JP2015065163A - リチウムイオン二次電池用負極およびこれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
(ただし、Xは、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−C(=O)O−、−(CH2)n−、−C(CF3)2−、−C(CH3)2−を示す。−(CH2)n−のnは、1以上5以下の整数である。a及びbは、mol%を表し、a+b=100である)。また、R1 、R2は水素、アルキル基からなる群より選ばれる置換基を示す。
本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極20は、負極集電体22上に形成された負極活物質層24を備える負極であって、負極活物質層24は、リチウムと合金化が可能な負極活物質と、導電助剤と、バインダーとを含み、前記バインダーは、下記の式(1)および下記の式(2)によって構成されたポリアミドイミドを含む。これにより、充放電に伴って生じる負極活物質層24の体積膨張を抑制することが可能となる。その結果、負極集電体22とその上に形成された負極活物質層24との剥離を防ぐことができ、サイクル特性の向上が可能となるリチウムイオン二次電池用負極20、およびリチウムイオン二次電池100を提供することができる。
したがってポリマーとして屈曲性の小さい式(2)のポリアミドイミドを分子内の一部に保有する。ゆえに、式(1)のようなベンゼン環とベンゼン環の間に位置する−X−に、屈曲性基を有するポリアミドイミドのみで構成されるポリアミドイミドと比較して、リチウムイオン二次電池用負極20に用いられるポリアミドイミドでは、剛直でかつ、伸張性が抑制された物理的特性を示す。
また、熱処理の別の効果として、ポリアミドイミドを構成するポリアミドイミド分子とポリアミドイミド分子とが新たに縮重合および/または架橋し、ポリアミドイミドとしての物理的強度を高めることもできる。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池用負極20の負極活物質としては、リチウムと合金化が可能な負極活物質が用いられる。特に、高容量であるシリコンが望ましい。シリコンは、単体で含まれていても、合金で含まれていても、化合物で含まれていてもよく、それらの2種以上が混在した状態で粒子を形成していてもよい。具体的には、MySi(MはSi以外の1種以上の元素であり、yは0以上の数値である)の化学式で示されるシリコン化合物として、例えばSiB4、SiB6、Mg2Si、Ni2Si、TiSi2、MoSi2、NiSi2、CaSi2、CrSi2、Cu5Si、FeSi2、MnSi2、NbSi2、TaSi2、VSi2、WSi2、ZnSi2などが挙げられる。またシリコンを含有した酸化化合物、窒素化化合物、または炭化化合物として、例えばSiC、Si3N4、Si2N2O、SiOx(0<x≦2)、LiSiO、などが挙げられる。さらに、シリコンの合金としては、例えば、シリコン以外に、スズ、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
バインダーは、負極活物質層24を構成する部材同士または、負極活物質層24と負極集電体22とを結着させてリチウムイオン二次電池用負極20の電極構造を維持する目的で添加される。リチウムイオン二次電池用負極20に含まれるバインダーとして、例えばポリアミドイミドを用いることができる。上記ポリアミドイミドとしては、芳香族、脂肪族または脂環族のポリアミドイミドを用いることができ、これらの中では、強度、伸張率、弾性率、耐電解液性のほかに、溶媒への溶解性や加工性、コストなどの点から芳香族ポリアミドイミドが好ましい。
リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質としては、リチウム複合酸化物が用いられ、具体的には、以下に示す各材料および各元素の組成比が異なる類似の材料が使用でき、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、ニッケルコバルト酸リチウム(LiNiCoO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、LiMO2(M=Ni、Co、Mn)、LiMO2(M=Ni、Co、Al)、LiFeMnO2、Li2PtO3、LiMnNiO4、LiNiMnO2、LiCrMnO4、LiFe(SO4)3、LiMVO4、(M=Mn、Ni、Co)、LiCoPO4、Li3V2(PO4)3、などが挙げられる。また、この材料に限定することはなく、他にも、リチウムイオンを電気化学的に挿入および脱離する正極活物質材料であれば、特に制限はされない。
負極活物質層24および正極活物質層14において、導電性を向上させることを目的として導電助剤を追加で添加してもよい。本実施形態において用いられる導電助剤は特に制限されず、周知の材料を用いることができる。例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の炭素繊維、およびグラファイトなどの炭素材料が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
集電体は、導電性材料から構成され、その一方の主面または両面に活物質層が配置される。本実施形態のリチウムイオン二次電池として、集電体を構成する材料は特に限定するものではないが、負極20に用いられる負極集電体22としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金などの金属箔を用いることができる。特に銅および銅合金が好ましく、電解銅箔および圧延銅箔によって製造された箔を好適に用いることができる。正極10に用いられる正極集電体12としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金などの金属箔を用いることができ、特に正極集電体12としては、アルミニウム箔が好ましい。
セパレーター18は、負極20と正極10との間に配置され、両極の接触による電流の短絡を防止し、さらに電解質塩を含んだ電解液が含浸されていることにより、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレーター18は、例えば微少な孔を多数有する多孔性膜を備えるものであって、上記セパレーター18の具体的な材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系多孔フィルム、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの高耐熱多孔膜、前記ポリオレフィン系多孔膜と高耐熱多孔膜との複合膜、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの不織布などが挙げられる。またセパレーター18は、例えばその厚みが5μm以上、50μm以下の範囲であると共に、その全体積中における空隙体積の比率を表す空孔率が20%以上、60%以下の範囲であるものが好ましい。
