JP2015071673A - 樹脂組成物、接着性封止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Toshiyuki Tanaka
俊行 田中
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環江 唐沢
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Abstract

【課題】良好な水分バリア性を維持しつつ、高い接着性及び耐久性を具備する接着性封止フィルム用に好適な樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は主に接着性を有する封止フィルムを形成するための樹脂組成物に関し、詳しくはビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂を含有する樹脂組成物に関する。本発明はまた、この樹脂組成物を用いて形成した接着性封止フィルム及びその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は発光部が水分や酸素に対して不安定であるため、素子内に水分や酸素が入り込むことにより発光部が劣化しやすい傾向にある。かかる素子を長寿命化するために、外部から侵入する水分や酸素から素子を保護することを目的とし、接着性封止フィルムを用いることが検討されている。この中でも特に、エラストマーと粘着付与樹脂を含むゴム系接着性封止フィルムは、有機エレクトロルミネッセンス素子の所望の場所に、接着剤を用いることなく貼り付けて使用することができる利点を有する。そのため、これまでに様々なゴム系接着性封止フィルムの検討がなされている。
特許文献1及び2には、エラストマーとして用いたポリイソプレン系樹脂に、粘着付与樹脂を混合して接着性封止フィルムを作製したことが報告されている。
一方、エラストマーの中でもポリイソブチレンは耐候性が高く、水分や酸素バリア性に優れている。これまでに、ポリイソブチレンをエラストマーとして用いた接着性封止フィルムとして、特許文献3において、ポリイソブチレンと水素添加環状オレフィン系ポリマーを用いた接着性封止フィルムが、特許文献4においては、ポリイソブチレンと所定量の炭素二重結合を有する粘着付与材を用いた接着性封止フィルムが報告されている。
また、特許文献5においては、ポリイソブチレン樹脂と水添石油樹脂の質量比が70:30〜90:10の範囲であり、且つスチレン系エラストマーを含んだ封止フィルムが報告されている。
特開2005−129520号公報 特開2008−115383号公報 特表2009−524705号公報 国際公開WO2013/031656号公報 特開2012−193335号公報
しかしながら、これらの接着性封止フィルムは、水分バリア性は高いものの、接着力又は耐久性の点でいまだ十分とは言えず、かかる接着性封止フィルムを有機エレクトロルミネッセンス素子の接着性封止フィルムとして用いる場合、接着界面からの水分の浸入などが懸念され、さらなる改善が必要である。
そこで、本発明の課題は、良好な水分バリア性を維持したまま、高い接着性及び高い耐久性を具備する接着性封止フィルムを形成することが可能な樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、高い接着性及び高い耐久性を実現するために、エラストマーとして後述するブロック共重合体Xとポリイソブチレンを用い、更に、炭素二重結合含有量が1.6〜50%である粘着付与樹脂を含有する樹脂組成物を用いて接着性封止フィルムを作製することにより、良好な水分バリア性を維持したまま、高い接着性及び高い耐久性を両立する接着性封止フィルムを作製することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
[2] 前記粘着付与樹脂の数平均分子量が400以上、2000以下である、前記[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、および芳香族系石油樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である、前記[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記ポリイソブチレンの重量平均分子量が1万以上、100万以下である、前記[
1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 前記ブロック共重合体Xの重量平均分子量が10000以上、200000以下である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記ビニル芳香族重合体ブロックAが、ポリスチレンブロックである、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを50質量%以上含有するものである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 前記ブロック共重合体Xが、前記ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 前記ブロック共重合体Xの全質量に対する前記ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、5質量%以上95質量%以下である前記[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、接着性封止フィルム。
[11] 前記接着性封止フィルムが、有機エレクトロルミネッセンス素子用の接着性封止フィルムである、前記[10]に記載の接着性封止フィルム。
[12] 接着性封止フィルムを製造する方法であって、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を基材上に塗布後、乾燥させることを特徴とする接着性封止フィルムの製造方法。
本発明によれば、良好な水分バリア性を維持したまま、高い接着性及び高い耐久性を兼備する接着性封止フィルムを形成することが可能な樹脂組成物が提供される。
本発明の樹脂組成物を用いて形成された接着性封止フィルムは、有機又は無機エレクトロルミネッセンス、太陽電池、ディスプレイ等、各種電気デバイス用接着性封止フィルムに適用可能である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内
