JP2015066387A - シリンジ、薬液注入システム、シール部材及びシール部材の製造方法 - Google Patents

シリンジ、薬液注入システム、シール部材及びシール部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】医療用器具とシール部材との間に隙間が生じることを抑制し、薬液の滲出を防ぐ。【解決手段】薬液を注入するためのシリンジ1であって、シリンジ1は、シリンダ2と、シリンダ2の内面と接触し、シリンダ2内において摺動可能なシール部材4とを備え、シール部材4は、基体40と、基体40上に貼り付けられたフィルム6とを有し、シール部材4におけるシリンダ2の内面と接触する部分において、フィルム6が平滑領域63を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、シール部材、特に医療用器具の内面と接触する部分に平滑領域を有するシール部材、該シール部材を備えたシリンジ及び薬液注入システム、及び該シール部材の製造方法に関する。
従来、ガスケットのような摺動部材を有する医療用器具であって、摺動部材が熱可塑性エラストマー層と、外表面側に被覆された超高分子量ポリエチレン等を含有する熱可塑性合成樹脂層とから構成され、熱可塑性合成樹脂層が潤滑成分を含んでいる医療用器具が知られていた(特許文献1)。
特開平5−57018号公報
特許文献1に記載されたようなフィルムは、一般的にスカイブフィルム(切削方式により製造されたフィルム)であることが多い。そのため、製造過程においてフィルムの表面に切削器具によってスジ状の傷が生じてしまう。そして、この傷を有するフィルムをガスケット等のシール部材に貼り付けた場合、ガスケットをシリンジ等の医療用器具と組み合わせた際に、シリンジとガスケットとの間に僅かな隙間が生じてしまう。これにより、シリンジ内の薬液が、隙間を介して滲出してしまう可能性があった。
上記課題を解決するため、本発明の一例としてのシリンジは、薬液を注入するためのシリンジであって、前記シリンジは、シリンダと、前記シリンダの内面と接触し、前記シリンダ内において摺動可能なシール部材とを備え、前記シール部材は、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有し、前記シール部材における前記シリンダの内面と接触する部分において、前記フィルムが平滑領域を有する、ことを特徴とする。
また、本発明の他の例としてのシール部材は、医療用器具に用いられるシール部材であって、前記シール部材は、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有し、前記シール部材の半径方向の最外部において、前記フィルムが平滑領域を有する、ことを特徴とする。
また、本発明の他の例としてのシール部材の製造方法は、医療用器具に用いられ、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有するシール部材の製造方法であって、前記シール部材の半径方向の最外部において、前記フィルムに平滑化処理を施す、ことを特徴とする。
これにより、シール部材を医療用器具と組み合わせた際に、シール部材における医療用器具の内面と接触する部分に平滑領域を設けることができる。そのため、医療用器具とシール部材との間に隙間が生じることを抑制し、薬液の滲出を防ぐことができる。
本発明のさらなる特徴は、添付図面を参照して例示的に示した以下の実施例の説明から明らかになる。
傷を有するフィルムを貼り付けたシール部材を示す概略図である。 第1実施形態のシール部材を示す概略図である。 シリンジを示す概略図である。 加熱装置を示す概略斜視図である。 加熱装置を示す概略断面図である。 第2実施形態のシール部材を示す概略図である。 第2実施形態のシール部材を示す概略図である。 薬液注入システムの概略斜視図である。 プレフィルドシリンジの概略斜視図である。 プレフィルドシリンジの概略斜視図である。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施例に限定されるものではない。
[第1実施形態]
図2は、シール部材4としてのガスケットの中央断面を示す概略断面図と、側方から見た場合の概略外観図を示す。なお、図2においては、左側に断面図を示し、右側に外観図を示している。また、本明細書において、正面とはシール部材が医療用器具に取り付けられた状態で薬液と対向する側の面をいい、背面とは正面の反対側の面をいう。図2においては、シール部材4を図面上方から見た場合の面が正面である。
