JP2015067259A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が期待する駆動力源の回転数の変化と実際の駆動力源の回転数の変化とが乖離して運転者が違和感を受けることを抑制もしくは防止することができる車両の駆動力制御装置を提供する。
【解決手段】駆動力源による制動トルクを増大させて車両に要求される制動力を出力するように、運転者の操作に基づいて定められる変速機の変速比よりも大きい変速比に制御するように構成され、変速比が増大させられているときに車両の駆動力を増大させることを運転者が要求した場合に、増大させられた変速比を低下させて制動力を低下させる第1駆動力制御手段(ステップS5,S6)と、駆動力源の出力トルクを増大させて制動力を低下させる第2駆動力制御手段(ステップS8,S9)とを、運転者により操作される所定の条件に応じて選択する選択手段(ステップS4)を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、駆動力源の出力トルクを増減して出力する変速機を備えた車両の駆動力制御装置に関するものである。
従来、旋回性能や制振性能を向上させるために、運転者によるアクセル操作量などに応じて定められる要求駆動力とは異なった駆動力を出力するように構成された車両の駆動力制御装置が知られている。そのように構成された駆動力制御の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された駆動力制御装置は、アンダーステア状態であることが検出された場合に、要求駆動力に応じて定められるエンジンの出力トルクよりも実際の出力トルクを低下させ、また変速機の変速比を変更させることにより、要求駆動力よりも小さい駆動力を出力するように構成されている。このように要求駆動力よりも小さい駆動力を出力することによりアンダーステアが解消される、と記載されている。また、そのように駆動力を低下させる制御を行っているときに、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合には、駆動力を低下させる制御を終了する。そして、アクセルペダルが踏み込まれて上記制御を終了した場合には、運転状態に応じて予め設定された変速機の変速特性から定まる変速比に、上記制御により変更された変速比を復帰させる。そのときの変速比の偏差がダウンシフト側に所定値以上となる場合には、変速に伴って駆動トルクが増大して、再度、アンダーステア状態になることを抑制もしくは防止するために、その偏差が所定値未満になるまで、上記制御により変更された変速比を維持し、それとは反対に、上記偏差が所定値未満の場合には、変速特性から定まる変速比に変更するように構成されている。
特開2002−114059号公報
ところで、旋回性能や制振性能を向上させるためにエンジンのポンピングロスなどによる動力損失(エンジンブレーキ力)を増大させて制動力を増大させる場合がある。このようにエンジンブレーキ力を増大させるときには、まず、スロットルバルブを閉じ、フューエルカットなどを行ってエンジンの動力損失を増大させる。さらに、フューエルカットなどに基づく制動力が目標制動力よりも小さい場合などには、ダウンシフトして変速機の変速比を増大させることが考えられる。そのようにスロットル開度を減少させるとともに、変速比を増大させて制動力を増大させる制御を行っている時に、アクセルペダルが踏み込まれた場合には、そのアクセルペダルの踏み込み量に応じて制動力を低下させることとなる。
一方、制動力を低下させるために変速機の変速比を小さくすると、その変速に伴ってエンジン回転数が低下する。通常、駆動力を増大させることを意図して運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合には、エンジン回転数が増大する。そのため、駆動力を増大させることを意図して運転者がアクセルペダルを踏み込んでいるにも拘わらずエンジン回転数が低下すると、エンジン回転数が通常と異なる挙動となり運転者が違和感を受ける可能性がある。