<遊技機の構成>
図1を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160と回動可能に支持されたガラス枠150とを備えている。また、外枠160には、遊技球が流下する遊技領域106が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。ガラス枠150には、回動操作されることにより遊技領域106に向けて遊技球を発射させる発射ハンドル装置103と、スピーカからなる音声出力装置132と、複数のランプを有する演出用照明装置134と、押圧操作により演出態様を変更させるための第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136とが設けられている。
更に、ガラス枠150には、複数の遊技球を貯留する受け皿140が設けられており、この受け皿140は、発射ハンドル装置103の方向に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。この受け皿140の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる図示しない受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、破線で示す発射レール104に送り出されてその発射レール104の下り傾斜の端部で停留する。そして、遊技者が発射ハンドル装置103の操作ハンドル107を回動させると、その回動量に伴って所定の発射強度で遊技球が遊技領域106に発射される。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール104から外レール105a、内レール105b間を上昇して玉戻り防止片105cを超えると遊技領域106に到達し、その後遊技領域106内を落下する。このとき、遊技領域106に設けられた図示しない複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下する。
遊技領域106の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動入賞装置112が設けられている。この第1始動入賞装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球の入球を検出する第1始動入賞装置検出スイッチ312(図3参照)が設けられている。そして、第1始動入賞装置検出スイッチ312が遊技球の入球を検出すると、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第1始動入賞装置112の下方には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動入賞装置115が設けられている。第2始動入賞装置115は、一対の可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、これら一対の可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている(図1では、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときを示している)。一方で、第2始動入賞装置115が第2の態様に制御されているときには、一対の可動片115bが受け皿として機能し、第2始動入賞装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動入賞装置115は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
また、第2始動入賞装置115には、遊技球の入球を検出する第2始動入賞装置検出スイッチ315(図3参照)が設けられている。そして、第2始動入賞装置検出スイッチ315が遊技球の入球を検出すると、上記第1始動入賞装置112と同様に、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、第1始動入賞装置112と同じ賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
遊技領域106の左側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113aが設けられている。普通図柄作動ゲート113aには、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ330a(図3参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ330aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」(以下、「当りの抽選」ともいう)が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
遊技領域106の右側の領域には、上から順に、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117と、遊技球を第2始動入賞装置115へ誘導する誘導板116とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ330b(図3参照)が設けられており、上記普通図柄作動ゲート113aと同一機能を有している。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカー型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に立設可能な開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される(図1では、開閉扉117bが開放状態に制御されているときを示している)。そして、開閉扉117bが遊技盤面に立設していると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入球可能となる。また、大入賞装置117には大入賞装置検出スイッチ317(図3参照)が設けられており、この大入賞装置検出スイッチ317が遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
誘導板116は、遊技盤面側に突設する板状部材であって、遊技領域106の右側の領域を落下して誘導板116に到達した遊技球を、第2始動入賞装置115の方向に遊技球を転動させて誘導するよう下り傾斜を有している。つまり、誘導板116は、第2始動入賞装置115が第2の態様にあるときに、当該第2始動入賞装置115への遊技球の入賞を容易にする部材である。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなる画像表示装置131が設けられており、この画像表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115の遊技球の入賞に基づいて、特別図柄の抽選結果を報知するための複数の演出図柄が変動表示され、特定の演出図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定表示されることにより、特別図柄の抽選結果として大当りが報知される。
つまり、演出図柄は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、画像表示装置131による演出図柄の変動表示と第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この演出図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を表示することによって、大当りに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもなっている。なお、本実施形態においては、画像表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクターや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、遊技盤102の背面には、各種の演出に用いられる可動役物としてのギミック109が設けられている。ギミック109は、遊技盤102に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。ギミック109は、初期的には遊技盤102の背面に配置され、画像表示装置131の画面の前面に移動可能に構成されている。
遊技盤102の内レール105bの右下方には、普通図柄表示装置118、第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、普通図柄保留表示器119、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124が設けられている。第1、第2特別図柄表示装置120、122は、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したこと(後述する第1、第2始動入賞装置検出スイッチ312、315が遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われた大当りの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当りの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当りに当選した場合には「7」が表示され、はずれであった場合には「−」が表示される。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当り」に対応する値と比較することにより、大当りか否かを判定する処理をいう。この大当りの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1、第2特別図柄表示装置120、122において特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
普通図柄表示装置118は、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したこと(後述するゲート検出スイッチ330a、330bが遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するものであり、1つのLED(図示では「◎」)で構成されている。つまり、普通図柄表示装置118は、普通図柄の抽選によって当りに当選すると普通図柄表示装置22が点灯することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。なお、普通図柄表示装置118は、1つのLEDに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能なランプ)で構成されていてもよい。この普通図柄の抽選によって当りに当選すると、第2始動入賞装置115が所定時間、第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置122において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯又は消灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
また、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄の変動表示中、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球して、即座に大当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、大当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用の乱数を保留して記憶する。
この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器123と第2特別図柄保留表示器124とに表示される。ここで、第1、第2特別図柄保留表示器123、124において、保留が1つの場合には左側のLEDが、保留が2つの場合には左右2つのLEDが点灯し、保留が3つの場合には左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留が4つの場合には、左右2つのLEDが点滅する。この第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様は、これに限らず、例えば4つのLEDを横一列に並べて、保留の発生に対して左側のLEDから順に点灯するようにしてもよい。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して、即座に当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したときに取得された普通図柄判定用の乱数を保留して記憶する。この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、普通図柄保留表示器119に表示される。なお、普通図柄保留表示器119の表示態様は、上記した第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様に準じ、ここでの説明は省略する。
第1演出ボタン135は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン136は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。この第1演出ボタン135には、1つの押圧操作を検出する第1演出ボタン検出スイッチ335(図3参照)が設けられ、第2演出ボタン136には、複数の押圧操作を検出する第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e(図3参照)が設けられている。そして、これらの第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eから遊技者の押圧操作が検出されると、画像表示装置131に表示される画像が変更されることになる。なお、本実施形態では、第1演出ボタン135、第1演出ボタン検出スイッチ335、第2演出ボタン136、第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eを総称して「入力装置137」ともいう。
<遊技内容の説明>
図1を参照して、次に、上記したように構成される本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れについて説明する。まず、遊技者は、通常遊技状態(後述する大当り、時短遊技状態以外の遊技状態)で、普通図柄の当り及び特別図柄の大当りを獲得すべく、図1の矢印Aに示すように、操作ハンドル107の回動量を小さくして「左打ち」を行い、遊技領域106の左上に位置する普通図柄作動ゲート113a及び遊技領域106の略中心のいわゆる「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112を狙って遊技球を発射する。
この通常遊技状態で、操作ハンドル107の回動量を大きくする「右打ち」を行わないのは、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bは通過しても、釘の配列上、「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112には入賞し難くなっているからである。なお、この状態では、第2始動入賞装置115(以下、電チュー115ともいう)は遊技球の入賞できない第1の態様になっている。
そして、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過すると、その通過に基づいて普通図柄表示装置118に普通図柄の変動表示が開始されて普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われ、一方、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第1特別図柄表示装置120に特別図柄の変動表示が開始され、更にこの特別図柄の変動表示と同期して、画像表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。
図2を参照して、ここで、本実施形態の遊技機100において用いられる主な乱数について説明する。図2は、本実施形態の遊技機100における各種乱数のうち、大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数及び当り図柄乱数が取得される乱数テーブルの説明図であり、(a)は大当り乱数テーブル、(b)は大当り図柄乱数テーブル、(c)はリーチ乱数テーブル、(d)は当り乱数テーブル、(e)は当り図柄乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。特別図柄(演出図柄)は、図2(a)に示す大当り乱数テーブルにより取得される大当り乱数と、図2(b)に示す大当り図柄乱数テーブルにより取得される大当り図柄乱数とに基づいて生成され、また、普通図柄は、図2(e)に示す当り乱数テーブルにより取得される当り乱数と、図2(e)に示す当り図柄乱数テーブルにより取得される当り図柄乱数とに基づいて生成される。
図2(a)に示す大当り乱数テーブルでは、第1始動入賞装置112、電チュー115の入賞時、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。大当り乱数テーブルの場合、低確率遊技状態(大当り確率が低確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が、例えば1/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」のときに大当りと判定される。
一方、高確率遊技状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が低確率遊技状態の10倍の10/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のときに大当りと判定される。
更に、大当り乱数テーブルでは、小当りの抽選も行っている。図2(a)に示す例では、小当りの割合が6/300に設定され、取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のときに小当りと判定される。なお、この小当りになると、大入賞装置117の開放態様は、後述の確変2R大当りの大入賞装置117の開放態様と同一の動作をする。
図2(b)に示す大当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した大当り図柄乱数に基づいて、複数種類の大当りの中から何れか1つの大当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の大当りとして、通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の3種類の大当りが用意されている。なお、この大当りの種類は、例えばラウンド数の異なるものや、大入賞装置117の開閉扉117bの開閉態様が相違する(例えば、開閉時間や規定入賞数が相違する)ものなど、4種類以上あってもよい。
通常8R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が8ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しはあまり期待できない(例えば1000個)ものの、大当り遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当りである。
確変16R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が16ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しが期待できる(例えば2000個)と共に、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当りである。
確変2R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が2ラウンドと少なく、しかもラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bの開放時間が極端に短い(例えば0.2秒、ただし規定入賞数はmax9個)大当りであり、賞球としての出球の払い出しはほとんど期待できない(入賞がほとんどない)ものの、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技を付与する大当りである。
この確変2R大当りにおける大入賞装置117の開放態様は、小当りと同一の動作であり、しかも大当り遊技終了後に時短遊技が付与されないので、見た目上、遊技者は、確変2R大当りと小当りとの区別を付けることができない。従って、この確変2R大当りの大当り遊技終了後、遊技状態が内部的に高確率になっていることを遊技者は認識できず、つまり、この確変2R大当りは、いわゆる「潜伏確変大当り」に相当する。
また、本実施形態の遊技機100では、第1始動入賞装置112に遊技球が入球した場合と、電チュー115に遊技球が入球した場合では、大当りが選択される割合が異なるように構成されている。具体的には、図2(b)に示すように、遊技球が第1始動入賞装置112入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「174」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となり、「175」〜「249」であれば、確変2R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となる。
一方、遊技球が電チュー115入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「249」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は150/250となる。なお、確変2R大当りは、電チュー115入賞時に選択されることはない。
第1始動入賞装置112入賞時と電チュー115入賞時において選択される大当り種類を比較すると、第1始動入賞装置112入賞時は、確変16R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変16R大当りの割合が150/250であり、電チュー115入賞時のほうが、確変16R大当りが選択される割合が高くなっている。更に、第1始動入賞装置112入賞時は、確変2R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変2R大当りの割合が0/250である(なお、第1始動入賞装置112及び電チュー115入賞時において選択される確変大当り(又は通常大当り)の振り分けは、図5(b)の円グラフに示すように、同一となっている(確変大当りの割合は150/250、通常大当りの割合は100/250))。
すなわち、電チュー115の方が第1始動入賞装置112よりも、遊技者にとって有利となるように構成されている。このよう構成すると、電チュー115への遊技球の入賞率が高くなるいわゆる電チューサポートの遊技状態(時短遊技状態)に移行したときは、確変16R大当りに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待でき、趣向性の高い遊技を提供することができる。
図2(c)に示すリーチ乱数テーブルでは、遊技球が始動入賞装置(第1始動入賞装置112又は電チュー115)の入賞時に、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得される。リーチ乱数テーブルの場合、リーチ有りの割合が、例えば22/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有りと判定される。一方、リーチ無しの割合は228/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときにリーチ無しと判定される。なお、リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。
図2(d)に示す普通図柄の当り乱数を抽選する当り乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。当り乱数テーブルの場合、時短以外の遊技状態(以下、時短外遊技状態ともいう)では、当りの割合が、例えば1/10に設定され、取得した当り乱数値が「7」のときに当りと判定される。一方、時短遊技状態では、当りの割合が時短外遊技状態の9倍の9/10に設定され、取得した当り乱数値が「0」〜「8」のときに当りと判定される。
図2(e)に示す当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「2」までの3個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した当り図柄乱数に基づいて、複数種類の当りの中から何れか1つの当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の当りとして、ショート当りとロング当りの2種類の当りが用意されている。
ショート当りは、普通図柄の抽選によって当りに当選したとき電チュー115が開状態になる第2の態様に制御される時間が短い(例えば0.5秒の単開放、規定入賞数max9個)当りであり、一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い(例えば6秒の単開放、規定入賞数max9個)当りである。当り図柄乱数テーブルの場合、ショート当りは、その割合が例えば2/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のときにショート当りと判定され、一方、ロング当りは、その割合が例えば1/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「2」のときにロング当りと判定される。
ショート当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が短い単開放なので、遊技球の電チュー115への入賞は困難で、従って、賞球としての出球の払い出しは殆ど期待できず、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も殆ど期待できない当りである。
一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い単開放なので、複数の遊技球(上限は9個)の電チュー115への入賞が期待でき、従って、賞球としての出球の払い出しが期待できると共に、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も期待できる当りである。しかも、上記したように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、確変16R大当りが選択される割合が高くなっているので、遊技者にとってロング当り時に遊技球を電チュー115に入賞させることは、遊技上、極めて重要な事項となり、これにより、遊技の趣向性が向上する。
また、この当り図柄乱数テーブルは、時短外遊技状態のみに用いられるテーブルであって、遊技状態が時短になっているときに普通図柄の抽選で当りになった場合には、電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、全て上記ロング当りに準じて行われるようになっている(例えば5秒の単開放、規定入賞数max9個)。
