JP2015070824A - 組織剥離防止プレートおよび培養ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】培養効率を向上しつつ、顕微鏡による観察、組織の回収、および、培養液の交換を良好に行うことが可能な組織剥離防止プレートおよび培養ユニットを提供すること。【解決手段】培養液Cを入れた培養容器900の内底面上に配置された複数の組織Tの上に置かれ、培養容器900の内底面からの組織Tの剥離を防止する組織剥離防止プレート100であって、平板状のプレート本体110と、プレート本体110の表裏に貫通する複数の観察用開口部120とを有している組織剥離防止プレート100。【選択図】図1

Description

本発明は、培養液を入れた培養容器の内底面上に配置された複数の組織の上に置かれ、培養容器の内底面からの組織の剥離を防止する組織剥離防止プレート、および、これを用いた培養ユニットに関する。
従来、組織の培養手法として、シャーレ等の培養容器上に複数の組織を間隔を空けて配置し、培養容器内に入れた培養液内で培養を行うという手法が一般に用いられている。この手法では、培養容器の内底面を細胞増殖の為の担体(足場)として利用し、組織の培養を行う。
ところが、上記の手法では、細胞を付着させる為の培養容器の表面積に限界があることから、より多くの細胞を培養するには、大量の培養容器またはサイズの大きな培養容器を必要とし、培養効率が悪いという問題があった。
そこで、生活用品または医療用器具等に利用されるPET不織布を培養容器内の組織上に配置し、このPET不織布を培養の為の担体として利用する手法が知られている(特許文献1を参照)。
特開平11−56353号公報
ところが、従来のPET不織布を用いた培養手法では、顕微鏡を用いて組織や増殖細胞を観察するにあたり、PET不織布が顕微鏡視野の障害となるため、組織や増殖細胞を良好に観察することができないという問題があった。
また、組織や増殖細胞を回収する際には、剥離剤を注ぐことで培養容器やPET不織布から組織や増殖細胞を剥離させるが、PET不織布は縒れを生じ易く形状が変化し易いため、剥離剤による剥離作業を円滑に行うことが難しいという問題があった。また、ヘラ等の器具を用いて培養容器やPET不織布から組織や増殖細胞を物理的に剥離させる場合もあるが、この場合も同様に、PET不織布は縒れを生じ易く形状が変化し易いため、PET不織布から組織や増殖細胞を剥離させることは難しい。さらには、組織や増殖細胞がPET不織布の繊維に絡み付き、組織や増殖細胞とPET不織布との間の付着強度が強いことも、PET不織布からの剥離作業を困難にする要因となっていた。
また、培養容器内の培養液を交換する際においても、PET不織布内に培養液が浸潤しているため、PET不織布内に浸潤した古い培養液を除去することが難しく、培養液の交換作業を円滑に行うことが難しいという問題があった。
また、培養を良好に行うためには、組織の足場となる培養容器の内底面に組織を接触させる必要があるが、PET不織布は軽く培養液内で浮遊するため、培養容器の内底面に対する組織の接触を維持することができないという問題があった。また、このように培養液内でPET不織布や組織や増殖細胞が浮遊し位置が一定しないため、組織や増殖細胞を良好に観察することができないという問題もある。
本発明の主要な目的は、これらの問題点を解決するものであり、培養効率を向上しつつ、顕微鏡による観察、組織の回収、および、培養液の交換を良好に行うことが可能な組織剥離防止プレートおよび培養ユニットを提供することである。
また、本発明の副次的な目的は、培養容器の内底面に対する組織の接触を維持し、良好な培養を実現する組織剥離防止プレートおよび培養ユニットを提供することである。
本発明の組織剥離防止プレートは、培養液を入れた培養容器の内底面上に配置された複数の組織の上に置かれ、前記培養容器の内底面からの組織の剥離を防止する組織剥離防止プレートであって、平板状のプレート本体と、前記プレート本体の表裏に貫通する複数の観察用開口部とを有していることにより、前記課題を解決するものである。
また、本発明の培養ユニットは、前記組織剥離防止プレートと、前記培養容器とを備える培養ユニットであって、前記培養容器には、前記組織剥離防止プレートに係合し、前記組織剥離防止プレートの上方への移動を規制する規制係合部が設けられていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項1に係る発明によれば、平板状のプレート本体と、プレート本体の表裏に貫通する複数の観察用開口部とを有していることにより、組織剥離防止プレートを培養の為の足場として利用して培養効率を向上しつつ、プレート本体によって組織の浮き上がりを抑えることで、培養の為の足場となる培養容器の内底面に組織が接触した状態を確実に維持できるとともに、観察用開口部によって良好な顕微鏡視野を確保することができる。