医療用器具に用いられるシール部材4は、基体40と、基体40上に貼り付けられたフィルム6とを備える。また、シール部材4は、略円錐状の形状を有し且つシリンダ2に充填された薬液と接触する先端部43と、シリンダ2の内面と接触する2つの環状突部41と、環状突部41同士の間に設けられる環状凹部45とを備えている。さらに、シール部材4の内側にはプランジャー3の先端が挿入される凹部46が形成されている。この凹部46には係合溝42が形成されており、開口47を介してプランジャー3の先端を挿入することにより、係合溝42をプランジャー3の先端に形成された突部と係合させることができる。なお、プランジャー3の先端を雄ねじ状に構成するようにねじ溝を設けると共に、シール部材4の凹部46内面を雌ねじ状に構成するようにねじ溝を設けた、ねじ式の係留方式を用いることもできる。
基体40は、本実施形態においては、ハロゲン化ブチルゴムにより形成されており、例えば、以下のようにして製造される。まず、塩素化ブチルゴム100に対して、シリカを7部、トリアジン誘導体を1.5部、酸化マグネシムを3部、ステリアン酸を1部含む、基体40の構成材料を準備する。続いて、該構成材料に対して、ニーダー押出機を用いて素練り及び混練りを行った後にシート状に押し出してシート状の構成材料を形成する。その後、シート状の構成材料を所定の大きさに切断する。次に、下金型上にフィルム6を配置し、切断した構成材料をフィルム6上に配置する。さらに、下金型と上金型との間に構成材料が挟まれるように上金型を配置し、160℃の温度で10分の間に渡って加圧及び加熱をすることにより圧縮成形を行う。最後に、成形された基体40を型から外す。このようにして、基体40が製造されると同時にフィルム6が基体40に接着され、シール部材4が形成される。この後、シール部材4には、後述する平滑化処理が施される。なお、基体40は、スチレンブタジエンゴム又はシリコーンゴム等から形成してもよい。
また、他の製造方法として、基体40は、スチレン系エラストマー等の熱可塑性樹脂から製造してもよい。この場合には、例えば以下のようにして基体40が製造される。まず、熱可塑性樹脂からなる、基体40の構成材料を準備する。続いて、下金型上にフィルム6を配置し、下金型と上金型との間にフィルム6が挟まれるように上金型を配置する。さらに、上金型をフィルム6に接触させ、フィルム6を下金型に押し込むと共に構成材料を射出することにより射出成形を行う。最後に、成形された基体40を型から外す。このようにして、基体40が製造されると同時にフィルム6が基体40に接着され、シール部材4が形成される。この後、シール部材4には、後述する平滑化処理が施される。
一方、フィルム6は、本実施例においては、10〜100μmの厚さを有する超高分子量ポリエチレンフィルムである。そして、フィルム6には、シール部材4の先端部43、環状突部41及び環状凹部45に密着するように、接着フィルム(不図示)が積層されている。このフィルム6は、一般的に、材料となる超高分子量ポリエチレン粉末から形成されたブロックを所定の厚さに切削することにより製造される。
なお、接着フィルムは、超高分子量ポリエチレンよりも融点が低い熱可塑性樹脂から形成することができ、例えば、10〜100μmの厚さを有する。このような接着フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、リニア低密度(ローデンシティ)ポリエチレンフィルム等が挙げられる。この内、リニア低密度ポリエチレンフィルム又はエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムが接着性に優れている。なお、接着フィルムは、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、アイオノマー、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(エチレンブチレン)ポリスチレンブロック共重合体およびポリプロピレンを含んでなる樹脂混合物、スチレンブタジエンゴムの水素添加物およびポリエチレンを含んでなる樹脂混合物、及びスチレンブタジエンゴムの水素添加物およびポリプロピレンを含んでなる樹脂混合物等から選択される樹脂から形成することもできる。
フィルム6の表面には、切削工程で生じてしまった複数のスジ状の傷61が存在する。以下、この傷61について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明と比較するための比較例を示しており、フィルム6には平滑化処理が行われていない。なお、説明の便宜のため、図1及び図2における傷61の大きさ及び延在方向は、実際とは異なる態様で図示している。例えば、傷61は、シール部材4の厚み方向(図1及び図2の上下方向)に延在する場合もある。なお、厚み方向とは、シール部材4の正面から背面に向かう方向である。また、図1及び図2の概略外観図においては、輪郭部分以外に存在する傷61の図示を省略している。
