JP2015071673A - 樹脂組成物、接着性封止フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
一方、エラストマーの中でもポリイソブチレンは耐候性が高く、水分や酸素バリア性に優れている。これまでに、ポリイソブチレンをエラストマーとして用いた接着性封止フィルムとして、特許文献3において、ポリイソブチレンと水素添加環状オレフィン系ポリマーを用いた接着性封止フィルムが、特許文献4においては、ポリイソブチレンと所定量の炭素二重結合を有する粘着付与材を用いた接着性封止フィルムが報告されている。
そこで、本発明の課題は、良好な水分バリア性を維持したまま、高い接着性及び高い耐久性を具備する接着性封止フィルムを形成することが可能な樹脂組成物を提供することにある。
[1] ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
[2] 前記粘着付与樹脂の数平均分子量が400以上、2000以下である、前記[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、および芳香族系石油樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である、前記[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記ポリイソブチレンの重量平均分子量が1万以上、100万以下である、前記[
1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 前記ブロック共重合体Xの重量平均分子量が10000以上、200000以下である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記ビニル芳香族重合体ブロックAが、ポリスチレンブロックである、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを50質量%以上含有するものである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 前記ブロック共重合体Xが、前記ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 前記ブロック共重合体Xの全質量に対する前記ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、5質量%以上95質量%以下である前記[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、接着性封止フィルム。
[11] 前記接着性封止フィルムが、有機エレクトロルミネッセンス素子用の接着性封止フィルムである、前記[10]に記載の接着性封止フィルム。
[12] 接着性封止フィルムを製造する方法であって、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を基材上に塗布後、乾燥させることを特徴とする接着性封止フィルムの製造方法。
本発明の樹脂組成物を用いて形成された接着性封止フィルムは、有機又は無機エレクトロルミネッセンス、太陽電池、ディスプレイ等、各種電気デバイス用接着性封止フィルムに適用可能である。
容に特定はされない。
本発明の樹脂組成物は、本発明の接着性封止フィルムを形成可能な樹脂組成物であって、少なくともブロック共重合体X、ポリイソブチレン及び粘着付与樹脂を含有し、適宜溶媒等のその他の成分を含有する。なお、本発明の樹脂組成物は、接着性封止フィルムの形成に好適に用いられるが、制振材等に用いることも可能である。
本発明のブロック共重合体Xは、ビニル芳香族重合体ブロックA(以下、単にブロックAと記載)、及びイソブチレンを主体とする重合体のブロックB(以下、単にブロックBと記載)とを有する。
本発明のブロックAを構成する、単量体のビニル芳香族類としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環等の芳香環にビニル基が結合したものが挙げられ、これらの芳香環にはビニル基以外の置換基が結合していてもよい。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、4−モノクロロスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−ヒドロキシメチルスチレン、4−t−ブトキシスチレン、ジクロロスチレン、4−モノフルオロスチレン、4−フェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレンが好ましく用いられ、さらにスチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレンが好ましく用いられる。最も好ましくはスチレンが用いられる。これらのビニル芳香族類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、本発明のブロックBは、単量体成分としてイソブチレンを、ブロックBの全重量の50質量%より多く含有するものであり、好ましくは55質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80〜100質量%含有するものであり、上記の範囲において、他の単量体が共重合されていてもよい。ブロックB中に単量体成分としてイソブチレンを上記の範囲で含むことにより、透明性、光学特性、柔軟性、機械物性、ガスバリア性、低吸湿性、薬液非吸着性にバランスよく優れたブロック共重合体Xが得られる。ブロックBがイソブチレン以外の他の単量体成分を含む場合、他の単量体としては、イソブチレンとカチオン重合可能な単量体であれば特に限定されないが、例えば、上記のビニル芳香族類、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の1種又は2種以上が挙げられる。
また、本発明のブロック共重合体Xの分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこ
れらの任意の組合せのいずれであってもよい。
また、本発明のブロック共重合体Xは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のブロック共重合体Xにおけるイソブチレンを主体とする重合体のブロックBの含有量は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上で、好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。ブロック共重合体Xにおけるイソブチレンを主体とする重合体のブロックBの含有量が上記上限値以下であることにより耐久性が良好になり、一方、上記下限値以上であることにより、柔軟性や弾力性が良好なものとなる傾向にある。
ブロック共重合体Xは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができ、例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
本発明で用いるポリイソブチレンの重量平均分子量は通常1万以上、好ましくは5万以上、さらに好ましくは7万以上、特に好ましくは10万以上で、通常100万以下、好ま
しくは60万以下である。
