JP2015074707A - 研磨組成物、該研磨組成物の製造方法及び研磨方法 - Google Patents

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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

【課題】CMP技術において、酸化ケイ素系絶縁膜を完全に除去できるようにオーバーポリッシュ時間を長く設定しても、半導体基板の平坦性の悪化を抑制できる研磨組成物及び研磨方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る研磨組成物は、(A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有し、該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とが該(D)分散媒体に分散させられた後、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加されてなるものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、被研磨膜が形成された半導体基板、特に酸化ケイ素系の絶縁膜が形成された半導体基板の研磨に使用される研磨組成物、該研磨組成物の製造方法及び研磨方法に関する。
近年、半導体デバイスの高密度化及び微細化が進むにつれて、半導体デバイスの加工技術の重要性が増している。その一つである化学機械研磨(CMP、Chemical Mechanical Planarization、又はChemical Mechanical Polishing)技術は、半導体素子の製造工程において、シャロートレンチアイソレーション(Shallow Trench Isolation)の形成、プリメタル絶縁膜や層間絶縁膜(ILD)の平坦化処理などに必須の技術となっている。
一般にCMP工程では、酸化ケイ素系絶縁膜などの被研磨膜が形成された半導体基板をヘッドと呼ばれる治具に保持させ、当該被研磨膜にプラテンと呼ばれる治具に貼った研磨パッドを押し当てて加圧し、被研磨膜と研磨パッドとの間に研磨剤を供給しながら、半導体基板と研磨パッドとを相対的に動かすことで研磨する。
CMP工程用の研磨剤に適用できる研磨組成物としては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、酸化セリウム、酸化アルミニウムなどの砥粒を含む研磨組成物が多用されており、なかでも、酸化セリウムを含む砥粒を用いた研磨組成物は、砥粒濃度が低くても高速に酸化ケイ素系絶縁膜を研磨できることが知られている。また、研磨組成物に、カルボン酸基又はその塩を有する添加剤や硝酸アンモニウムなどの適切な添加剤をさらに加えることにより、半導体基板の平坦性や研磨選択性を改善できることが知られている(特許文献1参照)。
CMP工程では、研磨によりストッパー膜が露出した後、すぐに研磨を停止することができれば、理想的な平坦性を有する半導体基板を得ることができる。しかし、実際には半導体基板内の研磨速度が均一でないために、ストッパー膜が露出した後、すぐに研磨を停止すると、ストッパー膜上のある部分的では、研磨されない酸化ケイ素が残る確率が高くなる。このため、実用上は、ストッパー膜上の酸化膜を完全に除去するために、ストッパー膜が露出した後も研磨を続ける、いわゆるオーバーポリッシュが行われている。
近年、半導体基板の直径は大きくなる傾向にあり、直径450mmの半導体基板が開発されている。半導体基板の直径が大きくなる程、半導体面内において、研磨速度を均一にすることが困難になるため、オーバーポリッシュ時間を長く設定することが必要であった。
しかし、オーバーポリッシュ時間を長く設定した場合には、シャロートレンチ内の酸化膜を過研磨し、平坦性を悪化させるという問題もあった。
特開2012−109287公報
そこで、本発明は、半導体基板に形成された酸化ケイ素系絶縁膜を研磨するCMP技術において、シャロートレンチ内の酸化ケイ素系絶縁膜を残し、かつシャロートレンチ外の酸化ケイ素系絶縁膜を完全に除去できるようにオーバーポリッシュ時間を長く設定しても、半導体基板表面の平坦性の悪化を抑制できる研磨組成物、該研磨組成物の製造方法及び研磨方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、研磨組成物に酸化セリウムを含む砥粒を分散させることのできる酸成分を2種類以上配合し、酸成分の添加順序を設定することによって、上記の課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、
[1](A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有し、該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とが該(D)分散媒体に分散させられたマスターバッチに、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加されてなる研磨組成物、