図1の比較例に示すように、傷61は、環状突部41におけるシリンダ2の内面と接触する部分にも存在している。そのため、このようなシール部材4をシリンダ2に組み合わせると、シリンダ2の内面と環状突起41との間に隙間62が生じてしまう。そして、シリンダ2内においてシール部材4の正面側に充填された薬液が、隙間62を介してシール部材4の背面側に滲出してしまう。
そこで、この滲出を防止するために、本実施形態においては、シール部材4の半径方向の最外部48においてフィルム6が平滑領域63を有している。ここで最外部48とは、シール部材4をシリンジ1と組み合わせた際に、シリンダ2の内面と接触するシール部材4の部分のことをいい、シール部材4(基体40)の半径方向において最も外側に位置する部分を含む。平滑領域63を設けるために、環状突部41における最も外側の部分に位置するフィルム6の表面には、後述する平滑化処理が施されている。そして、フィルム6は、シール部材4の最外部48以外の部分において非平滑領域を有している。なお、シール部材4の半径方向とは、厚み方向に対して直交する面内(円)における半径方向を意味する。また、平滑領域とは、傷61に起因する凸部又は皺が潰されている領域を意味し、平滑化処理が施された領域である。
ここで、フィルム6は、最外部48においてのみ平滑領域63を有することがより好ましい。これにより、シール部材4とシリンダ2との接触面積の増加を抑制することができるので、シール部材4の摺動性悪化を防止することができる。なお、シール部材4をシリンジ1と組み合わせた際に、基体40の弾性によって環状突部41は変形する。そのため、実際には、環状突部41の頂部だけでなく、頂部周辺の部分もシリンダ2の内面と接触する。したがって、最外部48も環状突部41における頂部周辺の部分をも含み、例えば、最外部48は頂部を含み1mmの幅を有する帯状の形状を有する。そのため、平滑領域63は、シール部材4の外周上に延在する帯状の領域であり、リング状の形状を有している。ただし、図2においては平滑領域63の一部のみが図示されている。
本実施形態に係るシール部材4によれば、シリンダ2の内面とシール部材4との間に隙間62が生じてしまうことを防止できる。そのため、隙間62に起因する薬液の滲出を防止することができる。なお、シール部材4に環状凹部45が設けられていない場合、例えば、シール部材4の背面側の部分が略円筒状の形状を有する場合においても、シール部材4のシリンダ2と接触する部分(シール部材4の半径方向の最外部48)において、フィルム6に平滑領域63を設けることができる。
次に、図3を参照して、本実施形態に係るシール部材4を備えたシリンジ1について説明する。薬液を注入するためのシリンジ1は、注入する薬液を充填するためのシリンダ2と、該シリンダ2内において摺動可能なプランジャー3とを備える。そして、シール部材4は、プランジャー3の先端に取り付けられる共に、シリンダ2の内面と接触し且つシリンダ2内において摺動可能である。また、上述したように、シール部材4は、基体40と、基体40上に貼り付けられたフィルム6とを有し、シール部材4におけるシリンダ2の内面と接触する部分48において、フィルム6が平滑領域63を有する。また、シリンダ2は中空の円筒状部分を有しており、シリンダ2の先端部21には不図示のチューブを介して翼状針等が接続される。なお、シール部材4におけるプランジャー3の頂上部に対向する部分と、プランジャー3の頂上部との間には僅かな隙間が設けられている。
このシリンジ1において、薬液を充填するときには、プランジャー3をシリンダ2の後端部22の方向に向かって引き出し、チューブ等を介してシリンダ2内に薬液を充填する。また、薬液を注入するときには、プランジャー3をシリンダ2の先端部21の方向に向かって押し込み、チューブ等を介して患者の体内に薬液を注入する。なお、シリンダ2及びプランジャー3は、硬質樹脂、軟質樹脂、エンジニアリングプラスチック又はガラス等から形成することができる。
このシリンジ1は、予めシリンダ2内に薬液が充填されたプレフィルドシリンジであってもよい。プレフィルドシリンジの場合は、予め薬液が充填されたシリンダ2を備えており、シリンダ2の先端部21には、薬液が漏出しないようにシリンダ2を封止する封止部材が設けられる。充填された薬液は、この封止部材とシール部材4とによってシリンダ2内に収容保持される。なお、プレフィルドシリンジの場合も含め、シリンジ1に充填される薬液としては、例えば、造影剤、生理食塩水又は抗がん剤等が挙げられるが、任意の薬液を充填することができる。
[加圧加熱処理]