電解液は、上述したようにセパレーター18に含浸されており、例えば、溶媒とこの溶媒に溶解された電解質塩とを含んでおり、必要に応じて添加剤を含んでいてもよい。上記電解液の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、などの環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などの鎖状炭酸エステル、酢酸メチル(MA),酢酸エチル(EA),プロピオン酸メチル(MP),プロピオン酸エチル(EP)などの鎖状カルボン酸エステル、または、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などの環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。これらのいずれか1種、または2種以上を混合して溶媒として用いることができる。また、上記列挙した溶媒に限定することはなく、電解質塩を溶解しリチウムイオン二次電池100としたときにその特性を損なわない範囲でれば、特に制限はされない。
図1に、リチウムイオン二次電池100の構成断面図を示す。図1のリチウムイオン二次電池100は、正極10および負極20と、正極10と負極20との間に配置されたセパレーター18と電解質を含む電解液から構成され、前記セパレーター18は充放電時における正負極間でのリチウムイオンの移動媒体である上記電解液を保持する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池100は、例えば、次のようにして製造することができる。
冷却管と窒素ガス導入口のついた4ツ口フラスコに、トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.95mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.05mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、攪拌しながら120℃に昇温して120℃で1時間反応させた後、次いで180℃に昇温して180℃で3時間反応させてポリアミドイミドAを得た。前記ポリアミドイミドAの式(1)と式(2)のmol比率は、96/4であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.9mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.1mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドBを得た。前記ポリアミドイミドBの式(1)と式(2)のmol比率は、91/9であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.8mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.2mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドCを得た。前記ポリアミドイミドCの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.6mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.4mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドDを得た。前記ポリアミドイミドDの式(1)と式(2)のmol比率は、58/42であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.5mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.5mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドEを得た。前記ポリアミドイミドEの式(1)と式(2)のmol比率は、49/51であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.4mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.6mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドFを得た。前記ポリアミドイミドFの式(1)と式(2)のmol比率は、40/60であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)0.2mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)0.8mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドGを得た。前記ポリアミドイミドGの式(1)と式(2)のmol比率は、21/79であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(アルドリッチ社製)1mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドHを得た。前記ポリアミドイミドHの式(1)と式(2)のmol比率は、100/0であった。
トリメリット酸無水物(TMA)(和光純薬工業社製)1mol、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)(東京化成工業社製)1mol、触媒としてフッ化カリウム0.01mol(純正化学社製)を固形分濃度が20%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、ポリアミドイミドAと同様の合成温度、反応時間にてポリアミドイミドIを得た。前記ポリアミドイミドIの式(1)と式(2)のmol比率は、0/100であった。
