JP2015073537A - 内視鏡および内視鏡システム - Google Patents

内視鏡および内視鏡システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015073537A
JP2015073537A JP2013209343A JP2013209343A JP2015073537A JP 2015073537 A JP2015073537 A JP 2015073537A JP 2013209343 A JP2013209343 A JP 2013209343A JP 2013209343 A JP2013209343 A JP 2013209343A JP 2015073537 A JP2015073537 A JP 2015073537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endoscope
cover member
lens
holder
lens barrel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013209343A
Other languages
English (en)
Inventor
崇史 真田
Takashi Sanada
崇史 真田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2013209343A priority Critical patent/JP2015073537A/ja
Publication of JP2015073537A publication Critical patent/JP2015073537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

【課題】挿入部の封止性能を維持しつつ、撮像光を入射させる撮像窓が設けられた当該挿入部の最先端部の小径化を実現した内視鏡を提供する。【解決手段】内視鏡は、挿入部に設けられた略筒状のレンズホルダ16と、レンズホルダ16の筒孔に収容された鏡筒と、鏡筒に保持された光学レンズと、レンズホルダ16における筒孔の先端側の内壁に取り付けられた略筒状のカバー部材19と、カバー部材19の先端側を閉鎖する光透過性のカバーガラス21とを備えた構成とする。【選択図】図2

Description

本発明は、外部から直接観察できない観察対象の内部を撮像する内視鏡および内視鏡システムに関する。
従来、医療分野や工業分野において、患者の体内や機器および構造物の内部を撮像するための内視鏡が普及している。この種の内視鏡として、観察対象の内部に挿入される挿入部において、撮像部位からの光を対物レンズ系によってイメージセンサの受光面に結像させると共に、その結像光を電気信号に変換し、信号ケーブルを介して外部の画像処理装置等に映像信号として送信する構成が知られている。また、そのような挿入部は、内視鏡の使用時やメンテナンス時における物理的保護や耐水性確保等の観点から十分な封止性能を必要とする。
内視鏡の挿入部先端の封止構造としては、例えば、オートクレーブによる高圧蒸気滅菌時の高温による不具合を解消するための内視鏡に関し、対物光学系を構成する複数の光学レンズを固定するための鏡筒(レンズ枠)を支持するホルダ部材(絶縁枠、先端部側金属部材)と、このホルダ部材に外嵌されて溶接によって気密に接合された先端金属枠と、この先端金属枠の内孔(すなわち、撮像窓)に対して半田によって気密状態に接合されたカバーガラスとを備えた構造が知られている(特許文献1参照)。
特許3780177号公報
ところで、上記のような内視鏡では、用途に応じて種々の外径(例えば、5mm〜15mm程度)を有する挿入部が採用されているが、近年、患者の負担軽減などを目的として挿入部の細径化(例えば、外径2mm以下)が進められている。特に、挿入部において凹レンズの防汚を目的としたカバーガラス等が取り付けられる撮像窓を有する最先端部については、照明用の部材(光ファイバ等)ならびに手術用器具(鉗子等)および送水用(洗浄用)のチャンネルなどの設置スペースの確保や、観察対象(患者等)に対する挿入部の挿入性向上等の観点から、より小径化することが望ましい。