以下、図4及び図5を参照して、本実施形態に係る平滑化処理として、加圧加熱処理について説明する。図4及び図5に示すように、加圧加熱処理を行う加熱装置7は、シール部材4に熱を加える加熱部材であり且つシール部材4が挿入される発熱部材71と、発熱部材71を保持する絶縁板72と、発熱部材71を冷却するための冷却水通路73と、シール部材4を保持するストッパー74と、発熱部材71の円筒部711の回りに螺旋状に配置され且つ加熱コイルとして機能する銅管75と、銅管75に接続された交流電源76とを備えている。なお、図示は省略しているが、本実施形態では、交流電源76として株式会社ミヤデン製の高周波誘導加熱装置(SSM-2S)を用いている。
発熱部材71は、SUS鋼(ステンレス鋼)、炭素鋼及びニッケル合金等から形成されている。そして、平滑化処理においては、発熱部材71によってシール部材4に熱を加える。また、発熱部材71は、シール部材4を挿入する側に位置し且つ略漏斗状の形状を有する挿入部712と、シール部材4の外径よりも小さい内径Aの円筒部711を有する。これにより、シール部材4を圧縮させながら円筒部711に挿入すると、シール部材4の弾性によってシール部材4の環状突部41が円筒部711の内面に押し付けられることになる。そして、その反力によって、環状突部41及び環状突部41上のフィルム6が加圧される。そのため、別途加圧機構等を設ける必要が無いので、簡易な構成で加圧加熱処理を行うことができる。ここで、シール部材4の外径32.40mmに対して円筒部711の内径Aは、例えば、32.00mmとすることができる。なお、円筒部711の内径Aは、シール部材4が組み合わされることが予定されているシリンジ1のシリンダ2の内径と等しいことがより好ましい。これにより、発熱部材71にシール部材4を挿入すると、シール部材4のシリンダ2と接触する部分が円筒部711の内面に接触することになる。そのため、該接触する部分に、確実に平滑化処理を施す事ができる。
絶縁板72は、ベークライト又はPBT(ポリブチレンテレフタレート樹脂)等からなる板部材である。そして、絶縁板72には、発熱部材71を保持するための保持孔721と冷却水通路73が設けられている。この冷却水通路73は、絶縁板72の外側から絶縁板72の内部を通って、再び外側に出るように形成されている。さらに、冷却水通路73は、冷却水が絶縁板72と発熱部材71との間を通るように構成されている。そのため、加圧加熱処理が終了した後に、図4の矢印で示すように冷却水通路73に冷却水を供給することによって、速やかに発熱部材71及び発熱部材71内のシール部材4の外面を冷却することができる。なお、銅管75も冷却水を流すことができるように構成されている。
ストッパー74は、発熱部材71の開口713に面する保持位置(図5)と、保持位置から退避した退避位置との間で軸741を中心に回転可能に構成されている。そして、シール部材4が挿入する際には、ストッパー74が保持位置に移動され、開口713から脱落しないようにシール部材4を発熱部材71内部に留める。平滑化処理が完了した後は、ストッパー74が退避位置に移動し、シール部材4を開口713から抜き出すことができる。なお、図4においては、退避位置を点線で図示している。
このような加熱装置7を用いて、以下のように加圧加熱処理を行う。まずストッパー74を保持位置に移動させる。次いで、上述したように製造されたシール部材4を圧縮させながら、発熱部材71の円筒部711に挿入する。これにより、環状突部41及び環状突部41上のフィルム6が加圧される。次いで、シール部材4の半径方向の最外部48において、フィルム6に平滑化処理を施す。すなわち、交流電源76から銅管75に交流電流を印加することにより、加圧された状態の環状突部41及び環状突部41上のフィルム6を加熱する。本発明の発明者らの実験によれば、50%の出力で、0.4秒間の加熱を行った場合の円筒部711の外面の最高到達温度は160℃であった。
この加熱により、フィルム6の表面が溶けて傷61を埋めると共に、加圧によりフィルム6の表面が平滑化される(凸部又は皺が潰れる)。そして、加熱が終了した後は、シール部材4をストッパー74で保持したまま、冷却空気によってフィルム6を冷却し、溶けた表面を固化させる。この冷却は、例えば、冷却空気をシール部材4に5秒間吹き付けることにより行われる。同時に、冷却水路73及び銅管75に冷却水が流される。そして、十分に冷却した後に、発熱部材71の円筒部711からシール部材4を抜き出す。
