JP2015064490A - 液晶光学素子 - Google Patents

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秀則 篠原
Hidenori Shinohara
秀則 篠原
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Abstract

【課題】駆動電圧の低電圧化を可能としつつ、給電電極と素子本体内部に設けられた透明電極との電気的な接続不良を防止した液晶光学素子を提供すること。【解決手段】液晶光学素子50は、第一の基板10,30と、第二の基板20と、第一の基板10,30と第二の基板20との間に液晶層12b,23bを介して対向するように配置された第一の透明電極11a,31a及び第二の透明電極21a,22aと、第一の基板10,30と第二の基板20との間であって、液晶層12b,23bの周囲に設けられた封止材12a,23aと、を備え、第一の基板10,30は、基板周縁部の一部に第一の切欠部11b,31bを有し、第一の切欠部11b,31b内に充填され、第二の透明電極21a,22aに電気的に接続される第一の給電電極40を有する。【選択図】図1b

Description

本発明は、液晶光学素子に関する。
従来、電極が形成された透明基板同士の間に液晶層を封入した構造を持つ液晶光学素子が知られている。これら液晶光学素子は、電極間に印加する電圧を制御することで、液晶の配向を制御し、所望の光学特性を可変するものである。
特許文献1には、第1の単素子と第2の単素子の間に第3の単素子が4つ配置され積層して構成されている多層構造液晶光学素子が提案されている。この多層構造液晶光学素子では、第1の単素子は、セグメント電極としての第一の駆動電極及び第二の駆動電極が形成された基板と、電極が形成されていない基板と、基板と基板との間に封入された液晶と、シール材とから構成されており、基板の外側の表面に形成された第一の駆動電極及び第二の駆動電極に第一の駆動端子及び第二の駆動端子が接続され、第一の駆動電極及び第二の駆動電極に異なる電圧を印加することでレンズとして利用できることが開示されている。
一方、特許文献2には、透明な第1の電極を有する第1の基板と、孔を有する第2の電極及び第2の電極の孔内に間隔を置いて配置された第3の電極を有する第2の基板と、第1の電極と第2の電極との間に収容された液晶層を備え、第2の電極に対して第1の電圧を、第3の電極に対して第1の電圧とは独立した第2の電圧を加えられるように構成した低電圧駆動液晶レンズが提案されている。
特開2011−175105号公報 特開2011−180373号公報
しかしながら、特許文献1に示された液晶光学素子では、基板の外側の表面に形成された第一の駆動電極及び第二の駆動電極に第一の駆動端子及び第二の駆動端子が接続されているため、素子の駆動電圧が高くなるという問題があった。
また、特許文献2に示された低電圧駆動液晶レンズでは、各電極が第1の基板及び第2の基板に挟持されており、液晶レンズの側面に引き出された電極側面を通して外部の駆動電源からの電圧を印加する必要があるが、この液晶レンズの側面に引き出される電極側面の面積は非常に小さく、各電極と外部の駆動電源との電気的な接続不良を生じる虞があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、駆動電圧の低電圧化を可能としつつ、給電電極と素子本体内部に設けられた透明電極との電気的な接続不良を防止した液晶光学素子を提供することを目的とする。
本発明者は上記の技術課題を解決するために鋭意努力し、検討を重ねた結果、素子端面に給電電極構造を設けた本発明を完成させるに至った。
本発明に係る液晶光学素子は、第一の基板と、第二の基板と、第一の基板と第二の基板との間に液晶層を介して対向するように配置された第一の透明電極及び第二の透明電極と、第一の基板と第二の基板との間であって、液晶層の周囲に設けられた封止材と、を備え、第一の基板は、基板周縁部の一部に第一の切欠部を有し、第一の切欠部内に充填され、第二の透明電極に電気的に接続される第一の給電電極を有することを特徴とする。
本発明によれば、第一の基板が基板周縁部の一部に第一の切欠部を有し、第一の切欠部内に充填され、第二の透明電極に電気的に接続される第一の給電電極を有している。そのため、液晶層の近傍に配置された第二の透明電極に、素子本体の側面から直接給電することが可能となるため、駆動電圧の低電圧化を実現することができる。
また、本発明に係る液晶光学素子では、第一給電電極が第一の切欠部内に充填されている。そのため、第二の基板に形成されている第二の透明電極と第一の切欠部内に充填された第一の給電電極とが面接触するため、第二の透明電極へ安定した給電が可能となる。すなわち、第一の給電電極と素子本体内部に設けられた第二の透明電極との電気的な接続不良を防止することができる。
好ましくは、第一の基板と第二の基板との間に配置された第一の障壁材をさらに備え、第一の障壁材は、第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第一の障壁材の一部が第一の切欠部内に位置するとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を防止することができる。
より好ましくは、第二の基板は、基板周縁部の一部に第二の切欠部を有し、第二の切欠部内に充填され、第一の透明電極に電気的に接続される第二の給電電極を有するとよい。この場合、液晶層の近傍に配置された第一の透明電極に、素子本体の側面から直接給電することが可能となるため、駆動電圧の低電圧化を実現することができる。また、第二の給電電極が第二の切欠部内に充填されていることから、第一の基板に形成されている第一の透明電極と第二の切欠部内に充填された第二の給電電極とが面接触するため、第一の透明電極へ安定した給電が可能となる。すなわち、第二の給電電極と素子本体内部に設けられた第一の透明電極との電気的な接続不良を防止することができる。またさらには、第一の透明電極及び第二の透明電極にそれぞれ独立した電圧を印加することができる。
より好ましくは、第一の基板と第二の基板との間に配置された第一の障壁材と第二の障壁材をさらに備え、第一の障壁材は、第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第一の障壁材の一部が第一の切欠部内に位置し、第二の障壁材は、第二の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第二の障壁材の一部が第二の切欠部内に位置するとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を防止できるとともに、第二の切欠部内に充填された第二の給電電極と第二の透明電極との短絡を防止できる。
