以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
この第1実施形態では、ユーザごとにカスタマイズした操作メニュー画面(カスタマイズ画面)を画像形成装置10に登録する動作を柔軟に且つ効率的に行うことが可能な技術について説明する。
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置10(10Aとも称する)の外観構成を示す図である。ここでは、画像形成装置10として、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。
図2は、MFP10の機能ブロックを示す図である。
図2に示すように、MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像なしいスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(たとえば、外部端末50)との間で各種のデータを授受することが可能である。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。格納部5は、印刷ジョブに係るデータ等を記憶する。また、格納部5は、各種の操作履歴(登録操作履歴を含む)等をも記憶する。
ユーザインターフェイス部(操作部とも称する)6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの操作入力を受け付けることが可能である。たとえば、タッチパネル25においては、メニュー画像(ボタン画像等を含む)が表示される。操作者は、タッチパネル25内に仮想的に配置されるボタン(ボタン画像で表現されるボタン)を押下することによって、画像形成装置10の各種動作内容を設定することなどが可能である。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワーク等を介してMFP10にインストールされてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、上記プログラムの実行により、動作制御部11と入出力制御部12と取得部14と抽出部15と生成部16とを含む各種の処理部を実現する。
動作制御部11は、画像形成装置10における印刷出力動作およびスキャン動作などの各種動作を制御する処理部である。
取得部14は、所定の登録動作(たとえば、パネルカスタマイズ画面の登録動作)に関する既存の登録操作履歴を取得する処理部である。
入出力制御部12は、操作部6等と協働して、操作入力処理および出力処理(表示処理等)を制御する処理部である。入出力制御部12は、たとえば、登録操作履歴における流用範囲(後述)の指定を受け付ける。
抽出部15は、登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうち、流用範囲に対応する登録内容(全部または一部の登録内容)である流用登録内容を当該登録操作履歴から抽出する処理部である。
生成部16は、当該流用登録内容を流用して新たな登録内容を生成する処理部である。
<1−2.動作>
<別ユーザ(UB,UC)による先行登録動作>
この実施形態においては、複数の登録操作履歴(たとえばユーザUB,UCによる複数のカスタマイズ登録操作履歴)からそれぞれ抽出された複数の流用登録内容を組み合わせることによって、或るユーザUA向けのカスタマイズ画面を新たな登録内容として生成する態様について説明する。詳細には、ユーザUA向けのカスタマイズ画面の生成に際して、まず、別ユーザUB,UCによる既存の登録操作履歴が取得される。そして、当該別ユーザUB,UCによる登録操作履歴から抽出された流用登録内容に基づいて、ユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成される。
ただし、以下では、特定のユーザUA向けの登録動作よりも先行して行われる登録動作、より詳細には、別ユーザ(UB等)向けのカスタマイズ画面の登録動作について、まず説明する。
図3は、カスタマイズ画面の登録動作等を行うための設定画面101を示す図である。当該設定画面101は、画像形成装置10にログインした各ユーザ(ログインユーザ)の所定の操作に応じて、タッチパネル25に表示される。
図3に示すように、設定画面101は、「2.パネルカスタマイズ設定(通常)」および「3.パネルカスタマイズ設定(流用)」等の複数の選択肢を含む。
これらの選択肢のうち「2.パネルカスタマイズ設定(通常)」がログインユーザUBによって選択されると、ユーザUB向けのメニュー画面(操作メニュー画面)をカスタマイズ登録する動作が、次のようにして実行される。
図4〜図9は、ユーザUB向けのカスタマイズ画面の登録動作を時系列で順次に示す図である。
図3における選択肢「2.パネルカスタマイズ設定(通常)」が押下されると、まず図4に示す登録用画面220(221)が表示される。
登録用画面221(図4)は、パネルパーツ(詳細には、メニュー項目を示すパーツ画像)が配置される前の操作メニュー画面を示す図である。
登録用画面221においてユーザUBが所望の位置を押下すると、図5に示すような登録用画面220(222)が表示される。登録用画面222には、次のようなダイアログ画面が含まれる。
当該ダイアログ画面には、「配置するパネルパーツを選択して下さい。」との文言が表示されるとともに、選択対象候補のパネルパーツが列挙される。選択対象候補のパネルパーツとしては、たとえば、「原稿画質」、「カラー」、「濃度」等に関するものが例示される。ユーザUBは、パネルパーツに関する複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択する(当該所望の選択肢に対応する部分を押下する)ことによって、配置すべき所望のパネルパーツを指定することが可能である。
また、このダイアログ画面には、パネルパーツのサイズの選択肢(たとえば、「大」、「中」、「小」)も表示される。ユーザUBは、パネルパーツに関する複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択することによって、パネルパーツのサイズを指定することも可能である。
パネルパーツに関する複数の選択肢の中から所望の選択肢「原稿画質」をユーザUBが選択すると、図6のように、パネルパーツ「原稿画質」が指定位置に配置された登録用画面220(223)が表示される。図6には、パネルパーツ「原稿画質」がボタン211として登録用画面223内の指定位置に配置されている様子が示されている。なお、ここでは、各パネルパーツに関する詳細設定内容としては、デフォルト値が用いられる。たとえば、「原稿画質」に関する詳細設定内容としてはデフォルト値「文字」が設定される。ボタン211の中央部分には当該デフォルト値(「文字」)が示される。
