<遊技機の構成>
図1を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160と回動可能に支持されたガラス枠150とを備えている。また、外枠160には、遊技球が流下する遊技領域106が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。ガラス枠150には、回動操作されることにより遊技領域106に向けて遊技球を発射させる発射ハンドル装置103と、スピーカからなる音声出力装置132と、複数のランプを有する演出用照明装置134と、押圧操作により演出態様を変更させるための第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136とが設けられている。
更に、ガラス枠150には、複数の遊技球を貯留する受け皿140が設けられており、この受け皿140は、発射ハンドル装置103の方向に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。この受け皿140の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる図示しない受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、破線で示す発射レール104に送り出されてその発射レール104の下り傾斜の端部で停留する。そして、遊技者が後述する発射ハンドル装置103の操作ハンドル107を回動させると、その回動量に伴って所定の発射強度で遊技球が遊技領域106に発射される。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール104から外レール105a、内レール105b間を上昇して玉戻り防止片105cを超えると遊技領域106に到達し、その後遊技領域106内を落下する。このとき、遊技領域106に設けられた図示しない複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下する。
遊技領域106の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動入賞装置112が設けられている。この第1始動入賞装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球の入球を検出する第1始動入賞装置検出スイッチ512(図5参照)が設けられている。そして、第1始動入賞装置検出スイッチ512が遊技球の入球を検出すると、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第1始動入賞装置112の下方には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動入賞装置115が設けられている。第2始動入賞装置115は、一対の可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、これら一対の可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている(図1では、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときを示している)。一方で、第2始動入賞装置115が第2の態様に制御されているときには、一対の可動片115bが受け皿として機能し、第2始動入賞装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動入賞装置115は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
また、第2始動入賞装置115には、遊技球の入球を検出する第2始動入賞装置検出スイッチ515(図5参照)が設けられている。そして、第2始動入賞装置検出スイッチ515が遊技球の入球を検出すると、上記第1始動入賞装置112と同様に、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、第1始動入賞装置112と同じ賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
遊技領域106の左側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113aが設けられている。普通図柄作動ゲート113aには、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ530a(図5参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ530aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」(以下、「当りの抽選」ともいう)が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
遊技領域106の右側の領域には、上から順に、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117と、遊技球を第2始動入賞装置115へ誘導する誘導板116とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ530b(図5参照)が設けられており、上記普通図柄作動ゲート113aと同一機能を有している。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカー型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に立設可能な開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される(図1では、開閉扉117bが開放状態に制御されているときを示している)。そして、開閉扉117bが遊技盤面に立設していると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入球可能となる。また、大入賞装置117には大入賞装置検出スイッチ517(図5参照)が設けられており、この大入賞装置検出スイッチ517が遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
誘導板116は、遊技盤面側に突設する板状部材であって、遊技領域106の右側の領域を落下して誘導板116に到達した遊技球を、第2始動入賞装置115の方向に遊技球を転動させて誘導するよう下り傾斜を有している。つまり、誘導板116は、第2始動入賞装置115が第2の態様にあるときに、当該第2始動入賞装置115への遊技球の入賞を容易にする部材である。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115の遊技球の入賞に基づいて、特別図柄の抽選結果を報知するための複数の演出図柄が変動表示され、特定の演出図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定表示されることにより、特別図柄の抽選結果として大当りが報知される。
つまり、演出図柄は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、メイン表示装置131による演出図柄の変動表示と第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この演出図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、後述する特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当りに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、メイン表示装置131の略中央上部には、図1に示すように、サブ表示装置139が設けられており、このサブ表示装置139は、メイン表示装置131にて表示される画像に関連して、該メイン表示装置131の表示画像の補助的な画像を演出表示したりする。特に、本実施形態においては、後に詳述する普通図柄に係る保留表示の先読み演出や、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否か等に関する煽り演出の演出表示も、サブ表示装置139にて実行されるようになっている。なお、サブ表示装置139は、図示した位置に限らず、メイン表示装置131の近傍であれば、どこに配置してもよいし、例えばメイン表示装置131の画面の前面に移動可能に構成してもよい。また、本実施形態においては、メイン表示装置131及びサブ表示装置139を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクターや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、遊技盤102の背面には、各種の演出に用いられる可動役物としてのギミック109が設けられている。ギミック109は、遊技盤102に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。ギミック109は、初期的には遊技盤102の背面に配置され、メイン表示装置131の画面の前面に移動可能に構成されている。
遊技盤102の内レール105bの右下方には、普通図柄表示装置118、第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、普通図柄保留表示器119、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124が設けられている。第1、第2特別図柄表示装置120、122は、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したこと(後述する第1、第2始動入賞装置検出スイッチ512、515が遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われた大当りの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当りの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当りに当選した場合には「7」が表示され、はずれであった場合には「−」が表示される。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当り」に対応する値と比較することにより、大当りか否かを判定する処理をいう。この大当りの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1、第2特別図柄表示装置120、122において特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
普通図柄表示装置118は、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したこと(後述するゲート検出スイッチ530a、530bが遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するものであり、1つのLED(図示では「◎」)で構成されている。つまり、普通図柄表示装置118は、普通図柄の抽選によって当りに当選すると普通図柄表示装置22が点灯することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。なお、普通図柄表示装置118は、1つのLEDに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能なランプ)で構成されていてもよい。この普通図柄の抽選によって当りに当選すると、第2始動入賞装置115が所定時間、第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置122において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯又は消灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
また、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄の変動表示中、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球して、即座に大当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、大当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用の乱数を保留して記憶する。
この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器123と第2特別図柄保留表示器124とに表示される。ここで、第1、第2特別図柄保留表示器123、124において、保留が1つの場合には左側のLEDが、保留が2つの場合には左右2つのLEDが点灯し、保留が3つの場合には左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留が4つの場合には、左右2つのLEDが点滅する。この第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様は、これに限らず、例えば4つのLEDを横一列に並べて、保留の発生に対して左側のLEDから順に点灯するようにしてもよい。また、メイン表示装置131には、この特別図柄に係る保留と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が表示される。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して、即座に当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したときに取得された普通図柄判定用の乱数を保留して記憶する。この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、普通図柄保留表示器119に表示される。なお、普通図柄保留表示器119の表示態様は、上記した第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様に準じ、ここでの説明は省略する。また、サブ表示装置139には、この普通図柄に係る保留と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が表示される。
第1演出ボタン135は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン136は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。この第1演出ボタン135には、1つの押圧操作を検出する第1演出ボタン検出スイッチ535(図5参照)が設けられ、第2演出ボタン136には、複数の押圧操作を検出する第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e(図5参照)が設けられている。そして、これらの第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eから遊技者の押圧操作が検出されると、メイン表示装置131に表示される画像が変更されることになる。なお、本実施形態では、第1演出ボタン135、第1演出ボタン検出スイッチ535、第2演出ボタン136、第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eを総称して「入力装置137」ともいう。
<発射ハンドル装置の構成>
図2、3を用いて、発射ハンドル装置103の構成及びその動作原理について説明する。まず、図2は、発射ハンドル装置103のハンドル部200の外観構成の説明図であって、(a)はハンドル部200の正面図、(b)は発射ハンドル部200の平面図である。発射ハンドル部200は、遊技を行うにあたって遊技者の操作によって遊技球の発射、停止、発射強度(飛距離)の調整を行なう装置であり、図2に示すように、ガラス枠150の右下側に固定されるハンドルベース202と、このハンドルベース202に対して前方から取り付けられるハンドルカバー203と、ハンドルベース202とハンドルカバー203との間に回動自在に挟持される操作ハンドル107とを備えている。
ハンドルベース202は、ガラス枠150に固定される略円筒形状の固定部232と、固定部232から前方側に延設された略半球形状の膨出部234とを備えている。ハンドルベース202の内部には、種々の部品、例えば、後述する遊技球の発射強度を決定する発射ボリューム592(図5参照)や遊技者が操作ハンドル107に触れていることを検知するタッチセンサ591(図5参照)、あるいは回動された操作ハンドル107を原点位置に復帰させる図示しない復帰バネ等が内蔵されている。
図2に示すように、ハンドルベース202の膨出部234の左側部には、遊技球の発射を停止させる発射停止ボタン256が設けられている。発射停止ボタン256は、遊技者の操作ハンドル107の回動量に拘らず、押圧操作することでオンとなって遊技球の発射を停止させることが可能に構成されており、また、この発射停止ボタン256には、押圧操作を検出する発射停止ボタン検出スイッチ596(図5参照)が設けられている。
操作ハンドル107は、略円盤形状の部材であって、その外周部分には遊技者が指を掛ける略山状の第1指掛け部237a、第2指掛け部237b、第3指掛け部237c、第4指掛け部237dが形成されている。操作ハンドル107は、図2(a)の矢印A(二点鎖線)に示すように、時計方向に回動させることにより徐々に遊技球の発射強度が上がるように構成されており、この時計方向に回動した状態(図2(a)の二点鎖線で示した状態)では、図示しない復帰バネの復元力により常時原点位置へ復帰させる付勢力が与えられている。
また、操作ハンドル107は、表面に金属メッキが施されて導電性を有しており、ハンドルベース202の固定部232の内部に設けられた後述のタッチセンサ591(図5参照)に対して、図示しないリード線により接続されている。これにより、操作ハンドル107は、タッチセンサ591のタッチプレートとして機能し、遊技者の手が操作ハンドル107の表面に接触すると、静電容量の変化に基づいてこの接触を検知することができる。なお、遊技球の発射は、操作ハンドル107が回動されていてもタッチセンサ591が遊技者の接触を検知していないと、発射不能となるよう構成されている。
図3を用いて、次に、発射ハンドル装置103の動作原理について説明する。図3は、発射ハンドル装置103の発射機構部300の動作原理を説明するための説明図であって、(a)は発射機構部300の発射用ソレノイド320の未通電時、(b)は発射機構部300の発射用ソレノイド320の通電時の態様を示している。
発射機構部300は、発射レール104の下り傾斜の端部側に設けられており、ロータリーソレノイドからなる発射用ソレノイド320と後述の玉送りソレノイド594(図5参照)とを含んで構成されている。また、発射用ソレノイド320には打出部材302が直結されており、この打出部材302は、遊技球を打ち出す槌304と磁力を帯びた第1マグネット部306とに二股状に分かれている。更に、発射レール104の下り傾斜の端部の上側には、遊技球を停止するストッパー308と第1マグネット部306とは異なる磁極からなる磁力を帯びた第2マグネット部310とが設けられている。
遊技者が操作ハンドル107を回転させると、タッチセンサ591が操作ハンドル107と遊技者とが接触していることを検知するとともに、操作ハンドル107に直結している可変抵抗器からなる後述の発射ボリューム592(図5参照)も回転する。
発射制御基板590は、タッチセンサ591からのタッチ信号と、発射ボリューム592に応じた電圧値とを少なくとも入力し、入力した電圧値に基づいて電流値を生成し、生成した電流値で発射用ソレノイド320を通電する。なお、発射制御基板590は、少なくともタッチ信号が入力されないと、発射用ソレノイド320を通電しない。
図3(a)に示すように、発射用ソレノイド320が通電されていないとき、発射用ソレノイド320は原点位置に待機しており、この状態で発射レール104下端の発射位置にセットされている遊技球は発射されることはない。そして、発射用ソレノイド320が通電されると、発射用ソレノイド320に直結された打出部材302が図3(b)の矢印Dに示すように回転し、打出部材302の槌304により遊技球が打ち出され、遊技領域106に向けて遊技球が発射される。
図3(b)に示す状態で、発射用ソレノイド320が通電されなくなると、槌304の自重に加え、第1マグネット部306と第2マグネット部310とが引き合う磁力により、図3(a)に示すように、打出部材302が元の原点位置に戻ることになる。このように、発射制御基板590が発射用ソレノイド320を通電することで、遊技球が発射されることになる。
<遊技内容の説明>
図1を参照して、次に、上記したように構成される本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れについて説明する。まず、遊技者は、通常遊技状態(後述する大当り、時短遊技状態以外の遊技状態)で、普通図柄の当り及び特別図柄の大当りを獲得すべく、図1の矢印Aに示すように、操作ハンドル107の回動量を小さくして「左打ち」を行い、遊技領域106の左上に位置する普通図柄作動ゲート113a及び遊技領域106の略中心のいわゆる「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112を狙って遊技球を発射する。
この通常遊技状態で、操作ハンドル107の回動量を大きくする「右打ち」を行わないのは、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bは通過しても、釘の配列上、「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112には入賞し難くなっているからである。なお、この状態では、第2始動入賞装置115(以下、電チュー115ともいう)は遊技球の入賞できない第1の態様になっている。
そして、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過すると、その通過に基づいて普通図柄表示装置118に普通図柄の変動表示が開始されて普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われ、一方、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第1特別図柄表示装置120に特別図柄の変動表示が開始され、更にこの特別図柄の変動表示と同期して、メイン表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。
図4を参照して、ここで、本実施形態の遊技機100において用いられる主な乱数について説明する。図4は、本実施形態の遊技機100における各種乱数のうち、大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数及び当り図柄乱数が取得される乱数テーブルの説明図であり、(a)は大当り乱数テーブル、(b)は大当り図柄乱数テーブル、(c)はリーチ乱数テーブル、(d)は当り乱数テーブル、(e)は当り図柄乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。特別図柄(演出図柄)は、図4(a)に示す大当り乱数テーブルにより取得される大当り乱数と、図4(b)に示す大当り図柄乱数テーブルにより取得される大当り図柄乱数とに基づいて生成され、また、普通図柄は、図4(e)に示す当り乱数テーブルにより取得される当り乱数と、図4(e)に示す当り図柄乱数テーブルにより取得される当り図柄乱数とに基づいて生成される。
図4(a)に示す大当り乱数テーブルでは、第1始動入賞装置112、電チュー115の入賞時、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。大当り乱数テーブルの場合、低確率遊技状態(大当り確率が低確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が、例えば1/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」のときに大当りと判定される。
一方、高確率遊技状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が低確率遊技状態の10倍の10/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のときに大当りと判定される。
更に、大当り乱数テーブルでは、小当りの抽選も行っている。図4(a)に示す例では、小当りの割合が6/300に設定され、取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のときに小当りと判定される。なお、この小当りになると、大入賞装置117の開放態様は、後述の確変2R大当りの大入賞装置117の開放態様と同一の動作をする。
図4(b)に示す大当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した大当り図柄乱数に基づいて、複数種類の大当りの中から何れか1つの大当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の大当りとして、通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の3種類の大当りが用意されている。なお、この大当りの種類は、例えばラウンド数の異なるものや、大入賞装置117の開閉扉117bの開閉態様が相違する(例えば、開閉時間や規定入賞数が相違する)ものなど、4種類以上あってもよい。
通常8R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が8ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しはあまり期待できない(例えば1000個)ものの、大当り遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当りである。
確変16R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が16ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しが期待できる(例えば2000個)と共に、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当りである。
確変2R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が2ラウンドと少なく、しかもラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bの開放時間が極端に短い(例えば0.2秒、ただし規定入賞数はmax9個)大当りであり、賞球としての出球の払い出しはほとんど期待できない(入賞がほとんどない)ものの、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技を付与する大当りである。
この確変2R大当りにおける大入賞装置117の開放態様は、小当りと同一の動作であり、しかも大当り遊技終了後に時短遊技が付与されないので、見た目上、遊技者は、確変2R大当りと小当りとの区別を付けることができない。従って、この確変2R大当りの大当り遊技終了後、遊技状態が内部的に高確率になっているか否かを遊技者は判定し難く、つまり、この確変2R大当りは、いわゆる「潜伏確変大当り」に相当する。なお、後に詳述するが、小当り又は確変2R大当りになると、その後、メイン表示装置131等で行われる演出モードは、潜確モードに移行する。
また、本実施形態の遊技機100では、第1始動入賞装置112に遊技球が入球した場合と、電チュー115に遊技球が入球した場合では、大当りが選択される割合が異なるように構成されている。具体的には、図4(b)に示すように、遊技球が第1始動入賞装置112入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「174」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となり、「175」〜「249」であれば、確変2R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となる。
一方、遊技球が電チュー115入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「249」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は150/250となる。なお、確変2R大当りは、電チュー115入賞時に選択されることはない。
第1始動入賞装置112入賞時と電チュー115入賞時において選択される大当り種類を比較すると、第1始動入賞装置112入賞時は、確変16R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変16R大当りの割合が150/250であり、電チュー115入賞時のほうが、確変16R大当りが選択される割合が高くなっている。更に、第1始動入賞装置112入賞時は、確変2R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変2R大当りの割合が0/250である(なお、第1始動入賞装置112及び電チュー115入賞時において選択される確変大当り(又は通常大当り)の振り分けは、図4(b)の円グラフに示すように、同一となっている(確変大当りの割合は150/250、通常大当りの割合は100/250))。
すなわち、電チュー115の方が第1始動入賞装置112よりも、遊技者にとって有利となるように構成されている。このよう構成すると、電チュー115への遊技球の入賞率が高くなるいわゆる電チューサポートの遊技状態(時短遊技状態)に移行したときは、確変16R大当りに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待でき、趣向性の高い遊技を提供することができる。
図4(c)に示すリーチ乱数テーブルでは、遊技球が始動入賞装置(第1始動入賞装置112又は電チュー115)の入賞時に、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得される。リーチ乱数テーブルの場合、リーチ有りの割合が、例えば22/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有りと判定される。一方、リーチ無しの割合は228/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときにリーチ無しと判定される。なお、リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。
図4(d)に示す普通図柄の当り乱数を抽選する当り乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。当り乱数テーブルの場合、時短以外の遊技状態(以下、時短外遊技状態ともいう)では、当りの割合が、例えば1/10に設定され、取得した当り乱数値が「7」のときに当りと判定される。一方、時短遊技状態では、当りの割合が時短外遊技状態の9倍の9/10に設定され、取得した当り乱数値が「0」〜「8」のときに当りと判定される。
図4(e)に示す当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「2」までの3個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した当り図柄乱数に基づいて、複数種類の当りの中から何れか1つの当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の当りとして、ショート当りとロング当りの2種類の当りが用意されている。
ショート当りは、普通図柄の抽選によって当りに当選したとき電チュー115が開状態になる第2の態様に制御される時間が短い(例えば0.5秒の単開放、規定入賞数max9個)当りであり、一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い(例えば6秒の単開放、規定入賞数max9個)当りである。当り図柄乱数テーブルの場合、ショート当りは、その割合が例えば2/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のときにショート当りと判定され、一方、ロング当りは、その割合が例えば1/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「2」のときにロング当りと判定される。
ショート当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が短い単開放なので、遊技球の電チュー115への入賞は困難で、従って、賞球としての出球の払い出しは殆ど期待できず、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も殆ど期待できない当りである。
一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い単開放なので、複数の遊技球(上限は9個)の電チュー115への入賞が期待でき、従って、賞球としての出球の払い出しが期待できると共に、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も期待できる当りである。しかも、上記したように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、確変16R大当りが選択される割合が高くなっているので、遊技者にとってロング当り時に遊技球を電チュー115に入賞させることは、遊技上、極めて重要な事項となり、これにより、遊技の趣向性が向上する。
また、この当り図柄乱数テーブルは、時短外遊技状態のみに用いられるテーブルであって、遊技状態が時短になっているときに普通図柄の抽選で当りになった場合には、電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、全て上記ロング当りに準じて行われるようになっている(例えば5秒の単開放、規定入賞数max9個)。
なお、本実施形態の遊技機100において用いられる乱数は、上記した大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数及び当り図柄乱数以外にも各種存在し、その中でも、本実施形態の特徴的な普通図柄の抽選結果が当りになるか否か等に関する「煽り演出」に係る煽り演出実行乱数については、図14を用いて後述する。
図1に戻って、通常遊技状態で遊技者が「左打ち」を行っているときに、普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが開始され、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示としての点滅動作開始から所定の変動時間経過後に普通図柄が停止して点灯又は消灯することにより確定表示され、この確定表示した普通図柄が点灯していれば当りとなり(図4(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「7」のとき、当り確率1/10)、電チュー115が、遊技球の入賞機会が増大する第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
このとき、普通図柄の当りがショート当りのときは(図4(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のとき、割合2/3)、電チュー115の開放時間が短く(0.5秒の単開放)、この電チュー115に入賞させることは容易ではないので、遊技者は、図1の矢印Aに示すように、そのまま「左打ち」にした状態を維持することになる。これにより、運がよければ稀に遊技球が電チュー115に入賞する。
一方、この普通図柄の当りがロング当りのときは(図4(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「2」のとき、割合1/3)、電チュー115の開放時間が長い(6秒の単開放)ので、電チュー115が開状態になると、遊技者は、操作ハンドル107の回動量を大きくして、「右打ち」を行う。
そして、「右打ち」が行われると、遊技球は、図1の矢印Bに示すように、遊技領域106においてメイン表示装置131の右側を落下し、最終的に誘導板116に到達する。そして、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、開状態の電チュー115へ入賞するように誘導される。これにより、多数の遊技球が電チュー115へ容易に入賞する。
そして、電チュー115に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第2特別図柄表示装置122に特別図柄の変動表示及びメイン表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。なお、電チュー115がロング当りで開状態になったとき、遊技者が「右打ち」をせずに、そのまま「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して入賞効率が悪く、遊技者にとっては不利益となる蓋然性が高い。
しかして、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、メイン表示装置131では、第1演出ボタン135や第2演出ボタン136を遊技者に操作させると共に、ギミック109を該メイン表示装置131の画面の前面に所定の態様で動作させる趣向を凝らしたリーチ演出(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、割合1/300、又は、図4(c)のリーチ乱数テーブルで取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のとき、割合22/250)、あるいは、後述する特別図柄に係る保留表示の先読み演出など、様々な演出が実行されるようになっている。
更に、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる場合、メイン表示装置131の画面には演出モードが設定されるようになっており、この演出モードは、後に詳述するが、例えば背景、特別図柄のスクロールや抽選ライン、ステージ、ゾーン等が相違する複数種類が設けられている。そして、大当りの抽選に係る図柄合せゲームの実行に伴ってメイン表示装置131に設定される演出モードは、これら複数種類の演出モードの中から1つが所定のタイミング(特別図柄の変動回数や遊技状態など)で選択されて、所定期間の間、継続して滞在するように構成されている。従って、遊技者は、第1、第2特別図柄表示装置120、122よりもメイン表示装置131を注視するようになる。
また更に、本実施形態では、後に詳述するが、時短外遊技状態で普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、サブ表示装置139において、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否か等に関する煽り演出や、普通図柄に係る保留表示の先読み演出が実行されるようになっており、従って、この場合、遊技者は、普通図柄表示装置118よりもサブ表示装置139を注視するようになる。
このように、メイン表示装置131やサブ表示装置139にて趣向を凝らした演出を行うことにより、遊技の趣向性が向上し、その結果、遊技者は、これらの演出を十分に楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。
なお、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄(メイン表示装置131において演出図柄)の変動表示中、又は大当り若しくは小当り中に第1始動入賞装置112、電チュー115に遊技球が入賞したときは大当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、第1、第2特別図柄保留表示器123、124がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。加えて、メイン表示装置131には、その特別図柄の保留記憶数と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が所定の態様で表示される。
また、同様に、普通図柄の変動表示中、又は電チュー115の開放中に普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したときは当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、普通図柄保留表示器119がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。加えて、サブ表示装置139には、その普通図柄の保留記憶数と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が所定の態様で表示される。
これにより、遊技者は、現状、いくつの大当り及び当りの抽選の権利が保留されているかを容易に確認することができる。なお、本実施形態の遊技機100では、特別図柄に係る保留記憶は、電チュー115の方が優先して消化されるようになっているが、この保留記憶の消化は、入賞した時系列の順序で行うようにしてもよい。
そして、通常遊技状態で第1、第2特別図柄表示装置120、122にて特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間経過後に特別図柄が停止して確定表示され、この確定表示した特別図柄が予め定められた大当り図柄(例えば「7」)と一致したら大当りとなり(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、大当り確率1/300)、この場合、メイン表示装置131にも特定の演出図柄の組合せ(例えば「777」等)が停止表示され、特別図柄の抽選結果として大当りが遊技者に報知される(ただし、確変2R大当りは除く)。
そして、このように特別図柄の抽選結果が大当りになると、大入賞装置117の開閉扉117bが所定の態様で開閉制御され、遊技球の入賞機会が極めて増大し、遊技者は、多量の遊技球を獲得して持ち玉を増やすことのできる大当り遊技を行うことができる。大当り遊技が開始されると、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右下に位置する開閉扉117bが開放された大入賞装置117を狙って遊技球を発射する。
ここで、大当りが通常8R大当り(図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112及び電チュー115共に「0」〜「99」、割合100/250)のとき、8ラウンド大当り遊技が行われ、この8ラウンド大当り遊技終了後、特別図柄が100回変動するまでの期間、遊技状態は時短となる。
