項1または請求項2に記載のプラズマCVD装置であって、
前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の複数の誘導結合型アンテナを備え、
当該複数の誘導結合型アンテナの各々の両端部を結ぶ線分の中心点が前記仮想軸上に配置されることによって、当該複数の誘導結合型アンテナが前記仮想軸に沿って一列に配列されている、プラズマCVD装置。 - 請求項3に記載のプラズマCVD装置であって、
前記仮想軸に沿って配設された複数の誘導結合型アンテナの各々の両端部が、前記仮想軸上に配置されている、プラズマCVD装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載のプラズマCVD装置であって、
前記チャンバー内の処理空間に磁場を発生させる少なくとも1つの磁場発生部をさらに備える、プラズマCVD装置。 - 請求項5に記載のプラズマCVD装置であって、
前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、
前記チャンバー内の処理空間のうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、
当該少なくとも一部の空間は、当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナの両端部のうち他の誘導結合型アンテナと隣り合わない一方の端部に対して他方の端部と反対側の空間を含む空間である、プラズマCVD装置。 - 請求項5または請求項6に記載のプラズマCVD装置であって、
前記搬送経路に対向して前記チャンバー内に設けられた、巻き数が一周未満の少なくとも1つの誘導結合型アンテナを備えるとともに、
前記チャンバー内の処理空間の少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、
当該少なくとも一部の空間は、当該少なくとも1つの誘導結合型アンテナの両端部分の間の空間を含む空間である、プラズマCVD装置。 - 請求項5から請求項7の何れか1つの請求項に記載のプラズマCVD装置であって、
前記搬送経路に対向するとともに、前記搬送経路の方向と交差する定められた仮想軸に沿って前記チャンバー内に一列に配列された巻き数が一周未満の複数の誘導結合型アンテナを備えるとともに、
前記チャンバー内の処理空間のうち少なくとも一部の空間に磁場を発生させる磁場発生部を備え、
当該少なくも一部の空間は、当該複数の誘導結合型アンテナのうち隣り合う誘導結合型アンテナの間の空間を含む空間である、プラズマCVD装置。 - 請求項5から請求項8の何れか1つの請求項に記載のプラズマCVD装置であって、
前記少なくとも1つの磁場発生部は電磁石であり、
前記少なくとも1つの磁場発生部のコイルに電流を変更可能に供給する電流供給部と、
当該電流供給部が供給する電流を制御する制御部と、
をさらに備える、プラズマCVD装置。
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