JP2008076926A - 液晶レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を低減し、複数の輪帯電極に供給する駆動電圧がより正確となる液晶レンズを提供する。
【解決手段】第1と第2の透明基板に挟まれた液晶層と、第1の透明基板の液晶層側に形成された共通電極と、第2の透明基板の液晶層側に形成された複数の輪帯電極と、複数の輪帯電極に接続されて、各輪帯電極に抵抗分割された制御電圧を印加するための電圧降下抵抗電極とを備え、上記電圧降下抵抗電極が、複数の輪帯電極によって形成されるレンズ有効径領域の最外周部から所定の間隙を持って、一部が切り欠かれた円環形状で設けられて、その円環状電極の所定の位置から引出線を介して各輪帯電極に接続されており、電圧降下抵抗電極における、一部が切り欠かれることにより形成された電極両端部に駆動電圧を給電することにより、液晶層を駆動する制御電圧を複数の輪帯電極のそれぞれに印加できる構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、液晶レンズに関し、特に光ディスク装置、カメラ、顕微鏡、めがね等の光学装置において焦点距離の調整用に用いられる液晶レンズに関する。
従来、液晶を用いた光学素子として印加する電圧により焦点距離を制御することができる液晶レンズが知られている。液晶レンズの方式には一方のガラスなどの透明基板に平凸レンズや平凹レンズのレンズ形状を持たせ、液晶の屈折率変化を利用して可変焦点を実現するものや、透明基板の一方にフレネルパターンを転写し、同様に液晶の屈折率変化を利用して可変焦点を実現するものがあるが、これらは作用として凸レンズのみか凹レンズのみのどちらか一方の作用しか実現できない。ところが平板の透明基板の一方に透明な輪帯電極を形成して可変焦点を実現した液晶レンズは電圧の印加方式を変えるだけで凸レンズにも凹レンズにもなるので、使用上とても利便性が高い。
透明な輪帯電極により可変焦点を実現する方式においては、複数の輪帯電極を形成し、それぞれの輪帯電極に異なった電圧を印加できるようにしなければならない。このためそれぞれの輪帯電極から引出線を出す方式や、複数の輪帯電極間をあらかじめ設定した抵抗値を持つ抵抗で接続し、中央の電極と外縁部の電極の2点からのみ引出線を取り出す方式がある。輪帯電極の数が多い場合に後者は引出線の本数を2本にすることができ、レンズとしての有効径が小さい液晶レンズを実現する上で有利である。
ここで、上述した従来の液晶レンズの構成を説明する。図7に特許文献1における液晶レンズの電極パターン構成と、このパターンに電気的接続する回路構成を示す。
この従来の液晶レンズは、パターン電極と共通電極を備えた2枚のガラス基板間に液晶層を挟持した構成となっている。そして、このパターン電極は、中心部電極110と複数個の輪帯電極112、113を有し、中心部電極110と各輪帯電極112、113とが電圧降下抵抗電極106にて接続された構成となっている。そして、各輪帯電極112、113とは絶縁して中心部電極110に接続された引き出し電極105bには、電力増幅器104bを介して可変抵抗103に接続されており、輪帯電極113(外周部電極)に接続された引き出し電極105aには、増幅器104aを介して可変抵抗102に接続されている。さらに、これら可変抵抗102、103に並列に接続された交流源101から供給される交流電圧は、可変抵抗102および103により、降圧される様になっている。
この様に、引き出し電極105a、105bとに印加された電圧信号と電圧降下抵抗電極106により電圧分布が形成され、液晶層に電圧分布が形成される。そして、可変抵抗102、103を調整することにより様々な電圧分布を発生させることが可能となる。
特許第3047082号公報(第3−5頁、第1−4図)
しかしながら、特許文献1に記載の液晶レンズの構成では、電圧降下抵抗電極106がレンズ領域内の半径方向に配設されているので、電圧降下抵抗電極106の長さはレンズ領域の大きさで決まることとなる。したがって、上記レンズ領域に相当するレンズの有効径が小さくしなくてはならない場合(液晶レンズ自体のサイズを小型とした場合)に、仮
