JP2015066087A - 炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体 - Google Patents

炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性を有さない材料を用いても連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる製造方法、炭酸アパタイト成形体を提供する。
【解決手段】 炭酸アパタイト成形体の製造方法は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体とリン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程P101と、充填剤を溶解する溶媒を用いて充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程P102と、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、複数のポーラスを連通する連通工程P103と、複数のポーラスが連通したカルシウム化合物成形体とリン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程P104とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体に関する。
骨を形成するアパタイト化合物は炭酸基を含有する炭酸アパタイトが主成分とされる。従って、炭酸アパタイトは、骨補填材の材料として期待されている。しかし、どのような炭酸アパタイトであっても骨補填材としての機能を満足するわけではない。例えば炭酸アパタイトの微粉末は、組織為害性を呈する可能性がある。炭酸アパタイトが組織為害性を呈することなく骨補填材として機能するには、骨補填材が微粉末よりも大きな径の顆粒状やブロック状とされた成形体であればよいと考えられる。
このような炭酸アパタイトを製造する方法の一つとして、カルシウム化合物のブロックとリン酸塩を含有する溶液とのうち一方が炭酸基を含有しており、このブロックと溶液とを接触させる方法が知られている(下記特許文献1)。
また、特許文献1には、連通孔を有する炭酸アパタイト(フォーム状の炭酸アパタイト)を製造する方法が記載されている。具体的には、まず、α型リン酸三カルシウムの粉末が付着しているポリウレタンフォームを加熱することで、ポリウレタンフォームを焼却し、フォーム状のα型リン酸三カルシウムを製造する。そして、このフォーム状のα型リン酸三カルシウムを炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムを懸濁した水溶液に浸漬して、水熱処理をする。こうして連通孔を有する炭酸アパタイトのブロックが製造される。
特許第4854300号公報
しかし、特許文献1に記載の方法により連通孔を有する炭酸アパタイトを製造する場合、ポリウレタンフォームを焼却する必要がある。このためポリウレタンフォームに付着させる炭酸アパタイトの材料は熱による変性が生じない材料である必要がある。従って、例えば炭酸カルシウムのように加熱により炭酸基が離脱する傾向がある材料を用いて、特許文献1に記載の方法により連通孔を有するフォーム状の炭酸アパタイトを製造することはできないと考えられる。
そこで、本発明は、耐熱性を有さない材料を用いる場合であっても連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の炭酸アパタイト成形体の製造方法は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、前記複数のポーラスが連通した前記カルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、を備えるものである。
また、本発明の炭酸アパタイト成形体の他の製造方法は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、前記炭酸アパタイトの一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、を備えるものである。
これらの炭酸アパタイト成形体の製造方法によれば、一方に炭酸基を含むカルシウムブロックとリン酸塩溶液との反応により炭酸アパタイトを製造することができる。従って、燃焼を伴う工程を行わずとも炭酸アパタイトを製造することができる。このため、熱により変性する材料を炭酸アパタイトの前駆体として用いることができる。例えば、カルシウム化合物が炭酸カルシウムであるとしても、熱により炭酸基が離脱することを防止することができる。