本発明において、ポリイソブチレンは、イソブチレンの単独重合体であることが好ましいが、イソブチレンを主成分とし、イソブチレンと例えばイソプレン等の他の単量体との共重合体であってもよい。
粘着付与樹脂は、本発明の接着性封止フィルムにおいて、前記ブロック共重合体Xの接着力および粘着力を向上させる樹脂を言う。
粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族混成石油樹脂、脂環式系石油樹脂等が挙げられる。
ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、重合ロジン、ロジンフェノール、ロジンエステル、水添ロジンが挙げられる。
芳香族系石油樹脂としては、クマロン系樹脂、インデン系樹脂、水添クマロン樹脂、水添インデン系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂が挙げられる。クマロン系樹脂はクマロンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。インデン樹脂はインデンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。フェノール樹脂はフェノール類とアルデヒド類を共重合したものである。スチレン系樹脂はアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーはポリスチレンブロックとゴム中間ブロックを有し、中間のゴムブロックはポリブタジエン、ポリエチレン・ブチレン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、ビニル・ポリイソプレン共重合体が挙げられる。キシレン系樹脂はm−キシレンとホルムアルデヒドを共重合したものである。
脂環式系石油樹脂としては、ジシクロペンタジエン系樹脂が挙げられる。ジシクロペンタジエン系樹脂は、ジシクロペンタジエンと、スチレン、ブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、フェノールのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。この中では、シクロペンタジエンとジシクロペンタジ
エンの共重合物が好ましい。
接着性の観点では、上記粘着付与樹脂のうち、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、芳香族系石油樹脂が好ましく、中でもテルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂が好ましく、この中でも特に脂環式系石油樹脂が好ましい。透明性の観点では、脂環式系石油樹脂、テルペン系樹脂が好ましく、この中でも特に芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
粘着付与樹脂における炭素二重結合含有量
=(粘着付与樹脂に含有される、二重結合している炭素に結合したプロトン量
/粘着付与樹脂に含有されるすべてのプロトン量)×100
上記1H−NMR測定において、粘着付与樹脂に含有されるすべてのプロトン量は0.1〜8.0ppmに観測されるプロトンのスペクトル面積の総和であり、二重結合している炭素に結合したプロトン量は4.6〜8.0ppmに観測されるプロトンのスペクトル面積の総和である。
粘着付与樹脂の軟化点は、通常50℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは140℃以上であり、300℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下である。軟化点が下記下限以上である場合、かかる接着性封止フィルムを用いたデバイスの長期耐久性の観点で好ましい。軟化点が上記上限以下である場合、接着性が向上するため好ましい。ここで、粘着付与樹脂の軟化点は、公知の方法により測定することができ、例えば、環球法、熱機械分析(TMA)法等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、適当な溶媒を含んでいてもよい。
本発明の樹脂組成物に含まれる溶媒は、樹脂組成物に含有されるビニル芳香族ブロック共重合体、粘着付与樹脂を溶解するものであれば、公知のものが使用でき、水、有機溶媒、又はその混合溶媒であってもよい。有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類など公知の有機溶媒を使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明の樹脂組成物は、溶媒の有無を用途に応じて適宜選択可能である。高分子量体のビニル芳香族ブロック共重合体を溶解する観点では、溶媒を用いることが好ましい。また、無溶媒の場合、樹脂組成物を塗布する基材が耐熱性の高いものに制限されるという観点では、溶媒を用いることが好ましい。一方、環境や人体への影響の観点では、無溶媒が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、上記成分に加え、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤、重合性単量体が含まれていることが好ましい。
上記軟化剤は公知のものを用いてよく、特に制限はないが、例えば、芳香族系、パラフィン系、ナフテン系などの石油系炭化水素、低分子量ポリブテン、低分子量ポリイソブチレン、低分子量ポリイソプレン、各種解重合ゴム(液状ゴム)、鉱油(プロセス油)、水素添加された液状ポリイソプレンなどの液状ゴム及びその誘導体、ペトロラクタム、石油系アスファルト類などが挙げられる。これらの軟化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、低分子量ポリイソブチレンとは、数平均分子量が126000未満のものをいう。接着性、作業性の向上、また高いバリア性の観点から、低分子量ポリブテンまたは低分子量ポリイソブチレンを添加することが好ましい。
リコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリプロピレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等の多官能単量体が挙げられる(ここで「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」の一方又は双方を意味する。)。これらの重合性単量体は1種を単独でまたは複数種を混合して用いることができる。
上記軟化剤、酸化防止剤及び重合性単量体の他に、腐食防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤、防カビ剤、pH調整剤、難燃剤、結晶核剤、導電性粒子、無機粒子、有機粒子、粘度調整剤、滑剤、表面処理剤、レベリング剤、架橋剤、消泡剤、光重合性開始剤等、更なる機能付与を目的として、各種成分が含まれていてもよい。