容に特定はされない。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、本発明の接着性封止フィルムを形成可能な樹脂組成物であって、少なくともブロック共重合体X、ポリイソブチレン及び粘着付与樹脂を含有し、適宜溶媒等のその他の成分を含有する。なお、本発明の樹脂組成物は、接着性封止フィルムの形成に好適に用いられるが、制振材等に用いることも可能である。
<ブロック共重合体X>
本発明のブロック共重合体Xは、ビニル芳香族重合体ブロックA(以下、単にブロックAと記載)、及びイソブチレンを主体とする重合体のブロックB(以下、単にブロックBと記載)とを有する。
本発明のブロックAを構成する、単量体のビニル芳香族類としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環等の芳香環にビニル基が結合したものが挙げられ、これらの芳香環にはビニル基以外の置換基が結合していてもよい。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、4−モノクロロスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−ヒドロキシメチルスチレン、4−t−ブトキシスチレン、ジクロロスチレン、4−モノフルオロスチレン、4−フェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレンが好ましく用いられ、さらにスチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレンが好ましく用いられる。最も好ましくはスチレンが用いられる。これらのビニル芳香族類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ブロックAは、通常、単量体としてビニル芳香族類のみで構成されるブロックであるが、本発明の目的を損なうことのない範囲において、例えばブロックAの全重量の50質量%以下の割合でビニル芳香族類以外の単量体成分を含んでいてもよい。
一方、本発明のブロックBは、単量体成分としてイソブチレンを、ブロックBの全重量の50質量%より多く含有するものであり、好ましくは55質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80〜100質量%含有するものであり、上記の範囲において、他の単量体が共重合されていてもよい。ブロックB中に単量体成分としてイソブチレンを上記の範囲で含むことにより、透明性、光学特性、柔軟性、機械物性、ガスバリア性、低吸湿性、薬液非吸着性にバランスよく優れたブロック共重合体Xが得られる。ブロックBがイソブチレン以外の他の単量体成分を含む場合、他の単量体としては、イソブチレンとカチオン重合可能な単量体であれば特に限定されないが、例えば、上記のビニル芳香族類、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の1種又は2種以上が挙げられる。
本発明のブロック共重合体Xは、1以上のセグメントA(ブロックA)と1以上のセグメントB(ブロックB)を有し、その組み合わせは、本発明の効果を得られる範囲であれば特に限定されず、具体的にはA−B、A−(B−A)n、(A−B)m、B−A−(B−A)n−B(ただし、nは1以上の整数、mは2以上の整数を表す)等の構造が挙げられる。
この中でも、2以上のセグメントAと1以上のセグメントBを有することが本発明の効果を得るためには好ましく、これらのうち、A−(B−A)n、特にA−B−Aの構造を有するものがさらに好ましい。
また、本発明のブロック共重合体Xの分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこ
れらの任意の組合せのいずれであってもよい。
また、本発明のブロック共重合体Xは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のブロック共重合体Xにおけるビニル芳香族重合体ブロックAの含有量は、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上で、好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。ブロック共重合体Xにおけるビニル芳香族重合体ブロックAの含有量が上記上限値以下であることにより、柔軟性や弾力性が良好なものとなり、耐衝撃性に優れる傾向にあり、一方、上記下限値以上であることにより、耐熱性が良好なものとなる傾向にある。
本発明のブロック共重合体Xにおけるイソブチレンを主体とする重合体のブロックBの含有量は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上で、好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。ブロック共重合体Xにおけるイソブチレンを主体とする重合体のブロックBの含有量が上記上限値以下であることにより耐久性が良好になり、一方、上記下限値以上であることにより、柔軟性や弾力性が良好なものとなる傾向にある。
なお、本発明のブロック共重合体Xは、ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを有するものであればよく、ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックB以外の、他の重合体又は共重合体ブロックC(以下、単にブロックCと記載)を有していてもよい。この場合、ブロックCとしては、例えば、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBにおいて、イソブチレンの含有量が50質量%未満である重合体又は共重合体ブロックや、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネンの1種又は2種以上よりなる重合体又は共重合体ブロックが挙げられる。
ただし、本発明のブロック共重合体X中における、ブロックCの含有量が多過ぎると、ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを含有することによる本発明の効果が損なわれるおそれがあるため、本発明のブロック共重合体XがブロックCを含有する場合、その含有量は、ブロック共重合体Xの全質量に対して通常40質量%以下、特に20質量%以下であることが好ましい。
ブロック共重合体Xは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができ、例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