また、従来のPET不織布を用いた場合とは異なり、剥離剤やヘラ等の器具を用いたプレート本体からの組織の剥離作業を円滑に行うことができ、また、プレート本体には培養液が浸潤することがないため、培養液の交換を良好に行うことができる。
また、培養液を良好な状態に保つためには一定量の二酸化炭素や酸素等を培養液内に含む必要があるが、観察用開口部を通して、培養液の液面から取り入れた二酸化炭素や酸素を培養液全体に円滑に行き渡らせることができる。
本請求項2に係る発明によれば、観察用開口部は、その開口幅の最大値が1.0〜5.0mmで形成されていることにより、良好な顕微鏡視野を確保しつつ、組織が観察用開口部を通過することを阻止して、組織の浮き上がりを確実に抑えることができる。
本請求項3に係る発明によれば、組織剥離防止プレートが3.0〜10.0g/cmの比重を有することにより、組織剥離防止プレートの重さによって、組織が押し潰されることを回避しつつ、培養容器の内底面に組織が接触した状態を確実に維持できる。
本請求項4に係る発明によれば、組織剥離防止プレートがステンレスから構成されていることにより、ステンレスは、組織が押し潰されることを回避しつつ培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持することが可能な比重(7.6〜8.1g/cm)を有するとともに、培養を阻害する物質を遊出せず、耐久性および耐食性に優れ、滅菌処理が容易であるため、良好な培養を実現できる。
本請求項5に係る発明によれば、プレート本体の下面にプレート脚部を設けることにより、プレート本体の下面と培養容器の内底面とを所定間隔で離間させることが可能であるため、組織剥離防止プレートの重量に関わらず、プレート本体の下面と培養容器の内底面との間で組織が押し潰されることを確実に回避できる。また、組織が押し潰されることをプレート脚部によって回避することにより、組織剥離防止プレートの重量設計が容易になる。また、プレート脚部をプレート本体側に設けることにより、プレート脚部と同様の機能を果たす突起等の部位を培養容器側に設ける必要がないため、一般に普及した既存の培養容器を利用することができる。
本請求項6に係る発明によれば、プレート本体が、培養容器に接触する移動規制部を有することにより、組織剥離防止プレートの重量に関わらず、組織剥離防止プレートの上下への移動を確実に規制するため、組織剥離防止プレートによって組織が押し潰されることを回避しつつ、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持できる。また、組織剥離防止プレートの重量設計に関する制約が軽くなるため、樹脂等の軽い材料を組織剥離防止プレートの素材として用いることができ、コスト、滅菌性、加工性等の他の要素を重視した設計を行うことができる。また、移動規制部をプレート本体側に設けることにより、上述した移動規制部と同様の機能を果たす突起等の部位を培養容器側に設ける必要がないため、一般に普及した既存の培養容器を利用することができる。
本請求項7に係る発明によれば、プレート本体の上面に、蓋部材に接触する規制スペーサを設けることにより、組織剥離防止プレートの重量に関わらず、組織剥離防止プレートの上方への移動を規制し、培養容器の内底面に組織が接触した状態を確実に維持できる。また、組織剥離防止プレートの重量設計に関する制約がなくなるため、樹脂等の軽い材料を組織剥離防止プレートの素材として用いることができ、コスト、滅菌性、加工性等の他の要素を重視した設計を行うことができる。また、規制スペーサをプレート本体側に設けることにより、上述した規制スペーサと同様の機能を果たす部位を蓋部材側に設ける必要がないため、一般に普及した既存の蓋部材を利用することができる。
本請求項8に係る発明によれば、複数の観察用開口部は、互いに隣接する観察用開口部間の距離の最小値が開口幅の最大値以下になるように配置されていることにより、組織からの増殖細胞の増殖状態を確実に観察することができる。
本請求項9に係る発明によれば、プレート本体の上面にスタンドを取り付けるためのスタンド用係合部を設けることにより、プレート本体にスタンドを取り付けることで、プレート本体の下面が上方を向くように組織剥離防止プレートを作業台上に立脚させることが可能であるため、プレート本体の下面から組織を剥離する作業を容易に行うことができる。また、同様に、組織剥離防止プレートの洗浄、滅菌、乾燥等の各種作業についても、容易に行うことができる。
本請求項10に係る発明によれば、培養容器に組織剥離防止プレートの上方への移動を規制する上方移動規制係合部を設けることにより、組織剥離防止プレートの重量に関わらず、組織剥離防止プレートの上方への移動を規制し、培養容器の内底面に組織が接触した状態を確実に維持できる。また、組織剥離防止プレートの重量設計に関する制約がなくなるため、樹脂等の軽い材料を組織剥離防止プレートの素材として用いることができ、コスト、滅菌性、加工性等の他の要素を重視した設計を行うことができる。
