JP2015064007A - ローラユニットおよびトリポード型等速ジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】スナップリングを用いないローラユニットを提供する。
【解決手段】ニードル(転動体)150の軸線に対し傾斜したニードル150の被転動面151は、ニードル150の軸線に対し傾斜した外ローラ140の内周転動面141bおよびニードル150の軸線に対し傾斜した内ローラ160の外周転動面161bに対して接触し、ニードル150の下底面153は、外ローラ140の下鍔部143および内ローラ160の下鍔部162に対して軸線他方向に引っ掛かることで、スナップリングを用いることなく、ローラユニット130をユニット化できる。そして、スナップリングを用いないため、その組付工数および部品点数を削減できる。
【選択図】図3
【解決手段】ニードル(転動体)150の軸線に対し傾斜したニードル150の被転動面151は、ニードル150の軸線に対し傾斜した外ローラ140の内周転動面141bおよびニードル150の軸線に対し傾斜した内ローラ160の外周転動面161bに対して接触し、ニードル150の下底面153は、外ローラ140の下鍔部143および内ローラ160の下鍔部162に対して軸線他方向に引っ掛かることで、スナップリングを用いることなく、ローラユニット130をユニット化できる。そして、スナップリングを用いないため、その組付工数および部品点数を削減できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、トリポード型等速ジョイントのトリポードに回転可能に支持されるローラユニット、および、トリポード型等速ジョイントに関するものである。
トリポード型等速ジョイントのトリポードに回転可能に支持されるローラユニットは、例えば、特開2010−144898号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このローラユニットは、外ローラに嵌め込むスナップリングを用いて、転動体の抜け止めを行っている。
しかし、これまでのローラユニットの組み付けに際しては、スナップリングの取付工数が必要となる。従って、取付工数の低減および部品点数の削減の観点から、スナップリングを用いないローラユニットが求められる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、スナップリングを用いないローラユニットおよびそれを用いたトリポード型等速ジョイントを提供することを目的とする。
(ローラユニット)
(請求項1)本手段に係るローラユニットは、トリポード型等速ジョイントのトリポードに回転可能に支持されるローラユニットであって、外ローラと、前記外ローラの内周側に配置される内ローラと、前記外ローラの内周転動面と前記内ローラの外周転動面との間を転動する被転動面を有する転動体と、を備え、前記転動体は、当該転動体の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面における前記軸線方向断面上の接線を前記軸線に対し傾斜する形状に形成されている。
(請求項1)本手段に係るローラユニットは、トリポード型等速ジョイントのトリポードに回転可能に支持されるローラユニットであって、外ローラと、前記外ローラの内周側に配置される内ローラと、前記外ローラの内周転動面と前記内ローラの外周転動面との間を転動する被転動面を有する転動体と、を備え、前記転動体は、当該転動体の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面における前記軸線方向断面上の接線を前記軸線に対し傾斜する形状に形成されている。
これにより、転動体の軸線に対し傾斜した転動体の被転動面は、転動体の軸線に対し傾斜した外ローラの内周転動面および転動体の軸線に対し傾斜した内ローラの外周転動面に対して接触することになる。従って、転動体は、外ローラおよび内ローラに対して軸線方向の移動が規制、すなわち軸線方向に抜け止めされることになる。よって、スナップリングを用いることなく、ローラユニットをユニット化することが可能となる。そして、スナップリングを用いないため、その組付工数および部品点数を削減できる。また、スナップリングを嵌め込む溝を外ローラに加工する必要がないので、溝加工のコストを削減でき、またローラユニット高さを抑えることができ、等速ジョイントの小型化が可能となる。