[2]前記(A)酸化セリウムを含む砥粒と、前記(B)硝酸又は硝酸の塩とが前記(D)分散媒体に分散させられた後、前記(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加される前に前記(A)酸化セリウムを含む砥粒が粉砕されてなる[1]に記載の研磨組成物、
[3]前記(C)成分がポリアクリル酸及びポリアクリル酸アンモニウムの少なくとも
一種である[1]又は[2]に記載の研磨組成物、
[4]前記(A)酸化セリウムを含む砥粒の粒径(メディアン径、重量基準、D50)が0.05μm以上0.5μm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨組成物、
[5]前記(A)酸化セリウムを含む砥粒が研磨組成物全量に対して0.1質量%以上1.0質量%以下含まれ、該(B)成分が該(A)酸化セリウムを含む砥粒100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下含まれ、前記(C)成分が研磨組成物全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下含まれる[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨組成物、
[6](A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有する研磨組成物の製造方法であって、該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とを該(D)分散媒体に分散してマスターバッチを作製した後に、該マスターバッチに(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩を添加する研磨組成物の製造方法、
[7]前記(A)酸化セリウムを含む砥粒と、前記(B)硝酸又は硝酸の塩とを前記(D)分散媒体に分散した後、前記(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加される前に前記(A)酸化セリウムを含む砥粒を粉砕する請求項6に記載の研磨組成物の製造方法、
[8][1]〜[5]のいずれかに記載の研磨組成物で半導体基板を研磨する研磨方法、
[9]複数の分散液を用いて複数工程に分けて半導体基板を研磨する多段研磨方法であって、2段目以降の研磨工程において、[1]〜[5]のいずれかに記載の研磨組成物を使用する[8]の研磨方法、
を提供する。
本発明によれば、半導体基板に形成された酸化ケイ素系絶縁膜を研磨するCMP技術において、シャロートレンチ内の酸化ケイ素系絶縁膜を残し、かつシャロートレンチ外の酸化ケイ素系絶縁膜を完全に除去できるようにオーバーポリッシュ時間を長く設定しても、半導体基板の平坦性の悪化を抑制できる研磨組成物及び研磨方法を提供することができる。
本発明の実施例において使用した研磨試験用パターンウエハの構成を説明する断面図である。 本発明の実施例において使用した研磨試験用酸化ケイ素膜ブランケットウエハの構成を説明する断面図である。 本発明の実施例において使用した研磨試験用窒化ケイ素膜ブランケットウエハの構成を説明する断面図である。 研磨組成物I〜IVのゼータ電位を、硝酸とアンモニアでpHを変えながら測定した結果を示す図である。
[研磨組成物]
本発明の実施形態に係る研磨組成物は、(A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有し、該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とが該(D)分散媒体に分散させられた後に、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加されたものである。
本実施形態では、(A)酸化セリウムを含む砥粒と(B)硝酸又は硝酸の塩とが(D)分散媒体に分散されたものをマスターバッチと呼ぶ。また、本実施形態では、マスターバッチに、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩を添加したものを研磨組成物と呼ぶ。研磨組成物には、必要に応じて、(A)成分,(B)成分及び(C)成分以外の成分が添加されていてもよい。
[(A)酸化セリウムを含む砥粒]
半導体基板の研磨に使用する観点から、(A)成分としての砥粒は、酸化セリウムを99質量%以上、さらに好ましくは99.9質量%以上含むことが好ましい。