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術の内視鏡では、カバーガラスを支持する先端金属枠は、レンズ枠を支持するホルダ部材の外周面を覆うように当該ホルダ部材に対して外嵌される構成であるため、先端金属の外径は、ホルダ部材の先端部の外径よりも大きくなり、挿入部の最先端部の小径化が阻害されるという問題がある。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、挿入部の封止性能を維持しつつ、撮像光を入射させる撮像窓が設けられた当該挿入部の最先端部の小径化を実現する内視鏡および内視鏡システムを提供することを主目的とする。
本発明の内視鏡は、観察対象の内部に挿入される挿入部を有する内視鏡であって、前記挿入部に設けられた略筒状のホルダ部材と、前記ホルダ部材の筒孔に収容された鏡筒と、前記鏡筒に保持された対物レンズ系と、前記ホルダ部材における前記筒孔の先端側の内壁に取り付けられた略筒状のカバー部材と、前記カバー部材の先端側を閉鎖する光透過性の閉塞部材とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、内視鏡において、挿入部の封止性能を維持しつつ、撮像光を入射させる撮像窓が設けられた当該挿入部の最先端部の小径化を実現することが可能となる。
本発明の実施形態に係る内視鏡を用いた内視鏡システムの全体構成図 内視鏡における挿入部先端の前側上方の斜視図 内視鏡における挿入部先端の後側下方の斜視図 内視鏡における挿入部先端の側面図 内視鏡における挿入部先端の分解斜視図 内視鏡における挿入部先端の縦断面図 内視鏡における挿入部先端の横断面図 内視鏡における挿入部先端の正面図 組立工程において(A)イメージセンサを取り付けた後のレンズホルダおよび(B)レンズユニットを取り付けた後のレンズホルダを示す斜視図
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部を有する内視鏡であって、前記挿入部に設けられた略筒状のホルダ部材と、前記ホルダ部材の筒孔に収容された鏡筒と、前記鏡筒に保持された対物レンズ系と、前記ホルダ部材における前記筒孔の先端側の内壁に取り付けられた略筒状のカバー部材と、前記カバー部材の先端側を閉鎖する光透過性の閉塞部材とを備えたことを特徴とする。
この第1の発明に係る内視鏡によれば、光透過性の閉塞部材によって先端側を閉鎖されたカバー部材がホルダ部材の筒孔の先端側の内壁に取り付けられる構成であるため、挿入部の封止性能を維持しつつ、撮像光を入射させる撮像窓(カバー部材の筒孔に相当)が設けられた当該挿入部の最先端部を小径化することが容易となる。
また、第2の発明では、上記第1の発明において、前記鏡筒の前部は、前記ホルダ部材の前記筒孔から突出した状態にあり、前記カバー部材は、前記筒孔に取り付けられた状態で前記鏡筒における前記前部の外周を覆うことを特徴とする。
この第2の発明に係る内視鏡によれば、ホルダ部材の筒孔から突出する鏡筒の前部の外周をカバー部材が覆う構成であるため、光透過性の閉塞部材と対物レンズ系との距離を短くすることが可能となり、閉塞部材を含む挿入部の最先端部を小径化しつつ、対物レンズ系への入射光がカバー部材に遮られることによる周辺光量の低下(いわゆるケラレ)を抑制することができる。
また、第3の発明では、上記第2の発明において、前記閉塞部材は、前記鏡筒の前記前部に当接または近接して配置されたことを特徴とする。
この第3の発明に係る内視鏡によれば、挿入部の最先端部を小径化しつつ、対物レンズ系への入射光がカバー部材に遮られることによる周辺光量の低下をより効果的に抑制することができる。
また、第4の発明では、上記第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記ホルダ部材は、前記対物レンズ系の光軸方向から見た場合に、円形の一部が切り欠かれた略D字状をなすことを特徴とする。
この第4の発明に係る内視鏡によれば、ホルダ部材の形状を略D字状とすることにより、挿入部の最先端部を小径化しつつ、内視鏡に付設される部材(例えば、照明用の光ファイバや、送水用のチャンネル等)の設置スペースを確保することができる。
また、第5の発明では、上記第4の発明において、前記カバー部材が前記ホルダ部材の前記筒孔に取り付けられた状態で、前記カバー部材と前記ホルダ部材の前記切り欠かれた部位との間には、前記カバー部材の内部空間と外部とを連通する間隙が形成されていることを特徴とする。