なお、本実施形態の遊技機100において用いられる乱数は、上記した大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数及び当り図柄乱数以外にも各種存在し、その中でも、本発明の特徴的な普通図柄の抽選結果が当りになるか否かに関する「煽り演出」に係る煽り演出実行乱数については、図8を用いて後述する。
図1に戻って、通常遊技状態で遊技者が「左打ち」を行っているときに、普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが開始され、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示としての点滅動作開始から所定の変動時間経過後に普通図柄が停止して点灯又は消灯することにより確定表示され、この確定表示した普通図柄が点灯していれば当りとなり(図2(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「7」のとき、当り確率1/10)、電チュー115が、遊技球の入賞機会が増大する第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
このとき、普通図柄の当りがショート当りのときは(図2(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のとき、割合2/3)、電チュー115の開放時間が短く(0.5秒の単開放)、この電チュー115に入賞させることは容易ではないので、遊技者は、図1の矢印Aに示すように、そのまま「左打ち」にした状態を維持することになる。これにより、運がよければ稀に遊技球が電チュー115に入賞する。
一方、この普通図柄の当りがロング当りのときは(図2(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「2」のとき、割合1/3)、電チュー115の開放時間が長い(6秒の単開放)ので、電チュー115が開状態になると、遊技者は、操作ハンドル107の回動量を大きくして、「右打ち」を行う。
そして、「右打ち」が行われると、遊技球は、図1の矢印Bに示すように、遊技領域106において画像表示装置131の右側を落下し、最終的に誘導板116に到達する。そして、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、開状態の電チュー115へ入賞するように誘導される。これにより、多数の遊技球が電チュー115へ容易に入賞する。
そして、電チュー115に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第2特別図柄表示装置122に特別図柄の変動表示及び画像表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。なお、電チュー115がロング当りで開状態になったとき、遊技者が「右打ち」をせずに、そのまま「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して入賞効率が悪く、遊技者にとっては不利益となる。
しかして、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、画像表示装置131では、第1演出ボタン135や第2演出ボタン136を遊技者に操作させると共に、ギミック109を該画像表示装置131の画面の前面に所定の態様で動作させる趣向を凝らしたリーチ演出(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、割合1/300、又は、図2(c)のリーチ乱数テーブルで取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のとき、割合22/250)など、様々な演出が実行されるようになっており、従って、遊技者は、第1、第2特別図柄表示装置120、122よりも画像表示装置131を注視するようになる。
特に、本発明においては、後に詳述するが、時短外遊技状態で普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、抽選等により所定の割合で、画像表示装置131の一部(例えば画像表示装置131の下部や隅)で、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かに関する煽り演出が実行されるようになっており、従って、この場合、遊技者は、普通図柄表示装置118よりも画像表示装置131を注視するようになる。そして、この煽り演出は、遊技機が待機状態のときに画像表示装置131に表示されるデモ画面で、遊技者が入力装置137を操作して予め選択した演出内容(属性)に応じて実行されるようになっている。
更に、上記したような第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞したときに行われる特別図柄の大当りの抽選に係る演出の内、遊技状態を問わず(遊技状態が時短であるか否かに係わらず)電チュー115に遊技球が入賞したときに行われる演出図柄の変動演出は、上記煽り演出と同様に、遊技機が待機状態のときに画像表示装置131に表示されるデモ画面で、遊技者が入力装置137を操作して予め選択した演出内容(属性)に応じて実行されるようになっている。
つまり、煽り演出や、電チュー115入賞に基づく変動演出は、遊技者が予め選択した属性に応じて行われるようになっており、従って遊技者は、これらの演出内容を自身の好みに合うように変化させることが可能となる。これにより遊技の趣向性が向上し、その結果、遊技者は、これらの演出を十分に楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。
なお、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄(画像表示装置131において演出図柄)の変動表示中、又は大当り若しくは小当り中に第1始動入賞装置112、電チュー115に遊技球が入賞したときは大当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、第1、第2特別図柄保留表示器123、124がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。
また、同様に、普通図柄の変動表示中、又は電チュー115の開放中に普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したときは当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、普通図柄保留表示器119がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。これにより、遊技者は、現状、いくつの大当り及び当りの抽選の権利が保留されているかを確認することができる。なお、本実施形態の遊技機100では、特別図柄に係る保留記憶は、電チュー115の方が優先して消化されるようになっているが、この保留記憶の消化は、入賞した時系列の順序で行うようにしてもよい。
そして、通常遊技状態で第1、第2特別図柄表示装置120、122にて特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間経過後に特別図柄が停止して確定表示され、この確定表示した特別図柄が予め定められた大当り図柄(例えば「7」)と一致したら大当りとなり(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、大当り確率1/300)、この場合、画像表示装置131にも特定の演出図柄の組合せ(例えば「777」等)が停止表示され、特別図柄の抽選結果として大当りが遊技者に報知される(ただし、確変2R大当りは除く)。
そして、このように特別図柄の抽選結果が大当りになると、大入賞装置117の開閉扉117bが所定の態様で開閉制御され、遊技球の入賞機会が極めて増大し、遊技者は、多量の遊技球を獲得して持ち玉を増やすことのできる大当り遊技を行うことができる。大当り遊技が開始されると、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右下に位置する開閉扉117bが開放された大入賞装置117を狙って遊技球を発射する。
ここで、大当りが通常8R大当り(図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112及び電チュー115共に「0」〜「99」、割合100/250)のとき、8ラウンド大当り遊技が行われ、この8ラウンド大当り遊技終了後、特別図柄が100回変動するまでの期間、遊技状態は時短となる。
また、大当りが確変16R大当り(図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112の場合「100」〜「174」、割合75/250、電チュー115の場合「100」〜「249」、割合150/250)のとき、16ラウンド大当り遊技が行われ、この16ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のとき、大当り確率10/300)及び時短となる。すなわち、大当りがループする。なお、この大当りのループ回数は、無制限にしてもよいし、所定回数大当りが連続したら(例えば5回)、次回の大当りを強制的に通常大当りになるように構成してもよい(いわゆるリミッター機能)。
一方、大当りが確変2R大当り(第1始動入賞装置112の入賞に基づいて図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、「175」〜「249」、割合75/250)のとき、画像表示装置131にも特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、リーチ乱数の値に関係なくリーチ演出は行われず、更に演出図柄の組合せはゾロ目等ではなく、例えば「359」等の何気ない数字の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として確変2R大当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。そして、2ラウンド大当り遊技が行われ、この2ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率が潜伏する。
なお、大当り抽選の結果、小当り(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のとき、小当り確率6/300)のとき、画像表示装置131には特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、確変2R大当りと同様に、何気ない数字等の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として小当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。つまりこれは、遊技者に、小当りと確変2R大当りとを混同させて、確変2R大当り後の高確率を潜伏させる(恰も、低確率の遊技状態に見せ掛ける)ためである。
このように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、大当りになったときに多くの出玉を獲得できる確変16R大当りが選択される(確変16R大当り図柄で停止する)確率が高いので、遊技者は、電チュー115入賞時に基づく特別図柄に係る図柄合せゲームには大いなる期待を持って臨むことができる。
遊技状態が時短になっているときは、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮されると共に、主に普通図柄作動ゲート113bの通過に基づいて行われる普通図柄に係る図柄合せゲームでは、高い確率で当りになり(図2(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「0」〜「8」のとき、当り確率9/10)、しかも電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、上記ロング当りに準じて行われるので、遊技球の入賞機会が増え、遊技者は、ほぼ現状の持ち玉を減らさずに維持することができる。
従って、時短遊技が開始されると、上記した大当り遊技と同様に、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bを狙って遊技球を発射する。そして、普通図柄作動ゲート113bの通過如何に拘らず、「右打ち」した遊技球は最終的に誘導板116に到達し、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、頻繁に開放される電チュー115へ入賞するように誘導される。つまり、時短遊技では、第1始動入賞装置112よりも遊技者にとって有利な電チュー115へ頻繁に入賞することになる。そして、確変16R大当り遊技終了後での時短遊技では、更に大当り確率が高確率になっているので、従い、遊技者にとっては、極めて有利な遊技状態となる。
なお、時短遊技において、遊技者が「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は、普通図柄作動ゲート113aを通過可能で且つ電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して電チュー115への入賞効率が悪く、しかも電チュー115よりも遊技者にとって不利な第1始動入賞装置112に入賞し易くなるので、遊技者にとっては不利益となる。以上が、本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れである。
<制御手段の構成>
図3を用いて、次に、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図3は、遊技機100全体のブロック図である。主制御基板310は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、メインCPU310a、メインROM310b及びメインRAM310cから構成されるワンチップマイコン310mと、主制御基板用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備え、演出制御基板340、払出制御基板380及び電源基板370と接続されている。
主制御基板310の入力側には、第1始動入賞装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ312、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ330a、330b、第2始動入賞装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動入賞装置検出スイッチ315、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する大入賞装置検出スイッチ317が接続され、各種信号が主制御基板310に入力される。
主制御基板310の出力側には、第2始動入賞装置115の一対の可動片115bを開閉動作させる第2始動入賞装置開閉ソレノイド316、大入賞装置117の開閉扉117bを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド318、特別図柄を表示する第1、第2特別図柄表示装置120、122、普通図柄を表示する普通図柄表示装置118、特別図柄の保留球数を表示する第1、第2特別図柄保留表示器123、124、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器119、所定の遊技情報を外部に出力する遊技情報出力端子板319が接続され、各種信号が出力される。
主制御基板310のメインCPU310aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM310bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にデータやコマンドを送信したりする。
主制御基板310のメインROM310bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当り抽選に参照される大当り判定テーブル(図2参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM310bに記憶されている。
主制御基板310のメインRAM310cは、メインCPU310aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM310cには、普通・特別図柄保留記憶領域、普通・特別図柄データ記憶領域、普通・特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド回数記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、普通・特別停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、管理装置用伝送データ格納領域、ホール設備用伝送データ格納領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
電源基板370は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給すると共に、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板310に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU310aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU310aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。なお、電源基板370は、主制御基板310の他、演出制御基板340、払出制御基板380及び発射制御基板390と接続されている。
演出制御基板340は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板340は、サブCPU340a、サブROM340b、サブRAM340cを備えており、主制御基板310に対して、当該主制御基板310から演出制御基板340への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板340には、第1演出ボタン検出スイッチ335、第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのクリア規制ボタン検出スイッチ338が接続されている。
また、演出制御基板340には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)340dが搭載されている。サブCPU340aは、RTC340dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC340dは、通常、遊技機100に電源が供給されているときには遊技機100からの電源によって動作し、遊技機100の電源が切られているときには、電源基板370に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。よって、RTC340dは、遊技機100の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC340dは、演出制御基板340上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
演出制御基板340のサブCPU340aは、主制御基板310から送信されたデータやコマンド、第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM340bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板360又は画像制御基板350に送信する。
サブCPU340aは、主制御基板310のメインCPU310aから一方向のストローブ信号や画像制御用コマンド信号、ランプ制御用コマンド信号等の制御信号を入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、サブCPU340aはこの制御用コマンドを認識するように構成されている。例えば、特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用駆動装置361、演出用ハンドル装置362、演出用照明装置134に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板350やランプ制御基板360へ送信する。なお、演出用駆動装置361は、ギミック109を所定の態様に駆動することによって遊技者に様々な期待感を与えるものである。
演出制御基板340のサブROM340bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板310から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM340bに記憶されている。
演出制御基板340のサブRAM340cは、サブCPU340aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM340cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、日時情報記憶領域、ログイン状態記憶領域、演算データ記憶領域、各種フラグ記憶領域、発射操作情報記憶領域、遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域、演出属性記憶領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
払出制御基板380は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板380は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備え、有線(ハーネス)を介して主制御基板310と接続されると共に、玉貸接続基板384を介してカードユニット300とも接続されている。また、払出制御基板380は、主制御基板310とカードユニット300(玉貸接続基板384)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御基板380の入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ382、扉開放スイッチ383も接続されている。更に、玉貸接続基板384には、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386が接続されており、玉貸接続基板384を介して、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386の各種の入力信号が払出制御基板380に入力される。また、払出制御基板380の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ381が接続されている。
払出CPUは、払出球計数スイッチ382、扉開放スイッチ383、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386等の入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。具体的には、払出CPUは、主制御基板310から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出モータ381を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出CPUは、玉貸接続基板384を介してカードユニット300と接続確認を行った後、玉貸接続基板384を介して玉貸スイッチ385から玉貸信号を入力すると、カードユニット300との情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出モータ381を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
ランプ制御基板360は、遊技盤102に設けられた演出用照明装置134を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。例えば演出用照明装置134は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。また、ランプ制御基板360は、ギミック109を所定の態様に動作させるソレノイドやモータ等、演出用駆動装置361の駆動源を通電制御して、ギミック109による演出を行うようにしている。
更に、ランプ制御基板360は、発射ハンドル装置103に設けられた演出用ハンドル装置362を構成するバイブレーター用モータ363、エアー送出用ファン364及びフラッシュ用LED365に対する駆動制御を行う。例えば、普通図柄の変動表示の抽選結果が当り(特にロング当り)になるときに実行される煽り演出において、遊技者に当該変動表示の抽選結果が当りになることを事前に告知(一発告知)するため、あるいは、電チュー115の入賞に係る演出図柄の変動表示の抽選結果が大当りになるときに実行される変動演出において、遊技者に当該変動表示の抽選結果が大当りになることを事前に告知(一発告知)するため、バイブレーター用モータ363を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を振動したり、エアー送出用ファン364を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部からエアーを送出したり、フラッシュ用LED365を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を所定の態様で発光(高速回転フラッシュや、高速点滅フラッシュ)したりする演出を行うようにしている。なお、このランプ制御基板360は、演出制御基板340に接続されており、演出制御基板340から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板350は、上記画像表示装置131及び音声出力装置132と接続されており、演出制御基板340から送信された各種のコマンドに基づいて、画像表示装置131における画像の表示制御、音声出力装置132における音声の出力制御を行う。この画像制御基板350は、画像表示装置131の画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDPと、音の制御を行う音制御回路とを備えている。
ホストCPUは、演出制御基板340から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データを画像表示装置131に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力する。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板340から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置132における音声出力制御をする。例えば、音声出力装置132は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行うようにしている。また、音声出力装置132は、上記したバイブレーター用モータ363、エアー送出用ファン364又はフラッシュ用LED365が駆動制御されるときに合わせて、所定の効果音(例えば、「キュイーン、キュイーン」というような当りや大当りの確定を示唆する告知音)を発生させる演出も行う。
発射制御基板390は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板390は、入力側にタッチセンサ391及び発射ボリューム392が接続されており、出力側に発射用ソレノイド393及び玉送りソレノイド394を接続している。発射制御基板390は、タッチセンサ391からのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム392から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド393や玉送りソレノイド394を通電させる制御を行う。