他方、制動力を低下させるためにスロットル開度を増加させると、エンジンに燃料が供給されるので、燃費が悪化する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、変速比を大きくして駆動力源による制動トルクを増大させているときに駆動力を増大させる要求があった場合に、運転者が期待する駆動力源の回転数の変化と実際の駆動力源の回転数の変化とが乖離して運転者が違和感を受けることを抑制もしくは防止することができる車両の駆動力制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力源による制動トルクを増大させて車両に要求される制動力を出力するように、運転者の操作に基づいて定められる変速機の変速比よりも大きい変速比に制御するように構成された車両の駆動力制御装置において、前記変速比が増大させられているときに前記車両の駆動力を増大させることを運転者が要求した場合に、前記増大させられた変速比を低下させて前記制動力を低下させる第1駆動力制御手段と、前記駆動力源の出力トルクを増大させて前記制動力を低下させる第2駆動力制御手段とを、前記運転者により操作される所定の条件に応じて選択する選択手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記選択手段は、前記運転者が加速感を受けることを要求している場合に、前記第2駆動力制御手段を選択するように構成された手段を含むことを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記選択手段は、前記運転者の操作に基づく要求駆動力の変化量または変化率に応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記選択手段は、前記要求駆動力の変化量または変化率が第1所定値より小さい場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項5の発明は、請求項1または2の発明において、前記選択手段は、前記運転者によるアクセル操作の変化量または変化率に応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記選択手段は、前記アクセル操作の変化量または変化率が第2所定値より小さい場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項7の発明は、請求項1または2の発明において、前記選択手段は、前記運転者により選択される走行モードに応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記選択手段は、前記運転者により燃費を重視する走行モードが選択されている場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする車両の駆動力制御装置である。
この発明によれば、駆動力源による制動トルクを増大させて車両に要求される制動力を出力するように、運転者の操作に基づいて定められる変速機の変速比よりも大きい変速比に制御しているときに、駆動力を増大させることを運転者が要求した場合に、増大させられた変速比を低下させて制動力を低下させる第1駆動力制御手段と、駆動力源の出力トルクを増大させて制動力を低下させる第2駆動力制御手段とを、運転者により操作される所定の条件に応じて選択することにより、運転者が駆動力を増大させる要求に基づいて期待する駆動力源の回転数の変化と、実際の回転数の変化とが乖離することを抑制もしくは防止することができる。
この発明に係る駆動力制御装置の制御の一例を説明するためのフローチャートである。 加速感を重視した走行の場合における変速機の出力トルク、変速比、アクセル開度の変化を示すタイムチャートである。 燃費を重視した走行の場合における変速機の出力トルク、変速比、アクセル開度の変化を示すタイムチャートである。 この発明で対象とする車両の一例を示す模式図である。
この発明で対象とする車両の構成の一例を図4を参照して説明する。図4に示す車両は、駆動力源である内燃機関1(以下、エンジン1と記す。)と、エンジン1の出力トルクを増減して駆動輪2,2に伝達する変速機3とを備えている。具体的には、エンジン1の出力軸に変速機3が連結され、その変速機3の出力軸に、プロペラシャフト4およびデファレンシャルギヤ5を介して駆動輪2,2が連結されている。また、図4に示す車両は、前輪6,6が操舵輪であって、前輪6,6および後輪2,2のそれぞれにブレーキ7が設けられている。なお、図4に示す例では、フロントエンジン・リヤドライブ型の車両を示しているが、フロントエンジン・フロントドライブ型の車両であってもよい。
そして、エンジン1や変速機3を制御するための電子制御装置8が設けられている。この電子制御装置8は、アクセルペダルの操作量を検出するセンサ、操舵角を検出するセンサ、車速を検出するセンサなどの各センサ9により検出された信号が入力され、その入力された信号および予め用意されたマップや演算式などに応じて、スロットルバルブ、点火プラグ、変速機3の変速比を制御するアクチュエータ、各ブレーキ7を制御するアクチュエータ10などに信号を出力するように構成されている。
