JP2015068297A - エンジンの始動発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】始動発電機に対するバッテリ及び蓄電手段の接続の切り替えをスムーズに行うことができるエンジンの始動発電装置を提供する。【解決手段】エンジン14の始動発電装置10を構成する始動発電機40は、ECU42によって制御されるモータドライバ44を備えた三相ブラシレスモータ発電機である。この構成において、始動発電機40に対するバッテリ28及び蓄電手段74の接続が直列接続又は並列接続に切り替わる間、モータドライバ44のFET52u〜52wはオンとなり、始動発電機40のU相〜W相の端子U〜Wはバッテリ28のマイナス端子に接続される。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンを始動させるための始動発電装置に関する。
特許文献1には、バッテリ及び蓄電手段と始動発電機とを車両に搭載し、バッテリ及び蓄電手段を直列に接続して始動発電機に電力を供給することにより、当該始動発電機をモータとして機能させることでエンジンを回転させ、当該エンジンを始動させることが開示されている。この場合、エンジンの始動後は、バッテリ及び蓄電手段を並列に接続することにより、エンジンの回転によって始動発電機が発電したときの電力をバッテリ及び蓄電手段に充電する。
特開2003−155968号公報
このように、特許文献1の技術では、エンジンの始動時に、バッテリ及び蓄電手段を直列に接続して始動発電機に供給する電圧を高くすることにより、当該エンジンの始動性能を向上させている。
しかしながら、始動発電機に対するバッテリ及び蓄電手段の接続を、単純に、並列接続から直列接続に切り替え、又は、直列接続から並列接続に切り替えると、バッテリ又は蓄電手段から供給される電力によって駆動する車両内の他の部品(例えば、エンジンの始動を制御する制御手段)に不用意に高い電圧が印加される可能性がある。従って、高い電圧が他の部品に不用意に印加されること無く、当該接続の切り替えをスムーズに行えるようにすることが好ましい。
そこで、本発明は、始動発電機に対するバッテリ及び蓄電手段の接続の切り替えをスムーズに行うことができるエンジンの始動発電装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジン(14)の始動発電装置(10)は、
エンジン(14)を始動させるエンジン始動機能及び前記エンジン(14)の回転により発電する発電機能を有する始動発電機(40)と、
前記始動発電機(40)に接続されるバッテリ(28)及び蓄電手段(74)と、
前記始動発電機(40)を前記エンジン始動機能で動作させるときには、前記始動発電機(40)に対して前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)を直列に接続させ、一方で、前記始動発電機(40)を前記発電機能で動作させるときには、前記始動発電機(40)に対して前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)を並列に接続させる第1切替手段(58)と、
前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)から電力が供給されることにより駆動し、前記エンジン(14)の始動及び前記第1切替手段(58)を制御する制御手段(42)と、
を有する。
そして、前記始動発電装置(10)は、以下の特徴を有する。
第1の特徴;前記始動発電機(40)は、前記制御手段(42)によって制御されるモータドライバ(44)に接続された三相ブラシレスモータ発電機であり、前記第1切替手段(58)が前記始動発電機(40)に対する前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)の接続を直列接続又は並列接続に切り替える間、前記モータドライバ(44)は、前記三相ブラシレスモータ発電機(40)の各相を前記バッテリ(28)のマイナス端子に接続する。
第2の特徴;前記始動発電装置(10)は、人力で操作されることにより前記始動発電機(40)を前記発電機能で動作可能なキックペダル(38)と、前記始動発電機(40)で発電された電力を平滑するコンデンサ(48)と、前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)が前記制御手段(42)を駆動することができないときには、前記始動発電機(40)と前記制御手段(42)とを接続し、一方で、前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)が前記制御手段(42)を駆動することができるときには、前記始動発電機(40)と前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)とを接続する第2切替手段(60)とをさらに有する。
第3の特徴;前記第2切替手段(60)は、トランスファリレーであり、前記始動発電機(40)と前記制御手段(42)との接続は、常閉接続である。
第4の特徴;前記第2切替手段(60)が前記始動発電機(40)と前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)とを接続したときに、前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)と前記コンデンサ(48)とが接続される。
第5の特徴;前記制御手段(42)と前記バッテリ(28)との間には、前記バッテリ(28)から前記制御手段(42)に向かう方向を順方向とする第1ダイオード(86)が接続され、前記第2切替手段(60)と前記制御手段(42)との間には、前記第2切替手段(60)から前記制御手段(42)に向かう方向を順方向とする第2ダイオード(68)が接続されている。
第6の特徴;前記始動発電装置(10)は、前記第1ダイオード(86)の前記バッテリ(28)側に接続された通常負荷(92)をさらに有する。
第7の特徴;前記モータドライバ(44)は、FET(50u〜50w、52u〜52w)を含み構成されている。
第8の特徴;前記始動発電機(40)は、前記エンジン(14)の回転中、モータとして駆動することにより、前記エンジン(14)の回転をアシストする。
