<遊技機の構成>
図1を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160と回動可能に支持されたガラス枠150とを備えている。また、外枠160には、遊技球が流下する遊技領域106が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。ガラス枠150には、回動操作されることにより遊技領域106に向けて遊技球を発射させる発射ハンドル装置103と、スピーカからなる音声出力装置132と、複数のランプを有する演出用照明装置134と、押圧操作により演出態様を変更させるための第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136とが設けられている。
更に、ガラス枠150には、複数の遊技球を貯留する受け皿140が設けられており、この受け皿140は、発射ハンドル装置103の方向に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。この受け皿140の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる図示しない受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、破線で示す発射レール104に送り出されてその発射レール104の下り傾斜の端部で停留する。そして、遊技者が発射ハンドル装置103の操作ハンドル107を回動させると、その回動量に伴って所定の発射強度で遊技球が遊技領域106に発射される。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール104から外レール105a、内レール105b間を上昇して玉戻り防止片105cを超えると遊技領域106に到達し、その後遊技領域106内を落下する。このとき、遊技領域106に設けられた図示しない複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下する。
遊技領域106の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動入賞装置112が設けられている。この第1始動入賞装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球の入球を検出する第1始動入賞装置検出スイッチ312(図3参照)が設けられている。そして、第1始動入賞装置検出スイッチ312が遊技球の入球を検出すると、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第1始動入賞装置112の下方には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動入賞装置115が設けられている。第2始動入賞装置115は、一対の可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、これら一対の可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている(図1では、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときを示している)。一方で、第2始動入賞装置115が第2の態様に制御されているときには、一対の可動片115bが受け皿として機能し、第2始動入賞装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動入賞装置115は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
また、第2始動入賞装置115には、遊技球の入球を検出する第2始動入賞装置検出スイッチ315(図3参照)が設けられている。そして、第2始動入賞装置検出スイッチ315が遊技球の入球を検出すると、上記第1始動入賞装置112と同様に、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、第1始動入賞装置112と同じ賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
遊技領域106の左側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113aが設けられている。普通図柄作動ゲート113aには、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ330a(図3参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ330aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」(以下、「当りの抽選」ともいう)が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
遊技領域106の右側の領域には、上から順に、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117と、遊技球を第2始動入賞装置115へ誘導する誘導板116とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ330b(図3参照)が設けられており、上記普通図柄作動ゲート113aと同一機能を有している。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカー型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に立設可能な開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される(図1では、開閉扉117bが開放状態に制御されているときを示している)。そして、開閉扉117bが遊技盤面に立設していると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入球可能となる。また、大入賞装置117には大入賞装置検出スイッチ317(図3参照)が設けられており、この大入賞装置検出スイッチ317が遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
誘導板116は、遊技盤面側に突設する板状部材であって、遊技領域106の右側の領域を落下して誘導板116に到達した遊技球を、第2始動入賞装置115の方向に遊技球を転動させて誘導するよう下り傾斜を有している。つまり、誘導板116は、第2始動入賞装置115が第2の態様にあるときに、当該第2始動入賞装置115への遊技球の入賞を容易にする部材である。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなる画像表示装置131が設けられており、この画像表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115の遊技球の入賞に基づいて、特別図柄の抽選結果を報知するための複数の演出図柄が変動表示され、特定の演出図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定表示されることにより、特別図柄の抽選結果として大当りが報知される。
つまり、演出図柄は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、画像表示装置131による演出図柄の変動表示と第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この演出図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を表示することによって、大当りに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもなっている。なお、本実施形態においては、画像表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクターや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、遊技盤102の背面には、各種の演出に用いられる可動役物としてのギミック109が設けられている。ギミック109は、遊技盤102に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。ギミック109は、初期的には遊技盤102の背面に配置され、画像表示装置131の画面の前面に移動可能に構成されている。
遊技盤102の内レール105bの右下方には、普通図柄表示装置118、第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、普通図柄保留表示器119、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124が設けられている。第1、第2特別図柄表示装置120、122は、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したこと(後述する第1、第2始動入賞装置検出スイッチ312、315が遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われた大当りの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当りの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当りに当選した場合には「7」が表示され、はずれであった場合には「−」が表示される。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当り」に対応する値と比較することにより、大当りか否かを判定する処理をいう。この大当りの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1、第2特別図柄表示装置120、122において特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
普通図柄表示装置118は、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したこと(後述するゲート検出スイッチ330a、330bが遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するものであり、1つのLED(図示では「◎」)で構成されている。つまり、普通図柄表示装置118は、普通図柄の抽選によって当りに当選すると普通図柄表示装置22が点灯することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。なお、普通図柄表示装置118は、1つのLEDに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能なランプ)で構成されていてもよい。この普通図柄の抽選によって当りに当選すると、第2始動入賞装置115が所定時間、第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置122において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯又は消灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
また、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄の変動表示中、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球して、即座に大当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、大当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用の乱数を保留して記憶する。
この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器123と第2特別図柄保留表示器124とに表示される。ここで、第1、第2特別図柄保留表示器123、124において、保留が1つの場合には左側のLEDが、保留が2つの場合には左右2つのLEDが点灯し、保留が3つの場合には左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留が4つの場合には、左右2つのLEDが点滅する。この第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様は、これに限らず、例えば4つのLEDを横一列に並べて、保留の発生に対して左側のLEDから順に点灯するようにしてもよい。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して、即座に当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したときに取得された普通図柄判定用の乱数を保留して記憶する。この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、普通図柄保留表示器119に表示される。なお、普通図柄保留表示器119の表示態様は、上記した第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様に準じ、ここでの説明は省略する。
第1演出ボタン135は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン136は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。この第1演出ボタン135には、1つの押圧操作を検出する第1演出ボタン検出スイッチ335(図3参照)が設けられ、第2演出ボタン136には、複数の押圧操作を検出する第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e(図3参照)が設けられている。そして、これらの第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eから遊技者の押圧操作が検出されると、画像表示装置131に表示される画像が変更されることになる。なお、本実施形態では、第1演出ボタン135、第1演出ボタン検出スイッチ335、第2演出ボタン136、第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eを総称して「入力装置137」ともいう。
<遊技内容の説明>
図1を参照して、次に、上記したように構成される本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れについて説明する。まず、遊技者は、通常遊技状態(後述する大当り、時短遊技状態以外の遊技状態)で、普通図柄の当り及び特別図柄の大当りを獲得すべく、図1の矢印Aに示すように、操作ハンドル107の回動量を小さくして「左打ち」を行い、遊技領域106の左上に位置する普通図柄作動ゲート113a及び遊技領域106の略中心のいわゆる「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112を狙って遊技球を発射する。
この通常遊技状態で、操作ハンドル107の回動量を大きくする「右打ち」を行わないのは、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bは通過しても、釘の配列上、「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112には入賞し難くなっているからである。なお、この状態では、第2始動入賞装置115(以下、電チュー115ともいう)は遊技球の入賞できない第1の態様になっている。
そして、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過すると、その通過に基づいて普通図柄表示装置118に普通図柄の変動表示が開始されて普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われ、一方、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第1特別図柄表示装置120に特別図柄の変動表示が開始され、更にこの特別図柄の変動表示と同期して、画像表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。
図2を参照して、ここで、本実施形態の遊技機100において用いられる各種乱数について説明する。図2は、本実施形態の遊技機100において各種乱数が取得される乱数テーブルの説明図であり、(a)は大当り乱数テーブル、(b)は大当り図柄乱数テーブル、(c)はリーチ乱数テーブル、(d)は当り乱数テーブル、(e)は当り図柄乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。特別図柄(演出図柄)は、図2(a)に示す大当り乱数テーブルにより取得される大当り乱数と、図2(b)に示す大当り図柄乱数テーブルにより取得される大当り図柄乱数とに基づいて生成され、また、普通図柄は、図2(d)に示す当り乱数テーブルにより取得される当り乱数と、図2(e)に示す当り図柄乱数テーブルにより取得される当り図柄乱数とに基づいて生成される。
図2(a)に示す大当り乱数テーブルでは、第1始動入賞装置112、電チュー115の入賞時、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。大当り乱数テーブルの場合、低確率遊技状態(大当り確率が低確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が、例えば1/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」のときに大当りと判定される。
一方、高確率遊技状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が低確率遊技状態の10倍の10/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のときに大当りと判定される。
更に、大当り乱数テーブルでは、小当りの抽選も行っている。図2(a)に示す例では、小当りの割合が6/300に設定され、取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のときに小当りと判定される。なお、この小当りになると、大入賞装置117の開放態様は、後述の確変2R大当りの大入賞装置117の開放態様と同一の動作をする。
図2(b)に示す大当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した大当り図柄乱数に基づいて、複数種類の大当りの中から何れか1つの大当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の大当りとして、通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の3種類の大当りが用意されている。なお、この大当りの種類は、例えばラウンド数の異なるものや、大入賞装置117の開閉扉117bの開閉態様が相違する(例えば、開閉時間や規定入賞数が相違する)ものなど、4種類以上あってもよい。
通常8R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が8ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しはあまり期待できない(例えば1000個)ものの、大当り遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当りである。
確変16R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が16ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しが期待できる(例えば2000個)と共に、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当りである。
確変2R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が2ラウンドと少なく、しかもラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bの開放時間が極端に短い(例えば0.2秒、ただし規定入賞数はmax9個)大当りであり、賞球としての出球の払い出しはほとんど期待できない(入賞がほとんどない)ものの、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技を付与する大当りである。
この確変2R大当りにおける大入賞装置117の開放態様は、小当りと同一の動作であり、しかも大当り遊技終了後に時短遊技が付与されないので、見た目上、遊技者は、確変2R大当りと小当りとの区別を付けることができない。従って、この確変2R大当りの大当り遊技終了後、遊技状態が内部的に高確率になっていることを遊技者は認識できず、つまり、この確変2R大当りは、いわゆる「潜伏確変大当り」に相当する。
また、本実施形態の遊技機100では、第1始動入賞装置112に遊技球が入球した場合と、電チュー115に遊技球が入球した場合では、大当りが選択される割合が異なるように構成されている。具体的には、図2(b)に示すように、遊技球が第1始動入賞装置112入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「174」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となり、「175」〜「249」であれば、確変2R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となる。
一方、遊技球が電チュー115入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「249」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は150/250となる。なお、確変2R大当りは、電チュー115入賞時に選択されることはない。
第1始動入賞装置112入賞時と電チュー115入賞時において選択される大当り種類を比較すると、第1始動入賞装置112入賞時は、確変16R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変16R大当りの割合が150/250であり、電チュー115入賞時のほうが、確変16R大当りが選択される割合が高くなっている。更に、第1始動入賞装置112入賞時は、確変2R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変2R大当りの割合が0/250である(なお、第1始動入賞装置112及び電チュー115入賞時において選択される確変大当り(又は通常大当り)の振り分けは、図5(b)の円グラフに示すように、同一となっている(確変大当りの割合は150/250、通常大当りの割合は100/250))。