ポリアミドイミドCと同様の試薬を用いて仕込み、120℃に昇温して120℃で1時間反応させてポリアミドイミドJを得た。前記ポリアミドイミドJの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
ポリアミドイミドCと同様の試薬を用いて仕込み、120℃に昇温して120℃で1時間反応させた後、さらに130℃に昇温し、130℃で1時間反応させてポリアミドイミドKを得た。前記ポリアミドイミドKの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
ポリアミドイミドCと同様の試薬を用いて仕込み、120℃に昇温して120℃で1時間反応させた後、さらに180℃に昇温し、180℃で1時間反応させてポリアミドイミドLを得た。前記ポリアミドイミドLの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
ポリアミドイミドCと同様の試薬を用いて仕込み、120℃に昇温して120℃で1時間反応させた後、さらに180℃に昇温し、180℃で6時間反応させてポリアミドイミドMを得た。前記ポリアミドイミドMの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
ポリアミドイミドCと同様の試薬を用いて仕込み、120℃に昇温して120℃で1時間反応させた後、さらに200℃に昇温し、200℃で3時間反応させてポリアミドイミドNを得た。前記ポリアミドイミドNの式(1)と式(2)のmol比率は、80/20であった。
なお、上記の各ポリアミドイミドは、真空乾燥下において150℃で1時間熱処理し、N−メチル−2−ピロリドン溶媒を乾燥させ、得られた生成物をフーリエ変換赤外分光光度計、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いて各ポリアミドイミドの化学構造および重量平均分子量(Mw)を解析した。
(実施例1)
負極活物質として減圧下において1000℃の熱処理で不均化反応させたSiOを80wt%と、導電助剤としてアセチレンブラックを5wt%と、バインダーとしてイソシアネート法によって合成したポリアミドイミドAを15wt%と、N−メチル−2−ピロリドンの溶媒とを混合分散させてペースト状の負極スラリーを作製した。そして、コンマロールコーターを用いて、この負極スラリーを厚さ10μmの銅箔の両面に所定の厚みとなるように、均一に負極活物質層を塗布した。次いで、乾燥炉内にて110℃の大気雰囲気下で上記負極活物質中のN−メチル−2−ピロリドン溶媒を乾燥させた。なお、上記銅箔の両面に塗布された負極活物質層の塗膜の厚みは、ほぼ同じ膜厚に調整した。上記負極活物質が形成された負極をロールプレス機によって、負極活物質層を負極集電体の両面に圧着させ、所定の密度を有する負極シートを得た。
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)を96wt%と、導電助剤としてケッチェンブラックを2wt%と、バインダーとしてPVDFを2wt%と、N−メチル−2−ピロリドンの溶媒とを混合分散させて、ペースト状の正極スラリーを作製した。
そして、コンマロールコーターを用いて、この正極スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に所定の厚みとなるように、均一に正極活物質層を塗布した。次いで、乾燥炉内にて、110℃の大気雰囲気下で上記正極活物質中のN−メチル−2−ピロリドン溶媒を乾燥させた。なお、上記アルミニウム箔の両面に塗布された正極活物質層の塗膜の厚みは、ほぼ同じ膜厚に調整した。上記正極活物質が形成された正極をロールプレス機によって、正極活物質層を正極集電体の両面に圧着させ、所定の密度を有する正極シートを得た。
上記作製した負極と正極とを、厚さ16μmの22×33mmサイズのポリプロピレン製のセパレーターを介して積層し、電極体を作製した。これを電極体1層とし、同様の作製方法にて4層で構成された電極体を作製した。なお、上記負極および正極は、両面に各活物質層を備えているため、負極3枚と正極2枚とセパレーター4枚とで構成されている。
さらに、上記電極体の負極において、負極活物質層を設けていない銅箔の突起端部にニッケル製の負極リードを取り付け、一方、電極体の正極においては、正極活物質層を設けていないアルミニウム箔の突起端部にアルミニウム製の正極リードを超音波溶接機によって取り付けた。そしてこの電極体を、アルミニウムのラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成し、上記外装体内にEC/DECが3:7の割合で配合された溶媒中に、リチウム塩として1M(mol/L)のLiPF6が添加された電解液を注入した後に、残りの1箇所を真空シール機によって減圧しながらヒートシールで密封し、実施例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例2に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドBに変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドCに変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例4に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドDに変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例5に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドEに変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例6に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドFに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例7に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドGに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
比較例1に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドHに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