(請求項2)前記転動体の被転動面は、全長に亘って、前記転動体の軸線の一方向に傾斜するように形成されているとよい。これにより、ローラユニットをユニット化する際、外ローラの内周転動面および内ローラの外周転動面に対する転動体の圧入をスムーズに行うことができる。
(請求項3)前記外ローラおよび前記内ローラの少なくとも一つには、前記ローラユニットをユニット化した後に前記外ローラおよび前記内ローラに対する前記転動体の前記軸線方向の相対移動を規制する凸部が径方向に突出するように形成されているとよい。これにより、転動体の底面は、凸部に対して軸線方向に引っ掛かることになる。従って、転動体は、外ローラおよび内ローラに対して軸線方向の移動が規制、すなわち軸線方向に抜け止めされることになり、スナップリングを用いることなくローラユニットをユニット化できる。
(請求項4)前記転動体の被転動面の一端側は、前記転動体の軸線の一方向に傾斜するように形成され、前記転動体の被転動面の他端側は、前記転動体の軸線の他方向に傾斜するように形成されているとよい。これにより、転動体の軸線に対し傾斜した転動体の被転動面は、転動体の軸線に対し傾斜した外ローラの内周転動面および転動体の軸線に対し傾斜した内ローラの外周転動面に対して接触することになる。従って、転動体は、外ローラおよび内ローラに対して軸線方向の移動が規制、すなわち軸線方向に抜け止めされることになり、スナップリングを用いることなくローラユニットをユニット化できる。
(トリポード型等速ジョイント)
(請求項5)本手段に係るトリポード型等速ジョイントは、3つの軌道溝が形成される外輪と、3つの軸部を備えるトリポードと、前記トリポードの各前記軸部に回転可能に支持され、前記軌道溝を転動するローラユニットと、を備えるトリポード型等速ジョイントであって、前記ローラユニットは、請求項1〜4の何れか一項のローラユニットである。これによれば、上記ローラユニットによる効果を奏することができる。
(請求項5)本手段に係るトリポード型等速ジョイントは、3つの軌道溝が形成される外輪と、3つの軸部を備えるトリポードと、前記トリポードの各前記軸部に回転可能に支持され、前記軌道溝を転動するローラユニットと、を備えるトリポード型等速ジョイントであって、前記ローラユニットは、請求項1〜4の何れか一項のローラユニットである。これによれば、上記ローラユニットによる効果を奏することができる。
(等速ジョイント組立体の説明)
第一実施形態の等速ジョイント組立体1について、図1および図2を参照して説明する。なお、以下の説明において、軸線方向とは、後述するローラユニット130の回転軸Lの方向であり、軸線方向の一方を軸線一方向(各図の上方向)、軸線方向の他方を軸線他方向(各図の下方向)という。
第一実施形態の等速ジョイント組立体1について、図1および図2を参照して説明する。なお、以下の説明において、軸線方向とは、後述するローラユニット130の回転軸Lの方向であり、軸線方向の一方を軸線一方向(各図の上方向)、軸線方向の他方を軸線他方向(各図の下方向)という。
等速ジョイント組立体1は、例えば、車両の動力伝達シャフトに用いられる。等速ジョイント組立体1は、ディファレンシャル(図示せず)と車輪(図示せず)との連結部位に用いられる。
等速ジョイント組立体1は、図1に示すように、トリポード型等速ジョイント10(以下、「等速ジョイント」と称する)と、シャフト20と、ブーツ30とを備える。
等速ジョイント組立体1は、図1に示すように、トリポード型等速ジョイント10(以下、「等速ジョイント」と称する)と、シャフト20と、ブーツ30とを備える。
等速ジョイント10は、外輪110と、トリポード120と、3つのローラユニット130とを備える。
トリポード120は、外輪110に対して、外輪軸線方向に移動可能であると共に、首振り可能である。
外輪110は、有底筒状に形成され、外輪110の底面外側は、ディファレンシャルに連結されている。外輪110の内周面には、図1および図2に示すように、外輪110の軸線方向に延びる軌道溝111が周方向に等間隔に3本形成されている。
トリポード120は、外輪110に対して、外輪軸線方向に移動可能であると共に、首振り可能である。
外輪110は、有底筒状に形成され、外輪110の底面外側は、ディファレンシャルに連結されている。外輪110の内周面には、図1および図2に示すように、外輪110の軸線方向に延びる軌道溝111が周方向に等間隔に3本形成されている。