本発明のブロック共重合体Xはゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、好ましくは10000以上、より好ましくは30000以上、更に好ましくは50000以上で、好ましくは200000以下、より好ましくは150000以下、更に好ましくは130000以下である。ブロック共重合体XのMwが上記下限値以上であることにより、得られるフィルム等の成形体の機械強度、耐熱性、成形性が良好なものとなり、上記上限値以下であることにより、加工時の溶融粘度が下がり、成形性が良好なものとなる傾向にある。
<ポリイソブチレン>
本発明で用いるポリイソブチレンの重量平均分子量は通常1万以上、好ましくは5万以上、さらに好ましくは7万以上、特に好ましくは10万以上で、通常100万以下、好ま
しくは60万以下である。
ポリイソブチレンの重量平均分子量が上記下限以上であると、クリープ抵抗が向上し、長期使用するデバイスへの適用の面で好ましい。一方、ポリイソブチレンの重量平均分子量が上記上限以下であると、接着性が向上するため好ましい。ここで、ポリイソブチレンの重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)法を用い、ポリスチレン換算により求めることができる。
本発明において、ポリイソブチレンは、イソブチレンの単独重合体であることが好ましいが、イソブチレンを主成分とし、イソブチレンと例えばイソプレン等の他の単量体との共重合体であってもよい。
<粘着付与樹脂>
粘着付与樹脂は、本発明の接着性封止フィルムにおいて、前記ブロック共重合体Xの接着力および粘着力を向上させる樹脂を言う。
粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族混成石油樹脂、脂環式系石油樹脂等が挙げられる。
ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、重合ロジン、ロジンフェノール、ロジンエステル、水添ロジンが挙げられる。
テルペン系樹脂として具体的には、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂が挙げられる。テルペン樹脂は、α−ピネン、β−ピネンおよびジペンテン(リモネン)のいずれかを単独で重合、または混合物を共重合したものである。テルペンフェノール樹脂は、テルペンとフェノールの共重合体であり、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスジェノール樹脂等が挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂は、テルペンモノマーと芳香族モノマーを共重合したものである。
脂肪族系石油樹脂としては、ピペリレン、イソプレン、2−メチルブテン−2、ジシクロペンタジエン等C5石油樹脂を単独で重合、または混合物を共重合したものが挙げられる。
芳香族系石油樹脂としては、クマロン系樹脂、インデン系樹脂、水添クマロン樹脂、水添インデン系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂が挙げられる。クマロン系樹脂はクマロンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。インデン樹脂はインデンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。フェノール樹脂はフェノール類とアルデヒド類を共重合したものである。スチレン系樹脂はアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーはポリスチレンブロックとゴム中間ブロックを有し、中間のゴムブロックはポリブタジエン、ポリエチレン・ブチレン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、ビニル・ポリイソプレン共重合体が挙げられる。キシレン系樹脂はm−キシレンとホルムアルデヒドを共重合したものである。
脂肪族/芳香族混成石油樹脂は、イソプレン、ピペリレン、2−メチルブテン、−1及び2、スチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレン、インデン、ジシクロペンタジエンのいずれかまたは混合物を共重合したものである。
脂環式系石油樹脂としては、ジシクロペンタジエン系樹脂が挙げられる。ジシクロペンタジエン系樹脂は、ジシクロペンタジエンと、スチレン、ブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、フェノールのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。この中では、シクロペンタジエンとジシクロペンタジ
エンの共重合物が好ましい。
これらの粘着付与樹脂は1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着性の観点では、上記粘着付与樹脂のうち、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、芳香族系石油樹脂が好ましく、中でもテルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂が好ましく、この中でも特に脂環式系石油樹脂が好ましい。透明性の観点では、脂環式系石油樹脂、テルペン系樹脂が好ましく、この中でも特に芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
本発明の粘着付与樹脂の炭素二重結合含有量は、1.6%以上、好ましくは2.0%以上、より好ましくは5.0%以上、さらに好ましくは8.0%以上、50.0%以下、好ましくは40.0%以下、より好ましくは30.0%以下、さらに好ましくは25.0%以下、とりわけ好ましくは15.0%以下である。炭素二重結合含有量が上記下限以上である場合、接着性が向上するため好ましい。炭素二重結合含有量が上記上限以下である場合、耐候性が向上するため好ましい。
ここで、粘着付与樹脂における炭素二重結合含有量は、粘着付与樹脂をH−NMR測定した時のすべてのプロトン量に対する、二重結合している炭素に結合したプロトン量の割合であり、以下の式で表される。
粘着付与樹脂における炭素二重結合含有量
=(粘着付与樹脂に含有される、二重結合している炭素に結合したプロトン量
/粘着付与樹脂に含有されるすべてのプロトン量)×100
上記H−NMR測定において、粘着付与樹脂に含有されるすべてのプロトン量は0.1〜8.0ppmに観測されるプロトンのスペクトル面積の総和であり、二重結合している炭素に結合したプロトン量は4.6〜8.0ppmに観測されるプロトンのスペクトル面積の総和である。