同様の操作に応じて、パネルパーツ「カラー」がボタン212として配置される(図7の登録用画面220(224)参照)。また、パネルパーツ「濃度」がボタン213として配置され(図8の登録用画面220(225)参照)、パネルパーツ「用紙」がボタン214として配置される(図9の登録用画面220(226)参照)。「カラー」に関する詳細設定内容としては、デフォルト値「オートカラー」が設定され、「濃度」に関する詳細設定内容としては、デフォルト値「ふつう」が設定され、「用紙」に関する詳細設定内容としては、デフォルト値「自動」が設定される。各ボタン212〜214の中央部分には各デフォルト値(「オートカラー」、「ふつう」、「自動」)がそれぞれ示される。
また、各ボタン211〜214は、ユーザの指定位置に応じた適宜の位置に調整されて配置される。詳細には、各ボタン211〜214は、ユーザの大まかな位置指定に応じて、ボタン配置用(パーツ配置用)の複数の基準位置(X,Y)のうち最寄りの基準位置に配置される。たとえば、複数の基準位置(X,Y)のY方向位置は所定値(Y=800)で固定され、そのX方向位置は、基準幅(たとえば110画素)の整数倍(N倍;N=1,2,3,...)の値を基準値(たとえば50)に対して加えた値を有する。
なお、このようなパネルカスタマイズ動作において、ユーザUBは、一旦配置したパネルパーツを削除操作により削除することも可能である。たとえば、図10に示すように、ユーザUBは、削除対象のパネルパーツ「濃度」を長押しして、削除用のダイアログ画面を表示させる。当該ダイアログ画面には、「削除しますか?」の文言が表示されるとともに、「はい」および「いいえ」の各ボタンが表示される。ユーザUBが、「はい」ボタンを押下すると、パネルパーツ「濃度」は、カスタマイズ画面から削除される。
図11は、このようにして登録されたカスタマイズ画面(図9参照)に関する登録操作履歴情報を示す図である。図11には、ユーザUB向けにカスタマイズした操作メニュー画面(カスタマイズ画面)に関する登録操作履歴が示されている。なお、このような登録操作履歴情報は、格納部5に格納される。
この登録操作履歴情報には、そのユーザ名(「ユーザUB」)および操作履歴情報数(「4」)等が含まれる。また、登録操作履歴の詳細情報としては、各パネルパーツのパネルID(パーツ名称)、配置位置、およびサイズ等が含まれる。
同様にして、他のユーザUC,UD等も、同様のカスタマイズ操作を行うことが可能で或る。また、各カスタマイズ操作に応じて、各ユーザ向けにカスタマイズした操作メニュー画面(カスタマイズ画面)に関する登録操作履歴も格納部5に格納される。たとえば、図12は、ユーザUC向けのカスタマイズ画面に関する登録操作履歴情報を示す図である。
<特定のユーザ(UA)による登録動作(流用登録動作)>
つぎに、特定のユーザUA向けの登録動作、より詳細には、当該ユーザUA向けのカスタマイズ画面の登録動作について説明する。なお、ユーザUAは、自分向けのカスタマイズ画面を画像形成装置10に未だ登録していないものとする。以下では、ユーザUA向けのカスタマイズ画面が他の2人のユーザUB,UCの登録操作履歴を用いて生成される場合について主に説明する。
まず、ユーザUAが画像形成装置10にログインした後に、当該ユーザUAは、所定の操作を行って図3の設定画面101を表示させ、当該設定画面101に含まれる複数の選択肢のうち「3.パネルカスタマイズ設定(流用)」を選択する。この選択操作に応じて、既存の他のカスタマイズ画面を流用してユーザUA向けのメニュー画面(メニュー操作画面とも称する)をカスタマイズ登録する動作が、次のようにして実行される。
図13は、流用対象の登録操作履歴を指定する操作画面300(301)を示す図である。この操作画面301は、「3.パネルカスタマイズ設定(流用)」の選択操作に応じて、タッチパネル25に表示される。操作画面301には、複数のユーザUA,UB,UC,UDの登録操作履歴を選択(指定)するためのボタンが画面左側に上下方向に列挙されている。
ユーザUAは、操作画面301等を用いて、複数(ここでは4人)のユーザUA,UB,UC,UDの登録操作履歴の中から、流用対象の登録操作履歴を指定する。
ここでは、まず、ユーザUBの登録操作履歴の選択用ボタンがユーザUAによって押下され、流用対象の登録操作履歴として、ユーザUBの登録操作履歴がユーザUAによって指定されたものとする。
この指定操作に応じて、取得部14は、ユーザUBの登録操作履歴(図11)を格納部5から取得する。そして、図18〜図22に示すような操作画面330(331〜335等)がタッチパネル25に表示される。操作画面330においては、ユーザUBの登録操作履歴が動画的態様で表示される。具体的には、操作画面330内の中央左寄りの部分において、複数の静止画像が所定期間T1(たとえば5秒)ごとに順次に切り換えられて表示される。
詳細には、まず、図18の操作画面331に示すように、何れのボタン(パネルパーツ)も未だ配置されていない登録用画面220(221)(図4参照)が所定期間T1(たとえば5秒)に亘って表示される。次に、図19の操作画面332に示すように、ボタン211(パネルパーツ「原稿画質」)が配置された登録用画面223(図6参照)が所定期間T1に亘って表示される。また、図20の操作画面333に示すように、ボタン212(パネルパーツ「カラー」)がさらに配置された登録用画面224(図7参照)が所定期間T1に亘って表示される。さらに、図21の操作画面334に示すように、ボタン213(パネルパーツ「濃度」)がさらに配置された登録用画面225(図8参照)が所定期間T1に亘って表示される。最後に、図22の操作画面335に示すように、ボタン214(パネルパーツ「用紙」)がさらに配置された登録用画面226(図9参照)が所定期間T1に亘って表示される。
このようにして、複数のパネルパーツがカスタマイズ画面内に順次に配置される登録操作履歴が、動画的態様で示される。
また、このような動画的態様による表示中において、ユーザUAが決定ボタン312を適宜のタイミングで押下することによって、ユーザUBの登録操作履歴における流用範囲が指定される。具体的には、決定ボタン312の1回目の押下操作に応じて流用範囲の開始位置(開始時点)が指定され、決定ボタン312の2回目の押下操作に応じて流用範囲の終了位置(終了時点)が指定される。また、決定ボタン312の3回目の押下操作に応じて流用範囲が確定される。
より詳細には、たとえば、図18の操作画面331の表示中(表示期間中)において、決定ボタン312が最初に押下されると、この時点(換言すれば、ボタン211の配置直前の時点)が、ユーザUBに関するパネルカスタマイズ登録操作の流用範囲の開始位置(開始時点)として指定される。図18においては、三角形状を有するスタートマーク313によって、流用範囲の開始位置が示されている。