好ましくは、第一の基板は、第一の切欠部の周囲に沿って第一の透明電極を電気的に分離する第一の絶縁領域が設けられているとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を防止できる。
好ましくは、第一の基板と第二の基板との間に配置された第一の障壁材をさらに備え、第一の障壁材は、第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第一の透明電極と第二の透明電極の対向方向から見て、第一の絶縁領域の一部に重なる領域を有するとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を確実に防止できる。
より好ましくは、第一の基板は、第一の切欠部の周囲に沿って、第一の透明電極を電気的に分離する第一の絶縁領域が設けられ、第二の基板は、第二の切欠部の周囲に沿って、第二の透明電極を電気的に分離する第二の絶縁領域が設けられているとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を防止できるとともに、第二の切欠部内に充填された第二の給電電極と第二の透明電極との短絡を防止できる。
より好ましくは、第一の基板と第二の基板との間に配置された第一の障壁材と第二の障壁材をさらに備え、第一の障壁材は、第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第一の透明電極と第二の透明電極の対向方向から見て、第一の絶縁領域の一部に重なる領域を有し、第二の障壁材は、第二の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、第一の透明電極と第二の透明電極の対向方向から見て、第二の絶縁領域の一部に重なる領域を有するとよい。この場合、第一の切欠部内に充填された第一の給電電極と第一の透明電極との短絡を確実に防止できるとともに、第二の切欠部内に充填された第二の給電電極と第二の透明電極との短絡を確実に防止できる。
好ましくは、第一の障壁材及び第二の障壁材は、封止材と同一の材料からなるとよい。この場合、工程を簡略化することができる。
本発明によれば、駆動電圧の低電圧化を可能としつつ、給電電極と素子本体内部に設けられた透明電極との電気的な接続不良を防止した液晶光学素子を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。 図1aにおける切断線I−Iに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。 本発明の第一実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。 図2aにおける切断線II−IIに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。 本発明の第二実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第三実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。 図3aにおける切断線III−IIIに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。 本発明の第三実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第四実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。 図4aにおける切断線IV−IVに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。 本発明の第四実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
(第一実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第一実施形態に係る液晶光学素子50の構成について説明する。図1aは、本発明の第一実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。図1bは、図1aにおける切断線I−Iに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。図1cは、本発明の第一実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。
液晶光学素子50は、図1aに示されるように、素子本体49と、素子本体49の外表面に配置された第一の給電電極40と第二の給電電極41を備えている。
素子本体49は、図1b及び図1cに示されるように、第一の基板10,30、第二の基板20、液晶層12b,23b、封止材12a,23a、第一の透明電極11a,31a、第二の透明電極21a,22aによって構成されている。
第一の基板10,30及び第二の基板20は、それぞれ透明基板から構成されている。ここで、透明基板とは、光線透過率が50%以上の基板を指す。より具体的には、金属イオンの溶出による配向乱れの影響を抑えるため、無アルカリガラス基板や低アルカリガラス基板等が好適に用いられる。但し、透明基板は、上述のガラス基板に限定されるものではなく、例えばパッシベーション膜を備えた透明樹脂基板であってもよい。これら第一の基板10,30及び第二の基板20は、図1bに示されるように、第二の基板20の一方の主面と第一の基板10の一方の主面が対向し、第二の基板20の他方の主面と第一の基板30の一方の主面が対向するように配置されている。言い換えると、第一の基板10と第一の基板30との間に第二の基板20が配置されている。
第一の基板10,30は、図1cに示されるように、基板周縁部の一部に第一の切欠部11b,31bを有している。本実施形態においては、第一の基板10の基板周縁部に2つの第一の切欠部11b,11bを有し、第一の基板30の基板周縁部に2つの第一の切欠部31b,31bを有している。また、第一の基板10に設けられた第一の切欠部11bと第一の基板30に設けられた第一の切欠部31bは、第一の基板10,30と第二の基板20の対向方向から見て重なる位置に配置されている。この場合、第一の切欠部11b及び第一の切欠部31bに充填される後述の第一の給電電極40を一体化することができるため好ましい。
第一の切欠部11bは、第一の基板10の基板周縁部の一部であって、第二の基板20と対向する一方の主面側の一部を切り取って形成されている。ここで、第一の基板10に設けられた第一の切欠部11bの形状は特に限定されない。例えば、第一の基板10の第二の基板20と対向する一方の主面から他方の主面に至るように切り取る切り欠き構造であってもよい。また、第一の基板10の第二の基板20と対向する一方の主面側の一部を第一の基板10の内側から外側に向けて溝が深くなるように切り取るテーパー構造であってもよい。またさらには、第一の基板10の第二の基板20と対向する一方の主面側の一部に段差を設けるように切り取る段付き構造であってもよい。
