JP2018099255A - 留置型医療機器及び留置型医療機器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】体内に留置される本体を有する留置型医療機器を構成する。この際、本体は、本体よりもX線の透過率が低い非金属部材で構成されて留置型医療機器に関する文字、マーク及び図形の少なくとも一つを表す標識部40を備えるように構成される。このような本体をX線撮影すると、本体を背景に非鉄金属部材が写る。このとき、非鉄金属部材と本体とのX線透過率の相違によって両者にコントラストが付き、非鉄金属部材の描く形状がX線写真にて視認できる。
【選択図】図4
Description
この種の薬液注入ポートとして、下記の特許文献1及び特許文献2を例示する。
特許文献2には、識別特徴部を有するアクセスポートが記載されている。特許文献2に記載の識別特徴部は、基部の下面(底面)に左右反転されて例えば「CT」等の文字を彫ることによって形成される。術者は、X線撮像等を行って識別特徴部を視認し、アクセスポートが被術者の身体内にある間に裏返しになっているまたは向きが誤っているかどうかなど、埋め込み後のポートに問題があるかどうかを判断することができる。
しかしながら、前述したように、薬用注入ポート等の留置型医療機器の中には、数ヶ月から年単位の比較的長期に亘って体内に留置されるものもあり、術者や被術者自身も薬液注入ポートの仕様について正確な情報を記憶していない場合がある。また、薬用注入ポートを埋め込んだ病院と、後に造影剤を注入して体内の観察を行う病院とが相違する場合も考えられる。このような場合、術者は、例えば薬用注入ポートが高耐圧の仕様か否かの判断がつかない状態で造影剤の選定をすることになる。また、数ヶ月以上留置されない留置型医療機器であっても、留置後にその仕様や機能を確認したい場合もあり得る。
本発明は、このような点に鑑みて行われたものであり、体内に留置された後、簡易にその仕様等の情報を得ることができる留置型医療機器及びその製造方法を提供するものである。
より詳細には、本発明は、本体に本体よりもX線の透過率が低い非金属部材の標識部を形成する。このような本体をX線撮影すると、本体を背景に非鉄金属部材が写る。このとき、非鉄金属部材と本体とのX線透過率の相違によって両者にコントラストが付き、非鉄金属部材の描く形状がX線写真にて視認できる。このような本発明において、非鉄金属部材で留置型医療機器の機能や仕様に関する情報を示すように構成すれば、本体を非術者の体内に埋設した後でも留置型医療機器に関する情報を正確に取得することができる。
以下の説明では上下方向を規定しているが、これは本発明の構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定したものであり、本発明を実施する場合の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
図1は、本実施形態の留置型医療機器を説明するための斜視図である。図2は、図1に示した留置型医療機器の上面図である。本実施形態では、例えば、留置型医療機器として薬液注入ポート1を例に挙げて説明する。なお、留置型医療機器は、薬液注入ポート1に限定されるものでなく、被術者の体内に数ヶ月から年単位で留置されて機能する機器に特に好適に用いられるが、これに限定されるものではない。本実施形態が例示する薬液注入ポート1以外の医療機器としては、例えば、留置カテーテル等がある。
図1に示したように、薬液注入ポート1は、本体100を備えている。本体100は、被術者の体内に埋設される部材であって、適宜血管に接続されるカテーテルを除く部分である。図1、図2に示すように、本体100の外観からは、蓋体12と、隔膜部20と、ロックトップ32が視認される。蓋体12は、基部14(図3)と共に包含部10を構成する部材であって、隔膜部20は圧縮されて包含部10に押し込まれている。隔膜部20には、図示しない穿刺針によって薬液が注入される。ロックトップ32は、本体100と図示しないカテーテルとの接続部を保護する部材である。
図3は、図1、図2に示した薬液注入ポート1を説明するための模式図である。図3(a)は、隔膜部20を取り除いた薬液注入ポート1の模式的な上面図であって、本体100を構成する複数の部材の位置関係を示している。図3(b)は、図3(a)中の矢線A−Aに沿う断面図である。