第9の特徴;前記第1切替手段(58)は、前記蓄電手段(74)のマイナス端子と前記バッテリ(28)のマイナス端子とを接続又は切断可能なスイッチ(76)を備え、前記スイッチ(76)によって前記蓄電手段(74)のマイナス端子と前記バッテリ(28)のマイナス端子とが接続されているときには、前記制御手段(42)からの制御の有無によらず、前記バッテリ(28)と前記蓄電手段(74)とを並列接続させる。
本発明の第1の特徴によれば、始動発電機に対するバッテリ及び蓄電手段の接続の切り替え中、モータドライバは、三相ブラシレスモータ発電機として機能する前記始動発電機の各相を、前記バッテリのマイナス端子に接続する。これにより、前記接続の切り替えに起因して車両内の他の部品に不用意に高い電圧が印加されることを回避することができる。この結果、前記接続の切り替えをスムーズに行うことができる。
本発明の第2の特徴によれば、エンジンの始動時に、前記バッテリ及び/又は前記蓄電手段が十分に充電されていない場合(前記エンジンを始動させるために必要な充電量に到達していない場合)、キックペダルの操作により前記始動発電機を回転させる。この場合、第2切替手段によって前記始動発電機と前記制御手段とが接続されているため、前記始動発電機で発電された電力は、コンデンサで平滑された後に、前記制御手段に供給される。このように、充電が十分で無い前記バッテリ及び前記蓄電手段に電力が吸収されること無く、前記始動発電機から前記第2切替手段を介して前記制御手段に電力が供給されるので、前記制御手段は、前記始動発電機からの電力供給により駆動して、前記エンジンを効率よく始動させることができる。
なお、前記エンジンの始動時に、前記バッテリ及び/又は前記蓄電手段が十分に充電されていれば、前記第2切替手段は、前記始動発電機と前記バッテリ及び前記蓄電手段とを接続し、前記始動発電機は、前記バッテリ及び/又は前記蓄電手段から供給される電力によりモータとして機能すればよい。この場合でも、前記エンジンを始動させることができる。
本発明の第3の特徴によれば、充電量が少ないため、前記バッテリ及び前記蓄電手段により前記制御手段を駆動させることができない場合でも、前記キックペダルの操作に起因して前記始動発電機で発電された電力を、常閉接続のトランスファリレーを介して前記制御手段に供給することにより、前記エンジンを効果的に始動させることができる。
本発明の第4の特徴によれば、前記エンジンの始動後に、前記始動発電機に対する前記バッテリ及び前記蓄電手段の接続が、直列接続から並列接続に切り替わっても、前記バッテリ及び前記蓄電手段は、前記コンデンサに蓄えられた直列接続相当の電荷を蓄積するだけの十分な容量を有する。従って、前記バッテリ及び前記蓄電手段は、前記直列接続相当の電荷を並列接続相当の電荷に平滑して蓄積し、前記制御手段に電力を供給することにより、当該制御手段を正常に駆動させることができる。
本発明の第5の特徴によれば、前記バッテリから前記制御手段に向かう方向を順方向とする第1ダイオードと、前記第2切替手段から前記制御手段に向かう方向を順方向とする第2ダイオードとが設けられているので、前記始動発電機又は前記バッテリから前記制御手段に電力を確実に供給することができる。また、前記制御手段から前記始動発電機及び前記バッテリの方向への逆流を防止することができる。
本発明の第6の特徴によれば、前記第1ダイオードの前記バッテリ側に通常負荷を接続することにより、前記第1ダイオードの損失の影響を受けること無く、前記通常負荷を駆動させることができる。
本発明の第7の特徴によれば、前記モータドライバがFETを含み構成されているので、前記キックペダルの操作に起因して前記始動発電機が発電した際に、前記FETの寄生ダイオードは、発電された電力(交流電圧)を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を前記制御手段に供給することが可能となる。
本発明の第8の特徴によれば、前記エンジンの回転を前記始動発電機でアシストすることが可能となる。
本発明の第9の特徴によれば、前記第1切替手段のスイッチによって前記蓄電手段のマイナス端子と前記バッテリのマイナス端子とが接続されているときには、前記バッテリと前記蓄電手段とが並列接続されている。これにより、前記スイッチが想定外の動作を行った場合でも、前記始動発電装置を保護することができる。
本実施形態に係るエンジンの始動発電装置を搭載した自動二輪車の左側面図である。 本実施形態に係るエンジンの始動発電装置の回路図である。 図2の始動発電装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
本発明に係るエンジンの始動発電装置について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[本実施形態の構成]
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るエンジンの始動発電装置10(以下、本実施形態に係る始動発電装置10ともいう。)は、例えば、自動二輪車12等の鞍乗型車両に搭載され、当該自動二輪車12のエンジン14に対する始動制御を行う。
自動二輪車12において、フロントカバー16内のハンドル18よりも下方には、メインスイッチ20が設けられている。また、シート22の下方のボディカバー24内には、エンジン14を点火するための点火コイル26及びバッテリ28が配置されている。また、ボディカバー24内には、点火プラグ30及びインジェクタ32を備えたエンジン14と動力伝達機構34とを含むパワーユニット36が設けられている。パワーユニット36には、キックペダル38が取り付けられている。また、パワーユニット36には、スタータモータとACジェネレータとを組み合わせたACGスタータモータである始動発電機40が設けられている。
本実施形態に係る始動発電装置10は、図2に示すように、前述したバッテリ28及び始動発電機40と、エンジン14の始動を制御するECU(制御手段)42とを有する。
始動発電機40は、3つのステータコイル40u、40v、40wを有する三相ブラシレスモータ発電機であり、モータドライバ44に接続されている。なお、図2では、ステータコイル40u、40v、40wから引き出された配線の端子をU、V、Wとして表わす。
モータドライバ44は、ECU42によって制御されることにより、始動発電機40をモータとして機能させるか、又は、発電機として機能する始動発電機40から電力を取り出す。モータドライバ44には、電解コンデンサ等からなるコンデンサ48が並列に接続されている。なお、コンデンサ48は、図2に示すように、モータドライバ44に対して外付けで接続されてもよいし、又は、モータドライバ44に内蔵させてもよい。