すなわち、電チュー115の方が第1始動入賞装置112よりも、遊技者にとって有利となるように構成されている。このよう構成すると、電チュー115への遊技球の入賞率が高くなるいわゆる電チューサポートの遊技状態(時短遊技状態)に移行したときは、確変16R大当りに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待でき、趣向性の高い遊技を提供することができる。
図2(c)に示すリーチ乱数テーブルでは、遊技球が始動入賞装置(第1始動入賞装置112又は電チュー115)の入賞時に、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得される。リーチ乱数テーブルの場合、リーチ有りの割合が、例えば22/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有りと判定される。一方、リーチ無しの割合は228/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときにリーチ無しと判定される。なお、リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。
図2(d)に示す普通図柄の当り乱数を抽選する当り乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。当り乱数テーブルの場合、時短以外の遊技状態(以下、時短外遊技状態ともいう)では、当りの割合が、例えば1/10に設定され、取得した当り乱数値が「7」のときに当りと判定される。一方、時短遊技状態では、当りの割合が時短外遊技状態の9倍の9/10に設定され、取得した当り乱数値が「0」〜「8」のときに当りと判定される。
図2(e)に示す当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「2」までの3個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した当り図柄乱数に基づいて、複数種類の当りの中から何れか1つの当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の当りとして、ショート当りとロング当りの2種類の当りが用意されている。
ショート当りは、普通図柄の抽選によって当りに当選したとき電チュー115が開状態になる第2の態様に制御される時間が短い(例えば0.5秒の単開放、規定入賞数max9個)当りであり、一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い(例えば6秒の単開放、規定入賞数max9個)当りである。当り図柄乱数テーブルの場合、ショート当りは、その割合が例えば2/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のときにショート当りと判定され、一方、ロング当りは、その割合が例えば1/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「2」のときにロング当りと判定される。
ショート当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が短い単開放なので、遊技球の電チュー115への入賞は困難で、従って、賞球としての出球の払い出しは殆ど期待できず、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も殆ど期待できない当りである。
一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い単開放なので、複数の遊技球(上限は9個)の電チュー115への入賞が期待でき、従って、賞球としての出球の払い出しが期待できると共に、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も期待できる当りである。しかも、上記したように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、確変16R大当りが選択される割合が高くなっているので、遊技者にとってロング当り時に遊技球を電チュー115に入賞させることは、遊技上、極めて重要な事項となり、これにより、遊技の趣向性が向上する。
なお、この当り図柄乱数テーブルは、時短外遊技状態のみに用いられるテーブルであって、遊技状態が時短になっているときに普通図柄の抽選で当りになった場合には、電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、全て上記ロング当りに準じて行われるようになっている(例えば5秒の単開放、規定入賞数max9個)。
図1に戻って、通常遊技状態で遊技者が「左打ち」を行っているときに、普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが開始され、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示としての点滅動作開始から所定の変動時間経過後に普通図柄が停止して点灯又は消灯することにより確定表示され、この確定表示した普通図柄が点灯していれば当りとなり(図2(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「7」のとき、当り確率1/10)、電チュー115が、遊技球の入賞機会が増大する第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
このとき、普通図柄の当りがショート当りのときは(図2(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のとき、割合2/3)、電チュー115の開放時間が短く(0.5秒の単開放)、この電チュー115に入賞させることは容易ではないので、遊技者は、図1の矢印Aに示すように、そのまま「左打ち」にした状態を維持することになる。これにより、運がよければ稀に遊技球が電チュー115に入賞する。
一方、この普通図柄の当りがロング当りのときは(図2(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「2」のとき、割合1/3)、電チュー115の開放時間が長い(6秒の単開放)ので、電チュー115が開状態になると、遊技者は、操作ハンドル107の回動量を大きくして、「右打ち」を行う。
そして、「右打ち」が行われると、遊技球は、図1の矢印Bに示すように、遊技領域106において画像表示装置131の右側を落下し、最終的に誘導板116に到達する。そして、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、開状態の電チュー115へ入賞するように誘導される。これにより、多数の遊技球が電チュー115へ容易に入賞する。
そして、電チュー115に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第2特別図柄表示装置122に特別図柄の変動表示及び画像表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。なお、電チュー115がロング当りで開状態になったとき、遊技者が「右打ち」をせずに、そのまま「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して入賞効率が悪く、遊技者にとっては不利益となる。
しかして、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、画像表示装置131では、第1演出ボタン135や第2演出ボタン136を遊技者に操作させると共に、ギミック109を該画像表示装置131の画面の前面に所定の態様で動作させる趣向を凝らしたリーチ演出(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、割合1/300、又は、図2(c)のリーチ乱数テーブルで取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のとき、割合22/250)など、様々な演出が実行されるようになっており、従って、遊技者は、第1、第2特別図柄表示装置120、122よりも画像表示装置131を注視するようになる。
特に、本発明においては、後に詳述するが、遊技球が電チュー115に入賞した時、その入賞が、ショート当り時に入賞したときとロング当り時に入賞したときとで、その後の遊技進行においてそれぞれ異なる演出を行うようになっており、従って遊技の趣向性が更に向上し、遊技者は、この実行される演出毎に異なる期待感を持って遊技に臨むことができる。
また、普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、抽選等により所定の割合で、画像表示装置131の一部(例えば画像表示装置131の下部や隅)で、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かに関する煽り演出が実行されるようになっており、従って、この場合、遊技者は、普通図柄表示装置118よりも画像表示装置131を注視するようになる。
なお、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄(画像表示装置131において演出図柄)の変動表示中、又は大当り若しくは小当り中に第1始動入賞装置112、電チュー115に遊技球が入賞したときは大当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、第1、第2特別図柄保留表示器123、124がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。
また、同様に、普通図柄の変動表示中、又は電チュー115の開放中に普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したときは当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、普通図柄保留表示器119がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。これにより、遊技者は、現状、いくつの大当り及び当りの抽選の権利が保留されているかを確認することができる。なお、本実施形態の遊技機100では、特別図柄に係る保留記憶は、電チュー115の方が優先して消化されるようになっているが、この保留記憶の消化は、入賞した時系列の順序で行うようにしてもよい。
そして、通常遊技状態で第1、第2特別図柄表示装置120、122にて特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間経過後に特別図柄が停止して確定表示され、この確定表示した特別図柄が予め定められた大当り図柄(例えば「7」)と一致したら大当りとなり(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、大当り確率1/300)、この場合、画像表示装置131にも特定の演出図柄の組合せ(例えば「777」等)が停止表示され、特別図柄の抽選結果として大当りが遊技者に報知される(ただし、確変2R大当りは除く)。
そして、このように特別図柄の抽選結果が大当りになると、大入賞装置117の開閉扉117bが所定の態様で開閉制御され、遊技球の入賞機会が極めて増大し、遊技者は、多量の遊技球を獲得して持ち玉を増やすことのできる大当り遊技を行うことができる。大当り遊技が開始されると、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右下に位置する開閉扉117bが開放された大入賞装置117を狙って遊技球を発射する。
ここで、大当りが通常8R大当り(図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112及び電チュー115共に「0」〜「99」、割合100/250)のとき、8ラウンド大当り遊技が行われ、この8ラウンド大当り遊技終了後、特別図柄が100回変動するまでの期間、遊技状態は時短となる。
また、大当りが確変16R大当り(図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112の場合「100」〜「174」、割合75/250、電チュー115の場合「100」〜「249」、割合150/250)のとき、16ラウンド大当り遊技が行われ、この16ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のとき、大当り確率10/300)及び時短となる。すなわち、大当りがループする。なお、この大当りのループ回数は、無制限にしてもよいし、所定回数大当りが連続したら(例えば5回)、次回の大当りを強制的に通常大当りになるように構成してもよい(いわゆるリミッター機能)。
一方、大当りが確変2R大当り(第1始動入賞装置112の入賞に基づいて図2(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、「175」〜「249」、割合75/250)のとき、画像表示装置131にも特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、リーチ乱数の値に関係なくリーチ演出は行われず、更に演出図柄の組合せはゾロ目等ではなく、例えば「359」等の何気ない数字の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として確変2R大当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。そして、2ラウンド大当り遊技が行われ、この2ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率が潜伏する。
なお、大当り抽選の結果、小当り(図2(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のとき、小当り確率6/300)のとき、画像表示装置131には特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、確変2R大当りと同様に、何気ない数字等の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として小当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。つまりこれは、遊技者に、小当りと確変2R大当りとを混同させて、確変2R大当り後の高確率を潜伏させる(恰も、低確率の遊技状態に見せ掛ける)ためである。
このように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、大当りになったときに多くの出玉を獲得できる確変16R大当りが選択される(確変16R大当り図柄で停止する)確率が高いので、遊技者は、電チュー115入賞時に基づく特別図柄に係る図柄合せゲームには大いなる期待を持って臨むことができる。
遊技状態が時短になっているときは、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮されると共に、主に普通図柄作動ゲート113bの通過に基づいて行われる普通図柄に係る図柄合せゲームでは、高い確率で当りになり(図2(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「0」〜「8」のとき、当り確率9/10)、しかも電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、上記ロング当りに準じて行われるので、遊技球の入賞機会が増え、遊技者は、ほぼ現状の持ち玉を減らさずに維持することができる。
従って、時短遊技が開始されると、上記した大当り遊技と同様に、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bを狙って遊技球を発射する。そして、普通図柄作動ゲート113bの通過如何に拘らず、「右打ち」した遊技球は最終的に誘導板116に到達し、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、頻繁に開放される電チュー115へ入賞するように誘導される。つまり、時短遊技では、第1始動入賞装置112よりも遊技者にとって有利な電チュー115へ頻繁に入賞することになる。そして、確変16R大当り遊技終了後での時短遊技では、更に大当り確率が高確率になっているので、従い、遊技者にとっては、極めて有利な遊技状態となる。
なお、時短遊技において、遊技者が「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は、普通図柄作動ゲート113aを通過可能で且つ電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して電チュー115への入賞効率が悪く、しかも電チュー115よりも遊技者にとって不利な第1始動入賞装置112に入賞し易くなるので、遊技者にとっては不利益となる。以上が、本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れである。
<制御手段の構成>
図3を用いて、次に、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図3は、遊技機100全体のブロック図である。主制御基板310は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、メインCPU310a、メインROM310b及びメインRAM310cから構成されるワンチップマイコン310mと、主制御基板用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備え、演出制御基板340、払出制御基板380及び電源基板370と接続されている。
主制御基板310の入力側には、第1始動入賞装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ312、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ330a、330b、第2始動入賞装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動入賞装置検出スイッチ315、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する大入賞装置検出スイッチ317が接続され、各種信号が主制御基板310に入力される。
主制御基板310の出力側には、第2始動入賞装置115の一対の可動片115bを開閉動作させる第2始動入賞装置開閉ソレノイド316、大入賞装置117の開閉扉117bを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド318、特別図柄を表示する第1、第2特別図柄表示装置120、122、普通図柄を表示する普通図柄表示装置118、特別図柄の保留球数を表示する第1、第2特別図柄保留表示器123、124、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器119、所定の遊技情報を外部に出力する遊技情報出力端子板319が接続され、各種信号が出力される。
主制御基板310のメインCPU310aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM310bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にデータやコマンドを送信したりする。
主制御基板310のメインROM310bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当り抽選に参照される大当り判定テーブル(図2参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM310bに記憶されている。
主制御基板310のメインRAM310cは、メインCPU310aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM310cには、普通・特別図柄保留記憶領域、普通・特別図柄データ記憶領域、普通・特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド回数記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、普通・特別停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、管理装置用伝送データ格納領域、ホール設備用伝送データ格納領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
電源基板370は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給すると共に、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板310に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU310aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU310aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。なお、電源基板370は、主制御基板310の他、演出制御基板340、払出制御基板380及び発射制御基板390と接続されている。
演出制御基板340は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板340は、サブCPU340a、サブROM340b、サブRAM340cを備えており、主制御基板310に対して、当該主制御基板310から演出制御基板340への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板340には、第1演出ボタン検出スイッチ335、第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのクリア規制ボタン検出スイッチ338が接続されている。
また、演出制御基板340には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)340dが搭載されている。サブCPU340aは、RTC340dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC340dは、通常、遊技機100に電源が供給されているときには遊技機100からの電源によって動作し、遊技機100の電源が切られているときには、電源基板370に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。よって、RTC340dは、遊技機100の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC340dは、演出制御基板340上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