このように構成された車両は、通常、アクセルペダルの操作と車速とに応じてエンジン1の出力トルクと変速機3の変速比とが定められる。その一例としては、従来知られたトルクデマンド制御により、エンジン1の出力トルクと変速機3の変速比とが定められる。そのトルクデマンド制御を簡単に説明する。トルクデマンド制御は、まず、アクセルペダルの操作と車速とから車両に要求される駆動力を予め用意された駆動力マップに基づいて定め、その駆動力に基づいてエンジン1の出力(パワー)が定められる。ついで、エンジン1の出力と予め用意された最適燃費線とからエンジン1の目標回転数を定め、目標回転数と車速とに応じて変速機3の変速比を定める。そして、エンジン1の出力と上記のように定められたエンジン1の目標回転数とから、エンジン1の出力トルクを算出して、その出力トルクに基づいてスロットルバルブの開度や点火時期が定められる。
一方、旋回性能を向上させるためや制振性能を向上させるためなど種々の条件により、上記のように運転者によるアクセルペダルの操作に基づいて定められる要求駆動力とは異なる駆動力を出力する制駆動力制御が実行される場合がある。その制駆動力制御の一例としては、操舵角などに応じて定められる旋回走行経路よりも、実際の旋回走行経路がアンダーステア傾向になる場合には、前記要求駆動力よりも実際の駆動力を低下させまたは制動力を増大させる。それとは反対に、オーバーステア傾向になる場合には、前記要求駆動力よりも実際の駆動力を増大させまたは制動力を減少させる。また他の例としては、前輪6,6および後輪2,2の接地荷重を変化させて制振性能を向上させる場合も同様に、要求駆動力よりも実際の駆動力を増減し、または制動力を増減する。なお、以下の説明では、駆動力と制動力との区別をする必要がない場合には、制駆動力と記す場合がある。
この制駆動力制御は、要求制動力よりも出力する制動力を増大させる場合には、エンジン1のポンピングロスなどに基づくエンジンブレーキ力を作用させ、更に、そのエンジンブレーキ力を増大させるために変速機3の変速比を大きくするように構成されている。具体的には、制駆動力制御により定められた目標制動力に応じてエンジンブレーキ力を制御する。なお、エンジンブレーキ力は、スロットル開度や点火時期などを制御することにより変化させることができる。そして、トルクデマンド制御により設定される変速比に応じて上記のようにエンジンブレーキ力を増大させ、そのエンジンブレーキ力により目標制動力を出力することができる場合には、そのまま、スロットル開度や点火時期などを制御して制動力を作用させる。すなわち、エンジンの制御のみによって制動力を目標制動力に追従させて作用させる。
一方、エンジン1の制御のみでは目標制動力に実際の制動力を追従させることができない場合、すなわちトルクデマンド制御により設定される変速比とエンジン1の動力損失との積により求まる制動力では、目標制動力を生じさせることができない場合、あるいは種々の条件によりエンジン1の制御によりエンジンブレーキ力を変化させることができない場合には、そのエンジンブレーキ力を増大させるためにダウンシフトされる。すなわち、エンジン1の動力損失として定められる制動トルクを増大させることあるいはエンジン1の回転数を増大させることにより制動力を増大させる。このように制動力を増大させる場合には、その制動力を連続的に変化させることが好ましい。したがって、上記変速機は、従来知られたベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機、あるいは電動機を用いた電気式の無段変速機などの無段変速機が好ましい。
上記のように制駆動力制御により定められた目標制動力を出力するために、ダウンシフトして制動力を増大させている場合に、アクセルペダルが踏み込まれると、増大させられた制動力を低下させることとなる。そのように制動力を低下させる場合には、エンジン1に燃料を供給してエンジンブレーキ力を低下させる程度のトルクを生じさせ、または、変速機3の変速比を低下させてトルクの増幅率を低下させる。そのため、制動力を低下させるためにエンジン1に燃料を供給する場合には、燃費が悪化してしまう可能性がある。またエンジン回転数を低下させるためあるいはトルクの増幅率を低下させるために変速機3の変速比を低下させると、アクセルペダルを踏み込んだにも拘わらず、エンジン回転数が減少する場合があり、そのようにエンジン回転数が低下すると、エンジン回転数が通常と異なった変化をするので、運転者が違和感を受ける可能性がある。そのため、この発明に係る制御装置は、運転者により操作される所定の条件に応じて、変速比を変化させて制動力を低下させるか、またはエンジン1の出力トルクを増大させて制動力を低下させるかを選択するように構成されている。
