JP2015068836A - 移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の簡易化、小型化を図りつつ、像担持体に作用する往復移動可能なプロセス手段の駆動負荷を抑制することが可能な移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体1に作用する往復移動可能なプロセス手段42を往復移動させる移動機構13は、駆動源109からの回転駆動力が入力されて回転可能な駆動伝達部材16と、駆動伝達部材16に入力された回転駆動力によって回転するカム部材17と、カム部材17と係合しカム部材17のカム面17Aに沿って摺動することでプロセス手段42が往復移動するようにプロセス手段42に駆動力を伝達する係合部材18と、を有し、カム部材17は、カム面17Aのカム曲線が略直線形状となるように構成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式などを利用した画像形成装置における往復移動可能なプロセス手段の移動機構、その画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ、及びその画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式を利用して画像形成を行う複写機、ファクシミリ、プリンタ又はこれらの機能を複数備えた複合機などの画像形成装置では、像担持体としての感光体上の転写残トナーをクリーナにより除去して回収することが行われている。
一方、このようなクリーナを設けずに、感光体上の転写残トナーを現像装置へ回収するクリーナレス方式を採用した画像形成装置がある。このようなクリーナレス方式を採用した画像形成装置では、感光体上の転写残トナーを帯電させることで現像装置への回収効率を高めることが行われている。
特許文献1に記載の装置では、2つの固定ブラシが感光体に接触するように設置され、この2つの固定ブラシを用いて感光体上の転写残トナーの帯電処理が行われている。また、固定ブラシによる感光体上の転写残トナーの帯電処理を適切に行うべく、固定ブラシを感光体の回転軸線方向へ往復移動させる移動機構(レシプロ機構)が設けられている。このように、固定ブラシを往復移動させる移動機構を採用することにより、転写残トナーを感光体の回転軸線方向へ分散させることが可能となる。したがって、転写残トナーが固定ブラシの一部の領域に局所的に蓄積されてしまうのを抑制することが可能となり、転写残トナーの帯電処理を適切に行うことが可能となる。その結果、現像装置への転写残トナーの回収効率を高めることが可能となる。
また、特許文献2に記載の装置では、固定ブラシと回転ブラシとを用いることで、転写残トナーの回収効率を更に向上させている。また、回転ブラシを介して入力される駆動力を利用して固定ブラシを感光体の回転軸線方向へ往復移動させる移動機構が設けられている。これにより、回転ブラシを回転させるための駆動源の他に固定ブラシを往復移動させる専用の駆動源を設けることなく、固定ブラシを往復移動させて転写残トナーの帯電処理を行うことができる。その結果、小型かつ簡易な構成で、現像装置への転写残トナーの回収効率を高めることが可能となる。
特開2003−186272号公報 特開2010−91865号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の移動機構には、次のような改善すべき課題がある。
すなわち、特許文献2に記載の移動機構では、回転ブラシを介して入力される駆動力を利用して固定ブラシを感光体の回転軸線方向へ往復移動させる。具体的には、回転ブラシの回転軸上に回転可能なカム部を設け、このカム部のカム面と、固定ブラシの保持部材に設けられた係合部との摺擦により、固定ブラシを感光体の回転軸線方向へ往復移動させる。
例えばこのような構成の場合、固定ブラシを往復移動させるための負荷が大きくなると、固定ブラシの往復動作が不安定になりやすくなる。また、駆動伝達部での歯飛びや、駆動モータの脱調、変音などが発生しやすくなる。
その対策として、駆動伝達ギアのモジュールアップやモータの高出力化などが考えられるが、これにより装置(移動機構、プロセスカートリッジ或いは画像形成装置)の大型化やコストアップにつながることがある。
以上では、像担持体に作用するプロセス手段として固定ブラシを往復移動させる移動機構に関して従来の課題を説明した。しかし、往復移動可能なプロセス手段が、例えば上記同様別の要素と共通の駆動源から駆動力が伝達されるような構成とされている場合には、その往復移動のための負荷が大きくなると、上記同様の課題が生じ得る。
したがって、本発明の目的は、装置の簡易化、小型化を図りつつ、像担持体に作用する往復移動可能なプロセス手段の駆動負荷を抑制することが可能な移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、像担持体に作用する往復移動可能なプロセス手段を往復移動させる移動機構であって、駆動源からの回転駆動力が入力されて回転可能な駆動伝達部材と、前記駆動伝達部材に入力された回転駆動力によって回転するカム部材と、前記カム部材と係合し前記カム部材のカム面に沿って摺動することで前記プロセス手段が往復移動するように前記プロセス手段に駆動力を伝達する係合部材と、を有し、前記カム部材は、前記カム面のカム曲線が略直線形状となるように構成されていることを特徴とする移動機構である。
第2の本発明によると、画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、像担持体としての感光体と、前記感光体に作用する往復移動可能なプロセス手段と、該プロセス手段を往復移動させる上記本発明の移動機構と、を有することを特徴するプロセスカートリッジが提供される。