トリポード120は、ボス121と、ボス121から径方向外方に延びる3本のトリポード軸部122とを備える。各トリポード軸部122の外周面は、部分球面凸状に形成されている。つまり、トリポード軸部122の外周面の軸線方向断面形状は、円弧凸状に形成されている。
各ローラユニット130は、全体としては、円環状に構成されている。各ローラユニット130は、各トリポード軸部122の外周側に回転可能であり、軸線方向に摺動可能であり且つ首振り可能に支持されている。さらに、各ローラユニット130は、各軌道溝111に沿って転動可能に配置されている。ローラユニット130は、外ローラ140と、ニードル(転動体)150と、内ローラ160とを備え、それらの詳細は後述する。
シャフト20は、トリポード120のボス121に連結される。つまり、シャフト20と外輪110とに角度を付与した状態で、トリポード120およびローラユニット130により両者間でトルクが伝達される。
ブーツ30は、中心軸線方向に伸縮可能で、かつ、中心軸を屈曲可能となるように、蛇腹筒状に形成されている。ブーツ30の一端が外輪110の外周面の開口側に取り付けられ、ブーツ30の他端がシャフト20の外周面に取り付けられる。このようにして、ブーツ30は、外輪110の開口側を閉塞する。外輪110の内部領域にはグリースが封入されており、ブーツ30は、グリースが外輪110の開口部から漏出しないようにシールする。
<第一実施形態>
(ローラユニットの構成)
次に、第一実施形態のローラユニット130の詳細構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、ローラユニット130は、外ローラ140と、外ローラ140の内周側に配置される内ローラ160と、外ローラ140と内ローラ160との径方向間に挟まれる円錐台状、すなわち中央から一端側に向かって先細り、中央から他端側に向かって先太りする形状のニードル150(転動体)とを備える。ニードル150は、小径端部側が軸線一方向を向くように配置されている。
(ローラユニットの構成)
次に、第一実施形態のローラユニット130の詳細構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、ローラユニット130は、外ローラ140と、外ローラ140の内周側に配置される内ローラ160と、外ローラ140と内ローラ160との径方向間に挟まれる円錐台状、すなわち中央から一端側に向かって先細り、中央から他端側に向かって先太りする形状のニードル150(転動体)とを備える。ニードル150は、小径端部側が軸線一方向を向くように配置されている。
外ローラ140は、筒部141と、上鍔部142(本発明の「凸部」に相当する)と、下鍔部143(本発明の「凸部」に相当する)とで構成される。
筒部141には、軌道溝111を転動する外周面141aおよびニードル150を転動させる内周転動面141bが形成されている。内周転動面141bは、円錐台状のニードル150の被転動面151の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。
筒部141には、軌道溝111を転動する外周面141aおよびニードル150を転動させる内周転動面141bが形成されている。内周転動面141bは、円錐台状のニードル150の被転動面151の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。
上鍔部142は、筒部141の一端(図2の上端)に、内周転動面141bから径方向内方に張り出すように設けられている。上鍔部142の張り出し量は、ニードル150の小径の上底面152の直径より大きい。すなわち、上鍔部142は、ニードル150の上底面152および内ローラ160の上底面163を覆うように形成されている。
下鍔部143は、筒部141の他端(図2の下端)に、内周転動面141bから径方向内方に張り出すように設けられている。この下鍔部143は、弾性変形または弾塑性変形可能に設けられている。下鍔部142の張り出し量は、ニードル150の大径の下底面153の半径より小さい。すなわち、下鍔部142は、後述するローラユニット130のユニット化の際、下鍔部142を弾性変形させてニードル150を圧入可能な大きさに形成されている。上鍔部142と下鍔部143との軸線方向間距離は、ニードル150の軸線方向長さに対応している。