具体的に、モータドライバ44は、6つのFET50u〜50w、52u〜52wを有し、各FET50u〜50w、52u〜52wのソース端子とドレイン端子との間には、寄生ダイオード54u〜54w、56u〜56wが形成されている。これにより、モータドライバ44は、FET50u〜50w、52u〜52wをスイッチング制御する三相全波整流回路を形成する。
FET50u〜50w、52u〜52wは、NチャネルMOSFETであり、ドレイン端子とソース端子との間に流れるドレイン電流を、ゲート端子とソース端子との間に印加されるゲート電圧で制御する。そのため、ECU42がモータドライバ44に制御信号を供給すると、各FET50u〜50w、52u〜52wは、前記制御信号に応じたゲート電圧でオンオフ制御される。
そして、U相のステータコイル40uは、図2中、上側のFET50uと下側のFET52uとに接続される。また、V相のステータコイル40vは、上側のFET50vと下側のFET52vとに接続される。さらに、W相のステータコイル40wは、上側のFET50wと下側のFET52wとに接続される。
コンデンサ48は、各FET50u〜50wのドレイン端子と、各FET52u〜52wのソース端子との間に接続されており、各ステータコイル40u〜40wに発生した交流電圧が寄生ダイオード54u〜54w、56u〜56wによって全波整流された場合に、整流後の直流電圧を平滑する。
コンデンサ48には、第1切替手段58が第2切替手段60を介して並列に接続されている。
第2切替手段60は、電磁コイル62、常閉接点64及び常開接点66を有するトランスファリレーである。ECU42から電磁コイル62に励磁信号が供給されない場合、第2切替手段60は、常閉接点64の閉成状態(図2中、NCで示す)及び常開接点66の開成状態を維持する。一方、ECU42から電磁コイル62に励磁信号が供給されると、常閉接点64が開成状態になると共に、常開接点66が閉成状態となる。
常閉接点64は、ダイオード(第2ダイオード)68、ヒューズ70及びスイッチ72を介してECU42に接続されている。ダイオード68は、常閉接点64からECU42に向かう方向を順方向として接続されている。そのため、始動発電機40から第2切替手段60の常閉接点64、ダイオード68、ヒューズ70及びスイッチ72を介してECU42に至るラインは、始動発電機40が発電した際に、発生した電力をECU42に供給するための電源供給ラインとなる。
なお、スイッチ72は、メインスイッチ20のオンに起因してオンとなるリレーの接点であってもよいし、又は、メインスイッチ20であってもよい。
第1切替手段58では、蓄電手段74、リレー(スイッチ)76及びヒューズ78の直列回路が、第2切替手段60を介して、コンデンサ48と並列に接続されている。
蓄電手段74は、バッテリ、又は、電気二重層コンデンサ等のコンデンサからなる。蓄電手段74のプラス端子(高電位側である常開接点66側の端子)には、リレー80の常閉接点82が接続され、マイナス端子(低電位側であるリレー76側)には、リレー76の常閉接点83及びリレー80の常開接点84が接続されている。
また、蓄電手段74、リレー76及びヒューズ78の直列回路には、常閉接点82を介して、バッテリ28が並列に接続されている。この場合、バッテリ28のプラス端子(高電位側の端子)は、常閉接点82に接続され、マイナス端子(グランドである低電位側の端子)は、ヒューズ78及びコンデンサ48のマイナス端子や、モータドライバ44の下側のFET52u〜52wに接続されている。
さらに、バッテリ28のプラス端子は、ダイオード(第1ダイオード)86を介してヒューズ70に接続されると共に、ヒューズ88及びスイッチ90を介して自動二輪車12内の各種の電気負荷である負荷(通常負荷)92にも接続されている。この場合、ダイオード86は、バッテリ28からヒューズ70に向かう方向を順方向として接続されている。
そのため、バッテリ28からダイオード86、ヒューズ70及びスイッチ72を介してECU42に至るラインは、バッテリ28からECU42に電力を供給するための電源供給ラインとなる。また、蓄電手段74から常閉接点82、ダイオード86、ヒューズ70及びスイッチ72を介してECU42に至るラインは、蓄電手段74からECU42に電力を供給するための電源供給ラインとなる。
リレー76は、第2切替手段60と同様に、電磁コイル93、常閉接点83及び常開接点95を有するトランスファリレーである。ECU42から電磁コイル93に励磁信号が供給されない場合、リレー76は、常閉接点83の閉成状態(図2中、NCで示す)及び常開接点95の開成状態を維持する。一方、ECU42から電磁コイル93に励磁信号が供給されると、常閉接点83が開成状態になると共に、常開接点95が閉成状態となる。
つまり、ECU42から電磁コイル93に励磁信号が供給されない場合には、常閉接点83が閉成状態を維持するので、蓄電手段74とヒューズ78との間が導通し、一方で、ECU42から電磁コイル93に励磁信号が供給されると、常閉接点83が開成状態になるので、蓄電手段74とヒューズ78との間の導通が遮断される。
蓄電手段74のマイナス端子とリレー76の常閉接点83との間には、PNP型のトランジスタ94のベース端子が接続されている。トランジスタ94のエミッタ端子は、バッテリ28のプラス端子に接続され、コレクタ端子は、NPN型のトランジスタ96のベース端子に接続されている。トランジスタ96のコレクタ端子は、ECU42及びNPN型のトランジスタ98と接続されている。各トランジスタ96、98のエミッタ端子は、バッテリ28のマイナス端子に接続されている。
また、前述のリレー80を構成する電磁コイル100の一端は、バッテリ28のプラス端子に接続され、他端は、トランジスタ98のコレクタ端子に接続されている。
ここで、リレー80の常閉接点82が閉成状態(図2中、NCで示す)を維持している場合に、ECU42から電磁コイル93に励磁信号が供給されなければ、常閉接点83は閉成状態を維持するので、蓄電手段74のマイナス端子とヒューズ78とが導通する。これにより、蓄電手段74のマイナス端子は、常閉接点83及びヒューズ78を介してバッテリ28のマイナス端子に接続される。従って、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28及び蓄電手段74は、並列に接続される。