第3の本発明によると、回転可能な感光体と、前記感光体に形成された静電像をトナーで現像する現像手段と、前記現像装置により形成された前記感光体上のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記感光体に残留した転写残トナーを前記現像装置へ回収するために前記感光体に接触して配置された回転可能な回転ブラシ及び往復移動可能な固定ブラシと、前記回転ブラシを回転させるための駆動源と、前記駆動源から前記回転ブラシを介して回転駆動力が入力され前記感光体の回転軸線方向に沿う回転軸線を中心に回転可能な駆動伝達部材と、前記駆動伝達部材に入力された回転駆動力によって回転するカム部材と、前記カム部材と係合し前記カム部材のカム面に沿って摺動することで前記固定ブラシが前記感光体の回転軸線方向に沿う方向へ往復移動するように前記固定ブラシに駆動力を伝達する係合部材と、を有し、前記カム部材は、前記カム面のカム曲線が略直線形状となるように構成されていることを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、装置の簡易化、小型化を図りつつ、像担持体に作用する往復移動可能なプロセス手段の駆動負荷を抑制することが可能となる。
画像形成装置の概略断面図である。 プロセスカートリッジの概略断面図である。 感光ドラム及び補助帯電装置の近傍の斜視図である。 補助帯電装置の近傍の斜視図である。 補助帯電装置の一方の端部の近傍をより詳しく示す側面図である。 固定ブラシの移動機構をより詳しく示す斜視図である。 駆動機構の概略制御ブロック図である。 比較例の固定ブラシの移動機構におけるカム部材のカム曲線を示すグラフ図である。 実施例の固定ブラシの移動機構におけるカム部材のカム曲線を示すグラフ図である。 比較例と実施例の固定ブラシの移動機構におけるトルクのデータを示すグラフ図である。 比較例と実施例の固定ブラシの移動機構におけるカム部材のカム外形の一例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る移動機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像の形成が可能な、中間転写方式を採用したインライン型のフルカラープリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として第1、第2、第3、第4の画像形成部(画像形成ステーション)SY、SM、SC、SKを有する。これらの画像形成部SY、SM、SC、SKは、それぞれ電子写真プロセスを用いてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する。また、これらの画像形成部SY、SM、SC、SKは、一定の間隔をおいて一列に配設されている。
本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sには、画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能なプロセスカートリッジ101が配置されている。図2は、本実施例のプロセスカートリッジ101の概略断面図である。
プロセスカートリッジ101には、像担持体としてのドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1が設けられている。また、プロセスカートリッジ101において、感光ドラム1の周囲には、次の各プロセス手段が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材(1次帯電器)である帯電ローラ2が配置されている。次に、現像手段としての現像装置3が配置されている。次に、補助帯電手段としての補助帯電装置4が配置されている。
感光ドラム1は、OPC感光体であり、アルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有している。本実施例では、このOPC感光体の帯電極性は負極性である。感光ドラム1は、装置本体110に設けられた駆動手段(駆動装置)によって、所定のプロセススピード(周速度)で図中矢印R1方向に回転駆動される。
帯電ローラ2は、感光ドラム1に接触して、感光ドラム1の回転に従動して回転するように設けられている。そして、帯電ローラ2は、装置本体110に設けられた図示しない帯電バイアス電源(高圧電源)から帯電バイアスが印加されることによって、感光ドラム1の表面を負極性の所定電位に略均一に帯電させる。
現像装置3は、感光体上に形成された静電潜像(静電像)にトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。各現像装置3Y、3M、3C、3Kには、それぞれ現像剤としてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーが収納されている。現像装置3は、トナーを担持して感光ドラム1との対向部(現像部)に搬送するための現像剤担持体としての現像ローラ31を有する。現像時に、現像ローラ31には、装置本体110に設けられた図示しない現像バイアス電源(高圧電源)から、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性の現像バイアスが印加される。
補助帯電装置4は、後述する1次転写時に感光ドラム1上に残留したトナー(1次転写残トナー)を感光ドラム1から除去するための補助帯電器(補助帯電部材)である、回転ブラシ41、固定ブラシ42などを有して構成されている。回転ブラシ41、固定ブラシ42は、それぞれ感光ドラム1に接触して配置されており、回転ブラシ41は回転可能に、また固定ブラシ42は往復移動可能に構成されている。
本実施例では、プロセスカートリッジ101は、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置3及び補助帯電装置4と、が一体的に枠体111によってまとめられて、装置本体110に対して着脱可能とされている。プロセスカートリッジ101が装置本体110に装着されることで、装置本体110の駆動源からプロセスカートリッジ101の要素への駆動伝達、装置本体110の電源からプロセスカートリッジ101の要素への電圧の印加が可能となる。
4つのプロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101Kの図中下方には、露光手段としての露光装置(レーザースキャナーユニット)102が配置されている。露光装置102は、各プロセスカートリッジ101の帯電ローラ2と現像装置3との間から感光ドラム1にレーザー光を照射できるようになっている。露光装置102は、入力された画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザー発光素子、ポリゴンレンズ、反射ミラーなどを有して構成されている。露光装置102は、帯電ローラ2によって帯電させられた感光ドラム1を露光することによって、感光ドラム1の表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する。露光装置102も、各画像形成部Sを構成するものである。
また、4つのプロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101Kの図中上方には、各プロセスカートリッジ101で形成されたトナー像を転写材Pに転写するための中間転写ユニット(中間転写装置)103が配置されている。中間転写ユニット103は、被転写体の一例である中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト131を有する。中間転写ベルト131は、2次転写対向ローラ132、駆動ローラ133、テンションローラ134に所定の張力をもって張架されており、駆動ローラ133が回転駆動されることによって図中矢印R2方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト131は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルムなどのような誘電体樹脂によって構成されている。中間転写ベルト131の内周面側において、各プロセスカートリッジ101の各感光ドラム1と対向する位置に、1次転写手段としてのローラ状の1次転写部材である1次転写ローラ135が配置されている。1次転写ローラ135は、中間転写ベルト131を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)されており、中間転写ベルト131と感光ドラム1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成している。また、中間転写ベルト131の外周面側において、2次転写対向ローラ132と対向する位置に、2次転写手段としてのローラ状の2次転写部材である2次転写ローラ136が配置されている。2次転写ローラ136は中間転写ベルト131を介して2次転写対向ローラ132に向けて付勢(押圧)されており、2次転写ローラ136と中間転写ベルト131とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成している。また、中間転写ベルト131の外周面側において、テンションローラ134と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置137が配置されている。ベルトクリーニング装置137は、後述する2次転写時に中間転写ベルト131上に残留したトナー(2次転写残トナー)を中間転写ベルト131上から除去するものである。
さらに、転写材Pの搬送方向において2次転写部N2の上流側(図中下方)には、転写材給送部104が設けられている。また、転写材Pの搬送方向において2次転写部N2の下流側(図中上方)には、定着手段としての定着装置105が配置されている。定着装置105は、定着ローラ151と加圧ローラ152とを有する。本実施例では、転写材給送部104から2次転写部N2を経て定着装置105へと、略垂直の搬送路が形成されている。
次に、画像形成動作について説明する。画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される感光ドラム1は、帯電ローラ2によって略一様に負極性に帯電させられる。次に、露光装置102は、外部から入力されるカラー色分解された画像信号に応じてレーザー発光素子を発光させ、ポリゴンレンズ、反射ミラーなどを経由して、対応する画像形成部Sの感光ドラム1に照射する。これにより、感光ドラム1上に、対応する色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置3により対応する色のトナーが付着させられて、トナー像として現像(可視像化)される。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ135の作用により、駆動されている中間転写ベルト131上に転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ135には、装置本体110に設けられた図示しない1次転写バイアス電源(高圧電源)から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写バイアスが印加される。例えばフルカラー画像の形成時には、上述のような動作が第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいてそれぞれ行われる。そして、各1次転写部N1において各色のトナー像が中間転写ベルト131上に重ね合わせるようにして順次に1次転写される。
一方、中間転写ベルト131上のトナー像の先端が2次転写部N2に移動されるタイミングに合わせて、記録用紙などの転写材Pが2次転写部N2に搬送される。すなわち、転写材Pは、転写材給送部104において、転写材収納カセット141又は手差しトレイ142から選択されて、搬送パス143を通してレジストローラ144へと送り出される。そして、転写材Pは、このレジストローラ144により上述のようにタイミングを合わせて2次転写部N2に搬送される。