更に、充填剤を溶解することで形成されるポーラスを酸で連通するため、特許文献1に記載の製造方法のようなポリウレタンフォームの燃焼を行わずとも、連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる。つまり、連通孔を形成する工程においても熱により変性するような耐熱性を有さない材料を用いることができる。例えば、炭酸アパタイトや炭酸カルシウムに対して連通孔を形成する場合であっても、本発明によれば炭酸基が離脱することを防止することができる。
以上のように本発明の炭酸アパタイト成形体の製造方法によれば、耐熱性を有さない材料を用いる場合であっても連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる。
なお、連通工程の後に炭酸アパタイト生成工程を行う場合、連通孔を通じてリン酸水溶液がより広い面積でカルシウム化合物に接触する。従って、炭酸アパタイト生成工程の後に連通工程を行う場合よりも、連通工程の後に炭酸アパタイト生成工程を行う方が炭酸アパタイト生成工程をより短時間に行うことができる。
また、本発明の炭酸アパタイト成形体は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、前記複数のポーラスが連通したカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、を経て製造されるものである。
また、本発明の他の炭酸アパタイト成形体は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、前記炭酸アパタイトの一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、を経て製造されるものである。
上記のような工程を経て製造される炭酸アパタイト成形体は、燃焼工程を経ずに製造される。従って、製造される炭酸アパタイト成形体は、燃焼工程を経て製造される炭酸アパタイトと比較して、焼結がされていないことからカルシウム化合物を形成する粒子間に微細孔を有し、体液、血液等となじみやすく、早期の骨置換を促すことができるという利点がある。
また、上記の炭酸アパタイト成形体の製造方法や炭酸アパタイト成形体において、前記カルシウム化合物は炭酸カルシウムであることが好ましい。
上記工程に用いるカルシウム化合物が炭酸カルシウムであることにより、他の材料を用いて炭酸アパタイトを製造する場合よりも、炭酸アパタイト中の炭酸基の含有量を多くすることができる。炭酸アパタイト中の炭酸基の含有量が多いことにより、生体内にて、より早期に骨置換され得るという利点がある。
また、本発明の炭酸アパタイト成形体は、顆粒状やブロック状の成形体とすることができる。顆粒状の炭酸アパタイト成形体であれば、任意の量の炭酸アパタイト成形体を用いて任意の形状に築盛することができるため、不定形状の骨欠損等への補填に好適である。また、ブロック状の炭酸アパタイト成形体であれば、当該成形体を適当な形状に加工して骨補填材に用いるのに好適である。
以上のように、本発明によれば、耐熱性を有さない材料を用いる場合であっても連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造可能な炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体が提供される。
本発明の実施形態に係る炭酸アパタイト成形体を示す図である。 図1の炭酸アパタイト成形体の第1の製造方法を示すフローチャートである。 塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウムブロックを示す図である。 塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウム顆粒を示す図である。 図1の炭酸アパタイト成形体の第2の製造方法を示すフローチャートである。 ポーラスが形成された炭酸アパタイトを示す図である。
以下、本発明に係る炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の炭酸アパタイト成形体の製造方法により製造される炭酸アパタイト成形体を示す。図1に示すように、本実施形態の炭酸アパタイト成形体は顆粒状とされる。この炭酸アパタイト顆粒10の粒径は、100μm〜10,000μmとされ、300μm〜5,000μmとされることがより好ましい。粒径が300μm〜5,000μmとされることで医科領域、歯科領域における多くの骨欠損等への補填に対応することができる。
また、炭酸アパタイト顆粒10には、複数のポーラスが連通することで形成された連通孔Hが形成されている。図1には、連通孔Hが貫通孔である例が示されている。この連通孔Hの直径は、50μm〜500μmとされ、100μm〜300μmとされることがより好ましい。連通孔Hの直径が100μm〜300μmとされることで骨芽細胞や破骨細胞等骨形成に寄与する細胞の侵入を得易く、早期の骨置換を期待することができる。