内ローラ160は、筒部161と、下鍔起162(本発明の「凸部」に相当する)とで構成される。内ローラ160には、外ローラ140に形成されている上鍔部142に相当する上鍔部は形成されていない。
筒部161には、トリポード軸部122に接触する内周面161aおよびニードル150を転動させる外周転動面161bが形成されている。外周転動面161bは、外ローラ140の内周転動面141bに対して径方向に対向しており、円錐台状のニードル150の被転動面151の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。
筒部161の上底面163は、外ローラ140の上鍔部142に対して軸線一方向に引っ掛かる。これにより、内ローラ160は、外ローラ140に対して軸線一方向の移動が規制、すなわち軸線一方向に抜け止めされている。また、筒部161の傾斜した外周転動面161bは、ニードル150の傾斜した被転動面151に対して接触する。これにより、内ローラ160は、外ローラ140に対して軸線他方向の移動が規制、すなわち軸線他方向に抜け止めされている。
下鍔部162は、筒部161の他端(図2の下端)に、外周転動面161bから径方向内方に張り出すように設けられている。この下鍔部163は、弾性変形または弾塑性変形可能に設けられている。下鍔部162の張り出し量は、ニードル150の下底面153の半径より小さい。すなわち、下鍔部162は、後述するローラユニット130のユニット化の際、下鍔部162を弾性変形させてニードル150を圧入可能な大きさに形成されている。内ローラ160の上底面の縁と下鍔部162との軸線方向間距離は、ニードル150の軸線方向長さに対応している。
ニードル150には、被転動面151と、上底面152と、下底面153とが形成されている。ニードル150の形状は、ニードル150の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面151における軸線方向断面上の接線を全長に亘って軸線に対し一方向に傾斜する形状、すなわち球状や円筒状を除く形状であり、本実施形態では円錐台状に形成されている。複数のニードル150は、外ローラ140の内周転動面141bおよび内ローラ160の外周転動面161bの全周に沿って配置されている。そして、ニードル150は、外ローラ140の内周転動面141bと内ローラ160の外周転動面161bとの径方向間に挟まれ、両面を転動する。
ニードル150の傾斜した被転動面151は、外ローラ140の傾斜した内周転動面141bおよび内ローラ160の傾斜した外周転動面161bに対して接触する。これにより、ニードル150は、外ローラ140および内ローラ160に対して軸線一方向の移動が規制、すなわち軸線一方向に抜け止めされている。また、ニードル150の下底面153は、外ローラ140の下鍔部143および内ローラ160の下鍔部162に対して軸線他方向に引っ掛かる。これにより、ニードル150は、外ローラ140および内ローラ160に対して軸線他方向の移動が規制、すなわち軸線他方向に抜け止めされている。
(ローラユニットのユニット化)
次に、図3を参照して、ローラユニット130のユニット化(組み付け方法)について説明する。まず、外ローラ140の内周に内ローラ160を挿入し、内ローラ160の上底面163の縁を外ローラ140の上鍔部142に当接する。そして、外ローラ140の下鍔部143と内ローラ160の下鍔部162との間に、図3の矢印の方向から複数のニードル150を圧入する。
次に、図3を参照して、ローラユニット130のユニット化(組み付け方法)について説明する。まず、外ローラ140の内周に内ローラ160を挿入し、内ローラ160の上底面163の縁を外ローラ140の上鍔部142に当接する。そして、外ローラ140の下鍔部143と内ローラ160の下鍔部162との間に、図3の矢印の方向から複数のニードル150を圧入する。
そうすると、外ローラ140の下鍔部143および内ローラ160の下鍔部162が弾性変形または弾塑性変形しながら、ニードル150は外ローラ140の内周転動面141bと内ローラ160の外周転動面161bとの間に入り込む。そして、最終的に、ニードル150の転動面151は、外ローラ140の内周転動面141bおよび内ローラ160の外周転動面161bに接触する。以上により、ローラユニット130のユニット化が完成する。