中間転写ベルト131上のトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ136の作用により、2次転写部N2に搬送された転写材P上に転写(2次転写)される。このとき、2次転写ローラ136には、装置本体110に設けられた図示しない2次転写バイアス電源(高圧電源)から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写バイアスが印加される。本実施例では、駆動ローラ133と2次転写対向ローラ132により形成された、2次転写面138に沿うように、レジストローラ144から2次転写部N2へ転写材Pは搬送される。そのため、2次転写部N2の直前における放電現象による画像不良を抑制することが可能である。また、2次転写面138は、駆動ローラ133の直下流(中間転写ベルト131の弛み側)であるが、本実施例では2次転写ローラ136には駆動が入力されており、中間転写ベルト131に対し独立して回転している。そのため、2次転写面138は動的に安定した面を形成することが可能である。
トナー像が形成された転写材Pは、定着装置105に搬送されて、定着ローラ151と加圧ローラ152との間に形成された定着ニップ部で加熱及び加圧されつつ搬送される。これによって、トナー像は転写材Pの表面に熱定着される。その後、転写材Pは、転写材排出ローラ106によって装置本体110の図中上面に形成された転写材排出トレイ107上に排出される。
ここで、1次転写時に各感光ドラム1上に残留した1次転写残トナーは、補助帯電装置4により帯電処理され、現像装置3へ回収される。本実施例では、感光ドラム1の回転方向において、上流側に一方の補助帯電器である固定ブラシ42が配置され、下流側に他方の補助帯電器である回転ブラシ41が配置されている。1次転写残トナーは、固定ブラシ42、回転ブラシ41により順次帯電処理される。固定ブラシ42には、装置本体110に設けられた図示しない1次補助帯電バイアス電源(高圧電源)から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次補助帯電バイアスが印加される。また、回転ブラシ41には、装置本体110に設けられた図示しない2次補助帯電バイアス電源(高圧電源)から、現像時のトナーの帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の直流電圧である2次補助帯電バイアスが印加される。これにより、1次転写残トナーは、固定ブラシ42によって一旦正極性に帯電させられた後、回転ブラシ41によって負極性に帯電させられる。このようにして補助帯電装置4によって帯電処理された1次転写残トナーは、現像装置3との対向部に到達すると、現像装置3へ静電的に回収される。このとき、現像装置3の現像ローラ31には、現像バイアスが印加されている。1次転写残トナーの現像装置3への回収処理は、現像処理と同時に行うことができる。
また、2次転写時に中間転写ベルト131上に残留した2次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置137によって除去されて回収される。
2.回転ブラシの駆動機構
次に、図3及び図4を参照して、回転ブラシ41を回転駆動する駆動機構5について説明する。各画像形成部Sにおいて、駆動機構5の構成は実質的に同じである。図3は、感光ドラム1及び補助帯電装置4の近傍を示す斜視図である。図4は、図3から一部の要素を省き補助帯電装置4を見やすくした斜視図である。図3及び図4は、固定ブラシ42と回転ブラシ41のうち固定ブラシ42が上方に位置するようにして、感光ドラム1が配置される側から見た様子を示す。
なお、以下の説明において、画像形成装置100、プロセスカートリッジ101、及びその要素に関して、図1及び図2の紙面手前側を「手前側」とし、紙面奥側を「奥側」とする。この手前側と奥側とを結ぶ方向は、感光ドラム1の回転軸線方向(長手方向)と略平行である。
本実施例では、駆動機構5は、回転ブラシ41を回転させる専用の駆動源を有しておらず、感光ドラム1の回転駆動力が感光ドラム1を経由して回転ブラシ41へ伝達されることで回転ブラシ41が回転する構成とされている。このように、感光ドラム1と回転ブラシ41との駆動源を共通化することで、コストダウンを図ることが可能となり、さらに装置の簡易化、小型化を図ることが可能となる。
更に説明すると、駆動機構5は、感光ドラム1を回転駆動するための駆動伝達機構を有している。具体的には、この駆動伝達機構は、駆動源である駆動モータ109(図7参照)と、駆動モータ109からの伝達経路に設けられた本体側カップリング部111と、を有している。この本体側カップリング部111は、感光ドラム1の回転軸線方向の奥側の端部に固定されたフランジ6に設けられたカートリッジ側カップリング部7と駆動連結関係にある。駆動モータ109からの回転駆動力が、本体側カップリング部111とカートリッジ側カップリング部7とを介して感光ドラム1へ伝達される。したがって、装置本体110に設けられたコントローラであるCPU108(図7参照)により駆動モータ109を作動させることにより、感光ドラム1が図示矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転する。
また、駆動機構5は、感光ドラム1と回転ブラシ41との間を駆動連結する駆動連結機構を有している。具体的には、この駆動連結機構は、感光ドラム1の回転軸線方向の手前側の端部に固定されたフランジ8に設けられた駆動出力ギア9を有している。駆動出力ギア9は、感光ドラム1の回転軸線を中心として回転し、その外周に歯が形成されている。また、この駆動連結機構は、回転ブラシ41の回転軸線方向(長手方向)の両端部側に延出(突出)して設けた回転軸部41aのうち手前側の回転軸部41aに固定して設けられた駆動入力ギア10を有している。駆動入力ギア10は、回転ブラシ41の回転軸線を中心として回転し、その外周に歯が形成されている。この駆動入力ギア10は、上記駆動出力ギア9と係合関係にある。