この第5の発明に係る内視鏡によれば、カバー部材がホルダ部材の筒孔に取り付けられる場合に、カバー部材とホルダ部材との間隙を、挿入部(カバー部材等)の内部の余分な空気を排出する孔として利用することができる。なお、挿入部先端の密閉性を確保するために、カバー部材がホルダ部材の筒孔に取り付けられた後には、カバー部材とホルダ部材との間隙を接着剤等で閉塞するとよい。
また、第6の発明では、上記第1から第5の発明のいずれかにおいて、前記ホルダ部材には、前記鏡筒が収容された状態で前記鏡筒の外周面を露出する固定用孔が設けられ、前記固定用孔に接着剤が注入されていることを特徴とする。
この第6の発明に係る内視鏡によれば、カバー部材がホルダ部材の筒孔の先端側に取り付けられる構成において、当該カバー部材の取り付けを阻害することなくホルダ部材に対して鏡筒を適切に固定(または仮固定)することが可能となる。
また、第7の発明は、上記第1から第6の発明のいずれかに係る内視鏡と、当該内視鏡からの画像を処理する画像処理装置とを備えた内視鏡システムである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明に用いる方向については、原則として図1中の方向の記載に従うものとする。ここで、「上」および「下」はビデオプロセッサ3の上下にそれぞれ対応し、「前(先)」および「後」は、内視鏡2の挿入部5側およびプラグ部6側にそれぞれ対応する。
図1は本発明の実施形態に係る内視鏡2を用いた内視鏡システム1の全体構成図であり、図2および図3はそれぞれ内視鏡における挿入部先端12の前側上方および後側下方の斜視図であり、図4は挿入部先端12の側面図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、医療用の軟性鏡である内視鏡2と、観察対象(ここでは、人体)の内部を撮影して得られた静止画および動画に対して周知の画像処理等を行うビデオプロセッサ(画像処理装置)3とから主として構成される。内視鏡2は、観察対象の内部に挿入されるべく略前後方向に延在する挿入部5と、挿入部5の後部が接続されるプラグ部6とを備える。
ビデオプロセッサ3は、その前壁3aに開口するソケット部7を有している。このソケット部7には、内視鏡2のプラグ部6が挿入され、これにより、内視鏡2は、ビデオプロセッサ3との間で電力や各種信号(映像信号、制御信号など)の送受が可能である。
挿入部5は、比較的小径の外径(ここでは、最大外径が約1.5mm)を有している。 挿入部5は、プラグ部6に後端を接続された可撓性の伝送ケーブル11と、この伝送ケーブル11の前端に連なる挿入部先端12とを有している。伝送ケーブル11は、略円形の断面を有すると共に、絶縁体と保護被覆とで覆われた導体からなる複数の電線を束ねた周知の構成を有しており、挿入部先端12との間の電力や各種信号の伝送路を形成する。
図2および図3に示すように、挿入部先端12には、レンズユニット15(図5参照)の少なくとも後部を収容するレンズホルダ(ホルダ部材)16と、レンズユニット15の後側においてレンズホルダ16に支持されたイメージセンサ17と、イメージセンサ17の後部(背面)に取り付けられ、当該イメージセンサ17の後部に実装された回路基板18と、レンズユニット15の前側においてレンズホルダ16に支持されたカバー部材19とが主として設けられている。回路基板18には、伝送ケーブル11の先端部11aが半田付けによって電気的に接続されている。
図2および図3では省略されているが、イメージセンサ17、回路基板18及び伝送ケーブル11の先端部11a(イメージセンサ17との電気的な接続部位)は、保護用の樹脂(ここでは、図4に示す接着剤20)によって被覆されている。接着剤20は、少なくとも垂れ落ちることなくイメージセンサ17等の周囲を覆い尽くせる程度の高い粘度を備えており、イメージセンサ17等の物理的保護やその周辺における水分の浸入を阻止するための封止を目的とするものである。接着剤20としては、種々の周知の接着剤を用いることができるが、エポキシ樹脂系やアクリル樹脂系などの熱硬化性樹脂からなる接着剤を用いるとよい。なお、本明細書における「接着剤」の用語は、固体物の面と面を接着するために用いる物質という厳密な意味のみならず、2つの物の結合に用いることができる物質という程度の広い意味でも用いられる。
後に詳述するように、カバー部材19の筒孔41(図6参照)における先端側の開口(撮像窓)は、光学材料(ガラス、樹脂等)からなる略円板状の光透過性のカバーガラス(閉塞部材)21によって閉塞されている。このカバーガラス21が取り付けられたカバー部材19は、挿入部5の最先端部を構成する。