この場合、トランジスタ94のベース端子は、常閉接点83及びヒューズ78を介してバッテリ28のマイナス端子に接続され、トランジスタ94のエミッタ端子及びベース端子間には、バッテリ28から直流電圧が印加される。これにより、トランジスタ94のコレクタ端子及びエミッタ端子間が導通し、トランジスタ96のベース端子及びエミッタ端子間には、バッテリ28から直流電圧が印加される。
この結果、トランジスタ96のコレクタ端子及びエミッタ端子間が導通して、トランジスタ98のベース端子がバッテリ28のマイナス端子に接続されることになる。この状態では、ECU42からトランジスタ98に制御信号を供給しても、トランジスタ98のベース端子がグランドであるため、トランジスタ98のコレクタ端子とエミッタ端子との間を導通させることができない。
従って、電磁コイル100の他端は、グランドから浮いた状態となり、バッテリ28から電磁コイル100に直流電圧を印加しても、当該電磁コイル100を励磁させることができない。すなわち、第1切替手段58では、リレー76の常閉接点83が閉成状態を維持することにより、ECU42からトランジスタ98への制御信号の供給の有無によらず、リレー80の常閉接点82の閉成状態を維持し、バッテリ28及び蓄電手段74の並列接続状態を維持することができる。つまり、第1切替手段58では、トランジスタ94〜98によって、常閉接点82の閉成状態を維持するためのフェールセーフ回路が構成されている。
一方、ECU42から電磁コイル93に励磁信号を供給すると、常閉接点83が開成状態に切り替わると共に、常開接点95が閉成状態に切り替わる。そのため、トランジスタ94のベース端子は、蓄電手段74のマイナス端子と同じ電位となる。これにより、トランジスタ94がオフになると共に、トランジスタ96もオフとなる。この結果、トランジスタ98のベース端子は、バッテリ28のマイナス端子(グランド)から浮いた状態となる。
そこで、ECU42からトランジスタ98に制御信号を供給すれば、トランジスタ98がオンとなり、トランジスタ98のコレクタ端子とエミッタ端子とが導通する。この結果、電磁コイル100の他端をバッテリ28のマイナス端子に接続することができる。
このように、電磁コイル100の他端をグランド接続することにより、電磁コイル100は、バッテリ28から印加される直流電圧によって励磁される。これにより、常閉接点82が開成状態に切り替わると共に、常開接点84が閉成状態に切り替わる。この結果、蓄電手段74のマイナス端子は、閉成状態の常開接点84を介してバッテリ28のプラス端子に接続されるので、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28及び蓄電手段74は、直列に接続されることになる。
[本実施形態の動作]
本実施形態に係る始動発電装置10は、以上のように構成されるものである。次に、始動発電装置10の動作について、図1〜図3を参照しながら説明する。
先ず、始動発電装置10によるエンジン14の始動について説明する。
通常、エンジン14を始動させる場合には、特許文献1と同様に、バッテリ28及び蓄電手段74を直列に接続し、モータドライバ44に高い直流電圧を供給する一方で、バッテリ28からECU42に所定の直流電圧を供給することにより、該ECU42を駆動させる。駆動したECU42がモータドライバ44を制御することにより、モータドライバ44は、高い直流電圧を交流電圧に変換して始動発電機40に供給する。これにより、始動発電機40がモータとして機能し、該モータの回転によってエンジン14のクランク軸が回転することに起因して、該エンジン14が始動する。
但し、バッテリ28及び/又は蓄電手段74の充電量(直流電圧)がエンジン14を始動させるだけの規定量(規定電圧)に到達していない場合、すなわち、エンジン14を始動制御するECU42を駆動させるだけの規定電圧に到達していない場合には、以下に説明する始動方法によりエンジン14を始動させればよい。
[本実施形態による始動方法]
先ず、運転者がメインスイッチ20をオンにしてスイッチ72がオンになっても、バッテリ28及び/又は蓄電手段74の直流電圧が規定電圧に到達していないため、エンジン14は始動できない。そこで、運転者は、人力でキックペダル38を押し下げる。
キックペダル38を押し下げる力でエンジン14のクランク軸が回転すると、始動発電機40は、クランク軸の回転に伴って回転し、発電を行う。始動発電機40の発電機能によってステータコイル40u〜40wに発生した交流電圧は、モータドライバ44に供給される。供給された交流電圧は、寄生ダイオード54u〜54w、56u〜56w及びコンデンサ48で整流されて直流電圧に変換される。
このようにして生成された直流電圧は、コンデンサ48から常閉接点64、ダイオード68、ヒューズ70及びスイッチ72を介して、ECU42に供給される。ECU42は、コンデンサ48から供給された直流電圧によって駆動し、モータドライバ44に所定の制御信号を供給して、各FET50u〜50w、52u〜52wをオンオフ制御する。これにより、始動発電機40は、モータとして機能し、該モータの回転によってエンジン14のクランク軸を回転させることにより、該エンジン14を始動させる。
なお、ECU42が駆動する前は、第2切替手段60の電磁コイル62に励磁信号が供給されることは無いため、常閉接点64は、閉成状態を維持している。従って、コンデンサ48からECU42に直流電圧を供給する際に、当該直流電圧がバッテリ28及び蓄電手段74に充電されて、ECU42を駆動させることができないという事態を回避することができる。
また、エンジン14の始動時において、駆動後のECU42は、インジェクタ32を制御することにより図示しない燃料タンクからエンジン14への燃料噴射量を制御し、一方で、点火コイル26に通電して点火プラグ30に高電圧を供給させることにより、エンジン14内の混合気に着火させる。
[本実施形態による接続切替方法]
バッテリ28及び蓄電手段74の直流電圧がエンジン14を始動させるだけの規定電圧に到達している場合には、前述のように、バッテリ28及び蓄電手段74を直列に接続した状態でモータドライバ44に高い直流電圧を供給し、モータドライバ44で直流電圧から変換された交流電圧を始動発電機40に供給して、始動発電機40をモータとして機能させることにより、該モータの回転によってエンジン14を始動させる。
この場合、単純に、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28及び蓄電手段74の接続を、直列接続から並列接続に切り替えた場合や、エンジン14の始動後に、直列接続から並列接続に切り替えた場合には、バッテリ28及び/又は蓄電手段74からの電力供給によって駆動するECU42等に、不用意に高い電圧が印加される可能性がある。