また、図21の操作画面334の表示中(表示期間中)において、2回目の決定ボタン312の押下が行われると、この時点(換言すれば、ボタン213の配置直後の時点)が、ユーザUBに関するパネルカスタマイズ登録操作の流用範囲の終了位置(終了時点)として指定される。図21においては、三角形状を有するエンドマーク314によって、流用範囲の終了位置が示されている。
ここにおいて、上記のような動画的態様による画像表示は、再生コントローラ319によって変更される。具体的には、巻き戻しボタン315および早送りボタン316の押下操作に応じて、巻き戻し表示および早送り表示がそれぞれ行われ得る。また、再生/一時停止ボタン317が押下されるごとに、一時停止と再生再開とが順次に行われ得る。なお、プログレスバー311は、参照対象の登録操作履歴(ここではユーザUBの登録操作履歴)の全体における現在位置(再生位置)を示している。
また、スタートマーク313およびエンドマーク314はそれぞれ、左右方向にスライド可能に配置されている。ユーザUAは、スタートマーク313およびエンドマーク314を適宜の位置に移動させる操作(スライド操作)によって、それぞれ、流用範囲に関する開始位置と終了位置とをそれぞれ変更させることも可能である。
その後、決定ボタン312の3回目の押下操作に応じて流用範囲が確定される。たとえば、図21に示すように、3つのボタン211,212,213の各配置時点を含む時間的範囲(換言すれば、当該3つのボタンの配置操作を含む操作履歴範囲)が「流用範囲」として確定される。
このようにして、流用範囲に関する終了位置と終了位置とに関する指定入力が受け付けられ当該流用範囲が確定されると、ユーザUBの登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうち当該流用範囲に対応する登録内容(流用登録内容)が、当該登録操作履歴から抽出される。
具体的には、抽出部15は、ユーザUBの登録操作履歴(図11参照)に含まれる複数の登録内容(No.1〜No.4の4つの登録内容)のうち、上述のようにして指定された流用範囲に対応する一部の登録内容(流用登録内容)(図11において破線で囲まれる登録内容)を当該登録操作履歴から抽出する。詳細には、No.1〜No.3の3つの登録内容(換言すれば、3つのボタン211〜213(すなわち3つのパネルパーツ「原稿画質」、「カラー」、「濃度」)に関する登録内容)が抽出される。
また、生成部16は、当該流用登録内容を流用して、ユーザUA向けの登録内容を暫定的に生成する。図14は、ユーザUA向けの登録内容を規定するデータテーブルを示す図である。当該データテーブルには、ユーザUBの登録操作履歴(ファイルID「0000002」)を利用する旨が記載されている。なお、ファイルID「0000002」のファイルには、図11に示すような登録操作履歴情報が記述されている。また、当該データテーブルには、流用範囲(流用登録内容)も記述される。たとえば、No.1〜No.3の3つの登録内容(図11参照)が流用登録内容である旨が記述される。
その後、操作画面300(302)(図23)がタッチパネル25に表示される。この操作画面302は、次の流用対象の登録操作履歴の選択等を行う操作画面である。
なお、操作画面302においては、現時点での新たな登録操作履歴を確認することも可能である。操作画面302の最下段には、「開始(スタート)」を示す角丸矩形321と「終了(エンド)」を示す角丸矩形329との間において、上記の操作による流用登録内容「流用1」を示す矩形323が配置されている。詳細には、角丸矩形321,329の相互間において、白丸印322、矩形323(「流用1」)、白丸印324がこの順序で配置されている。
また、矩形323(「流用1」)と角丸矩形329(「終了」)との間に配置された白丸印324を押下することに応じて、ユーザUBに関する登録操作履歴流用後のカスタマイズ画面(ユーザUA向けの流用後のカスタマイズ画面)のプレビュー画像341が画面の中央右側寄りに表示される(図23参照)。ユーザUAは、このプレビュー画像341によって、現時点でのカスタマイズ画面の内容を確認することもできる。なお、プレビュー画像341は、当該白丸印の押下前から表示されるようにしてもよい。
そして、この操作画面302を用いて、更なる流用対象の登録操作履歴が指定される。換言すれば、流用対象の登録操作履歴の追加指示が操作画面302を用いて受け付けられる。操作画面302の左側には、複数のユーザUA,UB,UC,UDの登録操作履歴をさらに選択するためのボタンが画面左側に上下方向に列挙されている。
以下では、ユーザUCの登録操作履歴をさらに選択するためのボタン(「ユーザUCの履歴」ボタン)が押下され、ユーザUCの登録操作履歴が、更なる流用対象(追加対象)として指定されるものとして、説明を続ける。
この指定操作に応じて、取得部14は、ユーザUCの登録操作履歴(図12)を格納部5から取得する。そして、図24に示すような操作画面350(351等)がタッチパネル25に表示される。
このユーザUCの登録操作履歴も操作画面350において動画的態様で表示される。当該動画的態様による表示中において、ユーザUCの登録操作履歴に関する流用範囲の開始位置および終了位置を指定する指定入力が受け付けられる。ユーザUAは、当該操作画面350を利用して、ユーザUCの登録操作履歴に関する流用範囲の開始位置および終了位置を指定する。図24においては、ユーザUCのカスタマイズ画面内の左から3つ目および4つ目のボタン(すなわち、パネルパーツ「倍率」、「両面/ページ集約」)の配置時点を含む範囲が流用範囲として指定されている。
そして、抽出部15は、ユーザUCの登録操作履歴(図12参照)に含まれる複数の登録内容(No.1〜No.5の5つの登録内容)のうち、上述のようにして指定された流用範囲に対応する一部の登録内容(流用登録内容)(図12において破線で囲まれる登録内容)を当該登録操作履歴から抽出する。具体的には、No.3〜No.4の2つの登録内容(換言すれば、「倍率」、「両面/ページ集約」の各パネルパーツに関する登録内容)が抽出される。このように、追加指示において追加対象として指定された新たな登録操作履歴(ユーザUCの登録操作履歴)に関する流用登録内容(新たな流用登録内容)が、当該新たな登録操作履歴から抽出される。