図3(a)、(b)に示すように、本体100は、外部から注入された薬液を貯留する液溜り部50を包含する包含部10を有している。包含部10は、開口部59を有する基部14と、開口部59の少なくとも一部を閉じる蓋体12とを有している。また、薬液注入ポート1は、蓋体12及び基部14内に圧入される隔膜部20と、隔膜部20を介して注入された薬液を血管に注入するカテーテル(図示せず)を保護するロックトップ32と、を有している。
また、薬液注入ポート1は、コネクタ部36及び複数の剛性フレーム(上方フレーム60及び下方フレーム70)を備えている。コネクタ部36は、液溜まり部50から包含部10の外方に連通している。上方フレーム60及び下方フレーム70は、包含部10より高い剛性を有しており、互いに組み合わされて環状の枠体を構成している。隔膜部20は、枠体の中に押し込められている弾性体によって形成され、開口部56を覆っている。
上記した本実施形態の薬液注入ポート1は、体内に留置される本体100を有する留置型医療機器である。本体100は、本体100よりもX線の透過率が低い非金属部材で構成されて薬液注入ポート1に関する文字、マーク及び図形の少なくとも一つを表す標識部を備えている。ここで、「薬液注入ポートに関する」とは、例えば、薬液注入ポート1の仕様、性能、型式、製造あるいは販売元及び留置状態等を指す。また、文字は情報を伝達する機能を有する記号であり、数字も含むものとする。マークとは、上記薬液注入ポートに関する情報を表す文字の組み合わせ、文字と線図の組み合わせ、さらには文字と図形の組み合わせをいう。さらに、図形は幾何学模様、物の形を表したもの及びそれらの組み合わせをいう。本実施形態では、非金属部材を使って上記文字、マーク及び図形を表す薄膜を形成することによって標識部を形成することができる。
凹溝421は、包含部10に形成される。非金属部材は、凹溝への樹脂バインダに混入され、包含部10よりも低いX線の透過率を有する充填部材となる。本実施形態の凹溝421は、図3(a)に示すように、本体100に「300psi」の文字を描いている。以下、標識部40及び標識部40に充填される充填部材423(図4(b))について、標識部40が形成される包含部10の構成と共に説明する。
凹部53の開口部57は、液溜り部50の開口部56よりも径が大きい円形形状を有している。凹部53よりも下方に液溜り部50の凹部を形成することにより、包含部10には図3(b)に示すような断面がT字形状の凹部が形成される。
包含部10は、生体組織に接触するので生体適合性を有することが好ましい。また、薬液注入ポート1は長期間にわたって皮膚下に埋設されるので、包含部10は一定の強度を有しており体熱で変形しないことが好ましい。さらに、生体組織を損傷させない形状に成形する必要があるので、包含部10は加工が容易な材料で形成されることが好ましい。
以上の条件を満たす材料として、例えば、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
図4は、標識部40を説明するための図であって、図4(a)は標識部40を拡大して示した図、図4(b)は図4(b)中の矢線C−Cに沿う断面図である。図4(b)に示したように、標識部40は、蓋体12と基部14とが接触する接触領域42に形成されている。接触領域42とは、蓋体12の基部14と接触する面42aまたは基部14の蓋体12と接触する面42bの両方を指し、標識部40は面42a、面42bのいずれに形成されるものであってもよい。
標識部40を開口部57の開口面に平行な接触領域42に形成することにより、本実施形態は、被術者を上方からX線撮影して標識部40を正面から撮影した画像を得ることができる。このため、本実施形態は、標識部40をX線写真から読み取りやすくなり、薬液注入ポート1に関する正確な情報を取得することができる。
非金属部材を凹溝421に充填する本実施形態は、金属を充填する構成よりも凹溝421内において安定した特性を示す。つまり、金属は凹溝421内において酸化して「さび」を発生し、この成分が本体100に影響を及ぼすおそれがある。しかし、金属酸化物等は金属より安定な状態にあるため、例え年単位で凹溝421内にあっても外部に溶出することがない。さらに、本実施形態では、標識部40を包含部10の上面視において液溜り部50よりも外側に設けたことにより、充填部材423が液溜り部50の液中に混入する可能性をいっそう低くすることができる。