粘着付与樹脂の炭素二重結合量を上記範囲とするためには、粘着付与樹脂に対し水素添加処理をしないことが重要である。
粘着付与樹脂の軟化点は、通常50℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは140℃以上であり、300℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下である。軟化点が下記下限以上である場合、かかる接着性封止フィルムを用いたデバイスの長期耐久性の観点で好ましい。軟化点が上記上限以下である場合、接着性が向上するため好ましい。ここで、粘着付与樹脂の軟化点は、公知の方法により測定することができ、例えば、環球法、熱機械分析(TMA)法等が挙げられる。
粘着付与樹脂の数平均分子量は通常400以上、好ましくは600以上、さらに好ましくは800以上であり、通常2000以下、好ましくは1800以下、さらに好ましくは1600以下である。数平均分子量が上記下限以上である場合、かかる接着性封止フィルムを用いたデバイスの長期耐久性の観点で好ましい。数平均分子量が上記上限以下である場合、接着性の観点で好ましい。ここで、粘着付与樹脂の数平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)法を用い、ポリスチレン換算により求めることができる。
<溶媒>
本発明の樹脂組成物は、適当な溶媒を含んでいてもよい。
本発明の樹脂組成物に含まれる溶媒は、樹脂組成物に含有されるビニル芳香族ブロック共重合体、粘着付与樹脂を溶解するものであれば、公知のものが使用でき、水、有機溶媒、又はその混合溶媒であってもよい。有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類など公知の有機溶媒を使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記溶媒のうち、有機溶媒が好ましく、溶解性を向上する観点では、トルエンが更に好ましい。
なお、本発明の樹脂組成物は、溶媒の有無を用途に応じて適宜選択可能である。高分子量体のビニル芳香族ブロック共重合体を溶解する観点では、溶媒を用いることが好ましい。また、無溶媒の場合、樹脂組成物を塗布する基材が耐熱性の高いものに制限されるという観点では、溶媒を用いることが好ましい。一方、環境や人体への影響の観点では、無溶媒が好ましい。
<その他成分>
本発明の樹脂組成物には、上記成分に加え、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤、重合性単量体が含まれていることが好ましい。
上記軟化剤は公知のものを用いてよく、特に制限はないが、例えば、芳香族系、パラフィン系、ナフテン系などの石油系炭化水素、低分子量ポリブテン、低分子量ポリイソブチレン、低分子量ポリイソプレン、各種解重合ゴム(液状ゴム)、鉱油(プロセス油)、水素添加された液状ポリイソプレンなどの液状ゴム及びその誘導体、ペトロラクタム、石油系アスファルト類などが挙げられる。これらの軟化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、低分子量ポリイソブチレンとは、数平均分子量が126000未満のものをいう。接着性、作業性の向上、また高いバリア性の観点から、低分子量ポリブテンまたは低分子量ポリイソブチレンを添加することが好ましい。
本発明の接着性封止フィルムには炭素二重結合が含まれていることから、化学構造的に酸化劣化しやすい傾向があるため、本発明の樹脂組成物には酸化防止剤を添加することが有効である。酸化防止剤としては、接着剤、樹脂材料又はゴム材料の分野において通常使用されるものであれば特に制限されないが、具体的には、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤が挙げられる。有機エレクトロルミネッセンス素子への影響の観点から、フェノール系酸化防止剤、及びアミン系酸化防止剤が好ましいが、とくにフェノール系酸化防止剤が好ましい。
重合性単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドン、スチレン等の単官能単量体や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリプロピレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等の多官能単量体が挙げられる(ここで「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」の一方又は双方を意味する。)。これらの重合性単量体は1種を単独でまたは複数種を混合して用いることができる。
なお、重合性単量体に含まれている酸素原子及び窒素原子などのヘテロ原子は水分を吸着しやすい傾向があるため、高いバリア性の観点から、本発明の樹脂組成物は重合性単量体を含有しないことが好ましい。
上記軟化剤、酸化防止剤及び重合性単量体の他に、腐食防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤、防カビ剤、pH調整剤、難燃剤、結晶核剤、導電性粒子、無機粒子、有機粒子、粘度調整剤、滑剤、表面処理剤、レベリング剤、架橋剤、消泡剤、光重合性開始剤等、更なる機能付与を目的として、各種成分が含まれていてもよい。
また、接着性の機能を損なわない範囲において、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイソブチレン等のエラストマー、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の熱可塑性樹脂等、各種高分子を用いてもよい。これらの成分は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
<樹脂組成物の組成>
本発明の樹脂組成物の固形分濃度は、通常1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上で、通常99.99質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。固形分濃度が上記下限以上である場合、所望の膜厚の接着性封止フィルムが得られることから、封止性能の観点で好ましい。
ここで、樹脂組成物の固形分とは、樹脂組成物から溶媒を除去したものである。