に電圧降下抵抗電極106の幅を細くできたとしても、抵抗値を十分大きくすることが困難となる。また、電圧降下抵抗電極106の厚みを薄くして抵抗値を増加させるという方策も考えられるが、この電圧降下抵抗電極106の薄さには限度があり、抵抗値を十分大きくすることは困難である。すなわち、特許文献1に記載の液晶レンズの構成のままでは、電圧降下抵抗電極106に流れる電流を少なくできないので、消費電力を小さくすることが困難になるという問題が生じる。
さらに、上述したようにレンズの有効径が小さくなると、この電圧降下抵抗電極106の長さが短くなり、各輪帯電極112、113に供給する引出線の引出点の位置誤差感度が高いという問題も生じる。すなわち、電圧降下抵抗電極106の両端間における電圧変化の傾きが急であり、引出点の位置が僅かにずれるだけで所望の印加電圧の値が大きく変わってしまうこととなる。したがって、このように、レンズの有効径を小さくした液晶レンズの構成では、所望の電圧分布が形成されず、不必要なレンズ収差が生じる虞がある。
そこで、この発明は上述した従来技術による問題点を解消するため、レンズとしての有効領域の外側に電圧降下抵抗を配設し、駆動時の消費電力の低減と各輪帯電極に精密な電圧印加を可能にする液晶レンズを提供することを目的とする。
上述した課題を解決して目的を達成するため、本発明の液晶レンズは、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
本発明にかかる液晶レンズは、第1と第2の透明基板に挟まれた液晶層と、第1の透明基板の液晶層側に形成された共通電極と、第2の透明基板の液晶層側に形成された複数の輪帯電極と、複数の輪帯電極に接続されて、各輪帯電極に抵抗分割された制御電圧を印加するための電圧降下抵抗電極とを備え、上記電圧降下抵抗電極が、複数の輪帯電極によって形成されるレンズ有効径領域の最外周部から所定の間隙を持って、一部が切り欠かれた円環形状で設けられて、その円環状電極の所定の位置から引出線を介して各輪帯電極に接続されており、電圧降下抵抗電極における、一部が切り欠かれることにより形成された電極両端部に駆動電圧を給電することにより、液晶層を駆動する制御電圧を複数の輪帯電極のそれぞれに印加できるようにしたことを特徴とするものである。
前述した発明によれば、液晶レンズにおけるレンズ領域の大きさを小さくしたとしても、従来の液晶レンズの構成に比べて、明らかに電圧降下抵抗電極の抵抗値を大きくすることができ、同時に電圧降下抵抗の長さに対する変化の傾きを緩やかにすることができる。
また、本発明の液晶レンズは、前述した引出線と複数の輪帯電極とが、絶縁膜を介して異なる面に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶レンズは、前述した輪帯電極と電圧降下抵抗電極とが、同一面に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶レンズは、前述した電圧降下抵抗電極と前記引出線とが、同一面に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶レンズは、前述した引出線と輪帯電極との接続が、絶縁膜に設けた開口部を介して接続されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶レンズは、前述した絶縁膜が、引出線を配設した領域以外には設けられていないことを特徴とするものである。
本発明によれば、液晶レンズの低消費電力化と同時にレンズ収差の低減という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる液晶レンズの好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態の液晶レンズにおけるパターン電極の構成を示す図面である。また、図2および図3は、本発明の液晶レンズの概略構成を示す上部平面図および断面図(図1におけるA−A’断面)である。