炭酸アパタイトとは、炭酸基を含有するアパタイトである。ここで、炭酸基とは炭酸イオン(CO 2−)を指す。典型的には、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO 3−(OH)に類似した構造を有しており、Ca(PO 3−(OHのリン酸イオン(PO 3−)及び/または水酸化物イオン(OH)の一部または全部が炭酸イオンで置換されたものである。炭酸イオンを含むものであれば、カルシウムイオン(Ca2+)、リン酸イオンまたは水酸化物イオンがその他のイオンで置換されていても炭酸アパタイトに含まれる。また、x、y、zの値は整数に限定されない任意の値である。
このような炭酸アパタイト顆粒10は、例えば、歯科で用いられる骨補填材として好適に用いることができる。この炭酸アパタイト顆粒10は、例えば、インプラント治療において、金属から成る人工歯根が露出する場合に、露出した金属部分を被覆する用途に用いられる。そして、上記のように連通孔が形成されているため、この連通孔に骨細胞が侵入することで骨再生をすることができる。
次に図1に示す炭酸アパタイト顆粒10の製造方法について説明する。
(第1の製造方法)
まず、炭酸アパタイト顆粒10の第1の製造方法について説明する。
図2は、図1の炭酸アパタイト顆粒10の第1の製造方法を示すフローチャートである。図2に示すように、第1の製造方法の炭酸アパタイト成形体の製造方法は、準備工程P101と、ポーラス形成工程P102と、連通工程P103と、炭酸アパタイト生成工程P104と、を主な工程として備える。
<準備工程P101>
まず、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体とリン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する。本例では、カルシウム化合物として炭酸カルシウム(CaCO)を用いて、充填剤として塩化ナトリウム(NaCl)を用いて、リン酸塩溶液としてリン酸水素二ナトリウム(NaHPO)の水溶液を用いる。
カルシウム化合物成形体は次のように準備する。まず、水酸化カルシウム(Ca(HO))の粉末及び塩化ナトリウムの粉末を準備する。水酸化カルシウムは一般に微粉末であり、本例でもその粒径は小さい程好ましい。また、塩化ナトリウムの粉末は結晶性粉末であり、その粒径は、特に限定されないが、例えば、上記で説明した炭酸アパタイト顆粒10の連通孔Hの直径と同程度であることが好ましい。また、水酸化カルシウムと塩化ナトリウムの体積比は、特に限定されないが、例えば、水酸化カルシウム:塩化ナトリウムが1:0.5〜1:2とされる。
そして、準備した水酸化カルシウムの粉末と塩化ナトリウムの粉末とを混練して、水酸化カルシウムの粉末中に塩化ナトリウムの粉末を分散させる。その後、型を用いて塩化ナトリウムの粉末が分散された水酸化カルシウムの粉末を圧粉する。
次に圧粉した塩化ナトリウムの粉末が分散された水酸化カルシウムの粉末を型から取り出し、所定の容器に入れ、容器内を二酸化炭素雰囲気にさらす。なお、容器内への二酸化炭素の導入は、例えば、粉末が入った容器内を真空とする。次に、容器内に二酸化炭素を導入する。こうして粉末間にも二酸化炭素が導入される。容器内が二酸化炭素雰囲気にさらされることで、水酸化カルシウムが二酸化炭素と反応して、炭酸カルシウムが生成される。このとき生成される炭酸カルシウムは圧粉後の形状を維持したまま強度が大きくされたブロック状となる。その後、容器から炭酸カルシウムブロックを取り出す。二酸化炭素は塩化ナトリウムと反応しないため、生成される炭酸カルシウムブロック中には、塩化ナトリウムの粉末が分散されている。塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウムブロックを図3に示す。図3に示すように、塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウムブロック11は、水酸化カルシウムの粉末を圧粉した型内の形状と同様の形状とされる。
次に、炭酸カルシウムブロック11を粉砕して、顆粒状の炭酸カルシウムとする。粉砕の方法は、特に限定されないが、例えば、ロールクラッシャー法やハンマークラッシャー法により行う。また、顆粒の粒度の調整は、篩機等の粒度調整機により行う。こうして得られる塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウム顆粒を図4に示す。本例では、塩化ナトリウムの粉末が分散された炭酸カルシウム顆粒12が、カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体とされる。
ただし、図3、図4は模式的な図であり、矢印が差す点が塩化ナトリウムの粉末を示しているが、その大きさや数は実際と異なる場合がある。
なお、本例においては、上記の粉砕は、乾式粉砕により行われても良いが、湿式粉砕により行われれば、後述するポーラス形成工程P102及び準備工程P101の少なくとも一部を同時に行うことができる。
リン酸塩溶液は、次のように準備する。すなわち、リン酸水素二ナトリウムの粉末を水に溶解させて、リン酸水素二ナトリウム水溶液とする。このとき、リン酸水素二ナトリウム水溶液の濃度を例えば1モル濃度とする。こうしてリン酸塩溶液としてのリン酸水素二ナトリウム水溶液が得られる。
