JP2015071871A - 自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、自走式輻射加熱装置に関し、従来の道路面等の加熱装置においては、バーナーの火炎を直接凍結した路面に噴射していたので、スファルトの路面を痛めるとともに、融雪・乾燥箇所のムラが生じてしまうことが課題であって、それを解決することである。【解決手段】路面を加熱する自走式輻射加熱装置において、加熱用のバーナー4と、該バーナー4によって加熱されるとともに路面5、若しくは、路面5の雪6を溶かす平板状の耐熱板7とを少なくとも有してなる自走式輻射加熱装置1とするものである。【選択図】図1
Description
本発明は、道路面に凍結した雪を走行しながら効率的に融雪したり、濡れたアスファルト路面を乾燥させたりする自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法に関するものである。
従来、例えば、自走式の融雪・乾燥装置は、走行車両の前部にケーシングを設け、そのケーシングにバーナーを適宜間隔をおいて幅方向に複数設ける。それを融雪・乾燥手段として、油圧シリンダーで揺動自在に構成する。そして、前記ケーシングを路面と対向させて、バーナーの火炎を路面に向けて噴射させることで、凍結した雪を溶かして除雪したり、濡れた路面を乾燥させたりするものが知られている(特許文献1参照)。
しかし、従来の自走式融雪・乾燥装置では、バーナーの火炎放射で直接凍結した雪を溶かしたり、道路造成中の路面を乾燥させたりするので、路面のアスファルトが燃えてしまい、砂利と砂になってパサパサになる。更に、前記融雪・乾燥装置では、直接バーナーの火炎が当たるところだけが路面上で筋になり、融雪・乾燥範囲にムラがあるという課題がある。本発明に係る自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る自走式輻射加熱装置の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、路面を加熱する自走式輻射加熱装置において、加熱用のバーナーと、該バーナーによって加熱されるとともに路面を加熱する平板状の耐熱板とを少なくとも有してなることである。
また、本発明に係る自走式輻射加熱装置の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、融雪・乾燥用の耐熱板と、該耐熱板に火炎を噴射して加熱するバーナーと、前記耐熱板とバーナーとを装備するケーシングと、前記ケーシングをアームを介して揺動自在に保持する走行体と、前記走行体側に設けられ前記バーナーと供給用パイプで接続されているバーナー用燃料貯留槽と、前記バーナーの火炎噴射を制御すると共に前記走行体側に設けられる制御装置とを少なくとも有してなることである。
前記耐熱板には、路面側の表面に貫通する貫通孔が複数設けられていることである。
また、前記自走式輻射加熱装置には、耐熱板に対向する路面との間の間隔を所望の間隔に維持する間隔維持手段が設けられていることである。
更に、前記間隔維持手段には、間隔維持用に設けられた支持脚の下端部に、路面に接して転動する転動子が設けられていることを含むものである。
また、前記自走式輻射加熱装置には、耐熱板に対向する路面との間の間隔を所望の間隔に維持する間隔維持手段が設けられていることである。
更に、前記間隔維持手段には、間隔維持用に設けられた支持脚の下端部に、路面に接して転動する転動子が設けられていることを含むものである。
本発明に係る自走式輻射加熱装置の加熱方法の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、加熱用のバーナーと、該バーナーによって加熱されるとともに路面を加熱する平板状の耐熱板とを少なくとも有してなる自走式輻射加熱装置を形成し、該自走式輻射加熱装置により前記耐熱板の輻射伝熱で路面を加熱することである。
本発明の自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法によれば、路面にバーナーの火炎を直接噴射することが無いので、アスファルトの路面を保護することになる。また、耐熱板を路面から低い位置に設定することができるので、濡れた路面や凍結した雪に対して効率的に伝熱できて省エネルギーとなる。更に、間隔維持手段により、耐熱板を安定して定位置に保持することができると言う優れた効果を奏するものである。