図3に示す様に、本発明の液晶レンズ7は、2枚の対向する透明基板8、9によって液晶層14が挟持された構造を有する。ここで用いる透明基板8、9の材質は、ガラスやポリカーボネートなどである。
そして、この液晶レンズ7における透明基板8の表面には、図1に示すパターン電極10を有する。なお、本図面では、このパターン電極は、輪帯電極3a〜3eと、電圧降下抵抗電極1と、引出線2a、2cのみを示している。
具体的には、図1に示す様に、パターン電極10は、全て透明電極材料により形成されており、閉ループの円環形状を有する複数の輪帯電極3a〜3eと、この複数の輪帯電極3a〜3eに接続されて、各輪帯電極3a〜3eに抵抗分割された、液晶層14(図3参照)を駆動する制御電圧を印加するための電圧降下抵抗電極1とを備えている。
また、この電圧降下抵抗電極1は、複数の輪帯電極3a〜3eによって形成される液晶レンズ有効径領域15(図2参照)の外周部から所定の間隙を持って、一部が切り欠かれたC字形状で形成されている。
また、複数の輪帯電極3a〜3eと電圧降下抵抗電極1とは、図1、図3に示す様に、電圧降下抵抗電極1の所定の位置から各輪帯電極3a〜3eへ接続点5を介して、これら電圧降下抵抗電極1と輪帯電極3a〜3eとは異なる面に設けた引出線2a〜2eにより接続されている。
また、図1に示す様に、C字形状の電圧降下抵抗電極1の一部が切り欠かれた電極両端部(引出線2a、2eに相当する箇所)に、輪帯電極3a〜3eを配した液晶レンズ有効径領域15(図2参照)に屈折率分布を与えるために駆動電圧を給電することで、液晶層14(図3参照)を駆動する各制御電圧を複数の輪帯電極3a〜3eのそれぞれに印加できるように構成されている。図1に示したパターン電極10は、図3に示す透明基板8の主表面に形成され、その表面には、配向膜12を設けた後に、ラビング処理が施される。
なお、上記構成は、図3に示す様に、引出線2a〜2e(本図面では引出線2aと2cのみが示されている。)と複数の輪帯電極3a〜3eが、絶縁膜4を介して異なる面に形成され、輪帯電極3a〜3eと電圧降下抵抗電極1が、同一面に形成されている。そして、引出線2a〜2eと輪帯電極3a〜3eは、接続点5に設けられた5個の開口部を介して電気的に接続される。また、引出線2a〜2eと電圧降下抵抗電極1との接続も同様に5個の接続点5を介して電気的に接続される。したがって、本実施形態に係る液晶レンズ7は、合わせて10個の接続点5により、引出線2a〜2eと、輪帯電極3a〜3e、電圧降下抵抗電極1とがそれぞれ接続される。
また、図3に示す様に、透明基板9には、透明電極材料により共通電極11が形成され
ている。この透明電極材料とは、レンズ作用を期待する光の波長範囲において透過率が高い材料で、可視光範囲であればインジウム・スズ酸化物(以下ITOと略す)などが用いられる。
そして、この共通電極11の表層にも同様に、液晶を配向させるための配向膜13が形成されている。配向膜13にはポリイミドなどがよく用いられる。ポリイミドは焼成した後にラビングを行い、液晶がプレチルト角をもつようにする。
なお、本説明では説明の便宜上、図1に示したパターン電極10における輪帯電極3a〜3eの数を5本とした構成例を示して説明を行うが、輪帯電極の本数は5本に限定されるものではない。
また、図1〜図3に示す様に、この液晶レンズ7における液晶層14は、シール部材16により封止されており、液晶層14の厚さは、スペーサ部材17により一定に保たれている。そして、パターン電極10の電極取り出し部18には、フレキシブルプリント配線板(以下FPCと略す)19が異方性導電膜を用いて接続されており、このFPC19を介して電圧降下抵抗電極1の両端に設けた引出線2a、2eに給電を行い、各輪帯電極3a〜3eに対して電圧降下抵抗電極1により抵抗分割された制御電圧を、各輪帯電極3a〜3eに印加することができるようになる。なお、電極取り出し部18の一部は、パターン電極10(図1参照)から絶縁されており、共通電極11に接続されている。