第一の切欠部31bは、第一の基板30の基板周縁部の一部であって、第一の基板30の第二の基板20と対向する一方の主面側の一部を切り取って形成されている。ここで、第一の基板30に設けられた第一の切欠部31bの形状は特に限定されない。例えば、第一の基板30の第二の基板20と対向する一方の主面から他方の主面に至るように切り取る切り欠き構造であってもよい。また、第一の基板30の第二の基板20と対向する一方の主面側の一部を第一の基板30の内側から外側に向けて溝が深くなるように切り取るテーパー構造であってもよい。またさらには、第一の基板30の第二の基板20と対向する一方の主面側の一部に段差を設けるように切り取る段付き構造であってもよい。
第二の基板20は、図1cに示されるように、基板周縁部の一部に第二の切欠部21b,22bを有している。本実施形態においては、第二の基板20の基板周縁部に2つの第二の切欠部21b,22bを有している。また、第二の切欠部21bと第二の切欠部22bは、第一の基板10,30と第二の基板20の対向方向から見て重なる位置に配置されている。この場合、第二の切欠部21b及び第二の切欠部22bに充填される後述の第二の給電電極41を一体化することができるため好ましい。
第二の切欠部21bは、第二の基板20の基板周縁部の一部であって、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面側の一部を切り取って形成されている。ここで、第二の切欠部21bの形状は特に限定されない。例えば、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面から他方の主面に至るように切り取る切り欠き構造であってもよい。また、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面側の一部を第二の基板20の内側から外側に向けて溝が深くなるように切り取るテーパー構造であってもよい。またさらには、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面側の一部に段差を設けるように切り取る段付き構造であってもよい。
第二の切欠部22bは、第二の基板20の基板周縁部の一部であって、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面側の一部を切り取って形成されている。ここで、第二の切欠部22bの形状は特に限定されない。例えば、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面から一方の主面に至るように切り取る切り欠き構造であってもよい。また、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面側の一部を第二の基板20の内側から外側に向けて溝が深くなるように切り取るテーパー構造であってもよい。またさらには、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面側の一部に段差を設けるように切り取る段付き構造であってもよい。なお、第二の切欠部21b及び第二の切欠部22bを同じ切り欠き構造、且つ、第一の基板10,30と第二の基板20の対向方向から見て重なる位置に形成する場合、第二の切欠部21bと第二の切欠部22bは一体的に形成されることとなる。
液晶層12bは、第一の基板10と第二の基板20との間に配置されている。具体的には、第一の基板10と第二の基板20との間であって、液晶層12bの周囲に後述する封止材12aが設けられており、封止材12aによって囲まれる領域内に液晶が封入されて形成される。
液晶層23bは、第一の基板30と第二の基板20との間に配置されている。具体的には、第一の基板30と第二の基板20との間であって、液晶層23bの周囲に後述する封止材23aが設けられており、封止材23aによって囲まれる領域内に液晶が封入されて形成される。
液晶層12b、23bを構成する液晶としては、例えば水平配向タイプのネマティック液晶が挙げられる。また、液晶光学素子50の応答特性を向上させるために、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In Plane Switching)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モードに適した液晶や、液晶内部に高分子による周期的な構造を形成することで安定化されたブルー相を示す液晶を用いても良い。またさらには、液晶光学素子の屈折率の可変範囲を拡大するために、屈折率の異方性(Δn)が大きな液晶を用いても良い。例えば、ネマティック液晶の置換基として、シアノ基に代表される液晶分子の分極率を大きくする置換基を導入することが考えられる。
なお、液晶として、水平配向タイプのネマティック液晶を用いる場合、分子の配向性を制御するため、液晶と接する各基板の最表面には、ラビング処理等の配向処理が施された配向膜(図示しない)が形成されていてもよい。この配向膜材料としては、例えば、ポリイミド膜が挙げられる。具体的には、モノマーから構成されて、成膜後に熱プロセスによって重合させるタイプや、低温焼成タイプと呼ばれる予めポリイミド樹脂が溶剤に分散されているタイプを成膜し、その後ラビング処理や光配向処理などの配向処理を施したものを水平配向膜として用いることができる。但し、垂直配向タイプの液晶を用いる場合や高速駆動に対応し易いOCBモードに適した液晶を用いる場合は、配向膜が不要となる場合がある。
封止材12a,23aとしては、アクリル系、エポキシ系の樹脂材料が挙げられる。但し、これら有機材料に限定されるものではない。液晶の配向性は、配向膜への配向処理によって制御されるが、封止材12a,23aからの主に金属イオンの溶出による配向乱れが問題となることがある。この配向乱れの影響を抑えるため、封止材12a,23aには金属イオンをなるべく含有しないようにする。
ここで、液晶光学素子50の機能を正確に制御するためには、液晶が封入されて形成される液晶層12b,23bを挟持する第一の基板10,30と第二の基板20同士は平行に配置されていることが重要となる。このため、第一の基板10,30と第二の基板20の間にそれぞれスペーサ(図示しない)を介して重ね合わせても良い。スペーサとしては、例えば第一の基板10,30及び第二の基板20の他の基板と対向する少なくとも1つの面にフォトリソグラフィなどの手法で配置されるポストスペーサか、あるいは、粒径分布が制御された球状もしくは円径を制御された円柱(ロッド)形状のギャップスペーサを封止材12a,23aに混練して使用することが挙げられる。このうち、ギャップスペーサとしては、一般的に樹脂製もしくはガラス製のギャップスペーサが用いられるが、樹脂製のギャップスペーサの最表面に金などの金属を被覆したものを用いてもよい。このように、金属被覆された樹脂製のギャップスペーサを封止材12a,23aに混練すると、第一の基板10,30と第二の基板20との間に配置された第一の透明電極11a,31aと第二の透明電極21a,22a同士を封止材12a,23aの領域において電気的に接続することが可能となるため、液晶光学素子50の第一の給電電極40と第二の給電電極41の配置における自由度が高まるという利点がある。