本発明に係る自走式輻射加熱装置1は、図1に示すように、走行体2に輻射加熱装置3として加熱用のバーナー4と、該バーナー4によって加熱されるとともに路面5を乾燥させ、若しくは、路面5の凍結した雪6を溶かす平板状の耐熱板7とを少なくとも有してなり、該自走式輻射加熱装置1の輻射加熱装置3における前記耐熱板7の輻射伝熱で、前記路面5を加熱するものである。
本発明に係る自走式輻射加熱装置1は、図1乃至図2に示すように、路面を加熱する自走式輻射加熱装置1において、加熱用のバーナー4と、該バーナー4によって加熱されるとともに路面5の乾燥や路面5の雪6を溶かす平板状の耐熱板7とを少なくとも有してなる。前記融雪・乾燥用の耐熱板7は、熱伝導性の良い金属製の平板体であり、その上下方向に貫通する小さな径の貫通孔7aが、図3に示すように、複数格子状に若しくはランダムに配設してある。
前記耐熱板7に火炎噴射するバーナー4と空気供給用のブロアー13とが、ケーシング8に配設されている。該ケーシング8は、前記耐熱板7と複数個(図では7個)のバーナー4と、断熱材14とを装備するものであり、走行体2のアーム2aによって、当該ケーシング8は揺動自在であり、かつ、上下移動自在である。
更に、ケーシング8の左右端部は、端部用耐熱板7bを有した揺動自在な昇降端部8aとなっていて、回転軸8bを中心に揺動する。融雪・乾燥作業をしないで路面を走行するときに、輻射加熱装置3の幅を狭めて邪魔にならない様に待避させて、走行しやすくしている。
前記ケーシング8を、アーム2aを介して揺動自在に保持する走行体2は、例えば、車輪で移動自在にされるものであり、若しくは、クローラで移動自在にされるものである。更に、前記バーナー4と供給用パイプ4a(図示せず)で接続されているバーナー用燃料貯留槽4bと、発電機15と、運転室2b内に設けられ前記バーナー4の火炎噴射の噴射量を制御する制御装置9とが、前記走行体2に装備されている。
前記耐熱板7には、路面5側の表面に貫通する貫通孔7aが複数設けられているので、軽量化にも貢献している。更に、前記耐熱板7には、該耐熱板7に対向する路面5との間の間隔を、所望の狭い間隔(低位置)に維持する間隔維持手段10が設けられている。
前記間隔維持手段10は、その構成が例えば、前記輻射加熱装置3を支持する筐体であるケーシング8の四隅から垂設される、若しくは、輻射加熱装置3における耐熱板7の四隅から垂設される支持脚11と、該支持脚11の下端部11aに、路面5に接して転動する転動子(図では長いローラ)12とが設けられてなるものである。
前記支持脚11に関しては、公知の高さ変更手段として、例えば、前記支持脚11の傾斜角度を変えることで高さを変えたり、図示する様に支持脚11自体が伸縮自在に構成されることで高さを変えたりするものである。
前記転動子12は、図示した細長いローラーの例に限らずに、例えば、上下方向の支持軸でその軸周りに回転自在で、該支持軸に転動子が設けられたキャスターでも良いし、自由に3次元で転動させる球体状の座を有した球体であっても良い。
以上の様な構成で本発明に係る自走式輻射加熱装置1を形成し、図1に示すように、当該自走式輻射加熱装置1により、バーナー4で耐熱板7を加熱し、当該耐熱板7の輻射伝熱で、路面5を乾燥させたり、路面5の凍結した雪6を融雪するものである。この場合、前記耐熱板7の路面5からの高さが低く設定されている(従来では、約400mmであったのが、本発明では50mm程度に設定できる)ので、輻射伝熱が効率的に濡れた路面5の水の蒸発や、凍結した雪6の融解熱に消費されて、省エネルギーとなる。
また、前記耐熱板7を加熱したことによる輻射伝熱でアスファルト路面の融雪・乾燥等の加熱作業をするので、路面5のアスファルトの粘着力が落ちないものである。また、自走式輻射加熱装置1の走行時において、融雪・乾燥作業以外の走行時には、左右の両昇降端部8aを上に回動させておくものである。
本発明に係る自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法は、雪が凍結した道路面や濡れた路面に対して融雪・乾燥作業するだけで無く、火炎を直接、路面に放射するものでは無いので、耐熱板を有して安全性が高いことから、壁面等に付着したものを溶かしたり、乾燥したりするなど、色々な物に付着したものを加熱する輻射加熱装置としても広く応用することができるものである。
