JP2015065411A - 熱処理炉及び熱処理方法 - Google Patents

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邦彦 西村
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Abstract

【課題】加工コストを増大させることなく、かつ、品質を劣化させることなくプロセスチューブ内の温度均一性を向上させることができる熱処理炉を得ること。
【解決手段】プロセスチューブ1の外周を囲むように設けられたチューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9及び扉側加温部材用加熱ヒータ11と、プロセスチューブ1内のチューブ終端部13と基板設置ボート5との間に設置されて、チューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9が発する熱を吸収し、吸収した熱を材料ガス12に伝熱するチューブ終端部側加温部材8と、扉4と基板設置ボート5との間に設置されて、扉側加温部材用加熱ヒータ11が発する熱を吸収し、吸収した熱を材料ガス12に伝熱する扉側加温部材10とを備え、扉側加温部材10は、複数の板状部材を放射状に配置した形状であり、複数の板状部材の各々をプロセスチューブ1の軸方向に沿わせてプロセスチューブ1内に設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数基板に対して熱処理を実施する熱処理炉及び熱処理方法に関し、特に、プロセスチューブ内に加温部材を設置し、プロセスチューブ外の加熱ヒータを用いて加温部材を加熱する熱処理炉及び熱処理方法に関する。
横型炉と称される一般的な横型熱処理炉では、プロセスチューブの外側に設置された加熱ヒータによって加熱された基板が、雰囲気ガスと接触することで熱処理がなされる。複数の基板に対して、熱処理が均一に実施されるように、加熱ヒータはプロセスチューブの軸方向に複数ゾーンに分離され、各ゾーンに適切な電力を供給する工夫がなされる。
しかしながら、一般的にプロセスチューブの一方の端には、基板導入のための扉が設置されており、他方のチューブ終端部はガス導入の配管が接続されており、これらの箇所には加熱ヒータが設置されていない。したがって、プロセスチューブ内に設置された基板群の両端は、扉やチューブ終端部に接し冷却された雰囲気ガスが対流により基板設置領域にまで流入して基板温度が低下するため、熱処理が均一に行われないという課題がある。
扉の外面に断熱材を配置すると、扉の温度が高温に保たれるため雰囲気ガスの冷却が緩和されるが、扉に断熱材を配置すると基板導入などの作業性が低下するため、通常、断熱材は配置されない。さらに、室温に近い温度で導入される導入ガスも基板温度を低下させる原因になる。したがって、プロセスチューブ内に設置された基板群の一端は、導入ガスで基板温度が低下し、熱処理が均一に行われないという課題がある。
横型炉においては、扉又はチューブ終端部で冷却された雰囲気ガス及び導入配管から導入された低温の導入ガスは、横向きに設置されたプロセスチューブの底部に滞留し、チューブの断面内での温度分布となり、加熱ヒータのゾーン制御では解決できない。したがって、上記課題は、縦型炉と称される縦型熱処理炉及び横型炉のどちらでも生じる課題ではあるが、特に横型炉においては深刻な問題となる。
そこで、上記課題を解決するために、横型炉の扉側及びチューブ終端部側に隣接した位置に発熱ダミーブロックを設置した熱処理炉が提案されている(特許文献1)。
特開2006−19406号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱処理炉は、扉側及びチューブ終端部に熱源を与えるものであり、発熱ダミーブロックには、外部から電源を供給する必要がある。特許文献1では、給電電線用の配管チューブを設置して発熱ダミーブロックへ給電しているが、基板の出し入れごとに発熱ダミーブロックを出し入れする必要があることから、発熱ダミーブロックを出し入れするたびに給電線の設置を行う必要があり、熱処理の加工コストが増大するという面で実用的ではない。