本発明の樹脂組成物の固形分におけるブロック共重合体Xの含有量は通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、特に好ましくは20質量%以上であり、通常70質量%以下、好ましくは60質量%以下である。固形分におけるブロック共重合体Xの含有量が上記下限以上である場合、耐久性向上の観点から好ましい。固形分におけるブロック共重合体Xの含有量が上記上限以下である場合、接着力向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分におけるポリイソブチレンの含有量は通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、通常65質量%以下、好ましくは60質量%以下である。固形分におけるポリイソブチレンの含有量が上記下限以上上限以下である場合、接着力向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分における粘着付与樹脂含有量は30質量%以上、好ましくは35質量%以上、より好ましくは40質量%以上で、90質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。固形分における粘着付与樹脂含有量が上記上限以下である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。また、固形分における粘着付与樹脂含有量が上記下限以上である場合、接着性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物に含有されるブロック共重合体Xとポリイソブチレンの合計と、粘
着付与樹脂との混合質量比((ブロック共重合体X+ポリイソブチレン)/粘着付与樹脂)は、通常10/90以上、好ましくは15/85以上、より好ましくは20/80以上で、通常70/30以下、好ましくは75/35以下、より好ましくは60/40以下である。ブロック共重合体Xとポリイソブチレンの合計と粘着付与樹脂との混合質量比が上記下限以上である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。また、ブロック共重合体Xと粘着付与樹脂との混合質量比が上記上限以下である場合、接着性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分におけるブロック共重合体Xとポリイソブチレンと粘着付与樹脂の合計の含有量は通常40質量%以上、好ましくは45質量%以上である。固形分におけるブロック共重合体Xと粘着付与樹脂の合計の含有量が上記下限以上である場合、接着性及び水分バリア性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物に軟化剤が含まれる場合、樹脂組成物の固形分における軟化剤の含有量は、通常0.01質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上で、通常30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。固形分における軟化剤の含有量が、上記下限以上である場合、初期接着(タック)による接着性向上の観点から好ましい。上記上限以下である場合、クリープ抵抗が向上し、長期使用するデバイスへの適用の面で好ましい。
[接着性封止フィルム]
本発明における接着性封止フィルムは、ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと粘着付与樹脂とを含有する、接着性を有する封止フィルムである。本発明における接着性封止フィルムは、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子の所望の場所に、接着剤を用いることなく貼り付けて使用することができ、また、所望の場所を充填することが可能である。
<組成>
本発明の接着性封止フィルムは、前述の本発明の樹脂組成物を成形してなり、本発明の樹脂組成物中の溶媒以外の成分、即ち、ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体X、ポリイソブチレン、粘着付与樹脂、及び、必要に応じて接着性封止フィルム用組成物に含まれる前述のその他の成分から構成される。また、本発明の接着性封止フィルムに含有される、ブロック共重合体X、ポリイソブチレン、粘着付与樹脂、及び、必要に応じて用いられるその他の成分の組成は、前述の本発明の樹脂組成物の溶媒以外の固形分の組成と同様である。
<膜厚>
本発明の接着性封止フィルムの膜厚は、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上で、通常1mm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。膜厚が上記下限以上である場合、水分バリア性が向上するため好ましい。膜厚が上記上限以下である場合、適用されるデバイスが制限されない観点で好ましい。
<引張せん断接着力>
本発明の接着性封止フィルムの、JIS K6850に準拠して測定した引張せん断接着力は、通常100N/cm以上、好ましくは120N/cm以上で、通常1000N/cm以下である。引張せん断接着力が上記下限以上である場合、接着性が高いことから好ましい。引張せん断接着力が上記上限以下である場合、リサイクルの観点で好ましい。
<保持力>
本発明の接着性封止フィルムの、JISZ1541に準拠して測定した保持力は、通常50分以上、好ましくは200分以上である。保持力の試験方法の詳細については後述するが、接着体を被着体に貼り、高温状態において長さ方向に静荷重をかけたとき被着体が落下するまでの時間をしめしており、保持力が大きいほど耐久性に優れた接着性封止フィルムであるとみなすことができる。
[接着性封止フィルムの製造方法]
本発明の接着性封止フィルムは、樹脂組成物が溶媒を含有する場合は、塗布法により製造することが一般的であるが、無溶媒の場合は従来公知の溶融押出法により製造することもできる。
以下、塗布法により本発明の接着性封止フィルムを製造する方法の例について述べる。基本的には、本発明の樹脂組成物をろ過後、基材に塗布し、乾燥等を経て、基材上にフィルムを形成する。
<基材>
樹脂組成物を塗布する基材としては、各種の樹脂フィルムの他、紙、ガラス板等を使用することができる。樹脂フィルムの樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができ、特に制限は無い。熱可塑性樹脂として、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、セルロースアセテート等が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和アルキド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。本発明で用いられる樹脂フィルムは、公知の方法で製造することができ、例えば、押出し、カレンダー、射出、中空、圧縮成形等が挙げられる。