第1実施例である培養ユニットの使用態様を示す斜視図。 第1実施例の培養ユニットの使用態様を示す断面図。 第2実施例の培養ユニットの使用態様を示す斜視図。 第3実施例である培養ユニットおよびスタンドを示す斜視図。 第3実施例においてスタンドを取り付けた組織剥離防止プレートを立脚させた状態を示す平面図。 第4実施例の培養ユニットの使用態様を示す断面図。 第5実施例の培養ユニットの使用態様を示す断面図。 第6実施例の培養ユニットの使用態様を示す断面図。 第7実施例の培養ユニットの使用態様を示す断面図。 第8実施例の培養ユニットの使用態様を上方から見て示す説明図。 本発明の組織剥離防止プレートの実験結果を示すグラフ。
本発明の培養ユニットは、臍帯組織等の組織を培養するためのものであり、培養容器と、培養容器に被せられる蓋部材と、培養容器内に配置される組織剥離防止プレートとから構成されている。
培養容器は、アクリル等の透明な合成樹脂やガラス等から形成されたシャーレであり、円板状の底板と、底板の縁部から立ち上がる外周壁とを有している。蓋部材は、アクリル等の透明な合成樹脂やガラス等から形成された蓋である。培養容器の直径は、6cm、10cm、15cm等である。
組織剥離防止プレートは、平板状のプレート本体を有し、培養容器の内底面に配置された複数の組織の上に置かれ、組織が押し潰されることを回避しつつ、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持するものである。
ここで、図1や図2に示す第1実施例、図3に示す第2実施例、図4や図5に示す第3実施例においては、組織剥離防止プレートの自重を利用して、組織が押し潰されることを回避しつつ、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持する。この場合、組織が潰れない程度の圧を組織に加えるために、組織剥離防止プレートは、全体として、3.0〜10.0g/cmの比重、かつ、0.1〜0.67g/cmの単位面積当たりの重量で構成される。なお、前記単位面積当たりの重量は、観察用開口部の面積を含めない組織剥離防止プレートの面積で計算を行ったものである。組織剥離防止プレートの開口率は、約20〜50%程度である。また、この場合、組織剥離防止プレートの材料としては、培養を阻害する物質を遊出せず、耐久性および耐食性に優れ、滅菌処理(オートクレーブ等)が容易であり、適度な比重(7.6〜8.1g/cm)を有するステンレスが好ましい。
また、図6に示す第4実施例、図7に示す第5実施例においては、培養容器との接触や係合を利用して組織剥離防止プレートの下方への移動を規制し、組織が押し潰されることを回避しつつ、組織剥離防止プレートの自重を利用して、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持する。この場合、組織が潰れない程度の圧を組織に加えるために、組織剥離防止プレートは、全体として、3.0g/cm以上の比重、かつ、0.1g/cm以上の単位面積当たりの重量で構成される。
また、図8に示す第6実施例、図9に示す第7実施例においては、培養容器や蓋部材との接触や係合を利用して組織剥離防止プレートの上方への移動を規制し、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持する。この場合、組織剥離防止プレートの自重によって組織が押し潰されることを回避するために、組織剥離防止プレートは、全体として、10.0g/cm以下の比重、かつ、0.67g/cm以下の単位面積当たりの重量で構成される。また、この場合、培養を阻害する物質を遊出せず、耐久性および耐食性に優れ、滅菌処理(エチレンガス滅菌等)が容易であり、安価なポリスチレンやABS樹脂等の樹脂等を、組織剥離防止プレートの全体または一部分の素材として利用することができる。
また、図10に示す第8実施例においては、培養容器との接触を利用して組織剥離防止プレートの上下への移動を規制し、組織が押し潰されることを回避しつつ、培養容器の内底面に組織が接触した状態を維持する。この場合、組織剥離防止プレートの比重等に制約が少ないため、上述した安価なポリスチレンやABS樹脂等の樹脂等を、組織剥離防止プレートの全体または一部分の素材として利用することができる。
一方、平板状のプレート本体には、プレート本体の表裏に貫通する観察用開口部が設けられている。この観察用開口部は、複数の組織の上に組織剥離防止プレートが置かれた場合であっても、良好な顕微鏡視野を確保するものである。
観察用開口部の具体的態様については、プレート本体の表裏に貫通するものであれば如何なるものでもよく、例えば、図1に示す第1実施例のように、プレート本体に形成した孔を観察用開口部として利用する場合や、図3に示す第2実施例のように、プレート本体を構成する網状部材の網目を観察用開口部として利用する場合等が挙げられる。