これにより、最外部48において平滑領域63を備えるシール部材4を製造することができる。そして、製造されたシール部材4は、別途製造されたシリンジ1と組み合わされる。すなわち、シール部材4の凹部46にシリンジ1のプランジャー3を挿入して、凹部46内の係合溝42にプランジャー3の先端に形成された突部を係合させる。そして、シール部材4が取り付けられたプランジャー3を、シリンジ1のシリンダ2内に挿入する。このようにして、シリンジ1が製造される。また、プレフィルドシリンジの場合は、さらにシリンダ2に薬液を充填し、シリンダ2の先端部21に封止部材を取り付ける。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、シール部材4のシリンダ2と接触する部分に平滑領域63を形成することができる。より具体的には、シール部材4の最外部48においてフィルム6に平滑領域63を形成することができる。これにより、シリンダ2の内面とシール部材4との間に隙間62が生じてしまうことを防止できる。そのため、隙間62に起因する薬液の滲出を防止することができる。また、本実施形態の製造方法によれば、シール部材4を保持し、シール部材4が動かない状態で加圧加熱処理を行うことができる。そのため、シール部材4の移動によって、溶けたフィルム6が平滑化処理装置(加熱装置)に付着することを防止できる。また、シール部材4の移動に起因する、フィルム6の皺又はヒゲの発生を防止することができる。
なお、発熱部材71は、挿入部712を省略して円筒部711のみから構成することもできる。また、シール部材4の加熱部材としては、シール部材4の外径よりも大きな内径の孔部が設けられた板状部材を用いることもできる。この場合、板状部材を加熱しながら、シール部材4を孔部に挿入し且つ通過させることにより加熱加圧処理を施す。また、加熱部材としては、ローラーを用いることもできる。この場合、ローラーによってシール部材4を加熱しながら、最外部48にローラーを押し付けて加圧することにより加熱加圧処理を施す。
なお、シール部材4に平滑化処理を施すことに代えて、熱プレス機を用いて貼り付け前のフィルム6に平滑化処理を施すこともできる。この場合、既知の製造方法によって製造されたフィルム(超高分子量ポリエチレンフィルム)を準備し、例えば、縦150cm、横20cmの大きさを有するように裁断しフィルム6を形成する。その後、フィルム6に平板熱プレスを施す。本発明の発明者らの実験によると、株式会社松浦製作所製の熱プレス機(AH2003)を用いて、温度が140℃、圧力が10MPa、加圧時間が10秒の条件で平滑化処理を行うことによりフィルム6を平滑化することができた。なお、フィルム6の全体に平滑化処理を施すこともできるが、フィルム6における最外部48上に接着する領域以外の領域には平滑化処理を施さないことがより好ましい。
また、フィルム6に平滑化処理を施すために、カレンダー加工を用いることもできる。この場合、対向配置された平滑なロールの間に裁断前のフィルム状物を通し、熱及び圧力を加える。その後、フィルム状物を裁断し、フィルム6を形成する。なお、この場合もフィルム6の全体に平滑化処理を施すことができるが、フィルム6における最外部48上に接着する領域以外の領域には平滑化処理を施さないことがより好ましい。
[第2実施形態]
続いて図6A及び図6Bを参照して第2実施形態に係るシール部材4について説明する。なお、図6Aは、シール部材4の概略正面図であり、図6Bは、側方から見た場合のシール部材4の概略外観図を示す。図6Bにおいては、図6Aの矢印L方向から見た場合の外観を左側に示し、図6Aの矢印R方向から見た場合の外観を右側に示している。また、図6A及び図6Bの傷61の大きさ等は、説明の便宜のため実際とは異なる態様で図示している。第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態で説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
フィルム6の製造過程で生じる複数の傷61は、図6Aの矢印Cで示すように同じ方向に延在する。このようなフィルム6を基体40に接着すると、最外部48上の傷61がシール部材4の厚み方向(図6Aの紙面に垂直な方向)に対して平行な方向に延在する領域と、交差する方向に延在する領域とが生じる。すなわち、最外部48の一部の領域においては、図6Bの右側に示すように傷61が厚み方向に延在しており、最外部48の他の領域においては、図6Bの左側に示すように傷61が厚み方向に交差する方向に延在する。そして、薬液の滲出は、厚み方向に延在する傷61に起因して、シリンダ2とシール部材4との間に厚み方向に延在する隙間62が生じることによって発生する。すなわち、該隙間62がシリンダ2の内部と外部とを連通する流路を形成することによって、薬液の滲出が発生する。一方、傷61が厚み方向に交差する方向に延在する場合は、隙間62が発生したとしても、シール部材4の円周方向に延在することになる。そのため、該隙間62を介して薬液が滲出することはない。
