JP2015071721A - アクリル変性pb含有組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な光硬化性組成物およびその硬化物を提供する。【解決手段】(A)、(B)、(C)成分を含む光硬化性組成物およびその硬化物。(A)式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と、重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエン又は水素添加ポリブタジエンと、を反応させて得られる末端変性(水素添加)ポリブタジエン41〜95重量%及び、(B)(メタ)アクリル酸エステルモノマー39〜5重量%の合計100重量部に対し、(C)光ラジカル重合開始剤0.1〜20重量部を含む光硬化性組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、末端変性(水素添加)ポリブタジエンと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、光ラジカル重合開始剤を含有する光硬化性組成物およびその光硬化性組成物を光硬化させた硬化物に関する。
末端部分をアクリロイル基やメタクリロイル基で修飾したポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、光ラジカル重合開始剤を含有する光硬化性組成物が知られている。それらの組成物を、光硬化させることにより、様々な用途に応用することができる硬化物を得ることができる。
特許文献1では、アクリレート末端オリゴマーと、炭素原子3〜20個のアクリレートまたはメタクリレート末端反応性希釈剤と、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンおよびそれらの混合物を含む群から選ばれる光開始剤を含む組成物が開示されている。
特許文献1の実施例IIIでは、ヒドロキシル末端ポリブタジエン(日曹GI−1000)106gを、少量のジブチルスズジラウレートの存在下にイソホロンジイソシアネート30gに加えてイソシアナート末端前駆物質を得た後、2−ヒドロキシエチルアクリレート15.7gを加えて得られるアクリレート末端オリゴマーを得ている。
末端変性(水素添加)ポリブタジエンと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、光ラジカル重合開始剤を含む新規の光硬化性組成物およびその硬化物が求められていた。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の製造方法で得られた末端変性(水素添加)ポリブタジエン41〜95重量%と、(メタ)アクリル酸エステルモノマー39〜5重量%の合計100重量部に対し、光ラジカル重合開始剤0.1〜20重量部を含む新規の光硬化性組成物を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)式〔I〕
(式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2、R3は、各々独立して、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基、C1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基またはそれらの複合した基を表す。)で表されるイソシアネート化合物と、
式〔II〕
(式中、Aは、ブタジエンを重合させて得られる高分子鎖または該高分子鎖を水素化して得られる高分子鎖を表し、mは、1または2を表す。)で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを反応させて得られた式〔III〕
(式中、R1、R2、R3、A、mは、前記と同じ意味を表す。)で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエン41〜95重量%および、
(B)(メタ)アクリル酸エステルモノマー39〜5重量%の合計100重量部に対し、
(C)光ラジカル重合開始剤0.1〜20重量部、
を含む光硬化性組成物や、
(2)式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンが、式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と、式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを、有機アルミニウム化合物の存在下で反応させて得られたものである前記(1)に記載の光硬化性組成物や、
(3)有機アルミニウム化合物が、式〔IV〕
(式中、各R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立に、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C30のアルキル基を表す。)で表される化合物である前記(2)に記載の光硬化性組成物や、
(4)式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンの数平均分子量(Mn)が1,000〜100,000である前記(1)〜(3)いずれか1項に記載の光硬化性組成物や、
(5)前記(1)〜(4)いずれか1項に記載の光硬化性組成物を光硬化させた硬化物に関する。
(1)(A)式〔I〕
式〔II〕
(B)(メタ)アクリル酸エステルモノマー39〜5重量%の合計100重量部に対し、
(C)光ラジカル重合開始剤0.1〜20重量部、
を含む光硬化性組成物や、
(2)式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンが、式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と、式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを、有機アルミニウム化合物の存在下で反応させて得られたものである前記(1)に記載の光硬化性組成物や、
(3)有機アルミニウム化合物が、式〔IV〕
(4)式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンの数平均分子量(Mn)が1,000〜100,000である前記(1)〜(3)いずれか1項に記載の光硬化性組成物や、
(5)前記(1)〜(4)いずれか1項に記載の光硬化性組成物を光硬化させた硬化物に関する。
本発明の光硬化性組成物は、光硬化によって実質的に黄変することがない。
本発明において、置換基の定義は以下のとおりである。