図5、図6及び図7は、それぞれ内視鏡における挿入部先端12の分解斜視図、縦断面図及び横断面図であり、図8は挿入部先端12の正面図である。
図5に示すように、レンズホルダ16は、前後方向に延びる貫通孔である筒孔22を有しており、この筒孔22は、図6および図7に示すように、レンズユニット15(後述する鏡筒36を含む)が固定される中央のレンズユニット固定孔25と、レンズユニット固定孔25の前方に連なり、カバー部材19が固定されるカバー部材固定孔26と、レンズユニット固定孔25の後方に連なり、イメージセンサ17の受光面に撮像光を導くための開口部27とによって形成される。レンズホルダ16は、略円筒状をなすステンレス製の部材である。レンズホルダ16を構成する材料については、ステンレスに限らず比較的高い剛性を有する合成樹脂や他の金属等を用いることができる。
レンズユニット固定孔25は、レンズユニット15の少なくとも後部を嵌め込み(取り付け)可能な略円柱状の内部スペースを画定し、レンズユニット15(鏡筒36)の外径と略同一の(レンズユニット15の外径よりも僅かに大きい)内径を有する。カバー部材固定孔26は、カバー部材19の後部を嵌め込み可能な略円柱状の内部スペースを画定し、カバー部材19の外径と略同一の(カバー部材19の外径よりも僅かに大きい)内径を有する。カバー部材固定孔26は、レンズユニット固定孔25から拡径された略凹状の部位によって形成されている。開口部27は、略正方形をなすが、その形状やサイズはイメージセンサ17の受光面に応じて種々の変更が可能である。
図8に示すように、レンズホルダ16は、対物レンズ系(後述する光学レンズL1〜L3)の光軸LC方向から見た場合に、円形の一部(レンズホルダ16の下部)が直線的に切り欠かれた略D字状をなす。これにより、図3にも示すように、レンズホルダ16の下壁31の外面は平面状をなす。また、カバー部材固定孔26を画定するレンズホルダ16の前部32は、光軸LC方向から見た場合に、円環の一部(下部)が切り欠かれて略C字状をなすように形成されている。
カバー部材19とレンズホルダ16(略D字状をなすように切り欠かれた下部)との間には、図3に示すように、カバー部材19がレンズホルダ16のカバー部材固定孔26に嵌め込まれた状態で、カバー部材19の内部空間と外部とを連通する間隙G1が形成されている。この間隙G1は、カバー部材19がレンズホルダ16に嵌め込まれる際に、内部の余分な空気を排出する空気抜き用の孔として機能する。
レンズユニット15では、図6および図7に示すように、ガラスや樹脂等の光学材料からなる同一径の複数(ここでは、3枚)の光学レンズL1〜L3と絞り部材35とが、その外殻を形成する円筒状のレンズ枠体である鏡筒36に互いに光軸LC方向に密接した状態で組み込まれている。鏡筒36は、金属製(ここでは、SUS製)であるが、これに限らず他の材料を用いて構成することもできる。
カバー部材19は、円筒状をなし、その筒孔41は、カバーガラス21の外径と略同一の(カバー部材19の外径よりも僅かに大きい)内径を有している。筒孔41における前側の開口部には、カバーガラス21が嵌め込まれた状態で接着剤により固定されている。
本実施形態では、カバー部材19は、金属製(ここでは、ニッケル電鋳製)の部材からなるが、これに限らず比較的高い剛性を有する合成樹脂や他の金属等を用いることができる。また、カバーガラス21は、レンズホルダ16内の光学レンズL1の凹形状の防汚する目的で使用されるが、これに限らず、カバーガラス21は、入射光を屈折させて集束または発散させるレンズ機能を有してもよい。
内視鏡2では、図6に示すように、レンズホルダ16の下壁31及びカバー部材19の下縁に沿って照明用の光ファイバ束45が配設されている。光ファイバ束45は、図示しない光源からの光を光出射端45aから撮像部位に向けて出射する。内視鏡2では、図8に示したように、レンズホルダ16が略D字状をなす(下部が直線的に切り欠かれている)ため、上記光ファイバ束45は、レンズホルダ16の外形を完全な円形とした場合の仮想線46よりも内側に位置し(或いは、仮想線46から大きく外に出ることはなく)、これにより、挿入部先端12の実質的な外径の増大を抑制することができる。なお、内視鏡2では、レンズホルダ16の下方において、上記光ファイバ束45の代わりに、或いは、光ファイバ束45と共に、手術用器具(鉗子等)や洗浄用(送水用)のチャンネルなどを設置することができる。