砥粒の粒径が大きいと、研磨速度を速めて研磨をすることができるが、半導体基板の傷(スクラッチともいう)が多くなる。また、砥粒の粒径が小さいと、研磨速度が遅くなるが、半導体基板のスクラッチを少なくすることができる。この観点から、(A)酸化セリウムを含む砥粒の粒径(メディアン径、重量基準、D50)は、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。砥粒の粒径は、研磨目的に応じて決定することができる。なお、本実施形態で規定する粒径は、レーザー回析散乱法により測定されるものである。
さらに、半導体基板のスクラッチを少なくする観点から(A)酸化セリウムを含む砥粒は、研磨組成物全量に対して0.1質量%以上1.0質量%以下含まれることが好ましい。好ましくは、0.2質量%以上0.7質量%以下、より好ましくは、0.2質量%以上0.6質量%以下であることが好ましい。研磨組成物中の(A)酸化セリウムを含む砥粒の濃度は、研磨速度、研磨速度均一性、半導体基板の平坦性、及び研磨の安定性等を考慮して決定することができる。
(A)酸化セリウムを含む砥粒の製造方法に特に限定はない。例えば、炭酸塩やシュウ酸塩を焼成する方法、硝酸セリウム水溶液等の水溶性セリウム塩にアンモニアなどを滴下して難溶性のセリウム化合物を沈降させて採取した後に焼成又はオートクレーブ等で高温高圧をかける方法などが挙げられる。一般的に焼成温度が高いと結晶が成長して砥粒の粒径が大きくなり、焼成温度が低いと砥粒の粒径が小さくなる。焼成温度、焼成時間、及び焼成方法は、研磨条件に応じて要求される粒径に応じて調整することが可能である。焼成には、各種工業用焼成炉、ロータリーキルン、内部の酸素濃度を調整可能な炉、圧力制御が可能な炉、還元雰囲気に設定可能な炉等が使用できる。
(A)酸化セリウムを含む砥粒は、粉砕により所望の粒径にしてもよい。(A)酸化セリウムを含む砥粒を粉砕する方法は、要求される粒径に粉砕できるものであればよい。(A)酸化セリウムを含む砥粒は、分散剤である(B)成分とともに(D)分散媒体に分散された状態で粉砕することが好ましい。例えば、湿式ビーズミル、乾式ボールミル、湿式ジェットミル、乾式ジェットミルが挙げられる。
粉砕後の砥粒が(D)分散媒体中において凝集し易い場合は、凝集粒を超音波照射や各種ホモジナイザーによって再分散させてもよい。
粉砕後の(A)酸化セリウムを含む砥粒の(D)分散媒体中における凝集性は、以下のように評価することができる。具体的には、一般のレーザー回析散乱法による粒度分布測定装置では、砥粒の濃度を0.1質量%以下に設定しなければ、測定不可能である。しかし、砥粒の濃度0.1質量%以下の分散液を調製する際に、脱イオン水のみで希釈すると、分散剤の濃度が薄まったり、pHが変化したりするために砥粒が凝集する場合がある。そこで、希釈の際、ヘキサメタリン酸ナトリウム又はポリアクリル酸アンモニウム等の分散剤を添加した後、超音波処理することが行われる。これにより、砥粒を凝集させずに粒径を測定することができる。
そこで、ヘキサメタリン酸ナトリウム又はポリアクリル酸アンモニウム等の分散剤を用いて分散処理して測定した粒径と、前記分散剤で分散処理せずに測定した粒径とを比較して、後者の粒径が大きい場合、砥粒の凝集が起こり易いものと判断する。
上記評価によって凝集し易いと判断された砥粒を用いてなる研磨組成物は、(D)分散媒体として脱イオン水を用いた場合に、半導体基板の表面にスクラッチを発生させる可能性がある。また、凝集し易い砥粒を用いてなる研磨組成物は、精度よく分級することが困難であり、収率が悪化したりする。このような不具合を防止するために、研磨組成物中において、砥粒を凝集し難くする処理を施すことが好ましい。
また、(A)酸化セリウムを含む砥粒は、粒度分布を調整して使用してもよい。粒度分布を調整する方法としては、粗粒分や微粒子を除去するフィルター法、静置分級法、及び遠心分離法等が挙げられ、これらを組み合わせてもよいし、同一操作を複数回行ってもよい。なお、異なる粒度分布を有する砥粒を混合して、粒度分布を広げてもよい。
また、研磨速度や研磨後の半導体基板の平坦性、研磨速度の均一性等は、研磨組成物のpHによっても変化するため、研磨条件や研磨目的によって、pHを適宜調整して使用することが好ましい。pHを調整する方法としては、酸、塩基、及び各種緩衝剤を添加する方法が挙げられる。これらは、組み合わせて使用されてもよい。
[(B)硝酸又は硝酸の塩]
(B)成分としての硝酸酸又は硝酸酸の塩は、(A)酸化セリウムを含む砥粒を(D)分散媒体中に分散させる分散剤として働く。
(B)成分の添加量は、(A)酸化セリウムを含む砥粒100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましい。(B)成分の添加量が0.01質量部以上であれば、(A)酸化セリウムを含む砥粒を安定して分散させることができる。また、(B)成分の添加量が5.0質量部以下であれば、研磨時のpH調整を行いやすい。
[(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩]
(C)成分としてのカルボン酸又はカルボン酸の塩は、窒化ケイ素膜と酸化ケイ素膜の研磨レートの比を制御するための添加剤、及び平坦性向上のための添加剤として働く。