R2、R3の「直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基」としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、ペンチレン基、1−メチルブチレン基、2−メチルブチレン基、へキシレン基等が挙げられる。
R2、R3の「C1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基」の「C1〜C6のアルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、1−メチル−n−プロピル基、2−メチル−n−プロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1−イソプロピル−n−プロピル基等を挙げることができる。
R2、R3の「C1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基」としては、シクロプロピレン、2−メチルシクロプロピレン、シクロブチレン、2,2−ジメチルシクロブチレン、シクロペンチレン、2,3−ジメチルシクロペンチレン、シクロヘキシレン、1,3,3−トリメチルシクロヘキシレン、シクロオクチレン等が挙げられる。
R2、R3の「それらの複合した基」とは、「直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基とC1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基とが結合した基」を意味する。
「直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基とC1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基とが結合した基」としては、メチレン−シクロプロピレン基、メチレン−シクロペンチレン基、メチレン−2,3−ジメチルシクロペンチレン基、メチレン−1,3,3−トリメチルシクロヘキシレン基、エチレン−シクロプロピレン基、エチレン−シクロヘキシレン基、エチレン−3,3−ジメチルシクロへキシレン基、メチレン−シクロプロピレン−メチレン基、エチレン−シクロヘキシレン−メチレン基、ヘキシレン−シクロヘキシレン−メチレン基等が挙げられる。また、これらの順序が入れ替わった基でもよい。
R11、R12、R13、R14の「直鎖または分岐鎖を有するC1〜C30のアルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、6,6−ジメチルヘプチル基、1,1−ジメチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。
(光硬化性組成物)
本発明の光硬化性組成物は、成分(A)として式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンを41〜95重量%と、成分(B)として(メタ)アクリル酸エステルモノマーを39〜5重量%との合計100重量部に対し、成分(C)として光ラジカル重合開始剤を0.1〜20重量部を含有する限り特に制限されない。本発明の光硬化性組成物には、成分(A)、成分(B)、成分(C)以外に、さらに他の成分を含有していてもよい。
本発明の光硬化性組成物は、成分(A)として式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンを41〜95重量%と、成分(B)として(メタ)アクリル酸エステルモノマーを39〜5重量%との合計100重量部に対し、成分(C)として光ラジカル重合開始剤を0.1〜20重量部を含有する限り特に制限されない。本発明の光硬化性組成物には、成分(A)、成分(B)、成分(C)以外に、さらに他の成分を含有していてもよい。
(成分(A))
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(A)は、以下の式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンをいう。
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(A)は、以下の式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンをいう。
式〔III〕中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2、R3は、各々独立して、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基、C1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基またはそれらの複合した基を表し、Aは、ブタジエンを重合させて得られる高分子鎖または該高分子鎖を水素化して得られる高分子鎖を表し、mは、1または2を表す。
R2としては、直鎖のC2〜C10アルキレン基であるのが好ましく、直鎖のC2〜C6アルキレン基であるのがより好ましく、エチレン基またはプロピレン基であるのがさらに好ましい。
R3としては、直鎖のC2〜C6のアルキレン基であるか、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基とC1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基とが結合した基であるのが好ましい。さらに、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C10のアルキレン基とC1〜C6のアルキル基を置換基として有していても良いC3〜C8のシクロアルキレン基とが結合した基としては、下記の(1)または(2)で表される基であるのがより好ましい。式(1)、(2)中*は結合する位置を示す。
式〔I〕中、Aで表される、ブタジエンを重合させて得られる高分子鎖または該高分子鎖を水素化して得られる高分子鎖とは、式〔V〕
(式中、実線と点線の二重線部分は単結合または二重結合を表す。波線は二重結合の場合に、シス体またはトランス体のいずれかを表す)で表される1,4−結合による繰り返し単位、および、式〔VI〕
(式中、実線と点線の二重線部分は単結合または二重結合を表す。)で表される1,2−結合による繰り返し単位を骨格として有する。
実線と点線の二重線部分が二重結合の場合は水素未添加のポリブタジエンであり、単結合の場合は水素添加ポリブタジエンを意味する。水素添加ポリブタジエンの場合、二重結合は100%水素添加されている必要はなく、二重結合の残存率は特に限定されない。
また、式〔V〕で表される1,4−結合繰り返し単位が、二重結合を有する場合には、トランス体、シス体、またはそれらの混合体が存在しうる。