図1は、その制御の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図1に示す制御は、所定時間毎に繰り返し実行される。図1に示す制御では、まず、制駆動力制御に応じた変速制御を行っているか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1は、トルクデマンド制御などにより定められる制駆動力とは異なった制駆動力が制駆動力制御により定められ、かつその制駆動力制御により定められた制駆動力を出力するために変速比が、トルクデマンド制御などにより定められる変速比から変化させられているか否かを判断するものである。したがって、制駆動力制御が実行されている場合であっても、エンジン1の出力トルクのみを制御している場合や、制駆動力制御が実行されていない場合には、否定的に判断される。このようにステップS1で否定的に判断された場合には、リターンする。すなわち、制駆動力制御が実行されていない場合には、通常のトルクデマンド制御などにより定められるエンジン1の出力トルクや変速比に応じてエンジン1や変速機3が制御され、制駆動力制御が実行されているもののエンジン1の出力トルクのみを制御して制駆動力を制御している場合には、そのままエンジン1の出力トルクのみを制御して制駆動力を制御する。
それとは反対に、制駆動力制御に応じて変速制御を行っていてステップS1で肯定的に判断された場合には、アクセルペダルが踏み込まれたか否かが判断される(ステップS2)。すなわち、車両の駆動力を増大させることを運転者が要求しているか否かが判断される。アクセルペダルが踏み込まれておらず、ステップS2で否定的に判断された場合は、リターンする。すなわち、制駆動力制御によりエンジン1および変速機3を制御する。一方、アクセルペダルが踏み込まれてステップS2で肯定的に判断された場合は、そのアクセルペダルの操作量から制駆動力の変化量を演算する(ステップS3)。このステップS3における制駆動力の変化量は、上記トルクデマンド制御などで使用されるアクセルペダルの操作量と車速とで定められた駆動力マップに応じて演算することができる。
そして、制駆動力の変化量を演算した後に、運転者が燃費を重視する走行をしているか否かを判断する(ステップS4)。このステップS4は、運転者によりエコモードスイッチが操作されるなどして燃費を重視する走行モードが選択されているか否か、あるいはアクセルペダルの踏み込み速度が予め定められた所定の速度より遅いか否か、もしくはそのアクセルペダルの踏み込み量が予め定められた車両の踏み込み量より少ないか否かなどによって判断することができる。または、アクセルペダルの操作に基づいて定められる要求駆動力の変化量が、予め定められた所定の変化量よりも小さいか否かあるいはその要求駆動力の変化率が、予め定められた所定の変化率よりも小さいが否かになって判断することができる。すなわち、ステップS4は、運転者により操作されるスイッチやペダルなどに基づいて運転者が要求している走行条件あるいは挙動を判断し、その走行条件や挙動に応じて運転者が燃費を重視しているか否かを判断することができる。なお、このステップS4がこの発明における選択手段に相当する。
したがって、運転者が燃費を重視する走行をしている場合には、エンジン1の出力トルクを増大させず、言い換えるとエンジン1への燃料の供給量を増加させずに変速することにより制駆動力を変化させるように構成されている。すなわち、アクセルペダルの操作量などに基づく制駆動力変化の要求量に応じて変速比を変更させるように構成されている。具体的には、まず、ステップS3で演算された制駆動力の変化量に基づいて変速比の戻し量を演算する(ステップS5)。より具体的には、制駆動力の変化量に基づいて制駆動力変化の要求量を算出し、その算出された制駆動力変化の要求量となるエンジン回転数に基づいて変速比を演算する。そして、ステップS5で演算された変速比となるように変速して(ステップS6)、リターンする。したがって、制駆動力制御により変速比を大きくして制動力を増大させているときに、アクセルペダルが踏み込まれた場合には、そのアクセルペダルの操作量に応じて制動力の変化量を算出し、その算出された制動力の変化量に基づいて変速比を制御する。なお、このときには、エンジン1の出力トルクは変化させない。すなわち、スロットル開度が全閉状態である場合には、そのままスロットル開度を全閉状態とする。なお、ステップS5およびステップS6が、この発明における第1駆動力制御手段に相当する。
