JP2015071166A - 液中懸濁物質の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】土壌など固形物質から、陰イオン化合物さらに陰イオンに吸着された放射性物質、特にセシウムを吸着するイオン吸着材を提供する。
【解決手段】セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布を、陽イオン官能基を有する化合物で変性してなるイオン吸着材。該陽イオン官能基を有する化合物は、アミン、ポリアミン、ポリイミン、第4級アンモニウム塩またはポリ第4級アンモニウム塩である。該イオン吸着材はセルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布を界面活性剤水溶液処理する精練工程、洗浄工程、陽イオン官能基を含む化合物で変性する陽電荷処理工程、および洗浄・乾燥工程によって製造される。
【選択図】なし

Description

本発明は、液中懸濁物質を回収する方法に関する。
最近、多種の化学物質が製造、使用されることにともない、これらの化学物質は日常生活の中で接する機会は多くなっている。またこれらの化学物質は工場からの飛散によって大気が汚染され、路面、土壌に堆積する場合がある。このような物質の中には、人の健康や生態系に有害な影響を及ぼすものも多く存在している。国内では環境基準の規定されており、一部の金属および重金属はこれに指定されている。例えば、クロム、セレン、ヒ素等を含む重金属陰イオンなどの除去が必要となっている。
ヒ素化合物は、強い毒性と共に発ガン性を有する物質である。ヒ素は従来から金属の精練、医薬品などに多用されてきたが、最近では半導体あるいはセラミックスなどの製造工程で使用されている。近年では排水や土壌に分散されている場合が多い。
また、最近、放射能汚染が問題とされている。特にセシウムは、半減期が長いためその除去が極めて重大な問題となる。セシウムは、大気中に飛散し、雨などと共に土壌、路面に堆積し、さらに排水溝に堆積すると考えられている。これらに堆積したセシウムを吸着、除去することは重要な課題といえる。
特開2007−117923号公報(特許文献1)には、鉄イオン溶液にアルカリを加えてpH4〜8に中和することにより得られる沈殿生成物を60〜100℃で乾燥させて得られた微結晶質の水酸化鉄系物質と合成樹脂粉末との混合物を、加熱・焼結することにより得られた陰イオン吸着材が開示されている。
また、特開2003−154263号公報(特許文献2)には、ポリ(メタ)アクリレートが多孔質ポリエチレンフィルムにグラフト結合してなるフィルムからなる金属イオン吸着材が開示されている。
また、特開2011−162608号公報(特許文献3)には、カチオン化された新規なミクロフィブリル化植物繊維およびその製造方法が開示されているが、陰イオン物質を吸着することについては開示されていない。
特開2007−117923号公報 特開2003−154263号公報 特開2011−162608号公報
特許文献1に開示の陰イオン吸着剤は、溶液中のpH域を調製するもので、土壌などの固形物質には適用できない。また特許文献2に開示の金属イオン吸着材は、水溶液からの金属イオンの除去を目的とするもので、土壌などの固形物からの除去ではない。また、セシウムなどの放射性物質を吸着するものではない。
本発明は、従来の吸着材と異なり土壌などの固形物質から、陰イオン化合物さらに陰イオンに吸着された放射性物質、特にセシウムを吸着するイオン吸着材を提供するとともに、該イオン吸着材を利用したイオンの吸着方法および液中懸濁物質の回収方法を提供することを目的とする。
本発明は、セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布を、陽イオン官能基を有する化合物で変性してなるイオン吸着材である。上記陽イオン官能基を有する化合物は、アミン、ポリアミン、ポリイミン、第4級アンモニウム塩またはポリ第4級アンモニウム塩であることが望ましい。
本発明の他の形態は、上記セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布を界面活性剤水溶液処理する精練工程、洗浄工程、陽イオン官能基を含む化合物で変性する陽電荷処理工程、および洗浄・乾燥工程よりなるイオン吸着材の製造方法に関する。
さらに本発明の他の形態は、上記イオン吸着材を土壌または土壌懸濁水と接触させて、陰イオン性官能基を有する物質を吸着させることを特徴とするイオンの吸着方法に関する。ここで、陰イオン性官能基を有する物質は、有機化合物、粘土鉱物または珪酸塩である。