さらに、一般に半導体基板に用いる熱処理炉は高温で熱処理するものであり、プロセスチューブ内に金属汚染源となる給電線を設置することは、基板品質維持の観点で好ましくない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加工コストを増大させることなく、かつ、品質を劣化させることなくプロセスチューブ内の温度均一性を向上させることができる熱処理炉を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、一方の端は閉塞し他方の端は開放した筒状であり、一方の端に形成されたガス導入口と、他方の端の周縁部に形成されたガス排出口と、他方の端を開閉する扉とを有するプロセスチューブを備え、他方の端からプロセスチューブ内に処理対象の基板を収容して扉を閉め、ガス導入口からプロセスチューブ内にガスを導入して基板に処理を施し、処理後のガスをガス排出口からプロセスチューブ外へ排出する熱処理炉であって、プロセスチューブの外周を囲むように設けられた加熱ヒータと、プロセスチューブ内の一方の端と基板の収容位置との間及び扉と基板の収容位置との間にそれぞれ設置されて、加熱ヒータが発する熱を吸収し、吸収した熱をプロセスチューブ内でガスに伝熱する加温部材とを備え、加温部材は、複数の板状部材を放射状に配置した形状であり、複数の板状部材の各々をプロセスチューブの軸方向に沿わせてプロセスチューブ内に設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、加工コストを増大させることなく、かつ、品質を劣化させることなくプロセスチューブ内の温度均一性を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかる熱処理炉の実施の形態1の構成を示す図である。 図2は、加温部材用保持部材の構成を示す図である。 図3は、加温部材を示す図である。 図4は、一般的な熱処理炉を示す図である。 図5は、チューブ終端部側加温部材及び扉側加温部材がない場合のシート抵抗の分布を示す図である。 図6は、チューブ終端部側加温部材及び扉側加温部材がある場合のシート抵抗の分布を示す図である。 図7は、基板をプロセスチューブの軸方向に平行に設置する実施の形態2にかかる熱処理炉の構成を示す図である。 図8は、チューブ終端部側加温部材及び扉側加温部材を基板設置ボートに搭載する実施の形態3にかかる熱処理炉の構成を示す図である。
以下に、本発明にかかる熱処理炉の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる熱処理炉の実施の形態1の構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる熱処理炉は、石英ガラス製のプロセスチューブ1の一方の端はチューブ終端部13によって閉塞されている。チューブ終端部13には、ガス導入口2が設けられており、ガス導入口2には、ガス導入用の配管が接続されている。プロセスチューブ1の他方の端は、基板6導入のために開放端となっており、扉4が開閉可能に設置されている。プロセスチューブ1の開放端の周縁部にはガス排出口3が設けられている。
本実施の形態にかかる熱処理炉では、石英ガラス製の基板設置ボート5に基板6を複数枚装着し、プロセスチューブ1に挿入する。ここでは、基板6は太陽電池用シリコン基板であるとする。以下の説明では、一台のプロセスチューブ1に搭載できる基板6の数を280枚とするが、これはあくまで一例でありこの値に限定されることはない。
プロセスチューブ1の外周部には、基板6の収容位置を取り囲むように基板用加熱ヒータ7を設置している。なお、基板6の収容位置とは、プロセスチューブ1内の基板設置ボート5が配置される部分である。基板設置ボート5とチューブ終端部13との間には、チューブ終端部側加温部材8を設置し、チューブ終端部側加温部材8の設置位置を取り囲むようにプロセスチューブ1の外側にチューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9を設置し通電している。また、基板設置ボート5と扉4との間には、扉側加温部材10を設置し、扉側加温部材10の設置位置を取り囲むようにプロセスチューブ1の外側に扉側加温部材用加熱ヒータ11を設置し通電している。なお、構造の理解を容易とするために、基板用加熱ヒータ7、チューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9及び扉側加温部材用加熱ヒータ11は、外形を破線で示すとともに、透過してプロセスチューブ1が見えるように図示している。