一方、パワーモードやスポーツモードなどのスイッチがONされ、またはアクセルペダルの踏み込み速度が速い場合など、燃費を重視した走行でなく、言い換えると加速感を得ることを期待する走行であり、ステップS4で否定的に判断された場合には、変速比を元に戻すとエンジン回転数が増大するか否かが判断される(ステップS7)。通常、アクセルペダルを踏み込んだ場合には、エンジン回転数が増大する。そのため、加速感を得ることを期待する場合には、アクセルペダルを踏み込んだときにその操作に応じて制駆動力が変化したとしても、エンジン回転数が低下すると違和感を受ける可能性がある。すなわち、運転者が期待するエンジン回転数の変化と実際のエンジン回転数の変化とが乖離して違和感を受ける可能性がある。したがって、変速比を元に戻すことによりエンジン回転数が低下するのであれば、エンジン1の出力トルクを増大させる制御を行う。具体的には、まず、エンジン1の出力変化量を演算する(ステップS8)。より具体的には、アクセル操作の変化量に基づいて要求される制駆動力の変化量を算出し、その算出された制駆動力を出力するようにエンジン1の出力トルクを算出する。そして、その算出されたエンジン1の出力トルクに応じてスロットルバルブを制御するなどしてエンジン1の出力トルクを変化させて(ステップS9)、リターンする。なお、変速比を元に戻したとしてもエンジン回転数が増大する場合には、ステップS5およびステップS6に従って変速比を制御する。また、このステップS8およびステップS9が、この発明における第2駆動力制御手段に相当する。
図1に示す制御を実行した場合における変速機3の出力トルク、変速比、アクセル開度の各変化を説明するためのタイムチャートを図2および図3に示している。なお、図2には、加速感を重視した場合における変速機3の出力トルク、変速比、アクセル開度の各変化を、図3には、燃費を重視した場合における変速機3の出力トルク、変速比、アクセル開度の各変化を示している。図2に示す例では、まず、アクセル開度が「0」であるので、エンジンブレーキ力に基づく制動力が駆動輪2,2に作用する。すなわち、変速機3の出力トルクが負となる。このような条件下において、t1時点で制駆動力制御が開始され、その制駆動力制御によりダウンシフトされると、変速比が大きくなる。したがって、エンジン1のポンピングロスなどの動力損失と変速機3の変速比との積に基づいた制動力が増大するので、t1時点で変速機3の出力トルクが負側に増大する。また、上記制駆動力制御は比較的短い期間で実行されているので、制動力を作用させたとしても車速がほとんど変化しない。すなわち、車速がほぼ一定となっている。また、エンジン回転数は、図2に示す変速比に比例して変化する。したがって、ダウンシフトして変速比が大きくなることによりエンジン回転数が増大する。なお、図2では、トルクデマンド制御などにより設定される変速比を基準に、制駆動力制御により増減された変速比を示している。
そして、そのように制駆動力制御によりダウンシフトして制動力を増大させている状態でアクセル開度が増大すると(t2時点)、エンジン1の出力トルクが増大させられ、その結果、変速機3の出力トルクが増加し始める。言い換えると、制動力が低下し始める。また、図2に示す例では、制駆動力制御によりダウンシフトしているので、変速比を元の変速比に戻す場合には、エンジン回転数が低下する。そのため、図1に示すステップS7で否定的に判断されるので、変速比は制駆動力制御に基づいた変速比に制御される。なお、図2に示す例では、変速比が一定に保たれている。したがって、エンジン回転数を変速比に応じてほぼ一定に保つことができる。言い換えると、エンジン回転数が低下することを抑制もしくは防止することができる。そして、制駆動力制御に応じて制動力を増大させる制御が終了すると、変速比がトルクデマンド制御などにより定められる変速比に変更される。その結果、変速機3の出力トルクが増加し、言い換えると制動力が低下する。
一方、燃費を重視した場合には、図2と同様に制駆動力制御が開始されて(t3時点)、変速比が増大し、それに伴ってエンジン回転数が増大する。そして、図3に示す例では、燃費を重視した走行を行っている場合における制御であり、そのため、アクセル開度が増大させられると(t4時点)、変速比を低下させて変速機3の出力トルクが増大させられる。すなわち、制動力が低下させられる。その結果、変速に応じてエンジン回転数が低下する。なお、図3には、燃費を重視した走行の場合を例に挙げて示しているので、t4時点で変速比が低下させられたとしても、エンジン1の出力トルクが増加させられない。その結果、エンジン1に燃料が供給されず、あるいは燃料の供給量が増加しないので、燃費が低下することを抑制もしくは防止することができる。
なお、図2および図3に示すようにエンジン1の出力トルクを増大させて制動力を低下させる制御を実行したときにおける変速機3の出力トルクと、変速比を小さくして制動力を低下させる制御を実行したときにおける変速機3の出力トルクとは同一になる。これは、エンジン1の出力トルクや変速機3の変速比が、図1に示すステップS3で算出された制駆動力の変化量に基づいて定められるからである。