そして、上記回転ブラシ41の回転軸線方向の両端部側に延出して設けられた回転軸部41aが、それぞれ軸受12を介して補助帯電器カバー11に対し回転可能に支持されている。この補助帯電器カバー11は、プロセスカートリッジ101の枠体111(図2参照)の一部を構成するものである。また、回転ブラシ41は、その回転軸線方向への移動が実質的に禁止されるように補助帯電器カバー11にストッパ(図示せず)により固定されている。したがって、回転ブラシ41は、感光ドラム1を経由して駆動モータ109から入力される回転力により回転する。
以上のような駆動機構5により、回転ブラシ41が回転しながら2次補助帯電処理を行う。
3.固定ブラシの移動機構
次に、図5を参照して、本実施例における固定ブラシ42を感光ドラム1の回転軸線方向に沿って往復移動させる移動機構13について説明する。各画像形成部Sにおいて、移動機構13の構成は実質的に同じである。図5は、補助帯電器カバー11に保持された固定ブラシ42と回転ブラシ41の手前側の端部近傍を、感光ドラム1が配置される側から見た側面図である。
本実施例では、感光ドラム1の回転軸線方向において感光ドラム1上に局所的に転写残トナーが多くなるような場合に対応するため、固定ブラシ42を感光ドラム1の回転軸線方向に沿って(本実施例では略平行に)往復移動させる。このように、固定ブラシ42を往復移動させる移動機構13を設けることで、固定ブラシ42により感光ドラム1上の転写残トナーを感光ドラム1の回転軸線方向へ散らして分散させることが可能となる。したがって、回転ブラシ41の一部の領域に局所的に転写残トナーが蓄積されてしまうのを抑制することが可能となり、回転ブラシ41による2次補助帯電処理の効率を高めることが可能となる。その結果、感光ドラム1から現像装置3への転写残トナーの回収効率を高めることが可能となる。さらに、帯電ローラ2による帯電処理も適切に行うことが可能となり、感光ドラム1の帯電電位の一様性を高めることが可能となる。
本実施例では、移動機構13は、固定ブラシ42を往復移動させるための専用の駆動源を有しておらず、感光ドラム1及び回転ブラシ41を駆動する駆動モータ109による駆動力を利用する構成とされている。つまり、駆動モータ109から感光ドラム1に入力された駆動力を回転ブラシ41へ出力し、そして回転ブラシ41に入力された駆動力を固定ブラシ42に入力する。このように、感光ドラム1と回転ブラシ41を回転させる駆動源を、固定ブラシ42を往復移動させるための駆動源としても使用している。すなわち、感光ドラム1と回転ブラシ41と固定ブラシ42との駆動源を共通化している。したがって、コストダウンを図ることが可能となり、さらに装置の簡易化、小型化を図ることが可能となる。
具体的には、移動機構13は、回転ブラシ41の手前側の回転軸部41aに固定して設けられた駆動出力ギア14を有している。詳しくは後述するように、本実施例では、駆動出力ギア14は、回転ブラシ41の回転軸線方向の中央寄りに配置された往路側駆動出力ギア14aと、手前側の端部寄りに配置された復路側駆動出力ギア14bとからなる。この駆動出力ギア14は、駆動モータ109による回転駆動力が感光ドラム1を経由して入力されることで、回転ブラシ41とともに回転する。駆動出力ギア14は、回転ブラシ41の回転軸線(すなわち、感光ドラム1の回転軸線方向と固定ブラシ42の往復移動方向に沿う方向)を中心として回転し、その外周に歯が形成されている。
また、移動機構13は、固定ブラシ42を支持する支持部材20を有している。この支持部材20の長手方向(固定ブラシ42の往復移動方向)の両端部には、それぞれ軸部21(手前側のみ図示)が同方向に延出して設けられている。この支持部材20の両端部の軸部21のうち手前側の軸部21に被せられるようにして、概略筒状形状のギアカム部材15が設けられている。このギアカム部材15は、駆動入力ギア(駆動伝達部材)16とカム部(カム部材)17とが一体的に連結されて構成されている。駆動入力ギア16は、軸部21の軸線方向(すなわち、感光ドラム1の回転軸線方向と固定ブラシ42の往復移動方向に沿う方向)を中心として回転し、その外周に歯が形成されている。また、カム部17は、軸部21の軸線方向における一端面にカム外形が形成された端面カムであり、軸部21の軸線方向(すなわち、感光ドラム1の回転軸線方向と固定ブラシ42の往復移動方向に沿う方向)を中心として回転する。支持部材20の軸部21は、この概略筒状のギアカム部材15の中央の貫通穴17B(図6参照)に往復移動可能に挿通されている。また、このギアカム部材15は、カム軸受19を介して補助帯電器カバー11に回転可能に支持されている。詳しくは後述するように、本実施例では、ギアカム部材15は、固定ブラシ42の長手方向の中央寄りに配置された往路側ギアカム部材15aと、手前側の端部寄りに配置された復路側ギアカム部材15bとからなる。往路側ギアカム部材15aは、往路側駆動入力ギア(往路側駆動伝達部材)16aと往路側カム部(往路側カム部材)17aとが一体的に連結して構成されている。また、復路側ギアカム部材15bは、復路側駆動入力ギア(復路側駆動伝達部材)16bと復路側カム部(復路側カム部材)17bとが一体的に連結されて構成されている。そして、往路側駆動入力ギア16aは上記往路側駆動出力ギア14aと係合関係にあり、復路側駆動入力ギア16bは上記復路側駆動出力ギア14bと係合関係にある。したがって、ギアカム部材15のカム部17は、駆動モータ109による回転駆動力が感光ドラム1、回転ブラシ41を経由して入力されることで回転する。
また、支持部材20の軸部21には、ギアカム部材15のカム部17と係合関係にある係合部(係合部材)18が設けられている。係合部18は、軸部21の軸線方向(往復移動方向)と交差する方向に延出して設けられている。詳しくは後述するように、本実施例では、係合部18は、固定ブラシ42の長手方向の中央寄りに配置された往路側係合部18aと、手前側の端部寄りに配置された復路側係合部18bとからなる。往路側係合部18aは往路側カム部17aと係合関係にあり、復路側係合部18bは復路側カム部17bと係合関係にある。