また、生成部16は、抽出された当該新たな流用登録内容をも流用して、ユーザUA向けの登録内容を生成(更新)する。図15は、図14のデータテーブルが更新された様子を示す図である。図15のデータテーブルには、ユーザUCの登録操作履歴(ファイルID「0000003」)をも利用する旨、およびその「No.3〜No.4」の2つの登録内容(図12参照)が流用登録内容である旨が記載されている。なお、ファイルID「0000003」のファイルには、図12に示すような登録操作履歴情報が記述されている。このようなデータテーブル等に基づいて、生成部16は、ユーザUA向けのカスタマイズ画面を生成(更新)する。
ここにおいて、図22と図24とを比較すると判るように、図24にて選択された2つのパネルパーツ(「倍率」および「両面/ページ集約」)は、画面内において左から3番目および4番目の(パーツ配置用の)基準位置に配置されている(図26も参照)。図22においては、3つのパネルパーツが既に選択されているため、図24にて選択された2つのパネルパーツが元の指定位置のまま配置されると、図22の左から3番目のパネルパーツ「濃度」と図24の左から3番目に配置されていたパネルパーツ「倍率」とが重複して配置される。
この実施形態においては、複数の流用登録内容に含まれる複数の設定項目(ここではパネルパーツ)の配置位置がカスタマイズ画面内において重複しているときには、生成部16は、ユーザUAによる指定流用順序に基づいて当該複数の設定項目の相互間の優先順位を決定する。そして、生成部16は、当該優先順位に基づいて、当該複数の設定項目の配置位置を調整して新たな登録内容を生成し、ユーザUA向けのカスタマイズ画面を生成する。
具体的には、生成部16は、ユーザUBに関する登録操作履歴とユーザUCに関する登録操作履歴とがこの順序でユーザUAによって指定されていることに基づいて、複数の設定項目の相互間の優先順位を決定する。詳細には、ユーザUBに関する登録操作履歴に係る3つのパネルパーツの配置位置が最も高い優先順位を有し、ユーザUCに関する登録操作履歴に係る2つのパネルパーツの配置位置が次順位の優先順位を有する旨が決定される。
生成部16は、このような優先順位に基づいて、まず、ユーザUBに関する登録操作履歴に係る3つのパネルパーツ(最も高い優先順位を有するパネルパーツ)をまずカスタマイズ画面に配置する。詳細には、当該3つのパネルパーツ(「原稿画質」、「カラー」、「濃度」)が(左から順に)1番目から3番目の(パーツ配置用の)基準位置にそれぞれ配置される。
つぎに、生成部16は、ユーザUCに関する登録操作履歴に係る2つのパネルパーツ(「倍率」および「両面/ページ集約」)(次順位の優先順位を有するパネルパーツ)を当該カスタマイズ画面内のパーツ未配置領域(ボタン未配置領域)に適宜配置する。詳細には、パネルパーツ「倍率」が左から4番目の(パーツ配置用の)基準位置に配置され、パネルパーツ「両面/ページ集約」が左から5番目の(パーツ配置用の)基準位置に配置される(図26および図27も参照)。このようにして、生成部16は、上述の優先順位に基づいて、当該複数の設定項目の配置位置を調整して新たな登録内容を生成し、ユーザUA向けのカスタマイズ画面(図27参照)を生成する。なお、図27は、このようにして生成されたユーザUA向けのカスタマイズ画面を示す図である。
その後、操作画面300(303)(図25)がタッチパネル25に表示される。
操作画面303においては、複数の登録操作履歴をそれぞれ示す複数の図形が所定方向(ここでは水平方向)に沿ってその流用順序に従って配置して表示されている。具体的には、操作画面303の最下段において、「開始(スタート)」を示す角丸矩形321と「終了(エンド)」を示す角丸矩形329との間において、流用登録内容「流用1」を示す矩形323と上記の操作による流用登録内容「流用2」を示す矩形325とがこの順序で水平方向に配置されている。詳細には、角丸矩形321,329との間において、白丸印322、矩形323(「流用1」)、白丸印324、矩形325(「流用2」)、白丸印326がこの順序で水平方向に配置されている。特に、矩形323(「流用1」)と矩形325(「流用2」)とがこの順序、すなわち複数の流用登録内容の流用順序(組み合わせ順序)と同じ順序で表示されている。したがって、ユーザUAは、複数の流用登録内容の流用順序を容易に認識することができる。
また、これら複数の図形323,325の前後の各ポイント(白丸印322,324,326)に対する押下操作に応じて、当該各ポイントまでの登録操作履歴を流用した登録内容が表示される。詳細には、各白丸印322,324,326を押下することに応じて、当該各白丸印322,324,326に対応する時点でのプレビュー画像(ユーザUA向けのカスタマイズ画面のプレビュー画像)が画面303の中央右側寄りに表示される。ユーザUAは、新たな登録内容に関する当該プレビュー画像によって、カスタマイズ画面の内容を確認することができる。たとえば、矩形325(「流用2」)と角丸矩形329(「終了」)との間に配置された白丸印326を押下することに応じて、図25に示すようなプレビュー画像342が表示される。このプレビュー画像342によって、ユーザUB,UCに関する登録操作履歴流用後のカスタマイズ画面(最終的なカスタマイズ画面)の内容を確認することが可能である。また、矩形323(「流用1」)と矩形325(「流用2」)との間に配置された白丸印324を押下することによって、ユーザUBのみに関する登録操作履歴を流用したカスタマイズ画面(「流用1」のみを流用したカスタマイズ画面)の内容を確認することも可能である。
上述のような操作によって、既存の登録操作履歴に対して更に別の既存の登録操作履歴を挿入(追加)する処理(挿入処理ないし追加処理)を行うことが可能である。また、特に、白丸印の指定操作を伴うことによって、利用対象の登録操作履歴の挿入位置(追加一)を指定することも可能である。たとえば、ユーザUAは、白丸印324を押下して挿入位置を指定した直後に「ユーザUDの履歴」ボタンを押下する操作を行うことができる。これに応じて、生成部16は、「流用1」(ユーザUBの登録操作履歴の流用部分)と「流用2」(ユーザUCの登録操作履歴の流用部分)との間に、新たな流用部分(ユーザUDの登録操作履歴の流用部分)を挿入して、ユーザUA向けの新たな登録内容を更新(生成)する。また、図24等と同様の指定画面を用いることによって、ユーザUDの登録操作履歴に関する流用範囲が指定される。これにより、図16に示すようなデータテーブル等が生成されるとともに、ユーザUB,UD,UCの登録操作履歴を流用したユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成(更新)される。
また、操作画面300(303)(図25)においては、流用対象の登録操作履歴の削除指示も受け付けられる。具体的には、操作画面303内のゴミ箱398に対して、削除対象の登録操作履歴に対応する矩形部分(たとえば矩形325(「流用2」))をドラッグアンドドロップする操作を行うと、削除対象の登録操作履歴に関する削除指示が付与されたものとみなされる。そして、生成部16は、当該削除指示に基づき、削除対象の登録操作履歴に関する流用登録内容を新たな登録内容から削除する。このようにして、登録操作履歴の流用キャンセル動作も行われ得る。