また、観察用開口部の形状や大きさ等については、組織の浮き上がりを防止しつつ(すなわち、組織を通過させず)、良好な顕微鏡視野を確保することが可能なものであれば、如何なるものでもよい。すなわち、観察用開口部の形状については、例えば、図1に示す第1実施例のように円形状であっても、図3に示す第2実施例のように矩形状であってもよい。また、観察用開口部の大きさについては、観察用開口部の形状に関わらず、その開口幅の最大値(すなわち、観察用開口部の外周縁上の2点間の距離の最大値)が、組織の大きさよりも僅かに小さい1.0〜5.0mmになるように形成されている。また、複数の観察用開口部は、互いに隣接する観察用開口部間の距離の最小値が、前述した開口幅の最大値以下になるように配置されている。
以下に、本発明の培養ユニットの複数の実施例を図面に基いて説明する。
まず、本発明の第1実施例に係る培養ユニットについて、図1および図2に基づいて説明する。
第1実施例の培養ユニットは、図1や図2に示すように、培養容器900と、(図1、図2では図示しない)蓋部材910と、培養容器900内に配置される組織剥離防止プレート100とから構成されている。
組織剥離防止プレート100は、図1や図2に示すように、ステンレスから成る円板状のプレート本体110と、プレート本体110を打ち抜くことで形成された複数の観察用開口部120とを有している。プレート本体110の直径は、(培養容器900の直径が6.0cmの場合に)5.1cm等、培養容器900の直径に応じて決定される。また、プレート本体110の厚みは、0.5〜1.5mm程度である。
つぎに、培養ユニットを用いた組織Tの培養方法について、以下に説明する。
まず、生理食塩水と共に、複数の組織Tを培養容器900の内底面上に配置する。次に、生理食塩水内で組織Tが浮かび上がらないように、複数の組織Tの上に組織剥離防止プレート100を設置する。次に、培養容器900内から生理食塩水を除去し適度に乾燥させることで、組織Tが培養容器900の内底面に貼り付いた状態にする。次に、培養容器900内に培養液Cを加える。最後に、培養液Cを入れた状態で、約2〜3週間保管し、組織Tを培養する。
なお、上述した方法は、培養ユニットを用いた組織Tの培養方法の一例である。
このように構成された第1実施例の組織剥離防止プレート100を用いた場合、図11に示すように、従来技術のPET不織布を用いた場合と比較して、約9.5倍程度の細胞数を得ることができた。なお、ABS樹脂(比重:約1.05g/cm)を本実施例と同様に用いた場合、従来技術のPET不織布を用いた場合と比較して、約1.5倍程度の細胞数を得ることができた。
次に、本発明の第2実施例に係る培養ユニットについて、図3に基づいて説明する。ここで、第2実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を200番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第2実施例の培養ユニットでは、図3に示すように、プレート本体210が、ステンレス製のリング状の枠状部材211と、リング状の枠状部材211に固着されたステンレス製の網状部材212とから構成されている。網状部材212の網目部分が、観察用開口部220として機能する。
このように構成された第2実施例の組織剥離防止プレート200を用いた場合、図11に示すように、従来技術のPET不織布を用いた場合と比較して、約6.0倍程度の細胞数を得ることができた。
次に、本発明の第3実施例に係る培養ユニットについて、図4、図5に基づいて説明する。ここで、第3実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を300番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第3実施例の培養ユニットでは、図4に示すように、培養容器900内に配置された状態で上側を向くプレート本体310の上面310aに、スタンド用取付部材330が固着されている。
スタンド用取付部材330には、図4に示すように、一対のスタンド用係合部331が形成されており、この一対のスタンド用係合部331にスタンド340の先端部を挿入し係合させることで、図5に示すように、組織剥離防止プレート300に対してスタンド340が取り付けられる。
なお、スタンド用係合部331の具体的態様は、上記に限定されず、スタンド340に係合し、組織剥離防止プレート300に対してスタンド340を安定して取り付けることが可能なものであれば、如何なるものでもよい。例えば、スタンド用係合部331をプレート本体310に一体に設けてもよく、また、スタンド用係合部331をプレート本体310に着脱可能に取り付け可能に構成してもよく、また、プレート本体310に形成された観察用開口部320をスタンド用係合部331として利用してもよい。