演出制御基板340のサブCPU340aは、主制御基板310から送信されたデータやコマンド、第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336e、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM340bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板360又は画像制御基板350に送信する。
サブCPU340aは、主制御基板310のメインCPU310aから一方向のストローブ信号や画像制御用コマンド信号、ランプ制御用コマンド信号等の制御信号を入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、サブCPU340aはこの制御用コマンドを認識するように構成されている。例えば、特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用駆動装置361、演出用照明装置134に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板350やランプ制御基板360へ送信する。なお、演出用駆動装置361は、ギミック109を所定の態様に駆動することによって遊技者に様々な期待感を与えるものである。
演出制御基板340のサブROM340bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板310から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM340bに記憶されている。
演出制御基板340のサブRAM340cは、サブCPU340aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM340cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、日時情報記憶領域、ログイン状態記憶領域、演算データ記憶領域、各種フラグ記憶領域、発射操作情報記憶領域、遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
払出制御基板380は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板380は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備え、有線(ハーネス)を介して主制御基板310と接続されると共に、玉貸接続基板384を介してカードユニット300とも接続されている。また、払出制御基板380は、主制御基板310とカードユニット300(玉貸接続基板384)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御基板380の入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ382、扉開放スイッチ383も接続されている。更に、玉貸接続基板384には、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386が接続されており、玉貸接続基板384を介して、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386の各種の入力信号が払出制御基板380に入力される。また、払出制御基板380の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ381が接続されている。
払出CPUは、払出球計数スイッチ382、扉開放スイッチ383、玉貸スイッチ385、返却スイッチ386等の入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。具体的には、払出CPUは、主制御基板310から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出モータ381を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出CPUは、玉貸接続基板384を介してカードユニット300と接続確認を行った後、玉貸接続基板384を介して玉貸スイッチ385から玉貸信号を入力すると、カードユニット300との情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出モータ381を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
ランプ制御基板360は、遊技盤102に設けられた演出用照明装置134を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。例えば演出用照明装置134は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。また、ランプ制御基板360は、ギミック109を所定の態様に動作させるソレノイドやモータ等、演出用駆動装置361の駆動源を通電制御して、ギミック109による演出を行うようにしている。このランプ制御基板360は、演出制御基板340に接続されており、演出制御基板340から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板350は、上記画像表示装置131及び音声出力装置132と接続されており、演出制御基板340から送信された各種のコマンドに基づいて、画像表示装置131における画像の表示制御、音声出力装置132における音声の出力制御を行う。この画像制御基板350は、画像表示装置131の画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDPと、音の制御を行う音制御回路とを備えている。
ホストCPUは、演出制御基板340から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データを画像表示装置131に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力する。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板340から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置132における音声出力制御をする。例えば、音声出力装置132は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行うようにしている。
発射制御基板390は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板390は、入力側にタッチセンサ391及び発射ボリューム392が接続されており、出力側に発射用ソレノイド393及び玉送りソレノイド394を接続している。発射制御基板390は、タッチセンサ391からのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム392から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド393や玉送りソレノイド394を通電させる制御を行う。
タッチセンサ391は、発射ハンドル装置103の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル107に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。タッチセンサ391は、遊技者が操作ハンドル107に触れたことを検知すると、発射制御基板390に発射用ソレノイド393の通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板390は、大前提としてタッチセンサ391からタッチ信号の入力がなければ、遊技球を遊技領域106に発射させないように構成されている。
発射ボリューム392は、操作ハンドル107が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム392は、その発射ボリューム392に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板390に供給する(発射制御基板390に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板390は、発射ボリューム392により分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド393を通電して、発射用ソレノイド393の打出部材を回転させることで、遊技球を遊技領域106に発射させる。
発射用ソレノイド393は、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド393には打出部材が直結されており、発射用ソレノイド393が回転することで、打出部材を回転させる。ここで、発射用ソレノイド393の回転速度は、発射制御基板390に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約100(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド393が1回転する毎に1個発射されるため、約100(個/分、アウト玉)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。また、玉送りソレノイド394は、直進ソレノイドから構成され、受け皿140にある遊技球を、発射用ソレノイド393の打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
<主制御基板のタイマ割込み処理>
図4〜15を用いて、次に、遊技機100における遊技の進行に係り、本発明の特徴的な処理についてフローチャートを用いて説明する。図4は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、主制御基板310に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、主制御基板310の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図4〜15のフローチャートに基づいて説明する主制御基板310で行われる処理は、メインROM310bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図4〜15においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
図4を参照して、電源投入を契機にして、メインCPU310aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、メインRAM310c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、メインROM310bに記憶されたプログラムがメインRAM310cに読み込まれ、メインCPU310aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、ステップS400(以下、ステップSは、単に「S」ともいう)において、メインCPU310aは、図2に示したような大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数、当り図柄乱数、あるいは変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。なお、変動パターン乱数は、後述するが、特別図柄変動時間(つまり、演出図柄変動の実行時間)を決定するための乱数である。
S400の乱数更新処理において、各乱数は、それぞれ、1ずつ加算(インクリメント)されて更新され、つまり、タイマ割込み処理が行われる毎にカウントアップされる。そして、後述するS410の始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理やS420のゲート検出スイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得され、この取得された乱数はS430の普通図柄処理やS440の特別図柄処理で使用される。なお、S400の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では「299」)に達した後は、再び最小値「0」に戻る。
次に、S410において、メインCPU310aは、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したか否かを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ312又は第2始動入賞装置検出スイッチ315に基づく始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理を実行する。図5を用いて、以下、S410で行われる始動入賞装置検出スイッチ処理の内容について説明する。図5は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる始動入賞装置検出スイッチ処理(S410)を示すフローチャートである。
図5を参照して、S500において、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312からの検出信号の有無に基づいて、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞して第1始動入賞装置検出スイッチ312がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312がオンとなった場合(S500でYES)、S502に移行する。一方、メインCPU310aは、第1始動入賞装置検出スイッチ312がオフの場合(S500でNO)、S520に移行する。
S502において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、第1特別図柄抽選における保留回数U1が上限値Umax1(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数U1が上限値Umax1未満の場合(S502でYES)、S504に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数U1が上限値Umax1以上の場合(S502でNO)、S520に移行する。
S504において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算して更新し、S506に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算し、加算後の保留回数U1をメインRAM310cに格納する。
S506において、メインCPU310aは、今回の第1始動入賞装置112への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、第1特別図柄抽選のための乱数(図2に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM310cに格納する。このS506で取得された乱数によって、第1特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S508に移行する。
S508において、メインCPU310aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、直近のS506の処理で取得されてメインRAM310cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM310bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第1特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、確変2R大当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第1特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU310aは、事前判定処理を終了すると、S510に移行する。
S510において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをメインRAM310cにセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S508の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」ともいう)が含められている。第1保留数増加コマンドは後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信され、演出制御基板340は、第1特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出を画像表示装置131にて実行することができる。そして、メインCPU310aは、S512に移行する。
S512において、メインCPU310aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1の値(U1≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S520に移行する。
S520において、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315からの検出信号の有無に基づいて、電チュー115に遊技球が入賞して第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンとなった場合(S520でYES)、S522に移行する。一方、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオフの場合(S520でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S522において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、第2特別図柄抽選における保留回数U2が上限値Umax2(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数U2が上限値Umax2未満の場合(S522でYES)、S524に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数U2が上限値Umax2以上の場合(S522でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S524において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算して更新し、S526に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算し、加算後の保留回数U2をメインRAM310cに格納する。
S526において、メインCPU310aは、今回の電チュー115への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、第2特別図柄抽選のための乱数(図2に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得してメインRAM310cに格納する。このS526で取得された乱数によって、第2特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S528に移行する。
S528において、メインCPU310aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、直近のS526の処理で取得されてメインRAM310cに格納された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選による大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数)を読み出し、この読み出した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM310bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第2特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第2特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU310aは、事前判定処理を終了すると、S530に移行する。
S530において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをメインRAM310cにセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S528の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。第2保留数増加コマンドは後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信され、演出制御基板340は、第2特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出を画像表示装置131にて実行することができる。そして、メインCPU310aは、S532に移行する。
S532において、メインCPU310aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2の値(U2≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S420において、メインCPU310aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したか否かを検知するゲート検出スイッチ330a、330bに基づくゲート検出スイッチ(SW)処理を実行する。図6を用いて、以下、S420で行われるゲート検出スイッチ処理の内容について説明する。図6は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるゲート検出スイッチ処理(S420)を示すフローチャートである。