また、さらに本発明の他の形態は、放射性物質を含む土壌懸濁水に、凝集剤および上記イオン吸着材を投入し(すなわち、イオン吸着材と、凝集剤と、を併用することにより)、液中において、放射性物質および陰イオン性官能基を含む物質を効率的に回収する方法に関する。ここで、凝集剤とイオン吸着材の液中への投入順序は、特に制限されず、どちらを先に投入しても良く、同時に投入しても良い。また、ここで、該凝集剤は、好ましくはアニオン性凝集剤である。
なお、このように、イオン吸着材と凝集剤とを併用する発明の形態においては、回収対象は、液中懸濁物質のうち、併用される凝集剤によって凝集できる物質であれば良く、イオン性物質(電荷を帯びた物質)や放射性物質を含む物質に限られない。本発明の形態が適用できる分散系としては、たとえば、河川水や海水などの自然水、陸上の熱水噴出孔(温泉)から噴出する熱水、海底の熱水噴出孔(ブラックスモーカー)から噴出する熱水、ならびに、熱水鉱床、海底熱水鉱床および多金属硫化物鉱床の堆積土などを含む懸濁液などを挙げることができる。
本発明の吸着材は、セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布に陽イオン官能基を有する化合物を変性しているため、土壌の陰イオン物質と効果的に吸着することができる。特に、土壌がセシウムなどの放射能物質で汚染された場合、土壌を効果的に吸着することで放射性物質も同時に回収でき、放射能で汚染された土壌を除去できる。また排水中に放射性物質が混入した場合においても本発明のイオン吸着材を用いることで、放射性物質を効果的に除去することが可能である。
また、本発明の吸着材は、上記のように陽イオン官能基を有するため、アニオン性凝集剤によって凝集した懸濁物質(以下、集塊とも記す。)を、液中において効果的に回収することができる。陰イオン性物質を含む懸濁物質が分散した液中に、アニオン性凝集剤を加えた場合、該懸濁物質と該凝集剤とからなる集塊が形成される。該集塊は、全体として負電荷を帯びており、陽イオン官能基を有する本発明の吸着材と容易に結合する。したがって、本発明の吸着材と凝集剤を併用することによって、液中における懸濁物質を効率的に回収、除去することが可能であるともに、懸濁物質が貴金属やレアメタルなどの貴重な資源を含む場合に、それらを簡便かつ効率的に回収することが可能である。
<セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布>
セルローズ繊維とは、分子構造にセルローズを含む繊維を意味し、綿、木材パルプ、植物繊維、再生紙、古紙などを粉砕して繊維状にしたものを広く意味する。そしてセルローズ繊維を綿状物、不織布、糸、織布または編布にしたものがイオン吸着材に使用される。なおセルローズ繊維は、綿状物、不織布、糸、織布または編布に10質量%以上含まれておればよく、例えば、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなどの合成繊維と織物、あるいは編布として用いることができる。
<変性に用いられる陽イオン性官能基を有する化合物>
本発明において、セルローズ繊維を変性する陽イオン性官能基を有する化合物として、クロロヒドリン基を有する第4級アンモニウム化合物、エポキシ基を有する第4級アンモニウム化合物、トリアジン基を有する第4級アンモニウム化合物、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンを挙げることができる。
さらに、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルメチルアンモニウムクロライド、モノクロロエチルジエチルアミン、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドなどを使用することができる。
陽イオン性官能基を有する化合物の処理量は、セルローズ繊維の100質量部に対して、0.5〜20質量部、好ましくは1〜6質量部の範囲で調整される。
<イオン吸着材の製造方法>
陽イオン性官能基を有する化合物でセルローズ繊維を変性させる方法は、セルローズ繊維の不織布等に、精練工程、水洗工程、陽電荷処理程および水洗・乾燥工程を含む。
(精練工程)