そこで、本実施形態では、以下の方法によって、バッテリ28及び蓄電手段74の接続をスムーズに切り替え、不用意に高い電圧がECU42等に印加されることを回避している。ここでは、一例として、バッテリ28及び蓄電手段74に充電されている直流電圧がそれぞれ12Vである場合について説明する。
図3の時点t0において、運転者がメインスイッチ20をオンにすると、スイッチ72がオンとなり、バッテリ28からダイオード86、ヒューズ70及びスイッチ72を介してECU42に直流電圧が印加される。これにより、ECU42は駆動し、駆動したECU42は、第2切替手段60の電磁コイル62に励磁信号を供給する。
この場合、リレー76の常閉接点83は、時点t0前から閉成状態を維持しているため、常閉接点83は、バッテリ28のマイナス端子と蓄電手段74のマイナス端子とを接続し、トランジスタ94のベース端子をグランド接続する。これにより、トランジスタ94はオンとなり、トランジスタ96のベース端子及びエミッタ端子間には、バッテリ28から直流電圧が印加され、該トランジスタ96はオンとなる。
従って、トランジスタ98のベース端子はグランド接続され、当該トランジスタ98は、ECU42からの制御信号の供給の有無によらず、オンすることができない状態となる。この結果、リレー80の電磁コイル100の他端は、グランドから浮いた状態となるため、バッテリ28から電磁コイル100に直流電圧を印加して該電磁コイル100を励磁させることができなくなる。従って、リレー80は、常閉接点82の閉成状態を維持し、第1切替手段58では、バッテリ28と蓄電手段74との並列接続状態が維持される。
一方、ECU42から電磁コイル62に励磁信号が供給されると、該電磁コイル62が励磁され、常閉接点64が開成状態に切り替わると共に、常開接点66が閉成状態に切り替わる。これにより、バッテリ28及び蓄電手段74は、コンデンサ48に対して並列接続状態となり、該コンデンサ48は、バッテリ28及び蓄電手段74からの直流電圧の供給によって12Vで充電される。
時点t1において、ECU42は、下側の各FET52u〜52wをオンにするための制御信号をモータドライバ44に供給する。モータドライバ44において、各FET52u〜52wは、ゲート端子に印加されるゲート電圧によってオンする。この結果、上側の各FET50u〜50wのソース端子及び始動発電機40のU相〜W相の端子U〜Wは、各FET52u〜52wを介して、バッテリ28のマイナス端子に接続される。
これにより、仮に、始動発電機40が発電機として機能し、発電を行っても、発電した電力(交流電圧)がモータドライバ44で直流電圧に変換され、コンデンサ48で平滑されることは無い。この結果、始動発電機40で発生した高い値の直流電圧が、第1切替手段58等に誤って供給されることを阻止することができる。
また、図3において、「動作可能」とは、モータドライバ44の駆動によって始動発電機40からコンデンサ48への充電が可能な状態を示すモードである。この場合、時点t1で始動発電機40の端子U〜Wがバッテリ28のマイナス端子に接続されるので、始動発電機40は、充電可能状態から充電停止状態(図3の「停止」)に移行する。
時点t2において、ECU42は、リレー76の電磁コイル93に励磁信号を供給する。これにより、リレー76の常閉接点83が開成状態に切り替わると共に、常開接点95が閉成状態に切り替わる。この結果、蓄電手段74とヒューズ78との間が遮断され、蓄電手段74のマイナス端子とトランジスタ94のベース端子とは、バッテリ28のマイナス端子から浮いた状態となる。そのため、トランジスタ94がオフとなり、トランジスタ96もオフとなって、トランジスタ98のベース端子は、バッテリ28のマイナス端子から浮いた状態となる。
時点t3において、ECU42は、トランジスタ98のベース端子に制御信号を供給し、当該トランジスタ98をオンにする。これにより、電磁コイル100の他端がバッテリ28のマイナス端子に接続され、当該電磁コイル100は、バッテリ28から供給される直流電圧によって励磁される。この結果、常閉接点82は、開成状態に切り替わると共に、常開接点84は、閉成状態に切り替わる。
そのため、蓄電手段74のマイナス端子は、閉成状態の常開接点84を介してバッテリ28のプラス端子に接続される。すなわち、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28及び蓄電手段74は、直列に接続されることになる。この結果、コンデンサ48は、直列接続状態のバッテリ28及び蓄電手段74から供給される合計で24Vの直流電圧によって充電される。
次の時点t4において、ECU42は、下側の各FET52u〜52wのオン状態を停止するための制御信号を、モータドライバ44に供給する。これにより、モータドライバ44では、各FET52u〜52wへのゲート電圧の印加が停止し、各FET52u〜52wは、オフ状態に切り替わる。また、モータドライバ44のモードについても、始動発電機40からコンデンサ48への充電が可能な「動作可能」のモードに切り替わる。
時点t5において、ECU42は、始動発電機40をモータとして駆動させるための制御信号をモータドライバ44に供給する。これにより、モータドライバ44では、各FET50u〜50w、52u〜52wに制御信号に応じたゲート電圧が順次供給されることで、各FET50u〜50w、52u〜52wのオンオフが順次切り替わる。この結果、コンデンサ48で充電された24Vの直流電圧が、モータドライバ44を介して、所定時間間隔で各ステータコイル40u〜40wに順次印加されることにより、始動発電機40をモータとして駆動させることができる。従って、始動発電機40の回転力でエンジン14のクランク軸を回転させることにより、該エンジン14を始動させることができる。
このようにして、時点t5〜t6の時間帯でエンジン14を始動させた後、時点t6〜t10の時間帯では、始動発電機40を発電機として機能させるために、バッテリ28及び蓄電手段74の接続を直列接続から並列接続に切り替える。
時点t6において、ECU42は、始動発電機40をモータとして駆動させるための制御信号のモータドライバ44への供給を停止する。これにより、モータドライバ44では、各FET50u〜50w、52u〜52wへのゲート電圧の供給を停止し、各FET50u〜50w、52u〜52wの一旦オフ状態とする。