タッチセンサ391は、発射ハンドル装置103の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル107に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。タッチセンサ391は、遊技者が操作ハンドル107に触れたことを検知すると、発射制御基板390に発射用ソレノイド393の通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板390は、大前提としてタッチセンサ391からタッチ信号の入力がなければ、遊技球を遊技領域106に発射させないように構成されている。
発射ボリューム392は、操作ハンドル107が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム392は、その発射ボリューム392に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板390に供給する(発射制御基板390に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板390は、発射ボリューム392により分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド393を通電して、発射用ソレノイド393の打出部材を回転させることで、遊技球を遊技領域106に発射させる。
発射用ソレノイド393は、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド393には打出部材が直結されており、発射用ソレノイド393が回転することで、打出部材を回転させる。ここで、発射用ソレノイド393の回転速度は、発射制御基板390に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約100(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド393が1回転する毎に1個発射されるため、約100(個/分、アウト玉)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。また、玉送りソレノイド394は、直進ソレノイドから構成され、受け皿140にある遊技球を、発射用ソレノイド393の打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
<主制御基板のタイマ割込み処理>
図4〜15を用いて、次に、遊技機100における遊技の進行に係り、本発明の特徴的な処理についてフローチャートを用いて説明する。図4は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、主制御基板310に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、主制御基板310の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図4〜15のフローチャートに基づいて説明する主制御基板310で行われる処理は、メインROM310bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図4〜15においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
図4を参照して、電源投入を契機にして、メインCPU310aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、メインRAM310c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、メインROM310bに記憶されたプログラムがメインRAM310cに読み込まれ、メインCPU310aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、ステップS400(以下、ステップSは、単に「S」ともいう)において、メインCPU310aは、図2に示したような大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数、当り図柄乱数、あるいは変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。なお、変動パターン乱数は、後述するが、特別図柄変動時間(つまり、演出図柄変動の実行時間)を決定するための乱数である。
S400の乱数更新処理において、各乱数は、それぞれ、1ずつ加算(インクリメント)されて更新され、つまり、タイマ割込み処理が行われる毎にカウントアップされる。そして、後述するS410の始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理やS420のゲート検出スイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得され、この取得された乱数はS430の普通図柄処理やS440の特別図柄処理で使用される。なお、S400の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では「299」)に達した後は、再び最小値「0」に戻る。
次に、S410において、メインCPU310aは、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したか否かを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ312又は第2始動入賞装置検出スイッチ315に基づく始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理を実行する。図5を用いて、以下、S410で行われる始動入賞装置検出スイッチ処理の内容について説明する。図5は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる始動入賞装置検出スイッチ処理(S410)を示すフローチャートである。
図5を参照して、S500において、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312からの検出信号の有無に基づいて、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞して第1始動入賞装置検出スイッチ312がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312がオンとなった場合(S500でYES)、S502に移行する。一方、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312がオフの場合(S500でNO)、S520に移行する。
S502において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、第1特別図柄抽選における保留回数U1が上限値Umax1(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数U1が上限値Umax1未満の場合(S502でYES)、S504に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数U1が上限値Umax1以上の場合(S502でNO)、S520に移行する。
S504において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算して更新し、S506に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算し、加算後の保留回数U1をメインRAM310cに格納する。
S506において、メインCPU310aは、今回の第1始動入賞装置112への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、第1特別図柄抽選のための乱数(図2に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM310cに格納する。このS506で取得された乱数によって、第1特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S508に移行する。
S508において、メインCPU310aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、直近のS506の処理で取得されてメインRAM310cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM310bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第1特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、確変2R大当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第1特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU310aは、事前判定処理を終了すると、S510に移行する。
S510において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをメインRAM310cにセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S508の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」ともいう)が含められている。第1保留数増加コマンドは後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信され、演出制御基板340は、第1特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出を画像表示装置131にて実行することができる。そして、メインCPU310aは、S512に移行する。
S512において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1の値(U1≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S520に移行する。
S520において、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315からの検出信号の有無に基づいて、電チュー115に遊技球が入賞して第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンとなった場合(S520でYES)、S522に移行する。一方、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオフの場合(S520でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S522において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、第2特別図柄抽選における保留回数U2が上限値Umax2(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数U2が上限値Umax2未満の場合(S522でYES)、S524に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数U2が上限値Umax2以上の場合(S522でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S524において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算して更新し、S526に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算し、加算後の保留回数U2をメインRAM310cに格納する。
S526において、メインCPU310aは、今回の電チュー115への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、第2特別図柄抽選のための乱数(図2に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM310cに格納する。このS526で取得された乱数によって、第2特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S528に移行する。
S528において、メインCPU310aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、直近のS526の処理で取得されてメインRAM310cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM310bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第2特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第2特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU310aは、事前判定処理を終了すると、S530に移行する。
S530において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをメインRAM310cにセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S528の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。第2保留数増加コマンドは後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信され、演出制御基板340は、第2特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出を画像表示装置131にて実行することができる。そして、メインCPU310aは、S532に移行する。
S532において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2の値(U2≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S420において、メインCPU310aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したか否かを検知するゲート検出スイッチ330a、330bに基づくゲート検出スイッチ(SW)処理を実行する。図6を用いて、以下、S420で行われるゲート検出スイッチ処理の内容について説明する。図6は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるゲート検出スイッチ処理(S420)を示すフローチャートである。
図6を参照して、S600において、メインCPU310aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過してゲート検出スイッチ330a、330bがオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、ゲート検出スイッチ330a、330bがオンとなった場合(S600でYES)、S640に移行する。一方、メインCPU310aは、ゲート検出スイッチ330a、330bがオフの場合(S600でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S640において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが上限値Gmax(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数Gが上限値Gmax未満の場合(S640でYES)、S650に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数Gが上限値Gmax以上の場合(S640でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S650において、メインCPU310aは、普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算して更新し、S660に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算し、加算後の保留回数GをメインRAM310cに格納する。
S660において、メインCPU310aは、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bの遊技球の通過に基づいて抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、普通図柄抽選のための乱数(当り乱数、当り図柄乱数、図2参照)を取得してメインRAM310cに格納する。このS660で取得された乱数によって、普通図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S670に移行する。
S670において、メインCPU310aは、保留回数Gの値(G≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。メインCPU310aは、S670の処理を終えると、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S430において、メインCPU310aは、普通図柄処理を実行する。以下、図7を用いて、S430で行われる普通図柄処理の内容について説明する。図7は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる普通図柄処理(S430)を示すフローチャートである。
図7を参照して、S700において、メインCPU310aは、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「補助遊技フラグ」は、普通電動役物である電チュー(第2始動入賞装置)115が作動状態であることを示すものであり、具体的には、変動を停止した際の普通図柄が当り図柄である場合に、オンに設定されるフラグである(S748参照)。
補助遊技フラグがオンである場合(S700でYES)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、補助遊技フラグがオフである場合(S700でNO)、メインCPU310aは、S702に移行して、普通図柄が普通図柄表示装置118にて変動中(普通図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S702において、普通図柄が変動中である場合(S702でYES)、S740に移行する。一方、普通図柄が変動中ではない場合(S702でNO)、メインCPU310aは、S704に移行し、ここでメインRAM310cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが、1以上であるか否かを判定する。この普通図柄抽選における保留回数Gは、上述したゲート検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
保留回数Gが1以上ではない場合(S704でNO)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、保留回数Gが1以上である場合(S704でYES)、メインCPU310aは、保留回数Gから1を減算し、保留回数Gを更新する(S706)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図6のS660によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。そして、メインCPU310aは、S707に移行して、保留回数Gの値(G≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。
その後、S708において、メインCPU310aは、当り乱数判定の処理を実行する。当り乱数判定とは、メインRAM310cを参照して、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bを通過した際に取得した当り乱数(S660で取得した当り乱数)が、予め定められた「当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定することにより、普通図柄抽選の結果が当りか否かを判定する処理である。また、この場合、当り乱数が「当り」を示す値であると判定されたときには、当り図柄乱数(S660で取得した当り図柄乱数)が「ショート当り」か「ロング当り」かを判定する処理も、当り乱数判定に準じた処理で併せて実行される。
次いで、S710において、メインCPU310aは、停止図柄を設定する。停止図柄の設定とは、当り乱数判定における判定結果に応じて停止させる図柄を設定することである。具体的には、メインCPU310aは、上記当り乱数が「当り」を示す値である場合、当りを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を点灯)。一方、メインCPU310aは、上記当り乱数が「はずれ」を示す値である場合、はずれを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を消灯)。
次に、S712において、メインCPU310aは、変動時間設定の処理を実行する。「変動時間設定」とは、遊技状態と停止図柄とに応じて普通図柄の変動時間を設定する処理であり、例えば、時短遊技状態などの電チューサポート機能を有する補助遊技状態では「3秒」が設定され、通常遊技状態などの電チューサポート機能のない遊技状態では、「29秒」が設定される。
この後、S714において、メインCPU310aは、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動を開始し、S715に移行して、後述の遊技状態が時短になっていることを示す時短フラグを参照することにより、現在の遊技状態が当り確率の高い時短遊技状態(時短フラグオン)になっているか否かを判定する。S715において、遊技状態が時短遊技状態である場合(S715でYES)、メインCPU310aは、S740に移行する。一方、遊技状態が時短遊技状態でない場合(S715でNO)、メインCPU310aは、S716に移行する。
S716において、メインCPU310aは、画像表示装置131や音声出力装置132、演出用照明装置134等で、当該普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かに関する煽り演出を実行するか否かを判定する。この煽り演出実行の判定は、例えば、上記S420のゲート検出スイッチ(SW)処理のS660で、図8に示す煽り演出実行用の乱数を取得し、この取得した乱数により判定するようにすればよい。図8は、本実施形態の遊技機100における各種乱数のうち、煽り演出実行用の煽り演出実行乱数が取得される煽り演出実行乱数テーブルの一例を示した説明図である。
図8を参照して、煽り演出実行乱数は、普通図柄抽選ではずれと判定された当該普通図柄の変動表示中に煽り演出を実行するか否かを決定するための乱数であって、図8に示す煽り演出の実行を抽選する煽り演出実行乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。煽り演出実行乱数テーブルは、煽り演出実行の割合(抽選確率)が、例えば1/10に設定され、取得した煽り演出実行乱数値が「0」のときに煽り演出を実行すると判定される一方、煽り演出非実行の割合(抽選確率)は、9/10に設定され、取得した煽り演出実行乱数値が「1」〜「9」のときに煽り演出は実行しないと判定される。
すなわち、図7のS716では、普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のときは、全て煽り演出を実行すると判定し、普通図柄の抽選結果がはずれのときは、所定の割合(抽選確率、例えば1/10)で煽り演出を実行すると判定されるようになっている。そして、S716において、煽り演出を実行しないと判定した場合(S716でNO)、メインCPU310aは、S740に移行する。一方、煽り演出を実行すると判定した場合(S716でYES)、メインCPU310aは、S718に移行する。
次に、S718において、メインCPU310aは、煽り演出開始コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、煽り演出開始コマンドには、普通図柄抽選の結果を示す情報(ショート当り、ロング当り、はずれを示す情報)も含まれる。また、煽り演出開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。次に、S740において、メインCPU310aは、上記S712において設定された変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S740でNO)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過した場合(S740でYES)、メインCPU310aは、普通図柄の変動を停止させる(S742)。
そして、メインCPU310aは、停止した普通図柄が「当り」であるか否かを判定し(S746)、停止した普通図柄が「当り」ではない場合(S746でNO)、すなわち、はずれである場合、S754へ移行する。一方、停止した普通図柄が「当り」である場合(S746でYES)、メインCPU310aは、補助遊技フラグをオンにし(S748)、S754へ移行する。
S754において、メインCPU310aは、上記S718で煽り演出開始コマンドがセットされていたか否かを判定し、煽り演出開始コマンドがセットされていた場合(S754でYES)、S756に移行し、煽り演出終了コマンドをメインRAM310cにセットする。そして、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。なお、煽り演出終了コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。一方、煽り演出開始コマンドがセットされていなかった場合(S754でNO)、メインCPU310aは、S756の処理をスキップして、この普通図柄処理を終了する。
図4に戻って、次に、S440において、メインCPU310aは、特別図柄処理を実行する。以下、図9を用いて、S440で行われる特別図柄処理の内容について説明する。図9は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる特別図柄処理(S440)を示すフローチャートである。