また、操作画面300(303)(図25)においては、複数の登録操作履歴に関する流用順序の入替指示も受け付ける。具体的には、操作画面303内の入替操作対象の登録操作履歴に対応する矩形部分(たとえば矩形325(「流用2」))を白丸印322の位置にドラッグアンドドロップする操作を行うと、入替指示が付与されたとみなされる。そして、生成部16は、当該入替指示に基づき、複数の登録操作履歴(「流用1」および「流用2」)に関する流用順序を入れ替えて、新たな登録内容を生成する。より具体的には、「流用2」」(ユーザUCの登録操作履歴の流用部分)と「流用1」(ユーザUBの登録操作履歴の流用部分)とをこの順序で流用した新たなカスタマイズ画面を生成する。具体的には、図17に示すようなデータテーブル等が生成されるとともに、ユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成(更新)される。
図28は、このような動作を示すフローチャートである。画面303において所定の動作が受け付けられる(ステップS11)と、当該動作に基づく指示内容に応じて、分岐処理が実行される(ステップS12)。追加指示が付与された場合には、ステップS21において、上述の追加処理が実行される。削除指示が付与された場合には、ステップS22において上述の削除処理が実行される。また、入替指示が付与された場合には、ステップS23において上述の入替処理が実行される。
その後、カスタマイズ完了ボタン399が押下されると、ユーザUA向けのカスタマイズ処理の内容が確定され、当該カスタマイズ処理が完了する。たとえば、図25の状態でカスタマイズ完了ボタン399が押下されると、図27のようなユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成され、当該カスタマイズ処理が完了する。
以上のように、上記実施形態によれば、所定の登録動作に関する既存の登録操作履歴における流用範囲がユーザUAによって指定され、当該登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうち当該流用範囲に対応する登録内容(流用登録内容)が当該登録操作履歴から抽出される。そして、当該流用登録内容を流用してユーザUA向けのカスタマイズ画面に関する新たな登録内容が生成される。したがって、既存の登録操作履歴のうち所望の流用範囲(特に一部の登録内容)を利用することによって、所定の登録動作における新たな登録を柔軟に且つ効率的に行うことが可能である。
また、複数の登録操作履歴(ユーザUB,UCに関する複数の登録操作履歴)からそれぞれ抽出された複数の流用登録内容を組み合わせることによって新たな登録内容が生成されるので、複数の登録操作履歴を利用して非常に柔軟に且つ効率的に新たな登録内容が生成され得る。
また、既存の各登録操作履歴が動画的態様で表示されるとともに、当該動画的態様による表示に伴って(動画的態様による表示中等において)、その流用範囲の開始位置および終了位置が指定されるので、直感的な操作が可能である。
なお、上記実施形態においては、複数の流用登録内容に含まれる複数の設定項目(パネルパーツ)の配置位置がカスタマイズ画面内において重複している場合には、ユーザUAによる指定流用順序に基づいて当該複数の設定項目の相互間の優先順位が決定されて新たな登録内容が生成され、ユーザ向けのカスタマイズ画面が生成される態様が例示されている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。たとえば、同様の場合において、当該複数の設定項目(パネルパーツ等)の使用頻度(より詳細には、当該使用頻度を記憶したデータテーブル等)に基づいて、当該複数の設定項目の相互間の優先順位が決定されて新たな登録内容が生成され、ユーザ向けのカスタマイズ画面が生成されるようにしてもよい。
図29は、複数の設定項目の使用頻度をそれぞれ示すデータテーブルを示す図である。図29では、「濃度」の使用頻度が「150回」であり、「倍率」の使用頻度が「120回」であり、「両面/(ページ)集約」の使用頻度が「50回」である。このような使用頻度に基づき、「濃度」が「倍率」よりも高い優先順位を有するものとして決定されればよい。同様に、「倍率」が「両面/(ページ)集約」よりも高い優先順位を有するものとして決定されればよい。なお、複数の設定項目の使用頻度は、画像形成装置単位での使用頻度であってもよく、あるいはユーザ単位での使用頻度であってもよい。
また、上記においては、パーツ配置用の複数の基準位置のうち、最寄り且つ未配置の基準位置に対して各ボタンが配置される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、ユーザの押下操作における押下位置に応じて1画素単位でボタンの配置位置が決定されるようにしてもよい。
また、上記においては、或るユーザ向けのカスタマイズ画面の生成に際して、別ユーザによる既存の登録操作履歴が流用される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、或るユーザ向けのカスタマイズ画面の生成に際して、同一ユーザによる既存の登録操作履歴(過去の登録操作履歴)が流用されるようにしてもよい。
<2.第2実施形態>
<概要>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、ユーザごとのカスタマイズ画面を画像形成装置10に登録する動作(登録動作)を柔軟に且つ効率的に行うことが可能な技術について例示した。一方、この第2実施形態では、複数の設定内容の組み合わせを画像形成装置10において予めプログラム登録する動作(登録動作)を柔軟に且つ効率的に行うことが可能な技術について例示する。
より詳細には、コピー処理に関する或るプログラムメモリの登録に際して、当該プログラムメモリ以外の既存の他のプログラムメモリの登録操作履歴が取得される。そして、当該他のプログラムメモリの登録操作履歴から抽出された流用登録内容に基づいて、或るプログラムメモリに関する新たな登録内容が生成される。
<プログラムメモリ(「登録1」および「登録2」)の先行登録動作>
この実施形態においては、複数の登録操作履歴(具体的には、既存の複数のプログラムメモリ登録操作履歴)からそれぞれ抽出された複数の流用登録内容を組み合わせることによって、或るプログラムメモリに関する新たな登録内容が生成される態様について説明する。詳細には、既存の複数のプログラムメモリ(「登録1」および「登録2」)の登録操作履歴が取得され、当該既存の複数のプログラムメモリの登録操作履歴から抽出された流用登録内容に基づいて、新たなプログラムメモリ「登録3」が生成される。