また、大当りが確変16R大当り(図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112の場合「100」〜「174」、割合75/250、電チュー115の場合「100」〜「249」、割合150/250)のとき、16ラウンド大当り遊技が行われ、この16ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のとき、大当り確率10/300)及び時短となる。すなわち、大当りがループする。なお、この大当りのループ回数は、無制限にしてもよいし、所定回数大当りが連続したら(例えば5回)、次回の大当りを強制的に通常大当りになるように構成してもよい(いわゆるリミッター機能)。
一方、大当りが確変2R大当り(第1始動入賞装置112の入賞に基づいて図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、「175」〜「249」、割合75/250)のとき、メイン表示装置131にも特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、リーチ乱数の値に関係なくリーチ演出は行われず、更に演出図柄の組合せはゾロ目等ではなく、例えば「359」等の何気ない数字の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として確変2R大当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。そして、2ラウンド大当り遊技が行われ、この2ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率が潜伏(潜確モード)する。
なお、大当り抽選の結果、小当り(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のとき、小当り確率6/300)のとき、メイン表示装置131には特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、確変2R大当りと同様に、何気ない数字等の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として小当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。つまりこれは、遊技者に、小当りと確変2R大当りとを混同させて、確変2R大当り後の高確率を潜伏させる(高確率か低確率かを遊技者に判りづらくする)ためである。
このように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、大当りになったときに多くの出玉を獲得できる確変16R大当りが選択される(確変16R大当り図柄で停止する)確率が高いので、遊技者は、電チュー115入賞時に基づく特別図柄に係る図柄合せゲームには大いなる期待を持って臨むことができる。
遊技状態が時短になっているときは、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮されると共に、主に普通図柄作動ゲート113bの通過に基づいて行われる普通図柄に係る図柄合せゲームでは、高い確率で当りになり(図4(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「0」〜「8」のとき、当り確率9/10)、しかも電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、上記ロング当りに準じて行われるので、遊技球の入賞機会が増え、遊技者は、ほぼ現状の持ち玉を減らさずに維持することができる。
従って、時短遊技が開始されると、上記した大当り遊技と同様に、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bを狙って遊技球を発射する。そして、普通図柄作動ゲート113bの通過如何に拘らず、「右打ち」した遊技球は最終的に誘導板116に到達し、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、頻繁に開放される電チュー115へ入賞するように誘導される。つまり、時短遊技では、第1始動入賞装置112よりも遊技者にとって有利な電チュー115へ頻繁に入賞することになる。そして、確変16R大当り遊技終了後での時短遊技では、更に大当り確率が高確率になっているので、従い、遊技者にとっては、極めて有利な遊技状態となる。
なお、時短遊技において、遊技者が「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は、普通図柄作動ゲート113aを通過可能で且つ電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して電チュー115への入賞効率が悪く、しかも電チュー115よりも遊技者にとって不利な第1始動入賞装置112に入賞し易くなるので、遊技者にとっては不利益となる。以上が、本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れである。
<制御手段の構成>
図5を用いて、次に、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図5は、遊技機100全体のブロック図である。主制御基板510は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、メインCPU510a、メインROM510b及びメインRAM510cから構成されるワンチップマイコン510mと、主制御基板用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備え、演出制御基板540、払出制御基板580及び電源基板570と接続されている。
主制御基板510の入力側には、第1始動入賞装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ512、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ530a、530b、第2始動入賞装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動入賞装置検出スイッチ515、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する大入賞装置検出スイッチ517が接続され、各種信号が主制御基板510に入力される。
主制御基板510の出力側には、第2始動入賞装置115の一対の可動片115bを開閉動作させる第2始動入賞装置開閉ソレノイド516、大入賞装置117の開閉扉117bを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド518、特別図柄を表示する第1、第2特別図柄表示装置120、122、普通図柄を表示する普通図柄表示装置118、特別図柄の保留球数を表示する第1、第2特別図柄保留表示器123、124、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器119、所定の遊技情報を外部に出力する遊技情報出力端子板519が接続され、各種信号が出力される。
主制御基板510のメインCPU510aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM510bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にデータやコマンドを送信したりする。
主制御基板510のメインROM510bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当り抽選に参照される大当り判定テーブル(図4参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM510bに記憶されている。
主制御基板510のメインRAM510cは、メインCPU510aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM510cには、普通・特別図柄保留記憶領域、普通・特別図柄データ記憶領域、普通・特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド回数記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、普通・特別停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、管理装置用伝送データ格納領域、ホール設備用伝送データ格納領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
電源基板570は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給すると共に、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板510に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU510aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU510aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。なお、電源基板570は、主制御基板510の他、演出制御基板540、払出制御基板580及び発射制御基板590が接続されている。
演出制御基板540は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板540は、サブCPU540a、サブROM540b、サブRAM540cを備えており、主制御基板510に対して、当該主制御基板510から演出制御基板540への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板540には、第1演出ボタン検出スイッチ535、第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためにオンされる遊技機100裏面側に設けられる図示しないクリア規制ボタンのクリア規制ボタン検出スイッチ538、後述する発射停止信号を入力するための発射制御基板590が接続されている。
また、演出制御基板540には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)540dが搭載されている。サブCPU540aは、RTC540dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC540dは、通常、遊技機100に電源が供給されているときには遊技機100からの電源によって動作し、遊技機100の電源が切られているときには、電源基板570に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。よって、RTC540dは、遊技機100の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC540dは、演出制御基板540上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
演出制御基板540のサブCPU540aは、主制御基板510から送信されたデータやコマンド、発射制御基板590から送信された発射停止信号、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e、タイマからの入力信号等に基づいて、サブROM540bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板560又は画像制御基板550に送信する。
サブCPU540aは、主制御基板510のメインCPU510aから一方向のストローブ信号や画像制御用コマンド信号、ランプ制御用コマンド信号等の制御信号を入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、サブCPU540aはこの制御用コマンドを認識するように構成されている。例えば、特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用駆動装置561、演出用ハンドル装置562、演出用照明装置134に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板550やランプ制御基板560へ送信する。なお、演出用駆動装置561は、ギミック109を所定の態様に駆動することによって遊技者に様々な期待感を与えるものである。
演出制御基板540のサブROM540bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板510から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM540bに記憶されている。
演出制御基板540のサブRAM540cは、サブCPU540aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM540cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、日時情報記憶領域、ログイン状態記憶領域、演算データ記憶領域、各種フラグ記憶領域、発射操作情報記憶領域、遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
払出制御基板580は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板580は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備え、有線(ハーネス)を介して主制御基板510と接続されると共に、玉貸接続基板584を介してカードユニット500とも接続されている。また、払出制御基板580は、主制御基板510とカードユニット500(玉貸接続基板584)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御基板580の入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ582、扉開放スイッチ583も接続されている。更に、玉貸接続基板584には、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586が接続されており、玉貸接続基板584を介して、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586の各種の入力信号が払出制御基板580に入力される。また、払出制御基板580の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ581が接続されている。
払出CPUは、払出球計数スイッチ582、扉開放スイッチ583、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586等の入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。具体的には、払出CPUは、主制御基板510から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出モータ581を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出CPUは、玉貸接続基板584を介してカードユニット500と接続確認を行った後、玉貸接続基板584を介して玉貸スイッチ585から玉貸信号を入力すると、カードユニット500との情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出モータ581を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
ランプ制御基板560は、遊技盤102に設けられた演出用照明装置134を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。例えば演出用照明装置134は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。また、ランプ制御基板560は、ギミック109を所定の態様に動作させるソレノイドやモータ等、演出用駆動装置561の駆動源を通電制御して、ギミック109による演出を行うようにしている。
更に、ランプ制御基板560は、発射ハンドル装置103に設けられた演出用ハンドル装置562を構成するバイブレーター用モータ563、エアー送出用ファン564及びフラッシュ用LED565に対する駆動制御を行う。例えば、普通図柄の変動表示の抽選結果が当り(特にロング当り)になるときに実行される煽り演出において、遊技者に当該変動表示の抽選結果が当りになることを事前に告知(一発告知)するため、あるいは、電チュー115の入賞に係る演出図柄の変動表示の抽選結果が大当りになるときに実行される変動演出において、遊技者に当該変動表示の抽選結果が大当りになることを事前に告知(一発告知)するため、バイブレーター用モータ563を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を振動したり、エアー送出用ファン564を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部からエアーを送出したり、フラッシュ用LED565を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を所定の態様で発光(高速回転フラッシュや、高速点滅フラッシュ)したりする演出を行うようにしている。なお、このランプ制御基板560は、演出制御基板540に接続されており、演出制御基板540から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板550は、メイン表示装置131、サブ表示装置139及び音声出力装置132と接続されており、演出制御基板540から送信された各種のコマンドに基づいて、メイン表示装置131及びサブ表示装置139における画像の表示制御、音声出力装置132における音声の出力制御を行う。この画像制御基板550は、メイン表示装置131及びサブ表示装置139の画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDPと、音の制御を行う音制御回路とを備えている。
ホストCPUは、演出制御基板540から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データをメイン表示装置131及びサブ表示装置139に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力する。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板540から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置132における音声出力制御をする。例えば、音声出力装置132は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行うようにしている。また、音声出力装置132は、上記したバイブレーター用モータ563、エアー送出用ファン564又はフラッシュ用LED565が駆動制御されるときに合わせて、所定の効果音(例えば、「キュイーン、キュイーン」というような当りや大当りの確定を示唆する告知音)を発生させる演出も行う。
発射制御基板590は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板590は、払出制御基板580と双方向で接続されると共に、入力側にタッチセンサ591、発射ボリューム592、右打ちボタン検出スイッチ595が接続されており、出力側に演出制御基板540、発射用ソレノイド320、玉送りソレノイド594が接続されている。
図6は、発射ハンドル装置103のブロック図である。上述したように、発射ハンドル装置103のハンドル部200には、タッチセンサ591、発射ボリューム592、発射停止ボタン検出スイッチ595が設けられ、発射制御基板590は、入力されるタッチセンサ591からのタッチ信号、発射停止ボタン検出スイッチ595からの発射停止信号と、発射ボリューム592から供給された電圧に基づいて、発射機構部300を構成する発射用ソレノイド320(ロータリーソレノイド)及び玉送りソレノイド(直進ソレノイド)594の通電を制御すると共に、演出制御基板540に発射停止信号を出力する。
具体的には、発射制御基板590は発射制御回路600を備え、タッチセンサ591は、遊技者が操作ハンドル107に触れたことを検知すると、この発射制御回路600に発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594の通電を許可するタッチ信号を出力する。
また、発射停止ボタン検出スイッチ595は、遊技者が発射停止ボタン256を押圧してオン操作したことを検知すると、発射制御回路600に発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594の通電を遮断して遊技球の発射を停止させる発射停止信号(駆動制御用)を出力する。発射ボリューム592は、その発射ボリューム592に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御回路600に供給する(発射制御回路600に供給する電圧を可変させる)。すなわち、発射ボリューム592は、操作ハンドル107の回動量が多くなるほど、発射制御回路600に供給する電圧を大きくする。
そして、発射制御回路600は、タッチ信号が入力され(遊技者の手が操作ハンドル205に接触)、且つ発射停止信号(駆動制御用)が入力されていない(発射停止ボタン256が操作されていない)ときは、発射ボリューム592から入力した電圧を発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606に出力する。これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594が通電し、遊技球は、操作ハンドル107の回動量に応じた発射強度で発射される。
一方、発射制御回路600は、タッチ信号が入力されていない(遊技者の手が操作ハンドル205に非接触)とき、又は、タッチ信号が入力されていても発射停止信号(駆動制御用)が入力されているときは、発射ボリューム592からの電圧を遮断する。これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594は駆動を停止し、遊技球は、操作ハンドル107の回動量如何に関わらず、その発射が停止される。なお、タッチ信号が入力され、且つ発射停止信号(駆動制御用)が入力されていない場合であっても、操作ハンドル107が回動されていない(原点位置)ときは、当然ながら、遊技球の発射は停止される。そして、このように遊技球の発射が停止されると、発射制御回路600は、演出制御基板540に対して、後述する普通図柄の保留先読み演出を実行するための発射停止信号(演出用)を出力する。
タイミング信号発生回路602は、水晶発振器(図示せず)を備えており、1分間に約99回のパルス信号を発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606に出力している。
発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606は、発射制御回路600から入力した電圧に基づいて電流を生成する電圧電流変換回路(図示せず)を有している。つまり、発射用ソレノイド駆動回路604は、発射制御回路600から入力した電圧と正比例する発射用の電流を生成し、玉送りソレノイド駆動回路606は、発射制御回路600から入力した電圧に基づいて一定の玉送り用の電流を生成する。
そして、発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606は、タイミング信号発生回路602から出力されたパルス信号を入力し、タイミング信号発生回路602から出力されたパルス信号の入力毎に、電圧電流変換回路によって生成された発射用及び玉送り用の電流を出力して発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594を通電する。
これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594が駆動し、玉送りソレノイド594により発射レール104に発射する遊技球が送り出され、この送り出された遊技球が発射用ソレノイド320に直結された打出部材302により打ち出されて、遊技球が発射レール104から遊技領域106に向かって所定の発射強度(操作ハンドル107の回動量に比例する発射強度)で発射されることになる。なお、タイミング信号発生回路602は、1分間に99回のパルス信号を発生することから、1分間に99個まで遊技球が発射可能となる。
<遊技システムの構成>
図7を用いて、次に、遊技機100を含む遊技システムの構成について説明する。図7は、インターネット710を介した遊技機100と情報管理装置750のシステム構成図である。遊技機100は、公衆回線の一種であるインターネット710を介して、遊技機100で行われた遊技の遊技履歴を管理する情報管理装置750にアクセス可能になっている。なお、ここでいう「遊技履歴」とは、大当り回数、確変回数、時短回数、第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の入賞回数、特別図柄の変動回数、ロング当り回数、ショート当り回数、普通図柄作動ゲート113a、113bの通過回数、普通図柄の変動回数、後述する獲得したポイント数及びアイテム、その他、メイン表示装置131に表示された演出画像等、様々な遊技に関する履歴を示すものであるが、必ずしも全ての履歴である必要はなく、遊技における特定された一部の履歴であってもよい。
遊技機100では、遊技者によって開始操作(遊技機100へのログイン要求に係るパスワード等の入力操作)が行われ遊技が開始されると、遊技者が行った遊技内容の履歴を示す遊技履歴情報を記憶していく。そして、遊技機100において、遊技者によって終了操作(遊技機100からのログアウト要求に係る入力操作)が行われると、遊技者情報、記憶されている遊技履歴情報、情報管理装置750にアクセスするためのアドレス(いわゆるホームページのアドレス)等に基づいてコード情報が生成され、生成されたコード情報がメイン表示装置131に表示される。
ここで、「遊技者情報」とは、遊技者個人を識別する識別情報であり、遊技者が所有する情報端末700に内蔵された端末IDや電話番号等を基に作成した情報である。なお、情報端末700は、携帯電話やスマートフォンに限定されず、パソコン等の固定端末機であってもよく、この場合の「遊技者情報」はMACアドレスやIPアドレスであってもよい。また、「コード情報」の構成は、QRコード(登録商標)を初めとするマトリックス型2次元コード720の他、バーコードや英数字等の文字列であってもよい。遊技機100は、上記開始操作又は上記終了操作を行わずとも、遊技が行えるものであるが、少なくとも上記開始操作を行っている遊技のことを、適宜「ログイン要求を伴う遊技」ということにする。
遊技者は、例えば、インターネット710にアクセス可能なカメラ付き携帯電話等の情報端末700で、遊技機100に表示されたコード情報をカメラで撮像して読み取り、情報管理装置750にアクセスする。なお、コード情報が文字列の場合には、情報端末700のカメラによる撮像によって情報端末700にコード情報を入力するのではなく、遊技者が直接、情報端末700を操作して文字列を入力し、情報管理装置750にアクセスしてもよい。情報端末700は、情報管理装置750が有する遊技者情報の管理機能の利用画面を表示し、遊技者の操作を受け付けて、情報管理装置750に遊技履歴情報の登録要求等を行う。
情報管理装置750は、情報端末700からアクセスがあると、コード情報に含まれた遊技履歴情報を遊技者情報に対応付けて登録することになる。情報管理装置750は、遊技者情報や遊技履歴情報を表示させるためのWebサーバ751と、遊技者の登録処理及び認証処理を行うアプリケーションサーバ752と、遊技者の遊技履歴情報を登録するデータベースサーバ753とから構成されている。
なお、本実施形態では、このように情報管理装置750を、Webサーバ751、アプリケーションサーバ752及びデータベースサーバ753から構成したが、1つのサーバであってもよいし、他の機能を有するサーバを含んでいてもよい。
図7に示すように、遊技機100は、上記した所定の遊技情報を示す各種信号を外部に出力する遊技情報出力端子板519が、遊技場内に設置される遊技場管理コンピュータ770と接続されている。この遊技情報出力端子板519が出力する各種信号としては、例えば、当り、大当り、リーチ、スタート(特別図柄、普通図柄の変動)、入賞(ゲート通過も含む)、確率変動、時短、発射球(アウト玉)、賞球(セーフ玉)等に係る信号が挙げられ、つまり、遊技場管理コンピュータ770には、各遊技機100の遊技情報出力端子板519から、このような遊技機100の稼働データを表す様々な信号が入力されている。そして遊技場管理コンピュータ770は、これらの各遊技機100から入力した遊技情報を収集・演算・分析等をすることにより、遊技場の経営に役立つ有益な情報を生成するようになっている。
図7では、各遊技機100(遊技情報出力端子板519)と遊技場管理コンピュータ770とは直接接続するようにしているが、これは、各遊技機100(遊技情報出力端子板519)と遊技場管理コンピュータ770との間に中継装置(例えば、遊技機100を設置する図示しない島台の上部に、遊技機100と1対1で対応して設けられる呼出表示装置)を設け、遊技情報出力端子板519が出力する遊技情報を、この中継装置を介して遊技場管理コンピュータ770に出力するようにしてもよい。このようにすれば、中継装置に、遊技者にとって有益な情報を表示させることができ、遊技場のサービス向上につながる。
図8を用いて、次に、情報管理装置750の機能的構成について説明する。図8は、情報管理装置750のブロック図である。情報管理装置750は、情報送受信制御部810と、情報管理制御部820と、情報記憶部830と、パスワード生成部840と、遊技履歴管理部850と、利用履歴管理部860と、を少なくとも備えている。これら情報管理装置750の各構成部は、図7に示したWebサーバ751、アプリケーションサーバ752及びデータベースサーバ753が有する機能を適宜用いて構成されている。
情報送受信制御部810は、通信インターフェースである。特に、情報端末700からのアクセス要求を受け付けて、当該アクセス要求に関する情報を情報管理制御部820へ出力する。情報送受信制御部810は、情報端末700からのアクセス要求に対する応答として情報管理装置750の各構成部から出力された情報を入力し、情報端末700へ転送する。
情報管理制御部820は、情報管理装置750の基本動作を制御する演算処理装置である。情報管理制御部820は、情報送受信制御部810から出力された上記アクセス要求に関する情報の要求内容を判断して、情報端末700の要求内容に応じた応答の処理制御を行う。
情報記憶部830は、情報管理装置750が管理する各種情報の記憶装置である。各種情報としては、遊技者情報、遊技履歴情報、利用履歴情報、その他の関連情報等を記憶している。そして、情報記憶部830は、各種情報を遊技者個人単位でデータベース化して記憶している。
パスワード生成部840は、遊技者がログイン要求を伴う遊技を開始するべく情報端末700からパスワードの発行を要求すると、当該要求に応答して、情報管理制御部820から出力された情報に基づき、パスワードを生成する処理を行う。パスワード生成部840は、生成したパスワードを情報送受信制御部810へ出力して、情報端末700に転送させる。
遊技履歴管理部850は、遊技履歴に係る情報の管理や処理の制御を行う。遊技履歴管理部850は、遊技者がログイン要求を伴う遊技を終了して遊技履歴情報を登録すべく情報端末700から遊技履歴情報の登録を要求すると、当該要求に応答して、情報管理制御部820から出力された情報に基づき、遊技履歴情報を登録する処理を行う。
利用履歴管理部860は、利用履歴に係る情報の管理や処理の制御を行う。利用履歴管理部860は、情報端末700からのアクセス要求に応答して、情報管理制御部820から出力された情報に基づき、遊技者の利用履歴情報を記録する処理を行う。
図9を用いて、次に、本遊技システムの主な処理の流れについて説明する。図9は、本遊技システムの主な処理の流れを示すフローチャートである。遊技者が情報端末700を操作することによって、情報管理装置750の専用サイトへアクセスすると、情報管理装置750は、遊技者情報の認証開始時に情報端末700で表示される利用画面情報を情報端末700へ転送する。この利用画面は、遊技者情報の認証開始時に表示される画面をはじめ、情報管理装置750が有する遊技者情報、遊技履歴情報及び利用履歴情報の管理機能を遊技者が利用するための画面のことである。当該利用画面は、必要に応じて遊技者の操作により情報の入力が可能となっている。
ステップS910(以下、ステップSは、単に「S」ともいう)において、ログイン要求を伴う遊技を行う遊技者は、情報端末700に転送された利用画面を用いて予め登録しておいた遊技者情報を入力する。情報端末700は、情報管理装置750の遊技者情報管理機能へのアクセス要求を情報管理装置750に行う。
情報端末700の情報管理装置750へのアクセス要求は、遊技者の操作で入力された遊技者情報を転送することによって行うだけではなく、情報端末700に内蔵された端末ID等を転送することによって行ってもよい。また、情報管理装置750は、アクセス要求をした情報端末700に関する遊技者情報が予め登録されていなければ、遊技者情報の登録を促す画像情報を情報端末700に送信する等の応答を行う。
S912において、情報管理装置750は、情報端末700からのアクセス要求に含まれる遊技者情報を用いて認証処理を行う。そしてS914に移行して、情報管理装置750は、パスワード発行処理を行う。このパスワード発行処理は、遊技者が遊技機100へログインするために必要なパスワードを情報管理装置750が発行して情報端末700に転送する処理である。
S920において、遊技者は、情報端末700に転送された選択画面においてパスワード発行処理を選択して入力する。情報端末700は、パスワード発行処理の実行要求を情報管理装置750に行う。そしてS924に移行して、情報管理装置750は、作成した遊技者情報を用いてパスワードを作成し、情報端末700へ転送する。
S930において、遊技者は、情報端末700に転送されたパスワードを、入力装置137を操作して遊技機100に入力し、遊技機100へのログイン要求を行う。なお、パスワードがバーコードやマトリックス型2次元コード720の場合には、遊技者が入力装置137を操作してパスワードを入力するのではなく、遊技機100に撮像装置を設けて当該撮像装置による撮像によってパスワードを入力してもよい。
S932において、遊技機100は、ログイン要求を受け付け、パスワードに含まれる遊技者情報を用いてログイン処理を行う。そしてS936に移行して、遊技機100は、ログインしてから行われた遊技の遊技履歴を記憶し、次にS938に移行して、遊技終了時に入力装置137を操作して遊技機100にログアウトする旨を入力し、遊技機100へのログアウト要求を行う。遊技機100は、遊技者情報及び遊技履歴情報を少なくとも含むコード情報(マトリックス型2次元コード720)を作成し、メイン表示装置131に表示する。この表示されたコード情報により、遊技機100における遊技者個人の遊技履歴に係る情報を、外部に出力することが可能になる。
S950において、遊技者は、メイン表示装置131に表示されたコード情報を情報端末700のカメラで撮像して読み取り、読み取ったコード情報を転送する旨を情報端末700に入力する。情報端末700は、コード情報を情報管理装置750へ転送して情報管理装置750にアクセス要求を行う。
S952において、情報管理装置750は、コード情報に含まれる遊技者情報を用いて認証処理を行う。そしてS954に移行して、情報管理装置750は、コード情報に含まれる遊技履歴情報、及び今回遊技を行ったことの利用履歴情報を登録する履歴登録処理を行う。そしてS956に移行して、情報管理装置750は、登録した遊技履歴情報及び利用履歴情報を情報端末700へ転送する。
S970において、情報端末700は、転送された遊技履歴情報を表示する。遊技者は、情報端末700に表示された遊技履歴情報を閲覧し、今回のログイン要求を伴う遊技が遊技履歴情報にどう反映されたかを確認することができる。以上が、本遊技システムの主な処理の流れとなる。
なお、本実施形態の遊技システムにおいては、遊技機100をパチンコ遊技機に限定されることなく、遊技機100を回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)、雀球遊技機、アレンジボール遊技機等に用いることもできる。
特に、パチンコ遊技機と回胴式遊技機等の異なる種別の遊技機において、本実施形態の遊技システムを共有して採用することにより、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
<主制御基板のタイマ割込み処理>
図10〜21を用いて、次に、遊技機100における遊技の進行に係り、本発明の特徴的な処理についてフローチャートを用いて説明する。図10は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、主制御基板510に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、主制御基板510の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図10〜21のフローチャートに基づいて説明する主制御基板510で行われる処理は、メインROM510bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図10〜21においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
図10を参照して、電源投入を契機にして、メインCPU510aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、メインRAM510c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、メインROM510bに記憶されたプログラムがメインRAM510cに読み込まれ、メインCPU510aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、S1000において、メインCPU510aは、図4に示したような大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数、当り図柄乱数、あるいは変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。なお、変動パターン乱数は、後述するが、特別図柄変動時間(つまり、演出図柄変動の実行時間)を決定するための乱数である。
S1000の乱数更新処理において、各乱数は、それぞれ、1ずつ加算(インクリメント)されて更新され、つまり、タイマ割込み処理が行われる毎にカウントアップされる。そして、後述するS1010の始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理やS1020のゲート検出スイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得され、この取得された乱数はS1030の普通図柄処理やS1040の特別図柄処理で使用される。なお、S1000の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では「299」)に達した後は、再び最小値「0」に戻る。
次に、S1010において、メインCPU510aは、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したか否かを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ512又は第2始動入賞装置検出スイッチ515に基づく始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理を実行する。図11を用いて、以下、S1010で行われる始動入賞装置検出スイッチ処理の内容について説明する。図11は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる始動入賞装置検出スイッチ処理(S1010)を示すフローチャートである。
図11を参照して、S1100において、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512からの検出信号の有無に基づいて、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞して第1始動入賞装置検出スイッチ512がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512がオンとなった場合(S1100でYES)、S1102に移行する。一方、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512がオフの場合(S1100でNO)、S1120に移行する。
S1102において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、第1特別図柄抽選における保留回数U1が上限値Umax1(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数U1が上限値Umax1未満の場合(S1102でYES)、S1104に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数U1が上限値Umax1以上の場合(S1102でNO)、S1120に移行する。
S1104において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算して更新し、S1106に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算し、加算後の保留回数U1をメインRAM510cに格納する。
S1106において、メインCPU510aは、今回の第1始動入賞装置112への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM510cに格納する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S1000で更新された乱数のうち、第1特別図柄抽選のための乱数(図4に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM510cに格納する。このS1106で取得された乱数によって、第1特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S1108に移行する。