<ポーラス形成工程P102>
次に充填剤を溶解する溶媒を用いて充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得る。
本例では、カルシウム化合物成形体である炭酸カルシウム顆粒12内に分散されている充填剤である塩化ナトリウムを除去する。具体的には、炭酸カルシウム顆粒12を溶媒である水に浸漬して、塩化ナトリウムを溶解する。このとき水は、流水であることが溶解された塩化ナトリウムを短時間に除去できる観点から好ましく、水に超音波振動を加えることが塩化ナトリウムをより短時間に溶解して除去できる観点から好ましい。こうして炭酸カルシウム顆粒中に除去された塩化ナトリウムに相当するポーラスが形成される。例えば直径が約0.5mm〜約1.5mmの炭酸カルシウム顆粒中に約100μm〜約300μmのポーラスが形成される。
また、上記のように準備工程において炭酸カルシウムブロックを粉砕して炭酸カルシウム顆粒とするときに、充填剤を溶解するがカルシウム化合物を溶解しない溶媒に炭酸カルシウムブロックをさらしながら粉砕する湿式粉砕を行えば、準備工程P101の一部とポーラス形成工程P102の少なくとも一部とを同時に行うことができる。
なお、本工程では、充填剤を溶解するがカルシウム化合物を溶解しない溶媒を用いることが好ましいが、充填剤の溶解度が大きく、カルシウム化合物の溶解度が小さな溶媒を選択することもできる。本工程に用いる溶媒がカルシウム化合物の一部を溶解する場合、後述の連通工程の少なくとも一部を同時に行うことができる。
<連通工程P103>
次に複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、複数のポーラスを互いに連通する。本例では、ポーラスが形成された炭酸カルシウム顆粒を酸に浸漬することで、ポーラス間の炭酸カルシウムを溶解して、ポーラス同士を連通する。
本例で用いることのできる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、ホウ酸、リン酸、乳酸、クエン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸等を挙げることができる。
こうしてポーラスが連通した炭酸カルシウム顆粒が得られる。
<炭酸アパタイト生成工程P104>
次に、複数のポーラスが連通したカルシウム化合物成形体とリン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する。本例では、ポーラスが連通した炭酸カルシウム顆粒を準備工程P101で準備したリン酸水素二ナトリウム水溶液中に浸漬して、炭酸カルシウムとリン酸水素二ナトリウムを反応させる。こうして炭酸ナトリウムを前駆体とした炭酸アパタイトが生成され、図1に示す炭酸アパタイト顆粒10が得られる。
(第2の製造方法)
次に、炭酸アパタイト顆粒10の第2の製造方法について説明する。
図5は、炭酸アパタイト顆粒10の第2の製造方法を示すフローチャートである。図5に示すように、第2の製造方法の炭酸アパタイト成形体の製造方法は、準備工程P201と、ポーラス形成工程P202と、炭酸アパタイト形成工程P203と、連通工程P204と、を主な工程として備える。
<準備工程P201、ポーラス形成工程P202>
本例の準備工程P201、及び、ポーラス形成工程P202は、それぞれ第1の製造方法における準備工程P101、及び、ポーラス形成工程P102と同様に行う。
<炭酸アパタイト形成工程P203>
次に、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体とリン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する。本例では、ポーラスが形成された炭酸カルシウム顆粒を準備工程P201で準備したリン酸水素二ナトリウム水溶液中に浸漬して、炭酸カルシウムとリン酸水素二ナトリウムを反応させる。こうしてポーラスが形成された炭酸アパタイトが得られる。このポーラスが形成された炭酸アパタイト顆粒を図6に示す。図6に示すように直径が約0.5mm〜約1.5mmの炭酸アパタイト顆粒13中に約100μm〜約300μmのポーラスPOが形成されている。
<連通工程P204>
次に炭酸アパタイト顆粒13の一部を酸で溶解して、複数のポーラスPOを連通する。具体的には、ポーラスPOが形成された炭酸アパタイト顆粒13を酸に浸漬することで、ポーラスPO間の炭酸アパタイトを溶解して、ポーラスPO同士を連通する。
本例で用いることのできる酸としては、前記炭酸カルシウムのポーラスを連通する際に用いる酸と同じ酸を挙げることができる。
こうしてポーラスPOが連通し、図1に示す炭酸アパタイト顆粒10が得られる。
本実施形態の第1の製造方法、第2の製造方法によれば、燃焼を伴う工程を行わずとも炭酸アパタイトを製造することができる。従って、上記実施形態のように熱により変性する材料である炭酸カルシウムを炭酸アパタイトの前駆体として用いても炭酸基が離脱することを防止することができる。