図9を参照して、S900において、メインCPU310aは、後述の停止中処理でオンに設定される大当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり大当り遊技中であるか否かの判定を行い、大当り遊技フラグがオンである場合(S900でYES)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがオフである場合(S900でNO)、メインCPU310aは、S901に移行して、後述の停止中処理でオンに設定される小当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり小当り遊技中であるか否かの判定を行い、小当り遊技フラグがオンである場合(S901でYES)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、小当り遊技フラグがオフである場合(S901でNO)、メインCPU310aは、S902に移行して、特別図柄が第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にて変動中(特別図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S902において、特別図柄が変動中である場合(S902でYES)、S944に移行する。一方、特別図柄が変動中ではない場合(S902でNO)、メインCPU310aは、S904に移行し、ここでメインRAM310cを参照して、優先的に消化する第2始動入賞装置検出スイッチ315の保留回数U2が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U2が1以上である場合(S904でYES)、メインCPU310aは、保留回数U2から1を減算し、保留回数U2を更新する(S906)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図5のS526によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。そして、メインCPU310aは、S908に移行して、保留回数U2の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S920へ移行する。
一方、保留回数U2が≧1でないと判定した場合(S904でNO)、つまり保留個数U2が「0」である場合、メインCPU310aは、S910に移行して、第1始動入賞装置検出スイッチ312の保留回数U1が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U1が1以上でない場合(S910でNO)、メインCPU310aは、S916に移行して、デモ指定コマンドをメインRAM310cにセットする。そして、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。ここで、デモ指定コマンドは、第1及び第2特別図柄抽選における保留回数U1及びU2が「0」になったことに基づいて、演出制御基板340に対して画像表示装置131に客待ち用のデモ画面の表示を指示するコマンドである。なお、デモ指定コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
一方、保留回数U1が1以上である場合(S910でYES)、メインCPU310aは、保留回数U1から1を減算し、保留回数U1を更新する(S912)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図5のS506によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。
そして、メインCPU310aは、S914に移行して、保留回数U1の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S920へ移行する。なお、この特別図柄抽選における保留回数U1、U2は、上述した始動入賞装置検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
S920において、メインCPU310aは、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りであるかはずれであるか等の判定をする大当り判定処理を実行する。以下、図10を用いて、S920で行われる大当り判定処理の内容について説明する。図10は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる大当り判定処理(S920)を示すフローチャートである。
図10を参照して、S1000において、メインCPU310aは、後述の遊技状態が高確率になっていることを示す高確フラグを参照することにより、現在の遊技状態が大当り確率の高い高確率遊技状態(高確フラグオン)になっているか否かを判定する。現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合(S1000でYES)、メインCPU310aは、S1002に移行し、高確率時の大当り乱数判定テーブルを選択し、一方、現在の遊技状態が高確率遊技状態でない場合(S1000でNO)、メインCPU310aは、S1004に移行し、低確率時の大当り乱数判定テーブルを選択する(図2参照)。
S1002又はS1004の処理を終えると、メインCPU310aは、S1006に移行して、大当り乱数判定の処理を実行する。大当り乱数判定とは、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した大当り乱数(S506又はS526で取得した大当り乱数)が、予め定められた「大当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU310aは、S1008に移行して、S1006の大当り乱数判定に基づき、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りか否かを判定する。ここで、大当りと判定された場合(S1008でYES)、メインCPU310aは、S1010に移行して、メインRAM310cに記憶された大当り図柄乱数の判定を行い、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする大当り図柄(通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の何れかに対応する大当り図柄)を設定し(S1012)、この大当り判定処理を終了する。
一方、S1008において、大当りでないと判定された場合(S1008でNO)、メインCPU310aは、S1014に移行して、取得した大当り乱数に基づいて小当りであるか否かの判定を行う。ここで、小当りと判定された場合(S1014でYES)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする小当り図柄を設定し(S1016)、この大当り判定処理を終了する。また、S1014において、小当りでないと判定した場合(S1014でNO)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットするはずれ図柄を設定し(S1018)、この大当り判定処理を終了する。
図9に戻って、次に、S930において、メインCPU310aは、変動パターン選択処理を実行する。以下、図11を用いて、S930で行われる変動パターン選択処理の内容について説明する。図11は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる変動パターン選択処理(S930)を示すフローチャートである。
図11を参照して、S1100において、メインCPU310aは、大当り判定処理で設定された特別図柄に基づいて、大当り判定処理の結果が大当りであるか否かの判定を行い、大当りであると判定した場合(S1100でYES)、S1114に移行して、大当たり用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、大当りでないと判定した場合(S1100でNO)、メインCPU310aは、S1102に移行して、大当り判定処理の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1102において、小当りであると判定した場合(S1102でYES)、メインCPU310aは、S1104に移行して、小当り用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、小当りでないと判定した場合(S1102でNO)、メインCPU310aは、S1106に移行して、リーチ乱数判定の処理を実行する。リーチ乱数判定とは、はずれの場合にリーチ演出を行うか否かを決定するためのリーチの有無を判定する処理であって、具体的には、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得したリーチ乱数(S506又はS526で取得したリーチ乱数)が、予め定められた「リーチ有」又は「リーチ無」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU310aは、S1108に移行して、ここでS1106のリーチ乱数判定に基づきリーチの有無を判定し、リーチ有りと判定した場合(S1108でYES)、S1110に移行して、リーチ用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、リーチ無しと判定した場合(S1108でNO)、メインCPU310aは、S1112に移行して、はずれ用テーブルをメインRAM310cにセットする。
次に、メインCPU310aは、S1116に移行して、先に取得した変動パターン乱数判定の処理を実行し、S1118に移行して、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して、この変動パターン選択処理を終了する。なお、変動パターン乱数判定とは、特別図柄変動時間(演出図柄変動の実行時間)を決定するための処理であって、具体的には、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した変動パターン乱数(S506又はS526で取得した変動パターン乱数)が、予め定められた変動時間を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
図9に戻って、次に、S940において、メインCPU310aは、S920の大当り判定処理及びS930の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、メインRAM310cにセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御基板340に対して演出図柄の変動演出開始を指示するコマンドである。なお、S940でセットされた変動演出開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、S942に移行する。
S942において、メインCPU310aは、S940の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を開始する。そして、メインCPU310aは、S944に移行し、ここでS942における特別図柄の変動表示の開始時点から、S930の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。
変動時間が経過していないと判定された場合(S944でNO)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過したと判定された場合(S944でYES)、メインCPU310aは、S946に移行して、画像表示装置131等による演出図柄の変動演出終了を指示する変動演出停止コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1046でセットされた変動演出停止コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、S948に移行する。
S948において、メインCPU310aは、S942の処理で開始した第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を停止してその停止図柄を表示する。そして、メインCPU310aは、S950に移行して、ここで停止中処理を実行する。以下、図12を用いて、S950で行われる停止中処理の内容について説明する。図12は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる停止中処理(S950)を示すフローチャートである。
図12を参照して、S1200において、メインCPU310aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される時短フラグがオンであるか否か、つまり時短遊技中であるか否かの判定を行い、時短フラグがオンであると判定した場合(S1200でYES)、S1202に移行して、メインRAM310cに記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」を減算する。
そして、メインCPU310aは、S1204に移行して、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Jが「0」の場合(S1204でYES)、S1206に移行する。そして、S1206において、メインCPU310aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、ここで時短フラグをオフにし、S1208に移行する。なお、S1200において時短フラグがオンでないと判定した場合(S1200でNO)、あるいはS1204において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判定した場合(S1204でNO)、メインCPU310aは、S1208に移行する。
S1208において、メインCPU310aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される高確フラグがオンであるか否か、つまり高確率遊技中であるか否かの判定を行い、高確フラグがオンであると判定した場合(S1208でYES)、S1210に移行して、メインRAM310cに記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」を減算する。
そして、メインCPU310aは、S1212に移行して、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Xが「0」の場合(S1212でYES)、S1214に移行する。そして、S1214において、メインCPU310aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、ここで高確フラグをオフにし、S1216に移行する。なお、S1208において高確フラグがオンでないと判定した場合(S1208でNO)、あるいはS1212において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判定した場合(S1212でNO)、メインCPU310aは、S1216に移行する。
S1216において、メインCPU310aは、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされた特別図柄により大当りであるか否かの判定を行い、大当りでないと判定した場合(S1216でNO)、S1218に移行して、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされている特別図柄が小当りであるか否かを判定する。
S1218において、メインCPU310aは、小当りであると判定した場合(S1218でYES)、S1220に移行して、小当り遊技フラグをオンにする。そして、メインCPU310aは、S1222に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
なお、このS1222におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが確変2R大当りであった場合又は小当りであった場合に対して行うもので、その設定は、確変2R大当り及び小当り両者共に、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回の同一態様に設定する。
そして、S1222の処理を終えると、メインCPU310aは、この停止中処理を終了する。一方、S1218において、メインCPU310aは、小当りでないと判定した場合(S1218でNO)、小当り遊技フラグをオンにすることなく、この停止中処理を終了する。
一方、S1216において、メインCPU310aは、大当りであると判定した場合(S1216でYES)、S1230に移行して、今回の大当りが確変16R大当りであるか否かを判定する。そして、確変16R大当りであると判定した場合(S1230でYES)、S1234に移行して、16R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1230において、メインCPU310aは、確変16R大当りでないと判定した場合(S1230でNO)、S1232に移行して、今回の大当りが通常8R大当りであるか否かを判定する。そして、通常8R大当りであると判定した場合(S1232でYES)、S1236に移行して、8R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1232において、メインCPU310aは、通常8R大当りでないと判定した場合(S1232でNO)、S1238に移行して、今回の大当りは確変2R大当りであると判定して、2R大当り遊技フラグをオンにする。そして、S1234、S1236又はS1238の処理を終えると、メインCPU310aは、S1240に移行する。
S1240において、メインCPU310aは、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xにそれぞれ「0」をセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットし、S1242に移行して、時短フラグと高確フラグをオフにする。そして、S1244に移行して、メインCPU310aは、今回の大当りは確変2R大当りであるか否かを判定し、確変2R大当りであると判定した場合(S1244でYES)、上記したS1222に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。すなわち、小当りと同様、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回に設定する。
一方、S1244において、メインCPU310aは、確変2R大当りでないと判定した場合(S1244でNO)、すなわち、今回の大当りは確変16R大当り又は通常8R大当りであると判定した場合には、S1250に移行して、大当りのオープニングを開始する。
そして、S1252に移行して、メインCPU310aは、大当りオープニングコマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1252でセットされた大当りオープニングコマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、この停止中処理を終了し、図9に示す特別図柄処理を終了する。
図4に戻って、次に、S450において、メインCPU310aは、大入賞装置処理を実行する。以下、図13を用いて、S450で行われる大入賞装置処理の内容について説明する。図13は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる大入賞装置処理(S450)を示すフローチャートである。
図13を参照して、S1300において、メインCPU310aは、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定し、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであると判定した場合(S1300でYES)、つまり通常8R大当り遊技中又は確変16R大当り遊技中であると判定した場合に、S1310に移行して、大当りの開始演出を行うオープニング中であるか否かを判定する。
S1310において、メインCPU310aは、大当りのオープニング中であると判定した場合(S1310でYES)、S1312に移行して、オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1312において、メインCPU310aは、オープニング時間が経過していないと判定した場合(S1312でNO)、この大入賞装置処理を終了し、一方、オープニング時間が経過したと判定した場合(S1312でYES)、S1314に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
このS1314におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが通常8R大当り又は確変16R大当りであった場合に対して行うもので、その設定は、通常8R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を8R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。また、確変16R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。
そして、S1315に移行して、メインCPU310aは、大当り遊技中に実行される大当り演出パターンを決定するための大当り演出コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1315でセットされた大当り演出コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
そして、S1316に移行して、メインCPU310aは、大入賞装置117への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットし、S1318に移行して、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。そして、S1320に移行して、メインCPU310aは、大入賞装置117の作動を開始する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を閉状態から開状態にする。
次に、メインCPU310aは、S1340に移行して、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かを判定し、この作動時間が所定時間を経過していないと判定した場合(S1340でNO)、S1342に移行して、個数カウンタCの値が規定入賞数(例えば9個)に達したか否かを判定する。
S1342において、メインCPU310aは、個数カウンタCの値が規定入賞数であると判定した場合(S1342でYES)、S1344に移行して、大入賞装置117の作動を終了する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を開状態から閉状態にする。一方、個数カウンタCの値が規定入賞数に達していないと判定した場合(S1342でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1340において、メインCPU310aは、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合(S1340でYES)、S1342の処理をスキップして、個数カウンタCの入賞数をチェックすることなく大入賞装置117の作動を終了する。
次に、メインCPU310aは、S1346に移行して、大当りラウンド回数Rが最大ラウンド回数であるか否かを判定する。つまり、S1346では、大当りラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する処理であって、大当りが確変16R大当りである場合は16ラウンド、通常8R大当りである場合は8ラウンド、確変2R大当り及び小当りである場合は2ラウンドであるか否かを判定する。
S1346において、メインCPU310aは、大当りラウンドが最終ラウンドでないと判定した場合(S1346でNO)、この大入賞装置処理を終了する。一方、大当りラウンドが最終ラウンドであると判定した場合(S1346でYES)、S1348に移行して、メインCPU310aは、今回の大当りは通常8R大当り又は確変16R大当りであるか(確変2R大当り及び小当りでないか)否かを判定する。
S1348において、メインCPU310aは、通常8R大当り又は確変16R大当りである(確変2R大当り及び小当りでない)と判定した場合(S1348でYES)、S1350に移行して、大当りの終了演出を行うエンディングを開始する。そして、S1352に移行して、メインCPU310aは、大当りエンディングコマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1352でセットされた大当りエンディングコマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
次に、メインCPU310aは、S1354に移行して、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、S1356に移行して、エンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1356において、エンディング時間が経過したと判定した場合(S1356でYES)、S1370に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行し、一方、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S1356でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1348において、メインCPU310aは、通常8R大当り及び確変16R大当りでない(確変2R大当り又は小当りである)と判定した場合(S1348でNO)、S1360に移行して、上記したS1354と同様に、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、その後S1370に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行する。
また、ステップS1310において、メインCPU310aは、大当りのオープニング中でないと判定した場合(S1310でNO)、S1330に移行して、大当りのエンディング中であるか否かを判定する。そして、S1330において、メインCPU310aは、大当りのエンディング中であると判定した場合(S1330でYES)、S1356に移行する。
一方、S1330において、メインCPU310aは、大当りのエンディング中でないと判定した場合(S1330でNO)、S1332に移行して、大入賞装置117が作動中であるか否かを判定する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bが作動中で、大入賞装置117が開状態であるか否かを判定する。このS1332において、メインCPU310aは、大入賞装置117が作動中であると判定した場合(S1332でYES)、S1340に移行し、大入賞装置117が作動中でないと判定した場合(S1332でNO)、S1316に移行する。
また、S1300において、メインCPU310aは、8R大当り遊技フラグ及び16R大当り遊技フラグがオンでないと判定した場合(S1300でNO)、S1302に移行して、2R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1302において、メインCPU310aは、2R大当り遊技フラグがオンでない場合(S1302でNO)、S1304に移行して、小当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1304において、メインCPU310aは、小当り遊技フラグがオンでない場合(S1304でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
一方、メインCPU310aは、S1302において2R大当り遊技フラグがオンである場合(S1302でYES)、及びS1304において小当り遊技フラグがオンである場合(S1304でYES)、S1332に移行する。
図14を用いて、次にS1370で行われる遊技状態設定処理の内容について説明する。図14は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる遊技状態設定処理(S1370)を示すフローチャートである。まずS1400において、メインCPU310aは、小当りであるか否かを判定し、小当りであると判定した場合(S1400でYES)、この遊技状態設定処理を終了する。