S1108において、メインCPU510aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、直近のS1106の処理で取得されてメインRAM510cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM510bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第1特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、確変2R大当り、小当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第1特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU510aは、事前判定処理を終了すると、S1110に移行する。
S1110において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをメインRAM510cにセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S1108の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「第1事前判定情報」ともいう)が含められている。第1保留数増加コマンドは後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、第1特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出をメイン表示装置131及びサブ表示装置139にて実行することができる。そして、メインCPU510aは、S1112に移行する。
S1112において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1の値(U1≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1120に移行する。
S1120において、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515からの検出信号の有無に基づいて、電チュー115に遊技球が入賞して第2始動入賞装置検出スイッチ515がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515がオンとなった場合(S1120でYES)、S1122に移行する。一方、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515がオフの場合(S1120でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S1122において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、第2特別図柄抽選における保留回数U2が上限値Umax2(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数U2が上限値Umax2未満の場合(S1122でYES)、S1124に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数U2が上限値Umax2以上の場合(S1122でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S1124において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算して更新し、S1126に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算し、加算後の保留回数U2をメインRAM510cに格納する。
S1126において、メインCPU510aは、今回の電チュー115への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM510cに格納する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S1000で更新された乱数のうち、第2特別図柄抽選のための乱数(図4に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM510cに格納する。このS1126で取得された乱数によって、第2特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S1128に移行する。
S1128において、メインCPU510aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、直近のS1126の処理で取得されてメインRAM510cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM510bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第2特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、小当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第2特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU510aは、事前判定処理を終了すると、S1130に移行する。
S1130において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをメインRAM510cにセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S1128の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「第2事前判定情報」ともいう)が含められている。第2保留数増加コマンドは後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、第2特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出をメイン表示装置131及びサブ表示装置139にて実行することができる。そして、メインCPU510aは、S1132に移行する。
S1132において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2の値(U2≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
図10に戻って、次に、S1020において、メインCPU510aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したか否かを検知するゲート検出スイッチ530a、530bに基づくゲート検出スイッチ(SW)処理を実行する。図12を用いて、以下、S1020で行われるゲート検出スイッチ処理の内容について説明する。図12は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるゲート検出スイッチ処理(S1020)を示すフローチャートである。
図12を参照して、S1200において、メインCPU510aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過してゲート検出スイッチ530a、530bがオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、ゲート検出スイッチ530a、530bがオンとなった場合(S1200でYES)、S1210に移行する。一方、メインCPU510aは、ゲート検出スイッチ530a、530bがオフの場合(S1200でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S1210において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが上限値Gmax(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数Gが上限値Gmax未満の場合(S1210でYES)、S1220に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数Gが上限値Gmax以上の場合(S1210でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S1220において、メインCPU510aは、普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算して更新し、S1230に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算し、加算後の保留回数GをメインRAM510cに格納する。
S1230において、メインCPU510aは、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bの遊技球の通過に基づいて抽選のための乱数を取得し、メインRAM510cに格納する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S1000で更新された乱数のうち、普通図柄抽選のための乱数(当り乱数、当り図柄乱数、図4参照)を取得してメインRAM510cに格納する。このS1230で取得された乱数によって、普通図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S1240に移行する。
S1240において、メインCPU510aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、直近のS1230の処理で取得されてメインRAM510cに格納された当り乱数、当り図柄乱数(つまり、直近に格納された普通図柄抽選による当り乱数、当り図柄乱数)を読み出し、この読み出した当り乱数、当り図柄乱数とメインROM510bに記憶されている当り乱数、当り図柄乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該普通図柄抽選の結果がショート当り、ロング当り、はずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、普通図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU510aは、事前判定処理を終了すると、S1250に移行する。
S1250において、メインCPU510aは、普通図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する普通保留数増加コマンドをメインRAM510cにセットする。ここで、この普通保留数増加コマンドには、S1240の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「普通事前判定情報」ともいう)が含められている。普通保留数増加コマンドは後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、普通図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出をサブ表示装置139にて実行することができる。そして、メインCPU510aは、S1260に移行する。
S1260において、メインCPU510aは、保留回数Gの値(G≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。メインCPU510aは、S1260の処理を終えると、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
図10に戻って、次に、S1030において、メインCPU510aは、普通図柄処理を実行する。以下、図13を用いて、S1030で行われる普通図柄処理の内容について説明する。図13は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる普通図柄処理(S1030)を示すフローチャートである。
図13を参照して、S1300において、メインCPU510aは、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「補助遊技フラグ」は、普通電動役物である電チュー(第2始動入賞装置)115が作動状態であることを示すものであり、具体的には、変動を停止した際の普通図柄が当り図柄である場合に、オンに設定されるフラグである(S1348参照)。
補助遊技フラグがオンである場合(S1300でYES)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、補助遊技フラグがオフである場合(S1300でNO)、メインCPU510aは、S1302に移行して、普通図柄が普通図柄表示装置118にて変動中(普通図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S1302において、普通図柄が変動中である場合(S1302でYES)、S1340に移行する。一方、普通図柄が変動中ではない場合(S1302でNO)、メインCPU510aは、S1304に移行し、ここでメインRAM510cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが、1以上であるか否かを判定する。この普通図柄抽選における保留回数Gは、上述したゲート検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
保留回数Gが1以上ではない場合(S1304でNO)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、保留回数Gが1以上である場合(S1304でYES)、メインCPU510aは、保留回数Gから1を減算し、保留回数Gを更新する(S1306)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図12のS1230によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。次に、メインCPU510aは、S1307に移行して、保留回数Gの値(G≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1308に移行して、普通図柄抽選の保留数が1減少したことを通知する普通保留数減少コマンドをメインRAM510cにセットする。この普通保留数減少コマンドは後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、普通図柄抽選の保留が減少したことを認識し、それに基づく演出をサブ表示装置139にて実行することができる。
その後、S1309において、メインCPU510aは、当り乱数判定の処理を実行する。当り乱数判定とは、メインRAM510cを参照して、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bを通過した際に取得した当り乱数(S1230で取得した当り乱数)が、予め定められた「当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定することにより、普通図柄抽選の結果が当りか否かを判定する処理である。また、この場合、当り乱数が「当り」を示す値であると判定されたときには、当り図柄乱数(S1230で取得した当り図柄乱数)が「ショート当り」か「ロング当り」かを判定する処理も、当り乱数判定に準じた処理で併せて実行される。
次いで、S1310において、メインCPU510aは、停止図柄を設定する。停止図柄の設定とは、当り乱数判定における判定結果に応じて停止させる図柄を設定することである。具体的には、メインCPU510aは、上記当り乱数が「当り」を示す値である場合、当りを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を点灯)。一方、メインCPU510aは、上記当り乱数が「はずれ」を示す値である場合、はずれを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を消灯)。
次に、S1312において、メインCPU510aは、変動時間設定の処理を実行する。「変動時間設定」とは、遊技状態と停止図柄とに応じて普通図柄の変動時間を設定する処理であり、例えば、時短遊技状態などの電チューサポート機能を有する補助遊技状態では「3秒」が設定され、通常遊技状態などの電チューサポート機能のない遊技状態では、「29秒」が設定される。
この後、S1314において、メインCPU510aは、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動を開始し、S1315に移行して、後述の遊技状態が時短になっていることを示す時短フラグを参照することにより、現在の遊技状態が普通図柄の変動時間が短縮された時短遊技状態(時短フラグオン)になっているか否かを判定する。S1315において、遊技状態が時短遊技状態である場合(S1315でYES)、メインCPU510aは、S1340に移行する。一方、遊技状態が時短遊技状態でない場合(S1315でNO)、メインCPU510aは、S1316に移行する。
S1316において、メインCPU510aは、メイン表示装置131又はサブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134等で、当該普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否か等に関する煽り演出を実行するか否かを判定する。この煽り演出実行の判定は、例えば、上記S1020のゲート検出スイッチ(SW)処理のS1230で、図14に示す煽り演出実行用の乱数を取得し、この取得した乱数により判定するようにすればよい。図14は、本実施形態の遊技機100における各種乱数のうち、煽り演出実行用の煽り演出実行乱数が取得される煽り演出実行乱数テーブルの一例を示した説明図である。
図14を参照して、煽り演出実行乱数は、普通図柄抽選ではずれと判定された当該普通図柄の変動表示中に煽り演出を実行するか否かを決定するための乱数であって、図14に示す煽り演出の実行を抽選する煽り演出実行乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。煽り演出実行乱数テーブルは、煽り演出実行の割合(抽選確率)が、例えば1/10に設定され、取得した煽り演出実行乱数値が「0」のときに煽り演出を実行すると判定される一方、煽り演出非実行の割合(抽選確率)は、9/10に設定され、取得した煽り演出実行乱数値が「1」〜「9」のときに煽り演出は実行しないと判定される。
すなわち、図13のS1316では、普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のときは、全て煽り演出を実行すると判定し、普通図柄の抽選結果がはずれのときは、所定の割合(抽選確率、例えば1/10)で煽り演出を実行すると判定されるようになっている。そして、S1316において、煽り演出を実行しないと判定した場合(S1316でNO)、メインCPU510aは、S1340に移行する。一方、煽り演出を実行すると判定した場合(S1316でYES)、メインCPU510aは、S1318に移行する。
次に、S1318において、メインCPU510aは、煽り演出開始コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、煽り演出開始コマンドには、普通図柄抽選の結果を示す情報(ショート当り、ロング当り、はずれを示す情報)も含まれる。また、煽り演出開始コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。
次に、S1340において、メインCPU510aは、上記S1312において設定された変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S1340でNO)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過した場合(S1340でYES)、メインCPU510aは、S1342に移行して、普通図柄の変動を停止させる。
そして、メインCPU510aは、S1346に移行して、停止した普通図柄が「当り」であるか否かを判定し、停止した普通図柄が「当り」ではない場合(S1346でNO)、すなわち、はずれである場合、S1354へ移行する。一方、停止した普通図柄が「当り」である場合(S1346でYES)、メインCPU510aは、補助遊技フラグをオンにし(S1348)、S1354へ移行する。
S1354において、メインCPU510aは、上記S1318で煽り演出開始コマンドがセットされていたか否かを判定し、煽り演出開始コマンドがセットされていた場合(S1354でYES)、S1356に移行し、煽り演出終了コマンドをメインRAM510cにセットする。そして、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。なお、煽り演出終了コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。一方、煽り演出開始コマンドがセットされていなかった場合(S1354でNO)、メインCPU510aは、S1356の処理をスキップして、この普通図柄処理を終了する。
図10に戻って、次に、S1040において、メインCPU510aは、特別図柄処理を実行する。以下、図15を用いて、S1040で行われる特別図柄処理の内容について説明する。図15は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる特別図柄処理(S1040)を示すフローチャートである。
図15を参照して、S1500において、メインCPU510aは、後述の停止中処理でオンに設定される大当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり大当り遊技中であるか否かの判定を行い、大当り遊技フラグがオンである場合(S1500でYES)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがオフである場合(S1500でNO)、メインCPU510aは、S1501に移行して、後述の停止中処理でオンに設定される小当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり小当り遊技中であるか否かの判定を行い、小当り遊技フラグがオンである場合(S1501でYES)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、小当り遊技フラグがオフである場合(S1501でNO)、メインCPU510aは、S1502に移行して、特別図柄が第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にて変動中(特別図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S1502において、特別図柄が変動中である場合(S1502でYES)、S1544に移行する。一方、特別図柄が変動中ではない場合(S1502でNO)、メインCPU510aは、S1504に移行し、ここでメインRAM510cを参照して、優先的に消化する第2始動入賞装置検出スイッチ515の保留回数U2が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U2が1以上である場合(S1504でYES)、メインCPU510aは、保留回数U2から1を減算し、保留回数U2を更新する(S1506)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図11のS1126によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。そして、メインCPU510aは、S1508に移行して、保留回数U2の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1520へ移行する。
一方、保留回数U2が≧1でないと判定した場合(S1504でNO)、つまり保留個数U2が「0」である場合、メインCPU510aは、S1510に移行して、第1始動入賞装置検出スイッチ512の保留回数U1が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U1が1以上でない場合(S1510でNO)、メインCPU510aは、S1516に移行して、デモ指定コマンドをメインRAM510cにセットする。そして、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。ここで、デモ指定コマンドは、第1及び第2特別図柄抽選における保留回数U1及びU2が「0」になったことに基づいて、演出制御基板540に対してメイン表示装置131に客待ち用のデモ画面の表示を指示するコマンドである。なお、デモ指定コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。
一方、保留回数U1が1以上である場合(S1510でYES)、メインCPU510aは、保留回数U1から1を減算し、保留回数U1を更新する(S1512)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図11のS1106によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。
そして、メインCPU510aは、S1514に移行して、保留回数U1の値(U1≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1520へ移行する。なお、この特別図柄抽選における保留回数U1、U2は、上述した始動入賞装置検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
S1520において、メインCPU510aは、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りであるかはずれであるか等の判定をする大当り判定処理を実行する。以下、図16を用いて、S1520で行われる大当り判定処理の内容について説明する。図16は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大当り判定処理(S1520)を示すフローチャートである。
図16を参照して、S1600において、メインCPU510aは、後述の遊技状態が高確率になっていることを示す高確フラグを参照することにより、現在の遊技状態が大当り確率の高い高確率遊技状態(高確フラグオン)になっているか否かを判定する。現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合(S1600でYES)、メインCPU510aは、S1602に移行し、高確率時の大当り乱数判定テーブルを選択し、一方、現在の遊技状態が高確率遊技状態でない場合(S1600でNO)、メインCPU510aは、S1604に移行し、低確率時の大当り乱数判定テーブルを選択する(図4参照)。
S1602又はS1604の処理を終えると、メインCPU510aは、S1606に移行して、大当り乱数判定の処理を実行する。大当り乱数判定とは、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した大当り乱数(S1106又はS1126で取得した大当り乱数)が、予め定められた「大当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU510aは、S1608に移行して、S1606の大当り乱数判定に基づき、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りか否かを判定する。ここで、大当りと判定された場合(S1608でYES)、メインCPU510aは、S1610に移行して、メインRAM510cに記憶された大当り図柄乱数の判定を行い、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする大当り図柄(通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の何れかに対応する大当り図柄)を設定し(S1612)、この大当り判定処理を終了する。
一方、S1608において、大当りでないと判定された場合(S1608でNO)、メインCPU510aは、S1614に移行して、取得した大当り乱数に基づいて小当りであるか否かの判定を行う。ここで、小当りと判定された場合(S1614でYES)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする小当り図柄を設定し(S1616)、この大当り判定処理を終了する。また、S1614において、小当りでないと判定した場合(S1614でNO)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットするはずれ図柄を設定し(S1618)、この大当り判定処理を終了する。
図15に戻って、次に、S1530において、メインCPU510aは、変動パターン選択処理を実行する。以下、図17を用いて、S1530で行われる変動パターン選択処理の内容について説明する。図17は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる変動パターン選択処理(S1530)を示すフローチャートである。
図17を参照して、S1700において、メインCPU510aは、大当り判定処理で設定された特別図柄に基づいて、大当り判定処理の結果が大当りであるか否かの判定を行い、大当りであると判定した場合(S1700でYES)、S1714に移行して、大当たり用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、大当りでないと判定した場合(S1700でNO)、メインCPU510aは、S1702に移行して、大当り判定処理の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1702において、小当りであると判定した場合(S1702でYES)、メインCPU510aは、S1704に移行して、小当り用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、小当りでないと判定した場合(S1702でNO)、メインCPU510aは、S1706に移行して、リーチ乱数判定の処理を実行する。リーチ乱数判定とは、はずれの場合にリーチ演出を行うか否かを決定するためのリーチの有無を判定する処理であって、具体的には、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得したリーチ乱数(S1106又はS1126で取得したリーチ乱数)が、予め定められた「リーチ有」又は「リーチ無」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU510aは、S1708に移行して、ここでS1706のリーチ乱数判定に基づきリーチの有無を判定し、リーチ有りと判定した場合(S1708でYES)、S1710に移行して、リーチ用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、リーチ無しと判定した場合(S1708でNO)、メインCPU510aは、S1712に移行して、はずれ用テーブルをメインRAM510cにセットする。
次に、メインCPU510aは、S1716に移行して、先に取得した変動パターン乱数判定の処理を実行し、S1718に移行して、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して、この変動パターン選択処理を終了する。なお、変動パターン乱数判定とは、特別図柄変動時間(演出図柄変動の実行時間、通常時8〜180秒、時短時3〜180秒等)を決定するための処理であって、具体的には、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した変動パターン乱数(S1106又はS1126で取得した変動パターン乱数)が、予め定められた変動時間を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
図15に戻って、次に、S1540において、メインCPU510aは、S1520の大当り判定処理及びS1530の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、メインRAM510cにセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御基板540に対して演出図柄の変動演出開始を指示するコマンドである。なお、S1540でセットされた変動演出開始コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、S1542に移行する。
S1542において、メインCPU510aは、S1540の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を開始する。そして、メインCPU510aは、S1544に移行し、ここでS1542における特別図柄の変動表示の開始時点から、S1530の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。
変動時間が経過していないと判定された場合(S1544でNO)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過したと判定された場合(S1544でYES)、メインCPU510aは、S1546に移行して、メイン表示装置131等による演出図柄の変動演出終了を指示する変動演出停止コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1546でセットされた変動演出停止コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、S1548に移行する。
S1548において、メインCPU510aは、S1542の処理で開始した第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を停止してその停止図柄を表示する。そして、メインCPU510aは、S1550に移行して、ここで停止中処理を実行する。以下、図18を用いて、S1550で行われる停止中処理の内容について説明する。図18は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる停止中処理(S1550)を示すフローチャートである。
図18を参照して、S1800において、メインCPU510aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される時短フラグがオンであるか否か、つまり時短遊技中であるか否かの判定を行い、時短フラグがオンであると判定した場合(S1800でYES)、S1802に移行して、メインRAM510cに記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」を減算する。
そして、メインCPU510aは、S1804に移行して、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Jが「0」の場合(S1804でYES)、S1806に移行する。そして、S1806において、メインCPU510aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、ここで時短フラグをオフにし、S1808に移行する。なお、S1800において時短フラグがオンでないと判定した場合(S1800でNO)、あるいはS1804において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判定した場合(S1804でNO)、メインCPU510aは、S1808に移行する。
S1808において、メインCPU510aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される高確フラグがオンであるか否か、つまり高確率遊技中であるか否かの判定を行い、高確フラグがオンであると判定した場合(S1808でYES)、S1810に移行して、メインRAM510cに記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」を減算する。
そして、メインCPU510aは、S1812に移行して、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Xが「0」の場合(S1812でYES)、S1814に移行する。そして、S1814において、メインCPU510aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、ここで高確フラグをオフにし、S1816に移行する。なお、S1808において高確フラグがオンでないと判定した場合(S1808でNO)、あるいはS1812において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判定した場合(S1812でNO)、メインCPU510aは、S1816に移行する。
S1816において、メインCPU510aは、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされた特別図柄により大当りであるか否かの判定を行い、大当りでないと判定した場合(S1816でNO)、S1818に移行して、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされている特別図柄が小当りであるか否かを判定する。
S1818において、メインCPU510aは、小当りであると判定した場合(S1818でYES)、S1820に移行して、小当り遊技フラグをオンにする。そして、メインCPU510aは、S1822に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
なお、このS1822におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが確変2R大当りであった場合又は小当りであった場合に対して行うもので、その設定は、確変2R大当り及び小当り両者共に、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回の同一態様に設定する。
そして、S1822の処理を終えると、メインCPU510aは、この停止中処理を終了する。一方、S1818において、メインCPU510aは、小当りでないと判定した場合(S1818でNO)、小当り遊技フラグをオンにすることなく、この停止中処理を終了する。
一方、S1816において、メインCPU510aは、大当りであると判定した場合(S1816でYES)、S1830に移行して、今回の大当りが確変16R大当りであるか否かを判定する。そして、確変16R大当りであると判定した場合(S1830でYES)、S1834に移行して、16R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1830において、メインCPU510aは、確変16R大当りでないと判定した場合(S1830でNO)、S1832に移行して、今回の大当りが通常8R大当りであるか否かを判定する。そして、通常8R大当りであると判定した場合(S1832でYES)、S1836に移行して、8R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1832において、メインCPU510aは、通常8R大当りでないと判定した場合(S1832でNO)、S1838に移行して、今回の大当りは確変2R大当りであると判定して、2R大当り遊技フラグをオンにする。そして、S1834、S1836又はS1838の処理を終えると、メインCPU510aは、S1840に移行する。
S1840において、メインCPU510aは、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xにそれぞれ「0」をセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットし、S1842に移行して、時短フラグと高確フラグをオフにする。そして、S1844に移行して、メインCPU510aは、今回の大当りは確変2R大当りであるか否かを判定し、確変2R大当りであると判定した場合(S1844でYES)、上記したS1822に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。すなわち、小当りと同様、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回に設定する。
一方、S1844において、メインCPU510aは、確変2R大当りでないと判定した場合(S1844でNO)、すなわち、今回の大当りは確変16R大当り又は通常8R大当りであると判定した場合には、S1850に移行して、大当りのオープニングを開始する。
そして、S1852に移行して、メインCPU510aは、大当りオープニングコマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1852でセットされた大当りオープニングコマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、この停止中処理を終了し、図15に示す特別図柄処理を終了する。
図10に戻って、次に、S1050において、メインCPU510aは、大入賞装置処理を実行する。以下、図19を用いて、S1050で行われる大入賞装置処理の内容について説明する。図19は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大入賞装置処理(S1050)を示すフローチャートである。
図19を参照して、S1900において、メインCPU510aは、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定し、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであると判定した場合(S1900でYES)、つまり通常8R大当り遊技中又は確変16R大当り遊技中であると判定した場合に、S1910に移行して、大当りの開始演出を行うオープニング中であるか否かを判定する。
S1910において、メインCPU510aは、大当りのオープニング中であると判定した場合(S1910でYES)、S1912に移行して、オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1912において、メインCPU510aは、オープニング時間が経過していないと判定した場合(S1912でNO)、この大入賞装置処理を終了し、一方、オープニング時間が経過したと判定した場合(S1912でYES)、S1914に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