式〔V〕で表される1,4−結合による繰り返し単位と式〔VI〕で表される1,2−結合の比率は、各々0〜100モル%である。すなわち、本発明において、Aで表される高分子鎖は、1,4−結合または1,2−結合のみのポリマーであってもよく、1,4−結合と1,2−結合の混在したポリマーであってもよい。中でも、1,2−結合の比率が75〜100モル%であり、1,4−結合の比率が単位25〜0モル%であるのがより好ましい。
式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンは、ポリスチレンを指標として用いたGPC(ゲル濾過)法によると、数平均分子量が1,000〜100,000であるのが好ましく、1,000〜10,000であるのがより好ましい。
式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンとしては、表1で表される化合物であるのが好ましく、表2で表される化合物であるのがより好ましい。表1中R1、R2、A、mは、前記と同じ意味を表し、表2中R1、Aおよびmは、前記と同じ意味を表す。
式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンは、式〔I〕
(式中、R1、R2、R3は、前記と同じ意味を表す。)で表されるイソシアネート化合物と、式〔II〕
(式中、A、mは、前記と同じ意味を表す。)で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを反応させて得られたものであるのが好ましい。
式〔II〕で表される化合物としては、具体的に、NISSO−PB−G−1000、NISSO−PB−G−2000、NISSO−PB−G−3000、また、それらの水添品としてNISSO−PB−GI−1000、NISSO−PB−GI−2000、NISSO−PB−GI−3000(いずれも日本曹達(株)製)およびPoly bd R45HT(出光興産社製)などを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物を得る方法は、特開2011−116965号公報などに記載されている公知の方法を用いることができる。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンとの反応は、有機アルミニウム化合物の存在下で反応させるのが好ましい。有機アルミニウム化合物とは、アルミニウム原子に有機基が結合した化合物である。結合する基は反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はない。好ましい有機アルミニウム化合物は、アルミニウムアルコキシドであり、例えば、式〔IV〕
(式中、各R11、R12,R13およびR14は、それぞれ独立に、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C30のアルキル基を表す。)で表される化合物である。これらのうち、R11、R12が、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C6のアルキル基であるのが好ましく、R14が、直鎖または分岐鎖を有するC1〜C3のアルキル基であるのが好ましく、R13が、直鎖または分岐鎖を有するC10〜C30のアルキル基であるのが好ましい。
式〔IV〕で表される有機アルミニウム化合物として具体的には、表3で示す化合物を挙げることができる。
上記有機アルミニウム化合物の使用量は、式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエン100重量部に対して、0.0001重量部〜50重量部、好ましくは0.001重量部〜10重量部、さらに好ましくは0.01重量部〜10重量部である。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンとの反応は、無溶媒または適当な不活性溶媒中で行なわれる。通常、無溶媒下で行われるが、反応に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル等のエステル系溶媒;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、スチレン、プロピレン等;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ジメチルスルホキシド;ヘキサメチル亜リン酸トリアミド(HMPT)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のリン酸アミド系溶媒等が挙げられる。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンとの反応の反応温度は、通常0℃〜100℃、好ましくは室温〜80℃の範囲であり、反応は通常数分〜数時間で完結する。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンの使用量は、式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンのヒドロキシル基に対して、式〔I〕で表されるイソシアネート化合物を0.2〜2倍モルの範囲で使用するのが好ましく、0.8〜1.2倍モルの範囲で使用するのがより好ましい。
式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを反応させて得られた式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンは、精製することなく本発明の成分(A)として使用することもできるし、通常行われる方法で精製した後、成分(A)として使用することもできる。
(成分(B))
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(B)は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーである。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、11−メタクリロイルオキシウンデシルトリメトキシシラン、(メタ)アクリルアミド等の一官能性(メタ)アクリル酸モノマーや、