精練工程は、処理溶液として、アルカリ溶液、例えば、5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%のNaOH水溶液に、0.1〜5g/L、好ましくは0.3〜1g/Lの界面活性剤を含む。ここで界面活性剤は、ポリオキシエチレン基、糖(ソルビタン、ショ糖、グルコース)や、ヒドロキシ基などを親水基とする非イオン系界面活性剤、脂肪酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩を親水基とする陰イオン系界面活性剤、アミン塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩を親水基とする陽イオン系界面活性剤、アミノ酸型または第4級アンモニウム塩構造を有するベタイン型の両性界面活性剤が使用できる。好ましくは、陰イオン系界面活性剤である。特に、好適な界面活性剤としてサイゾール2EX(第一工業製薬株式会社)のような陰イオン系界面活性剤がある。
精練工程においては、セルローズ繊維の表面を落とすとともに、セルローズ繊維表面と、陽イオン官能基を含む化合物との親和性を高めることができる。セルローズ繊維の不織布等を上記処理溶液に浸漬することで精練処理を行なう。ここで処理溶液は50℃〜100℃の温度で、2〜10分間処理する。
(洗浄工程)
洗浄工程では、洗練工程におけるアルカリ溶液および余分な界面活性剤を除去するもので、上記精練処理したセルローズ繊維の不織布等を、水浴に浸漬またはシャワーで洗浄することで行なう。なお水浴は10℃から40℃の温度で2〜10分間処理する。
なお、上記水洗に先立ち湯洗をすることもできる。湯洗は50℃〜90℃で2〜10分間の範囲で実施することが好ましい。
(陽電荷処理工程)
次に、セルローズ繊維の不織布などは、陽イオン官能基を含む化合物による陽電荷処理工程が行なわれる。洗浄工程の後、不織布などは、陽イオン官能基を含む化合物、例えばクロロヒドリン基を有する第4級アンモニウム化合物、エポキシ基を有する第4級アンモニウム化合物、トリアジン基を有する第4級アンモニウム化合物、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンで変性される。
陽電荷する処理溶液として、アルカリ溶液、例えば、5〜30質量%、好ましくは10〜30質量%のNaOH水溶液に、1.0〜5.0g/L、好ましくは1.5〜6.0g/Lの陽イオン官能基を含む化合物が溶解される。セルローズ繊維の不織布等は、上記処理溶液に浸漬することで陽電荷処理が行なわれる。ここで陽電荷処理は処理溶液の温度を50℃〜90℃に調整して10〜60分間行なう。かかる処理によってセルローズ繊維の表面に陽イオン官能基は静電気的結合あるいは一部は化学結合され、変性セルローズ繊維が得られる。
なお、陽電荷処理工程において、前処理としてセルローズ繊維が陽イオン官能基と効果的に結合するために、キレート剤、例えばニトリロ三酢酸ナトリウムなどを、無機酸、アクリル酸などとともにセルローズ繊維を処理することが好ましい。
(洗浄・乾燥工程)
洗浄・乾燥工程では、陽電荷処理されたセルローズ繊維の表面に残存する、アルカリ溶液、および未反応の陽イオン官能基を含む化合物を洗浄除去することを目的とする。変性されたセルローズ繊維の不織布等を、水浴に浸漬またはシャワーで洗浄することで行なう。水浴は10℃から40℃の温度で、2〜10分間処理する。なお上記水洗に先立ち、湯洗をすることが好ましい。湯洗は50℃〜90℃の温度で2〜10分間行なうことが好ましい。上記水洗されたセルローズ繊維の不織布などの水分を除去するために乾燥機で、80℃〜100℃の温度で10〜15分間乾燥する。
<イオン吸着材によるイオンの吸着方法>
本発明のイオン吸着材を用いて、セシウムなどの元素を吸着させるには次の方法を採用することができる。イオン吸着材は陰イオンが含まれる物質、あるいは陰イオンが含まれる物質に吸着された、例えばセシウムなどの汚染物質に直接接触させることで、これらの物質を吸着できる。また陰イオンを含有する溶液に接触させ、該イオン吸着材に該溶液中に含まれる陰イオンを吸着させることにより陰イオンを除去することができる。
ここで除去対象となる陰イオンとしては、セシウム、モリブデン、クロム、アンチモン、セレン、ヒ素、ホウ素を含む陰イオンやフッ素イオン等が挙げられる。その中でも、本発明の陰イオン吸着材およびそれらを用いる陰イオンの除去方法においては、セシウムが吸着した粘土、例えば、シリカ55.4%、アルミニウム30.0%、鉄7.4%、Ca3.6%、K2.5%、Ti0.8%の粘土に対してセシウムとともに吸着効果がある。
<イオン吸着材の処分方法>
本発明のイオン吸着材に放射能物質が吸着した場合は、硫酸(3.67〜6.67%)に浸漬し100℃から140℃で約1時間、炭化させ、減容化後に密封廃棄できる。また過酸化水素10cc/L、1号珪酸ソーダ5g/L、NaOH(24%)0.2g/L、130℃×1時間の処理をすると繊維と結合しているカチオン基が破壊され放射性物質を水中に溶出でき、透過膜を通過させて除去、減容化できる。また不純物除去バグフィルター付き燃焼炉で焼却し、抽出不純物で密封廃棄する。