イメージセンサ17は、前後方向から見て略矩形状をなす小型(ここでは、矩形の1辺が1mmの大きさ)のCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)で構成される。また、イメージセンサ17は、図3に示したように、レンズホルダ16の後壁16aに当接した状態で接着剤(図示せず)により固定される。上述のように、レンズホルダ16の後壁16aには開口部27が形成されており、これにより、カバーガラス21を介して入射した光は、鏡筒36内の光学レンズL1〜L3および開口部27を通ってイメージセンサ17の受光面に結像する。
図9(A)、(B)は、それぞれ挿入部先端12の組立工程におけるイメージセンサ17を取り付けた後のレンズホルダ16を示す斜視図およびレンズユニット15を取り付けた後のレンズホルダ16を示す斜視図である。以下、図9ならびに上述の図2、図3、図5及び図7等を参照して、本実施形態に係る内視鏡2の挿入部先端12を組み立てるための主要な工程について説明する。なお、挿入部先端12の組立に際しては調整治具等が使用され、基本的には作業者による顕微鏡を用いた手作業で行われる。
<イメージセンサ17の装着工程>
イメージセンサ17の装着工程では、作業者は、XYZステージ(図示せず)を操作することで、レンズホルダ16に対するイメージセンサ17(図5参照)の上下および前後位置を調節してイメージセンサ17をレンズホルダ16の後壁16a(図3参照)に当接させる。そこで、イメージセンサ17の中央を光軸LCと略一致させるように、イメージセンサ17の位置が調整される。作業者は、イメージセンサ17を位置決めした後、イメージセンサ17の周囲に接着剤(図示せず)を塗布し、図9(A)に示すように、イメージセンサ17をレンズホルダ16に固定する。接着剤としてはUV硬化性樹脂を用いることができる。
<鏡筒36の装着工程>
鏡筒36の装着工程では、作業者は、予め光学レンズL1〜L3等を鏡筒36に組み込むことによりレンズユニット15を組み立てておく。作業者は、レンズユニット15をピンセット等で挟んで、レンズホルダ16内に挿入する。このとき、図9(B)に示すように、レンズユニット15の後部がレンズユニット固定孔25に嵌め込まれる。ただし、レンズユニット15は、嵌め込まれた状態においても、固定前の位置調整時においては前後移動が許容される。
鏡筒36の位置調整には調整治具(図示せず)が用いられる。作業者は、レンズホルダ16から前方に突出したレンズユニット15(鏡筒36)の前部15aを調整治具で挟持し、調整治具を鏡筒36の光軸LCの方向(前後方向)に微小量移動させることで、レンズホルダ16における鏡筒36の位置を調整する。この調整により、被写体からの入射光をイメージセンサ17の撮像面に合焦させる(すなわち、ピント合わせを行う)。
図3に示したように、レンズホルダ16の下壁31には、鏡筒36が収容された状態で鏡筒36の外周面を露出する固定用孔51が設けられている。鏡筒36の位置調整が完了すると、レンズユニット15(鏡筒36)を調整治具で把持したまま(すなわち、レンズホルダ16に対する鏡筒36の相対位置を維持した状態で)、この固定用孔51に接着剤(図示せず)が注入される。この接着剤としては、UV硬化性樹脂を使用することができる。なお、固定用孔51に注入された接着剤により、レンズユニット15はレンズホルダ16に対して固定(仮固定)されるが、固定用孔51の接着剤(図示せず)が硬化した後に、レンズユニット15の前部15aの外周部とレンズホルダ16との間にさらに接着剤を塗布することにより、レンズユニット15を確実に固定できるとともに、鏡筒36の機械的強度を向上させることが可能となる。
<カバー部材19の装着工程>
カバー部材19の装着工程では、作業者は、予めカバーガラス21をカバー部材19に対して取り付けておく。このとき、カバーガラス21については、図6および図7に示したように、その前面21aの位置がカバー部材19の前端19aと略一致するように配置される。作業者は、レンズホルダ16のカバー部材固定孔26の内周面(内壁)26a(図9(B)参照)に対して接着剤(図示せず)を塗布した後、図2および図3に示したように、カバー部材19をカバー部材固定孔26に嵌め込む(すなわち、カバー部材19をレンズホルダ16に対して取り付ける。)。