(C)成分としてのカルボン酸又はカルボン酸の塩は、その添加量が多いと平坦性が高くなるが、研磨速度が低下したり、凝集し易くなったりする。また、添加量が少ないと研磨速度は速いが平坦性が悪化する。平坦性と研磨速度を両立させる観点から、(C)成分としてのカルボン酸又はカルボン酸の塩は、研磨組成物全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5.0質量%以下であることがより好ましい。
カルボン酸又はカルボン酸の塩は、(A)酸化セリウムを含む砥粒を分散させる能力がある酸又はそれらの塩であれば使用でき、例えば、酢酸、シュウ酸、クエン酸、りんご酸、酒石酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸又はそれらの塩が好ましく挙げられる。
上記カルボン酸のなかでも、特に、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸アンモニウムの少なくともいずれか一方が好ましく、半導体基板の平坦性を高める観点から、ポリアクリル酸アンモニウムやポリアクリル酸アンモニウムを含む共重合体好ましい。ポリアクリル酸アンモニウムの分子量に特に限定はなく、分子量分布の異なるものを併用することもできる。
ポリアクリル酸アンモニウム中のポリアクリル酸成分とアンモニア成分とは、完全に等モルである必要はなく、ポリアクリル酸成分が過剰になったものでも、アンモニア成分が過剰になったものでもよい。
[(D)分散媒体]
(D)成分としての分散媒体は、水系が一般的である。水系のなかでも半導体工程に適した脱イオン処理がされた高純度の脱イオン水を用いることが好ましい。また、(B)成分、(C)成分、及びその他添加剤の溶解を促進するために各種有機溶剤が必要最小限添加されてもよい。
[その他の添加剤]
微生物及び菌の発生や増加を抑制する目的で、抗菌剤又は殺菌剤を含んでいてもよい。これらはスラリーの安定性、研磨性能に影響を及ぼさない範囲で添加できる。
[研磨組成物の製造方法]
本発明に係る研磨組成物の製造方法は、(A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有する研磨組成物の製造方法であって、該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とを該(D)分散媒体に分散してマスターバッチを作製した後に、該マスターバッチに(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩を添加する。
<マスターバッチ>
本実施形態に係るマスターバッチは、(A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(D)分散媒体とを有し、(A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(D)分散媒体とを混ぜて得られる。マスターバッチ作製後に、(A)酸化セリウムを含む砥粒を粉砕し分散させることが好ましい。
この方法では、(A)酸化セリウムを含む砥粒が粉砕されるにつれて、好ましい(B)成分の添加量が変化する。このため、(B)成分を適量ずつ段階的に添加してもよいし、先ず(A)成分及び(B)成分の全量を(D)成分に添加し、次いで(A)成分の粉砕を行ってもよい。(B)成分を添加した後、マスターバッチのpHを調整してもよい。
(A)酸化セリウムを含む砥粒の表面に付着しなかった(B)成分は、MF膜(精密ろ過膜)等によって除去できる。この方法によって、(A)酸化セリウムを含む砥粒の表面に付着しなかった(B)成分の余剰分を除去することにより、マスターバッチの電気伝導度を低下することができる。マスターバッチは、高濃度の状態で、製造、移送及び保管されることが好ましい。そして研磨処理の直前に希釈されて、さらに必要に応じて添加剤を加えて使用されるのが一般的である。マスターバッチ中における(A)成分の濃度は、5〜50質量%が好ましい。マスターバッチの濃度が高くなると、一般に砥粒が凝集しやすく、再分散させるための撹拌時間が長くなる傾向がある。その観点からマスターバッチの濃度は5〜20質量%がより好ましい。
研磨組成物を調整する方法に特に限定はないが、例えば、タンク内でマスターバッチ、脱イオン水、及び添加剤を混合する方法、複数のタンクを用いてマスターバッチと添加剤とを別々に濃度調整し、研磨機への供給配管の中又はパッド上で混合させる方法、又はこれら両方を併用する方法等が挙げられる。濃度及び添加剤の添加量等を調整された研磨組成物は、混入物や凝集粒を取り除くため、研磨前にフィルターを通過させられてもよい。
<研磨組成物>
本発明に係る研磨組成物は、前記マスターバッチを作製した後に、該マスターバッチに(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩を添加して得られる。
[被研磨膜]