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(B)は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーである。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、11−メタクリロイルオキシウンデシルトリメトキシシラン、(メタ)アクリルアミド等の一官能性(メタ)アクリル酸モノマーや、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングルコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕エタン、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、[2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート、1,3−ジ(メタ)アクリロリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン等の二官能性(メタ)アクリル酸モノマーや、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N’−(2,2,4−トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカルボキシ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメタクリレート、1,7−ジアクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラアクリロイルオキシメチル−4−オキシヘプタン等の三官能性以上の(メタ)アクリル酸モノマーを挙げることができる。
これらのうち、本発明においては、一官能性(メタ)アクリル酸モノマーまたは二官能性(メタ)アクリル酸モノマーが好ましい。これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
これらのうち、本発明においては、一官能性(メタ)アクリル酸モノマーまたは二官能性(メタ)アクリル酸モノマーが好ましい。これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
(成分(C))
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(C)は、光ラジカル重合開始剤である。光ラジカル重合開始剤としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤を挙げることができる。
本発明の光硬化性組成物中に含まれる成分(C)は、光ラジカル重合開始剤である。光ラジカル重合開始剤としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤を挙げることができる。
アルキルフェノン系光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRUGACURE(登録商標)651)などのベンジルジメチルケタール化合物や、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(IRUGACURE(登録商標)184)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(Darocur(登録商標)1173)、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン(SB−PI 759)、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRUGACURE(登録商標)2959)、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル)−フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン(IRUGACURE(登録商標)127)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(Darocur(登録商標) MBF)などのα−ヒドロキシアルキルフェノンや、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRUGACURE(登録商標)907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRUGACURE(登録商標)369)、2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン(IRUGACURE(登録商標)379EG)などのα−アミノアルキルフェノンを挙げることができる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、ベンゾフェノン(SB−PI 710)、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート(SB−PI 711)、4−メチルベンゾフェノン(SB−PI 712)、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(SB−PI 701)、(4−(メチルフェニルチオ)フェニル)−フェニルメタン(SB−PI 705)などを挙げることができる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(LUCIRIN(登録商標) TPO)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRUGACURE(登録商標)819)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドの水分散体(IRUGACURE(登録商標)819DW)などを挙げることができる。
チタノセン系光重合開始剤としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(IRUGACURE(登録商標)784)などを挙げることができる。
その他の光重合開始剤としては、1,2−オクタンジオン,1−(4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム))(IRUGACURE(登録商標) OXE01)、エタノン,1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル)−,1−(O−アセチルオキシム)(IRUGACURE(登録商標) OXE02)などのオキシムエステルなどを挙げることができる。
これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、ベンゾフェノン(SB−PI 710)、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート(SB−PI 711)、4−メチルベンゾフェノン(SB−PI 712)、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(SB−PI 701)、(4−(メチルフェニルチオ)フェニル)−フェニルメタン(SB−PI 705)などを挙げることができる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(LUCIRIN(登録商標) TPO)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRUGACURE(登録商標)819)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドの水分散体(IRUGACURE(登録商標)819DW)などを挙げることができる。