そして、支持部材20の両端部の軸部21が、それぞれ軸受12を介して補助帯電器カバー11に対し往復移動可能に支持されている。したがって、駆動モータ109から感光ドラム1、回転ブラシ41を経由して入力された駆動力により、回転するカム部17のカム面17A(図6参照)と支持部材20の軸部21に固定された係合部18とが摺擦する。つまり、係合部18がカム部17のカム面Aに沿って摺動する。これにより、固定ブラシ42を支持する支持部材20が、係合部18が固定された軸部21と一体的に往復移動して、その結果固定ブラシ42が往復移動する。
本実施例では、感光ドラム1の回転軸線方向、回転ブラシ41の回転軸線方向、及び固定ブラシ42の長手方向(往復移動方向)は、相互に略平行である。
図6を参照して更に説明する。図6は、上述の駆動出力ギア14、ギアカム部材15、係合部18の近傍をよく詳しく示す斜視図である。図6は、固定ブラシ42と回転ブラシ41のうち回転ブラシ41が上方に位置するようにして、感光ドラム1が配置される側とは反対側から見た様子を示す。
本実施例では、往路側ギアカム部材15a、復路側ギアカム部材15bとしては実質的に同一の構成のものが用いられており、カム部17の位相が180°ずらされて組み付けられている。往路側ギアカム部材15aのカム部17aのカム面17Aと、復路側ギアカム部材15bのカム部17bのカム面17Aとは、それぞれ固定ブラシ42の長手方向において逆側を向くように配置されている。そして、往路側ギアカム部材15a、復路側ギアカム部材15bのそれぞれのカム面17Aが、支持部材20の軸部21の長手軸線方向に対し略垂直方向に延出して設けられた往路側係合部18a、復路側係合部18bと摺動可能に係合している。
往路側駆動入力ギア16a、復路側駆動入力ギア16bは、それぞれ往路側駆動出力ギア14a、復路側駆動出力ギア14bによって駆動力が伝達されて、図中矢印A方向に回転する。これにより、往路側駆動入力ギア16a、復路側駆動入力ギア16bにそれぞれ一体的に連結されている往路側カム部17a、復路側カム部17bも、同期して図中矢印A方向に回転する。
そして、往路側カム部17aの回転により、該往路側カム部17aのカム面(斜線部)17Aと往路側係合部18aとが摺擦することで、該往路側係合部18aが図中矢印B方向(往路:手前側から奥側に向かう方向)に付勢される。その結果、往路側係合部18aと一体的に支持部材20が図中矢印B方向に移動し、これにより支持部材20に支持された固定ブラシ42も図中矢印B方向に移動する。
更に往路側カム部17aが回転すると、往路側係合部18aと往路側カム部17aのカム面(斜線部)17Aとの摺擦が終了し、支持部材20の移動が停止し、これにより支持部材20に支持された固定ブラシ42の移動も停止する。
その後、復路側カム部17bの回転により、該復路側カム部17bのカム面17Aと復路側係合部18bとが摺擦することで、該復路側係合部18bが図中矢印Bとは逆方向(復路:奥側から手前側に向かう方向)に付勢される。その結果、復路側係合部18bと一体的に支持部材20が図中矢印Bとは逆方向に移動し、これにより支持部材20に支持された固定ブラシ42も図中矢印Bとは逆方向に移動する。その後、その移動が停止し、再度往路方向の移動が開始される。
このような動作を繰り返すことで、支持部材20は往復運動を繰り返し、これにより支持部材20に支持された固定ブラシ42も往復運動を繰り返す。
ここで、固定ブラシ42が往復移動する領域や速度は、カム部17のカム曲線(傾斜角度)を適宜設定することにより調整が可能である。カム曲線は、カム部材の回転角度(本実施例ではカム部材は等速回転するので時間であってもよい)に対する、カム部材によって動かされる従節(出力端、従節作動端)としての固定ブラシ42などのプロセス手段の変位量の関係(関数)をいうものとする。
なお、本発明は、詳しくは後述するカム曲線に従って構成されていれば、カム部材の具体的態様を何ら限定するものではない。本実施例では、カム部17として端面カムを採用しているが、円筒溝カムや円筒リブカムなどの、回転駆動を往復移動駆動に変換する任意の種類のカムを採用することができる。また、往路側と復路側とが一体のカム部材であっても構わない。
以上のような移動機構13により、固定ブラシ42が往復移動しながら1次補助帯電処理を行う。このような駆動入力機構を採用したことにより、装置のコストダウンを図ることが可能となる。さらに装置の簡易化、小型化を図ることが可能となる。
4.カム部の形状
次に、カム部17の形状について更に詳しく説明する。
上述のように、本実施例では、固定ブラシ42の往復移動は、駆動モータ109から感光ドラム1及び回転ブラシ41を介して入力された回転駆動力を、カム部17によって往復移動駆動力に変換して行う。そして、この固定ブラシ42の往復移動の領域や速度は、カム部17のカム曲線で調整が可能である。本実施例では、カム部17のカム外形を本発明に従うカム曲線に適合するように構成して、固定ブラシ42の往復移動に要する負荷を低減する。
図8は、本実施例に対する比較例のカム曲線である、カム部17の回転角度と往復移動変位量との関係(実線)を表したグラフである。このカム曲線は、一例として、速度変動を可及的に滑らかにするようにサインカーブに設定されている。図8のカム曲線では、カム部17の回転角度が約45°〜約135°(又は約225°〜約315°)の範囲で、単位回転角度あたりの往復移動変位量(グラフの傾き)が大きくなっている。
固定ブラシ42の往復移動は、カム部17の回転駆動により、カム曲線にならってカム面17Aと係合部18とが摺擦することで行われる。そのため、一定の速度でカム部17が回転した場合、単位回転角度あたりの往復移動変位量(グラフの傾き)が大きい箇所で、カム部17のカム面17Aと係合部18との摺擦抵抗が高くなる。
つまり、図8のカム曲線に従って構成されたカム部17を用いた場合、カム部17の回転角度が約45°〜約135°(又は約225°〜約315°)の範囲で、固定ブラシ42の往復移動に要する負荷が大きくなる。