ところで、シール部材4に平滑領域63を設けた場合は、シール部材4とシリンダ2との接触面積が増加する。これにより、シール部材4とシリンダ2との間に働く摩擦力が増加するため、シール部材4が滑り難くなり摺動性が悪化してしまう。そのため、平滑領域63の面積はできるだけ小さくすることがより好ましい。そこで、本実施形態においては、平滑領域63の面積を小さくするために、平滑化が不要な領域には平滑領域63を設けないようにしている。すなわち、傷61がシール部材4の厚み方向に交差する方向に延在する部分には平滑領域63を設けないようにしている。
具体的には、フィルム6が、シール部材4の最外部48であって、フィルム6に生じた複数の傷61がシール部材4の厚み方向に延在する部分において平滑領域を有するようにする。そのために、最外部48を円周方向で4つの領域に等分した場合に、その内の対向する2つの領域411,412のそれぞれの中央とシール部材4の中心とを通る二等分線Bが傷61の延在方向Cと平行になるように4つの領域411,412,413,414を設定する。そして、傷61の延在方向(線Bの延在方向)に並ぶ2つの領域411,412を平滑化領域として設定する。また、残りの領域413,414を非平滑化領域として設定する。これにより、平滑化領域411,412にのみ平滑化処理を施すことによって平滑化が不要な領域を非平滑領域とすることができる。なお、図6B左側においては、非平滑化領域413を点線で示している。
なお、このようなシール部材4の製造方法としては、第1実施形態の発熱部材71の円筒部711に代えて一対の弓状板部を設け、非平滑化領域413,414には弓状板部が接触しないようにして加圧加熱処理を行うことが考えられる。
このような第2実施形態に係るシール部材4によれば、シリンダ2の内面とシール部材4との間に厚み方向に延在する隙間62が生じてしまうことを防止できる。そのため、隙間62に起因する薬液の滲出を防止することができる。さらに、第2実施形態に係るシール部材4によれば、第1実施形態と比較して、平滑領域63の面積を小さくすることができる。そのため、シール部材4の摺動性の悪化を防止することができる。なお、第2実施形態においては、シール部材4の最外部48において、フィルム6の切削方向がシール部材4の厚み方向と平行となる部分に平滑化領域411,412(平滑領域63)を有するようにフィルム6を構成することもできる。この場合であっても、フィルム6の切削に起因する傷61は切削方向に延在するので、シール部材4の厚み方向に延在する隙間62が生じてしまうことを防止できる。
[第3実施形態]
図7は、第1及び第2実施形態に係るシール部材4を有するシリンジを備える薬液注入システム300の概略斜視図を示す。また、図8及び図9は第3実施形態に係る薬液注入装置320に装着されるプレフィルドシリンジを示す。
薬液注入システム300は、上述したシール部材4(不図示) を有する第1シリンジ301及び第2シリンジ302と、第1シリンジ301及び第2シリンジ302が装着される薬液注入装置(インジェクター)320を備える。この薬液注入装置320は、患者に造影剤等の薬液を注入するために、第1シリンジ301を装着するアダプター311と、第2シリンジ302を装着するアダプター312とを備えている。この第1シリンジ301及び第2シリンジ302には、チューブ303が接続される。また、薬液注入装置320のヘッドは、床面に置かれた可動式のスタンドベース316上のスタンドポール317の上部に回動自在に保持されている。これにより、ヘッドの先端側(第1シリンジ301及び第2シリンジ302が装着される側)を床面に向ける姿勢と、ヘッドの後端側(第1シリンジ301及び第2シリンジ302が装着されない側)を床面に向ける姿勢とにヘッドを回動できる。なお、ヘッドは、左右方向に回動することもできる。
薬液注入装置320は、撮像装置(不図示)に有線又は無線接続され、薬液の注入時及び画像の撮影時には撮像装置と薬液注入装置320との間で各種データが送受信される。このような撮像装置としては、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、CT(Computed Tomography)装置、アンギオ撮像装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、CTアンギオ装置、MRアンギオ装置、超音波診断装置、血管撮像装置等の各種医療用撮像装置がある。
また、薬液注入装置320は、不図示のコンソール等の制御装置をさらに備える。そして、薬液注入装置320のヘッドと制御装置とは、有線又は無線接続されている。この制御装置は、タッチパネルを備えると共に、ハンドスイッチに有線又は無線接続されており、コントローラーとして機能する。また、制御装置には、動作パターン(注入プロトコル)のデータ、及び薬液のデータ等が予め記憶されている。患者に薬液を注入する場合、オペレータは、タッチパネルを操作して、注入速度、注入量、注入時間、体重などの患者の身体的データ、及び薬液の種類のデータ等を入力する。そして、制御装置は、入力されたデータと予め記憶されているデータに応じて、最適な注入条件を算出する。その後、制御装置は、算出された注入条件に基づいて、患者に注入する薬液の量及び注入プロトコルを決定する。