図6を参照して、S600において、メインCPU310aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過してゲート検出スイッチ330a、330bがオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU310aは、ゲート検出スイッチ330a、330bがオンとなった場合(S600でYES)、S640に移行する。一方、メインCPU310aは、ゲート検出スイッチ330a、330bがオフの場合(S600でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S640において、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが上限値Gmax(例えば5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU310aは、保留回数Gが上限値Gmax未満の場合(S640でYES)、S650に移行する。一方、メインCPU310aは、保留回数Gが上限値Gmax以上の場合(S640でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S650において、メインCPU310aは、普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算して更新し、S660に移行する。例えば、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算し、加算後の保留回数GをメインRAM310cに格納する。
S660において、メインCPU310aは、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bの遊技球の通過に基づいて抽選のための乱数を取得し、メインRAM310cに格納する。ここで、メインCPU310aは、メインRAM310cを参照して、上記S400で更新された乱数のうち、普通図柄抽選のための乱数(当り乱数、当り図柄乱数、図2参照)を取得してメインRAM310cに格納する。このS660で取得された乱数によって、普通図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU310aは、S670に移行する。
S670において、メインCPU310aは、保留回数Gの値(G≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。メインCPU310aは、S670の処理を終えると、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S430において、メインCPU310aは、普通図柄処理を実行する。以下、図7を用いて、S430で行われる普通図柄処理の内容について説明する。図7は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる普通図柄処理(S430)を示すフローチャートである。
図7を参照して、S700において、メインCPU310aは、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「補助遊技フラグ」は、普通電動役物である電チュー(第2始動入賞装置)115が作動状態であることを示すものであり、具体的には、変動を停止した際の普通図柄が当り図柄である場合に、オンに設定されるフラグである(S748参照)。
補助遊技フラグがオンである場合(S700でYES)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、補助遊技フラグがオフである場合(S700でNO)、メインCPU310aは、S702に移行して、普通図柄が普通図柄表示装置118にて変動中(普通図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S702において、普通図柄が変動中である場合(S702でYES)、S740に移行する。一方、普通図柄が変動中ではない場合(S702でNO)、メインCPU310aは、S704に移行し、ここでメインRAM310cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが、1以上であるか否かを判定する。この普通図柄抽選における保留回数Gは、上述したゲート検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
保留回数Gが1以上ではない場合(S704でNO)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、保留回数Gが1以上である場合(S704でYES)、メインCPU310aは、保留回数Gから1を減算し、保留回数Gを更新する(S706)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図6のS660によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。そして、メインCPU310aは、S707に移行して、保留回数Gの値(G≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。
その後、S708において、メインCPU310aは、当り乱数判定の処理を実行する。当り乱数判定とは、メインRAM310cを参照して、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bを通過した際に取得した当り乱数(S660で取得した当り乱数)が、予め定められた「当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定することにより、普通図柄抽選の結果が当りか否かを判定する処理である。また、この場合、当り乱数が「当り」を示す値であると判定されたときには、当り図柄乱数(S660で取得した当り図柄乱数)が「ショート当り」か「ロング当り」かを判定する処理も、当り乱数判定に準じた処理で併せて実行される。
次いで、S710において、メインCPU310aは、停止図柄を設定する。停止図柄の設定とは、当り乱数判定における判定結果に応じて停止させる図柄を設定することである。具体的には、メインCPU310aは、上記当り乱数が「当り」を示す値である場合、当りを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を点灯)。一方、メインCPU310aは、上記当り乱数が「はずれ」を示す値である場合、はずれを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を消灯)。
次に、S712において、メインCPU310aは、変動時間設定の処理を実行する。「変動時間設定」とは、遊技状態と停止図柄とに応じて普通図柄の変動時間を設定する処理であり、例えば、時短遊技状態などの電チューサポート機能を有する補助遊技状態では「3秒」が設定され、通常遊技状態などの電チューサポート機能のない遊技状態では、「29秒」が設定される。
この後、S714において、メインCPU310aは、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動を開始し、S715に移行して、後述の遊技状態が時短になっていることを示す時短フラグを参照することにより、現在の遊技状態が当り確率の高い時短遊技状態(時短フラグオン)になっているか否かを判定する。S715において、遊技状態が時短遊技状態である場合(S715でYES)、メインCPU310aは、S740に移行する。一方、遊技状態が時短遊技状態でない場合(S715でNO)、メインCPU310aは、S716に移行する。
S716において、メインCPU310aは、画像表示装置131や音声出力装置132、演出用照明装置134等で、当該普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かに関する煽り演出を実行するか否かを判定する。この煽り演出実行の判定は、例えば、上記S420のゲート検出スイッチ(SW)処理のS660で煽り演出実行用の乱数を取得し、この取得した乱数により判定するようにすればよい。具体的には、例えば、当該普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のときは、全て煽り演出を実行すると判定し、当該普通図柄の抽選結果がはずれのときは、所定の割合(抽選確率、例えば1/10)で煽り演出を実行すると判定するようにすればよい。そして、S716において、煽り演出を実行しないと判定した場合(S716でNO)、メインCPU310aは、S740に移行する。一方、煽り演出を実行すると判定した場合(S716でYES)、メインCPU310aは、S718に移行する。
次に、S718において、メインCPU310aは、煽り演出開始コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、煽り演出開始コマンドには、普通図柄抽選の結果を示す情報(ショート当り、ロング当り、はずれを示す情報)も含まれる。また、煽り演出開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。次に、S740において、メインCPU310aは、上記S712において設定された変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S740でNO)、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過した場合(S740でYES)、メインCPU310aは、普通図柄の変動を停止させる(S742)。
そして、メインCPU310aは、停止した普通図柄が「当り」であるか否かを判定し(S746)、停止した普通図柄が「当り」ではない場合(S746でNO)、すなわち、はずれである場合、S754へ移行する。一方、停止した普通図柄が「当り」である場合(S746でYES)、メインCPU310aは、補助遊技フラグをオンにし(S748)、S754へ移行する。
S754において、メインCPU310aは、上記S718で煽り演出開始コマンドがセットされていたか否かを判定し、煽り演出開始コマンドがセットされていた場合(S754でYES)、S756に移行し、煽り演出終了コマンドをメインRAM310cにセットする。そして、メインCPU310aは、この普通図柄処理を終了する。なお、煽り演出終了コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。一方、煽り演出開始コマンドがセットされていなかった場合(S754でNO)、メインCPU310aは、S756の処理をスキップして、この普通図柄処理を終了する。
図4に戻って、次に、S440において、メインCPU310aは、特別図柄処理を実行する。以下、図8を用いて、S440で行われる特別図柄処理の内容について説明する。図8は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる特別図柄処理(S440)を示すフローチャートである。
図8を参照して、S800において、メインCPU310aは、後述の停止中処理でオンに設定される大当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり大当り遊技中であるか否かの判定を行い、大当り遊技フラグがオンである場合(S800でYES)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがオフである場合(S800でNO)、メインCPU310aは、S801に移行して、後述の停止中処理でオンに設定される小当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり小当り遊技中であるか否かの判定を行い、小当り遊技フラグがオンである場合(S801でYES)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、小当り遊技フラグがオフである場合(S801でNO)、メインCPU310aは、S802に移行して、特別図柄が第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にて変動中(特別図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S802において、特別図柄が変動中である場合(S802でYES)、S844に移行する。一方、特別図柄が変動中ではない場合(S802でNO)、メインCPU310aは、S804に移行し、ここでメインRAM310cを参照して、優先的に消化する第2始動入賞装置検出スイッチ315の保留回数U2が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U2が1以上である場合(S804でYES)、メインCPU310aは、保留回数U2から1を減算し、保留回数U2を更新する(S806)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図5のS526によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。そして、メインCPU310aは、S808に移行して、保留回数U2の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S820へ移行する。
一方、保留回数U2が≧1でないと判定した場合(S804でNO)、つまり保留個数U2が「0」である場合、メインCPU310aは、S810に移行して、第1始動入賞装置検出スイッチ312の保留回数U1が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U1が1以上でない場合(S810でNO)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。一方、保留回数U1が1以上である場合(S810でYES)、メインCPU310aは、保留回数U1から1を減算し、保留回数U1を更新する(S812)。その際、メインCPU310aは、メインRAM310cに格納されている図5のS506によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM310cから削除する。
そして、メインCPU310aは、S814に移行して、保留回数U1の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU310aは、S820へ移行する。なお、この特別図柄抽選における保留回数U1、U2は、上述した始動入賞装置検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
S820において、メインCPU310aは、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りであるかはずれであるか等の判定をする大当り判定処理を実行する。以下、図9を用いて、S820で行われる大当り判定処理の内容について説明する。図9は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる大当り判定処理(S820)を示すフローチャートである。
図9を参照して、S900において、メインCPU310aは、後述の遊技状態が高確率になっていることを示す高確フラグを参照することにより、現在の遊技状態が大当り確率の高い高確率遊技状態(高確フラグオン)になっているか否かを判定する。現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合(S900でYES)、メインCPU310aは、S902に移行し、高確率時の大当り乱数判定テーブルを選択し、一方、現在の遊技状態が高確率遊技状態でない場合(S900でNO)、メインCPU310aは、S904に移行し、低確率時の大当り乱数判定テーブルを選択する(図2参照)。
S902又はS904の処理を終えると、メインCPU310aは、S906に移行して、大当り乱数判定の処理を実行する。大当り乱数判定とは、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した大当り乱数(S506又はS526で取得した大当り乱数)が、予め定められた「大当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU310aは、S908に移行して、S906の大当り乱数判定に基づき、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りか否かを判定する。ここで、大当りと判定された場合(S908でYES)、メインCPU310aは、S910に移行して、メインRAM310cに記憶された大当り図柄乱数の判定を行い、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする大当り図柄(通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の何れかに対応する大当り図柄)を設定し(S912)、この大当り判定処理を終了する。
一方、S908において、大当りでないと判定された場合(S908でNO)、メインCPU310aは、S914に移行して、取得した大当り乱数に基づいて小当りであるか否かの判定を行う。ここで、小当りと判定された場合(S914でYES)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする小当り図柄を設定し(S916)、この大当り判定処理を終了する。また、S914において、小当りでないと判定した場合(S914でNO)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットするはずれ図柄を設定し(S918)、この大当り判定処理を終了する。
図8に戻って、次に、S830において、メインCPU310aは、変動パターン選択処理を実行する。以下、図10を用いて、S830で行われる変動パターン選択処理の内容について説明する。図10は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる変動パターン選択処理(S830)を示すフローチャートである。
図10を参照して、S1000において、メインCPU310aは、大当り判定処理で設定された特別図柄に基づいて、大当り判定処理の結果が大当りであるか否かの判定を行い、大当りであると判定した場合(S1000でYES)、S1014に移行して、大当たり用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、大当りでないと判定した場合(S1000でNO)、メインCPU310aは、S1002に移行して、大当り判定処理の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1002において、小当りであると判定した場合(S1002でYES)、メインCPU310aは、S1004に移行して、小当り用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、小当りでないと判定した場合(S1002でNO)、メインCPU310aは、S1006に移行して、リーチ乱数判定の処理を実行する。リーチ乱数判定とは、はずれの場合にリーチ演出を行うか否かを決定するためのリーチの有無を判定する処理であって、具体的には、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得したリーチ乱数(S506又はS526で取得したリーチ乱数)が、予め定められた「リーチ有」又は「リーチ無」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU310aは、S1008に移行して、ここでS1006のリーチ乱数判定に基づきリーチの有無を判定し、リーチ有りと判定した場合(S1008でYES)、S1010に移行して、リーチ用テーブルをメインRAM310cにセットする。一方、リーチ無しと判定した場合(S1008でNO)、メインCPU310aは、S1012に移行して、はずれ用テーブルをメインRAM310cにセットする。
次に、メインCPU310aは、S1016に移行して、先に取得した変動パターン乱数判定の処理を実行し、S1018に移行して、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して、この変動パターン選択処理を終了する。なお、変動パターン乱数判定とは、特別図柄変動時間(演出図柄変動の実行時間)を決定するための処理であって、具体的には、メインRAM310cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した変動パターン乱数(S506又はS526で取得した変動パターン乱数)が、予め定められた変動時間を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
図8に戻って、次に、S840において、メインCPU310aは、S820の大当り判定処理及びS830の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、メインRAM310cにセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御基板340に対して演出図柄の変動演出開始を指示するコマンドである。なお、S840でセットされた変動演出開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、S842に移行する。
S842において、メインCPU310aは、S840の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を開始する。そして、メインCPU310aは、S844に移行し、ここでS842における特別図柄の変動表示の開始時点から、S830の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。
変動時間が経過していないと判定された場合(S844でNO)、メインCPU310aは、この特別図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過したと判定された場合(S844でYES)、メインCPU310aは、S846に移行して、画像表示装置131等による演出図柄の変動演出終了を指示する変動演出停止コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S846でセットされた変動演出停止コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、S848に移行する。
S848において、メインCPU310aは、S842の処理で開始した第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を停止してその停止図柄を表示する。そして、メインCPU310aは、S850に移行して、ここで停止中処理を実行する。以下、図11を用いて、S850で行われる停止中処理の内容について説明する。図11は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる停止中処理(S850)を示すフローチャートである。
図11を参照して、S1100において、メインCPU310aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される時短フラグがオンであるか否か、つまり時短遊技中であるか否かの判定を行い、時短フラグがオンであると判定した場合(S1100でYES)、S1102に移行して、メインRAM310cに記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」を減算する。