このS1914におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが通常8R大当り又は確変16R大当りであった場合に対して行うもので、その設定は、通常8R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を8R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。また、確変16R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。
そして、S1915に移行して、メインCPU510aは、大当り遊技中に実行される大当り演出パターンを決定するための大当り演出コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1915でセットされた大当り演出コマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。
そして、S1916に移行して、メインCPU510aは、大入賞装置117への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットし、S1918に移行して、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。そして、S1920に移行して、メインCPU510aは、大入賞装置117の作動を開始する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を閉状態から開状態にする。
次に、メインCPU510aは、S1940に移行して、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かを判定し、この作動時間が所定時間を経過していないと判定した場合(S1940でNO)、S1942に移行して、個数カウンタCの値が規定入賞数(例えば9個)に達したか否かを判定する。
S1942において、メインCPU510aは、個数カウンタCの値が規定入賞数であると判定した場合(S1942でYES)、S1944に移行して、大入賞装置117の作動を終了する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を開状態から閉状態にする。一方、個数カウンタCの値が規定入賞数に達していないと判定した場合(S1942でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1940において、メインCPU510aは、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合(S1940でYES)、S1942の処理をスキップして、個数カウンタCの入賞数をチェックすることなく大入賞装置117の作動を終了する。
次に、メインCPU510aは、S1946に移行して、大当りラウンド回数Rが最大ラウンド回数であるか否かを判定する。つまり、S1946では、大当りラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する処理であって、大当りが確変16R大当りである場合は16ラウンド、通常8R大当りである場合は8ラウンド、確変2R大当り及び小当りである場合は2ラウンドであるか否かを判定する。
S1946において、メインCPU510aは、大当りラウンドが最終ラウンドでないと判定した場合(S1946でNO)、この大入賞装置処理を終了する。一方、大当りラウンドが最終ラウンドであると判定した場合(S1946でYES)、S1948に移行して、メインCPU510aは、今回の大当りは通常8R大当り又は確変16R大当りであるか(確変2R大当り及び小当りでないか)否かを判定する。
S1948において、メインCPU510aは、通常8R大当り又は確変16R大当りである(確変2R大当り及び小当りでない)と判定した場合(S1948でYES)、S1950に移行して、大当りの終了演出を行うエンディングを開始する。そして、S1952に移行して、メインCPU510aは、大当りエンディングコマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1952でセットされた大当りエンディングコマンドは、後述する出力処理(S1080)において、演出制御基板540に送信される。
次に、メインCPU510aは、S1954に移行して、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、S1956に移行して、エンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1956において、エンディング時間が経過したと判定した場合(S1956でYES)、S1970に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行し、一方、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S1956でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1948において、メインCPU510aは、通常8R大当り及び確変16R大当りでない(確変2R大当り又は小当りである)と判定した場合(S1948でNO)、S1960に移行して、上記したS1954と同様に、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、その後S1970に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行する。
また、ステップS1910において、メインCPU510aは、大当りのオープニング中でないと判定した場合(S1910でNO)、S1930に移行して、大当りのエンディング中であるか否かを判定する。そして、S1930において、メインCPU510aは、大当りのエンディング中であると判定した場合(S1930でYES)、S1956に移行する。
一方、S1930において、メインCPU510aは、大当りのエンディング中でないと判定した場合(S1930でNO)、S1932に移行して、大入賞装置117が作動中であるか否かを判定する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bが作動中で、大入賞装置117が開状態であるか否かを判定する。このS1932において、メインCPU510aは、大入賞装置117が作動中であると判定した場合(S1932でYES)、S1940に移行し、大入賞装置117が作動中でないと判定した場合(S1932でNO)、S1916に移行する。
また、S1900において、メインCPU510aは、8R大当り遊技フラグ及び16R大当り遊技フラグがオンでないと判定した場合(S1900でNO)、S1902に移行して、2R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1902において、メインCPU510aは、2R大当り遊技フラグがオンでない場合(S1902でNO)、S1904に移行して、小当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1904において、メインCPU510aは、小当り遊技フラグがオンでない場合(S1904でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
一方、メインCPU510aは、S1902において2R大当り遊技フラグがオンである場合(S1902でYES)、及びS1904において小当り遊技フラグがオンである場合(S1904でYES)、S1932に移行する。
図20を用いて、次にS1970で行われる遊技状態設定処理の内容について説明する。図20は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる遊技状態設定処理(S1970)を示すフローチャートである。まずS2000において、メインCPU510aは、小当りであるか否かを判定し、小当りであると判定した場合(S2000でYES)、この遊技状態設定処理を終了する。
一方、小当りでないと判定した場合(S2000でNO)、メインCPU510aは、S2002に移行して、今回の大当りは通常8R大当り(時短付き)であるか否かを判定する。そして、S2002において、メインCPU510aは、通常8R大当り(時短付き)であると判定した場合(S2002でYES)、S2004に移行して、時短フラグをオンにし、S2006に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、通常8R大当り遊技の終了後、最大で100回の時短ゲームが付与される。
一方、S2002において、通常8R大当り(時短付き)でないと判定した場合(S2002でNO)、つまり、今回の大当りは確変2R大当り(時短無し)又は確変16R大当り(時短付き)であると判定した場合は、これらの大当りは高確率遊技を付与する大当りであるので、メインCPU510aは、S2020に移行して、高確フラグをオンにし、S2022に移行して、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、メインCPU510aは、S2024に移行して、大当りが時短付きの確変16R大当りであるか否かを判定し、時短付きの確変16R大当りであると判定した場合(S2024でYES)、S2026に移行して、時短フラグをオンにする。そして、メインCPU510aは、S2028に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに、上記S2022の処理で高確ゲームの残ゲーム回数Xにセットした数と同じ「10000」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変16R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲーム及び時短ゲームが付与される。
一方、S2024において、時短付きの確変16R大当りでないと判定した場合(S2024でNO)、つまり今回の大当りは時短付きでない確変2R大当りであると判定した場合は、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変2R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲームが潜伏状態(潜確モード)で付与される。
図19に戻って、S1970の遊技状態設定処理を終了すると、メインCPU510aは、S1980に移行して、ここで小当り遊技フラグ又は大当り遊技フラグ(16R大当り遊技フラグ、8R大当り遊技フラグ又は2R大当り遊技フラグ)をオフにして、この大入賞装置処理を終了する。
上記の説明から明らかなように、図15の特別図柄処理にて実行されるS1550の停止中処理(図18)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大入賞装置117の開放態様を小当りと同一に設定し(S1822)、しかも大当り特有のオープニング演出が実行されない(S1850、S1852の処理を省略)ように構成されている。また、同様に、S1050の大入賞装置処理(図19)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大当り特有のエンディング演出が実行されない(S1950、S1952の処理を省略)ように構成されている。更に、確変2R大当り遊技終了後に時短遊技は付与されないので、これにより、遊技者は、その後の潜確モードが確変2R大当りで突入したのか、小当りで突入したのか、すなわち、その後の潜確モードが確変状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)になっているか否かが判別し難くなり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
図10に戻って、次に、S1060において、メインCPU510aは、普通電動役物の一例である電チュー(第2始動入賞装置)115の作動処理(電動チューリップ処理)を実行する。以下、図21を用いて、S1060で行われる電動チューリップ処理の内容について説明する。図21は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる電動チューリップ処理(S1060)を示すフローチャートである。
図21を参照して、S2100において、メインCPU510aは、上記した普通図柄処理(S1030)のS1300と同様に、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。補助遊技フラグがオフである場合(S2100でNO)、メインCPU510aは、この電動チューリップ処理を終了する。
一方、補助遊技フラグがオンである場合(S2100でYES)、メインCPU510aは、電チュー(第2始動入賞装置)115が作動中であるか否かを判定する(S2102)。そして、電チュー115が作動中であると判定した場合(S2102でYES)、メインCPU510aは、S2122に処理を進める。一方、電チュー115が作動中でないと判定した場合(S2102でNO)、メインCPU510aは、S2104に移行し、上記した図13の普通図柄処理(S1030)のS1315と同様に、現在の遊技状態が時短遊技状態になっているか否かを判定する。
ここで、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合(S2104でYES)、メインCPU510aは、S2112に移行し、電チュー115の時短遊技状態における当りの開放パターンとして、可動片115bを5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM510cにセットする。
一方、現在の遊技状態が時短遊技状態でないと判定した場合(S2104でNO)、メインCPU510aは、S2106に移行して、上記した図13の普通図柄処理(S1030)のS1346で「当り」と判定された当りがロング当りか否かを判定する。そして、ロング当りである場合(S2106でYES)、メインCPU510aは、S2108に移行し、電チュー115のロング当りの開放パターンとして、可動片115bを6秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM510cにセットする。
一方、ロング当りでない場合(S2106でNO)、つまりショート当りである場合、メインCPU510aは、S2110に移行し、電チュー115のショート当りの開放パターンとして、可動片115bを0.5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM510cにセットする。メインCPU510aは、S2108、S2110及びS2112で開放パターンをセットした後、S2114に移行し、セットした開放パターンで電チュー115の可動片115bの作動を開始させる。
そして、メインCPU510aは、S2122に移行して、上記S2114の処理で開始された電チュー115の作動が完了したか否かを判定する。つまり、可動片115bを所定間開放する開放パターンの動作が終了したか、又は、この開放パターンが終了する前に規定入賞数(max9個)の遊技球が電チュー115に入賞したか否かを判定する。ここで、電チュー115の作動が完了したと判定した場合(S2122でYES)、S2124に移行し、メインCPU510aは、補助遊技フラグをオフに設定して補助遊技を終了させ、この電動チューリップ処理を終了する。一方、電チュー115の作動が完了していないと判定した場合(S2122でNO)、メインCPU510aは、S2124の処理を行うことなく、そのまま電動チューリップ処理を終了する。
図10に戻って、次に、S1070において、メインCPU510aは、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メインCPU510aは、第1始動入賞装置112、電チュー115及び大入賞装置117にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
次に、S1080において、メインCPU510aは、出力処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、演出制御基板540、払出制御基板580及び発射制御基板590に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メインCPU510aは、払出数を示す制御用コマンドを払出制御基板580に出力することによって、当該払出数を払出制御基板580に対して指示する。
また、メインCPU510aは、上記した第1保留数増加コマンド(S1110)、第2保留数増加コマンド(S1130)、普通保留数増加コマンド(S1250)、煽り演出開始コマンド(S1318)、煽り演出終了コマンド(S1356)、デモ指定コマンド(S1516)、変動演出開始コマンド(S1540)、変動演出停止コマンド(S1546)、オープニングコマンド(S1852)、大当り演出コマンド(S1915)、エンディングコマンド(S1952)等を演出制御基板540に出力することによって、遊技機100における演出内容等を決定させる。以上で、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
<演出制御基板のタイマ割込み処理>
図22〜47を用いて、次に、演出制御基板540のタイマ割込み処理の内容について説明する。まず、図22は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御基板540に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、演出制御基板540の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば2ms)毎に繰り返し実行される。また、図22〜47のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板540で行われる処理は、サブROM540bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図22〜47においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
電源投入を契機にして、サブCPU540aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、サブRAM540c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、サブROM540bに記憶されたプログラムがサブRAM540cに読み込まれ、サブCPU540aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、S2200において、サブCPU540aは、主制御基板510から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをサブRAM540cにセットするコマンド受信処理を行う。
図23を用いて、ここで、コマンド受信処理の内容について説明する。図23は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるコマンド受信処理(S2200)を示すフローチャートである。まず、S2300において、サブCPU540aは、主制御基板510からデモ指定コマンドを受信したか否かを判定する(図15のS1516参照)。
デモ指定コマンドを受信し受信していると判定された場合(S2300でYES)、サブCPU540aは、S2302に移行して、デモ指定コマンド受信処理を実行する。以下、図24を用いて、S2302で行われるデモ指定コマンド受信処理の内容について説明する。図24は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるデモ指定コマンド受信処理(S2302)を示すフローチャートである。
図24を参照して、サブCPU540aは、まずS2400において、デモ待機時間Tdに所定の時間(例えば30〜60秒)を設定し、次に、S2410に移行して、この設定したデモ待機時間Tdの計測を開始する。デモ指定コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の始動記憶が無くなってメイン表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が実行されなくなったときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdの計測時間は、メイン表示装置131に演出図柄の変動表示が実行されなくなってからの経過時間を表している。
次に、サブCPU540aは、S2420に移行し、ここで設定したデモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(図15のS1540参照)。変動演出開始コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいてメイン表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示を開始するときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S2420でYES)、サブCPU540aは、遊技機100は待機状態でないと判断してこのデモ指定コマンド受信処理を終了する。これにより、メイン表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が再開される。
一方、S2420において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2420でNO)、サブCPU540aは、遊技機100は待機状態であると判断し、S2430に移行して、客待ち用のデモ演出を実行するため、デモフラグをオンに設定する。そして、サブCPU540aは、S2440に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのデモ演出開始コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131やサブ表示装置139、音声出力装置132等にデモ演出の実行を開始させる。これにより、メイン表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の画面がデモ演出画面に切り替わる。そして、S2440の処理を終えると、サブCPU540aは、このデモ指定コマンド受信処理を終了する。
図23に戻って、S2300でNO又はS2302の処理を終えると、サブCPU540aは、S2304に移行して、主制御基板510から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド、第2保留数増加コマンド又は普通保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図11のS1110、S1130及び図12のS1250参照)。
保留数増加コマンドを受信していると判定された場合(S2304でYES)、サブCPU540aは、S2306に移行して、保留数加算処理を実行する。具体的にS2306の処理では、サブCPU540aは、第1保留数増加コマンドを受信した場合、メイン表示装置131に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM540cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算する。同様に、サブCPU540aは、第2保留数増加コマンドを受信した場合、メイン表示装置131に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM540cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。一方、普通保留数増加コマンドを受信した場合、サブCPU540aは、サブ表示装置139に普通図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM540cに格納されている普通図柄抽選の保留数を1加算する。
そして、サブCPU540aは、S2308に移行して、保留先読み処理を実行する。以下、図25を用いて、S2308で行われる保留先読み処理の内容について説明する。図25は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる保留先読み処理(S2308)を示すフローチャートである。
図25を参照して、サブCPU540aは、まずS2500において、上記S2304で受信した主制御基板510からの保留数増加コマンドが、特別図柄に係る第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンドか否かを判定する。そして、S2500において、第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンドを受信したと判定された場合(S2500でYES)、サブCPU540aは、S2510に移行し、ここで、始動入賞保留先読み演出抽選処理を実行する。
図26を用いて、以下、S2510で行われる始動入賞保留先読み演出抽選処理の内容について説明する。図26は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる始動入賞保留先読み演出抽選処理(S2510)を示すフローチャートである。図26を参照して、サブCPU540aは、まずS2600において、上記S2304で受信した第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンドを解析し、今回の第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への入賞に基づいて発生した保留球(保留記憶)に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定、図11のS1108又はS1128)結果が、大当り(小当りも含む)又はリーチ有りはずれであるか否かを判定する。
S2600において、事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)結果が大当り又はリーチ有りはずれでないと判定された場合(S2600でNO)、つまり、事前判定結果がリーチ無しはずれの場合には、サブCPU540aは、S2615に移行して、今回の始動入賞装置112、115への入賞により発生した保留記憶を契機に、メイン表示装置131で特別図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの決定を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う特別図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。
そして、サブCPU540aは、S2640に移行して、このS2640において特別図柄保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、S2640において、特別図柄保留先読み演出の実行が決定されたと判定されたとき(S2640でYES)、サブCPU540aは、S2650に移行し、上記図23のS2306でサブRAM540cに1加算した保留に対する保留表示の追加を含む特別図柄保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための特別図柄保留先読み演出コマンドをサブRAM540cにセットする。これにより、メイン表示装置131には、特別図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)をベースとした特別図柄保留先読み演出が、所定の先読み予告態様にて実行される。
なお、この特別図柄保留先読み演出の具体例としては、特別図柄の保留画像の色を目立つ赤や金色にしたり、柄を特定の動物柄(例えばゼブラ柄、豹柄等)にしたり、形を通常とは異なる形状にしたりする表示(特別な保留アイコン)等が挙げられる。そして、上記したように、保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)に含まれている事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)情報がリーチ無しハズレを示しているときに特別図柄保留先読み演出を実行する場合、この特別図柄保留先読み演出における演出表示(例えば、特別図柄の特別な保留アイコン)は、ガセ表示となる。
一方、S2640において、特別図柄保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定されたとき(S2640でNO)、サブCPU540aは、S2660に移行し、特別図柄に係る保留先読み演出が実行されない通常の特別図柄の保留画像に表示すべく(上記図23のS2306でサブRAM540cに1加算した保留に対する保留表示を追加すべく)、画像制御基板550に指示するための特別図柄保留表示コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131に通常の特別図柄の保留画像(通常の保留アイコン)を表示させる。
一方、S2600において、今回の第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への入賞に基づいて発生した保留球に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)結果が、大当り(小当りも含む)又はリーチ有りはずれであると判定された場合(S2600でYES)、サブCPU540aは、S2610に移行して、普通図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。
しかして、このS2610の普通図柄保留先読み演出抽選処理では、今回の始動入賞装置112、115への入賞により発生した保留記憶を契機に、サブ表示装置139で普通図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの決定を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う。すなわち、このS2610の普通図柄保留先読み演出抽選処理では、特別図柄の保留記憶が発生したにも拘わらず、普通図柄の保留先読み演出を実行するか否かの決定を行うようになっている。
そして、サブCPU540aは、S2620に移行して、このS2620において普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、S2620において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたと判定されたとき(S2620でYES)、サブCPU540aは、S2630に移行し、上記図23のS2306でサブRAM540cに1加算した保留に対する保留表示の追加を含む普通図柄保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留先読み演出AコマンドをサブRAM540cにセットする。これにより、サブ表示装置139には、普通図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)をベースとした普通図柄保留先読み演出Aが、所定の先読み予告態様にて実行される。
一方、S2620において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定されたとき(S2620でNO)、サブCPU540aは、上記したS2650に移行する。つまり、今回の始動入賞装置112、115への入賞に基づく大当り抽選の事前判定結果が、大当り(小当りも含む)、リーチ有りはずれであったとしても、普通図柄保留先読み演出抽選処理ではずれた(普通図柄保留先読み演出を実行しないと決定された)場合には、特別図柄保留先読み演出を実行することになる。そして、サブCPU540aは、このS2630の処理を終えると、又は、S2650若しくはS2660の処理を終えると、この始動入賞保留先読み演出抽選処理を終了する。
図27〜29を用いて、ここで、普通図柄保留先読み演出Aコマンドが演出制御基板540から画像制御基板550に送信されることによって、サブ表示装置139で実行される普通図柄保留先読み演出Aの具体例について説明する。図27は、普通図柄保留先読み演出Aの一具体例を示すパターンaの説明図、図28は、普通図柄保留先読み演出Aの一具体例を示すパターンb−1の説明図、図29は、普通図柄保留先読み演出Aの一具体例であって、パターンb−1の変形例を示すパターンb−2の説明図である。
図27を参照して、まず、パターンaの普通図柄保留先読み演出Aについて説明する。このパターンaにおいては、(a)に示すように、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞し、今回、この入賞に基づいてメイン表示装置131の画面左下の末尾(右端)には特別図柄の保留画像が1つ追加されて表示される。
ここで、今回の始動入賞装置112、115への入賞に基づいて発生した保留球に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)結果は、大当り(小当りも含む)又はリーチ有りはずれであったとする。そして、(a)に示したように、今回の始動入賞装置112、115への入賞に基づいて追加表示された特別図柄の保留画像は、事前判定結果が大当り、リーチ有りはずれであったにも拘わらず特別図柄保留先読み演出のない通常の保留アイコンが表示される。なお、(a)では、今回の始動入賞装置112、115への入賞により3個目の特別図柄の保留画像が表示された場合を示しており、これら3個の保留画像は全て同じ通常の保留アイコン「○」であるが、便宜上、今回の始動入賞装置112、115に基づく保留アイコンには「A」の記号を付す(以下、この通常の保留アイコンを保留アイコン「A」ともいう)。また、ここでの説明では、第1始動入賞装置に係る特別図柄の保留画像(第1保留画像)と、第2始動入賞装置(電チュー)115に係る特別図柄の保留画像(第2保留画像)とは、便宜上、特に区別することなく説明する。
一方、サブ表示装置139では、今回の始動入賞装置112、115への入賞が発生する前に、つまり保留アイコン「A」が発生する前に、(a)に示したように、既に4個の普通図柄の保留画像が表示されていたとする。そして、今回の始動入賞装置112、115への入賞に対する大当り抽選の事前判定結果が大当り、リーチ有りはずれであったことに基づいて、サブ表示装置139の画面で末尾(右端)に表示されている最も新しい普通図柄の保留画像を通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化させる。つまり、今回の始動入賞装置112、115への入賞により、直ちに所定の普通図柄の保留アイコンが変化する。
すなわち、本実施形態においては、特別図柄の保留記憶が発生し、この保留記憶の事前判定結果が大当り、リーチ有りはずれであったにも拘わらず、特別図柄の保留先読み演出が行われることなく、その代わりに普通図柄の保留先読み演出が実行されるように構成されている。これにより、普通図柄の保留画像の変化が際立つ。従って、遊技者は、始動入賞装置112、115へ遊技球が入賞したのに、普通図柄の保留画像が変化するという、通常とは極めて異なる保留先読み演出を体験することにより、若干の戸惑いを感じながらも大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。
そして、所定時間が経過して、(b)に示したように、メイン表示装置131に表示される特別図柄の保留画像おいて、保留アイコン「A」の前に発生した2つの保留アイコン「○」が消化(保留アイコン「A」の後に1つの保留アイコン「○」が発生)されるのと並行して、サブ表示装置139に表示される普通図柄の保留画像において、保留アイコン「☆」の前に発生した3つの保留アイコン「○」のうち2つが消化(保留アイコン「☆」の後に2つの保留アイコン「○」が発生)された状態になったとする。つまり、保留アイコン「☆」は、保留アイコン「A」が特別図柄の保留画像の中で最も古く発生したものになるまで継続して表示され、特別図柄の次回変動は、保留アイコン「A」の判定内容に基づく変動パターン(大当り、リーチ有りはずれ)で行われる状態になったとする。
すると、(b)に示したように、保留アイコン「☆」が普通図柄の保留画像の列から分離してサブ表示装置139からメイン表示装置131に移動し、この分離した保留アイコン「☆」は、その後、特別図柄の保留画像の列に並んでいる保留アイコン「A」に合体する。すると、保留アイコン「☆」が合体した保留アイコン「A」は、(c)に示したように、通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化する。すなわち、特別図柄の次回変動に対応する保留画像が、消化直前で通常とは異なる特別な態様に変化する。これにより、遊技者は、この特別図柄の保留画像の直前変化に歓喜し、特別図柄の次回変動に対して大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。その後、メイン表示装置131では、この変化した特別な保留アイコン「☆」に基づいて大当り又はリーチ有りはずれの変動表示が行われる。
更に、上記図27に示した普通図柄保留先読み演出Aは、次のように構成してもよい。すなわち、今回の始動入賞装置112、115への入賞(保留アイコン「A」)が発生した時点で、既にサブ表示装置139で表示されていた普通図柄の保留画像のうち、事前判定結果でロング当りになっているものの後述するゲート通過保留先読み演出抽選処理(30)で普通図柄保留先読み演出が行われていない保留画像(つまり通常の保留アイコン)がある場合には、当該始動入賞装置112、115への入賞(保留アイコン「A」)に基づいて、このロング当りになっている保留画像を、通常の保留アイコンからロング当りを示唆する所定の先読み予告態様(特別な保留アイコン)に変化させるように構成してもよい。このように構成しても、遊技の趣向性が向上する。なお、この場合、当該始動入賞装置112、115への入賞に対する事前判定結果は、必ずしも大当り(小当りも含む)又はリーチ有りはずれである(S2600でYES)必要はなく、例えば所定の割合でリーチ無しはずれであってもよい。
図28を参照して、次に、パターンb−1の普通図柄保留先読み演出Aについて説明する。なお、ここでは、図27に示したパターンaの普通図柄保留先読み演出Aと同様な説明は省略する。このパターンb−1においては、(d)に示すように、始動入賞装置112、115への入賞が発生し、メイン表示装置131には特別図柄の通常の保留画像である保留アイコン「A」が表示され、このとき、サブ表示装置139には、既に4個の通常の普通図柄の保留画像が表示されていたとする。
そして、今回の始動入賞装置112、115への入賞に対する大当り抽選の事前判定結果が大当り、リーチ有りはずれであったことに基づいて、サブ表示装置139の画面で表示されている4つ全ての普通図柄の保留画像を通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化させる。つまり、今回の始動入賞装置112、115への入賞により、直ちに普通図柄の保留アイコン全てが変化する。
そして、所定時間が経過して、(e)に示したように、メイン表示装置131に表示される特別図柄の保留画像おいて、保留アイコン「A」の前に発生した2つの保留アイコン「○」が消化(保留アイコン「A」の後に1つの保留アイコン「○」が発生)される。つまり、特別図柄の次回変動が、保留アイコン「A」の判定内容に基づく変動パターン(大当り、リーチ有りはずれ)で行われる状態になったとする。一方、サブ表示装置139では、この間、普通図柄の保留アイコンの消化や追加に拘わらず、画面には普通図柄の保留アイコンとして特別な保留アイコン「☆」4つが継続して表示される。
すると、(e)に示したように、4つの保留アイコン「☆」が普通図柄の保留画像の列から分離してサブ表示装置139からメイン表示装置131に移動し、この分離した保留アイコン「☆」は、その後、1つの保留アイコン「☆」に合体する。なお、この合体した保留アイコン「☆」は、合体前の保留アイコン「☆」に比して、色や柄を目立つものに変化させたり、図示のように大きく変化させたり、あるいは、異なる形状に変化させたりするようにしてもよい。
そして、この合体した保留アイコン「☆」は、(e)に示したように、更に移動して特別図柄の保留画像の列に並んでいる保留アイコン「A」に合体する。すると、合体された保留アイコン「A」は、(f)に示したように、通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化する。すなわち、上記したパターンaの普通図柄保留先読み演出Aと同様、特別図柄の次回変動に対応する保留画像が、消化直前で通常とは異なる特別な態様に変化する。
なお、この図28に示したパターンb−1の普通図柄保留先読み演出Aでは、上記したように、普通図柄の保留画像が4つ合体する場合を例示したが、これは最終的に2つ以上であれば、どのような形態であってもよい。例えば、普通図柄の保留画像を2つ合体するケースとして、今回の始動入賞装置112、115への入賞が発生した時点で2個の通常の普通図柄の保留画像が表示されている場合や、あるいは、保留アイコン「A」の前に発生した2つの保留アイコン「○」が消化される間に、4つあった普通図柄の保留アイコン「☆」が2つに減った場合等が挙げられる。
図29を参照して、次に、パターンb−2の普通図柄保留先読み演出Aについて説明する。なお、パターンb−2はパターンb−1の変形例であって、ここでは、図27、28に示したパターンa、パターンb−1の普通図柄保留先読み演出Aと同様な説明は省略する。このパターンb−2においては、(g)(i)はパターンb−1の(d)(f)と同じ図であり、(h)だけがパターンb−1の(e)と相違する図である。以下に、この相違点について説明する。
すなわち、この相違点は、(h)に示したように、4つの保留アイコン「☆」が普通図柄の保留画像の列から分離してサブ表示装置139からメイン表示装置131に移動し、この分離した保留アイコン「☆」は、その後、パターンb−1の(e)に示したように1つの保留アイコン「☆」に合体することなく、そのまま移動して、個々別々に直接特別図柄の保留画像の列に並んでいる保留アイコン「A」に合体するように構成されている点である。この構成により、上記したパターンa、パターンb−1の普通図柄保留先読み演出Aと同様、特別図柄の次回変動に対応する保留画像が、消化直前で通常とは異なる特別な態様に変化する。以上が、普通図柄保留先読み演出Aの具体的な例についての説明である。
図25に戻って、一方、S2500において、特別図柄に係る第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンドを受信していないと判定された場合(S2500でNO)、サブCPU540aは、S2520に移行し、上記S2304で受信した主制御基板510からの保留数増加コマンドが、普通図柄に係る普通保留数増加コマンドか否かを判定する。そして、S2520において、普通保留数増加コマンドを受信したと判定された場合(S2520でYES)、サブCPU540aは、S2530に移行し、ここで、ゲート通過保留先読み演出抽選処理を実行する。