なお、ヘッドは、不図示の電源ラインを介して交流電源(AC電源)に接続することができる。また、ヘッドは、内蔵されたバッテリー又は外側に設けられたバッテリーによって駆動することもできる。この場合、電源ラインによる制限を受けずに、スタンドベース316を動かしてヘッドの位置を自由に変えることができる。また、第1シリンジ301及び第2シリンジ302には、RFID又はバーコードといったデーターキャリアを設けることができる。このデーターキャリアには、充填された薬液の情報等が記録されている。そして、薬液注入装置320は、データーキャリアから記録された情報を読み取り、薬液の注入圧力等を制御することができる。例えば、薬液の情報(ヨード量等)を読み取った薬液注入装置320は、体重当たりの最適な注入量を計算して薬液を投与することができる。
制御装置は、薬液の量及び注入プロトコルを決定すると、所定のデータ又はグラフなどをタッチパネルに表示させる。そして、オペレータは、表示されたデータ又はグラフなどを確認し、実際に注入動作をスタートさせるならばヘッドのスタートボタンを押す。スタートボタンが押されると薬液の注入が開始される。また、ハンドスイッチのボタンを押して注入を開始することもできる。なお、動作パターン(注入プロトコル)のデータ、及び薬液のデータ等は、外部の記憶媒体から入力することもできる。
第3実施形態においては、第1シリンジ301及び第2シリンジ302がいずれもプレフィルドシリンジである。そして、第1シリンジ301及び第2シリンジ302のシリンダ2には予め薬液が充填されている。このプレフィルドシリンジについて、第1シリンジ301を例に、図8及び図9を参照して説明する。
図8に示す第1シリンジ301は、200mlサイズのプレフィルドシリンジである。なお、図8においては、シリンジ全体の概略斜視図を左上に示し、シリンダ2を後端側から見た概略斜視図を右下に示している。この第1シリンジ301は、薬液が充填されたシリンダ2と、該シリンダ2内において摺動可能なプランジャー3と、該プランジャー3の先端に取り付けられる上述したシール部材4(不図示)とを備える。そして、プランジャー3は、シール部材4にねじ込むことによって取り付けられている。シリンダ2の先端部には、キャップ等の封止部材(不図示)が設けられており、第1シリンジ301を装着する前に封止部材が外されチューブ303が第1シリンジ301の先端に接続される。
また、シリンダ2の後端にはフランジが形成されている。そして、フランジは、薬液注入装置320のアダプター311(図7)に嵌めるための切り欠き313と、リング状のリブ314と、シリンダ2の後端方向に立ち上がったリブ315とを有する。そして、第1シリンジ301を装着する際には、第1シリンジ301のフランジを薬液注入装置320のアダプター311に挿入し回転させることにより、フランジをアダプター311に嵌めて固定することができる。なお、図8においてはリブ315が5つ形成されているが、4つ以下又は6つ以上のリブ315を形成することもできる。
一方、図9に示す第1シリンジ301は、100mlサイズのプレフィルドシリンジである。なお、図9においては、シリンジ全体の概略斜視図を左上に示し、シリンダ2を後端側から見た概略斜視図を右下に示している。この第1シリンジ301も、薬液が充填されたシリンダ2と、該シリンダ2内において摺動可能なプランジャー3と、該プランジャー3の先端に取り付けられる上述したシール部材4(不図示)とを備える。図9においても、シリンダ2の後端にはフランジが形成されており、該フランジは、薬液注入装置320のアダプター311(図7)に嵌めるための切り欠き313と、リング状のリブ314とを有する。この図9に示す第1シリンジ301は、後端方向に立ち上がったリブ315を有していない点で図8に示すシリンジとは異なる。ただし、図9に示す第1シリンジ301において、板状のリブ315を形成することもできる。
このような第3実施形態に係る薬液注入システム300によれば、上述したシール部材4を備えることにより、シリンダ2の内面とシール部材4との間に隙間62が生じてしまうことを防止できる。そのため、隙間62に起因する薬液の滲出を防止することができる。なお、第1シリンジ301又は第2シリンジ302としては、200ml、100ml、50ml等の各種サイズのシリンジを用いることができる。また、第1シリンジ301又は第2シリンジ302は、薬液バッグ等から薬液を吸引する吸引タイプのシリンジであってもよい。