基材が樹脂フィルムの場合、厚みは通常10μm以上で、通常1cm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは100μm以下である。厚みが上記上限以下である場合、接着性封止フィルムを基材上に塗布した後にロール状に巻いて保存でき、生産性の面から好ましい。厚みが上記下限以上である場合、接着性封止フィルムを基材から剥離する場合に、基材の強度を高めることができ、好ましい。基材が紙、ガラス板の場合、厚みは通常10μm以上で、通常1cm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下である。厚みが上記上限以下である場合、重量が重くなり過ぎないため、取り扱いのしやすさの観点から好ましい。厚みが上記下限以上である場合、接着性封止フィルムを基材から剥離する場合に、基材の強度が十分となるため好ましい。
基材の塗布表面には離型剤が塗布されていてもよい。離型剤としてはシリコーン樹脂等、公知のものを使用することができる。
後述の工程により基材上に形成された接着性封止フィルムを別の基材で覆い、2枚の基材で挟まれたものとしてもよい。この際、2枚の基材の材質は同じであってもよく、異なっていてもよい。また、2枚の基材の厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。
<樹脂組成物のろ過>
有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光部が異物に対して不安定であることから、異物を除去するために樹脂組成物を塗布する前にろ過を行う。ろ過方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、ろ紙、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板、多孔質セラミック、フィルター等の公知の方法を用いることができる。ろ材のメッシュとしては特に限定はないが、通常、5〜20μm程度のものが好適に用いられる。ろ過は通常室温で常圧下、減圧下、加圧下に行えばよい。
<塗布方法>
本発明の樹脂組成物の基材への塗布方法としては、例えばスプレーコート法、ディップコート法、ドクターブレードコート法、カーテンロールコート法、グラビアロールコート法、リバースロールコート法、エヤナイフコート法、ロッドコート法、ダイコート法、オフセット印刷法、コンマコート法、リップコート法などが挙げられる。
<塗布環境>
本発明の樹脂組成物の塗布時の相対湿度は、通常20%以上で、通常85%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下である。相対湿度が上記範囲内である場合、接着性封止フィルムの均一性が向上するため、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
樹脂組成物の塗布時の雰囲気に制限は無い。例えば、空気雰囲気中で樹脂組成物の塗布を行なっても良く、例えばアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で塗布を行なってもよい。
樹脂組成物の塗布する際の温度に制限は無いが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上で、通常200℃以下、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。塗布する際の温度が上記範囲内である場合、溶媒の揮発による接着性封止フィルムの膜厚ムラが抑制され、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
<乾燥>
塗布後に溶媒除去のための乾燥を行う。乾燥方法としては公知の方法を用いることができ、例えば自然乾燥法、加熱乾燥法(熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等)、真空乾燥法が挙げられる。これらは1種を単独で実施してもよく、2種以上を組み合わせて実施してもよい。この中でも、製造効率と設備コストのバランスから、加熱乾燥法が好ましい。
加熱乾燥法の場合、加熱温度は通常40℃以上、好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃以上で、通常300℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。加熱温度が上記下限以上である場合、接着性封止フィルム中の残留溶媒を低減することができ、好ましい。加熱温度が上記上限以下である場合、接着性封止フィルムの加熱による劣化を抑制することができ、好ましい。また、使用できる基材が耐熱性の高い基材に制限されないことから、好ましい。
乾燥時の加熱時間は通常1秒以上、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上、さらに好ましくは1分以上、特に好ましくは3分以上で、通常24時間以下、好ましくは12時間以下、より好ましくは6時間以下、さらに好ましくは4時間以下である。加熱時間が上記下限以上である場合、接着性封止フィルム中の残留溶媒を低減することができ、好ましい。乾燥時間が上記上限以下である場合、基材や下地の熱劣化を防止することができ、また生産性の面からも好ましい。
加熱には公知の加熱装置を使用することができ、例えばオーブン、ホットプレート、IRヒーター、電磁波加熱装置が挙げられる。
加熱乾燥時の雰囲気は大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、Arガス雰囲気、Heガス雰囲気、二酸化炭素雰囲気等が挙げられる。
加熱乾燥後の塗膜は放冷しても冷却してもよい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[接着性封止フィルムの評価]
作製した接着性封止フィルムの評価は、次の手法で行なった。
<引張せん断接着力の評価>
試験板をアルミニウム板(A5052P 100mm×30mm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、100℃のオーブン内で20分間加熱することにより試験片を試験板に圧着したこと以外は、JIS K6850に準拠して、試験環境23℃、50%RHで測定を実施した。
試験片(接着性封止フィルム)15mm×15mm×50μm