<イオン吸着材の再生方法>
陰イオンを吸着した吸着材を再生することができる。例えばイオン吸着材をアルカリ性溶液で処理することにより、吸着した陰イオンを溶離させるものである。イオン吸着材を再生する方法において用いられるアルカリ性溶液としては、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液等を用いることができる。またアルカリ性溶液で処理される際の処理液のpHは、13〜14の範囲とされることが好ましく、より好ましくはpH13.5〜14である。また、陰イオンを吸着したイオン吸着材を、アルカリ性溶液で処理することにより、吸着した陰イオンを溶離させ、陰イオンに含まれる元素を回収することもできる。
<イオン吸着材および凝集剤を併用することによって液中懸濁物質を回収する方法>
本発明のイオン吸着材および凝集剤を併用して、液中懸濁物質を回収する方法には、次の方法を採用することができる。凝集剤は、液中に分散した懸濁物質を凝集させて、負電荷を帯びた集塊を形成させる。そして、イオン吸着材は、このような集塊を吸着できるので、懸濁物質を効率的に、回収、除去できる。たとえば、セシウムなどの放射性物質で汚染された土壌を回収し、液中に分散させた後、凝集剤を加えて集塊を形成させ、さらに本発明のイオン吸着材を加えて、該イオン吸着材に該集塊を吸着させて、汚染物質を纏めて回収することができる。すなわち、本発明の液中懸濁物質の回収方法には、液中において陰イオン性官能基を有する物質を凝集させて集塊を形成させる工程と、該集塊と本発明のイオン吸着材とを接触させる工程と、を含む、イオンの吸着方法が含まれる。
また、上記の方法では、凝集剤を先に液中に投入する方法を例示したが、本発明の液中懸濁物質の回収方法において、凝集剤とイオン吸着材の投入順序は、これに制限されず、イオン吸着材を先に液中に投入しても良いし、イオン吸着材と凝集剤とを同時に投入しても良い。これらの場合には、上記のような集塊は形成されないが、集塊が形成される場合と同様に、イオン吸着材への懸濁物質の吸着効率を向上させることが可能である。換言すれば、本発明のイオン吸着材と、凝集剤と、を併用する限り、本発明の効果は示される。また、さらに、上記の方法において、本発明のイオン吸着材と、凝集剤と、を併用する限り、他の要素を併用してもよく、他の要素が併用されていたとしても本発明の効果は示される。
<凝集剤>
ここで、上記の方法に用いられる凝集剤は特に制限されず、無機系凝集剤、有機系凝集剤のいずれであっても良いが、好ましくはアニオン性凝集剤であることが好適である。そのような凝集剤として、たとえば、メタフロック30型(製品名:環境創研株式会社製)、Super Z M−0308CR、ECOHERE 3、AQUARIA−POP WP360、AQUARIA−POP WP460(いずれも製品名:有限会社ケーユーシステム製)、ハイモロックMSシリーズ、ハイモロックSSシリーズ、ハイモロックAPシリーズ(いずれも製品名および品番:ハイモ株式会社製)、サンフロックAHシリーズ、サンフロックASシリーズ、サンフロックRシリーズ(いずれも製品名および品番:三洋化成工業株式会社製)、ダイヤフロックAPシリーズ、ダイヤフロックKAシリーズ(いずれも製品名および品番:ダイヤニトリックス株式会社製)、アコフロックAシリーズ(製品名および品番:MTアクアポリマー株式会社製)などを挙げることができる。また、凝集剤がカチオン性、両性、ノニオン性である場合でも、集塊が全体として負電荷を帯びる場合には、アニオン性凝集剤と同様に、本発明の効果は示される。
[イオン吸着材の製造方法]
以下の方法で実施例1〜4のイオン吸着材A〜CおよびF、ならびに比較例1〜3のイオン吸着材D、EおよびGを製造した。
<実施例1:イオン吸着材A>
(セルローズ繊維)
材料としてコットン不織布を用いた。目付50g/m2、幅90cmで長さ100m、質量が4.5kgを用いた。なお加工機は密閉式綿染色機を用いた。
(精練工程)
水を45Lに、NaOHの24%水溶液を360g混合した。さらに非イオン界面活性剤として、SSK−60(松本油脂製薬株式会社製)を22.5g(0.5g/L)溶解して処理溶液を製造した。この処理溶液を100℃に調整し上記コットン不織布を10分間、浸漬処理した。
(洗浄工程)
精練工程で処理したコットン不織布を60℃の温度の温浴に浸漬して5分間湯洗した。そして処理したコットン不織布を30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
(陽電荷処理工程)