被研磨膜に特に限定はなく、(A)酸化セリウムを含む砥粒を含む研磨組成物によって研磨可能な材料であれば使用できる。この研磨組成物による研磨に有用な材料としては、酸化ケイ素を主成分とする材料が挙げられる。酸化ケイ素を主成分とする材料は、研磨速度が設定し易いため、(A)酸化セリウムを含む砥粒からなる研磨組成物を用いることにより高い平坦性が得られて好適である。
酸化ケイ素を主成分とする材料の種類としては、具体的に、熱酸化膜、プラズマTEOS(テトラエチルオルソシリケート)膜等が挙げられる。半導体製造において上記酸化膜を研磨する工程としてはSTI(Shallow Trench Isolation)作製工程、ILD(Inter Layer Dielectrics)作製工程などが挙げられる。
[研磨装置]
半導体基板を研磨する装置には、一般的な装置が適用できる。一例として、回転可能なプラテン上に貼付されたポリウレタン製のパッドに半導体基板を所定圧力で押し当てて、所定の回転数でプラテンを回転させながら、研磨組成物をパッド上に供給して研磨する装置がある。パッドの表面は、研磨性能を維持するために、研磨前又は研磨途中に、ダイヤモンドなどが取り付けられたコンディショナーと呼ばれるディスクにより適宜削られる。パッドの種類、パッドの溝の形状、溝深さ、半導体基板を押し当てる圧力、プラテンの回転数、研磨組成物の供給量、研磨時間、コンディショナーディスクの種類やコンディショニング条件等は、最適な平坦性が得られるように調整される。
使用される研磨装置の市販品として、アプライドマテリアル社のリフレクションシリーズ、荏原製作所のエフレックスシリーズなどCMP用の研磨機が挙げられる。
[研磨方法]
研磨方法には、1種類の研磨組成物を用いて研磨する1段研磨方法と、複数の研磨組成物を用い、さらに研磨条件を変えて研磨する多段研磨方法とがある。1段研磨方法は、研磨組成物の濃度及び研磨条件を設定するだけであるために、研磨を制御し易いという利点がある。多段研磨方法は、被研磨膜の膜厚が厚い場合に有効である。
本発明に係る研磨方法は、上述した研磨組成物で半導体を研磨するものである。具体的には、複数の分散液を用いて複数工程に分けて半導体基板を研磨する多段研磨方法であって、2段目以降の研磨工程において、上述した研磨組成物を使用する。
半導体基板の平坦性を高めるため、或いは、ストッパー膜の研磨速度を低下させるために、砥粒分散液に添加剤を添加すると、研磨速度は低下する。このため、多段研磨方法では、1段目の研磨工程において、添加剤を添加しない砥粒分散液、又は酸化セリウム濃度を高く設定した砥粒分散液を使用し、2段目以降の研磨工程において、添加剤を添加した研磨組成物を使用することが行われる。
これにより、1段目の研磨工程では、研磨速度を上げて被研磨膜厚の半分以上を除去することができ、2段目以降の研磨工程では、被研磨膜を完全に除去するとともに平坦性を高めることができる。このため、研磨時間の短縮と平坦性の実現とを両立できる。さらに、被研磨膜の膜厚や要求される平坦性に応じて、砥粒分散液の組成及び濃度や、研磨条件を変えて3段階以上に分けて研磨してもよい。1台の研磨機で2段以上の研磨を行う場合は、各段階の研磨時間は、同一に設定することが好ましい。
本実施形態に係る研磨組成物を用いて得られた砥粒分散液を使ってCMP工程が行われた後、各種メモリ、ロジック、センサーなど各種半導体デバイスが製造される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[スラリーAの作製]
高純度の炭酸セリウムを580℃で8時間焼成して酸化セリウムを得た。X線回折によって酸化セリウムであることを確認した。また、この結晶の粒径をSherrer法で測定したところ12nm(装置 PANalytical社製、解析ソフト X‘Pert、MPD、Sherrer定数を0.9とした)であり、一点法によるBET比表面積は66m2/gであった。続いて、第2表に示す配合比率で酸化セリウムと、脱イオン水と、分散剤である硝酸とを混合してマスターバッチのスラリーを得て、このスラリーをビーズミルにより湿式粉砕を行った。分散剤は、粉砕前にその一部を添加し、酸化セリウムの粒径が特定の値になるまで複数回に分けて添加した。第2表に示す分散剤の添加量は、粉砕終了時のスラリー全量に対する質量%である。酸化セリウムの粒径(メディアン径、重量基準、D50)が0.35μmになったところで粉砕を終了し、超音波処理を行って凝集粒を分散させた。なお、粒径の測定には、マイクロトラックMT−3300(日機装株式会社)を用いた。
[スラリーBの作製]
分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムを使用したこと以外は、スラリーAと同様の方法でスラリーBを作製した。
スラリーAは、酸化セリウムを含む砥粒と脱イオン水と硝酸とを混ぜた粉砕前の状態におけるpHが1.89であった。砥粒の粉砕が進むにつれて、スラリーAのpHは上昇し、最終的にpH6.21となった。これは、硝酸の水素イオンが酸化セリウムの表面に付着したことを示唆している。