試験板サイズ100mm×30mm
チャック間距離100mm
引張試験機(テンシロンUTC−5T、株式会社オリエンテック製)を用いて50mm/minの引張速度における引張せん断接着力を測定した。なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。引張せん断接着力の値は1cm2辺りの接着力(N/cm2)で表した。
<保持力の評価>
JISZ1541に準拠して、保持力試験を行った。
試験板をアルミニウム板(100mm×30mm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、100℃のオーブン内で60分間加熱することにより試験片を試験板に圧着した。
試験片(接着性封止フィルム)25mm×25mm×50μm
試験板サイズ100mm×30mm
80℃のオーブン内で1kgのおもりをかけたときにおもりが落下するまでの時間を計測した。
なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。
<重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)>
ブロック共重合体X及びポリイソブチレンの重量平均分子量(Mw)、並びに、粘着付与樹脂の数平均分子量(Mn)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用してポリスチレン換算値として求めた。
装置:2695−2410(Waters社製)
カラム:KF602.5−KF603−KF604(昭和電工社製)
溶離液:THF
流量:0.7mL/min
サンプル濃度:1.0質量%
注入量:20μL、
カラム温度:40℃
(実施例1〜7及び比較例1〜11)
以下の方法により、接着性封止フィルムを製造した。
[実施例1]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL 重量平均分子量(Mw)=100000 ポリスチレンブロック含有率30質量%、株式会社カネカ製)3.14g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF 重量平均分子量(Mw)=200000、BASF社製)0.78g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340 数平均
分子量(Mn)=1073 炭素二重結合含有量 8.4% 、日本ゼオン株式会社製)2.61g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに室温(20〜30℃)で50ccのバイアル瓶中で攪拌子を用いて溶解させて、樹脂組成物Sを調製した。
樹脂組成物Sを剥離PETフィルム(MRV50、厚み50μm、三菱樹脂株式会社製)上にアプリケーターを用いて塗布し、80℃のホットプレートで5分間加熱乾燥した。その後、110℃で20分熱風乾燥し、接着性封止フィルムAを作製した。乾燥後のフィルムAの厚みは50μmであった。
[実施例2]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL 、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)1.63g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムBを作製した。
[実施例3]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)0.78g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)3.14g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)2.61g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムCを作製した。
[実施例4]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)2.29g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.29g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.96g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムDを作成した。
[実施例5]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.94g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.96g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムEを作成した。
[実施例6]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、
重量平均分子量(Mw)=100000、ポリスチレンブロック含有率20質量%、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF
社製)1.63g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムFを作成した。
[比較例1]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)2.61g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.61g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムGを作成した。
[比較例2]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)1.05g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)4.18g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムHを作成した。
[比較例3]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、株式会社カネカ製)0.52g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB50SF、BASF社製)4.7g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムIを作成した。