水を45Lに、カチオノンKCN(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドを主成分とする第4級アンモニウム塩:一方社油脂工業株式会社製)を3.375kg、NaOHの24%水溶液を2.07kg混合した。この処理溶液を60℃に調整し上記コットン不織布を40分間、浸漬処理した。
(洗浄・乾燥工程)
上記処理コットン不織布を60℃の温度の温浴に浸漬して5分間湯洗した後、30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。水洗工程後に、コットン不織布を、遠心脱水機で脱水し、サクションコンベアー式乾燥機を用いて80℃の温度で10分間乾燥してイオン吸着材を得た。
<実施例2:イオン吸着材B>
(セルローズ繊維)
材料としてコットン不織布を用いた。目付50g/m2、幅90cmで長さ200m、質量が9.0kgを用いた。なお加工機は密閉式綿染色機を用いた。
(精練工程)
水を150Lに、陰イオン界面活性剤として、サイゾール2EX(アニオン系界面活性剤:第一工業製薬株式会社製)を150g溶解して処理溶液を製造した。この処理溶液を60℃に調整し上記コットン不織布を10分間、浸漬処理した。
(水洗工程)
上記湯洗全精練工程で処理したコットン不織布を30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
(陽電荷処理工程)
前処理として、水150Lに、キレート剤としてキレストNTB(ニトリロ三酢酸ナトリウム:キレスト株式会社製)を45g、62.5%硫酸を59.4g、80%メタクリル酸を2700g、0.2%硫酸第1鉄を18g、35%過酸化水素を450g、含む水溶液を調整した。この処理溶液を90℃に調整し上記コットン不織布を60分間、浸漬処理した。その後、コットン不織布を60℃の温度の温浴に浸漬して5分間湯洗し、さらに30℃の水浴に浸漬して5分間水洗した。
水150Lに15%水溶液のポリアリルアミンを3000g(PAA−15:ニットーボーメディカル株式会社製)を加えた。上記コットン不織布を90℃の温度で60分間浸漬した。
(洗浄・乾燥工程)
精練工程で処理したコットン不織布を60℃の温度の温浴に浸漬して5分間湯洗した。その後、上記湯洗全精練工程で処理したコットン不織布を30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。水洗後に、コットン不織布を、遠心脱水機で脱水し、サクションコンベアー式乾燥機を用いて80℃の温度で10分間乾燥してイオン吸着材を得た。
<実施例3:イオン吸着材C>
(セルローズ繊維)
材料としてコットン不織布を用いた。目付50g/m2、幅90cmで長さ200m、質量が9.0kgを用いた。なお加工機は密閉式綿染色機を用いた。
(精練工程)
水を150Lに、陰イオン界面活性剤として、サイゾール2EX(アニオン系界面活性剤:第一工業製薬株式会社製)を150g加えて、処理溶液を製造した。この処理溶液を60℃に調整し上記コットン不織布を10分間、浸漬処理した。
(洗浄工程)
上記湯洗全精練工程で処理したコットン不織布を30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
(陽電荷処理工程)
前処理として、キレート剤としてキレストNTB(ニトリロ三酢酸ナトリウム:キレスト株式会社製)を45g、62.5%硫酸を59.4g、80%メタクリル酸を2700g、0.2%硫酸第1鉄を18g、35%過酸化水素を450g含む水溶液を調整した。この処理溶液を90℃に調整し上記コットン不織布を60分間、浸漬処理した。
その後、コットン不織布を60℃の温浴に浸漬して5分間湯洗して、さらに30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
水150Lに98%ポリエチレンイミン(ニットーボーメディカル株式会社製)を450g加えた処理液にコットン不織布を浸漬し、90℃の温度の水浴に60分間浸漬して処理した。
(洗浄・乾燥工程)
水洗後に、コットン不織布を、遠心脱水機で脱水し、サクションコンベアー式乾燥機を用いて80℃の温度で10分間乾燥してイオン吸着材を得た。
<実施例4:イオン吸着材F>
材料として、レーヨン綿を用いること以外は、実施例1と同様にして、イオン吸着材を得た。
<比較例1:イオン吸着材D>
実施例1と同じコットン不織布を用い、これを未処理のままで用いた。
<比較例2:イオン吸着材E>
(セルローズ繊維)
材料としてコットン不織布を用いた。目付50g/m2、幅90cmで長さ200m、質量が9.0kgを用いた。なお加工機は密閉式綿染色機を用いた。
(精練工程)
水を150Lに、陰イオン界面活性剤として、サイゾール2EX(アニオン系界面活性剤:第一工業製薬株式会社製)を150g混合して処理溶液を製造した。この処理溶液を60℃に調整し上記コットン不織布を10分間、浸漬処理した。