そして、メインCPU310aは、S1104に移行して、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Jが「0」の場合(S1104でYES)、S1106に移行する。そして、S1106において、メインCPU310aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、ここで時短フラグをオフにし、S1108に移行する。なお、S1100において時短フラグがオンでないと判定した場合(S1100でNO)、あるいはS1104において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判定した場合(S1104でNO)、メインCPU310aは、S1108に移行する。
S1108において、メインCPU310aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される高確フラグがオンであるか否か、つまり高確率遊技中であるか否かの判定を行い、高確フラグがオンであると判定した場合(S1108でYES)、S1110に移行して、メインRAM310cに記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」を減算する。
そして、メインCPU310aは、S1112に移行して、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Xが「0」の場合(S1112でYES)、S1114に移行する。そして、S1114において、メインCPU310aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、ここで高確フラグをオフにし、S1116に移行する。なお、S1108において高確フラグがオンでないと判定した場合(S1108でNO)、あるいはS1112において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判定した場合(S1112でNO)、メインCPU310aは、S1116に移行する。
S1116において、メインCPU310aは、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされた特別図柄により大当りであるか否かの判定を行い、大当りでないと判定した場合(S1116でNO)、S1118に移行して、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされている特別図柄が小当りであるか否かを判定する。
S1118において、メインCPU310aは、小当りであると判定した場合(S1118でYES)、S1120に移行して、小当り遊技フラグをオンにする。そして、メインCPU310aは、S1122に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
なお、このS1122におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが確変2R大当りであった場合又は小当りであった場合に対して行うもので、その設定は、確変2R大当り及び小当り両者共に、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回の同一態様に設定する。
そして、S1122の処理を終えると、メインCPU310aは、この停止中処理を終了する。一方、S1118において、メインCPU310aは、小当りでないと判定した場合(S1118でNO)、小当り遊技フラグをオンにすることなく、この停止中処理を終了する。
一方、S1116において、メインCPU310aは、大当りであると判定した場合(S1116でYES)、S1130に移行して、今回の大当りが確変16R大当りであるか否かを判定する。そして、確変16R大当りであると判定した場合(S1130でYES)、S1134に移行して、16R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1130において、メインCPU310aは、確変16R大当りでないと判定した場合(S1130でNO)、S1132に移行して、今回の大当りが通常8R大当りであるか否かを判定する。そして、通常8R大当りであると判定した場合(S1132でYES)、S1136に移行して、8R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1132において、メインCPU310aは、通常8R大当りでないと判定した場合(S1132でNO)、S1138に移行して、今回の大当りは確変2R大当りであると判定して、2R大当り遊技フラグをオンにする。そして、S1134、S1136又はS1138の処理を終えると、メインCPU310aは、S1140に移行する。
S1140において、メインCPU310aは、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xにそれぞれ「0」をセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットし、S1142に移行して、時短フラグと高確フラグをオフにする。そして、S1144に移行して、メインCPU310aは、今回の大当りは確変2R大当りであるか否かを判定し、確変2R大当りであると判定した場合(S1144でYES)、上記したS1122に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。すなわち、小当りと同様、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回に設定する。
一方、S1144において、メインCPU310aは、確変2R大当りでないと判定した場合(S1144でNO)、すなわち、今回の大当りは確変16R大当り又は通常8R大当りであると判定した場合には、S1150に移行して、大当りのオープニングを開始する。
そして、S1152に移行して、メインCPU310aは、大当りオープニングコマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1152でセットされた大当りオープニングコマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。そして、メインCPU310aは、この停止中処理を終了し、図8に示す特別図柄処理を終了する。
図4に戻って、次に、S450において、メインCPU310aは、大入賞装置処理を実行する。以下、図12を用いて、S450で行われる大入賞装置処理の内容について説明する。図12は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる大入賞装置処理(S450)を示すフローチャートである。
図12を参照して、S1200において、メインCPU310aは、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定し、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであると判定した場合(S1200でYES)、つまり通常8R大当り遊技中又は確変16R大当り遊技中であると判定した場合に、S1210に移行して、大当りの開始演出を行うオープニング中であるか否かを判定する。
S1210において、メインCPU310aは、大当りのオープニング中であると判定した場合(S1210でYES)、S1212に移行して、オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1212において、メインCPU310aは、オープニング時間が経過していないと判定した場合(S1212でNO)、この大入賞装置処理を終了し、一方、オープニング時間が経過したと判定した場合(S1212でYES)、S1214に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
このS1214におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが通常8R大当り又は確変16R大当りであった場合に対して行うもので、その設定は、通常8R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を8R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。また、確変16R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。
そして、S1215に移行して、メインCPU310aは、大当り遊技中に実行される大当り演出パターンを決定するための大当り演出コマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1215でセットされた大当り演出コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
そして、S1216に移行して、メインCPU310aは、大入賞装置117への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットし、S1218に移行して、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。そして、S1220に移行して、メインCPU310aは、大入賞装置117の作動を開始する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を閉状態から開状態にする。
次に、メインCPU310aは、S1240に移行して、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かを判定し、この作動時間が所定時間を経過していないと判定した場合(S1240でNO)、S1242に移行して、個数カウンタCの値が規定入賞数(例えば9個)に達したか否かを判定する。
S1242において、メインCPU310aは、個数カウンタCの値が規定入賞数であると判定した場合(S1242でYES)、S1244に移行して、大入賞装置117の作動を終了する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を開状態から閉状態にする。一方、個数カウンタCの値が規定入賞数に達していないと判定した場合(S1242でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1240において、メインCPU310aは、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合(S1240でYES)、S1242の処理をスキップして、個数カウンタCの入賞数をチェックすることなく大入賞装置117の作動を終了する。
次に、メインCPU310aは、S1246に移行して、大当りラウンド回数Rが最大ラウンド回数であるか否かを判定する。つまり、S1246では、大当りラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する処理であって、大当りが確変16R大当りである場合は16ラウンド、通常8R大当りである場合は8ラウンド、確変2R大当り及び小当りである場合は2ラウンドであるか否かを判定する。
S1246において、メインCPU310aは、大当りラウンドが最終ラウンドでないと判定した場合(S1246でNO)、この大入賞装置処理を終了する。一方、大当りラウンドが最終ラウンドであると判定した場合(S1246でYES)、S1248に移行して、メインCPU310aは、今回の大当りは通常8R大当り又は確変16R大当りであるか(確変2R大当り及び小当りでないか)否かを判定する。
S1248において、メインCPU310aは、通常8R大当り又は確変16R大当りである(確変2R大当り及び小当りでない)と判定した場合(S1248でYES)、S1250に移行して、大当りの終了演出を行うエンディングを開始する。そして、S1252に移行して、メインCPU310aは、大当りエンディングコマンドをメインRAM310cにセットする。なお、S1252でセットされた大当りエンディングコマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
次に、メインCPU310aは、S1254に移行して、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、S1256に移行して、エンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1256において、エンディング時間が経過したと判定した場合(S1256でYES)、S1270に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行し、一方、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S1256でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1248において、メインCPU310aは、通常8R大当り及び確変16R大当りでない(確変2R大当り又は小当りである)と判定した場合(S1248でNO)、S1260に移行して、上記したS1254と同様に、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、その後S1270に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行する。
また、ステップS1210において、メインCPU310aは、大当りのオープニング中でないと判定した場合(S1210でNO)、S1230に移行して、大当りのエンディング中であるか否かを判定する。そして、S1230において、メインCPU310aは、大当りのエンディング中であると判定した場合(S1230でYES)、S1256に移行する。
一方、S1230において、メインCPU310aは、大当りのエンディング中でないと判定した場合(S1230でNO)、S1232に移行して、大入賞装置117が作動中であるか否かを判定する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bが作動中で、大入賞装置117が開状態であるか否かを判定する。このS1232において、メインCPU310aは、大入賞装置117が作動中であると判定した場合(S1232でYES)、S1240に移行し、大入賞装置117が作動中でないと判定した場合(S1232でNO)、S1216に移行する。
また、S1200において、メインCPU310aは、8R大当り遊技フラグ及び16R大当り遊技フラグがオンでないと判定した場合(S1200でNO)、S1202に移行して、2R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1202において、メインCPU310aは、2R大当り遊技フラグがオンでない場合(S1202でNO)、S1204に移行して、小当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1204において、メインCPU310aは、小当り遊技フラグがオンでない場合(S1204でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
一方、メインCPU310aは、S1202において2R大当り遊技フラグがオンである場合(S1202でYES)、及びS1204において小当り遊技フラグがオンである場合(S1204でYES)、S1232に移行する。
図13を用いて、次にS1270で行われる遊技状態設定処理の内容について説明する。図13は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる遊技状態設定処理(S1270)を示すフローチャートである。まずS1300において、メインCPU310aは、小当りであるか否かを判定し、小当りであると判定した場合(S1300でYES)、この遊技状態設定処理を終了する。
一方、小当りでないと判定した場合(S1300でNO)、メインCPU310aは、S1302に移行して、今回の大当りは通常8R大当り(時短付き)であるか否かを判定する。そして、S1302において、メインCPU310aは、通常8R大当り(時短付き)であると判定した場合(S1302でYES)、S1304に移行して、時短フラグをオンにし、S1306に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、通常8R大当り遊技の終了後、最大で100回の時短ゲームが付与される。
一方、S1302において、通常8R大当り(時短付き)でないと判定した場合(S1302でNO)、つまり、今回の大当りは確変2R大当り(時短無し)又は確変16R大当り(時短付き)であると判定した場合は、これらの大当りは高確率遊技を付与する大当りであるので、メインCPU310aは、S1320に移行して、高確フラグをオンにし、S1322に移行して、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、メインCPU310aは、S1324に移行して、大当りが時短付きの確変16R大当りであるか否かを判定し、時短付きの確変16R大当りであると判定した場合(S1324でYES)、S1326に移行して、時短フラグをオンにする。そして、メインCPU310aは、S1328に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに、上記S1322の処理で高確ゲームの残ゲーム回数Xにセットした数と同じ「10000」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変16R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲーム及び時短ゲームが付与される。
一方、S1324において、時短付きの確変16R大当りでないと判定した場合(S1324でNO)、つまり今回の大当りは時短付きでない確変2R大当りであると判定した場合は、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変2R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲームが潜伏状態(潜確状態)で付与される。
図12に戻って、S1270の遊技状態設定処理を終了すると、メインCPU310aは、S1280に移行して、ここで小当り遊技フラグ又は大当り遊技フラグ(16R大当り遊技フラグ、8R大当り遊技フラグ又は2R大当り遊技フラグ)をオフにして、この大入賞装置処理を終了する。
上記の説明から明らかなように、図8の特別図柄処理にて実行されるS850の停止中処理(図11)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大入賞装置117の開放態様を小当りと同一に設定し(S1122)、しかも大当り特有のオープニング演出が実行されない(S1150、S1152の処理を省略)ように構成されている。また、同様に、S450の大入賞装置処理(図12)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大当り特有のエンディング演出が実行されない(S1250、S1252の処理を省略)ように構成されている。更に、確変2R大当り遊技終了後に時短遊技は付与されないので、これにより、遊技者は、確変2R大当りと小当りとを見分けることができないようになり、その結果、確変2R大当り遊技終了後は、内部的に高確率になっていることが潜伏する。これにより遊技の趣向性が向上する。
図4に戻って、次に、S460において、メインCPU310aは、普通電動役物の一例である電チュー(第2始動入賞装置)115の作動処理(電動チューリップ処理)を実行する。以下、図14を用いて、S460で行われる電動チューリップ処理の内容について説明する。図14は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる電動チューリップ処理(S460)を示すフローチャートである。
図14を参照して、S1400において、メインCPU310aは、上記した普通図柄処理(S430)のS700と同様に、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。補助遊技フラグがオフである場合(S1400でNO)、メインCPU310aは、この電動チューリップ処理を終了する。
一方、補助遊技フラグがオンである場合(S1400でYES)、メインCPU310aは、電チュー(第2始動入賞装置)115が作動中であるか否かを判定する(S1402)。そして、電チュー115が作動中であると判定した場合(S1402でYES)、メインCPU310aは、S1422に処理を進める。一方、電チュー115が作動中でないと判定した場合(S1402でNO)、メインCPU310aは、S1404に移行し、上記した図7の普通図柄処理(S430)のS715と同様に、現在の遊技状態が時短遊技状態になっているか否かを判定する。
ここで、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合(S1404でYES)、メインCPU310aは、S1412に移行し、電チュー115の時短遊技状態における当りの開放パターンとして、可動片115bを5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、現在の遊技状態が時短遊技状態でないと判定した場合(S1404でNO)、メインCPU310aは、S1406に移行して、上記した図7の普通図柄処理(S430)のS746で「当り」と判定された当りがロング当りか否かを判定する。そして、ロング当りである場合(S1406でYES)、メインCPU310aは、S1408に移行し、電チュー115のロング当りの開放パターンとして、可動片115bを6秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、ロング当りでない場合(S1406でYES)、つまりショート当りである場合、メインCPU310aは、S1410に移行し、電チュー115のショート当りの開放パターンとして、可動片115bを0.5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。メインCPU310aは、S1408、S1410及びS1412で開放パターンをセットした後、S1414に移行し、セットした開放パターンで電チュー115の可動片115bの作動を開始させる。
そして、メインCPU310aは、S1416に移行し、第2始動入賞装置検出スイッチ(SW)315がオンしたか否か、つまり電チュー115の開放中に遊技球が入賞したか否かを判定する。そして、S1416において、メインCPU310aは、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンしていると判定した場合(S1416でYES)、S1420に移行して、ここで第2始動入賞装置検出スイッチ(SW)オン処理を実行する。以下、図15を用いて、S1420で行われる第2始動入賞装置検出スイッチオン処理の内容について説明する。図15は、主制御基板310のメインCPU310aによって行われる第2始動入賞装置検出スイッチオン処理(S1420)を示すフローチャートである。