チタノセン系光重合開始剤としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(IRUGACURE(登録商標)784)などを挙げることができる。
その他の光重合開始剤としては、1,2−オクタンジオン,1−(4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム))(IRUGACURE(登録商標) OXE01)、エタノン,1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル)−,1−(O−アセチルオキシム)(IRUGACURE(登録商標) OXE02)などのオキシムエステルなどを挙げることができる。
これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
(その他の成分)
本発明の光硬化性組成物は、その特性を損なわない範囲で、目的に応じて、他の成分を添加、配合する事が出来る。具体的には、重合禁止剤を挙げることができる。重合禁止剤は特に限定されないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、i−オクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、ペンタエリトリルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(3,5−ジ−t−ブチルヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−5−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチレンビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]等のフェノール類;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン等のキノン類;ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノン、モノメチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン等のハイドロキノン類;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン類;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;フェノチアジン、有機並びに無機の銅塩類等が挙げられるが、好ましくは、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンである。これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
重合禁止剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲であれば特に制限されないが、通常、成分(A)5〜40重量%および成分(B)95〜60重量%の合計100重量部に対し、0.01〜5重量部である。
本発明の光硬化性組成物は、その特性を損なわない範囲で、目的に応じて、他の成分を添加、配合する事が出来る。具体的には、重合禁止剤を挙げることができる。重合禁止剤は特に限定されないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、i−オクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、ペンタエリトリルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(3,5−ジ−t−ブチルヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−5−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチレンビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]等のフェノール類;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン等のキノン類;ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノン、モノメチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン等のハイドロキノン類;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン類;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;フェノチアジン、有機並びに無機の銅塩類等が挙げられるが、好ましくは、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンである。これらは1種単独で、或いは、2種以上を混合して使用することができる。
重合禁止剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲であれば特に制限されないが、通常、成分(A)5〜40重量%および成分(B)95〜60重量%の合計100重量部に対し、0.01〜5重量部である。
(硬化物)
本発明の光硬化性組成物は、光により硬化することができる。
本発明の光硬化性組成物は、光により硬化することができる。
光は、例えば、紫外線、可視光、X線、電子線等を用いることが出来るが、紫外線を用いることが好ましい。紫外線はエネルギーが高いため、紫外線を硬化性組成物に照射することにより硬化反応を促進することができ、硬化性組成物の硬化速度を速めることができると共に、硬化物における未反応の硬化性組成物の量を低減することができる。
可視光を照射する方法としては特に限定されず、例えば、白熱球、蛍光灯等を用いる方法が挙げられる。また、紫外線を照射する方法としては特に限定されず、例えば、有電極方式としてメタルハライドランプ、キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等を、無電極方式としてエキシマランプ、メタルハライドランプ等を挙げることができる。紫外線を使用する場合、その波長範囲は特に限定されないが、好ましくは150nm〜400nm、さらに好ましくは200nm〜380nmである。紫外線を照射する雰囲気としては、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは酸素濃度を低下させた雰囲気が好ましいが、通常の空気雰囲気でも可能である。照射雰囲気温度は、通常10〜200℃とすることができる。