また、接着性の機能を損なわない範囲において、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイソブチレン等のエラストマー、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の熱可塑性樹脂等、各種高分子を用いてもよい。これらの成分は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物の固形分濃度は、通常1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上で、通常99.99質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。固形分濃度が上記下限以上である場合、所望の膜厚の接着性封止フィルムが得られることから、封止性能の観点で好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分におけるブロック共重合体Xの含有量は通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、特に好ましくは20質量%以上であり、通常70質量%以下、好ましくは60質量%以下である。固形分におけるブロック共重合体Xの含有量が上記下限以上である場合、耐久性向上の観点から好ましい。固形分におけるブロック共重合体Xの含有量が上記上限以下である場合、接着力向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分におけるポリイソブチレンの含有量は通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、通常65質量%以下、好ましくは60質量%以下である。固形分におけるポリイソブチレンの含有量が上記下限以上上限以下である場合、接着力向上の観点から好ましい。
着付与樹脂との混合質量比((ブロック共重合体X+ポリイソブチレン)/粘着付与樹脂)は、通常10/90以上、好ましくは15/85以上、より好ましくは20/80以上で、通常70/30以下、好ましくは75/35以下、より好ましくは60/40以下である。ブロック共重合体Xとポリイソブチレンの合計と粘着付与樹脂との混合質量比が上記下限以上である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。また、ブロック共重合体Xと粘着付与樹脂との混合質量比が上記上限以下である場合、接着性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物に軟化剤が含まれる場合、樹脂組成物の固形分における軟化剤の含有量は、通常0.01質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上で、通常30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。固形分における軟化剤の含有量が、上記下限以上である場合、初期接着(タック)による接着性向上の観点から好ましい。上記上限以下である場合、クリープ抵抗が向上し、長期使用するデバイスへの適用の面で好ましい。
本発明における接着性封止フィルムは、ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと粘着付与樹脂とを含有する、接着性を有する封止フィルムである。本発明における接着性封止フィルムは、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子の所望の場所に、接着剤を用いることなく貼り付けて使用することができ、また、所望の場所を充填することが可能である。
本発明の接着性封止フィルムは、前述の本発明の樹脂組成物を成形してなり、本発明の樹脂組成物中の溶媒以外の成分、即ち、ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体X、ポリイソブチレン、粘着付与樹脂、及び、必要に応じて接着性封止フィルム用組成物に含まれる前述のその他の成分から構成される。また、本発明の接着性封止フィルムに含有される、ブロック共重合体X、ポリイソブチレン、粘着付与樹脂、及び、必要に応じて用いられるその他の成分の組成は、前述の本発明の樹脂組成物の溶媒以外の固形分の組成と同様である。
本発明の接着性封止フィルムの膜厚は、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上で、通常1mm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。膜厚が上記下限以上である場合、水分バリア性が向上するため好ましい。膜厚が上記上限以下である場合、適用されるデバイスが制限されない観点で好ましい。
本発明の接着性封止フィルムの、JIS K6850に準拠して測定した引張せん断接着力は、通常100N/cm2以上、好ましくは120N/cm2以上で、通常1000N/cm2以下である。引張せん断接着力が上記下限以上である場合、接着性が高いことから好ましい。引張せん断接着力が上記上限以下である場合、リサイクルの観点で好ましい。
本発明の接着性封止フィルムの、JISZ1541に準拠して測定した保持力は、通常50分以上、好ましくは200分以上である。保持力の試験方法の詳細については後述するが、接着体を被着体に貼り、高温状態において長さ方向に静荷重をかけたとき被着体が落下するまでの時間をしめしており、保持力が大きいほど耐久性に優れた接着性封止フィルムであるとみなすことができる。
本発明の接着性封止フィルムは、樹脂組成物が溶媒を含有する場合は、塗布法により製造することが一般的であるが、無溶媒の場合は従来公知の溶融押出法により製造することもできる。
以下、塗布法により本発明の接着性封止フィルムを製造する方法の例について述べる。基本的には、本発明の樹脂組成物をろ過後、基材に塗布し、乾燥等を経て、基材上にフィルムを形成する。
樹脂組成物を塗布する基材としては、各種の樹脂フィルムの他、紙、ガラス板等を使用することができる。樹脂フィルムの樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができ、特に制限は無い。熱可塑性樹脂として、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、セルロースアセテート等が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和アルキド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。本発明で用いられる樹脂フィルムは、公知の方法で製造することができ、例えば、押出し、カレンダー、射出、中空、圧縮成形等が挙げられる。
後述の工程により基材上に形成された接着性封止フィルムを別の基材で覆い、2枚の基材で挟まれたものとしてもよい。この際、2枚の基材の材質は同じであってもよく、異なっていてもよい。また、2枚の基材の厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光部が異物に対して不安定であることから、異物を除去するために樹脂組成物を塗布する前にろ過を行う。ろ過方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、ろ紙、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板、多孔質セラミック、フィルター等の公知の方法を用いることができる。ろ材のメッシュとしては特に限定はないが、通常、5〜20μm程度のものが好適に用いられる。ろ過は通常室温で常圧下、減圧下、加圧下に行えばよい。