1 自走式輻射加熱装置、
2 走行体、 2a アーム、
2b 運転室、
3 輻射加熱装置、
4 バーナー、 4a 供給パイプ、
4b バーナー用燃料貯留槽、
5 路面、
6 雪、
7 耐熱板、 7a 貫通孔、
7b 端部用耐熱板、
8 ケーシング、 8a 昇降端部、
8b 回転軸、
9 制御装置、
10 間隔維持手段、
11 支持脚、 11a 下端部、
12 転動子、
13 ブロアー、
14 断熱材、
15 発電機。
2 走行体、 2a アーム、
2b 運転室、
3 輻射加熱装置、
4 バーナー、 4a 供給パイプ、
4b バーナー用燃料貯留槽、
5 路面、
6 雪、
7 耐熱板、 7a 貫通孔、
7b 端部用耐熱板、
8 ケーシング、 8a 昇降端部、
8b 回転軸、
9 制御装置、
10 間隔維持手段、
11 支持脚、 11a 下端部、
12 転動子、
13 ブロアー、
14 断熱材、
15 発電機。
Claims (6)
- 路面を加熱する自走式輻射加熱装置において、
加熱用のバーナーと、該バーナーによって加熱されるとともに路面を加熱する平板状の耐熱板とを少なくとも有してなること、
を特徴とする自走式輻射加熱装置。 - 融雪・乾燥用の耐熱板と、
該耐熱板に火炎を噴射して加熱するバーナーと、
前記耐熱板とバーナーとを装備するケーシングと、
前記ケーシングをアームを介して揺動自在に保持する走行体と、
前記走行体側に設けられ前記バーナーと供給用パイプで接続されているバーナー用燃料貯留槽と、
前記バーナーの火炎噴射量を制御すると共に前記走行体側に設けられる制御装置と、
を少なくとも有してなること、
を特徴とする自走式輻射加熱装置。 - 耐熱板には、路面側の表面に貫通する貫通孔が複数設けられていること、
を特徴とする請求項1または2に記載の自走式輻射加熱装置。 - 加熱装置には、耐熱板に対向する路面との間の間隔を所望の間隔に維持する間隔維持手段が設けられていること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自走式輻射加熱装置。 - 間隔維持手段には、間隔維持用に設けられた支持脚の下端部に、路面に接して転動する転動子が設けられていること、
を特徴とする請求項4に記載の自走式輻射加熱装置。 - 加熱用のバーナーと、該バーナーによって加熱されるとともに路面を加熱する平板状の耐熱板とを少なくとも有してなる自走式輻射加熱装置を形成し、
該自走式輻射加熱装置により前記耐熱板の輻射伝熱で路面を加熱すること、
を特徴とする自走式輻射加熱装置の輻射加熱方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013207220A JP2015071871A (ja) | 2013-10-02 | 2013-10-02 | 自走式輻射加熱装置とその輻射加熱方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017122359A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-13 | 鹿島道路株式会社 | 路面乾燥装置及び路面乾燥方法 |
JP6278376B1 (ja) * | 2017-05-02 | 2018-02-14 | 株式会社環境整備 | バーナーを利用した融雪装置 |
JP2021188435A (ja) * | 2020-06-03 | 2021-12-13 | 株式会社Die Kraft | 融雪装置 |
JP7241952B1 (ja) | 2022-09-05 | 2023-03-17 | 山崎 明美 | 路面雪氷破砕転圧装置 |
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-
2013
- 2013-10-02 JP JP2013207220A patent/JP2015071871A/ja active Pending
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