ここでは図示していないが、基板用加熱ヒータ7は基板6間の温度バラツキを抑制するために、プロセスチューブ1の軸方向に沿って区分された複数のゾーンに分けて独立して制御している。本実施の形態では、5ゾーンに分け、それぞれのゾーンに対応させてプロセスチューブ1の外壁に温度センサを設置し、温度センサからの出力が目標温度になるように5ゾーン個々のヒータに与える電圧を調整している。具体的には、基板用加熱ヒータ7の5ゾーンに設置した温度センサでの測定値が820℃となるようにヒータ電圧を調整する。一方、基板6の収容位置とチューブ終端部13との間、及び基板6の収容位置と扉4との間のプロセスチューブ1の外周部にも、不図示の温度センサが設置されている。チューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9は、基板6の収容位置とチューブ終端部13との間に設置した温度センサでの測定値が900℃となるようにヒータ電圧を調整する。同様に扉側加温部材用加熱ヒータ11は、基板6の収容位置と扉4との間に設置した温度センサでの測定値が900℃となるようにヒータ電圧を調整する。
図2は、加温部材用保持部材の構成を示す図である。チューブ終端部側加温部材8は、図2に示す加温部材用保持部材15に板材を放射状に組み込んで形成されている。
加温部材用保持部材15は、円環状の保持部材16が4本の結合棒17で対向する位置関係で結合されている。また、円環状の保持部材16には、板材を嵌入できるように、円環の内面に対して幅1.5mm、深さ6mmのスリット18が設けられている。スリット18は、板材が嵌入できるように、一つの円環あたり、等角度間隔離れた16箇所に加工した。円環状の保持部材16の円環直径は、プロセスチューブ1内に挿入できる寸法となっている。一例を挙げると、プロセスチューブ1の内径が25cmであるならば、円環状の保持部材16の円環直径は20cmとすることにより、内径25cmのプロセスチューブ1内に挿入できる。結合棒17の長さは、加温部材用保持部材15に組み込む板材の幅と同じであり、一例を挙げると、結合棒17の長さは12cmである。
加温部材用保持部材15に組み込む板材としては、長さ方向の中央部に、幅方向の中央まで片側からスリットを入れたものを2枚準備する。一例をあげると、長さ19cm、幅12cm、板厚1mmの板材に対して、延在方向の中央部に長さ6cm、幅1.2mmのスリットを片側から入れたものを2枚準備する。これらを相互に組み合わせて十字形状の羽根を作成し、加温部材用保持部材15のスリット18のうち、4箇所に嵌入する。残りの12箇所のスリットには、結合棒17の長さと同じ幅の板材を嵌入する。一例を挙げると、加温部材用保持部材15のスリット18のうち12箇所には、長さ9cm、幅12cm、板厚1mmの板材を嵌入する。以上のようにして、加温部材用保持部材15の内側に、16枚の羽根が放射状に配置された部材を形成し、チューブ終端部側加温部材8とする。
扉側加温部材10も、チューブ終端部側加温部材8と同様に、加温部材用保持部材15の内側に16枚の羽根が放射状に配置された部材を形成することによって作成する。ここでは加温部材用保持部材15に、板材を組み合わせて加温部材を形成したが、それぞれの板材同士を直接溶接して、放射状加温部材を形成してもよい。板材同士を直接溶接する場合、加温部材の取り扱いが容易となるため、より好ましい形状である。
チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10は、石英ガラス製の不図示の治具で支持することにより、プロセスチューブ1内に挿入した際に、中心がプロセスチューブ1の中心と同じ高さになるようにする。プロセスチューブ1の中心と同じ高さにチューブ終端部側加温部材8を支持することにより、チューブ終端部側加温部材8を構成する板状が収束された軸の延長線上にガス導入口2が位置する。チューブ終端部側加温部材8を構成する板状が収束された軸の延長線上にガス導入口2が位置することにより、ガス導入口2からプロセスチューブ1内に導入された雰囲気ガスは、プロセスチューブ1内に均一に分散するため、加工むらの発生を防止できる。
チューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9及び扉側加温部材用加熱ヒータ11からは可視光及び赤外光が発せられるが、石英ガラスは赤外光に対して不透明なため、赤外光はプロセスチューブ1に吸収され、プロセスチューブ1が加熱される。さらに、プロセスチューブ1の内壁からは、プロセスチューブ1の温度に対応する赤外光が輻射され、プロセスチューブ1内の部材を加熱する。本実施の形態では、プロセスチューブ1内に石英ガラス製のチューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10を格納しているため、赤外光はチューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10に吸収され、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10の温度が上昇する。このように、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10を加熱するにあたっては、不純物混入の原因となりうる給電線をプロセスチューブ1内に設置する必要はない。また、プロセスチューブ1内に給電線を設置する作業が不要であることから、加工コストの増大を招くことはない。
図3は、加温部材を示す図である。図3を参照しながら、加温部材の形状についてより詳細に説明する。図3(a)は本実施の形態で使用した、板状部材を放射状に組み合わせたチューブ終端部側加温部材8を示す。プロセスチューブ内壁から発せられた赤外光21は板状部材に鋭角に入射したあと、一部は吸収され、残りは反射光22となる。板状部材を放射状に組み合わせているため、反射光22は再び隣接する板状部材に入射し、損失無く板状部材の昇温に寄与させることができる。一方図3(b)は対比例であり、放射状ではなく互いに平行に板材を配置したものである。平行に板材を配置して加温部材25を構成した場合、換言すると板材を放射状に配置せずに加温部材25を構成した場合、プロセスチューブ内壁から発せられた赤外光23は鋭角に入射したあと、一部は吸収され、残りは反射光24となって外側へ逃げ、板状部材の昇温に寄与しない。以上のことから、本実施の形態の加温部材形状とすることで、加熱ヒータからの赤外光を効率的に加温部材の加熱に寄与させることができる。
本実施の形態では、チューブ終端側加温部材8及び扉側加温部材10は、波長4μmの赤外光に対して透過率70%未満の物性を有する材料、換言すると波長4μmの赤外光に対して吸収率30%以上の物性を有する材料である石英ガラスで形成した。石英ガラスは耐熱性が高く、比較的機械加工の自由度があり、波長4μmの赤外光に対して35%程度の吸収率がある。加温部材にはシリコンを用いてもよい。シリコンは、波長4μmにおける吸収率は50%程度であり赤外光の吸収の点では石英ガラスより有利であるが、加温部材の形状への加工は難易度が高い。
本実施の形態では、上記設定温度となるまで加熱して、ガス導入口2から材料ガス12を導入して、拡散源であるPOClを供給している。材料ガス12は、具体的にはキャリアN、O、POClからなる混合ガスで、流量はそれぞれ30SLM(SLM:Standard Litter per Minute)、4SLM、4SLMである。POClは、液体POCl中にNを上記流量くぐらせてバブリングしたものである。15分間の拡散源の供給の後、POClのバブリングのみを停止し、さらに15分熱処理を継続した。
図4は、一般的な熱処理炉を示す図である。図4に示すように、一般的な熱処理炉は、石英ガラス製のプロセスチューブ101の一方の端はチューブ終端部113によって閉塞されている。チューブ終端部113には、ガス導入口102が設けられており、ガス導入口102には、ガス導入用の配管が接続されている。プロセスチューブ101の他方の端は、基板106導入のために開放端となっており、扉104が開閉可能に設置されている。扉104にはガス排出口103が設けられている。一般的な熱処理炉では、石英ガラス製の基板設置ボート105に基板106を複数枚装着し、プロセスチューブ101に挿入する。プロセスチューブ101の外周部には、基板106の収容位置を取り囲むように基板用加熱ヒータ107を設置している。基板106の収容位置とは、プロセスチューブ101内の基板設置ボート105が配置される部分である。なお、構造の理解を容易とするために、基板用加熱ヒータ107は、外形を破線で示すとともに、透過してプロセスチューブ101が見えるように図示している。