スラリーBは、酸化セリウムを含む砥粒と脱イオン水とポリアクリル酸アンモニウムとを混ぜた粉砕前の状態におけるpHが7.76であった。砥粒の粉砕が進むにつれて、スラリーBのpHは上昇し、最終的にpH10.31となった。これは、ポリアクリル酸アンモニウムのポリアクリル酸アニオンが酸化セリウムの表面に付着したことを示唆している。
なお、スラリーA及びBはいずれも、粉砕及び超音波処理した後、静置すると沈降が生じた。それを撹拌して再分散させても粒径に変化はなかった。これは、スラリーA及びBともに、砥粒が凝集しないことを意味する。
[研磨試験]
<研磨試験条件>
下記の条件で研磨試験を行った。
研磨機:Strasbaugh 6EG
研磨圧力:4psi
リテーナーリング圧:6psi
プラテン回転数:100pm
ヘッド回転数:100rpm
スラリー供給量:200ml/min
パッド:ロームアンドハース(株)製、IC1000(登録商標)(D30 P6:AA01 A6)/Suba(登録商標)400(K−XY groove)
コンディショナー:旭ダイヤモンド、商品名:NEO−U(#60 diamond disk)
コンディショナー条件:ex−situ
荷重:14lbs
コンディショナー時間:96sec
プラテン/ディスク回転数=40/40rpm
ブランケットウエハ研磨時間:60秒
<研磨試験用ウエハ>
図1乃至図3は、使用した研磨試験用ウエハの構成を説明する断面図である。
パターンウエハ:200mmφシリコンウエハ1に熱酸化法により酸化ケイ素膜2を10nmの厚みで形成し、さらにその上にCVD法により窒化ケイ素膜3(ストッパー膜)を150nmの厚みで形成し、さらにトレンチ/アクティブ=100/100μmのパターンを形成したのち、プラズマTEOS法により酸化ケイ素膜4を600nmの厚みで形成したもの(図1参照)。
酸化ケイ素膜ブランケットウエハ:200mmφシリコンノンパターンウエハ1'に熱酸化法により酸化ケイ素膜2'を1000nmの厚みで形成したもの(図2参照)
窒化ケイ素膜ブランケットウエハ:200mmφシリコンノンパターンウエハ1'にCVD法により窒化ケイ素膜3'を150nmの厚みで形成したもの(図3参照)
[評価方法]
<窒化ケイ素膜厚>
パターンウエハの窒化ケイ素膜厚は、アクティブ/トレンチ=100/100μmのアクティブ領域上の膜厚であり、下記測定器により測定した。
膜厚測定機:Nanospec(登録商標) M9200
<段差>
オーバーポリッシュ後の、アクティブ領域とトレンチ領域の段差は、触針式段差計により測定した。アクティブ領域とトレンチ領域との段差の値は、ウエハ中心で測定した。
触針式段差計:P−12(KLA Tencor社)
<段差増加量>
段差増加量はオーバーポリッシュ時間が長いときの段差から、オーバーポリッシュ時間が短いときの段差を引いた値である。
<窒化ケイ素膜3の削れ量>
窒化ケイ素膜3の削れ量は、研磨前のパターンウエハのアクティブ上における窒化ケイ素膜厚から研磨後の窒化ケイ素膜厚を引いた値であり、ウエハ中心における値である。
<研磨速度>
研磨速度は、研磨前のブランケットウエハ膜厚から研磨後のブランケットウエハ膜厚を引き、研磨に要した研磨時間で除して算出した。ブランケットウエハの研磨時間は、60秒に設定した。
<選択比>
選択比は、酸化ケイ素膜ブランケットウエハの研磨速度と窒化ケイ素膜ブランケットウエハの研磨速度との比であり、酸化ケイ素膜2'研磨速度/窒化ケイ素膜3'研磨速度で表される。
<研磨組成物のゼータ電位測定>
研磨組成物I〜IVのゼータ電位を硝酸とアンモニアでpHを変えながら測定した。結果を図4に示す。ゼータ電位測定用の試験液は、研磨組成物I〜IVを用いて、酸化セリウム濃度が試験液全量基準で5ppmになるように調製した。その後、超音波処理により、砥粒を分散させた後、ゼータ電位を測定した。ゼータ電位は、下記測定器により測定した。
ゼータ電位測定器:Coulter Delsa(登録商標)440(ベックマン・コールター社)
[実施例及び比較例]
<1段研磨工程で用いる1段研磨組成物Iの作製>
研磨組成物全量に対して成分(A)酸化セリウムの濃度が0.5質量%になるように、スラリーAを脱イオン水で更に希釈して、実施例1,2の1段研磨で使用する1段研磨組成物Iを作製した。1段研磨組成物Iの組成は、第3表に示すとおりである。
<1段研磨工程で用いる1段研磨組成物IIの作製>
研磨組成物全量に対して成分(A)酸化セリウムの濃度が0.5質量%になるように、スラリーBを脱イオン水で更に希釈して、比較例1,2の1段研磨で使用する1段研磨組成物IIを作製した。1段研磨組成物IIの組成は、第3表に示すとおりである。
<2段研磨工程で用いる2段研磨組成物IIIの作製>
研磨組成物全量に対して成分(A)酸化セリウムの濃度が0.3質量%になるように、スラリーAを脱イオン水で更に希釈するとともに、研磨組成物全量に対する濃度が0.7質量%になるように、ポリアクリル酸アンモニウムを更に添加して2段研磨組成物IIIを作製した。2段研磨組成物IIIの組成は、第3表に示すとおりである。