次の時点t7において、ECU42は、下側の各FET52u〜52wをオンさせるための制御信号をモータドライバ44に供給し、各FET52u〜52wは、前記制御信号に応じたゲート電圧の印加によってオンする。これにより、上側の各FET50u〜50wのソース端子及び始動発電機40のU相〜W相の端子U〜Wは、各FET52u〜52wを介して、バッテリ28のマイナス端子に接続される。従って、モータドライバ44のモードは、充電停止状態を示す「停止」のモードに切り替わる。
時点t8において、ECU42は、トランジスタ98のベース端子への制御信号の供給を停止し、該トランジスタ98をオフさせる。これにより、電磁コイル100の他端は、バッテリ28のマイナス端子から浮いた状態となり、バッテリ28からの直流電圧による電磁コイル100の励磁が停止に至る。この結果、常閉接点82は、閉成状態に切り替わると共に、常開接点84は、開成状態に切り替わる。
この場合、ECU42から電磁コイル93への励磁信号の供給が継続されているため、常閉接点83は、開成状態を維持している。従って、蓄電手段74のマイナス端子は、バッテリ28のマイナス端子から浮いた状態となっている。そのため、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28のみが並列接続されることになる。
時点t9において、ECU42は、電磁コイル93への励磁信号の供給を停止する。これにより、常閉接点83は、開成状態から閉成状態に切り替わると共に、常開接点95は、閉成状態から開成状態に切り替わる。この結果、バッテリ28のマイナス端子と蓄電手段74のマイナス端子とが接続され、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対して、バッテリ28と蓄電手段74とが並列接続状態となる。
また、閉成状態に切り替わった常閉接点83を介して、トランジスタ94のベース端子がグランド接続されることで、バッテリ28からトランジスタ94のエミッタ端子及びベース端子間に直流電圧が印加される。これにより、トランジスタ94がオンとなって、バッテリ28からトランジスタ96のベース端子及びエミッタ端子間に直流電圧が印加され、当該トランジスタ96がオンされる。
この結果、トランジスタ98のベース端子がグランド接続され、ECU42からの制御信号の供給の有無によらず、トランジスタ98は、オンすることができない状態となる。これにより、バッテリ28は、電磁コイル100を励磁することができない状態となり、リレー80の常閉接点82は、閉成状態を維持する。従って、第1切替手段58では、バッテリ28と蓄電手段74との並列接続状態を維持する。
なお、時点t1〜t10までの動作は、図示しないスタータスイッチが運転者によって押された後、エンジン14の始動までの一連の動作として行われる。
エンジン14の始動後、始動発電機40は、エンジン14のクランク軸の回転に伴って回転し、ステータコイル40u〜40wには交流電圧が発生する。
そこで、時点t10において、ECU42は、下側の各FET52u〜52wのオン状態を停止するための制御信号をモータドライバ44に供給する。これにより、モータドライバ44では、各FET52u〜52wへのゲート電圧の印加が停止し、オフ状態に切り替わる。また、モータドライバ44のモードについても、始動発電機40からコンデンサ48への充電が可能な「動作可能」のモードに切り替わる。
次に、ECU42は、発電機として機能する始動発電機40から電力を取り出すための制御信号をモータドライバ44に供給する。これにより、モータドライバ44では、制御信号に応じたゲート電圧が各FET50u〜50w、52u〜52wに順次供給されることにより、各FET50u〜50w、52u〜52wのオンオフが順次切り替わる。
これにより、モータドライバ44において、寄生ダイオード54u〜54w、56u〜56wは、ステータコイル40u〜40wで発生した交流電圧を整流して直流電圧に変換する。コンデンサ48は、変換後の直流電圧を平滑し充電する。コンデンサ48に充電された直流電圧は、常開接点66から蓄電手段74に充電されると共に、常閉接点82を介してバッテリ28に充電される。
この場合、コンデンサ48に充電された直流電圧は、始動発電機40で発電した高い交流電圧に応じた直流電圧(例えば、24V)であり、直列接続されたバッテリ28及び蓄電手段74に相当する電圧である。但し、バッテリ28及び蓄電手段74は、コンデンサ48に充電された高い直流電圧の電荷を蓄積できるだけの十分大きな容量を有する蓄電手段であるため、並列接続状態であっても、コンデンサ48に蓄積された直列接続相当の電荷を平滑し、並列接続相当の電荷(12Vに応じた電荷)として充電することが可能である。
なお、上記の説明では、エンジン14の始動時に、始動発電機40、モータドライバ44及びコンデンサ48に対するバッテリ28及び蓄電手段74の接続を、直列接続又は並列接続に切り替える場合について説明した。
本実施形態の上記の動作は、エンジン14の始動時に限定されることは無い。例えば、バッテリ28及び蓄電手段74から始動発電機40に直流電圧を供給し、始動発電機40をモータとして機能させることで、エンジン14のクランク軸の回転をアシストさせる場合には、図3の時点t1〜t5の処理を適用することにより、バッテリ28及び蓄電手段74の接続状態を並列接続から直列接続にスムーズに切り替え、始動発電機40に高い電圧を供給することができる。この場合、エンジン14に対するアシストが終了すれば、図3の時点t6〜t10の処理を適用し、バッテリ28及び蓄電手段74の接続状態を直列接続から並列接続にスムーズに切り替えることができる。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る始動発電装置10によれば、始動発電機40に対するバッテリ28及び蓄電手段74の接続の切り替え中、モータドライバ44は、FET52u〜52wをオンすることにより、始動発電機40のU相〜W相の各端子U〜Wをバッテリ28のマイナス端子に接続する。これにより、バッテリ28及び蓄電手段74の接続の切り替えに起因して、自動二輪車12内のECU42等の他の部品に不用意に高い電圧が印加されることを回避することができる。この結果、バッテリ28及び蓄電手段74の接続の切り替えをスムーズに行うことができる。