第一の透明電極11aは、第一の基板10の第二の基板20と対向する一方の主面上であって、第一の切欠部11bの領域を除く面の少なくとも一部に配置されている。具体的には、第一の基板10と液晶層12bとの間に配置されている。
第二の透明電極21aは、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面上であって、第二の切欠部21bの領域を除く面の少なくとも一部に配置されている。具体的には、第二の基板20と液晶層12bとの間に配置されている。すなわち、第一の透明電極11aと第二の透明電極21aは、第一の基板10と第二の基板20との間において、液晶層12bを介して対向するように配置されている。
第一の透明電極31aは、第一の基板30の第二の基板20と対向する一方の主面上であって、第一の切欠部31bの領域を除く面の少なくとも一部に配置されている。具体的には、第一の基板30と液晶層23bとの間に配置されている。
第二の透明電極22aは、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面上であって、第二の切欠部22bの領域を除く面の少なくとも一部に配置されている。具体的には、第二の基板20と液晶層23bとの間に配置されている。すなわち、第一の透明電極31aと第二の透明電極22aは、第二の基板20と第一の基板30との間において、液晶層23bを介して対向するように配置されている。
第一の透明電極11a,31a及び第二の透明電極21a,22aを構成する電極材料としては、ITO(スズドープ酸化インジウム)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、グラフェン等が挙げられる。各透明電極は、高い光透過性、光透過率の波長依存性が低いこと、化学的安定性が高いことが求められるが、これらの中では、特に低い抵抗率と高い光透過率を示すITOが好ましい。また、第一の透明電極11a,31a及び第二の透明電極21a,22aは、単一の電極から構成されていても良く、各々が絶縁領域によって分割された分割電極から構成されていても良い。
第一の給電電極40は、素子本体49の側面に配置されている。本実施形態においては、素子本体49の側面に2つの第一の給電電極40,40を有している。また、第一の給電電極40は、第一の切欠部11b内に充填された部分と第一の切欠部31b内に充填された部分とが電気的に接続されるように一体的に構成されている。この第一の給電電極40は、第一の切欠部11b内において、第二の透明電極21aと電気的に接続され、第一の切欠部31b内において、第二の透明電極22aと電気的に接続されている。すなわち、第一の給電電極40は、素子本体49の側面に配置された部分において第二の透明電極21a,22aと接触するとともに、第一の切欠部11b,31b内に充填された部分において第二の透明電極21a,22aと面接触することによって、確実な電気的接続を可能としている。
第一の給電電極40の材料としては、樹脂に導電性材料を混練したものであれば特に制限なく使用することができる。導電性材料として、具体的には、金、銀、銅等の金属やカーボンなどが挙げられる。
第二の給電電極41は、素子本体49の側面に配置されている。本実施形態においては、素子本体49の第一の給電電極40が配置される側面と同一の側面に配置されている。具体的には、第二の給電電極41は、2つの第一の給電電極40の間に配置されている。また、第二の給電電極41は、第二の切欠部21b内に充填された部分と第二の切欠部22b内に充填された部分とが電気的に接続されるように一体的に構成されている。この第二の給電電極41は、第二の切欠部21b内において、第一の透明電極11aと電気的に接続され、第二の切欠部22b内において、第一の透明電極31aと電気的に接続されている。すなわち、第二の給電電極41は、素子本体49の側面に配置された部分において第一の透明電極11a,31aと接触するとともに、第二の切欠部21b,22b内に充填された部分において第一の透明電極11a,31aと面接触することによって、確実な電気的接続を可能としている。
第二の給電電極41の材料としては、樹脂に導電性材料を混練したものであれば特に制限なく使用することができる。導電性材料として、具体的には、金、銀、銅等の金属やカーボンなどが挙げられる。
続いて、液晶光学素子50の製造方法について詳細に説明する。
まず、ガラス基板からなる第一の基板10を所定寸法に加工し、第一の基板10の内側表面(第二の基板20と対向する一方の主面上)に所望のシート抵抗を示す電極材料を成膜し、第一の透明電極11aを形成する。この第一の基板10の基板周縁部の一部に第一の切欠部11bを形成する。同様に、ガラス基板からなる第一の基板30を所定寸法に加工し、第一の基板30の内側表面(第二の基板20と対向する一方の主面上)に所望のシート抵抗を示す電極材料を成膜し、第一の透明電極31aを形成する。この第一の基板30の基板周縁部の一部にも第一の切欠部31bを形成する。第一の切欠部11b,31bは、エッチング処理によって形成してもよく、適切に制御された部分的なブラスト処理によって形成してもよく、より簡便にはリューター等を使用したマシニング加工によって形成してもよい。
次に、ガラス基板からなる第二の基板20を所定寸法に加工し、第二の基板20の第一の基板10と対向する一方の主面上に所望のシート抵抗を示す電極材料を成膜し、第二の透明電極21aを形成するとともに、第二の基板20の第一の基板30と対向する他方の主面上に所望のシート抵抗を示す電極材料を成膜し、第二の透明電極22aを形成する。この第二の基板20の基板周縁部の一部に第二の切欠部21b,23bを形成する。ここで、第二の切欠部21b,23bは、第一の切欠部11b,31bと同様に、エッチング処理によって形成してもよく、適切に制御された部分的なブラスト処理によって形成してもよく、より簡便にはリューター等を使用したマシニング加工によって形成してもよい。
次に、第一の基板10の第一の透明電極11a上に、配向膜を成膜したのち焼成し、配向膜面にラビング処理を施す。同様に、第二の基板20の第二の透明電極21a上に、配向膜を成膜したのち焼成し、配向膜面にラビング処理を施す。ラビング処理は、ラビングローラーに固定したラビング布を、ラビングローラーを回転させながら配向膜面に押し付けて施される。
次に、第一の基板10の第一の透明電極11a上に形成された配向膜のラビング処理面と第二の基板20の第二の透明電極21a上に形成された配向膜のラビング処理面とが対向し、適切な基板間距離を保つように、封止材12aを介して貼り合わせる。このとき、液晶を注入するために、封止材12aの少なくとも1箇所に注入口を設ける。