一方、小当りでないと判定した場合(S1400でNO)、メインCPU310aは、S1402に移行して、今回の大当りは通常8R大当り(時短付き)であるか否かを判定する。そして、S1402において、メインCPU310aは、通常8R大当り(時短付き)であると判定した場合(S1402でYES)、S1404に移行して、時短フラグをオンにし、S1406に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、通常8R大当り遊技の終了後、最大で100回の時短ゲームが付与される。
一方、S1402において、通常8R大当り(時短付き)でないと判定した場合(S1402でNO)、つまり、今回の大当りは確変2R大当り(時短無し)又は確変16R大当り(時短付き)であると判定した場合は、これらの大当りは高確率遊技を付与する大当りであるので、メインCPU310aは、S1420に移行して、高確フラグをオンにし、S1422に移行して、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、メインCPU310aは、S1424に移行して、大当りが時短付きの確変16R大当りであるか否かを判定し、時短付きの確変16R大当りであると判定した場合(S1424でYES)、S1426に移行して、時短フラグをオンにする。そして、メインCPU310aは、S1428に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに、上記S1422の処理で高確ゲームの残ゲーム回数Xにセットした数と同じ「10000」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変16R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲーム及び時短ゲームが付与される。
一方、S1424において、時短付きの確変16R大当りでないと判定した場合(S1424でNO)、つまり今回の大当りは時短付きでない確変2R大当りであると判定した場合は、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変2R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲームが潜伏状態(潜確状態)で付与される。
図13に戻って、S1370の遊技状態設定処理を終了すると、メインCPU310aは、S1380に移行して、ここで小当り遊技フラグ又は大当り遊技フラグ(16R大当り遊技フラグ、8R大当り遊技フラグ又は2R大当り遊技フラグ)をオフにして、この大入賞装置処理を終了する。
上記の説明から明らかなように、図9の特別図柄処理にて実行されるS950の停止中処理(図12)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大入賞装置117の開放態様を小当りと同一に設定し(S1222)、しかも大当り特有のオープニング演出が実行されない(S1250、S1252の処理を省略)ように構成されている。また、同様に、S450の大入賞装置処理(図13)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大当り特有のエンディング演出が実行されない(S1350、S1352の処理を省略)ように構成されている。更に、確変2R大当り遊技終了後に時短遊技は付与されないので、これにより、遊技者は、確変2R大当りと小当りとを見分けることができないようになり、その結果、確変2R大当り遊技終了後は、内部的に高確率になっていることが潜伏する。これにより遊技の趣向性が向上する。
図4に戻って、次に、S460において、メインCPU310aは、普通電動役物の一例である電チュー(第2始動入賞装置)115の作動処理(電動チューリップ処理)を実行する。以下、図15を用いて、S460で行われる電動チューリップ処理の内容について説明する。図15は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる電動チューリップ処理(S460)を示すフローチャートである。
図15を参照して、S1500において、メインCPU310aは、上記した普通図柄処理(S430)のS700と同様に、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。補助遊技フラグがオフである場合(S1500でNO)、メインCPU310aは、この電動チューリップ処理を終了する。
一方、補助遊技フラグがオンである場合(S1500でYES)、メインCPU310aは、電チュー(第2始動入賞装置)115が作動中であるか否かを判定する(S1502)。そして、電チュー115が作動中であると判定した場合(S1502でYES)、メインCPU310aは、S1522に処理を進める。一方、電チュー115が作動中でないと判定した場合(S1502でNO)、メインCPU310aは、S1504に移行し、上記した図7の普通図柄処理(S430)のS715と同様に、現在の遊技状態が時短遊技状態になっているか否かを判定する。
ここで、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合(S1504でYES)、メインCPU310aは、S1512に移行し、電チュー115の時短遊技状態における当りの開放パターンとして、可動片115bを5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、現在の遊技状態が時短遊技状態でないと判定した場合(S1504でNO)、メインCPU310aは、S1506に移行して、上記した図7の普通図柄処理(S430)のS746で「当り」と判定された当りがロング当りか否かを判定する。そして、ロング当りである場合(S1506でYES)、メインCPU310aは、S1508に移行し、電チュー115のロング当りの開放パターンとして、可動片115bを6秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、ロング当りでない場合(S1506でYES)、つまりショート当りである場合、メインCPU310aは、S1510に移行し、電チュー115のショート当りの開放パターンとして、可動片115bを0.5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。メインCPU310aは、S1508、S1510及びS1512で開放パターンをセットした後、S1514に移行し、セットした開放パターンで電チュー115の可動片115bの作動を開始させる。
そして、メインCPU310aは、S1522に移行して、上記S1514の処理で開始された電チュー115の作動が完了したか否かを判定する。つまり、可動片115bを所定間開放する開放パターンの動作が終了したか、又は、この開放パターンが終了する前に規定入賞数(max9個)の遊技球が電チュー115に入賞したか否かを判定する。ここで、電チュー115の作動が完了したと判定した場合(S1522でYES)、S1524に移行し、メインCPU310aは、補助遊技フラグをオフに設定して補助遊技を終了させ、この電動チューリップ処理を終了する。一方、電チュー115の作動が完了していないと判定した場合(S1522でNO)、メインCPU310aは、S1524の処理を行うことなく、そのまま電動チューリップ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S470において、メインCPU310aは、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メインCPU310aは、第1始動入賞装置112、電チュー115及び大入賞装置117にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
次に、S480において、メインCPU310aは、出力処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、演出制御基板340、払出制御基板380及び発射制御基板390に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メインCPU310aは、払出数を示す制御用コマンドを払出制御基板380に出力することによって、当該払出数を払出制御基板380に対して指示する。
また、メインCPU310aは、上記した第1保留数増加コマンド(S510)、第2保留数増加コマンド(S530)、煽り演出開始コマンド(S718)、煽り演出終了コマンド(S756)、デモ指定コマンド(S916)、変動演出開始コマンド(S940)、変動演出停止コマンド(S946)、オープニングコマンド(S1252)、大当り演出コマンド(S1315)、エンディングコマンド(S1352)等を演出制御基板340に出力することによって、遊技機100における演出内容等を決定させる。以上で、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
<演出制御基板のタイマ割込み処理>
図16〜34を用いて、次に、演出制御基板340のタイマ割込み処理の内容について説明する。まず、図16は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御基板340に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、演出制御基板340の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば2ms)毎に繰り返し実行される。また、図16〜34のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板340で行われる処理は、サブROM340bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図16〜34においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
電源投入を契機にして、サブCPU340aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、サブRAM340c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、サブROM340bに記憶されたプログラムがサブRAM340cに読み込まれ、サブCPU340aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、S1600において、サブCPU340aは、主制御基板310から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをサブRAM340cにセットするコマンド受信処理を行う。
図17を用いて、ここで、コマンド受信処理の内容について説明する。図17は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるコマンド受信処理(S1600)を示すフローチャートである。まず、S1700において、サブCPU340aは、主制御基板310からデモ指定コマンドを受信したか否かを判定する(図9のS916参照)。
デモ指定コマンドを受信し受信していると判定された場合(S1700でYES)、サブCPU340aは、S1702に移行して、デモ指定コマンド受信処理を実行する。以下、図18を用いて、S1702で行われるデモ指定コマンド受信処理の内容について説明する。図18は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるデモ指定コマンド受信処理(S1702)を示すフローチャートである。
図18を参照して、サブCPU340aは、まずS1800において、デモ待機時間Tdに所定の時間(例えば30〜60秒)を設定し、次に、S1810に移行して、この設定したデモ待機時間Tdの計測を開始する。デモ指定コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の始動記憶が無くなって画像表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が実行されなくなったときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdの計測時間は、画像表示装置131に演出図柄の変動表示が実行されなくなってからの経過時間を表している。
次に、サブCPU340aは、S1820に移行し、ここで設定したデモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(図9のS940参照)。変動演出開始コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて画像表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示を開始するときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S1820でYES)、サブCPU340aは、遊技機100は待機状態でないと判断してこのデモ指定コマンド受信処理を終了する。これにより、画像表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が再開される。
一方、S1820において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S1820でNO)、サブCPU340aは、遊技機100は待機状態であると判断し、S1830に移行して、客待ち用のデモ演出を実行するため、デモフラグをオンに設定する。そして、サブCPU340aは、S1840に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのデモ演出開始コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131や音声出力装置132等にデモ演出の実行を開始させる。これにより、画像表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の画面がデモ演出画面に切り替わる。そして、S1840の処理を終えると、サブCPU340aは、このデモ指定コマンド受信処理を終了する。
図19〜21を用いて、ここでデモ演出の具体的な内容について説明する。図19は、デモ演出のトップ画面の一例を示す説明図であり、図20は、煽り演出属性決定のデモ画面の一例を示す説明図であり、図21は、第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したときに行われる演出図柄の変動演出属性決定のデモ画面の一例を示す説明図である。なお、以降の説明では、第2始動入賞装置(電チュー)115を単に「特2」ともいう。
図19を参照して、デモ演出のトップ画面は、画像表示装置131の画面略中央に項目別に複数の選択バーが選択可能に表示され、それらの選択バーの上方に「項目を選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「項目を選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、このデモ画面の表示(以降で説明するデモ画面の表示も含む)は、その下側の表示が透けて(視認可能に)見えるよう半透明又は透過率を変更するように構成してもよい。
ここで、複数の選択バーの内、最も上段には、項目として「煽り演出属性決定」と表示され、その下の段には、項目として「特2用変動演出属性決定」と表示されている。なお、その他の選択バーにも、項目として所定の文字が表示されるようになっているが、本発明には関係ないので、ここでの説明は省略する。遊技者は、このデモ演出のトップ画面が表示されることにより、選択ボタンである第2演出ボタン136を操作して複数の選択バーの中から所望する選択バーを選択した後、決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、第2演出ボタン136で選択した選択バーを確定することができる。
図20を参照して、次に、遊技者が「煽り演出属性決定」の選択バーを選択したときのデモ演出の具体的な内容について説明する。遊技者が「煽り演出属性決定」の選択バーを選択すると、トップ画面から煽り演出属性決定デモ画面に切り替わり、図20(a)に示すキャラクタの選択画面が表示される。このキャラクタの選択画面は、煽り演出において出現するキャラクタを決定するためのもので、ここではキャラクタAとして動物の狸をデフォルメした「たぬ吉」、キャラクタBとして玉を持った人間の女の子をデフォルメした「玉ちゃん」の2種類のキャラクタが選択肢として選択可能に表示され、また、このキャラクタ選択画面の上方に「キャラクタを選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「キャラクタを選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、キャラクタの選択肢は、これに限定されず、3種類以上あってもよい。
この「煽り演出属性決定」のデモ演出におけるキャラクタ選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、好みのキャラクタを選択して確定することができる。なお、このキャラクタ選択画面には、図20(a)に示したキャラクタの絵や文字表示に加え、遊技者の選択の参考となるよう、プロフィール等、キャラクタの人物像が判るような紹介文を表示するようにしてもよい。
遊技者がキャラクタの選択を終えると、次に、キャラクタ選択画面から図20(b)に示す演出モードの選択画面に切り替わる。この演出モードの選択画面は、煽り演出自体の演出方法を決定するためのもので、ここでは演出モードAとして「ルーレット演出」、演出モードBとして「カーリング演出」の2種類の演出モードが選択肢として選択可能に表示され、また、この演出モード選択画面の上方に「演出モードを選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「演出モードを選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、演出モードの選択肢は、これに限定されず、3種類以上あってもよい。
この「煽り演出属性決定」のデモ演出における演出モード選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、好みの演出モードを選択して確定することができる。なお、この演出モード選択画面には、図20(b)に示した演出モードの絵や文字表示に加え、遊技者の選択の参考となるよう、演出モードの具体的な演出方法が判るような説明文を表示するようにしてもよい。
遊技者が演出モードの選択を終えると、次に、演出モード選択画面から図20(c)に示す一発告知の選択画面に切り替わる。この一発告知の選択画面は、煽り演出における一発告知の有無、及び一発告知有りを選択したときの一発告知の演出態様を決定するためのもので、ここでは、まずAとして「一発告知あり」、Bとして「一発告知なし」が選択肢として選択可能に表示され、更に、「一発告知あり」を選択する場合に一発告知の演出態様を決定するため、A1として「ハンドルフラッシュ」、A2として「ハンドルバイブ」、A3として「ハンドルエアー」の3種類の一発告知の演出態様が選択肢として選択可能に表示される。また、この一発告知選択画面の上方に「一発告知を選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「一発告知を選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、一発告知の演出態様の選択肢は、これに限定されず、2種類であってもよいし、4種類以上あってもよい。
この「煽り演出属性決定」のデモ演出における一発告知選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、一発告知の有無が選択できると共に、一発告知有りを選択する場合に好みの一発告知を選択して確定することができる。なお、この一発告知選択画面には、図20(c)に示した一発告知の文字表示に加え、遊技者の選択の参考となるよう、一発告知の具体的な演出方法が判るような説明文を表示するようにしてもよい。
図21を参照して、次に、遊技者が「特2用変動演出属性決定」の選択バーを選択したときのデモ演出の具体的な内容について説明する。遊技者が図19の「特2用変動演出属性決定」の選択バーを選択すると、トップ画面から特2用変動演出属性決定デモ画面に切り替わり、図21(d)に示す背景(ステージ)の選択画面が表示される。この背景の選択画面は、第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したときに行われる特2の大当りの抽選に係る変動演出(特2用変動演出)画面における背景を決定するためのもので、ここでは背景Aとして「海」、背景Bとして「山」の2種類の背景が選択肢として選択可能に表示され、また、この背景選択画面の上方に「背景を選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「背景を選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、背景の選択肢は、これに限定されず、3種類以上あってもよい。
この「特2用変動演出属性決定」のデモ演出における背景選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、好みの背景を選択して確定することができる。
遊技者が背景の選択を終えると、次に、背景選択画面から図21(e)に示すスクロールの選択画面に切り替わる。このスクロールの選択画面は、特2用変動演出における演出図柄の変動方向を決定するためのもので、ここではスクロールAとして「縦スクロール」、スクロールBとして「横スクロール」の2種類のスクロールが選択肢として選択可能に表示され、また、このスクロール選択画面の上方に「スクロールを選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「スクロールを選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、スクロールの選択肢は、これに限定されず、例えば斜めスクロールなど、3種類以上あってもよい。
この「特2用変動演出属性決定」のデモ演出におけるスクロール選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、好みのスクロールを選択して確定することができる。
遊技者がスクロールの選択を終えると、次に、スクロール選択画面から図21(f)に示す先読み告知の選択画面に切り替わる。この先読み告知の選択画面は、特2用変動演出における先読み告知の有無、及び先読み告知有りを選択したときの先読み告知の演出態様を決定するためのもので、ここでは、まずAとして「先読み告知あり」、Bとして「先読み告知なし」が選択肢として選択可能に表示され、更に、「先読み告知あり」を選択する場合に先読み告知の演出態様を決定するため、A1として「リーチで保留変化」(大当りも含む)、A2として「大当りで保留変化」の2種類の先読み告知の演出態様が選択肢として選択可能に表示される。
つまり、遊技者は、先読み告知有りを選択した場合、特2に係る第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)をリーチ確定で変化させるか、大当り確定で変化させるかを更に選択することができる。また、この先読み告知選択画面の上方に「先読み告知を選択して下さい!」という文字が併せて表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから「先読み告知を選択して下さい」という文字表示と同様の音声を出力するようにしてもよい。また、先読み告知の演出態様の選択肢は、これに限定されず、3種類以上あってもよい。
この「特2用変動演出属性決定」のデモ演出における先読み告知選択画面を表示することにより、遊技者は、上記と同様に、選択ボタンである第2演出ボタン136及び決定ボタンである第1演出ボタン135を操作して、先読み告知の有無が選択できると共に、先読み告知有りを選択する場合に好みの先読み告知を選択して確定することができる。なお、この先読み告知選択画面には、図21(f)に示した先読み告知の文字表示に加え、遊技者の選択の参考となるよう、先読み告知の具体的な演出方法が判るような説明文を表示するようにしてもよい。
また、特2用変動演出属性決定のデモ画面は、図21(d)に示した背景選択画面、図21(e)に示したスクロール選択画面、図20(f)に示した先読み告知選択画面以外に、キャラクタ選択画面及び一発告知選択画面も表示されるようになっているが、この両者の選択画面は、上記した煽り演出属性決定のデモ画面における図20(a)に示したキャラクタ選択画面及び図20(c)に示した一発告知選択画面と同様の選択画面であるので、ここでの説明は省略する。
図17に戻って、S1700でNO又はS1702の処理を終えると、サブCPU340aは、S1704に移行して、主制御基板310から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図5のS510及びS530参照)。
保留増加コマンドを受信していると判定された場合(S1704でYES)、サブCPU340aは、S1706に移行して、保留数加算処理を実行する。具体的にS1706の処理では、サブCPU340aは、第1保留数増加コマンドを受信した場合、画像表示装置131に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM340cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算する。同様に、サブCPU340aは、第2保留数増加コマンドを受信した場合、画像表示装置131に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM340cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。
そして、サブCPU340aは、S1710に移行して、保留先読み処理を実行する。以下、図22を用いて、S1710で行われる保留先読み処理の内容について説明する。図22は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる保留先読み処理(S1710)を示すフローチャートである。
図22を参照して、サブCPU340aは、まずS2200において、特2変動演出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、特2変動演出フラグは、第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したときに行われる特2の大当りの抽選に係る変動演出(特2用変動演出)の実行状態を示すもので、特2用変動演出が実行されている場合に、オンに設定されるフラグである(後述する図29のS2914参照)。
S2200において、特2変動演出フラグがオンでないと判定された場合(S2200でNO)、つまり特2用変動演出が実行されていない場合には、サブCPU340aは、S2204に移行して、上記した図17のS1706でサブRAM340cに1加算した保留に対する画像を、先読予告態様の表示に変更するか否かを決定する保留先読み表示抽選処理を行う。具体的には、サブCPU340aは、受信した保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)に含まれている事前判定情報が大当り又はリーチ有りはずれを示している場合、上記S2002で追加した保留に対する画像を先読予告態様(特別な保留アイコン)に変更すると決定する。
一方、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報がリーチ無しハズレを示している場合、サブCPU340aは、上記S1706で追加した保留に対する画像を先読予告態様に変更するか否かを決定する抽選を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う。なお、保留画像の具体的な先読予告態様(特別な保留アイコン)としては、色を目立つ赤や金色にしたり、柄を特定の動物柄(例えばゼブラ柄、豹柄等)にしたり、形を通常とは異なる形状にしたりする表示等が挙げられる。