特に限定しないが、一例として液晶レンズ7の寸法を示す。透明基板8、9の一辺の長さは数mmから十数mm程度、例えば10mmである。ただし、パターン電極10を設けた透明基板8については、パターン電極10の電極取り出し部18を被う部分を除いた寸法である。透明基板8、9の厚さは数百μm程度、例えば300μmである。液晶層14の厚さは十数μmから数十μm程度、例えば20μmである。液晶レンズ有効径領域15の直径は数mm程度、例えば3mmである。
次に、この液晶レンズ7の製造方法とこの液晶レンズの作用について更に詳細に説明する。
図1、図3に示すように、透明基板8に最初に形成されるのが引出線2a〜2eである。引出線2a〜2eは、輪帯電極3a〜3eの半径方向に伸びる形で、最外周の電圧降下抵抗1から各輪帯電極3a〜3eに届く長さとなっている。
引出線2a〜2eの形成は、まず、透明基板8にITOをスパッタリング法を用いて成膜し、フォトリソグラフィプロセスを用いて必要なパターンを残す。次に、上記工程により形成された引出線2a〜2eを被覆する絶縁膜4をスピンコートなどで塗布する。次に、引出線2a〜2eを形成したのと同様にフォトリソグラフィプロセスを用いて引出線パターンを覆い、かつ接続点5の部分に開口部を形成する。この開口部は、次のプロセスで形成する輪帯電極3a〜3eと電圧降下抵抗電極1との電気的接続を行うためのものである。
ここでは輪帯電極のパターン中心より電圧降下抵抗電極1の内側まで、あるいは輪帯電極3eまでを液晶レンズ有効径領域15と呼ぶことにするが、この液晶レンズ有効径領域15においては、先に示した絶縁膜4が残っていても大きな問題にはならない。
また、絶縁膜4の透過率がレンズ作用を期待する光の波長範囲において100%でない場合には、引出線2a〜2eと輪帯電極3a〜3eとがオーバーラップして設けられる以外の領域に設けられた絶縁膜は、開口部を形成する工程で同時に取り除いておいた方が好
ましい。
次に、絶縁膜4に設けた開口部と、必要に応じて一部の領域を除去した絶縁膜4の表面に、スパッタリング法を用いて再度ITOを成膜する。そしてフォトリソグラフィプロセスにより、輪帯電極3a〜3eと電圧降下抵抗電極1を形成する。絶縁膜4には既に開口部が設けられているので、ITOをスパッタ成膜した時点で必要な電気的接続は得られている。電圧降下抵抗電極1は輪帯電極3a〜3eと異なり、引出線2aと2eの間で一カ所円が途切れたC字形状とする。この様にして形成した電圧降下抵抗電極1の幅と膜厚は、一定になるように形成してあるので、中間でタップしたときの抵抗値は、電極の長さに比例した値とすることができる。
なお、先に示した電圧降下抵抗電極1が一カ所切り欠かれているのは、引出線2aから引出線2eへ、もしくは引出線2eから引出線2aに電流を交互に流す必要があるからである。この構成により、交流駆動が可能になる。
次に、透明基板9にも同様にITOを成膜し、フォトリソグラフィプロセスにより共通電極11を形成する。
そして、各透明基板8、9に配向膜12、13をそれぞれ形成した後に、ラビング処理を施し、両電極を内側に向けて透明基板9と透明基板8を対向して配置し、その間に液晶層14を封入することで、目的の液晶レンズを製造することができる。
上述した工程により形成された引出線2aは、輪帯電極3aと電圧降下抵抗電極1の両方と電気的接続を実現する。引出線2bは、輪帯電極3bと電圧降下抵抗電極1の両方と電気的接続を実現する。以下同様に引出線2cは、輪帯電極3cと電圧降下抵抗電極1と、引出線2dは、輪帯電極3dと電圧降下抵抗電極1と、引出線2eは、輪帯電極3eと電圧降下抵抗電極1とそれぞれ電気的接続を実現する。
そして、電圧降下抵抗電極1に給電を行うことで、引出線2aと引出線2eの間に存在する引出線2bから引出線2dにおいて中間の電圧を取り出すことが可能になる。
例えば、引出線2aに10[V]を印加し、引出線2eに2[V]を印加した場合、引出線2b〜2dによって電圧降下抵抗電極1の長さが等分割されていれば、引出線2bでは8[V]、引出線2cでは6[V]、引出線2dでは4[V]の電圧が発生することになる。すなわち、引出線2aと2eに印加する電圧と、引出線2b〜2dの接続点位置により各輪帯電極3a〜3eに、かなり自由度の高い電圧を印加することが可能になる。