より具体的には、作業者は、例えばカバーガラス21の前面を吸盤に吸着して、これを接着剤が塗布されたカバー部材固定孔26に押し込む。このとき、図6および図7に示したように、カバー部材19の外周面は、カバー部材固定孔26の内周面26aに対して固定される。また、カバー部材19は、カバー部材固定孔26に嵌め込まれた状態において、レンズユニット15(鏡筒36)の前部15aの外周を所定の間隙G2をもって外囲した状態となる。このような構成により、カバーガラス21とレンズユニット15(対物レンズ系)との距離を短くすることが可能となり、挿入部5の最先端部(すなわち、カバーガラス21)を小径化しつつ、レンズユニット15への入射光がカバー部材19に遮られることによる周辺光量の低下(いわゆるケラレ)を抑制することができる。
特に、本実施形態では、カバーガラス21は、その後面21bがレンズユニット15の前端(レンズL1)と当接(または近接)した状態となるため、挿入部5の最先端部を小径化しつつ、レンズユニット15(対物レンズ系)への入射光がカバー部材19に遮られることによる周辺光量の低下をより効果的に抑制することができる。
さらに、図6および図7に示したように、カバー部材19の後端19bと、カバー部材固定孔26の後端面26bとの間には、所定の間隙G3が形成される。この間隙G3に対しては、レンズホルダ16の下壁31側から接着剤を注入することが可能であり、これにより、カバーガラス21、レンズユニット15(鏡筒36)及びレンズホルダ16を互いに固定することができる。
また、カバー部材19の固定に用いられる接着剤の一部(余剰分)は、上記の間隙G2、G3に侵入するため、レンズユニット15を通る撮像光が接着剤によって阻害されることはない。また、カバー部材19の装着の際に、カバー部材19内の空気は、上述のようにカバー部材19とレンズホルダ16との間隙G1(図3参照)から外部に排出される。このようにして、作業者はカバー部材固定孔26にカバーガラス21を容易に装着することができ、更に、一旦装着されたカバーガラス21が前方に押し出されることもない。なお、挿入部先端12の密閉性を確保するために、カバー部材19がレンズホルダ16に嵌め込まれた後には、間隙G1は接着剤等によって閉塞される。
このように、内視鏡2では、カバーガラス21によって閉塞されたカバー部材19がレンズホルダ16のカバー部材固定孔26の先端側に嵌め込まれる構成であるため、挿入部5の封止性能を維持しつつ、当該挿入部5の最先端部を小径化することが容易となる。その結果、観察対象において内視鏡が挿入される孔径に制限がある場合でも、照明用の光ファイバ束45などの設置スペースを確保することができ、また、観察対象(患者等)に対する挿入部の挿入性も向上するという利点がある。
<接着剤20の塗布工程>
接着剤20の塗布工程は、挿入部先端12の組み立ての最終工程として実施される。接着剤20の塗布では、レンズホルダ16の後方に位置するイメージセンサ17、回路基板18及び伝送ケーブル11の先端部11aを覆うように接着剤20が塗布される。また、接着剤20のような形状を容易に作り出すために、樹脂型を用いて形成してもよい。この場合、予め樹脂型(図示せず)をホルダ部材16の後端から伝送ケーブル11の先端まで覆うように配置させ、接着剤を20を流し込み、硬化させ、樹脂型を取り外す。
なお、上記のように組み立てられた内視鏡2の挿入部5では、光ファイバ束45等を含む挿入部先端12の外周を覆うように、挿入部先端12の外形に沿って被覆部材(保護カバー)をさらに設けるけることも可能である。この場合、例えば熱収縮チューブなどで覆えば、カバー部材19とレンズホルダ16の段差をそのまま生かすことができ、先端部の細径化が可能となる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る内視鏡の挿入部は、軟性鏡としての用途に限定されず、硬性鏡として用いることもできる。また、カバー部材及びレンズホルダの形状やサイズについては、少なくともカバー部材をレンズホルダの先端側に嵌め込み可能な構成であれば、種々の変更が可能である。なお、上記実施形態に示した本発明に係る内視鏡および内視鏡システムの各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
本発明に係る内視鏡および内視鏡システムは、挿入部の封止性能を維持しつつ、撮像光を入射させる撮像窓が設けられた当該挿入部の最先端部の小径化を可能とし、外部から直接観察できない観察対象の内部を撮像する内視鏡および内視鏡システムなどとして有用である。