これに対して、図9は、本実施例のカム曲線である、カム部17の回転角度と往復移動変位量との関係を表したグラフである。図9に示すように、本実施例では、単位回転角度あたりの往復移動変位量が略一定(略直線)になるように、カム部17のカム曲線を設定している。そのため、図9のカム曲線に従って構成されたカム部17を用いた場合、単位回転角度あたりの往復移動変位量(グラフの傾き)の最大値が、図8のカム曲線に従って構成されたカム部材17を用いた場合と比べ低減されている。そして、本実施例のカム曲線に従って構成されたカム部材17を用いた場合、カム部材17の回転角度によらずに固定ブラシ42の往復移動に要する負荷が略一定となる。これにより、安定した移動負荷の実現が可能であるとともに、負荷の最大値の低減が可能である。
このように、往復移動領域が決まっている場合、その範囲で単位回転角度あたりの往復移動変位量(グラフの傾き)が略一定になるように、カム曲線を略直線形状とすることが望ましい。理論上は、往復移動領域に対しカム曲線の上死点と下死点を直線で結んだ形状(理想直線)が最も傾きが小さくなる。
更に説明すると、図8中に実線で示した比較例のカム曲線と、一点鎖線で示した直線形状のカム曲線(理想直線)とを比較するとわかるように、ストローク量が同じである場合、直線形状のカム曲線では傾きのピークが小さくなる。そのため、固定ブラシ42の往復移動のために必要なトルクは小さくなる。これは、本実施例のように、固定ブラシ42の往復移動のための駆動源を回転ブラシ41と共通化し、更に感光ドラム1とも共通化しているような場合には重要である。つまり、このような構成では、往復移動のための負荷が大きくなると、駆動伝達部での歯飛びや、駆動モータの脱調、変音などを、装置の大型化やコストアップを抑制しつつ達成するのが難しくなるからである。本実施例によれば、カム部17のカム面(カム摺擦面、カム摺動面)17Aのカム曲線を略直線形状とするとで、カム部17と係合部18との摺擦負荷を低減し、固定ブラシ42の往復移動に要する負荷を低減することが可能となる。
なお、カム曲線の上死点と下死点では、固定ブラシ42の往復移動の方向が切り換わるため、衝撃が発生する場合がある。この衝撃を緩和するためには、上死点と下死点付近のカム曲線を曲線形状にすることが有効である。所望に応じて、上死点、下死点のいずれか一方又は両方の付近のカム曲線を曲線形状とすることができる。ただし、この場合でも、曲線形状はなるべく狭い範囲にすることが望ましい。カム曲線の半周期で見た場合におけるこの曲線形状の範囲は、上死点又は下死点から45°未満の範囲である必要があり、好ましくは30°未満の範囲、更に好ましくは15°未満の範囲である。
また、カム曲線が略直線形状であるとは、理想直線形状に対しその傾きの最大値が+5%以内の範囲であればよい。
ここで、本実施例では、上述のように、往路側カム部17aと復路側カム部17bは、実質的に同一の構成とされており、それぞれのカム外形(端面カムの輪郭曲線)は、カム曲線の1周期分にわたって形成されている。しかし、本実施例では、上述のように、往路側カム部17a、復路側カム部17bは、それぞれ当該カム曲線の半周期分のカム外形(カム面17A)において、対応する係合部18に作用する。このような場合、少なくとも係合部18と係合してこれに作用するカム面のカム曲線が略直線形状とされていればよい。
5.効果
図10は、図8に示す比較例のカム曲線(サインカーブ)に従って構成されたカム部材17を用いた場合と、図9に示す本実施例のカム曲線(略直線形状)に従って構成されたカム部材17を用いた場合とで、駆動トルクを比較したデータである。また、図11(a)、(b)は、それぞれ比較例と本実施例のギアカム部材15の斜視図である(同図には、半周期分のカム曲線も併せて示されている。)。図11(a)に示すギアカム部材15のカム部17のカム面17Aは、カム曲線がサインカーブになるように構成されている。これに対し、図11(b)に示すギアカム部材15のカム部17のカム面17Aは、上死点と下死点との間でカム曲線が略直線形状(線形)となるように構成されている。また、このギアカム部材15の上死点、下死点は、それぞれ上記所定範囲内でカム曲線が曲線形状となるようにR形状でつながれている。
図10からわかるように、本実施例のカム曲線(略直線形状)に従って構成されたカム部材17を用いた場合の駆動トルクは、比較例のカム曲線(サインカーブ)に従って構成されたカム部材17を用いた場合と比較して約25%低下した。このように、単位回転角度あたりの往復移動の変位量が略一定になるようにカム曲線を設定することにより、回転ブラシ42の往復移動に要する負荷を抑制することが可能である。
以上、本実施例によれば、感光ドラム1に作用する往復移動可能なプロセス手段である固定ブラシ42の駆動負荷を抑制することが可能となる。これにより、固定ブラシ42を安定して動作させることができる。また、これにより、装置の簡易化、小型化を図ることが可能となる。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では、感光ドラムと回転ブラシとで駆動源を共通化したが、これに限定されるものではない。例えば、感光ドラムと回転ブラシの駆動源を別々に設け、回転ブラシ用の駆動源から回転ブラシに直接入力された駆動力を利用して固定ブラシを往復移動させる構成としても構わない。また、固定ブラシの駆動源は、例えば現像スリーブなど、上述の実施例における回転ブラシ、感光ドラムとは異なる要素と共通化されていてもよい。
また、上述の実施例では、画像形成装置は中間転写方式を採用するものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、中間転写ベルトの代わりに転写材を搬送する転写材担持体としての搬送ベルトなどが設置されており、画像形成部で形成されたトナー像を搬送ベルトに担持して搬送される転写材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置がある。このような画像形成装置にも、本発明を同様に適用することが可能であり、同様の効果を得ることができる。この場合、転写材が被転写体として機能することになる。
また、プロセスカートリッジは、感光体と、この感光体に作用する往復移動可能なプロセス手段と、このプロセス手段を往復移動させる移動機構と、を有していれば、上述の実施例のような態様に限定されるものではない。例えば、上述の実施例における帯電ローラ2、現像装置3のうちいずれか又は両方は設けられていなくてもよい。