そして、サブCPU340aは、S2206に移行して、S2204において保留先読み表示の実行が決定されたか否かを判定する。S2206において、保留先読み表示の実行が決定されたと判定されたとき(S2206でYES)、サブCPU340aは、S2210に移行し、保留先読み表示を実行するため、画像制御基板350に指示するための保留先読み表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に保留先読み表示(特別な保留アイコン)を表示させる。なお、保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報がリーチ無しハズレを示しているときに保留先読み表示を実行する場合、この保留先読み表示としての保留画像(先読予告態様の特別な保留アイコン)は、ガセ表示となる。
一方、S2206において、保留先読み表示の実行が決定されなかったと判定されたとき(S2206でNO)、又は、上記S2200において、特2変動演出フラグがオンであると判定された場合(S2200でYES)、つまり特2用変動演出が実行されている場合には、サブCPU340aは、S2208に移行し、保留先読み表示が実行されない通常の保留表示に表示すべく、画像制御基板350に指示するための保留表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に保留表示(保留アイコン)を表示させる。そして、S2108又はS2110の処理を終えると、サブCPU340aは、この保留先読み処理を終了する。
つまり、このS1710で行われる保留先読み処理では、保留増加コマンドを受信して保留表示を行うとき、特2用変動演出が実行されていない場合には、保留表示の画像を、所定条件に基づいて保留先読み表示にするか否かを決定し、一方特2用変動演出が実行されている場合には、保留表示の画像を、無条件に、一旦保留先読み表示が実行されない通常の保留表示に決定する。なお、この特2用変動演出が実行されている場合の通常の保留表示の決定は、後述する図31のS3114の処理により、サブRAM340cに記憶している「先読み告知」の属性に応じて適宜変更される。
図17に戻って、保留先読み処理を終了すると、又は、S1704において保留増加コマンドを受信していないと判定された場合(S1704でNO)、サブCPU340aは、S1712に移行して、図7の普通図柄処理のS718でセットされた煽り演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、煽り演出開始コマンドを受信した場合(S1712でYES)、サブCPU340aは、S1714に移行して、煽り演出開始コマンド受信処理を実行する。なお、この煽り演出開始コマンド受信処理については、後述する。
S1714の処理を終えると、又は、S1712において煽り演出開始コマンドを受信していない場合(S1712でNO)、サブCPU340aは、S1716に移行して、図7の普通図柄処理のS756でセットされた煽り演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、煽り演出終了コマンドを受信した場合(S1716でYES)、サブCPU340aは、S1718に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための煽り演出終了演出用コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361による煽り演出の実行を終了させる。
S1718の処理を終えると、又は、S1716において煽り演出終了コマンドを受信していない場合(S1716でNO)、サブCPU340aは、S1724に移行して、図9の特別図柄処理のS940でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドを受信していると判定された場合(S1724でYES)、サブCPU340aは、S1730に移行して、遊技状態演出選択処理を実行する。以下、図23を用いて、S1730で行われる遊技状態演出選択処理の内容について説明する。図23は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる遊技状態演出選択処理(S1730)を示すフローチャートである。
図23を参照して、サブCPU340aは、まずS2300において、S1724で受信した変動演出開始コマンドを解析する。そして、サブCPU340aは、S2310に移行し、変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が時短であるか否かを判定する。なお、変動演出開始コマンドには、遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)が含まれている。
S2310において、遊技状態が時短であると判定された場合(S2310でYES)、サブCPU340aは、S2320に移行し、S2310と同様に変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が高確率であるか否かを判定する。そして、S2320において、遊技状態が高確率であると判定された場合(S2320でYES)、つまり遊技状態が時短及び高確率であると判定された場合には、サブCPU340aは、S2330に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための時短/高確遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が時短及び高確率になっているときの所定の演出態様に制御させる。
一方、S2320において、遊技状態が高確率でないと判定された場合(S2320でNO)、つまり遊技状態が時短のみであると判定された場合には、サブCPU340aは、S2340に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための時短遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が時短になっているときの所定の演出態様に制御させる。
また、S2310において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S2310でNO)、つまり遊技状態が時短及び高確率ではない、通常の遊技状態や高確率のみの遊技状態であると判定された場合には、サブCPU340aは、S2350に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための通常遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が通常(又は潜確)になっているときの所定の演出態様に制御させる。
上記の説明から明らかなように、この遊技状態演出選択処理では、遊技状態が高確率のみになっている場合には、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361では、遊技状態が通常になっているときと同様な演出が行われる。これにより、確変2R大当り遊技終了後の高確率を潜伏させることができる。そして、S2330、S2340又はS2350の処理を終えると、サブCPU340aは、この遊技状態演出選択処理を終了する。
図17に戻って、S1730の遊技状態演出選択処理を終了すると、サブCPU340aは、S1740に移行し、変動演出選択処理を実行する。なお、この変動演出選択処理については、後述する。
S1740の変動演出選択処理を終了すると、又は、S1724において変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S1724でNO)、サブCPU340aは、S1750に移行して、図9の特別図柄処理のS946でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出停止コマンドを受信していると判定された場合(S1750でYES)、サブCPU340aは、S1760に移行して、変動演出終了処理を実行する。なお、この変動演出終了処理については、後述する。
S1760の変動演出終了処理を終了すると、又は、変動演出停止コマンドを受信していないと判定された場合(S1750でNO)、サブCPU340aは、S1770に移行して、図12の停止中処理のS1252でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、オープニングコマンドを受信していると判定された場合(S1770でYES)、サブCPU340aは、S1772に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのオープニング演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して大当り遊技のオープニング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のオープニング演出は、画像表示装置131に大当り遊技のオープニング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S1772の処理を終えると、又は、S1770においてオープニングコマンドを受信していないと判定された場合(S1770でNO)、サブCPU340aは、S1774に移行して、図13の大入賞装置処理のS1315でセットされた大当り演出コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り演出コマンドを受信していると判定された場合(S1774でYES)、サブCPU340aは、S1776に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための大当り演出パターンコマンドをサブRAM340cにセットして、大当り演出コマンドに含まれている情報に基づいて判別した大当り遊技中の演出(オープニング演出後からエンディング演出開始までの間に行われる通常8R大当り遊技又は確変16R大当り遊技における各ラウンド毎の演出)を、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して実行させる。具体的に、この大当り遊技中の演出は、画像表示装置131に大当りの種類(通常8R大当り又は確変16R大当り)に応じた大当り演出パターンの演出画像が表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S1776の処理を終えると、又は、S1774において大当り演出コマンドを受信していないと判定された場合(S1774でNO)、サブCPU340aは、S1778に移行して、図13の大入賞装置処理のS1352でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、エンディングコマンドを受信していると判定された場合(S1778でYES)、サブCPU340aは、S1780に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのエンディング演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して大当り遊技のエンディング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のエンディング演出は、画像表示装置131に大当り遊技のエンディング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。そして、S1780の処理を終えると、又は、S1778においてエンディングコマンドを受信していないと判定された場合(S1778でNO)、サブCPU340aは、このコマンド受信処理を終了する。
図16に戻って、S1600のコマンド受信処理を終えると、次に演出制御基板340のタイマ割込み処理では、S1610において、サブCPU340aは、遊技者による第1演出ボタン135又は第2演出ボタン136の操作による第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eからの入力に基づき、演出上の効果や遊技者の遊技履歴情報取得等を実現するための演出ボタン処理を行う。
図24を用いて、ここで、演出ボタン処理の内容について説明する。図24は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる演出ボタン処理(S1610)を示すフローチャートである。なお、この演出ボタン処理では、上記した煽り演出属性決定デモ画面及び特2用変動演出属性決定デモ画面における演出ボタン135、136の操作入力に基づいた処理について説明し、その他の処理については説明を省略する。
図24を参照して、サブCPU340aは、まずS2400において、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図18のS1830参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S2400でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU340aは、S2410に移行して、この実行しているデモ演出は、画像表示装置131にて上記した「煽り演出属性決定」のデモ画面(図20参照)を表示しているか否かを判定する。
S2410において、「煽り演出属性決定」のデモ画面を表示していないと判定された場合(S2410でNO)、サブCPU340aは、S2420に移行して、実行しているデモ演出は、画像表示装置131にて上記した「特2用変動演出属性決定」のデモ画面(図21参照)を表示しているか否かを判定する。そして、S2420において、「特2用変動演出属性決定」のデモ画面を表示していると判定された場合(S2420でYES)、又は、S2410において、「煽り演出属性決定」のデモ画面を表示していると判定された場合(S2410でYES)、サブCPU340aは、S2430に移行する。
S2430に移行すると、サブCPU340aは、ここで演出ボタン135、136の操作に基づく信号が入力されたか否かを判定する。すなわち、S2430の処理では、「煽り演出属性決定」又は「特2用変動演出属性決定」のデモ画面で、遊技者が第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136を操作して、第1演出ボタン検出スイッチ335及び第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eからの信号が入力されることにより、煽り演出の属性又は特2用変動演出の属性が選択決定されたか否かを判定する。
S2430において、煽り演出の属性又は特2用変動演出の属性が決定されたと判定された場合(S2430でYES)、サブCPU340aは、S2440に移行して、選択決定された煽り演出の属性(キャラクタ、演出モード、一発告知の属性)又は特2用変動演出の属性(背景、スクロール、先読み告知、キャラクタ、一発告知の属性)を、サブRAM340cの演出属性記憶領域に記憶する。
一方、S2400において、デモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S2400でNO)、S2420において、「特2用変動演出属性決定」のデモ画面を表示していないと判定された場合(S2420でNO)、S2430において、演出ボタン135、136の操作に基づく信号が入力されず、煽り演出の属性又は特2用変動演出の属性が決定されていないと判定された場合(S2430でNO)又はS2440の処理を終えると、サブCPU340aは、この演出ボタン処理を終了する。
また、サブRAM340cの演出属性記憶領域では、デフォルトの一例として、煽り演出の属性ではキャラクタとして「たぬ吉」、演出モードとして「ルーレット演出」、一発告知として「一発告知あり」「ハンドルフラッシュ」が記憶され、特2用変動演出の属性では背景として「海」、スクロールとして「縦スクロール」、先読み告知として「先読み告知あり」「リーチで保留変化」、キャラクタとして「玉ちゃん」、一発告知として「一発告知あり」「ハンドルバイブ」が記憶されているが、これは限定されることはない。
図25、26を用いて、ここで、時短外遊技状態で煽り演出開始コマンドを受信した場合(図17のS1712でYES)に実行されるS1714の煽り演出開始コマンド受信処理の内容について説明する。図25は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる煽り演出開始コマンド受信処理(S1714)を示すフローチャートである。
図25を参照して、サブCPU340aは、まずS2500において、上記した図24のS2400と同様にデモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図18のS1830参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S2500でYES)、S2510に移行して、デモフラグをオフに設定し、次にS2520に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのデモ演出終了コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131や音声出力装置132等にデモ演出の実行を終了させる。
つまり煽り演出開始コマンド受信処理では、煽り演出開始コマンドを受信すると、これから煽り演出を実行するため、遊技機100が待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、この実行していたデモ演出を終了させる。そして、S2520の処理を終えると、又は、S2500においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S2500でNO)、サブCPU340aは、S2530に移行して、煽り演出属性処理を実行する。図26を用いて、以下、S2530で行われる煽り演出属性処理の内容について説明する。図26は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる煽り演出属性処理(S2530)を示すフローチャートである。
図26を参照して、サブCPU340aは、まずS2600において、上記した煽り演出属性決定のデモ画面(図20)で遊技者が演出ボタン135、136を操作することにより、演出ボタン処理(図24)のS2440でサブRAM340cの演出属性記憶領域に記憶されたキャラクタの属性(「たぬ吉」又は「玉ちゃん」)を読み出し、この読み出したキャラクタの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。次に、S2610に移行して、サブCPU340aは、同様に演出属性記憶領域に記憶された演出モードの属性(「ルーレット演出」又は「カーリング演出」)を読み出し、この読み出した演出モードの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
そして、S2620に移行して、サブCPU340aは、ここで受信した煽り演出開始コマンドを解析し、次に、S2630に移行して、この解析した煽り演出開始コマンドの解析結果に基づいて、当該煽り演出開始コマンドに普通図柄抽選でロング当りを示す情報が含まれていたか否かを判定する。そして、煽り演出開始コマンドにロング当りを示す情報が含まれていると判定された場合(S2630でYES)、サブCPU340aは、S2640に移行して、演出属性記憶領域に記憶されている煽り演出に係る一発告知の属性が「一発告知あり」になっているか否かを判定する。
S2640において、一発告知の属性が「一発告知あり」になっている場合(S2640でYES)、サブCPU340aは、S2650に移行して、演出属性記憶領域に記憶された煽り演出に係る一発告知ありの属性(「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」)を読み出し、この読み出した一発告知ありの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
一方、S2640において、一発告知の属性が「一発告知あり」になっていない場合(S2640でNO)、つまり一発告知の属性が「一発告知なし」になっている場合、サブCPU340aは、S2660に移行して、演出属性記憶領域に記憶された煽り演出に係る一発告知なしの属性を読み出し、この読み出した一発告知なしの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。また、S2630において、煽り演出開始コマンドにロング当りを示す情報が含まれていないと判定された場合(S2630でNO)、又は、S2650若しくはS2660の処理を終えると、サブCPU340aは、この煽り演出属性処理を終了する。
なお、S2640でNOとなってS2660で一発告知なしの属性が設定された場合は、結果としては、S2630でNOの場合と同じになる。つまり、煽り演出に係る一発告知の属性が「一発告知なし」で演出属性記憶領域に記憶されている場合、普通図柄の抽選結果がロング当りになるときでも、一発告知の演出は、ロング当りにならないときと同様に行われることはない。ただし、このS2630でNOでロング当りにならない場合、サブCPU340aは、演出属性記憶領域に記憶された煽り演出に係る一発告知の属性を参照することがなく、従って、その後の処理では、演出属性記憶領域に記憶された煽り演出に係る一発告知の属性に関係なく処理が実行されることになる。
図25に戻って、S2530の煽り演出属性処理を終了すると、サブCPU340aは、S2540に移行して、煽り演出属性処理によってセットされた煽り演出の属性に係る設定情報を含む煽り演出開始演出用コマンドを生成して、サブRAM340cにセットする。この煽り演出開始演出用コマンドにより、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示して、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して煽り演出の実行を開始させる。
図27、28を用いて、ここで遊技者の選択した属性に応じて行われる煽り演出の具体的な内容について説明する。図27は、キャラクタの属性が「玉ちゃん」、演出モードの属性が「ルーレット演出」、一発告知の属性が「一発告知あり」「ハンドルバイブ」に設定された煽り演出の一例を示す説明図であり、図28は、キャラクタの属性が「たぬ吉」、演出モードの属性が「カーリング演出」、一発告知の属性が「一発告知なし」に設定された煽り演出の一例を示す説明図である。
煽り演出は、上記したように、時短外遊技状態で普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のとき、あるいは、普通図柄の抽選結果がはずれのときに所定の割合で、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行うもので、煽り演出開始コマンドを受信した場合に、サブCPU340aが、この煽り演出開始コマンドを解析した結果に基づき、煽り演出属性処理によって設定した煽り演出の属性に係る設定情報を含む煽り演出開始演出用コマンドを、画像制御基板350やランプ制御基板360に送信(後述の図16のS1620参照)することにより実行されるようになっている。
まず、図27を参照して、煽り演出は、画像表示装置131の下部や隅に表示され、画像表示装置131の画面のその他の領域には、演出図柄に係る変動表示等が並行して表示されるようになっている。そして、キャラクタの属性に「玉ちゃん」、演出モードの属性に「ルーレット演出」が設定されている場合、煽り演出の表示態様は、画像表示装置131の画面の右隅領域にルーレット演出と、このルーレット演出に隣接するように画面の下部領域にキャラクタとしての「玉ちゃん」を用いた演出が行われるようになっている。
煽り演出におけるルーレット演出は、図27下段に示すように、円形の回転表示体2702と、指針2704とから略ルーレット状に構成され、回転表示体2702の内部は、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」に対応する3種類の表示領域が形成されている。また、この3種類の表示領域は、回転表示体2702の内部が、中心から円周に延びる複数の線で8つの略三角形状に区画されて形成されている。指針2704は、三角状に形成され、その下側の先端が回転表示体2702内部の表示領域に臨んでおり、回転表示体2702の回転が停止したとき、指針2704の先端が示す区画が普通図柄の抽選結果を表すようになっている。
具体的に、このルーレット演出は、普通図柄の変動表示中は回転表示体2702が矢印Kの方向に時計回りに回転し、普通図柄の変動表示が停止するのに合わせて、回転表示体2702の回転が停止するようになっている。そして、回転表示体2702の回転が停止した時点で、指針2704の先端が「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」の何れかの区画を示すようになっている。なお、回転表示体2702の回転は、回転始動時は高速回転とし、停止が近づくにつれて徐々に低速回転にするとよい。
つまり、ルーレット演出において、指針2704は、回転表示体2702が停止したとき、普通図柄表示装置118における普通図柄の抽選結果と一致する回転表示体2702内の区画を示すように構成されている。すなわち、サブCPU340aが受信した煽り演出開始コマンドを解析した結果に基づき、ルーレット演出の結果は、煽り演出開始コマンドの設定情報の中に、はずれを示す情報があれば「はずれ」を示し、ロング当りを示す情報があれば「ロング当り」を示し、ショート当りを示す情報があれば「ショート当り」を示すようになっている。
また、回転表示体2702は、図27に示すように、その表示領域のうち各3区画は「はずれ」と「ショート当り」、2区画は「ロング当り」になっている。そして、表示領域を構成する8区画において、1つの区画の面積はそれぞれ相違するように設けられており、トータルの面積として「はずれ」が一番大きく、「ロング当り」が一番小さくなっている。これは、上述した図2の当り乱数と当り図柄乱数を考慮し、それらの抽選確率(当り確率1/10、はずれの確率9/10、当りのうちロング当りの確率1/3、当りのうちショート当りの確率2/3)に略見合うように構成されている。
また、キャラクタとしての玉ちゃんは、ルーレット演出が行われている間、所定の動作を行ったり、その動作と共に所定の言葉を発生する演出を行い、煽り演出による遊技者への普通図柄の抽選が当りになるか否かに係る煽り度を、その動作や言葉によって一層高め、煽り演出(ルーレット演出)をより興趣深いものにする効果を有している。
しかして、サブCPU340aが受信した煽り演出開始コマンドの解析結果にロング当りを示す情報があると、一発告知の属性が「一発告知あり」「ハンドルバイブ」に設定されいる当該煽り演出においては、演出中の所定のタイミング(少なくとも遊技者に当該普通図柄の変動表示の抽選結果が確定する前のタイミング)で、音声出力装置132から「キュイーン、キュイーン」という効果音が発生されると同時に、バイブレーター用モータ363が駆動制御され(図3参照)、図27に示すように、発射ハンドル装置103の把持部が振動するようになっている。これにより、遊技者に、今回の普通図柄の変動表示の抽選結果がロング当りなることを、煽り演出中に一発告知する。
また、上記したように煽り演出中に一発告知する場合、キャラクタとしての玉ちゃんは、例えば、動作として、自転車に乗ってゴールを目指す場面で、完走してゴールインする演出表示をしたり、言葉として、赤い文字で「激熱」と喋る演出表示をしたりする。更に、この場合、ルーレット演出における回転表示体2702は、その区画された8つの表示領域を全て「ロング当り」に変更するようにしてもよい。これにより、遊技者にとっては、一発告知としてのハンドルバイブ、玉ちゃんの動作や言葉、及び回転表示体2702の表示内容によって、今回の普通図柄(ルーレット演出)の抽選結果がロング当りになることを確信することができる。つまり、一発告知及び玉ちゃんやルーレットの演出表示によって、今回の普通図柄の抽選における信頼度を推し量ることができる。なお、信頼度とは、遊技者にとって有利な遊技結果となる確率のバロメータである。