また、エンジン14の始動時に、バッテリ28及び/又は蓄電手段74が十分に充電されていない場合(エンジン14を始動させるために必要な充電量に到達していない場合)、キックペダル38の操作により始動発電機40を回転させる。この場合、第2切替手段60の常閉接点64を介して、始動発電機40とECU42とが接続されるので、始動発電機40で発電された電力は、コンデンサ48で平滑された後に、ECU42に供給される。このように、充電が十分で無いバッテリ28及び蓄電手段74に電力が吸収されること無く、始動発電機40から第2切替手段60を介してECU42に電力が供給されるので、ECU42は、始動発電機40からの電力供給により駆動して、エンジン14を効率よく始動させることができる。
なお、エンジン14の始動時に、バッテリ28及び/又は蓄電手段74が十分に充電されていれば、第2切替手段60は、始動発電機40とバッテリ28及び蓄電手段74とを接続し、始動発電機40は、バッテリ28及び/又は蓄電手段74から供給される電力によりモータとして機能することで、エンジン14を始動させてもよいことは勿論である。
また、前述のように、充電量が少ないため、バッテリ28及び蓄電手段74によりECU42を駆動させることができない場合でも、キックペダル38の操作に起因して始動発電機40で発電された電力を、常閉接続のトランスファリレーである第2切替手段60を介してECU42に供給することにより、エンジン14を効果的に始動させることができる。
さらに、エンジン14の始動後に、始動発電機40に対するバッテリ28及び蓄電手段74の接続が、直列接続から並列接続に切り替わっても、バッテリ28及び蓄電手段74は、コンデンサ48に蓄えられた直列接続相当の電荷を蓄積するだけの十分な容量を有している。従って、バッテリ28及び蓄電手段74は、直列接続相当の電荷を並列接続相当の電荷に平滑して蓄積し、ECU42に電力を供給することにより、当該ECU42を正常に駆動させることができる。
さらにまた、バッテリ28からECU42に向かう方向を順方向とするダイオード86と、第2切替手段60からECU42に向かう方向を順方向とするダイオード68とが設けられているので、始動発電機40又はバッテリ28からECU42に電力を確実に供給することができる。また、ECU42から始動発電機40及びバッテリ28の方向への逆流を防止することができる。
また、ダイオード86のバッテリ28側に負荷92を接続することにより、ダイオード86の損失の影響を受けること無く、負荷92を駆動させることができる。
さらに、モータドライバ44がFET50u〜50w、52u〜52wを含み構成されているため、キックペダル38の操作に起因して始動発電機40が発電した際に、FET50u〜50w、52u〜52wの寄生ダイオード54u〜54w、56u〜56wは、発電された電力を直流電圧に変換してECU42に供給することが可能となる。
また、本実施形態では、始動発電機40を用いることで、エンジン14のクランク軸の回転を始動発電機40でアシストすることも可能となる。
さらに、第1切替手段58のリレー76の常閉接点83が閉成状態であるときに、蓄電手段74のマイナス端子とバッテリ28のマイナス端子とが接続され、バッテリ28と蓄電手段74とが並列接続される。これにより、リレー76が想定外の動作を行った場合でも、始動発電装置10を保護することができる。
また、本実施形態では、下記の効果も得られる。
エンジン14の始動時又はアシスト時には、バッテリ28及び蓄電手段74を直列接続状態に切り替えて高い電圧を始動発電機40に供給し、モータとして機能させることで、当該モータのトルクを増大させることができる。これにより、始動発電機40のモータ機能(エンジン始動機能)と発電機能とのバランスが改善され、始動発電機40の小型化を実現することが可能となる。
また、エンジン14の始動時又はアシスト時にのみ、バッテリ28及び蓄電手段74を直列接続状態に切り替えて高い直流電圧を発生させるので、高価な昇圧コンバータを使用すること無く、始動発電機40をモータとして機能させるための高電圧を容易に確保することができる。このように、バッテリ28及び蓄電手段74の接続を切り替えるだけで、モータとしての始動発電機40を回転させるために必要な高い電圧を容易に取得することができ、始動発電装置10を含めた自動二輪車12のコストを低減することができる。
さらに、エンジン14の始動時又はアシスト時に、より大きなトルクが得られるため、比較的小型の始動発電機40であっても、排気量の大きなエンジン14を備えた自動二輪車12に搭載することが可能となる。これにより、始動発電装置10を搭載した自動二輪車12のコストを低減することができる。
さらにまた、上記のエンジン始動機能でエンジン14を始動させることにより、アイドリングストップ状態からの再始動時におけるタイムラグを低減することができる。すなわち、本実施形態では、バッテリ28及び蓄電手段74を直列接続状態に切り替え、始動発電機40に高い電圧を印加することにより、始動発電機40を大きなトルクで回転させることができる。そのため、エンジン14のクランク軸を少しだけ逆回転させて助走距離を稼ぎ、勢いを付けてから回転させることでエンジン14を再始動させる、いわゆるスイングバックを行わなくても、当該エンジン14を迅速に再始動させることが可能となる。これにより、アイドリングストップ状態からエンジン14を迅速に再始動させることができると共に、燃費の向上も図ることができる。
また、上記のタイムラグを低減できることから、自動二輪車12が一旦停車した後、所定時間経過するとアイドリングストップさせるのではなく、停車と同時にアイドリングストップに移行してもよい。これにより、アイドリングストップの時間領域が拡大するため、燃費の向上を図ることができる。
さらに、自動二輪車12が惰性走行中、エンジン14を停止させてアイドリングストップを実行させ、運転者がスロットルグリップ(アクセルグリップ)を操作した際に、エンジン14を迅速に再始動させてもよい。この場合でも、アイドリングストップの時間領域が拡大するため、燃費の向上を図ることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態の記載範囲に限定されることは無い。上記の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、特許請求の範囲に記載された括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号をつけた要素に限定されて解釈されるものでは無い。
10…始動発電装置 12…自動二輪車
14…エンジン 20…メインスイッチ
28…バッテリ 38…キックペダル
40…始動発電機