(洗浄工程)
上記湯洗全精練工程で処理したコットン不織布を30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
(陽電荷処理工程)
前処理として、キレート剤としてキレストNTB(ニトリロ三酢酸ナトリウム:キレスト株式会社製)を45g、62.5%硫酸を59.4g、80%メタクリル酸を2700g、0.2%硫酸第1鉄を18g、35%過酸化水素を450g含む水溶液を調整した。この処理溶液を90℃に調整し上記コットン不織布を60分間、浸漬処理した。
その後、コットン不織布を60℃の温浴に浸漬して5分間湯洗して、さらに30℃の温度の水浴に浸漬して5分間水洗した。
水150Lに、ソーダ灰を900g加えて処理溶液を調整した。そしてコットン不織布を85℃の温度の温浴に浸漬して30分間処理した。
(洗浄・乾燥工程)
水洗後に、コットン不織布を、遠心脱水機で脱水し、サクションコンベアー式乾燥機を用いて80℃の温度で10分間乾燥してイオン吸着材を得た。
<比較例3:イオン吸着材G>
実施例4と同じレーヨン綿を用い、これを未処理のままで用いた。
[実験1:陽イオン基と陰イオン基の比較]
(a)ビーカーに、土10gと水100mlと24%NaOH水溶液を0.3ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を表1に示す量を加えて、30分間攪拌した。
(c)コットン不織布をビーカーから取り出し、100ccの水で水洗を2回繰り返して乾燥した後、秤量した。
(d)ビーカー内のものを、沈殿と上澄に分けて、沈殿土を乾燥して秤量した。その結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1の吸着率は13%となっており、比較例1、2の吸着率の6%、5%よりも大幅に高い値となっていることが分かる。
Figure 2015071166
[実験2:土の吸着試験]
実施例2、3および比較例1に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材B、CおよびDを以下の方法で土の吸着試験を行った。
(a)ビーカーに、土10gと水100mlと24%NaOH水溶液を0.3ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を表1に示す量を加えて、30分間攪拌した。
(c)コットン不織布をビーカーから取り出し、100ccの水で水洗を2回繰り返した後、秤量した。
(d)ビーカー内のものを、沈殿と上澄に分けて、沈殿土を乾燥して秤量した。その結果を表2に示す。
表2の結果から、実施例2、3の吸着率は、それぞれ11.2%、14.4%となっており、比較例1の吸着率の0.4%よりも大幅に高い値となっていることが分かる。
Figure 2015071166
[実験3:汚染草の除染試験]
実施例1、比較例1に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材A、Dを以下の方法で汚染された草の除染試験を行った。
(a)バケツに水6Lと草500gと24%NaOH水溶液を6ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を表1に示す量を加えて、30分間攪拌した。
(c)コットン不織布をバケツから取り出し、手で絞り、水はバケツに戻した。
(d)不織布と草とバケツの水の放射線量を、線量測定機で測定した。測定はECOTEST社のTERRA−P+(テラピープラス)を用いて測定し、その結果を表1に示す。
表3の結果から、実施例1の吸着率は、比較例1の吸着率よりもかなり高い値となっている。
Figure 2015071166
[実験4:粘土質の除染試験]
実施例1、比較例1に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材A、Dを以下の方法で汚染された粘土除染試験を行った。
(a)バケツに水10Lと粘土1kgと24%NaOH水溶液を10ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を表1に示す量を加えて、30分間攪拌した。
(c)コットン不織布をバケツから取り出し、手で絞り、水はバケツに戻した。上澄みを別のバケツに移し、残渣と分けた。
(d)事前に作業室内と粘土の放射線量を測定しておく。
(e)作業室内で上記残渣と不織布と上澄(処理後の水)の放射線量を、線量測定機で測定した。測定はECOTEST社のTERRA−Pを用いて測定した。