図30を用いて、以下、S2530で行われるゲート通過保留先読み演出抽選処理の内容について説明する。図30は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるゲート通過保留先読み演出抽選処理(S2530)を示すフローチャートである。図30を参照して、サブCPU540aは、まずS3000において、上記S2304で受信した普通保留数増加コマンドを解析し、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bへの入球に基づいて発生した保留球(保留記憶)に対する当り抽選の事前判定(図12のS1240)結果が、当りであるか否かを判定する。
S3000において、事前判定結果が当りでないと判定された場合(S3000でNO)、つまり、事前判定結果がはずれの場合には、サブCPU540aは、S3004に移行して、はずれ判定抽選処理を実行し、次に、S3006に移行して、S3004において行われたはずれ判定抽選処理で当選したか否かを判定する。
S3006において、はずれ判定抽選処理で当選しなかったと判定された場合(S3006でNO)、サブCPU540aは、S3060に移行する。一方、S3006において、はずれ判定抽選処理で当選したと判定された場合(S3006でYES)、又は、S3000において、事前判定結果が当りであると判定された場合(S3000でYES)、サブCPU540aは、S3010に移行する。
つまり、上記したS3004、S3006の処理は、普通図柄作動ゲート113a、113bへの入球に基づいて発生した保留球に対する当り抽選の事前判定結果が、はずれの場合であっても、はずれ判定抽選処理により当選したときは、この事前判定結果が当りと判定された場合と同じ効果を与えるための処理である。なお、はずれ判定抽選処理は、乱数等を用いた所定の抽選方法により行えばよく、また、その当選確率は、例えば30パーセント等が挙げられる。
S3010において、次に、サブCPU540aは、発射制御基板590の発射制御回路600から入力される遊技球の発射が停止されていることを示す上述の発射停止信号(図6参照)が、所定時間継続してオン(入力)されているか否かを判定する。そして、発射停止信号が所定時間継続してオンされている場合(S3010でYES)、サブCPU540aは、遊技を停止していると見做してS3050に移行する。一方、発射停止信号が所定時間継続してオンされていない場合(S3010でNO)、サブCPU540aは、遊技中と見做してS3012に移行する。
S3012において、次に、サブCPU540aは、現時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2以上(2〜4)になっているか否かを判定する。なお、ここでの保留球数とは、第1始動入賞装置に係る第1保留球数又は第2始動入賞装置(電チュー)115に係る第2保留球数のことであり、この場合、第1保留球数又は第2保留球数のどちらかが2以上(2〜4)になっているか否かを判定する(以降の説明においても同様)。あるいは、これに替えて又は加えて、第1保留球数と第2保留球数とを加算した保留球数が2以上(2〜8)になっているか否かを判定するようにしてもよい。
そして、特別図柄の保留球数が2以上になっている場合(S3012でYES)、サブCPU540aは、S3020に移行して、第1乱数テーブルによる普通図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。一方、特別図柄の保留球数が2以上になっていない場合(S3012でNO)、つまり、特別図柄の保留球数が0か1の場合、サブCPU540aは、S3030に移行して、第2乱数テーブルによる普通図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。なお、普通図柄保留先読み演出抽選処理は、上記したように、サブ表示装置139で普通図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの決定を行う処理であって、すなわち、このS3012は、現時点での特別図柄の保留球数の数によって、普通図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの抽選で用いる乱数テーブルを異ならせる処理となっている。
図31を用いて、ここで、第1乱数テーブル及び第2乱数テーブルについて説明する。図31は、普通図柄保留先読み演出抽選処理で用いられる第1乱数テーブル及び第2乱数テーブルの説明図である。図31を参照して、(a)は第1乱数テーブル、(b)は第2乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。まず、第1乱数テーブルについて説明する。
普通図柄保留先読み演出抽選処理において、現時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2以上(2〜4)になっている場合、図31(a)に示す第1乱数テーブルが選択され、この第1乱数テーブルは、普通図柄保留先読み演出抽選処理における抽選時(つまり、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時)に、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。この第1乱数テーブルの場合、普通図柄保留先読み演出の実行は、その割合が例えば2/10に設定され、取得した乱数値が「0」「1」のときに普通図柄保留先読み演出の実行決定と判定され、一方、普通図柄保留先読み演出の非実行は、その割合が例えば8/10に設定され、取得した乱数値が「2」〜「9」のときに普通図柄保留先読み演出の非実行決定と判定される。
一方、普通図柄保留先読み演出抽選処理において、現時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2未満(0、1)になっている場合、図31(b)に示す第2乱数テーブルが選択され、この第2乱数テーブルは、普通図柄保留先読み演出抽選処理における抽選時(つまり、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時)に、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。この第2乱数テーブルの場合、普通図柄保留先読み演出の実行は、その割合が例えば8/10に設定され、取得した乱数値が「2」〜「9」のときに普通図柄保留先読み演出の実行決定と判定され、一方、普通図柄保留先読み演出の非実行は、その割合が例えば2/10に設定され、取得した乱数値が「0」「1」のときに普通図柄保留先読み演出の非実行決定と判定される。
第1乱数テーブルと第2乱数テーブルとを比較すると、第1乱数テーブルの方が普通図柄保留先読み演出抽選処理において普通図柄保留先読み演出の実行決定と判定される割合が低くなっている。すなわち、普通図柄保留先読み演出抽選処理時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2以上(2〜4)になっているときの方が、特別図柄の保留球(保留記憶)数が2未満(0、1)になっているときよりも、普通図柄保留先読み演出が実行され難くなっている。
図30に戻って、S3020又はS3030の処理を終えると、サブCPU540aは、S3040に移行して、このS3040において普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、サブCPU540aは、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたと判定されたとき(S3040でYES)、S3050に移行し、一方、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定されたとき(S3040でNO)、S3060に移行する。
S3050において、サブCPU540aは、発射停止信号が所定時間継続してオンされている(S3010でYES)、又は、普通図柄保留先読み演出の実行決定(S3040でYES)に基づいて、上記図23のS2306でサブRAM540cに1加算した保留に対する保留表示の追加を含む普通図柄保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留先読み演出BコマンドをサブRAM540cにセットする。これにより、サブ表示装置139には、普通図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)をベースとした普通図柄保留先読み演出Bが、所定の先読み予告態様にて実行される。
なお、S3012において、特別図柄の保留球数が2以上になっていないと判定された場合(S3012でNO)、S3030及びS3040の処理を省略し、直接S3050に移行してもよい。すなわち、これは、発射停止信号が所定時間継続してオンされておらずに遊技中と見做した場合で、特別図柄の保留球数が所定数以上(2以上)になっていないときは、100パーセント普通図柄保留先読み演出を実行する構成となる。従って、この構成においては、第2乱数テーブルは必要ない。
次に、S3060において、サブCPU540aは、はずれ判定抽選処理で非当選(S3006でNO)、又は、普通図柄保留先読み演出の非実行決定(S3040でNO)に基づいて、普通図柄に係る保留先読み演出が実行されない通常の普通図柄の保留画像に表示すべく(上記図23のS2306でサブRAM540cに1加算した保留に対する保留表示を追加すべく)、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留表示コマンドをサブRAM540cにセットして、サブ表示装置139に通常の普通図柄の保留画像(通常の保留アイコン)を表示させる。そして、S3050又はS3060の処理を終えると、サブCPU540aは、このゲート通過保留先読み演出抽選処理を終了する。
図32、33を用いて、ここで、普通図柄保留先読み演出Bコマンドが演出制御基板540から画像制御基板550に送信されることによって、サブ表示装置139で実行される普通図柄保留先読み演出Bの実行割合及びその具体例について説明する。図32は、ゲート通過保留先読み演出抽選処理における普通図柄保留先読み演出Bの実行割合の説明図、図33は、普通図柄保留先読み演出Bの一具体例を示す説明図である。
図32を参照して、まず、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合について説明する。普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は、大別すると、普通図柄作動ゲート113a、113bへの入球に基づいて発生した保留球(保留記憶)に対する当り抽選の事前判定結果が、当りの場合と、はずれの場合とで分けられ、更に、この両者は、遊技球の発射が停止されていることを示す発射停止信号が所定時間継続して入力されているか否か、及び、特別図柄の保留球数が2以上になっているか否かによって分けられる。
まず、当該当り抽選の事前判定結果が当り(電チュー115が開放されるロング当り又はショート当り)の場合における普通図柄保留先読み演出Bの実行割合について説明する。遊技球の発射が停止されていると判定されたときは、つまり遊技を停止していると見做したときは、S3010でYESとなって普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は100パーセントとなる。また、遊技球の発射が停止されていないと判定され、つまり遊技中と見做し且つ特別図柄の保留球数が2未満と判定されたときは、S3010でNO、S3012でNOとなり、S3030の普通図柄保留先読み演出抽選処理は第2乱数テーブルを用いて抽選されることにより、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は80パーセントとなる。また、遊技球の発射が停止されていないと判定され、つまり遊技中と見做し且つ特別図柄の保留球数が2以上と判定されたときは、S3010でNO、S3012でYESとなり、S3020の普通図柄保留先読み演出抽選処理は第1乱数テーブルを用いて抽選されることにより、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は20パーセントとなる。
次に、当該当り抽選の事前判定結果がはずれの(電チュー115が開放されない)場合における普通図柄保留先読み演出Bの実行割合について説明する。なお、この場合には、普通図柄保留先読み演出Bの実行はガセ演出となる。また、ゲート通過保留先読み演出抽選処理において、S3004のはずれ判定抽選処理で当選する割合は30パーセントとする。遊技球の発射が停止されていると判定されたときは、つまり遊技を停止していると見做したときは、S3006でYES、S3010でYESとなって普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は30パーセント(1.0×0.3)となる。また、遊技球の発射が停止されていないと判定され、つまり遊技中と見做し且つ特別図柄の保留球数が2未満と判定されたときは、S3006でYES、S3010でNO、S3012でNOとなり、S3030の普通図柄保留先読み演出抽選処理は第2乱数テーブルを用いて抽選されることにより、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は24パーセント(0.8×0.3)となる。また、遊技球の発射が停止されていないと判定され、つまり遊技中と見做し且つ特別図柄の保留球数が2以上と判定されたときは、S3006でYES、S3010でNO、S3012でYESとなり、S3020の普通図柄保留先読み演出抽選処理は第1乱数テーブルを用いて抽選されることにより、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は6パーセント(0.2×0.3)となる。
図32の説明から明らかなように、普通図柄作動ゲート113a、113bへの入球に基づいて発生する普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は、当り抽選の事前判定結果が当りかはずれかを問わず、遊技者が所定時間遊技球の発射を停止しているとき(特別図柄の保留球数に係わらない)、つまり遊技を停止している場合が最も高く、次に遊技者が所定時間遊技球の発射を停止していない場合(遊技中の場合)で特別図柄の保留球数が2未満(0、1)になっているときが高く、最も低いのは、遊技者が所定時間遊技球の発射を停止していない場合(遊技中の場合)で特別図柄の保留球数が2以上(2〜4)になっているときとなっている。そして、当り抽選の事前判定結果が当りの方がはずれよりも、つまり、ロング当り又はショート当りにより第2始動入賞装置(電チュー)115が開放されるときの方が、第2始動入賞装置(電チュー)115が開放されないときよりも、普通図柄保留先読み演出Bの実行割合は非常に高くなっている。
すなわち、本実施形態においては、遊技者が発射を停止していたり、特別図柄の保留球数が所定数以下(2未満)になっていると、普通図柄の保留先読み演出が実行される確率が高くなっている。そして、この普通図柄の保留先読み演出を行うことにより、普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するかもしれないという期待を遊技者に抱かせることが可能となる。
一般的に、遊技者が遊技をやめるとき、遊技状態は通常の状態(時短外遊技状態)であって、特別図柄の保留球(保留記憶)数を全て消化する過程で発射球がなくなってしまうことが多い。つまり、特別図柄の保留球(保留記憶)数が少ない(例えば0又は1)ときで、且つ発射球がなくなった場合には、遊技者は遊技をやめることが想定される。その状態で、特別図柄よりも総じて変動時間が長く設定される普通図柄は、一般的にその保留球(保留記憶)数が残存していることがほとんどであり、従って、遊技者が遊技をやめる時点又はやめた(離席した)後で普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放したときには、既に発射球はなくなっている又は離席しているので、遊技者は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球を入賞させることは不可能となり、その結果、遊技者にとって不利益となる。特に、第2始動入賞装置(電チュー)115は第1始動入賞装置112よりも、特別図柄抽選が遊技者にとって有利(例えば、16R大当りの割り振りが高く、出玉の多い大当りになる確率が高い等)となるように構成されているので、なおさらである。
なお、従来の遊技機の中には、第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するか否かの普通図柄抽選に係わる演出を、当該普通図柄抽選の変動時に行い、この変動時において普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するかもしれないという期待を遊技者に抱かせるものもある。しかしながら、この普通図柄抽選に係わる演出を当該普通図柄抽選の変動時に行ったとしても、遊技者が遊技をやめる際には、上記した理由から、この普通図柄抽選に係わる演出を行った時点で、既に遊技者が遊技をやめて離席している、あるいは、発射球がなくなっている可能性が高い。つまり、このようなタイミングで普通図柄抽選に係わる演出を行っても、既に遊技者が遊技をやめて離席している場合には、無駄となって何ら効果がなく、また、離席していなくても発射球がなくなっている場合には、時既に遅く、これから遊技者が遊技玉(貸し玉)を購入して第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球を入賞させることは不可能なタイミングとなっており、これもまた効果がない。
その点、本実施形態の遊技機100によれば、遊技者が遊技をやめようとして発射を停止していたり、特別図柄の保留球数が所定数以下(2未満)になっている状態では、普通図柄の保留先読み演出が実行される確率が高くなっているので、すなわち、第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するかもしれないという演出が、少なくとも当該普通図柄抽選の変動時よりも前から行われるので、これにより、第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放する前に、遊技者が遊技をやめて離席してしまうことを抑制したり、あるいは、遊技者が遊技玉(貸し玉)を購入する時間の余裕がある。その結果、遊技者は、遊技をやめようとした間際に発生する第2始動入賞装置(電チュー)115のロング開放に対して、遊技球を入賞させることが可能となる。
すなわち、本実施形態の遊技機100によれば、普通図柄の保留先読み演出を適切な時期に行うことにより、遊技機100の演出効果を高めるのは勿論のこと、遊技者に遊技のやめるタイミングを適正に判断させて不利益を被ることがないようにすることが可能になる。加えて、普通図柄の保留先読み演出により普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するかもしれないという期待を遊技者に抱かせることで、遊技者のいわゆる止め打ち(操作ハンドル107や発射停止ボタン256を操作して連続的に遊技球を発射しない打ち方)も併せて抑制して(特に、特別図柄の保留球数が2以上(2〜4)になっているときで普通図柄の保留先読み演出が行われた場合)遊技場の利益にも資することができるという、極めて顕著な効果を奏する。
図33を参照して、次に、サブ表示装置139で行われる普通図柄保留先読み演出Bの具体例について説明する。この普通図柄保留先読み演出Bにおいては、図33に示すように、普通図柄作動ゲート113a、113bへ遊技球が入球し、今回、この入球に基づいてサブ表示装置139の画面左下の末尾(右端)には普通図柄の保留画像が1つ追加されて表示される。
ここで、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bへの入球に基づいて発生した保留球に対する当り抽選の事前判定結果は、当りであったとする。そして、普通図柄作動ゲート113a、113bへ遊技球が入球してから発射停止信号が所定時間(例えば5秒)継続して入力されず、また、その時点で特別図柄の保留球数(第1保留球数又は第2保留球数)が、メイン表示装置131の画面左下に示したように1個(2未満)になっていたことに基づいて、上記追加表示された普通図柄の保留画像としての、サブ表示装置139の画面で末尾(右端)に表示されている最も新しい普通図柄の保留画像を、通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化させる。なお、特別図柄の保留球数に拘わらず、普通図柄作動ゲート113a、113bへ遊技球が入球してから発射停止信号が所定時間継続して入力されたときも、同様である。
そして、普通図柄の保留画像が、通常の保留アイコン「○」から特別な保留アイコン「☆」に変化するのに伴って、一例として動物の狸をデフォルメしたキャラクタ(以下、「たぬ吉」ともいう)がサブ表示装置139の画面に出現し、この変化した特別な保留アイコン「☆」に基づく普通図柄の変動表示が実行される前から、当該普通図柄の変動表示の抽選結果がロング当りになるか否か等の演出を所定の態様で行う。この演出としては、例えば図33に示すように、画面に「やめるのはまだはやい!当りかも!!」という文字が、たぬ吉が喋っているように吹き出し内に表示される演出等が挙げられる。なお、この場合、音声出力装置132のスピーカから同じ「やめるのはまだはやい!当りかも!!」という音声を出力するようにしてもよい。
このように、普通図柄保留先読み演出Bは、当該保留(特別な保留アイコンに変化した当りの保留)に対する普通図柄の変動表示が開始される前から行われるので、遊技者は、この普通図柄保留先読み演出Bが報知されることにより、例えば第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放する前に遊技をやめて離席してしまったり、発射球がなくなって(遊技玉(貸し玉)の購入が間に合わずに)ロング開放している第2始動入賞装置(電チュー)115へ遊技球を入賞させられなかったりすることを抑制することができる。なお、上記したキャラクタとしての「たぬ吉」は、サブ表示装置139に限らず、メイン表示装置131の画面に出現するようにしてもよい。
図25に戻って、S2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理を終了すると、この保留先読み処理を終了する。そして、図23のコマンド受信処理に戻って、サブCPU540aは、保留先読み処理を終了すると、又は、図23のS2304で主制御基板510から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド、第2保留数増加コマンド又は普通保留数増加コマンド)を受信していないと判定された場合(S2304でNO)には、S2309に移行して、主制御基板510から普通保留数減少コマンドを受信したか否かを判定する(図13のS1308参照)。
普通保留数減少コマンドを受信していると判定された場合(S2309でYES)、サブCPU540aは、S2310に移行して、普通保留数減算処理を実行する。具体的にS2310の処理では、サブCPU540aは、普通保留数減少コマンドを受信した場合、サブ表示装置139に最も早く表示されている普通図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM540cに格納されている普通図柄抽選の保留数を1減算する。
そして、S2311に移行し、サブCPU540aは、上記S2310でサブRAM540cに1減算した保留に対する普通図柄の保留表示を消去すべく、画像制御基板550に指示するための普通保留消去表示コマンドをサブRAM540cにセットして、サブ表示装置139から最も早く表示されていた普通図柄の保留表示(保留アイコン)を消去させる。S2311の処理を終えると、又は、S2309において普通保留数減少コマンドを受信していないと判定された場合(S2309でNO)、サブCPU540aは、S2312に移行して、図13の普通図柄処理のS1318でセットされた煽り演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。
そして、S2312において、煽り演出開始コマンドを受信した場合(S2312でYES)、サブCPU540aは、S2314に移行して、煽り演出開始コマンド受信処理を実行する。以下、図34を用いて、S2314で行われる煽り演出開始コマンド受信処理の内容について説明する。図34は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる煽り演出開始コマンド受信処理(S2314)を示すフローチャートである。
図34を参照して、サブCPU540aは、まずS3400において、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図24のS2430参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S3400でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU540aは、S3402に移行して、デモフラグをオフに設定し、次にS3404に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのデモ演出終了コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131やサブ表示装置139、あるいは音声出力装置132等にデモ演出の実行を終了させる。
つまり煽り演出開始コマンド受信処理では、煽り演出開始コマンドを受信すると、これから煽り演出を実行するため、遊技機100が待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、この実行していたデモ演出を終了させる。そして、S3404の処理を終えると、又は、S3400においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S3400でNO)、サブCPU540aは、S3410に移行して、受信した煽り演出開始コマンドの解析結果に基づいて、当該煽り演出開始コマンドに普通図柄抽選で当り(ショート当り又はロング当り)を示す情報が含まれていたか否かを判定する。
そして、サブCPU540aは、S3410において、煽り演出開始コマンドに当りを示す情報が含まれていると判定された場合(S3410でYES)、S3412に移行し、一方、煽り演出開始コマンドに当りを示す情報が含まれていないと判定された場合(S3410でNO)、S3420に移行する。
図35−1を用いて、ここで煽り演出開始コマンドを受信することにより実行される煽り演出の具体的な内容について説明する。図35−1は、煽り演出の一例(ルーレット演出)を示す説明図である。煽り演出は、上記したように、普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のとき、あるいは、普通図柄の抽選結果がはずれのときに所定の割合で、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行うもので、煽り演出開始コマンドを解析した結果に基づいて行うようになっている。
図35−1に示すように、煽り演出は、サブ表示装置139に表示され、メイン表示装置131には、図示していないが、演出図柄に係る変動表示等が並行して表示されるようになっている。煽り演出の表示態様は、サブ表示装置139の画面の右領域にルーレット演出と、左領域に玉を持った人間の女の子をデフォルメしたキャラクタ(以下、「玉ちゃん」ともいう)を用いた演出が行われるようになっている。
煽り演出におけるルーレット演出は、図35−1下段に拡大して示すように、円形の回転表示体3502と、指針3504とから略ルーレット状に構成され、回転表示体3502の内部は、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」に対応する6種類の表示領域が形成されている。また、この6種類の表示領域は、回転表示体3502の内部が、中心から円周に延びる複数の線で8つの略三角形状に区画(以下、「マス」ともいう)されて形成されている。指針3504は、三角状に形成され、その下側の先端が回転表示体3502内部の表示領域に臨んでおり、回転表示体3502の回転が停止したとき、指針3504の先端が示すマスが普通図柄の抽選結果を表すようになっている。
このルーレット演出は、普通図柄の変動表示中は回転表示体3502が矢印Kの方向に時計回りに回転し、普通図柄の変動表示が停止するのに合わせて、回転表示体3502の回転が停止するようになっている。そして、回転表示体3502の回転が停止した時点で、指針2504の先端が「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」の何れかのマスを示すようになっている。なお、回転表示体3502の回転は、回転始動時は高速回転とし、停止が近づくにつれて徐々に低速回転にするとよい。
つまり、ルーレット演出において、指針3504は、回転表示体3502が停止したとき、普通図柄表示装置118における普通図柄の抽選結果に基づいた所定のマスを示すように構成されている。すなわち、サブCPU540aが受信した煽り演出開始コマンドを解析した結果に基づき、ルーレット演出の結果は、煽り演出開始コマンドの設定情報の中に、はずれを示す情報があれば「はずれ」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」の何れかを示し、ロング当りを示す情報があれば「ロング当り」を示し、ショート当りを示す情報があれば「ショート当り」を示すようになっている(所定の割合でガセ演出を行ってもよい)。
なお、「ポイントアイテム」「モードチェンジ」は、はずれを示す情報があったときに抽選により所定の抽選確率で決定され(後述のS3430の処理)、「激熱」は、サブCPU540aが煽り演出開始コマンドがはずれ情報を示していると解析した時点で、上記始動入賞保留先読み演出抽選処理(S2510)でサブRAM540cに記憶していた特別図柄の保留記憶の事前判定結果(第1事前判定又は第2事前判定)の中に、つまり現在表示されている特別図柄の保留表示の中に、大当りがあった場合に決定される(後述のS3420、S3422の処理)。
また、回転表示体3502は、図35−1に示すように、その表示領域のうち2マスは「はずれ」と「ショート当り」、その他の1マスは「ロング当り」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」になっている。そして、これら6種類のマスのうち、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」に対応する3種類のマスの面積比は、上述した図4の当り乱数と当り図柄乱数を考慮し、それらの抽選確率(当り確率1/10、はずれの確率9/10、当りのうちロング当りの確率1/3、当りのうちショート当りの確率2/3)に略見合うように構成されている。なお、「ポイントアイテム」「モードチェンジ」のマスの面積比は、設定されている抽選確率に基づいて構成すればよい。
また、キャラクタとしての玉ちゃんは、ルーレット演出が行われている間、所定の動作を行ったり、その動作と共に所定の言葉を発生する演出を行い、煽り演出による遊技者への普通図柄の抽選が当りになるか否かに係る煽り度を、その動作や言葉によって一層高め、煽り演出(ルーレット演出)をより興趣深いものにする効果を有している。例えば、動作として、自転車に乗ってゴールを目指す場面で、途中で転けてリタイアしたり、完走してゴールインする玉ちゃんを演出表示したり、言葉として、青い文字で「熱いよ」、赤い文字で「超熱い」と喋る玉ちゃんを演出表示したりする。この場合、遊技者にとっては、玉ちゃんの動作や言葉によって、今回の普通図柄(ルーレット演出)の抽選における信頼度を推し量ることができる。なお、信頼度とは、遊技者にとって有利な遊技結果となる確率のバロメータである。
従って、この場合、遊技者には、ゴールインする玉ちゃんや赤い文字で「超熱い」と喋る玉ちゃんなどの出現により、ルーレット演出の結果が遊技者にとって有利なマスに停止する可能性が高いと思わせることができる。例えば、このようにキャラクタの玉ちゃんが熱い演出を行った場合には、ルーレット演出において回転表示体3502のマスの内容を途中で変更するようにしてもよい(例えば、「ロング当り」マスの比率を大きくする変更)。これにより、遊技の趣向性が向上する。なお、当然ながら、キャラクタは玉ちゃん以外であってもよく、例えば図33に示したたぬ吉であってもよいし、両者が出現するようにしてもよい。また、煽り演出は、ルーレット演出に限らず、他の形態であってもよく、更に、メイン表示装置131で行ってもよいし、サブ表示装置139とメイン表示装置131の両者で行ってもよい。
図35−2を用いて、ここで、煽り演出の他の具体例について説明する。図35−2は、煽り演出の他の例(カーリング演出)を示す説明図である。なお、ここでは、上記図35−1に示した煽り演出の説明と重複する点については、その説明を省略する。図35−2に示す煽り演出が、図35−1に示した煽り演出と異なる点は、煽り演出がメイン表示装置131で行われ、メイン表示装置131の画面の下部領域にルーレット演出に代えてカーリング演出が行われ、キャラクタが「玉ちゃん」に代わって「たぬ吉」が用いられている点である。
図35−2に示すように、煽り演出におけるカーリング演出は、水平状の棒状表示体3512と、底面が水平な略半球状のストーン表示体3514とを有し、棒状表示体3512の内部は、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」に対応する6種類の表示領域が形成され、この6種類の表示領域は、棒状表示体3512の内部が8つの略矩形状に区画(「マス」)されて形成されている(特に、図35−2の棒状表示体3512の拡大図参照。なお、メイン表示装置131に描かれている棒状表示体3512においては、「モードチェンジ」は「MC」、「ポイントアイテム」は「P/I」、「ロング当り」は「ロング」、「ショート当り」は「ショート」と略称されている)。ストーン表示体3514は、この内部の表示領域が8つのマスで構成された棒状表示体3512の下側を、該棒状表示体3512に沿って水平移動するようになっており、ストーン表示体3514の移動が停止したとき、この停止したストーン表示体3514の上側に位置する棒状表示体3512のマスの内容が、普通図柄の抽選結果を表すようになっている。
具体的に、このカーリング演出は、キャラクタとしてのたぬ吉が、図35−2において左から右方向に恰も氷上を滑らすようにストーン表示体3514を移動させ、普通図柄の変動表示が停止するのに合わせて、この移動しているストーン表示体3514が停止するようになっている。そして、ストーン表示体3514の移動が停止した時点で、この停止したストーン表示体3514が「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」「ポイントアイテム」「モードチェンジ」「激熱」の何れかのマスを示すようになっている。また、棒状表示体3512は、ストーン表示体3514の移動に合わせてマスが順次点灯するようになっており、すなわち、ストーン表示体3514が停止した時点で、該停止したストーン表示体3514の上側に位置する点灯しているマスの内容が、普通図柄の抽選結果を表すようになっている(図35−2では、実線矢印で示すようにストーン表示体3514が「ショート当り」マスの下に停止して、棒状表示体3512の「ショート当り」マスが点灯した様子を表している)。
なお、キャラクタとしてのたぬ吉は、このストーン表示体3514を移動させる演出以外にも、上記した玉ちゃんと同様に、その動作や言葉に関連して様々な演出を行うようになっている。また、棒状表示体3512の表示領域における各マスの面積比は、上記ルーレット演出の回転表示体3502に準じて形成される。
図34に戻って、S3410において煽り演出開始コマンドに当りを示す情報が含まれていると判定された場合(S3410でYES)、サブCPU540aは、S3412に移行して、今回の普通図柄の抽選結果がショート当り又はロング当りになることを示唆するために、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「ロング当り」マス又は「ショート当り」マスに停止(煽り演出開始コマンドの解析結果が、ロング当りであれば「ロング当り」マスに停止、ショート当りであれば「ショート当り」マスに停止)する演出設定を実行する。
一方、煽り演出開始コマンドに当りを示す情報が含まれていないと判定された場合(S3410でNO)、サブCPU540aは、S3420に移行して、上記したように、サブRAM540cに記憶していた特別図柄の保留記憶の事前判定結果(第1事前判定又は第2事前判定)の中に、つまり現在表示されている特別図柄の保留表示の中に、大当りがあるか否かを判定する。
そして、特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に大当りがあると判定された場合(S3420でYES)、サブCPU540aは、S3422に移行し、現在表示されている特別図柄の保留表示の中に、大当りが含まれていることを示唆するために、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「激熱」マスに停止する演出設定を実行する。
一方、特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に大当りがないと判定された場合(S3420でNO)、サブCPU540aは、S3430に移行し、ここで、はずれ煽り演出マス決定抽選処理を実行する。このはずれ煽り演出マス決定抽選処理は、煽り演出開始コマンドの設定情報の中にはずれを示す情報があり、且つ、現在表示されている特別図柄の保留表示の中に大当りがないときに、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「ポイントアイテム」マス、「モードチェンジ」マス又は「はずれ」マスの何れに停止させるかを決定する処理である。この決定は、乱数等を用いた所定の抽選確率により所定の抽選方法で行えばよい。なお、抽選確率としては、「はずれ」が70パーセント、「モードチェンジ」が20パーセント、「ポイントアイテム」が10パーセントなどが一例として挙げられる。
次に、サブCPU540aは、S3440に移行し、上記S3430のはずれ煽り演出マス決定抽選処理で決定した指針3504が停止するマスが「ポイントアイテム」か否かを判定する。そして、停止マスは「ポイントアイテム」であると判定された場合(S3440でYES)、サブCPU540aは、S3442に移行し、具体的なポイント数又はアイテムの種類を決定し、次いでS3444に移行し、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「ポイントアイテム」マスに停止する演出設定を実行する。なお、このS3444の処理では、上記S3442にて決定したポイント数又はアイテム種類を報知するためのステップアップ演出の設定も併せて実行する。すなわち、煽り演出において、指針3504が「ポイントアイテム」マスに停止した場合、サブ表示装置139では引き続いてステップアップ演出が実行される。
図36を用いて、ここで、煽り演出において「ポイントアイテム」マスに停止した場合に引き続いて実行される、具体的なポイント数又はアイテムの種類を報知するためのステップアップ演出について説明する。図36は、煽り演出におけるステップアップ演出(ルーレット演出)の一例を示す説明図である。ルーレット演出において指針3504が「ポイントアイテム」マスに停止すると、回転表示体3502内部のマスは、(a)に示すように変更される。すなわち、回転表示体3502のマスは、上記した図35−1に示した内容から、「5P」「10P」「20P」「30P」「50P」「60P」「70P」「100P」「アイテムA」「アイテムB」「アイテムC」という具体的なポイント数又はアイテムの種類を示す11のマスに変更される。なお、このポイントマス及びアイテムマスの面積比は、ポイントマスの場合、ポイントの高いものほど面積が小さく形成され、アイテムマスの場合、アイテムが強いものほど面積が小さく形成されている(図示では、アイテムの強さは、アイテムA、アイテムC、アイテムBの順)。
そして、上記と同様に、回転表示体3502が矢印Kの方向に回転後停止すると、回転表示体3502の回転が停止した時点で、指針2504の先端が示したマスに基づいたポイント数又は所定アイテムが、遊技者に特典として付与される。例えば(a)に示すように、ステップアップ演出において、指針3504が「70P」マスに停止すると、その後、(b)に示すように、サブ表示装置139の画面には、その中央領域に「70ポイントGET!!」と大きく表示され、また、画面の上部左領域には、遊技者が獲得している総ポイント数を示すポイントレベル表示が表示される。
なお、このポイントレベル表示は、遊技者が、上述したログイン要求を伴う遊技を行っている場合には、今までの当該遊技機100の遊技者の遊技における通算のポイント数が、ログイン要求を伴わない遊技を行っている場合には、例えば上述の発射停止信号の入力状態などに基づいて遊技者の交代を当該遊技機100が適宜判断しながら、今回の当該遊技者の遊技のみにおける通算のポイント数が表示されるようになっている。また、この付与されたポイントやアイテムは、後述のS3730(図37の煽り演出終了コマンド受信処理)でサブRAM540cの遊技履歴情報記憶領域に、その都度記憶される。
また、この付与されたポイントやアイテムの具体的な特典としては、例えば、ポイント数やアイテム種別に応じてメイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132等の演出を自分の好みに合わせてカスタマイズ(キャラクタ、背景、サウンド、リーチ演出、大当り確定演出等の設定変更)できるなど、出玉に係る遊技利益とは関係のないものが好ましい。なお、ポイントやアイテム使用方法としては、例えばログイン要求を伴わない遊技の場合には、デモ演出中等に入力装置137を遊技者に操作させて行えばよく、また、ログイン要求を伴う遊技の場合には、予め遊技者の情報端末700に使用するポイント数やアイテムを設定した状態でログインすることなどが挙げられる。
上記の説明から明らかなように、本実施形態においては、普通図柄に係る煽り演出の演出結果によって、当り抽選に外れた場合であっても遊技者にポイントやアイテムなどの特典が付与され得るように構成されている。これにより、煽り演出の演出効果を高めると共に、遊技者に予期せぬ遊技性を提供できる。すなわち、遊技者は、煽り演出の演出結果で一喜一憂し、この煽り演出に対して大いなる期待感を持って臨むことができる。なお、演出効果とは、遊技者にとって有利な遊技結果(例えば当りや大当り)となる確率を示唆する演出の有効性の程度である。
図34に戻って、一方、上記S3430のはずれ煽り演出マス決定抽選処理で決定した指針3504が停止するマスが「ポイントアイテム」でないと判定された場合(S3440でNO)、サブCPU540aは、S3450に移行し、指針3504が停止するマスが「モードチェンジ」か否かを判定する。そして、停止マスは「モードチェンジ」であると判定された場合(S3450でYES)、サブCPU540aは、S3452に移行し、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「モードチェンジ」マスに停止する演出設定を実行する。なお、煽り演出において指針3504が「モードチェンジ」マスに停止した後に行われる演出については、後述する。