1 内視鏡システム
2 内視鏡
3 ビデオプロセッサ(画像処理装置)
5 挿入部
12 挿入部先端
15 レンズユニット
15a 前部
16 レンズホルダ(ホルダ部材)
17 イメージセンサ
19 カバー部材
20 接着剤
21 カバーガラス(閉塞部材)
22 筒孔
25 レンズユニット固定孔
26 カバー部材固定孔
27 開口部
31 下壁
36 鏡筒
41 筒孔(撮像窓)
45 光ファイバ束
51 固定用孔
G1 間隙
L1〜L3 光学レンズ
LC 光軸

Claims (7)

  1. 観察対象の内部に挿入される挿入部を有する内視鏡であって、
    前記挿入部に設けられた略筒状のホルダ部材と、
    前記ホルダ部材の筒孔に収容された鏡筒と、
    前記鏡筒に保持された対物レンズ系と、
    前記ホルダ部材における前記筒孔の先端側の内壁に取り付けられた略筒状のカバー部材と、
    前記カバー部材の先端側を閉鎖する光透過性の閉塞部材と
    を備えたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記鏡筒の前部は、前記ホルダ部材の前記筒孔から突出した状態にあり、
    前記カバー部材は、前記筒孔に取り付けられた状態で前記鏡筒における前記前部の外周を覆うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記閉塞部材は、前記鏡筒の前記前部に当接または近接して配置されたことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記ホルダ部材は、前記対物レンズ系の光軸方向から見た場合に、円形の一部が切り欠かれた略D字状をなすことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡。
  5. 前記カバー部材が前記ホルダ部材の前記筒孔に取り付けられた状態で、前記カバー部材と前記ホルダ部材の前記切り欠かれた部位との間には、前記カバー部材の内部空間と外部とを連通する間隙が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 前記ホルダ部材には、前記鏡筒が収容された状態で前記鏡筒の外周面を露出する固定用孔が設けられ、前記固定用孔に接着剤が注入されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の内視鏡と、当該内視鏡からの画像を処理する画像処理装置とを備えた内視鏡システム。
JP2013209343A 2013-10-04 2013-10-04 内視鏡および内視鏡システム Pending JP2015073537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013209343A JP2015073537A (ja) 2013-10-04 2013-10-04 内視鏡および内視鏡システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013209343A JP2015073537A (ja) 2013-10-04 2013-10-04 内視鏡および内視鏡システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015073537A true JP2015073537A (ja) 2015-04-20

Family

ID=52998890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013209343A Pending JP2015073537A (ja) 2013-10-04 2013-10-04 内視鏡および内視鏡システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015073537A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5905980B1 (ja) * 2015-07-16 2016-04-20 パナソニック株式会社 内視鏡
WO2016181512A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 オリンパス株式会社 撮像装置、内視鏡システムおよび撮像装置の製造方法