<2段研磨工程で用いる2段研磨組成物IVの作製>
研磨組成物全量に対して成分(A)酸化セリウムの濃度が0.3質量%になるように、スラリーBを脱イオン水で更に希釈するとともに、研磨組成物全量に対する濃度が0.7質量%になるように、ポリアクリル酸アンモニウムを更に添加して2段研磨組成物IVを作製した。2段研磨組成物IVの組成は、第3表に示すとおりである。
2段階研磨方法によってパターンウエハを研磨し、前述した評価方法により評価した結果を第4表に示す。
<実施例1>
1段研磨組成物Iでパターンウエハを研磨し、続いて、1段研磨済みのパターンウエハを、2段研磨組成物IIIを用いて研磨した。
2段研磨組成物IIIは、分散剤として硝酸を用いて作製したスラリーAを用いて、これを希釈するとともに、ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られたものである。
研磨終点はプラテンのトルク変化を検出することによって決定した。研磨終点から研磨終了までの時間をオーバーポリッシュ時間とした。オーバーポリッシュ時間は20秒と158秒とした。
<比較例1>
1段研磨組成物IIでパターンウエハを研磨し、続いて、1段研磨済みのパターンウエハを、2段研磨組成物IVを用いて研磨した。
2段研磨組成物IVは、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムを用いて作製したスラリーBを用いて、これを希釈するとともに、ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られたものである。
研磨終点はプラテンのトルク変化を検出することによって決定した。研磨終点から研磨終了までの時間をオーバーポリッシュ時間とした。オーバーポリッシュ時間は20秒と154秒とした。
1段研磨組成物I及び2段研磨組成物IIIを用いた、実施例1の2段階研磨方法によって、ブランケットウエハを研磨して得られた研磨速度及び選択比を第5表に示す。また、1段研磨組成物II及び2段研磨組成物IVを用いた、比較例1の2段階研磨方法によって、ブランケットウエハを研磨して得られた研磨速度及び選択比を第5表に示す。
第4表から、実施例1と比較例1は、オーバーポリッシュ時間20秒では、「段差」に差はなかった。しかしながら、オーバーポリッシュ時間を延ばして研磨すると、実施例1の段差増加量が1nmであるのに対し、比較例1では、60nmから117nmまで、57nm増加した。
また、第5表の結果から、実施例1の研磨方法では、比較例1の研磨方法に比べて、熱酸化膜(熱酸化法により形成された酸化ケイ素膜)の研磨速度が遅く、窒化ケイ素膜の研磨速度が速いことがわかった。
すなわち、分散剤として硝酸を用いて作製したスラリーAを用いて、これを希釈するとともに、ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られた2段研磨組成物IIIを使用した実施例1の2段研磨方法では、シャロートレンチ内の酸化ケイ素膜の過研磨が起こり難いことがわかった。
これに対して、2段研磨組成物IVのように、スラリーを希釈する際に、ポリアクリル酸アンモニウムを添加したとしても、スラリーBのように、分散剤として硝酸を用いていないスラリーを使用した研磨組成物では、過研磨を防止する効果は得られないことがわかった。
このことから、分散剤として硝酸を使用してスラリーを作製し、その後、スラリーを希釈するとともに、ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られた2段研磨組成物を用いて2段研磨を行うと、オーバーポリッシュ時間を長く設定しても酸化ケイ素膜の過研磨を防止できることがわかった。
<研磨組成物のゼータ電位>
研磨組成物のゼータ電位の測定結果を図4に示す。図4に示すように、スラリー状の研磨組成物を調製する際に、分散剤として硝酸を用いた1段研磨組成物Iは、pH5.8以下でゼータ電位が正であった。これは、水素イオンが酸化セリウムの表面に付着したためと考えられる。
一方、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムを用いた1段研磨組成物IIは、pH2以上でゼータ電位が負であった。これは、ポリアクリル酸アニオンが酸化セリウムの表面に付着したためと考えられる。
比較例1において、1段研磨組成物IIのゼータ電位と、1段研磨組成粒IIにポリアクリル酸アンモニウムを後添加した2段研磨組成物IVのゼータ電位には、ほとんど差がなかった。それに対して実施例1においては1段研磨組成物Iにポリアクリル酸アンモニウムを後添加した2段研磨組成物IIIのゼータ電位は、pH2以上で負であり、ゼータ電位の絶対値は比較例1の2段研磨組成物IVよりも大きくなった。これは、予め、酸化セリウムと硝酸とを分散媒体に分散させて、その後に、ポリアクリル酸アンモニウムを添加した実施例1のほうが、比較例1より多くのポリアクリル酸を酸化セリウムに付着できることを示唆している。