一方、S3450において、指針3504が停止するマスが「モードチェンジ」でないと判定された場合(S3450でYES)、サブCPU540aは、S3454に移行し、今回の普通図柄の抽選結果がはずれになることを示唆するために、上記した煽り演出のルーレット演出において、指針3504が「はずれ」マスに停止する演出設定を実行する。そして、S3412、S3422、S3444、S3452、S3454の処理を終えると、サブCPU540aは、S3406に移行して、この煽り演出開始コマンド受信処理によってセットされた煽り演出の設定情報を含む煽り演出開始演出用コマンドを生成して、サブRAM540cにセットする。この煽り演出開始演出用コマンドにより、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示して、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等を介して、所定の煽り演出の実行を開始させる。そして、S3406の処理を終えると、サブCPU540aは、この煽り演出開始コマンド受信処理を終了する。
図23に戻って、S2314の煽り演出開始コマンド受信処理を終了すると、又は、S2312において煽り演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2312でNO)、サブCPU540aは、S2316に移行して、図13の普通図柄処理のS1356でセットされた煽り演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、煽り演出終了コマンドを受信したと判定された場合(S2316でYES)、サブCPU540aは、S2318に移行して、煽り演出終了コマンド受信処理を実行する。以下、図37を用いて、S2318で行われる煽り演出終了コマンド受信処理の内容について説明する。図37は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる煽り演出終了コマンド受信処理(S2318)を示すフローチャートである。
図37を参照して、サブCPU540aは、まずS3700において、今回行われた煽り演出で指針3504が停止したマスが「モードチェンジ」か否かを判定する。そして、停止マスは「モードチェンジ」であると判定された場合(S3700でYES)、サブCPU540aは、S3710に移行して、煽り演出において「モードチェンジ」マスが選択されたことを示すチェンジフラグをオンにする。一方、S3700において、今回行われた煽り演出で指針3504が停止したマスが「モードチェンジ」でないと判定された場合(S3700でNO)、サブCPU540aは、S3720に移行する。
S3720において、サブCPU540aは、今回行われた煽り演出で指針3504が停止したマスが「ポイントアイテム」か否かを判定する。そして、停止マスは「ポイントアイテム」であると判定された場合(S3720でYES)、サブCPU540aは、S3730に移行し、更にルーレット演出に引き続いて行われたステップアップ演出で選択されたポイント数又はアイテム種類を、サブRAM540cの遊技履歴情報記憶領域に記憶する。これにより、遊技者個人の当該遊技機100に係るポイント数やアイテム種類が記憶される。
なお、この記憶されたポイント数やアイテム種類は、後述するが、ログイン要求を伴う遊技を行っている遊技者がログアウトしたときに、当該遊技者個人の情報端末700に送信される。また、ログイン要求を伴う遊技を行っていない遊技者が遊技をやめた(遊技者が交代した)と判断されたとき、あるいは、ログイン要求を伴う遊技を行っている遊技者がログアウトしないで当該遊技者が遊技をやめた(遊技者が交代した)と判断されたとき、この記憶されたポイント数やアイテム種類は、記憶消去される。
一方、S3720において、今回行われた煽り演出で指針3504が停止したマスが「ポイントアイテム」でないと判定された場合(S3720でNO)、又は、S3710の処理を終えると、若しくは、S3730の処理を終えると、サブCPU540aは、S3740に移行し、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための煽り演出終了演出用コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等による煽り演出の実行を終了させる。そして、S3740の処理を終えると、サブCPU540aは、この煽り演出終了コマンド受信処理を終了する。
図23に戻って、S2318の煽り演出終了コマンド受信処理を終了すると、又は、S2316において煽り演出終了コマンドを受信していないと判定された場合(S2316でNO)、サブCPU540aは、S2324に移行して、図15の特別図柄処理のS1540でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドを受信していると判定された場合(S2324でYES)、サブCPU540aは、S2330に移行して、遊技状態演出選択処理を実行する。以下、図38を用いて、S2330で行われる遊技状態演出選択処理の内容について説明する。図38は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる遊技状態演出選択処理(S2330)を示すフローチャートである。
図38を参照して、サブCPU540aは、まずS3800において、S2324で受信した変動演出開始コマンドを解析する。そして、サブCPU540aは、S3810に移行し、変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が時短であるか否かを判定する。なお、変動演出開始コマンドには、遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)が含まれている。
S3810において、遊技状態が時短であると判定された場合(S3810でYES)、サブCPU540aは、S3820に移行し、S3810と同様に変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が高確率であるか否かを判定する。そして、S3820において、遊技状態が高確率であると判定された場合(S3820でYES)、つまり遊技状態が時短及び高確率であると判定された場合には、サブCPU540aは、S3830に移行し、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための時短/高確遊技演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等を、遊技状態が時短及び高確率になっているときの所定の演出態様に制御させる。
一方、S3820において、遊技状態が高確率でないと判定された場合(S3820でNO)、つまり遊技状態が時短のみであると判定された場合には、サブCPU540aは、S3840に移行し、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための時短遊技演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等を、遊技状態が時短になっているときの所定の演出態様に制御させる。
また、S3810において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S3810でNO)、つまり遊技状態が時短及び高確率ではない、通常の遊技状態や高確率のみの遊技状態であると判定された場合には、サブCPU540aは、S3850に移行し、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための通常遊技演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等を、遊技状態が通常(又は潜確)になっているときの所定の演出態様に制御させる。
上記の説明から明らかなように、この遊技状態演出選択処理では、遊技状態が高確率のみになっている場合には、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等では、遊技状態が通常になっているときと同様な演出が行われる。これにより、確変2R大当り遊技終了後の高確率を潜伏させることができる。そして、S3830、S3840又はS3850の処理を終えると、サブCPU540aは、この遊技状態演出選択処理を終了する。
図23に戻って、S2330の遊技状態演出選択処理を終了すると、サブCPU540aは、S2340に移行し、変動演出選択処理を実行する。以下、図39を用いて、S2340で行われる変動演出選択処理の内容について説明する。図39は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる変動演出選択処理(S2340)を示すフローチャートである。
図39を参照して、サブCPU540aは、まずS3900において、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図24のS2430参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S3900でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU540aは、S3902に移行して、デモフラグをオフに設定し、次にS3904に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのデモ演出終了コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132等にデモ演出の実行を終了させる。
つまり変動演出選択処理では、変動演出開始コマンドを受信すると、これから大当り抽選に係る演出図柄の変動演出を実行するため、遊技機100が待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、この実行していたデモ演出を終了させる。そして、S3904の処理を終えると、又は、S3900においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S3900でNO)、サブCPU540aは、S3910に移行して変動演出開始コマンドを解析し、次に、S3920に移行して演出モード変更処理を実行する。以下、図40を用いて、S3920で行われる演出モード変更処理の内容について説明する。図40は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出モード変更処理(S3920)を示すフローチャートである。
図40を参照して、サブCPU540aは、まずS4000において、S3910における変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が時短であるか否かを判定する。そして、S4000において、遊技状態が時短であると判定された場合(S4000でYES)、サブCPU540aは、S4002に移行し、ここで演出モードの種別を示すモードフラグに「1」をセットし、次にS4004に移行し、モード継続回数値Mに「0」を代入する。
図41、42を用いて、ここで、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して大当りの抽選に係る特別図柄の変動表示が行われる場合に、メイン表示装置131の画面に設定される演出モードについて説明する。図41は、演出モードの種別やその内容の一例を示した説明図であり、図42は、メイン表示装置131の画面に設定された各種演出モードの具体的な表示の一例を示した説明図である。
図41を参照して、本実施形態における遊技機100の演出モードは、図の「演出モード名」に示すように15種類が設けられており、この15種類の演出モードは、「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「潜確」「たぬ吉ステージ」「玉ちゃんステージ」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」「陸上ゾーン」で構成されている。
「通常A」は、モードフラグに「1」がセットされているときに設定される演出モードであって、特別図柄と同期して変動表示する演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景がメイン表示装置131の画面に設定されるようになっている(図42(a)参照)。「通常A」は、図41の「演出モード継続」に示すように、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで、あるいは、遊技状態が時短中は滞在するようになっている。ここで、モード継続回数値Mは、特別図柄(演出図柄)の変動回数を示す数値であって、つまり、演出モードとしての「通常A」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50(モード継続回数値M)になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間(特別図柄(演出図柄)が変動中のときにチェンジフラグがオンになったときは、当該変動が終了するまでの期間、以下の説明においても同様)、あるいは、遊技状態が時短の期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「通常A」が設定されるときの契機は、図41に示すように、モード抽選で当選(抽選確率20%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)、強制設定(デフォルト)として遊技機100の電源投入後(初期化後)若しくは大当り(通常8R、確変16R大当り)図柄停止後(後述する変動演出終了処理のS4352)、又は、演出ステージが「通常B」のときのデモ演出画面中に演出ボタン135、136にて選択されたとき(後述する演出モード選択処理のS4510)である。
「通常B」は、モードフラグに「2」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されるようになっている(図42(b)参照)。「通常B」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「通常B」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「通常B」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率15%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)、強制設定(デフォルト)として小当りに基づく後述の潜確モードの終了後(後述する演出モード変更処理のS4016)、又は、演出モードが「通常A」のときのデモ演出画面中に演出ボタン135、136にて選択されたとき(後述する演出モード選択処理のS4520)である。
「横スクロールA」は、モードフラグに「3」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景が設定されると共に、演出図柄が通常の縦スクロールに代わって横スクロールで変動表示されるようになっている(図42(c)参照)。「横スクロールA」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「横スクロールA」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「横スクロールA」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率8%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「横スクロールB」は、モードフラグに「4」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されると共に、演出図柄が通常の縦スクロールに代わって横スクロールで変動表示されるようになっている(図42(d)参照)。「横スクロールB」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「横スクロールB」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「横スクロールB」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率7%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「5ラインA」は、モードフラグに「5」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景が設定されると共に、演出図柄の大当りラインが通常の1ラインに代わって5ライン(横3ラインと斜2ライン)に増加して表示されるようになっている(図42(e)参照)。「5ラインA」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「5ラインA」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「5ラインA」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「5ラインB」は、モードフラグに「6」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されると共に、演出図柄の大当りラインが通常の1ラインに代わって5ライン(縦3ラインと斜2ライン)に増加して表示されるようになっている(図42(f)参照)。「5ラインB」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「5ラインB」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「5ラインB」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「潜確」は、モードフラグに「7」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されるようになっている(図42(g)参照)。そして、「潜確」が設定されているときは、遊技状態が時短になっていないにも拘わらず大当り確率が高確率になっている、いわゆる「潜伏確変」を示唆するようになっている。なお、「潜確」が設定されるときの契機は、小当り又は確変2R大当り図柄停止後(後述する変動演出終了処理のS4342)であり、小当りに基づいて設定されたときは、当該設定からモード継続回数値Mが「30」になるまで、すなわち特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で30になるまでの期間、継続して滞在するようになっており、一方確変2R大当りに基づいて設定されたときは、当該設定から次の大当りまで、すなわち特別図柄(演出図柄)の変動回数に関係なく滞在するようになっている。つまり、演出モードとしての「潜確」は、設定されるときの契機が小当りと確変2R大当りとで、滞在期間が相違するようになっている。
「たぬ吉モード」は、モードフラグに「8」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、演出中にキャラクタとして動物の狸をデフォルメした「たぬ吉」が頻繁に出現して当該演出を盛り上げるようになっている(図42(h)参照)。「たぬ吉モード」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「たぬ吉モード」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「たぬ吉モード」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「玉ちゃんモード」は、モードフラグに「9」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、演出中にキャラクタとして玉を持った人間の女の子をデフォルメした「玉ちゃん」が頻繁に出現して当該演出を盛り上げるようになっている(図42(i)参照)。「玉ちゃんモード」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「玉ちゃんモード」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「玉ちゃんモード」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「ミッションステージ」は、モードフラグに「10」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、遊技者に所定の指令(ミッション)が発せられるようになっている(図42(j)参照、図示では、一例として「緊急指令!今から5分以内に「7」でリーチをかけよ!」というミッショが、残余時間(3:25)と共にメイン表示装置131の画面に表示された状態を示しており、このミッションをクリアすると遊技者に有利な遊技状態(例えば大当り)となる)。そして、演出モードとしての「ミッションステージ」は、設定されてから最大で5分が経過するまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「ミッションステージ」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「テニスゾーン」は、モードフラグに「11」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「テニス」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図42(k)参照)。「テニスゾーン」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「テニスゾーン」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「テニスゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「野球ゾーン」は、モードフラグに「12」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「野球」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図42(l)参照)。「野球ゾーン」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「野球ゾーン」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「野球ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「サッカーゾーン」は、モードフラグに「13」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「サッカー」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図42(m)参照)。「サッカーゾーン」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「サッカーゾーン」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「サッカーゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「水泳ゾーン」は、モードフラグに「14」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「水泳」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図42(n)参照)。「水泳ゾーン」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「水泳ゾーン」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「水泳ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
「陸上ゾーン」は、モードフラグに「15」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「陸上」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図42(o)参照)。「陸上ゾーン」は、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、煽り演出で指針3504が「モードチェンジ」マスに停止するまで滞在するようになっており、つまり、演出モードとしての「陸上ゾーン」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50になるまでの期間、又は、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されてチェンジフラグがオンになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「陸上ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(後述する演出モード変更処理のS4042)である。
なお、図42(a)〜(i)、(k)〜(o)において、メイン表示装置131の画面に記載されている3本の平行状の矢印(縦又は横矢印)は、演出図柄の変動表示(スクロール)を表している。また、演出モードの種類(演出モード名)、背景(特徴)、演出モード継続(モード継続回数値M)、契機(抽選確率)等は、上記に限定されるものではなく、適宜変更や追加が可能である。
図40に戻って、つまり変動演出開始コマンドを解析した結果、S4000において、遊技状態が時短であると判定された場合(S4000でYES)、サブCPU540aは、モードフラグに「1」をセットし演出モードとして「通常A」を設定し(S4002)、その設定に伴ってモード継続回数値Mを「0」にリセットする(S4004)。このS4000〜S4004の処理により、遊技状態が時短中の場合、特別図柄(演出図柄)の変動回数に拘わらず、メイン表示装置131の画面には、演出モードとして強制的に「通常A」が設定される。
そして、サブCPU540aは、S4060に移行して、時短中の演出モードとして「通常A」を実行するための演出モードコマンドをサブRAM540cにセットし、この演出モード変更処理を終了する。なお、S4002、S4004の処理、及び、S4002、S4004に係わって行われるS4060の処理(「通常A」を実行するための演出モードコマンドセット)は、遊技状態が時短に変更された最初のときに実行され、その後、引き続いて時短が継続するときは、これらの処理はスキップされて、サブCPU540aは、即座にこの演出モード変更処理を終了する。
一方、S4000において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S4000でNO)、サブCPU540aは、S4010に移行して、モードフラグに「7」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「潜確」か否かを判定する。そして、モードフラグに「7」がセットされていると判定された場合(S4010でYES)、サブCPU540aは、S4012に移行して、モード継続回数値Mが「30」になっているか否か、つまり演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30回あったか否かを判定する。
S4012において、モード継続回数値Mが「30」になっていると判定された場合(S4012でYES)、サブCPU540aは、S4014に移行し、遊技状態が確変になっているか否かを判定する。そして、遊技状態が確変になっていないと判定された場合(S4014でNO)、サブCPU540aは、S4016に移行して、モードフラグに「2」をセットし演出モードとして「通常B」を設定する。これにより、演出モードの設定が「潜確」から「通常B」に切り替わる。そして、サブCPU540aは、S4018に移行して、「通常B」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、サブCPU540aは、S4060に移行して、画像制御基板550に、演出モードとして「通常B」を実行するための演出モードコマンドをサブRAM540cにセットし、その後、この演出モード変更処理を終了する。
一方、S4012において、モード継続回数値Mが「30」になっていないと判定された場合(S4012でNO)、つまり演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30回未満の場合、及び、S4014において、遊技状態が確変になっていると判定された場合(S4014でYES)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。
従って遊技者は、これらS4010〜S4018の処理により、メイン表示装置131の画面に演出モードとして「潜確」が表示されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30になった時点で、演出モードが「潜確」のままであれば遊技状態は確変、演出モードが「潜確」から「通常B」に切り替われば遊技状態は通常(確変ではない)ということが判断可能となり、これにより遊技の趣向が向上する。
一方、S4010において、モードフラグに「7」がセットされていないと判定された場合(S4010でNO)、すなわち現在設定されている演出モードが「潜確」でないと判定された場合、サブCPU540aは、S4030に移行して、モードフラグに「10」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「ミッションステージ」か否かを判定する。
そして、モードフラグに「10」がセットされていると判定された場合(S4030でYES)、サブCPU540aは、S4032に移行して、後述するS4046、S4048で、モードフラグに「10」がセットされた時点で5分に設定されて計測が開始されたミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きいか否か、つまり、演出モードとしての「ミッションステージ」の実行時間である5分が経過したか否かを判定する。
そして、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より小さい場合(S4032でNO)、つまり「ミッションステージ」の実行時間である5分が経過した場合、サブCPU540aは、S4034に移行して、ミッションステージの残余時間Tmの計測を停止し、次にS4042に移行する。一方、S4032において、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きい場合(S4032でYES)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。
一方、S4030において、モードフラグに「10」がセットされていないと判定された場合(S4030でNO)、すなわち現在設定されている演出モードが「ミッションステージ」でないと判定された場合、サブCPU540aは、S4040に移行する。そして、この処理で、モード継続回数値Mが「50」になっているか否か、つまり演出モードが、「潜確」及び「ミッションステージ」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉ステージ」「玉ちゃんステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れかに設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回あったか否かを判定する(図41参照)。
S4040において、モード継続回数値Mが「50」になっていないと判定された場合(S4040でNO)、サブCPU540aは、S4041に移行し、ここで煽り演出において「モードチェンジ」マスが選択されたことを示すチェンジフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図37のS3710参照)。
S4041において、チェンジフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S4041でNO)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。一方、S4041において、チェンジフラグがオンに設定されていると判定された場合(S4041でYES)、サブCPU540aは、上記S4034の処理後と同様に、S4042に移行する。また、S4040において、モード継続回数値Mが「50」になっていると判定された場合(S4040でYES)にも、サブCPU540aは、S4042に移行する。
S4042において、サブCPU540aは、ここで乱数等を用いた所定の抽選方法により抽選にて選択した演出モードフラグ(「潜確」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉モード」「玉ちゃんモード」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れか)のモードフラグ(「1」〜「6」、「8」〜「15」の何れか)をセットして演出モードを設定する。
そして、サブCPU540aは、S4043に移行して、上記S4042で演出モードを新たに設定したことに基づいてチェンジフラグをオフにセットし、次いでS4044に移行して、上記S4042にてモードフラグに「10」がセットされたか否か、すなわち上記S4042にて設定された演出モードが「ミッションステージ」か否かを判定する。そして、モードフラグに「10」がセットされていると判定された場合(S4044でYES)、サブCPU540aは、S4046に移行して、残余時間Tmにミッションステージの実行時間である5分をセットし、次にS4048に移行して、5分にセットされたミッションステージの残余時間Tmの計測を開始する。
そして、サブCPU540aは、S4050に移行して、上記S4042にて選択された演出モードの設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。一方、S4044において、上記S4042にてモードフラグに「10」がセットされていないと判定された場合(S4044でNO)、すなわち上記S4042にて設定された演出モードが「ミッションステージ」でないと判定された場合、サブCPU540aは、S4046及びS4048の処理をスキップしてS4050に移行する。
次に、サブCPU540aは、S4060に移行して、演出モードとして上記S4042にて選択された演出モード(「潜確」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉モード」「玉ちゃんモード」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れか)を実行するための演出モードコマンドをサブRAM540cにセットし、その後、この演出モード変更処理を終了する。なお、S4044でNOの場合、S4050の処理をスキップして直接S4060の処理に移行してもよい。
なお、演出モード変更処理において、上記S4060の処理にてサブRAM540cにセットされる各種の演出モードコマンドは、画像制御基板550及びランプ制御基板560に送信され、画像制御基板550及びランプ制御基板560は、この受信した演出モードコマンドに基づき、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561等を、所定の演出モードに合わせた演出態様に制御する。
上記の説明から明らかなように、この演出モード変更処理においては、煽り演出で「モードチェンジ」マスが選択されると、現在の演出モードが、モードフラグに「7」がセットされている潜確モード、又は、モードフラグに「10」がセットされているミッションステージ(ただし、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きいとき)の場合を除き、抽選により変更されるようになっている(S4042)。
すなわち、本実施形態においては、普通図柄に係る煽り演出の演出結果によって、当り抽選に外れた場合であっても特別図柄に係る演出モードが変化し得るように構成されている。これにより、煽り演出の演出効果を高めると共に、遊技者に予期せぬ遊技性を提供できる。その結果、遊技者は、煽り演出が行われる当り抽選(普通図柄抽選)や、煽り演出の演出結果で変化した演出モードで行われる大当り抽選(特別図柄抽選)に対し、大いなる期待感を持って臨むことができる。
図39に戻って、S3920の演出モード変更処理を終えると、サブCPU540aは、S3926に移行して、変動演出開始コマンドに含まれている特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報に基づいて、演出図柄の変動演出パターンを選択する。例えば、変動演出開始コマンドにおいて、遊技状態が時短を示す情報を含んでいる場合、短い時間(例えば3秒)が、遊技状態が時短外遊技状態で停止図柄がリーチを示す情報を含んでいる場合、長い時間(例えば30〜90秒)が選択されるように、特別図柄変動時間(変動パターン)の情報が示される。
次に、サブCPU540aは、S3940に移行して、S3926で選択された演出図柄の変動演出パターンに基づいて演出図柄変動演出開始コマンドをセットする。この演出図柄変動演出開始コマンドにより、選択された変動演出パターンによる演出図柄の変動表示が開始され、メイン表示装置131には設定された演出モードと共に演出図柄の変動表示が表示される。そして、設定された演出モード上に表示される演出図柄の変動表示に合わせて、サブ表示装置139の演出、音声出力装置132のスピーカによる音響出力、演出用照明装置134のランプ、LEDによる発光表示、演出用駆動装置561のギミック109によるギミック演出等が実行される。
S3940の処理を終えると、サブCPU540aは、S3942に移行して、特別保留数減算処理を実行する。具体的には、サブCPU540aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、メイン表示装置131に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM540cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算する。同様に、サブCPU540aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、メイン表示装置131に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM540cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。
そして、S3944に移行し、サブCPU540aは、上記S3942でサブRAM540cに1減算した保留に対する第1特別図柄又は第2特別図柄の保留表示を消去すべく、画像制御基板550に指示するための特別保留消去表示コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131から最も早く表示されていた第1特別図柄又は第2特別図柄の保留表示(保留アイコン)を消去させる。そして、S3944の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出選択処理を終了する。
図23に戻って、S2340の変動演出選択処理を終了すると、又は、S2324において変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2324でNO)、サブCPU540aは、S2350に移行して、図15の特別図柄処理のS1546でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出停止コマンドを受信していると判定された場合(S2350でYES)、サブCPU540aは、S2360に移行して、変動演出終了処理を実行する。以下、図43を用いて、S2360で行われる変動演出終了処理の内容について説明する。図43は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる変動演出終了処理(S2360)を示すフローチャートである。
図43を参照して、サブCPU540aは、まずS4300において、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための演出図柄変動演出停止コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131に選択した変動演出パターン及び設定された演出モードによる演出図柄の変動表示を終了させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカやサブ表示装置139、演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置561のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を終了させる。
そして、S4320に移行して、サブCPU540aは、上記S4300で演出図柄変動演出停止コマンドをセットして演出図柄の変動表示を終了させることに基づいて、モード継続回数値Mの値を1加算(インクリメント)する。そして、サブCPU540aは、S4340に移行して、S2324で受信した変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて今回の演出図柄の変動表示停止に係る特別図柄抽選の判定結果が、小当り又は確変2R大当りであるか否かを判定する。
S4340において、今回の特別図柄抽選の判定結果が小当り又は確変2R大当りである場合(S4340でYES)、サブCPU540aは、S4342に移行し、モードフラグに「7」をセットし演出モードとして「潜確」を設定する。そして、サブCPU540aは、S4346に移行して、「潜確」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、S4346の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出終了処理を終了する。
一方、S4340において、今回の特別図柄抽選の判定結果が小当り又は確変2R大当りでない場合(S4340でNO)、サブCPU540aは、S4350に移行して、S2324で受信した変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて今回の演出図柄の変動表示停止に係る特別図柄抽選の判定結果が、通常8R大当り又は確変16R大当りであるか否かを判定する。