次に、第一の基板10と第二の基板20との間の封止材12aの注入口から液晶を注入し、液晶層12bを形成する。液晶層12bは、差圧を利用した真空注入法が用いられる。
次に、第一の基板10と第二の基板20との間の封止材12aの注入口を封止する。
続いて、同様の方法で液晶層23bを形成する。具体的には、第一の基板30の第一の透明電極31a上に、配向膜を成膜したのち焼成し、配向膜面にラビング処理を施す。同様に、第二の基板20の第二の透明電極22a上に、配向膜を成膜したのち焼成し、配向膜面にラビング処理を施す。ラビング処理は、ラビングローラーに固定したラビング布を、ラビングローラーを回転させながら配向膜面に押し付けて施される。
次に、第一の基板30の第一の透明電極31a上に形成された配向膜のラビング処理面と第二の基板20の第二の透明電極22a上に形成された配向膜のラビング処理面とが対向し、適切な基板間距離を保つように、封止材23aを介して貼り合わせる。このとき、液晶を注入するために、封止材23aの少なくとも1箇所に注入口を設ける。
次に、第一の基板30と第二の基板20との間の封止材23aの注入口から液晶を注入し、液晶層23bを形成する。液晶層23bは、差圧を利用した真空注入法が用いられる。
次に、第一の基板30と第二の基板20との間の封止材23aの注入口を封止し、素子本体49が形成される。
こうして得られた素子本体49の第一の切欠部11b,31bに素子側面から導電性材料を注入し硬化させて第一の給電電極40を形成する。同様に、素子本体49の第二の切欠部21b,23bに素子側面から導電性材料を注入し硬化させて第二の給電電極41を形成する。以上の製造工程により、図1に示されるような液晶光学素子50が得られる。
この液晶光学素子50は、第一の基板10,30及び第二の基板20に形成された第一の透明電極11a,31a及び第二の透明電極21a、22aに印加する駆動電圧の組合せによって焦点距離調整や手振れ補正機能を与えることができる。また、液晶光学素子50を複数組み合わせることにより、ズーム機能も与えることができる。すなわち、電極間に挟まれた液晶分子に印加される電界の強度によって、液晶分子の配向を制御することができ、結果的に屈折率を制御する用途に使用できる。
以上のように、本実施形態に係る液晶光学素子50は、第一の基板10,30が基板周縁部の一部に第一の切欠部11b,31bを有し、第一の切欠部11b,31b内に充填され、第二の透明電極21a,22aに電気的に接続される第一の給電電極40を有している。そのため、液晶層12b,23bの近傍に配置された第二の透明電極21a,22aに、素子本体49の側面から直接給電することが可能となるため、駆動電圧の低電圧化を実現することができる。
また、本実施形態に係る液晶光学素子50では、第一の給電電極40が第一の切欠部11b,31b内に充填されている。そのため、第二の基板20に形成されている第二の透明電極21a,22aと第一の切欠部11b,31b内に充填された第一の給電電極40とが面接触するため、第二の透明電極21a,22aへ安定した給電が可能となる。すなわち、第一の給電電極40と素子本体49内部に設けられた第二の透明電極21a,22aとの電気的な接続不良を防止することができる。
本実施形態に係る液晶光学素子50においては、第二の基板20が基板周縁部の一部に第二の切欠部21b,22bを有し、第二の切欠部21b,22b内に充填され、第一の透明電極11a,31aに電気的に接続される第二の給電電極41を有している。そのため、液晶層12b,23bの近傍に配置された第一の透明電極11a,31aに素子本体49の側面から直接給電することが可能となるため、駆動電圧の低電圧化を実現することができる。
また、本実施形態に係る液晶光学素子50においては、第二の給電電極41が第二の切欠部21b,22b内に充填されている。そのため、第一の基板10に形成されている第一の透明電極11a,31aと第二の切欠部21b,22b内に充填された第二の給電電極41とが面接触するため、第一の透明電極11a,31aへ安定した給電が可能となる。すなわち、第二の給電電極41と素子本体49内部に設けられた第一の透明電極11a,31aとの電気的な接続不良を防止することができる。またさらには、第一の基板10に設けられた第一の切欠部11b,31b内に充填された第一の給電電極40と第二の切欠部21b,22b内に充填された第二の給電電極41を有していることから、第一の透明電極11a,31a及び第二の透明電極21a,22aにそれぞれ独立した電圧を印加することができる。
(第二実施形態)
続いて、図2を参照して、本発明の第二実施形態に係る液晶光学素子150の構成について説明する。図2aは、本発明の第二実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。図2bは、図2aにおける切断線II−IIに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。図2cは、本発明の第二実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。第二実施形態に係る液晶光学素子150は、第一の障壁材112c,123cと第二の障壁材112d,123dを備えている点において、第一実施形態に係る液晶光学素子50と異なっている。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明する。
液晶光学素子150は、図2aに示されるように、素子本体149と、素子本体149の外表面に配置された第一の給電電極140と第二の給電電極141を備えている。
素子本体149は、図2b及び図2cに示されるように、第一の基板110,130、第二の基板120、液晶層112b,123b、第一の透明電極111a,131a、第二の透明電極121a,122a、第一の障壁材112c,123c、第二の障壁材112d,123dによって構成されている。第一の給電電極140、第二の給電電極141、第一の基板110,130、第二の基板120、液晶層112b,123b、第一の透明電極111a,131a、第二の透明電極121a,122aの構成は第一実施形態に係る液晶光学素子50と同様である。但し、本実施形態では、素子本体149が第一の障壁材112c,123cと第二の障壁材112d,123dを備えている点において、第一実施形態と相違する。
第一の障壁材112cは、第一の基板110と第二の基板120との間であって、第一の切欠部111bの周囲に沿って配置されている。具体的には、第一の障壁材112cは、第一の切欠部111bの素子本体149内に位置する部分の全ての輪郭に沿って配置されている。また、第一の障壁材112cは、第一の基板110,130と第二の基板120の対向方向から見て、第一の透明電極111a、第二の透明電極121a、第一の切欠部111bに重なる領域を有する。つまり、第一の障壁材112cは、第一の切欠部111b内に位置する領域を有する。