硬化状態は、フーリエ変換赤外分光分析装置や光化学反応熱量計等を用いて測定することが出来るので、硬化物が完全に硬化するための硬化条件(光の照射時間、光強度、加熱温度、加熱時間等)を適宜選定することができる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下、「部」と記載したときは重量部を表す。また、本実施例において、各略語は次の意味を表す。
HDDA: 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
IBOA: イソボルニルアクリレート
TCDA: トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
BHT: 2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン
HDDA: 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
IBOA: イソボルニルアクリレート
TCDA: トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
BHT: 2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン
[製造例1]
空気雰囲気下でイソホロンジイソシアネート784部と、アルミキレートM6.95部と、ヒドロキシエチルアクリレート390部を混合し、65℃にて1時間反応させ、反応物Aを合成した。次に、空気雰囲気下にて、先に合成した反応物A1013部と、末端を水酸基で変性した水素添加ポリブタジエン(GI−1000,日本曹達社製)3000部と、アルミキレートM24.1部を混合し、65℃にて2時間反応させた。残存NCOが0.1%以下であることを確認して反応を終了し、末端変性水素添加ポリブタジエンAを得た。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンAについて、1H−NMR測定をおこない、2つのNHシグナル(4.55、4.70ppm)を確認した。また、IR測定をおこない1728(CO)、3339cm−1(NH)のウレタン結合の吸収を確認した。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンAについて数平均分子量(Mn)をGPC法で測定したところ、3200であった。また、B型粘度計による粘度(P、45℃)は3165であった。
尚、「残存NCO(%)」とは、化合物の重量中に占めるイソシアネート部位の重量(モル数と42.02(NCO分子量)の乗数)を%で示したものである。
空気雰囲気下でイソホロンジイソシアネート784部と、アルミキレートM6.95部と、ヒドロキシエチルアクリレート390部を混合し、65℃にて1時間反応させ、反応物Aを合成した。次に、空気雰囲気下にて、先に合成した反応物A1013部と、末端を水酸基で変性した水素添加ポリブタジエン(GI−1000,日本曹達社製)3000部と、アルミキレートM24.1部を混合し、65℃にて2時間反応させた。残存NCOが0.1%以下であることを確認して反応を終了し、末端変性水素添加ポリブタジエンAを得た。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンAについて、1H−NMR測定をおこない、2つのNHシグナル(4.55、4.70ppm)を確認した。また、IR測定をおこない1728(CO)、3339cm−1(NH)のウレタン結合の吸収を確認した。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンAについて数平均分子量(Mn)をGPC法で測定したところ、3200であった。また、B型粘度計による粘度(P、45℃)は3165であった。
尚、「残存NCO(%)」とは、化合物の重量中に占めるイソシアネート部位の重量(モル数と42.02(NCO分子量)の乗数)を%で示したものである。
[製造例2]
空気雰囲気下でイソホロンジイソシアネート65.56gと、ジオクチルスズジラウレート0.0098gと、水素添加ポリブタジエン(GI−1000,日本曹達社製)241.66gを混合し、65℃にて1.5時間反応させ、反応物を合成した。次に、空気雰囲気下にて、先に合成した反応物291.52gと、ヒドロキシエチルアクリレート33.72gを混合し、と、ジオクチルスズジラウレート0.28gを混合し、65℃にて2時間反応させた。残存NCOが0.1%以下であることを確認して反応を終了し、末端変性水素添加ポリブタジエンを得た。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンについて、1H−NMR測定をおこない、2つのNHシグナル(4.55、4.70ppm)を確認した。また、IR測定をおこない1728(CO)、3339cm−1(NH)のウレタン結合の吸収を確認した。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンについて数平均分子量(Mn)をGPC法で測定したところ、3200であった。また、B型粘度計による粘度(P、45℃)は4960であった。
尚、「残存NCO(%)」とは、化合物の重量中に占めるイソシアネート部位の重量(モル数と42.02(NCO分子量)の乗数)を%で示したものである。
空気雰囲気下でイソホロンジイソシアネート65.56gと、ジオクチルスズジラウレート0.0098gと、水素添加ポリブタジエン(GI−1000,日本曹達社製)241.66gを混合し、65℃にて1.5時間反応させ、反応物を合成した。次に、空気雰囲気下にて、先に合成した反応物291.52gと、ヒドロキシエチルアクリレート33.72gを混合し、と、ジオクチルスズジラウレート0.28gを混合し、65℃にて2時間反応させた。残存NCOが0.1%以下であることを確認して反応を終了し、末端変性水素添加ポリブタジエンを得た。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンについて、1H−NMR測定をおこない、2つのNHシグナル(4.55、4.70ppm)を確認した。また、IR測定をおこない1728(CO)、3339cm−1(NH)のウレタン結合の吸収を確認した。得られた末端変性水素添加ポリブタジエンについて数平均分子量(Mn)をGPC法で測定したところ、3200であった。また、B型粘度計による粘度(P、45℃)は4960であった。