図15を参照して、S1500において、メインCPU310aは、上記した普通図柄処理(S830)のS746で「当り」と判定された当りがショート当りか否かを判定する。そして、ショート当りである場合(S1500でYES)、メインCPU310aは、S1502に移行し、潜伏報知モード開始コマンドをメインRAM310cにセットする。この潜伏報知モード開始コマンドは、確変2R大当りの大当り遊技終了後、高確率が潜伏している場合に、その旨を遊技者に報知するためのコマンドである。なお、S1502でセットされた潜伏報知モード開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
次に、メインCPU310aは、S1504に移行し、保留先読みモード開始コマンドをメインRAM310cにセットする。この保留先読みモード開始コマンドは、上記した始動入賞装置検出スイッチ処理(図5)の第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の事前判定処理(S508、S528)において、先読みした保留の内容に基づいた演出を実行させるためのコマンドである。なお、S1502でセットされた潜伏報知モード開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
次に、メインCPU310aは、S1506に移行し、ショート当りでの電チュー115の開放中に入賞した遊技球数が2個以上あったか否かを判定する。そして、S1506において、メインCPU310aは、遊技球数が2個以上入賞したと判定した場合(S1506でYES)、S1510に移行する。一方、S1500において、ショート当りでない場合(S1500でNO)、つまりロング当りである場合には、メインCPU310aは、S1508に処理を進める。
S1508において、メインCPU310aは、ロング当りでの電チュー115の開放中に入賞した遊技球数が規定入賞数maxの9個以上あったか否かを判定する。そして、S1508において、メインCPU310aは、遊技球数が9個以上入賞したと判定した場合(S1508でYES)、S1510に移行する。
S1510において、メインCPU310aは、ミッションモード開始コマンドをメインRAM310cにセットする。このミッションモード開始コマンドは、所定時間内に所定の使命(ミッション)を遊技者に課し、このミッションがクリア(内部的に大当りに当選)されたときに大当りになるという演出を実行させるためのコマンドである。なお、S1510でセットされたミッションモード開始コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
次に、メインCPU310aは、S1512に移行し、ギミック、キャラクタ演出コマンドをメインRAM310cにセットする。このギミック、キャラクタ演出コマンドは、演出用駆動装置361を駆動してギミック109を所定の態様に変化合体させたり、画像表示装置131に所定のキャラクタを出現させたりする演出を実行させるためのコマンドである。なお、S1512でセットされたギミック、キャラクタ演出コマンドは、後述する出力処理(S480)において、演出制御基板340に送信される。
一方、S1508において、遊技球数が9個以上入賞しなかったと判定した場合(S1508でNO)、S1514に移行し、メインCPU310aは、ロング当りでの電チュー115の開放中に入賞した遊技球数が6個以上あったか否かを判定する。そして、S1514において、メインCPU310aは、遊技球数が6個以上入賞したと判定した場合(S1514でYES)、S1512に移行して、上記したギミック、キャラクタ演出コマンドをメインRAM310cにセットする処理を行う。
一方、S1506において、メインCPU310aは、遊技球数が2個以上入賞しなかったと判定した場合(S1506でNO)、S1514において、遊技球数が6個以上入賞しなかったと判定した場合(S1514でNO)又はS1512の処理を終えると、この第2始動入賞装置検出スイッチオン処理を終了する。
つまり、このS1420の第2始動入賞装置検出スイッチオン処理では、ショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が入賞したときと、ロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が入賞したときとで、その後の遊技進行においてそれぞれ異なる演出が行われるように処理が実行される。
すなわち、ショート当りで電チュー115に遊技球が1個入賞したときは、珍しい現象(発生確率が低いレア現象)なので、その後の演出として、潜伏報知モード及び保留先読みモードが行われ、また、ショート当りで電チュー115に遊技球が2個以上入賞したときは、極めて珍しい現象(極めて発生確率が低い超レア現象)なので、その後の演出として、潜伏報知モード及び保留先読みモードに加えてミッションモード及びギミック109やキャラクタを用いた演出が行われるようになっている。
一方、ロング当りで電チュー115に遊技球が規定入賞数maxの9個以上入賞したときは、遊技者の技量を大いに賞賛するため、その後の演出として、ミッションモード及びギミック109やキャラクタを用いた演出が行われ、また、ロング当りで電チュー115に遊技球が6〜8個入賞したときは、遊技者の技量を賞賛するため、その後の演出として、ギミック109やキャラクタを用いた演出のみが行われるようになっている。
図14に戻って、S1420の第2始動入賞装置検出スイッチオン処理を終了すると、又は、第2始動入賞装置検出スイッチ315がオンしていないと判定した場合(S1416でNO)、メインCPU310aは、S1422に移行して、上記S1414の処理で開始された電チュー115の作動が完了したか否かを判定する。つまり、可動片115bを所定間開放する開放パターンの動作が終了したか、又は、この開放パターンが終了する前に規定入賞数(max9個)の遊技球が電チュー115に入賞したか否かを判定する。ここで、電チュー115の作動が完了したと判定した場合(S1422でYES)、S1424に移行し、メインCPU310aは、補助遊技フラグをオフに設定して補助遊技を終了させ、この電動チューリップ処理を終了する。一方、電チュー115の作動が完了していないと判定した場合(S1422でNO)、メインCPU310aは、S1424の処理を行うことなく、そのまま電動チューリップ処理を終了する。
図4に戻って、次に、S470において、メインCPU310aは、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メインCPU310aは、第1始動入賞装置112、電チュー115及び大入賞装置117にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
次に、S480において、メインCPU310aは、出力処理を行う。具体的には、メインCPU310aは、演出制御基板340、払出制御基板380及び発射制御基板390に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メインCPU310aは、払出数を示す制御用コマンドを払出制御基板380に出力することによって、当該払出数を払出制御基板380に対して指示する。
また、メインCPU310aは、上記した第1保留数増加コマンド(S510)、第2保留数増加コマンド(S530)、煽り演出開始コマンド(S718)、煽り演出終了コマンド(S756)、変動演出開始コマンド(S840)、変動演出停止コマンド(S846)、オープニングコマンド(S1152)、大当り演出コマンド(S1215)、エンディングコマンド(S1252)、潜伏報知モード開始コマンド(S1502)、保留先読みモード開始コマンド(S1504)、ミッションモード開始コマンド(S1510)、ギミック、キャラクタ演出コマンド(S1512)等を演出制御基板340に出力することによって、遊技機100における演出内容等を決定させる。以上で、主制御基板310のメインCPU310aによって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
<演出制御基板のタイマ割込み処理>
図16〜29を用いて、次に、演出制御基板340のタイマ割込み処理の内容について説明する。まず、図16は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御基板340に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、演出制御基板340の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば2ms)毎に繰り返し実行される。また、図16〜29のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板340で行われる処理は、サブROM340bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図16〜29においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
電源投入を契機にして、サブCPU340aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、サブRAM340c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、サブROM340bに記憶されたプログラムがサブRAM340cに読み込まれ、サブCPU340aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、S1600において、サブCPU340aは、主制御基板310から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをサブRAM340cにセットするコマンド受信処理を行う。
図17を用いて、ここで、コマンド受信処理の内容について説明する。図17は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるコマンド受信処理(S1600)を示すフローチャートである。まず、S1700において、サブCPU340aは、主制御基板310から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図5のS510及びS530参照)。
保留増加コマンドを受信していると判定された場合(S1700でYES)、サブCPU340aは、S1702に移行して、保留数加算処理を実行する。具体的にS1702の処理では、サブCPU340aは、第1保留数増加コマンドを受信した場合、画像表示装置131に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM340cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算する。同様に、サブCPU340aは、第2保留数増加コマンドを受信した場合、画像表示装置131に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM340cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。
そして、サブCPU340aは、S1710に移行して、保留先読みモード処理を実行する。以下、図18を用いて、S1710で行われる保留先読みモード処理の内容について説明する。図18は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる保留先読みモード処理(S1710)を示すフローチャートである。
図18を参照して、サブCPU340aは、まずS1800において、図19に示すモードフラグを参照する。ここで、図19を用いて、モードフラグの変更処理について説明する。図19は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるモードフラグ変更処理の一例を示した説明図である。この図19に示すように、上述した第2始動入賞装置検出スイッチオン処理(図15)において、ショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が2個以上入賞した場合、サブCPU340aは、主制御基板310から潜伏報知モード開始コマンド、保留先読みモード開始コマンド、ミッションモード開始コマンド及びギミック、キャラクタ演出コマンドを受信する(図15のS1502、S1504、S1510及びS1512参照)。これにより、遊技演出モードを示すモードフラグに「1」がセットされ、演出モードとしてAモードが選択され、モード回数値Mには「100」が代入される。なお、モード回数値Mは、特別図柄(演出図柄)の変動回数を示す数値である。
つまり、遊技演出モードとしてAモードが設定されると、その後、遊技演出の内容として潜伏報知、保留先読み、ミッション及びギミック、キャラクタの演出が、特別図柄(演出図柄)の変動回数が100(モード回数値M)になるまでの期間、所定の態様で実行される。
また、ショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が1個入賞した場合、サブCPU340aは、主制御基板310から潜伏報知モード開始コマンド及び保留先読みモード開始コマンドを受信する。これにより、遊技演出モードを示すモードフラグに「2」がセットされ、演出モードとしてBモードが選択され、モード回数値Mには「80」が代入される。つまり、遊技演出モードとしてBモードが設定されると、その後、遊技演出の内容として潜伏報知及び保留先読みの演出が、特別図柄(演出図柄)の変動回数が80になるまでの期間、所定の態様で実行される。
また、ロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が9個以上入賞した場合、サブCPU340aは、主制御基板310からミッションモード開始コマンド及びギミック、キャラクタ演出コマンドを受信する。これにより、遊技演出モードを示すモードフラグに「3」がセットされ、演出モードとしてCモードが選択され、モード回数値Mには「50」が代入される。つまり、遊技演出モードとしてCモードが設定されると、その後、遊技演出の内容としてミッション及びギミック、キャラクタの演出が、特別図柄(演出図柄)の変動回数が50になるまでの期間、所定の態様で実行される。
また、ロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が6〜8個入賞した場合、サブCPU340aは、主制御基板310からギミック、キャラクタ演出コマンドを受信する。これにより、遊技演出モードを示すモードフラグに「4」がセットされ、演出モードとしてDモードが選択され、モード回数値Mには「30」が代入される。つまり、遊技演出モードとしてDモードが設定されると、その後、遊技演出の内容としてギミック、キャラクタの演出が、特別図柄(演出図柄)の変動回数が30になるまでの期間、所定の態様で実行される。
また、上記以外の場合、すなわちショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が入賞しなかった場合、又はロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球の入賞が6個未満であった場合では、遊技演出モードを示すモードフラグに「5」がセットされ、演出モードとしてEモードが選択され、モード回数値Mには「0」(デフォルト値)が代入される。つまり、Eモードは通常モードであり、上記A〜Dモードが設定されていない遊技状態では、遊技演出モードは、デフォルトとしてEモードが設定されるようになっている。Eモードが設定されている遊技状態では、遊技演出の内容は、所定の通常演出となるが、この説明は省略する。
なお、各モードの優先順位は、Aモード>Bモード>Cモード>Dモードとなる。すなわち、Aモードが設定され、そのモード回数値Mが消化されずに残存している状態で、他のB、C、Dモードに係わる遊技状態が発生した場合、Aモードの設定が優先され、他のB、C、DモードがAモードに代わって設定されることはない。
また、Bモードが設定され、そのモード回数値Mが消化されずに残存している状態で、他のA、C、Dモードに係わる遊技状態が発生した場合、AモードはBモードに代わって設定されるが、他のC、DモードがBモードに代わって設定されることはない。
また、Cモードが設定され、そのモード回数値Mが消化されずに残存している状態で、他のA、B、Dモードに係わる遊技状態が発生した場合、A、BモードはCモードに代わって設定されるが、他のDモードがCモードに代わって設定されることはない。
また、Dモードが設定され、そのモード回数値Mが消化されずに残存している状態で、他のA、B、Cモードに係わる遊技状態が発生した場合、A、B、CモードはDモードに代わって設定される。なお、当然ながら、Eモードが設定されている状態で、A、B、C、Dモードに係わる遊技状態が発生した場合、A、B、C、Dモードの何れであってもEモードに代わって設定される。
この各モードの優先順位の理由は、遊技演出の内容は、Aモード、Bモード、Cモード、Dモードの順に演出効果が高くなっており、従って、演出効果の高い遊技演出が行われている途中で、それより演出効果の低い遊技演出に変更されてしまうことを防止するためである。これにより、遊技者に不快な思いをさせるこがなく、その結果、遊技の趣向性が向上する。なお、演出効果とは、遊技者にとって有利な遊技結果(例えば大当り)となる確率を示唆する演出の有効性の程度である。
図18に戻って、サブCPU340aは、S1800においてモードフラグを参照した後、S1802に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「1」又は「2」がセットされているか、つまり、演出モードとして保留先読み演出を含むAモード又はBモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてAモード又はBモードが設定されている場合(S1802でYES)、サブCPU340aは、S1804に移行し、S1702でサブRAM340cに1加算した保留に対する画像を、先読み予告態様(特別な保留アイコン)の表示にするか否かを決定する保留先読み表示決定処理を行う。具体的には、サブCPU340aは、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報が大当り又はリーチ有りはずれを示している場合、S1702で追加した保留に対する画像を先読予告態様(特別な保留アイコン)にすると決定する。
そして、S1806に移行し、サブCPU340aは、保留先読み表示の実行が決定されたか否かを判定し、保留先読み表示の実行が決定されたと判定された場合(S1806でYES)、S1810に移行し、保留先読み表示を実行するため、画像制御基板350に指示するための保留先読み表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に保留先読み表示(特別な保留アイコン)を表示させる。なお、保留画像の具体的な先読予告態様(特別な保留アイコン)としては、色を目立つ赤や金色にしたり、柄を特定の動物柄(例えばゼブラ柄、豹柄等)にしたり、形を通常とは異なる形状にしたりする表示等が挙げられる。
一方、S1802において、演出モードとしてAモード又はBモードが設定されていない場合(S1802でNO)、又は、S1806において、保留先読み表示の実行が決定されなかったと判定された場合(S1806でNO)、サブCPU340aは、S1808に移行し、S1702でサブRAM340cに1加算した保留に対する画像を、保留先読み表示が実行されない通常の保留表示に表示すべく、画像制御基板350に指示するための保留表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に保留表示(保留アイコン)を表示させる。そして、S1808又はS1810の処理を終えると、サブCPU340aは、この保留先読みモード処理を終了する。
図17に戻って、保留先読みモード処理を終了すると、又はS1700でNOの場合には、サブCPU340aは、S1712に移行し、図8の特別図柄処理のS840でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドを受信していると判定された場合(S1712でYES)、サブCPU340aは、S1720に移行して、遊技状態演出選択処理を実行する。以下、図20を用いて、S1720で行われる遊技状態演出選択処理の内容について説明する。図20は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる遊技状態演出選択処理(S1720)を示すフローチャートである。
図20を参照して、サブCPU340aは、まずS2000において、S1712で受信した変動演出開始コマンドを解析する。そして、サブCPU340aは、S2010に移行し、変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が時短であるか否かを判定する。なお、変動演出開始コマンドには、遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)が含まれている。
S2010において、遊技状態が時短であると判定された場合(S2010でYES)、サブCPU340aは、S2020に移行し、S2010と同様に変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が高確率であるか否かを判定する。そして、S2020において、遊技状態が高確率であると判定された場合(S2020でYES)、つまり遊技状態が時短及び高確率であると判定された場合には、サブCPU340aは、S2030に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための時短/高確遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が時短及び高確率になっているときの所定の演出態様に制御させる。
一方、S2020において、遊技状態が高確率でないと判定された場合(S2020でNO)、つまり遊技状態が時短のみであると判定された場合には、サブCPU340aは、S2040に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための時短遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が時短になっているときの所定の演出態様に制御させる。
また、S2010において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S2010でNO)、つまり遊技状態が時短及び高確率ではない、通常の遊技状態や高確率のみの遊技状態であると判定された場合には、サブCPU340aは、S2050に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための通常遊技演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を、遊技状態が通常(又は潜確)になっているときの所定の演出態様に制御させる。
上記の説明から明らかなように、この遊技状態演出選択処理では、遊技状態が高確率のみになっている場合には、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361では、遊技状態が通常になっているときと同様な演出が行われる。これにより、確変2R大当り遊技終了後の高確率を潜伏させることができる。そして、S2030、S2040又はS2050の処理を終えると、サブCPU340aは、この遊技状態演出選択処理を終了する。