第一の障壁材123cは、第一の基板130と第二の基板120との間であって、第一の切欠部131bの周囲に沿って配置されている。具体的には、第一の障壁材123cは、第一の切欠部131bの素子本体149内に位置する部分の全ての輪郭に沿って配置されている。また、第一の障壁材123cは、第一の基板110,130と第二の基板120の対向方向から見て、第一の透明電極131a、第二の透明電極122a、第一の切欠部131bに重なる領域を有する。つまり、第一の障壁材123cは、第一の切欠部131b内に位置する領域を有する。
第二の障壁材112dは、第一の基板110と第二の基板120との間であって、第二の切欠部121bの周囲に沿って配置されている。具体的には、第二の障壁材112dは、第二の切欠部121bの素子本体149内に位置する部分の全ての輪郭に沿って配置されている。また、第二の障壁材112dは、第一の基板110,130と第二の基板120の対向方向から見て、第一の透明電極111a、第二の透明電極121a、第二の切欠部121bに重なる領域を有する。つまり、第二の障壁材112dは、第二の切欠部121b内に位置する領域を有する。
第二の障壁材123dは、第一の基板130と第二の基板120との間であって、第二の切欠部122bの周囲に沿って配置されている。具体的には、第二の障壁材123dは、第二の切欠部122bの素子本体149内に位置する部分の全ての輪郭に沿って配置されている。また、第二の障壁材123dは、第一の基板110,130と第二の基板120の対向方向から見て、第一の透明電極131a、第二の透明電極122a、第二の切欠部122bに重なる領域を有する。つまり、第二の障壁材123dは、第二の切欠部122b内に位置する領域を有する。
第一の障壁材112c,123c及び第二の障壁材112d,123dを構成する材料としては、絶縁性を有し、それぞれが各基板110,120,130に密着する材料であれば特に制限なく使用することができる。具体的には、アクリル系、エポキシ系の樹脂材料などが挙げられる。ここで、第一の障壁材112c,123c及び第二の障壁材112d,123dは、封止材112a,123aと同一の材料からなると好ましい。この場合、液晶光学素子150を作製する工程において、第一の障壁材112c,123c及び第二の障壁材112d,123dと封止材112a,123aを同一の工程で作製することができるため、工程を簡略化することができる。
以上のように、本実施形態に係る液晶光学素子150は、第一の基板110,130と第二の基板120との間に配置された第一の障壁材112c,123cと第二の障壁材112d,123dをさらに備え、第一の障壁材112c,123cは、第一の切欠部111b,131bの周囲に沿って配置されるとともに、第一の障壁材112c,123cの一部が第一の切欠部111b,131b内に位置し、第二の障壁材112d,123dは、第二の切欠部121b,122bの周囲に沿って配置されるとともに、第二の障壁材112d,123dの一部が第二の切欠部121b,122b内に位置するとよい。そのため、第一の切欠部111b,131b内に充填された第一の給電電極140と第一の透明電極111a,131aとの短絡を防止できるとともに、第二の切欠部121b,122b内に充填された第二の給電電極141と第二の透明電極121a,122aとの短絡を防止できる。
(第三実施形態)
続いて、図3を参照して、本発明の第三実施形態の構成について説明する。図3aは、本発明の第三実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。図3bは、図3aにおける切断線III−IIIに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。図3cは、本発明の第三実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。第三実施形態に係る液晶光学素子250は、第一の基板210,230に第一の絶縁領域211c,231cが設けられ、第二の基板220に第二の絶縁領域221c,222cが設けられている点において、第二実施形態に係る液晶光学素子150と異なっている。以下、第二実施形態と異なる点を中心に説明する。
液晶光学素子250は、図3aに示されるように、素子本体249と、素子本体249の外表面に配置された第一の給電電極240と第二の給電電極241を備えている。
素子本体249は、図3b及び図3cに示されるように、第一の基板210,230、第二の基板220、液晶層212b,223b、第一の透明電極211a,231a、第二の透明電極221a,222a、第一の障壁材212c,223c、第二の障壁材212d,223dによって構成されている。第一の給電電極240、第二の給電電極241、液晶層212b,223b、第一の透明電極211a,231a、第二の透明電極221a,222a、第一の障壁材212c,223c、第二の障壁材212d,223dの構成は第二実施形態と同様である。但し、本実施形態では、第一の基板210,230に第一の絶縁領域211c,231cが設けられ、第二の基板220に第二の絶縁領域221c,222cが設けられている点において、第二実施形態と相違する。
第一の絶縁領域211cは、第一の基板210の第一の切欠部211bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第一の絶縁領域211cは、第一の切欠部211bの素子本体249内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第一の絶縁領域211cは、第一の切欠部211bを囲うように設けられている。この第一の絶縁領域211cは、第一の透明電極211aを電気的に分離している。言い換えると、第一の透明電極211aは、第一の絶縁領域211cによって、第一の切欠部211b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の透明電極211aと第二の透明電極221aの対向方向から見て、第一の絶縁領域211cの一部と第一の障壁材212cの一部が重なる領域を有している。
第一の絶縁領域231cは、第一の基板230の第一の切欠部231bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第一の絶縁領域231cは、第一の切欠部231bの素子本体249内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第一の絶縁領域231cは、第一の切欠部231bを囲うように設けられている。この第一の絶縁領域231cは、第一の透明電極231aを電気的に分離している。言い換えると、第一の透明電極231aは、第一の絶縁領域231cによって、第一の切欠部231b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の透明電極231aと第二の透明電極222aの対向方向から見て、第一の絶縁領域231cの一部と第一の障壁材223cの一部が重なる領域を有している。