更に、充填剤である塩化ナトリウムを溶解することで形成されるポーラスを酸で連通するため、連通孔を形成する工程においても、炭酸アパタイトや炭酸カルシウムから炭酸基が離脱することを防止することができる。
こうして本実施形態の炭酸アパタイト成形体の製造方法によれば、耐熱性を有さない材料を用いて連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる。
また、本実施形態の工程を経て製造される連通孔Hを有する炭酸アパタイト成形体10は、燃焼工程を経て製造される連通孔を有する炭酸アパタイト成形体と比べて、焼結がされていないことからカルシウム化合物を形成する粒子間に微細孔を有し、体液、血液等となじみやすく、早期の骨置換を促すことができるという利点がある。
また、本実施形態の炭酸アパタイトは、前駆体として炭酸カルシウムを用いている。従って、他の材料を前駆体として用いた炭酸アパタイトよりも、炭酸アパタイト中の炭酸基の含有量を多くすることができる。このように炭酸アパタイト中の炭酸基の含有量が多いことにより、生体内にて、より早期に骨置換され得るという利点がある。
なお、上記実施形態の第1の製造方法では、連通孔を有する炭酸カルシウムに対して、炭酸アパタイト生成工程を行う。この場合、連通孔を通じてリン酸水素二ナトリウム水溶液がより広い面積で炭酸カルシウムに接触する。従って、第2の製造方法よりも第1の製造方法の方が炭酸アパタイト生成工程をより短時間に行うことができる。
また、上記工程は、矛盾が生じない範囲で、その一部が同時に行われたり、各工程における一部が他の工程の後に行われても良い。例えば、上記準備工程で準備されるリン酸水素二ナトリウムの水溶液は、ポーラス形成工程の前に準備される必要はなく、炭酸アパタイト生成工程の前までに準備されれば良い。
以上、本発明の炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体について上記実施形態を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、炭酸アパタイト成形体が炭酸アパタイト顆粒である例で説明した。しかし、本発明は、成形体が顆粒の場合に限定されない。例えば、炭酸アパタイト成形体が炭酸アパタイトブロックであっても良い。この場合、上記実施形態で粉砕により炭酸カルシウム顆粒12を得たが、炭酸カルシウムブロック11を切削して所望の形状の炭酸カルシウムブロックを形成すれば良い。そして、所望の形状の炭酸カルシウムブロックに対して、第1の製造方法におけるポーラス形成工程P102〜炭酸アパタイト生成工程P104を行うか、第2の製造方法におけるポーラス形成工程P202〜連通工程P204を行う。これにより連通孔が形成された所望の形状の炭酸アパタイトブロックを得ることができる。
また、上記実施形態では、準備工程において炭酸カルシウムブロック11を粉砕して炭酸カルシウム顆粒12を得た。しかし、塩化ナトリウムが分散された炭酸カルシウムの成型品を生成する際、使用する型を粒子状の空間を有する小さな型とすれば、粉砕を行わずとも、炭酸カルシウム顆粒を得ることができる。このように炭酸カルシウム顆粒を得る場合、型により顆粒の形状や大きさをコントロールすることができる。また、塩化ナトリウムの粉末が分散された水酸化カルシウムの粉末に二酸化炭素を導入して炭酸カルシウムを生成する際にも、個々の空間が顆粒程度の大きさであるため、二酸化炭素の導入が容易である。
また、上記実施形態では、カルシウム化合物として炭酸カルシウムを用い、リン酸塩溶液としてリン酸水素二ナトリウムを用いたが、本発明は、カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含む限りにおいて、これ以外のカルシウム化合物とリン酸塩溶液との組み合わせにも用いることができる。例えば、カルシウム化合物として、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フッ化カルシウム、ギ酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、水素化カルシウム、ヨウ化カルシウム、乳酸カルシウム、アパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸水素カルシウム、ケイ酸カルシウム、などが例示される。カルシウム化合物は純品でも複数のカルシウム化合物の混合物でもよい。