図4に示した一般的な熱処理炉では、導入される材料ガス112は室温のため、チューブ終端部側基板106−1が冷却されて、均一な拡散結果が得られない。また、扉104にはヒータは設置しておらず、扉104は外気によって冷却されている。したがって、扉104に接触したプロセスチューブ101内の材料ガス112は、扉104によって冷却され、対流によりプロセスチューブ101の底部に降下し、基板106側へ逆流する。材料ガス112が基板106側に逆流する場合、扉側基板106−2の基板温度は低下し、拡散結果が不均一となっていた。
これに対し本実施の形態にかかる熱処理炉では、プロセスチューブ1内に導入された材料ガス12は熱せられたチューブ終端部側加温部材8と接触することによって加温されてから基板6の収容位置に到達するため、均一な拡散結果が得られる。
さらに、本実施の形態にかかる熱処理炉は、扉側加温部材10及び扉側加温部材用加熱ヒータ11を備えており、扉4により冷却された材料ガス12は、扉側加温部材10により加熱されるため、扉側基板6−2の基板温度低下は抑制される。
本実施の形態では、チューブ終端部側加温部材8はプロセスチューブ1の軸方向の中心軸に対して回転対称の形状をなしているため、円筒形状のプロセスチューブ1の内壁からの赤外線輻射は全ての板状部材に均等に照射される。このため、チューブ終端部側加温部材8全体が均一に加熱され、導入された材料ガス12を十分に温めることができる。
さらに、本実施の形態では、基板加熱用ヒータ7とは独立して通電可能なチューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ9及び扉側加温部材用加熱ヒータ11を備えているため、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10による材料ガス12の加温を独立して調整可能であり、基板用加熱ヒータ7の調整とあわせて、均一な拡散結果を得ることができる。
次に、本実施の形態にかかる熱処理炉を使用した場合の拡散ばらつき改善効果について説明する。表1は、拡散後のシート抵抗測定結果をチューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10が有りの場合と無しの場合とについて示す。表1における基板番号は、最も扉4側の基板6である扉側基板6−2に1番、最もチューブ終端部13側の基板6であるチューブ終端部側基板6−1に280番を割り当てる。これにより、基板番号は、プロセスチューブ1内での基板6の位置を示している。基板6のシート抵抗は、40枚ごとに実施した。また、シート抵抗測定は、基板6の面内の25点で実施し、表1には平均値、最大値及び最小値を掲載した。なお、表1に掲載した値の単位はΩ/□である。図5は、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10がない場合のシート抵抗の分布を示す図である。図6は、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10がある場合のシート抵抗の分布を示す図である。
Figure 2015065411
表1、図5及び図6から、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10がない場合は、最も扉4側の基板番号1の基板6と、最もチューブ終端部13側の基板番号280の基板6とで最大値が非常に大きくなっており、冷えた材料ガス12が導入されること及び扉4で冷却された材料ガス12が逆流することにより局所的にシート抵抗が高くなっていると考えられる。一方、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10がある場合は、扉4側、チューブ終端部13側ともに最大値は抑制されており、均一性を改善できることが確認できた。
上記の説明においては横型の熱処理炉を例としたが、縦型の熱処理炉の場合にも、プロセスチューブの終端側及び扉側に加温部材を設けることにより、材料ガスの温度低下を防ぎ、拡散均一性を高める効果は得られる。
実施の形態2.
実施の形態2では、図7に示すように基板6はプロセスチューブ1の軸方向に平行に設置している。このような基板配置の場合、導入ガスが基板間を通過しやすいため、面内均一性が向上する一方で、冷えた導入ガスまたは扉で冷やされた雰囲気ガスがウエハ間を通過しやすいため、より広範囲で基板温度低下の影響が出てしまう。このような場合にも、図7に示すように、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10を導入した場合の均一性改善の効果が大きい。
実施の形態3.