第二の絶縁領域221cは、第二の基板220の第二の切欠部221bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第二の絶縁領域221cは、第二の切欠部221bの素子本体249内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第二の絶縁領域221cは、第二の切欠部221bを囲うように設けられている。この第二の絶縁領域221cは、第二の透明電極221aを電気的に分離している。言い換えると、第二の透明電極221aは、第二の絶縁領域221cによって、第二の切欠部221b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の透明電極211aと第二の透明電極221aの対向方向から見て、第二の絶縁領域221cの一部と第二の障壁材212dの一部が重なる領域を有している。
第二の絶縁領域222cは、第二の基板220の第二の切欠部222bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第二の絶縁領域222cは、第二の切欠部222bの素子本体249内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第二の絶縁領域222cは、第二の切欠部222bを囲うように設けられている。この第二の絶縁領域222cは、第二の透明電極222aを電気的に分離している。言い換えると、第二の透明電極222aは、第二の絶縁領域222cによって、第二の切欠部222b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の透明電極231aと第二の透明電極222aの対向方向から見て、第二の絶縁領域222cの一部と第二の障壁材223dの一部が重なる領域を有している。
以上のように、本実施形態に係る液晶光学素子250では、第一の基板210,230の第一の切欠部211b,231bの周囲に沿って第一の透明電極211a,231aを電気的に分離する第一の絶縁領域211c,231cが設けられ、第一の基板210,230と第二の基板220との間に配置された第一の障壁材212c,223cが、第一の切欠部211b,231bの周囲に沿って配置されるとともに、第一の透明電極211a,231aと第二の透明電極221a,222aの対向方向から見て、第一の絶縁領域211c,231cの一部に重なる領域を有している。そのため、第一の切欠部211b,231b内に充填された第一の給電電極240と第一の透明電極211a,231aとの短絡を確実に防止できる。
(第四実施形態)
続いて、図4を参照して、本発明の第四実施形態に係る液晶光学素子350の構成について説明する。図4aは、本発明の第四実施形態に係る液晶光学素子の構成を示す斜視図である。図4bは、図4aにおける切断線IV−IVに沿う液晶光学素子の切断部端面図である。図4cは、本発明の第四実施形態に係る液晶光学素子の素子本体の構成を示す分解斜視図である。第四実施形態に係る液晶光学素子350は、第一の基板310,330に第一の絶縁領域311c,331cが設けられ、第二の基板320に第二の絶縁領域321c,322cが設けられている点において、第一実施形態に係る液晶光学素子50と異なっている。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明する。
液晶光学素子350は、図4aに示されるように、素子本体349と、素子本体349の外表面に配置された第一の給電電極340と第二の給電電極341を備えている。
素子本体349は、図4b及び図4cに示されるように、第一の基板310,330、第二の基板320、液晶層312b,323b、第一の透明電極311a,331a、第二の透明電極321a,322aによって構成されている。第一の給電電極340、第二の給電電極341、液晶層312b,323b、第一の透明電極311a,331a、第二の透明電極321a,322aの構成は第一実施形態と同様である。但し、本実施形態では、第一の基板310,330に第一の絶縁領域311c,331cが設けられ、第二の基板320に第二の絶縁領域321c,322cが設けられている点において、第一実施形態と相違する。
第一の絶縁領域311cは、第一の基板310の第一の切欠部311bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第一の絶縁領域311cは、第一の切欠部311bの素子本体349内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第一の絶縁領域311cは、第一の切欠部311bを囲うように設けられている。この第一の絶縁領域311cは、第一の透明電極311aを電気的に分離している。言い換えると、第一の透明電極311aは、第一の絶縁領域311cによって、第一の切欠部311b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の絶縁領域311cは、第一の透明電極311aと第二の透明電極321aの対向方向から見て、封止材312aと重ならないように設けられているが、重なるように設けてもよい。
第一の絶縁領域331cは、第一の基板330の第一の切欠部331bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第一の絶縁領域331cは、第一の切欠部331bの素子本体349内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第一の絶縁領域331cは、第一の切欠部331bを囲うように設けられている。この第一の絶縁領域331cは、第一の透明電極331aを電気的に分離している。言い換えると、第一の透明電極331aは、第一の絶縁領域331cによって、第一の切欠部331b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第一の絶縁領域331cは、第一の透明電極331aと第二の透明電極322aの対向方向から見て、封止材323aと重ならないように設けられているが、重なるように設けてもよい。
第二の絶縁領域321cは、第二の基板320の第二の切欠部321bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第二の絶縁領域321cは、第二の切欠部321bの素子本体349内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第二の絶縁領域321cは、第二の切欠部321bを囲うように設けられている。この第二の絶縁領域321cは、第二の透明電極321aを電気的に分離している。言い換えると、第二の透明電極321aは、第二の絶縁領域321cによって、第二の切欠部321b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第二の絶縁領域321cは、第一の透明電極311aと第二の透明電極321aの対向方向から見て、封止材312aと重ならないように設けられているが、重なるように設けてもよい。