また、樹脂バインダとしては、例えば、アクリル樹脂やウレタン樹脂を用いた接着剤が用いられる。樹脂バインダは、標識部40の内部で凹溝421の内壁に固着すると共に、混入された酸化金属の粒子を固定する。樹脂バインダとして使用される接着剤は、標識部40への充填時には比較的粘性の高い流体であって、充填後に硬化することが望ましい。また、接着剤は、光照射によって硬化する光硬化型、加熱によって硬化する熱硬化型のいずれであってもよい。
さらに、樹脂バインダの別の例として、例えば、シリコーン樹脂等が用いられる。非金属部材をシリコーン樹脂に練り込み、標識部40をその表面に形成する板状の成形品とし、成形品を蓋体12と基部14の間に挟む構造(図示せず)が考えられる。
ただし、本実施形態は、標識部40として薬液注入ポート1の耐圧を記すものに限定されるものでなく、薬液注入ポート1に関する情報であればどのようなものであってもよい。例えば、薬液注入ポート1の仕様や機能、さらには体内に埋設した年月日等であってもよい。また、本実施形態は、凹溝421が文字を描くものに限定されず、薬液注入ポート1に関する情報を示すものであれば、図形や符号、マーク等であってもよい。
また、非金属部材の標識部40は、自身が文字、図形等(以下、「文字等」)の形状を有するものであってもよく、逆に文字等と相補的な形状となっていてもよい。なお、相補的な形状とは、例えば、非金属部材に文字等を型抜きし、これにX線を透過させることで文字等を白抜きにして示すものをいう。
<剛性フレーム>
剛性フレームは、上方フレーム60及び下方フレーム70によって構成される。上方フレーム60及び下方フレーム70は、それぞれ上面視において環状になっている。ここで上方及び下方とは、薬液注入ポート1の天面側及び底面側をいう。ここで環状とは、上面視において、円形または矩形の一定領域を包囲している形状を指し、一定領域を包囲している輪郭が一部欠落している形状も含むものとする。上方フレーム60、下方フレーム70には隔膜部20が押し込まれ、隔膜部20は上方フレーム60及び下方フレーム70によって挟み込まれている。ここで押し込むとは、押圧力を与えながら圧入することをいう。また、ここで挟み込むとは、押圧力を与えながら挟み入れることをいう。
本実施形態において、隔膜部20が圧入される環状の枠体は、上方フレーム60及び下方フレーム70の二つの剛性フレームで構成され、隔膜部20の上下方向から押圧力を与えているが、この態様は一例であり、必ずしもこの態様に限られない。例えば、三つ以上の剛性フレームで環状の枠体を構築してもよいし、複数の円弧状の剛性フレームを組み合わせて側方から押圧力を与えてもよい。
隔膜部20は、液溜まり部50の開口部56を覆う部材であり、穿刺針(図示せず)で突き刺し可能な弾性体で形成される。穿刺針は、隔膜部20の上面22に突き刺されて薬液を注入する。隔膜部20には上方フレーム60及び下方フレーム70により強い押圧力が与えられており、穿刺針を抜いて生じる孔が自然と塞がるようになっている。隔膜部20を形成する材料は、例えば、シリコーン、イソプレーン、ラテックス等のゴムが挙げられる。
隔膜部20は上方フレーム60または下方フレーム70と一体成形されていることが好ましい。強い押圧力をかけても隔膜部20が剥離し難くなるからである。本実施形態においては、隔膜部20は下方フレーム70と一体成形されている。
液溜まり部50は、隔膜部20に刺した穿刺針(図示せず)を介して注液された薬液等が貯留される部位である。本実施形態の基部14と液溜まり部50は、前記したように、一材で形成されている。従って、液溜まり部50の底面52は樹脂材料で形成されている。このように液溜まり部50を形成することにより、薬液を注入するための穿刺針(図示せず)が液溜り部50の内壁に衝突して破損するリスクが低減されている。また、破損した穿刺針を隔膜部20から引き抜いて隔膜部20が損傷するリスクも低減されている。
なお、本実施形態では液溜まり部50が基部14と一材となっている態様で説明したが、個別の部材であってもよい。このとき、液溜まり部50は、樹脂材料で形成されてもよいし、その他の材料で形成されていてもよい。
また、液溜まり部50は、下方フレーム70と一材になっている態様であってもよい。この態様である場合、液溜まり部50は下方フレーム70と同一の金属製となる。この場合、液溜まり部50を囲っている壁面に穿刺針(図示せず)が衝突しても当該壁面に穿刺針が刺さらないので、液溜まり部50が破損し難くなる。
コネクタ部36は、液溜まり部50に貯留される薬液等を薬液注入ポート1の外方、より具体的にはコネクタ部36の先端に接続されるカテーテル(図示せず)に排出する流路として機能する部材である。