比較例2に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドIに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例8に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極の熱処理温度を、350℃から300℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法によってチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例9に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極の熱処理温度を、350℃から250℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法によってチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例10に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極の熱処理温度を、350℃から230℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法によってチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例11に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極の熱処理温度を、350℃から200℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法によってリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例12に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、実施例3に係るリチウムイオン二次電池用負極の熱処理温度を、350℃から150℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法によってチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例13に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドJに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例14に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドKに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例15に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドLに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例16に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドMに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例17に係るリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン二次電池用負極に用いたバインダーをポリアミドイミドNに変更した以外は、実施例1と同様の方法によってリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例と比較例で作製した負極、およびリチウムイオン二次電池について、負極活物質層と負極集電体との剥離強度、負極活物質層に含まれる残留溶媒量、100サイクル後の放電容量維持率、および100サイクル後の負極の負極活物質層の剥離の有無について評価した。
リチウムイオン二次電池用負極において、前記負極を構成する負極活物質層と負極集電体との接着性を、卓上引張り試験機Ez−TEST(島津製作所社製)を用いて評価した。なお、ロードセルは20N用の冶具を使用した。
本発明内のリチウムイオン二次電池用負極において、負極を構成する負極活物質層に含まれる残留溶媒量を、熱処理前後での重量減少から測定した。本発明内における残留溶媒量は、以下の式により算出した。
実施例および比較例で作製したリチウムイオン二次電池は、下記に示す充放電試験条件によって充放電を繰り返し、サイクル特性について評価した。なお、充放電は25℃にて実施した。充放電試験条件は、1.0Cの定電流で4.2Vになるまで定電流充電を行い、その後は1.0Cの定電流で電池電圧が2.5Vとなるまで放電し、上記を1サイクルとし、100サイクル後の放電容量維持率によって評価した。なお、1Cとは公称容量値の容量を有する電池セルを定電流充電、または定電流放電して、ちょうど1時間で充放電が終了となる電流値のことである。
100サイクル後の放電容量維持率(%)=(100サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量)×100(%)
100サイクル終了した実施例および比較例のリチウムイオン二次電池は、グローブポックス内で解体し負極を取り出した。取り出した負極は、ジメチルカーボネート(DMC)で電解液を洗浄し、40℃で乾燥した後に負極における負極活物質層の集電体からの剥離状態を目視で評価した。
Claims (5)
- 集電体及び前記集電体上に形成された負極活物質層を備えるリチウムイオン二次電池用負極であって、
前記負極活物質層は、リチウムと合金化が可能な負極活物質と、導電助剤と、バインダーとを含み、前記バインダーは、下記の式(1)および式(2)によって構成されたポリアミドイミドを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。ただし、式(1)および式(2)の配列順序に関しては、特に限定されない。
- 前記式(1)のa が49〜96mol%、前記式(2)のbが51〜4mol%であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
- 前記ポリアミドイミドの重量平均分子量(Mw)が、5,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
- 前記負極活物質層は、残留溶媒が0.10wt%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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