図17に戻って、S1720の遊技状態演出選択処理を終了すると、サブCPU340aは、S1730に移行し、変動演出選択処理を実行する。以下、図21を用いて、S1730で行われる変動演出選択処理の内容について説明する。図21は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる変動演出選択処理(S1730)を示すフローチャートである。
図21を参照して、サブCPU340aは、まずS2100において、S1712で受信した変動演出開始コマンドを解析する。なお、変動演出開始コマンドには、上記した遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)以外にも、特別図柄の停止図柄に係わる情報(つまり、大当り、小当り、はずれか、大当りした場合何れの大当り図柄(通常8R大当り図柄、確変16R大当り図柄、確変2R大当り図柄)で大当りしたか、はずれの場合リーチが有るか否かを示す情報)、特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報が含まれている。
そして、サブCPU340aは、S2110に移行して、潜伏報知モード処理を実行する。以下、図22を用いて、S2110で行われる潜伏報知モード処理の内容について説明する。図22は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる潜伏報知モード処理(S2110)を示すフローチャートである。
図22を参照して、サブCPU340aは、まずS2200において、上記した図19に示すモードフラグを参照する。そして、サブCPU340aは、S2210に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「1」又は「2」がセットされているか、つまり、演出モードとして潜伏報知演出を含むAモード又はBモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてAモード又はBモードが設定されている場合(S2210でYES)、サブCPU340aは、S2220に移行し、画像表示装置131や音声出力装置132に高確率の遊技状態が潜伏している旨を報知させる演出を行うか否かを決定する潜伏報知決定処理を行う。具体的には、サブCPU340aは、S2100での変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、受信した変動演出開始コマンドに含まれている遊技状態に関する情報が高確率(確変2R大当り遊技後の時短無し高確率)を示している場合、S2220にて潜伏報知を実行すると決定する。
そして、S2230に移行し、サブCPU340aは、潜伏報知の実行が決定されたか否かを判定し、潜伏報知の実行が決定されたと判定された場合(S2230でYES)、S2240に移行し、画像制御基板350に指示するための潜伏報知演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131及び音声出力装置132を介して潜伏報知演出を実行させる。この潜伏報知演出としては、例えば、図23に示すような例が挙げられる。
図23は、画像表示装置131にて行われる潜伏報知演出の一例を示す説明図である。サブCPU340aは、遊技状態が確変2R大当り遊技後の時短無し高確率になっている場合に、演出モードとしてAモード又はBモードが設定されたときは、すなわちショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が入賞したときは、潜伏報知演出を実行する。
この潜伏報知演出は、図23に示すように、例えば画像表示装置131の上隅に「潜確中」という文字が赤色で点滅表示され、画像表示装置131の画面のその他の領域には、演出図柄に係る変動表示等が並行して表示されるようになっている。この場合、画像表示装置131の画面の背景は、通常の遊技状態とは色や絵柄等が異なるように表示されている。また、図示していないが、音声出力装置132のスピーカから定期的(例えば3分毎)に「現在の遊技状態は潜確中です」という音声や、通常の遊技状態とは異なる効果音等が出力されるようになっている。
そして、この潜伏報知演出は、モード回数値Mが「0」になるまで、すなわちAモードが設定されているときは、Aモードが設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が「100」になるまで(100回転するまで)の期間、また、Bモードが設定されているときは、Bモードが設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が「80」になるまで(80回転するまで)の期間、継続して行われる。
図22に戻って、サブCPU340aは、S2240の処理を終えると、又は、演出モードとしてAモード又はBモードが設定されていない場合(S2210でNO)、若しくは、潜伏報知の実行が決定されなかったと判定された場合(S2230でNO)、この潜伏報知モード処理を終了する。
図21に戻って、次に、サブCPU340aは、S2120に移行して、ミッションモード処理を実行する。以下、図24を用いて、S2120で行われるミッションモード処理の内容について説明する。図24は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるミッションモード処理(S2120)を示すフローチャートである。
図24を参照して、サブCPU340aは、まずS2400において、上記した図19に示すモードフラグを参照する。そして、サブCPU340aは、S2402に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「1」又は「3」がセットされているか、つまり、演出モードとしてミッション演出を含むAモード又はCモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてAモード又はCモードが設定されている場合(S2402でYES)、サブCPU340aは、S2410に移行し、モード回数値Mに「50」がセットされているか否かを判定する。そして、モード回数値Mに「50」がセットされている場合(S2410でYES)、サブCPU340aは、S2412に移行し、ミッションモードの残余時間Tmに5分をセットする。
そして、サブCPU340aは、S2414に移行し、ミッションモードフラグをオンにし、S2416に移行して、残余時間Tmの計測を開始する。そして、サブCPU340aは、S2418に移行し、画像制御基板350に指示するためのミッション演出開始コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131及び音声出力装置132を介してミッション演出を実行させる。
すなわち、サブCPU340aは、演出モードとしてAモード又はCモードが設定されたときは、つまりショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が2個以上入賞、又はロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が9個以上入賞したときは、その後モード回数値Mが「50」になった時点でミッション演出を開始する。このミッション演出としては、例えば、図25に示すような例が挙げられる。
図25は、画像表示装置131にて行われるミッション演出の一例を示す説明図である。このミッション演出は、演出が開始される初期状態では、図25(a)に示すように、画像表示装置131の画面には、指令内容として「緊急指令!今から5分以内に「7」でリーチをかけよ!」という文字が表示される。なお、図25(a)は、ミッションモード演出の初期画面の一例を示した説明図である。
このミッション演出の表示態様としては、例えば、「緊急指令!」の文字は、目立つように画面上部に赤色で点滅表示し、「今から5分以内に「7」でリーチをかけよ!」の文字は、略画面中央に表示する。また、その表示と共に、図示しない音声出力装置132のスピーカから、例えば「ビー、ビー」というような警告音を出力して遊技者に注意喚起する。そして、ミッション演出が開始されると、図25(b)に示す画面に移行する。
図25(b)は、ミッションモード演出の途中画面の一例を示した説明図である。ミッション演出の途中では、図25(b)に示すように、例えば画像表示装置131の下隅に、ミッション演出の残り時間が継続表示され(図25(b)では、一例として「残り時間 3:25」と表示)、画像表示装置131の画面のその他の領域には、演出図柄に係る変動表示等が並行して表示されるようになっている。この場合、画像表示装置131の画面の背景は、通常の遊技状態とは色や絵柄等が異なるように表示されている。また、図示していないが、音声出力装置132のスピーカから定期的(例えば30秒毎)に「現在の遊技状態はミッションモード中です」という音声や、通常の遊技状態とは異なる効果音等が出力されるようになっている。
図24に戻って、一方、モード回数値Mに「50」がセットされていない場合(S2410でNO)、サブCPU340aは、S2430に移行し、モード回数値Mの値に「0<M<50(1以上49以下)」がセットされているか否かを判定する。そして、モード回数値Mに「0<M<50」がセットされている場合(S2430でYES)、サブCPU340aは、S2432に移行し、ミッションモードの残余時間Tmが「0」より大きいか否か、つまり、ミッション演出の実行時間である5分が経過したか否かを判定する。
そして、ミッションモードの残余時間Tmが「0」より小さい場合(S2432でNO)、サブCPU340aは、S2436に移行し、ミッションモードフラグをオフにする。そして、サブCPU340aは、S2438に移行し、画像制御基板350に指示するためのミッション演出終了コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131及び音声出力装置132に対してミッション演出の実行を停止させる。
そして、サブCPU340aは、S2438の処理を終えると、若しくは、S2418の処理を終えると、又は、S2402において演出モードとしてAモード又はCモードが設定されていない場合(S2402でNO)、S2430においてモード回数値Mに「0<M<50」がセットされていない場合(S2430でNO)、若しくは、S2432においてミッションモードの残余時間Tmが「0」より大きい場合(S2432でYES)、このミッションモード処理を終了する。
つまり、このミッションモード処理では、サブCPU340aは、演出モードとしてAモード又はCモードが設定されてからモード回数値Mが「50」になったら、ミッション演出を開始するようになっている。ここで、Aモードは、モード回数値Mの初期値として「100」が設定され、Cモードは、モード回数値Mの初期値として「50」が設定されるので、従って、Aモードが設定されたときは、その後、特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回転すると、ミッション演出が開始され、一方、Cモードが設定されたときは、その後、次の特別図柄(演出図柄)の変動から直ちにミッション演出が開始されることになる。
なお、ミッションモードの残余時間Tmの設定時間は、上記の例では5分に設定したが、これは限定するものではなく、例えば3分等でもよい。ただし、残余時間Tmの設定時間は、特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回転する期間よりも短い時間に設定する必要がある。この理由は、ミッション演出の実行時間が、設定した残余時間Tmよりも早く終了してしまわないようにするためである。従って、実射等により特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回転する最短時間を割り出し、残余時間Tmの設定時間は、その割り出した最短時間よりも短い時間に設定すればよい。また、上記した例では、ミッションモードの実行は、所定時間経過したら終了するようにしたが、これは、特別図柄(演出図柄)の変動回数が所定回数になったら終了するようにしてもよい。
図21に戻って、次に、サブCPU340aは、S2130に移行して、ギミック、キャラクタ演出処理を実行する。以下、図26を用いて、S2130で行われるギミック、キャラクタ演出処理の内容について説明する。図26は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われるギミック、キャラクタ演出処理(S2130)を示すフローチャートである。
図26を参照して、サブCPU340aは、まずS2600において、上記した図19に示すモードフラグを参照する。そして、サブCPU340aは、S2610に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「1」がセットされているか、つまり、演出モードとしてギミック、キャラクタ演出を含むAモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてAモードが設定されている場合(S2610でYES)、サブCPU340aは、S2615に移行し、モード回数値Mに「30」「50」又は「70」がセットされているか否かを判定する。そして、モード回数値Mに「30」「50」又は「70」がセットされている場合(S2615でYES)、サブCPU340aは、S2620に移行し、画像制御基板350及びランプ制御基板360に指示するためのギミック、キャラクタ演出パターン1コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介してパターン1のギミック、キャラクタ演出を実行させる。このパターン1のギミック、キャラクタ演出は、図27を用いて後述する。
一方、演出モードとしてAモードが設定されていない場合(S2610でNO)、又は、モード回数値Mに「30」「50」又は「70」がセットされていない場合(S2615でNO)、サブCPU340aは、S2630に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「3」がセットされているか、つまり、演出モードとしてギミック、キャラクタ演出を含むCモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてCモードが設定されている場合(S2630でYES)、S2635に移行し、モード回数値Mに「20」又は「40」がセットされているか否かを判定する。そして、モード回数値Mに「20」又は「40」がセットされている場合(S2635でYES)、サブCPU340aは、S2640に移行し、画像制御基板350及びランプ制御基板360に指示するためのギミック、キャラクタ演出パターン2コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介してパターン2のギミック、キャラクタ演出を実行させる。このパターン2のギミック、キャラクタ演出は、図27を用いて後述する。
一方、演出モードとしてCモードが設定されていない場合(S2630でNO)、又は、モード回数値Mに「20」又は「40」がセットされていない場合(S2635でNO)、サブCPU340aは、S2650に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「4」がセットされているか、つまり、演出モードとしてギミック、キャラクタ演出を含むDモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてDモードが設定されている場合(S2650でYES)、S2655に移行し、モード回数値Mに「15」がセットされているか否かを判定する。そして、モード回数値Mに「15」がセットされている場合(S2655でYES)、サブCPU340aは、S2660に移行し、画像制御基板350及びランプ制御基板360に指示するためのギミック、キャラクタ演出パターン3コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介してパターン3のギミック、キャラクタ演出を実行させる。このパターン3のギミック、キャラクタ演出は、図27を用いて後述する。
一方、演出モードとしてDモードが設定されていない場合(S2650でNO)、若しくは、S2655においてモード回数値Mに「15」がセットされていない場合(S2655でNO)、又は、S2620、S2640若しくはS2660の処理を終えると、サブCPU340aは、このギミック、キャラクタ演出処理を終了する。
すなわち、このギミック、キャラクタ演出処理では、サブCPU340aは、演出モードとしてAモードが設定されたときは、つまりショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球が2個以上入賞したときは、その後モード回数値Mが「30」「50」又は「70」になった時点でパターン1のギミック、キャラクタ演出を実行し、演出モードとしてCモードが設定されたときは、つまりロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が9個以上入賞したときは、その後モード回数値Mが「20」又は「40」になった時点でパターン2のギミック、キャラクタ演出を実行し、演出モードとしてDモードが設定されたときは、つまりロング当りでの電チュー115の開放中に遊技球が6〜8個入賞したときは、その後モード回数値Mが「15」になった時点でパターン3のギミック、キャラクタ演出を実行するようになっている。このギミック、キャラクタ演出としては、例えば、図27に示すような例が挙げられる。
図27は、画像表示装置131及び演出用駆動装置361(ギミック109)にて行われるギミック、キャラクタ演出の一例を示す説明図であって、(a)はAモードに係わるパターン1のギミック、キャラクタ演出、(b)はCモードに係わるパターン2のギミック、キャラクタ演出、(c)はDモードに係わるパターン3のギミック、キャラクタ演出を示している。
図27(a)に示すように、パターン1のギミック、キャラクタ演出は、画像表示装置131の画面に大当りの信頼度が最も高いプレミアムキャラクタが出現すると共に、可動役物としてのギミック109が画像表示装置131の画面の前面側で所定の態様で作動する。具体的には、パターン1のギミック、キャラクタ演出では、ギミック109は、(a)の矢印で示すように、上ギミック109aが下方に移動し、下ギミック109bが上方に移動し、左ギミック109cが右方に移動し、右ギミック109dが左方に移動し、これら4つのギミック109a、b、c、dが画面の略中央で変化合体する演出を行う。なお、信頼度とは、遊技者にとって有利な遊技結果(例えば大当り)となる確率のバロメータであって、信頼度が高いキャラクタほど出現率(抽選確率)が低くなっている。
図27(b)に示すように、また、パターン2のギミック、キャラクタ演出は、画像表示装置131の画面に大当りの信頼度が比較的高いキャラクタが出現すると共に、可動役物としてのギミック109が画像表示装置131の画面の前面側で所定の態様で作動する。具体的には、パターン2のギミック、キャラクタ演出では、ギミック109は、(b)の矢印で示すように、上ギミック109aが下方に移動し、下ギミック109bが上方に移動し、これら2つのギミック109a、bが画面の略中央で合体する演出を行う。なお、このパターン2のギミック、キャラクタ演出は、上ギミック109a及び下ギミック109bに代えて、左ギミック109c及び右ギミック109dを用いて、同様に画面の略中央で合体する演出を行うようにしてもよい。
図27(c)に示すように、また、パターン3のギミック、キャラクタ演出は、画像表示装置131の画面に大当りの信頼度が比較的低いキャラクタが出現すると共に、可動役物としてのギミック109が画像表示装置131の画面の前面側で所定の態様で作動する。具体的には、パターン3のギミック、キャラクタ演出では、ギミック109は、(c)の矢印で示すように、上ギミック109aが下方に移動し、この1つのギミック109aが画面の略中央で停止する演出を行う。なお、このパターン3のギミック、キャラクタ演出は、上ギミック109aに代えて、下ギミック109b、左ギミック109c又は右ギミック109dの何れかを用いて、同様に画面の略中央で停止する演出を行うようにしてもよい。
すなわち、この図27に示したパターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出では、パターン1のギミック、キャラクタ演出が最も演出効果が高く、次にパターン2のギミック、キャラクタ演出の演出効果が高く、パターン3のギミック、キャラクタ演出の演出効果は最も低くなっている。しかも、上記したように、各演出モード中において、パターン1のギミック、キャラクタ演出は3回、パターン2のギミック、キャラクタ演出は2回、パターン3のギミック、キャラクタ演出は1回行われるようになっているので、従って遊技者は、例えば実行回数の多いパターン1のギミック、キャラクタ演出が行われる度に大いなる期待を持って遊技を行うことができる。つまり、遊技者は、パターン1のギミック、キャラクタ演出が実行されるように、ショート当りでの電チュー115の開放中に遊技球を2個入賞させようとするので、これにより遊技性が高まり、遊技の趣向が向上する。
なお、これらパターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出は、大当り時に選択されて実行される大当り演出としても機能する。すなわち、パターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出は、大当り時に選択される場合、最も演出効果(信頼度)の高いパターン1のギミック、キャラクタ演出が、最も選択されやすく(最も抽選確率が高く)、次に演出効果(信頼度)の高いパターン2のギミック、キャラクタ演出が、次に選択されやすく(次に抽選確率が高く)、最も演出効果(信頼度)の低いパターン1のギミック、キャラクタ演出が、最も選択されにくく(最も抽選確率が低く)なっている。
更に、パターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出では、図示しない音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLEDから、ギミック109の移動に合わせた音変化や発光色変化等も行われ、パターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出における演出効果を高めるようにしている。そして、これら音変化や発光色変化等による演出は、ギミック、キャラクタ演出の演出効果の高低に合わせて制御されるようになっており、つまり、演出効果の最も高いパターン1のギミック、キャラクタ演出では音変化や発光色変化が激しく行われ、演出効果の最も低いパターン3のギミック、キャラクタ演出では音変化や発光色変化は緩やかに行われるというような態様になっている。これにより、更にパターン1、2、3のギミック、キャラクタ演出の演出効果に差をつけることができ、その結果、更に遊技性が高まり、遊技の趣向が向上する。