また、往復移動可能なプロセス手段が、独立の駆動源から駆動力が伝達される場合でも、上述の実施例のようなカム部を備えた移動機構を用いることで、駆動負荷を低減でき、これにより装置の小型化や簡易化が可能になる。
また、像担持体は感光体に限定されるものではない。例えば、中間転写体上の転写残トナーを帯電(例えば現像時のトナーの帯電極性とは逆極性)させて、これを1次転写部で感光体に転移させてクリーニングする方法がある。このような場合に、中間転写体上の転写残トナーを帯電させる帯電装置として、上述の実施例における補助帯電装置と同様の構成のものを用いることができる。この場合、固定ブラシの駆動源は、回転ブラシ、さらには中間転写体などと共通化することができ、そのような場合に本発明に従って固定ブラシの駆動負荷を低減することで、装置の小型化や簡易化が可能になる。
また、上述の実施例では、固定ブラシには電圧が印加されて転写残トナーを帯電させるようにされているが、電圧が印加されずに往復移動することで転写残トナーを散らすようにされていてもよい。
また、往復移動可能なプロセス手段は、固定ブラシに限定されるものではない。例えばクリーニング装置が設けられているような場合に、プロセス手段としてのクリーニングブラシやクリーニングブレードといったクリーニング部材が往復移動させられるようになっていてもよい。
1 感光ドラム
4 補助帯電装置
5 駆動機構
13 移動機構
15 ギアカム部材
16 駆動入力ギア
17 カム部
18 係合部
41 回転ブラシ
42 固定ブラシ
100 画像形成装置
101 プロセスカートリッジ
109 駆動モータ

Claims (9)

  1. 像担持体に作用する往復移動可能なプロセス手段を往復移動させる移動機構であって、
    駆動源からの回転駆動力が入力されて回転可能な駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材に入力された回転駆動力によって回転するカム部材と、
    前記カム部材と係合し前記カム部材のカム面に沿って摺動することで前記プロセス手段が往復移動するように前記プロセス手段に駆動力を伝達する係合部材と、
    を有し、
    前記カム部材は、前記カム面のカム曲線が略直線形状となるように構成されていることを特徴とする移動機構。
  2. 前記カム部材は、前記プロセス手段を往復移動の往路方向に移動させる際に前記係合部と係合する往路側カム部材と、復路側に移動させる際に前記係合部と係合する復路側カム部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載の移動機構。
  3. 前記駆動伝達部材と前記カム部材とは一体的に連結されており、それぞれ前記プロセス手段の往復移動方向に沿う回転軸線を中心に回転可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動機構。
  4. 前記プロセス手段を支持し前記プロセス手段と一体的に往復移動する支持部材であって、前記プロセス手段の往復移動方向に沿って延出して設けられた軸部を有する支持部材を有し、
    前記カム部材は、前記支持部材の前記軸部が挿通される穴を備え、前記プロセス手段の往復移動方向に沿う方向の端面にカム外形が形成された端面カムであり、
    前記係合部は、前記支持部材の前記軸部から前記プロセス手段の往復移動方向と交差する方向に延出して設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動機構。
  5. 前記駆動源は、前記プロセス手段とは別の少なくとも一つの要素を駆動するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動機構。
  6. 前記少なくとも一つの要素は、前記像担持体に作用する別のプロセス手段であるか、又は前記像担持体に作用する別のプロセス手段及び前記像担持体であることを特徴とする請求項5に記載の移動機構。
  7. 画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、像担持体としての感光体と、前記感光体に作用する往復移動可能なプロセス手段と、該プロセス手段を往復移動させる請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動機構と、を有することを特徴するプロセスカートリッジ。
  8. 回転可能な感光体と、
    前記感光体に形成された静電像をトナーで現像する現像手段と、
    前記現像装置により形成された前記感光体上のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記感光体に残留した転写残トナーを前記現像装置へ回収するために前記感光体に接触して配置された回転可能な回転ブラシ及び往復移動可能な固定ブラシと、
    前記回転ブラシを回転させるための駆動源と、
    前記駆動源から前記回転ブラシを介して回転駆動力が入力され前記感光体の回転軸線方向に沿う回転軸線を中心に回転可能な駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材に入力された回転駆動力によって回転するカム部材と、
    前記カム部材と係合し前記カム部材のカム面に沿って摺動することで前記固定ブラシが前記感光体の回転軸線方向に沿う方向へ往復移動するように前記固定ブラシに駆動力を伝達する係合部材と、
    を有し、
    前記カム部材は、前記カム面のカム曲線が略直線形状となるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記駆動源は、更に前記感光体を回転させることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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