一方、サブCPU340aが受信した煽り演出開始コマンドの解析結果にロング当りを示す情報がない場合、つまり今回の普通図柄の変動表示の抽選結果がショート当りかはずれの場合、煽り演出中における玉ちゃんの演出表示としては、上記したロング当りよりも信頼度の低い演出表示を行う。例えば、動作として、途中で転けてリタイアする演出表示をしたり、言葉として、青い文字で「熱いよ」と喋る演出表示をしたりする。
更に、煽り演出では、上記したように画像表示装置131にて演出表示が行われている間、音声出力装置132からの音響等による演出や、演出用照明装置134による光の点灯/点滅等による演出、あるいは演出用駆動装置361によるギミック109による演出が融合して一体的に行われ、これにより煽り演出による演出効果を更に高めるようになっている。例えば、演出用照明装置134による演出では、回転表示体2702の始動時は低速点滅とし、停止が近づくにつれて徐々に高速点滅にする演出等が挙げられる。また、ルーレット演出は、上記した態様に変えて、指針2704を省略し、回転表示体2702の8つの区画が順次点灯(例えば時計回り)していくように構成し、最後に点灯が停止した区画が普通図柄の抽選結果を示すように構成してもよい。なお、演出効果とは、遊技者にとって有利な遊技結果(例えば当りや大当り)となる確率を示唆する演出の有効性の程度である。
図28を参照して、次に、キャラクタの属性が「たぬ吉」、演出モードの属性が「カーリング演出」、一発告知の属性が「一発告知なし」に設定された煽り演出について説明する。なお、ここでは、上記図27に示した煽り演出の説明と重複する点については、その説明を省略する。図28に示す煽り演出は、画像表示装置131の画面の下部領域にカーリング演出と、このカーリング演出に係わってキャラクタとしての「たぬ吉」を用いた演出が行われるようになっている。
図28に示すように、煽り演出におけるカーリング演出は、水平状の棒状表示体2802と、底面が水平な略半球状のストーン表示体2804とを有し、棒状表示体2802の内部は、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」に対応する3種類の表示領域が形成され、この3種類の表示領域は、棒状表示体2802の内部が8つの略矩形状に区画されて形成されている(特に、図28の棒状表示体2802の拡大図参照)。ストーン表示体2804は、この内部の表示領域が8つに区画された棒状表示体2802の下側を、該棒状表示体2802に沿って水平移動するようになっており、ストーン表示体2804の移動が停止したとき、この停止したストーン表示体2804の上側に位置する棒状表示体2802の区画の内容が、普通図柄の抽選結果を表すようになっている。
具体的に、このカーリング演出は、キャラクタとしてのたぬ吉が、図28において左から右方向に恰も氷上を滑らすようにストーン表示体2804を移動させ、普通図柄の変動表示が停止するのに合わせて、この移動しているストーン表示体2804が停止するようになっている。そして、ストーン表示体2804の移動が停止した時点で、この停止したストーン表示体2804が「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」の何れかの区画を示すようになっている。また、棒状表示体2802は、ストーン表示体2804の移動に合わせて区画が順次点灯するようになっており、すなわち、ストーン表示体2804が停止した時点で、該停止したストーン表示体2804の上側に位置する点灯している区画の内容が、普通図柄の抽選結果を表すようになっている(図28では、実線矢印で示すようにストーン表示体2804がショート当りの下に停止して、棒状表示体2802の「ショート当り」の区画が点灯した様子を表している)。
なお、キャラクタとしてのたぬ吉は、このストーン表示体2804を移動させる演出以外にも、上記した玉ちゃんと同様に、その動作や言葉に関連して様々な演出を行うようになっている。また、上記と同様に、棒状表示体2802の表示領域を構成する8区画において、各3区画は「はずれ」と「ショート当り」、2区画は「ロング当り」に形成され、更に1つの区画の面積はそれぞれ相違するように設けられており、トータルの面積としては、当り乱数と当り図柄乱数の抽選確率を考慮して「はずれ」が一番大きく、「ロング当り」が一番小さくなっている(特に、図28の棒状表示体2802の拡大図参照)。
しかして、サブCPU340aが受信した煽り演出開始コマンドの解析結果にロング当りを示す情報があっても、一発告知の属性が「一発告知なし」に設定されいる当該煽り演出においては、一発告知に対応する演出(「キュイーン、キュイーン」という効果音や、「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」のハンドル演出)は、その他のショート当りやはずれと同様、実行されることはない。
ただし、普通図柄の抽選結果がロング当りになる場合、キャラクタとしてのたぬ吉は、上記した玉ちゃんと同様に、例えば、動作として、自転車に乗ってゴールを目指す場面で、完走してゴールインする演出表示をしたり、言葉として、赤い文字で「激熱」と喋る演出表示をしたりする。更に、この場合、カーリング演出における棒状表示体2802は、その区画された8つの表示領域を全て「ロング当り」に変更するようにしてもよい。
上記の説明から明らかなように、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行う煽り演出は、遊技者が選択した属性(キャラクタ、演出モード、一発告知の属性)に応じて行われるようになっている。すなわち、煽り演出は、遊技者の好みに合うように変化させることが可能になっており、これにより、煽り演出の価値が高められ、遊技者は、この煽り演出を存分に楽しみながら遊技を行うことができる。なお、この煽り演出に係る属性の種類は、上記に限らず適宜設定される。
図29〜31を用いて、次に、変動演出開始コマンドを受信した場合(図17のS1724でYES)に実行されるS1740の変動演出選択処理の内容について説明する。図29は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる変動演出選択処理(S1740)を示すフローチャートである。
図29を参照して、サブCPU340aは、まずS2900において、上記した図24のS2400と同様にデモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図18のS1830参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S2900でYES)、S2902に移行して、デモフラグをオフに設定し、次にS2904に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのデモ演出終了コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131や音声出力装置132等にデモ演出の実行を終了させる。
つまり変動演出選択処理では、変動演出開始コマンドを受信すると、これから大当り抽選に係る演出図柄の変動演出を実行するため、遊技機100が待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、この実行していたデモ演出を終了させる。なお、変動演出選択処理におけるS2900〜S2904は、煽り演出開始コマンド受信処理におけるS2500〜S2520の処理と同じ処理である。そして、S2904の処理を終えると、又は、S2900においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S2900でNO)、サブCPU340aは、S2910に移行して、変動演出開始コマンドを解析する。
そして、サブCPU340aは、S2912に移行して、S2910の変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、今回の演出図柄の変動演出が第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて行われる特2用変動演出か否かを判定する。なお、変動演出開始コマンドには、上記した遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)以外にも、特別図柄の停止図柄に係わる情報(つまり、大当り、小当り、はずれか、大当りした場合何れの大当り図柄(通常8R大当り図柄、確変16R大当り図柄、確変2R大当り図柄)で大当りしたか、はずれの場合リーチが有るか否かを示す情報)、特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報、当該変動演出の実行が第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115の何れに基づくかを示す情報が含まれている。
S2912において、今回の演出図柄の変動演出が第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて行われる特2用変動演出であると判定された場合(S2912でYES)、サブCPU340aは、S2914に移行して、特2変動演出フラグをオンに設定する。なお、この特2変動演出フラグは、特2用変動演出が実行状態であるか否かを示すフラグである。そして、S2914の処理を終えると、又は、S2912において、今回の演出図柄の変動演出が特2用変動演出でないと判定された場合(S2912でNO)、つまり、今回の演出図柄の変動演出が第1始動入賞装置112(なお、以降の説明では、第1始動入賞装置112を単に「特1」ともいう)への遊技球の入賞に基づいて行われる特1用変動演出であると判定された場合、サブCPU340aは、S2916に移行する。
S2916において、サブCPU340aは、変動演出開始コマンドに含まれている特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報に基づいて、演出図柄の変動演出パターンを選択する。例えば、変動演出開始コマンドにおいて、一般的に、遊技状態が時短を示す情報を含んでいる場合、短い時間(例えば3秒)が、遊技状態が時短外遊技状態で停止図柄がリーチを示す情報を含んでいる場合、長い時間(例えば30〜90秒)が選択されるように、特別図柄変動時間(変動パターン)の情報が示される。
次に、サブCPU340aは、S2918に移行して、特2変動演出フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S2918において、特2変動演出フラグがオンでない場合(S2918でNO)、サブCPU340aは、S2920に移行して、特1用変動演出処理を実行する。以下、図30を用いて、S2920で行われる特1用変動演出処理の内容について説明する。図30は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる特1用変動演出処理(S2920)を示すフローチャートである。
図30を参照して、サブCPU340aは、まずS3000において、上記S2910の変動演出開始コマンドの解析結果により、今回の演出図柄の特1用変動演出に係る大当り抽選の結果が大当りになるか否かを判定する。そして、今回の大当り抽選の結果が大当りになると判定された場合(S3000でYES)、サブCPU340aは、S3010に移行して、この特1に係る大当りに対して一発告知の演出を実行するか否かの一発告知実行抽選処理を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う。
そして、サブCPU340aは、S3020に移行して、S3010において一発告知の演出の実行が決定されたか否かを判定する。S3020において、一発告知の演出の実行が決定されたと判定されたとき(S3020でYES)、サブCPU340aは、S3030に移行し、決定された一発告知を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。なお、ここで設定される一発告知の演出は、上記した「キュイーン、キュイーン」という効果音と、ハンドル演出としての「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」の何れかである。そして、S3030の処理を終えると、又は、S3000において、今回の大当り抽選の結果は大当りにならないと判定された場合(S3000でNO)、サブCPU340aは、この特1用変動演出処理を終了する。つまり、この特1用変動演出処理は、今回の演出図柄の特1用変動演出に係る大当り抽選の結果が大当りになる場合に、一発告知の演出を実行するか否かと、一発告知を実行する場合に何れの演出で行うかを決定するための処理である。
図29に戻って、一方、S2918において、特2変動演出フラグがオンである場合(S2918でYES)、サブCPU340aは、S2930に移行して、特2用変動演出属性処理を実行する。以下、図31を用いて、S2930で行われる特2用変動演出属性処理の内容について説明する。図31は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる特2用変動演出属性処理(S2930)を示すフローチャートである。
図31を参照して、サブCPU340aは、まずS3100において、上記した特2用変動演出属性決定のデモ画面(図21参照)で遊技者が演出ボタン135、136を操作することにより、演出ボタン処理(図24参照)のS2440でサブRAM340cの演出属性記憶領域に記憶されたキャラクタの属性(「たぬ吉」又は「玉ちゃん」)を読み出し、この読み出したキャラクタの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
次に、S3102に移行して、サブCPU340aは、同様に演出属性記憶領域に記憶された背景(ステージ)の属性(「海」又は「山」)を読み出し、この読み出した背景の属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。次に、S3104に移行して、サブCPU340aは、同様に演出属性記憶領域に記憶されたスクロールの属性(「縦スクロール」又は「横スクロール」)を読み出し、この読み出したスクロールの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
そして、S3110に移行して、サブCPU340aは、ここでサブRAM340cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を参照し、第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の権利が保留された特2に係る保留記憶があるか否かを判定する。そして、特2に係る保留記憶があると判定された場合(S3110でYES)、サブCPU340aは、S3112に移行して、演出属性記憶領域に記憶されている先読み告知の属性が「先読み告知あり」になっているか否かを判定する。
S3112において、先読み告知の属性が「先読み告知あり」になっている場合(S3112でYES)、サブCPU340aは、S3114に移行して、演出属性記憶領域に記憶された先読み告知ありの属性(「リーチで保留変化」又は「大当りで保留変化」)を読み出し、この読み出した先読み告知ありの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
一方、S3112において、先読み告知の属性が「先読み告知あり」になっていない場合(S3112でNO)、つまり先読み告知の属性が「先読み告知なし」になっている場合、サブCPU340aは、S3116に移行して、演出属性記憶領域に記憶された先読み告知なしの属性を読み出し、この読み出した先読み告知なしの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。そして、S3114若しくはS3116の処理を終えると、又は、S3110において、特2に係る保留記憶がないと判定された場合(S3110でNO)、サブCPU340aは、S3120に移行する。
なお、S3112でNOとなってS3116で先読み告知なしの属性が設定された場合は、結果としては、S3110でNOの場合と同じになる。つまり、先読み告知の属性が「先読み告知なし」で演出属性記憶領域に記憶されている場合、特2に係る保留記憶があるときでも、先読み告知の演出は行われることはない。ただし、このS3110でNOで特2に係る保留記憶がない場合、サブCPU340aは、演出属性記憶領域に記憶された先読み告知の属性を参照することがなく、従って、その後の処理では、演出属性記憶領域に記憶された先読み告知の属性に関係なく処理が実行されることになる。
S3120に移行すると、サブCPU340aは、ここで変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、当該変動演出開始コマンドに特別図柄抽選で大当りを示す情報が含まれていたか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドに大当りを示す情報が含まれていると判定された場合(S3120でYES)、S3122に移行して、演出属性記憶領域に記憶されている特2用変動演出に係る一発告知の属性が「一発告知あり」になっているか否かを判定する。
S3122において、一発告知の属性が「一発告知あり」になっている場合(S3122でYES)、サブCPU340aは、S3124に移行して、演出属性記憶領域に記憶された特2用変動演出に係る一発告知ありの属性(「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」)を読み出し、この読み出した一発告知ありの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。
一方、S3122において、一発告知の属性が「一発告知あり」になっていない場合(S3122でNO)、つまり一発告知の属性が「一発告知なし」になっている場合、サブCPU340aは、S3126に移行して、演出属性記憶領域に記憶された特2用変動演出に係る一発告知なしの属性を読み出し、この読み出した一発告知なしの属性を示す設定情報をサブRAM340c上に設定する。また、S3120において、変動演出開始コマンドに大当りを示す情報が含まれていないと判定された場合(S3120でNO)、又は、S3124若しくはS3126の処理を終えると、サブCPU340aは、この特2用変動演出属性処理を終了する。
なお、S3122でNOとなってS3126で一発告知なしの属性が設定された場合は、結果としては、S3120でNOの場合と同じになる。つまり、特2用変動演出に係る一発告知の属性が「一発告知なし」で演出属性記憶領域に記憶されている場合、特別図柄の抽選結果が大当りになるときでも、一発告知の演出は、大当りにならないときと同様に行われることはない。ただし、このS3120でNOで大当りにならない場合、サブCPU340aは、演出属性記憶領域に記憶された特2用変動演出に係る一発告知の属性を参照することがなく、従って、その後の処理では、演出属性記憶領域に記憶された特2用変動演出に係る一発告知の属性に関係なく処理が実行されることになる。
図29に戻って、S2920の特1用変動演出処理又はS2930の特2用変動演出属性処理を終えると、サブCPU340aは、S2940に移行して、S2916で選択された演出図柄の変動演出パターンに基づいて演出図柄変動演出開始コマンドをセットする。この際、特2用変動演出を開始させる場合には、特2用変動演出属性処理によってセットされた特2用変動演出の属性に係る設定情報を含む演出図柄変動演出開始コマンドを生成して、サブRAM340cにセットする。
この演出図柄変動演出開始コマンドにより、画像表示装置131に選択した変動演出パターンによる特1、特2に係る演出図柄の変動表示を表示させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を実行させる。特に、特2に係る演出図柄の変動表示では、遊技者が選択した特2用変動演出の属性に応じた演出図柄の変動表示を実行させることが可能となる。
S2940の処理を終えると、サブCPU340aは、S2942に移行して、保留数減算処理を実行する。具体的には、サブCPU340aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、画像表示装置131に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM340cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算する。同様に、サブCPU340aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、画像表示装置131に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM340cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。
そして、S2944に移行し、サブCPU340aは、上記S2942でサブRAM340cに1減算した保留に対する保留表示を消去すべく、画像制御基板350に指示するための保留消去表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131から最も早く表示されていた保留表示(保留アイコン)を消去させる。そして、S2944処理を終えると、サブCPU340aは、この変動演出選択処理を終了する。
図32を用いて、次に、変動演出停止コマンドを受信した場合(図17のS1750でYES)に実行されるS1760の変動演出終了処理の内容について説明する。図32は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる変動演出終了処理(S1760)を示すフローチャートである。
図32を参照して、サブCPU340aは、まずS3200において、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための演出図柄変動演出停止コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に選択した変動演出パターンによる上記した特1又は特2に係る演出図柄の変動表示を終了させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を終了させる。
S3200の処理を終えると、サブCPU340aは、S3210に移行して、特2用変動演出が実行状態であるか否かを示す特2変動演出フラグが、オンに設定されているか否かを判定する(図29のS2914参照)。そして、特2変動演出フラグがオンに設定されていると判定された場合(S3210でYES)、サブCPU340aは、S3220に移行して、特2に係る演出図柄の変動表示が終了することに基づいて、特2変動演出フラグをオフに設定する。そして、S3220の処理を終えると、又は、S3210において、特2変動演出フラグがオンに設定されていないと判定された場合(S3210でNO)、サブCPU340aは、この変動演出終了処理を終了する。
図33、34を用いて、ここで遊技者の選択した属性に応じて行われる特2用変動演出の具体的な内容について説明する。図33は、キャラクタの属性が「たぬ吉」、背景(ステージ)の属性が「山」、スクロールの属性が「横スクロール」、一発告知の属性が「一発告知あり」「ハンドルバイブ」、先読み告知の属性が「先読み告知あり」「リーチで保留変化」に設定された特2用変動演出の一例を示す説明図であり、図34は、キャラクタの属性が「玉ちゃん」、背景(ステージ)の属性が「海」、スクロールの属性が「縦スクロール」、一発告知の属性が「一発告知なし」、先読み告知の属性が「先読み告知なし」に設定された特2用変動演出の一例を示す説明図である。
特2用変動演出は、上記したように、遊技状態を問わず(遊技状態が時短であるか否かに係わらず)第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて行われる、演出図柄の変動表示の抽選結果が大当りになるか否かの演出を行うもので、変動演出開始コマンドを受信した場合に、サブCPU340aが、この変動演出開始コマンドを解析した結果に基づき、特2用変動演出属性処理によって設定した特2用変動演出の属性に係る設定情報を含む演出図柄変動演出開始コマンドを、画像制御基板350やランプ制御基板360に送信(後述の図16のS1620参照)することにより実行されるようになっている。
図33を参照して、まず、特2用変動演出は、背景(ステージ)の属性に「山」、スクロールの属性に「横スクロール」が設定されている場合、画像表示装置131の画面の背景として山の風景が表示され、この山の背景上を、大当りを抽選するための演出図柄の変動表示が、図33において矢印に示すように、右から左方向に横スクロールするように表示される。ここで、キャラクタの属性に「たぬ吉」が設定されている場合、例えば、演出図柄の変動表示中に画面略右上側に、キャラクタとしてのたぬ吉が出現して、当該特別図柄(演出図柄)の変動表示の抽選結果が大当りやリーチになるか否かの演出を所定の態様で行う。この演出としては、例えば図33に示すように、画面に「熱いよ!大当りかも!!」という文字が、たぬ吉が喋っているように吹き出し内に表示される演出等が挙げられる。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから同じ「熱いよ!大当りかも」という音声を出力するようにしてもよい。
しかして、サブCPU340aが受信した変動演出開始コマンドの解析結果に大当りを示す情報があると、一発告知の属性が「一発告知あり」「ハンドルバイブ」に設定されいる当該特2用変動演出においては、演出中の所定のタイミング(少なくとも遊技者に当該特別図柄の変動表示の抽選結果が確定する前のタイミング)で、音声出力装置132から「キュイーン、キュイーン」という効果音が発生されると同時に、バイブレーター用モータ363が駆動制御され(図3参照)、図33に示すように、発射ハンドル装置103の把持部が振動するようになっている。これにより、遊技者に、今回の演出図柄の変動表示に係る大当りの抽選結果が大当りなることを、特2用変動演出中に一発告知する。
また、上記したように特2用変動演出中に一発告知する場合、キャラクタとしてのたぬ吉は、上述した図27に示した煽り演出における玉ちゃんと同様に、動作として、自転車に乗ってゴールを目指す場面で、完走してゴールインする演出表示をしたり、言葉として、赤い文字で「激熱」と喋る演出表示をしたりする。この一発告知としてのハンドルバイブ及びたぬ吉の動作や言葉によって、遊技者は、今回の大当り抽選の結果が大当りになることを確信することができる。つまり、一発告知及びたぬ吉の演出表示によって、今回の特別図柄の抽選における信頼度を推し量ることができる。
一方、サブCPU340aが受信した変動演出開始コマンドの解析結果に大当りを示す情報がない場合、例えば今回の特別図柄の変動表示の抽選結果が小当りかリーチ有はずれの場合、特2用変動演出中におけるたぬ吉の演出表示としては、上記した大当りよりも信頼度の低い演出表示を行う。例えば、上述したように、途中で転けてリタイアする演出表示をしたり、言葉として、青い文字で「熱いよ」と喋る演出表示をしたりする。なお、リーチ無はずれの場合には、特2用変動演出中にキャラクタとしてのたぬ吉は、出現しないようにすればよい(あるいは、低い確率で、ガセで出現させてもよい)。
ここで、特2用変動演出は、遊技状態が時短である場合であっても、特別図柄の変動表示の抽選結果が大当りやリーチ有はずれのときは、遊技状態が時短外遊技状態のときと同様に、相対的に長い特別図柄変動時間(変動パターン)が選択されるように構成されており、これにより、時短状態における大当りやリーチ有はずれのときに係る特2用変動演出は、その演出時間が十分に確保されて演出効果を高めることが可能になっている。
更に、特2用変動演出では、画像表示装置131にて演出表示が行われている間、音声出力装置132からの音響等による演出や、演出用照明装置134による光の点灯/点滅等による演出、あるいは演出用駆動装置361によるギミック109による演出が融合して一体的に行われ、これにより特2用変動演出による演出効果を更に高めるようになっている。