プロセスチューブ1内にチューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10を設置する場合、基板6の出し入れ方法が課題となる。チューブ終端部側加温部材8をプロセスチューブ1に挿入した後に、基板設置ボート5を挿入し、引き続き扉側加温部材10を挿入する方法をとってもよいが、生産性を考慮して、チューブ終端部側加温部材8と扉側加温部材10とを、基板設置ボート5の一部に設置しても同じ効果が得られる。図8は、チューブ終端部側加温部材及び扉側加温部材を基板設置ボートに搭載する実施の形態3にかかる熱処理炉の構成を示す図である。図8に示すように、基板設置ボート5を、プロセスチューブ1に対して搬入及び搬出することで、チューブ終端部側加温部材8、基板6及び扉側加温部材10を同時に搬入及び搬出できるため、チューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10を基板6とは別個に搬入及び搬出する必要がなく、生産性を低下させない。この場合には、基板設置ボート5は、搭載したチューブ終端部側加温部材8及び扉側加温部材10の中心がプロセスチューブ1の中心と同じ高さになるような形状とするとよい。
以上のように、本発明にかかる熱処理炉は、拡散均一性を高められる点で有用であり、特に、プロセスチューブが横型に設置される横型炉に適している。
1 プロセスチューブ、2 ガス導入口、3 ガス排出口、4 扉、5 基板設置ボート、6 基板、7 基板用加熱ヒータ、8 チューブ終端部側加温部材、9 チューブ終端部側加温部材用加熱ヒータ、10 扉側加温部材、11 扉側加温部材用加熱ヒータ、12 材料ガス、13 チューブ終端部、15 加温部材用保持部材、16 保持部材、17 結合棒、18 スリット、21,23 赤外光、22,24 反射光、25 加温部材。

Claims (10)

  1. 一方の端は閉塞し他方の端は開放した筒状であり、前記一方の端に形成されたガス導入口と、前記他方の端の周縁部に形成されたガス排出口と、前記他方の端を開閉する扉とを有するプロセスチューブを備え、前記他方の端から前記プロセスチューブ内に処理対象の基板を収容して前記扉を閉め、前記ガス導入口から前記プロセスチューブ内にガスを導入して前記基板に処理を施し、処理後のガスを前記ガス排出口から前記プロセスチューブ外へ排出する熱処理炉であって、
    前記プロセスチューブの外周を囲むように設けられた加熱ヒータと、
    前記プロセスチューブ内の前記一方の端と前記基板の収容位置との間及び前記扉と前記基板の収容位置との間にそれぞれ設置されて、前記加熱ヒータが発する熱を吸収し、吸収した熱を前記プロセスチューブ内で前記ガスに伝熱する加温部材とを備え、
    前記加温部材は、複数の板状部材を放射状に配置した形状であり、前記複数の板状部材の各々を前記プロセスチューブの軸方向に沿わせて前記プロセスチューブ内に設置されていることを特徴とする熱処理炉。
  2. 前記プロセスチューブの軸を横方向に向けて設置される横型炉であることを特徴とする請求項1に記載の熱処理炉。
  3. 前記加熱ヒータは、前記基板の収容位置を取り囲む基板用加熱ヒータと、前記加温部材の設置位置を取り囲む加温部材用加熱ヒータとを含み、
    前記基板用加熱ヒータと前記加温部材用加熱ヒータとは、独立して通電可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理炉。
  4. 前記複数の板状部材が収束された軸の延長線上に前記ガス導入口が位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱処理炉。
  5. 前記加温部材は、波長4μmの赤外光に対して透過率70%未満である材料で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の熱処理炉。
  6. 前記加温部材は、石英ガラスで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の熱処理炉。
  7. 前記加温部材は、シリコンで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の熱処理炉。
  8. 前記基板を搭載する基板設置ボートを有し、
    前記加温部材は、前記基板とともに前記基板設置ボートに搭載されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の熱処理炉。
  9. 一方の端は閉塞し他方の端は開放した筒状であり、前記一方の端に形成されたガス導入口と、前記他方の端の周縁部に形成されたガス排出口と、前記他方の端を開閉する扉とを有するプロセスチューブの中に、前記他方の端から処理対象の基板を収容して前記扉を閉め、前記ガス導入口から前記プロセスチューブ内にガスを導入して前記基板に処理を施し、処理後のガスを前記ガス排出口から前記プロセスチューブ外へ排出する熱処理方法であって、
    複数の板状部材を放射状に配置した形状であり、前記プロセスチューブ内の前記一方の端と前記基板の収容位置との間及び前記扉と前記基板の収容位置との間に、前記プロセスチューブ外から供給される熱を吸収して前記プロセスチューブ内で前記ガスに伝熱する加温部材を設置する工程を有し、
    前記加温部材を設置する工程においては、前記複数の板状部材の各々を前記プロセスチューブの軸方向に沿わせて、前記加温部材を前記プロセスチューブ内に設置することを特徴とする熱処理方法。
  10. 前記加温部材を設置する工程においては、前記加温部材を、前記基板とともに基板設置ボートに搭載して、前記プロセスチューブ内の前記一方の端と前記基板の収容位置との間及び前記扉と前記基板の収容位置との間に設置することを特徴とする請求項9に記載の熱処理方法。
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