尚、「残存NCO(%)」とは、化合物の重量中に占めるイソシアネート部位の重量(モル数と42.02(NCO分子量)の乗数)を%で示したものである。
(光硬化性組成物の製造)
製造例2で得られた末端変性水素添加ポリブタジエン16.0部と、HDDA 4.0部と、IRGACURE184 1部と、BHT0.1部を混合(自転公転ミキサー:泡取り錬太郎、自転2000rpm、10分間、公転2200rpm、10分間)して光硬化性組成物Aを得た。
製造例2で得られた末端変性水素添加ポリブタジエン16.0部と、HDDA 4.0部と、IRGACURE184 1部と、BHT0.1部を混合(自転公転ミキサー:泡取り錬太郎、自転2000rpm、10分間、公転2200rpm、10分間)して光硬化性組成物Aを得た。
(硬化物の製造)
直径6.5cmのアルミ皿に、光硬化性組成物A〜Nを、それぞれ、4.00gを流し込み、超高圧水銀灯(10mW;平行光タイプ)で光照射を行って、厚さ約1.0mm厚の硬化物A〜Nを得た。
直径6.5cmのアルミ皿に、光硬化性組成物A〜Nを、それぞれ、4.00gを流し込み、超高圧水銀灯(10mW;平行光タイプ)で光照射を行って、厚さ約1.0mm厚の硬化物A〜Nを得た。
(硬度測定)
硬化物A〜Nについて、それぞれ厚み1mmの試験片を6枚重ねた試験片を作成し、JIS K 7215に準じてデュロメータにより硬度を測定した。結果を表5に示す。
硬化物A〜Nについて、それぞれ厚み1mmの試験片を6枚重ねた試験片を作成し、JIS K 7215に準じてデュロメータにより硬度を測定した。結果を表5に示す。
(色相評価試験)
硬化物B〜Nについて、下記の条件で色相評価を行った。
製造直後の硬化物B〜Nについて、幅25mm、長さ50mm、厚さ約1mmの試験片を作成し、それぞれL*値、a*値、b*値を分光式色差計 (「SE−2000」:日本電色工業会社製)を用いて、反射法により測定した。得られた結果を表5に示す。L*値、a*値、b*値とは、色を表す方法(表色系)の一種であり、明るさ(L*明度)と色調(a*=赤−緑、b*=黄−青)を3つの軸・指標で特定の色を数字として表すものである。
硬化物B〜Nについて、下記の条件で色相評価を行った。
製造直後の硬化物B〜Nについて、幅25mm、長さ50mm、厚さ約1mmの試験片を作成し、それぞれL*値、a*値、b*値を分光式色差計 (「SE−2000」:日本電色工業会社製)を用いて、反射法により測定した。得られた結果を表5に示す。L*値、a*値、b*値とは、色を表す方法(表色系)の一種であり、明るさ(L*明度)と色調(a*=赤−緑、b*=黄−青)を3つの軸・指標で特定の色を数字として表すものである。
(引張り試験)
硬化物B、C、G〜Nそれぞれについて、幅5mm、長さ50mm、厚さ約1mmの試験片を作成し、株式会社島津製作所オートグラフAGG−Jを用いて以下の条件で引張試験をおこない、応力(MPa)、ひずみ(%)、弾性率を測定した。結果を表5に示す。
温度:24℃
湿度:60%
つかみ具間距離:20mm
引張り速度:20mm/分
引張り荷重 ロードセル: 5kN
弾性率は試験力(1−2N)の範囲における引張弾性率であり、下記の計算式より算出した。
引張弾性率(E)=〔Δ試験力(N)/試験片断面積(mm2)〕/〔Δひずみ(mm)/つかみ具間距離(mm) 〕
ひずみ(%)と応力(MPa)は以下の式から算出した。
ひずみ(%) = 100×(最大点変位/つかみ具間距離)
応力(MPa) = 最大点応力(MPa)
上記表中、「‐」は未測定を示す。
硬化物B、C、G〜Nそれぞれについて、幅5mm、長さ50mm、厚さ約1mmの試験片を作成し、株式会社島津製作所オートグラフAGG−Jを用いて以下の条件で引張試験をおこない、応力(MPa)、ひずみ(%)、弾性率を測定した。結果を表5に示す。
温度:24℃
湿度:60%
つかみ具間距離:20mm
引張り速度:20mm/分
引張り荷重 ロードセル: 5kN
弾性率は試験力(1−2N)の範囲における引張弾性率であり、下記の計算式より算出した。
引張弾性率(E)=〔Δ試験力(N)/試験片断面積(mm2)〕/〔Δひずみ(mm)/つかみ具間距離(mm) 〕
ひずみ(%)と応力(MPa)は以下の式から算出した。
ひずみ(%) = 100×(最大点変位/つかみ具間距離)
応力(MPa) = 最大点応力(MPa)
本発明の光硬化性組成物を硬化した硬化物は、黄色く変色せず、また、高い硬度を有するため、光学材料等に適した材料になる。
Claims (5)
- (A)式〔I〕
式〔II〕
(B)(メタ)アクリル酸エステルモノマー39〜5重量%の合計100重量部に対し、
(C)光ラジカル重合開始剤0.1〜20重量部、
を含む光硬化性組成物。 - 式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンが、式〔I〕で表されるイソシアネート化合物と、式〔II〕で表される重合体末端にヒドロキシル基を有するポリブタジエンまたは水素添加ポリブタジエンを、有機アルミニウム化合物の存在下で反応させて得られたものである請求項1に記載の光硬化性組成物。
- 式〔III〕で表される末端変性(水素添加)ポリブタジエンの数平均分子量(Mn)が1,000〜100,000である請求項1〜3いずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 請求項1〜4いずれか1項に記載の光硬化性組成物を光硬化させた硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013208835A JP2015071721A (ja) | 2013-10-04 | 2013-10-04 | アクリル変性pb含有組成物およびその硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013208835A JP2015071721A (ja) | 2013-10-04 | 2013-10-04 | アクリル変性pb含有組成物およびその硬化物 |
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JP (1) | JP2015071721A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2013
- 2013-10-04 JP JP2013208835A patent/JP2015071721A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN110461886A (zh) * | 2017-03-29 | 2019-11-15 | 三井化学株式会社 | 光固化性组合物、义齿基托及带托义齿 |
CN110461886B (zh) * | 2017-03-29 | 2022-03-22 | 三井化学株式会社 | 光固化性组合物、义齿基托及带托义齿 |
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