また、先読み告知の属性に「先読み告知あり」「リーチで保留変化」が設定されている場合、例えば図33に示すように、画像表示装置131の画面略左下側に表示される特2に係る第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)は、当該保留画像に対応する大当り抽選に係る演出図柄の変動表示結果がリーチ(大当りを含む)になると、通常の表示態様(先読み告知の属性に「先読み告知なし」が設定されている場合のように、保留画像に変化がないときの表示態様)から、遊技者に当該変動表示が遊技者にとって有利な結果になることを想起させる所定の先読予告態様(特別な保留アイコン)に変化する。
図33においては、一例として4つの保留数を示す特2に係る保留画像が表示されており、この4つの特2に係る保留画像は、右から左に早く表示された順に並んで表示されるようになっている。具体的には、特2に係る保留画像は、通常の表示態様は「○」で表示されるようになっており、先読み告知の属性に「先読み告知あり」「リーチで保留変化」が設定されていると、サブCPU340aが受信した当該保留画像に対応する第2保留数増加コマンドの解析結果に事前判定情報として大当り又はリーチ有りはずれを示す情報があると、当該保留画像を「○」の表示態様から「□」や「☆」(図33においては、最も後で表示された保留画像が「□」、2番目に早く表示された保留画像が「☆」)のように、「○」とは異なる所定の表示態様に変化させる。
このように、特2に係る保留画像が通常の表示態様から変化することで、遊技者は、大いなる期待を持って遊技に臨むことができる。特に、変化させる保留画像の表示態様を複数種類設けることで(「□」「☆」も含んで3種類以上設けてもよく、上述したように色を目立つ赤や金色にしたり、柄を特定の動物柄(例えばゼブラ柄、豹柄等)にしたりしてもよい)、遊技者に、例えば「□」よりも「☆」の方が期待を高く持たせる感覚を与えることができる。つまり、遊技者は、特2に係る保留画像の表示態様の種別に応じて異なる期待度を抱くようになり、その結果、遊技の趣向が向上する。しかも、特2に係る大当り抽選は、特1に係る大当り抽選よりも遊技者にとって有利(確変16R大当りに当選する確率が高い、図2参照)になっているので、なおさらである。
なお、仮に先読み告知の属性に「先読み告知あり」「大当りで保留変化」が設定されている場合には、サブCPU340aが受信した当該保留画像に対応する第2保留数増加コマンドの解析結果に事前判定情報として大当りを示す情報がある場合のみ、当該保留画像を通常の表示態様から所定の表示態様に変化させることになる。この場合、遊技者は、保留画像が変化したときには、当該保留画像に対応する大当り抽選に係る演出図柄の変動表示結果が大当りになることを確信することが可能となる。すなわち、この場合の先読み告知は、大当りの事前告知を意味することになる。なお、この大当りの事前告知する先読み告知としての保留画像は、通常大当りと確変大当り又は大当りの種別(通常8R大当り、確変16R大当り、確変2R大当り)毎に異なるようにしてもよい。
図34を参照して、次に、キャラクタの属性が「玉ちゃん」、背景(ステージ)の属性が「海」、スクロールの属性が「縦スクロール」、一発告知の属性が「一発告知なし」、先読み告知の属性が「先読み告知なし」に設定された特2用変動演出について説明する。特2用変動演出の属性がこのように設定されている場合、画像表示装置131の画面の背景として海の風景が表示され、この海の背景上を、大当りを抽選するための演出図柄の変動表示が、図34において矢印に示すように上から下方向に縦スクロールするように表示される。
ここで、キャラクタの属性に「玉ちゃん」が設定されている場合、例えば、演出図柄の変動表示中に画面略右上側に、キャラクタとしての玉ちゃんが出現して、当該特別図柄(演出図柄)の変動表示の抽選結果が大当りやリーチになるか否かの演出を所定の態様で行う。この演出としては、例えば図34に示すように、画面に「激熱!確変大当りかも!!」という文字が、玉ちゃんが喋っているように吹き出し内に表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから同じ「激熱!確変大当りかも」という音声を出力するようにしてもよい。
しかして、サブCPU340aが受信した変動演出開始コマンドの解析結果に大当りを示す情報があっても、一発告知の属性が「一発告知なし」に設定されいる当該特2用変動演出においては、一発告知に対応する演出(「キュイーン、キュイーン」という効果音や、「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」のハンドル演出)は、小当りやはずれと同様、実行されることはない。ただし、特別図柄の抽選結果が大当りになる場合、キャラクタとしての玉ちゃんは、上記と同様に、動作として、自転車に乗ってゴールを目指す場面で、完走してゴールインする演出表示をしたり、言葉として、赤い文字で「激熱」と喋る演出表示をしたりする。
また、先読み告知の属性に「先読み告知なし」が設定されている場合、例えば図34に示すように、画像表示装置131の画面略左下側に表示される特2に係る第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)は、当該保留画像に対応する大当り抽選に係る演出図柄の変動表示結果がリーチ又は大当りになる場合であっても、つまり、サブCPU340aが受信した当該保留画像に対応する第2保留数増加コマンドの解析結果に事前判定情報としてリーチ又は大当りを示す情報があった場合であっても、保留画像の表示態様が先読予告態様として変化することなく、通常の表示態様で表示される。なお、図34においては、上記図33で説明したように、一例として4つの保留数を示す特2に係る保留画像が、通常の表示態様として「○」で表示さていれる。
上記の説明から明らかなように、第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて行われる大当り抽選に係る演出図柄の特2用変動演出は、遊技者が選択した属性(キャラクタ、背景、スクロール、先読み告知、一発告知の属性)に応じて行われるようになっている。すなわち、特2用変動演出は、遊技者の好みに合うように変化させることが可能になっており、これにより、特2用変動演出の価値が高められ、遊技者は、この特2用変動演出を存分に楽しみながら遊技を行うことができる。なお、この特2用変動演出に係る属性の種類は、上記に限らず適宜設定される。
図16に戻って、S1610の演出ボタン処理を終えると、S1620に移行して、サブCPU340aは、S1600のコマンド受信処理でサブRAM340cにセットされたコマンド、すなわち、デモ演出開始コマンド(S1840)、保留表示コマンド(S2208)、保留先読み表示コマンド(S2210)、時短/高確遊技演出コマンド(S2330)、時短遊技演出コマンド(S2340)、通常遊技演出コマンド(S2350)、煽り演出開始演出用コマンド(S2540)、煽り演出終了演出用コマンド(S1718)、演出図柄変動演出開始コマンド(S2940)、保留消去表示コマンド(S2944)、演出図柄変動演出停止コマンド(S3200)、オープニング演出コマンド(S1772)、大当り演出パターンコマンド(S1776)、エンディング演出コマンド(S1780)等のコマンドを画像制御基板350及びランプ制御基板360へ送信するコマンド送信処理を行う。
このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示装置131における画像表示や音声出力装置132からの音声出力等による演出の実行が画像制御基板350に指示され、また、演出用照明装置134によるランプやLEDの点灯制御や、演出用駆動装置361によるギミック109の作動等による演出の実行がランプ制御基板360に指示され、これにより様々な趣向を凝らした演出が遊技機100にて行われる。
<効果>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機100は、遊技状態が通常遊技状態(大当り、高確率、時短遊技状態以外の遊技状態)の場合で、普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)と判定されたとき、及び普通図柄の抽選結果がはずれであっても所定の割合で、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行う煽り演出が実行されるようになっている。そして、この煽り演出は、遊技機が待機状態のときに画像表示装置131に表示される煽り演出属性決定のデモ画面で、遊技者が、第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136を操作して、それぞれ異なる属性が設定された複数の選択肢の中から選択した選択肢の属性(本実施形態においては、キャラクタ、演出モード、一発告知の属性)に応じて実行されるようになっている。
更に、本実施形態に係る遊技機100は、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したときに行われる特別図柄の大当りの抽選に係る演出図柄の変動演出の内、第2始動入賞装置115に遊技球が入賞したときに行われる特1よりも遊技者にとって有利(確変16R大当りに当選する確率が高い)な故に関心の高い特2に係る特2用変動演出は、遊技状態が何れの遊技状態になっているか否かに関係なく、煽り演出と同様に、遊技機が待機状態のときに画像表示装置131に表示される特2用変動演出属性決定のデモ画面で、遊技者が、第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136を操作して、それぞれ異なる属性が設定された複数の選択肢の中から選択した選択肢の属性(本実施形態においては、キャラクタ、背景、スクロール、先読み告知、一発告知の属性)に応じて実行されるようになっている。すなわち、煽り演出と特2用変動演出の両者は、共に遊技者が予め選択した属性に応じて行われる。
従って、このように構成される本実施形態に係る遊技機100によれば、遊技機100が選択した演出を一方的に遊技者に見せるだけで、その演出内容が画一的で面白味に欠けていた従来の煽り演出又は特2用変動演出を、遊技者の好みに合うようにカスタマイズ(変更設定)することができる遊技者参加型の遊技機100を提供することが可能になる。これにより、煽り演出又は特2用変動演出の価値が高められ、遊技者は、この煽り演出又は特2用変動演出にて実行される演出を存分に楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができ、その結果、遊技の趣向性が極めて向上する。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態に係る遊技機100を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施形態においては、第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて行われる特2用変動演出に対する属性の設定、又は、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行う煽り演出に対する属性の設定は、所定の遊技条件の成立、例えば大当りや確変等の遊技状態になったら有効になるように構成してもよい。また、この場合には、属性が設定された特2用変動演出又は煽り演出の実行回数が所定回数(例えば50回)行われたら、この属性の設定が無効になるようにしてもよい。このように構成すると、遊技者は、自身が選択した属性が有効になるよう所定の遊技条件を成立させようとするので、その結果、遊技の趣向性が向上する。
また、特2用変動演出又は煽り演出に対する属性の設定は、演出図柄の変動演出が所定時間実行されていない待機状態のときに画像表示装置131に表示される客待ち用のデモ画面(特2用変動演出属性決定デモ画面、煽り演出属性決定デモ画面)で、それぞれ異なる属性が設定された複数の選択肢の中から所望する選択肢を遊技者に選択させることにより設定するようにしたが、この属性の設定が行える時期は、客待ち用のデモ画面に限定することなく、例えば演出図柄(特別図柄)や普通図柄の変動表示中や変動表示前後、あるいは、大当り演出の実行中等で行えるようにしてもよい。
なお、画像表示装置131におけるデモ画面の表示は、上記図9(S916)及び図18で示したように、第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の始動記憶が無くなって、画像表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄(第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当り抽選に係る特別図柄)の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしたが、更に、これに加えて、普通図柄作動ゲート113a、113bの始動記憶が無くなって、普通図柄表示装置118に当り抽選に係る普通図柄の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしてもよい。つまり、デモ画面の表示は、演出図柄(特別図柄)及び普通図柄の両者の変動停止を条件とするようにしてもよい。
更に、この特2用変動演出又は煽り演出に対する属性の設定においては、上記したように遊技者に複数の選択肢の中から何れか1つを選択させるようにしたが、これは限定することなく、両立し得る選択肢であれば、複数選択可能に構成してもよい。例えば、上述した煽り演出属性決定デモ画面の一発告知選択画面(図20(c)参照)において、「ハンドルフラッシュ」、「ハンドルバイブ」、「ハンドルエアー」の3種類の属性が設定された選択肢A1、A2、A3は、互いに両立可能であるので、それらの選択肢A1、A2、A3の中から、何れか2つを選択可能にしてもよいし、3つ全てを選択可能にしてもよい。このように構成すれば、更に遊技者の選択肢の幅が広がり、その結果、多彩な属性を設定することが可能になる。
また、特2用変動演出と煽り演出の属性の種類のうち、キャラクタ及び一発告知は共通の種類とし、その内容も同じ内容に構成したが、これは限定することなく、その内容が重複しないように構成してもよい。例えば、キャラクタを選択する場合、煽り演出では、上述したキャラクタA「たぬ吉」、キャラクタB「玉ちゃん」の何れかを選択可能とし(図20(a)参照)、一方特2用変動演出では、「たぬ吉」「玉ちゃん」とは異なるキャラクタC、Dの何れかを選択可能とするように構成すればよい。同様に、一発告知を選択する場合、煽り演出では、上述したA1「ハンドルフラッシュ」、A2「ハンドルバイブ」、A3「ハンドルエアー」の何れかを選択可能とし(図20(c)参照)、一方特2用変動演出では、これらの選択肢の内容(ハンドル演出)と異なる一発告知の選択肢B1、B2、B3(例えばギミック、画像、音演出)の何れかを選択可能とするように構成すればよい。このように構成すると、特2用変動演出と煽り演出との属性で、その内容が重複しないようになるので、遊技者は、演出の属性を確認するだけで実行されている演出が特2用変動演出なのか、煽り演出なのかが容易に判断することができる。その結果、遊技者は、遊技に対する理解が高まり、安心して遊技を楽しむことができる。
また、遊技者の選択した属性に応じて行われる特2用変動演出は、遊技状態が何れの遊技状態になっているか否かに関係なく実行されるように構成したが、これは、遊技状態が時短である場合には、特2用変動演出の属性の設定を無効にするようにしてもよい。この理由としては、次のとおりである。すなわち遊技状態が時短になっていると、普通図柄の当り確率が上昇して電チュー115が頻繁に開放し、多くの遊技球が第2始動入賞装置としての電チュー115に入賞する。これにより、時短中は、ほぼ連続的に予め定められた時短回数(例えば100回)、遊技者の選択した属性に応じて特2用変動演出が行われることになるので、その結果、当該属性に応じた特2用変動演出の演出性や稀少性が薄れて陳腐化してしまう恐れがあるからである。
更に、先読み告知の属性に「先読み告知あり」が設定されている特2用変動演出では、上記図33に示したように、特2に係る第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)のみを示して、この特2に係る保留画像を事前判定情報に基づいて所定の先読予告態様(特別な保留アイコン)に変化させるようにしたが、これに加え、特1に係る第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像も表示し、この特1に係る保留画像も、同様に事前判定情報に基づいて所定の先読予告態様に変化させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、遊技者が選択した属性に応じて実行される演出として、普通図柄の変動表示中に行われる煽り演出と、第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示中に行われる特2用変動演出について説明したが、更に、煽り演出が終了してから特2用変動演出が行われるまでの所定期間の間に、遊技者が選択した属性に応じた演出を実行するようにしてもよい。以下に、図35、36を用いて、この他の実施形態に係る演出の一例について説明する。
この他の実施形態に係る遊技者が選択した属性に応じて実行される演出は、端的に言えば、普通図柄の変動表示が終了して煽り演出が終了した後、その普通図柄の抽選結果がロング当りになって第2始動入賞装置(電チュー)115が開放されるときに係わって行われるものである。以降、この他の実施形態に係る演出を、「電チュー演出」ともいう。
図35を参照して、まず、電チュー115の開放パターンと、その開放パターンに関連して行われる電チュー演出の時系列について説明する。図35は、他の実施形態に係る電チュー115の開放パターンに関連して行われる電チュー演出を説明するためのタイムチャートである。電チュー115の開放パターンは、普通図柄の抽選結果がロング当りになった場合、上述した実施形態では図15のS1508に示したように、可動片115bを6秒間開放する動作を1回(6秒開放×1回)行うようにしたが、この他の実施形態においては、可動片115bを0.1秒間開放する動作と5.5秒間開放する動作を、所定のインターバル時間(例えば5〜10秒)を挟んでそれぞれ1回(0.1秒開放×1回+5.5秒開放×1回)行うようになっている。
つまり、この他の実施形態に係る電チュー115の開放態様は、図35に示すように、普通図柄の変動表示が終了して煽り演出が終了した後、その普通図柄の抽選結果がロング当りになると、まず0.1秒間のショート開放を行う。この場合、電チュー115が開放制御される時間は極めて短いので、遊技球の電チュー115への入賞は極めて困難となる。そして、このショート開放が実行された後所定のインターバル時間経過後に、電チュー115は5.5秒間のロング開放を行い、このロング開放中に、実質、複数の遊技球が電チュー115へ入賞(ショート開放での入賞も含めて上限は9個)することになる。なお、図35では、電チュー115のロング開放中における遊技球の入賞を「入賞A」と記載している。
しかして、この他の実施形態に係る遊技者が選択した属性に応じて実行される電チュー演出は、電チュー115がショート開放を開始するとほぼ同時に開始され、その後電チュー115がロング開放を終了するまでの期間実行されるようになっている。ここで、この電チュー演出において、遊技者が選択した属性を設定するには、例えば、上述した実施形態の煽り演出及び特2用変動演出と同様に、画像表示装置131のデモ画面(若しくは演出図柄(特別図柄)や普通図柄の変動表示中や変動表示前後、大当り演出の実行中等の画面)で、電チュー演出属性設定画面から所定の選択肢を選択して直接設定するようにしてもよいし、あるいは、電チュー演出に対して直接属性を設定することなく、煽り演出又は特2用変動演出で設定された属性を利用することも可能である。なお、煽り演出又は特2用変動演出で設定された属性を利用して電チュー演出を行う場合、当該電チュー演出は、煽り演出又は特2用変動演出の一部と見做してもよい。
例えば、煽り演出又は特2用変動演出で設定された属性を利用して電チュー演出を実行する場合について説明すると、電チュー演出がキャラクタによる演出を行うように構成されているとき、煽り演出又は特2用変動演出で設定されたキャラクタが「たぬ吉」であった場合には(図20(a)参照)、電チュー演出では、キャラクタとしてたぬ吉が出現して所定の演出を行う。
図36(a)に示すように、例えば、電チュー演出が、電チュー115のショート開放とロング開放の間のインターバル期間中に行われる属性に応じた電チュー演出Aの場合には、次のとおりである。すなわち、普通図柄の抽選結果として普通図柄表示装置118に当り図柄が確定表示(普通図柄表示装置118が点灯)されてロング当りになると、それとほぼ同時に特別図柄(演出図柄)の変動表示等を行っている画像表示装置131の画面略中央下側に、キャラクタとしてのたぬ吉が所定の態様で出現して、遊技者に右打ちを指示する演出を行うもので、画面に「右打ち!電チューを狙え!!」という文字が、たぬ吉が喋っているように吹き出し内に表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから同じ「右打ち!電チューを狙え!!」という音声を出力するようにしてもよい。
上述したように、遊技機100においては、開放した電チュー115に遊技球を入賞させるには、「右打ち」を行って誘導板116を利用して入賞させる方が入賞効率が良いように構成されている。従って、遊技者は、この属性に応じた電チュー演出Aにより、電チュー115がロング開放するとき、即座に操作ハンドル107の回動量を大きくして「右打ち」を適切に行うことができ、これにより効率良く多数の遊技球を容易に電チュー115へ入賞させることが可能になり、遊技者にとっては利益となる。
図36(b)に示すように、また例えば、電チュー演出が、ロング開放中の電チュー115に遊技球が入賞(遊技球入賞A)したときに行われる属性に応じた電チュー演出Bの場合には、次のとおりである。すなわち、電チュー115のロング開放中に遊技球が該電チュー115に入賞して第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンすると、それとほぼ同時に特別図柄(演出図柄)の変動表示等を行っている画像表示装置131の画面略右下側に、たぬ吉が所定の態様で出現して、遊技者を賞賛する演出を行うもので、画面に「ヤッター!電チュー入賞!!」という文字が、たぬ吉が喋っているように吹き出し内に表示される。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから同じ「ヤッター!電チュー入賞!!」という音声を出力するようにしてもよい。
上述したように、遊技機100においては、電チュー115への入賞の方が第1始動入賞装置112への入賞よりも、遊技者にとって有利となるように構成されている(確変16R大当りが選択される割合が高くなっている、図2参照)。従って、遊技者は、このロング開放中の電チュー115に遊技球が入賞したときに行われる属性に応じた電チュー演出Bにより、確変16R大当りになるかもしれないという期待感が更に増幅され、遊技の趣向性が更に向上する。
そして、電チュー115のロング開放が終了し、それに伴って属性に応じた電チュー演出(電チュー演出A及びB)が終了すると、その後、図35に示すように、ロング開放中の電チュー115への遊技球の入賞(遊技球入賞A)に基づいて、画像表示装置131にて特2用変動演出が開始される。なお、この遊技球入賞Aに基づく特2用変動演出は、図35の例では、遊技球入賞Aが発生した時点で、特別図柄(演出図柄)の変動表示が行われていて遊技球入賞Aが保留された場合を示しているが、仮に、遊技球入賞Aが発生した時点で特別図柄(演出図柄)の変動表示が行われていないときは、遊技球入賞Aが発生した時点で直ちにこの遊技球入賞Aに基づく特2用変動演出が実行される。従って、このようなケースでは、電チュー115のロング開放と特2用変動演出の一部が重なって実行されることになり、これにより、属性に応じた電チュー演出Bと特2用変動演出の一部も重なって実行される。
また、属性に応じた電チュー演出では、上述した煽り演出及び特2用変動演出と同様に、画像表示装置131にて演出表示が行われている間、音声出力装置132からの音響等による演出や、演出用照明装置134による光の点灯/点滅等による演出、あるいは演出用駆動装置361によるギミック109による演出が融合して一体的に行われ、これにより煽り演出による演出効果を更に高めるようになっている。なお、図36(a)は、インターバル期間中に行われる属性に応じた電チュー演出Aの一例を示す説明図であり、図36(b)は、ロング開放中の電チュー115に遊技球が入賞したときに行われる属性に応じた電チュー演出Bの一例を示す説明図である。
以上の説明から明らかなように、この他の実施形態に係る遊技機100は、遊技者が選択した属性に応じた煽り演出が終了してから、遊技者が選択した属性に応じた特2用変動演出が行われるまでの所定期間の間に、普通図柄の抽選結果がロング当りになって第2始動入賞装置(電チュー)115が開放されるときに係わって、更に遊技者が選択した属性に応じた電チュー演出(電チュー演出A、B)が実行されるようになっている。従って、このように構成される本実施形態に係る遊技機100によれば、電チュー演出の実行により煽り演出と特2用変動演出との間の演出効果が更に強化され、その結果、遊技の趣向性が更に向上し、遊技者は、この実行される電チュー演出により大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。すなわち、遊技者は、自身が選択した属性に応じて行われる演出を、煽り演出、電チュー演出及び特2用変動演出において十分に楽しむことができ、この構成により、遊技の趣向性が極めて向上する。
また、この電チュー演出により、まもなく電チュー115がロング開放することを遊技者に示唆することが可能となる。つまり、遊技者は、通常、大当り抽選に係る様々な演出を行う画像表示装置131の画面に目線がいっているので、遊技領域106の下方に位置する電チュー115が開放しても気付かない場合がある。従って、このように電チュー115のショート開放とロング開放とのインターバル期間中に画像表示装置131にて行われる電チュー演出により、まもなく電チュー115がロング開放することを遊技者に理解させ、これにより遊技者に右打ちの発射準備をさせることができる。その結果、電チュー115が開放したことに気付かなかったり、遅れて気付いたりして、ロング開放中の電チュー115に遊技球を入賞させられなかったり、僅かな遊技球しか入賞させられなかったりする遊技者への不利益事項を、効果的に抑制することができる。なお、電チュー115がショート開放するときは、そのショート開放に伴って、電チュー115自体をLED等の発光源で点灯したり、音声出力装置132のスピーカから効果音を発生させるように構成したりしてもよい。このように構成すれば、更に上記の遊技者への不利益事項を抑制して遊技性が向上する。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。
また、本明細書における特許請求の範囲に記載された発明と相違する他の発明として、以下の発明が挙げられる。すなわち、この他の発明に係る遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段(第1演出ボタン135、第2演出ボタン136)と、前記操作手段からの操作信号を入力する操作信号入力手段(第1演出ボタン検出スイッチ335、第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e)と、前記普通図柄の変動表示中に、該変動表示の抽選結果が前記当り図柄になるか否かに関する煽り演出を、少なくとも所定の演出表示装置(画像表示装置131)に表示することにより実行させる煽り演出実行手段(ステップS1714の煽り演出開始コマンド受信処理)と、所定の遊技状態になったときに、それぞれ異なる属性が設定された複数の選択肢を前記演出表示装置に表示すると共に、該表示された複数の選択肢の中から何れかを選択させるための前記操作手段を操作させる選択演出を行う選択肢表示演出制御手段(ステップS1702のデモ指定コマンド受信処理)と、前記選択肢表示演出制御手段による前記選択演出において、前記操作信号入力手段により入力した前記操作手段からの操作信号に基づいて選択された選択肢を記憶する記憶手段(演出ボタン処理のステップS2440、サブRAM340c)とを備え、前記煽り演出実行手段による前記煽り演出は、前記記憶手段が記憶した選択肢の属性に応じて行われることを特徴とする。