そして、電圧降下抵抗電極1の直径を2mmであるとすると、長さは約6283μmであり、接続点の位置精度を1μmと考えると、抵抗値の最小分解能は1/6283となり、十分な分解能を得ることが可能となる。従来の構成のように、半径方向に電圧降下抵抗電極を配置した場合には、同じ有効径の場合長さは1000μmなので、抵抗値の最小分解能は約1/1000である。したがって、本発明の液晶レンズ7のように、液晶レンズ有効径領域15(図2参照)の外側に電圧降下抵抗電極1(図1参照)を配置することのメリットは大きいことがわかる。
次に、本発明の液晶レンズ7の駆動について説明する。図4は、液晶レンズ7に印加電圧を変えて印加した時のリターデーションの変化を示したものである。
本実施の形態では液晶材料としてP型液晶を用いていたので、電圧が高いとリターデーションが小さくなる。ここで以下の電圧によるリターデーション差が均等になるようなV
1、V2、V3、V4、V5という電圧を決める。各引出線2a〜2e(図1参照)は、本実施例では隣接する引出線間で等抵抗になるように、電圧降下抵抗電極1の引出位置が決められているので、引出線2aと引出線2eの給電側にそれぞれV5、V1なる電圧(V5>V1)を印加すると、引出線2bを経由して輪帯電極3bでは電圧V4、引出線2cを経由して輪帯電極3cでは電圧V3、引出線2dを経由して輪帯電極3dでは電圧V2、引出線2eを経由して輪帯電極3eでは電圧V1という電圧が印加されることになる。このとき液晶レンズ7は、液晶層14の配向方向と平行な偏光に対して、中央を通過する光の位相を進ませ、周辺に行くに連れて相対的に位相が遅らせて、凹レンズとして作用する。
逆に、引出線2aと引出線2eの給電側にそれぞれV1、V5なる電圧(V5>V1)を印加すると、輪帯電極3a〜3eによって輪帯電極の形成領域の周辺に行くに従い高くなる電圧分布が生じるので、液晶レンズ7に入射する光の位相は、周辺より中央で遅れることで凸レンズとして作用する。このように電圧分布を変化させることによって、液晶レンズ7の屈折率の分布が変化し、液晶レンズ7を凸レンズの状態にしたり、平行ガラスの状態にしたり、凹レンズの状態にすることができる。
特に限定しないが、一例として輪帯電極3a〜3eの各部の寸法や特性値を示す。輪帯電極3a〜3eの総数は、図1では5本としていたが、もっと多く例えば27本でよい性能が得られていた。これら輪帯電極の隣り合うもの同士の間にある空間の幅は、例えば3μmである。また、電圧降下抵抗電極1の抵抗値は、例えば50kΩである。
次に、図5と図6を用いて他の実施の形態について説明する。図5および図6は、液晶レンズの概略構成を示す上部平面図および断面図(図5におけるB−B’断面)である。
図5、図6に示す様に、本実施形態における液晶レンズ7は、引出線2a〜2eと複数の輪帯電極3a〜3eとが、絶縁膜を介して異なる面に形成され、かつ引出線2a〜2eと電圧降下抵抗電極1とが、同一面に形成されている構成を示している。
この様に、引出線2a〜2eと電圧降下抵抗電極1とを、同一面で一体に設けることで、先の実施形態で示した引出線2a〜2eと電圧降下抵抗電極1間で導通を取るための5個の接続点5(図1参照)が不要となる。つまり、先の実施形態で示した液晶レンズでは、この接続点5が10点設ける必要があったが、本実施形態で示す液晶レンズは、5点で足りる。この接続点5を設けるための、絶縁膜4に設けた開口部における電気的接続の確保は、液晶レンズの信頼性の点を考慮すると製造歩留まりを低くする虞が高いので、本実施形態に示す様に、できるだけ接続点5の数を減らすことで、この問題を極力抑えることが出来る。なお、この問題は、液晶レンズ7のサイズを小型にし、開口部径が小さくする程顕著となる。
また、本実施形態によれば、引出線2a〜2eと電圧降下抵抗電極1とを同時のパターニングプロセスにて形成することが出来るので、電圧降下抵抗電極1と引出線2a〜2eとの位置決めが必要なくなる。したがって、本実施形態に示す液晶レンズ7の構造は、先の実施形態に比べて、電圧降下抵抗電極1と引出線2a〜2eの位置により決まる抵抗値の設定精度が、より向上する。