US20170059850A1 (en) * 2015-08-31 2017-03-02 Fujifilm Corporation Endoscope
WO2019244290A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 オリンパス株式会社 内視鏡先端構造、および内視鏡

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016181512A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 オリンパス株式会社 撮像装置、内視鏡システムおよび撮像装置の製造方法
JPWO2016181512A1 (ja) * 2015-05-12 2018-02-22 オリンパス株式会社 撮像装置、内視鏡システムおよび撮像装置の製造方法
US10739576B2 (en) 2015-05-12 2020-08-11 Olympus Corporation Imaging apparatus, endoscopic system, and imaging apparatus manufacturing method
JP5905980B1 (ja) * 2015-07-16 2016-04-20 パナソニック株式会社 内視鏡
US20170059850A1 (en) * 2015-08-31 2017-03-02 Fujifilm Corporation Endoscope
US10261308B2 (en) 2015-08-31 2019-04-16 Fujifilm Corporation Endoscope equipped with image sensor at tip portion
WO2019244290A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 オリンパス株式会社 内視鏡先端構造、および内視鏡
US11297211B2 (en) 2018-06-20 2022-04-05 Olympus Corporation Endoscope distal end structure and endoscope

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9848757B2 (en) Endoscope and endoscope system
JP5054230B2 (ja) 撮像ユニット
JP5853179B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡の製造方法
JP5192559B2 (ja) 内視鏡
JP2009240634A (ja) 内視鏡装置
JP2014230638A (ja) 内視鏡および内視鏡システム
EP2719321B1 (en) Image pickup unit for endoscope and endoscope
EP2568324A1 (en) Image pickup module
WO2014156149A1 (ja) 内視鏡および内視鏡システム
EP3130275A1 (en) Optical unit and endoscope provided with optical unit
JPWO2011092901A1 (ja) 内視鏡用撮像ユニット
JP6461816B2 (ja) 撮像装置および内視鏡装置
JP2015073540A (ja) 内視鏡および内視鏡の製造方法
JP5389376B2 (ja) 内視鏡用撮像ユニット
JP2015073537A (ja) 内視鏡および内視鏡システム
JP5958727B2 (ja) 内視鏡
US20180045948A1 (en) Stereo image pickup unit
JP6137824B2 (ja) 撮像ユニット、内視鏡装置および撮像ユニットの製造方法
JP2015047278A (ja) 内視鏡
JP2014226374A (ja) 内視鏡先端構造および内視鏡
JP5972415B1 (ja) 内視鏡
JP2016202830A (ja) 内視鏡先端部および内視鏡
JP2009288670A (ja) 光学ユニット及び撮像装置用光学ユニット
JP5006125B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡用光学アダプタ
JP2015039547A (ja) 内視鏡