ただし、以下では、新たなプログラムメモリ「登録3」の登録動作よりも先行して行われる登録動作、より詳細には、複数のプログラムメモリ(「登録1」および「登録2」)の登録動作について、まず説明する。
図30は、コピー処理における各種設定に関するデフォルト値を規定するデータテーブルを示す図である。当該データテーブルは、格納部5に格納されている。図30に示すように、初期状態(デフォルト状態)において、設定項目「原稿画質」の設定内容としては「文字」が設定されている。同様に、設定項目「カラーモード」の設定内容としては「オートカラー」が設定されており、設定項目「濃度」の設定内容としては「ふつう」が設定されている。その他の各種の設定項目についてもそれぞれデフォルト値が設定されている。
第2実施形態に係る画像形成装置10においては、1又は複数の設定項目に関する設定値をデフォルト値から別の値に変更した後、その変更された1又は複数の設定値(設定内容)を「プログラムメモリ」に記憶させておくことができる。たとえば、設定項目「原稿画質」の設定内容が「文字」から「写真」に設定変更され、設定項目「カラーモード」の設定内容が「オートカラー」から「フルカラー」に設定変更され、設定項目「濃度」の設定内容が「ふつう」から「濃い(+2)」に設定変更され、これらの変更後の設定内容の組み合わせがプログラムメモリ「登録1」に登録される。ユーザは、プログラムメモリ「登録1」を呼び出すことによって、これらの設定内容に基づくコピー処理を容易に実行することが可能である。
まず、プログラムメモリ「登録1」の登録操作について図34〜図36を参照しながら説明する。図34は、コピー処理における「原稿画質」の設定画面520(521)を示す図であり、図35は、コピー処理における「カラー」の設定画面520(522)を示す図である。また、図36は、設定変更後の設定内容の登録先を選択する設定画面520(524)を示す図である。
コピー処理に関するプログラムメモリ登録モードにおいて、ユーザがメニュー画面の「原稿画質」設定ボタンを押下すると、図34に示すように、「原稿画質」設定に関する複数の選択肢を含む設定画面520(521)がタッチパネル25に表示される。ユーザは、複数の選択肢の中から、所望の選択肢(たとえば「写真」)を選択してOKボタンを押下する。これに応じて、設定項目「原稿画質」の設定内容が「写真」に設定変更される。
また、ユーザがメニュー画面の「カラー」設定ボタンを押下すると、図35に示すように、「カラー」設定に関する複数の選択肢を含む設定画面520(522)がタッチパネル25に表示される。ユーザは、複数の選択肢の中から、所望の選択肢(たとえば「フルカラー」)を選択してOKボタンを押下する。これに応じて、設定項目「カラー」の設定内容が「フルカラー」に設定変更される。
同様に、ユーザがメニュー画面の「濃度」設定ボタンを押下すると、「濃度」設定に関する複数の選択肢を含む設定画面520(523)(不図示)がタッチパネル25に表示される。ユーザは、当該設定画面523を用いて、設定項目「濃度」の設定内容を「+2」に設定変更する。
その後、ユーザは、操作パネル部6cに設けられた所定のハードウエアキー(「プログラム登録キー」)(不図示)を押下する。当該押下に応じて、画像形成装置10は、設定変更後の設定内容の登録先を選択する設定画面520(524)(図36)をタッチパネル25に表示する。ユーザは、設定画面524に表示された複数の登録先候補の矩形のうち先頭(左上)の矩形(図の斜線部分)を押下すると、当該矩形に上述の1組の設定内容が登録され、当該1組の設定内容に対して「登録1」の登録名称が付与される。
このようにして、これらの設定内容の組み合わせ(「原稿画質」=「写真」、「カラーモード」=「フルカラー」、「濃度」=「濃い(+2)」)がプログラムメモリ「登録1」に登録される。
また、このような登録操作履歴は、図31に示すような登録操作履歴情報として格納部5に格納される。この登録操作履歴情報には、そのプログラムID(「0001」)、登録名(「登録1」)および操作履歴情報数(「3」)等が含まれる。また、登録操作履歴の詳細情報としては、各設定項目に関する設定項目ID(設定項目名称)および設定値等が含まれる。
その後、同様にして、プログラムメモリ「登録2」の登録操作が行われる。その結果、当該登録操作後の設定内容の組み合わせ(「倍率」=「50%」、「両面/ページ集約」=「(片面>)両面」)がプログラムメモリ「登録2」に登録される。
また、このような登録操作履歴は、図32に示すような登録操作履歴情報として格納部5に格納される。
<新たなプログラムメモリ「登録3」の登録動作(流用登録動作)>
つぎに、新たなプログラムメモリ「登録3」の登録動作について説明する。以下では、新たなプログラムメモリ「登録3」が、既存のプログラムメモリ「登録1」および「登録2」の登録操作履歴を流用して生成される場合について説明する。
まず、ユーザが所定の操作(たとえば「プログラム登録キー」を2回連続して押下する操作)を行うと、既存のプログラムメモリを流用して新たなプログラムメモリを登録する動作が開始される。
具体的には、所定の操作に応答して、図37に示すような操作画面600(601)がタッチパネル25にまず表示される。
操作画面601には、複数のプログラムメモリの登録操作履歴を選択するためのボタンが列挙されている。図37においては、合計12個の選択用ボタンがマトリクス状(詳細には、横方向に3列、縦方向に4行)に配置されている。
ユーザは、操作画面601等を用いて、複数のプログラムメモリの中から、流用対象の登録操作履歴を指定する。
ここでは、まず、プログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴の選択用ボタンがユーザによって押下され、流用対象の登録操作履歴として、プログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴が指定されたものとする。
この指定操作に応じて、取得部14は、プログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴(図31)を格納部5から取得する。そして、操作画面630(図38等参照)がタッチパネル25に表示される。操作画面630においては、プログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴が動画的態様で表示される。具体的には、操作画面630内の中央左寄りの部分681において、複数の静止画像が所定期間T1(たとえば5秒)ごとに順次に切り換えられて表示される。