なお、電圧降下抵抗電極1と引出線2a〜2eが一体である点を除いては、先の実施形態で示した液晶レンズの構成と同じであるので、他の要件に関するここでの説明は省略する。この様にして、電圧降下抵抗電極1と引出線2a〜2eを一体で形成しても、同じように可変焦点レンズとして機能し、各輪帯電極3a〜3eに精密な電圧印加を可能にする。
以上において本発明は、上述した各実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、実施の形態中に記載した寸法や特性値や時間などの値は一例であり、本発明はそれらの値に限定されるものではない。また、液晶の種類もネマティック液晶に限定されるものではない。
また、液晶の配向方法には、ホモジニアス(水平)配向、ホメオトロピック(垂直)配向、ハイブリッド配向、ツイスト配向またはベンド配向などがあるが、これらの配向であってもよい。
以上のように、本発明にかかる液晶レンズは、可変焦点機能を有する装置に有用であり、特に、カメラ、デジタルカメラ、ムービーカメラ、カメラ付き携帯電話のカメラ部、車等に搭載されて後方確認用モニタなどに用いられるカメラ、内視鏡のカメラ部、レンズの度を変化させる機能に適している。
本発明の液晶レンズの電極構成を示す図である。 本発明の液晶レンズの構成を示す正面図である。 本発明の液晶レンズの構成を示す断面図である。 液晶に印加する電圧とリターデーションの関係を説明する図である。 本発明の液晶レンズの他の電極構成を示す図である。 本発明の液晶レンズの他の構成を示す断面図である。 従来技術の液晶レンズの電極構成を説明する図である。
符号の説明
1 電圧降下抵抗電極
2a〜2e 引出線
3a〜3e 輪帯電極
4 絶縁膜
5 接続点
7 液晶レンズ
8、9 透明基板
10 パターン電極
11 共通電極
12、13 配向膜
14 液晶層
15 液晶レンズ有効径領域
16 シール部材
17 スペーサ部材
18 電極取り出し部
19 フレキシブルプリント配線板(FPC)

Claims (6)

  1. 第1と第2の透明基板に挟まれた液晶層と、
    前記第1の透明基板の液晶層側に形成された共通電極と、
    前記第2の透明基板の液晶層側に形成された複数の輪帯電極と、
    前記複数の輪帯電極に接続されて、各輪帯電極に抵抗分割された制御電圧を印加するための電圧降下抵抗電極と、を備え
    前記電圧降下抵抗電極は、前記複数の輪帯電極によって形成されるレンズ有効径領域の最外周部から所定の間隙を持って、一部が切り欠かれた円環形状で設けられて、円環状電極の所定の位置から引出線を介して前記各輪帯電極に接続されており、
    前記電圧降下抵抗電極における、一部が切り欠かれて形成された電極両端部に駆動電圧を給電することにより、前記制御電圧を前記複数の輪帯電極のそれぞれに印加できるようにした
    ことを特徴とする液晶レンズ。
  2. 前記引出線と前記複数の輪帯電極とが、絶縁膜を介して異なる面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶レンズ。
  3. 前記輪帯電極と前記電圧降下抵抗電極とが、同一面に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の液晶レンズ。
  4. 前記電圧降下抵抗電極と前記引出線とが、同一面に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の液晶レンズ。
  5. 前記引出線と前記輪帯電極との接続は、前記絶縁膜に設けた開口部を介して接続される
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の液晶レンズ。
  6. 前記絶縁膜は、前記引出線を配設した領域のみに設けられる
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の液晶レンズ。
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