表4の結果から、実施例1の吸着率は、比較例1の吸着率よりもかなり高い値となっている。
Figure 2015071166
[実験5:公園植え込みの砂類の除染試験]
実施例1、比較例1に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材A、Dを以下の方法で汚染された草の除染試験を行った。
(a)バケツに水10Lと砂1kgと24%NaOH水溶液を10ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を表1に示す量を加えて、30分間攪拌した。
(c)コットン不織布をバケツから取り出し、手で絞り、水はバケツに戻した。上澄みを別のバケツに移し、残渣と分けた。
(d)事前に作業室内と粘土の放射線量を測定しておく。
(e)作業室内で上記残渣と不織布と上澄(処理後の水)の放射線量を、線量測定機で測定した。測定はECOTEST社のTERRA−Pを用いて測定した。
(f)沈殿は乾燥して秤量した。
測定結果を表5に示す。表5の結果から、実施例1の吸着率は、比較例1の吸着率よりもかなり高い値となっている。
Figure 2015071166
[実験6:駐車場の高圧洗浄作業による排水の放射能測定]
実施例1に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材Aを以下の方法で排水の放射能測定を行った。
(a)バケツに高圧洗浄廃液10Lと24%NaOH水溶液を10ml加えて10分間攪拌した。
(b)コットン不織布を250g加えて、40分間攪拌した。
(c)コットン不織布をバケツから取り出し、手で絞り、水はバケツに戻した。
(d)放射能を、ATOMTEX社のAT1320Aの放射能測定機で測定した。
測定結果を表6に示す。表6の結果から実施例1の吸着率は極めて高いことが認められる。
Figure 2015071166
[実験7:放射性物質除染排液からの放射性物質除去試験]
実施例4に関して、上記方法で製造されたイオン吸着材Fを用いて、高圧洗浄作業による排水からの放射能物質除去試験を、以下の方法で行なった。
(a)高圧洗浄作業により発生した放射性セシウムを含む排水(以下、高圧洗浄排水とも記す)を回収し、ゲルマニウム半導体検出器(型式「GC2520」:Canberra社製)を用いて、高圧洗浄排水の比放射能を測定した。
(b)バケツに高圧洗浄排水1.7Lを投入し、アニオン性凝集剤としてメタフロック30型(無機系凝集剤:環境創研株式会社製)を0.68g(0.4g/L)加えて、攪拌して懸濁物質の凝集沈殿を行なった。
(c)イオン吸着材Fを51g(30g/L)加えて、攪拌した。凝集沈殿物および懸濁物質が、イオン吸着材Fに十分吸着したことを目視によって確認し、イオン吸着材Fをバケツから回収した。
(d)イオン吸着材Fを回収後、イオン吸着材Fを絞って、イオン吸着材Fに含まれていた排水を回収した。そして、該回収された排水とバケツに残された排水とを混合した。次いで、上記と同様にして、該混合排水の比放射能を測定した。
試験結果を表7に示す。表7の結果から実施例4のイオン吸着材と凝集剤を併用することによって、極めて高い除染効果が得られることが認められた。本効果が発現する作用機序の詳細は不明であるが、本発明者らは、この理由を、上記したように、凝集剤によって負電荷を帯びた集塊が形成されるため、イオン吸着材への吸着が促進されるからのみではなく、本発明のイオン吸着材とアニオン性凝集剤の相互作用によっても、放射性物質の吸着が促進されていると推測している。
Figure 2015071166
[実験8:カオリン粘土の懸濁液を用いた吸着試験]
実施例4に関して、市販の粘土、カオリンの懸濁液(以下、カオリン懸濁液とも記す)を用いて、上記方法で製造されたイオン吸着材Fのカオリン粘土吸着能を、以下の方法で評価した。
(a)濃度1%のカオリン懸濁液を用意した。
(b)ガラス製ビーカーに、カオリン懸濁液を100mLと、イオン吸着材Fを0.1g(1g/L)と、を加えて、短時間攪拌した。
(c)次いで、凝集剤(メタフロック30型)を0.02g(0.2g/L)加えて、さらに攪拌を続行した。
(d)1分間攪拌した後、イオン吸着材を回収して、液を絞り出して、乾燥した。同様にして、1.5分攪拌後、2分攪拌後、3分攪拌後、5分攪拌後に、イオン吸着材を回収して、液を絞り出して、乾燥した。
(e)イオン吸着材の試験後重量および試験前重量から、下記式(I)によって、吸着率を求めた。
(f)凝集剤を加えない以外は、(a)〜(e)と同様にして、イオン吸着材Fおよびイオン吸着材Gの吸着率をそれぞれ求めた。
吸着率(%)={(試験後重量/試験前重量)−1}×100・・・(I)