また、リン酸塩溶液として、リン酸、及びリン酸三アンモニウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウムアンモニウム、リン酸ナトリウム二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三マグネシウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素マグネシウムリン酸三ジアセチル、リン酸ジフェニル、リン酸ジメチル、リン酸セルロース、リン酸第一鉄、リン酸第二鉄、リン酸テトラブチルアンモニウム、リン酸銅、リン酸トリエチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリストリメチルシリル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリメチル、リン酸グアニジン、リン酸コバルト、などのリン酸化合物の水溶液が例示される。リン酸化合物は純品でも複数のリン酸化合物の混合物でもよい。このように例示されるカルシウム化合物及びリン酸塩溶液から、少なくとも一方に炭酸基を有するように組み合わせればよい。
ここで上記実施例とは異なる材料を用いた炭酸アパタイト成形体の製造方法について説明する。
本例では、カルシウム化合物としてα型リン酸三カルシウム(α−TCP)を用い、リン酸塩溶液として炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液を用いる。
<準備工程>
まず、次の様にα型リン酸三カルシウム成形体、及び、炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液を準備する。
具体的には、まず、α型リン酸三カルシウムの粉末及び塩化ナトリウムの粉末を準備する。α型リン酸三カルシウムの粒径は小さい程好ましく、塩化ナトリウムの粒径は、上記実施形態と同様とされる。また、α型リン酸三カルシウムと塩化ナトリウムの体積比は、上記実施形態の水酸化カルシウムと塩化ナトリウムの体積比と同様とされる。
そして、準備したα型リン酸三カルシウムの粉末と塩化ナトリウムの粉末とを混練して、α型リン酸三カルシウムの粉末中に塩化ナトリウムの粉末を分散させる。その後、所定の型内でα型リン酸三カルシウムの粉末が分散された水酸化カルシウムの粉末を圧粉する。
次に圧粉されたα型リン酸三カルシウムを所定の容器に入れ、α型リン酸三カルシウムが焼結する温度で容器内を加熱する。こうして、α型リン酸三カルシウムが焼結されてブロック状となる。その後、容器からα型リン酸三カルシウムブロックを取り出す。
次に、α型リン酸三カルシウムを粉砕して、顆粒状のα型リン酸三カルシウムを製造する。こうして塩化ナトリウムの粉末が分散されたα型リン酸三カルシウム顆粒が得られる。
炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液は、次の様に準備する。すなわち、炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムの粉末を水に溶解させて、炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液とする。こうして炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液が得られる。
<ポーラス形成工程>
次に、α型リン酸三カルシウム顆粒を水に浸漬して、α型リン酸三カルシウム顆粒内に分散されている塩化ナトリウムを上記実施形態と同様に溶解する。こうしてα型リン酸三カルシウム顆粒中に除去された塩化ナトリウムに相当するポーラスが形成される。形成されるポーラスの大きさは上記実施形態におけるポーラスを同様とされる。
<連通工程>
次に上記実施形態の第1の製造方法のように、ポーラス形成工程の後に連通工程を行う。本例では、複数のポーラスが形成されたα型リン酸三カルシウム顆粒を酸に浸漬することで、ポーラス間のα型リン酸三カルシウムを溶解して、ポーラス同士を連通する。本例で用いることのできる酸としては、上記実施形態の連通工程で用いる酸と同様の酸を用いることができる。こうしてポーラスが連通したα型リン酸三カルシウム顆粒が得られる。
<炭酸アパタイト生成工程>
次に、複数のポーラスが連通したα型リン酸三カルシウム顆粒を準備工程で準備した炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液中に浸漬する。このとき、炭酸基が離脱しない温度で水熱処理を施すことが好ましい。こうしてα型リン酸三カルシウムを前駆体として炭酸アパタイトが生成され、連通孔が形成された炭酸アパタイト顆粒が得られる。
本例は、α型リン酸三カルシウムを用いて、上記実施形態の第1の製造方法に倣って炭酸アパタイト成形体を製造する方法を説明したが、α型リン酸三カルシウムを用いて、第2の製造方法に倣って炭酸アパタイト成形体を製造しても良い。すなわち、α型リン酸三カルシウムを用いて上記準備工程とポーラス形成工程とを行う。次に炭酸アパタイト生成工程を行う。炭酸アパタイト生成工程では、複数のポーラスが形成されたα型リン酸三カルシウム顆粒を、上記炭酸アパタイト生成工程と同様にして、炭酸ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとを懸濁させた水溶液中に浸漬すればよい。こうして、複数のポーラスが形成された炭酸アパタイトを得る。その後、上記実施形態の第2の製造方法と同様にして連通工程を行うことで、連通孔が形成された炭酸アパタイト顆粒が得られる。