本実施形態のローラユニット130によれば、ニードル150の傾斜した被転動面151は、外ローラ140の傾斜した内周転動面141bおよび内ローラ160の傾斜した外周転動面161bに対して接触し、ニードル150の下底面153は、外ローラ140の下鍔部143および内ローラ160の下鍔部162に対して軸線他方向に引っ掛かることで、ローラユニット130をユニット化できる。従って、スナップリングを用いることなく、ローラユニット130をユニット化できる。そして、スナップリングを用いないため、その組付工数および部品点数を削減できる。また、スナップリングを嵌め込む溝を外ローラ140に加工する必要がないので、溝加工のコストを削減でき、またローラユニット130高さを抑えることができ、等速ジョイント10の小型化が可能となる。
<第一実施形態の変形態様>
第一実施形態のローラユニット130の変形態様であるローラユニット131について、図3に対応させて示す図4を参照して説明する。なお、図4において、図3と同一構成部材は同一番号を付して説明を省略する。
第一実施形態のローラユニット130の変形態様であるローラユニット131について、図3に対応させて示す図4を参照して説明する。なお、図4において、図3と同一構成部材は同一番号を付して説明を省略する。
このローラユニット131は、第一実施形態のローラユニット130の内ローラ160のみが異なる構成となっている。すなわち、このローラユニット131の内ローラ170は、第一実施形態の内ローラ160のように下鍔起162が設けられておらず、内ローラ160の筒部161と同様の構成の筒部のみで構成されている。
このローラユニット131のユニット化(組み付け方法)について説明する。まず、外ローラ140の内周転動面141bに沿って複数のニードル150を配置する。この組付体に対して、図4の矢印の方向から内ローラ170を圧入する。
そうすると、外ローラ140の上鍔部142が弾性変形または弾塑性変形しながら、内ローラ170は外ローラ140の内周転動面141bに沿って配置された複数のニードル150の内周に入り込む。そして、最終的に、内ローラ160の外周転動面161bは、ニードル150の転動面151に接触する。以上により、ローラユニット130のユニット化が完成する。このローラユニット131も、第一実施形態のローラユニット130と同様の効果を奏する。
そうすると、外ローラ140の上鍔部142が弾性変形または弾塑性変形しながら、内ローラ170は外ローラ140の内周転動面141bに沿って配置された複数のニードル150の内周に入り込む。そして、最終的に、内ローラ160の外周転動面161bは、ニードル150の転動面151に接触する。以上により、ローラユニット130のユニット化が完成する。このローラユニット131も、第一実施形態のローラユニット130と同様の効果を奏する。
また、別の変形態様として、第一実施形態のローラユニット130の外ローラ140の上鍔部142の張り出し量を、ニードル150の上底面152の直径より小さくなるように構成してもよい。すなわち、上鍔部142は、ニードル150の上底面152のみを覆うように形成してもよい。このような構成のローラユニットも、第一実施形態のローラユニット130と同様の効果を奏する。
また、さらに別の変形態様として、上述のローラユニット130,131の外ローラ140および内ローラ160,170に設ける鍔部の形成パターンを逆にしてもよい。すなわち、内ローラに上鍔部および下鍔部を設ける。そして、外ローラに下鍔部を設け、または外ローラに鍔部を設けない構成としてもよい。また、内ローラの上鍔部の張り出し量を、ニードル150の上底面152の直径より小さくなるように構成してもよい。これらのような構成のローラユニットも、第一実施形態のローラユニット130と同様の効果を奏する。
<第二実施形態>
(ローラユニットの構成)
第二実施形態のローラユニット230について、図5を参照して説明する。図5に示すように、ローラユニット230は、外ローラ240と、外ローラ240の内周側に配置される内ローラ260と、外ローラ240と内ローラ260との径方向間に挟まれる鼓状、すなわち円筒の中央が径方向に窪んだ形状、換言すると中央から両端側に向かってそれぞれ先太りする形状のニードル250(転動体)とを備える。
(ローラユニットの構成)
第二実施形態のローラユニット230について、図5を参照して説明する。図5に示すように、ローラユニット230は、外ローラ240と、外ローラ240の内周側に配置される内ローラ260と、外ローラ240と内ローラ260との径方向間に挟まれる鼓状、すなわち円筒の中央が径方向に窪んだ形状、換言すると中央から両端側に向かってそれぞれ先太りする形状のニードル250(転動体)とを備える。