コネクタ部36の基端は、図3(a)、(b)に示すように、液溜まり部50の側面に設けられている連通孔58に嵌合されている。そして、コネクタ部36の内径と連通孔58の内径は略等しくなっており、液溜まり部50に貯留される薬液が円滑に流動するようになっている。
従って、コネクタ部36を形成する材料には、例えばチタニウムやステンレス等の金属や硬質の樹脂材料、セラミックス等が挙げられる。
また、図3(a)に示すように、コネクタ部36の外形は、先端(図3(a)の右方)から基端(図3(a)の左方)にかけて拡大するテーパー状になっており、中途でテーパーが途切れる形状となっているため、嵌め込まれたカテーテル(図示せず)が抜けがたくなっている。
ロック基部34は、コネクタ部36と同程度の強度(剛性)を有することが望ましい。従って、ロック基部34を形成する材料には、例えばチタニウムやステンレス等の金属や硬質の樹脂材料、セラミックス等が挙げられる。
なお、本発明の薬液注入ポート1の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
次に、本実施形態の留置型医療機器の製造方法について、薬液注入ポート1を例に挙げて説明する。図5は、図3(a)に示した本体100の矢線B−Bに沿う断面図である。図5(a)は蓋体12を示し。図5(b)は基部14及び隔膜部20を示している。本実施形態では、図示しない金型に下方フレーム70を挿入し、さらに固化すると弾性体となる樹脂材料を金型に注入する。このような工程によって図5(b)に示した隔膜部20及び下方フレーム70がインサート成形される。成形後の隔膜部20及び下方フレーム70に上方フレーム60が圧装される。
図5(a)に示した蓋体12と、図5(b)に示した基部14とは、各々予め射出成形されている。隔膜部20と上方フレーム60及び下方フレーム70は、蓋体12と基部14とによって上下に挟み込まれて包含部10が完成する。
本実施形態では、凹溝421を形成する工程を、本体100の基部14の射出成形時に行っている。具体的には、本実施形態では、例えば、基部14の成形に使用される金型に、接触領域42に凹溝421に対応する凸部(図示せず)有するものを用いている。このような金型を使用することにより、金型の内部に注入されて固化した樹脂の接触領域42にあたる位置に凹溝421が形成される。
凹溝421内に、本体100のうちの凹溝421が形成される部位よりもX線の透過率が低い非金属部材を混入した充填部材423を充填する工程は、次のように行われる。例えば、本実施形態では、予め金属酸化物等を樹脂バインダと混合して充填部材423を作っておく。そして、形成された凹溝421の内部に充填部材423を充填した後、加熱、光照射等して充填部材423を固化させる。
そして、本実施形態は、被術者の体内に留置された本体100に関する情報を凹溝421によって本体100に記している。このため、術者は、本体100を埋設した後に本体100の仕様等を示す情報を保持していなくても、本体100をX線撮影することによって本体100に関する正確な情報を得ることができる。そして、術者は、本体100の仕様や機能に沿った方法により本体100を取り扱うことができる。
さらに、本実施形態は、充填部材423に非鉄金属を使用した。非鉄金属は金属よりも酸化に対して安定で、酸化によって金属成分が溶出する可能性が低い。このような本実施形態は、公知の構成よりも被術者の身体に影響を与えることが少ない薬液注入ポート1を提供することができる。
次に、以上説明した本実施形態の変形例を説明する。
図6は、変形例の本体200を説明するための図である。本体200は、本体100と蓋体82及び基部84とが相違し、その他の構成は同様である。蓋体82と基部84とを組み合わせた構成は、高さh(基部84における、底面52の法線方向の長さ)の包含部80を構成する。包含部80の断面形状は、高さが低くなるにしたがって外部に向かって延びる、所謂「末広がり」の形状のテーパー部分を有している。変形例では、蓋体82と基部84との接触領域420が高さhの1/2、すなわちh/2よりも下方に位置するように構成されている。図6に示した例では、蓋体82と基部84との接触領域420が最も蓋体82の外径が大きくなる高さh1にあり、接触領域420の面積を蓋体82の外形方向に最も大きくすることができる。接触領域420が広い変形例の本体200は、凹溝421の形成に利用できる面積が広く、凹溝421形成の加工が容易になる上、書き込まれる情報量を上記実施形態よりも増やすことができる。
さらに、本実施形態の蓋体及び基部は、隔膜部20を包含する包含部を形成するものであればどのような形状であってもよい。