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施形態及び変形例は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
なお、フィルム6を接着する方法は上記実施形態に挙げた方法に限定されない。例えば、三次元フィルム成形法を用いて、フィルム6を接着することもできる。具体的に三次元フィルム成形法を用いたフィルム6の接着は、以下のように行う。まず、下側筺体内に基体40をセットする。そして、下側筺体に対向する上側筺体と下側筺体との間に、フィルム6をセットする。その後、上側筺体を下側筺体に向かって下降させ、上側筺体と下側筺体との間の空間を真空吸引する。そして、上側筺体に設けられたヒータによって、フィルム6を加熱する。次いで、大気圧力又は圧縮空気の圧力によってフィルム6を基体40に接着させる。
さらに、上記実施形態においては、シール部材4の外面全体にフィルム6が設けられていた。しかし、フィルム6は、シール部材4の外面の一部の領域のみ、例えば、シリンダ2の内面と接触する部分のみに設けることもできる。また、フィルム6は、シール部材4と同様にシリンダ2の内面にも接着させることができる。
また、フィルム6は、超高分子量ポリエチレンフィルムには限られず、フッ素樹脂フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等を用いることもできる。また、シール部材4はガスケットには限られず、医療用器具である薬液容器の口部に用いられるキャップであってもよい。この場合であっても、シール部材4の半径方向の最外部48に平滑領域63を設けることにより、薬液の滲出を防止することができる。
1:シリンジ、2:シリンダ、3:プランジャー、4:シール部材、6:フィルム、7:加熱装置、21:先端部、22:後端部、40:基体、41:環状突部、42:係合溝、43:先端部、45:環状凹部、46:凹部、47:開口、48:最外部、61:傷、62:隙間、63:平滑領域、71:発熱部材、72:絶縁板、73:冷却水通路、74:ストッパー、75:銅管、76:交流電源、300:薬液注入システム、301:第1シリンジ、302:第2シリンジ、303:チューブ、311:アダプター、312:アダプター、313:切り欠き、314:リブ、315:リブ、316:スタンドベース、317:スタンドポール、320:薬液注入装置、411:平滑化領域、412:平滑化領域、413:非平滑化領域、414:非平滑化領域、711:円筒部、712:挿入部、713:開口、721:保持孔、741:軸

Claims (9)

  1. 薬液を注入するためのシリンジであって、
    前記シリンジは、シリンダと、前記シリンダの内面と接触し、前記シリンダ内において摺動可能なシール部材とを備え、
    前記シール部材は、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有し、
    前記シール部材における前記シリンダの内面と接触する部分において、前記フィルムが平滑領域を有する、シリンジ。
  2. 前記シリンジは、前記シリンダに薬液が充填されたプレフィルドシリンジであることを特徴とする請求項1に記載のシリンジ。
  3. 請求項1又は2に記載のシリンジと、前記シリンジが装着される薬液注入装置とを備える、薬液注入システム。
  4. 医療用器具に用いられるシール部材であって、
    前記シール部材は、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有し、
    前記シール部材の半径方向の最外部において、前記フィルムが平滑領域を有する、シール部材。
  5. 前記フィルムは、前記シール部材の前記最外部以外の部分において非平滑領域を有する、請求項4に記載のシール部材。
  6. 前記フィルムは、前記最外部であって、前記フィルムに生じた傷が前記シール部材の厚み方向に延在する部分において前記平滑領域を有する、請求項4に記載のシール部材。
  7. 前記フィルムは、前記最外部においてのみ前記平滑領域を有する、請求項4から6のいずれか1項に記載のシール部材。
  8. 医療用器具に用いられ、基体と、前記基体上に貼り付けられたフィルムとを有するシール部材の製造方法であって、
    前記シール部材の半径方向の最外部において、前記フィルムに平滑化処理を施す、シール部材の製造方法。
  9. 前記平滑化処理の前に、前記シール部材の外径よりも小さい内径の円筒部を有する加熱部材に前記シール部材を挿入し、
    前記平滑化処理においては、前記加熱部材によって前記シール部材に熱を加える、請求項8に記載のシール部材の製造方法。
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