第二の絶縁領域322cは、第二の基板320の第二の切欠部322bの周囲に沿って設けられている。具体的には、第二の絶縁領域322cは、第二の切欠部322bの素子本体349内に位置する部分の全ての輪郭に沿って設けられている。つまり、第二の絶縁領域322cは、第二の切欠部322bを囲うように設けられている。この第二の絶縁領域322cは、第二の透明電極322aを電気的に分離している。言い換えると、第二の透明電極322aは、第二の絶縁領域322cによって、第二の切欠部322b寄りに配置される部分とそれ以外の部分に分割されている。本実施形態では、第二の絶縁領域322cは、第一の透明電極331aと第二の透明電極322aの対向方向から見て、封止材323aと重ならないように設けられているが、重なるように設けてもよい。
以上のように、本実施形態に係る液晶光学素子350は、第一の基板310,330は、第一の切欠部311b,331bの周囲に沿って、第一の透明電極311a,331aを電気的に分離する第一の絶縁領域311c,331cが設けられ、第二の基板320は、第二の切欠部321b,322bの周囲に沿って、第二の透明電極321a,322aを電気的に分離する第二の絶縁領域321c,322cが設けられている。そのため、第一の切欠部311b,331b内に充填された第一の給電電極340と第一の透明電極311a,331aとの短絡を防止できるとともに、第二の切欠部321b,322b内に充填された第二の給電電極341と第二の透明電極321a,322aとの短絡を防止できる。
本発明は、携帯電話などの携帯機器に搭載される液晶レンズ・マルチドライブの波面収差補正素子・光変調器に代表される液晶光学素子として利用される。
10,30,110,130,210,230,310,330…第一の基板、11a,31a,111a,131a,211a,231a,311a,331a…第一の透明電極、11b,31b,111b,131b,211b,231b,311b,331b…第一の切欠部、12a,23a,112a,123a,212a,223a,312a,323a…封止材、12b,23b,112b,123b,212b,223b,312b,323b…液晶層、20,120,220,320…第二の基板、21a,22a,121a,122a,221a,222a,321a,322a…第二の透明電極、21b,22b,121b,122b,221b,222b,321b,322b…第二の切欠部、40,140,240,340…第一の給電電極、41,141,241,341…第二の給電電極、49,149,249,349…素子本体、50,150,250,350…液晶光学素子、112c,123c,212c,223c…第一の障壁材、112d,123d,212d,223d…第二の障壁材、211c,231c,311c,331c…第一の絶縁領域、221c,222c,321c,322c…第二の絶縁領域。

Claims (9)

  1. 第一の基板と、第二の基板と、前記第一の基板と前記第二の基板との間に液晶層を介して対向するように配置された第一の透明電極及び第二の透明電極と、前記第一の基板と前記第二の基板との間であって、前記液晶層の周囲に設けられた封止材と、を備え、前記第一の基板は、基板周縁部の一部に第一の切欠部を有し、前記第一の切欠部内に充填され、前記第二の透明電極に電気的に接続される第一の給電電極を有することを特徴とする液晶光学素子。
  2. 前記第一の基板と前記第二の基板との間に配置された第一の障壁材をさらに備え、前記第一の障壁材は、前記第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第一の障壁材の一部が前記第一の切欠部内に位置することを特徴とする請求項1に記載の液晶光学素子。
  3. 前記第二の基板は、基板周縁部の一部に第二の切欠部を有し、前記第二の切欠部内に充填され、前記第一の透明電極に電気的に接続される第二の給電電極を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶光学素子。
  4. 前記第一の基板と前記第二の基板との間に配置された第一の障壁材と第二の障壁材をさらに備え、前記第一の障壁材は、前記第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第一の障壁材の一部が前記第一の切欠部内に位置し、前記第二の障壁材は、前記第二の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第二の障壁材の一部が前記第二の切欠部内に位置することを特徴とする請求項3に記載の液晶光学素子。
  5. 前記第一の基板は、前記第一の切欠部の周囲に沿って前記第一の透明電極を電気的に分離する第一の絶縁領域が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶光学素子。
  6. 前記第一の基板と前記第二の基板との間に配置された第一の障壁材をさらに備え、前記第一の障壁材は、前記第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第一の透明電極と前記第二の透明電極の対向方向から見て、前記第一の絶縁領域の一部に重なる領域を有することを特徴とする請求項5に記載の液晶光学素子。
  7. 前記第一の基板は、前記第一の切欠部の周囲に沿って、前記第一の透明電極を電気的に分離する第一の絶縁領域が設けられ、前記第二の基板は、前記第二の切欠部の周囲に沿って、前記第二の透明電極を電気的に分離する第二の絶縁領域が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液晶光学素子。
  8. 前記第一の基板と前記第二の基板との間に配置された第一の障壁材と第二の障壁材をさらに備え、前記第一の障壁材は、前記第一の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第一の透明電極と前記第二の透明電極の対向方向から見て、前記第一の絶縁領域の一部に重なる領域を有し、
    前記第二の障壁材は、前記第二の切欠部の周囲に沿って配置されるとともに、前記第一の透明電極と前記第二の透明電極の対向方向から見て、
    前記第二の絶縁領域の一部に重なる領域を有することを特徴とする請求項7に記載の液晶光学素子。
  9. 前記第一の障壁材及び前記第二の障壁材は、前記封止材と同一の材料からなることを特徴とする請求項4または8に記載の液晶光学素子。
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