また、上記実施形態では、充填剤として塩化ナトリウムを用いたが、充填剤として塩化ナトリウムを用いる必要はなく、カルシウム化合物を溶解させない溶媒により溶解するものであれば特に限定されない。例えば、カルシウム化合物として、上記実施形態と同様に炭酸カルシウムを用いる場合、充填剤として塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、クエン酸三ナトリウム等の水溶性の有機及び/または無機塩を使用していれば水で容易に安全に溶解し除去することができる。このように上記実施形態の充填剤と異なる充填剤を用いる場合であっても、充填剤の粒径は、上記実施形態の塩化ナトリウムの粉末の粒径と同じであることが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、耐熱性を有さない材料を用いて連通孔を有する炭酸アパタイト成形体を製造することができる炭酸アパタイト成形体の製造方法、及び、それにより製造される炭酸アパタイト成形体が提供され、歯科、医科に用いる骨補填材等の分野に利用することが期待される。
10・・・連通孔が形成された炭酸アパタイト顆粒
11・・・炭酸カルシウムブロック
12・・・炭酸カルシウム顆粒
13・・・ポーラスが形成された炭酸アパタイト顆粒
P101・・・準備工程
P102・・・ポーラス形成工程
P103・・・連通工程
P104・・・炭酸アパタイト生成工程
P201・・・準備工程
P202・・・ポーラス形成工程
P203・・・炭酸アパタイト形成工程
P204・・・連通工程
H・・・連通孔
PO・・・ポーラス

Claims (6)

  1. カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、
    前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、
    前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、
    前記複数のポーラスが連通したカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、
    を備える炭酸アパタイト成形体の製造方法。
  2. カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、
    前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、
    前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、
    前記炭酸アパタイトの一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、
    を備える炭酸アパタイト成形体の製造方法。
  3. 前記カルシウム化合物は、炭酸カルシウムである請求項1または2に記載の炭酸アパタイト成形体の製造方法。
  4. カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、
    前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、
    前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体の一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、
    前記複数のポーラスが連通したカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、
    を経て製造される炭酸アパタイト成形体。
  5. カルシウム化合物及びリン酸塩の少なくとも一方に炭酸基を含み、前記カルシウム化合物に充填剤が分散されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩を含有するリン酸塩溶液とを準備する準備工程と、
    前記充填剤を溶解する溶媒を用いて前記充填剤を溶解することで、複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体を得るポーラス形成工程と、
    前記複数のポーラスが形成されたカルシウム化合物成形体と前記リン酸塩溶液とを接触させて炭酸アパタイトを生成する炭酸アパタイト生成工程と、
    前記炭酸アパタイトの一部を酸で溶解して、前記複数のポーラスを連通する連通工程と、
    を経て製造される炭酸アパタイト成形体。
  6. 前記カルシウム化合物は、炭酸カルシウムである請求項4または5に記載の炭酸アパタイト成形体。
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