次に、本発明の第4実施例に係る培養ユニットについて、図6に基づいて説明する。ここで、第4実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を400番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第4実施例の培養ユニットでは、図6に示すように、培養容器900内に配置された状態で下側を向くプレート本体410の下面410bに、プレート脚部450が固着されている。このプレート脚部450は、プレート本体410の傾斜を抑制するために、少なくとも3箇所に設けられ、または、プレート本体410の縁部付近においてリング状に形成されるのが好ましい。
なお、プレート脚部450の具体的態様は、上記に限定されず、プレート本体410の下面410bと培養容器900の内底面とを所定間隔で離間させ、組織Tが押し潰されることを防止するものであれば、如何なるものでもよい。例えば、プレート脚部450をプレート本体410に一体に設けてもよい。また、プレート脚部450と同様の機能を果たす脚部を、培養容器900側に設けてもよい。
次に、本発明の第5実施例に係る培養ユニットについて、図7に基づいて説明する。ここで、第5実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を500番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第5実施例の培養ユニットでは、図7に示すように、培養容器900の外周壁の内周面に、プレート本体510に係合し、組織剥離防止プレート500の下方への移動を規制する突起状の下方移動規制係合部920が設けられている。下方移動規制係合部920は、培養容器900の外周壁の内周面に少なくとも3箇所に設けられ、または、リング状に設けられる。
次に、本発明の第6実施例に係る培養ユニットについて、図8に基づいて説明する。ここで、第6実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を600番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第6実施例の培養ユニットでは、図8に示すように、培養容器900の外周壁の内周面に、プレート本体610に係合し、組織剥離防止プレート600の上方への移動を規制する弾性変形可能な突起状の上方移動規制係合部930が設けられている。上方移動規制係合部930は、培養容器900の外周壁の内周面に少なくとも1箇所に設けられ、または、リング状に設けられる。
次に、本発明の第7実施例に係る培養ユニットについて、図9に基づいて説明する。ここで、第7実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を700番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第7実施例の培養ユニットでは、図9に示すように、培養容器900内に配置された状態で上方側を向くプレート本体710の上面710aに、蓋部材910に接触し、組織剥離防止プレート700の上方への移動を規制する規制スペーサ760が固着されている。この規制スペーサ760は、組織剥離防止プレート700の取っ手としても機能する。
蓋部材910は、組織剥離防止プレート700から力を受けて、上方に移動しない程度の重さで設計され、または、蓋部材910の外周壁の内周面および培養容器900の外周壁の外周面に、互いに係合する係合部(図示しない)を設けることで、組織剥離防止プレート700から力を受けた場合でも、蓋部材910が上方に移動しないように構成されている。
なお、規制スペーサ760と同様の機能を果たす脚部を、培養容器900側に設けてもよい。
次に、本発明の第8実施例に係る培養ユニットについて、図10に基づいて説明する。ここで、第8実施例では、一部構成以外は、前述した第1実施例と全く同じである。そのため、第1実施例に関する明細書および図面に示す組織剥離防止プレートの100番台の符号を800番台の符号に読み替えることによって、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
第8実施例の培養ユニットでは、図10に示すように、プレート本体810の外周面に、外側に突出する弾性変形可能な突起状の移動規制部870が複数形成されている。これにより、組織剥離防止プレート800は、培養容器900に対して上下への移動を規制される。なお、図10に示す点線は、培養容器900の外周壁を表している。
なお、移動規制部870の具体的態様は、上記に限定されず、培養容器900に接触し、組織剥離防止プレート800の上下への移動を規制するものであれば、如何なるものでもよい。例えば、移動規制部870を、プレート本体810に一体に設けてもよく、別体に設けてもよい。また、移動規制部870を、プレート本体810の外周面の外側にリング状に設けてもよく、図10に示すように、複数に分離して設けてもよい。また、移動規制部870と同様の機能を果たす部位を、培養容器900側に設けてもよい。