また、ゼータ電位を測定する際、比較例1の1段研磨組成物IIに、硝酸を添加して、pH4とpH2の低い値に調整しても、実施例1の1段研磨組成物Iと同様なゼータ電位にはならなかった。これは、予め、酸化セリウムとポリアクリル酸アンモニウムとを分散媒体に分散させて、その後に、硝酸を添加しても、分散剤として硝酸を用いた1段研磨組成物Iに類似する挙動にはならないことを示唆している。
このことから、分散剤として硝酸を使用してその後ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られたスラリーと、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムを使用してその後硝酸を添加して得られたスラリーとでは、スラリーとしての組成は同一であっても、スラリー中に分散する酸化セリウムの性質が異なっていることがわかる。
すなわち、分散剤として硝酸を使用してその後ポリアクリル酸アンモニウムを添加して得られた研磨組成物では、より多くのポリアクリル酸が酸化セリウムの表面に付着しており、これは、オーバーポリッシュ時間を長く設定しても酸化ケイ素膜の過研磨が起こりにくいという効果に影響しているとわかった。
1…シリコンパターンウエハ、 2…酸化ケイ素膜(熱酸化法による)、 3…窒化ケイ素膜(CVD法による)、 4…酸化ケイ素膜(プラズマTEOS法による)、1'…シリコンノンパターンウエハ、2'…酸化ケイ素膜(熱酸化法による)、3'…窒化ケイ素膜(CVD法)

Claims (9)

  1. (A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有し、
    該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とが該(D)分散媒体に分散させられたマスターバッチに、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加されてなる研磨組成物。
  2. 前記(A)酸化セリウムを含む砥粒と、前記(B)硝酸又は硝酸の塩とが前記(D)分散媒体に分散させられた後、前記(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加される前に前記(A)酸化セリウムを含む砥粒が粉砕されてなる請求項1に記載の研磨組成物。
  3. 前記(C)成分がポリアクリル酸及びポリアクリル酸アンモニウムの少なくとも一種である請求項1又は2に記載の研磨組成物。
  4. 前記(A)酸化セリウムを含む砥粒の粒径(メディアン径、重量基準、D50)が0.05μm以上0.5μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の研磨組成物。
  5. 前記(A)酸化セリウムを含む砥粒が研磨組成物全量に対して0.1質量%以上1.0質量%以下含まれ、前記(B)成分が前記(A)酸化セリウムを含む砥粒100質量部に対して、0.01質量部以上5.0質量部以下含まれ、前記(C)成分が研磨組成物全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下含まれる請求項1〜4のいずれかに記載の研磨組成物。
  6. (A)酸化セリウムを含む砥粒と、(B)硝酸又は硝酸の塩と、(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩と、(D)分散媒体とを有する研磨組成物の製造方法であって、
    該(A)酸化セリウムを含む砥粒と、該(B)硝酸又は硝酸の塩とを該(D)分散媒体に分散してマスターバッチを作製した後に、該マスターバッチに(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩を添加する研磨組成物の製造方法。
  7. 前記(A)酸化セリウムを含む砥粒と、前記(B)硝酸又は硝酸の塩とを前記(D)分散媒体に分散した後、前記(C)カルボン酸又はカルボン酸の塩が添加される前に前記(A)酸化セリウムを含む砥粒を粉砕する請求項6に記載の研磨組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の研磨組成物で半導体基板を研磨する研磨方法。
  9. 複数の分散液を用いて複数工程に分けて半導体基板を研磨する多段研磨方法であって、
    2段目以降の研磨工程において、請求項1〜5のいずれかに記載の研磨組成物を使用する請求項8に記載の研磨方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116082961A (zh) * 2022-12-01 2023-05-09 宁波平恒电子材料有限公司 一种硅片保持环研磨液及其制备方法

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