外ローラ240には、軌道溝111を転動する外周面241およびニードル250を転動させる内周転動面242が形成されている。内周転動面242は、鼓状のニードル250の被転動面251の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。外ローラ240の軸線方向の厚さは、ニードル250の軸線方向長さに対応している。
内ローラ260には、トリポード軸部122に接触する内周面261およびニードル250を転動させる外周転動面262が形成されている。外周転動面262は、外ローラ240の内周転動面242に対して径方向に対向しており、鼓状のニードル250の被転動面251の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。
ニードル250には、被転動面251と、上底面252と、下底面253とが形成されている。ニードル250の形状は、ニードル250の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面251の上底面252側は、軸線一方向に傾斜し、被転動面251の下底面253側は、軸線他方向に傾斜する形状、すなわち球状や円筒状を除く形状であり、本実施形態では鼓状に形成されている。複数のニードル250は、外ローラ240の内周転動面241bおよび内ローラ260の外周転動面261の全周に沿って配置されている。そして、ニードル250は、外ローラ240の内周転動面242と内ローラ260の外周転動面262との径方向間に挟まれ、両面を転動する。
ニードル150の傾斜した被転動面251は、外ローラ240の傾斜した内周転動面242および内ローラ260の傾斜した外周転動面262に対して接触する。これにより、ニードル250は、外ローラ240および内ローラ260に対して軸線一方向および軸線他方向の移動が規制、すなわち軸線一方向および軸線他方向に抜け止めされている。よって、第二実施形態の外ローラ240および内ローラ260には、第一実施形態の外ローラ140および内ローラ160のような鍔部142,143,162を設ける必要がないので、鍔部加工のコストを削減でき、またローラユニット230高さを抑えることができ、等速ジョイント10のさらなる小型化が可能となる。
(ローラユニットのユニット化)
次に、図5を参照して、ローラユニット130のユニット化(組み付け方法)について説明する。まず、外ローラ240の内周転動面242に沿って複数のニードル250を配置する。この組付体に対して、図5の矢印の方向から内ローラ260を圧入する。
次に、図5を参照して、ローラユニット130のユニット化(組み付け方法)について説明する。まず、外ローラ240の内周転動面242に沿って複数のニードル250を配置する。この組付体に対して、図5の矢印の方向から内ローラ260を圧入する。
そうすると、ニードル250が弾性変形または弾塑性変形しながら、内ローラ260は外ローラ240の内周転動面242に沿って配置された複数のニードル250の内周に入り込む。そして、最終的に、内ローラ260の外周転動面262は、ニードル250の転動面251に接触する。以上により、ローラユニット230のユニット化が完成する。このローラユニット230も、第一実施形態のローラユニット130と同様の効果を奏する。なお、内ローラ260の外周転動面262に沿って複数のニードル250を配置し、この組付体に対して、図4の矢印の方向から外ローラ240を圧入するようにしてもよい。
<第二実施形態の変形態様>
第二実施形態のローラユニット230の変形態様であるローラユニット231について、図5に対応させて示す図6を参照して説明する。なお、図4において、図3と同一構成部材は同一番号を付して説明を省略する。
第二実施形態のローラユニット230の変形態様であるローラユニット231について、図5に対応させて示す図6を参照して説明する。なお、図4において、図3と同一構成部材は同一番号を付して説明を省略する。