40u、40v、40w…ステータコイル
42…ECU 44…モータドライバ
48…コンデンサ
50u〜50w、52u〜52w…FET
54u〜54w、56u〜56w…寄生ダイオード
58…第1切替手段 60…第2切替手段
62、93、100…電磁コイル 64、82、83…常閉接点
66、84、95…常開接点 68、86…ダイオード
74…蓄電手段 76、80…リレー
94、96、98…トランジスタ

Claims (9)

  1. エンジン(14)を始動させるエンジン始動機能、及び、前記エンジン(14)の回転により発電する発電機能を有する始動発電機(40)と、
    前記始動発電機(40)に接続されるバッテリ(28)及び蓄電手段(74)と、
    前記始動発電機(40)を前記エンジン始動機能で動作させるときには、前記始動発電機(40)に対して前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)を直列に接続させ、一方で、前記始動発電機(40)を前記発電機能で動作させるときには、前記始動発電機(40)に対して前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)を並列に接続させる第1切替手段(58)と、
    前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)から電力が供給されることにより駆動し、前記エンジン(14)の始動及び前記第1切替手段(58)を制御する制御手段(42)と、
    を有するエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記始動発電機(40)は、前記制御手段(42)によって制御されるモータドライバ(44)に接続された三相ブラシレスモータ発電機であり、
    前記第1切替手段(58)が前記始動発電機(40)に対する前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)の接続を直列接続又は並列接続に切り替える間、前記モータドライバ(44)は、前記三相ブラシレスモータ発電機(40)の各相を前記バッテリ(28)のマイナス端子に接続する
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  2. 請求項1記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    人力で操作されることにより前記始動発電機(40)を前記発電機能で動作可能なキックペダル(38)と、
    前記始動発電機(40)で発電された電力を平滑するコンデンサ(48)と、
    前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)が前記制御手段(42)を駆動することができないときには、前記始動発電機(40)と前記制御手段(42)とを接続し、一方で、前記バッテリ(28)及び/又は前記蓄電手段(74)が前記制御手段(42)を駆動することができるときには、前記始動発電機(40)と前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)とを接続する第2切替手段(60)と、
    をさらに有する
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  3. 請求項2記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記第2切替手段(60)は、トランスファリレーであり、
    前記始動発電機(40)と前記制御手段(42)との接続は、常閉接続である
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  4. 請求項2又は3記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記第2切替手段(60)が前記始動発電機(40)と前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)とを接続したときに、前記バッテリ(28)及び前記蓄電手段(74)と前記コンデンサ(48)とが接続される
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記制御手段(42)と前記バッテリ(28)との間には、前記バッテリ(28)から前記制御手段(42)に向かう方向を順方向とする第1ダイオード(86)が接続され、
    前記第2切替手段(60)と前記制御手段(42)との間には、前記第2切替手段(60)から前記制御手段(42)に向かう方向を順方向とする第2ダイオード(68)が接続されている
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  6. 請求項5記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記第1ダイオード(86)の前記バッテリ(28)側に接続された通常負荷(92)をさらに有する
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記モータドライバ(44)は、FET(50u〜50w、52u〜52w)を含み構成されている
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記始動発電機(40)は、前記エンジン(14)の回転中、モータとして駆動することにより、前記エンジン(14)の回転をアシストする
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエンジン(14)の始動発電装置(10)において、
    前記第1切替手段(58)は、
    前記蓄電手段(74)のマイナス端子と前記バッテリ(28)のマイナス端子とを接続又は切断可能なスイッチ(76)を備え、
    前記スイッチ(76)によって前記蓄電手段(74)のマイナス端子と前記バッテリ(28)のマイナス端子とが接続されているときには、前記制御手段(42)からの制御の有無によらず、前記バッテリ(28)と前記蓄電手段(74)とを並列接続させる
    ことを特徴とするエンジン(14)の始動発電装置(10)。
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