S4350において、今回の特別図柄抽選の判定結果が通常8R大当り又は確変16R大当りである場合(S4350でYES)、サブCPU540aは、S4352に移行し、モードフラグに「1」をセットし演出モードとして「通常A」を設定する。そして、サブCPU540aは、S4354に移行して、「通常A」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、S4354の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出終了処理を終了する。
図23に戻って、S2360の変動演出終了処理を終了すると、又は、変動演出停止コマンドを受信していないと判定された場合(S2350でNO)、サブCPU540aは、S2370に移行して、図18の停止中処理のS1852でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、オープニングコマンドを受信していると判定された場合(S2370でYES)、サブCPU540aは、S2372に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのオープニング演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561を介して大当り遊技のオープニング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のオープニング演出は、メイン表示装置131に大当り遊技のオープニング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてサブ表示装置139の演出や、スピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S2372の処理を終えると、又は、S2370においてオープニングコマンドを受信していないと判定された場合(S2370でNO)、サブCPU540aは、S2374に移行して、図19の大入賞装置処理のS1915でセットされた大当り演出コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り演出コマンドを受信していると判定された場合(S2374でYES)、サブCPU540aは、S2376に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための大当り演出パターンコマンドをサブRAM540cにセットして、大当り演出コマンドに含まれている情報に基づいて判別した大当り遊技中の演出(オープニング演出後からエンディング演出開始までの間に行われる通常8R大当り遊技又は確変16R大当り遊技における各ラウンド毎の演出)を、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561を介して実行させる。具体的に、この大当り遊技中の演出は、メイン表示装置131に大当りの種類(通常8R大当り又は確変16R大当り)に応じた大当り演出パターンの演出画像が表示されると共に、その演出表示に合わせてサブ表示装置139の演出、スピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S2376の処理を終えると、又は、S2374において大当り演出コマンドを受信していないと判定された場合(S2374でNO)、サブCPU540aは、S2378に移行して、図19の大入賞装置処理のS1952でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、エンディングコマンドを受信していると判定された場合(S2378でYES)、サブCPU540aは、S2380に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのエンディング演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561を介して大当り遊技のエンディング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のエンディング演出は、メイン表示装置131に大当り遊技のエンディング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてサブ表示装置139の演出、スピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。そして、S2380の処理を終えると、又は、S2378においてエンディングコマンドを受信していないと判定された場合(S2378でNO)、サブCPU540aは、このコマンド受信処理を終了する。
図22に戻って、S2200のコマンド受信処理を終えると、次に演出制御基板540のタイマ割込み処理では、S2210において、サブCPU540aは、遊技者による第1演出ボタン135又は第2演出ボタン136の操作による第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eからの入力に基づき、演出上の効果や遊技者の遊技履歴情報取得等を実現するための演出ボタン処理を行う。
図44を用いて、ここで、演出ボタン処理の内容について説明する。図44は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出ボタン処理(S2210)を示すフローチャートである。図44を参照して、まず、S4400において、サブCPU540aは、入力装置137にて検知された信号を入力したか否かの判断を行う。具体的には、サブCPU540aは、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eのいずれかの信号を入力したか否かの判断を行う。
そして、サブCPU540aは、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eのいずれの信号も入力されていない場合(S4400でNO)、この演出ボタン処理を終了する。一方、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eのいずれかの信号が入力されている場合(S4400でYES)、サブCPU540aは、S4402に移行して、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図24のS2430参照)。
そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S4402でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU540aは、S4406に移行して、演出モード選択処理を実行する。以下、図45を用いて、S4406で行われる演出モード選択処理の内容について説明する。図45は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出モード選択処理(S4406)を示すフローチャートである。
図45を参照して、サブCPU540aは、まずS4505において、遊技状態が時短か否かを判定する。S4505において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S4505でNO)、サブCPU540aは、S4510に移行し、ここで演出ボタン135、136の操作に基づいてデモ演出画面中に演出モードとして「通常A」選択の信号が入力されたか否かを判定する。そして、演出モードとして「通常A」選択の信号が入力された場合(S4510でYES)、サブCPU540aは、S4525に移行し、モードフラグに「2」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「通常B」か否かを判定する。
S4525において、現在設定されている演出モードが「通常B」であると判定された場合(S4525でYES)、サブCPU540aは、S4530に移行して、モードフラグに「1」をセットし演出モードとして「通常A」を設定する。これにより、演出モードの設定が「通常B」から「通常A」に切り替わる。そして、サブCPU540aは、S4545に移行する。
一方、S4510において、演出モードとして「通常A」選択の信号が入力されなかった場合(S4510でNO)、サブCPU540aは、S4520に移行し、ここで演出ボタン135、136の操作に基づいてデモ演出画面中に演出モードとして「通常B」選択の信号が入力されたか否かを判定する。そして、演出モードとして「通常B」選択の信号が入力された場合(S4520でYES)、サブCPU540aは、S4535に移行し、モードフラグに「1」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「通常A」か否かを判定する。
S4535において、現在設定されている演出モードが「通常A」であると判定された場合(S4535でYES)、サブCPU540aは、S4540に移行して、モードフラグに「2」をセットし演出モードとして「通常B」を設定する。これにより、演出モードの設定が「通常A」から「通常B」に切り替わる。そして、サブCPU540aは、S4545に移行する。
S4545に移行すると、サブCPU540aは、「通常A」又は「通常B」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、サブCPU540aは、S4550に移行して、画像制御基板550に、演出モードとして「通常A」又は「通常B」を実行するための演出モードコマンドをサブRAM540cにセットし、その後、この演出モード選択処理を終了する。
一方、S4505において、遊技状態が時短であると判定された場合(S4505でYES)、S4520において、演出モードとして「通常B」選択の信号が入力されなかった場合(S4520でNO)、S4525において、現在設定されている演出モードが「通常B」であると判定されなかった場合(S4525でNO)、又は、S4535において、現在設定されている演出モードが「通常A」であると判定されなかった場合(S4535でNO)、サブCPU540aは、この演出モード選択処理を終了する。
つまり、この演出モード選択処理により、遊技状態が時短でないときのデモ演出画面であって、現在設定されている演出モードが「通常A」又は「通常B」のときは、遊技者の演出ボタン135、136の操作により該演出モードを「通常B」又は「通常A」に切り替えることが可能になる。なお、現在設定されている演出モードが「通常A」又は「通常B」以外のとき、あるいは、遊技状態が時短のときは(遊技状態が時短のときは演出モードとして「通常A」が強制設定)、遊技者の演出ボタン135、136の演出モード切替に係る操作は無効となる(図41参照)。
図44に戻って、演出モード選択処理を終えると、サブCPU540aは、S4410に移行する。一方、S4402においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S4402でNO)、サブCPU540aは、S4404に移行して、各種演出パターン応じた表示指示コマンドをセットして、この演出ボタン処理を終了する。すなわち、遊技機100では、遊技中に第1演出ボタン135又は第2演出ボタン136のいずれかのボタンを操作すると、各種演出パターン応じてメイン表示装置131に表示する演出を発生・変化させることができる。これにより、遊技機100では、現在の抽選によって大当たりに当選する可能性を示唆したり、遊技者のアクションによって演出が変化することを体感させたりすることができ、遊技性及び演出効果を高めることができる。
S4410において、サブCPU540aは、後述するログイン中フラグがオンであるか否かを判断する。なお、ログイン中フラグがオンであれば、サブRAM540cの遊技履歴情報記憶領域に遊技履歴情報が記憶可能な状態であることを示す。そして、S4410において、ログイン中フラグがオンでない場合(S4410でNO)、サブCPU540aは、S4412に移行して、ログインメニュー表示指示コマンドをセットする。このログインメニュー表示指示コマンドは、遊技機100へのログインを遊技者に促すログインメニュー画面を、メイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
次に、サブCPU540aは、S4414に移行して、遊技者からログイン要求が行われたか否かを判断する。遊技者は、上記S4412に基づいてメイン表示装置131に表示されたログインメニュー画面に対し、入力装置137を用いてパスワードの入力操作を行うことによって、遊技機100へのログイン要求を行うことができる。
このパスワードは、文字や記号等の文字列から構成される情報であり、上述したように、遊技者の情報端末700から情報管理装置750にアクセスしてパスワード発行要求を行うと、情報管理装置750にて発行され、遊技者の情報端末700に転送、表示されるようになっている(図9参照)。つまり、パスワードは、遊技機100へログインするために用いられると共に、ログインした遊技者を遊技機100が特定するために用いられる情報(ログイン要求情報)である。よって、パスワードには、遊技機100へログインする遊技者の遊技者情報が含まれている。
また、ログインメニュー画面は、パスワードの構成に対応した文字列がメイン表示装置131上に一覧表示されていると共に、一覧表示された文字列を選択するカーソルがメイン表示装置131上に表示された画面である。遊技者は、入力装置137を用いて、上記カーソルを適宜移動させて情報端末700に表示されたパスワードに対応する文字や記号等を適宜選択、決定する。このようにして、遊技者は、パスワードの入力操作を行って遊技機100へのログイン要求を行うことができる。
そして、S4414において、入力装置137にて検出された信号がパスワードに対応していれば、サブCPU540aは、遊技者からログイン要求が行われたと判断し(S4414でYES)、S4420に処理を移す。一方、入力装置137にて検出された信号がパスワードに対応していなければ(S4414でNO)、サブCPU540aは、この演出ボタン処理を終了する。S4420において、サブCPU540aは、入力されたパスワードに基づいてログイン処理を行い、この演出ボタン処理を終了する。
図46を用いて、ここで、ログイン処理の内容について説明する。図46は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるログイン処理(S4420)を示すフローチャートである。まず、S4600において、サブCPU540aは、入力装置137にて検出されたパスワードを解析し、S4602に移行して、解析したパスワードから所定の認証方式にて認証処理を行う。
S4602において、サブCPU540aは、認証に成功した場合(S4602でYES)、S4610移行し、サブRAM540cに設けられた各種の記憶領域(遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域等)に記憶されたデータをクリアし、S4612に移行して、パスワードに含まれる遊技者情報をサブRAM540cに設けられた遊技者情報記憶領域に記憶する。これにより、遊技機100では、パスワードに含まれる遊技者情報が指定された状態となり、遊技者情報記憶領域に記憶された遊技者情報を参照することで当該遊技者情報の遊技者がログインしている旨を認識することができる。
そして、S4614に移行して、サブCPU540aは、ログイン開始フラグをオンにし、S4616に移行する。ログイン開始フラグをオンにすることで、遊技者が入力装置137を用いて遊技機100へログインし遊技を行う前の状態であることを示すことができる。
S4616において、サブCPU540aは、遊技履歴情報記憶開始表示指示コマンドをセットし、S4618に移行する。この遊技履歴情報記憶開始表示指示コマンドは、これから遊技機100において遊技者が行った遊技を遊技履歴情報として記憶していく旨をメイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
S4618において、サブCPU540aは、ログイン中フラグをオンにし、このログイン処理を終了する。ログイン中フラグをオンにすることで、遊技者が入力装置137を用いて遊技機100へログインして、サブRAM540cの遊技履歴情報記憶領域に遊技履歴情報が記憶可能な状態であることを示すことができる。
一方、S4602において、サブCPU540aは、認証に成功しなかった場合(S4602でNO)、S4630移行し、エラー表示指示コマンドをセットし、このログイン処理を終了する。このエラー表示指示コマンドは、パスワードの認証エラーをメイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
なお、上述の煽り演出等で今回の遊技までに獲得していたポイントやアイテムを使用してメイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132等の演出を遊技者が自分の好みに合わせてカスタマイズする場合には、予め遊技者が情報端末700に、当該情報端末700に積算記憶されているポイント数やアイテム種別に応じて所望のカスタマイズを設定しておき、上記したログイン処理のS4602において、サブCPU540aが認証に成功したと判定したとき、この情報端末700に設定されているカスタマイズの情報を読み込んで行うようにすればよい。また、ログイン要求を伴わない遊技の場合には、例えば上記した演出モード選択処理(図45)で、デモ演出中に入力装置137を遊技者に操作させて、今回の遊技において獲得したポイント数やアイテム種別に応じてカスタマイズすればよい。
図44に戻って、一方、S4410において、ログイン中フラグがオンである場合(S4410でYES)、サブCPU540aは、S4430に移行して、ゲームメニュー表示指示コマンドをセットする。このゲームメニュー表示指示コマンドは、ゲームメニュー画面をメイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
ゲームメニュー画面は、ログインして初めて実行可能な複数の処理(蓄積した遊技履歴情報の表示処理やログアウト処理等)のいずれかを遊技者に選択させ、その実行を促すための画面である。そして、遊技者は、表示されたゲームメニュー画面に対して、入力装置137を用いて各メニューのいずれかを選択・決定し、決定したメニューについての実行要求を行うことができる。
S4430の処理を終えるとS4440に移行して、サブCPU540aは、ゲームメニュー画面から遊技者が蓄積した遊技履歴情報の表示メニューを選択・決定し、遊技履歴の表示要求を行ったか否かを判定する。そして、S4440において、遊技履歴の表示要求があった場合(S4440でYES)、サブCPU540aは、S4442に移行して、サブRAM540cに設けられた遊技履歴情報記憶領域に記憶された上述の煽り演出で獲得したポイント数やアイテム、その他、当り、大当り、リーチ、出玉、始動入賞、演出に関連する情報、すなわち個人の遊技履歴情報を読み出す。そして、S4444に移行して、サブCPU540aは、遊技履歴情報表示指示コマンドをセットし、この演出ボタン処理を終了する。この遊技履歴情報表示指示コマンドは、遊技履歴情報記憶領域に記憶された上記の個人の遊技履歴情報の内容をメイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
一方、S4440において、遊技履歴の表示要求がなかった場合(S4440でNO)、サブCPU540aは、S4450移行し、ゲームメニュー画面から遊技者がログアウトメニューを選択・決定し、ログアウト要求を行ったか否かを判定する。そして、S4450において、ログアウト要求があった場合(S4450でYES)、サブCPU540aは、S4560に移行してログアウト処理を行い、この演出ボタン処理を終了する。一方、S4550において、ログアウト要求がなかった場合(S4550でNO)、サブCPU540aは、この演出ボタン処理を終了する。
図47を用いて、ここで、ログアウト処理の内容について説明する。図47は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるログアウト処理(S4460)を示すフローチャートである。まず、S4700において、サブCPU540aは、サブRAM540cに設けられた遊技者情報記憶領域に記憶された遊技者情報を読み出し、S4702に移行する。
S4702において、サブCPU540aは、上記したS4442と同様に、サブRAM540cに設けられた遊技履歴情報記憶領域に記憶された上記のポイント数やアイテム等の個人の遊技履歴情報を読み出し、S4710に移行して、このS4702で読み出した遊技履歴情報を作成する。
そして、S4730に移行し、サブCPU540aは、上述したコード情報(図7、図9参照)を作成する。つまり、このコード情報は、上記S4700で読み出した遊技者情報、上記S4710で作成した遊技履歴情報、及び情報管理装置750にアクセスするためのアドレスを少なくとも用いて作成される。
そして、S4740に移行し、サブCPU540aは、コード情報表示指示コマンドをセットし、S4750に移行してログイン中フラグをオフにし、このログアウト処理を終了して、図44に示す演出ボタン処理を終了する。このコード情報表示指示コマンドは、上記S4730で作成したコード情報をメイン表示装置131に表示させるための表示指示コマンドである。
これにより、遊技者は、上述したように、メイン表示装置131に表示されたコード情報(例えばマトリックス型2次元コード720、図7参照)を情報端末700のカメラで撮像して読み取る等して、このコード情報を情報管理装置750に転送することで、情報管理装置750にアクセスすることができる。すなわち、この表示されたコード情報により、ポイント数やアイテム、その他、当り、大当り、リーチ、出玉、始動入賞、演出に関連する情報等の個人の遊技履歴情報を、外部に出力することが可能になる。
図22に戻って、S2210の演出ボタン処理を終えると、S2220に移行して、サブCPU540aは、S2200のコマンド受信処理でサブRAM540cにセットされたコマンド、すなわち、オープニング演出コマンド(S2372)、大当り演出パターンコマンド(S2376)、エンディング演出コマンド(S2380)、デモ演出開始コマンド(S2440)、普通図柄保留先読み演出Aコマンド(S2630)、特別図柄保留先読み演出コマンド(S2650)、特別図柄保留表示コマンド(S2660)、普通図柄保留先読み演出Bコマンド(S3050)、普通図柄保留表示コマンド(S3060)、デモ演出終了コマンド(S3404、S3904)、煽り演出開始演出用コマンド(S3406)、煽り演出終了演出用コマンド(S3740)、時短/高確遊技演出コマンド(S3830)、時短遊技演出コマンド(S3840)、通常遊技演出コマンド(S3850)、演出図柄変動演出開始コマンド(S3940)、特別保留消去表示コマンド(S3944)、演出モードコマンド(S4060、S4550)、演出図柄変動演出停止コマンド(S4300)、各種演出パターン応じた表示指示コマンド(S4404)、ログインメニュー表示指示コマンド(S4412)、ゲームメニュー表示指示コマンド(S4430)、遊技履歴情報表示指示コマンド(S4444)、遊技履歴情報記憶開始表示指示コマンド(S4616)、エラー表示指示コマンド(S4630)、コード情報表示指示コマンド(S4740)等のコマンドを画像制御基板550及びランプ制御基板560へ送信するコマンド送信処理を行う。
このコマンド送信処理が行われることによって、メイン表示装置131やサブ表示装置139における画像表示や音声出力装置132からの音声出力等による演出の実行が画像制御基板550に指示され、また、演出用照明装置134によるランプやLEDの点灯制御や、演出用駆動装置561によるギミック109の作動等による演出の実行がランプ制御基板560に指示され、これにより様々な趣向を凝らした演出が遊技機100にて行われる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態に係る遊技機100を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施形態においては、煽り演出開始コマンドを受信することにより実行される煽り演出は、その一例として、図35−1に示したルーレット演出を示したが、このルーレット演出は、図48に示すようにしてもよい。図48は、他の実施形態における煽り演出(ルーレット演出)の具体例1を示す説明図である。なお、以下に説明する他の実施形態の説明においては、上述した実施形態と同様な構成については同じ符号を付し、それら構成の詳細な説明については省略するものとする。この他の実施形態に係るルーレット演出の具体例1が、上述した実施形態のルーレット演出と異なる点は、端的に言えば、「モードチェンジ」マスを、「☆」マスに替えた点にある。
図48を参照して、この「☆」マスは、「モードチェンジ」マスと同様に受信した煽り演出開始コマンドの設定情報の中にはずれを示す情報があったとき、及び、このはずれを示す情報を含む煽り演出開始コマンドを受信したとき特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に小当り又は確変2R大当りがあった場合に、図34に示した煽り演出開始コマンド受信処理で、抽選により所定の抽選確率で決定(指針3504が「☆」マスに停止)される(上述のS3430に相当)。なお、はずれを示す情報を含む煽り演出開始コマンドを受信したとき、特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に小当り又は確変2R大当りがない場合であっても、所定の抽選確率で指針3504が「☆」マスに停止するようにしてもよい(ガセ演出)。あるいは、煽り演出開始コマンドの設定情報の中に当り(ショート当り、ロング当り)を示す情報があったときにも、所定の抽選確率で指針3504が「☆」マスに停止するようにしてもよい。
そして、ルーレット演出で指針3504が「☆」マスに停止すると、図37に示した煽り演出終了コマンド受信処理で、煽り演出において「☆」マスが選択されたことを示すチェンジフラグがオンに設定される(上述のS3700、S3710に相当)。その後、変動演出開始コマンドを受信すると、図39に示した変動演出選択処理のS3920において、サブCPU540aは、図49に示す他の実施形態に係る演出モード変更処理を実行する。図49は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる他の実施形態に係る演出モード変更処理(S3920)を示すフローチャートである。なお、この図49に示す他の実施形態に係る演出モード変更処理のうち、上述した実施形態の図40に示す演出モード変更処理と異なる処理については、ステップを示す符号としてS4900番台が付されている。
図49を参照して、サブCPU540aは、S4000において、遊技状態が時短でないと判定すると、S4900に移行して、煽り演出において「☆」マスが選択されたことを示すチェンジフラグがオンに設定されているか否かを判定する。そして、S4900において、チェンジフラグがオンに設定されていると判定された場合(S4900でYES)、サブCPU540aは、S4901に移行して、モードフラグに「7」をセットし演出モードとして「潜確」を設定する。そして、サブCPU540aは、S4902に移行して、モード継続回数値Mが「10」になっているか否か、つまり上記S4901で演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が10回あったか否かを判定する。
S4902において、モード継続回数値Mが「10」になっていないと判定された場合(S4902でNO)、つまり演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が10回未満の場合には、サブCPU540aは、この他の実施形態に係る演出モード変更処理を終了する。
一方、S4902において、モード継続回数値Mが「10」になっていると判定された場合(S4902でYES)、サブCPU540aは、S4904に移行し、上記S4902でモード継続回数値Mが「10」になったことに基づいてチェンジフラグをオフにセットする。そして、サブCPU540aは、S4014に移行し、遊技状態が確変になっているか否かを判定し、遊技状態が確変になっていないと判定された場合(S4014でNO)、S4016に移行して、モードフラグに「2」をセットし演出モードとして「通常B」を設定する。これにより、演出モードの設定が「潜確」から「通常B」に切り替わる。一方、S4014において、遊技状態が確変になっていると判定された場合(S4014でYES)、サブCPU540aは、この他の実施形態に係る演出モード変更処理を終了する。
つまり、この他の実施形態に係る煽り演出としてのルーレット演出(具体例1)は、ルーレット演出で指針3504が「☆」マスに停止することに基づいて、メイン表示装置131の画面に演出モードとして「潜確」が表示されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が10になった時点で、演出モードが「潜確」のままであれば遊技状態は確変、演出モードが「潜確」から「通常B」に切り替われば遊技状態は通常(確変ではない)ということが判断可能となる。
すなわち、上述した実施形態においては、演出モードが潜確モードに移行するのは、小当り又は確変2R大当りに対応する所定の特別図柄が確定表示されたときのみであり、潜確モードに移行してから遊技状態が確変か否かが判断できるのは、特別図柄の変動回数が30になった時点である。それに対し、この他の実施形態においては、演出モードの潜確モードへの移行は、上述した実施形態の態様に加え、煽り演出で指針3504が「☆」マスに停止したときの2通りあり、しかも、潜確モードに移行してからの遊技状態が確変か否かの判断は、潜確モードへの移行が、特別図柄経由に比して煽り演出経由の方が短くなっている(特別図柄の変動回数が、特別図柄経由は30回、煽り演出経由は10回)。
従って、このように構成される他の実施形態に係る煽り演出(ルーレット演出)の具体例1においては、遊技者は、この煽り演出にて潜確モードに移行した場合には、遊技状態が確変になっているか否かが早期に判断できるので、その結果、煽り演出の価値が高められ、遊技者は、この煽り演出で実行される演出を楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができ、遊技の趣向性が極めて向上する。
なお、特別図柄の保留先読み結果に基づいて小当り又は確変2R大当りに対応する特別図柄の保留画像が表示される場合には、その保留画像を所定の割合で上記した煽り演出でマスの図柄に用いられた「☆」マークと同じマーク(保留アイコン「☆」)に変化させる、特別図柄保留先読み演出を行うようにするとよい。このように構成すると、潜確モードへの移行が、特別図柄経由であっても、煽り演出経由であっても同じ「☆」マークが関連するので、これにより、「☆」マークの信頼度が向上する。すなわち、特別図柄保留先読み演出により、煽り演出と同じ「☆」マークで潜確モードに移行するので、ルーレット演出の「☆」マス停止による潜確モードへのモードチェンジの信頼度が極めて高い(ガセ演出が少ない)印象を遊技者に与えることができる。しかも、煽り演出は、本来、普通図柄の抽選結果が当りになるか否かを示唆する演出であるので、この煽り演出により特別図柄の抽選結果に係る潜確モードへのモードチェンジを行うことにより、遊技者に驚きや戸惑いを併せて与えることもでき、これにより、遊技の趣向性が極めて向上する。
また、煽り演出は、図50に示すようにしてもよい。図50は、他の実施形態における煽り演出(ルーレット演出)の具体例2を示す説明図である。この他の実施形態に係るルーレット演出の具体例2が、上述した実施形態のルーレット演出と異なる点は、端的に言えば、「モードチェンジ」マスを、「NEXT」マスに替えた点にある。
図50を参照して、この「NEXT」マスは、「モードチェンジ」マスと同様に受信した煽り演出開始コマンドの設定情報の中にはずれを示す情報があったとき、及び、このはずれを示す情報を含む煽り演出開始コマンドを受信したとき特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に大当り又はリーチ有りはずれがあった場合に、図34に示した煽り演出開始コマンド受信処理で、抽選により所定の抽選確率で決定(指針3504が「NEXT」マスに停止)される(上述のS3430に相当)。なお、はずれを示す情報を含む煽り演出開始コマンドを受信したとき、特別図柄の保留記憶の事前判定結果の中に大当り又はリーチ有りはずれがない場合であっても、所定の抽選確率で指針3504が「NEXT」マスに停止するようにしてもよい(ガセ演出)。あるいは、煽り演出開始コマンドの設定情報の中に当り(ショート当り、ロング当り)を示す情報があったときにも、所定の抽選確率で指針3504が「NEXT」マスに停止するようにしてもよい。
そして、ルーレット演出で指針3504が「NEXT」マスに停止すると、図37に示した煽り演出終了コマンド受信処理で、煽り演出において「NEXT」マスが選択されたことを示すチェンジフラグがオンに設定される(上述のS3700、S3710に相当)。その後、変動演出開始コマンドを受信すると、図23に示したコマンド受信処理のS2340において、サブCPU540aは、図51に示す他の実施形態に係る変動演出選択処理を実行する。図51は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる他の実施形態に係る変動演出選択処理(S2340)を示すフローチャートである。なお、この図51に示す他の実施形態に係る演出モード変更処理のうち、上述した実施形態の図39に示す変動演出選択処理と異なる処理については、ステップを示す符号としてS5100番台が付されている。
図51を参照して、サブCPU540aは、S3926において、変動演出開始コマンドに含まれている特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報に基づいて演出図柄の変動演出パターンを選択すると、S5100に移行する。そして、S5100に移行すると、サブCPU540aは、煽り演出において「NEXT」マスが選択されたことを示すチェンジフラグがオンに設定されているか否かを判定する。
S5100において、チェンジフラグがオンに設定されていると判定された場合(S5100でYES)、サブCPU540aは、S5104に移行して、大当り又はリーチ有りはずれに係る特別図柄の保留記憶に基づく変動表示が開始されたときに、当該変動表示を擬似連にするための擬似連演出設定を実行する。なお、擬似連とは、特別図柄に係る変動演出の一形態であって、演出図柄の変動表示を抽選が確定したように一旦擬似停止させ(演出図柄が上下に2、3コマ揺動している状態)、その後再び演出図柄の変動表示を行う態様を複数回繰り返すことをいう(その繰り返し回数を擬似連回数という)。つまり、擬似連は、1回の変動表示を、恰も複数回の変動表示が行われたかのように見せかける演出である。
そして、S5104の処理を終えると、又は、S5100において、チェンジフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S5100でNO)、サブCPU540aは、S3940に移行して、この変動演出選択処理においてS5104でセットされた擬似連演出設定情報と、S3926で選択された演出図柄の変動演出パターンの設定情報を含む演出図柄変動演出開始コマンドをセットする(チェンジフラグがオンに設定されていない場合、擬似連演出設定情報が含まれていない演出図柄変動演出開始コマンドをセットする)。この演出図柄変動演出開始コマンドにより、大当り又はリーチ有りはずれに係る特別図柄の保留記憶に基づく変動表示が開始されたときに、当該変動表示が擬似連による演出にて行われることが可能になる。
つまり、この他の実施形態に係る煽り演出としてのルーレット演出(具体例2)は、現在表示されている特別図柄の保留表示の中に大当り又はリーチ有りはずれがあった場合に、ルーレット演出で指針3504が「NEXT」マスに停止することに基づいて、メイン表示装置131で行われる当該大当り又はリーチ有りはずれの保留表示に対応する変動表示を擬似連による演出で実行するように構成されている。
従って、このように構成される他の実施形態に係る煽り演出(ルーレット演出)の具体例2においては、指針3504が「NEXT」マスに停止した場合には、遊技者は、現在ある特別図柄の保留記憶の中で大当りの期待を持てる擬似連による変動表示が行われることが判るので、その結果、煽り演出の価値が高められ、遊技者は、この煽り演出で実行される演出を楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができ、遊技の趣向性が極めて向上する。しかも、煽り演出は、本来、普通図柄の抽選結果が当りになるか否かを示唆する演出であるので、この煽り演出を経由して特別図柄の変動表示を擬似連させて当該特別図柄の抽選結果が大当りになるか否かの示唆演出を行うことにより、上記した具体例1のルーレット演出と同様、遊技者に驚きや戸惑いを併せて与えることもでき、これにより、遊技の趣向性が極めて向上する。
なお、煽り演出で「NEXT」マスが選択されてから、大当り又はリーチ有りはずれの保留記憶までの間にリーチ無しはずれの保留記憶が存在する場合には、このリーチ無しはずれの保留記憶に対する特別図柄の変動表示に対しても、所定の演出を行うようにしてもよい。例えば、このリーチ無しはずれの保留記憶が複数ある場合には、連続性のあるステップアップ予告(変動跨ぎの演出)を実行して、擬似連による演出につなげるようにしてもよい。
あるいは、現在表示されている特別図柄の保留表示の中に大当り又はリーチ有りはずれが無い場合であっても、煽り演出で「NEXT」マスが選択されるようにしてもよい。そして、この場合には、上記したガセ演出とは異なり、この「NEXT」マスが選択された時点での特別図柄の当該変動を擬似連にしてもよいし、当該変動の次の変動を擬似連にしてもよい。ただし、この擬似連にした変動表示の抽選結果は、リーチ無しはずれになる可能性が高いので、この場合には、この擬似連の変動表示を強制的にリーチ有りはずれに変更するように構成するとよい。
また、煽り演出におけるルーレット演出は、上記した具体例1、2のルーレット演出の他、次のようにしてもよい。例えば、上記した具体例1のルーレット演出に準じて、停止すると演出モードがミッションステージに移行するマスを設け、このマス停止により煽り演出経由で演出モードがミッションステージに移行した場合には、特別図柄経由でミッションステージに移行した場合の当該ミッションステージの設定時間5分(残余時間Tm、上記図40のS4046参照)よりも、長い時間(例えば7分)設定するように構成してもよい。このように構成しても、上記具体例1、2のルーレット演出と同様な効果を奏する。なお、上記したこれら煽り演出に係る他の実施形態は、ルーレット演出に限らず、上記図35−2に示したカーリング演出など、その他の形態の煽り演出についても、上記に準じて適用することができる。
また、煽り演出は、上述した実施形態の普通図柄処理(図13のS1316)において、図14に示した煽り演出実行乱数に基づき普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のときは、全て煽り演出を実行すると判定し、普通図柄の抽選結果がはずれのときは、所定の割合(抽選確率1/10)で煽り演出を実行すると判定されるように構成したが、この煽り演出実行乱数は、図55に示すようにしてもよい。図55は、遊技機100における各種乱数のうち、煽り演出実行用の煽り演出実行乱数が取得される煽り演出実行乱数テーブルの他の例を示した説明図である。
図55を参照して、この図55に示す煽り演出実行乱数テーブルが図14に示す煽り演出実行乱数テーブルと異なる点は、図14に示す煽り演出実行乱数テーブルでは、図13のS1316の煽り演出実行判定において、普通図柄の抽選結果がショート当りかロング当りかを問わず当りのときは、全て煽り演出を実行すると判定させ、普通図柄の抽選結果がはずれのときは、所定の割合(抽選確率1/10)で煽り演出を実行すると判定させるように構成したが、図55に示す煽り演出実行乱数テーブルでは、次のように構成する。
すなわち、図55に示す煽り演出実行乱数テーブルでは、図13のS1316の煽り演出実行判定において、普通図柄の抽選結果がロング当りのときは、全て煽り演出を実行すると判定させ、普通図柄の抽選結果がショート当り又ははずれのときは、所定の割合(ショート当りのとき抽選確率3/10、はずれのとき抽選確率1/10)で煽り演出を実行すると判定させるように構成されている。このように構成すると、煽り演出が実行されたときは普通図柄の抽選結果がロング当りになる確率が高まるので、その結果、煽り演出の価値を向上させることができる。なお、図55の煽り演出実行乱数テーブルにおいては、ショート当りのときとはずれのときとで、煽り演出の実行割合を異なる(ショート当りの方がはずれよりも抽選確率が高い)ようにしたが、これは、例えばショート当り及びはずれのときは、煽り演出の実行割合を同じにしてもよい。
次に、上述した実施形態においては、サブCPU540aは、普通図柄に係る保留数増加コマンドを受信するこにより、普通図柄保留先読み演出B(図33参照)を実行するための処理(主に図30に示すゲート通過保留先読み演出抽選処理)を行うように構成したが、これは、次の図52、53に示すようにしてもよい。図52は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる他の実施形態に係るタイマ割込み処理を示すフローチャートであり、図53は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる他の実施形態に係る普通図柄保留先読み演出実行処理(S5200)を示すフローチャートである。
この普通図柄保留先読み演出Bを実行するための他の実施形態に係るサブCPU540aの処理が、上述した実施形態の処理と異なる点は、端的に言えば、次のとおりである。すなわち、サブCPU540aは、上述した実施形態では、コマンド受信処理で普通図柄に係る保留数増加コマンドを受信したとき、S2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理を行って普通図柄保留先読み演出Bを実行するようにしているが、この他の実施形態では、何らのコマンド受信に関係なく、タイマ割込み処理によって定期的に普通図柄保留先読み演出Bを実行するようにした点にある。
図52を参照して、この図52に示す他の実施形態に係るタイマ割込み処理のうち、上述した実施形態の図22に示すタイマ割込み処理と異なる処理は、S2210とS2220の処理の間に、S5200の普通図柄保留先読み演出実行処理を追加した点である。つまり、この他の実施形態に係るタイマ割込み処理では、サブCPU540aは、S2210の演出ボタン処理を終えると、S5200に移行して、上記したS2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理の代わりの処理となる普通図柄保留先読み演出実行処理を実行する。
なお、サブCPU540aが、この他の実施形態に係るタイマ割込み処理を実行する場合、上述した実施形態において、図25に示した保留先読み処理のS2530では、ゲート通過保留先読み演出抽選処理に代わって、図30のS3060と同様な処理、つまり普通図柄保留表示コマンドセットの処理を行う。すなわち、S2520で普通保留数増加コマンドを受信した場合(S2520でYES)、S2530では、普通図柄に係る保留先読み演出が実行されない通常の普通図柄の保留画像を表示すべく、サブCPU540aは、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留表示コマンドをサブRAM540cにセットして、サブ表示装置139に通常の普通図柄の保留画像(通常の保留アイコン)を表示させるのである。