本発明の樹脂組成物の基材への塗布方法としては、例えばスプレーコート法、ディップコート法、ドクターブレードコート法、カーテンロールコート法、グラビアロールコート法、リバースロールコート法、エヤナイフコート法、ロッドコート法、ダイコート法、オフセット印刷法、コンマコート法、リップコート法などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物の塗布時の相対湿度は、通常20%以上で、通常85%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下である。相対湿度が上記範囲内である場合、接着性封止フィルムの均一性が向上するため、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
樹脂組成物の塗布する際の温度に制限は無いが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上で、通常200℃以下、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。塗布する際の温度が上記範囲内である場合、溶媒の揮発による接着性封止フィルムの膜厚ムラが抑制され、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
塗布後に溶媒除去のための乾燥を行う。乾燥方法としては公知の方法を用いることができ、例えば自然乾燥法、加熱乾燥法(熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等)、真空乾燥法が挙げられる。これらは1種を単独で実施してもよく、2種以上を組み合わせて実施してもよい。この中でも、製造効率と設備コストのバランスから、加熱乾燥法が好ましい。
加熱乾燥時の雰囲気は大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、Arガス雰囲気、Heガス雰囲気、二酸化炭素雰囲気等が挙げられる。
加熱乾燥後の塗膜は放冷しても冷却してもよい。
[接着性封止フィルムの評価]
作製した接着性封止フィルムの評価は、次の手法で行なった。
試験板をアルミニウム板(A5052P 100mm×30mm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、100℃のオーブン内で20分間加熱することにより試験片を試験板に圧着したこと以外は、JIS K6850に準拠して、試験環境23℃、50%RHで測定を実施した。
試験片(接着性封止フィルム)15mm×15mm×50μm
試験板サイズ100mm×30mm
チャック間距離100mm
引張試験機(テンシロンUTC−5T、株式会社オリエンテック製)を用いて50mm/minの引張速度における引張せん断接着力を測定した。なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。引張せん断接着力の値は1cm2辺りの接着力(N/cm2)で表した。
JISZ1541に準拠して、保持力試験を行った。
試験板をアルミニウム板(100mm×30mm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、100℃のオーブン内で60分間加熱することにより試験片を試験板に圧着した。
試験片(接着性封止フィルム)25mm×25mm×50μm
試験板サイズ100mm×30mm
80℃のオーブン内で1kgのおもりをかけたときにおもりが落下するまでの時間を計測した。
なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。
ブロック共重合体X及びポリイソブチレンの重量平均分子量(Mw)、並びに、粘着付与樹脂の数平均分子量(Mn)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用してポリスチレン換算値として求めた。
カラム:KF602.5−KF603−KF604(昭和電工社製)
溶離液:THF
流量:0.7mL/min
サンプル濃度:1.0質量%
注入量:20μL、
カラム温度:40℃
以下の方法により、接着性封止フィルムを製造した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL 重量平均分子量(Mw)=100000 ポリスチレンブロック含有率30質量%、株式会社カネカ製)3.14g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF 重量平均分子量(Mw)=200000、BASF社製)0.78g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340 数平均
分子量(Mn)=1073 炭素二重結合含有量 8.4% 、日本ゼオン株式会社製)2.61g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに室温(20〜30℃)で50ccのバイアル瓶中で攪拌子を用いて溶解させて、樹脂組成物Sを調製した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL 、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)1.63g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムBを作製した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)0.78g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)3.14g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)2.61g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムCを作製した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)2.29g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.29g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.96g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムDを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.94g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.96g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムEを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、
重量平均分子量(Mw)=100000、ポリスチレンブロック含有率20質量%、株式会社カネカ製)1.63g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF
社製)1.63g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムFを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)2.61g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)2.61g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムGを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS103TUL、株式会社カネカ製)1.05g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)4.18g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムHを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、株式会社カネカ製)0.52g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB50SF、BASF社製)4.7g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムIを作成した。
ブロック共重合体X(スチレン-イソブチレン-スチレン共重合体 SIBS102T、株式会社カネカ製)1.31g、ポリイソブチレン樹脂(オパノールB50SF、BASF社製)3.92g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)1.31g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムJを作成した。
ポリイソブチレン樹脂(オパノールB30SF、BASF社製)3.27g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)3.27g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF社製)0.07gをトルエン(関東化学株式会社製)13.4gに使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムKを作成した。
比較例3において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(アイマーブP−140、数平均分子量(Mn)=981 炭素二重結合含有量 1.5%、出光興産株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムLを作成した。
比較例4において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(アイマーブP−140、出光興産株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムMを作成した。
実施例1において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5300、数平均分子量(Mn)=290、炭素二重結合含有量 0.97%、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムNを作成した。
[比較例9]
実施例2において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5300、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムOを作成した。
実施例2において、脂肪族系石油樹脂の代わりに水添石油樹脂(エスコレッツ5320、数平均分子量(Mn)=420、炭素二重結合含有量 0.69%、トーネックス社製)を使用した以外は実施例1と同様に接着性封止フィルムPを作成した。
実施例6では、実施例2に対し、ブロック共重合体Xにおけるポリスチレンブロックの含有量を変更しているが、せん断接着力及び保持力共に高い値を示している。
また、本実施例の数値範囲では、粘着付与樹脂の含有量が高いほど、せん断接着力及び
保持力共に高い値となる傾向にある。
一方、比較例1〜4では、粘着付与樹脂の含有量が20%と低いために、ブロック共重合体Xにおけるポリスチレンブロックの含有量やポリイソブチレンの分子量にかかわらず、せん断接着力が100N/cm2未満まで低下してしまっている。この傾向は、比較例6、7に示すように、粘着付与樹脂の炭素二重結合量を変更しても変わっていない。
また、比較例5に示すように、粘着付与樹脂の含有量が50%と高くポリイソブチレンも含有するがブロック共重合体Xを含有しない場合においては、せん断接着力は高いものの保持力が大きく低下してしまう。
更には、比較例8〜10に示すように、実施例1〜3に対し、粘着付与樹脂に水素添加することにより炭素二重結合含有量が本願発明の範囲外となる粘着付与樹脂を用いた場合においては、せん断接着力が大きく低下してしまう。
なお、実施例1、2について、接着性封止フィルムの水蒸気透過度を測定したところ、実用上問題ないレベルであることを確認した。
上記結果から、本発明の接着性封止フィルムを用いることにより、高い水分バリア性を維持しつつ、高い接着力と良好な耐久性を実現できることが判る。
Claims (12)
- ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有するブロック共重合体Xと、ポリイソブチレンと、炭素二重結合含有量が1.6%以上、50.0%以下である粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物であって、全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が30質量%以上である樹脂組成物。
- 前記粘着付与樹脂の数平均分子量が400以上、2000以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、および芳香族系石油樹脂よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記ポリイソブチレンの重量平均分子量が1万以上、100万以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体Xの重量平均分子量が10000以上、200000以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ビニル芳香族重合体ブロックAが、ポリスチレンブロックである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを50質量%以上含有するものである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体Xが、前記ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体Xの全質量に対する前記ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、5質量%以上95質量%以下である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、接着性封止フィルム。
- 前記接着性封止フィルムが、有機エレクトロルミネッセンス素子用の接着性封止フィルムである、請求項10に記載の接着性封止フィルム。
- 接着性封止フィルムを製造する方法であって、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を基材上に塗布後、乾燥させることを特徴とする接着性封止フィルムの製造方法。
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