なお、上述した第1〜8実施例の各構成を任意に組み合わせて、培養ユニットを構成しても何ら構わない。また、上記では、培養容器が円板状の底板および外周壁を有したシャーレであるものとして説明したが、培養容器の具体的態様は、矩形状の底版を有するもの等、如何なるものでもよい。また、上述した実施例では、1つの培養容器に対して、1つの組織剥離防止プレートを設置するものとして説明したが、1つの培養容器に対して、複数の組織剥離防止プレートを設置してもよい。また、組織剥離防止プレートに、取り出し用の取っ手を設けてもよい。また、プレート本体を、単一部材から構成してもよく、複数部材から構成してもよい。また、上記では、組織が臍帯組織であるものとして説明したが、組織の具体的種類についてはこれに限定されない。また、プレート本体の形状については、円板状、矩形板状等、如何なるものでもよい。プレート本体の形状は、培養容器の外周壁の形状に適合するような形状であることが望ましい。
100、200、300、400、500、600、700、800 ・・・ 組織剥離防止プレート
110、210、310、410、510、610、710、810 ・・・ プレート本体
120、220、320、420、520、620、720、820 ・・・ 観察用開口部
211 ・・・ 枠状部材
212 ・・・ 網状部材
310a、710a ・・・ プレート本体の上面
410b ・・・ プレート本体の下面
330 ・・・ スタンド用取付部材
331 ・・・ スタンド用係合部
340 ・・・ スタンド
450 ・・・ プレート脚部
760 ・・・ 規制スペーサ
870 ・・・ 移動規制部
900 ・・・ 培養容器
910 ・・・ 蓋部材
920 ・・・ 下方移動規制係合部
930 ・・・ 上方移動規制係合部
T ・・・ 組織
C ・・・ 培養液

Claims (10)

  1. 培養液を入れた培養容器の内底面上に配置された複数の組織の上に置かれ、前記培養容器の内底面からの組織の剥離を防止する組織剥離防止プレートであって、
    平板状のプレート本体と、前記プレート本体の表裏に貫通する複数の観察用開口部とを有していることを特徴とする組織剥離防止プレート。
  2. 前記観察用開口部は、その開口幅の最大値が、前記組織が通過不能な1.0〜5.0mmで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の組織剥離防止プレート。
  3. 前記組織剥離防止プレートは、3.0〜10.0g/cmの比重を有することを請求項1または請求項2に記載の組織剥離防止プレート。
  4. 前記組織剥離防止プレートは、ステンレスから構成されていることを請求項3に記載の組織剥離防止プレート。
  5. 前記プレート本体の下面には、前記プレート本体の下面と前記培養容器の内底面とを所定間隔で離間させるためのプレート脚部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の組織剥離防止プレート。
  6. 前記プレート本体は、前記培養容器に接触し、前記組織剥離防止プレートの上下への移動を規制する移動規制部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の組織剥離防止プレート。
  7. 前記プレート本体の上面には、前記培養容器に被せられる蓋部材に接触し、前記組織剥離防止プレートの上方への移動を規制する規制スペーサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の組織剥離防止プレート。
  8. 前記複数の観察用開口部は、互いに隣接する観察用開口部間の距離の最小値が前記開口幅の最大値以下になるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の組織剥離防止プレート。
  9. 前記プレート本体の上面には、前記組織剥離防止プレートを立脚させるスタンドを取り付けるためのスタンド用係合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の組織剥離防止プレート。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の組織剥離防止プレートと、前記培養容器とを備える培養ユニットであって、
    前記培養容器には、前記組織剥離防止プレートに係合し、前記組織剥離防止プレートの上方への移動を規制する上方移動規制係合部が設けられていることを特徴とする培養ユニット。
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