このローラユニット231は、第二実施形態のローラユニット230のニードル250と異なる形状である樽状、すなわち円筒の中央が径方向に膨らんだ形状、換言すると中央から両端側に向かってそれぞれ先細りする形状のニードル280(転動体)を備える。このニードル280の形状は、ニードル280の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面281の上底面282側は、軸線一方向に傾斜し、被転動面281の下底面283側は、軸線他方向に傾斜する形状、すなわち球状や円筒状を除く形状であり、本実施形態では樽状に形成されている。
外ローラ270の内周転動面272および内ローラ290の外周転動面292は、樽状のニードル280の被転動面281の傾斜に合わせた傾斜面に形成されている。そして、このローラユニット231のユニット化は、第二実施形態のローラユニット230のユニット化と同様に行われる。
このような構成のローラユニット231であっても、ニードル280の被転動面281は、外ローラ270の内周転動面272および内ローラ290の外周転動面292に対して軸線一方向および軸線他方向に接触する。これにより、ニードル280は、外ローラ270および内ローラ290に対して軸線一方向および軸線他方向の移動が規制、すなわち軸線一方向および軸線他方向に抜け止めされている。よって、このローラユニット231も第二実施形態のローラユニット230と同様の効果を奏する。
10:トリポード型等速ジョイント、 110:外輪、 111:軌道溝、 120:トリポード、 122:トリポード軸部、 130,131,230,231:ローラユニット、 140,240,270:外ローラ、 141b,242,272:外ローラの内周転動面、 142:外ローラの上鍔部(凸部)、 143:外ローラの下鍔部(凸部)、 150,250,280:ニードル(転動体)、 160,170,260,290:内ローラ、 161b,262,292:内ローラの外周転動面、 162:内ローラの下鍔部(凸部)
Claims (5)
- トリポード型等速ジョイントのトリポードに回転可能に支持されるローラユニットであって、
外ローラと、前記外ローラの内周側に配置される内ローラと、前記外ローラの内周転動面と前記内ローラの外周転動面との間を転動する被転動面を有する転動体と、を備え、
前記転動体は、当該転動体の軸線方向の長さを径方向の長さより長く、且つ被転動面における前記軸線方向断面上の接線を前記軸線に対し傾斜する形状に形成されている、ローラユニット。 - 前記転動体の被転動面は、全長に亘って、前記転動体の軸線の一方向に傾斜するように形成されている、請求項1のローラユニット。
- 前記外ローラおよび前記内ローラの少なくとも一つには、前記ローラユニットをユニット化した後に前記外ローラおよび前記内ローラに対する前記転動体の前記軸線方向の相対移動を規制する凸部が径方向に突出するように形成されている、請求項2のローラユニット。
- 前記転動体の被転動面の一端側は、前記転動体の軸線の一方向に傾斜するように形成され、
前記転動体の被転動面の他端側は、前記転動体の軸線の他方向に傾斜するように形成されている、請求項1のローラユニット。 - 3つの軌道溝が形成される外輪と、3つの軸部を備えるトリポードと、前記トリポードの各前記軸部に回転可能に支持され、前記軌道溝を転動するローラユニットと、を備えるトリポード型等速ジョイントであって、
前記ローラユニットは、請求項1〜4の何れか一項のローラユニットである、トリポード型等速ジョイント。
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CN107850126A (zh) * | 2015-08-04 | 2018-03-27 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 用于制造角接触滚子轴承的方法和设备 |
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2013
- 2013-09-24 JP JP2013196630A patent/JP2015064007A/ja active Pending
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CN107850126B (zh) * | 2015-08-04 | 2019-08-27 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 用于制造角接触滚子轴承的方法和设备 |
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