試験結果を表8に示す。表中、実施例5は実施例4のイオン吸着材と凝集剤とを併用した場合を示している。表8の結果から実施例4のイオン吸着材の吸着率は、比較例3のイオン吸着材に比べて良好である。そして、実施例4のイオン吸着材と凝集剤を併用した場合(すなわち、実施例5の場合)には、吸着率は飛躍的に向上している。
本効果が発現する作用機序の詳細は不明であるが、本発明者らは、その機序を次のように推測している。実験8では、イオン吸着材を先に液中に投入し、その後凝集剤を投入している。したがって、実験7と異なり集塊は形成されていない。それにもかかわらず、吸着率が向上しているのは、凝集剤と液中懸濁物質とからなる複合体と実施例のイオン吸着材との相互作用により、吸着が促進されていると予想される。すなわち、凝集剤は吸着促進剤としての機能を有しており、とりわけ実施例のイオン吸着材と組み合わされた場合には、その機能が効果的に働くと予想される。
Figure 2015071166
[実験9:海水または塩化ナトリウム溶液中での吸着試験]
実施例4に関して、上記方法により製造されたイオン吸着材Fの海水また塩化ナトリウム溶液中における吸着能を、以下の方法で評価した。
(a)ガラス製ビーカーに、海水または濃度3%の塩化ナトリウム溶液と、カオリンと、を加えて攪拌して、カオリンを均一に分散させ、カオリン濃度3%のカオリン懸濁液を得た。
(b)ガラス製ビーカーに、上記のようにして得たカオリン懸濁液100mLと、イオン吸着材Fを0.1g(1g/L)と、を加えて、短時間攪拌した。
(c)次いで、凝集剤(メタフロック30型)を0.02g(0.2g/L)加えて、さらに攪拌を続行した。
(d)2分間攪拌した後、イオン吸着材を回収して、液を絞り出して、乾燥した。
(e)イオン吸着材の試験後重量および試験前重量から、上記式(I)によって、吸着率を求めた。
(f)凝集剤を加えない以外は、(a)〜(e)と同様にして、イオン吸着材Fおよびイオン吸着材Gの吸着率をそれぞれ求めた。
試験結果を表9に示す。表中、実施例5は実施例4のイオン吸着材と凝集剤とを併用した場合を示している。表9の結果から、実施例5の方法は、海水または塩化ナトリウム溶液中においても、極めて高い吸着能を得ることができ、極めて効率的な液中懸濁物質の回収方法であることが確認できた。
また、表9の結果から、実施例5では、3%塩化ナトリウム溶液中に比べて、海水中での吸着率が若干低下している。これは、海水中に含まれる硬度成分(マグネシウムイオンやカルシウムイオンなど)により、凝集剤の効果が減殺されるためであると考えられる。したがって、たとえば、硬度成分を含む海水や自然水に、本発明の液中懸濁物質の回収方法を適用する場合には、アニオン化された繊維からなるイオン吸着材(すなわち、カチオン交換体)を、予め処理水中に通じておき、その後に、本発明の液中懸濁物質の回収方法を適用することにより、より高い吸着能が得られるものと考えられる。
Figure 2015071166
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明におけるイオン吸着材は、土壌などの固形物からの除去、陰イオンあるいは放射性物質を効果的に吸収するもので、セシウムなどの放射性物質で汚染された土壌などの除染に効果的に利用できる。また、たとえば、液中懸濁物質に貴金属やレアメタルなどの鉱物資源が含まれる場合に、それらの簡便かつ効率的な回収に利用できる。さらに、海水や自然水を軟水化するシステムにも利用できる。

Claims (6)

  1. セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、織布、糸または編布を、陽イオン官能基を有する化合物で変性してなるイオン吸着材。
  2. 陽イオン官能基を有する化合物は、アミン、ポリアミン、ポリイミン、第4級アンモニウム塩またはポリ第4級アンモニウム塩である、請求項1に記載のイオン吸着材。
  3. セルローズ繊維を含む綿状物、不織布、糸、織布または編布を界面活性剤水溶液処理する精練工程、洗浄工程、陽イオン官能基を含む化合物で変性する陽電荷処理工程、および洗浄・乾燥工程よりなるイオン吸着材の製造方法。
  4. 請求項1に記載のイオン吸着材を、土壌または土壌懸濁水と接触させて、陰イオン性官能基を有する物質を吸着させることを特徴とする、イオンの吸着方法。
  5. 前記陰イオン性官能基を有する物質は、有機化合物、粘土鉱物または珪酸塩である、請求項4記載に記載のイオンの吸着方法。
  6. 請求項1に記載のイオン吸着材と、凝集剤と、を併用することを特徴とする、液中懸濁物質の回収方法。
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