詳細には、この部分681において、まず、初期状態のメニュー画面を示す画面が表示され、つぎに、設定項目「原稿画質」の設定内容を「写真」に設定する設定画面521(図34参照)が表示される。さらに、設定項目「カラー」の設定内容を「フルカラー」に設定する設定画面522(図35参照)が表示され、その後、設定項目「濃度」の設定内容を「濃い(+2)」に設定する設定画面が表示される。
このようにして、複数の設定内容に関する登録操作履歴が動画的態様で示される。
また、このような動画的態様による表示中において、ユーザが決定ボタン612を適宜のタイミングで押下することによって、各プログラムメモリの登録操作履歴における流用範囲が指定される。具体的には、決定ボタン612の1回目の押下操作に応じて流用範囲の開始位置(開始時点)が指定され、決定ボタン612の2回目の押下操作に応じて流用範囲の終了位置(終了時点)が指定される。また、決定ボタン612の3回目の押下操作に応じて流用範囲が確定される。当該指定動作は、第1実施形態と同様にして行われる。
ここにおいて、上記のような動画的態様による画像表示は、再生コントローラ619によって変更される。具体的には、巻き戻しボタン615および早送りボタン616の押下操作に応じて、巻き戻し表示および早送り表示がそれぞれ行われ得る。また、再生/一時停止ボタン617が押下されるごとに、一時停止と再生再開とが順次に行われ得る。なお、プログレスバー611は、参照対象の登録操作履歴の全体における現在位置(再生位置)を示している。
また、スタートマーク613およびエンドマーク614はそれぞれ、左右方向にスライド可能に配置されている。ユーザは、スタートマーク613およびエンドマーク614を適宜の位置に移動させることによって、それぞれ、流用範囲に関する開始位置と終了位置とをそれぞれ変更させることも可能である。
図38においては、初期状態のメニュー画面の表示中の位置にスタートマーク613が表示されており、2つ目の設定変更(「カラー」=「フルカラー」)画面の表示中の位置にエンドマーク614が表示されている。換言すれば、2つの設定変更(「原稿画質」=「写真」、および「カラー」=「フルカラー」)を含む範囲が流用範囲として指定されている。
このようにして、流用範囲に関する終了位置と終了位置とに関する指定入力が受け付けられ当該流用範囲が確定されると、プログラムメモリの登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうち当該流用範囲に対応する登録内容(流用登録内容)が当該登録操作履歴から抽出される。
具体的には、抽出部15は、プログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴(図31参照)に含まれる複数の登録内容(No.1〜No.3の3つの登録内容)のうち、上述のようにして指定された流用範囲に対応する一部の登録内容(流用登録内容)(図31において破線で囲まれる登録内容)を当該登録操作履歴から抽出する。詳細には、No.1〜No.2の2つの設定変更に係る登録内容(換言すれば、設定項目「原稿画質」=「写真」、および設定項目「カラー」=「フルカラー」)に関する登録内容が抽出される。
また、生成部16は、当該流用登録内容を流用して、新たなプログラムメモリの登録内容を暫定的に生成する。
その後、操作画面600(602)(図39)がタッチパネル25に表示される。
この操作画面602を用いて、更なる流用対象の登録操作履歴が指定される。換言すれば、流用対象の登録操作履歴の追加指示が操作画面602を用いて受け付けられる。操作画面602には、複数のプログラムメモリの登録操作履歴をさらに選択するためのボタンがマトリクス状に配置されている。
以下では、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴をさらに選択するためのボタンが押下され、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴が、更なる流用対象(追加対象)として指定されるものとして、説明を続ける。
この指定操作に応じて、取得部14は、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴(図32)を格納部5から取得する。そして、動画的態様によって登録操作履歴を示す操作画面650等がタッチパネル25に表示される(図40参照)。
このプログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴も操作画面650において動画的態様で表示される。当該動画的態様による表示中において、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴に関する流用範囲の開始位置および終了位置を指定する指定入力が受け付けられる。ユーザは、当該操作画面650等を利用して、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴に関する流用範囲の開始位置および終了位置を指定する。図40においては、2つの設定変更(すなわち、「倍率」=「50%」、「両面/ページ集約」=「(片面>)両面」)の双方を含む範囲が流用範囲として指定されている。
そして、抽出部15は、プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴(図32参照)に含まれる複数の登録内容(No.1〜No.2の2つの登録内容)のうち、上述のようにして指定された流用範囲に対応する登録内容(流用登録内容)(図32において破線で囲まれる登録内容)を当該登録操作履歴から抽出する。ここでは、「登録2」の登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうちの全ての登録内容が、「流用範囲」として指定され、「流用登録内容」として当該登録操作履歴から抽出されるものとする。具体的には、No.1〜No.2の2つの登録内容(すなわち、「倍率」=「50%」、「両面/ページ集約」=「(片面>)両面」)が抽出される。このように、追加指示において追加対象として指定された新たな登録操作履歴(プログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴)に関する流用登録内容(新たな流用登録内容)が、当該新たな登録操作履歴から抽出される。
また、生成部16は、抽出された当該新たな流用登録内容をも流用して、新たなプログラムメモリ「登録3」のユーザUA向けの登録内容を生成(更新)する。
その後、操作画面600(603)(図41)がタッチパネル25に表示される。