<1>体内に留置される本体を有する留置型医療機器であって、
前記本体は、前記本体よりもX線の透過率が低い非金属部材で構成されて留置型医療機器に関する文字、マーク及び図形の少なくとも一つを表す標識部を備えることを特徴とする、留置型医療用機器。
<2>前記標識部は、少なくとも前記非金属部材と樹脂バインダを混入されてなる混合物を含む、<1>の留置型医療用機器。
<3>前記標識部は、前記本体に形成される凹部と、前記混合物と、を含む、<2>の留置型医療用機器。
<4>前記本体は、外部から注入された薬液を貯留する液溜り部を包含する包含部を有し、前記凹部は、前記包含部に形成される、<3>の留置型医療用機器。
<5> 前記包含部は、開口部を有する基部と、前記開口部の少なくとも一部を閉じる蓋体とを有し、前記凹部は、前記包含部の上面視において前記液溜り部よりも外側であって、かつ前記蓋体のうちの前記開口部の開口面に平行な前記基部との接触面または前記基部のうちの前記開口面と平行な前記蓋体との接触面に形成される、<4>の留置型医療用機器。
<6>前記非金属部材は、金属の酸化物、金属の化合物及びハロゲンの少なくとも1つを含む、<1>から<5>のいずれか1つに記載の留置型医療用機器。
<7>前記凹部は、深さが0.1mm以上、5mm以下である、<3>から<6>のいずれか1つに記載の留置型医療用機器。
<8>体内に留置される本体を有する留置型医療機器の製造方法であって、
凹部を有する前記本体を形成する工程と、
前記凹部内に、前記本体のうちの前記凹部が形成される部位よりもX線の透過率が低い非金属部材を混入した樹脂バインダを充填する工程と、を含むことを特徴とする、留置型医療用機器の製造方法。
<9>前記凹部を形成する工程は、前記本体の射出成形時に前記凹部を形成する、または前記本体の形成後、前記本体をレーザー加工して前記凹部を形成する<8>の留置型医療用機器の製造方法。
10、80・・・包含部
12、82・・・蓋体
14、84・・・基部
20・・・隔膜部
22・・・上面
32・・・ロックトップ
34・・・ロック基部
36・・・コネクタ部
40・・・標識部
42,420・・・接触領域
42a・・・面
42b・・・面
50・・・液溜り部
52・・・底面
53・・・凹部
57、56、59,87・・・開口部
58・・・連通孔
60・・・上方フレーム
70・・・下方フレーム
100、200・・・本体
Claims (9)
- 体内に留置される本体を有する留置型医療機器であって、
前記本体は、前記本体よりもX線の透過率が低い非金属部材で構成されて留置型医療機器に関する文字、マーク及び図形の少なくとも一つを表す標識部を備えることを特徴とする、留置型医療用機器。 - 前記標識部は、少なくとも前記非金属部材と樹脂バインダを混入されてなる混合物を含む、請求項1に記載の留置型医療用機器。
- 前記標識部は、前記本体に形成される凹部と、前記混合物と、を含む、請求項2に記載の留置型医療用機器。
- 前記本体は、外部から注入された薬液を貯留する液溜り部を包含する包含部を有し、
前記凹部は、前記包含部に形成される、請求項3に記載の留置型医療用機器。 - 前記包含部は、開口部を有する基部と、前記開口部の少なくとも一部を閉じる蓋体とを有し、前記凹部は、前記包含部の上面視において前記液溜り部よりも外側であって、かつ前記蓋体のうちの前記開口部の開口面に平行な前記基部との接触面または前記基部のうちの前記開口面と平行な前記蓋体との接触面に形成される、請求項4に記載の留置型医療用機器。
- 前記非金属部材は、金属の酸化物、金属の化合物及びハロゲンの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の留置型医療用機器。
- 前記凹部は、深さが0.1mm以上、5mm以下である、請求項3から6のいずれか1項に記載の留置型医療用機器。
- 体内に留置される本体を有する留置型医療機器の製造方法であって、
凹部を有する前記本体を形成する工程と、
前記凹部内に、前記本体のうちの前記凹部が形成される部位よりもX線の透過率が低い非金属部材を混入した樹脂バインダを充填する工程と、を含むことを特徴とする、留置型医療用機器の製造方法。 - 前記凹部を形成する工程は、前記本体の射出成形時に前記凹部を形成する、または前記本体の形成後、前記本体をレーザー加工して前記凹部を形成する、請求項8に記載の留置型医療用機器の製造方法。
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