[比較例4]
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、株式会社カネカ製)1.31g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB50SF、BASF社製)3.92g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムJを作成した。
[比較例5]
ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)3.27g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムKを作成した。
[比較例6]
比較例3において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(アイマーブP−140、数平均分子量(Mn)=981 炭素二重結合含有量 1.5%、出光興産株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムLを作成した。
[比較例7]
比較例4において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(アイマーブP−140、出光興産株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムMを作成した。
[比較例8]
実施例1において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5300、数平均分子量(Mn)=290、炭素二重結合含有量 0.97%、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムNを作成した。
[比較例9]
実施例2において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5300、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムOを作成した。
[比較例10]
実施例2において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5320、数平均分子量(Mn)=420、炭素二重結合含有量 0.69%、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムPを作成した。
実施例1〜6、比較例1〜10で作製した塗布膜について、引張せん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015071673
実施例1〜6においては、ブロック共重合体Xとポリイソブチレンの併用、及び非水添粘着付与剤を30質量%以上用いることで、せん断接着力及び保持力共に高い値を示している。
実施例6では、実施例2に対し、ブロック共重合体Xにおけるポリスチレンブロックの含有量を変更しているが、せん断接着力及び保持力共に高い値を示している。
また、本実施例の数値範囲では、粘着付与樹脂の含有量が高いほど、せん断接着力及び
保持力共に高い値となる傾向にある。
一方、比較例1〜4では、粘着付与樹脂の含有量が20%と低いために、ブロック共重合体Xにおけるポリスチレンブロックの含有量やポリイソブチレンの分子量にかかわらず、せん断接着力が100N/cm未満まで低下してしまっている。この傾向は、比較例6、7に示すように、粘着付与樹脂の炭素二重結合量を変更しても変わっていない。
また、比較例5に示すように、粘着付与樹脂の含有量が50%と高くポリイソブチレンも含有するがブロック共重合体Xを含有しない場合においては、せん断接着力は高いものの保持力が大きく低下してしまう。
更には、比較例8〜10に示すように、実施例1〜3に対し、粘着付与樹脂に水素添加することにより炭素二重結合含有量が本願発明の範囲外となる粘着付与樹脂を用いた場合においては、せん断接着力が大きく低下してしまう。
なお、実施例1、2について、接着性封止フィルムの水蒸気透過度を測定したところ、実用上問題ないレベルであることを確認した。
上記結果から、本発明の接着性封止フィルムを用いることにより、高い水分バリア性を維持しつつ、高い接着力と良好な耐久性を実現できることが判る。

Claims (12)

  1. ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
  2. 前記粘着付与樹脂の数平均分子量が400以上、2000以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、および芳香族系石油樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ポリイソブチレンの重量平均分子量が1万以上、100万以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ブロック共重合体Xの重量平均分子量が10000以上、200000以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記ビニル芳香族重合体ブロックAが、ポリスチレンブロックである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを50質量%以上含有するものである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記ブロック共重合体Xが、前記ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記ブロック共重合体Xの全質量に対する前記ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、5質量%以上95質量%以下である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、接着性封止フィルム。
  11. 前記接着性封止フィルムが、有機エレクトロルミネッセンス素子用の接着性封止フィルムである、請求項10に記載の接着性封止フィルム。
  12. 接着性封止フィルムを製造する方法であって、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を基材上に塗布後、乾燥させることを特徴とする接着性封止フィルムの製造方法。
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