そして、操作画面603内のカスタマイズ完了ボタン699が押下されると、操作画面600(604)(図42)がタッチパネル25に表示される。操作画面604は、流用による新たなプログラムメモリの登録先を指定する画面である。たとえば、操作画面604内の最上段の左から3番目のボタンを押下し且つ操作画面604内の右下の「登録」ボタンを押下することによって、プログラムメモリ「登録3」が登録先として決定される。これにより、上述のようなプログラムメモリ「登録1」の登録操作履歴とプログラムメモリ「登録2」の登録操作履歴との組み合わせに係る新たな内容が、プログラムメモリ「登録3」として登録される。
図33は、プログラムメモリ「登録3」の登録内容を規定するデータテーブルを示す図である。当該データテーブルには、プログラムメモリ「登録1」(プログラムID=0001)(図31参照)の登録操作履歴(ファイルID「0000001」)と、プログラムメモリ「登録2」(プログラムID=0002)(図32参照)の登録操作履歴(ファイルID「0000002」)とを利用する旨が記載されている。また、プログラムメモリ「登録1」の「No.1〜No.2」の2つの登録内容を流用登録内容として利用する旨、およびプログラムメモリ「登録2」の「No.1〜No.2」の2つの登録内容を流用登録内容として利用する旨も記載されている。
また、操作画面602(図39)および操作画面603(図41)においては、新たな登録内容等を確認することも可能である。
たとえば、操作画面603(図41)の最下段には、「開始(スタート)」を示す角丸矩形621と「終了(エンド)」を示す角丸矩形629との間において、白丸印622、矩形623(「流用1」)、白丸印624、矩形625(「流用2」)、白丸印626がこの順序で配置されている。特に、矩形623(「流用1」)と矩形625(「流用2」)とがこの順序、すなわち複数の流用登録内容の流用順序(組み合わせ順序)と同じ順序で表示されている。したがって、ユーザUAは、複数の流用登録内容の流用順序を容易に認識することができる。
また、各白丸印622,624,626を押下することに応じて、当該各白丸印622,624,626に対応する時点での登録内容を示す画像(プログラムメモリ「登録3」の内容を示す画像)が表示される。
たとえば、白矢印626の押下に応じて、表形式の画像692が表示される(図43参照)。画像692は、プログラムメモリ「登録1」の「No.1〜No.2」の2つの登録内容(図31参照)とプログラムメモリ「登録2」の「No.1〜No.2」の2つの登録内容(図32参照)との合計4つの登録内容(流用登録内容)を表形式で示す画像である。図43は、操作画面603において、画像692がポップアップ表示されている様子を示す図である。
同様に、白矢印624の押下に応じて、プログラムメモリ「登録1」の「No.1〜No.2」の2つの登録内容(図31参照)が表形式の画像(不図示)として表示される。
また、既存の登録操作履歴に関する「挿入」、「削除」、「入替」処理についても、第1実施形態と同様に行われる。たとえば、操作画面603内のゴミ箱698を用いて第1実施形態と同様の操作操作を行うことによって、「削除」処理が行われる。
以上のように、上記第2実施形態によれば、所定の登録動作に関する(既存の)登録操作履歴における流用範囲が指定され、当該登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうち当該流用範囲に対応する登録内容(流用登録内容)が当該登録操作履歴から抽出される。そして、当該流用登録内容を流用して新たなプログラムメモリ「登録3」に関する新たな登録内容が生成される。したがって、既存の登録操作履歴のうち所望の流用範囲(特に一部の登録内容)を利用することによって、所定の登録動作における新たな登録を柔軟に且つ効率的に行うことが可能である。
また、複数の登録操作履歴(プログラムメモリに関する複数の登録操作履歴(「登録1」、「登録2」))からそれぞれ抽出された複数の流用登録内容を組み合わせることによって新たな登録内容が生成されるので、複数の登録操作履歴を利用して非常に柔軟に且つ効率的に新たな登録内容が生成され得る。
また、既存の各登録操作履歴が動画的態様で表示されるとともに、当該動画的態様による表示に伴って(動画的態様による表示中等において)、その流用範囲の開始位置および終了位置が指定されるので、直感的な操作が可能である。
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、第2実施形態では、コピー処理に関するプログラムメモリの登録に対して本発明の思想を適用した態様が例示されているが、これに限定されず、スキャン処理に関するプログラムメモリの登録等に対して本発明の思想を適用するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、複数の登録操作履歴(たとえばユーザUB,UCによる複数のカスタマイズ登録操作履歴)からそれぞれ抽出された複数の流用登録内容を組み合わせることによって、或るユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、別ユーザUBの単一の登録操作履歴から抽出された単一の流用登録内容(より詳細には、ユーザUAによって指定された流用範囲に対応する登録内容)のみに基づいて、或るユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成されるようにしてもよい。
第2実施形態に関しても同様である。たとえば、単一のプログラムメモリ登録に関する登録操作履歴から抽出された単一の流用登録内容(単一のプログラムメモリ「登録1」の流用範囲に対応する登録内容)のみに基づいて、新たなプログラムメモリ「登録4」が生成されるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、別のユーザの登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうちの一部の登録内容が流用登録内容として当該登録操作履歴から抽出されているが、これに限定されない。たとえば、当該登録操作履歴に含まれる複数の登録内容のうちの全ての登録内容が、「流用範囲」として指定され、流用登録内容として当該登録操作履歴から抽出されるようにしてもよい。特に、複数の登録操作履歴のうちの少なくとも1つの登録操作履歴に含まれる全部の登録内容が流用登録内容として抽出されるようにしてもよい。より詳細には、たとえば、ユーザUBによる登録操作履歴に含まれる全部の登録内容とユーザUCによる登録操作履歴に含まれる一部の登録内容とを組み合わせることによって、或るユーザUA向けのカスタマイズ画面が生成されるようにしてもよい。