図21に戻って、S2130のギミック、キャラクタ演出処理を終了すると、S2140に移行して、サブCPU340aは、S2100の変動演出開始コマンドの解析結果により、変動演出開始コマンドに含まれている特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報に基づいて、演出図柄の変動演出パターンを選択する。そして、サブCPU340aは、S2150に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための演出図柄変動演出開始コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に選択した変動演出パターンによる演出図柄の変動表示を実行させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を実行させる。
そして、サブCPU340aは、S2160に移行して、保留数減算処理を実行する。具体的には、サブCPU340aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、画像表示装置131に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM340cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算する。同様に、サブCPU340aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、画像表示装置131に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を消去するために、サブRAM340cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。
そして、S2170に移行し、サブCPU340aは、上記S2160でサブRAM340cに1減算した保留に対する保留表示を消去すべく、画像制御基板350に指示するための保留消去表示コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131から最も早く表示されていた保留表示(保留アイコン)を消去させる。そして、S2170の処理を終えると、サブCPU340aは、この変動演出選択処理を終了する。
図17に戻って、S1730の変動演出選択処理を終了すると、又は、S1712において変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S1712でNO)、サブCPU340aは、S1734に移行して、図8の特別図柄処理のS846でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出停止コマンドを受信していると判定された場合(S1734でYES)、サブCPU340aは、S1740に移行して、変動演出終了処理を実行する。以下、図28を用いて、S1740で行われる変動演出終了処理の内容について説明する。図28は、演出制御基板340のサブCPU340aによって行われる変動演出終了処理(S1740)を示すフローチャートである。
図28を参照して、サブCPU340aは、まずS2802において、上記した図19に示すモードフラグを参照する。そして、サブCPU340aは、S2810に移行し、ここでモードフラグの参照結果に基づいて、モードフラグに「5」がセットされているか否か、つまり、演出モードとして通常モードであるEモードが設定されているか否かを判定する。
そして、演出モードとしてEモードが設定されていない場合(S2810でNO)、すなわち演出モードとしてA、B、C、Dモードの何れかが設定されている場合には、サブCPU340aは、S2812に移行し、S1712で受信した変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて今回の演出図柄の変動表示停止に係わる特別図柄抽選の判定結果が、通常8R大当り図柄又は確変16R大当り図柄による大当りであるか否かを判定する。
そして、今回の特別図柄抽選の判定結果が通常8R大当り図柄又は確変16R大当り図柄による大当りでない場合(S2812でNO)、サブCPU340aは、S2820に移行し、モード回数値Mの値を1減算(ディクリメント)する。そして、S2822に移行し、サブCPU340aは、ここでモード回数値Mの値が「0」になったか否かを判定し、モード回数値Mの値が「0」になっている場合(S2822でYES)、S2824に移行し、モード回数値Mの値が「0」になっていることに基づいてモードフラグに「5」をセットし、これにより演出モードをEモードに設定する。
一方、S2812において、今回の特別図柄抽選の判定結果が通常8R大当り図柄又は確変16R大当り図柄による大当りである場合(S2812でYES)、サブCPU340aは、S2814に移行し、モード回数値Mの値に「0」を代入する。そして、サブCPU340aは、S2824に移行する。
そして、サブCPU340aは、S2824の処理を終えると、又は、S2810においてモードフラグに「5」がセットされている場合(S2810でYES)、若しくは、S2822においてモード回数値Mの値が「0」になっていない場合(S2822でNO)、S2830に移行し、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための演出図柄変動演出停止コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131に選択した変動演出パターンによる演出図柄の変動表示を終了させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を終了させる。そして、S2830の処理を終えると、サブCPU340aは、この変動演出終了処理を終了する。
つまり、この変動演出終了処理では、演出モードとしてA、B、C、Dモードの何れかが設定され、且つモード回数値Mの値が「0」になっていない場合であっても、すなわちA、B、C、Dモードの何れかの演出モードの途中であっても、通常8R大当り又は確変16R大当りになった場合には、実行していたA、B、C、Dモードの何れかの演出モードによる演出は強制的に打ち切られる(強制的にモード回数値Mの値に「0」が代入される、S2814)ようになっている。逆に言えば、A、B、C、Dモードの何れかの演出モードの途中で確変2R大当り又は小当りになった場合には、実行していたA、B、C、Dモードの何れかの演出モードによる演出は、その後も継続して行われる。これにより、A、B、C、Dモードの何れかの演出モードの途中で確変2R大当りが発生した場合であっても、確変2R大当り後の高確率を潜伏させることができる。
なお、上記した図25に示したミッション演出中(ミッションモードフラグオン中、図24のS2414参照)に、図21の変動演出選択処理のS2100において変動演出開始コマンドを解析した結果、大当り(確変2R大当りは除く)の情報を含んでいると判定されたときは、S2150では、強制的に「7」でリーチがかかる演出図柄の変動表示が行われる演出図柄変動演出開始コマンドがセットされ、これによりミッションが達成される演出が行われて、通常8R大当り又は確変16R大当りになるようになっている。
図17に戻って、S1740の変動演出終了処理を終了すると、又は、変動演出停止コマンドを受信していないと判定された場合(S1734でNO)、サブCPU340aは、S1750に移行して、図11の停止中処理のS1152でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、オープニングコマンドを受信していると判定された場合(S1750でYES)、サブCPU340aは、S1752に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのオープニング演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して大当り遊技のオープニング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のオープニング演出は、画像表示装置131に大当り遊技のオープニング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S1752の処理を終えると、又は、S1750においてオープニングコマンドを受信していないと判定された場合(S1750でNO)、サブCPU340aは、S1754に移行して、図12の大入賞装置処理のS1215でセットされた大当り演出コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り演出コマンドを受信していると判定された場合(S1754でYES)、サブCPU340aは、S1755に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための大当り演出パターンコマンドをサブRAM340cにセットして、大当り演出コマンドに含まれている情報に基づいて判別した大当り遊技中の演出(オープニング演出後からエンディング演出開始までの間に行われる通常8R大当り遊技又は確変16R大当り遊技における各ラウンド毎の演出)を、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して実行させる。具体的に、この大当り遊技中の演出は、画像表示装置131に大当りの種類(通常8R大当り又は確変16R大当り)に応じた大当り演出パターンの演出画像が表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S1755の処理を終えると、又は、S1754において大当り演出コマンドを受信していないと判定された場合(S1755でNO)、サブCPU340aは、S1757に移行して、図12の大入賞装置処理のS1252でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、エンディングコマンドを受信していると判定された場合(S1757でYES)、サブCPU340aは、S1758に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するためのエンディング演出コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して大当り遊技のエンディング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のエンディング演出は、画像表示装置131に大当り遊技のエンディング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてスピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S1758の処理を終えると、又は、S1757においてエンディングコマンドを受信していないと判定された場合(S1757でNO)、サブCPU340aは、S1760に移行して、図7の普通図柄処理のS718でセットされた煽り演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、煽り演出開始コマンドを受信した場合(S1760でYES)、サブCPU340aは、S1762に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための煽り演出開始演出用コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361を介して煽り演出の実行を開始させる。
S1762の処理を終えると、又は、S1760において煽り演出開始コマンドを受信していない場合(S1760でNO)、サブCPU340aは、S1768に移行して、図7の普通図柄処理のS756でセットされた煽り演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。そして、煽り演出終了コマンドを受信した場合(S1764でYES)、サブCPU340aは、S1768に移行して、画像制御基板350やランプ制御基板360に指示するための煽り演出終了演出用コマンドをサブRAM340cにセットして、画像表示装置131、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置361による煽り演出の実行を終了させる。そして、S1768の処理を終えると、又は、S1764において煽り演出終了コマンドを受信していない場合(S1764でNO)、サブCPU340aは、このコマンド受信処理を終了する。
図29を用いて、ここで、煽り演出の具体的な内容について説明する。図29は、煽り演出の一例を示す説明図である。煽り演出は、上記したように、普通図柄の抽選結果が当り(ショート当りかロング当りかは問わず)のとき、あるいは、普通図柄の抽選結果がはずれのときに所定の割合で、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かの演出を行うもので、煽り演出開始コマンドを受信した場合に、サブCPU340aが、この煽り演出開始コマンドを解析した結果に基づいて行うようになっている。なお、煽り演出開始コマンドには、普通図柄抽選で当りかはずれかを示す情報と、当りの場合、ショート当りかロング当りかを示す情報が少なくとも含まれている。
この煽り演出は、図29に示すように、画像表示装置131の下部や隅に表示され、画像表示装置131の画面のその他の領域には、演出図柄に係る変動表示等が並行して表示されるようになっている。煽り演出の表示態様は、円形の回転表示体2902と、指針2904とから略ルーレット状に構成され、回転表示体2902の内部は、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」の3種類の表示領域が形成されている。
つまり、「ロング当り」「ショート当り」「はずれ」の3種類の表示領域は、回転表示体2902の内部が、中心から円周に延びる複数の線で8つの略三角形状に区画されて形成され、そのうち2区画は「ロング当り」、3区画は「ショート当り」及び「はずれ」になっている。そして、図29に示すように、1つの区画の大きさはそれぞれ相違するように設けられており、この区画の大きさは、例えば、当り図柄乱数の割合(図2参照)等に基づいて決められるようになっている(図示では、「はずれ」が最も大きく、「ロング当り」が最も小さくなっている)。
煽り演出は、普通図柄表示装置118で表示される普通図柄の変動表示と同期するように、普通図柄の変動表示中は回転表示体2902が矢印Kの方向に時計回りに回転し、普通図柄の変動表示が停止するのに合わせて回転表示体2902の回転が停止するようになっている。指針2904は、三角状に形成され、その下側の先端が回転表示体2902内部の表示領域に臨んでおり、回転表示体2902が停止したとき、指針2904の先端が示す区画が普通図柄の抽選結果を表すようになっている。
つまり、指針2904は、回転表示体2902が停止したとき、普通図柄表示装置118における普通図柄の抽選結果と一致する回転表示体2902内の区画を示すように構成されており、すなわち、サブCPU340aが受信した煽り演出開始コマンドを解析した結果、煽り演出開始コマンドの設定情報の中に、はずれを示す情報があれば指針2904は「はずれ」を示し、ロング当りを示す情報があれば指針2904は「ロング当り」を示し、ショート当りを示す情報があれば指針2904は「ショート当り」を示すようになっている。なお、回転表示体2902の回転は、回転始動時は高速回転とし、停止が近づくにつれて徐々に低速回転にするとよい。
更に、煽り演出では、上記したように画像表示装置131にて演出表示が行われている間、音声出力装置132からの音響等による演出や、演出用照明装置134による光の点灯/点滅等による演出、あるいは演出用駆動装置361によるギミック109による演出が融合して一体的に行われ、これにより煽り演出による遊技者への普通図柄の抽選が当りになるか否かに係る煽り度を一層高めるようになっている。例えば、演出用照明装置134による演出では、回転表示体1602の始動時は低速点滅とし、停止が近づくにつれて徐々に高速点滅にする演出等が挙げられる。
なお、煽り演出では、上記のようなルーレット式の煽り演出の実行中、画像表示装置131の画面の煽り演出を表示していないその他の領域に、煽り演出専用のキャラクタを表示するようにしてもよい。このようにすると、遊技者は、このキャラクタを見るだけで煽り演出が行われていることを認識でき、その結果、煽り演出の趣向性が向上する。また、煽り演出は、上記した態様に変えて、指針2904を省略し、回転表示体2902の8つの区画が順次点灯(例えば時計回り)していくように構成し、最後に点灯が停止した区画が普通図柄の抽選結果を示すように構成してもよい。
図16に戻って、S1600のコマンド受信処理を終えると、次に演出制御基板340のタイマ割込み処理では、S1610において、サブCPU340aは、遊技者による第1演出ボタン135又は第2演出ボタン136の操作による第1演出ボタン検出スイッチ335又は第2演出ボタン検出スイッチ336a〜336eからの入力に基づき、演出上の効果や遊技者の遊技履歴情報取得等を実現するための演出ボタン処理を行う。
そして、S1620に移行して、サブCPU340aは、S1600のコマンド受信処理でサブRAM340cにセットされたコマンド、すなわち、オープニング演出コマンド(S1752)、大当り演出パターンコマンド(S1755)、エンディング演出コマンド(S1758)、煽り演出開始演出用コマンド(S1762)、煽り演出終了演出用コマンド(S1768)、保留表示コマンド(S1808)、保留先読み表示コマンド(S1810)、時短/高確遊技演出コマンド(S2030)、時短遊技演出コマンド(S2040)、通常遊技演出コマンド(S2050)、演出図柄変動演出開始コマンド(S2150)、保留消去表示コマンド(S2170)、潜伏報知演出コマンド(S2240)、ミッション演出開始コマンド(S2418)、ミッション演出終了コマンド(S2438)、ギミック、キャラクタ演出パターン1コマンド(S2620)、ギミック、キャラクタ演出パターン2コマンド(S2640)、ギミック、キャラクタ演出パターン3コマンド(S2660)、演出図柄変動演出停止コマンド(S2830)等のコマンドを画像制御基板350及びランプ制御基板360へ送信するコマンド送信処理を行う。
このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示装置131における画像表示や音声出力装置132からの音声出力等による演出の実行が画像制御基板350に指示され、また、演出用照明装置134によるランプやLEDの点灯制御や、演出用駆動装置361によるギミック109の作動等による演出の実行がランプ制御基板360に指示され、これにより様々な趣向を凝らした演出が遊技機100にて行われる。
<効果>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機100は、遊技状態が通常遊技状態(大当り、高確率、時短遊技状態以外の遊技状態)のときに、普通図柄の抽選結果が当りになると第2始動入賞装置(電チュー)115がショート開放又はロング開放を行うようになっている。そして、ショート開放しているときに電チュー115に遊技球が1個入賞したときは、その後の遊技進行において特別図柄(演出図柄)の変動回数が80回になるまでの期間、所定の態様で潜伏報知演出及び保留先読み演出が行われ、また、ショート開放しているときに電チュー115に遊技球が2個以上入賞したときは、その後の遊技進行において特別図柄(演出図柄)の変動回数が100回になるまでの期間、所定の態様で潜伏報知演出及び保留先読み演出に加えてミッション演出及びギミック、キャラクタ演出が行われるようになっている。
一方、ロング開放しているときに電チュー115に遊技球が6〜8個入賞したときは、その後の遊技進行において特別図柄(演出図柄)の変動回数が30回になるまでの期間、所定の態様でギミック、キャラクタ演出が行われ、また、ロング開放しているときに電チュー115に遊技球が9個以上入賞したときは、その後の遊技進行において特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回になるまでの期間、所定の態様でミッション演出及びギミック、キャラクタ演出が行われるようになっている。
すなわち、本実施形態に係る遊技機100では、普通電動役物としての第2始動入賞装置(電チュー)115の複数の開放パターンにおける遊技球の入賞態様に対して、その後の遊技進行において行われる演出は、それぞれの演出内容及び演出効果が異なるように構成されている。これにより、遊技者は、ショート開放している電チュー115に遊技球が入賞したときと、ロング開放している電チュー115に遊技球が入賞したときとで、更に、ショート開放又はロング開放している電チュー115に遊技球がいくつ入賞したかによって、その後の遊技進行において実行されるそれぞれの演出毎に、異なる期待感を持って遊技に臨むことができ、その結果、遊技の趣向性が向上する。
また、本実施形態に係る遊技機100は、普通電動役物としての第2始動入賞装置(電チュー)115の複数の開放パターンにおける遊技球の入賞態様に対して行われる演出において、演出効果の高い遊技演出が行われている途中で、それより演出効果の低い遊技演出に変更されてしまうことを防止するように構成されている。例えば、ショート開放しているときに電チュー115に遊技球が2個以上入賞した場合の演出効果の高い遊技演出が行われている途中で、電チュー115がショート開放して該電チュー115に遊技球が1個入賞したときであっても、その後の演出は、この実行していた演出効果の高い遊技演出が継続して行われるようになっている。これにより、遊技者に不快な思いをさせるこがなく、その結果、遊技の趣向性が向上する。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態に係る遊技機100を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施形態においては、普通電動役物としての第2始動入賞装置(電チュー)115の複数の開放パターンにおける遊技球の入賞態様に対して行われる演出として、潜伏報知演出、保留先読み演出、ミッション演出及びギミック、キャラクタ演出を用いて説明したが、これは限定することなく、その他の演出を採用するようにしてもよい。
また、普通図柄抽選における当りの種類は、ショート当りとロング当りの2種類を設けたが、この当りの種類は、2種類以外にも、電チュー115が開状態となる第2の態様に制御される時間や開放態様、規定入賞数が異なるものなどを加え、3種類以上あってもよい。例えば、電チュー115のロング当りの動作態様は、6秒の単開放のみとしたが、これに加えて、1.8秒×3回(インターバル時間は0.2秒)の開放となるロング当りを設けてもよい。そして、当りの種類を3種類以上設けた場合には、上述した実施形態に準じ、当りの種類それぞれの電チュー115への遊技球の入賞態様に対して、その後の遊技進行において異なる演出を実行するようにすればよい。
また、第2始動入賞装置115は、一対の可動片115bを有したチューリップ式電動役物を示したが、これは限定することなく、例えば、ミニアタッカ型電動役物を採用してもよい。また、画像表示装置131の下部や隅で行われる、普通図柄の変動表示中に、この変動表示の抽選結果が当りになるか否かに関する煽り演出は、縦方向に回転するルーレット状の回転表示体2902で行うようにしたが、これは限定することなく、例えば、前後方向あるいは左右方向に回転する回転ドラム式の表示体にて行うようにしてもよい。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。