上述したように制駆動力制御により変速比を大きくして制動力を増大させているときにアクセルペダルが踏み込まれた場合に、加速感を重視する走行かまたは燃費を重視する走行かに基づいて、変速比を小さくして制動力を低下させる制御を行うか、エンジン1の出力トルクを増大させて制動力を低下させる制御を行うかを選択する。そのため、燃費を重視する走行の場合に変速比を小さくして制動力を低下させることにより、エンジン1に燃料が供給されあるいは燃料の供給量が増加することを抑制もしくは防止することができる。また、加速感を重視する走行の場合にエンジン1の出力トルクを増加させて制動力を低下させることにより、エンジン回転数が低下することを抑制もしくは防止することができる。言い換えると、運転者が期待するエンジン回転数の変化と実際のエンジン回転数の変化とが乖離することを抑制もしくは防止することができる。その結果、エンジンの回転数が低下することにより運転者が違和感を受けることを抑制もしくは防止することができる。
なお、上述した例では、燃費を重視する走行か否かによって変速比を変更して制動力を低下させる制御と、エンジンの出力トルクを増大させて制動力を低下させる制御とを選択するように構成されているが、運転者の操作に応じて運転者が期待するエンジン回転数の変化を判断し、そのエンジン回転数の変化と実際のエンジン回転数の変化とが乖離しないように変速比を変更して制動力を低下させる制御と、エンジンの出力トルクを増大させて制動力を低下させる制御とを選択することができればよい。また、制駆動力制御を行っているときに運転者により加速する要求があるか否かを検出することができればよいので、アクセルペダル以外の部材の操作量などに応じて、運転者により要求される駆動力の変化量を算出してもよい。
1…エンジン、 2…駆動輪、 3…変速機、 4…プロペラシャフト、 5…デファレンシャルギヤ、 6…前輪、 7…ブレーキ、 8…電子制御装置、 9…センサ、 10…アクチュエータ。

Claims (8)

  1. 駆動力源による制動トルクを増大させて車両に要求される制動力を出力するように、運転者の操作に基づいて定められる変速機の変速比よりも大きい変速比に制御するように構成された車両の駆動力制御装置において、
    前記変速比が増大させられているときに前記車両の駆動力を増大させることを運転者が要求した場合に、前記増大させられた変速比を低下させて前記制動力を低下させる第1駆動力制御手段と、前記駆動力源の出力トルクを増大させて前記制動力を低下させる第2駆動力制御手段とを、前記運転者により操作される所定の条件に応じて選択する選択手段を備えていることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 前記選択手段は、前記運転者が加速感を受けることを要求している場合に、前記第2駆動力制御手段を選択するように構成された手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記選択手段は、前記運転者の操作に基づく要求駆動力の変化量または変化率に応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記選択手段は、前記要求駆動力の変化量または変化率が第1所定値より小さい場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. 前記選択手段は、前記運転者によるアクセル操作の変化量または変化率に応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の駆動力制御装置。
  6. 前記選択手段は、前記アクセル操作の変化量または変化率が第2所定値より小さい場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両の駆動力制御装置。
  7. 前記選択手段は、前記運転者により選択される走行モードに応じて、前記制動力を低下させる手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の駆動力制御装置。
  8. 前記選択手段は、前記運転者により燃費を重視する走行モードが選択されている場合に、前記第1駆動力制御手段を選択するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両の駆動力制御装置。
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