図53を参照して、普通図柄保留先読み演出実行処理について説明する。サブCPU540aは、まずS5300において、発射制御基板590の発射制御回路600から入力される遊技球の発射が停止されていることを示す上述の発射停止信号(図6参照)が、所定時間継続してオン(入力)されているか否かを判定する。そして、発射停止信号が所定時間継続してオンされている場合(S5300でYES)、サブCPU540aは、遊技を停止していると見做してS5310に移行する。一方、発射停止信号が所定時間継続してオンされていない場合(S5300でNO)、サブCPU540aは、遊技中と見做してこの普通図柄保留先読み演出実行処理を終了する。
S5310において、サブCPU540aは、遊技を停止していると判定したときに普通図柄の保留記憶の事前判定結果の中に当り(ロング当り、ショート当り)があるか否かを判定する。そして、この事前判定結果の中に当りがあると判定された場合(S5310でYES)、サブCPU540aは、S5320に移行し、現時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2以上(2〜4)になっているか否かを判定する。なお、このS5320の処理は、上記した実施形態のS3012の処理と同様である。
そして、S5320において特別図柄の保留球数が2以上になっていると判定された場合(S5320でYES)、又は、S5310において事前判定結果の中に当りがないと判定された場合(S5310でNO)、サブCPU540aは、S5330に移行して、普通図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。なお、普通図柄保留先読み演出抽選処理は、上記したように、サブ表示装置139で普通図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの決定を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う処理である。すなわち、このS5330の普通図柄保留先読み演出抽選処理では、特別図柄の保留球数が2以上であるにも拘わらず、普通図柄の保留先読み演出を実行するか否かの決定を行うようになっている。
そして、サブCPU540aは、S5340に移行して、このS5340において普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、S5340において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたと判定されたとき(S5340でYES)、サブCPU540aは、S5350に移行する。一方、S5320において特別図柄の保留球数が2以上になっていないと判定された場合(S5320でNO)にも、サブCPU540aは、S5350に移行する。
そして、S5350において、サブCPU540aは、普通図柄保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留先読み演出BコマンドをサブRAM540cにセットする。これにより、サブ表示装置139には、普通図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)をベースとした普通図柄保留先読み演出Bが、上記に示した図33に準じて所定の先読み予告態様にて実行される。一方、S5340において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定されたとき(S5340でNO)、サブCPU540aは、この普通図柄保留先読み演出実行処理を終了する。
つまり、この他の実施形態に係る普通図柄保留先読み演出実行処理が、上述した実施形態の図30に示すゲート通過保留先読み演出抽選処理と異なる点は、端的に言えば、次のとおりである。すなわち、ゲート通過保留先読み演出抽選処理では、発射停止信号が所定時間継続してオンされている場合(S3010でYES)、つまり遊技者が遊技を停止していると見做したとき、特別図柄の保留球数に関係なく普通図柄保留先読み演出Bは必ず実行され、発射停止信号が所定時間継続してオンされていない場合(S3010でNO)、つまり遊技者が遊技中であると見做したとき、特別図柄の保留球数が2以上である場合に低い確率で普通図柄保留先読み演出Bは実行され、一方、特別図柄の保留球数が2未満である場合に高い確率で普通図柄保留先読み演出Bは実行されるようになっている。
それに対し、この他の実施形態に係る普通図柄保留先読み演出実行処理では、発射停止信号が所定時間継続してオンされていない場合(S5300でNO)、つまり遊技者が遊技中であると見做したとき、特別図柄の保留球数に関係なく普通図柄保留先読み演出Bは実行されず、発射停止信号が所定時間継続してオンされている場合(S5300でYES)、つまり遊技者が遊技を停止していると見做したとき、特別図柄の保留球数が2以上である場合に抽選(所定の抽選確率)により普通図柄保留先読み演出Bは実行され、一方、特別図柄の保留球数が2未満である場合に必ず普通図柄保留先読み演出Bは実行されるようになっている。従って、このように普通図柄保留先読み演出Bを実行する他の実施形態においても、上述した実施形態と略同等の効果を奏することができる。
あるいは、普通図柄保留先読み演出実行処理は、上記図53に示したものに替えて、次の図54に示すようにしてもよい。図54は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる他の実施形態(以下、他の実施形態2ともいう)に係る普通図柄保留先読み演出実行処理(S5200)を示すフローチャートである。
図54を参照して、この他の実施形態2に係る普通図柄保留先読み演出実行処理が開始されると、まずS5400において、現時点での特別図柄の保留球(保留記憶)数が2以上(2〜4)になっているか否かを判定する。そして、S5400において、サブCPU540aは、特別図柄の保留球数が2以上になっていると判定された場合(S5400でYES)、S5420に移行し、一方、特別図柄の保留球数が2以上になっていないと判定された場合(S5400でNO)、S5410に移行する。
S5420において、サブCPU540aは、上述の発射停止信号(図6参照)が、所定時間継続してオン(入力)されているか否かを判定する。そして、発射停止信号が所定時間継続してオンされている場合(S5420でYES)、サブCPU540aは、遊技を停止していると見做してS5430に移行する。一方、発射停止信号が所定時間継続してオンされていない場合(S5420でNO)、サブCPU540aは、遊技中と見做してこの普通図柄保留先読み演出実行処理を終了する。
S5410において、サブCPU540aは、遊技を停止していると判定したときに普通図柄の保留記憶の事前判定結果の中に当りがあるか否かを判定する。そして、この事前判定結果の中に当りがあると判定された場合(S5410でYES)、サブCPU540aは、S5450に移行する。一方、この事前判定結果の中に当りがないと判定された場合(S5410でNO)、サブCPU540aは、S5430に移行する。
S5430に移行すると、サブCPU540aは、ここで普通図柄保留先読み演出抽選処理を実行する。なお、普通図柄保留先読み演出抽選処理は、上記したように、サブ表示装置139で普通図柄に係る保留先読み演出を実行するか否かの決定を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う処理である。そして、サブCPU540aは、S5440に移行して、このS5440において普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。
そして、S5440において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されたと判定されたとき(S5440でYES)、サブCPU540aは、S5450に移行する。一方、S5440において、普通図柄保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定されたとき(S5440でNO)、サブCPU540aは、この普通図柄保留先読み演出実行処理を終了する。
そして、S5450において、サブCPU540aは、普通図柄保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための普通図柄保留先読み演出BコマンドをサブRAM540cにセットする。これにより、サブ表示装置139には、普通図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)をベースとした普通図柄保留先読み演出Bが、上記に示した図33に準じて所定の先読み予告態様にて実行される。
つまり、この図54に示す他の実施形態2に係る普通図柄保留先読み演出実行処理が、上述した他の実施形態の図53に示す普通図柄保留先読み演出実行処理と異なる点は、端的に言えば、次のとおりである。すなわち、他の実施形態の普通図柄保留先読み演出実行処理では、特別図柄の保留球数が2未満であっても、発射停止信号が所定時間継続してオンされていないと、つまり遊技者が遊技を停止していると見做されないと、普通図柄保留先読み演出Bは必ず実行されず、一方、他の実施形態2の普通図柄保留先読み演出実行処理では、特別図柄の保留球数が2未満のときは、発射停止信号が所定時間継続してオンされているか否か、つまり遊技者が遊技を停止していると見做されるか否かに関係なく、普通図柄保留先読み演出Bは必ず実行されるようになっている。従って、このように普通図柄保留先読み演出Bを実行する他の実施形態2においても、上述した実施形態と略同等な効果を奏することができる。
なお、上記した図54に示す他の実施形態2に係る普通図柄保留先読み演出実行処理は、図52に示した他の実施形態に係るタイマ割込み処理のS5200として実行するようにしたが、これは、例えば、図23のS2304で特別図柄の保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したとき、図25に示す保留先読み処理のS2500とS2510の間の処理として、あるいは、図23のS2324で変動演出開始コマンドを受信したとき、図39に示す変動演出選択処理のS3944の次の処理として実行するようにしてもよい。
また、上述した普通図柄保留先読み演出A及び普通図柄保留先読み演出Bは、遊技状態が何れの遊技状態になっているか否かに関係なく実行されるように構成したが、これは、遊技状態が大当り又は時短になっているときや、リーチ(大当り及びリーチ有りはずれ)に係る特別図柄(演出図柄)の変動演出中になっているときは、実行されないようにしてもよい。この理由としては、遊技状態が大当りや時短、リーチになっていると、遊技者の関心がそちらに向かうので、このような遊技状態で普通図柄保留先読み演出Aや普通図柄保留先読み演出Bを実行しても有効性が低下する蓋然性が高いからである。
また、上述した普通図柄保留先読み演出Aと普通図柄保留先読み演出Bとが重複する場合には、予めどちらか一方を優先して実行するように設定しておいてもよいし、先に実行している方を優先してもよいし、逆に、後から実行される方を優先するようにしてもよい。更には、両者を合体して該両者の趣旨を踏まえた新たな演出を実行するようにしてもよい。
また、上述した煽り演出は、普通図柄の抽選結果が当りになるか否かに関する演出として説明したが、これは限定することなく、その他の当りになるかはずれになるかの図柄抽選に係る演出においても、上記に準じて適用することができる。例えば、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の抽選結果が大当りになるか否かに関する演出として、上述した煽り演出を適用してもよい。
また、上述した実施形態においては、図30に示したゲート通過保留先読み演出抽選処理におけるS3010の処理、図53に示した普通図柄保留先読み演出実行処理(他の実施形態)におけるS5300の処理、図54に示した普通図柄保留先読み演出実行処理(他の実施形態2)におけるS5420の処理で、遊技者が遊技を停止している又は遊技中と見做すか否かの判定は、上述したように、サブCPU540aが、発射制御基板590から送信される発射停止信号(図6参照)が所定時間継続して演出制御基板540に入力(オン)されているか否かにより判定するようにしたが、この判定は、次のように構成してもよい。
図56は、他の実施形態に係る発射ハンドル装置103の発射レール104に発射球を検出するための発射球検出スイッチ5600が設けられたときの発射機構部300の説明図であり、図57は、他の実施形態に係る発射球検出スイッチ5600が設けられたときの遊技機100全体のブロック図である。まず、図56を参照して、発射レール104の上端側であって、且つ発射位置の近傍には、打出部材302の槌304により打ち出された発射球を検出するための発射球検出スイッチ5600が設けられている。なお、この発射球検出スイッチ5600を設ける箇所は、発射レール104の下端側であってもよい。
発射球検出スイッチ5600は、図57に示すように、演出制御基板540に接続されており、発射球を検出するとオンして発射球信号を演出制御基板540に送信するように構成されている。なお、この発射球検出スイッチ5600は、例えば検出対象物(遊技球)に接触することなく検出可能な近接センサ(光センサ、磁気センサ等)等で構成されている。サブCPU540aは、発射球検出スイッチ5600から入力された発射球信号の間隔を検知することにより、遊技者が遊技を停止している又は遊技中と見做すか否かの判定を行うようになっている。
すなわち、この他の実施形態においては、サブCPU540aは、発射球検出スイッチ5600から入力された発射球信号の間隔が所定時間以上か否かを判定することにより、遊技者が遊技を停止している又は遊技中と見做すか否かを判定する。上述したように、遊技機100においては、遊技者が操作ハンドル107を回動操作すると、1分間に99個の遊技球が発射されるように構成されており、その結果、遊技球の発射間隔は約0.606秒となる。従って、例えば0.61秒を基準時間に設定し、発射球信号の入力間隔が0.61秒以上であれば、遊技者は遊技を停止していると見做す判定をし、一方、0.61秒未満であれば、遊技者は遊技中と見做す判定をすればよい。なお、この基準時間はあくまでも一例であって、0.61秒に限定するものではない。更に、この発射球信号の入力間隔を検知することにより、遊技者が止め打ちしていることも把握することができ、例えば、止め打ちを禁止している遊技場等において、サブCPU540aが止め打ちしていると判定した場合には、所定のLEDやランプ、あるいは音声などで、その旨を外部に報知するようにすれば、そのような遊技者の行為を抑制することが可能となる。
また、上述した実施形態においては、メイン表示装置131におけるデモ画面の表示は、上記図15(S1516)及び図24で示したように、第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の始動記憶が無くなって、メイン表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄(第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当り抽選に係る特別図柄)の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしたが、更に、これに加えて、普通図柄作動ゲート113a、113bの始動記憶が無くなって、普通図柄表示装置118に当り抽選に係る普通図柄の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしてもよい。つまり、デモ画面の表示は、演出図柄(特別図柄)及び普通図柄の両者の変動停止を条件とするようにしてもよい。
<効果>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機100は、普通図柄の保留先読み演出を行うことにより、遊技者に、普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放するかもしれないということを示唆することが可能になっている。しかも、本実施形態においては、遊技者が発射を停止していたり、特別図柄の保留球数が所定数以下になっていると、普通図柄の保留先読み演出が実行される確率が高くなっている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Aとして、次のような構成を有している。
◆発明A
(1)特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122)と、遊技球が入賞し難い第1状態から入賞し易い第2状態に変化可能であって、遊技球が入賞したことを検出する入賞球検出手段(第2始動入賞装置検出スイッチ515)を備え、該入賞球検出手段により遊技球の入賞を検出すると所定数の賞球が払い出される可変入賞装置(第2始動入賞装置(電チュー)115)と、前記入賞球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記特別図柄表示装置に所定の特別図柄を変動表示後停止させることにより、大当りになるかはずれになるかの特別図柄の抽選結果を確定表示させる特別図柄抽選手段(ステップS1040の特別図柄処理)と、前記特別図柄抽選手段により前記特別図柄表示装置に所定の大当り図柄が確定表示されたときに大当りとなり、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、普通図柄表示装置(普通図柄表示装置118)と、遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(ゲート検出スイッチ530a、530b)を備えた普通図柄作動装置(普通図柄作動ゲート113a、113b)と、前記入球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記普通図柄表示装置に所定の普通図柄を変動表示後停止させることにより、当りになるかはずれになるかの普通図柄の抽選結果を確定表示させる普通図柄抽選手段(ステップS1030の普通図柄処理)と、前記普通図柄抽選手段により前記普通図柄表示装置に所定の当り図柄が確定表示されたときに当りとなり、前記可変入賞装置を前記第1状態から前記第2状態に変化させる制御手段(ステップS1060の電動チューリップ処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記普通図柄の変動表示中に前記普通図柄作動装置への遊技球の入球を検出した場合に、当該入球した遊技球を保留球として前記普通図柄の抽選を保留し、その保留球数を記憶する普通図柄保留記憶手段(ゲート検出スイッチ処理のS1220、S1230)と、前記普通図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を所定の表示装置(サブ表示装置139)に表示する普通図柄保留画像表示手段(S2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理)と、前記普通図柄保留記憶手段に記憶された保留球に対して普通図柄の抽選結果を先読みして事前判定する普通図柄事前判定手段(ゲート検出スイッチ処理のS1240)と、前記普通図柄事前判定手段による事前判定の結果に基づいて、前記普通図柄の抽選で前記所定の当り図柄の確定表示に係る先読み予告演出を、少なくとも当該保留の変動表示が開始される前から前記所定の表示装置に表示する普通図柄先読み予告演出実行手段(ゲート通過保留先読み演出抽選処理のS3050、普通図柄保留先読み演出実行処理のS5350、S5450)とを備えたことを特徴とする遊技機。
(2)前記特別図柄の変動表示中に、前記入賞球検出手段により遊技球の入賞を検出した場合に前記特別図柄抽選手段による特別図柄の抽選を保留し、その保留数を最大設定数まで記憶する特別図柄保留記憶手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1104、S1106、S1124、S1126)を備え、前記普通図柄先読み予告演出実行手段は、前記特別図柄保留記憶手段が記憶している保留数が少なくとも前記最大設定数よりも小さい所定数以下になった場合に、前記先読み予告演出を実行することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
(3)遊技者の操作により所定範囲内で変位可能な操作ハンドル(操作ハンドル107)を有し、該操作ハンドルの変位量に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域106)に向けて発射する発射装置(発射ハンドル装置103)を備え、前記普通図柄先読み予告演出実行手段は、前記発射装置による遊技球の発射が停止されている場合に、前記先読み予告演出を実行することを特徴とする(1)又は(2)に記載の遊技機。
従って、このような発明A記載の遊技機によれば、普通図柄抽選に当選して第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放した場合、遊技者がその開放に気がつかなかったり、操作ハンドル107の操作が遅れてロング開放している第2始動入賞装置(電チュー)115に上手く遊技球を入賞させることができなかったりするということが抑制される。
更に、遊技者が遊技をやめようとして、発射を停止していたり発射球がなくなったりして、特別図柄の保留球数が所定数以下になっている状態では、普通図柄の保留先読み演出が実行される確率が高くなっているので、これにより、第2始動入賞装置(電チュー)115がロング開放する前に、遊技者が遊技をやめて離席してしまうことを抑制したり、発射球がなくなっている場合には、遊技玉の購入を促したりすることが可能となる。その結果、遊技をやめようとした際に発生する第2始動入賞装置(電チュー)115のロング開放に対して、確実に遊技球を入賞させることが可能となる。
つまり、発明A記載の遊技機は、普通図柄の保留先読み演出を実行することにより、遊技者にとって第2始動入賞装置(電チュー)115が開放するか否かが事前に判定しやすい構成となっており、この構成により、遊技機の演出効果を高めるのは勿論のこと、開放している第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の非入賞という遊技者にとって極めて不利となる事態を回避することができる。特に、第2始動入賞装置(電チュー)115は第1始動入賞装置112よりも、特別図柄抽選が遊技者にとって有利(出玉の多い大当りになる確率が高い等)となるように構成されているので、その効果は極めて顕著となる。すなわち、本発明によれば、遊技者にとって普通電動役物が開放するか否かを事前に判定しやすい遊技機を提供することが可能となり、その結果、遊技者にとって好適となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、普通図柄に係る煽り演出の演出結果によって、当り抽選に外れた場合であっても遊技者にポイントやアイテムなどの特典が付与され得るように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Bとして、次のような構成を有している。
◇発明B
(4)第1始動装置(第2始動入賞装置(電チュー)115、又は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置(電チュー)115)への遊技球の入球に基づいて第1図柄(第2特別図柄、又は、第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第1図柄の抽選を行い、該第1図柄の抽選結果が当りのときに所定の第1特別遊技(確変16R大当り遊技、又は、大当り遊技)を発生させる第1特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、第2始動装置(第1始動入賞装置112、又は、普通図柄作動ゲート113a、113b)への遊技球の入球に基づいて第2図柄(第1特別図柄、又は、普通図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第2図柄の抽選を行い、該第2図柄の抽選結果が当りのときに所定の第2特別遊技(確変2R大当り遊技、又は、当り遊技)を発生させる第2特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理、又は、ステップS1060の電動チューリップ処理)と、前記第2図柄の変動表示中に、該変動表示の抽選結果に係る演出を実行する演出実行手段(ステップS2340の変動演出選択処理、又は、ステップS2314の煽り演出開始コマンド受信処理、ステップS2340の変動演出選択処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記第1特別遊技発生手段により発生される前記第1特別遊技は、前記第2特別遊技発生手段により発生される前記第2特別遊技に比して遊技者にとって有利になる又は有利になる確率が高くなるように設定され、前記演出実行手段が実行する演出は、前記第2図柄の抽選結果が前記当りになることを示唆する当り演出及び前記はずれになることを示唆するはずれ演出に加え、更に遊技者に所定の特典を付与することを示唆する特典付与演出を少なくとも含んでいることを特徴とする遊技機。
(5)特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122)と、遊技球が入賞し難い第1状態から入賞し易い第2状態に変化可能であって、遊技球が入賞したことを検出する入賞球検出手段(第2始動入賞装置検出スイッチ515)を備え、該入賞球検出手段により遊技球の入賞を検出すると所定数の賞球が払い出される可変入賞装置(第2始動入賞装置(電チュー)115)と、前記入賞球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記特別図柄表示装置に所定の特別図柄を変動表示後停止させることにより、大当りになるかはずれになるかの特別図柄の抽選結果を確定表示させる特別図柄抽選手段(ステップS1040の特別図柄処理)と、前記特別図柄抽選手段により前記特別図柄表示装置に所定の大当り図柄が確定表示されたときに大当りとなり、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、普通図柄表示装置(普通図柄表示装置118)と、遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(ゲート検出スイッチ530a、530b)を備えた普通図柄作動装置(普通図柄作動ゲート113a、113b)と、前記入球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記普通図柄表示装置に所定の普通図柄を変動表示後停止させることにより、当りになるかはずれになるかの普通図柄の抽選結果を確定表示させる普通図柄抽選手段(ステップS1030の普通図柄処理)と、前記普通図柄抽選手段により前記普通図柄表示装置に所定の当り図柄が確定表示されたときに当りとなり、前記可変入賞装置を前記第1状態から前記第2状態に変化させる制御手段(ステップS1060の電動チューリップ処理)と、前記普通図柄の変動表示中に、該変動表示の抽選結果に係る演出を実行する演出実行手段(ステップS2314の煽り演出開始コマンド受信処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記演出実行手段が実行する前記演出は、前記普通図柄抽選手段により確定表示される普通図柄の抽選結果が、前記当りになることを示唆する当り演出及び前記はずれになることを示唆するはずれ演出に加え、更に遊技者に所定の特典を付与することを示唆する特典付与演出を少なくとも含んでいることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明B記載の遊技機によれば、煽り演出において当り抽選に外れた場合であっても、遊技者にポイントやアイテムなどの特典が付与され得るので、その結果、煽り演出の演出効果を高めると共に、遊技者に予期せぬ遊技性を提供できる。つまり、遊技者は、煽り演出の演出結果で一喜一憂し、この煽り演出に対して大いなる期待感を持って臨むことができる。すなわち、本発明によれば、図柄の変動表示に係って、当該変動表示における図柄の抽選結果が当りになるか否かに関する演出の演出内容に変化を持たせることが可能となり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
また、本実施形態に係る遊技機100は、普通図柄に係る煽り演出の演出結果によって、当り抽選に外れた場合であっても特別図柄に係る演出モードが変化し得るように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Cとして、次のような構成を有している。
◆発明C
(6)第1始動装置(第2始動入賞装置(電チュー)115、又は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置(電チュー)115)への遊技球の入球に基づいて第1図柄(第2特別図柄、又は、第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第1図柄の抽選を行い、該第1図柄の抽選結果が当りのときに所定の第1特別遊技(確変16R大当り遊技、又は、大当り遊技)を発生させる第1特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、第2始動装置(第1始動入賞装置112、又は、普通図柄作動ゲート113a、113b)への遊技球の入球に基づいて第2図柄(第1特別図柄、又は、普通図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第2図柄の抽選を行い、該第2図柄の抽選結果が当りのときに所定の第2特別遊技(確変2R大当り遊技、又は、当り遊技)を発生させる第2特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理、又は、ステップS1060の電動チューリップ処理)と、前記第2図柄の変動表示中に、該変動表示の抽選結果に係る演出を実行する演出実行手段(ステップS2340の変動演出選択処理、又は、ステップS2314の煽り演出開始コマンド受信処理、ステップS2340の変動演出選択処理)と、画像表示装置(メイン表示装置131)と、前記第1図柄の変動表示に合わせ、前記画像表示装置に所定の演出図柄を変動表示後停止させることにより該第1図柄の抽選結果を表示させる演出を行う演出図柄表示制御手段(ステップS2340の変動演出選択処理)と、前記演出図柄表示制御手段による前記演出図柄の変動表示を所定の演出内容で実行するため、該演出内容がそれぞれ異なる複数種類の演出モードの中から所定の演出モードを設定する演出モード設定手段(ステップS3920の演出モード変更処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記第1特別遊技発生手段により発生される前記第1特別遊技は、前記第2特別遊技発生手段により発生される前記第2特別遊技に比して遊技者にとって有利になる又は有利になる確率が高くなるように設定され、前記演出モード設定手段は、所定のタイミングで設定している演出モードを他の演出モードに切り替える演出モード切替手段(演出モード変更処理のステップS4040、S4041、S4900)を更に備え、前記演出実行手段が実行する演出は、前記第2図柄の抽選結果が前記当りになることを示唆する当り演出及び前記はずれになることを示唆するはずれ演出に加え、更に前記演出モード切替手段(演出モード変更処理のステップS4041、S4900)を実行させて前記演出モードを他の演出モードに切り替えることを示唆する演出モード切替演出を少なくとも含んでいることを特徴とする遊技機。
(7)特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122)と、遊技球が入賞し難い第1状態から入賞し易い第2状態に変化可能であって、遊技球が入賞したことを検出する入賞球検出手段(第2始動入賞装置検出スイッチ515)を備え、該入賞球検出手段により遊技球の入賞を検出すると所定数の賞球が払い出される可変入賞装置(第2始動入賞装置(電チュー)115)と、前記入賞球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記特別図柄表示装置に所定の特別図柄を変動表示後停止させることにより、大当りになるかはずれになるかの特別図柄の抽選結果を確定表示させる特別図柄抽選手段(ステップS1040の特別図柄処理)と、前記特別図柄抽選手段により前記特別図柄表示装置に所定の大当り図柄が確定表示されたときに大当りとなり、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、画像表示装置(メイン表示装置131)と、前記特別図柄抽選手段による前記特別図柄の変動表示に合わせ、前記画像表示装置に所定の演出図柄を変動表示後停止させることにより特別図柄の抽選結果を表示させる演出を行う演出図柄表示制御手段(ステップS2340の変動演出選択処理)と、前記演出図柄表示制御手段による前記演出図柄の変動表示を所定の演出内容で実行するため、演出内容がそれぞれ異なる複数種類の演出モードの中から所定の演出モードを設定する演出モード設定手段(ステップS3920の演出モード変更処理)と、普通図柄表示装置(普通図柄表示装置118)と、遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(ゲート検出スイッチ530a、530b)を備えた普通図柄作動装置(普通図柄作動ゲート113a、113b)と、前記入球検出手段が遊技球を検出したことを契機に前記普通図柄表示装置に所定の普通図柄を変動表示後停止させることにより、当りになるかはずれになるかの普通図柄の抽選結果を確定表示させる普通図柄抽選手段(ステップS1030の普通図柄処理)と、前記普通図柄抽選手段により前記普通図柄表示装置に所定の当り図柄が確定表示されたときに当りとなり、前記可変入賞装置を前記第1状態から前記第2状態に変化させる制御手段(ステップS1060の電動チューリップ処理)と、前記普通図柄の変動表示中に、該変動表示の抽選結果に係る演出を実行する演出実行手段(ステップS2314の煽り演出開始コマンド受信処理)とを備えた遊技機であって、前記演出モード設定手段は、所定のタイミングで設定している演出モードを他の演出モードに切り替える演出モード切替手段(演出モード変更処理のステップS4040、S4041、S4900)を備え、前記演出実行手段が実行する演出は、前記普通図柄抽選手段により確定表示される普通図柄の抽選結果が、前記当りになることを示唆する当り演出及び前記はずれになることを示唆するはずれ演出に加え、更に前記演出モード切替手段(演出モード変更処理のステップS4041、S4900)を実行させて前記演出モードを他の演出モードに切り替えることを示唆する演出モード切替演出を少なくとも含んでいることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明C記載の遊技機によれば、煽り演出において当り抽選に外れた場合であっても、特別図柄に係る演出モードが変化し得るので、その結果、煽り演出の演出効果を高めると共に、遊技者に予期せぬ遊技性を提供できる。つまり、遊技者は、煽り演出が行われる当り抽選(普通図柄抽選)や、煽り演出の演出結果で変化した演出モードで行われる大当り抽選(特別図柄抽選)に対し、大いなる期待感を持って臨むことができる。すなわち、本発明によれば、図柄の変動表示に係って、当該変動表示における図柄の抽選結果が当りになるか否かに関する演出の演出内容に変化を持たせることが可能となり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
また、本実施形態に係る遊技機100は、特別図柄の保留記憶が発生し、この保留記憶の事前判定結果が大当り、リーチ有りはずれであったにも拘わらず、特別図柄の保留先読み演出が行われることなく、その代わりに普通図柄の保留先読み演出が実行されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Dとして、次のような構成を有している。
◆発明D
(8)第1始動装置(第2始動入賞装置(電チュー)115、又は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置(電チュー)115)への遊技球の入球に基づいて第1図柄(第2特別図柄、又は、第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第1図柄の抽選を行い、該第1図柄の抽選結果が当りのときに所定の第1特別遊技(確変16R大当り遊技、又は、大当り遊技)を発生させる第1特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、第2始動装置(第1始動入賞装置112、又は、普通図柄作動ゲート113a、113b)への遊技球の入球に基づいて第2図柄(第1特別図柄、又は、普通図柄)を変動表示することにより、当りになるかはずれになるかの第2図柄の抽選を行い、該第2図柄の抽選結果が当りのときに所定の第2特別遊技(確変2R大当り遊技、又は、当り遊技)を発生させる第2特別遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理、又は、ステップS1060の電動チューリップ処理)と、前記第1図柄の変動表示中に前記第1始動装置への遊技球の入球を検出した場合に、当該入球した遊技球を保留球として前記第1図柄の抽選を保留し、その保留球数を記憶する第1図柄保留記憶手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1124、S1126、又は、始動入賞装置検出スイッチ処理のS1104、S1106、S1124、S1126)と、前記第1図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を表示する第1図柄保留画像表示手段(ステップS2510の始動入賞保留先読み演出抽選処理)と、前記第2図柄の変動表示中に前記第2始動装置への遊技球の入球を検出した場合に、当該入球した遊技球を保留球として前記第2図柄の抽選を保留し、その保留球数を記憶する第2図柄保留記憶手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1104、S1106、又は、ゲート検出スイッチ処理のS1220、S1230)と、前記第2図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を表示する第2図柄保留画像表示手段(ステップS2510の始動入賞保留先読み演出抽選処理、又は、S2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記第1特別遊技発生手段により発生される前記第1特別遊技は、前記第2特別遊技発生手段により発生される前記第2特別遊技に比して遊技者にとって有利になる又は有利になる確率が高くなるように設定され、前記第1図柄保留記憶手段に記憶された保留球に対して第1図柄の抽選結果を先読みして事前判定する第1図柄事前判定手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1128、又は、始動入賞装置検出スイッチ処理のS1108、S1128)を更に備え、前記第2図柄保留画像表示手段は、前記第2図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を、所定表示態様の保留画像で所定の表示装置(メイン表示装置131、又は、サブ表示装置139)に表示し、前記第2図柄保留画像表示手段により前記表示装置に表示される所定表示態様の保留画像は、前記第1図柄事前判定手段による事前判定の判定結果に基づいて該所定表示態様とは異なる保留画像に変化し得ることを特徴とする遊技機。
(9)作動装置(普通図柄作動ゲート113a、113b)への遊技球の入球に基づいて普通図柄を変動表示することにより当りか否かの普通図柄の抽選を行い、該普通図柄の抽選結果が当りのときに所定の当り遊技を発生させる当り遊技発生手段(ステップS1060の電動チューリップ処理)と、始動装置(第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置(電チュー)115)への遊技球の入球に基づいて特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示することにより大当りか否かの特別図柄の抽選を行い、該特別図柄の抽選結果が大当りのときに前記当り遊技よりも遊技者にとって有利な所定の大当り遊技を発生させる大当り遊技発生手段(ステップS1050の大入賞装置処理)と、前記普通図柄の変動表示中に前記作動装置への遊技球の入球を検出した場合に、当該入球した遊技球を保留球として前記普通図柄の抽選を保留し、その保留球数を記憶する普通図柄保留記憶手段(ゲート検出スイッチ処理のS1220、S1230)と、前記普通図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を表示する普通図柄保留画像表示手段(S2530のゲート通過保留先読み演出抽選処理)と、前記特別図柄の変動表示中に前記始動装置への遊技球の入球を検出した場合に、当該入球した遊技球を保留球として前記特別図柄の抽選を保留し、その保留球数を記憶する特別図柄保留記憶手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1104、S1106、S1124、S1126)と、前記特別図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を表示する特別図柄保留画像表示手段(ステップS2510の始動入賞保留先読み演出抽選処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記特別図柄保留記憶手段に記憶された保留球に対して特別図柄の抽選結果を先読みして事前判定する特別図柄事前判定手段(始動入賞装置検出スイッチ処理のS1108、S1128)を備え、前記普通図柄保留画像表示手段は、前記普通図柄保留記憶手段に記憶された保留球数を、所定表示態様の保留画像で所定の表示装置(サブ表示装置139)に表示し、前記普通図柄保留画像表示手段により前記表示装置に表示される所定表示態様の保留画像は、前記特別図柄事前判定手段による事前判定の判定結果に基づいて該所定表示態様とは異なる保留画像に変化し得ることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明D記載の遊技機によれば、遊技者は、始動入賞装置112、115へ遊技球が入賞したのに、普通図柄の保留画像が変化するという、通常とは極めて異なる保留先読み演出を体験することにより、若干の戸惑いを感じながらも大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。また、それと共に、普通図柄の保留画像の変化を際立たせることも可能となる。すなわち、本発明によれば、所定図柄の抽選の権利が保留されたときに係わって、当該保留の先読み演出の演出内容に変化を持たせることが可能となり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。